(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
各ロッド部分の前記連続フィルター材料が、前記複数の破損しやすいマイクロカプセル体を含む少なくとも1つの担体を少なくとも1つ含み、少なくとも前記複数の破損しやすいマイクロカプセル体の一部であり、各部が前記破損しやすいマイクロカプセル体の別個の群を含むように、前記連続ロッド部材が、その長手方向軸沿って、複数のロッド部分に分割されるように構成されたロッド分割ユニットを更に備える、請求項1に記載の装置。
前記担体が、ポーチ部材、カプセル部材、カートリッジ部材、ストランド、チューブ部材、連続長尺状部材、担体マトリックス、連続ストリップ部材、連続波形部材及びこれらの組み合わせの1つを含む、請求項1に記載の装置。
前記挿入ユニットが、前記ロッド部材の前記連続フィルター材料がその中に前記担体及び関連する破損しやすいマイクロカプセル体を含むように、前記破損しやすいマイクロカプセル体を保持する前記担体の連続供給を前記フィルター材料の前記連続供給に挿入するように更に構成されている、請求項1に記載の装置。
前記挿入ユニットが、前記容器部材と相互作用し、前記破損しやすいマイクロカプセル体の前記別個の群を有する前記容器材料を重力以上の力を用いて、前記ロッド部材の前記連続フィルター材料に導入するように構成された挿入促進デバイスを更に備える、請求項7に記載の装置。
前記挿入ユニット及び前記挿入成形ユニットの1つが、更に、破壊促進デバイスを前記破損しやすいマイクロカプセル体と結合するように構成され、前記破壊促進デバイスがそれらの相互作用時に、前記破損しやすいマイクロカプセル体の少なくとも一部の破壊を促進するように構成されている、請求項3に記載の装置。
前記挿入ユニットが複数の破損しやすいマイクロカプセル体を含むように構成された貯蔵部を含み、前記貯蔵部は、ロッド部材の連続フィルター材料に対して延在する少なくとも1つのテーパーチャネルと連通し、前記少なくとも1つのテーパーチャネルは、前記複数の破損しやすいマイクロカプセル体の別個の群を前記貯蔵部から、それに沿った1つの前記別個の位置において、直接前記ロッド部材の前記連続フィルター材料に送達するように構成されている、請求項1に記載の装置。
前記挿入ユニットが前記複数の破損しやすいマイクロカプセル体を含むように構成された貯蔵部を含み、前記貯蔵部は、前記ロッド部材の前記連続フィルター材料に対してそこから延在する少なくとも1つの空気送達デバイスと連通し、前記少なくとも空気送達デバイスは、前記複数の破損しやすいマイクロカプセル体を収容し、前記複数の破損しやすいマイクロカプセル体の別個の群を空気圧を用いて、それに沿った1つの前記別個の位置において、直接前記ロッド部材の前記連続フィルター材料に送達するように構成されている、請求項1に記載の装置。
前記担体及び関連する破損しやすいマイクロカプセル体が前記ロッド部材の前記連続フィルター材料内に配置されると、担体から破損しやすいマイクロカプセル体を放出するように構成された放出ユニットを更に備え、前記放出ユニットが、任意選択で、担体の溶解、崩壊及び分解のいずれか1つを行い、それから破損しやすいマイクロカプセル体を放出させるように構成されている、請求項1に記載の装置。
その中に前記担体及び前記破損しやすいマイクロカプセル体を有する前記ロッド部材の前記連続フィルター部材を検査するように配置された検査ユニットを更に備え、前記検査ユニットは、前記ロッド材料の前記連続フィルター材料に挿入するときに、前記破損しやすいマイクロカプセル体が無傷のままであるかを判定するように構成され、前記検査ユニットは任意選択で湿度センサーを備える、請求項1に記載の装置。
【背景技術】
【0002】
シガレット、葉巻、パイプは、タバコを様々な形態で使用する一般的な喫煙物品である。このような喫煙物品は、タバコを加熱又は燃焼することによって使用し、喫煙者がエアロゾル(例えば、煙)を吸い込む。場合によっては、こうした喫煙物品は、そのタバコロッド部分に係合されたフィルター要素を含んでもよく、フィルター要素は、一般に、使用者の口で保持され、喫煙者によって吸入される煙の特性に影響を与える、又はそれ以外の場合、これらの特性を変化させる構成となる。
【0003】
喫煙者によって吸入される特性をこのようにして変化させにあたって、フィルター要素は、その中に供給された液体充填風味含有カプセルなど、1つ以上の崩壊性カプセルを含んでよい。こうしたフィルター要素の様々な構成成分及びこうしたフィルター要素の製造装置及び技術については、例えば、Stokesらの米国特許第7,972,254号、Thomasらの米国特許第7,479,098号、Dealの米国特許第7,833,146号及びDubeらの米国特許第7,836,895号、Faggの米国特許出願第2008/0142028号、Hartmannらの米国特許出願第2009/0050163号、Thomasらの米国特許出願第2009/0090372号、Prestiaらの米国特許出願第2010/0184576号、Barnesらの米国特許出願第2010/0236561号、Ilievらの米国特許出願第2011/0053745号、Kimの米国特許出願第及び国際公開第03/009711号に記載されており、これらは、参照により本明細書に援用される。代表的なカプセルは、商標名Camel CrushでR.J.レイノルズ・タバコ・カンパニー(R.J.Reynolds Tobacco Company)より販売されるシガレットにおいて、市販されている種類のものであってよい。
【0004】
代表的なカプセルの形状は、略球状であり、液体の中心領域を収容する外装又はシェルを有する。液体中心領域は、外装がいくつかの種類の物理的破壊、崩壊又は他の物理的完全性の損失(例えば、分散、軟化、破砕、圧力の印加などを介して)を受けると放出される風味材料を含み、これによって、フィルター要素を通過する主流煙の知覚特性の変化に備える。例えば、煙中の水分がカプセルの外装材料へ及ぼす作用によって分解されるなど、喫煙中の分解により風味剤も放出されうる。本明細書において使用する場合、風味剤部材は、風味成分を含む物品である(本明細書において使用する場合、用語「風味材料」「風味成分」又は「風味剤」は液体又は固体などの物質を指し、これらは、例えば、味覚、口の感覚、湿気、清涼感/熱、及び/又は香り/においなど、感覚に関する効果を集中的に放出させる)。本発明のカプセル又はフィルター要素に取り込むことが可能なその他の成分は、例えば、Tatenoらの米国特許第4,889,144号に記載されている。
【0005】
カプセル有効部分には、変更可能な任意の形態を有することができる。典型的に、有効部分は液体、ゲル又は固体の形態を有する(結晶材料又は乾燥粉末など)。有効部分には、シガレットの主流煙の風味又はにおいを助長する成分を取り込むことができる。あるいは、有効部分は、喫煙者のブレスフレッシュ剤、シガレットの吸い殻の脱臭剤、シガレット煙湿潤剤又は冷却剤若しくはシガレットの性質又は特徴を別の方法で変化させ得る組成物であってよい。
【0006】
各カプセルの重量及び大きさは、シガレットに付与される所望の性質に応じて異なる場合がある。特定の種類のカプセルの形状は、略球状である。しかし、好適なカプセルは、一般に、直線、長方形、楕円形又は長円形など、他の種類の形状を有していてもよい。一般に、代表的球状カプセルの直径は、約3.5mm未満であり、一般に、約1.5mm未満であり、約1mm未満であることが多く、高頻度で約0.5mm未満である。例えば、いくつかのカプセルを使用することができ、これらのカプセルの直径は、約0.25mmから約2mmの範囲であってよい。一般に「マイクロカプセル」と呼ばれる非常に小さいカプセルを複数個、フィルター要素内に取り込むことができる。特定のマイクロカプセルは、大きさの面から粒状と記述できるが、肉眼ではほとんど見ることができない。代表的なマイクロカプセルの直径は、約100ミクロン未満であってよく、例えば、カプセルの直径は、約1ミクロン〜約40ミクロン、又は約1ミクロン〜約20ミクロンの範囲内である。フィルター内に含まれるカプセルの総重量は様々であるが、典型的に約10mgを超え、約20mgを超えることが多く、高頻度で約30mgを超えることができる。カプセルの総重量は、典型的に、約200mg未満であり、約100mg未満であることが多く、高頻度で約50mg未満であってよい。
【0007】
