(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1はパチンコ機10の正面図、
図2及び
図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、
図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
【0011】
パチンコ機10は、
図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材などを四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。
【0012】
遊技機本体12は、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
【0013】
内枠13には、
図2に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、
図3に示すように、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
【0014】
なお、遊技機本体12には、
図3に示すように、その回動先端部に施錠装置16が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
【0015】
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
【0016】
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域が樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
【0017】
ここで、遊技盤24の構成を
図4に基づいて説明する。遊技盤24には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33a、下作動口33b、風車ユニット34、スルーゲート35及び可変表示ユニット36等がそれぞれ設けられている。
【0018】
上作動口33a及び下作動口33bは、遊技盤24における左右方向の略中央に設けられている。上作動口33aと下作動口33bとのそれぞれは、可変表示ユニット36の下方に位置するように設けられている。上作動口33aは、下作動口33bよりも上方に位置するように上下に並んで設けられている。
【0019】
一般入賞口31、可変入賞装置32及び各作動口33a,33bに遊技球が入ると、それが遊技盤24の背面側に配設された検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口37が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口37を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘38が植設されていると共に、パチンコ機10の意匠性を高める各種部材(役物)が配設されている。
【0020】
風車ユニット34は、パチンコ機10を上下方向にみて、可変表示ユニット36の上端と上作動口33aとに挟まれた高さ位置に設けられている。具体的には、風車ユニット34は、可変表示ユニット36を挟み、可変表示ユニット36の左右に1箇所ずつ設けられている。
【0021】
上作動口33aと各風車ユニット34とに挟まれた位置には、上作動口33aに向けて遊技球を誘導する誘導釘群38aがそれぞれ設けられている。誘導釘群38aは、その上側を遊技球が通過可能となっている。誘導釘群38aの上側を通過した遊技球が上作動口33aに入球し得るようになっている。
【0022】
可変表示ユニット36には、各作動口33a,33bへの入賞をトリガとして図柄を可変表示する図柄表示装置41が設けられている。また、可変表示ユニット36には、図柄表示装置41を囲むようにしてセンターフレーム42が配設されている。センターフレーム42の上部には、第1特定ランプ部43及び第2特定ランプ部44が設けられている。また、センターフレーム42の上部及び下部にはそれぞれ保留ランプ部45,46が設けられている。下側の保留ランプ部45は、図柄表示装置41及び第1特定ランプ部43に対応しており、遊技球が各作動口33a,33bを通過した回数は最大4回まで保留され保留ランプ部45の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。上側の保留ランプ部46は、第2特定ランプ部44に対応しており、遊技球がスルーゲート35を通過した回数は最大4回まで保留され保留ランプ部46の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
【0023】
図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置41には、例えば左、中及び右に並べて図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示された場合には、特別遊技状態(以下、大当たり状態という)が発生することとなる。
【0024】
第1特定ランプ部43では、各作動口33a,33bへの入賞をトリガとして所定の順序で発光色の切り替えが行われ、予め定められた色で停止表示された場合には大当たりが発生する。また、第2特定ランプ部44では、遊技球のスルーゲート35への入賞をトリガとして所定の順序で発光色の切り替えが行われ、予め定められた色で停止表示された場合には下作動口33bに付随する電動役物48が所定時間だけ開放状態となる。
【0025】
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。可変入賞装置32の開放態様としては、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置32が繰り返し開放されるものが一般的である。
【0026】
遊技盤24には、内レール部51と外レール部52とが取り付けられており、これら内レール部51と外レール部52とにより誘導レールが構成され、遊技球発射機構53から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構53は、
図2に示すように、樹脂ベース21における窓孔23の下方に取り付けられており、前扉枠14に設けられた発射ハンドル54が操作されることにより遊技球の発射動作が行われる。
【0027】
内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、
図1に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部61が形成されている。窓部61は、略楕円形状をなし、透明性を有する窓パネル62が嵌め込まれている。窓部61の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。当該各種ランプ部の一部として表示ランプ部63が窓部61の上方に設けられている。また、表示ランプ部63の左右両側には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部64が設けられている。
【0028】
前扉枠14における窓部61の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部65と下側膨出部66とが上下に並設されている。上側膨出部65内側には上方に開口した上皿71が設けられており、下側膨出部66内側には同じく上方に開口した下皿72が設けられている。上皿71は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構53側へ導くための機能を有する。また、下皿72は、上皿71内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。上皿71及び下皿72には、裏パックユニット15の払出装置96から払い出された遊技球が前扉枠14の背面に設けられた通路形成ユニット73を通じて排出される。
【0029】
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
【0030】
図3に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、主制御装置81及び音声ランプ制御装置82が搭載されている。主制御装置81は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス83に収容されて構成されている。音声ランプ制御装置82は、主制御装置81からの指示に従い音声やランプ表示、及び図示しない表示制御装置の制御を司る音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス84に収容されて構成されている。
【0031】
裏パックユニット15は、
図3に示すように、裏パック91を備えており、当該裏パック91に対して、払出機構部92及び制御装置集合ユニット93が取り付けられている。なお、裏パック91は透明性を有する合成樹脂により形成されており、主制御装置81や音声ランプ制御装置82などを後方から覆うように、後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部94を有している。
【0032】
払出機構部92は、保護カバー部94を迂回するようにして配設されており、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク95と、当該タンク95に貯留された遊技球を払い出すための払出装置96と、を備えている。払出装置96より払い出された遊技球は、当該払出装置96の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、上皿71又は下皿72に排出される。なお、払出機構部92には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチが設けられた裏パック基板が搭載されている。
【0033】
制御装置集合ユニット93は、払出制御装置97と電源・発射制御装置98とを備えている。これら払出制御装置97と電源・発射制御装置98とは、払出制御装置97がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
【0034】
払出制御装置97は、払出装置96を制御する払出制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されている。電源・発射制御装置98は、電源・発射制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力され、さらに遊技者による発射ハンドル54の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。
【0035】
<風車ユニット34の構成>
ここで風車ユニット34について
図4に加え、
図5を用いて詳細に説明する。
図5(a)は風車ユニット34の正面図であり、
図5(b)は風車ユニット34を遊技盤24に取り付けた場合を示す部分縦断面図であり、
図5(c)は風車ユニット34が遊技球の流下方向を振り分ける場合の説明図である。
【0036】
風車ユニット34は、遊技盤24に取り付けられている。具体的には、遊技盤24に円筒状の取付開口部103が形成されている。風車ユニット34は、遊技盤24に嵌め込まれている。
【0037】
風車ユニット34は、箱状の基体105を有している。基体105の前側の面は、遊技盤24の表面と略面一となっている。これにより、基体105によって遊技球の流下が阻害されることを抑制できる。具体的には、基体105の後方部には、後方側から外周側に延びるフランジ部105aが設けられている。フランジ部105aと遊技盤24とが前後に当接して、基体105の前後方向の位置決めがなされている。フランジ部105aと遊技盤24とが当接した状態にて、基体105の前側の面は、遊技盤24の表面と略面一となっている。
【0038】
フランジ部105aと遊技盤24とが、遊技盤24の背面側からネジ部材105bにてネジ固定されている。これにより、遊技盤24に風車ユニット34が固定される。ネジ部材105bは、遊技盤24を裏側から表側に貫通していない。これは、風車ユニット34を遊技盤24に固定するために、ネジ部材等が遊技盤24の表側に突出することを防止するための工夫である。なお、風車ユニット34を遊技盤24に固定する部材としてネジ部材105bに代えて釘等を用いることも可能である。
【0039】
基体105の前部には、基体側貫通孔106が形成されている。基体側貫通孔106は、基体105の前部を介して基体105の内外が連通するように前後方向に貫通している。
【0040】
風車ユニット34には、前後方向に延びるとともに、前後に貫通した貫通孔を有する回転軸110が設けられている。回転軸110が基体側貫通孔106の前後に通された状態にて、当該回転軸110の貫通孔に固定釘115が通されている。その固定釘115が基体105の背壁に打ち込まれることにより、回転軸110が固定釘115を支軸として回転可能に形成される。
【0041】
なお、詳細な説明は省略するが、基体105には、固定釘115の回転軸110を貫通し露出した部位を覆う覆部108が形成されている。覆部108は、固定釘115の延びる方向と直交する方向から当該固定釘を覆っている。これにより、固定釘115が基体105に打ち込まれた後に、固定釘115が抜け落ちたり、傾いたりすることを防止している。
【0042】
回転軸110には、流下してきた遊技球が衝突する球受部117と、球受部117よりも前側に位置する円板部120と、が設けられている。
【0043】
球受部117は、回転軸110に一体形成されている。球受部117は、回転軸110の外周部を基端とし、回転軸110に対して放射方向(径方向)に延びている。つまり、球受部117は、所定の間隔毎に複数設けられている。具体的には、約120度間隔にて3箇所に球受部117が設けられている。また、球受部117は、平板状に形成されており、その板面が遊技盤24の表面と略直交する方向に延びている。
【0044】
円板部120は、球受部117の前端側に位置するように回転軸110から延びている。円板部120は、合成樹脂材料に模様が付されており、模様が付された状態にて光透過性を有するように形成されている。円板部120に模様が付されていることにより、パチンコ機10の意匠性を高めている。なお、球受部117と円板部120とのそれぞれは、一体形成されていてもよいし、別体にて形成されていてもよい。球受部117と円板部120とを一体形成した場合、球受部117の強度を高める効果が得られる。
【0045】
球受部117及び円板部120が回転軸110に固定されていることにより、
