特許第5991333号(P5991333)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5991333情報処理装置、該装置における設定値の更新方法及び設定値の更新プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5991333
(24)【登録日】2016年8月26日
(45)【発行日】2016年9月14日
(54)【発明の名称】情報処理装置、該装置における設定値の更新方法及び設定値の更新プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/00 20060101AFI20160901BHJP
【FI】
   G06F9/06 630B
【請求項の数】14
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2014-29004(P2014-29004)
(22)【出願日】2014年2月18日
(65)【公開番号】特開2015-153331(P2015-153331A)
(43)【公開日】2015年8月24日
【審査請求日】2015年6月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099885
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 健市
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 博
(72)【発明者】
【氏名】上田 博貴
(72)【発明者】
【氏名】勇川 淳一
(72)【発明者】
【氏名】小田 昭彦
(72)【発明者】
【氏名】永井 光晴
【審査官】 長谷川 篤男
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−137604(JP,A)
【文献】 特開2013−130923(JP,A)
【文献】 特開2005−182163(JP,A)
【文献】 特開2001−331327(JP,A)
【文献】 特開2010−182162(JP,A)
【文献】 特開平11−161479(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0194079(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0159991(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0132091(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2001/0046157(US,A1)
【文献】 特開2012−038056(JP,A)
【文献】 特開2012−194892(JP,A)
【文献】 特開2006−277225(JP,A)
【文献】 特開2005−196747(JP,A)
【文献】 特表2013−529811(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から更新用プログラムを取得するプログラム取得手段と、
どのバージョンのプログラムに対応するかを示すバージョン情報を含み、かつ複数のカテゴリ毎に分類された更新用設定値を外部から取得する設定値取得手段と、
設定値を前記設定値取得手段により取得した更新用設定値と入れ替えて更新する際に、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンと、バージョンが対応するプログラムを前記プログラム取得手段により取得済みか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとバージョンが対応するプログラムを、前記プログラム取得手段が取得済みであると判定された場合、全ての設定値を更新し、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとバージョンが対応するプログラムを、前記プログラム取得手段が取得済みでないと判定された場合、予め定められた利用可能な一部の設定値のみを更新する更新手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記判定手段は、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンと、自装置にインストールされているプログラム、または前記プログラム取得手段により取得されているがインストールされていない更新用プログラムのバージョンとが対応する場合に、前記プログラム取得手段が前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとバージョンが対応するプログラムを取得済みであると判定する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記複数のカテゴリには、少なくとも、プログラムのバージョンに依存しない設定値のカテゴリが存在し、
前記予め定められた利用可能な一部の設定値は、前記プログラムのバージョンに依存しない設定値である請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
外部から更新用プログラムを取得するプログラム取得手段と、
どのバージョンのプログラムに対応するかを示すバージョン情報を含み、かつ複数のカテゴリ毎に分類された更新用設定値を外部から取得する設定値取得手段と、
設定値を前記設定値取得手段により取得した更新用設定値と入れ替えて更新する際に、インストールされているプログラム、または前記プログラム取得手段により取得されているがインストールされていない更新用プログラムのバージョンと、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとを比較し、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応するか否かを判定するバージョン判定手段と、
前記バージョン判定手段により、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応すると判定された場合は、全ての設定値を更新し、対応しないと判定された場合は一部の設定値のみを更新する更新手段と、
を備え、
前記複数のカテゴリには、少なくとも、プログラムのバージョンに依存しない設定値とプログラムの機能アップに依存する設定値のカテゴリが存在し、
前記プログラムには、不具合解消を目的とするマイナーバージョンアップされたプログラムと、機能拡張を目的とするメジャーバージョンアップされたプログラムが存在し、
前記バージョン判定手段は、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが、前記プログラムのメジャーバージョンアップされたプログラムのバージョン及びマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのいずれにも対応しているか、いずにも対応していないか、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみに対応しているかを判定し、
前記更新手段は、前記バージョン判定手段により、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンがメジャーバージョンアップされたプログラムのバージョン及びマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのいずれにも対応していると判定された場合は、全ての設定値を更新し、いずれにも対応していないと判定された場合は、前記プログラムのバージョンに依存しない設定値のみを更新し、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみに対応していると判定された場合は、前記プログラムのバージョンに依存しない設定値に加えて、前記プログラムの機能アップに依存する設定値をも更新することを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
前記複数のカテゴリには更新時にリブートが必要となる設定値のカテゴリが存在し、
前記更新手段による設定値の更新のタイミングが、ユーザーの使用頻度が高い時間帯として予め設定された稼働時間帯か否かを判定するタイミング判定手段を備え、
前記更新手段は、前記タイミング判定手段により、更新のタイミングが前記稼働時間帯でないと判定された場合は、前記更新時にリブートが必要となる設定値についても更新を行い、更新のタイミングが前記稼働時間帯であると判定された場合は、前記更新時にリブートが必要となる設定値についての更新は行わない請求項1〜4のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
外部から更新用プログラムを取得するプログラム取得手段と、
どのバージョンのプログラムに対応するかを示すバージョン情報を含み、かつ複数のカテゴリ毎に分類された更新用設定値を外部から取得する設定値取得手段と、
前記プログラム取得手段により取得した前記更新用プログラム、及び前記設定値取得手段により取得した前記更新用設定値を、他の情報処理装置に取得させるために公開する際に、前記プログラム取得手段により取得されたプログラムのバージョンと、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報示されるバージョンとを比較し、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応するか否かを判定するバージョン判定手段と、
前記バージョン判定手段により、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応すると判定された場合は、全ての前記更新用設定値を公開し、対応しないと判定された場合は、更新用設定値の一部のみを公開する公開手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
前記複数のカテゴリには、少なくとも、プログラムのバージョンに依存しない設定値のカテゴリが存在し、
