特許第5991258号(P5991258)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5991258
(24)【登録日】2016年8月26日
(45)【発行日】2016年9月14日
(54)【発明の名称】ツードラムワインダ
(51)【国際特許分類】
   B65H 26/08 20060101AFI20160901BHJP
   B65H 26/06 20060101ALI20160901BHJP
   B65H 18/20 20060101ALI20160901BHJP
   G01B 11/00 20060101ALI20160901BHJP
   G01B 11/24 20060101ALI20160901BHJP
【FI】
   B65H26/08
   B65H26/06
   B65H18/20
   G01B11/00 D
   G01B11/24 R
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-89365(P2013-89365)
(22)【出願日】2013年4月22日
(65)【公開番号】特開2014-213952(P2014-213952A)
(43)【公開日】2014年11月17日
【審査請求日】2015年5月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】501137636
【氏名又は名称】東芝三菱電機産業システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹
(72)【発明者】
【氏名】大河内 俊夫
【審査官】 西本 浩司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−105104(JP,A)
【文献】 特開昭64−087456(JP,A)
【文献】 特開平05−280967(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 23/18 − 23/198
B65H 26/00 − 26/08
B65H 18/00 − 18/28
G01B 11/00,11/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
並列に配置された2本のワインダドラム上に巻取軸を配置し、2本のワインダドラムを回転させて帯状シートを巻取軸に巻き取るツードラムワインダであって、
前記巻取軸の軸心位置を検出する軸心位置検出手段と、
前記巻取軸の回転速度を検出する回転速度検出手段と、
前記巻取軸に巻き取られた巻取品の長さもしくは径が設定値に達する場合に、巻き取られる前記帯状シートを切断する切断手段と、
前記切断手段により前記帯状シートが切断されてから前記巻取軸の回転が停止するまでの期間、または、前記帯状シートが切断される直前の期間において、前記巻取軸の回転速度が設定速度以下まで低下した場合に、前記巻取軸の軸心位置を複数検出し、該複数検出された軸心位置の偏差が軸心偏差許容値よりも大きい場合に異常信号を出力する第1異常検出手段と、
を備えることを特徴とするツードラムワインダ。
【請求項2】
前記設定速度は、前記巻取軸が1回転する間に、前記軸心位置検出手段が前記巻取軸の軸心位置を複数回検出可能な回転速度であること、
を特徴とする請求項1記載のツードラムワインダ。
【請求項3】
前記巻取軸に巻き取られた巻取品の径を算出する径算出手段と、
前記切断手段により前記帯状シートが切断されてから前記巻取軸の回転が停止するまでの期間、または、前記帯状シートが切断される直前の期間において、前記巻取軸の回転速度が設定速度以下まで低下した場合に、前記巻取品の径を複数検出し、該複数検出された径の偏差が径偏差許容値よりも大きい場合に異常信号を出力する第2異常検出手段と、
を備えることを特徴とする請求項1又は2記載のツードラムワインダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ツードラムワインダに関する。
【背景技術】
【0002】
紙、フィルム、金属箔などの広幅の帯状シートをロール状に巻き取るワインダ(巻取機)設備が知られている。ワインダ設備として、ワインダドラムが1つの「シングルドラムワインダ」と、ワインダドラムが2つの「ツードラムワインダ」が知られている。
【0003】
ツードラムワインダは、並列に配置された2本のワインダドラム上に巻取軸を配置し、2本のワインダドラムを回転させて帯状シートを巻取軸に巻き取らせて巻取品を製造する。例えば、ツードラムワインダは、製紙工場の抄紙工程の出口に設けられ、帯状の紙をロール状に巻き取ったロール紙を製造する。
【0004】
