【文献】
ファイナルファンタジーXI ジラートの幻影 プロマシアの呪縛 アトルガンの秘宝 アルタナの神兵 アドゥリンの魔境 FINAL FANTASY XI ONLINE,電撃PlayStation 第19巻 第37号,株式会社KADOKAWA,2013年11月28日,第194-197頁
【文献】
ニンテンドーDS対応 牧場物語 キミと育つ島 もっと遊べるブック,株式会社光栄,2008年 2月28日,第3版,第173頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
他のゲーム媒体が前記ゲーム媒体と同時に前記所定のゲーム内領域に関連付けられて記憶部に格納されている場合、前記第2の条件は、他のゲーム媒体の属性に係る条件を含む、請求項2乃至4いずれか1項に記載のプログラム。
前記第1のゲーム内効果に関する情報を前記ゲーム媒体に関連付けるステップは、所定の確率で前記第1のゲーム内効果に関する情報を前記ゲーム媒体に関連付けるステップを含む、請求項1乃至15いずれか1項に記載のプログラム。
前記第1のゲーム内効果に関する情報を前記ゲーム媒体に関連付けるステップは、前記第1のゲーム内効果に関する情報が前記ゲーム媒体に関連付けられたことをユーザへ通知するための情報を出力するステップをさらに含む、請求項1乃至16いずれか1項に記載のプログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の対戦ゲームでは、有力なゲーム媒体が新たに登場することにより、ユーザが既に所有しているゲーム媒体の価値が相対的に低下する場合が有る。この場合、価値が低下したゲーム媒体をデッキに組み込むメリットが低下し、当該ゲーム媒体の用途が限られる状況となっていた。これによってゲームに対する満足度が低下することがあった。
【0005】
従って、上記のような課題に鑑みてなされた本発明の目的は、ゲーム媒体を活用する手段を設けることによってユーザ満足度を向上させることができるプログラム、情報処理装置の制御方法、及び情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明に係るプログラムは、
ゲーム媒体を用いるゲームを実行する情報処理装置に、
ユーザが所有する前記ゲーム媒体をユーザIDと関連付けて記憶部に格納するステップと、
前記ゲーム媒体の状態を判定するステップと、
前記ゲーム媒体の状態が第1の条件を満たす場合、前記ゲーム媒体の使用に関する所定の制限をかけるステップと、
前記ゲーム媒体の状態が第2の条件を満たす場合、第1のゲーム内効果に関する情報を前記ゲーム媒体に関連付けるステップと、
前記第1のゲーム内効果に関する情報に基づいて、ゲーム内の対象のパラメータ又は画像を変化させるステップと、
前記ユーザに前記ゲーム媒体に関連付けられている前記第1のゲーム内効果に関する情報を自動的に通知するステップと
を実行させ
、
前記情報を通知するステップにおいて、前記ユーザが最後にログインしてから所定の時間が経過している場合、前記ユーザに前記ゲーム媒体に関連付けられている前記第1のゲーム内効果に関する情報を通知すること、及び、
前記情報を通知するステップにおいて、前記ゲーム媒体に関連付けられる前記第1のゲーム内効果が予め設定された目標に到達した場合、前記ユーザに前記ゲーム媒体に関連付けられている前記第1のゲーム内効果に関する情報を通知すること
の少なくともいずれか一方を特徴とする。
【0007】
上記課題を解決するために本発明に係るプログラムは好適には、
前記情報を
通知するステップにおいて、
前記ユーザが最後にログインしてから所定の時間が経過している場合、前記ユーザに前記ゲーム媒体に関連付けられている前記第1のゲーム内効果に関する情報を通知することを特徴とする。
【0008】
上記課題を解決するために本発明に係るプログラムは好適には、
前記情報を
通知するステップにおいて、
前記ゲーム媒体に関連付けられる前記第1のゲーム内効果が予め設定された目標に到達した場合、前記ユーザに前記ゲーム媒体に関連付けられている前記第1のゲーム内効果に関する情報を通知することを特徴とする。
【0009】
上記課題を解決するために本発明に係るプログラムは好適には、
前記第1の条件は、前記ゲーム媒体が所定のゲーム内領域に関連付けられて記憶部に格納されていることを含む。
【0010】
上記課題を解決するために本発明に係るプログラムは好適には、
前記所定の制限は、前記ゲーム媒体が他のゲーム内領域に関連付けられて記憶部に格納されることを禁止することを含む。
【0011】
上記課題を解決するために本発明に係るプログラムは好適には、
前記所定の制限は、前記ゲーム媒体の使用を禁止することを含む。
【0012】
上記課題を解決するために本発明に係るプログラムは好適には、
他のゲーム媒体が前記ゲーム媒体と同時に前記所定のゲーム内領域に関連付けられて記憶部に格納されている場合、前記第2の条件は、他のゲーム媒体の属性に係る条件を含む。
【0013】
上記課題を解決するために本発明に係るプログラムは好適には、
前記第2の条件は、前記第1の条件を満たす状態が所定の期間継続したことを含む。
【0014】
上記課題を解決するために本発明に係るプログラムは好適には、
前記情報処理装置に、
前記ゲーム媒体の使用に関する前記所定の制限がかけられた状態において前記ゲーム媒体が前記第1のゲーム内効果を及ぼした場合に、前記ユーザIDと該ゲーム媒体との関連付けを解消するステップをさらに実行させる。
【0015】
上記課題を解決するために本発明に係るプログラムは好適には、
前記格納するステップは、第2のゲーム内効果に関する情報を前記ゲーム媒体に関連付けるステップを含み、
前記第1の条件は、前記ゲーム媒体の状態を判定する時点が、前記ゲーム媒体に関連付けられた第2のゲーム内効果に関する情報に対応する所定の期間外であることを含む。
【0016】
上記課題を解決するために本発明に係るプログラムは好適には、
前記所定の制限は、前記第2のゲーム内効果を減少させることを含む。
【0017】
上記課題を解決するために本発明に係るプログラムは好適には、
前記第1のゲーム内効果が及ぶ対象は、前記第2のゲーム内効果が及ぶ対象を含む。
【0018】
上記課題を解決するために本発明に係るプログラムは好適には、