図5(c)に示すように、球受部117に遊技球が衝突した場合、その遊技球に押された方向に球受部117が回転する。球受部117の回転に伴い、風車ユニット34が回転する。具体的には、風車ユニット34は、遊技球の挙動に応じて時計回り又は反時計回りのいずれかに回転する。風車ユニット34の回転方向に応じて、風車ユニット34に到達した遊技球の流下方向が、上作動口33a側又は上作動口33aとは反対側のいずれかに振り分けられる。
【0046】
風車ユニット34が一方向に回転した場合、誘導釘群38aに向かうように遊技球が流下し、風車ユニット34が他方向に回転した場合、誘導釘群38aとは反対側に遊技球が流下する。例えば、正面視で左側に設けられた風車ユニット34においては、時計回りに回転した場合に遊技球を誘導釘群38a側に流下させ、反時計回りに回転した場合に遊技球を誘導釘群38aとは反対側に流下させる。以下、誘導釘群38a側に遊技球を流下させる回転方向を内向回転といい、誘導釘群38aとは反対側に流下させる回転方向を外向回転ともいう。
【0047】
風車ユニット34が内向回転した場合、誘導釘群38aに遊技球が到達する。そして、誘導釘群38aの上側を遊技球が通過し、上作動口33aにその遊技球が入球し得る。一方、風車ユニット34が外向回転し誘導釘群38aとは反対側に遊技球が流下した場合、その遊技球が上作動口33aよりも下側に流下していく。この場合、その遊技球が上作動口33aに入球することがない又はしにくい。
【0048】
風車ユニット34における基体105には、回転検知部121とランプ部123とが設けられている。具体的には、回転検知部121及びランプ部123のそれぞれは、基体105の内部に設けられている。これにより、回転検知部121及びランプ部123が遊技球の流下を阻害することを抑制している。回転検知部121とランプ部123とのそれぞれは、基体105の背壁に設置された中継基板124を介して音声ランプ制御装置82に接続されている。
【0049】
回転検知部121は、発光部121aと受光部121bとを有した光学式のフォトセンサである。発光部121aと受光部121bとは、互いに向き合うように、所定間隔をおいて配置されている。回転軸110には被検知部(被検出部)としての突起125が設けられている。突起125は、回転軸110の径方向外側へ突出しており、回転軸110が回転した場合に発光部121aと受光部121bとの間を通過する。発光部121aと受光部121bとが突起125の通過を検知することにより、風車ユニット34が回転していることを特定できる。回転検知部121が基体105の内部に設けられていることにより、突起125が通過していない場合に、発光部121a及び受光部121bとの間が埃等の異物により遮蔽されることを抑制できる。
【0050】
回転検知部121について
図6を用いて説明を補足する。
図6は回転検知部121周辺の構成を示す拡大図である。回転検知部121には、発光部121a及び受光部121bを有した第1センサ233と第2センサ235とが設けられている。第1センサ233には受光孔233a(発光孔)が設けられており、第2センサ235には受光孔235a(発光孔)が設けられている。各孔233a,235aに光が出たり入ったりすることにより、各センサ233,235にて突起125の通過が検知される。なお、発光部121aに発光孔が設けられており、その発光孔の内部に発光素子が設置されている。受光部121bに受光孔233aが設けられており、受光孔233aの内部に受光素子が設置されている。発光素子から照射された光を受光素子が受光することにより突起125の通過が検知される。
【0051】
突起125の幅は、各孔233a,235aの両方を遮蔽するタイミングは発生するように設けられている。つまり、第1センサ233及び第2センサ235の両方が突起125の通過を検知するタイミングが発生する。具体的には、
図6に示すように、突起125が下方を向くように位置Pに移動した場合に第1センサ233及び第2センサ235の両方に通過が検知される。
【0052】
各センサの検知結果から風車ユニット34の回転方向が特定される。具体的には、第2センサ235よりもパチンコ機10の中央側に第1センサ233が設けられている。そして、第1センサ233から第2センサ235に向かって回転しているのか、又は、第2センサ235から第1センサ233に向かって回転しているかを特定する。つまり、第1センサ233から第2センサ235に向かう回転が上述した内向回転であり、第2センサ235から第1センサ233に向かう回転が上述した外向回転である。より詳細には、
図6(a)に示すように、Pa1の位置からPa2の位置に向かって突起125が移動し、第1センサ233にて突起125の通過が検知された後に第2センサ235にて突起125の通過が検知された場合が内向回転である。また、
図6(b)に示すようにPb1の位置からPb2の位置に向かって突起125が移動し、第2センサ235にて突起125の通過が検知された後に第1センサ233にて突起125の通過が検知された場合が外向回転である。
【0053】
ランプ部123は、円板部120の後方に位置するように基体105の内部に設置されている。ランプ部123は、回転検知部121によって風車ユニット34の回転が検知されたことに基づいて発光する。ランプ部123は、回転軸110を上下に挟むようにして2箇所に設けられている。各ランプ部123のそれぞれには、複数のLEDが設置されている。
【0054】
基体105におけるランプ部123の前方には、開放された開放部135が設けられている。ランプ部123が発光した場合、当該ランプ部123から照射された光が開放部135を介して基体105よりも前側に照射される。上述したように円板部120が光透過性を有していることにより、ランプ部123から照射された光は円板部120を介してパチンコ機10前方から視認される。なお、開放部135に代えて、ランプ部123の前方が光透過性を有する部材にて覆われた構成としてもよい。この場合においても、ランプ部123から照射された光をパチンコ機10の前方から視認できる。
【0055】
以上により、風車ユニット34が回転した場合、風車ユニット34が回転していることを遊技者に教示できる。なお、ランプ部123における発光体としてLEDに代えて、白熱灯などを用いることも可能である。
【0056】
<電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成について、
図7のブロック図に基づいて説明する。
図7では、電力の供給ラインを二重線矢印で示し、信号ラインを実線矢印で示す。
【0057】
主制御装置81に設けられた主制御基板201には、MPU202が搭載されている。MPU202には、当該MPU202により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM203と、そのROM203内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM204と、割込回路やタイマ回路、データ入出力回路などの各種回路が内蔵されている。
【0058】
MPU202には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU202の入力側には、主制御装置81に設けられた停電監視基板205、払出制御装置97、各種検知センサ210及びその他図示しないスイッチ群などが接続されている。この場合に、停電監視基板205には電源・発射制御装置98が接続されており、MPU202には停電監視基板205を介して電力が供給される。また、各種検知センサ210として、各作動口33a,33b及び可変入賞装置32などといった入球部に設けられた複数の検知センサが接続されており、主制御装置81のMPU202において入球部への入球判定が行われる。また、MPU202では、入球部のうち各作動口33a,33bへの入球に基づいて大当たり発生抽選を実行する。
【0059】
MPU202の出力側には、停電監視基板205、払出制御装置97及び音声ランプ制御装置82が接続されている。払出制御装置97には、例えば、上記入球部への入球判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。停電監視基板205は、主制御基板201と電源・発射制御装置98とを中継し、また電源・発射制御装置98から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視するものである。
【0060】
払出制御装置97には、例えば、入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM203のコマンド情報記憶エリアが参照され、入球した箇所に対応した賞球コマンドが出力される。
【0061】
音声ランプ制御装置82に設けられた音声ランプ制御基板212には、MPU215が搭載されている。MPU215には、当該MPU215により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM218と、そのROM218内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM220と、が内蔵されている。
【0062】
音声ランプ制御装置82のMPU215の入力側には、主制御装置81のMPU202と電源・発射制御装置98とが接続されている。そして、主制御装置81のMPU202から大当たり発生抽選の結果に対応したコマンド等の各種コマンドを受信するとともに、電源・発射制御装置98から電力が供給されている。
【0063】
音声ランプ制御装置82のMPU215の入力側には、回転検知部121が接続されている。回転検知部121から入力する信号によって、風車ユニット34が回転しているか否かと、回転している場合にはその回転方向と、が特定できる。
【0064】
音声ランプ制御装置82のMPU215の出力側には、ランプ部123、表示ランプ部63、スピーカ部64及び表示制御装置223が接続されている。音声ランプ制御装置82は、主制御装置81から受信したコマンドに基づいて表示ランプ部63及びスピーカ部64を制御するとともに、表示制御装置223にコマンドを出力する。さらに、回転検知部121から入力した信号に基づいてランプ部123を制御する。
【0065】
表示制御装置223には、音声ランプ制御装置82を介して電源・発射制御装置98から電力が供給される。表示制御装置223は、音声ランプ制御装置82から受信したコマンドに基づいて図柄表示装置41を制御するようになっている。
【0066】
ここで、MPU202にて大当たり発生抽選等を行う上での電気的な構成について
図8を用いて説明する。
【0067】
MPU202は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、第1特定ランプ部43の発光色の設定や、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり状態や通常大当たり状態等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、図柄表示装置41の変動パターン選択に使用する第1変動種別カウンタCS1と、第1特定ランプ部43に表示される色の切り替えを行う期間及び図柄表示装置41における図柄の変動表示時間を決定する第2変動種別カウンタCS2とを用いることとしている。
【0068】
各カウンタC1〜C3,CINI,CS1,CS2は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM204の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM204には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納バッファが設けられており、これらの各エリアには、各作動口33a,33bへの遊技球の入球履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
【0069】
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜676の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり676)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜676)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が作動口33a,33bに入球したタイミングでRAM204の保留球格納バッファに格納される。つまり、本パチンコ機10(具体的には、MPU202)は、所定の抽選開始条件の成立に基づいて大当たり状態の発生の有無を抽選する大当たり発生抽選手段を備えている。
【0070】
大当たり種別カウンタC2は、0〜49の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり49)に達した後0に戻る構成となっている。そして、本実施の形態では、大当たり種別カウンタC2によって、大当たり状態が終了した後に、確変状態(高確率状態)とするか通常状態(低確率状態)とするかを決定することとしている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が各作動口33a,33bに入球したタイミングでRAM204の保留球格納バッファに格納される。つまり、本パチンコ機10(具体的には、MPU202)は、所定の抽選開始条件の成立に基づいて大当たり状態の種別を抽選する大当たり種別抽選手段を備えている。
【0071】
ここで、確変状態とは、大当たり状態の終了後において予め定められた終了条件が成立するまで、大当たり状態の発生確率が通常状態よりも高くなる遊技状態のことをいう。具体的には、通常状態では、大当たり状態が発生することとなる乱数の値の数は2個で、その値は「337,673」であり、確変状態では、大当たり状態が発生することとなる乱数の値の数は10個で、その値は「67,131,199,269,337,401,463,523,601,661」である。
【0072】
また、本パチンコ機10では、大当たり状態の終了後に通常状態となる通常大当たり状態(第1特別遊技状態)と、大当たり状態の終了後に確変状態となる確変大当たり状態(第2特別遊技状態)とで、図柄表示装置41の表示画面において変動表示後に停止表示される図柄の態様が異なっている。具体的には、通常大当たり状態が発生する場合には第1特別表示結果としての通常大当たり図柄の組み合わせ(より具体的には、同一の偶数が付された図柄の組み合わせ)が停止表示され、確変大当たり状態が発生する場合には第2特別表示結果としての確変大当たり図柄の組み合わせ(より具体的には、同一の奇数が付された図柄の組み合わせ)が停止表示される。
【0073】
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が作動口33a,33bに入球したタイミングでRAM204の保留球格納バッファに格納される。つまり、本パチンコ機10(具体的には、MPU202)は、所定の抽選開始条件の成立に基づいてリーチ表示の発生の有無を抽選するリーチ発生抽選手段を備えている。
【0074】
