特許第5992308号(P5992308)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5992308
(24)【登録日】2016年8月26日
(45)【発行日】2016年9月14日
(54)【発明の名称】経口体臭改善組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/085 20060101AFI20160901BHJP
   A61K 31/045 20060101ALI20160901BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20160901BHJP
   A23L 33/10 20160101ALI20160901BHJP
【FI】
   A61K31/085
   A61K31/045
   A61P17/00
   A23L33/10
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-266058(P2012-266058)
(22)【出願日】2012年12月5日
(65)【公開番号】特開2013-144668(P2013-144668A)
(43)【公開日】2013年7月25日
【審査請求日】2015年7月23日
(31)【優先権主張番号】特願2011-271961(P2011-271961)
(32)【優先日】2011年12月13日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002819
【氏名又は名称】大正製薬株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】591011410
【氏名又は名称】小川香料株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000590
【氏名又は名称】特許業務法人 小野国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森戸 暁久
(72)【発明者】
【氏名】中村 昌則
(72)【発明者】
【氏名】武井 拓人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 龍一郎
(72)【発明者】
【氏名】松本 克之
【審査官】 今村 明子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−249035(JP,A)
【文献】 特開2003−113392(JP,A)
【文献】 特開2011−237416(JP,A)
【文献】 特開昭63−000266(JP,A)
【文献】 アロマリサーチ,2006年 2月28日,Vol.7, No.1,p.63-65
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 9/00− 9/72
A61K 31/00−31/80
A61K 33/00−33/44
A61K 47/00−47/48
A61P 1/00−43/00
A23L 33/00
A23G 3/00
C11B 9/00
A61K 8/00−8/99
A61Q 1/00−90/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
グアイアコールおよびベンジルアルコールを含有する経口摂取して加齢臭又は足臭改善のために用いられる組成物。
【請求項2】
さらにリナロールオキシド、アネトールおよびフェネチルアルコールから選ばれる化合物の少なくとも1種以上を含有する請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
食品又は医薬品である請求項1または2記載の組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経口体臭改善組成物に関し、更に詳細には、経口摂取することで人の体臭を改善することのできる経口体臭改善組成物およびこれを用いた体臭改善方法に関する。
【背景技術】
【0002】
体臭は、人の体から放出される種々の揮発成分より構成されており、食生活、ストレス、加齢、各種疾患等の様々な状況において変化することが知られている。特に食生活と体臭の関係に関して、広く知られており、その代表的なものとしては、大蒜が挙げられる。
【0003】
この体臭としては、人の汗の中に含まれる成分の臭い、皮膚からの分泌物の臭い、あるいはそれらの酸化物等に起因する臭い、腋臭、足臭、口臭、糞尿臭、加齢臭等が知られており、これらは人にとって不快な臭いと感じるため、これらの臭いを消臭あるいは低減するための様々な対策がなされている(特許文献1〜3)。
【0004】
しかし、上記したように、体臭は、種々の臭い成分から構成される複合臭であるため、この様々な臭いに対応することは、非常に難しく、十分な対応がとれているとはいえない。
【0005】
一方、体臭を改善させる漢方薬が医心方において古くから伝えられており、その代表的なものとしては、体身香が知られている。体身香は、芳香性の強い生薬からなっており、摂取することで体から香気を放出するようになり、体臭を改善させることができるといわれている。
【0006】