前記情報処理装置に、
前記第2の条件の達成度を表示させるための情報を出力するステップをさらに実行させる。
【0019】
上記課題を解決するために本発明に係るプログラムは好適には、
前記第1のゲーム内効果に関する情報を前記ゲーム媒体に関連付けるステップは、所定の確率で前記第1のゲーム内効果に関する情報を前記ゲーム媒体に関連付けるステップを含む。
【0020】
上記課題を解決するために本発明に係るプログラムは好適には、
前記第1のゲーム内効果に関する情報を前記ゲーム媒体に関連付けるステップは、前記第1のゲーム内効果に関する情報が前記ゲーム媒体に関連付けられたことをユーザへ通知するための情報を出力するステップをさらに含む。
【0021】
上記課題を解決するために本発明に係る情報処理装置の制御方法は、
ゲーム媒体を用いるゲームを実行する情報処理装置の制御方法であって、
ユーザが所有する前記ゲーム媒体をユーザIDと関連付けて記憶部に格納するステップと、
前記ゲーム媒体の状態を判定するステップと、
前記ゲーム媒体の状態が第1の条件を満たす場合、前記ゲーム媒体の使用に関する所定の制限をかけるステップと、
前記ゲーム媒体の状態が第2の条件を満たす場合、第1のゲーム内効果に関する情報を前記ゲーム媒体に関連付けるステップと、
前記第1のゲーム内効果に関する情報に基づいて、ゲーム内の対象のパラメータ又は画像を変化させるステップと、
前記ユーザに前記ゲーム媒体に関連付けられている前記第1のゲーム内効果に関する情報を自動的に通知するステップと
を含
み、
前記情報を通知するステップにおいて、前記ユーザが最後にログインしてから所定の時間が経過している場合、前記ユーザに前記ゲーム媒体に関連付けられている前記第1のゲーム内効果に関する情報を通知すること、及び、
前記情報を通知するステップにおいて、前記ゲーム媒体に関連付けられる前記第1のゲーム内効果が予め設定された目標に到達した場合、前記ユーザに前記ゲーム媒体に関連付けられている前記第1のゲーム内効果に関する情報を通知すること
の少なくともいずれか一方を特徴とする。
【0022】
上記課題を解決するために本発明に係る情報処理装置は、
ゲーム媒体を用いるゲームを実行する情報処理装置であって、
ユーザが所有する前記ゲーム媒体をユーザIDと関連付けて記憶部に格納し、
前記ゲーム媒体の状態を判定し、
前記ゲーム媒体の状態が第1の条件を満たす場合、前記ゲーム媒体の使用に関する所定の制限をかけ、
前記ゲーム媒体の状態が第2の条件を満たす場合、第1のゲーム内効果に関する情報を前記ゲーム媒体に関連付け、
前記第1のゲーム内効果に関する情報に基づいて、ゲーム内の対象のパラメータ又は画像を変化させ、
前記ユーザに前記ゲーム媒体に関連付けられている前記第1のゲーム内効果に関する情報を自動的に通知
し、
前記情報を通知する際に、前記ユーザが最後にログインしてから所定の時間が経過している場合、前記ユーザに前記ゲーム媒体に関連付けられている前記第1のゲーム内効果に関する情報を通知すること、及び、
前記情報を通知する際に、前記ゲーム媒体に関連付けられる前記第1のゲーム内効果が予め設定された目標に到達した場合、前記ユーザに前記ゲーム媒体に関連付けられている前記第1のゲーム内効果に関する情報を通知すること
の少なくともいずれか一方を特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明におけるプログラム、情報処理装置の制御方法、及び情報処理装置によれば、ゲーム媒体を活用する手段を設けることによってユーザ満足度を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0026】
(実施形態1)
まず本実施形態に係るゲームシステムの概要を説明する。本実施形態に係るゲームシステムにおいて、ログインしたユーザがゲーム媒体を用いてゲームやゲーム内のイベントへ参加する。ゲームは多様な形式であってもよいが、本実施形態では各ユーザが所有するゲーム媒体で構成したデッキを用いて対戦を行う対戦ゲームについて説明する。本実施形態に係るゲームにおいて、ユーザはゲーム媒体を組み合わせたデッキを編成する。各ゲーム媒体は、例えばユーザが操作するユーザキャラクタであって、対戦相手である敵キャラクタとの対戦に用いられる。対戦は、例えばユーザキャラクタが敵に遭遇する等、ゲーム中において所定の対戦イベントが発生した場合に行われる。対戦において、デッキを構成するゲーム媒体のパラメータによって対戦の結果が決定される。具体的には、例えばデッキ領域に関連付けられたゲーム媒体それぞれの攻撃力の合計及び守備力の合計を対戦相手の攻撃力及び守備力と比較することによって対戦の結果が決定される。
【0027】
ゲーム媒体は、ゲームに使用される電子データであり、例えば、カード、アイテム、キャラクタ及びアバタ等を含む。また、ゲーム媒体は、ゲーム内において例えばユーザによって、取得、保有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、及び/又は贈与等され得る。なお、ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものには限られない。ゲーム媒体に固有のパラメータは、ゲーム媒体の攻撃力及び防御力等の戦闘力、ゲーム媒体の攻撃手段及び防御手段等の戦闘手段、ゲーム媒体のスキル情報、ゲーム媒体のアバタに関する情報、ゲーム媒体の属性、ゲーム媒体の希少度(レアリティ)を示す指標、及びゲーム媒体の名称等である。ゲーム媒体の希少度を示す指標は、ノーマル、レア、スーパーレア、ウルトラレア等の階層により表されてもよい。
【0028】
本実施形態において一部のゲーム媒体は、ゲーム内に存在する様々な対象に効果を及ぼし得る。以下、ゲーム媒体がゲーム内に存在する様々な対象に及ぼし得る効果をゲーム内効果と呼ぶ。例えば、ゲーム媒体をデッキに入れることにより、若しくはゲーム媒体を使用することにより、当該ゲーム媒体は当該ゲーム媒体が有するゲーム内効果を様々な対象に及ぼすことができる。
【0029】