第1変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっており、第2変動種別カウンタCS2は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり240)に達した後0に戻る構成となっている。
【0075】
第1変動種別カウンタCS1によってリーチ表示に際して発生するリーチ演出の種別やその他大まかな図柄変動態様といった図柄表示装置41の表示態様が決定される。つまり、本パチンコ機10(具体的には、MPU202)はリーチ演出の種別を抽選する演出種別抽選手段を備えている。
【0076】
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置41を備え、変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となった場合に、遊技状態が遊技者に有利な特別遊技状態となる遊技機において、図柄表示装置41における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
【0077】
換言すれば、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、大当たり状態の発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
【0078】
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置41の表示画面内の予め設定された有効ライン上に、大当たり状態の発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
【0079】
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
【0080】
第2変動種別カウンタCS2によって、第1特定ランプ部43に表示される色の切り替えを行う時間としての切替表示時間が決定される。この切替表示時間は、図柄表示装置41の図柄の変動表示時間に相当する。両変動種別カウンタCS1,CS2は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1特定ランプ部43に表示される色の切り替え開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して両変動種別カウンタCS1,CS2のバッファ値が取得される。
【0081】
<主制御基板201のMPU202にて実行される処理について>
次に、主制御基板201のMPU202により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU202の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される通常処理と、通常処理に対して定期的に割り込んで起動されるタイマ割込み処理とがある。説明の便宜上、はじめにタイマ割込み処理を説明し、その後通常処理を説明する。なお、MPU202では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、NMI端子(ノンマスカブル端子)への電断信号の入力により起動され、RAM204の各種フラグ格納エリアにおける電断フラグ格納エリア(電断情報記憶手段)に電断フラグ(電断情報)を格納するNMI割込み処理が実行される。
【0082】
<タイマ割込み処理>
次に、タイマ割込み処理について
図9のフローチャートを用いて説明する。
【0083】
先ずステップS101では、読み込み処理を実行する。読み込み処理では、一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33a、下作動口33b及びスルーゲート35に対して個別に設けられた各種検知センサ210としての球検知センサからの信号の読み込み処理を実行し、その読み込み結果から各入球部への入球の有無を特定する。具体的には、当該読み込み処理では、任意の1回の処理にて遊技球を検知していないことに対応した信号(例えば、LOWレベル信号)を確認し、その後の2回の処理にて遊技球を検知していることに対応した信号(例えば、HIレベル信号)を連続して確認した場合に、その検知センサに対応した入球部において遊技球の入球が発生したと特定する。
【0084】
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の更新を実行する。その後、ステップS104にて始動入賞処理を実行する。
【0085】
始動入賞処理では、
図10のフローチャートに示すように、先ずステップS201にて、RAMの作動口フラグ格納エリアに作動口フラグが格納されているか否かを判定することにより、遊技球が各作動口33a,33bに入賞(始動入賞)したか否かを判定する。遊技球が各作動口33a,33bに入賞したと判定すると、続くステップS202において、第1特定ランプ部43及び図柄表示装置41の作動保留球数Nが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判定する。各作動口33a,33bへの入賞があり、且つ作動保留球数N<4であることを条件にステップS203に進み、作動保留球数Nを1加算する。なお、ステップS203の処理後に作動口フラグを消去する。続くステップS204では、前記ステップS103で更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、RAMの保留球格納エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。そして、始動入賞処理の後、本タイマ割込み処理を一旦終了する。
【0086】
<通常処理>
次に、電源が投入されたことに基づいて起動される通常処理について、
図11のフローチャートを用いて説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS301〜S306の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS308,S309のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
【0087】
通常処理において、ステップS301では、両変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する。続くステップS302では、外部出力処理を実行する。外部出力処理とは、音声ランプ制御装置82や払出制御装置97に対してコマンドを出力する処理である。
【0088】
外部出力処理の後は、ステップS303にて各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、大当たり発生抽選の結果に基づいた第1特定ランプ部43に表示させる色の切替処理と、音声ランプ制御装置82及び表示制御装置223に大当たり発生抽選の結果等を把握させるためのコマンドの生成と、が行われる。当該コマンドとして、音声ランプ制御装置82及び表示制御装置223に大当たり発生抽選に当選しているか否かと大当たり発生抽選に当選している場合には当選している大当たりの種類を示す種別コマンドと、リーチ発生の有無等の情報や変動表示時間の情報を含む変動用コマンドと、が生成される。その生成されたコマンドは上述した外部出力処理にて音声ランプ制御装置82及び当該音声ランプ制御装置82を介して表示制御装置223に出力される。これにより、音声ランプ制御装置82及び表示制御装置223にて大当たり発生抽選の結果等を把握できる。
【0089】
遊技回制御処理の後は、ステップS304にて遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理では、大当たり発生抽選に当選していたことに基づいて大当たり状態に移行させるとともに、大当たり状態となった場合には大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理では、可変入賞装置32の大入賞口を開放又は閉鎖する。すなわち、大当たり状態のラウンド毎に大入賞口を開放し、大入賞口の最大開放時間が経過したか、又は大入賞口に遊技球が規定数だけ入賞したかを判定する。この規定数だけ入賞したか否かの判定は、大入賞口用カウンタを確認することにより行われる。そして、これら何れかの条件が成立すると大入賞口を閉鎖する。
【0090】
その後、ステップS305では、第2特定ランプ部44に表示される色の切り替え処理を行うための第2特定ランプ部制御処理を実行する。第2特定ランプ部制御処理では、スルーゲート35に遊技球が入賞したこと基づいて第2特定ランプ部44における表示色の切り換えを開始する。この際、表示色の切り換え時間も設定する。また、スルーゲート35への遊技球の入賞に基づいて取得される第2特定ランプ乱数カウンタの値に対応した停止表示する色を設定する。この停止表示される色として所定の色が設定された場合には、その色の停止表示後に、下作動口33bに付随する電動役物48が所定時間開放される。
【0091】
ステップS305の後は、ステップS306にて、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、発射ハンドル54が操作されていることに基づいて所定期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構53を動作させる。これにより、遊技球が遊技領域に向けて打ち出される。
【0092】
その後、ステップS307にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び両変動種別カウンタCS1,CS2の更新を繰り返し実行する。つまり、ステップS308では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1加算するとともに、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では676)に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAMの該当するエリアに格納する。また、ステップS309では、両変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する。具体的には、両変動種別カウンタCS1,CS2を1加算するとともに、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、両変動種別カウンタCS1,CS2の更新値を、RAMの該当するエリアに格納する。ステップS307にて所定時間が経過している場合にはステップS301に戻る。
【0093】
<音声ランプ制御装置82により実行される振分方向教示処理>
次に、音声ランプ制御装置82により所定周期(本パチンコ機10では2msec周期)にて実行される振分方向教示処理について
図12のフローチャートを用いて説明する。本振分方向教示処理が実行されることにより、風車ユニット34により遊技球がいずれの方向に流下するよう振り分けられているかが遊技者に教示される。なお、上述したように風車ユニット34は遊技領域に2箇所(複数箇所)に設けられており、それぞれの風車ユニット34について本振分方向教示処理が個別に実行される。
【0094】
先ずステップS401では、各センサ監視処理を実行する。各センサ監視処理について
図13のフローチャートを用いて説明する。各センサ監視処理におけるステップS501では、回転開始タイマカウンタ減算処理及び回転継続タイマカウンタ減算処理を実行する。回転開始タイマカウンタ減算処理では、音声ランプ制御装置82のRAM220の各種タイマカウンタエリア225に設けられた回転開始タイマカウンタエリアの値を1ディクリメントする。回転開始タイマカウンタエリアは、風車ユニット34の回転が開始されたか否かの判定に用いるものである。回転継続タイマカウンタ減算処理では、各種タイマカウンタエリア225に設けられた回転継続タイマカウンタエリアの値を1ディクリメントする。回転継続タイマカウンタエリアは、風車ユニット34の回転が開始されたと判定した後に、その風車ユニット34の回転が継続しているか否かの判定に用いるものである。
【0095】
ステップS501にて各タイマカウンタ減算処理を実行したらステップS502に進み、回転開始タイマカウンタエリアの値が「0」か否かを判定する。回転開始タイマカウンタエリアの値が「0」である場合、ステップS503に進み、通過フラグクリア処理を実行する。通過フラグクリア処理では、音声ランプ制御装置82のRAM220の各種フラグ格納エリア226の通過フラグ格納エリアをクリアする(通過フラグは後述する回転方向特定処理にてセットされるものである)。
【0096】
ステップS502にて回転開始タイマカウンタエリアの値が「0」でない場合、又は、ステップS503にて通過フラグクリア処理を実行した場合、ステップS504に進み、回転継続タイマカウンタエリアの値が「0」か否かを判定する。回転継続タイマカウンタエリアの値が「0」である場合、ステップS505に進み、回転フラグクリア処理を実行する。回転フラグクリア処理では、音声ランプ制御装置82のRAM220の各種フラグ格納エリア226の回転フラグ格納エリアをクリアする(回転フラグは後述する後先通過フラグ有りに対応した回転方向特定処理にてセットされるものである)。
【0097】
ステップS504にて回転タイマカウンタエリアの値が「0」でない場合、又は、ステップS505にて回転フラグクリア処理を実行した場合、ステップS506に進み、通過フラグの1種である先通過フラグ及び後通過フラグが通過フラグ格納エリアに共にセットされているか否かを判定する。先通過フラグ及び後通過フラグが共にセットされていない場合、ステップS507に進み、通過フラグ格納エリアに先通過フラグがセットされているか否かを判定する。
【0098】
ステップS507にて先通過フラグがセットされていない場合、ステップS508に進み、通過フラグなしに対応した回転方向特定処理を実行する。また、ステップS507にて、先通過フラグがセットされている場合、ステップS509に進み、先通過フラグ有りに対応した回転方向特定処理を実行する。さらには、ステップS506にて先通過フラグ及び後通過フラグが共にセットされている場合、ステップS510に進み、後先通過フラグ有りに対応した回転方向特定処理を実行する。各回転方向特定処理のいずれかを実行したら各センサ監視処理を終了する。
【0099】
各回転方向特定処理では、第1センサ233及び第2センサ235がONとなった順番に基づいて風車ユニット34が回転している方向を特定する。具体的には、本パチンコ機10では、第1センサ233と第2センサ235とが隣り合って設けられている。より詳細には、第1センサ233及び第2センサ235の両方がONとなるタイミングが発生するように各センサ233,235が設置されている。そして、各センサ233,235のうち一方がONとなった後に、各センサ233,235の両方がONとなり、その後に各センサ233,235のうち他方のみがONとなることにより、一方のセンサから他方のセンサに向けて風車ユニット34が回転していると特定する。以下、各回転方向特定処理について説明する。