前記バージョン判定手段により、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応しないと判定された場合は、前記公開手段は、前記プログラムのバージョンに依存しない設定値のみを公開する請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記複数のカテゴリには、少なくとも、プログラムのバージョンに依存しない設定値とプログラムの機能アップに依存する設定値のカテゴリが存在し、
前記プログラムには、不具合解消を目的とするマイナーバージョンアップされたプログラムと、機能拡張を目的とするメジャーバージョンアップされたプログラムが存在し、
前記バージョン判定手段は、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが、前記プログラムのメジャーバージョンアップされたプログラムのバージョン及びマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのいずれにも対応しているか、いずにも対応していないか、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみに対応しているかを判定し、
前記公開手段は、前記バージョン判定手段により、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンがメジャーバージョンアップされたプログラムのバージョン及びマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのいずれにも対応していると判定された場合は、全ての設定値を公開し、いずれにも対応していないと判定された場合は、前記プログラムのバージョンに依存しない設定値のみを公開し、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみに対応していると判定された場合は、前記プログラムのバージョンに依存しない設定値に加えて、前記プログラムの機能アップに依存する設定値をも公開する請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
外部から更新用プログラムを取得するプログラム取得ステップと、
どのバージョンのプログラムに対応するかを示すバージョン情報を含み、かつ複数のカテゴリ毎に分類された更新用設定値を外部から取得する設定値取得ステップと、
設定値を前記設定値取得ステップにより取得した更新用設定値と入れ替えて更新する際に、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンと、バージョンが対応するプログラムを前記プログラム取得ステップにより取得済みか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにより、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとバージョンが対応するプログラムを、前記プログラム取得ステップで取得済みであると判定された場合、全ての設定値を更新し、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとバージョンが対応するプログラムを、前記プログラム取得ステップで取得済みでないと判定された場合、予め定められた利用可能な一部の設定値のみを更新する更新ステップと、
を備えたことを特徴とする情報処理装置における設定値の更新方法。
【請求項10】
外部から更新用プログラムを取得するプログラム取得ステップと、
どのバージョンのプログラムに対応するかを示すバージョン情報を含み、かつ複数のカテゴリ毎に分類された更新用設定値を外部から取得する設定値取得ステップと、
設定値を前記設定値取得ステップにより取得した更新用設定値と入れ替えて更新する際に、インストールされているプログラム、または前記プログラム取得ステップにより取得されているがインストールされていない更新用プログラムのバージョンと、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとを比較し、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応するか否かを判定するバージョン判定ステップと、
前記バージョン判定ステップにより、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応すると判定された場合は、全ての設定値を更新し、対応しないと判定された場合は一部の設定値のみを更新する更新ステップと、
を備え、
前記複数のカテゴリには、少なくとも、プログラムのバージョンに依存しない設定値とプログラムの機能アップに依存する設定値のカテゴリが存在し、
前記プログラムには、不具合解消を目的とするマイナーバージョンアップされたプログラムと、機能拡張を目的とするメジャーバージョンアップされたプログラムが存在し、
前記バージョン判定ステップでは、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが、前記プログラムのメジャーバージョンアップされたプログラムのバージョン及びマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのいずれにも対応しているか、いずにも対応していないか、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみに対応しているかを判定し、
前記更新ステップでは、前記バージョン判定ステップにより、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンがメジャーバージョンアップされたプログラムのバージョン及びマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのいずれにも対応していると判定された場合は、全ての設定値を更新し、いずれにも対応していないと判定された場合は、前記プログラムのバージョンに依存しない設定値のみを更新し、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみに対応していると判定された場合は、前記プログラムのバージョンに依存しない設定値に加えて、前記プログラムの機能アップに依存する設定値をも更新することを特徴とする情報処理装置における設定値の更新方法。
【請求項11】
外部から更新用プログラムを取得するプログラム取得ステップと、
どのバージョンのプログラムに対応するかを示すバージョン情報を含み、かつ複数のカテゴリ毎に分類された更新用設定値を外部から取得する設定値取得ステップと、
前記プログラム取得ステップにより取得した前記更新用プログラム、及び前記設定値取得ステップにより取得した前記更新用設定値を、他の情報処理装置に取得させるために公開する際に、前記プログラム取得ステップにより取得されたプログラムのバージョンと、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報示されるバージョンとを比較し、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応するか否かを判定するバージョン判定ステップと、
前記バージョン判定ステップにより、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応すると判定された場合は、全ての前記更新用設定値を公開し、対応しないと判定された場合は、更新用設定値の一部のみを公開する公開ステップと、
を備えたことを特徴とする情報処理装置における設定値の更新方法。
【請求項12】
外部から更新用プログラムを取得するプログラム取得ステップと、
どのバージョンのプログラムに対応するかを示すバージョン情報を含み、かつ複数のカテゴリ毎に分類された更新用設定値を外部から取得する設定値取得ステップと、
設定値を前記設定値取得ステップにより取得した更新用設定値と入れ替えて更新する際に、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンと、バージョンが対応するプログラムを前記プログラム取得ステップにより取得済みか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにより、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとバージョンが対応するプログラムを、前記プログラム取得ステップで取得済みであると判定された場合、全ての設定値を更新し、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとバージョンが対応するプログラムを、前記プログラム取得ステップで取得済みでないと判定された場合、予め定められた利用可能な一部の設定値のみを更新する更新ステップと、
を、情報処理装置のCPUに実行させるための設定値の更新プログラム。
【請求項13】
外部から更新用プログラムを取得するプログラム取得ステップと、
どのバージョンのプログラムに対応するかを示すバージョン情報を含み、かつ複数のカテゴリ毎に分類された更新用設定値を外部から取得する設定値取得ステップと、
設定値を前記設定値取得ステップにより取得した更新用設定値と入れ替えて更新する際に、インストールされているプログラム、または前記プログラム取得ステップにより取得されているがインストールされていない更新用プログラムのバージョンと、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとを比較し、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応するか否かを判定するバージョン判定ステップと、
前記バージョン判定ステップにより、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応すると判定された場合は、全ての設定値を更新し、対応しないと判定された場合は一部の設定値のみを更新する更新ステップと、
を、情報処理装置のCPUに実行させ、
前記複数のカテゴリには、少なくとも、プログラムのバージョンに依存しない設定値とプログラムの機能アップに依存する設定値のカテゴリが存在し、
