特許第5991004号(P5991004)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5991004商品情報提供システムおよび商品情報提供方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5991004
(24)【登録日】2016年8月26日
(45)【発行日】2016年9月14日
(54)【発明の名称】商品情報提供システムおよび商品情報提供方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20160901BHJP
【FI】
   G06Q30/06
【請求項の数】11
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2012-101477(P2012-101477)
(22)【出願日】2012年4月26日
(65)【公開番号】特開2013-228940(P2013-228940A)
(43)【公開日】2013年11月7日
【審査請求日】2015年4月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(72)【発明者】
【氏名】秦 弘信
(72)【発明者】
【氏名】明上 弘
【審査官】 田付 徳雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−173346(JP,A)
【文献】 特開2009−042871(JP,A)
【文献】 米国特許第05659740(US,A)
【文献】 特開2011−045502(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品に表示されたARマーカーを撮影可能な撮影部、前記商品に関する情報である商品情報を要求するための商品情報要求信号を送信するクライアント側送信部、前記商品情報を受信するクライアント側受信部、および、前記クライアント側受信部が受信した前記商品情報を表示する表示部を含み、前記撮影部を用いて前記ARマーカーを撮影するための業務用アプリケーションおよび一般用アプリケーションをインストールできるように構成された携帯端末と、
前記クライアント側送信部から送信された前記商品情報要求信号に基づいて、撮影された前記ARマーカーに対応する前記商品情報をネットワークを介して前記携帯端末に送信するサーバー側通信部を含むサーバーとを備え、
前記サーバーは、前記ARマーカーを撮影するために用いられたアプリケーションの種類に関する情報に基づいて、前記業務用アプリケーションを用いて前記ARマーカーが撮影されたことを検出した場合、業務用商品情報を含む前記商品情報を前記サーバー側通信部から送信し、前記ARマーカーを撮影するために用いられたアプリケーションの種類に関する情報に基づいて、前記一般用アプリケーションを用いて前記ARマーカーが撮影されたことを検出した場合、一般用商品情報を含む前記商品情報を前記サーバー側通信部から送信する
商品情報提供システム。
【請求項2】
前記サーバーは、前記ARマーカーを撮影するために用いられたアプリケーションの種類に関する情報に基づいて、前記一般用アプリケーションを用いて前記ARマーカーが撮影されたことを検出した場合、前記一般用商品情報だけを含む前記商品情報を前記サーバー側通信部から送信する
請求項1に記載の商品情報提供システム。
【請求項3】
前記サーバー側通信部は、撮影された前記ARマーカーが表示された前記商品の流通履歴、および、その商品を構成する部品または原材料の流通履歴の少なくとも一方を含む前記業務用商品情報を送信する
請求項1または2に記載の商品情報提供システム。
【請求項4】
前記サーバー側通信部は、原材料情報、生産者情報、製造地情報、製造工程情報、CO排出量情報、品質管理情報、在庫管理情報、物流管理情報、流通ルート情報、出荷日時情報、および入荷日時情報の少なくとも1つを前記流通履歴に含む前記業務用商品情報を送信する
請求項3に記載の商品情報提供システム。
【請求項5】
前記携帯端末は、前記携帯端末の位置を示す位置情報信号を前記クライアント側送信部から送信し、
前記サーバーは、前記携帯端末から送信された前記位置情報信号に基づいて、前記サーバー側通信部から送信する前記業務用商品情報の内容を変更する
請求項1〜4のいずれか一項に記載の商品情報提供システム。
【請求項6】
前記サーバーは、前記携帯端末から送信された前記位置情報信号に基づいて、前記携帯端末が所定の位置に存在しないことを検出したときに、前記サーバー側通信部から前記業務用商品情報を送信することを禁止する
請求項5に記載の商品情報提供システム。
【請求項7】
前記サーバーは、時刻に応じて前記サーバー側通信部から送信する前記業務用商品情報の内容を変更する
請求項1〜6のいずれか一項に記載の商品情報提供システム。
【請求項8】
前記サーバーは、所定の時間外であるときに、前記サーバー側通信部から前記業務用商品情報を送信することを禁止する
請求項7に記載の商品情報提供システム。
【請求項9】
商品に表示されたARマーカーを撮影可能な撮影部、前記商品に関する情報である商品情報を要求するための商品情報要求信号を送信するクライアント側送信部、前記商品情報を受信するクライアント側受信部、および、前記クライアント側受信部が受信した前記商品情報を表示する表示部を含み、前記撮影部を用いて前記ARマーカーを撮影するための撮影モードに業務用撮影モードおよび一般用撮影モードを含むアプリケーションをインストールできるように構成された携帯端末と、
前記クライアント側送信部から送信された前記商品情報要求信号に基づいて、撮影された前記ARマーカーに対応する前記商品情報をネットワークを介して前記携帯端末に送信するサーバー側通信部を含むサーバーとを備え、
前記サーバーは、前記ARマーカーを撮影するために用いられた前記撮影モードの種類に関する情報に基づいて、前記業務用撮影モードを用いて前記ARマーカーが撮影されたことを検出した場合、業務用商品情報を含む前記商品情報を前記サーバー側通信部から送信し、前記ARマーカーを撮影するために用いられた前記撮影モードの種類に関する情報に基づいて、前記一般用撮影モードを用いて前記ARマーカーが撮影されたことを検出した場合、一般用商品情報を含む前記商品情報を前記サーバー側通信部から送信する
商品情報提供システム。
【請求項10】
商品に表示されたARマーカーが携帯端末で撮影された場合に前記商品に関する情報である商品情報をネットワークを介してサーバーから前記携帯端末に送信する商品情報提供方法であって、
前記携帯端末が、業務用アプリケーションまたは一般用アプリケーションを用いて前記ARマーカーを撮影する撮影ステップと、
前記ARマーカーを撮影した前記携帯端末が、前記商品情報を要求するための商品情報要求信号を前記サーバーに送信するクライアント側送信ステップと、
前記商品情報要求信号を受信した前記サーバーが、前記ARマーカーを撮影するために用いられたアプリケーションの種類に関する情報に基づいて、前記業務用アプリケーションを用いて前記ARマーカーが撮影されたことを検出した場合、業務用商品情報を含む前記商品情報を前記サーバーから送信し、前記ARマーカーを撮影するために用いられたアプリケーションの種類に関する情報に基づいて、前記一般用アプリケーションを用いて前記ARマーカーが撮影されたことを検出した場合、一般用商品情報を含む前記商品情報を前記サーバーから送信するサーバー側送信ステップと、
前記携帯端末が、前記サーバーから受信した前記商品情報を表示する表示ステップとを含む
商品情報提供方法。
【請求項11】
商品に表示されたARマーカーが携帯端末で撮影された場合に前記商品に関する情報である商品情報をネットワークを介してサーバーから前記携帯端末に送信する商品情報提供方法であって、