【0100】
先ず、各センサ監視処理のステップS507にて先通過フラグがセットされていない場合に実行される通過フラグなしに対応した回転方向特定処理について
図14のフローチャートを用いて説明する。
【0101】
ステップS601では、第1センサ233がONか否かを判定する。第1センサ233がONか否かとは、第1センサ233の発光部121aと受光部121bとの間が遮蔽されているか否かを判定することである。具体的には、第1センサ233の発光部121aと受光部121bとの間を回転軸110の突起125が通過している場合に第1センサ233がONとなる。
【0102】
第1センサ233がONである場合、ステップS602に進み、通過フラグ格納エリアに第1先通過フラグをセットする。第1先通過フラグがセットされることにより、第1センサ233及び第2センサ235のうち、第1センサ233が先にONとなったことが把握できる。第1先通過フラグをセットしたらステップS603に進み、回転開始タイマカウンタエリアに「50」をセットして本通過フラグなしに対応した回転方向特定処理を終了する。
【0103】
一方、ステップS601にて第1センサ233がONでないと判定した場合、ステップS604に進み、第2センサ235がONであるか否かを判定する。第2センサ235がONであるか否かとは、第1センサ233がONであるか否かと同様に、第2センサ235の発光部121aと受光部121bとの間が遮蔽されているか否かを判定することである。具体的には、第2センサ235の発光部121aと受光部121bとの間を回転軸110の突起125が通過している場合に第2センサ235がONとなる。第2センサ235がONとなっていない場合、そのまま本通過フラグなしに対応した回転方向特定処理を終了する。
【0104】
第2センサ235がONである場合、ステップS605に進み、通過フラグ格納エリアに第2先通過フラグをセットする。第2先通過フラグがセットされることにより、第1センサ233及び第2センサ235のうち、第2センサ235が先にONとなったことが把握できる。当該通過フラグをセットしたらステップS603に進み、回転開始タイマカウンタエリアに「50」をセットして本通過フラグなしに対応した回転方向特定処理を終了する。
【0105】
通過フラグなしに対応した回転方向特定処理が実行されることにより、いずれの通過フラグもセットされていない場合に、各センサ233,235のうち、いずれのものが先にONとなったかを特定できる。
【0106】
次に、各センサ監視処理のステップS507にて先通過フラグがセットされている場合に実行される通過フラグ有りに対応した回転方向特定処理について
図15のフローチャートを用いて説明する。
【0107】
ステップS701では、通過フラグ格納エリアに第1先通過フラグがセットされているか否かを判定する。第1先通過フラグがセットされていない場合、つまり、第2先通過フラグがセットされている場合、ステップS702に進み、第1センサ233がONであるか否かを判定する。第1センサ233がONでない場合、本先通過フラグ有りに対応した回転方向特定処理を終了する。
【0108】
ステップS702にて第1センサ233がONである場合、ステップS703に進み第1後通過フラグを通過フラグ格納エリアにセットする。続くステップS704にて回転開始タイマカウンタエリアに「50」をセットして本先通過フラグ有りに対応した回転方向特定処理を終了する。
【0109】
ステップS701にて第1先通過フラグがセットされている場合、ステップS705に進み、第2センサ235がONであるか否かを判定する。第2センサ235がONでない場合、そのまま本先通過フラグ有りに対応した回転方向特定処理を終了する。
【0110】
ステップS705にて第2センサ235がONである場合、ステップS706に進み第2後通過フラグを通過フラグ格納エリアにセットする。当該フラグをセットしたら、ステップS704に進み、回転開始タイマカウンタエリアに「50」をセットして本先通過フラグ有りに対応した回転方向特定処理を終了する。
【0111】
ここで、通過フラグ格納エリアには、先通過フラグを記憶するエリアと、後通過フラグを記憶するエリアと、が設けられている。第1先通過フラグ又は第2先通過フラグをセットする場合には、先通過フラグのセットを記憶するエリアに対応したフラグをセットする。また、後通過フラグについても同様に、第1後通過フラグ又は第2後通過フラグをセットする場合には、後通過フラグのセットを記憶するエリアに対応したフラグをセットする。
【0112】
各センサ監視処理のステップS506にて、先通過フラグ及び後通過フラグが通過フラグ格納エリアに共にセットされている場合に実行される後先通過フラグ有りに対応した回転方向特定処理について
図16のフローチャートを用いて説明する。
【0113】
ステップS801では、第1先通過フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS801の処理を実行することにより、第1先通過フラグ及び第2後通過フラグがセットされている状態と、第1後通過フラグ及び第2先通過フラグがセットされている状態と、を区別できる。
【0114】
ステップS801にて第1先通過フラグがセットされている場合、ステップS802に進み、第1センサ233がOFFであるか否かを判定する。第1センサ233がOFFである場合、ステップS803に進み、通過フラグクリア処理を実行するとともに、各種フラグ格納エリアに設けられた回転フラグ格納エリアに内向回転に対応した内向回転フラグをセットする。通過フラグクリア処理が実行されることにより、通過フラグ格納エリアにセットされている第1先通過フラグ及び第2後通過フラグがクリアされる。ステップS803の処理を実行したらステップS804に進み、回転継続タイマカウンタエリアに「150」をセットして本後先通過フラグ有りに対応した回転方向特定処理を終了する。
【0115】
一方、ステップS801にて第1先通過フラグがセットされていない場合、つまり、第1後通過フラグ及び第2先通過フラグがセットされている場合、ステップS805に進み第2センサ235がOFFであるか否かを判定する。第2センサ235がOFFである場合、ステップS806に進み、上述した通過フラグクリア処理を実行するとともに、回転フラグ格納エリアに外向回転に対応した外向回転フラグをセットする。ステップS806の処理を実行したらステップS804に進み、回転継続タイマカウンタエリアに「150」をセットして本後先通過フラグ有りに対応した回転方向特定処理を終了する。
【0116】
回転フラグ格納エリアには、内向回転フラグ又は外向回転フラグの一方のみを格納できるようになっており、一方のフラグがセットされている状態にて他方のフラグがセットされる場合には、以前にセットされていたフラグが上書きクリアされる。回転継続タイマカウンタエリアの値は各センサ監視処理が実行される毎に1ディクリメントされるものであり、回転継続タイマカウンタエリアの値が「0」となった場合に回転フラグがクリアされる。このため、一度回転フラグがセットされた場合、各センサ233,235によって突起125の通過が検知されることなく(再びステップS802又はステップS805にて肯定判定されることなく)所定期間が経過したことに基づいて、回転フラグがクリアされ風車ユニット34の回転が停止したものと判定される。
【0117】
ステップS802にて第1センサ233がOFFでない場合、ステップS805にて第2センサ235がOFFでない場合、又は、ステップS804の処理を実行した場合、本後先通過フラグ有りに対応した回転方向特定処理を終了する。
【0118】
各センサ233,235の検知が行われた場合の一例を説明する。
図6は、回転軸110における突起125の通過が各センサ233,235に検知される場合の説明図である。
【0119】
図6(a)に示すように、突起125がta1のタイミングにてPa1の位置を通過した場合、第1センサ233が突起125の通過を検知しONとなり、第1先通過フラグがセットされる(ステップS602)。突起125が回転し続け、ta2のタイミングにてPa2の位置を通過した場合、第2センサ235が突起125の通過を検知しONとなり、第2後通過フラグがセットされる(ステップS706)。また、ta3のタイミングにて突起125がPa3の位置に到達した場合、第1センサ233を完全に突起125が通過したこととなり、第1センサ233がOFFとなり内向回転フラグがセットされる(ステップS803)。つまり、第1センサ233がON→各センサ233,235が共にON→第1センサ233がOFFとなった場合に、風車ユニット34が内向回転しているものと判定される。換言すると、突起125がPa2の位置よりもPa1側の位置からPa3の位置まで回動した場合に、風車ユニット34が内向回転しているものと判定される。
【0120】
図6(b)に示すように、突起125がtb1のタイミングにてPb1の位置を通過した場合、第2センサ235が突起125の通過を検知しONとなり、第2先通過フラグがセットされる(ステップS604)。突起125が回転し続け、tb2のタイミングにてPb2の位置を通過した場合、第1センサ233が突起125の通過を検知しONとなり、第1後通過フラグがセットされる(ステップS703)。また、tb3のタイミングにて突起125がPb3の位置に到達した場合、第2センサ235を完全に突起125が通過したこととなり、第2センサ235がOFFとなり、外向回転フラグがセットされる(ステップS806)。つまり、第2センサ235がON→各センサ233,235が共にON→第2センサ235がOFFとなった場合に、風車ユニット34が外向回転しているものと判定される。換言すると、突起125がPb2の位置よりもPb1側の位置からPb3の位置まで回動した場合に、風車ユニット34が外向回転しているものと判定される。
【0121】
以上の結果、風車ユニット34が回転していると判定されるためには、当該風車ユニット34が所定範囲に亘って回転する必要がある。これは、パチンコ機10の振動等に伴い風車ユニット34が微少に振動した場合に、風車ユニット34が回転しているものと判定される不都合が発生することを抑制するための工夫である。
【0122】
いずれかの通過フラグがセットされたことに基づいて回転開始タイマカウンタエリアに「50」をセットするとともに、回転開始カウンタエリアの値が「0」となった場合には、セットされている通過フラグをクリアする構成とした。回転開始タイマカウンタエリアの値は各センサ監視処理が実行される毎に1ディクリメントされるため、所定期間(0.1秒)が経過するまでに通過フラグが新たにセットされなかった場合には、それまでにセットされていた通過フラグがクリアされる。
【0123】
ここで、突起125が各センサ233,235の両方に検知されている状態にて停止する場合が想定される。この場合、風車ユニット34が停止したタイミングでは後先通過フラグ有りに対応した回転方向特定処理が実行されている。仮に、所定期間が経過したとしても通過フラグがクリアされないとすると、風車ユニット34が停止している状態にて後先通過フラグ有りに対応した回転方向特定処理が実行され続けることとなり、風車ユニット34が微少に振動した場合の上記不都合が発生することが考えられる。所定期間の経過に伴い、通過フラグをクリアすることは、各センサ233,235に突起125が検知された状態にて風車ユニット34の回転が停止した場合に発生し得る不都合を抑制するための工夫である。
【0124】
振分方向教示処理の説明に戻る。各センサ監視処理を実行したら、ステップS402に進み、風車ユニット34が内向回転しているか否かを判定する。具体的には、回転フラグ格納エリアに内向回転フラグがセットされているかを判定する。ステップS402にて風車ユニット34が内向回転している場合、ステップS403に進み音声ランプ制御装置82のRAM220の各種タイマカウンタエリア225に設けられた発光タイマカウンタエリアに「1500」をセットする。続くステップS404では特定報知としての第1点滅処理を実行する。第1点滅処理が実行されることにより、ランプ部123が青色に点滅する。ランプ部123が青色に点滅することにより、風車ユニット34が内向回転していることを遊技者に教示できる。第1点滅処理を実行したら本振分方向教示処理を終了する。
【0125】
ステップS402にて風車ユニット34が内向回転していない場合、ステップS405に進み、発光タイマカウンタエリアの値が「0」か否かを判定する。発光タイマカウンタエリアの値が「0」でない場合、ステップS406に進み、発光タイマカウンタ減算処理として発光タイマカウンタエリアの値を1ディクリメントする。発光タイマカウンタ減算処理を実行したら本振分方向教示処理を終了する。
【0126】
ステップS405にて発光タイマカウンタエリアの値が「0」である場合、ステップS407に進み、風車ユニット34が外向回転しているか否かを判定する。具体的には、回転フラグ格納エリアに外向回転フラグがセットされているかを判定する。風車ユニット34が外向回転している場合、ステップS408に進み、特定報知としての第2点滅処理を実行する。第2点滅処理が実行されることにより、ランプ部123が赤色に点滅する。ランプ部123が赤色に点滅することにより、風車ユニット34が外向回転していることを遊技者に教示できる。
【0127】
一方、ステップS407にて風車ユニット34が外向回転していない場合、つまり、風車ユニット34が回転していない場合、ステップS409に進み、ランプ部123を消灯させる消灯処理を実行する。
【0128】
なお、第1点滅処理及び第2点滅処理のうち、一方の点滅処理が実行された場合、他方の点滅処理が実行される又は消灯処理が実行されるまで、その点滅が繰り返される。既にランプ部123が青色に点滅している状態にて第1点滅処理が実行された場合、その点滅が維持される。また、既にランプ部123が赤色に点滅している状態にて第2点滅処理が実行された場合、その点滅が維持される。
【0129】
風車ユニット34が内向回転した場合、発光タイマカウンタエリアに「1500」がセットされ、発光タイマカウンタエリアの値が「0」となるまでステップS407〜ステップS409の処理が実行されない。このため、一度風車ユニット34が内向回転した場合には、その回転が終了してから所定期間(本パチンコ機10では3秒)に亘ってランプ部123における青色の点滅が維持される。つまり、実際の風車ユニット34の回転方向に対して、風車ユニット34の内向回転に対応した報知が行われる期間が長くなるように設定されている。
【0130】
<風車ユニット34が回転する場合の具体的な態様>
次に風車ユニット34が回転した場合の一例について説明する。
図17は風車ユニット34が回転した場合のランプ部123の発光の模様を示す説明図である。
【0131】
