特許第5993315号(P5993315)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5993315
(24)【登録日】2016年8月26日
(45)【発行日】2016年9月14日
(54)【発明の名称】操作棹を有する作業機
(51)【国際特許分類】
   A01D 34/68 20060101AFI20160901BHJP
   A01D 34/78 20060101ALI20160901BHJP
   A01G 3/06 20060101ALI20160901BHJP
【FI】
   A01D34/68 N
   A01D34/78 Z
   A01G3/06
【請求項の数】4
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-16869(P2013-16869)
(22)【出願日】2013年1月31日
(65)【公開番号】特開2014-147308(P2014-147308A)
(43)【公開日】2014年8月21日
【審査請求日】2015年7月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】特許業務法人快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森田 善文
(72)【発明者】
【氏名】福永 昴
【審査官】 中村 圭伸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−254760(JP,A)
【文献】 特開2004−357573(JP,A)
【文献】 特開2010−142144(JP,A)
【文献】 特開平10−089322(JP,A)
【文献】 特開平08−228505(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01B 33/08
A01B 59/043
A01D 34/67 − 34/69
A01D 34/76 − 34/82
A01G 3/00 − 3/08
B25F 5/00 − 5/02
F16B 7/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1部分棹と第2部分棹に分割可能な操作棹と、
前記操作棹の前端に設けられているとともに、工具が取り付けられる前方ユニットと、
前記第1部分棹に固定可能であるとともに、前記第2部分棹が挿入可能な挿入穴を有する連結部材と、
前記連結部材によって開放位置と閉鎖位置との間を移動可能に支持されており、前記開放位置にあるときは前記挿入穴を開放し、前記閉鎖位置にあるときは前記挿入穴を閉鎖する可動フタと、
を備える作業機。
【請求項2】
前記可動フタを前記閉鎖位置に向けて付勢する付勢部材をさらに備える請求項1に記載の作業機。
【請求項3】
前記可動フタは、周縁部と、周縁部に対して一方側に突出する中央部とを有し、
前記可動フタが前記閉鎖位置にあるときに、前記周縁部は前記挿入穴の開口の周縁に当接するとともに、前記中央部は前記挿入穴の内部へ位置する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の作業機。
【請求項4】
前記可動フタは、前記可動フタを前記開放位置に向けて移動させるためにユーザが操作する操作部を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載に作業機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここで開示する技術は、操作棹を有する作業機に関する。この種の作業機としては、例えば、刈払機(草刈機とも称される)、ポールヘッジトリマ、ポールソー、ポールバリカンが知られている。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、操作棹を有する作業機が開示されている。この作業機は、第1部分棹と第2部分棹に分割可能な操作棹と、第1部分棹に固定可能であるとともに、第2部分棹が挿入可能な挿入穴を有する連結部材を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−191748号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した従来の作業機では、操作棹が第1部分棹と第2部分棹に分割されたときに、連結部材の挿入穴に異物(例えば小石や水)が入るという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の問題を解決するために、本明細書で開示する作業機は、少なくとも第1部分棹と第2部分棹に分割可能な操作棹と、第1部分棹に固定可能であるとともに第2部分棹が挿入可能な挿入穴を有する連結部材と、連結部材によって開放位置と閉鎖位置との間を移動可能に支持された可動フタを備える。可動フタは、開放位置にあるときは挿入穴を開放し、閉鎖位置にあるときは挿入穴を閉鎖するように構成されている。このような構成によると、連結部材の挿入穴に異物が入ることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施例の刈払機の外観を示す図。
