(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
原稿を光学的に読み取る動作を行なうための読取装置と、印刷に用いる用紙をセット可能なカセットとを有する画像形成装置に搭載されたコンピューターに、前記カセットにセットする用紙のサイズを設定する処理を実行させるためのプログラムであって、
前記カセットにセットする用紙サイズを設定するために、前記用紙を前記読取装置にセ
ットし、読取開始を指示するよう促すメッセージをディスプレイに表示するステップと、
前記メッセージが前記ディスプレイに表示された後に前記読取開始を指示するユーザー操作を受け付けると、前記読取装置を用いて用紙のサイズを検出するステップと、
検出された用紙のサイズを、前記カセットにセットする用紙のサイズとして設定するステップとを前記コンピューターに実行させ、
前記カセットにセットする用紙サイズを設定する際に前記読取装置にすでに用紙がセットされている場合、前記表示するステップは、前記読取装置から用紙を取り除いた上で前記読取装置に前記用紙をセットするよう促すメッセージを前記ディスプレイに表示するステップを含む、制御プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらの説明は繰り返さない。
【0020】
<装置構成>
図1は、本実施の形態にかかる画像形成装置の一例としてのMFP(Multi-Functional Peripheral)100の装置構成の具体例を示す図である。一例として、MFP100は、電子写真方式によってタンデム式でカラー画像を形成する画像形成装置であるものとする。
図1を参照して、MFP100は、プリンター14と、読取装置としてのスキャナー13およびADF(Auto Document Feeder:原稿自動送り装置)18と、全体を制御するためのCPU(Central Processing Unit)10aおよびメモリー11を含んだ制御部10と、操作パネル15とを含む。
【0021】
読取装置に含まれるスキャナー13は、周知のスキャナーであってよい。一例として、スキャナー13は、原稿台(不図示)に載置された原稿の画像を光学的に読み取り、RGBの三原色に分解して電気信号に変換する。この電気信号は制御部10に転送されて各種のデータ処理が施される。また、電気信号は、YMCK(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の各再現色に変換される。制御部10にはPC(パーソナルコンピューター)などの外部装置から画像データが転送されてもよい。
【0022】
プリンター14は、感光体ドラム31、レーザー走査光学ユニット32、現像ユニット33、および帯電器(不図示)を含む、各色用のユニット30Y,30M,30C,30K(これらを代表させてユニット30とも称する)を有する。ユニット30は、中間転写ベルト40に面して並置される。
【0023】
中間転写ベルト40は、駆動ローラー41と従動ローラー42とによって懸架された無端ベルトである。中間転写ベルト40は、制御部10の制御に従うモーター44にて駆動ローラー41が回転駆動されることにより矢印E方向に回転する。
【0024】
プリンター14の下段には、複数枚の用紙を積層して収容可能な給紙カセット20が設置されている。また、プリンター14の側方には、いわゆる手差しトレイと呼ばれる、機外から挿入するための用紙を、複数枚、載置可能なトレイ50がセットされている。
【0025】
トレイ50には、トレイ50への用紙のセットを検出するためのセンサー51が設けられている。センサー51は、検出信号を制御部10に入力する。なお、給紙カセット20にも、同様に、用紙のセット(収容)を検出するためのセンサーが設けられていてもよい。これにより、制御部10は、カセット(トレイ50、給紙カセット20)への用紙のセットを検出することができる。
【0026】
給紙カセット20に収容された用紙、および、トレイ50にセットされた用紙は、上方に向けて搬送経路Aを搬送される。すなわち、給紙カセット20に収容された用紙は、給紙ローラー21と捌きローラー22とによって1枚ずつ搬送経路Aに導入されて、タイミングローラー23によって2次転写ニップ部48に搬送される。また、トレイ50にセットされた用紙は、1枚ずつ搬送経路Aに導入されて、タイミングローラー23によって2次転写ニップ部48に搬送される。これらローラーの回転は、制御部10によって制御されている。
【0027】