また、バラの香りの代表成分である、リナロール、シトロネロールおよびゲラニオールに関しても、これを摂取することで、これら成分そのものが体から放出され(非特許文献1)、体臭を改善することができることが報告されている。すなわち、摂取することで体から放出される物質は、体臭を改善させる効果を有する可能性があるといえる。
【0007】
しかしながら、経口摂取により体表面から放出され、十分な効果をもって不快な体臭に対する消臭効果(以下「マスキング」という)や調和効果(以下「ハーモナージュ」という)を示す化合物ないし組成物は、これまでに知られていないのが実情であった。なお、本発明における「ハーモナージュ」とは、各種体臭の存在下であっても、体臭を含めた、におい全体として調和をとることができ、体臭の不快さを解消することを可能にする効果を意味する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−248120
【特許文献2】特開2009−280573
【特許文献3】特開平11−286423
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】BUNSEKI KAGAKU Vol55、No10、787−792(2006)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その課題は、経口摂取することで、体臭を十分にマスキング及び/又はハーモナージュすることが可能である経口体臭改善組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、グアイアコール及びベンジルアルコールを含有する組成物を経口摂取することで、体臭を有効にマスキング及び/又はハーモナージュすることができること、およびこれらに更に特定の化合物を組みあわせることで、より体臭が改善されることを見出し、本発明を完成した。
【0012】
すなわち、本発明は、
(1)グアイアコールおよびベンジルアルコールを含有する経口体臭改善組成物、
(2)さらに、リナロールオキシド、アネトールおよびフェネチルアルコールから選ばれる化合物の少なくとも1種以上を含有する(1)に記載の経口体臭改善組成物、
(3)食品及び医薬品である(1)または(2)に記載の経口体臭改善組成物、
(4)体臭が加齢臭、口臭または足臭である(1)ないし(3)のいずれかに記載の経口体臭改善組成物、
(5)グアイアコールおよびベンジルアルコールを含有する組成物を経口摂取することを特徴とする体臭の改善方法、
(6)グアイアコールおよびベンジルアルコールと、リナロールオキシド、アネトールおよびフェネチルアルコールよりなる群から選ばれる化合物の少なくとも1種以上を含有する組成物を経口摂取することを特徴とする体臭の改善方法
である。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、経口摂取することで、人の体臭を効果的に改善することが可能な経口体臭改善組成物の提供が可能になった。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に使用される体臭改善成分の1つであるグアイアコールは、その一般名が2−メトキシフェノールであり、公知の化合物である。このものは、コーヒー、チョコレートなどに香料として使用されるものである。
【0015】
また、他方の成分であるベンジルアルコールも周知の芳香族アルコールであり、溶剤の他、香りが良いことから殺菌剤としても用いられているものである。
【0016】
しかしながら、これらグアイアコールやベンジルアルコールを経口摂取した結果として、体表面から放出される物質が不快な体臭をマスキングないしハーモナージュすることに関しては、全く報告されていない。
【0017】
本発明の経口体臭改善組成物では、必須成分として、上記グアイアコールとベンジルアルコールを併用する。この組成物における、グアイアコールとベンジルアルコールの配合量は食品添加物公定書に記載された経口摂取の安全の範囲内であり、配合比も各成分が安全量の範囲にあれば特に限定されない。しかし、一般的なグアイアコールとベンジルアルコールの配合量は、全組成物中に対して、それぞれ0.001〜10質量%(以下、「%」で示す)であり、好ましくは0.005%〜5%、更に好ましくは0.01〜3%である。
【0018】
また、本発明の経口体臭改善組成物では、上記グアイアコールおよびベンジルアルコールの必須体臭改善成分に、さらに必要に応じて、リナロールオキシド、アネトール、フェネチルアルコールから選ばれる化合物の少なくとも1種以上を併用することもできる。これら併用される各成分は、何れも公知化合物である。
【0019】
上記の、リナロールオキシド、アネトール、フェネチルアルコールを併用する場合、その配合量は、食品添加物公定書に記載された経口摂取の安全の範囲内であり、配合比も各成分が安全量の範囲にあれば特に限定されない。一般的なその配合量は、グアイアコールとベンジルアルコールの合計量100重量部に対して、各々0.00005〜5000重量部であり、好ましくは0.0005〜500重量部、更に好ましくは0.0016〜150重量部である。
【0020】
本発明の経口体臭改善組成物は、上記グアイアコールとベンジルアルコールとを、あるいは、これらとリナロールオキシド等の併用成分とを、公知の経口医薬成分あるいは食品素材に配合し、常法に従って製剤化することにより、医薬品、医薬部外品または食品の形態で調製される。
