特許第5992124号(P5992124)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5992124-超弾性耳かき 図000002
  • 特許5992124-超弾性耳かき 図000003
  • 特許5992124-超弾性耳かき 図000004
  • 特許5992124-超弾性耳かき 図000005
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5992124
(24)【登録日】2016年8月26日
(45)【発行日】2016年9月14日
(54)【発明の名称】超弾性耳かき
(51)【国際特許分類】
   A47K 7/00 20060101AFI20160901BHJP
【FI】
   A47K7/00 105
【請求項の数】1
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2016-100948(P2016-100948)
(22)【出願日】2016年5月20日
【審査請求日】2016年5月31日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】599157745
【氏名又は名称】アオキ流通株式会社
(72)【発明者】
【氏名】青木 純一
【審査官】 油原 博
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭50−149259(JP,U)
【文献】 特開2005−13639(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3139866(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
超弾性力を持つ棒状の形状記憶合金の端にかき出し部と、他端に払い出し部を備え、かき出し部の清掃の為、付着した耳あかを取る時には、棒状の形状記憶合金を曲げ、払い出し部でかき出し部に付着した耳あかを取り、その後は超弾性力により耳かきが元の形状に戻ることできることを特徴とする超弾性耳かき。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耳の穴を掃除する時に用いる超弾性耳かきに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の耳かきには、ブラシ付き耳かきであってブラシが本体の内部に挿入できる構成となっていることを特徴とする耳かきがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、棒状の支持棒の先端に略半球状をなす半球状部および該半球状部と同軸で略同径の截頭円錐部とを2段に形成した耳掻き部と、一端に該耳掻き部の支持棒を装着するとともに他端に耳掻き部に付着した耳垢を掃除するための刷毛体を収納可能にした筒状の握り柄と、前記筒状の握り柄の他端側に装填する前記刷毛体の基端を支持したキャップとを備えたことを特徴とする耳かきがある(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
以下、従来の特許文献について説明する。特許文献1の耳かきでは、耳かき本体と、該耳かき本体に設けられたかき取り部に付着した耳かすを、取り除くためのブラシ部材とから成り、ブラシが本体の内部に挿入できる構成となっているので、かき出し部であるかき取り部とブラシは別体である必要がある。
【0005】
特許文献2の耳かきでは、一端に該耳掻き部の支持棒を装着するとともに他端に耳掻き部に付着した耳垢を掃除するための刷毛体を収納可能にした筒状の握り柄を持ち、刷毛筒状の握り柄に耳掻き部に付着した耳垢を掃除するための刷毛体であるブラシを収納可能にしているので、かき出し部である耳かき部とブラシは別体である必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−237086号公報(課題)
【特許文献2】実登3114020号公報(請求項1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする問題点は、特許文献1ではかき出し部とブラシが別体であり、ブラシが本体の内部に挿入されているので、かき出し部を清掃するためのブラシを取り出す時に労力を要すること。
【0008】