前記プログラムには、不具合解消を目的とするマイナーバージョンアップされたプログラムと、機能拡張を目的とするメジャーバージョンアップされたプログラムが存在し、
前記バージョン判定ステップでは、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが、前記プログラムのメジャーバージョンアップされたプログラムのバージョン及びマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのいずれにも対応しているか、いずにも対応していないか、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみに対応しているかを判定し、
前記更新ステップでは、前記バージョン判定ステップにより、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンがメジャーバージョンアップされたプログラムのバージョン及びマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのいずれにも対応していると判定された場合は、全ての設定値を更新し、いずれにも対応していないと判定された場合は、前記プログラムのバージョンに依存しない設定値のみを更新し、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみに対応していると判定された場合は、前記プログラムのバージョンに依存しない設定値に加えて、前記プログラムの機能アップに依存する設定値をも更新する処理を、前記CPUに実行させるための設定値の更新プログラム。
【請求項14】
外部から更新用プログラムを取得するプログラム取得ステップと、
どのバージョンのプログラムに対応するかを示すバージョン情報を含み、かつ複数のカテゴリ毎に分類された更新用設定値を外部から取得する設定値取得ステップと、
前記プログラム取得ステップにより取得した前記更新用プログラム、及び前記設定値取得ステップにより取得した前記更新用設定値を、他の情報処理装置に取得させるために公開する際に、前記プログラム取得ステップにより取得されたプログラムのバージョンと、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報示されるバージョンとを比較し、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応するか否かを判定するバージョン判定ステップと、
前記バージョン判定ステップにより、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応すると判定された場合は、全ての前記更新用設定値を公開し、対応しないと判定された場合は、更新用設定値の一部のみを公開する公開ステップと、
を、情報処理装置のCPUに実行させるための設定値の更新プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、パーソナルコンピュータや画像処理装置等の情報処理装置、該装置における設定値の更新方法及び設定値の更新プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の情報処理装置のプログラムおよび設定値の更新を行う際に、各装置に出向いて1台毎に更新するのでは、時間と労力を要する。このため、ネットワーク経由で更新できる手法が種々考えられている。
【0003】
その際に、更新用プログラムは製造元で用意されており、更新用設定値は各顧客用にカスタマイズしたものを各販売会社にて用意するのが一般的である。つまり、更新用プログラムと更新用設定値とが異なる場所(サーバー)で管理されているため、両者の関連付けをする必要がある。
【0004】
特許文献1には、プログラムのバージョン情報および設定値の項目の種類により、プログラムと設定値との関連付けを行っており、外部サーバーから取得した設定値を更新しようとした際に、プログラムの更新が必要と判断した場合には、プログラムを取得する制御が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4021407号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記特許文献1に記載の制御では、設定値を更新しようとした時に、容量の大きい更新用プログラムを取得することになるため、タイミングによっては、ユーザーが装置を頻繁に使用する時間帯に重なることもあり、パフォーマンス低下を招く恐れがあるという課題が存在する。
【0007】
また、更新用プログラムの取得タイミングを、更新用設定値の取得タイミングとは完全に非同期にすることで、ユーザーが装置を使用しない時間帯に取得することが可能となり、前記課題を解決することが考えられる。
【0008】
しかし、この場合は、更新用プログラムの取得タイミングと更新用設定値の取得タイミングとに時間差が生じることが考えられ、せっかく最新の設定値を取得しても、プログラムを取得するまで、設定値を更新することができなくなり、最新の設定値を有効活用できなくなるという別の課題が発生する。
【0009】
この発明は、このような技術的背景に鑑みてなされたものであって、更新用プログラムの取得タイミングと更新用設定値の取得タイミングが相違していても、最新の設定値を有効活用できる情報処理装置及び該装置における設定値の更新方法、並びに設定値の更新プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題は、以下の手段によって解決される。
(1)外部から更新用プログラムを取得するプログラム取得手段と、どのバージョンのプログラムに対応するかを示すバージョン情報を含み、かつ複数のカテゴリ毎に分類された更新用設定値を外部から取得する設定値取得手段と、設定値を前記設定値取得手段により取得した更新用設定値と入れ替えて更新する際に、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンと、バージョンが対応するプログラムを前記プログラム取得手段により取得済みか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとバージョンが対応するプログラムを、前記プログラム取得手段が取得済みであると判定された場合、全ての設定値を更新し、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとバージョンが対応するプログラムを、前記プログラム取得手段が取得済みでないと判定された場合、予め定められた利用可能な一部の設定値のみを更新する更新手段と、を備えたことを特徴とする情報処理装置。
(2)前記判定手段は、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンと、自装置にインストールされているプログラム、または前記プログラム取得手段により取得されているがインストールされていない更新用プログラムのバージョンとが対応する場合に、前記プログラム取得手段が前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとバージョンが対応するプログラムを取得済みであると判定する前項1に記載の情報処理装置。
(3)前記複数のカテゴリには、少なくとも、プログラムのバージョンに依存しない設定値のカテゴリが存在し、前記予め定められた利用可能な一部の設定値は、前記プログラムのバージョンに依存しない設定値である前項1または2に記載の情報処理装置。
(4)外部から更新用プログラムを取得するプログラム取得手段と、どのバージョンのプログラムに対応するかを示すバージョン情報を含み、かつ複数のカテゴリ毎に分類された更新用設定値を外部から取得する設定値取得手段と、設定値を前記設定値取得手段により取得した更新用設定値と入れ替えて更新する際に、インストールされているプログラム、または前記プログラム取得手段により取得されているがインストールされていない更新用プログラムのバージョンと、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとを比較し、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応するか否かを判定するバージョン判定手段と、前記バージョン判定手段により、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応すると判定された場合は、全ての設定値を更新し、対応しないと判定された場合は一部の設定値のみを更新する更新手段と、を備え、前記複数のカテゴリには、少なくとも、プログラムのバージョンに依存しない設定値とプログラムの機能アップに依存する設定値のカテゴリが存在し、前記プログラムには、不具合解消を目的とするマイナーバージョンアップされたプログラムと、機能拡張を目的とするメジャーバージョンアップされたプログラムが存在し、前記バージョン判定手段は、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが、前記プログラムのメジャーバージョンアップされたプログラムのバージョン及びマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのいずれにも対応しているか、いずにも対応していないか、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみに対応しているかを判定し、前記更新手段は、前記バージョン判定手段により、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンがメジャーバージョンアップされたプログラムのバージョン及びマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのいずれにも対応していると判定された場合は、全ての設定値を更新し、いずれにも対応していないと判定された場合は、前記プログラムのバージョンに依存しない設定値のみを更新し、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみに対応していると判定された場合は、前記プログラムのバージョンに依存しない設定値に加えて、前記プログラムの機能アップに依存する設定値をも更新することを特徴とする情報処理装置。
