特許第5992693号(P5992693)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5992693冷却器用薄板及びこれにて製作される冷却器の製法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5992693
(24)【登録日】2016年8月26日
(45)【発行日】2016年9月14日
(54)【発明の名称】冷却器用薄板及びこれにて製作される冷却器の製法
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/36 20060101AFI20160901BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20160901BHJP
【FI】
   H01L23/36 Z
   H05K7/20 D
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-35817(P2012-35817)
(22)【出願日】2012年2月22日
(65)【公開番号】特開2013-172048(P2013-172048A)
(43)【公開日】2013年9月2日
【審査請求日】2015年2月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】596170479
【氏名又は名称】株式会社最上インクス
(74)【代理人】
【識別番号】100080724
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 久喜
(72)【発明者】
【氏名】谷崎 巧
(72)【発明者】
【氏名】福田 真弘
(72)【発明者】
【氏名】上田 真己
(72)【発明者】
【氏名】村上 達也
(72)【発明者】
【氏名】藤島 誠一
【審査官】 原田 貴志
(56)【参考文献】
【文献】 特表昭59−500495(JP,A)
【文献】 特開昭62−018743(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/36
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一群のスリットが刻設された薄板若しくはこれにて製作される冷却器の製法であって、該薄板の該一群のスリットは、外周部を有し、且つ、中央部を取り囲む形で設けられており、該外周部から該中央部のみを押圧することで該スリット部分を、ねじれ・折曲のいずれか或いは双方によって変形させ、その結果、該一群のスリットの外周部と該一群のスリットの内部である該中央部が、該中央部が該一群のスリットにおける中央位置を維持した状態で押圧方向に高低差が生じることを特徴とする冷却器用薄板及びこれにて製作される冷却器の製法。
【請求項2】
該一群のスリットは、該中央部の中心点からの距離と偏角の異なる2点を結ぶ曲線を1単位とし、これを該中心点を中心として等間隔に且つ交差しないように回転させる形で複数配置したものである請求項1記載の冷却器用薄板及びこれにて製作される冷却器の製法。
【請求項3】
該一群のスリットは、該中央部の周囲を3以上に放射状に分画する向心スリットを有し、該向心スリットによって分画された個々の分画ゾーンは、両端いずれかの該向心スリットに連続する形で交互に設けられたスリットによってその両端の該向心スリットを往復する一本の帯状体となるものである請求項1記載の冷却器用薄板及びこれにて製作される冷却器の製法。
【請求項4】
該一群のスリットは、同心且つ等間隔の複数の円周上に破線状に刻設されたエキスパンドメタル状のものである請求項1記載の冷却器用薄板及びこれにて製作される冷却器の製法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
主に電子装置のプリント配線板等に実装される半導体部品などを冷却するための冷却器、更に述べれば、1枚の薄板より形成される軽量・低コストな冷却器と成すための当該薄板の構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子装置などに使用する半導体部品においては、近年その集積度が飛躍的に向上し、また一方では装置のコンパクト化や軽量化、更には低コスト化が以前にも増して厳しく要求されてきている。
こうした状況の中で、比較的低消費電力型ヒートシンクの分野では、押出し成型タイプのヒートシンクが現在主流となっているが、引き抜き型のものも多く、近時は薄板をコルゲート状に繰り返し折り曲げ形成しベースプレートと接合させたいわゆるコルゲートフィンも多く使われるようになってきている。また、切削加工しか製造方法がないが故にコスト高であることから敬遠されているが、丸棒金属材料から、薄い円盤を何層にも切り出した、いわゆるディスク型フィンも採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3158983号公報
【特許文献2】特開2009−283672公報
【特許文献3】特開2003−031743公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