マイクロカプセルは、広く市販されており、マイクロカプセル技術の代表的タイプは、Gutcho,Microcapsules and Microencapsulation Techniques(1976年)、Gutcho,Microcapsules and Other Capsules Advances Since 1975(1979年)、Kondo, Microcapsule Processing and Technology(1979年)、IwamotoらのAAPS Pharm.Sci.Tech.2002 3(3)、記事25、McGlumphyの米国特許第3,550,598号、Tatenoらの米国特許第4,889,144号、Takadaらの米国特許第6,117,455号、Dennenらの米国特許第6,612,429号、Karlesらの米国特許第7,578,298号に記載されており、それぞれが参照により本明細書に援用される。適した種類のマイクロカプセルは、Microtech Laboratories(オハイオ州デイトン)などの供給元から入手可能である。代表的カプセルは、Dubeらの米国特許第7,836,895号、及びHolton,Jr.らの米国特許第7,861,728号、Faggの米国特許出願第2008/0142028号、Carpenterらの米国特許出願第12/775,892号(2010年5月7日出願)に開示されており、これらを参照のこと。上記文献のそれぞれは、参照により本明細書に援用される。
【0008】
フィルター要素に取り込むことができるカプセルの数は、様々であり得る。正確な数は、カプセルの大きさ、風味剤の特徴又は性質、フィルター要素内でのカプセルの位置などの因子に応じて異なってよい。フィルター要素の関連領域内に取り込まれるカプセルの数は、約5個を超える場合があり、約10個を超える場合があり、約20個を超える場合があり、約40個を超える場合があり、さらに約100個を超える場合さえある。特定の実施形態では、カプセルの数は、約500個を超える場合があり、さらに多くは約1,000個を超える場合がある。特定の実施形態において、カプセルの数が多い場合は、喫煙者が香味放出をさらに制御できるため、有利になり得る。カプセルを1つのみ含むフィルターとは対照的に、複数のカプセルがあることで、フィルターを持続的に操作して、より多くのカプセルを粉砕し、さらなる香味料を放出することにより喫煙者は香味放出を変えることができる。
【0009】
しかし、大量生産中にこうしたカプセルを喫煙物品のフィルター要素に挿入すると、使用するカプセルの大きさに関する問題に直面する可能性がある。すなわち、シガレット又は他の喫煙物品の大量生産は、高速処理である可能性があり、製品の動的運動及び/又は関連する製造装置を必要とする場合が多い。従って、カプセルを小さくして、さらに数が増えるほど(すなわち、マイクロカプセルのように)、それぞれのフィルター要素にカプセルを清潔に、効率よく且つカプセル自体を損傷させることなく挿入することがさらに困難になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第7,972,254号明細書
【特許文献2】米国特許第7,479,098号明細書
【特許文献3】米国特許第7,833,146号明細書
【特許文献4】米国特許第7,836,895号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2008/0142028号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2009/0050163号明細書
【特許文献7】米国特許出願公開第2009/0090372号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開第2010/0184576号明細書
【特許文献9】米国特許出願公開第2010/0236561号明細書
【特許文献10】米国特許出願公開第2011/0053745号明細書
【特許文献11】国際公開第2003/009711号
【特許文献12】米国特許第4,889,144号明細書
【特許文献13】米国特許第3,550,598号明細書
【特許文献14】米国特許第6,117,455号明細書
【特許文献15】米国特許第6,612,429号明細書
【特許文献16】米国特許第7,578,298号明細書
【特許文献17】米国特許第7,836,895号明細書
【特許文献18】米国特許第7,861,728号明細書
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】Gutcho,Microcapsules and Microencapsulation Techniques(1976年)
【非特許文献2】Gutcho,Microcapsules and Other Capsules Advances Since 1975(1979年)
【非特許文献3】Kondo,Microcapsule Processing and Technology(1979年)
【非特許文献4】IwamotoらのAAPS Pharm.Sci.Tech.2002 3(3)、記事25
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の一態様による、喫煙物品用フィルターロッド製造装置を示した略図平面図である。
【
図2】本発明の一実施形態に従って、複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部を、喫煙物品の連続フィルターロッド要素に挿入するために、担体と結合させるように構成された挿入成形ユニットの略図である。
【
図2A】喫煙物品の連続フィルターロッド要素に挿入するために本発明の一態様に従った連続担体の略図であり、本連続担体は、複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部を有し、それに沿って不連続に隔置され、互いに結合されている。
【
図2B】喫煙物品の連続フィルターロッド要素に挿入するために本発明の一態様に従った連続担体の略図であり、本連続担体は、複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部を有し、それに沿って不連続に隔置され、互いに結合されている。
【
図3】喫煙物品の連続フィルターロッド要素に挿入するために本発明の一態様に従った連続担体の略図であり、本連続担体は、複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部を有し、それに沿って不連続に隔置され、互いに結合され、マイクロカプセル体を保持する複数の不連続ポーチ又はコンパートメントを備えるために、別個の間隔で切断されている。
【
図4】本発明の一実施形態に従って、複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部を、喫煙物品の連続フィルターロッド要素に挿入するために、担体と結合させるように構成された挿入成形ユニットの略図であり、担体は、カプセル又はカートリッジを含む。
【
図5】本発明の一実施形態に従って、複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部を、喫煙物品の連続フィルターロッド要素に挿入するために、担体と結合させるように構成された挿入成形ユニットの略図であり、担体は波形部材を含む。
【
図6】本発明の一実施形態に従って、複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部を、喫煙物品の連続フィルターロッド要素に挿入するために、担体と結合させるように構成された挿入成形ユニットの略図であり、担体は、シート部材又はストランド部材を含み、マイクロカプセル体は、連続してその長さに沿って担体と係合する。
【
図7】本発明の一実施形態に従って、複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部を、喫煙物品の連続フィルターロッド要素に挿入するために、担体と結合させるように構成された挿入成形ユニットの略図であり、担体は、シート部材又はストランド部材を含み、マイクロカプセル体は、その長さに沿って、別個の間隔で担体と係合する。
【
図8】本発明の一実施形態に従って、複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部を、喫煙物品の連続フィルターロッド要素に挿入するために、担体と結合させるように構成された挿入成形ユニットの略図であり、担体は、ウェブ部材を含む。
【
図9】本発明の一実施形態に従って、担体と係合する複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部を有する、