図2】実施例の刈払機の構成を模式的に示す図。
図3】ブラシレスモータの各コイル(各モータ電力線)に流れる電流の向きを示す。
図4】互いに連結された第1部分棹と第2部分棹の外観図を示す。
図5】互いに連結された第1部分棹と第2部分棹の断面図を示す。
図6】互いに分離された第1部分棹と第2部分棹の外観図を示す。
図7】互いに分離された第1部分棹と第2部分棹の断面図を示す。
図8】第1電気コネクタを示す。
図9】第2電気コネクタを示す。
図10図10図12は、第1部分棹と第2部分棹とが連結される様子を示す。
図11図10図12は、第1部分棹と第2部分棹とが連結される様子を示す。
図12図10図12は、第1部分棹と第2部分棹とが連結される様子を示す。
図13】可動フタの変形例を示す。
図14】可動フタの変形例を示す。
図15】可動フタの変形例を示す。
図16】第1電気コネクタの変形例を示す。
図17】第2電気コネクタの変形例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の一実施形態では、可動フタを閉鎖位置に向けて付勢する付勢部材をさらに備えることが好ましい。このような構成によると、可動フタの閉め忘れが防止される。
【0008】
本発明の一実施形態では、可動フタが、周縁部と、周縁部に対して一方側に突出する中央部とを有することが好ましい。この場合、可動フタが閉鎖位置にあるときに、周縁部が挿入穴の開口の周縁に当接するとともに、中央部が挿入穴の内部へ位置することが好ましい。このような構成によると、可動フタが挿入穴を閉鎖したときに、挿入穴のなかへ異物が入ることが効果的に防止される。
【0009】
本発明の一実施形態では、可動フタが、可動フタを開放位置に向けて移動させるためにユーザが操作する操作部を有することが好ましい。このような構成によると、ユーザは、可動フタを簡単に開放することができる。
【0010】
本技術の一実施形態では、操作棹を有する作業機が、刈払機(草刈機)、ポールヘッジトリマ、ポールソー、ポールバリカンのいずれかであることが好ましい。
【実施例】
【0011】
図面を参照して実施例の刈払機10について説明する。図1は、刈払機10の外観を示している。刈払機10は、雑草の刈り払い作業に用いられる電動工具である。図1に示すように、刈払機10は、操作棹30と、操作棹30の前端30fに位置する前方ユニット20と、操作棹30の後端30rに位置する後方ユニット40を備えている。操作棹30は、前端30fから後端30rまで直線状に伸びている。
【0012】
操作棹30は、第1部分棹30aと第2部分棹30bとを有し、分割可能に構成されている。第1部分棹30aは、操作棹30の後端30rを含む部分であり、後方ユニット40に接続されている。第2部分棹30bは、操作棹30の前端30fを含む部分であり、前方ユニット20に接続されている。第1操作棹30aと第2操作棹30bは、連結部材90によって連結されている。第1操作棹30aと第2操作棹30bは、それぞれ中空のパイプ材を用いて形成されている。
【0013】
前方ユニット20は、ブレード12を着脱可能に構成されている。ブレード12は、刈払機10のための工具である。本実施例におけるブレード12は、周縁に複数の刃先を有する円板刃であって、金属材料で形成されている。ただし、ブレード12は、このような構成に限定されず、例えばナイロンコード又はその他のコード材であってもよい。前方ユニット20の近傍には、ブレードカバー26が配置されている。ブレードカバー26は、操作棹30に固定されており、ブレード12の一部を覆っている。
【0014】