巻取品の真円度は、その異常が製紙工場のカッター設備や出荷後のユーザ装置といった後工程での操業トラブルに繋がる重要な品質項目である。例えば、巻取品が新聞印刷用のロール紙である場合、巻取品は、印刷工場に出荷された後、そのままの形状で輪転機にかけられ、巻き戻されながら印刷される。このとき巻取品の断面形状が真円でなく偏芯していると印刷ズレや断紙などの原因となる。そのため製紙工場では、抄紙工程後の工程(例えば包装工程)において、巻取品の真円度を検査して基準を満たすものだけを出荷している。
【0005】
巻取品の真円度は目視での検出が難しく、専用の検査装置を使用して測定される。専用の検査装置として、特許文献1には、ワインダで製造された巻取品をセットし、巻取品を回転させながら巻取品の半径の最大値と最小値を検出し、その差から偏芯量を測定する偏芯検査装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−180117号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一般に、ワインダで製造された巻取品は、ワインダから卸され、その後の工程(後工程)において、ワインダとは別体の検査装置(例えば、特許文献1の偏芯検査装置)に載せ替えられ、その真円度が検査される。そのため、巻取品の真円度が基準を満たさない場合には、後工程においてその巻取品を取り除く作業が生じ、操業効率の悪化を招く要因となっていた。
【0008】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、帯状シートの巻取段階で巻取品の真円度を検査することのできるツードラムワインダを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、上記の目的を達成するため、並列に配置された2本のワインダドラム上に巻取軸を配置し、2本のワインダドラムを回転させて帯状シートを巻取軸に巻き取るツードラムワインダであって、
前記巻取軸の軸心位置を検出する軸心位置検出手段と、
前記巻取軸の回転速度を検出する回転速度検出手段と、
前記巻取軸への巻き取り終盤において、前記巻取軸の回転速度が設定速度以下まで低下した場合に、前記巻取軸の軸心位置を複数検出し、該複数検出された軸心位置の偏差が軸心偏差許容値よりも大きい場合に異常信号を出力する第1異常検出手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
好ましくは、前記ツードラムワインダは、前記巻取軸に巻き取られた巻取品の長さもしくは径が設定値に達する場合に、巻き取られる前記帯状シートを切断する切断手段を更に備え、
前記巻き取り終盤は、前記切断手段により前記帯状シートが切断されてから前記巻取軸の回転が停止するまでの期間、または、前記帯状シートが切断される直前の期間である。
【0011】
好ましくは、前記設定速度は、前記巻取軸が1回転する間に、前記軸心位置検出手段が前記巻取軸の軸心位置を複数回検出可能な回転速度である。
【0012】
好ましくは、前記ツードラムワインダは、
前記巻取軸に巻き取られた巻取品の径を算出する径算出手段と、
前記巻き取り終盤において、前記巻取軸の回転速度が設定速度以下まで低下した場合に、前記巻取品の径を複数検出し、該複数検出された径の偏差が径偏差許容値よりも大きい場合に異常信号を出力する第2異常検出手段と、を更に備える。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、ツードラムワインダによる帯状シートの巻取段階で巻取品の真円度を検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施の形態に係るツードラムワインダの構成を説明するための模式図である。
図2】本発明の実施の形態に係る巻取品真円度検査装置の構成を説明するためのブロック図である。
図3】本発明の実施の形態に係る巻取品に関する横軸真円度許容値(XAmax,XAmin)および巻取半径真円度許容値(YA)の関係を表した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0016】
実施の形態.
[ツードラムワインダの構成]
図1は、本発明の実施の形態に係るツードラムワインダの構成を説明するための模式図である。
図1に示すツードラムワインダ1は、2つのワインダドラム2a、2bを備えている。2つのワインダドラム2a、2bは隙間を空けて並列に配置されている。ワインダドラム2a、2bには、図示省略する駆動装置が取付けられている。駆動装置は両ドラムを同一の周方向に回転させる。ワインダドラム2a、2b上には、周方向に回転可能な巻取軸3が両ドラムと並列に載せられている。
【0017】
また、ツードラムワインダ1は、図示省略する制御装置を備えている。制御装置は、例えばROM、RAM等を含む記憶回路を備えた演算処理装置により構成されている。制御装置には、上述した駆動装置が接続されている。制御装置は、駆動装置にワインダドラム2a、2bの回転開始・終了及び回転速度を制御する制御信号を出力する。
【0018】
