(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記被取付部は、前記ワイヤーハーネス側とは反対側に向けて突出して前記結束部材を前記本体部との間に保持する保持突部を備える請求項2に記載のワイヤーハーネスシステム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、車両の高性能化に伴って電装品の個数が増大し、電装品の通電又は断電を実行するスイッチング素子の個数も増大する傾向がある。この場合、電装品に接続されるワイヤーハーネスも大型化するため、スイッチング素子やワイヤーハーネスを収容するための広い空間を車両内に確保する必要がある。
【0005】
しかし、居住空間の大型化の要請に伴い、車両内においてスイッチング素子やワイヤーハーネスを搭載するためのスペースを確保することは困難になっており、スイッチング素子及びワイヤーハーネスを含むワイヤーハーネスシステムの小型化が求められていた。
【0006】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ワイヤーハーネスシステムを小型化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、
搭乗者が搭乗する車室を有する車両に搭載されるワイヤーハーネスシステムであって、複数の電線を束ねて構成された電線束を有
し、前記車室の床下に配索されるワイヤーハーネスと、前記電線に電気的に接続された第1電装品と、前記電線に電気的に接続され、前記第1電装品に対して通電又は断電を実行するスイッチング素子を備えると共に
前記車室の床下に配索された前記ワイヤーハーネスに取付けられるスイッチングユニットと、を備え、前記ワイヤーハーネスには、前記第1電装品と異なる第2電装品の通電又は断電を実行するスイッチング素子を備え
て車室外に搭載される電気接続箱が接続されており、前記スイッチングユニットは、前記スイッチング素子が収容される本体部と、前記本体部に連なる被取付部とを備え、前記被取付部が前記ワイヤーハーネスと共に結束部材によって巻き付けられることで前記スイッチングユニットが前記ワイヤーハーネスに取付けられている。
【0008】
本構成によれば、第1電装品の通電又は断電を実行するスイッチング素子を備えたスイッチングユニットがワイヤーハーネスに取付けられているため、ワイヤーハーネスシステムを小型化できる。
また、本構成によれば、スイッチングユニットは、被取付部がワイヤーハーネスと共に結束部材によって巻き付けられることで被取付部がワイヤーハーネスに取付けられているため、簡素な構成でスイッチングユニットをワイヤーハーネスに取付けることができる。また、例えばワイヤーハーネスが太径になった場合でも結束部材を長くすればスイッチングユニットを取付けることが可能になる。よって、スイッチユニットの構成を簡素化しつつ汎用性を備えることが可能になる。
また、電気接続箱に備えられたスイッチング素子によって第2電装品の通電又は断電を実行することができるので、ワイヤーハーネスシステムを多機能化できる。
【0009】
本発明の実施態様としては以下の態様が好ましい。
・前記被取付部は、板状であって、前記ワイヤーハーネスの延出方向に沿う方向に延びている。
このようにすれば、被取付部の構成を簡素化しつつスイッチングユニットをワイヤーハーネスに沿って配置することができる。
【0010】
・前記被取付部は、前記ワイヤーハーネス側とは反対側に向けて突出して前記結束部材を前記本体部との間に保持する保持突部を備える。
このようにすれば、簡素な構成で結束部材が被取付部から外れることを防止することができる。
【0011】
・前記スイッチング素子は、半導体スイッチング素子である。
このようにすれば、通電又は断電を実行する際のスイッチング素子の雑音を小さくできるので、スイッチング素子を搭乗者が搭乗する車室内等に配設することができる。これにより、車両内の収容スペースを有効に利用できる。
【0012】
・前記スイッチング素子は、メカニカルリレーである。
このようにすれば、スイッチング素子は、比較的安価なメカニカルリレーであるため、ワイヤーハーネスの製造コストを低減させることが可能になる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ワイヤーハーネスシステムを小型化することが可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<実施形態1>
実施形態1について、