前記携帯端末が、業務用撮影モードまたは一般用撮影モードを用いて前記ARマーカーを撮影する撮影ステップと、
前記ARマーカーを撮影した前記携帯端末が、前記商品情報を要求するための商品情報要求信号を前記サーバーに送信するクライアント側送信ステップと、
前記商品情報要求信号を受信した前記サーバーが、前記ARマーカーを撮影するために用いられた撮影モードの種類に関する情報に基づいて、前記業務用撮影モードを用いて前記ARマーカーが撮影されたことを検出した場合、業務用商品情報を含む前記商品情報を前記サーバーから送信し、前記ARマーカーを撮影するために用いられた撮影モードの種類に関する情報に基づいて、前記一般用撮影モードを用いて前記ARマーカーが撮影されたことを検出した場合、一般用商品情報を含む前記商品情報を前記サーバーから送信するサーバー側送信ステップと、
前記携帯端末が、前記サーバーから受信した前記商品情報を表示する表示ステップとを含む
商品情報提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、携帯端末で撮影された商品に対応する商品情報を、ネットワークを介してサーバーから提供する商品情報提供システムおよび商品情報提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末のカメラにより、携帯端末を用いて商品のパッケージに付加されている二次元コードを撮影して、カメラ付き携帯端末で、商品情報を提供するウェブサイトのURLを取得することが知られている。
【0003】
特許文献1は、商品情報を提供可能な商品情報提供端末装置を開示する。この商品情報提供端末装置は、撮像手段、商品情報取得部、および表示部を備える。商品情報取得部は、撮像手段によって撮像された撮像画像に含まれる商品に関する商品情報を取得する。表示部は、商品情報取得部によって取得された商品情報を現実空間に重畳して表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−253324号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般の消費者に提示される一般用商品情報に対して、商品の製造または販売に携わる者(以下、「業者」)に提示される業務用商品情報は、一般の消費者には非公開とすることが求められることがある。したがって、一般用商品情報と業務用商品情報とが同時に提示されないことが求められ、端末装置のユーザーに応じた商品情報を提供することが要求される。しかし、特許文献1の商品情報提供端末装置において、端末装置のユーザーに応じた商品情報を提供することについては何ら考慮されていない。
【0006】
本発明は、以上の背景から創作されたものであり、携帯端末のユーザーに応じた商品情報を提供することが可能となる商品情報提供システムおよび商品情報提供方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
〔1〕本発明に従う商品情報提供システムの一形態は、商品に表示されたARマーカーを撮影可能な撮影部、前記商品に関する情報である商品情報を要求するための商品情報要求信号を送信するクライアント側送信部、前記商品情報を受信するクライアント側受信部、および、前記クライアント側受信部が受信した前記商品情報を表示する表示部を含み、前記撮影部を用いて前記ARマーカーを撮影するための業務用アプリケーションおよび一般用アプリケーションをインストールできるように構成された携帯端末と、前記クライアント側送信部から送信された前記商品情報要求信号に基づいて、撮影された前記ARマーカーに対応する前記商品情報をネットワークを介して前記携帯端末に送信するサーバー側通信部を含むサーバーとを備え、前記サーバーは、前記ARマーカーを撮影するために用いられたアプリケーションの種類に関する情報に基づいて、前記業務用アプリケーションを用いて前記ARマーカーが撮影されたことを検出した場合、業務用商品情報を含む前記商品情報を前記サーバー側通信部から送信し、前記ARマーカーを撮影するために用いられたアプリケーションの種類に関する情報に基づいて、前記一般用アプリケーションを用いて前記ARマーカーが撮影されたことを検出した場合、一般用商品情報を含む前記商品情報を前記サーバー側通信部から送信する。
〔2〕前記商品情報提供システムの一例によれば、前記サーバーは、前記ARマーカーを撮影するために用いられたアプリケーションの種類に関する情報に基づいて、前記一般用アプリケーションを用いて前記ARマーカーが撮影されたことを検出した場合、前記一般用商品情報だけを含む前記商品情報を前記サーバー側通信部から送信する。
【0008】
上記商品情報提供システムによれば、商品に表示されているARマーカーを撮影するアプリケーションとして一般用アプリケーションが使用される場合には、携帯端末のユーザーには一般用商品情報が提示される。一方、商品に表示されているARマーカーを撮影するアプリケーションとして業務用アプリケーションが使用される場合には、携帯端末のユーザーには業務用商品情報が提示される。したがって、一般の消費者に業務用アプリケーションが頒布されずに一般用アプリケーションが頒布されれば、一般の消費者は、一般用アプリケーションを使用して一般用商品情報を取得することができ、一般の消費者には業務用商品情報が提示されないようにすることができる。また、業者に業務用アプリケーションが頒布されれば、業者は、業務用アプリケーションを使用して業務用商品情報を取得することができる。よって、携帯端末のユーザーに応じた商品情報を提供することが可能となる。
【0009】
〔3〕前記商品情報提供システムの一例によれば、前記サーバー側通信部は、撮影された前記ARマーカーが表示された前記商品の流通履歴、および、その商品を構成する部品または原材料の流通履歴の少なくとも一方を含む前記業務用商品情報を送信する。
【0010】
上記商品情報提供システムによれば、携帯端末のユーザーである業者が、商品に表示されているARマーカーを撮影することにより、商品についての流通履歴、および商品を構成する部品または原材料についての流通履歴の少なくとも一方を取得することが可能となる。
【0011】
〔4〕前記商品情報提供システムの一例によれば、前記サーバー側通信部は、原材料情報、生産者情報、製造地情報、製造工程情報、CO排出量情報、品質管理情報、在庫管理情報、物流管理情報、流通ルート情報、出荷日時情報、および入荷日時情報の少なくとも1つを前記流通履歴に含む前記業務用商品情報を送信する。
【0012】
〔5〕前記商品情報提供システムの一例によれば、前記携帯端末は、前記携帯端末の位置を示す位置情報信号を前記クライアント側送信部から送信し、前記サーバーは、前記携帯端末から送信された前記位置情報信号に基づいて、前記サーバー側通信部から送信する前記業務用商品情報の内容を変更する。
【0013】
上記商品情報提供システムによれば、商品の存在する場所に対応した業務用商品情報を提示することができるため、携帯端末のユーザーである業者が、商品の流通工程に応じた業務用商品情報を取得することが可能となる。
【0014】
〔6〕前記商品情報提供システムの一例によれば、前記サーバーは、前記携帯端末から送信された前記位置情報信号に基づいて、前記携帯端末が所定の位置に存在しないことを検出したときに、前記サーバー側通信部から前記業務用商品情報を送信することを禁止する。
【0015】
上記商品情報提供システムによれば、業務用商品情報が提示されることが好ましくない場所で携帯端末が使用されている場合には、業務用商品情報の提示を禁止することができ、業務用商品情報の非公開制を高めることができる。
【0016】