(5)前記複数のカテゴリには更新時にリブートが必要となる設定値のカテゴリが存在し、前記更新手段による設定値の更新のタイミングが、ユーザーの使用頻度が高い時間帯として予め設定された稼働時間帯か否かを判定するタイミング判定手段を備え、前記更新手段は、前記タイミング判定手段により、更新のタイミングが前記稼働時間帯でないと判定された場合は、前記更新時にリブートが必要となる設定値についても更新を行い、更新のタイミングが前記稼働時間帯であると判定された場合は、前記更新時にリブートが必要となる設定値についての更新は行わない前項1〜4のいずれかに記載の情報処理装置。
(6)外部から更新用プログラムを取得するプログラム取得手段と、どのバージョンのプログラムに対応するかを示すバージョン情報を含み、かつ複数のカテゴリ毎に分類された更新用設定値を外部から取得する設定値取得手段と、前記プログラム取得手段により取得した前記更新用プログラム、及び前記設定値取得手段により取得した前記更新用設定値を、他の情報処理装置に取得させるために公開する際に、前記プログラム取得手段により取得されたプログラムのバージョンと、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報示されるバージョンとを比較し、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応するか否かを判定するバージョン判定手段と、前記バージョン判定手段により、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応すると判定された場合は、全ての前記更新用設定値を公開し、対応しないと判定された場合は、更新用設定値の一部のみを公開する公開手段と、を備えたことを特徴とする情報処理装置。
(7)前記複数のカテゴリには、少なくとも、プログラムのバージョンに依存しない設定値のカテゴリが存在し、前記バージョン判定手段により、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応しないと判定された場合は、前記公開手段は、前記プログラムのバージョンに依存しない設定値のみを公開する前項6に記載の情報処理装置。
(8)前記複数のカテゴリには、少なくとも、プログラムのバージョンに依存しない設定値とプログラムの機能アップに依存する設定値のカテゴリが存在し、前記プログラムには、不具合解消を目的とするマイナーバージョンアップされたプログラムと、機能拡張を目的とするメジャーバージョンアップされたプログラムが存在し、前記バージョン判定手段は、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが、前記プログラムのメジャーバージョンアップされたプログラムのバージョン及びマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのいずれにも対応しているか、いずにも対応していないか、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみに対応しているかを判定し、前記公開手段は、前記バージョン判定手段により、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンがメジャーバージョンアップされたプログラムのバージョン及びマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのいずれにも対応していると判定された場合は、全ての設定値を公開し、いずれにも対応していないと判定された場合は、前記プログラムのバージョンに依存しない設定値のみを公開し、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみに対応していると判定された場合は、前記プログラムのバージョンに依存しない設定値に加えて、前記プログラムの機能アップに依存する設定値をも公開する前項6に記載の情報処理装置。
(9)外部から更新用プログラムを取得するプログラム取得ステップと、どのバージョンのプログラムに対応するかを示すバージョン情報を含み、かつ複数のカテゴリ毎に分類された更新用設定値を外部から取得する設定値取得ステップと、設定値を前記設定値取得ステップにより取得した更新用設定値と入れ替えて更新する際に、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンと、バージョンが対応するプログラムを前記プログラム取得ステップにより取得済みか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにより、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとバージョンが対応するプログラムを、前記プログラム取得ステップで取得済みであると判定された場合、全ての設定値を更新し、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとバージョンが対応するプログラムを、前記プログラム取得ステップで取得済みでないと判定された場合、予め定められた利用可能な一部の設定値のみを更新する更新ステップと、を備えたことを特徴とする情報処理装置における設定値の更新方法。
(10)外部から更新用プログラムを取得するプログラム取得ステップと、どのバージョンのプログラムに対応するかを示すバージョン情報を含み、かつ複数のカテゴリ毎に分類された更新用設定値を外部から取得する設定値取得ステップと、設定値を前記設定値取得ステップにより取得した更新用設定値と入れ替えて更新する際に、インストールされているプログラム、または前記プログラム取得ステップにより取得されているがインストールされていない更新用プログラムのバージョンと、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとを比較し、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応するか否かを判定するバージョン判定ステップと、前記バージョン判定ステップにより、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応すると判定された場合は、全ての設定値を更新し、対応しないと判定された場合は一部の設定値のみを更新する更新ステップと、を備え、前記複数のカテゴリには、少なくとも、プログラムのバージョンに依存しない設定値とプログラムの機能アップに依存する設定値のカテゴリが存在し、前記プログラムには、不具合解消を目的とするマイナーバージョンアップされたプログラムと、機能拡張を目的とするメジャーバージョンアップされたプログラムが存在し、前記バージョン判定ステップでは、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが、前記プログラムのメジャーバージョンアップされたプログラムのバージョン及びマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのいずれにも対応しているか、いずにも対応していないか、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみに対応しているかを判定し、前記更新ステップでは、前記バージョン判定ステップにより、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンがメジャーバージョンアップされたプログラムのバージョン及びマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのいずれにも対応していると判定された場合は、全ての設定値を更新し、いずれにも対応していないと判定された場合は、前記プログラムのバージョンに依存しない設定値のみを更新し、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみに対応していると判定された場合は、前記プログラムのバージョンに依存しない設定値に加えて、前記プログラムの機能アップに依存する設定値をも更新することを特徴とする情報処理装置における設定値の更新方法。
(11)外部から更新用プログラムを取得するプログラム取得ステップと、どのバージョンのプログラムに対応するかを示すバージョン情報を含み、かつ複数のカテゴリ毎に分類された更新用設定値を外部から取得する設定値取得ステップと、前記プログラム取得ステップにより取得した前記更新用プログラム、及び前記設定値取得ステップにより取得した前記更新用設定値を、他の情報処理装置に取得させるために公開する際に、前記プログラム取得ステップにより取得されたプログラムのバージョンと、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報示されるバージョンとを比較し、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応するか否かを判定するバージョン判定ステップと、前記バージョン判定ステップにより、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応すると判定された場合は、全ての前記更新用設定値を公開し、対応しないと判定された場合は、更新用設定値の一部のみを公開する公開ステップと、を備えたことを特徴とする情報処理装置における設定値の更新方法。
(12)外部から更新用プログラムを取得するプログラム取得ステップと、どのバージョンのプログラムに対応するかを示すバージョン情報を含み、かつ複数のカテゴリ毎に分類された更新用設定値を外部から取得する設定値取得ステップと、設定値を前記設定値取得ステップにより取得した更新用設定値と入れ替えて更新する際に、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンと、バージョンが対応するプログラムを前記プログラム取得ステップにより取得済みか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにより、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとバージョンが対応するプログラムを、前記プログラム取得ステップで取得済みであると判定された場合、全ての設定値を更新し、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとバージョンが対応するプログラムを、前記プログラム取得ステップで取得済みでないと判定された場合、予め定められた利用可能な一部の設定値のみを更新する更新ステップと、を、情報処理装置のCPUに実行させるための設定値の更新プログラム。