図1ないし
図12を参照しつつ説明する。
本実施形態のワイヤーハーネスシステム10は、
図1に示すように、自動車等の車両12に搭載されるものであり、電気接続箱18、第1電装品20及び第2電装品23の間をワイヤーハーネス10Aで接続して構成されている。
【0017】
(ワイヤーハーネスシステム10)
車両12には、搭乗者が搭乗する車室13が仕切られており、車室13の前方(車室外のエンジンルーム内)には、バッテリやオルタネータ等からなる電源17と、電源17に複数の電線11Bを介して接続された電気接続箱18とが搭載されている。
車室13は床下を含んで構成されており、この床下にワイヤーハーネス10Aが配策されている。
【0018】
車室13の前部には、インスツルメントパネル14が配されている。このインスツルメントパネル14には、第1電装品20及び第2電装品23の少なくとも一つに対して通電又は断電を指示する手動スイッチ15が配設されている。例えば、手動スイッチ15は、第1電装品20であるシートヒータ21の通電又は断電を操作可能となっており、手動スイッチ15の操作に応じた信号がこの手動スイッチ15と電線11A(信号線)を介して接続された後述するスイッチングユニット27に与えられる。
【0019】
手動スイッチ15に接続された電線11Aはインスツルメントパネル14から床下へと配索されて、複数の電線11Aを束ねて構成された電線束11と共に束ねられている。
【0020】
電気接続箱18には、第2電装品23に対して通電又は断電を実行し、第1電装品20に対しては通電又は断電を実行しない複数のスイッチング素子19が図示しない回路基板に実装されている(
図12参照)。このスイッチング素子19は、半導体リレー及び機械式リレーの双方又は一方でもよい。
【0021】
第1電装品20は、同一車種においてのみ使用される個別電装品とされる。個別電装品には、車名が異なる車種にのみ使用される電装品、排気量が異なる車種にのみ使用される電装品、仕様が異なる車種にのみ使用される電装品、及び仕向け地が異なる車種にのみ使用される電装品等を含む。
【0022】
本実施形態では、第1電装品20は、
図1に示すように、シートヒータ21及び後部座席用ルームライト22とされているが、これに限らず、例えば、ディアイサ、DRLシステム、フォグランプ、ホーン、PTCヒータ等とすることも可能である。
【0023】
シートヒータ21は、搭乗者が搭乗する車室13に取付けられたシート16に埋め込まれている。また、後部座席用ルームライト22は、車室13内の後部座席の天井部寄りの位置に配設されている。
【0024】
第2電装品23は、他車種においても使用される共通電装品とされ、本実施形態ではテールライト24とされているが、これに限らず、例えば、ワイパモータ、ヘッドライト、ルームライト、セルモータ、ウォッシャポンプ、リアウィンドウ用デフロスタ等とすることも可能である。第2電装品23は、電気接続箱18のスイッチング素子19により通電又は断電が実行される。
【0025】
「車種」とは、車名の差異、排気量の差異、仕様の差異、及び仕向け地の差異を含む。詳細に説明すると、他車種とは、例えば、車名が異なる場合、車名は同じであるが排気量が異なる場合、車名も排気量も同じであるが仕様が異なる場合、車名も排気量も仕様も同じであるが、仕向け地が異なる場合等を含む。すなわち、「他車種」とは、車名、排気量、仕様、及び仕向け地の少なくとも一つが異なる車両をいう。
【0026】
(ワイヤーハーネス10A)
ワイヤーハーネス10Aは、車両12の床下、ピラー内等、必要に応じて任意の位置に配索されるものである。本実施形態においては、ワイヤーハーネス10Aは、車両12の床下(車室内におけるシートよりも下側)を通るように配索されている。
【0027】
ワイヤーハーネス10Aは複数箇所で分岐されており、この分岐されたワイヤーハーネス10Aを構成する電線11Aの端末には、第1電装品20及び第2電装品23がそれぞれ接続されている。
【0028】
電線11Aは、芯線(図示せず)の外周を、合成樹脂製の絶縁層で被覆してなる。芯線は、金属、カーボンナノチューブ等の導電性の材料からなる。本実施形態においては、金属細線を撚り合わせてなる撚り線が用いられている。撚り線に用いられる金属としては、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、鉄合金等、必要に応じて任意の金属を適宜に選択できる。本実施形態では芯線は、銅又は銅合金が用いられる。
【0029】