tc1のタイミングにて風車ユニット34が停止していた状態から内向回転した場合、第1点滅処理が実行されランプ部123が青色に点滅する。そして、tc2のタイミングにて風車ユニット34の回転が停止したとしても、その青色の点滅が維持される。また、風車ユニット34の回転が終了してから所定期間が経過していないtc3のタイミングからtc4のタイミングまでの期間にて風車ユニット34が外向回転したとしても、その青色の点滅が維持される。つまり、ランプ部123が青色に点滅している場合、第2点滅処理の実行が無効化されているともいえる。
【0132】
風車ユニット34の内向回転が終了してから所定期間が経過したtc5のタイミングにてランプ部123が消灯する。tc6のタイミングにて風車ユニット34が外向回転した場合、第2点滅処理が実行されランプ部123が赤色に点滅する。そして、tc7のタイミングにて風車ユニット34の外向回転が終了し消灯処理が実行されるまでその赤色の点滅が維持される。
【0133】
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
【0134】
風車ユニット34によって遊技球の流下方向が振り分けられる構成とした。また、風車ユニット34の回転方向に対応して、特定報知としてランプ部123を点滅させる構成とした。こられにより、ランプ部123の点滅を視認することによっていずれの方向に遊技球が流下するように振り分けられているかを、遊技者やパチンコ機10を視認している視認者が把握することが可能となる。この結果、風車ユニット34による遊技球の流下方向の振分に遊技者や視認者が注目し、遊技者や視認者の遊技への注目度を高めることが可能となる。
【0135】
ここで、パチンコ機10が設置される遊技ホール等においては、多数のパチンコ機10が設置されることが考えられる。そして、多数のパチンコ機10のそれぞれにおいて遊技球の流下態様に個体差が生じることが考えられる。このため、多数のパチンコ機10のうちいずれのパチンコ機10にて遊技を実行するかを遊技者が選択できない又はしにくいことが考えられる。特に、風車ユニット34が円形にて形成されているため、風車ユニット34の回転方向を遊技者が把握しにくいことが考えられる。この点、ランプ部123を視認することにより、遊技者が風車ユニット34の振分状況を把握できるため、遊技者が遊技を行うパチンコ機10を選択し易くなるものと考えられる。この結果、望む振分状況となるパチンコ機10を遊技者が選択し易くなり、遊技ホールにおける遊技機の稼動率を高めることができる。
【0136】
遊技者が遊技を行っている場合、大当たり発生抽選が行われることを期待して遊技を行っているものと考えられる。このため、高頻度にて各作動口33a,33bに向かって遊技球が流下するように発射ハンドル54を遊技者が操作するものと考えられる。この点、本実施形態ではランプ部123を視認しながら、遊技者が発射ハンドル54の操作を調整することが可能となる。このため、各作動口33a,33bに向けて遊技球が流下するよう発射ハンドル54を操作し易くなる。
【0137】
風車ユニット34が内向回転した場合、その内向回転が終了してから所定期間(3秒)に亘り、内向回転に対応した報知を実行する構成とした。また、その所定期間において風車ユニット34が外向回転したとしても、外向回転に対応したランプ部123の点滅を行わない構成とした。これらにより、実際の風車ユニット34の回転よりも高頻度にて内向回転しているかのように遊技者に認識させることが可能となる。
【0138】
上作動口33aには、風車ユニット34が外向回転した場合には遊技球が到達しない又はしにくいため、風車ユニット34が内向回転した方が遊技者に有利である。このため、外向回転及び内向回転のうち、外向回転にて遊技球の流下方向が高頻度に振り分けられている場合、上作動口33aに向けて遊技球が流下していないものとして、遊技者の遊技を続行する意欲が低下することが考えられる。風車ユニット34の内向回転が終了してから所定期間に亘り、風車ユニット34の内向回転に対応した報知を行うことは、過度に外向回転を繰り返していると遊技者が認識し、遊技者の遊技を続行する意欲が低下することを防止するための工夫である。
【0139】
風車ユニット34とランプ部123とを前後に重ねて配置する構成とした。これにより、ランプ部123の表示を認識しつつ、風車ユニット34の回転を遊技者が把握することができる。
【0140】
大当たり発生抽選が行われた場合にその抽選結果を確認するために図柄表示装置41に遊技者の注目が集まるものと考えられる。このため、可変表示ユニット36と上下方向の高さ位置が同じとなるようにして、かつ、可変表示ユニット36を挟むようにしてランプ部123を配置した。これにより、図柄表示装置41にて大当たり発生抽選の結果を確認しつつ、ランプ部123の発光を遊技者が確認することが可能となる。つまり、図柄表示装置41を視認しながらランプ部123を視認可能としたことにより、図柄表示装置41に遊技者が注目した場合にランプ部123に対する遊技者の注目度が著しく低下することを抑制できる。
【0141】
遊技者によっては、各作動口33a,33bに遊技球が入球するか否かと、図柄表示装置41における大当たり発生抽選の結果とのみに注目し、各作動口33a,33bの周辺領域に遊技球が到達するまでの遊技球の挙動にはさほど注目しないことが考えられる。具体的には、可変表示ユニット36よりも下側に遊技球が到達するまでの挙動には、従来の遊技機においてはさほど注目されないことが考えられる。この点、可変表示ユニット36の側方にランプ部123を配置しているため、可変表示ユニット36の側方における遊技球の挙動に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。つまり、風車ユニット34に到達した遊技球の挙動に遊技者が注目するとともに、風車ユニット34にどのように遊技球が到達した場合に上作動口33aに向かって遊技球が流下し易いかに注目し、風車ユニット34に遊技球が到達するまでの挙動に遊技者が注目する。これにより、遊技球の挙動に対する遊技者の注目度を高める効果を顕著なものとできる。
【0142】
<第2の実施の形態>
本実施の形態では、制御装置に制御されることなく、ランプ部123が点滅する。
【0143】
本実施の形態における風車ユニット34について説明する。
図18は、風車ユニット34を遊技盤24に取り付けた場合の部分縦断面図である。
【0144】
風車ユニット34は、箱状の基体305を有している。基体305の前側の面は、遊技盤24の表面と略面一となっている。これにより、基体305によって遊技球の流下が阻害されることを抑制できる。
【0145】
基体305の前側に基体側貫通孔306が形成されている。基体側貫通孔306は、基体305の前部を介して基体305の内外が連通するように前後方向に貫通している。基体側貫通孔306には、上記第1の実施の形態と同様に、風車ユニット34の回転軸110が通されている。
【0146】
本実施の形態では、上記第1の実施の形態と異なり、回転軸110に突起125が設けられておらず、回転軸110がパチンコ機10の後方に向けて延長されている。その回転軸110が延長された部位には、当該回転軸110を周方向から覆う周覆部310が設けられている。
【0147】
周覆部310は、導電性を有している。周覆部310には、回転軸110の軸線が延びる方向と直交する方向に延びるとともに導電性を有した軸側導電部313が設けられている。軸側導電部313は、周覆部310から複数方向に延びている。具体的には、軸側導電部313は、同一線上に位置するように周覆部310から2方向に延びている。つまり、一方の軸側導電部313が、他方の軸側導電部313に対して周覆部310の反対側に位置している。
【0148】
基体305の天井面及び底面には、周覆部310を挟むようにして天井側接続回路315a及び底側接続回路315bが設けられている。各接続回路315a,315bは、ランプ部123にそれぞれ接続されている。各接続回路315a,315bには、導電性を有した回路側導電部318がそれぞれ設けられている。
【0149】
各回路側導電部318は、回転軸110に向かって延びている。各回路側導電部318は、軸側導電部313と接触可能な位置まで延びている。軸側導電部313は、弾性変形可能となっている。軸側導電部313が回路側導電部318と接触した場合に弾性変形することにより、回転軸110が回転した場合に軸側導電部313が回路側導電部318を乗り越えることができるようになっている。つまり、軸側導電部313と回路側導電部318とが接触した場合に、回転軸110の回転が阻害されることを抑制できる。
【0150】
回転軸110が回転し、周覆部310の軸側導電部313が所定位置に到達した場合、各接続回路315a,315bの回路側導電部318と、2箇所の軸側導電部313と、がそれぞれ接触する。この場合、天井側接続回路315aと、底側接続回路315bとが、周覆部310及び軸側導電部313によって接続される。これにより、ランプ部123のLEDが点灯する。なお、基体305の裏面側には電力供給回路305aが接続されており、音声ランプ制御装置82を介して各接続回路315a,315bに電力が供給されている。
【0151】
ランプ部123のLEDは、基体305の底面を向くようにして基体305の天井面に設置されている。ランプ部123と回転軸110とに挟まれるようにして導光部材319が設けられている。導光部材319は、透明性を有する合成樹脂材料により形成されており、基体側貫通孔306に嵌め込まれた状態にて設置されている。
【0152】
導光部材319の後側の面は、後方から前方に向かって下り傾斜した傾倒面323となっている。傾倒面323は、ランプ部123の鉛直下側に設けられている。傾倒面323には、ランプ部123から照射された光を拡散するように曇り加工(すりガラス加工)が施されている。ランプ部123が発光した場合、円板部120を介してパチンコ機10の前方側から傾倒面323に照射された光を視認できる。導光部材319の裏面(傾倒面323)にて光を反射させることにより、風車ユニット34の円板部120に光が到達するまでに十分に光を拡散させることが可能となる。これにより、パチンコ機10前方から円板部120における広範囲が光っているかのように視認される。
【0153】
基体305の前側の面325は、遊技盤24の表面と略面一となっている。これにより、基体305によって遊技球の流下が阻害されることを抑制できる。
【0154】
ここで、回転軸110が回転することにより、各接続回路315a,315bの回路側導電部318と、周覆部310の軸側導電部313と、が接続される場合について説明する。
図19は、回転軸110周辺の正面図である。
【0155】
図19(a)に示すように、回路側導電部318は、回転軸110の延びる方向と直交する方向に延びる本体318aと、本体318aを挟むようにして設けられた第1接続部318b及び第2接続部318cと、を有している。本体318aは導電性を有しておらず、各接続部318b,318cが導電性を有している。各接続部318b,318cには、当該各接続部318b,318cのそれぞれから突出した突出部320が設けられている。突出部320は、各接続部318b,318cを挟むようにして突出している。つまり、突出部320は、各接続部318b,318cに2箇所ずつ設けられている。突出部320は各接続部318b,318cのそれぞれから回路側導電部318が延びる方向と直交する方向に延びている。
【0156】
第1接続部318bは、ランプ部123の青色に発光するLEDに接続されているとともに、風車ユニット34が内向回転した場合に軸側導電部313と接触する。これにより、風車ユニット34が内向回転した場合には、ランプ部123が青色に点灯する。
【0157】
第2接続部318cは、ランプ部123の赤色に発光するLEDに接続されているとともに、風車ユニット34が外向回転した場合に軸側導電部313と接触する。これにより、風車ユニット34が外向回転した場合には、ランプ部123が赤色に点灯する。
【0158】
ここで、回転軸110が回転した場合について説明する。回転軸110が回転することによって、軸側導電部313と、各接続部318b,318cのいずれかと、が当接する。風車ユニット34の回転方向によって軸側導電部313が当接する接続部が異なるのみであるため、風車ユニット34が内向回転(
図19でみて時計回り)する場合について説明する。
【0159】
風車ユニット34が内向回転した場合、
図19(b)に示すように、先ず、軸側導電部313と突出部320とが当接する。この場合、軸側導電部313は、第1接続部318bには当接しておらず、ランプ部123は点灯していない。さらに、風車ユニット34が内向回転した場合、
図19(c)に示すように、軸側導電部313が弾性変形することで、軸側導電部313と第1接続部318bとが当接し、ランプ部123が点灯する。風車ユニット34がさらに回転する場合、軸側導電部313が弾性変形した状態にて当該風車ユニット34が回転していく。回路側導電部318の端面が向かい合った領域を通過した場合、軸側導電部313が自身の復元力によって戻る。つまり、再び
図19(a)に示す状態となる。このため、軸側導電部313と回路側導電部318とが当接しておらず、ランプ部123が消灯する。以上により、風車ユニット34が内向回転した場合、軸側導電部313と第1接続部318bとの接触及び離間が繰り返し行われることとなり、ランプ部123が点滅する。
【0160】
なお、軸側導電部313は微少な力によって弾性変形するようになっている。これにより、軸側導電部313と回路側導電部318との接触によって、風車ユニット34の回転が阻害されることが防止されている。
【0161】
音声ランプ制御装置82等による制御を行わなくとも、ランプ部123を点滅させることができる。この結果、風車ユニット34が回転していることと、その回転方向と、を遊技者に教示しつつ、その教示により制御装置に処理負荷がかかることを抑制できる。
【0162】
突出部320を設け、軸側導電部313が弾性変形していない場合には、軸側導電部313と回路側導電部318とが接触しない構成とした。これにより、軸側導電部313と回路側導電部318とが当接した状態にて風車ユニット34が停止しようとしても、軸側導電部313の復元力によって軸側導電部313と回路側導電部318とを離間させることができる。この結果、風車ユニット34が回転していない場合にランプ部123が点灯し続けることを抑制できる。
【0163】
なお、導光部材319は、全体として透明性を有した合成樹脂材料などの表面につや消し加工が施されているものとしたが、つや消し加工が施されいなくともよい。また、導光部材319の形状は任意に変更することが可能であり、例えば、傾倒面323が設けられていなくともよい。
【0164】
<他の実施形態>
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記実施の形態における構成に対して、個別に適用してもよく、相互に組み合わせて適用してもよい。
【0165】
(1)風車ユニット34とランプ部123とが前後に重なるようにして設けられているものとしたが、風車ユニット34とランプ部123とが前後に重なることなく、離間した位置に個別に設けられていてもよい。つまり、風車ユニット34とは異なる位置にて、風車ユニット34が回転していることを報知するようにしてもよい。
【0166】