【0021】
本発明の経口体臭改善組成物において利用される経口医薬成分あるいは食品素材の例としては、賦形剤、pH調整剤、清涼化剤、懸濁化剤、消泡剤、粘稠剤、溶解補助剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、抗酸化剤、コーティング剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、可塑剤等が挙げられ、これらは、発明の効果を損なわない質的および量的範囲で利用しうる。
【0022】
上記成分のうち、pH調整剤としては、有機及び無機の食用酸を用いることができる。酸はそれらの非解離形で、あるいはそれらの各塩、例えばクエン酸、リンゴ酸、フマル酸、アジピン酸、リン酸、グルコン酸、酒石酸、アスコルビン酸、酢酸、リン酸又はそれらの混合物を含めた食用有機酸である。また、重炭酸塩、リン酸水素カリウム又はナトリウム、リン酸二水素カリウム又はナトリウム等も用いることができる。
【0023】
また、抗酸化剤としては、例えばビタミンC、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、α−トコフェロール、クエン酸等、着色剤としては、例えばタール色素、酸化チタン等、界面活性剤としては、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリソルベート類、ラウリル硫酸ナトリウム、マクロゴール類、ショ糖脂肪酸エステル等がそれぞれ挙げられる。
【0024】
また、本発明の経口体臭改善組成物で利用される食品素材において、ミネラル類としては、ナトリウムイオンやカリウムイオン、カルシウム、クロム、銅、鉄、マグネシウム、マンガン、リン、セレン、ケイ素、モリブデンまたは亜鉛等が、嗜好性を高めるための甘味料としては、ステビア、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム等の高甘味度甘味料類、蔗糖等の炭水化物類、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール等の糖アルコールや、グリセリン等のグリセロール類が、ビタミン類としては、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD及びビタミンEもしくはそれらの各種誘導体や、タウリン等がそれぞれ挙げられる。
【0025】
さらに、本発明の組成物には、各種化合物や香料等を添加しても良い。添加される化合物の例としては、1,8−シネオール、ローズオキシド、カルボン、メチル−β−ナフチルケトン、2−アセチルフラン、メントン、cis−ジャスモン、リナロール、α−テルピネオール、4−テルピネオール、リモネン、γ−テルピネン、ミルセン、p−シメン、テルピノレン、β−ナフチルエチルエーテル、オイゲノール、イソアミルアルコール、cis−3−ヘキセニルアルコール、フェニルエチルアルコール等が挙げられる。
【0026】
本発明の経口体臭改善組成物の好ましい形態は、医薬品または医薬部外品であり、その剤形としては、液剤、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、ドライシロップ剤、チュアブル錠、経粘膜剤、腸溶性製剤等の経口用剤形を挙げることができる。
【0027】
例えば、経口体臭改善組成物の形態が液剤であれば、抗酸化剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、可塑剤、pH調整剤などを混合し、常法により、ドライシロップ剤、液剤などの経口物とすることができる。また固形剤であれば、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、抗酸化剤、コーティング剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、可塑剤などを混合し、常法により、顆粒剤、散剤、カプセル剤、錠剤などを製造することができる。
【0028】
以上のようにして製造される本発明の経口体臭改善組成物において、一日あたりに摂取されるグアイアコールおよびベンジルアルコールの量の範囲は、摂取者の年齢や、体臭の強さ等によっても相違するが、1日あたり、通常1mg〜10000mgであり、好ましくは、5mg〜5000mgであり、更に好ましくは10mg〜3000mgである。このような量となる経口体臭改善組成物を1回ないし数回に分けて摂取すればよい。
【0029】
同様に、併用する場合のリナロールオキシド、アネトール、フェネチルアルコールの量の範囲も、摂取者の年齢や、体臭の強さ等によっても相違するが、1日あたり、通常1mg〜10000mgであり、好ましくは、5mg〜5000mgであり、更に好ましくは10mg〜3000mgである。このような量となる経口体臭改善組成物を1回ないし数回に分けて摂取すればよい。
【0030】
上記した量を経口より摂取することにより、香気成分が体表面から放出し、体臭をマスキング及び/又はハーモナージュし、消臭することができる。
【実施例】
【0031】
以下に実施例をあげ、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに何ら制約されるものではない。
【0032】
実 施 例 1