(13)外部から更新用プログラムを取得するプログラム取得ステップと、どのバージョンのプログラムに対応するかを示すバージョン情報を含み、かつ複数のカテゴリ毎に分類された更新用設定値を外部から取得する設定値取得ステップと、設定値を前記設定値取得ステップにより取得した更新用設定値と入れ替えて更新する際に、インストールされているプログラム、または前記プログラム取得ステップにより取得されているがインストールされていない更新用プログラムのバージョンと、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとを比較し、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応するか否かを判定するバージョン判定ステップと、前記バージョン判定ステップにより、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応すると判定された場合は、全ての設定値を更新し、対応しないと判定された場合は一部の設定値のみを更新する更新ステップと、を、情報処理装置のCPUに実行させ、前記複数のカテゴリには、少なくとも、プログラムのバージョンに依存しない設定値とプログラムの機能アップに依存する設定値のカテゴリが存在し、前記プログラムには、不具合解消を目的とするマイナーバージョンアップされたプログラムと、機能拡張を目的とするメジャーバージョンアップされたプログラムが存在し、前記バージョン判定ステップでは、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが、前記プログラムのメジャーバージョンアップされたプログラムのバージョン及びマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのいずれにも対応しているか、いずにも対応していないか、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみに対応しているかを判定し、
前記更新ステップでは、前記バージョン判定ステップにより、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンがメジャーバージョンアップされたプログラムのバージョン及びマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのいずれにも対応していると判定された場合は、全ての設定値を更新し、いずれにも対応していないと判定された場合は、前記プログラムのバージョンに依存しない設定値のみを更新し、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみに対応していると判定された場合は、前記プログラムのバージョンに依存しない設定値に加えて、前記プログラムの機能アップに依存する設定値をも更新する処理を、前記CPUに実行させるための設定値の更新プログラム。
(14)外部から更新用プログラムを取得するプログラム取得ステップと、どのバージョンのプログラムに対応するかを示すバージョン情報を含み、かつ複数のカテゴリ毎に分類された更新用設定値を外部から取得する設定値取得ステップと、前記プログラム取得ステップにより取得した前記更新用プログラム、及び前記設定値取得ステップにより取得した前記更新用設定値を、他の情報処理装置に取得させるために公開する際に、前記プログラム取得ステップにより取得されたプログラムのバージョンと、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報示されるバージョンとを比較し、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応するか否かを判定するバージョン判定ステップと、前記バージョン判定ステップにより、前記更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応すると判定された場合は、全ての前記更新用設定値を公開し、対応しないと判定された場合は、更新用設定値の一部のみを公開する公開ステップと、を、情報処理装置のCPUに実行させるための設定値の更新プログラム。
【発明の効果】
【0011】
前項(1)に記載の発明によれば、設定値を外部から取得した更新用設定値と入れ替えて更新する際に、更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンと、バージョンが対応するプログラムをプログラム取得手段により取得済みか否かが判定され、更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとバージョンが対応するプログラムを、前記プログラム取得手段が取得済みであると判定された場合は、全ての設定値を更新し、更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとバージョンが対応するプログラムを、プログラム取得手段が取得済みでないと判定された場合は、予め定められた利用可能な一部の設定値のみを更新するから、更新用プログラムの取得タイミングと更新用設定値の取得タイミングが相違していても、更新された全てあるいは一部の設定値をすぐに使用することができ、最新の設定値を有効利用することができる。
【0012】
前項()に記載の発明によれば、更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが対応するプログラムを、プログラム取得手段が取得済みでないと判定された場合は、プログラムのバージョンに依存しない設定値のみが更新されるから、一部の設定値を確実に更新して利用することができる。
【0013】
前項()に記載の発明によれば、更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンがメジャーバージョンアップされたプログラムのバージョン及びマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのいずれにも対応している場合は、全ての設定値が更新され、いずれにも対応していない場合は、プログラムのバージョンに依存しない設定値のみが更新され、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみに対応している場合は、プログラムのバージョンに依存しない設定値に加えて、プログラムの機能アップに依存する設定値も更新されるから、プログラムのメジャーバージョンアップあるいはマイナーバージョンアップに応じて確実に有効利用できる設定値のみを更新することができる。
【0014】
前項()に記載の発明によれば、更新のタイミングがユーザーの使用頻度が高い稼働時間帯でない場合は、更新時にリブート(再起動)が必要となる設定値についても更新が行われ、更新のタイミングが稼働時間帯である場合は、更新時にリブートが必要となる設定値についての更新は行われないから、更新のためのリブートによりユーザーの使用が妨げられる事態の発生を回避しつつ、より多くの最新の設定値を有効利用することができる。
【0015】
前項()に記載の発明によれば、外部から取得した更新用プログラム及び更新用設定値を、他の情報処理装置に取得させるために公開する際に、更新用設定値のバージョン情報で示されるバージョンがプログラムのバージョンに対応する場合は、全ての更新用設定値が公開され、対応しない場合は一部の設定値のみが公開されるから、他の情報処理装置は、これらの更新用プログラム及び更新用設定値を取得して更新することにより、最新の設定値を有効利用することができる。
【0016】
前項()に記載の発明によれば、更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが前記プログラムのバージョンに対応しない場合は、プログラムのバージョンに依存しない設定値のみが公開されるから、他の情報処理装置は、一部の設定値を確実に更新して利用することができる。
【0017】
前項()に記載の発明によれば、更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンがメジャーバージョンアップされたプログラムのバージョン及びマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのいずれにも対応している場合は、全ての設定値が公開され、いずれにも対応していない場合は、プログラムのバージョンに依存しない設定値のみが公開され、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみに対応していると判定された場合は、プログラムのバージョンに依存しない設定値に加えて、プログラムの機能アップに依存する設定値も公開されるから、他の情報処理装置は、プログラムのメジャーバージョンアップあるいはマイナーバージョンアップに応じて確実に有効利用できる設定値のみを更新することができる。
【0018】
前項()に記載の発明によれば、更新用プログラムの取得タイミングと更新用設定値の取得タイミングが相違していても、更新された全てあるいは一部の設定値をすぐに使用することができ、最新の設定値を有効利用することができる。
【0019】
前項(11)に記載の発明によれば、他の情報処理装置は、公開された更新用プログラム及び更新用設定値を取得して更新することにより、最新の設定値を有効利用することができる。
【0020】
前項(12)に記載の発明によれば、設定値を外部から取得した更新用設定値と入れ替えて更新する際に、更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンと、バージョンが対応するプログラムを取得済みか否かを判定し、更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとバージョンが対応するプログラムを取得済みであると判定された場合は、全ての設定値を更新し、更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとバージョンが対応するプログラムを取得済みでないと判定された場合は、予め定められた利用可能な一部の設定値のみを更新する処理を、情報処理装置のCPUに実行させることができる。