即ち、元来が熱に対して脆弱である電子部品でありながら自身が発熱体であるという現実、そして、これを冷却するに当たって許容される設置位置やその容積が、加速するコンパクト化や軽量化の要求に応じて次第に制限されてきているという環境から、旧来構造が淘汰され、時代の要求に適うと謳う構造が提案され、その一部が実施され、やがてそれも淘汰される、という循環にあるのが現状である。
【0005】
例えば主流である押出し成型タイプのヒートシンクの場合、その製造方法に由来し基本的に一種類の断面が連続したもの(これに切削加工を付加することで、一部を切除したものがある)となるため、フィンの形状に沿った一定方向に設置したときだけしか効率の良い放熱ができない、一定方向に設置される装置ではその放熱特性が有効であるが、近年の小形通信端末装置や家電製品、可搬型医療機器等においては、ユーザー設置条件の多様化に伴いその設置方向をメーカー側が制約することが非常に困難になってきている。加えてどうしても軽量化が難しい、という課題があるため次世代を担う構造足り得ない。
また、薄板をコルゲート状に繰り返し折り曲げ形成しベースプレートと接合させたコルゲートフィンや、コルゲートの一部をオフセット曲げして放熱性を高めたオフセットフィンなどが開発された。これらは軽量化は果たすものとなったが、前記押出し型フィンなどと同様、一定方向に対して放熱性が高まるような指向性を有しており採用し得る箇所が制限される。また、ロウ付け加工なども必要であってフィンの大きさや形状、さらには保形のための制約があり、汎用性に欠けるものであった。
【0006】
そのほかにも種々の構造(例えばこの指向性が顕著でないピン型フィン)が市場に投入されているが、設置条件を制限してしまう放熱指向性、軽量化を阻む重量、電子機器のコンパクトに適合した容量、等々の全ての課題が解消された理想的な構造が全く存在せず、提案すらなされていないというのが現状であった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで本発明者らは上記諸点に鑑み鋭意研究の結果、遂に本発明を完成させたものであり、その特徴とするところは、少なくとも一群のスリットが刻設された薄板若しくはこれにて製作される冷却器であって、該薄板の該一群のスリットは、中央部を取り囲む形で設けられており、該中央部を押圧することで該スリット部分が、ねじれ・折曲のいずれか或いは双方によって変形し、該一群のスリットの外側部に対して該一群のスリットの内部である該中央部は、該中央部が該一群のスリットにおける中央位置を維持した状態で押圧方向に高低差が生じるものである点にある。
【0008】
ここで「薄板」とは、いわゆるシート状のものを指すものであって、その厚み・広さについて特に限定するものではない。但し本発明において薄板は、スリットを有しており、押圧することでこのスリット部分が変形して段差(高低差)が生じるものである。なお、本明細書中において「スリット」は、幅を持たない単純な切り込みも、幅を持つことによって切欠が生じるような切り込みも含む概念の語句とする。
そしてこの場合における変形は、ねじれ・折曲のいずれか或いは双方によるものであって、伸びを含んでいない。即ち、例えばプレス機を用いて延伸加工を施すといった変形の在り方は除外される。換言すると、本発明における変形の在り方は、折り紙で再現し得るような形態のものであり、敢えて言えば、ねじれや折曲も微細な観察眼で見れば伸びを伴うものであるが、折り紙で再現し得る程度の伸びと、延伸加工等による伸びとを区別したものとして定義する。
従って、現実には厚みに関して上限は存在し、本発明者らが試作した範囲では1.5mm程度を超えるものは好ましくないという結果となった。しかし、材質、スリットの形状、使用するプレス機、等々によってはこれ以上の厚さに対応できる可能性もあり、既述したように本発明においてその数値を限定することはしない。
なお薄板の材質は、冷却器として機能し得るものであって、押圧して変形するものの破壊はされないという性状を有するものであるので、通常はアルミニウムや銅などの金属、場合によっては熱伝導性が良好とされるプラスチックが採用されるわけであるが、本発明においては材質を限定しない。
【0009】
なお本発明において、伸びを伴う変形を除外したのは、伸びた部分の断面積が減少し、それによって熱抵抗が増加するからである。逆に言えば、本明細書において「伸び変形」とは、無視できない熱抵抗の増加を引き起こすような断面積の減少を招く変形の在り方を指すものである。
【0010】
薄板を押圧して高低差を生じさせる際に、その押圧方向の前方に相当する部分(下方に押圧した場合であれば低い方の部分)を「中央部」という。スリットはこの中央部を取り囲む形で刻設される。そして、一つの中央部を取り囲むスリット全体を、「一群のスリット」と呼ぶ。一群のスリットを構成するスリットは、1本でも複数本でも良いものとする。
なお、1枚の薄板に2以上の中央部を設けても良い。
【0011】
一群のスリットを構成するスリット自体の形状については、請求項1においては限定しない。しかし本発明者らは種々試作実験した結果、好適な例として3種を提案するものである。
【0012】