〔7〕前記商品情報提供システムの一例によれば、前記サーバーは、時刻に応じて前記サーバー側通信部から送信する前記業務用商品情報の内容を変更する。
【0017】
上記商品情報提供システムによれば、時刻に対応した業務用商品情報を提示することができるため、携帯端末のユーザーである業者が、商品の流通工程に応じた業務用商品情報を取得することが可能となる。
【0018】
〔8〕前記商品情報提供システムの一例によれば、前記サーバーは、所定の時間外であるときに、前記サーバー側通信部から前記業務用商品情報を送信することを禁止する。
【0019】
上記商品情報提供システムによれば、業務用商品情報が提示されることが好ましくない時間帯に携帯端末が使用されている場合には、業務用商品情報の提示を禁止することができ、業務用商品情報の非公開制を高めることができる。
【0020】
〔9〕本発明に従う商品情報提供システムの一形態は、商品に表示されたARマーカーを撮影可能な撮影部、前記商品に関する情報である商品情報を要求するための商品情報要求信号を送信するクライアント側送信部、前記商品情報を受信するクライアント側受信部、および、前記クライアント側受信部が受信した前記商品情報を表示する表示部を含み、前記撮影部を用いて前記ARマーカーを撮影するための撮影モードに業務用撮影モードおよび一般用撮影モードを含むアプリケーションをインストールできるように構成された携帯端末と、前記クライアント側送信部から送信された前記商品情報要求信号に基づいて、撮影された前記ARマーカーに対応する前記商品情報をネットワークを介して前記携帯端末に送信するサーバー側通信部を含むサーバーとを備え、前記サーバーは、前記ARマーカーを撮影するために用いられた前記撮影モードの種類に関する情報に基づいて、前記業務用撮影モードを用いて前記ARマーカーが撮影されたことを検出した場合、業務用商品情報を含む前記商品情報を前記サーバー側通信部から送信し、前記ARマーカーを撮影するために用いられた前記撮影モードの種類に関する情報に基づいて、前記一般用撮影モードを用いて前記ARマーカーが撮影されたことを検出した場合、一般用商品情報を含む前記商品情報を前記サーバー側通信部から送信する。
【0021】
上記商品情報提供システムによれば、商品に表示されているARマーカーを撮影するアプリケーションにおいて、一般用撮影モードが使用される場合には、携帯端末のユーザーには一般用商品情報が提示される。一方、商品に表示されているARマーカーを撮影するアプリケーションにおいて、業務用撮影モードが使用される場合には、携帯端末のユーザーには業務用商品情報が提示される。したがって、一般の消費者による業務用撮影モードの使用が禁止されて一般用撮影モードの使用が許可されれば、一般の消費者は、一般用撮影モードを使用して一般用商品情報を取得することができ、一般の消費者には業務用商品情報が提示されないようにすることができる。また、業者による業務用撮影モードの使用が許可されれば、業者は、業務用撮影モードを使用して業務用商品情報を取得することができる。よって、携帯端末のユーザーに応じた商品情報を提供することが可能となる。
【0022】
〔10〕本発明に従う商品情報提供方法の一形態は、商品に表示されたARマーカーが携帯端末で撮影された場合に前記商品に関する情報である商品情報をネットワークを介してサーバーから前記携帯端末に送信する商品情報提供方法であって、前記携帯端末が、業務用アプリケーションまたは一般用アプリケーションを用いて前記ARマーカーを撮影する撮影ステップと、前記ARマーカーを撮影した前記携帯端末が、前記商品情報を要求するための商品情報要求信号を前記サーバーに送信するクライアント側送信ステップと、前記商品情報要求信号を受信した前記サーバーが、前記ARマーカーを撮影するために用いられたアプリケーションの種類に関する情報に基づいて、前記業務用アプリケーションを用いて前記ARマーカーが撮影されたことを検出した場合、業務用商品情報を含む前記商品情報を前記サーバーから送信し、前記ARマーカーを撮影するために用いられたアプリケーションの種類に関する情報に基づいて、前記一般用アプリケーションを用いて前記ARマーカーが撮影されたことを検出した場合、一般用商品情報を含む前記商品情報を前記サーバーから送信するサーバー側送信ステップと、前記携帯端末が、前記サーバーから受信した前記商品情報を表示する表示ステップとを含む。
【0023】
上記商品情報提供方法によれば、商品に表示されているARマーカーを撮影するアプリケーションとして一般用アプリケーションが使用される場合には、携帯端末のユーザーには一般用商品情報が提示される。一方、商品に表示されているARマーカーを撮影するアプリケーションとして業務用アプリケーションが使用される場合には、携帯端末のユーザーには業務用商品情報が提示される。したがって、一般の消費者に対して業務用アプリケーションを使用させずに一般用アプリケーションを使用させれば、一般の消費者は、一般用アプリケーションを使用して一般用商品情報を取得することができ、一般の消費者には業務用商品情報が提示されないようにすることができる。また、業者に対して業務用アプリケーションを使用させれば、業者は、業務用アプリケーションを使用して業務用商品情報を取得することができる。よって、携帯端末のユーザーに応じた商品情報を提供することが可能となる。
【0024】
〔11〕本発明に従う商品情報提供方法の一形態は、商品に表示されたARマーカーが携帯端末で撮影された場合に前記商品に関する情報である商品情報をネットワークを介してサーバーから前記携帯端末に送信する商品情報提供方法であって、前記携帯端末が、業務用撮影モードまたは一般用撮影モードを用いて前記ARマーカーを撮影する撮影ステップと、前記ARマーカーを撮影した前記携帯端末が、前記商品情報を要求するための商品情報要求信号を前記サーバーに送信するクライアント側送信ステップと、前記商品情報要求信号を受信した前記サーバーが、前記ARマーカーを撮影するために用いられた撮影モードの種類に関する情報に基づいて、前記業務用撮影モードを用いて前記ARマーカーが撮影されたことを検出した場合、業務用商品情報を含む前記商品情報を前記サーバーから送信し、前記ARマーカーを撮影するために用いられた撮影モードの種類に関する情報に基づいて、前記一般用撮影モードを用いて前記ARマーカーが撮影されたことを検出した場合、一般用商品情報を含む前記商品情報を前記サーバーから送信するサーバー側送信ステップと、前記携帯端末が、前記サーバーから受信した前記商品情報を表示する表示ステップとを含む。
【0025】
上記商品情報提供方法によれば、商品に表示されているARマーカーが一般用撮影モードにより撮影された場合には、携帯端末のユーザーには一般用商品情報が提示される。一方、商品に表示されているARマーカーが業務用撮影モードにより撮影された場合には、携帯端末のユーザーには業務用商品情報が提示される。したがって、一般の消費者による業務用撮影モードの使用が禁止されて一般用撮影モードの使用が許可されれば、一般の消費者は、一般用撮影モードを使用して一般用商品情報を取得することができ、一般の消費者には業務用商品情報が提示されないようにすることができる。また、業者による業務用撮影モードの使用が許可されれば、業者は、業務用撮影モードを使用して業務用商品情報を取得することができる。よって、携帯端末のユーザーに応じた商品情報を提供することが可能となる。
【発明の効果】
【0026】
上記商品情報提供システムおよび商品情報提供方法によれば、携帯端末のユーザーに応じた商品情報を提供することができる
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の第一実施形態に関する図であり、商品情報提供システムの構成図。
図2】同実施形態の携帯電話端末の概略構成を示すブロック図。