ゲーム内効果は、例えば、ゲーム媒体のパラメータ又は画像などの対象を変化させる効果を含む。かかる場合、ゲーム内効果により、例えば当該ゲーム内効果が関連付けられているゲーム媒体又は他のゲーム媒体のレベル、体力、攻撃力、防御力、装備可能アイテム枠数、スキル、スキルレベル、宝箱開錠率、宝箱発見率、名前、もしくはレアリティ、又は画像などが変化する。ゲーム媒体に関連付けられたゲーム内効果は、例えばゲーム内効果がゲーム媒体に関連付けられた時点で対象に影響を及ぼす。あるいはゲーム媒体に関連付けられたゲーム内効果は、当該ゲーム媒体をデッキに組み込むことによる当該ゲーム媒体を用いた攻撃又は当該ゲーム媒体のスキル発動等、当該ゲーム媒体の使用により対象に影響を及ぼす。
【0030】
またゲーム内効果は、ゲームの進行に用いられるパラメータなどの対象を変動させる効果を含む。かかる場合、ゲーム内効果により、例えば敵の出現確率、ゲーム内イベントの発生確率、ゲーム難易度、又はゲーム進行速度などが変動する。
【0031】
またゲーム内効果は、その効果を対象に及ぼすことができる期間又は回数が限られた効果(以下、特効効果ともいう)を含む。特効効果を有するゲーム媒体を特効カードという。
【0032】
有効期間外となったゲーム内効果や有効回数を超えたゲーム内効果は、当該ゲーム内効果が及ぼし得る効果が減少又は無効となることにより制限される。この場合、ゲーム媒体(特効カード)の価値が低下する。しかし、ゲーム媒体が有するゲーム内効果を目的として所持するだけでなく、絵柄などゲーム内効果と無関係の属性を目的として所持し収集するユーザもいる。ただしゲーム内において1ユーザあたりのゲーム媒体所有枠が決められている。この場合、ゲーム媒体の収集を望むユーザにとってはゲーム媒体の所持とゲームの進行とが両立しない。後述するように、本実施形態によれば、ゲーム媒体にゲーム内効果を付与する機会を設けることにより、ユーザが所有するゲーム媒体に新たな価値を付加して、ゲームに対するユーザの満足度を向上可能となる。
【0033】
図1は本発明の一実施形態に係る情報処理システムのブロック図である。情報処理システム1は、サーバ11と通信端末12とを備える。情報処理システム1は、複数の通信端末12を備えてもよい。本実施形態に係るサーバ11は、通信部110と、記憶部111と、制御部112とを備える。
【0034】
通信部110は、通信端末12と無線又は有線の少なくとも一方により通信する。
【0035】
記憶部111には、ゲームの処理に用いられる各種情報が格納される。例えば、記憶部111には、ゲーム媒体データ1111と、ゲーム媒体配置データ1112とが格納される。
【0036】
ゲーム媒体データ1111は、各ゲーム媒体を特定する識別子(以下、ゲーム媒体ID)と各ゲーム媒体に固有のパラメータとを関連付ける情報を含む。
【0037】
ゲーム媒体配置データ1112は、各ユーザを特定する識別子(以下、ユーザID)に関連付けられる。これによりゲーム媒体配置データ1112は各ユーザに割り当てられる。
図2にゲーム媒体配置データの例を示す。ゲーム媒体配置データ1112は、配置領域、ゲーム媒体ID、デッキ領域、配置期間、効果などの項目を含む。
【0038】
配置領域はユーザがゲーム媒体を配置できる枠を表している。配置領域として、ストッカ領域、保管庫領域が設けられる。
図2の例ではそれぞれの領域に配置できるゲーム媒体の数の上限はそれぞれ、ストッカ領域40個、保管庫領域10個である。なお各領域に配置できるゲーム媒体の数の上限はこれに限られない。
【0039】
ゲーム媒体IDは、各配置領域に関連付けられるゲーム媒体を示す。すなわち各配置領域に関連付けられたゲーム媒体IDに対応するゲーム媒体(以下、単にゲーム媒体)が、各配置領域に配置されている。例えば
図2の2行目によれば、ストッカ−1に関連付けられたゲーム媒体ID0123に対応するゲーム媒体はストッカ−1に配置されている。
【0040】
またストッカ領域に関連付けられたゲーム媒体は、さらにデッキ領域に関連付けられうる。ゲーム媒体配置データ1112のデッキ領域は、デッキ領域に含まれる配置枠を示す。例えば
図2の2行目によれば、デッキ領域にNo.1が関連付けられている。つまり、配置領域ストッカ−1に関連付けられているゲーム媒体はさらにデッキNo.1に関連付けられている。これは、当該ゲーム媒体がデッキNo.1に配置されていることを示している。一方、後述するように、保管庫領域のゲーム媒体は、さらにデッキ領域に関連付けることができない。
【0041】
ユーザがゲーム媒体を配置できる枠についてまとめる。ユーザは所有するゲーム媒体をデッキ領域、ストッカ領域、保管庫領域(3つの領域をまとめて、ゲーム内領域という)に配置できる。言いかえれば、ユーザIDに関連付けられたゲーム媒体配置データ1112に含まれるゲーム媒体は、何れかのゲーム内領域に関連付けられる。
【0042】
ゲーム媒体配置データ1112においてゲーム媒体に関連付けられている配置期間とは、当該ゲーム媒体が現在関連付けられている配置領域に継続して関連付けられている期間を示す。後述するように、本実施形態において、保管庫領域に配置されているゲーム媒体の配置期間がカウントされるが、他のゲーム内領域に関連付けられているゲーム媒体の配置期間をカウントしてもよい。
図2の7行目によれば、保管庫−1に配置されているゲーム媒体は保管庫領域に配置されている期間が10日であることが示されている。なお、配置期間は
図2の例によれば日数でカウントされているが、これに限られず時間でカウントしてもよい。
【0043】
またゲーム媒体配置データ1112においてゲーム媒体に関連付けられている効果とは、ゲーム内効果に関する情報(以下、単にゲーム内効果ともいう)である。ゲーム内効果に関する情報には、例えば、ゲーム内効果を及ぼす対象と、対象のパラメータの変化量もしくは変化倍率、又は対象の画像と、が含まれる。
図2の2行目によれば、ストッカ−1に配置されているゲーム媒体は効果Aが関連付けられている。
図2の例によれば各ゲーム媒体に1つの効果が関連付けられているが、複数の効果が関連付けられてもよい。また特効効果に関する情報には、特効効果が有効である所定の期間を示す情報、がさらに含まれる。特効効果に関する情報には、所定の期間外において制御部112により参照される情報として、ゲーム内効果を及ぼす対象と、対象のパラメータの変化量もしくは変化倍率、又は対象の画像と、が更に含まれてもよい。好適には、特効効果に関する情報において、所定の期間外において参照される対象の数、対象の範囲、パラメータ変化量又は変化倍率は、所定の期間内において参照される対象の数、対象の範囲、パラメータ変化量又は変化倍率を減少させた値である。