請求項2では、一群のスリットは、中央部の中心点からの距離と偏角の異なる2点を結ぶ曲線を1単位とし、これを中心点を中心として等間隔に且つ交差しないように回転させる形で複数配置したものを提案している。一つの曲線があり、これを中央部の中心点を中心に等間隔に回転させる形で複数配置するという構造であるので、中央部は円形状となる。この曲線の形状の詳細、或いは配置されるスリットの本数については限定するものではないが、本発明者らが試作実験した範囲では円弧状の曲線を単位とするスリットを、6乃至12本程度設置したものが好適であった。
【0013】
請求項3では、一群のスリットは、中央部の周囲を3以上に放射状に分画する向心スリットを有し、該向心スリットによって分画された個々の分画ゾーンは、両端いずれかの該向心スリットに連続する形で交互に設けられたスリットによってその両端の該向心スリットを往復する一本の帯状体となるもの、を提案している。例えば3つに分画する場合であると、向心スリットも3本存在することになる。一対の向心スリットの間が分画ゾーンということになりこの分画ゾーンにもスリットが刻設されている。これが「両端いずれかの該向心スリットに連続する形で交互に設けられたスリット」である。例えば向心スリットが「左右」にある場合、最初のスリットを右の向心スリットと連続する形で設けた場合、次のスリットは左の向心スリットに連続する。このようにしてスリットを設けた構造に対して、その中央部を押圧するとスリットが帯状体となりジグザグ様のスロープが形成される。中央部は、円形に限らず矩形その他種々の形状のものとし得る。
【0014】
請求項4では、一群のスリットは、同心且つ等間隔の複数の円周上に破線状に刻設されたエキスパンドメタル状のものを提案している。エキスパンドメタルは一般に、金属板に千鳥状のスリットを入れて引っぱることで、菱形網目を形成させたもの、と定義されており本明細書においても概ねこれに従う。但し、金属板には限定しない。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る冷却器用薄板は、少なくとも一群のスリットが刻設された薄板であって、該一群のスリットは、中央部を取り囲む形で設けられており、該中央部を押圧することで該スリット部分が、ねじれ・折曲のいずれか或いは双方によって変形し、該一群のスリットの外側部に対して該一群のスリットの内部である該中央部は、該中央部が該一群のスリットにおける中央位置を維持した状態で押圧方向に高低差が生じるものであることを特徴とするものであり、以下述べる如き効果を有する極めて高度な発明である。
(1) 一定方向に整列したコルゲートフィン形状などではなく、あらゆる方向の対流を促進する低指向性冷却器となるものであるので、熱流の淀みが低減される。
(2) 押圧するだけで冷却器となり、従来のコルゲートやオフセットフィンなどに必要であった部材同士のロウ付け接合が不要であるため、軽量化や低コスト化が図り易い。
(3) 押しつける金型の寸法調整若しくはストローク調整によって、高低差の寸法を自由に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明に係る冷却器用薄板の一例を概略的に示す平面図である。
図2図1で示した本発明薄板の中央部2を押圧し変形させた状態を示す概略斜視図である。
図3】本発明に係る冷却器用薄板によって得られる冷却器の他の一例を示す概略斜視図である。
図4】本発明に係る冷却器用薄板についての更に他の例を示す概略平面図である。
図5】本発明に係る冷却器用薄板についての更に他の例を示す概略斜視図である。
図6】本発明に係る冷却器用薄板によって得られる冷却器の使用状態の一例を示す概略側面図である。
図7】本発明に係る冷却器用薄板についての更に他の例を示す概略平面図である。
図8図7で示した本発明薄板の中央部を押圧し変形させた状態を示す概略斜視図である。
図9】本発明に係る冷却器用薄板についての更に他の例を示す概略平面図である。
図10図9で示した本発明薄板の中央部を押圧し変形させた状態を示す概略斜視図である。
図11】本発明に係る冷却器用薄板についての更に他の例を示す概略平面図である。
図12図11で示した本発明薄板の中央部を押圧し変形させた状態を示す概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0017】
図1は、本発明に係る冷却器用薄板1(以下「本発明薄板1」という)の一例を示す平面図である。本例の本発明薄板1は、円形の中央部2を取り囲む形で多数(6本)のスリット31・31、・・・が刻設されている。そして、これら一群のスリット3は全体としてドーナツ状に配置されているが、外周には達しておらず一群のスリット3の外側に外周部4が存在することとなる。なお本例の本発明薄板1には、厚さ約1.0mmのアルミニウム板を用いた。
【0018】
図2は、図1で示した本発明薄板1の中央部2を押圧して、一群のスリット3を変形させ、それによって段差を設けた状態を示す概略斜視図であり、この状態で本発明に係る冷却器10の完成品となる。押圧の手法はいかようなものであっても良いが、本例では、プレス機を用いた。一群のスリット3の外周より僅かに大きい内径の円孔を持つ雌金型上に、該外周と該円孔が同心状となるよう本発明薄板1を固定しておき、上から中央部2とほぼ同径の雄金型でプレスするというものである。