第1の実施の形態においては、内向回転が終了してから所定期間に亘って内向回転に対応した報知が継続される。このため、外向回転に対応した報知に比べ内向回転に対応した報知の方が、実際の回転よりも長い期間に亘って実行される。しかしながら、風車ユニット34とランプ部123とが前後に重なっている場合、ランプ部123にて内向回転に対応した報知が実行されているとしても、風車ユニット34の内向回転が終了していることを遊技者に認識されることが考えられる。この点、風車ユニット34とランプ部123とが離れて設けられていることにより、風車ユニット34の内向回転が終了した状態にてランプ部123の報知が継続されていることを遊技者に認識されることを抑制できる。
【0167】
(2)ランプ部123とは異なる報知手段によって、風車ユニット34の回転方向を報知することも可能である。例えば、回転方向を報知するランプが可変表示ユニット36に設けられているものが考えられる。また、ランプ部123に代えて図柄表示装置41にて風車ユニット34が回転していることを報知するものが考えられるし、可動役物を設け、その可動役物の状態によって風車ユニット34が回転していることを報知するものが考えられる。さらには、風車ユニット34が回転していることに応じて、発射ハンドル等の遊技者が操作可能な部位が振動するものが考えられる。
【0168】
(3)ランプ部123における報知方法は任意である。少なくとも予め定められた方向に遊技球が振り分けられていることを報知すればよい。例えば、風車ユニット34が外向回転した場合にはランプ部123が点滅せず、風車ユニット34が内向回転している場合に、ランプ部123が点滅するものが考えられる。
【0169】
また、風車ユニット34が回転したことに基づいて、ランプ部123が点滅するものとしたが、風車ユニット34が回転した場合にランプ部123が点灯し続けるようにしてもよい。さらには、風車ユニット34が外向回転した場合にはランプ部123が点滅し、ランプ部123が内向回転した場合にはランプ部123が点灯し続けるようにしてもよい。
【0170】
(4)風車ユニット34が遊技領域に2箇所に設けられているものとしたが、風車ユニット34が設置されている数を変更してもよい。例えば、1箇所に設置されているものや3箇所以上に設置されているものが考えられる。
【0171】
(5)上記第1の実施の形態では、遊技球の流下方向を振り分ける振分手段として風車ユニット34を用いるものとしたが、風車ユニット34とは異なるものによって遊技球の流下方向を振り分けることも可能である。この場合、振分手段によって遊技球の流下方向が振り分けられる方向は2方向に限定されることはなく、3方向以上の流下方向のうち、いずれかの流下方向に振り分けられるようにしてもよい。
【0172】
例えば、遊技球が入球した場合と遊技球が入球しなかった場合とによって、遊技球が流下する方向を振り分ける作動口を振分手段としてもよい。
【0173】
また、遊技球の流下方向を第1方向に振り分ける第1状態と、第2方向に振り分ける第2状態と、に切替可能な切替手段を備え、遊技球が到達した場合の切替手段の状態によって遊技球の流下方向が振り分けられるようにしてもよい。この場合、切替手段の状態が、制御装置によって制御されることにより切り替えられるようにしてもよい。
【0174】
さらには、複数の作動口を備えた入賞役物が設置されており、上記入賞役物に遊技球が入球し、複数の作動口のうち、いずれの作動口に遊技球が入球したかによって遊技球の流下方向を振り分けるものが考えられる。
【0175】
(6)上記第1の実施の形態では、ランプ部123の制御を音声ランプ制御装置82にて実行するものとしたが、かかる構成に限定されない。主制御装置81にてランプ部123の制御が実行されてもよいし、表示制御装置223にてランプ部123の制御が実行されてもよい。
【0176】
回転検知部121の信号の検知が、ランプ部123の制御を実行する制御装置によって行われてもよいし、ランプ部123の制御を実行する制御装置とは異なる制御装置によって行われるようにしてもよい。回転検知部121の信号の検知がランプ部123の制御を実行する制御装置とは異なる制御装置によって行われる場合、その検知結果をランプ部123の制御を実行する制御装置に出力するようにすればよい。さらには、風車ユニット34が回転した場合にはいずれの制御装置にも制御されることなくランプ部123が点滅するようにしてもよい。
【0177】
(7)上記第1の実施の形態では、風車ユニット34の内向回転が終了してから所定期間が経過するまでランプ部123を点滅させる構成としたが、風車ユニット34の内向回転が開始されてから所定期間が経過するまでランプ部123を点滅させる構成としてもよい。例えば、本構成を第1の実施の形態に適用する場合、振分方向教示処理にて、ステップS405の処理を実行し発光タイマカウンタエリアの値が0であった場合に、ステップS402の処理を実行するようにすればよい。つまり、発光タイマカウンタエリアの値が0であることに基づいて風車ユニット34が内向回転しているか否かを判定するようにすればよい。
【0178】
また、ランプ部123が所定期間(3秒間)に亘り点滅し続ける構成としたが、ランプ部123を点滅させ続ける期間は任意であり、例えば1秒、2秒、4秒以上に亘ってランプ部123が点滅し続けるものが考えられる。
【0179】
(8)上記第1の実施の形態では、風車ユニット34が内向回転し、その内向回転に対応したランプ部123の点滅が開始された場合、その点滅が終了するまで風車ユニット34の外向回転に対応した点滅が実行されないものとしたが、かかる構成に限定されない。それぞれ風車ユニット34の回転の終了とともに、内向回転に対応したランプ部123の点滅及び外向回転に対応したランプ部123の点滅が終了されるようにしてもよい。
【0180】
(9)上記各実施の形態では、風車ユニット34の回転方向に基づいてランプ部123が点滅するものとしたが、遊技球が実際に流下した方向に基づいてランプ部123が点滅するようにしてもよい。遊技球が風車ユニット34に衝突し、バウンドした場合、風車ユニット34の回転方向とは異なる方向に遊技球が流下することが考えられる。本構成によれば、遊技球が実際に流下した方向に基づいて報知を行うことが可能となる。この場合、回転検知部121に代えて、遊技球の流下方向を検知するセンサを設ければよい。
【0181】
(10)上記各実施の形態では、ランプ部123に電力が供給されることにより、ランプ部123が点滅するものとしたが、電力が供給されることなく、遊技球が流下している方向を教示するようにしてもよい。かかる構成について
図20を用いて説明する。
図20(a)は風車350の正面図であり、
図20(b)は風車350の側面図である。
【0182】
風車350は、回転軸110が固定釘115によって遊技盤24に打ち付けられている。風車350には、円板部353が設けられている。円板部353は、回転軸110及び球受部117の前端側に位置している。円板部353は、合成樹脂材料に着色が施されている。なお、球受部117と円板部353とのそれぞれは、一体形成されていてもよいし、別体にて形成されていてもよい。球受部117と円板部353とを一体形成した場合、球受部117の強度を高める効果が得られる。
【0183】
円板部353の前側には、羽部355が設けられている。羽部355は、高い柔軟性を有している。このため、羽部355は、風車350(回転軸110)の回転に伴い、その回転の遠心力によって変形する。羽部355は球受部117と前後方向に重なるようにして設けられている。つまり、羽部355は、回転軸110から(回転軸110の中心からみて)径方向に延びるように、3箇所に設けられている。
【0184】
羽部355は、羽358と固定台360とを有している。固定台360は、円板部353の表面に固定されている。羽358は、薄膜状をなしており、高い柔軟性を有するように(変形可能に)合成樹脂材料によって形成されている。詳細には、羽358は、風車350が回転していない場合に自立できる程度の柔軟性を有している。
【0185】
羽358は、固定台360に取り付けられている。具体的には、羽358は、固定台360と重なって設けられており、固定台360からパチンコ機10前方に向けて突出するようにして設けられている。羽358の突出量は、円板部353の中心から外側に向かうにつれ大きくなっている(羽358が略三角形状をなしている)。
【0186】
羽358が突出することにより、羽358の基端側から先端側に延びる突出面が両側に形成されている。突出面は、一方の面が赤色に塗装された赤色面360aであり、他方の面が青色に塗装された青色面360bである。一の羽358の赤色面360aと、対向する羽358の青色面360bとが向かい合うように各羽358が設置されている。
【0187】
風車ユニット34が回転する場合について説明する。風車350が
図20(a)に示す状態から時計回りに回転した場合、
図20(c)に示すように、風車350の遠心力によって羽358が回転方向とは反対側に湾曲する。この場合、青色面360bがパチンコ機10の前方側から視認できるように羽358が折れ曲がる。このため、風車350が回転した場合には、風車350が青色にて回転しているようにパチンコ機10の前方から視認される。そして、風車350の回転が停止した場合には、羽358の復元力にて
図20(a)の状態に戻る。
【0188】
風車350が
図20(c)にて説明したものとは反対側に回転した場合(反時計回りに回転した場合)、
図20(d)に示すように、風車350の遠心力によって赤色面360aがパチンコ機10の前方から視認できるように羽358が湾曲する。このため、風車350が回転した場合には、風車350が赤色にて回転しているようにパチンコ機10の前方から視認される。そして、風車350の回転が停止した場合には、羽358の復元力にて
図20(a)の状態に戻る。
【0189】
以上により、一方向に回転した場合と、他方向に回転した場合とでパチンコ機10の前方から視認される模様を異ならせることが可能となる。また本構成においては、電力が供給されることなく、風車350が回転している方向を遊技者に教示できる。これにより、風車350の回転方向を遊技者に教示するために別途配線等を接続する必要がなくなる。
【0190】
(11)電力が供給されることなく遊技球の流下方向を教示する構成を以下のものとしてもよい。本構成における報知手段は、視認可能な第1状態と、第1状態よりも視認できない又は視認しにくい第2状態と、に切替可能な表示部を備えている。その表示部が、回転振分手段が予め定められた方向に回転したことに基づいて、第2状態から第1状態に切り替わるようになっている。以下、かかる構成について説明する。
図21(a)は風車400の正面図であり、
図21(b)は風車400が時計周りに回転した場合の説明図であり、
図21(c)は風車400が反時計周りに回転した場合の説明図である。
【0191】
風車400は、透明性を有した円板部405と、円板部405の後方に設けられ、遊技球が衝突した場合に回転する球受部408と、を有している。円板部405及び球受部408には、前後方向に貫通した貫通孔が設けられている。その貫通孔に固定釘410が打ち込まれることにより、風車400が回転可能に遊技盤24に取り付けられている。
【0192】
球受部408には、円板部405の中心から円板部405の法線方向に延びる球受板413が設けられている。球受板413は、円板部405の後方に位置している。球受板413は等間隔に位置するように3箇所に設けられている。
【0193】
球受板413の前側には、青色板415と赤色板418とが、回動可能に設けられている。各色板415,418は、球受板413と平行に当該球受板413から延びている。球受板413の手前側には、各色板415,418を遮蔽するようにして、遮蔽板420が設けられている。
【0194】
青色板415は、風車400が時計周りに回転した場合に円板部405の中心点を中心として回動可能に設置されている。赤色板418は、風車400が反時計周りに回転した場合に円板部405の中心点を中心として回動可能に設置されている。各色板415,418は遮蔽板420に遮蔽されて位置するように遮蔽板420の中央に向けて付勢されている。なお、各色板415,418は、板バネによって付勢された状態にて球受板413に連結されている。
【0195】
次に風車400が回転した場合について説明する。
【0196】
風車400が時計周りに回転し、青色板415に付勢されている付勢力より風車400の回転に伴う遠心力の方が大きくなった場合、青色板415が回動する。具体的には、
図21(b)に示すように遮蔽板420に遮蔽された位置からパチンコ機10の前方に露出した位置に青色板415が回動する。ここで、赤色板418は、風車400が時計周りに回転した場合には回動しないようになっており、遮蔽板420に遮蔽された状態が維持される。
【0197】
赤色板418についても同様に、風車400が反時計周りに回転し、赤色板418に付勢されている付勢力より風車400の回転に伴う遠心力の方が大きくなった場合、赤色板418が回動する。具体的には、
図21(c)に示すように遮蔽板420に遮蔽された位置からパチンコ機10の前方に露出した位置に赤色板418が回動する。ここで、青色板415は、風車400が反時計周りに回転した場合には回動しないようになっており、遮蔽板420によって遮蔽された状態が維持される。
【0198】
円板部405が透明性を有していることにより、風車400が回転した場合に、回転方向に対応した各色板415,418を前方から視認できる。風車400の回転が停止した場合、又は、風車400の回転が遅くなった場合、上記遠心力よりも各色板415,418に付勢されている付勢力の方が大きくなる。これにより、各色板415,418は、遮蔽板420に遮蔽される位置に戻る。
【0199】
以上により、風車400が時計周りに回転した場合、当該風車400が青色に回転しているように視認され、風車ユニット34が反時計周りに回転した場合、当該回転部材が赤色に回転しているように視認される。また、音声ランプ制御装置82等の制御装置に制御されることなく風車400が回転した場合の特定報知を実行できる。
【0200】
なお、本構成では、遮蔽板420が各色板415,418よりも薄い(目立たない)色となっている。具体的には遮蔽板420が白色に着色されている。これにより、遮蔽板420の色によって、風車400が回転した場合に青色又は赤色にて回転しているように前方から視認されなくなることを抑制できる。
【0201】
(12)風車ユニット34が回転することに基づく回転力によって発電することにより、LEDが点灯する構成について説明する。本構成では、回転振分手段が回転した場合に、その回転力によって発電するとともに、その発電した電力を発光手段(報知手段)に供給する電力供給手段が設けられている。以下、かかる構成について第2の実施の形態との相違点を中心に説明する。
図22は本構成における風車ユニット34を示す部分縦断面図である。
【0202】
本構成では、第2の実施の形態における軸側導電部313と各接続回路315a,315bに代えて、風車ユニット34が回転した場合にランプ部123を発光させる発電部450が設けられている。発電部450として、磁界発生部としての磁石455と、コイル458と、が設けられている。