【0044】
制御部112は、例えばCPUなどのプロセッサであって、ユーザの通信端末12に提供するゲームの進行を制御する。対戦ゲームの場合、対戦相手を出現させてユーザに対戦を提供する。対戦相手は、制御部112が制御するNPC(Non Player Character)が操作するボスやデッキであってもよいし、他のユーザが操作するデッキであってもよい。
【0045】
また制御部112は、ユーザが所有するゲーム媒体を記憶部111に格納されるゲーム媒体配置データ1112に含まれるゲーム内領域に関連付けて格納する。また制御部112は、ユーザが所有するゲーム媒体の状態を判定する。また制御部112は、ユーザが所有するゲーム媒体の使用に関する所定の制限をかける。また制御部112は、ゲーム内効果に関する情報をユーザが所有するゲーム媒体に関連付ける。また制御部112は、ゲーム内効果に関する情報に基づいて、ゲーム内の対象のパラメータ又は画像を変化させる。また制御部112は、ゲーム内領域に関連付けられているゲーム媒体の配置期間をカウントして記憶部111に格納されるゲーム媒体配置データ1112に記憶する。制御部112の具体的な動作については後述する。
【0046】
通信端末12は、通信部120と、表示部121と、操作部122と、制御部123とを備える。
【0047】
通信部120は、サーバ11と無線又は有線の少なくとも一方により通信をする。具体的には通信部120は、ユーザによる操作部122の操作に基づき、サーバ11に信号を送信する。また通信部120は、サーバ11から表示部121にゲームに係る画面を表示させるための情報を受信する。
【0048】
表示部121は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等により構成され、サーバ11から受信した情報に基づいてゲームに係る画面を表示する。例えば表示部121は、サーバ11から提供されるゲーム媒体に係る画像を表示する。
【0049】
操作部122は、ボタン、タッチパネル等により構成され、ゲームにおけるユーザからの入力信号を受け付ける。そして操作部122は、ユーザから受け付けた入力信号を制御部123に送出する。
【0050】
制御部123は、通信端末12に係る各種制御を行う。例えば制御部123は、ユーザによる操作部122の操作に応じた信号を、通信部120を介してサーバ11に送信する。
【0051】
なお、通信端末12がサーバ11の一部となっていてもよい。すなわち、通信端末12の表示部121及び操作部122がサーバ11に内蔵されていてもよい。
【0052】
図3は対戦ゲームで行われる対戦を表す図である。
図3(a)ではユーザはデッキ31を組んで、他のユーザのデッキ31と対戦を行う。
図3(b)ではユーザはデッキ31を組んで、制御部112が制御するNPC32のデッキと対戦を行う。
図3(c)では複数のユーザからなるギルドと制御部112が制御するNPC32とが対戦を行う。
図3(d)ではギルドと他のギルドとが対戦を行う。ここでユーザのデッキ31は、ゲーム媒体配置データ1112のデッキ領域(以下、単にデッキ領域)に関連付けられたゲーム媒体で構成される。
【0053】
図4は、ゲーム内におけるゲーム媒体の各状態を示す概念図である。
図4においてデッキ31、ストッカ41、及び保管庫42はそれぞれゲーム媒体配置データ1112におけるデッキ領域、ストッカ領域、及び保管庫領域に対応する。
【0054】
ユーザがゲーム媒体4を取得した場合、当該ゲーム媒体はストッカ41に配置される。すなわち制御部112は、当該ゲーム媒体をゲーム媒体配置データ1112におけるストッカ領域(以下、単にストッカ領域)に関連付ける。
【0055】
ストッカ41に配置されたゲーム媒体4はユーザの入力に応じて、又は自動的にデッキ31に配置される。すなわち制御部112は、当該ゲーム媒体をさらにデッキ領域に関連付ける。逆にデッキ31に配置されたゲーム媒体4はユーザの入力に応じて、又は自動的にデッキ31への配置を解除されてストッカ41に配置されてもよい。
【0056】
またストッカ41に配置されたゲーム媒体4はユーザの入力に応じて、又は自動的に保管庫42に配置される。すなわち制御部112は当該ゲーム媒体とストッカ領域との関連付けを解除し、当該ゲーム媒体をゲーム媒体配置データ1112の保管庫領域(以下、単に保管庫領域)に関連付ける。逆に保管庫42に配置されたゲーム媒体4はユーザの入力に応じて、ストッカ41に配置されてもよい。
【0057】
ゲームにおいて対戦相手と対戦する場合、制御部112はデッキ領域に関連付けられているゲーム媒体を参照して対戦の結果を決定する。つまり本実施形態において、ユーザがストッカ41に配置したゲーム媒体4はデッキ31に配置されることによって初めて、対戦においてゲーム媒体4に関連付けられているゲーム内効果を対象に及ぼすことができる。なお、制御部112はデッキ領域に関連付けられていないゲーム媒体を参照して対戦の結果を決定してもよい。
【0058】
制御部112は、保管庫領域に関連付けられたゲーム媒体の使用に関する所定の制限をかける処理を行う。例えば、制御部112は、保管庫領域に関連付けられたゲーム媒体をデッキ領域にさらに関連付けることを禁止するように制御する。したがって保管庫42に配置されたゲーム媒体4は、自身に関連付けられているゲーム内効果を対戦において対戦相手に及ぼすことができない。つまり、ゲーム媒体4が保管庫42に配置されている間は、制御部112によって当該ゲーム媒体の使用に関する制限がかけられている。
【0059】
また例えば、ゲーム媒体が保管庫領域に関連付けられている間は、制御部112は当該ゲーム媒体の使用を禁止するように制御する。したがって保管庫42に配置されたゲーム媒体4は、自身に関連付けられているゲーム内効果を対象に及ぼすことができない。つまり、ゲーム媒体4が保管庫42に配置されている間は、制御部112によって当該ゲーム媒体の使用に関する制限がかけられている。
【0060】