図8のウェブ部材の略図であり、こうしたウェブ部材が、そのサポートを提供するために連続延長ロッド部材に係合される。
【
図9A】本発明の一実施形態に従って、使用者によるマイクロカプセル体の破裂を促進させる破裂促進デバイスを有する、喫煙物品の代表的フィルター要素を示した模式図であり、こうした破裂促進デバイスは、ロッド部材のフィルター要素又はセグメントからそれぞれ延在する延長ロッド部材を備える。
【
図9B】本発明の一実施形態に従って、使用者によるマイクロカプセル体の破裂を促進させる破裂促進デバイスを有する、喫煙物品の代表的フィルター要素を示した模式図であり、こうした破裂促進デバイスは、ロッド部材のフィルター要素又はセグメントからそれぞれ延在する延長ロッド部材を備える。
【
図10】本発明の一実施形態に従って、担体と係合する複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部を有する、
図8のウェブ部材の略図であり、ウェブ部材が、使用者によってマイクロカプセル体の破裂を促進させる破裂促進装デバイスを更に備える。
【
図11】本発明の一実施形態に従って、複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部を喫煙物品の連続フィルターロッド要素に挿入する装置の略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明を、添付図面を参照して、以下にさらに完全に記載し、図面においては、本発明の態様のすべてではないが、そのうちの一部を示す。実際に、本開示は、多くの異なる形態で組み込むことができ、本明細書に記載された態様に限定するものと解釈するべきではなく、むしろ、これらの態様は、この開示が適用可能な法的要件を満たすように提供される。同じ符号は、全体にわたって同じ要素を示す。
【0024】
シガレットのロッドは、従来の自動シガレットロッド製造機などの、シガレット製造機を用いて製造される。代表的なシガレットロッド製造機は、Molins PLC又はHauni−Werke Korber&Co.KGから入手可能なタイプである。例えば、MkX(Molins PLCから入手可能)又はPROTOS(Hauni−Werke Korber&Co.KGから入手可能)として知られているタイプのシガレットロッド製造機を用いることができる。従来の自動シガレット製造機の構成部品及び操作は、シガレット製造機の設計及び操作の当業者に速やかに明らかになる。本明細書に記載されているタイプの自動シガレット製造機は、形成された連続シガレットロッド又は所望の長さに形成された喫煙ロッドに分割できる喫煙ロッドを提供できる。
【0025】
本発明に従って製造されたフィルターロッドから提供されるフィルター要素が組み込まれたフィルター付きシガレットは、従来のタイプのシガレット製造技術を用いて製造できる。例えば、フィルター付きシガレットを製造するために従来使用されてきた一般的な型及び構成である、いわゆる「6アップ」フィルターロッド、「4アップ」フィルターロッド及び「2アップ」フィルターロッドは、従来のタイプ又はHauni−Werke Korber&Co.KGから入手可能なLabMAX、MAX、MAXS又はMAX80などのティッピング装置など、最適な改良型シガレットロッド取扱い装置を用いて取り扱うことができる。このようなタイプの装置の操作は、自動シガレット製造の当業者にとって容易に理解されよう。タバコの種類、タバコブレンド、トップドレッシングもしくはケーシング材料、ブレンド充填密度など、様々な種類のシガレットの要素、タバコロッド用の包装紙材料のタイプ、ティッピング材料のタイプ及び臭気希釈度などが使用できる。
【0026】
本発明に従って製造されたシガレットフィルターロッドを使用して、マルチセグメントフィルターロッドを提供できる。このようなマルチセグメントフィルターロッドは、フィルター要素加工されているフィルター付きシガレットの製造に使用できる。2セグメントフィルター要素の一例として、片方の端部に活性炭粒子を取り入れた第一円筒型セグメントと本発明の実施形態によるフィルターロッドから製造された第二円筒型セグメントとを有するフィルター要素(例えば、フィルターセグメント「ダルメーション(dalmation)」タイプ〉がある。マルチセグメントタバコフィルターは、マルチセグメントシガレットフィルター構成部品を提供するために使用されるロッド形成ユニットタイプを使用して製造できる。マルチセグメントシガレットフィルターロッドは、Hauni−Werke Korber&Co.KG(ドイツ国ハンブルク)から入手可能なシガレットフィルターロッド製造デバイス商標名「Mulfi」を用いて製造できる。
【0027】
フィルターロッドも、本発明の実施形態に従って、ロッド製造装置を用いて製造でき、代表的なロッド製造装置には、ロッド形成ユニットが挙げられる。代表的なロッド形成ユニットは、Hauni−Werke Korber&Co.KGから入手可能なKDF−2及びKDF−3E、並びにInternational Tobacco Machineryから入手可能なPolaris−ITM Filter Makerが挙げられる。酢酸セルロースフィラメントトウなどのフィルター材料は、典型的には、従来のフィルタートウ加工ユニットを用いて、加工される。例えば、フィルタートウは、バッセルジェット方法論又はねじ付きロール方法論を用いて、色つやを与えることができる。代表的トウ加工ユニットは、E−60であり、Arjay Equipment Corp.(ノースカロライナ州ウィンストンセーレム)から入手可能である。他の代表的トウ加工ユニットは、Hauni−Werke Korber&Co.KGから入手可能なAF−2、AF−3及びAF−4及びInternational Tobacco Machineryから入手可能なCandor−ITM Tow Processorである。当業者に周知の市販されている他のトウ加工装置を使用できる。ギャザー紙、不織布ポリプロピレンウェブ又は細長いウェブのギャザーストランドなど、他のタイプのフィルター材料も提供できる。
【0028】
物品を取り入れた代表的なタイプのフィルターロッド及び風味含有カプセル又はペレットなど、物品を取り入れた代表的なタイプのシガレット保有フィルター要素は、型及び構成の双方に従った構成部品タイプを保有でき、例えば、Nelsonらの米国特許第7,740,019号、Dealの米国特許第7,115,085号、Green,Jr.らの米国特許第4,862,905号及びThomasらの米国特許第7,479,098号に記載されているタイプの技術及び装置を用いて製造できる。これら文献は、その全体が、参照により援用される。
【0029】
図1は、それぞれ少なくとも複数のマイクロカプセル体の一部を取り込んでいるフィルターロッド又はフィルターロッド部分205(マイクロカプセル体の「群」など)がロッド製造装置210を用いて製造できることを模式的に図示する。代表的ロッド製造装置210は、フィルター材料40の連続長を連続フィルターロッド220に加工するために好適に適応させたロッド形成ユニット212(Hauni−Werke Korber&Co.KGから入手可能なKDF−2装置など)を含む。フィルター材料の連続長又はウェブは、貯蔵用梱包、ボビン、スプールなどの製造元(図示せず)から提示される。一般に、フィルター材料40は、フィルター材料加工ユニット218によって加工され、ロッド形成ユニット212を通過させて、連続ロッド220を形成する。物品挿入ユニット214(すなわち挿入ユニット)は、フィルター材料加工ユニット218及び/又はロッド形成ユニット214に付随させ、フィルター材料の連続長又は連続フィルターロッド220内のマイクロカプセル体部分にそれぞれ、配置/挿入してもよい(図示せず)。場合によっては、挿入したマイクロカプセル体の各部分をこうした物品の別々の実在品又は群として構成することができる(すなわち、各「群」は、x個のマイクロカプセル体を含むことができ、xは、各マイクロカプセル体の大きさの関数として変化する)。その一例として、例えば、マイクロカプセル体の別個のブループを連続フィルターロッド220に沿って、選択された間隔で提供できる。しかし、その他の場合、マイクロカプセル体は、連続フィルターロッド220内に、連続フィルターロッド220に沿って連続して挿入できる。次に連続フィルターロッド220は、ロッド切断アセンブリ222(すなわち、ロッド分割装置)により、さらに、いずれもその中に配置された少なくとも複数のマイクロカプセル体の一部を有する複数のロッド部分205に分割できる。連続又は複数のロッド部分205は、更に回収デバイス226内で加工されるために回収され、回収デバイスは、トレイ、回転回収ドラム、搬送システムなどであってもよい。所望であれば、ロッド部分は直接シガレット製造機に転送できる。このような方法により、それぞれの長さが約100mmである、500個を超えるロッド部分を、毎分製造できる。