図3】同実施形態の基地局の概略構成を示すブロック図。
図4】同実施形態の商品情報提供サーバーの概略構成を示すブロック図。
図5】同実施形態のアプリケーション提供サーバーの概略構成を示すブロック図。
図6】マーカーが付加されている商品の一例を示す図であり、(a)はARマーカーが付加されている商品の外観図、(b)はARマーカーおよび個体識別番号が付加されている商品の外観図。
図7】同実施形態の商品情報提供方法の流れを示すフローチャート。
図8】同実施形態の商品情報送信処理の流れを示すフローチャート。
図9】同実施形態の携帯電話端末における商品情報の表示態様の一例を示す図であり、(a)は一般用商品情報を表示する表示部の模式図、(b)は業務用商品情報を表示する表示部の模式図。
図10】本発明の第二実施形態の商品情報送信処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(第一実施形態)
図1に示されるように、商品情報提供システム10は、携帯端末である携帯電話端末20、基地局30、商品情報提供サーバー40、およびアプリケーション提供サーバー50を有する。基地局30、商品情報提供サーバー40、およびアプリケーション提供サーバー50は、インターネットを含むネットワークであるIPネットワーク11に接続されている。
【0029】
携帯電話端末20は、商品情報提供サーバー40から送信される商品情報を、IPネットワーク11および基地局30を介して受信可能に構成される。また、携帯電話端末20は、アプリケーション提供サーバー50から送信されるアプリケーションを、IPネットワーク11および基地局30を介してダウンロード可能に構成される。また、携帯電話端末20は、GPS衛星12から電波として送信される信号を受信可能に構成される。
【0030】
図2に示されるように、携帯電話端末20は、アンテナ21、送信部22、受信部23、撮影部24、操作部25、表示部26、記憶部27、および制御部28を有する。携帯電話端末20は、撮影部24で商品を撮影し、撮影した商品の情報である商品情報を表示部26に表示する。
【0031】
送信部22は、無線送信モジュールにより構成される。送信部22は、携帯電話端末20が有する通話機能、および商品情報要求信号の送信に使用される。送信部22は、商品情報要求信号を送信するクライアント側送信部を構成する。送信部22は、アンテナ21を用いて基地局30に電波を送信する。
【0032】
受信部23は、無線受信モジュールにより構成される。受信部23は、携帯電話端末20が有する通話機能とGPS機能、および商品情報の受信に使用される。受信部23は、商品情報を受信するクライアント側受信部を構成する。受信部23は、アンテナ21を用いて基地局30から送信される商品情報を受信する。また、受信部23は、アンテナ21を用いてGPS衛星12から送信される信号を受信する。
【0033】
撮影部24は、カメラにより構成される。撮影部24は、商品の撮影に使用される。撮影部24は、商品に付加されているマーカーを撮影する。また、商品にマーカーとともに個体識別番号が付加されている場合は、マーカーとともに個体識別番号を撮影する。
【0034】
操作部25は、タッチパネル等のユーザインタフェースにより構成される。操作部25は、携帯電話端末20のユーザーによる携帯電話端末20の動作の操作に使用される。
表示部26は、液晶または有機EL等を用いたディスプレイにより構成される。表示部26は、撮影した商品の表示、および商品情報の表示に使用される。表示部26は、受信部23で受信した商品情報を表示する。
【0035】
記憶部27は、メモリにより構成される。記憶部27は、制御部28が実行するプログラムの記憶、およびアプリケーションのインストール等に使用される。携帯電話端末20は、商品を撮影するために撮影部24を機能させるアプリケーションとして、一般用アプリケーションおよび業務用アプリケーションが記憶部27にインストール可能に構成されている。
【0036】
制御部28は、携帯電話端末20の各部を制御する集積回路により構成される。制御部28は、撮影部24を機能させるアプリケーションのダウンロードを要求する信号であるダウンロード要求信号を、送信部22に送信させる。また、制御部28は、撮影部24を機能させるアプリケーションのデータを受信部23に受信させ、記憶部27にアプリケーションをインストールする。
【0037】
また、制御部28は、基地局30から送信された信号を受信部23に受信させ、携帯電話端末20の位置情報を取得する。また、制御部28は、GPS衛星12から送信された信号を受信部23に受信させ、携帯電話端末20の詳細な位置情報を取得する。
【0038】
また、制御部28は、商品情報の提供を要求する信号として商品情報要求信号を、送信部22に送信させる。商品情報要求信号には、撮影部24で撮影した商品に付加されているマーカーの情報が含まれる。また、商品情報要求信号には、撮影部24で商品に付加されているマーカーを撮影したときに使用したアプリケーションの情報が含まれる。すなわち、一般用アプリケーションにより商品が撮影されたとき、制御部28は、携帯電話端末20が一般用アプリケーションにより商品を撮影したことを示す信号を、送信部22に送信させる。また、業務用アプリケーションにより商品が撮影されたとき、制御部28は、携帯電話端末20が業務用アプリケーションにより商品を撮影したことを示す信号を、送信部22に送信させる。また、撮影部24でマーカーとともに個体識別番号を撮影したときには、商品情報要求信号には個体識別番号の情報が含まれる。
【0039】
また、制御部28は、商品の情報である商品情報を受信部23に受信させ、表示部26に商品情報を表示させる。このとき、制御部28は、撮影部24で撮影した商品に付加されているマーカーに応じた商品情報を、表示部26に表示させる。撮影部24で撮影した商品に付加されているマーカーがARマーカーである場合には、制御部28は、AR(Augmented Reality)を利用して、撮影した商品とともに商品情報を表示部26に表示させる。
【0040】
以上のように構成された携帯電話端末20は、撮影部24を機能させるアプリケーションをダウンロードする。また、携帯電話端末20は、一般用アプリケーションまたは業務アプリケーションにより撮影部24で商品を撮影して、送信部22で商品情報要求信号を送信する。そして、携帯電話端末20は、受信部23で商品情報を受信して、商品情報を表示部26で表示する。
【0041】
図3に示されるように、基地局30は、アンテナ31、送信部32、受信部33、通信部34、および制御部35を有する。基地局30は、携帯電話端末20と商品情報提供サーバー40との通信の中継を行う。また、基地局30は、携帯電話端末20とアプリケーション提供サーバー50との通信の中継を行う。
【0042】
送信部32は、情報を送り出す電気通信装置である送信機により構成される。送信部32は、携帯電話端末20が有する通話機能、商品情報の送信、およびアプリケーションのデータの送信に使用される。送信部32は、アンテナ31を用いて携帯電話端末20に電波を送信する。
【0043】
受信部33は、情報を受け取る電気通信装置である受信機により構成される。受信部33は、携帯電話端末20が有する通話機能、および商品情報要求信号の受信に使用される。受信部33は、アンテナ31を用いて携帯電話端末20から送信される商品情報要求信号を受信する。
【0044】
通信部34は、電気通信装置であるネットワークインタフェースにより構成される。通信部34は、IPネットワーク11を介した商品情報提供サーバー40との通信に使用される。また、通信部34は、IPネットワーク11を介したアプリケーション提供サーバー50との通信に使用される。
【0045】