第1電装品20の通電又は断電を行うスイッチング素子28のオンオフの信号は、電気接続箱18を通らず、手動スイッチ15から直接行われる。
これにより、インスツルメントパネル14に配設された手動スイッチ15によって第1電装品20の通電又は断電が指示されると、手動スイッチ15からの信号は、(ワイヤーハーネス10A間の距離が長い)電気接続箱18を経由せずに(ワイヤーハーネス10A間の距離が短い)スイッチング素子28に直接的に与えられ、スイッチング素子28をオンオフする。
【0030】
電源17とスイッチング素子19,28とは、
図12に示すように、ヒューズ26を介して電気的に接続されている。このヒューズ26は、金属導体により形成されたヒューズでもよく、また、電気回路によって実現された過電流保護機能による過電流遮断装置であってもよく、また、スイッチング素子を制御するプログラムによって実現された過電流保護機能であってもよい。
【0031】
ワイヤーハーネス10Aは、
図2に模式的に示すように、複数の電線11Aが束ねられた電線束11に対して一方の面に粘着剤が塗布されたテープ25を電線束11が隠れる程度に捲回させる(巻き付ける)ことによって形成される。
電線束11を構成する電線11Aには、スイッチング素子28を備えるスイッチングユニット27が接続されたものがあり、このスイッチングユニット27は、テープ25が巻き付けられていないため、ワイヤーハーネス10Aの外部に露出している。スイッチングユニット27は、テープ25とは異なるテープ39によりワイヤーハーネス10Aに取付けられている。
【0032】
(スイッチングユニット27)
スイッチングユニット27は、
図3に示すように、同図の略下半分側に設けられユニット本体29が内部に配される本体部27Cと、同図の略上半分側に設けられ本体部27Cに連なる板状の被取付部37とを備えている。
ユニット本体29は、
図9に示すように、合成樹脂製のケース36に収容されている。
【0033】
ユニット本体29は、スイッチング素子28が実装された回路基板30と、回路基板30に電気的に接続されたコネクタハウジング33とを備える。
回路基板30は、絶縁基板に、プリント配線技術により図示しない導電路が形成されてなる。回路基板30には、コネクタハウジング33が取付けられた第1面31と、第1面31に対する裏面であってスイッチング素子28が実装された第2面32とを備える。
【0034】
回路基板30の第2面32には、
図10に示すように、スイッチング素子28が回路基板30に形成された導電路にはんだ付け等の公知の手法により電気的に接続されている。本実施形態においては、回路基板30の第2面32には、2つのスイッチング素子28が横並びに配設されている。なお、スイッチングユニット27に備えられるスイッチング素子28は、1つでもよく、また、3つ以上の複数であってもよい。
スイッチング素子28は、MOSFET等からなる半導体スイッチング素子であって、第1電装品20に対して通電又は断電を実行する。
【0035】
コネクタハウジング33は合成樹脂製であって、
図9に示すように、複数の端子(図示しない)が装着される装着部34を備える。装着部34は、端子が嵌め入れられる複数の凹部34Aが並んで形成されている。
【0036】
複数の凹部34Aには、電線11Aの端末部に取付られた(接続された)雌端子が嵌め入れられる。具体的には、例えば、一端側が電装品20,23に接続された電線11Aの他端側に接続された端子や、一端側が手動スイッチ15に接続された電線11Aの他端側に接続された端子等が嵌め入れられる。凹部34Aに嵌め入れられた端子は、凹部34Aの内部の図示しない抜け止め機構で抜け止めされる。
【0037】
コネクタハウジング33には肉薄の棒状をなす複数の金属製の端子29Aが保持されている。端子29Aの一端側はコネクタハウジング33の内部に保持されている。端子29Aの他端側はコネクタハウジング33を貫通するとともに、コネクタハウジング33の後方にて回路基板30に向けて略直角に曲げ加工されて回路基板30のスルーホール30Aに挿通されている。端子29Aは、スルーホール30A内ではんだ付け等の公知の手法により、回路基板30の導電路と電気的に接続されている。
【0038】
なお、本実施形態では、装着部34の凹部34Aに雌端子が嵌め入れられる構成としたが、他の実施形態として、装着部34の凹部34Aに雄端子が嵌め入れられる構成としてもよい。また、装着部を端子が内部に装着された雌形のコネクタとし、相手側の雄コネクタと嵌合する構成としたり、装着部が内部に装着された雄形のコネクタとし、相手側の雌コネクタと嵌合するようにしてもよい。