また、ツードラムワインダ1は、巻き取られる帯状シートを短手方向に切断する切断装置(図示省略)を更に備える。制御装置は、巻取軸3に巻き取られた巻取品10の長さもしくは径が設定値に達する場合に帯状シートを切断する制御信号を出力する。
【0019】
(ツードラムワインダが備える巻取品真円度検査装置)
図2は、本発明の実施の形態に係る巻取品真円度検査装置の構成を説明するためのブロック図である。
【0020】
本発明におけるツードラムワインダ1は巻取品真円度検査装置を備えている。巻取品真円度検査装置は、軸心位置検出部4、上端位置検出部5、回転速度検出部6、記憶部7、入力部8、真円度検査部9を備えている。また、巻取品真円度検査装置は、図示省略するアラーム装置(例えば、警告灯や警報装置など)に接続されている。
【0021】
軸心位置検出部4は、巻取軸3に巻き取られた巻取品10の端面を眺め得る位置にセンサ類を備え、その検出データから巻取軸3の軸心位置を検出する。例えば、センサとしてカメラ等を用いて画像データを取得し、画像データを解析して巻取軸3の軸心位置を検出する。軸心位置の検出にあたり、ワインダドラム2aの回転軸とワインダドラム2bの回転軸との中間点を原点とし、垂直方向を縦軸(Y軸)、水平方向を横軸(X軸)とする。なお、原点や座標軸の定め方は、軸心位置検出部4および上端位置検出部5での位置検出において共通していれば足りる。
【0022】
上端位置検出部5は、巻取軸3に巻き取られた巻取品10周面の上端位置(縦軸位置)を検出する。例えば、カメラ等を用いて画像データを取得し、画像データから巻取品10の上端位置を検出する。なお、巻取品10の周面の上端付近で接触する位置に部材(例えば、板状の部材)を配置し、この部材と巻取品10との接触状態に基づいて巻取品10周面の上端位置を検出することとしてもよい。
【0023】
回転速度検出部6は、巻取軸3の近傍にセンサ類を備え、巻取軸3(または巻取品10)の回転速度を検出する。
【0024】
記憶部7、入力部8、真円度検査部9は、上述した制御装置と同一又は別個の演算処理装置により実現されている。
【0025】
記憶部7は、製品情報毎に、巻取軸3の軸心位置に関する横軸真円度許容値(=軸心偏差許容値)と、巻取品10の半径に関する巻取半径真円度許容値(=径偏差許容値)と、巻取品10の真円度検査を開始する条件である設定速度を予め記憶している。
【0026】
入力部8は、オペレータがツードラムワインダ1で巻き取る製品情報を設定する装置である。
【0027】
真円度検査部9は、上述した軸心位置検出部4、上端位置検出部5、回転速度検出部6、記憶部7、入力部8、アラーム装置に接続されている。真円度検査部9は、各部への指示、および各部から得られたデータに基づいて巻取品10の真円度を検査する。
【0028】
[巻取品の真円度検査]
次に動作について説明する。本発明における帯状シートは、紙(新聞印刷用の紙、一般紙)、フィルム、金属箔などを含む。本実施形態では、帯状シートの具体例を紙として説明する。抄紙工程において、抄紙機により帯状シートが製造され、帯状シートは抄紙工程の出口に配置されたツードラムワインダ1により巻取軸3に巻き取られる。
【0029】
上述したツードラムワインダ1の制御装置は、2本のワインダドラム2a、2bを回転させて帯状シートを巻取軸3(紙管)に巻き取り、直径数m(例えば、1m〜1.5m)程度の巻取品10を製造する。なお、制御装置は、帯状シートにかかる張力が閾値を超えないようにワインダドラム2a、2bの回転を制御する。具体的には、巻取品10の径が小さい巻き取り始めは徐々に加速し、その後高速で一定とし、径が大きい巻き取り終盤は徐々に減速するように、巻取軸3(巻取品10)の回転速度をワインダドラム2a、2bにより制御する。
【0030】
軸心位置検出部4は、真円度検査部9からの指示のもと、巻取軸3の軸心の縦軸位置と横軸位置を、サンプリング周期Δtで検出する。上端位置検出部5は、真円度検査部9からの指示のもと、巻取品10周面の上端位置(縦軸位置)を、サンプリング周期Δtで検出する。
【0031】
サンプリング周期Δtは、一例として巻取軸3(巻取品10)1回転で360回検出する場合(角度1度ずつ検出する場合)、巻取軸の回転速度が36秒/回転ならば、
Δt=36(秒/回転)÷360(回/回転)=0.1(秒/回)
となる。
【0032】
検出にあたり、事前に巻取品の製品毎に、上述した横軸真円度許容値と巻取半径真円度許容値と設定速度を記憶部7に記憶しておく。横軸真円度許容値は、各サンプリング位置において検出される巻取軸3の軸心位置について、横軸(X軸)方向に許容する振れ幅を示す値である。巻取半径真円度許容値は、各サンプリング位置において検出される巻取品10の半径に許容する誤差を示す値である。登録例を以下に示す。
巻取品10である製品Aに関し、
横軸真円度許容値(最大値)=XAmax
横軸真円度許容値(最小値)=XAmix
巻取半径真円度許容値 =YA