ここでゲーム媒体に制限がかけられることについてまとめると、ゲーム媒体の状態が第1の条件を満たす場合、制御部112によってゲーム媒体の使用に関する所定の制限がかけられる。ここで第1の条件とは、ゲーム媒体が所定のゲーム内領域(保管庫領域)に配置されていることである。言いかえれば、第1の条件とはゲーム媒体が所定のゲーム内領域(保管庫領域)に関連付けられて記憶部111に格納されていることである。
【0061】
ゲーム媒体4が保管庫42に配置されている場合、制御部112によって当該ゲーム媒体の使用に関する制限がかけられているというデメリットがある。そのことの見返りとして、例えば所定の期間継続して保管庫42に配置されているゲーム媒体4には、所定のゲーム内効果(以下、第1のゲーム内効果という)が関連付けられる。すなわち制御部112は第1のゲーム内効果に関する情報をゲーム媒体に関連付ける。ゲーム媒体に第1のゲーム内効果が関連付けられた場合、制御部112は、関連付けられた時点で対象にその効果を及ぼさせてもよいし、その効果を対象にすぐに及ぼさせずに適宜その効果を及ぼさせてもよい。なおゲーム媒体に第1のゲーム内効果が関連付けられることを具体的に表すと、制御部112は、ユーザが所有するゲーム媒体の状態を判定、特に、保管庫領域に関連付けられているゲーム媒体についてその配置期間を判定する。配置期間が所定の期間を超えたことによって当該ゲーム媒体が所定の期間継続して保管庫領域に関連付けられていたと判定した場合、制御部112は当該ゲーム媒体に第1のゲーム内効果に関する情報を関連付ける。
【0062】
ここでゲーム媒体にゲーム内効果が関連付けられることについてまとめると、ゲーム媒体の状態が第2の条件を満たす場合、第1のゲーム内効果がゲーム媒体に関連付けられる。ここで第2の条件とはゲーム媒体が所定のゲーム内領域に置かれている状態が所定の期間継続したことである。言いかえれば、第2の条件とはゲーム媒体が所定のゲーム内領域(保管庫領域)に関連付けられて記憶部111に格納されており(第1の条件を満たし)、この状態が所定の期間継続したことである。
【0063】
図5は、制御部112の動作を示すフローチャートである。まず制御部112は、ユーザが所有するゲーム媒体を記憶部111に格納する(ステップS502)。具体的には制御部112は、ゲーム媒体をゲーム媒体配置データ1112のストッカ領域、デッキ領域、又は保管庫領域に関連付ける。
【0064】
次に制御部112は、ゲーム媒体の状態を判定する(ステップS504)。具体的には制御部112は、ゲーム媒体の状態が第1の条件を満たすかどうか判定する。第1の条件とはゲーム媒体が所定のゲーム内領域(保管庫領域)に関連付けられて記憶部111に格納されていることである。
【0065】
ゲーム媒体の状態が第1の条件を満たさない場合(ステップS504:N)、制御部112はステップS506〜S512をスキップして処理を終了する。
【0066】
ゲーム媒体の状態が第1の条件を満たす場合(ステップS504:Y)、制御部112は当該ゲーム媒体の使用に関する所定の制限をかける(ステップS506)。具体的には制御部112は、保管庫領域に関連付けられた当該ゲーム媒体について、デッキ領域への関連付けを禁止するように制御する。あるいは、制御部112は、保管庫領域に関連付けられた当該ゲーム媒体の使用を禁止するように制御する。
【0067】
次に制御部112は、ゲーム媒体の状態を判定する(ステップS508)。具体的には制御部112は、ゲーム媒体の状態が第2の条件を満たすかどうか判定する。第2の条件とはゲーム媒体が所定のゲーム内領域(保管庫領域)に関連付けられて記憶部111に格納されており(第1の条件を満たし)、この状態が所定の期間継続したことである。
【0068】
ゲーム媒体の状態が第2の条件を満たさない場合(ステップS508:N)、制御部112はステップS510及びS512をスキップして処理を終了する。
【0069】
ゲーム媒体の状態が第2の条件を満たす場合(ステップS508:Y)、制御部112は第1のゲーム内効果に関する情報をゲーム媒体に関連付ける(ステップS510)。
【0070】
次に制御部112は、第1のゲーム内効果に関する情報に基づきゲーム内の対象のパラメータ又は画像を変化させる(ステップS512)。その後制御部112は処理を終了する。
【0071】
図6は、ゲーム媒体を保管庫42に配置することに係る制御部112の動作を示すフローチャートである。まず制御部112は、ユーザの指示に応じてゲーム媒体4をストッカ41から保管庫42に移動する。すなわち制御部112はストッカ領域に関連付けられていたゲーム媒体の関連付けを解除して、新たに保管庫領域に関連付ける(ステップS602)。
【0072】
次に制御部112は、ゲーム媒体4が保管庫42に配置されている間(ゲーム媒体が保管庫領域に関連付けられている間)、当該ゲーム媒体を使用できないように制限をかける(ステップS604)。また当該ゲーム媒体は保管庫領域に関連付けられている間は、デッキ31に配置されない(デッキ領域に関連付けられない)制限がかかっている。
【0073】
次に制御部112は、保管庫42からストッカ41へ移動するとのユーザの指示があるか否か判定する(ステップS606)。
【0074】
ステップS606でユーザの指示がない場合(ステップS606:N)、制御部112はゲーム媒体4が保管庫42に継続して置かれている期間(配置期間)が所定の期間以上であるか否か判定する(ステップS608)。すなわち制御部112はゲーム媒体配置データ1112に関連付けられているゲーム媒体と配置期間を監視し、配置期間が所定の期間以上であるか否か判定する。
【0075】
ステップS608でゲーム媒体4が保管庫42に継続して置かれている期間が所定の期間以上であると判定された場合(ステップS608:Y)、制御部112は当該ゲーム媒体に第1のゲーム内効果を関連付ける(ステップS610)。当該ゲーム媒体にもともと関連付けられていたゲーム内効果に関する情報については、この関連付けを解消することが好ましい。その後制御部112はステップS606に戻り処理を続ける。
【0076】
ステップS608でゲーム媒体4が保管庫42に継続して置かれている期間が所定の期間未満である場合(ステップS608:N)、制御部112はステップS606に戻り処理を続ける。
【0077】