感光体ドラム31上に形成されたトナー画像は、1次転写ローラー43によって与えられる電界によって中間転写ベルト40上に、色ごとに順次、転写されて合成される。この転写は一次転写と呼ばれる。合成画像は、2次転写ニップ部48にて2次転写ローラー49によって与えられる電界によって、搬送経路Aを搬送された用紙上に転写される。この転写は二次転写と呼ばれる。二次転写された用紙は、定着ユニット25に搬送されて加熱される。これにより、トナー画像が用紙に定着する。定着後の用紙は、排出ローラー29からプリンター14の上面である排紙部4に排出される。
【0028】
一方、第1面に画像を記録された用紙の裏面である第2面に画像を形成する場合(両面コピー)、搬送経路Aを搬送された用紙は、排出ローラー29でスイッチバックされ、定着ユニット25の背後を通じて循環搬送経路Bに送り込まれ、表裏反転された状態でタイミングローラー23へ搬送され、2次転写ニップ部48へ再度送り込まれる。ここで、用紙は第2面にトナー画像を転写され、定着ユニット25を経た後、排出ローラー29から排紙部4に排出される。
【0029】
上記のローラー群の回転は、制御部10によって制御されている。
操作パネル15は、操作画面を表示し、ユーザー操作を受け付けるためのタッチパネル15aと、キー群15bとを含む。タッチパネル15aでの操作画面の表示は制御部10によって制御されている。また、キー群15bからの操作信号は制御部10に入力される。
【0030】
図2は、読取装置の構成を説明するための、概略断面図である。
図2を参照して、読取装置に含まれるADF18においては、原稿トレイ200に積載された原稿103は、給紙部201で1枚ずつ搬送経路に送出される。送出された原稿103は、搬送経路(1)から(2)を通り、読取位置211へ搬送される。
【0031】
読取装置に含まれるスキャナー13は、読取位置211を通過する原稿103を露光ユニット206で露光する。露光によって原稿103から反射された光は、板状の透明部材の一例である読取ガラス215、ミラー群207およびレンズ208を通して、CCD(Charged Coupled Device)209によって受光される。CCD209は、光電変換により、受光信号をRGBデータに変換して画像処理部210に出力する。画像処理部210は、RGBデータに基づき画像データを生成する。生成された画像データは、出力用紙などに印刷などされる。
【0032】
読取位置211を通過した原稿103は、読取後ローラー212により搬送されて、切換部203および204に位置する。切換部203および204は、原稿103を検出すると原稿103の搬送経路を切換えるように作用する。これにより、原稿103は、搬送経路(7)の方向へと搬送され、読取が終了して搬送経路から外部に送出された原稿103を収容するが排出トレイ214へ排出される。原稿103の他方面(裏面)を読取る場合は、一方面(表面)が読取位置211で読取られて、搬送されて切換部203と204に位置すると、原稿103の搬送経路は切換えられる。反転部205によって原稿103の表裏が反転されると、原稿103は搬送経路(3)から(4)を通り搬送されて読取位置211へ送出される。または、切換部203によって搬送経路(5)から(6)を通り、原稿103を反転して排出される。
【0033】
ADF18の原稿トレイ200は、原稿トレイ200から搬送経路に給紙される時の原稿103の傾きを防止するためのガイド部材(図示せず)を含む。さらに、そのガイド部材に連結された位置検出センサ(図示せず)と原稿トレイ200の搬送方向に延びる直線上に所定間隔を有して設けられた複数の原稿検出部材との組合わせにより、原稿トレイ200上の原稿103のサイズを検出するサイズ検出部104を含む。サイズ検出部104は、一例として、原稿の各サイズに対応した位置に設けられ、当該位置のセンサーに原稿が接触したか否かを示す検出信号を制御部10に入力する。制御部10は、この検出信号に基づいて原稿のサイズを検出することができる。
【0034】
サイズ検出部104を用いて原稿の搬送方向に直交する方向(幅方向)の長さを検出する場合、原稿トレイ200に設けられた原稿幅にあわせて位置が可変な搬送ガイドの間隔に応じて検出することができる。たとえば、サイズ検出部104は、これら搬送ガイドを移動させるための図示しないギアの抵抗値を制御部10に入力する。制御部10は、この抵抗値から原稿の幅方向の長さを算出することができる。すなわち、制御部10は、ADF18の原稿トレイ200にセットされた状態で、搬送前に、当該原稿のサイズを検出することが可能である。
【0035】