【0039】
ケース36は、ユニット本体29が収容されるケース本体36Aと、ワイヤーハーネス10Aに取付けられる被取付部37とを有する。
ケース本体36Aは、一方側が開口する有底の筒状をなし、矩形状の底面部38Eと、底面部38Eの周縁から直交する方向に延びる4つの側壁部38A〜38Dとを備える。
【0040】
4つの側壁部38A〜38Dのうちの1つの側壁部38Aからは、当該側壁部38Aと面一に形成された被取付部37が延びている。
被取付部37は、長方形の板状であって、板状部37Aと、板状部37Aの先端部に設けられケース本体36A(本体部27C)との間にテープ39(「結束部材」の一例)を保持する保持突部37Bとを備える。
【0041】
保持突部37Bは、被取付部37の先端部の全幅に亘って形成されており、その突出寸法は、テープ39の厚み寸法以上とされている。なお、テープ39を複数重ねて巻き付ける場合には、保持突部37Bの突出寸法を複数重ねたテープ39の厚み以上とすればよい。テープ39は、一方の面に粘着剤が塗布されたものであり、公知の種々のテープを用いることが可能である。
【0042】
ケース36とユニット本体29との嵌合状態の保持は、例えば、ユニット本体29の装着部34側の外周(外縁)をケース36の開口縁の内側に圧入したり、ロック機構を設けることで固定するようにしてもよい。ロック機構としては、例えば、一方から突出する弾性爪片が他方の凹部に嵌め入れられて保持されるようにしてもよい。
【0043】
ユニット本体29がケース36に収容されたスイッチングユニット27は、被取付部37がテープ25によってワイヤーハーネス10Aと共に結束されることでワイヤーハーネス10Aに対して取付けられている。
【0044】
複数のスイッチングユニット27のうち、シートヒータ21に対して通電又は断電を実行するスイッチング素子28を備えたスイッチングユニット27Aは、
図1に示すように、車室13に配されたシート16の下方において、ワイヤーハーネス10Aからシートヒータ21へ電線11Aが分岐される分岐部35の近傍に配設されている。
【0045】
同様に、複数のスイッチングユニット27のうち、後部座席用ルームライト22に対して通電又は断電を実行するスイッチング素子28を備えたスイッチングユニット27Bは、ワイヤーハーネス10Aから後部座席用ルームライト22へ電線11Aが分岐される分岐部35の近傍に配設されている。
【0046】
(スイッチングユニット27の電線束11への取付方法)
複数本の電線11Aを束ねて構成された電線束11に対して、その延出方向における所定間隔毎にテープ25を複数回巻き付けて仮巻(荒巻)状態の電線束11を形成した後、仮巻状態の電線束11に更にテープ25で巻き付けて電線束11を本巻きしたワイヤーハーネス10Aを形成する。このとき、電線束11を構成する電線11Aの端末部のスイッチングユニット27は、テープ25を巻き付けずにワイヤーハーネス10Aから分岐させておく。
【0047】
次に、スイッチングユニット27における被取付部37の延びる方向がワイヤーハーネス10Aの延出方向に沿う方向として、被取付部37をワイヤーハーネス10Aに巻き付けられたテープ25の外面に当接させ、スイッチングユニット27をワイヤーハーネス10Aに載置する。そして、被取付部37をワイヤーハーネス10Aと共にテープ39で巻き付ける。この巻き付ける回数は1回でも複数回でもよい。これにより、他のスイッチングユニット27についても同様にワイヤーハーネス10Aに巻き付けることでワイーヤーハーネスシステム10が形成される。
【0048】
本実施形態によれば、以下の作用、効果を奏する。
(1)本実施形態によれば、第1電装品20の通電又は断電を実行するスイッチング素子28を備えたスイッチングユニット27がワイヤーハーネス10Aに取付けられているため、ワイヤーハーネスシステム10を小型化できる。
また、スイッチングユニット27は、被取付部37がワイヤーハーネス10Aと共にテープ39(結束部材)によって巻き付けられることで被取付部37がワイヤーハーネス10Aに取付けられているため、簡素な構成でスイッチングユニット27をワイヤーハーネス10Aに取付けることができる。また、例えばワイヤーハーネス10Aが太径になった場合でもテープ39(結束部材)を長くすればスイッチングユニット27を取付けることが可能になる。よって、スイッチングユニット27の構成を簡素化しつつ汎用性を備えることが可能になる。
【0049】
(2)被取付部37は、板状であって、ワイヤーハーネス10Aの延出方向に沿う方向に延びている。