ステップS606でユーザの指示がある場合(ステップS608:Y)、制御部112はゲーム媒体を保管庫42から取り出してストッカ41へ移動する。すなわち制御部112は保管庫領域に関連付けられているゲーム媒体の関連付けを解除し、新たにストッカ領域に関連付ける(ステップS612)。その後制御部112は処理を終了する。
【0078】
(実施形態1の変形例)
保管庫に継続して所定の期間置かれたゲーム媒体には第1のゲーム内効果が関連付けられる。本変形例においては、第1のゲーム内効果の例をさらに示す。
【0079】
実施形態1で説明した第1のゲーム内効果の他に、例えば、ゲーム媒体へのスキル関連付け、絵柄の変化、などもある。スキル関連付けとは、例えば、ゲーム媒体に宝箱を開錠するスキルが関連付けられて鍵として使用できるようになるなどのことである。
【0080】
好適には、第1のゲーム内効果は、保管庫への配置期間の長さ、保管庫への配置期間中の保管庫の環境、ユーザによるゲーム媒体所有期間、又はゲーム媒体の育成状態により変動する。
【0081】
保管庫の環境とは、例えば、保管庫のレベル、天候、気温、ゲーム媒体の合成状況、ゲーム媒体のレベルなどであるがこれらに限られない。
【0082】
保管庫のレベルとは、レベルが高い保管庫の方がよりよい第1のゲーム内効果が関連付けられる、又は第1のゲーム内効果が関連付けられるまでの配置期間が短縮されるということを表している。好適にはレベルを数値で表現してレベル1を標準とし、レベルの数字がより大きければ、よりよい第1のゲーム内効果が関連付けられる、又は第1のゲーム内効果が関連付けられるまでの配置期間が短縮される。例えば、レベル3の保管庫にゲーム媒体を配置した場合、レベル1の保管庫に配置した場合と比較して、関連付けられる第1のゲーム内効果のパラメータ変動倍率が3倍となる。また好適には、レベル3の保管庫にゲーム媒体を配置した場合、レベル1の保管庫に配置した場合と比較して、3分の1の配置期間で第1のゲーム内効果が関連付けられる。また好適には、保管庫にノーマル保管庫、レア保管庫のようなレアリティを基準とした種類を設ける。この場合保管庫のレアリティに基づいて、当該保管庫に配置したゲーム媒体に関連付けられる第1のゲーム内効果が決定されることが好ましい。
【0083】
天候や気温はゲーム内のものであってもよいし、ユーザの居住地における実際の天候や気温であってもよい。実際の天候や気温を用いる場合、サーバ11又は通信端末12にセンサ(位置情報センサ、温度センサ、湿度センサなど)を備えて、センサを介して得られる情報を利用することが好ましい。又は通信端末12の位置情報とインターネットを介して得られる情報とを連携させて得られる情報を利用することが好ましい。
【0084】
ゲーム媒体の合成状況とは、例えば同時に保管庫に置かれている他のゲーム媒体のレベルやレアリティである。好適には、同時に保管庫に置かれている他のゲーム媒体のレベルやレアリティが高い場合、第1のゲーム内効果が関連付けられるまでの配置期間が短縮される、又はよりよい第1のゲーム内効果が関連付けられる。
【0085】
第1のゲーム内効果が関連付けられる場合に、好適には所定の確率に基づいて第1のゲーム内効果が関連付けられる。また好適には所定の確率に基づいて、関連付けられる第1のゲーム内効果が変動する。
【0086】
保管庫への配置期間中、ゲーム媒体の使用に関する制限がかけられる代わりに第1のゲーム内効果が当該ゲーム媒体に関連付けられる。この場合、制御部112は、第1のゲーム内効果がゲーム媒体に関連付けられたことをユーザに通知するための情報を出力する。好適には制御部112は、ゲーム媒体に第1のゲーム内効果が関連付けられるための条件の達成度をユーザに通知するための情報を出力する。例えば条件の達成度をパーセンテージで表す、又は星の数などの記号で表す等することが好ましい。具体的には制御部112は保管庫領域に関連付けられたゲーム媒体の配置期間に応じて第1のゲーム内効果を決定する。好適には、制御部112は、配置期間が長いほどより良い第1のゲーム内効果を決定する。制御部112は、決定した第1のゲーム内効果に基づいて当該ゲーム媒体のパラメータを変動させる等の動作を行い、通信部110を介してその変動の結果を含む情報をユーザの通信端末12に送信する。又は制御部112はゲーム媒体の配置期間に応じて達成度(第2の条件の達成度)を算出し、通信部110を介してその情報をユーザの通信端末12に送信する。
【0087】
また、関連付けられる第1のゲーム内効果の目標を設定しておき、配置期間中に関連付けられたゲーム内効果がその目標に到達した場合にユーザに通知するようにしてもよい。具体的には制御部112は保管庫領域に関連付けられたゲーム媒体のパラメータを変動させた結果をユーザが設定した目標値と比較し、目標値に到達した場合、通信部110を介して目標値に到達したことを示す情報をユーザの通信端末12に送信する。
【0088】
また、ログイン頻度の低いユーザに対してゲーム媒体に関連付けられた第1のゲーム内効果を定期的に通知するようにしてもよい。具体的には制御部112はユーザのログイン状況を確認し、所定の期間ログインしていないユーザを発見した場合、通信部110を介して当該ユーザの保管庫領域に関連付けられたゲーム媒体のパラメータの情報を当該ユーザの通信端末12に送信する。
【0089】
また、イベントの予告と配置期間を連動されるようにしてもよい。例えば5日後に開催されるゲーム内イベントにおいて有効なゲーム内効果を得られる保管庫を設けて、配置期間5日間を満了すれば当該ゲーム内効果を得られることにすることができる。
【0090】
原則として、保管庫42に配置されているゲーム媒体4には、当該ゲーム媒体を使用することができないという制限がかかっている。しかし特例として、ある特定のゲーム内効果が関連付けられてそれをいつでも及ぼし得る効果として保持している場合には、特定のタイミングで使用して効果を及ぼさせることができるようにしてもよい。