【0021】
前項(14)に記載の発明によれば、外部から取得した更新用プログラム及び更新用設定値を、他の情報処理装置に取得させるために公開する際に、更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンがプログラムのバージョンに対応する場合は、全ての更新用設定値を公開し、対応しない場合は一部の設定値のみを公開する処理を、情報処理装置のCPUに実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】この発明の一実施形態に係る情報処理装置が用いられたネットワークシステムの構成図である。
図2】画像形成装置の電気的な構成を示すブロック図である。
図3】設定値の種類の一例を示す表である。
図4図2に示した情報処理装置で実行される設定値の更新処理を示すフローチャートである。
図5】設定値とプログラムのメジャーバージョンアップ及びマイナーバージョンアップとの関係を示す表である。
図6】情報処理装置で実行される設定値の更新処理の他の例を示すフローチャートである。
図7】情報処理装置で実行される設定値の更新処理のさらに他の例を示すフローチャートである。
図8】この発明の他の実施形態に係る情報処理装置が用いられたネットワークシステムの構成図である。
図9図8に示したシステムに用いられる情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
図10図8に示したシステムに用いられる情報処理装置の別の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
図1は、この発明の一実施形態に係る情報処理装置が用いられたネットワークシステムの構成図である。
【0025】
このネットワークシステムは、複数(この実施形態では2台)の情報処理装置としての画像形成装置11、12と、複数(この実施形態では2台)のデータ配信装置21、22を備え、これらが相互にネットワーク3及び外部のネットワーク4を介して接続されている。
【0026】
この実施形態では、画像形成装置11、12がMFP(Multi unction Perirherals)と称される多機能デジタル複合機である場合を示しているが、他の画像処理装置であっても良い。また、情報処理装置はパーソナルコンピュータ等であっても良い。
【0027】
一方のデータ配信装置21は、更新用の制御プログラムを画像形成装置11、12に配信するための外部サーバーであり、他方のデータ配信装置22は、更新用設定値を配信するための外部サーバーである。
【0028】
図2は、画像形成装置11、12の電気的な構成を示すブロック図である。なお、各画像形成装置11、12はいずれも同一の構成を有しているので、特に断らない限り画像形成装置11について説明し、画像形成装置12についての説明は省略する。
【0029】
図2に示すように、画像形成装置11は、制御部100、固定記憶装置110、画像読取装置120、操作パネル部130、画像出力装置140、プリンタコントローラ150、ネットワークインターフェース(ネットワークI/F)160、短距離無線インターフェース(短距離無線I/F)170およびワイヤレスインターフェース(Wireless I/F)180を備え、互いにシステムバス175を介して接続されている。
【0030】
制御部100は、CPU101、ROM102、S−RAM(Static Random Access Memory)103、NV−RAM104及び時計IC105等を備えている。
【0031】
CPU101は、ROM102等に保存されている制御プログラムを実行することにより、画像形成装置11の全体を統括的に制御する。この実施形態では、ネットワークインターフェース160及びネットワークを介してデータ配信装置21から更新用プログラムを取得したり、データ配信装置22から更新用設定値を取得して、プログラムを更新したり設定値を更新する。また、設定値の更新に際して、更新用設定値に含まれるバージョン情報とプログラムのバージョンとを比較して両者が対応しているか否かの判定を行ったり、判定結果に応じて全ての設定値を更新し、あるいは一部のカテゴリの設定値のみを更新したりするが、詳細は後述する。
【0032】
ROM102は、CPU101が実行するプログラムやその他のデータを格納する。
【0033】
S−RAM103は、CPU101がプログラムを実行する際の作業領域となるものであり、プログラムやプログラムを実行する際のデータ等を一時的に保存する。
【0034】
NV−RAM104は、バッテリでバックアップされた不揮発メモリであり、画像形成に係わる各種の設定等を記憶するものである。
【0035】
時計IC105は、内部タイマーとして機能し、処理時間の計測等を行う。
【0036】
固定記憶装置110は、ハードディスク等からなり、プログラムや各種データ等を保存する。
【0037】
画像読取装置120は、スキャナ等を備え、プラテンガラス上にセットされた原稿を走査することによって読み取り、読み取った原稿を画像データに変換する。
【0038】
操作パネル部130は、ユーザがMFP1へジョブ等の指示や各種設定を行う際に用いられるものであり、テンキー131、プリントキー132、ログアウトキー133、表示部134及びタッチパネル135等を備えている。
【0039】
テンキー131は、種々の設定を行う際に使用されるものであり、プリントキー132は、プリントを行う際に使用されるものであり、ログアウトキー133は、MFP1の利用が終了したユーザが、ログアウトする際に押下されるものである。
【0040】
表示部134は、例えば液晶画面からなりメッセージや各種の操作画面等を表示するものである。
【0041】
タッチパネル135は、表示部134の画面上に形成され、ユーザーのタッチ操作を検出する。
【0042】
画像出力装置140は、生成された複写画像を用紙上に形成するものである。
【0043】
プリンタコントローラ150は、ネットワークインターフェース160によって受信されたプリントデータから複写画像を生成するものである。
【0044】
ネットワークインターフェース(ネットワークI/F)160は、他の画像形成装置やデータ配信装置21、22等の外部装置との間で、更新用プログラム、更新用設定値その他のデータの送受信を行う通信手段として機能する。
【0045】
短距離無線インターフェース170は携帯端末装置等との短距離無線通信に利用され、ワイヤレスインターフェース(Wireless I/F)180は、ネットワーク4との無線通信、または携帯端末装置等との無線通信に利用される。なお、短距離無線通信方式としては、たとえばブルートゥース(Bluetooth(登録商標)や赤外線通信方式であるIrDA(Infrared Data Association)などがある。
【0046】
また、前述したデータ配信装置21から取得する更新用プログラムは、ROM102の制御プログラムを更新するためのものであり、データ配信装置22から取得する更新用設定値は、NV−RAM104及び固定記憶装置110に記憶される設定値を更新するためのものである。
【0047】
このような設定値の種類の一例を図3の表に示す。
【0048】
図3の表に示されるように、設定値としては、プログラムのバージョンに依存しない設定値、プログラムの機能アップ(機能の向上や追加等)に依存する設定値、設定値の更新時に画像形成装置11のリブート(再起動)が必要となる設定値、一般ユーザーには影響を与えない設定値の各カテゴリに分類されており、いずれのカテゴリの設定値であるかを示す情報がそれぞれ付加されている。
【0049】
プログラムのバージョンに依存しない設定値としては、例えば、スキャン/ファックスを送る際の宛先としてのアドレス情報や、装置を使用する際の認証に使われるユーザー名とパスワード等を含む認証情報がある。これらの設定値は、プログラムが機能アップ等により更新されても影響を受けることはない。
【0050】
プログラムの機能アップに依存する設定値としては、例えば、機能(カラー設定、ステープル設定など)のデフォルト設定等を含む機能設定情報や、装置の設定(スリープ移行時間、言語設定など)のデフォルト設定等を含むマシン設定情報等がある。これらの設定値は、プログラムの機能アップ等により、設定可能な項目等が追加される可能性がある。
【0051】
設定値の更新時にリブートが必要となる設定値としては、例えば、ネットワーク接続に必要となる各種設定を含むネットワーク設定情報があり、このネットワーク設定を更新して有効にするためにはリブートが必要となる。
【0052】
一般ユーザーには影響を与えない設定値としては、例えば、サービスエンジニアが遠隔操作にて画像形成装置11とやり取りを行うために必要となるサービス設定情報等がある。このサービス設定は、サービスエンジニアにとって必要な設定であるが、一般ユーザーにとっては直ちに更新されなくても影響はない。
【0053】
さらに、更新用設定値には、図示は省略したが、どのバージョンのプログラムに対応するかを示すバージョン情報が含まれており、この情報を調べることにより、画像形成装置11は更新用設定値が対応しているプログラムのバージョンを把握することができるようになっている。
【0054】
次に、図1及び図2に示した画像形成装置11で実行される設定値の更新処理を、図4のフローチャートを参照して説明する。なお、図4以降のフローチャートに示される動作は、画像形成装置11のCPU101がROM102等に記録された制御プログラムに従って動作することにより実行される。
【0055】
ステップS300にてデータ配信装置22から更新用設定値を受信済み(取得済み)か否かを判断する。受信された設定値は一時的な記憶領域に保存されるから、受信済みか否かは更新用設定値が一時的な記憶領域に存在しているかどうかで判断される。
【0056】