このようにすれば、被取付部37の構成を簡素化しつつスイッチングユニット27をワイヤーハーネス10Aに沿って配置することができる。
【0050】
(3)被取付部37は、ワイヤーハーネス10A側とは反対側に向けて突出してテープ39(結束部材)を本体部27Cとの間に保持する保持突部37Bを備える。
このようにすれば、簡素な構成でテープ39が被取付部37から外れることを防止することができる。
【0051】
(4)スイッチング素子28は、半導体スイッチング素子である。
このようにすれば、通電又は断電を実行する際のスイッチング素子28の雑音を小さくできるので、搭乗者が搭乗する車室13内等にスイッチング素子28を配設することができる。これにより、車両12内の収容スペースを有効に利用できる。
【0052】
(5)ワイヤーハーネス10Aには、第1電装品20と異なる第2電装品23の通電又は断電を実行するスイッチング素子19を備えた電気接続箱18が接続されている。
このようにすれば、電気接続箱18に備えられたスイッチング素子19によって第2電装品23の通電又は断電を実行することができるので、ワイヤーハーネスシステム10を多機能化できる。
【0053】
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2について、
図13ないし
図19を参照しつつ説明する。実施形態2のスイッチングユニット40は、実施形態1の半導体のスイッチング素子28に代えてメカニカルリレー41を搭載したものである。以下では、実施形態1と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0054】
スイッチングユニット40は、
図15に示すように、合成樹脂製のケース52にユニット本体42が収容されており、本体部40Aと、本体部40Aに連なる板状の被取付部54とを備えている。
本体部40Aは、ユニット本体42と、ケース52におけるユニット本体42を収容するケース本体52Aとからなる。
【0055】
ユニット本体42は、
図17に示すように、メカニカルリレー41及び電子部品44が実装された回路部43と、回路部43を保持する合成樹脂製の基部46と、相手側コネクタ(図示しない)と嵌合するフード状の嵌合部50とを備える。
メカニカルリレー41は、コイルに電流を流して接点部を開閉するものであり、公知の形状のものを用いることができる。
【0056】
電子部品44は、抵抗等の部品からなる。回路部43は、バスバー端子51が一体に形成されるとともに、メカニカルリレー41及び電子部品44の端子が挿通される複数のスルーホール43Aが形成されている。
バスバー端子51は、嵌合部50の奥壁に設けられた端子挿通孔50Bに圧入されている。
【0057】
本実施形態においては、回路部43には、2つのメカニカルリレー41がユニット本体42のケース52への挿通方向に並んで配されている。なお、スイッチングユニット40に備えられるメカニカルリレー41は、1つでもよく、また、3つ以上の複数であってもよい。
メカニカルリレー41は、第1電装品20に対して通電又は断電を実行する。
【0058】
基部46は、箱形であって、例えば、モールド成形により、回路部43のメカニカルリレー41及び電子部品44側を外部と仕切る仕切り壁47が形成されている。メカニカルリレー41及び電子部品44が実装される面とは反対側の面には、
図18に示すように、メカニカルリレー41及び電子部品44の端子が挿通されるスルーホールに連なる位置に半田溜まり49が凹設されている。
【0059】
嵌合部50側の仕切り壁47には、嵌合部50内に挿通されるバスバー端子51が貫通している。
ケース本体52Aは、有底の筒状をなし、
図14に示すように、矩形状の底面部53Eと、底面部53Eから直交する方向に延びる4つの側壁部53A〜53Dとを備える。
【0060】
4つの側壁部53A〜53Dのうちの1つの側壁部53A〜53Dからは、当該側壁部53A〜53Dと面一に形成された被取付部54が延びている。
被取付部54は、長方形の板状であって、板状部54Aと、板状部54Aの先端部に設けられ本体部40Aとの間にテープ39を保持する保持突部54Bとを備える。
【0061】
保持突部54Bは、被取付部54の先端部の全幅に亘って形成されており、その突出寸法は、結束部材としてのテープ39の厚み寸法以上とされている。
【0062】