サイズ検出部104の他の例として、原稿の搬送経路に設けられた通紙センサー217を含んでもよい。通紙センサー217は、搬送される原稿の先端および後端を検出する。通紙センサー217は、原稿が通過した時間(用紙の搬送方向前端から後端まで通過する時間)を測定する。測定された時間は制御部10に入力される。一定の搬送速度で原稿が送られる場合、制御部10は、予め記憶している原稿搬送速度に測定されたセンサー上を原稿が通過するのに要した時間を乗じることによって、原稿の搬送方向の長さを計算することができる。すなわち、制御部10は、ADF18で原稿を搬送する際の検出信号にから当該原稿のサイズを検出することも可能である。
【0036】
スキャナー13は、イメージセンサーであるCCD209のほかに、原稿のサイズを検出するためのサイズ検出センサー218を含んでもよい。サイズ検出センサー218は、図示しない原稿台にセットされた原稿のサイズを検出し、検出信号を制御部10に入力する。制御部10は、この検出信号に基づいて原稿のサイズを検出することができる。もちろん、制御部10は、CCD209からの信号に基づいて原稿のサイズを検出することもできる。すなわち、制御部10は、スキャナー13の原稿台に原稿がセットされると、当該原稿のサイズを検出することができる。
【0037】
<動作概要>
MFP100は、用紙のサイズを自動で設定する。通常、給紙カセット20にセット(収容)される用紙のサイズは予め設定されて、いったん設定されると、変更されるまでその設定が継続する。そのため、最初に1回、図示しない設定画面からユーザーが手作業で用紙サイズを選択して設定することで、給紙カセット20にセットされる用紙のサイズは設定される。
【0038】
これに対して、いわゆる手差しトレイと呼ばれるトレイ50には、印刷のたびにユーザーが任意のサイズの用紙をセット可能である。そのため、印刷のたびに、ユーザーは用紙のサイズを設定する必要がある。そこで、特に、本実施の形態にかかるMFP100は、トレイ50にセットされた用紙のサイズを検出し、検出結果に基づいて用紙サイズを設定する。以降の例では、このようにトレイ50にセットされる用紙に関して設定動作が行なわれるものとして説明されるが、もちろん、給紙カセット20にセットされる用紙に関して同様の設定動作が行なわれてもよい。従って、用紙のサイズを設定するカセットは、給紙カセット20もトレイ50も含む。
【0039】
このとき、MFP100は、用紙のサイズの検出に、MFP100に搭載されているセンサーを利用する。一例として、MFP100は、スキャナー13に搭載されているセンサーを利用して用紙のサイズを検出する。また、他の例としてMFP100は、ADF18に搭載されているセンサーを利用して用紙のサイズを検出する。そのため、MFP100は、用紙サイズを設定する際に(好ましくは用紙のセットを検出すると)、対象となる用紙をスキャナー13またはADF18にセットするように促すメッセージをタッチパネル15aに表示する。その後、MFP100は該当するセンサーで用紙のサイズを検出し、印刷に用いる用紙のサイズとして設定する。
【0040】
<機能構成>
図3は、上記動作を行なうための、MFP100の機能構成の具体例を示すブロック図である。
図3の各機能は、MFP100の制御部10に含まれるCPU10aがメモリー11に記憶されているプログラムを読み出して実行することで、主に、CPU10aで実現される。しかしながら、少なくとも一部機能が
図1,
図2に表わされた他の構成や図示されていない電気回路などの他のハードウェア構成によって実現されてもよい。
【0041】
図3を参照して、CPU10aは、トレイ50に設置されているセンサー51からの検出信号に基づいてトレイ50上への用紙のセットを検出するためのセット検出部301と、用紙をスキャナー13またはADF18にセットして読取開始を指示するよう促すメッセージをタッチパネル15aに表示する処理を行なうための表示処理部302と、キー群15bからの操作信号の入力を受け付けることでユーザー指示の入力を受け付けるための指示入力部303と、スキャナー13のサイズ検出センサー218またはADF18のサイズ検出部104からの検出信号に基づいて用紙サイズを検出するための検出部304と、検出された用紙のサイズをカセット(トレイ50)にセットされた用紙のサイズとして設定するための設定部305とを含む。
【0042】
検出部304は、タッチパネル15aに上記メッセージが表示された後に指示入力部303が読取開始を指示するユーザー指示の入力を受け付けた場合に、スキャナー13またはADF18に読取動作を実行させて、検出信号に基づいて用紙サイズを検出する。
【0043】
好ましくは、検出部304は、さらに、スキャナー13への用紙のセット、またはADF18への用紙のセットを検出する。設定部305は、タッチパネル15aに上記メッセージが表示された後に、スキャナー13またはADF18への用紙のセットが検出され、その後に指示入力部303が読取開始を指示するユーザー指示の入力を受け付けた場合に、検出部304が検出した用紙サイズをカセット(トレイ50)にセットされた用紙のサイズとして設定する。