図3は、巻取品10(製品A)における横軸真円度許容値(XAmax,XAmin)および巻取半径真円度許容値(YA)の関係を表した模式図である。
【0033】
入力部8で製品Aを検出対象に設定する。真円度検査部9は記憶部7から製品Aの横軸真円度許容値と巻取半径真円度許容値と設定速度を取得する。
【0034】
ワインダドラム2a、2bが回転し、巻取軸3による帯状シートの巻き取りが始まると、回転速度検出部6は巻取軸3の回転速度を検出し、真円度検査部9に検出結果を出力する。巻取軸3の回転速度は、巻き取り始めから徐々に上がり、巻き取り終盤で徐々に下がっていく。
【0035】
この巻き取り終盤において巻取軸3の回転速度が設定速度以下まで低下した場合に、真円度検査部9は、巻取品10の真円度検査を開始する。すなわち、巻取品10の真円度検査は、巻き取りのための回転が停止する前に実行される。
【0036】
まず、真円度検査部9は、巻き取り終盤において、回転速度検出部6から入力される巻取軸3の回転速度が設定速度以下まで低下したかを判定する。判定条件が成立するまで判定を継続し、判定条件が成立した場合には、真円度検査部9は、軸心位置検出部4および上端位置検出部5に対してサンプリング周期Δtでの検出指令を出力する。
【0037】
ここで、巻き取り終盤とは、具体的には、巻取品の長さもしくは径が設定値に達して上述の切断装置により帯状シートが切断されてから巻取軸3の回転が停止するまでの期間、または、帯状シートが切断される直前の期間である。なお、帯状シートが切断された後、巻取軸3は急停止することなく、徐々に回転が低下しながら安全に停止する。
【0038】
また、設定速度とは、軸心位置検出部4および上端位置検出部5が、巻取軸3が1回転する間に、数回〜数百回のサンプリングを実現可能な回転速度に予め設定される。これはセンサ能力や演算処理能力に応じて適宜設計される値である。
【0039】
軸心位置検出部4は、サンプリング周期Δtで、ある時刻tにおける巻取軸3の軸心の縦軸位置(=YAC(t))と横軸位置(=XAC(t))を検出し、検出結果を真円度検査部9に出力する。
【0040】
上端位置検出部5は、サンプリング周期Δtで、ある時刻tにおける巻取品10の上端部の縦軸位置(=YAU(t))を検出し、検出結果を真円度検査部9に出力する。
【0041】
真円度検査部9は、受け取った時刻tにおける巻取軸3の軸心の縦軸位置(=YAC(t))と、時刻tにおける巻取品10の上端部の縦軸位置(=YAU(t))より、時刻tにおける巻取品10の半径(=YA(t))を算出する。次式は算出式である。
YA(t)=YAU(t)−YAC(t)
【0042】
真円度検査部9は、ある一定時間、好ましくは巻取品10が1回転以上する時間、巻取軸3の軸心の横軸位置(=XAC(t))と、巻取品10の巻取半径(YA(t))を収集し、その最大値と最小値を取得する。取得結果の例を以下に示す。
巻取軸の軸心の横軸位置(最大値)=XAC(t1)
巻取軸の軸心の横軸位置(最小値)=XAC(t2)
巻取品の巻取半径(最大値) =YA(t3)
巻取品の巻取半径(最小値) =YA(t4)
【0043】
真円度検査部9は、上記取得した最大値と最小値をもとに、下記比較を行う。
XAC(t1) ≦ XAmax
XAmin ≦ XAC(t2)
YA(t3)−YA(t4)≦YA
【0044】
真円度検査部9は、上記判定条件すべてを満たす場合、巻取品10の真円度に異常はないと判断する。一方、上記判定条件のうち1つでも満たさない場合には、真円度に異常があると判断し、真円度検査部9は、アラーム装置に異常信号を出力する。
【0045】
以上説明したように、本実施形態の巻取品真円度検査装置によれば、ツードラムワインダ1による巻き取りのための回転が停止する前に、製造される巻取品10の真円度を検査することができる。そのため、真円度に異常がある場合にはこの工程で該当製品を排除できる。そのため、後工程において負担をかけず、操業効率の悪化を抑制することが可能となる。
【0046】
(変形例)
ところで、上述した実施の形態においては、巻取品10周面上の上端位置(縦軸位置)を上端位置検出部5により検出することとしているが、検出位置はこれに限定されるものではない。例えば、巻取品10周面上の特定の位置を検出位置としてもよい。
【0047】
また、上述した実施の形態においては、巻取軸3の軸心位置の変動に関して、軸心位置のX座標を検出して横軸真円度許容値と比較することとしているが、これに限定されるものではない。軸心位置の変動に関して軸心位置のY座標を検出して比較することとしても良いし、軸心位置のX、Y座標を検出して比較することとしても良い。
【符号の説明】
【0048】
1 ツードラムワインダ、2a ワインダドラム、2b ワインダドラム、3 巻取軸、4 軸心位置検出部、5 上端位置検出部、6 回転速度検出部、7 記憶部、8 入力部、9 真円度検査部、10 巻取品、XAmax 横軸真円度許容値(最大値)、XAmin 横軸真円度許容値(最小値)、YA 巻取半径真円度許容値
図1
図2
図3