【0030】
フィルター材料40は、変更可能であり、シガレットにタバコ煙フィルターを提供するために使用できるタイプの任意の材料であってよい。酢酸セルローストウ、ギャザー酢酸セルロースウェブ、ポリプロピレントウ、ギャザー酢酸セルロースウェブ、ギャザー紙、再構成タバコのストランドなど、従来のシガレットフィルター材料を使用することが好ましい。酢酸セルロースなどのフィラメントトウ又はポリプロピレンなどのポリオレフィンなどが特に好ましい。好適なフィルターロッドを提供できる好ましい1つのフィルター材料は、フィラメント当たりのデニールが3デニールであり、総デニールが40,000デニールである酢酸セルローストウである。別の例として、フィラメント当たりのデニールが3デニールであり、総デニールが35,000デニールである酢酸セルローストウにより、好適なフィルターロッドを提供できる。別の例として、フィラメント当たりのデニールが8デニールであり、総デニールが40,000デニールである酢酸セルローストウにより、好適なフィルターロッドを提供できる。更なる例については、Neurathの米国特許第3,424,172号、Cohenらの米国特許第4,811,745号、Hillらの米国特許第4,925,602号、Takegawaらの米国特許第5,225,277号及びArzonicoらの米国特許第5,271,419号に記載されたフィルター材料のタイプを参照のこと。
【0031】
酢酸セルロースなどのフィラメントトウは、Arjay Equipment Corp.,(ウィンストンセーラム、ノースカロライナ州)から入手可能な提供されるE−60などの従来のフィルタートウ加工ユニット218によって加工される。当業者に周知の市販されている他のタイプのトウ加工装置も同様に使用できる。通常、既知の技術を用いて、トリアセチンなどの可塑剤を従来の量のフィラメントトウに添加する。フィルター要素構造用の他の好適な材料は、シガレットのフィルターの設計及び製造分野の当業者には、容易に理解できるであろう。
【0032】
フィルター材料40の連続長は、ロッド形成ユニット212の動作によってブロック230から引っ張られ、その集合領域に向かい、円筒型複合体を形成する。収集領域には、トング及び角構造、収集漏斗構造、入れ物又は輸送ジェット構造、又は他の好適なタイプの収集機構を有し得る。トング232は、ブロック230から更に円筒型複合体を本質的に円筒型(すなわちロッド様)形状に収集、圧縮、変換又は形成するために備え、これによって、フィルター材料の連続延長ストランド又はフィラメントは、このようにして形成される円筒の長手方向軸に沿って本質的に延在する。円筒型複合体に圧縮されたフィルター材料40は、ロッド形成ユニット212に連続して収容され、連続フィルターロッド220を形成する。そのフィルター材料が連続フィルターロッド220に形を変えたとき、及び/又は、フィルター材料が連続フィルターロッド220に形を変えた後(すなわちロッド形成ユニット212に沿って任意の地点(若しくは、その上流又は下流)において)、連続フィルターロッド220が形成されるのと同時に、複数のマイクロカプセル体の一部をフィルター材料の長さに沿って及びフィルター材料のウェブ内で挿入させることができる。しかし、マイクロカプセル体は、工程中の他の地点でフィルター材料内に取り込むことができ、この代表的実施形態は、その点において制限することを意図するものではない。例えば、マイクロカプセル体を連続フィルターロッドに挿入するためには、ロッド形成ユニット212には、物品挿入ユニット214の上流に配置された要素分割機構(図示せず)を含んでもよい。場合によっては、要素分割機構は、物品挿入ユニット214自体(その一部ではなく)であってよい。
【0033】
円筒型複合体は包装機構234に供給され、包装機構には、装飾的エンドレスコンベヤーベルト236又は他の装飾的機構を含む。コンベヤーベルト236は、円筒型複合体を包装機構234から搬送するために、リボンホイール又は共働ドラムなどの進入機構238を用いて、連続して長手方向に進入させる。包装済み連続フィルターロッド220を製造するため、包装機構により、紙円筒型複合体の外面に包装材料45のストリップ(すなわち、非多孔性プラグ包装紙)が施される。
【0034】
一般に、包装材料45のストリップ又はウェブが、回転ボビン242から供給される。包装材料はボビンから引き込まれ、一連のガイドローラ上でゆるく引っ張り、ブロック230の下を通過させ、ロッド形成ユニットの包装機構234に入る。装飾的エンドレスコンベヤーベルト236により、包装材料のストリップ及び円筒型複合体を両者とも包装機構234から長手方向に延在させる方法で搬送し、円筒型複合体の周囲に包装材料をかけて封じる。
【0035】
包装材料の重複境界部によって形成される継ぎ目は、包装材料によりフィルター材料用のチューブ状容器を形成できるように、アプリケータ領域244においてその継ぎ目に塗布される粘着性物質(ホットメルト接着剤など)を有する。また、場合によっては、ホットメルト接着剤は、包装機構234の装飾部への包装材料の入口上流部又はブロック30に直接塗布できる。接着剤を迅速に固めるために、接着剤は、チルバー46を用いて冷却され得る。連続包装ロッドを供給するために、他の様々な封入機構及び他のタイプの接着剤を使用できることは、理解されるであろう。
【0036】
連続包装ロッド220は、封入機構を通過させ、切断アセンブリ222を用いて、規則的間隔にて所望且つ規定の長さで分割化され(切断されるなど)、このアセンブリは、ロータリーカッター、非常に鋭利なナイフ又は他の好適なロッド切断又は分割機構として含み得る。切断アセンブリは、平坦ではないか、又は別な方法でロッドの断面形状に悪影響を与えることが特に望ましい。切断アセンブリが所望の地点で連続ロッドを切断する速度は、調節可能な機械的歯車(図示せず)又は他の好適な機構を介して制御される。マイクロカプセル体がフィルター材料/連続フィルターロッドの連続ウェブに挿入される速度は、ロッド製造機の操作速度と直接関係がある。物品挿入ユニット214は、ロッド製造装置の駆動アセンブリとの直接的駆動関係において、連動させることができる。又は、物品挿入ユニット214は、ロッド形成ユニットの駆動アセンブリによって同期させた直接駆動モーターを有することができ、挿入ユニット駆動アセンブリを調整するために、物品挿入機構247と結合させることによって制御されたフィードバックは、所定の位置から外れた物品挿入位置とするべきである。物品挿入速度とロッド製造機との関係を考慮に入れると、本発明の実施形態は、また、フィルター材料におけるマイクロカプセル体の配置に悪影響を及ぼすことのないロッド製造機の生産速度の上昇に関する。
【0037】
本発明の一態様によれば、破損しやすいマイクロカプセル体は、挿入ユニットによって連続ロッド部材220内に挿入する前に、担体と一体であってよい。連続ロッド部材220に挿入する前に、マイクロカプセル体と担体とを一体化させると、例えば、比較的清潔且つ効率の良い挿入方法を促進させるために、構造的サポート又は別の方法で密着アセンブリを提供することができ、また、挿入工程中、マクロカプセル品への損傷リスクを低下させる補助にもなり得る。こうすることで、挿入成形ユニット400を備えることができ、こうした態様の1つを
図2に模式的に図示し、このような挿入成形ユニット400は、マイクロカプセル体500と担体600とを係合する構成とし得る。場合によっては、担体は別の装置において提供し得る。従って、それ自体、挿入成形ユニットは、マイクロカプセル体の別個の群と担体のそれぞれ別の装置とを係合するように構成できる(
図4など参照)。しかし、その他の場合、担体600は、実質的に連続部材又は単位として構成されてもよい。場合によっては、挿入成形ユニット400は、マイクロカプセル体500の別個の群と担体600の連続供給とが協働するために、これらに沿って一様な間隔を保つように構成され得る。また、他の場合、しかし、担体が実質的に連続的部材又は単位である場合、挿入成形ユニットは構成され、マイクロカプセル体が継続してこれらに沿って配置されるようにマイクロカプセル体の実質的な連続供給と担体の連続供給とが協働し得る(
図5など参照のこと)。