制御部35は、基地局30の各部を制御する制御装置により構成される。制御部35は、携帯電話端末20から送信された信号を受信部33に受信させ、受信部33で受信した信号を通信部34に送信させる。
【0046】
また、制御部35は、商品情報提供サーバー40から送信された商品情報を通信部34に受信させ、通信部34で受信した商品情報を送信部32に送信させる。また、制御部35は、アプリケーション提供サーバー50から送信されたアプリケーションのデータを通信部34に受信させ、通信部34で受信したアプリケーションのデータを送信部32に送信させる。
【0047】
以上のように構成された、基地局30は、商品情報要求信号を受信部33で受信したとき、受信した商品情報要求信号を通信部34から商品情報提供サーバー40に送信する。また、基地局30は、ダウンロード要求信号を受信部33で受信したとき、受信したダウンロード要求信号を通信部34からアプリケーション提供サーバー50に送信する。
【0048】
図4に示されるように、商品情報提供サーバー40は、通信部41、記憶部42、および制御部43を有する。商品情報提供サーバー40は、通信部41を用いて商品情報を携帯電話端末20に提供する。
【0049】
通信部41は、電気通信装置であるネットワークインタフェースにより構成される。通信部41は、IPネットワーク11を介した基地局30との通信に使用される。通信部41は、携帯電話端末20から送信された商品情報要求信号に基づいて、携帯電話端末20により撮影されたマーカーに対応する商品情報を送信するサーバー側通信部を構成する。
【0050】
記憶部42は、商品情報を記憶する記憶装置により構成される。記憶部42は、商品情報として一般用商品情報および業務用商品情報を記憶する。記憶部42は、一般用商品情報として、商品の調理例を示すレシピ情報、商品の操作方法情報、商品のキャンペーン情報、一般の消費者による商品の評価情報、食物アレルギーに関する特定原材料情報を記憶する。また、記憶部42は、商品情報として業務用商品情報として、商品の取り扱いに関する業務用マニュアル、商品の流通履歴、および商品を構成する部品または原材料についての流通履歴を記憶する。記憶部42は、流通履歴として、原材料情報、生産者情報、製造地情報、製造工程情報、CO排出量情報、品質管理情報、在庫管理情報、物流管理情報、流通ルート情報、出荷日時情報、および入荷日時情報を記憶する。業務用商品情報には、一般用商品情報が含まれていてもよい。また、業務用商品情報には、商品の個体識別番号に対応する情報も含まれる。
【0051】
制御部43は、商品情報提供サーバー40の各部を制御する集積回路により構成される。制御部43は、携帯電話端末20から送信された商品情報要求信号を通信部41に受信させる。また、制御部43は、通信部41で受信した商品情報要求信号に基づいて、携帯電話端末20で撮影した商品に対応する商品情報を通信部41に送信させる。このとき、商品情報要求信号に一般用アプリケーションにより商品を撮影したことを示す信号が含まれているとき、制御部43は、記憶部42に記憶されている一般用商品情報を通信部41に送信させる。また、商品情報要求信号に業務用アプリケーションにより商品を撮影したことを示す信号が含まれているとき、制御部43は、記憶部42に記憶されている業務用商品情報を通信部41に送信させる。
【0052】
以上のように構成された商品情報提供サーバー40は、通信部41で商品情報を送信することにより、IPネットワーク11を介して携帯電話端末20に商品情報を送信する。商品情報提供サーバー40は、携帯電話端末20が業務用アプリケーションによりマーカーを撮影したときには、業務用商品情報を送信し、携帯電話端末20が一般用アプリケーションによりマーカーを撮影したときには、商品情報として一般用商品情報を送信する。
【0053】
図5に示されるように、アプリケーション提供サーバー50は、通信部51、記憶部52、および制御部53を有する。アプリケーション提供サーバー50は、通信部51を用いて商品情報を携帯電話端末20に提供する。
【0054】
通信部51は、電気通信装置であるネットワークインタフェースにより構成される。通信部51は、IPネットワーク11を介した基地局30との通信に使用される。通信部51は、携帯電話端末20から送信されたダウンロード要求信号に基づいて、アプリケーションのデータを送信するアプリケーションサーバー側通信部を構成する。
【0055】
記憶部52は、アプリケーションのデータを保持する記憶装置により構成される。記憶部52は、商品を撮影するためのアプリケーションのデータとして一般用アプリケーションのデータおよび業務用アプリケーションのデータを保持する。
【0056】
制御部53は、アプリケーション提供サーバー50の各部を制御する集積回路により構成される。制御部53は、携帯電話端末20から送信されたダウンロード要求信号を通信部51に受信させる。また、制御部53は、通信部51で受信したダウンロード要求信号に基づいて、アプリケーションのデータを通信部51に送信させる。このとき、携帯電話端末20のユーザーが一般の消費者であると判定される場合には、制御部53は、記憶部52に記憶されている一般用アプリケーションのデータを通信部51に送信させる。携帯電話端末20のユーザーが業者であると判定される場合には、制御部53は、記憶部52に記憶されている業務用アプリケーションのデータを通信部51に送信させる。携帯電話端末20のユーザーの判定は、アプリケーションをダウンロードする際において携帯電話端末20のユーザーにパスワード等の入力を求めることにより行うことが可能である。
【0057】
以上のように構成された、アプリケーション提供サーバー50は、通信部51でアプリケーションのデータを送信することにより、IPネットワーク11を介して携帯電話端末20にアプリケーションのデータを送信する。アプリケーション提供サーバー50は、携帯電話端末20が一般の消費者により使用されるときには、一般用アプリケーションのデータを送信し、携帯電話端末20が業者により使用されるときには、業務用アプリケーションのデータを送信する。
【0058】
図6を参照して、携帯電話端末20を使用して商品情報を取得するための商品の一例について説明する。商品60A,60Bには、マーカーとしてARマーカー61が付加されている。
【0059】
図6(a)に示されるように、商品60Aは、内容物(図示略)を包むパッケージを含む。商品60Aのパッケージには、ARマーカー61が印刷されている。
図6(a)に示されるように、商品60Bは、内容物(図示略)を包むパッケージを含む。商品60Bには、ARマーカー61および個体識別番号62が印刷されている。
【0060】
図7および図8を参照して、本実施形態の商品情報提供方法について説明する。この商品情報提供方法は、業務用アプリケーションおよび一般用アプリケーションのいずれかが携帯電話端末20にインストールされていることが前提とする。
【0061】
図7に示されるように、まず、携帯電話端末20のユーザーが、携帯電話端末20の撮影部24を用いて、商品を撮影する(撮影ステップS1)。この撮影ステップS1において、携帯電話端末20のユーザーは、撮影に使用するアプリケーションを選択することにより、携帯電話端末20は、業務用アプリケーションまたは一般用アプリケーションを用いて、商品に付加されているマーカーを撮影する。
【0062】
次いで、マーカーを撮影した携帯電話端末20が、送信部22を用いて、商品情報要求信号を送信する(クライアント側送信ステップS2)。このクライアント側送信ステップS2において、携帯電話端末20は、商品情報要求信号を基地局30に送信することにより、商品情報要求信号を商品情報提供サーバー40に送信する。
【0063】