体外蒸散性試験:
ペントバルビタール麻酔下のSD系雄性ラットに、グアイアコール、ベンジルアルコール、リナロールオキシド、アネトール及びフェネチルアルコールのそれぞれを、各1mL/kgの用量で十二指腸内に投与した。ラットの足底部を含む部位に容量10mLのガラスバイアルを装着し、3時間蒸散物を捕集した。また、この時、ガラスバイアルの温度を約40℃に保温した。
【0033】
捕集したガラスバイアル内の蒸散物は、1mLのエタノールにて回収し、0.45μmのフィルターにてろ過した後、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製GC−MSシステム(TraceGC−PoralisQ)を用いて分析した。
【0034】
分析カラムにはDB−5ms(30m×0.25mm×0.25μm)を用い、キャリアガスには、ヘリウムガスを使用し、流量は1.2mL/minとした。オーブンの温度は50℃で1分間保持した後、毎分5分のペースで、180℃まで上昇させ、続いて、毎分20℃のペースで300℃まで上昇させ、5分間保持した。注入口の温度は250℃、イオン源の温度は230℃、トランスファーラインの温度は280℃とした。
【0035】
得られたクロマトグラムのピークのマススペクトルを解析した結果、回収した蒸散物中に投与した成分が含まれることを確認した。
【0036】
以上の結果、グアイアコール、ベンジルアルコール、リナロールオキシド、アネトール、フェネチルアルコールは、摂取した後、成分そのものが、体表面から放出されることが明らかになった。
【0037】
実 施 例 2
消臭性試験1:
(1)表1に示す量のグアイアコール、ベンジルアルコール、リナロールオキシド、アネトールおよびフェネチルアルコールを含む組成物1〜4及び比較組成物1〜2を作製した。
【0038】
【表1】
【0039】
(2)上記(1)で調製した組成物1〜4及び比較組成物1〜2を容量約150cmのバイアル内に添加し、さらに加齢臭モデルを0.1mL添加した。次いで、加齢臭モデルに対するマスキング及びハーモナージュ効果を以下の官能評価試験により検証した。その結果を表2に示した。
【0040】
( 加齢臭モデル )
成 分 質量(%)
ジブチルヒドロキシトルエン 1
ヘプタン酸 10
オクタン酸 10
ノネナール 0.2
オクテナール 0.03
トリエチルシトレート 78.77
【0041】
( マスキングの官能評価 )
マスキング効果は、次に示す5段階スコアにて評価を実施した。
1:非常に強く加齢臭を感じる
2:やや強く加齢臭を感じる
3:加齢臭を感じる
4:やや弱く加齢臭を感じる
5:加齢臭を感じない
【0042】
( ハーモナージュの官能評価 )
ハーモナージュ効果は、次に示す5段階スコアにて評価を実施した。
2:調和されている
1:やや調和されている
0:どちらともいえない
−1:やや調和されていない
−2:調和されていない
【0043】
【表2】
【0044】
以上の結果、加齢臭モデルに対して、比較組成物1、2に比べ組成物1〜4が優れたマスキング効果及びハーモナージュ効果を示すことが明らかとなった。
【0045】
実 施 例 3
消臭性試験2:
実施例2の表1で示した組成物1〜4および比較組成物1〜2を容量約10mLのバイアル内に添加し、さらに口臭モデルまたは足臭モデルが入ったバイアル内の空気1mLをシリンジを用いて添加した。次いで、口臭および足臭に対するマスキング及びハーモナージュ効果を以下の官能評価試験により検証した。その結果を表3及び表4に示した。
【0046】
( 口臭モデル )
容量約10mLバイアルに2−メルカプトエタノール100μLを添加した。
( 足臭モデル )
容量約10mLバイアルにイソ吉相酸100μLを添加した。
【0047】
( マスキングの官能評価 )
マスキング効果は、次に示す5段階スコアにて評価を実施した。
1:非常に強く口臭または足臭を感じる
2:やや強く口臭または足臭を感じる
3:口臭または足臭を感じる
4:やや弱く口臭または足臭を感じる
5:口臭または足臭を感じない
【0048】
( ハーモナージュの官能評価 )
ハーモナージュ効果は、次に示す5段階スコアにて評価を実施した。
2:調和されている
1:やや調和されている
0:どちらともいえない
−1:やや調和されていない
−2:調和されていない
【0049】
<口臭モデルに対する効果>
【表3】
【0050】
< 足臭モデルに対する効果 >
【表4】
【0051】
以上の結果、口臭及び足臭モデルに対して、比較組成物1、2に比べ組成物1〜4が優れたマスキング効果及びハーモナージュ効果を示すことが明らかとなった。
【0052】
処 方 例 1
内服液剤の調製:
下記表5に記載の成分を全量の15%の水に溶解し、十分に攪拌した。次に、クエン酸、クエン酸ナトリウムにてpHを3.0に調整し、全量の25%の濃度の飲料原液を調製した。最後にこの飲料原液に精製水を加えて全量とし、100mlのガラス瓶に充填し、内服液剤を得た。この内服液剤は、体臭の改善が可能であり、服用性が良好なものであった。
【0053】
【表5】
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明組成物は、これを経口摂取することで、体臭をマスキング及び/又はハーモナージュすることが可能となり、体臭を効果的に改善し、不快な体臭を有効に低減させることができる。