この時押圧に従って中央部2は鉛直方向に下降してゆくが、同時に雄金型の中心軸を中心とする回動を伴うため、雄金型先端部は回動可能としておくことが望ましい。これによって伸びを伴わない変形となる。
【0019】
図2の状態で中央部2と外周部4とで高低差が生じている。この高低差は金型の寸法や設定されたストローク長に基づいて所定寸法となっているわけであるが、材料が持つ弾性限度内変形(いわゆるバネ性)によって僅かなクッション性を備えることが可能である。これによって発熱体、例えば半導体パッケージに製造誤差(例えば±0.5mm程度)があってもこれを吸収できる。
【0020】
図3は冷却器10完成品についての変形例を示すものであり、外周部4が平坦ではなく全体として円錐状であり、且つ凹凸面で構成されている例を示す。平坦な場合と比較して、対流が促進されることとなるので放熱効率が向上し、しかも冷却器の体積をコンパクトにできる、という利点がある。なお中央部2に関してはここが、発熱部分と接触することで集熱するという機能が求められる部分であって、発熱部自身の外側はほとんど全て平坦であるという現状に鑑み、平坦性を維持していることが望ましい。
【0021】
図4及び5は、本発明薄板1についての更に他の変形例を示すものであり、本例の場合、一群のスリット3からそれぞれ離反する位置に他の一群のスリット3が設けられ、都合3つの一群のスリット3によって本発明薄板1は構成されている。外周部4は、各一群のスリット3の外側に存在しているが、例えば図4の例では隣接する外周部4との境界は明確には存在しない状態となっている。本発明薄板1の全体形状に関しても、図4の場合は矩形であるが、設置する配線板等の要求に応じて種々の形状があり得る。図5はその一例であり、薄板全体形状は複雑なものであり、且つ冷却器として完成した状態では段差Gすら備えている。このように本発明薄板1は、その全体形状(精確には外周部4の外側形状)に関して言えば、何ら限定はされず設計上の要求に沿って適宜決定すれば良いものである。
【0022】
図6は、冷却器10完成品の使用状態の一例を、本発明の説明に不必要な部材の描出を省略し概略的に示した側面図であり、プリント配線板5上に実装された3つの発熱体6a、6b、6c(LSI等の半導体パッケージ)に、冷却器10完成品を1つ固定した状態を示している。発熱体はそれぞれ高さと大きさが異なるが、それぞれを担当する一群のスリット3の形状は各発熱体の大きさによって設計されており、必要な高低差を得るための金型の寸法・ストローク長等も適宜設定される。またその際、中央部2と外周部4との高低差は、実質的な高さより幾分大きめにしておき、スリット部分の弾性によって設計寸法に収めるようにすると、寸法公差に対してクッション性で追従でき好適である。
【実施例2】
【0023】
図7は、本発明薄板1の他の例を示すものであり、本例において一群のスリット3は、中央部2の周囲を3以上(本例では6つ)に放射状に分画する向心スリット32と、この6本の向心スリット32によって分画された個々の分画ゾーンは、更に帯状体形成スリット33を有するものである。この帯状体形成スリット33は、両端いずれかの向心スリット32に連続する形で、交互に設けられている。本例の場合であると、中央部2の中心から見て一番内側の帯状体形成スリット33は向かって右側の向心スリット32と連続し、2番目は左側、3番目は右側、最外側の帯状体形成スリット33は向かって左側の向心スリット32と連続している。
この本発明薄板1の中央部2を押圧すると、スリット変形によって中央部2と外周部4に高低差が生じることとなる。図8は、押圧変形後の冷却器10を概略的に示す斜視図である。各分画ゾーンは1本の帯状体となり、ジグザグ様のスロープが形成される。本例では、分画ゾーンを6つ設けたため中央部2の概形は正六角形となり、帯状体の本数も6本となったが、分画ゾーンの設定個数は3以上であれば何個であっても良い。
【実施例3】
【0024】
図9及び図10は、本発明の更に他の例を示すものであり、一群のスリット3は、同心且つ等間隔の複数の円周上に破線状に刻設された多数の断続スリット34によって構成されている。この中央部2を押圧すると、断続スリット34が変形して網目状の開口が形成され、エキスパンドメタル状のものである図10のような冷却器10となる。
【実施例4】
【0025】
最後に図11及び図12は、本発明の更に他の例を示すものである。本例では一群のスリット3は、渦巻き状となった1本の曲線のみである。図11の本発明薄板1の中央部2を押圧すると、図12の如く高低差のある冷却器10となる。放熱の際に外周部と連続する部分となる帯状体の本数が1本であるため、放熱に偏りがあるという欠点はあるが、変形が容易でありクッション性も高いという利点を有する。
【符号の説明】
【0026】
1 本発明に係る冷却器用薄板
2 中央部
3 一群のスリット
31 スリット
32 向心スリット
33 帯状体形成スリット
34 断続スリット
4 外周部
5 プリント配線板
6a 発熱体
6b 発熱体
6c 発熱体
10 冷却器(完成品)
G 段差
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12