図7に保管庫に配置中のゲーム媒体がユーザのデッキの対戦中に攻撃に参加する場合を示す。原則として保管庫に配置中のゲーム媒体は攻撃に参加できない。しかし特例として、保管庫領域に関連付けられたゲーム媒体Xに効果Xが関連付けられている場合であって、効果Xが対戦中に及ぼし得る効果であれば、制御部112は対戦中に当該ゲーム媒体Xの効果を対戦相手に及ぼさせることができる。その場合、対戦中に効果を及ぼさせたゲーム媒体を使い捨てとする、すなわち記憶部111に格納されたゲーム媒体配置データ1112と当該ゲーム媒体との関連付けを解消することが好ましい。言いかえれば、ユーザIDとゲーム媒体との関連付けを解消することが好ましい。あるいは対戦で及ぼされたゲーム内効果が無くなりゲーム媒体自体は保管庫に戻るようにする、すなわち当該ゲーム媒体とゲーム内効果との関連付けを解消し、保管庫領域との関連付けは維持することが好ましい。
【0091】
また、保管庫はユーザ毎に独占してもよいし、複数のユーザで共有するようにしてもよい。保管庫を複数のユーザで共有するような形態においては、記憶部111に保管庫データを設けて、当該保管庫にユーザIDを関連付けることにより保管庫を共有している状態を表す。そして共有の保管庫にゲーム媒体を置く場合、保管庫領域にゲーム媒体を関連付けるようにする。
【0092】
また、保管庫をゲーム媒体の一種として取引ができるようにしてもよいし、イベントの報酬として特別に関連付けられるものとしてもよい。ユーザが保管庫を新たに獲得した場合は、制御部112はゲーム媒体配置データ1112に新たに獲得した保管庫領域を追加する。例えば保管庫A−1〜5、保管庫B−1〜5などの名称で表すことができる。
【0093】
また、実施形態1ではストッカ領域と保管庫領域とを分けていたが、ストッカ領域の一部を保管庫領域として用いてもよい。
【0094】
(実施形態2)
本実施形態では特効効果を有する特効カードに関し、所定の期間外である場合について説明する。なお、特効カードに限らず、他のゲーム内効果を有するゲーム媒体もしくはゲーム内効果を有さないゲーム媒体も本実施形態を適用しうる。
【0095】
所定の期間外において、特効カードは所定の期間中に有していた特効効果が減少(パラメータ変化倍率が10倍から1倍になるなど)する。具体的には、制御部112はゲーム媒体配置データ1112においてゲーム媒体に関連付けられた効果を変動させる。あるいは、制御部112は、特効効果に関する情報のうち所定の期間外に対応する情報を参照して、所定の期間内における効果と異なる効果を及ぼす。なお所定の期間とは、例えば本実施形態に係るゲーム内において実施されるイベント期間やキャンペーン期間である。
【0096】
所定の期間外となった特効カードは、そのままでは利用価値が低くなっている。そこでゲーム内において、所定の期間外となった特効カードの価値を高めるための専用イベントを設ける。ユーザはゲーム媒体を消費することにより専用イベントに参加できる。消費するゲーム媒体は、専用イベントに参加するための専用のゲーム媒体であってもよく、ゲーム内通貨など他の用途が設定されたゲーム媒体であってもよい。また当該専用のゲーム媒体はゲーム内で流通する数量を制限することが好ましい。
【0097】
専用イベントに参加したユーザはストッカ領域に関連付けられている特効カード(ゲーム媒体)の中から1の特効カードを指定する。指定された特効カードについて、所定の期間内のパラメータ変化倍率と同じ特効効果、又は当該特効効果とは異なる新たなゲーム内効果、すなわち第1のゲーム内効果が関連付けられる。好適には、特効カードに関連付けられている特効効果のパラメータ変化倍率が所定の期間外となったことにより減少している場合に、当該パラメータ変化倍率が所定の期間内のパラメータ変化倍率と同じになるように特効効果を更新する。また好適には特効カードに関連付けられている特効効果について関連付けを解消して、新たなゲーム内効果に関する情報を関連付ける。
【0098】
指定された特効カードに第1のゲーム内効果が関連付けられた後、ユーザは当該特効カードについてさらにパラメータ変化倍率を上げる、又は当該特効カードのレアリティを上げる等するためのチャレンジゲームを行うことができる。好適には、チャレンジゲームは所定の確率に従って成功か失敗かが決定する簡易的なゲームであり、成功すればさらに倍率を上げる、又は当該特効カードのレアリティを上げる等のことができる。ユーザはチャレンジゲームを行うためにゲーム媒体を消費する。好適には、消費するゲーム媒体は専用イベントに参加するための専用のゲーム媒体と同じものである。ユーザがチャレンジゲームに成功した場合、ユーザはチャレンジゲームを続けて行うことができる。好適には、チャレンジゲームを続けることができる回数に上限を設ける。ユーザがチャレンジゲームに失敗した場合、指定された特効カードはチャレンジゲームを始める前の第1のゲーム内効果が関連付けられた状態に戻る。
【0099】
本実施形態における制御部112の動作を、
図5を用いて説明する。まず制御部112は、ユーザが所有するゲーム媒体をユーザIDに関連付けて記憶部111に格納する(ステップS502)。具体的にはゲーム媒体をゲーム媒体配置データ1112のストッカ領域に関連付ける。ステップS502は好適には、ゲーム内効果(以下、第2のゲーム内効果という)に関する情報をゲーム媒体に関連付けるステップを含む。以下、第2のゲーム内効果は特効効果であるものとして説明する。
【0100】
次に制御部112は、ゲーム媒体の状態を判定する(ステップS504)。具体的にはゲーム媒体の状態が第1の条件を満たすかどうか判定する。第1の条件とはゲーム媒体の状態を判定する時点が、第2のゲーム内効果に関する情報に含まれる所定の期間外となっていることである。
【0101】
ゲーム媒体の状態が第1の条件を満たさない場合(ステップS504:N)、制御部112はステップS506〜S512をスキップして処理を終了する。
【0102】
ゲーム媒体の状態が第1の条件を満たす場合(ステップS504:Y)、制御部112は当該ゲーム媒体の使用に関する所定の制限をかける(ステップS506)。具体的には制御部112は、第2のゲーム内効果に関する情報に基づいて第2のゲーム内効果を減少させる。
【0103】
次に制御部112は、ゲーム媒体の状態を判定する(ステップS508)。具体的にはゲーム媒体の状態が第2の条件を満たすかどうか判定する。第2の条件とはユーザが専用イベントに参加することである。
【0104】
ゲーム媒体の状態が第2の条件を満たさない場合(ステップS508:N)、制御部112はステップS510及びS512をスキップして処理を終了する。
【0105】