【0044】
好ましくは、表示処理部302は、セット検出部301がトレイ50への用紙のセットを検出した際に、スキャナー13またはADF18にすでに用紙(原稿)がセットされている場合、用紙(原稿)を取り除いた上でスキャナー13またはADF18に用紙をセットするよう促すメッセージをタッチパネル15aに表示する処理を行なう。
【0045】
また、好ましくは、表示処理部302は、セット検出部301がトレイ50への用紙のセットを検出した際に、スキャナー13またはADF18のいずれか一方にすでに用紙(原稿)がセットされている場合、用紙(原稿)がセットされていない方に用紙をセットするよう促すメッセージをタッチパネル15aに表示する処理を行なう。
【0046】
<フローチャート>
図4は、MFP100での動作の流れを表わすフローチャートである。また、
図5〜
図7は、用紙サイズを設定するまでの操作画面の具体例を表わした図である。
図4のフローチャートに表わされた動作は、MFP100の制御部10に含まれるCPU10aがメモリー11に記憶されているプログラムを読み出して実行し、
図3の各機能を発揮することによって実現される。
【0047】
図4を参照して、CPU10aはトレイ50に用紙がセットされたことを検出すると(ステップS101でYES)、メッセージ表示のための処理を行なう(ステップS103)。
【0048】
一例として、CPU10aは、初めに、
図5の設定画面をタッチパネル15aに表示する。
図5の設定画面は、トレイ50へセットする用紙のサイズを、用紙サイズの選択肢の中から選択して設定するか、MFP100を用いて測定して設定するか、の選択をした上で用紙サイズを設定するための画面を表わしている。
図5の設定画面において、表示されている用紙サイズの選択肢の中から選択を受け付けると、CPU10aは、選択されたサイズをトレイ50へセットする用紙のサイズとして設定する。
【0049】
一方、用紙サイズに詳しくないユーザーは、
図5の設定画面においてボタン501にタッチする。ボタン501は、用紙サイズの測定を指示するためのボタンである。CPU10aは、ボタン501へのタッチを検出すると、
図6の、用紙をADF18にセットして読取開始を指示するよう促すメッセージ(画面)、または
図8の、用紙をスキャナー13にセットして読取開始を指示するよう促すメッセージ(画面)を、タッチパネル15aに表示する。
図6の画面は、ADF18に用紙をセットするよう促すメッセージ502と、測定開始を指示するボタン503とを含む。また、
図8の画面は、スキャナー13に用紙をセットするよう促すメッセージ504と、測定開始を指示するボタン505とを含む。
【0050】
好ましくはCPU10aは、
図6と
図8とのうち、いずれの画面を表示するか、つまり、用紙サイズの測定にADF18とスキャナー13とのいずれを用いるかを、予め規定している。または、好ましくはCPU10aは、MFP100にADF18が装着されていない場合には
図8の画面を表示して、用紙サイズの測定にスキャナー13を用いるようにする。
【0051】
また、好ましくはCPU10aは、
図5の設定画面においてボタン501へのタッチを検出すると、ADF18とスキャナー13とのそれぞれの、用紙のセットの有無を検出する。そして、CPU10aは、ADF18とスキャナー13とのうち、用紙がセットされていると検出されなかった方を用紙サイズの測定に用いると決定して、該当する画面(
図6または
図8)をタッチパネル15aに表示する。
【0052】
または、好ましくはCPU10aは、用紙サイズの測定にADF18とスキャナー13とのいずれを用いるかを予め規定しておき、規定された方に用紙のセットの有無を検出する。そして、CPU10aは、用紙サイズの測定に用いる方に用紙(原稿)がセットされていると検出された場合に、原稿を取り除いた上で用紙をセットするよう促すメッセージ(画面)を表示する。
【0053】
たとえば、用紙サイズの測定にADF18を用いる場合であって、
図5の画面のボタン501へのタッチを検出したときにADF18に用紙(原稿)がセットされていることを検出すると、CPU10aは、
図7の画面をタッチパネル15aに表示する。
図7の画面は、ADF18から原稿を取り除いた上で用紙をセットするよう促すメッセージ502’と、測定開始を指示するボタン503とを含む。
【0054】
またたとえば、用紙サイズの測定にスキャナー13を用いる場合であって、
図5の画面のボタン501へのタッチを検出したときにスキャナー13に用紙(原稿)がセットされていることを検出すると、CPU10aは、
図9の画面をタッチパネル15aに表示する。