次いで、基地局30が、受信部33を用いて、クライアント側送信ステップS2において送信された商品情報要求信号を受信する(基地局側受信ステップS3)。また、基地局30が、通信部34を用いて、基地局側受信ステップS3において受信した商品情報要求信号を商品情報提供サーバー40に送信する(基地局側送信ステップS4)。
【0064】
次いで、商品情報提供サーバー40が、通信部41を用いて、基地局側送信ステップS4において送信された商品情報要求信号を受信する(サーバー側受信ステップS5)。このサーバー側受信ステップS5において、商品情報提供サーバー40は、クライアント側送信ステップS2において送信された携帯電話端末20からの商品情報要求信号を受信する。
【0065】
次いで、商品情報提供サーバー40が、通信部41を用いて、サーバー側受信ステップS5において受信した商品情報要求信号に基づいて、撮影ステップS1で撮影されたマーカーに対応する商品情報を送信する(サーバー側送信ステップS6)。このサーバー側送信ステップS6において、商品情報提供サーバー40は、商品情報送信処理を行う。商品情報処理において、商品情報提供サーバー40は、携帯電話端末20がマーカーを撮影するときに使用されたアプリケーションを判定し、マーカーを撮影するときに使用されたアプリケーションに応じて商品情報を基地局30に送信することにより、商品情報を携帯電話端末20に送信する。
【0066】
次いで、基地局30が、通信部34を用いて、サーバー側送信ステップS6において送信された商品情報を受信する(基地局側受信ステップS7)。また、基地局30が、送信部32を用いて、基地局側受信ステップS7において受信した商品情報を携帯電話端末20に送信する(基地局側送信ステップS8)。
【0067】
次いで、携帯電話端末20が、受信部23を用いて、基地局側送信ステップS8において送信された商品情報を受信する(クライアント側受信ステップS9)。このクライアント側受信ステップS9において、携帯電話端末20は、サーバー側送信ステップS6において送信された商品情報提供サーバー40からの商品情報を受信する。
【0068】
そして、携帯電話端末20が、表示部26を用いて、クライアント側受信ステップS9において受信した商品情報を表示する(表示ステップS10)。この表示ステップS10において、携帯電話端末20は、商品情報提供サーバー40から受信した商品情報を表示する。
【0069】
図8に示されるように、上記サーバー側送信ステップS6における商品情報送信処理においては、まず、商品情報提供サーバー40の制御部43が、マーカーを撮影するときに使用されたアプリケーションを判定する。すなわち、制御部43が、撮影ステップS1において携帯電話端末20がマーカーを撮影するときに使用されたアプリケーションが、一般用アプリケーションであるか業務用アプリケーションであるかを判断する(アプリケーション判定ステップS11)。
【0070】
携帯電話端末20がマーカーを撮影するときに使用されたアプリケーションが一般用アプリケーションであるとアプリケーション判定ステップS11において判定されたとき、商品情報提供サーバー40は、通信部41を用いて、マーカーに対応する商品情報として一般用商品情報を送信する(一般用商品情報送信ステップS12)。
【0071】
一方、携帯電話端末20がマーカーを撮影するときに使用されたアプリケーションが業務用アプリケーションであるとアプリケーション判定ステップS11において判定されたとき、商品情報提供サーバー40は、通信部41を用いて、マーカーに対応する商品情報として業務用商品情報を送信する(業務用商品情報送信ステップS13)。この業務用商品情報送信ステップS13において、商品情報提供サーバー40の通信部41は、業務用商品情報として、携帯電話端末20が撮影した商品60Aについての流通履歴、および携帯電話端末20が撮影した商品60Aを構成する部品または原材料についての流通履歴を送信する。また、商品情報提供サーバー40の通信部41は、流通履歴として、原材料情報、生産者情報、製造地情報、製造工程情報、CO排出量情報、品質管理情報、在庫管理情報、物流管理情報、流通ルート情報、出荷日時情報、および入荷日時情報を送信する。このような情報が携帯電話端末20のユーザーに提示されることにより、商品60Aのトレーサビリティが実現される。
【0072】
本実施形態の作用について説明する。
図9(a)に示すように、商品60Aに付加されているARマーカー61を撮影するアプリケーションとして一般用アプリケーションが使用される場合には、表示部26には商品60Aを用いたレシピ等の一般用商品情報が表示され、携帯電話端末20のユーザーには一般用商品情報が提示される。
【0073】
図9(b)に示すように、商品60Aに付加されているARマーカー61を撮影するアプリケーションとして業務用アプリケーションが使用される場合には、表示部26には商品60Aの生産者情報および製造地情報等の業務用商品情報が表示され、携帯電話端末20のユーザーには業務用商品情報が提示される。
【0074】
また、業務用アプリケーションが使用される場合に、商品60Bに付加されているARマーカー61と個体識別番号62とが撮影されたとき、表示部26にはARマーカー61に対応する業務用商品情報と、個体識別番号62に対応する業務用商品情報とが表示される。
【0075】
本実施形態は以下の効果を奏する。
(1)商品情報提供システム10において、携帯電話端末20は、撮影部24と、商品情報要求信号を送信する送信部22と、商品情報を受信する受信部23と、商品情報を表示する表示部26とを備え、商品情報提供サーバー40は、撮影部24により撮影されたARマーカー61に対応する商品情報を送信する通信部41を備える。そして、商品情報提供サーバー40は、携帯電話端末20が業務用アプリケーションによりARマーカー61を撮影したときには、商品情報として業務用商品情報を通信部41から送信し、携帯電話端末20が一般用アプリケーションによりARマーカー61を撮影したときには、商品情報として一般用商品情報を通信部41から送信する。したがって、一般の消費者に業務用アプリケーションが頒布されずに一般用アプリケーションが頒布されれば、一般の消費者は、一般用アプリケーションを使用して一般用商品情報を取得することができ、一般の消費者には業務用商品情報が提示されないようにすることができる。また、業者に業務用アプリケーションが頒布されれば、業者は、業務用アプリケーションを使用して業務用商品情報を取得することができる。よって、携帯電話端末20のユーザーに応じた商品情報を提供することが可能となる。
【0076】
(2)一般用商品情報および業務用商品情報の提示について同じARマーカー61を共用することができるため、一般用商品情報が提示されるためのマーカーと業務用商品情報が提示されるためのマーカーとが独立している場合に比べて、商品60AにARマーカー61が付加される領域を小さくすることができる。
【0077】
(3)商品情報提供方法は、撮影ステップS1と、クライアント側送信ステップS2と、サーバー側送信ステップS6と、表示ステップS10とを備える。そして、サーバー側送信ステップS6において、商品情報提供サーバー40は、携帯電話端末20がARマーカー61を撮影するときに使用されたアプリケーションが業務用アプリケーションであると判定したときには、商品情報として業務用商品情報を送信する。一方、サーバー側送信ステップS6において、商品情報提供サーバー40は、携帯電話端末がARマーカー61を撮影するときに使用されたアプリケーションが一般用アプリケーションであると判定したときには、商品情報として一般用商品情報を送信する。したがって、一般の消費者に対して業務用アプリケーションを使用させずに一般用アプリケーションを使用させれば、一般の消費者は、一般用アプリケーションを使用して一般用商品情報を取得することができ、一般の消費者には業務用商品情報が提示されないようにすることができる。また、業者に対して業務用アプリケーションを使用させれば、業者は、業務用アプリケーションを使用して業務用商品情報を取得することができる。よって、携帯電話端末20のユーザーに応じた商品情報を提供することが可能となる。また、上記(2)の効果を奏する。