【0038】
担体600は、多くの異なる適切な形態を取り得る。例えば、担体は、ポーチ部材、カプセル部材、カートリッジ部材、ストランド、チューブ部材、連続長尺状部材、担体マトリックス、連続ストリップ部材、連続段ボール部材及びこれらの組み合わせの1つを含んでもよい。
【0039】
一態様において、
図2及び2Aに模式的に示すとおり、担体600は、ポーチ620を含んでもよく、挿入成形ユニット400は、複数の別個のポーチ620をポーチ部材を備える連続チューブ部材610に沿って一様の間隔で形成するために構成されてもよい。その際、挿入成形ユニット400は、複数のマイクロカプセル体500の少なくとも一部を、形成中に各ポーチ620に配置するために、更に構成してもよい。したがって、ポーチ材料の連続チューブ部材(すなわち、メッシュ、布、又は多孔性であるかを問わず、他の好適な材料)は、チューブ部材610を横方向に横断して延在する、縦方向に隔置されたシール部630を含んでもよく、複数のマイクロカプセル体500の少なくとも一部は、長手方向に近接する2つのシール部630間のチューブ部材610内に配置され得る。こうして封入されたポーチ620は、チューブ部材610に沿って一定の間隔で隔置することができ、このように封入されたポーチ間の縦方向の間隙には、その中に配置されたマイクロカプセル体を除き、例えば、チューブ部材の一部を含み得る。ポーチ及びポーチ材料又はフリースの代表的な種類は、Kjerstadの米国特許第5,167,244号に記載されており、これは、参照によって、本明細書に組み込まれる。こうしたポーチ材料を含む態様は、例えば、参照により本明細書に援用されるNovakらの米国特許出願第12/874,420号(2010年9月2日出願)に記載されるとおり、好適な装置を用いて達成し得る。
【0040】
一部の態様では、こうしたポーチ620は、その反対端部にて密封された(ヒートシール、好適な接着剤又は他の好適な封入機構によってなど)透湿メッシュ材料を含み得る。透湿ポーチの組成/構造は、変更することができる。無煙タバコ製品を製造するために使用されるタイプの好適なポケット、ポーチ又は容器は、商標名「CatchDry」、「Ettan」、「General」、「Granit」、「Goteborgs Rape」、「Grovsnus White」、「Metropol Kaktus」、「Mocca Anis」、「Mocca Mint」、「Mocca Wintergreen」、「Kicks」、「Probe」、「Prince」、「Skruf」及び「TreAnkrare」にて市販されている。こうしたポーチが、特徴がティーバッグの構造に使用されるメッシュ用タイプの材料同様であるとみなされるタイプの透湿容器を形成する。
【0041】
従って、ポーチ材料の連続チューブ部材610(すなわち、メッシュ、布、又は多孔性であるを問わず他の好適な材料)は、チューブ部材610を側面に沿って横断して延在する、長手方向に隔置されたシール部630を含むことができ、複数のマイクロカプセル体500の少なくとも一部は、2つの長手方向に近接するシール部630間のチューブ部材610内に配置され得る。その際、挿入成形ユニット400は、複数のマイクロカプセル体500の少なくとも一部を、形成中に各ポーチ620に配置するために、更に構成してもよい。したがって、
図2Aに示す態様と同様に、シート材料の連続チューブ部材610は、チューブ部材610を横方向に横断して延在する、縦方向に隔置されたシール部630を含んでもよく、複数のマイクロカプセル体500の少なくとも一部は、長手方向に近接する2つのシール部630間のチューブ部材610内に配置され得る。こうして封入されたコンパートメント640は、チューブ部材610に沿って一定の間隔で隔置することができ、このように封入されたコンパートメント640間の縦方向の間隙には、その中に配置されたマイクロカプセル体を除き、例えば、チューブ部材の一部を含み得る。
【0042】
このような代表的ポーチ/コンパートメントは、使用者によって使用されている間、ポーチ/コンパートメントが制御された分散又は溶解を受けるような材料又は方法で製造され得る。このような材料は、メッシュ、スクリーン、ミシン目入りペーパー、透水布などの形態を有し得る。例えば、1つの材料は、ライスペーパーのメッシュ様形態又は有孔性ライスペーパーから製造することができ、これらは、使用者の口内で溶解し得る。この結果、通常の使用条件下において、マイクロカプセル体は、フィルター要素内で完全に分散す可能性がある。他の代表的な材料は、水分散性膜形成材料(例えば、アルジネート、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム、プルランなどの結合剤)及び粉砕セルロース材料(例えば、微粒子径の木材パルプ)などの材料と組み合わせたこれらの材料を使用して製造され得る。例えば、通常の使用条件下などで、ポーチ/コンパートメントが物理的完全性の損失を受ける前に、かなりの量のマイクロカプセル体が材料から浸透するなど、水分散性又は水分解性である材料を設計し、製造できるものもある。所望であれば、風味成分、崩壊補助剤、及び他の所望成分を材料に取り込む又は添加することができる。
【0043】
上記のように、その中に取り込まれているマイクロカプセル体を有する、こうした担体は、ポーチ材料又はシート材料を含むチューブ部材を使用しているかを問わず、例えば、Inever、Apex Korea、Leonhard、Visual Packaging LP及びChung Shan Machineryなどによって製造された垂直形状充填封入ポーチ機、例えば、特定の好適な改良型「スティックパック」を用いて製造できる。さらに具体的には、こうした「スティックパック」機は、好適にも、充填されたポーチが各スティックパックに分離しないように改良し得る。こうした場合、連続チューブ部材が一定の間隔を有するポーチ又は側面に沿って封入された延在領域によって分離されたコンパートメント、又は長手方向の反対側の端部に封入された空のポーチ/コンパートメントを有していてもよい。
【0044】
一部の態様では、好適な改良型スティックパック機を導入して、連続包装フィルターロッド自体を製造できる。例えば、チューブ状部材は、包装材料(例えば、無孔性プラグ包装紙)のストリップを含んでもよく、マイクロカプセル体及び酢酸セルロースなどのフィルター材料に代わる部分又は部位に成形紙「チューブ」を充填できる。コールドグルー又はホットメルトグルーなどの接着剤をプラグ包装に塗布し、チューブ部材を成形し、封入する且つ/又はフィルター材料をその中の適所に保持することができる。他の例では、プラグ包装を加熱活性化接着剤でプレコートできる。当然のことながら、マイクロカプセル体を取り込んだ連続フィルターロッドに直接成形するためにこのように改良されたスティックパック機は、断続的な側面封入(すなわち、標準的な「スティックパック」包装では平坦な端部封入が一般的である)を使用することはない。
【0045】
さらに他の態様では、好適な改良型スティックパック機を導入し、それぞれがその中に配置された複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部を有する別個の担体単位を製造できる。すなわち、場合によっては、担体600は、上記のように、個々のポーチ又はコンパートメント(例えば、
図3参照)若しくはカプセル部材又はカートリッジ部材(例えば
図4参照)などの容器部材700などの別個の単位を含み得る。こうした場合、挿入成形ユニット400は、マイクロカプセル体500の別個の群が担体又は容器部材700のそれぞれ別個の単位と係合するように構成されてもよい。担体ユニット/容器部材の別個の単位の例では、挿入ユニットは、更に担体ユニット/容器部材と相互に作用し、重力より大きい力を用いて、その中に複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部を有する担体ユニット/容器部材をロッド部材に導入するように構成された挿入促進デバイスを含み得る。すなわち、挿入工程中、挿入ユニットを空気圧又は任意の他の好適な原動力を導入し、担体ユニット/容器部材を連続ロッド部材に挿入するように積極的に促すように構成され得る。例えば、Stokesらの米国特許第7,972,254号、Nelsonらの米国特許出願第2010/0101589号に記載の装置及び方法を用いて、こうした別個の単位をフィルターロッド部材の挿入を得ることができ、これらは参照により本明細書に援用される。したがって、フィルターロッド部材への別個の単位の挿入に関するこうした装置及び方法の詳細は、簡潔にするために本明細書には記載していないが、当業者には理解されるであろう。