【0203】
磁石455は、回転軸110に一体形成されている。具体的には、磁石455は、回転軸110の軸線が延びる方向と略直交する方向に延びており、一端側がS極、他端側がN極となっている。コイル458はランプ部123に設けられた青色に発光する青色ランプと赤色に発光する赤色ランプとをそれぞれ並列に接続している。コイル458は、磁石455を上下に挟むようにして2箇所に設けられている。以上により、回転軸110の回転に伴い磁石455が回転した場合、電磁誘導によって電力が生じ、ランプ部123が点灯する。本構成によれば、回転軸110が回転した場合に、磁石455とコイル458とが接触しない。このため、磁石455とコイル458とによって回転軸110の回転が阻害されることがなくなる。
【0204】
詳細な説明は省略するが、磁石455が一方向に回転した場合にはランプ部123における青色ランプが点灯するようにコイル458が接続されており、他方向に回転した場合には赤色ランプが点灯するようにコイル458が接続されている。つまり、回転軸110の回転方向に対応したランプにのみ電力を供給するように回路が設定されており、青色ランプと赤色ランプとが同時に点灯することが防止されている。
【0205】
以上の結果、音声ランプ制御装置82等の制御装置に制御されることなく風車ユニット34が回転した場合の特定報知を実行できる。
【0206】
(13)風車ユニット34が回転している場合の回転速度に応じて報知内容を異ならせるようにしてもよい。例えば、風車ユニット34が内向回転している場合の回転速度に応じて、ランプ部123が点滅する場合の点滅周期が異なるものが考えられる。風車ユニット34の内向回転が速い状態にて遊技球の流下方向が振り分けられている場合、内向回転が遅い状態よりも、勢いがついた状態にて遊技球が上作動口33aに向かうものと考えられる。風車ユニット34の回転速度に応じた報知を行うことにより、風車ユニット34の回転速度を遊技者が把握することが可能となる。
【0207】
(14)風車ユニット34が回転し続けた期間に応じてランプ部123の発光の模様が変化するようにしてもよい。例えば、風車ユニット34が所定の方向に回転し続けている期間を計測し、風車ユニット34が所定期間以上回転し続けているか否かによって実行する報知を異ならせるものが考えられる。つまり、振分手段により第2方向に振り分けられることなく第1方向に遊技球が流下するよう振り分けられ続けた場合に、その振り分けられ続けた度合いに応じた特定報知を実行するよう報知手段を制御する報知制御手段を備えた構成としてもよい。
【0208】
(15)風車ユニット34の回転方向に基づいてランプ部123を点滅させるものとしたが、風車ユニット34よりも下流側に流下した遊技球の遊技結果に基づいて特定報知を実行するようにしてもよい。
【0209】
例えば、風車ユニット34よりも下流側に流下した遊技球が上作動口33aに入球した頻度によって実行する報知を異ならせるものが考えられる。上作動口33aに遊技球が入賞することによって大当たり発生抽選が行われるものであり、上作動口33aに向けて遊技球の流下方向を風車ユニット34が高頻度にて振り分けているとしても、上作動口33aに基準回数以上遊技球が入賞していない場合、遊技者に特典がさほど付与されていないことが考えられる。また、風車ユニット34が外向回転し、上作動口33aとは反対側に向けて風車ユニット34が高頻度にて振り分けているとしても上作動口33aに基準回数以上遊技球が入賞している場合、遊技者に十分特典が付与されていることが考えられる。この点、本構成によれば風車ユニット34の表示を把握することによって、上作動口33aに遊技球が基準回数以上入賞しているか否かを遊技者が理解できる。
【0210】
以上の結果、遊技球の流下方向を振り分ける第1振分手段(風車ユニット34)と、第1振分手段に特定方向に流下方向が振り分けられた場合に到達し得る第2振分手段(上作動口33a)と、が設けられており、第2振分手段の振分結果に応じた報知を実行しているともいうことが可能となる。
【0211】
(16)誘導釘群38aが設けられていなくともよい。また、誘導釘群38aに代えて、遊技球を誘導する部材が設けられていてもよい。例えば、遊技球が到達した場合に所定の位置にその遊技球を誘導する誘導通路(例えば、所謂ワープ通路等)を設けてもよい。この場合、風車ユニット34に到達した遊技球が所定方向に誘導された場合に、その誘導通路に到達し得るようにしておけばよい。
【0212】
(17)回転検知部121に設けられたセンサの数を変更してもよい。例えば、センサが3種類以上設けられているものが考えられる。複数のセンサが設けられている場合、各センサによる検知された順番によって風車ユニット34の回転方向を特定すればよい。
【0213】
上記第1の実施の形態における回転検知部121を光学式のフォトセンサを用いるものとしたが、突起125の通過を検知できればかかる構成に限定されない。例えば、光学式のフォトセンサに代えて、磁気センサ等を用いることも可能である。
【0214】
(18)取付開口部103の形状を変更してもよい。例えば、取付開口部103が角形状をなしていてもよい。取付開口部103が角形状である場合、風車ユニット34を取り付ける場合に、基体105の位置決めを行い易い。
【0215】
(19)通過フラグなしに対応した回転方向特定処理及び先通過フラグ有りに対応した回転方向特定処理にて、各センサ233,235のいずれかがON→OFF又はOFF→ONと切り替わった場合に回転開始タイマカウンタエリアに値をセットしないようにしてもよい。この場合、各センサ233,235がONとなった順番にて回転方向が特定される。
【0216】
(20)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
【0217】
(21)上記各実施の形態では、主制御装置81から出力されるコマンドに基づいて、音声ランプ制御装置82により表示制御装置223が制御される構成としたが、これに代えて、主制御装置81から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置223が音声ランプ制御装置82を制御する構成としてもよい。また、音声ランプ制御装置82と表示制御装置223とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置82,223が一のサブ側の制御装置として設けられた構成としてもよい。また、音声ランプ制御装置82又は表示制御装置223の機能が主制御装置81に集約された構成としてもよく、音声ランプ制御装置82及び表示制御装置223の両方の機能が主制御装置81に集約された構成としてもよい。
【0218】
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
【0219】
特徴1.遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記発射手段による遊技球の発射を行わせるべく操作され、かつその操作量に応じて発射力を調整可能な操作手段(発射ハンドル54)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が流下する流下方向を振り分ける振分手段(風車ユニット34)と、
前記振分手段の振分状況に応じた特定報知を実行する報知手段(ランプ部123)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
【0220】
特徴1によれば、振分手段の振分状況に応じた特定報知が実行される。特定報知を実行することにより、どのように遊技球が流下するよう振り分けられているかを遊技者に把握させることが可能となる。この結果、発射された遊技球の挙動に遊技者が注目し、遊技者の遊技への注目度を高めることが可能となる。
【0221】
また、遊技機が設置される遊技ホール等においては、多数の遊技機が設置されることが考えられる。それら多数の遊技機のそれぞれにおいては、振分手段の振分に個体差が発生することが考えられる。この場合、多数の遊技機のうちいずれの遊技機にて遊技を実行するかを遊技者が選択できない又はしにくいことが考えられる。この点、本特徴では振分手段の振分状況を遊技者が把握できるため、遊技者が望む振分状況となる遊技機を遊技者が選択し易くなることが考えられる。この結果、遊技ホールにおける遊技機の稼動率を高める効果も期待される。
【0222】
なお、「特定報知」には、装飾体や画像(光)のように視覚にて認識されるものが含まれるだけでなく、音声や振動等のように視覚以外にて認識されるものが含まれる。
【0223】
特徴2.前記報知手段は、前記振分手段の振分方向に応じて前記特定報知を実行するものであることを特徴とする特徴1に記載の遊技機。
【0224】
特徴2によれば、振分手段の振分方向に応じて特定報知が実行される。特定報知が実行されることにより、遊技球の流下方向を遊技者が把握することが可能となる。
【0225】
ここで、遊技球が流下する方向によって遊技者に特典が付与される期待度が異なる遊技機が考えられる。このような遊技機においては、特典が付与される又は付与され易い方向に遊技球が振り分けられるように操作手段が操作されるものと考えられる。しかしながら、遊技性を理解していない遊技者等によっては、いずれの発射操作を行うことにより特典が付与され易くなるかを理解できないことが考えられる。この場合、特典が付与されず遊技者に不利益が発生することが考えられる。この点、本特徴では特定報知を把握しながら所望する方向に遊技球が振り分けられるように、操作手段の操作を行い易くなるものと考えられる。この結果、遊技者に上記不利益が発生することを抑制することが可能となる。
【0226】
特徴3.前記振分手段は、少なくとも第1方向と第2方向とに遊技球の流下方向を振り分けるものであり、
前記報知手段は、前記第1方向に振り分けられたことに基づいて第1特定報知を実行するとともに、前記第2方向に振り分けられたことに基づいて前記第1特定報知とは異なる第2特定報知を実行するものであることを特徴とする特徴1又は2に記載の遊技機。
【0227】
特徴3によれば、第1方向に振り分けられたことに基づいて第1特定報知が実行され、第2方向に振り分けられたことに基づいて第2特定報知が実行される。これにより、それぞれの特定報知を把握することによって、第1方向及び第2方向のいずれに遊技球の流下方向が振り分けられているかを遊技者が理解できる。
【0228】
ここで、第1方向に振り分けられた場合と、第2方向に振り分けられた場合と、で遊技者に特典が付与される期待度が異なる遊技機が考えられる。このような遊技機においては、特典が付与される期待度の大きい方向へと振り分けられることを期待して遊技者は遊技を行うものと考えられる。この点、本特徴では特典の付与される期待度が大きい方向に振り分けられた場合と、特定が付与される期待度が小さい方向に振り分けられた場合とのそれぞれを、いずれの特定報知が実行されたかにて遊技者が把握し易い。これにより、遊技者が望む振分状況となっているか否かを当該遊技者が理解し易くすることが可能となる。
【0229】
特徴4.前記振分手段の振分状況に応じて前記特定報知を実行するよう前記報知手段を制御する報知制御手段(音声ランプ制御装置82)を備えていることを特徴とする特徴1乃至3のいずれか1に記載の遊技機。
【0230】
特徴4によれば、特定報知を実行するよう報知手段が報知制御手段に制御される。報知制御手段を設けたことにより、振分手段の振分状況に基づく特定報知の内容の自由度を高めることが可能となる。つまり、報知制御手段を設けたことにより、振分手段による振分が行われた頻度等に応じて特定報知を行うことも可能となる。
【0231】
特徴5.前記振分手段は、少なくとも第1方向と第2方向とに遊技球の流下方向を振り分けるものであり、
前記報知制御手段は、前記振分手段により前記第1方向に振り分けられた振分頻度に応じて前記特定報知を実行するよう前記報知手段を制御するものであることを特徴とする特徴4に記載の遊技機。
【0232】
特徴5によれば、振分手段により第1方向に振り分けられた振分頻度に応じて特定報知が実行される。これにより、特定報知を把握することにより、第1方向に振り分けられた頻度を理解することが可能となる。
【0233】
また、振分手段の振分頻度を把握することが可能となるため、遊技機毎に個体差が生じないように又は生じにくいように、遊技機の製造や遊技機のメンテナンス等を行うことも可能となる。
【0234】
特徴6.前記振分手段は、少なくとも第1方向と第2方向とに遊技球の流下方向を振り分けるものであり、
前記報知制御手段は、前記振分手段により前記第1方向に振り分けられた場合、少なくともその振分が終了してから予め定められた期間が経過するまで第1特定報知を実行するように前記報知手段を制御するものであることを特徴とする特徴4又は5に記載の遊技機。
【0235】
特徴6によれば、少なくとも第1方向への振分が行われてから予め定められた期間が経過するまで第1特定報知が実行される。これにより、実際の振分手段の振分よりも第1方向に高頻度にて振り分けられているかのように遊技者に認識させることが可能となる。
【0236】
ここで、第1方向及び第2方向のうち、第1方向に遊技球が流下した方が、遊技者に特典が付与される期待度が高い遊技機が考えられる。このような遊技機においては、第1方向及び第2方向のうち、第1方向よりも遊技者に不利な第2方向に高頻度で振り分けられている場合、遊技者の遊技を続行する意欲が低下することが考えられる。この点、本特徴では第1特定報知が実行される頻度が高くなり、高頻度にて第1方向に振り分けられているものと遊技者に認識させることが可能となる。よって、遊技者の遊技を続行する意欲が低下することを抑制できる。
【0237】
特徴7.前記振分手段は、少なくとも第1方向と第2方向とに遊技球の流下方向を振り分けるものであり、
前記報知制御手段は、
前記振分手段により前記第1方向に振り分けられた場合、少なくともその振分が終了してから予め定められた期間が経過するまで第1特定報知を実行するように前記報知手段を制御し、
前記振分手段により前記第2方向に振り分けられた場合、その振分が実行されている期間において前記第1特定報知とは異なる第2特定報知を実行するように前記報知手段を制御することを特徴とする特徴4又は5に記載の遊技機。
【0238】
特徴7によれば、少なくとも第1方向への振分が行われてから予め定められた期間が経過するまで第1特定報知が実行され、第2方向への振分が行われている期間において第2特定報知が実行される。このため、第2特定報知に比べ第1特定報知の方が、実際の振分手段の振分に対して実行される頻度が高くなるものと考えられる。これにより、実際の振分手段の振分よりも第1方向に高頻度にて振り分けられているかのように遊技者に認識させることが可能となる。
【0239】
ここで、第1方向及び第2方向のうち、第1方向に遊技球が流下した方が、遊技者に特典が付与される期待度が高い遊技機が考えられる。このような遊技機においては、第1方向及び第2方向のうち、第1方向よりも遊技者に不利な第2方向に高頻度で振り分けられている場合、遊技者の遊技を続行する意欲が低下することが考えられる。この点、本特徴では第1特定報知が実行される頻度が高くなる。この結果、第2方向に過度に振り分けられているものと遊技者が認識することを抑制し、遊技者の遊技を続行する意欲が低下することを抑制する効果を得ることが可能となる。