【0078】
(4)商品情報提供サーバー40の通信部41は、携帯電話端末20が撮影した商品60Aについての流通履歴、および携帯電話端末20が撮影した商品60Aを構成する部品または原材料についての流通履歴を送信する。このため、携帯電話端末20のユーザーである業者が、商品60Aに付加されているARマーカー61を撮影することにより、商品60Aについての流通履歴、および商品60Aを構成する部品または原材料についての流通履歴を取得することが可能となる。
【0079】
(5)表示部26が、ARマーカー61に対応する商品情報だけでなく、個体識別番号62に対応する商品情報を表示することにより、ARマーカー61により提示される商品情報以外の商品情報を携帯電話端末20のユーザーに提示することができる。
【0080】
(第二実施形態)
第一実施形態においては、マーカーの撮影に使用されたアプリケーションに応じて一般用商品情報または業務用商品情報が提示される。これに対して、第二実施形態においては、マーカーの撮影に使用されたアプリケーションの撮影モードに応じて一般用商品情報または業務用商品情報が提示される。以下、上記実施形態の構成から変更される部分について詳しく説明し、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0081】
本実施形態の携帯電話端末20は、商品を撮影するために撮影部24を機能させるアプリケーションとして、一般用撮影モードおよび業務用撮影モードを有するアプリケーションが記憶部27にインストール可能に構成されている。携帯電話端末20は、一般用撮影モードまたは業務撮影モードにより撮影部24で商品を撮影して、送信部22で商品情報要求信号を送信する。
【0082】
本実施形態の送信部22が送信する商品情報要求信号には、撮影部24で商品に付加されているマーカーを撮影したときに使用した撮影モードの情報が含まれる。すなわち、一般用撮影モードにより商品が撮影されたとき、制御部28は、携帯電話端末20が一般用撮影モードにより商品を撮影したことを示す信号を、送信部22に送信させる。また、業務用撮影モードにより商品が撮影されたとき、制御部28は、携帯電話端末20が業務用撮影モードにより商品を撮影したことを示す信号を、送信部22に送信させる。
【0083】
本実施形態の制御部43は、携帯電話端末20のユーザーが一般の消費者であると判定される場合には、業務用撮影モードの使用を禁止して、一般用撮影モードの使用を許可する。また、制御部43は、携帯電話端末20のユーザーが業者であると判定される場合には、業務用撮影モードおよび一般用撮影モードを許可する。携帯電話端末20のユーザーの判定は、携帯電話端末20のユーザーが撮影モードを選択する際において、携帯電話端末20のユーザーにパスワード等の入力を求めることにより行うことが可能である。
【0084】
本実施形態の制御部43は、商品情報要求信号に一般用撮影モードにより商品を撮影したことを示す信号が含まれているとき、制御部43は、記憶部42に記憶されている一般用商品情報を通信部41に送信させる。また、商品情報要求信号に業務用撮影モードにより商品を撮影したことを示す信号が含まれているとき、制御部43は、記憶部42に記憶されている業務用商品情報を通信部41に送信させる。
【0085】
したがって、本実施形態の商品情報提供サーバー40は、商品情報提供サーバー40は、携帯電話端末20が業務用撮影モードによりマーカーを撮影したときには、業務用商品情報を送信し、携帯電話端末20が一般用撮影モードによりマーカーを撮影したときには、商品情報として一般用商品情報を送信する。
【0086】
本実施形態の記憶部52は、商品を撮影するためのアプリケーションのデータとして、一般用撮影モードおよび業務用撮影モードを有するアプリケーションのデータを保持する。制御部53は、通信部51で受信したダウンロード要求信号に基づいて、記憶部52に記憶されている一般用撮影モードおよび業務用撮影モードを有するアプリケーションのデータを通信部51に送信させる。
【0087】
図7および図10を参照して、本実施形態の商品情報提供方法について説明する。この商品情報提供方法は、業務用撮影モードおよび一般用撮影モードを有するアプリケーションが携帯電話端末20にインストールされていることを前提とする。
【0088】
図7に示されるように、まず、携帯電話端末20のユーザーが、携帯電話端末20の撮影部24を用いて、商品を撮影する(撮影ステップS1)。この撮影ステップS1において、携帯電話端末20のユーザーは、撮影に使用するアプリケーションにおける撮影モードを選択することにより、携帯電話端末20は、業務用撮影モードまたは一般用撮影モードにより、商品に付加されているマーカーを撮影する。
【0089】
次いで、マーカーを撮影した携帯電話端末20が、送信部22を用いて、商品情報要求信号を送信する(クライアント側送信ステップS2)。また、基地局30が、受信部33を用いて、クライアント側送信ステップS2において送信された商品情報要求信号を受信する(基地局側受信ステップS3)。
【0090】
次いで、基地局30が、通信部34を用いて、基地局側受信ステップS3において受信した商品情報要求信号を商品情報提供サーバー40に送信する(基地局側送信ステップS4)。また、商品情報提供サーバー40が、通信部41を用いて、基地局側送信ステップS4において送信された商品情報要求信号を受信する(サーバー側受信ステップS5)。
【0091】
次いで、商品情報提供サーバー40が、通信部41を用いて、サーバー側受信ステップS5において受信した商品情報要求信号に基づいて、撮影ステップS1で撮影されたマーカーに対応する商品情報を送信する(サーバー側送信ステップS6)。本実施形態のサーバー側送信ステップS6における商品情報処理において、商品情報提供サーバー40は、携帯電話端末20がマーカーを撮影するときに使用された撮影モードを判定し、マーカーを撮影するときに使用された撮影モードに応じて商品情報を基地局30に送信することにより、商品情報を携帯電話端末20に送信する。
【0092】
次いで、基地局30が、通信部34を用いて、サーバー側送信ステップS6において送信された商品情報を受信する(基地局側受信ステップS7)。また、基地局30が、送信部32を用いて、基地局側受信ステップS7において受信した商品情報を携帯電話端末20に送信する(基地局側送信ステップS8)。
【0093】
次いで、携帯電話端末20が、受信部23を用いて、基地局側送信ステップS8において送信された商品情報を受信する(クライアント側受信ステップS9)。そして、携帯電話端末20が、表示部26を用いて、クライアント側受信ステップS9において受信した商品情報を表示する(表示ステップS10)。
【0094】
図10に示されるように、上記サーバー側送信ステップS6における商品情報送信処理においては、まず、商品情報提供サーバー40の制御部43が、撮影ステップS1において携帯電話端末20がマーカーを撮影するときに使用された撮影モードが、一般用撮影モードであるか業務用撮影モードであるかを判断する(撮影モード判定ステップS21)。
【0095】
携帯電話端末20が一般用撮影モードによりマーカーを撮影したと撮影モード判定ステップS21において判定されたとき、商品情報提供サーバー40は、通信部41を用いて、マーカーに対応する商品情報として一般用商品情報を送信する(一般用商品情報送信ステップS12)。