更新用設定値を受信済みでなければ(ステップS300でNO)、受信するのを待つ。受信済みの場合は(ステップS300でYES)、ステップS301でバージョン比較を行う。更新用設定値には、前述したように、どのバージョンのプログラムに対応するかを示すバージョン情報が含まれており、このバージョン情報で示されるプログラムのバージョンと、データ配信装置21から受信したプログラムでまだインストールされていないプログラムが存在する場合は、このプログラムのバージョンとを比較し、バージョンが一致しているかどうかを判定する。受信したプログラムが存在しない場合は、既にインストールされているプログラムのバージョンと比較する。
【0057】
比較した結果、バージョンが一致していれば(ステップS301でYES)、ステップS302で、受信した設定値の全てを更新対象としたのち、ステップS304に進む。比較した結果、バージョンが一致しない場合は(ステップS301でNO)、ステップS303で、受信した設定値のうち一部の設定値を更新対象としたのち、ステップS304に進む。具体的には、プログラムのバージョンに影響を受けない設定値のカテゴリであるアドレス情報や認証情報等を更新対象とする。
【0058】
ステップS304では、更新対象となっている設定値の更新処理を実施する。設定値の更新処理により、更新用設定値は一時的な記憶領域から本記憶領域へ取り込まれ、一時的な記憶領域から削除される。なお、インストールされていない更新用プログラムが存在する場合は、このプログラムと設定値の更新を同時に行う。
【0059】
このように、設定値を更新する際に、インストールされているプログラムまたはデータ配信装置21から取得されているがインストールされていないプログラムのバージョンと、更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンとを比較し、一致する場合は全ての設定値が更新され、一致しない場合は一部の設定値であるプログラムのバージョンに依存しない設定値のみが更新されるから、更新用プログラムの取得タイミングと更新用設定値の取得タイミングが相違していても、更新された全てあるいは一部の更新用設定値をすぐに使用することができ、最新の設定値を有効利用することができる。
【0060】
次に、この発明の他の実施形態について説明する。この実施形態では、プログラムのバージョンアップの内容に応じて、更新対象の設定値を変更する構成となっている。
【0061】
プログラムを更新するのはプログラムをバージョンアップするためであるが、プログラムのバージョンアップには、不具合解消を目的としたマイナーバージョンアップと、不具合解消に加えて機能拡張を目的としたメジャーバージョンアップの主に2種類のものが存在する。
【0062】
一方、設定値のうち、プログラムの機能アップに依存する機能設定情報やマシン設定情報等の設定値は、図5の表に示すように、機能拡張が行われるメジャーバージョンアップ時は、プログラムと同時に更新する必要があるが、不具合解消のみが行われるマイナーバージョンアップを行う際には、設定値のみを先に更新することも可能である。
【0063】
また、プログラムのバージョンに依存しないアドレス情報や認証情報等の設定値は、メジャーバージョンアップ、マイナーバージョンアップいずれの場合も設定値の更新が可能である。
【0064】
そこで、プログラムがメジャーバージョンアップされているかマイナーバージョンアップされているかに応じて、更新対象の設定値を変更する。具体的な動作を図6のフローチャートを参照して説明する。
【0065】
ステップS400にてデータ配信装置22から更新用設定値を受信済み(取得済み)か否かを判断する。受信済みでなければ(ステップS400でNO)、受信するのを待つ。受信済みの場合は(ステップS400でYES)、ステップS401で、更新用設定値に含まれているバージョン情報により示されるプログラムのバージョンと、データ配信装置21から受信したプログラムでまだインストールされていないプログラムが存在する場合は、このプログラムのバージョンとを比較し、受信したプログラムが存在しない場合は、既にインストールされているプログラムのバージョンとを比較する。この実施形態では、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンとマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンの両方のバージョンについて、設定値に含まれているバージョン情報により示されるバージョンが一致するか否かを判定する。
【0066】
比較した結果、何れのバージョンも一致していれば(ステップS401でYES)、ステップS402で、受信した設定値の全てを更新対象としたのち、ステップS406に進む。比較した結果、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョン及びマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンの少なくともいずれかが一致しない場合は(ステップS401でNO)、ステップS403で、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンが同じかどうか、換言すればマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみが異なるのか、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンまで異なるのかを判断する。
【0067】
マイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみが異なる場合は(ステップS403でYES)、ステップS404で、一部の設定値(メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンが同じ場合に更新可能な設定値)を更新対象とする。この場合、不具合解消を目的としたマイナーバージョンアップがなされているが、機能アップはなされていないため、アドレス情報・認証情報といったプログラムのバージョンに依存しない設定値に加えて、機能設定情報・マシン設定情報といったプログラムのバージョンに依存する設定値も更新対象とする。
【0068】
一方、ステップS403で、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンが異なると判断された場合は(ステップS403でNO)、マイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンも当然に異なるから、ステップS405で、一部の設定値(メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンが異なる場合に更新可能な設定値)を更新対象としたのち、ステップS406に進む。つまりこの場合は、機能アップに影響する機能設定情報やマシン設定情報は更新対象に含めず、アドレス情報・認証情報といった、機能アップに依存しない設定値のみを更新対象とする。
【0069】
ステップS406では、更新対象となっている設定値の更新処理を実施する。
【0070】
このように、この実施形態では更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが、インストールされていない更新用プログラムまたはインストールされているプログラムのメジャーバージョンアップ及びマイナーバージョンアップのいずれにも対応している場合は、全ての設定値が更新され、いずれにも対応していない場合は、プログラムのバージョンに依存しない設定値のみが更新され、メジャーバージョンアップのみに対応しマイナーバージョンアップに対応していない場合は、プログラムのバージョンに依存しない設定値に加えて、プログラムの機能アップに依存する設定値も更新されるから、プログラムのメジャーバージョンアップあるいはマイナーバージョンアップに応じて確実に有効利用できる設定値のみを更新することができる。
【0071】
図7は、この発明のさらに他の実施形態に係る画像形成装置11の動作を示すフローチャートである。
【0072】
更新用設定値に、図3で説明したネットワーク設定情報のような、更新時に画像形成装置11のリブートが必要となる設定値のカテゴリが含まれている場合には、更新処理に時間を要することから、このような設定値の更新を行うとユーザーの使用が妨げられるおそれがある。そこで、この実施形態では、更新のタイミングがユーザーの使用頻度が高い時間帯として予め設定された稼働時間帯であるか否かに応じて、更新時にリブートが必要となる設定値の更新を行うか否かを制御するものである。
【0073】
図7のステップS500において、データ配信装置22から更新用設定値を受信済み(取得済み)か否かを判断する。受信済みでなければ(ステップS500でNO)、受信するのを待つ。受信済みの場合は(ステップS500でYES)、ステップS501で、更新用設定値に含まれているバージョン情報により示されるプログラムのバージョンと、データ配信装置21から受信したプログラムでまだインストールされていないプログラムが存在する場合は、このプログラムのバージョンとを比較し、受信したプログラムが存在しない場合は、既にインストールされているプログラムのバージョンとを比較する。この実施形態では、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンとマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンの両方のバージョンについて、設定値に含まれているバージョン情報により示されるバージョンが一致するか否かを判定する。
【0074】
比較した結果、何れのバージョンも一致していれば(ステップS501でYES)、ステップS502で、受信した設定値のうち、更新時に画像形成装置11のリブートが必要となる設定値を除く全ての設定値を更新対象としたのち、ステップS506に進む。比較した結果、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョン及びマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンの少なくともいずれかが一致しない場合は(ステップS501でNO)、ステップS503で、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンが同じかどうか、換言すればマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみが異なるのか、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンまで異なるのかを判断する。