【0046】
上記のように、あらゆる場合に、こうした長手方向に隔置されたポーチ/コンパートメント620、640を有し、それぞれがその中に配置されたマイクロカプセル体500を有する連続担体部材600を連続フィルターロッド220に挿入できる。つまり、挿入ユニット214を、マイクロカプセル体を保持する担体の連続供給をフィルター材料の連続供給に挿入するために、連続ロッド部材がその中に担体及び関連するマイクロカプセル体を含むように、構成することができる。連続担体部材を連続フィルターロッドへのこのような挿入を当業者に理解される異なる方法で得られ、こうした挿入工程は、例えば、Nelsonらの米国特許第7,740,019号において開示され得る。したがって、その結果得られる連続フィルターロッド220は、各フィルター要素がその中に配置される複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部を有する担体の少なくとも一部を含むように適切にフィルター要素205に分割することができる。
【0047】
本発明のさらなる態様によれば、連続担体部材600は、多く異なる形態を取ることができる。例えば、場合によっては、例えば、
図5に示すとおり、担体は連続波形部材740(すなわち、一定間隔のピーク及びくぼみを有する正弦波形の連続シート部材)を含み得る。こうした場合、挿入成形ユニット400は、連続波形部材740に沿って、複数個マイクロカプセル体500の少なくとも一部において、一定間隔のくぼみ750に配置するように構成され得る。必要又は所望であれば、連続波形部材740は、その中においてマイクロカプセル体500の保持を促進させるようにそのくぼみ750に配置された、例えば、適切な接着材料(図示せず)を有し得る。
【0048】
その他の場合、担体は、
図6の要素800として模式的に示す、例えば、連続シート部材、さらに具体的には、平坦シート部材を含むことができる。こうした場合、挿入成形ユニット400は、連続シート部材800に沿って、複数のマイクロカプセル体500の少なくとも一部において連続して配置されるように構成され得る。一部の特定の態様において、シート部材800は、複数のマイクロカプセル体500の少なくとも一部がそこに接着するような、その部材に結合される接着材料(図示せず)を有し得る。マイクロカプセル体500は、マイクロカプセル体500が明確な切断又は中断なくそれに沿って延在する1つの層を形成するように、連続シート部材800に沿って、連続して配置し得る。しかし、その他の場合、例えば、
図7に示すとおり、マイクロカプセル体500は、隔置された不連続群において、それぞれが、複数のマイクロカプセル体500の少なくとも一部を含み、連続シート部材800に沿って連続して配置し得る。
【0049】
同様の態様において、例えば、
図8に示す要素850に示すとおり、担体は、例えば、連続ウェブ部材(すなわち、酢酸セルロースフィルタートウなど)を含み得る。このような態様において、挿入成形ユニット400は、複数のマイクロカプセル体500の少なくとも一部がその中において分散される且つ/又は懸濁されるように、複数のマイクロカプセル体500の少なくとも一部において、連続して配置され、連続ウェブ部材850と相互に作用するように構成され得る。必要又は所望であれば、接着材料(図示せず)は、分散される又は別の方法で分配させた後に、必要に応じて、連続ウェブ部材850に結合させ、その中のマイクロカプセル体を容易に保持できる。マイクロカプセル体500は、マイクロカプセル体500が明確な切断又は中断なくそれに沿って延長する1つの層を形成するように、連続シート部材800に沿って、連続して配置し得る。しかし、その他の場合、マイクロカプセルが、隔置された群中で連続ウェブ部材に沿って、本質的に局所的に分散されるように、マイクロカプセル体500は、隔置された不連続群において、それぞれが、複数のマイクロカプセル体500の少なくとも一部を含み、連続ウェブ部材850に沿って連続して配置し得る。必要又は所望であれば、挿入成形ユニット400は、更に、連続延長ロッド部材860又は他の適切な構造周辺においてその中に分散される、複数のマイクロカプセル体500の少なくとも一部を有する連続ウェブ部材850を包むように構成することができ、例えば、連続ロッド部材にマイクロカプセル体を挿入する間、連続延長ロッド部材860は、連続ウェブ部材850のサポート構造を提供する(参照
図9)。場合によっては、こうした延長ロッド部材860は、フィルター要素からの主流煙に関して、効果的でない又は最小限の効果となるように構成され得る。更にその他の場合では、その中で分散された複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部を有する連続ウェブ部材が連続ロッド部材220に挿入されると、こうした延長ロッド部材860が分解されるように構成され得る。
【0050】
更に同様の態様において、担体は、例えば、
図7の要素800に示すとおり、例えば、連続ストランド部材(すなわち、糸、ひも又は他の好適なフィラメント部材)を含み得る。こうした態様では、挿入成形ユニット400は、連続長尺状ストランド部材800に沿って、複数のマイクロカプセル体500の少なくとも一部において連続して配置されるように構成され得る。一部の特定の態様において、長尺状ストランド部材は、複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部がその部材に接着するような、その部材に結合される接着材料(図示せず)を有し得る。マイクロカプセル体500は、マイクロカプセル体が明確な切断又は中断なくそれに沿って延在する1つの鎖を形成するように、連続ストランド部材に沿って、連続して配置し得る。しかし、その他の場合、例えば、
図7に示すとおり、マイクロカプセル体500は、隔置された不連続群において、それぞれが、複数のマイクロカプセル体500の少なくとも一部を含み、連続シート部材800に沿って連続して配置し得る。
【0051】
使用中、マイクロカプセル体が使用者の口内に存在する水分と接触することによって、使用者の口内でマイクロカプセル体を軟化し、物理的完全性を損失させ、風味成分を放出させることができる。その他の場合、マイクロカプセルは、圧力を印加えて風味成分を放出するために意図的に破砕できる。こうした風味成分を放出することにより、製品の風味又はそこから流れる煙を変更又は増強し、使用者が製品を楽しむ期間を延長することができる。しかし、特定の場合には、フィルター要素から流れる主流煙を変更することを目的として、マイクロカプセル体の展開を促進するために連続ロッド部材220においてある条件を含む必要があるか又は所望してもよい。例えば、場合によっては、比較的寸法の小さいマイクロカプセル体は、それ自体が破裂することなく、それによって運搬された薬剤を放出できる。すなわち、喫煙者が喫煙者の指により、マイクロカプセル体を含むフィルター要素印加された圧力によって、マイクロカプセル体を破裂させることは困難であり得る。こうした場合、近接するマイクロカプセル体間の相互作用により、1つ以上のマイクロカプセル体の破裂が促進され得るが、常に溶解が引き起こされるわけではない。
【0052】
従って、一部の態様では、挿入ユニット214の1つ及び挿入成形ユニット400は、更に、連続ロッド部材220/フィルター要素において、破裂促進デバイス880(例えば、
図10参照のこと)とマイクロカプセル体とが結合するように構成することができ、破裂促進デバイス880は、マイクロカプセル体の少なくとも一部の破裂が、相互作用する時に、促進されるように構成され得る。例えば、「アンビル」又は好適な比較的硬い物体を、破裂デバイスとして連続ロッド部材/フィルター要素に挿入し、マイクロカプセル体500に沿って又は近接して配置できる。こうした場合、喫煙者は、マイクロカプセル体に圧力を加え、この圧力は、マイクロカプセル体の破壊を促進するために、比較的硬い物体に抵抗を示す。以前開示したとおり、例えば、一部の態様では、延長ロッド部材860は、例えば、
図9A及び9Bに示すとおり、マイクロカプセル体に対する圧力に抵抗する比較的硬い物体として適切に配置され得る。
図9Aは、延長ロッド部材860がロッド部材全体205(及び/又は連続包装ロッド220から連続して)から延在する一実施例を模式的に示し、
図9Bは、破壊促進デバイス880又は「アンビル」として機能する延長ロッド部材860のそれぞれの場合、延長ロッド部材860がロッド部分205のセグメント205aから延在する(すなわち、多構成又はマルチセグメントフィルター要素の一部として)ことを模式的に示す。