【0240】
特徴8.前記報知制御手段は、前記予め定められた期間において前記第1特定報知を実行している場合に、前記振分手段により前記第2方向に振り分けられた場合、当該第1特定報知の実行を継続することを特徴とする特徴7に記載の遊技機。
【0241】
特徴8によれば、第1特定報知が実行されている際に第2方向への振分が行われた場合、その第1特定報知の実行が継続される。これにより、第2特定報知に比べ第1特定報知が優先的に実行されることとなり、第2特定報知に比べ第1特定報知の方が、実際の振分手段の振分に対して実行される頻度を高くする効果を顕著なものとできる。
【0242】
特徴9.前記報知手段は、視覚によって報知状況を認識可能な表示手段であり、
前記報知手段と前記振分手段とのそれぞれは、前後に重なって位置していることを特徴とする特徴1乃至8のいずれか1に記載の遊技機。
【0243】
特徴9によれば、報知手段と振分手段とを前後に重ねたことによって、振分手段により振り分けられる遊技球を認識しつつ、特定報知を遊技者が把握し易くなる。つまり、報知手段と振分手段とが離間している構成に比べ、報知手段の報知と振分手段の振分とが関連していることを遊技者に認識させることができる。この結果、遊技球の挙動に遊技者に注目させる効果も期待される。
【0244】
特徴10.前記振分手段は少なくとも、相対的に遊技者に有利な第1方向と、当該第1方向に振り分けられた場合よりも相対的に遊技者に不利な第2方向と、に遊技球の流下方向を振り分けることを特徴とする特徴1乃至9のいずれか1に記載の遊技機。
【0245】
特徴10によれば、相対的に遊技者に有利な第1方向と、当該第1方向よりも相対的に不利な第2方向とが設けられている。振り分けられた方向に応じて遊技者に有利な場合と不利な場合とが発生するため、遊技球の挙動に遊技者が注目する。この結果、振分手段の振分状況に遊技者が注目し、特定報知への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
【0246】
特徴11.前記振分手段は、少なくとも第1方向と第2方向とに遊技球の流下方向を振り分けるものであり、
遊技球が流下する遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球口(上,下作動口33a,33b)と、
遊技球が入球口に入球したことに基づいて遊技者に特典を付与するか否かの特定抽選を行う抽選手段(主制御装置81による大当たり発生抽選を実行する機能)と、
を備え、
前記振分手段により前記第1方向に振り分けられた場合、前記第2方向に振り分けられた場合よりも前記入球口に入球し易いことを特徴とする特徴1乃至10のいずれか1に記載の遊技機。
【0247】
特徴11によれば、特定抽選の実行が行われる上で、第2方向よりも第1方向の方が遊技者に有利となっている。これにより、第2方向に振り分けられることを遊技者は期待するものと考えられる。この結果、振分手段の振分状況に遊技者が注目し、特定報知への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
【0248】
特徴12.前記遊技領域には、前記振分手段により前記第1方向に振り分けられた遊技球を前記入球口に向けて案内する案内手段(誘導釘群38a)を備えていることを特徴とする特徴11に記載の遊技機。
【0249】
特徴12によれば、案内手段が設けられていることにより、第2方向よりも第1方向に振り分けられた場合の方が入球口に入球し易くなっている。入球口に遊技球が入球し易い方向と入球しにくい方向との区分けを案内手段の有無によって行ったことにより、第1方向と第2方向との区分けを遊技者が理解し易くなる。
【0250】
なお、特徴11又は12においては、前記振分手段により前記第2方向に振り分けられた場合、前記入球口に入球しない又は入球しにくい構成としてもよい。
【0251】
特徴13.前記振分手段は、回転自在に軸支され、流下した遊技球と当接した際に回転して、該遊技球の流下方向を振り分ける回転振分手段であることを特徴とする特徴1乃至12のいずれか1に記載の遊技機。
【0252】
特徴13によれば、遊技球が当接した場合に回転振分手段が回転することにより遊技球の流下方向が振り分けられる。これにより、遊技球の流下方向を振り分けるための処理を実行する必要がなくなる。
【0253】
遊技球が入球可能な入球口が設けられ、入球口に遊技球が入球したことに基づいて特典を付与するか否かの抽選が行われる遊技機が考えられる。このような遊技機においては、入球口に遊技球が入球するか否かと、上記抽選に当選するか否かと、に遊技者が注目し、回転振分手段はさほど注目されないことが考えられる。これに対して上記特徴1乃至12のいずれかを適用した場合、回転振分手段の振分状況に応じて特定報知が実行される。これにより、回転振分手段への注目度を高め、遊技球の挙動への注目度を高める効果が期待される。
【0254】
振分手段として回転振分手段を用いた場合、その回転方向を遊技者が把握しにくいことが考えられる。例えば、回転振分手段が円形である場合、その回転方向を遊技者が一層把握しにくいことが考えられる。このため、遊技球の流下方向を遊技者が把握できない不都合が発生し得る。この点、上記特徴1乃至12のいずれかを適用することにより、振分状況を遊技者が把握できる。この結果、上記不都合が発生することを抑制できる。
【0255】
特徴14.前記回転振分手段の回転方向を特定する回転方向特定手段(音声ランプ制御装置82の各センサ監視処理、振分方向教示処理におけるステップS402、ステップS407等)を備え、
前記報知手段は、前記回転方向特定手段に特定された回転方向に応じて前記特定報知を実行するものであることを特徴とする特徴13に記載の遊技機。
【0256】
特徴14によれば、回転振分手段の回転方向を特定できればよく、実際の遊技球の挙動を特定する必要がなくなる。ここで、遊技球はバウンドする等不規則に流下していくことが考えられる。このため、遊技球の挙動を特定するためには広範囲に亘って当該挙動を検知する必要性が考えられる。この点、本特徴では回転振分手段の回転方向を特定できればよく、遊技球の挙動を実際に特定する構成に比べ、その特定が容易となる。
【0257】
特徴15.前記回転方向特定手段は、
前記回転振分手段の回転に伴い回転する被検出部(突起125)と、
前記被検出部の通過を検出する複数の検出手段(第1センサ233、第2センサ235)と、
を備え、各検出手段により前記被検出部の通過が検出された検出順序を把握し、その検出順序に基づいて回転方向を特定するものであることを特徴とする特徴14に記載の遊技機。
【0258】
特徴15によれば、複数の検出手段の検出順序によって回転振分手段の振分方向が特定される。検出手段の検出順序によって回転方向を特定するため、少なくとも2の検出手段があれば、回転振分手段の回転方向を特定することが可能となり、設置する検出手段の数が膨大なものとなることを抑制できる。
【0259】
特徴16.前記回転方向特定手段は、予め定められた検出期間内に前記複数の検出手段により予め定められた検出順序にて検出が行われたことに基づいて当該検出順序に対応した回転方向に前記回転振分手段が回転しているものと特定することを特徴とする特徴15に記載の遊技機。
【0260】
特徴16によれば、予め定められた検出期間内に予め定められた検出順序にて検出が行われた場合に、回転振分手段が回転しているものと特定される。ここで、回転振分手段は遊技機の振動等により僅かに移動することが考えられる。仮に、上記検出期間が設けられていないとすると、回転振分手段の僅かな移動を検出手段が検出し、回転振分手段が回転していると特定される不都合が発生することが考えられる。この点、本特徴では予め定められた検出期間内に検出手段による検出が行われたことに基づいて回転振分手段が回転していると特定するため、振動等によって回転振分手段が回転していると特定される不都合が発生することを抑制できる。
【0261】
特徴17.前記複数の検出手段として少なくとも、
第1検出手段(第1センサ233)と、
当該第1検出手段よりも、前記回転振分手段が第1方向に回転した先側に位置する第2検出手段(第2センサ235)と、
が設けられており、さらに、前記第1検出手段及び前記第2検出手段は、それら検出手段の両方によって前記被検出部の通過が検出されるタイミングがあるように配置されており、
前記回転方向特定手段は、前記第1検出手段及び第2検出手段のうち、一方により前記被検出部の通過が検出された状態から、各検出手段の両方によって前記被検出部の通過が検出された状態となり、その後に、一方の検出手段により前記被検出部の通過が検出されなくなったことに基づいて、当該一方の検出手段側から他方の検知手段側に向けて前記回転振分手段が回転しているものと特定することを特徴とする特徴15又は16に記載の遊技機。
【0262】
特徴17によれば、回転振分手段が回転していると特定されるための順序は、一方の検出手段により検出→他方の検出手段により検出→当該一方の検出手段により非検出となっている。これにより、複数検出方式とした構成において、回転振分手段の回転の特定を正確に行うことが可能となる。
【0263】
ここで、例えば、単に一方の検出手段により検出→他方の検出手段により検出となった場合に、回転振分手段が回転していると特定されているものが考えられる。また、例えば、一方の検出手段により検出→両方の検出手段により検出となった場合、及び、両方の検出手段により検出→一方の検出手段により非検出となった場合のいずれか一方となったことに基づいて、回転振分手段が回転していると特定されるものが考えられる。これらの場合、一方の検出手段に検出された状態又は両方の検出手段に検出された状態にて回転振分手段が停止していると、回転振分手段が微少に振動した場合等にも回転振分手段が回転していると特定されてしまう不都合が考えられる。つまり、検出手段の検出状態が切り替わった場合に回転していると特定することによる不具合が発生し得る。また、これらの場合、回転方向を特定する場合、検出手段による検出状態が切り替わるまでの時間を測定する必要性が考えられる。しかしながら、回転速度が遅い場合等に、回転方向を良好に特定できなかったり、回転していることを特定できなかったりする不具合が考えられる。
【0264】
この点、本特徴では、一方の検出手段により検出→他方の検出手段により検出→当該一方の検出手段により非検出となった場合に、回転振分手段が回転していると特定することにより、検出手段に検出された状態にて回転振分手段が停止している場合に発生し得る不都合を抑制できる。また、回転方向を特定する場合に検出手段の検出状態が切り替わるまでの時間を測定する必要がなくなる。
【0265】
また、各検出手段により被検出部の検出が行われているタイミングが設けられていることにより、回転振分手段の回転を正確に特定する上で、検出手段を大量に設置する必要がなくなる。
【0266】
特徴18.前記回転振分手段と前記回転方向特定手段とが回転ユニットとして一体化された状態にて設置されていることを特徴とする特徴14乃至17のいずれか1に記載の遊技機。
【0267】
特徴18によれば、回転振分手段と回転方向特定手段が回転ユニットとして一体化されている。これにより、回転振分手段及び回転方向特定手段の遊技機への設置が容易となる。
【0268】
回転振分手段には遊技球が衝突することが考えられ、回転振分手段が変形することが考えられる。回転振分手段を回転ユニットとして設置したことにより、回転振分手段の交換やメンテナンス等を行い易くなる効果も期待される。
【0269】
特徴19.遊技領域を形成する遊技盤(遊技盤24)を備え、
前記回転ユニットは、前記遊技盤に設けられた開口に嵌め込まれる嵌込部(基体105)を備え、
前記回転振分手段は、前記嵌込部から前方に突出するものであり、
前記嵌込部の前面と、前記遊技盤の前面とが同一平面となるように配置されていることを特徴とする特徴18に記載の遊技機。
【0270】
特徴19によれば、回転ユニットにおける嵌込部の前面と遊技盤の前面とが同一平面となるように配置されている。これにより、嵌込部により、遊技球の流下が阻害されることを抑制できる。
【0271】
特徴20.前記遊技盤に設けられた開口は、前後に貫通しているものであり、
前記嵌込部は、前記遊技盤に嵌め込まれた状態にて前記遊技盤の裏側から固定されていることを特徴とする特徴19に記載の遊技機。
【0272】
特徴20によれば、回転ユニットを遊技盤の裏側から固定される。これにより、回転ユニットを固定する上で、その固定に用いられる固定部材等が遊技盤の表側に露出することを抑制できる。
【0273】
特徴21.前記報知手段は、発光手段であり、
前記回転振分手段が少なくとも予め定められた方向に回転した場合に当該回転力によって起電力を発生する起電力発生手段(発電部450)を備え、
前記報知手段は、発光手段であり、前記起電力発生手段による起電力によって発光するものであり、
前記発光手段及び前記起電力発生手段のそれぞれは、前記回転振分手段とともにユニット化されていることを特徴とする特徴13に記載の遊技機。
【0274】
特徴21によれば、回転振分手段の回転力によって起電力は発生され、その起電力によって発光手段が発光する。これにより、発光手段の発光を認識することにより、遊技球の流下方向が予め定められた方向に振り分けられていることを遊技者が理解できる。
【0275】
また、起電力発生手段と発光手段とをユニット化したことにより、そのユニットに外部配線等を設ける必要がなくなる。さらには、遊技機にユニットを設置することにより、発光手段、起電力発生手段及び回転振分手段を設置できる。これにより、起電力発生手段及び発光手段を設けたことにより、遊技機の組み立て作業が煩雑化することを抑制できる。
【0276】
なお、「起電力発生手段」には、磁界を発生させる磁界発生手段(磁石)と発電コイルとを有し、電磁誘導によって発電するものが少なくとも含まれる。
【0277】
手段22.前記報知手段は、遊技機前面側から視認可能な第1状態と、前記第1状態よりも視認できない又は視認しにくい第2状態と、に切替可能な表示部(羽部355)を備え、
前記表示部は、前記回転振分手段に設けられているとともに、前記回転振分手段が予め定められた方向に回転したことに基づいて、前記第2状態から前記第1状態に切り替わることを特徴とする特徴13に記載の遊技機。
【0278】
特徴22によれば、回転振分手段が予め定められた方向に回転したことに基づいて表示部が第1状態となる。これにより、表示部を視認することにより、遊技球の流下方向が予め定められた方向に振り分けられていることを遊技者が把握できる。また、第2状態となることによって表示部が視認できなくなる又はしにくくなるため、予め定められた方向に回転していない場合に表示部が視認され、遊技球の流下方向が予め定められた方向に振り分けられているものと認識されることを抑制できる。
【0279】
以下に、以上の各特徴を適用し得る各種遊技機の基本構成を示す。
【0280】
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。