図9の画面は、スキャナー13から原稿を取り除いた上で用紙をセットするよう促すメッセージ504’と、測定開始を指示するボタン505とを含む。
【0055】
CPU10aは、
図6〜
図9のいずれかの画面を表示した後にボタン503,505がタッチされて測定開始が指示されると(ステップS105でYES)、セットされた用紙をADF18またはスキャナー13のセンサーを利用して読み取る動作を実行する(ステップS107)。
【0056】
好ましくはCPU10aは、
図6〜
図9のいずれかの画面を表示した後にADF18またはスキャナー13への用紙のセットを検出し、その後にボタン503,505がタッチされて測定開始が指示された場合に用紙を読み取る動作を実行する。
【0057】
具体例として、
図5の画面のボタン501へのタッチを検出したときにADF18またはスキャナー13に用紙がセットされていることが検出されていなかった状態で
図6〜
図9のいずれかの画面の表示の後に用紙がセットされていることが検出されると、CPU10aは
図6〜
図9のいずれかの画面を表示した後に用紙がセットされたと検出することができる。
【0058】
または、スキャナー13の開け閉めを検知するセンサーが設けられている場合、CPU10aは、
図8または
図9の画面を表示した後にスキャナー13の開け閉めが検知されると、
図8または
図9の画面を表示した後に用紙がセットされたと検出することができる。
【0059】
または、
図5の画面のボタン501へのタッチを検出したときにADF18またはスキャナー13に用紙がセットされていることが検出された場合であって、
図7または
図9の画面を表示した場合に、CPU10aは、
図5の画面のボタン501へのタッチを検出したときにセットされていた用紙と、
図7または
図9の画面を表示した後にセットされている用紙とをスキャンして比較する。そして、これらに差異があった場合に(特に後者の用紙の濃度が前者の用紙の濃度よりも低い場合に)、CPU10aは、
図7または
図9の画面を表示した後に用紙がセットされたと検出することができる。
【0060】
CPU10aは、ADF18またはスキャナー13のセンサーからの検出信号に基づいて用紙サイズを検出し(ステップS109)、トレイ50へセットする用紙のサイズとして設定する(ステップS111)。
【0061】
<実施の形態の効果>
以上の動作がMFP100において行なわれることによって、ユーザーは、MFP100のカセットにセットする用紙のサイズを容易に設定することができる。すなわち、ユーザーの、カセットに用紙をセットする動作から用紙サイズ設定までの動作が、印刷のための操作と同様の操作、つまり、ユーザーの行なおうとしていたワークフローに沿った操作であるため、ユーザーはセットする用紙のサイズを設定するための動作を特別な操作と意識することなく容易に行なうことができる。これにより、ユーザーは、特に用紙のサイズやMFPの操作に不慣れなユーザーであっても、容易にMFPを利用することができる。
【0062】
さらに、上記のようにスキャナーやADFに搭載されているセンサーを利用してカセットにセットする用紙のサイズを測定することができるため、カセットに用紙のサイズを測定するためのセンサーを設置する必要がなくなる。そのため、装置構成を簡素化することができる。
【0063】
<他の例>
なお、上述の動作を、MFPのCPUに実行させるためのプログラムを提供することもできる。このようなプログラムを提供することによって、既存のMFPを上記のMFP100として動作させることができる。
【0064】
このようなプログラムは、コンピューターに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM、RAMおよびメモリカードなどのコンピューター読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピューターに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0065】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピューターのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0066】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0067】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0068】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。