【0053】
その他の場合、破壊促進デバイスは、例えば、喫煙者がその研磨作用を介してマイクロカプセルを破壊するのに十分な剛性を有する研磨布を含み得る。しかし、破壊促進デバイスの特定の性質は、例えば、マイクロカプセル体壁の厚さ、その寸法、それらによって保持される特定の正味重量など、様々な要因に関与し得ることは、当業者には明らかであろう。従って、破壊促進デバイス880の性質及び構造は、含まれるのであれば、本明細書に記載された実施例からかなり変更点があってもよい。
【0054】
一部の態様では、マイクロカプセル体は、フィルターロッド部材に挿入させると、担体から放出させる又は別の方法で担体から独立させることが望ましいと考えられる。こうした場合、放出ユニット890(例えば
図1を参照)は、担体及び関連のあるマイクロカプセル体をロッド部材内に配置すると、担体600からマイクロカプセル体500を放出するように構成され得る。こうすることで、放出ユニット890は、担体の溶解、崩壊及び分解のいずれか1つを行い、それからマイクロカプセル体を放出させるように構成され得る。マイクロカプセル体と担体との接着性相互作用に伴う配置において、放出ユニット890は、接着剤を放出、溶解又は別の方法で非活性化させて、マイクロカプセル体を担体からなくすように構成され得る。
【0055】
例えば、マイクロカプセル体と担体との係合に関して、マイクロカプセル体の取り扱い及びアセンブリのフィルターロッド部材220への挿入を含む、挿入工程の機械的特性により、一部の態様においては、挿入工程完了時に、フィルターロッド部材内のマイクロカプセル体を検査できる能力を有することが望ましいと考え得る。したがって、場合によっては、検査ユニット306(
図1など参照のこと)を提供及び配置し、その中に担体及びマイクロカプセル体を有するロッド部材を検査することができる。1つの特定の態様において、検査ユニット306は、破損しやすいマイクロカプセル体がロッド部材に挿入時に無傷のままであるかを判定するために構成され得る。カプセルに液体有効成分を充填した場合、検査ユニット306は、湿度センサー又はいずれかのマイクロカプセル体が挿入工程中に破壊した又は別の方法で欠陥となったかを判定するために構成された他の適切なセンサーを含み得る。しかし、当業者には任意の検査システム又はユニットにより、フィルターロッド部材内に挿入されたマイクロカプセル体の他の態様を検査できることは明らかであろう。例えば、検査ユニットは、例えば、フィルターロッド部材内に配置されたマイクロカプセル体の数、フィルターロッドの分配、マイクロカプセル体の群の配置/配列、及び/又は担体の状態及び/又はそれらと結合され得る任意の接着剤などを決定するように構成され得る。
【0056】
本明細書に開示されたタイプのマイクロカプセル体は、ワックスなどの材料が取り込まれた外装及び水性液体又は不溶性液体(例えば、水若しくはアルコール又は油などの有機液体、水とアルコール又はグリセリンなどの混和性液体との混合物内での少なくとも1つの風味成分の分解又は分散)を取り込んだ内部有効部分を含み得る。フィルター要素内に取り込むために、マイクロカプセル体内に封入できる代表的風味剤は、天然又は合成であってよく、これらの風味の特徴は、フレッシュ、スィート、ハーブ的、製菓のような、フローラル、フルーティ又はスパイシーなどが挙げられ、限定するものではないが、記載できる特定のタイプの風味には、バニラ、コーヒー、チョコレート、クリーム、ミント、スペアミント、メントール、ペパーミント、ウィンターグリーン、ラベンダー、カルダモン、ナツメグ、シナモン、クローブ、カスカリラ、サンダルウッド、蜂蜜、ジャスミン、ジンジャー、アニス、セージ、甘草、レモン、オレンジ、アップル、ピーチ、ライム、チェリー及びイチゴが挙げられるが、これに限定するものではない。また、Leffingwillら、「喫煙製品のタバコ風味(Tobacco Flavoring for Smoking Products)」(R.J. Reynolds Tobacco Company、1972年)を参照のこと。また、風味には、ユーカリ油など、湿潤剤、冷却剤、円滑剤とみなされる成分を含むこともできる。このような風味は、ニート(単独でなど)又は複合材料(スペアミントとメントール、又はオレンジとシナモンなど)で提供され得る。複合風味は、1つの混合物として、単一のマイクロカプセル体又は複数のマイクロカプセル体の成分として混合され得る。好ましくは、マイクロカプセル体は、いずれのタバコも外装内又は内部有効部分領域内には組み込まれない。しかし、所望であれば、マイクロカプセル体の他の実施形態では、タバコ(細かい群のタバコ品及びタバコ抽出物として、など)を外装内及び/又は内部有効部分領域内に組み込むことができる。例えば、Dubeらの米国特許第7,836,895号参照のこと。
【0057】
一部の態様では、有効部分は、風味剤及び希釈剤又は担体の混合物である。希釈剤は、中鎖トリグリセリドなどのトリグリセリド、さらに具体的には、食品用混合物の中鎖トリグリセリドなどが好ましい。例えば、Radzuanら、Porim Bulletin、39、33〜38(1999年)参照のこと。マイクロカプセル体内の風味量及び希釈剤は変更できる。場合によっては、希釈剤は、完全に除去することができ、全有効部分において、風味剤を含むことができる。あるいは、希釈剤が有効部分のほぼ全体に含まれていてもよく、風味剤は、非常に効力のあるごくわずかな量のみを含む。一実施形態において、風味剤と希釈剤との混合物は、希釈剤とのバランスを取って、有効成分の全重量に対して、風味剤は約5重量%〜約75重量%の範囲であり、更に好ましくは、約5重量%〜約25重量%の範囲であり、最も好ましくは、約10重量%〜約15重量%の範囲である。
【0058】
マイクロカプセル体の破砕強度は、著しい早期又は望ましくない破損のない、通常の取り扱い及び貯蔵に十分である。マイクロカプセル体の破砕強度も、フィルター要素内のマイクロカプセル体のかなりの数を含むシガレットの使用中、目的のある方法で喫煙者が容易に破ることができるようにかなり低い。しかし、その他の場合、必要に応じて破壊促進デバイスを備えてもよい。マイクロカプセル体が好適な完全性及び破壊能力をいずれも備えると、カプセル径及びタイプなどの要素に応じて、実験によって判定することができ、また、設計の選択性の問題になり得る。例えば、Thomasらの米国特許第7,479,098号を参照されたい。同文献は参照により本明細書に援用される。
【0059】
本発明の好ましいシガレットは、引っ張りに対する所望の抵抗を示す。例えば、代表的なシガレットは、空気流量17.5cc/秒での水圧降下において、圧力降下約50mm〜約200mmを示す。シガレットは、空気流量17.5cc/秒での水圧降下において、好ましい圧力降下値は約60mm〜約180mm、さらに好ましくは、約70mm〜約150mmである。典型的には、シガレットの圧力降下値は、Filtrona Instruments and Automation Ltdから入手可能なFiltrona Cigarette Test Station (CTS Series)を用いて計測する。
【0060】
本発明のフィルター要素は、以下に記載されているシガレットに取り込むことができる。Clearmanらの米国特許第4,756,318号、Banerjeeらの米国特許第4,714,082号、Whiteらの米国特許第4,771,795号、Sensabaughらの米国特許第4,793,365号、Clearmanらの米国特許第4,989,619号、Clearmanらの米国特許第4,917,128号、Korte米国特許第4,961,438号、Serranoらの米国特許第4,966,171号、Baleらの米国特許第4,969,476号、Serranoらの米国特許第4,991,606号、Farrierらの米国特許第5,020,548号、Shannonらの米国特許第5,027,836号、Clearmanらの米国特許第5,033,483号、Schlatterらの米国特許第5,040,551号、Creightonらの米国特許第5,050,621号、Bakerらの米国特許第5,052,413号、Lawson米国特許第5,065,776号、Nystromらの米国特許第5,076,296号、Farrierらの米国特許第5,076,297号、Clearmanらの米国特許第5,099,861号、Drewettらの米国特許第5,105,835号、Barnesらの米国特許第5,105,837号、Hauserらの米国特許第5,115,820号、Bestらの米国特許第5,148,821号、Haywardらの米国特許第 5,159,940号、Riggsらの米国特許第5,178,167号、Clearmanらの米国特許第 5,183,062号、Shannonらの米国特許第5,211,684号、Deeviらの米国特許第5,240,014号、Nicholsらの米国特許第5,240,016号、Clearmanらの米国特許第5,345,955号、Casey,IIIらの米国特許第5,396,911号、Riggsらの米国特許第5,551,451号、Bensalemらの米国特許第5,595,577号、Meiringらの米国特許第5,727,571号、Barnesらの米国特許第5,819,751号、Matsuuraらの米国特許第6,089,857号、Bevenらの米国特許第6,095,152号及びBeven米国特許第6,578,584号。