特許文献2では、かき出し部とブラシが別体であり、ブラシが収納部である筒状の握り柄に収納してあるので、かき出し部を清掃するためのブラシを取り出す時に労力を要する点である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、超弾性力を持つ棒状の形状記憶合金の端に、へら型、円盤型、コイル型、ループ型等の耳あかをかき出すかき出し部と、他端に耳かきの仕上げに耳に差し込んで軽く拭うなどして用いられる、ブラシや梵天の払い出し部を備え、かき出し部の清掃の為、付着した耳あかを取る時には棒状の形状記憶合金を曲げて払い出し部でかき出し部に付着した耳あかを取り、その後は超弾性力により耳かきの形状が元に戻ることを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の超弾性耳かきは、超弾性力を持つ棒状の形状記憶合金の端にかき出し部と、他端に払い出し部を備え、かき出し部の清掃の為、付着した耳あかを取る時には、棒状の形状記憶合金を曲げ、払い出し部でかき出し部に付着した耳あかを取り、その後は超弾性力により耳かきの形状が元に戻るので、払い出し用のブラシや梵天を別体の中に用意する必要がないという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は本体の棒を曲げ、払い出し部でループ型かき出し部に付着した耳あかを取っている例の斜視図である。
図2図2は本体の棒を曲げ、払い出し部で円盤型かき出し部に付着した耳あかを取っている例の斜視図である。
図3図3は各種ある耳かき内の三例であり、Aはかき出し部がループ型かき出し部、払い出し部がブラシであり、同様にBは円盤型かき出し部とブラシ、Cはへら型かき出し部と梵天とした例の正面図である。
図4図4は棒に指で握り易いサイズの被覆部を設け、耳かきを握り易くした例の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
かき出し部と払い出し部を備える耳かきであって、かき出し部と払い出し部が別体で、かき出し部を清掃するための払い出し部が収納部に収納してあるものなどにおいて、払い出し部を取り出す時に労力を要するという事を防ぐ目的を、超弾性力を持つ棒状の形状記憶合金の端にかき出し部と、他端に払い出し部を備え、かき出し部の清掃の為、付着した耳あかを取る時には、棒状の形状記憶合金を曲げ、払い出し部でかき出し部に付着した耳あかを取り、その後は超弾性力により耳かきの形状が元に戻るので、払い出し用のブラシや梵天を別体の中に用意する必要がないので、余分な労力を要することなくかき出し部の清掃が出来る事で実現した。
【0013】
以下に本発明の実施形態を、図面を参照しながら具体的に説明するがこの実施形態に限定されるものではない。図1は、本体1の棒11を曲げ、払い出し部3でループ型かき出し部21に付着した耳あかを取っている例の斜視図であって、払い出し部3をイ方向に前後すると、ブラシ31の動きによりループ型かき出し部21の清掃が出来る。
【0014】
図2は、本体1の棒11を曲げ、払い出し部3で円盤型かき出し部22に付着した耳あかを取っている例の斜視図であって、払い出し部3をイ及びロ方向に前後左右すると、ブラシ31の動きにより円盤型かき出し部22の清掃が出来る。
【0015】
図3は、各種ある耳かきの内の三例であり、Aはかき出し部2がループ型かき出し部21、払い出し部3がブラシ31であり、同様にBは円盤型かき出し部22とブラシ31、Cはへら型かき出し部23と梵天32とした例の正面図であって、これらの例以外にも様々な形態の耳かきが世に出回っている。
【0016】
図4は、棒11に指で握り易いサイズの被覆部12を設け、耳かきを握り易くした例の正面図であって、柔軟性のある被覆材、例えばゴムまたはポリエチレンやポリ塩化ビニルで被覆部12を形成し、棒11の曲げ伸ばしに合わせ、被覆部12も同様の曲げ伸ばしが可能である。
【0017】
このようにして作成された超弾性耳かきは、超弾性力を持つ棒状の形状記憶合金の端にかき出し部2と、他端に払い出し部3を備え、かき出し部2の清掃の為、付着した耳あかを取る時には、棒状の形状記憶合金を曲げ、払い出し部3でかき出し部2に付着した耳あかを取り、その後は超弾性力により耳かきの形状が元に戻ることが出来るので、従来のブラシ31でかき出し部2を清掃する耳かきにおいて、かき出し部2とブラシ31が別体であり、ブラシ31が本体1の内部に挿入されているものとか、ブラシ31が収納部である筒状の握り柄に収納してあるものなどが、ブラシ31を取り出す時に労力を要するという問題点を解消できる。
【符号の説明】
【0018】
1 本体
11 棒
12 被覆部
2 かき出し部
21 ループ型かき出し部
22 円盤型かき出し部
23 へら型かき出し部
3 払い出し部
31 ブラシ
32 梵天
4 手
【要約】
【課題】従来のブラシでかき出し部を清掃する耳かきには、かき出し部とブラシが別体であり、ブラシが本体の内部に挿入されているものとか、ブラシが収納部である筒状の握り柄に収納してあるものなどがあり、ブラシを取り出す時に労力を要するという問題があった。余分な労力を要することのない耳かきを提供する。
【解決手段】超弾性力を持つ棒状の形状記憶合金の端にかき出し部2と、他端に払い出し部3を備え、かき出し部2の清掃の為、付着した耳あかを取る時には、棒状の形状記憶合金を曲げ、払い出し部3でかき出し部2に付着した耳あかを取り、その後は余分な労力を要することなく、超弾性力により耳かきの形状が元に戻ることが出来る。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4