嵌合部50は、回路部43のバスバー端子51側に組み付けられて固定されるものであり、嵌合部50の外面には、係止凸部50Aが設けられている。係止凸部50Aは、ケース52の開口側が段差状に突出し、ケース52の開口側とは反対側に向けて低くなる傾斜面を有し、段差部分がケース52の内面に形成された係止孔52Bの孔縁に係止してユニット本体42のケース52への抜け止めがなされている。
【0063】
実施形態2によれば、スイッチング素子は、比較的安価なメカニカルリレー41であるため、ワイヤーハーネス10Aの製造コストを低減させることが可能になる。
【0064】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、電線束11の全体にテープ39を巻き付けた(本巻きした)ワイヤーハーネス10Aを形成した後にスイッチングユニット27,40の被取付部37,54をワイヤーハーネス10Aと共にテープ39で巻き付ける構成としたが、これに限らず、例えば、
図20に模式的に示すように、テープ25を複数の電線11Aが露出する程度に仮巻き(荒巻)した仮巻状態の電線束11に対してスイッチングユニット27の被取付部37をテープ39を巻き付けて仮巻状態の電線束11(ワイヤーハーネス)に取付け、この仮巻状態の電線束11及びスイッチングユニット27にテープ25を巻き付ける(本巻きする)ようにしてもよい。
【0065】
(2)本実施形態では、被取付部37の形状は平坦な板状であったが、これに限られない。例えば、被取付部のワイヤーハーネス10A側の面をワイヤーハーネス10Aの外面形状に沿うように湾曲させてもよい。また、被取付部のワイヤーハーネス10A側の面だけでなく被取付部の全体が湾曲した板状としてもよい。
【0066】
(3)
図21に模式的に示すように、ワイヤーハーネス10Aの外周を包囲するプロテクタ57を配し、このプロテクタ57内にスイッチングユニット27を固定するようにしてもよい。プロテクタ57は、合成樹脂、金属等、必要に応じて任意の材料を適宜に選択できる。
【0067】
(4)上記実施形態では、ワイヤーハーネスシステム10は、電気接続箱18を備えていたが、電気接続箱18を有しないワイヤーハーネスシステム10としてもよい。例えば、
図22に示すように、電気接続箱18を備えず、複数の着脱可能なヒューズ26が並列に配置されたヒューズブロック58を備えるようにし、ヒューズブロック58の各ヒューズ26を介して各種電装品20,23に電気的に接続されるとともに、各種電装品20,23に対応して設けられたスイッチングユニット27のスイッチング素子28を過電流保護機能(過電流遮断機能)等によりオンオフするようにしてもよい。
【0068】
過電流保護機能は、スイッチング素子に形成された電気回路、又はスイッチングユニットに形成された電気回路によって実現されたものであってもよく、また、スイッチング素子の通電又は断電を制御するプログラムによって実現されたものであってもよい。
【0069】
また、
図23に示すように、並列に接続された複数の電源17,17間に、一つのヒューズ26を着脱可能に接続し、その下流側の電線11Aを分岐させて、スイッチングユニット27のスイッチング素子28を各種電装品20,23とともに並列に接続するようにしてもよい。
【0070】
(5)テープ39に代えて結束部材として紐状、帯状等のバンドを用いてもよい。このバンドは合成樹脂製でもよく、金属製であってもよく、複数の電線11Aを束ねるために用いられている公知形状のものを用いることができる。
【0071】
(6)手動スイッチ15は、インスツルメントパネル14に配設する構成としたが、これに限られず、ドアのアームレストに設けてもよく、必要に応じて任意の位置に配設することができる。また、手動スイッチ15に代えてボデーECUなどの電子制御ユニットからスイッチングユニット27を制御する構成としてもよい。
【0072】
(7)スイッチングユニットの内部にスイッチング素子28及びメカニカルリレー41の双方が収容される構成としてもよい。
【0073】
(8)スイッチングユニット27,40は、車両12の車室13に配されていたが、
参考例として、これに限られず、車両12の任意の場所に配置することができる。例えば、
参考例として、スイッチングユニット27,40をエンジンルーム内に配してもよい。
【0074】
(9)上記実施形態では、1つの第1電装品20に対して、1つのスイッチングユニット27,40を有する構成であったが、これに限らず、1つの第1電装品20に対して、当該第1電装品20を共にオンオフ可能な複数のスイッチングユニットを有する構成としてもよい。また、複数の第1電装品20をオンオフ可能な1つのスイッチングユニットを有する構成としてもよい。