ゲーム媒体の状態が第2の条件を満たす場合(ステップS508:Y)、制御部112は第1のゲーム内効果に関する情報をゲーム媒体に関連付ける(ステップS510)。制御部112は、ゲーム媒体と第2のゲーム内効果に関する情報との関連付けを解消してもよい。
【0106】
次に制御部112は、第1のゲーム内効果に関する情報に基づきゲーム内の対象のパラメータ又は画像を変化させる(ステップS512)。その後制御部112は処理を終了する。
【0107】
図8は、専用イベントの処理に係る制御部112の動作を示すフローチャートである。まず制御部112は、ユーザに所定のゲーム媒体を消費させ、専用イベントに参加させる。すなわち制御部112は、ユーザIDと所定のゲーム媒体との関連付けを解消する(ステップS802)。好適には所定のゲーム媒体は専用イベントに参加するための専用のゲーム媒体である。
【0108】
次に制御部112はユーザの通信端末12から特効カードを指定する情報を受信する(ステップS804)。当該情報は、ユーザが通信端末12の操作部122を介して入力した信号に基づく。
【0109】
次に制御部112は指定された特効カードに第1のゲーム内効果を関連付ける。(ステップS806)。当該第1のゲーム内効果は所定の期間内における第2のゲーム内効果と同一の効果、又は第2のゲーム内効果とは異なる新たなゲーム内効果である。好適には第1のゲーム内効果はゲーム媒体がもともと有していたゲーム内効果(第2のゲーム内効果)を含む。すなわち第1のゲーム内効果が及ぶ対象は第2のゲーム内効果が及ぶ対象を含む。なお、制御部112は所定の確率に応じて、指定された特効カードに第1のゲーム内効果を関連付けてもよい。
【0110】
次に制御部112は、ユーザの通信端末12からチャレンジゲームをプレイするかどうかに係る情報を受信し、当該情報を判定する(ステップS808)。当該情報はユーザが通信端末12の操作部122を介して入力した信号に基づく。
【0111】
チャレンジゲームをプレイする情報を受信した場合(ステップS808:Y)、制御部112はユーザに所定のゲーム媒体を消費させ、チャレンジゲームをプレイさせる。すなわち制御部112はユーザIDと所定のゲーム媒体(例えば、専用のゲーム媒体)との関連付けを解消し、チャレンジゲームの制御を開始する。そして制御部112はユーザがチャレンジゲームに成功したか失敗したか判定する(ステップS810)。すなわち制御部112はユーザの入力に応じて所定の確率に従って成功か失敗かを決定するゲームを行う。
【0112】
ユーザがチャレンジゲームに成功したと判定した場合(ステップS810:Y)、制御部112は特効カードに関連付けられているパラメータ変化倍率を上げる、又は当該特効カードに関連付けられているレアリティを上げる等の処理を行う。すなわち制御部112は当該特効カードに新たなゲーム内効果を関連付ける(ステップS812)。また好適にはステップS812において、制御部112は当該特効カードに新たなゲーム内効果を関連付ける代わりに、既に関連付けられているゲーム内効果に関する情報を更新する。続いて制御部112はステップS808に戻る。
【0113】
ユーザがチャレンジゲームに失敗したと判定した場合(ステップS810:N)、制御部112は特効カードに関連付けられている新たなゲーム内効果の関連付けを解消する。さらに制御部112は特効カードにチャレンジゲームを始める前に関連付けられていた第1のゲーム内効果を関連付ける(ステップS814)。また好適にはステップS814において、制御部112は当該特効カードに関連付けられていたゲーム内効果に関する情報の更新内容を破棄して、チャレンジゲームを始める前の状態に戻す。その後制御部112は専用イベントの処理を終了する。
【0114】
ステップS808においてチャレンジゲームをプレイしない情報を受信した場合(ステップS808:N)、制御部112は専用イベントの処理を終了する。
【0115】
ステップS808において、チャレンジゲームのプレイ回数が上限に達した場合には、制御部112はチャレンジゲームをプレイしない情報を受信したとみなして(ステップS808:N)、専用イベントの処理を終了する。
【0116】
なお各実施形態及び実施例において、サーバ11又は通信端末12として機能させるために、コンピュータ等の情報処理装置を好適に用いることができ、そのような情報処理装置は、サーバ11又は通信端末12の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、当該情報処理装置の記憶部に格納しておき、当該情報処理装置の中央演算処理装置(CPU)によってこのプログラムを読み出して実行させることで実現することができる。
【0117】
以上、本発明に係る具体的な実施形態を説明してきた。一実施形態によれば、及ぼし得る効果が制限されたゲーム媒体を活用する手段を設けることによってユーザ満足度を向上させることができる。
【0118】
また一実施形態によれば、用途が限られているゲーム媒体を所定のゲーム内領域(保管庫領域)に置き当該ゲーム媒体が及ぼし得る効果を制限することによって当該ゲーム媒体に新たなゲーム内効果を関連付けることができ、当該ゲーム媒体の用途を広げることができる。このような手段を設けることによってユーザ満足度を向上させることができる。
【0119】
また一実施形態によれば、所定の期間を経過して及ぼし得る効果が制限されたゲーム媒体(特効カード)の効果を復活させる、又はさらに効果を大きくするための専用イベントを設けることにより当該ゲーム媒体(特効カード)の用途を広げることができる。このような手段を設けることによってユーザ満足度を向上させることができる。
【0120】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0121】
また、サーバが行う処理の一部又は全部を、通信端末にインストールされているネイティブアプリによって行うなど、ネイティブゲームとすることもできる。
【0122】
また、サーバが生成したデータに基づきゲームの進行画面を通信端末にて表示させるウェブ表示とし、その他のメニュー画面等を通信端末12にインストールされているネイティブアプリによって表示するネイティブ表示とする等、サーバと通信端末のそれぞれが処理の一部を担うハイブリッドゲームとすることもできる。