【0075】
マイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみが異なる場合は(ステップS503でYES)、ステップS504で、更新時に画像形成装置11のリブートが必要となる設定値を更新対象から除くとともに、一部の設定値(メジャーバージョンが同じ場合に更新可能な設定値)を更新対象とする。この場合、不具合解消を目的としたマイナーバージョンアップがなされているが、機能アップはなされていないため、アドレス情報・認証情報といったプログラムのバージョンに依存しない設定値に加えて、機能設定情報・マシン設定情報といったプログラムのバージョンに依存する設定値も更新対象とする。
【0076】
一方、ステップS503で、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンが異なると判断された場合は(ステップS503でNO)、マイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンも当然に異なるから、ステップS505で、更新時に画像形成装置11のリブートが必要となる設定値を更新対象から除くとともに、一部の設定値(メジャーバージョンが異なる場合に更新可能な設定値)を更新対象としたのち、ステップS506に進む。つまりこの場合は、機能アップに影響する機能設定情報やマシン設定情報は更新対象に含めず、アドレス情報・認証情報といった、機能アップに依存しない設定値のみを更新対象とする。
【0077】
ステップS506では、予め設定された稼働時間帯か否かを判断し、稼働時間帯であれば(ステップS506でYES)、ステップS508に進む。従ってこの場合は、リブートが必要となる設定値の更新は行われない。稼働時間帯でなければ(ステップS506でNO)、ステップS507で、リブートが必要となる設定値を更新対象に加えた後、ステップS508に進む。
【0078】
ステップS508では、更新対象となっている設定値の更新処理を実施する。
【0079】
このように、この実施形態では、更新のタイミングが稼働時間帯でない場合は、更新時にリブートが必要となる設定値についても更新が行われ、更新のタイミングが稼働時間帯である場合は、更新時にリブートが必要となる設定値についての更新は行われないから、リブートが終了するまでユーザーが使用できないという事態の発生を回避しつつ、より多くの最新の設定値を有効利用することができる。
【0080】
図8は、この発明のさらに他の実施形態に係る情報処理装置としての画像形成装置11が用いられたネットワークシステムの構成図である。
【0081】
この実施形態では、親となる画像形成装置11がデータ配信装置21から取得した更新用プログラムと、データ配信装置21から取得した更新用設定値とを、子となる(関連付けられた)他の画像形成装置13〜15からアクセス可能な記憶領域に公開し、他の画像形成装置13〜15は公開された更新用プログラムと更新用設定値とを、ネットワーク3を介して画像形成装置11から取得し、更新処理を行う構成となっている。
【0082】
なお、親となる画像形成装置11は、図1に示したネットワークシステムと同様に、ネットワーク3及び外部ネットワーク4を介してデータ配信装置21、22に接続されている。また、画像形成装置11の電気的な構成は図2に示した構成と同じである。
【0083】
図9は、図8に示したネットワークシステムにおける親となる画像形成装置11の動作を示すフローチャートである。
【0084】
ステップS600にてデータ配信装置22から更新用設定値を受信済み(取得済み)か否かを判断する。更新用設定値を受信済みでなければ(ステップS600でNO)、受信するのを待つ。受信済みの場合は(ステップS600でYES)、ステップS601で、更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるプログラムのバージョンと、データ配信装置21から受信した更新用プログラムのバージョンとを比較して、バージョンが一致しているかどうかを判定する。
【0085】
比較した結果、バージョンが一致していれば(ステップS601でYES)、ステップS602で、受信した設定値の全てを公開対象としたのち、ステップS604に進む。比較した結果、バージョンが一致しない場合は(ステップS601でNO)、ステップS603で、受信した設定値のうち一部の設定値を公開対象としたのち、ステップS604に進む。具体的には、プログラムのバージョンに影響を受けない設定値のカテゴリであるアドレス情報や認証情報等を公開対象とする。
【0086】
ステップS604では、公開対象となっている設定値の公開処理を実施する。
【0087】
子となる他の画像形成装置13〜15は、親となる画像形成装置11に定期的にアクセスし、未受信の更新用プログラムや更新用設定値が公開されていれば、これらを受信して更新を行う。
【0088】
このように、データ配信装置21、22から取得した更新用プログラム及び更新用設定値を、他の画像形成装置13〜15に取得させるために公開する際に、更新用設定値のバージョン情報で示されるバージョンがプログラムのバージョンに対応する場合は、全ての更新用設定値が公開され、対応しない場合は一部の設定値のみが公開されるから、他の画像形成装置13〜15は、これらの更新用プログラム及び更新用設定値を取得して更新することにより、最新の設定値を有効利用することができる。
【0089】
次に、この発明の他の実施形態について説明する。この実施形態では、プログラムのバージョンアップの内容に応じて、公開対象の設定値を変更する構成となっている。
【0090】
画像形成装置11の具体的な動作を図10のフローチャートを参照して説明する。
【0091】
ステップS700にてデータ配信装置22から更新用設定値を受信済み(取得済み)か否かを判断する。受信済みでなければ(ステップS700でNO)、受信するのを待つ。受信済みの場合は(ステップS700でYES)、ステップS701で、更新用設定値に含まれているバージョン情報により示されるプログラムのバージョンと、データ配信装置21から受信した更新用プログラムのバージョンとを比較する。この実施形態では、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンとマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンの両方のバージョンについて、設定値に含まれているバージョン情報により示されるバージョンが一致するか否かを判定する。
【0092】
比較した結果、何れのバージョンも一致していれば(ステップS701でYES)、ステップS702で、受信した更新用設定値の全てを公開対象としたのち、ステップS706に進む。比較した結果、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョン及びマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンの少なくともいずれかが一致しない場合は(ステップS701でNO)、ステップS703で、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンが同じかどうか、換言すればマイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみが異なるのか、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンまで異なるのかを判断する。
【0093】
マイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンのみが異なる場合は(ステップS703でYES)、ステップS704で、一部の設定値(メジャーバージョンが同じ場合に更新可能な設定値)を公開対象とする。この場合、不具合解消を目的としたマイナーバージョンアップがなされているが、機能アップはなされていないため、アドレス情報・認証情報といったプログラムのバージョンに依存しない設定値に加えて、機能設定情報・マシン設定情報といったプログラムのバージョンに依存する設定値も公開対象とする。
【0094】
一方、ステップS703で、メジャーバージョンアップされたプログラムのバージョンが異なると判断された場合は(ステップS703でNO)、マイナーバージョンアップされたプログラムのバージョンも当然に異なるから、ステップS705で、一部の設定値(メジャーバージョンが異なる場合に更新可能な設定値)を公開対象としたのち、ステップS706に進む。つまりこの場合は、機能アップに影響する機能設定情報やマシン設定情報は公開対象に含めず、アドレス情報・認証情報といった、機能アップに依存しない設定値のみを公開対象とする。
【0095】
ステップS706では、公開対象となっている設定値の公開処理を実施する。
【0096】
このように、この実施形態では更新用設定値に含まれているバージョン情報で示されるバージョンが、更新用プログラムのメジャーバージョンアップ及びマイナーバージョンアップのいずれにも対応している場合は、全ての更新用設定値が公開され、いずれにも対応していない場合は、プログラムのバージョンに依存しない更新用設定値のみが公開され、メジャーバージョンアップのみに対応しマイナーバージョンアップに対応していない場合は、プログラムのバージョンに依存しない更新用設定値に加えて、プログラムの機能アップに依存する更新用設定値も公開されるから、子となる他の画像形成装置13〜15は、プログラムのメジャーバージョンアップあるいはマイナーバージョンアップに応じて確実に有効利用できる設定値のみを更新することができる。
【符号の説明】
【0097】
11、12 情報処理装置(画像形成装置)
13〜15 情報処理装置(画像形成装置)
101 CPU
102 ROM
110 固定記憶装置
160 ネットワークインターフェース
202 RAM
21、22 データ配信装置
図1
図2
図3
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図7
図8
図9
図10