これらは、参照により本明細書に組み込まれる。例えば、本発明のフィルター要素は、R.J.Reynolds Tobacco Companyから商標名「Premier」及び「Eclipse」で販売されているシガレットのタイプ内に取り込むことができる。例えば、「Chemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco」(R. J.Reynolds Tobacco Company Monograph (1988))及び「Inhalation Toxicology」12:5、1〜58頁(2000年)に記載されているこれらのタイプのシガレットを参照のこと。これらは参照により本明細書に組み込まれる。
【0061】
喫煙物品のフィルター要素への取り込みに関して、本明細書で参照されたマイクロカプセル体は、本明細書の発明から恩恵を得る一般的な微小規模体の代表となり得ることは、当業者には理解されるであろう。例えば、本明細書に記載の本発明に従って添加される他の微小規模体には、例えば、所定の濃縮量の煙変更成分を使用者に送達されるために設計されたビーズ、ペレット、ロッド、又は他の形状の品目又はそれらの組み合わせが挙げられる。一部の例では、製造に有用な代表的タイプの材料及び成分は、本質的に水不溶性風味付きビーズ、ストランド又はペレットは、R.J.Reynolds Tobacco Companyから販売されている「Camel Dark Mint」、「Camel Mandarin Mint」、「Camel Spice Crema」、「Camel Izmir Stinger」、「Camel Spice Twist」、「Camel Mandalay Lime」及び「Camel Aegean Spice」などのシガレットのフィルター内に見られる。微小規模体は、好ましくは、快適且つ便利な使用のために提供される形状及び外見である。
【0062】
多くの変更及び本明細書に記載されている本発明のその他の態様は、前述の説明及び添付文書に提示されている教示の恩恵を有する、本発明に関する当業者に明らかであろう。例えば、場合によっては、マイクロカプセル体は、本明細書に記載されている方法とは別の方法で、「担体」に結合されることなく、連続ロッド部材220/フィルター要素に直接挿入されてもよい。前述のとおり、挿入促進デバイス400は、担体ユニット/容器部材と相互に作用して、その中に複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部を有する担体ユニット/容器部材を重力より大きい力を用いて、ロッド部材に導入するように構成され得る。すなわち、挿入工程中、挿入ユニットを空気圧又は任意の他の好適な原動力を根元900から導入し、担体ユニット/容器部材を連続ロッド部材に挿入するために積極的に促すように構成され得る(例えば、
図11参照のこと)。
【0063】
一部の態様では、こうした概念は、同様に、マイクロカプセル体自体について、導入できる。すなわち、マイクロカプセル体は、一部の場合、連続ロッド部材220に直接挿入できる。マイクロカプセル体をこのように挿入するために、適切に改良された装置は例えば、米国特許第7,115,085号、米国特許第7,654,945号及びDealの米国特許第7,833,946号、Novakらの米国特許シリアル番号12/874,420号(2010年9月2日に出願)に記載されているタイプを導入できる。
【0064】
さらに具体的には、マイクロカプセル体を直接連続ロッド部材に挿入するために、長手方向軸を画定するシガレットのフィルターロッド部材を形成する適切な装置は、フィルター材料の連続供給を連続円筒型ロッド部材に形成するために構成されたロッド成形ユニット及びそれに沿って別個の位置で破損しやすい複数のマイクロカプセル体を直接ロッド部材に導入するために構成された挿入ユニットを含むことができる。一態様には、こうした挿入ユニット950(例えば、
図11参照のこと)は、複数のマイクロカプセル体500を含むように構成された貯蔵部960を含むことができ、貯蔵部は、例えば、それからロッド部材220に向かって延在する
図11の要素970に示すとおり、少なくとも1つのテーパーチャネル(すなわち、漏斗部材)と連通することができる。こうした場合、少なくとも1つのテイパードチャネル970は、それに沿った1つの別個の位置において、複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部の別個の群を貯蔵部960から、直接ロッド部材に送達するように構成できる。すなわち、挿入ユニットは、こうしたマイクロカプセル体の投入量又は別個の群として、貯蔵部(すなわち、ホッパー)から及びロッド部材に導入された少なくとも1つのテーパーチャネル(すなわち、漏斗)を介して計量されたマイクロカプセル体を送達するように構成され得る。必要又は所望であれば、例えば、根元900からの空気量などの原動力を、こうしたマイクロカプセル体の別個の群を連続ロッド部材220に導入するために、少なくとも1つのテーパーチャネル970から加えることができる。
【0065】
別の態様において、挿入ユニットは、複数のマイクロカプセル体を収容し、複数の孔を画定し、略円形に配置された貯蔵部(すなわち、ホッパー)を含み得る。アーム部材は、操作できるように貯蔵部と係合でき、貯蔵部内の複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部を穴に導入するためにその中で回転できるように構成され得る。装入送達デバイスは、操作できるように貯蔵部と係合してよく、連続的に画定された各穴と係合し、それに沿って別個の位置の1つにおいて、マイクロカプセル体の少なくとも一部を直接ロッド部材に導入するように、構成され得る。こうした挿入ユニットは、記載された装置のタイプの好適な変更、例えば、Novakらの米国特許シリアル番号第12/874,420号(2010年9月2日出願)(1つ以上の物体をスヌース(snus)ポーチに導入する装置及び方法に関して)を介して供給でき、これらは全体が参照により本明細書に援用される。
【0066】
さらに別の態様では、挿入ユニットは、複数のマイクロカプセル体を含むように構成された貯蔵部を含み得る(すなわち、ホッパー)。貯蔵部は、それからロッド部材に対して延在する少なくとも1つの空気送達デバイスと連通させることができ、少なくとも1つの空気送達デバイスは、少なくともマイクロカプセル体の一部を収容するように、また、それに沿った別個の位置の1つにおいて、空気圧を用いて(すなわち、根元900から空気「直接挿入」チューブ)(例えば、
図11参照のこと)を直接ロッド部材220に導入するために複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部の別個の群を送達するように、構成され得る。
【0067】
あらゆる場合に、本発明の態様は、連続巻きタバコフィルターロッド部材を分割して、別個のフィルター要素部分を形成するとき、1つのロッド部材の紙巻タバコフィルター要素に対して複数のマイクロカプセル体の少なくとも一部の別個の群を所望の配置が得られるように、特に、マイクロカプセル体を供給し、こうしたマイクロカプセル体の別個の群を、それに沿って別個の場所において連続シガレットフィルター要素ロッド部材内に設置するように構成される。
【0068】
従って、本発明は、特定の態様に制限するものではないこと、並びに変更及び他の態様を補正請求項の範囲内に含むことを意図するものであることを理解すべきである。特定の用語が本明細書で使用されているが、汎用的且つ説明的な意味でのみ使用され、制限することを目的とするものではない。