【0096】
一方、携帯電話端末20が業務用撮影モードによりマーカーを撮影したと撮影モード判定ステップS21において判定されたとき、商品情報提供サーバー40は、通信部41を用いて、マーカーに対応する商品情報として業務用商品情報を送信する(業務用商品情報送信ステップS13)。
【0097】
本実施形態の作用について説明する。
図9(a)に示すように、商品60Aに付加されているARマーカー61を撮影するアプリケーションにおいて、一般用撮影モードが使用される場合、すなわちARマーカー61が一般用撮影モードにより撮影された場合には、携帯電話端末20のユーザーには一般用商品情報が提示される。
【0098】
図9(b)に示すように、商品60Aに付加されているARマーカー61を撮影するアプリケーションにおいて、業務用撮影モードが使用される場合には、すなわち、ARマーカー61が業務用撮影モードにより撮影された場合には、携帯電話端末20のユーザーには業務用商品情報が提示される。
【0099】
本実施形態は以下の効果を奏する。
(5)商品情報提供システム10において、携帯電話端末20は、撮影部24と、商品情報要求信号を送信する送信部22と、商品情報を受信する受信部23と、商品情報を表示する表示部26とを備え、商品情報提供サーバー40は、撮影部24により撮影されたARマーカー61に対応する商品情報を送信する通信部41を備える。そして、商品情報提供サーバー40は、携帯電話端末20が業務用撮影モードによりARマーカー61を撮影したときには、商品情報として業務用商品情報を通信部41から送信し、携帯電話端末20が一般用撮影モードによりARマーカー61を撮影したときには、商品情報として一般用商品情報を通信部41から送信する。したがって、一般の消費者による業務用撮影モードの使用が禁止されて一般用撮影モードの使用が許可されれば、一般の消費者は、一般用撮影モードを使用して一般用商品情報を取得することができ、一般の消費者には業務用商品情報が提示されないようにすることができる。また、業者による業務用撮影モードの使用が許可されれば、業者は、業務用撮影モードを使用して業務用商品情報を取得することができる。よって、携帯電話端末20のユーザーに応じた商品情報を提供することが可能となる。また、上記(2)の効果を奏する。
【0100】
(6)商品情報提供方法は、撮影ステップS1と、クライアント側送信ステップS2と、サーバー側送信ステップS6と、表示ステップS10とを備える。そして、サーバー側送信ステップS6において、商品情報提供サーバー40は、携帯電話端末20が業務用撮影モードによりARマーカー61を撮影したと判定したときには、商品情報として業務用商品情報を送信する。一方、サーバー側送信ステップS6において、商品情報提供サーバー40は、携帯電話端末が一般用撮影モードによりARマーカー61を撮影したと判定したときには、商品情報として一般用商品情報を送信する。したがって、上記(5)に準じた効果を奏する。また、上記(2)の効果を奏する。
【0101】
本発明は、第一実施形態および第二実施形態以外の他の実施形態を含む。以下、本発明の他の実施形態として、上記実施形態の変形例を示す。なお、以下の各変形例は互いに組み合わせることもできる。
【0102】
・携帯電話端末20が、携帯電話端末20の位置を示す位置情報信号を送信部22から送信し、商品情報提供サーバー40が、携帯電話端末20が送信した位置情報信号に基づいて、通信部41から送信する業務用商品情報の内容を変更する構成を採用することもできる。このような構成によれば、商品の存在する場所に対応した業務用商品情報を提示することができるため、携帯電話端末20のユーザーである業者が、商品の流通工程に応じた業務用商品情報を取得することが可能となる。なお、このような構成においては、位置情報信号は、携帯電話端末20の位置情報を示す信号であり、携帯電話端末20の位置情報は、商品情報要求信号に含まれる。
【0103】
・商品情報提供サーバー40が、携帯電話端末20が送信した位置情報信号に基づいて、携帯電話端末20が所定の位置に存在しないときに、通信部41からの業務用商品情報の送信を禁止する構成を採用することもできる。このような構成によれば、業務用商品情報が提示されることが好ましくない場所で携帯電話端末20が使用されている場合には、業務用商品情報の提示を禁止することができ、業務用商品情報の非公開制を高めることができる。
【0104】
・携帯電話端末20が、携帯電話端末20の位置を示す位置情報信号を送信部22から送信し、商品情報提供サーバー40が、携帯電話端末20が送信した位置情報信号に基づいて、通信部41から送信する一般用商品情報の内容を変更する構成を採用することもできる。このような構成によれば、商品の存在する場所に対応した一般用商品情報を提示することができるため、携帯電話端末20のユーザーである一般の消費者が、商品の流通工程に応じた一般用商品情報を取得することが可能となる。
【0105】
・商品情報提供サーバー40が、時刻に応じて通信部41から送信する業務用商品情報の内容を変更する構成を採用することもできる。このような構成によれば、時刻に対応した業務用商品情報を提示することができるため、携帯電話端末20のユーザーである業者が、商品の流通工程に応じた業務用商品情報を取得することが可能となる。
【0106】
・商品情報提供サーバー40が、所定の時間外であるときに、通信部41からの業務用商品情報の送信を禁止する構成を採用することもできる。このような構成によれば、業務用商品情報が提示されることが好ましくない時間帯に携帯電話端末20が使用されている場合には、業務用商品情報の提示を禁止することができ、業務用商品情報の非公開制を高めることができる。
【0107】
・商品情報提供サーバー40が、時刻に応じて通信部41から送信する一般用商品情報の内容を変更する構成を採用することもできる。このような構成によれば、時刻に対応した一般用商品情報を提示することができるため、携帯電話端末20のユーザーである一般の消費者が、商品の流通工程に応じた一般用商品情報を取得することが可能となる。
【0108】
・上記実施形態においては、携帯電話端末20が、商品を撮影して商品情報を表示するが、携帯電話端末20以外のデジタル機器により携帯端末を構成することもできる。携帯電話端末20以外の携帯端末としては、例えば、タブレット端末等の通信機能およびカメラ付きのデジタル機器を用いることができる。
【0109】
・IPネットワーク11以外のインターネットを含まないネットワークにより、商品情報提供システムを構成することができる。また、基地局30に代えて、基地局30以外の無線局である無線LANアクセスポイントにより、商品情報提供システムを構成することができる。
【0110】
・上記実施形態においては、商品とともに商品情報が表示されるが、商品を撮影した後に、商品情報だけが表示される構成を採用することもできる。
【符号の説明】
【0111】
10…商品情報提供システム、11…IPネットワーク(ネットワーク)、12…GPS衛星、20…携帯電話端末(携帯端末)、21…アンテナ、22…送信部(クライアント側送信部)、23…受信部(クライアント側受信部)、24…撮影部、25…操作部、26…表示部、27…記憶部、28…制御部、30…基地局、31…アンテナ、32…送信部、33…受信部、34…通信部、35…制御部、40…商品情報提供サーバー(サーバー)、41…通信部(サーバー側通信部)、42…記憶部、43…制御部、50…アプリケーション提供サーバー、51…通信部、52…記憶部、53…制御部、60A,60B…商品、61…ARマーカー、62…個体識別番号。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10