後方ユニット40は、バッテリパック44を着脱可能に構成されている。バッテリパック44は、刈払機10の電源である。バッテリパック44は、複数の再充電可能なバッテリセルを有する。一例ではあるが、本実施例におけるバッテリパック44は、直列に接続された10本のリチウムイオンバッテリセルを有し、36ボルトの公称電圧を有している。後方ユニット40には、速度ダイヤル48が設けられている。速度ダイヤル48は、ブレード12の回転速度を調節するために、ユーザによって操作される操作部材である。速度ダイヤル48は、ユーザが操作しやすいように、後方ユニット40の上面に配置されている。なお、速度ダイヤル48は、速度調整用の操作部材の一例であり、他の態様の操作部材であってもよい。
【0015】
操作棹30には、利用者が把持するためのハンドル32が設けられている。ハンドル32は、概してU字形状を有しており、その中央部分が操作棹30に固定されている。ハンドル32の一端には右グリップ32aが設けられており、ハンドル32の他端には左グリップ32bが設けられている。通常、ユーザは、右グリップ32aを右手で把持するとともに、左グリップ32bを左手で把持することによって、刈払機10を使用することができる。この場合、前方ユニット20はユーザの前方に位置し、後方ユニット40はユーザの後方に位置する。
【0016】
右グリップ32aには、トリガ34と方向セレクタ36が設けられている。トリガ34及び方向セレクタ36は、電気コード38によって後方ユニット40へ電気的に接続されている。トリガ34は、ブレード12を動作/停止させるために、ユーザによって操作される操作部材である。ユーザがトリガ34を引くとブレード12が動作し、ユーザがトリガ34を戻すとブレード12が停止するように構成されている。なお、トリガ34は、ブレード12を動作/停止させるための操作部材の一例であり、他の態様の操作部材であってもよい。
【0017】
方向セレクタ36は、ブレード12の回転方向を切替えるために、ユーザによって操作される操作部材である。方向セレクタ36は、一例であるがロッカスイッチである。ユーザが方向セレクタ36の一方を押すとブレード12の回転方向は正方向に設定され、ユーザが方向セレクタ36の他方を押すとブレード12の回転方向は逆方向に設定される。なお、方向セレクタ36は、ブレード12の回転方向を切替えるための操作部材の一例であり、ロッカスイッチに限られず、他の態様の操作部材であってもよい。
【0018】
図2を参照して、刈払機10の内部構造について説明する。図2に示すように、刈払機10は、ブラシレスモータ22と三つのセンサ24を備えている。ブラシレスモータ22及び三つのセンサ24は、前方ユニット20に配置されており、前方ユニット20のハウジング内に収容されている。ブラシレスモータ22は、ブレード12を駆動するための原動機であり、ブレード12に機械的に接続される。本実施例のブラシレスモータ22は、三相ブラシレスモータであり、U相コイル22u、V相コイル22v、W相コイル22wを有している。三つのセンサ24は、ブラシレスモータ22の回転位置(正確には、ブラシレスモータ22のロータの回転位置)に応じて所定の信号を出力する。本実施例のセンサ24は、一例ではあるが、ホール素子である。なお、三つのセンサ24は、ブラシレスモータ22の回転位置に代えて、ブラシレスモータ22の他の状態指標を検出するものであってもよい。
【0019】
刈払機10は、モータコントローラ70と三本のモータ電力線61、62、63を備えている。モータコントローラ70は、後方ユニット40に配置されており、バッテリパック44へ電気的に接続される。三本のモータ電力線61、62、63は、後方ユニット40に位置するモータコントローラ70を、前方ユニット20に位置するブラシレスモータ22へ電気的に接続する。第1のモータ電力線61は、ブラシレスモータ22のU相コイル22u(又はU相端子)に接続されており、第2のモータ電力線62は、ブラシレスモータ22のV相コイル22v(又はU相端子)に接続されており、第3のモータ電力線63は、ブラシレスモータ22のW相コイル22w(又はU相端子)に接続されている。
【0020】
三本のモータ電力線61、62、63は、操作棹30に沿って配置されており、後方ユニット40から前方ユニット20まで伸びている。本実施例では、三本のモータ電力線61、62、63が操作棹30の内部に配置されているが、それらは操作棹30の外部に配置されてもよい。これらの構成により、バッテリパック44は、モータコントローラ70を介して、ブラシレスモータ22へ電気的に接続される。即ち、バッテリパック44からの電力は、モータコントローラ70を介して、ブラシレスモータ22へ供給される。
【0021】
刈払機10は、二本のセンサ電力線64、65と、三本のセンサ信号線66、67、68を備えている。二本のセンサ電力線64、65は、後方ユニット40から三つのセンサ24へ動作電力を供給する導電線である。二本のセンサ電力線64、65は、操作棹30に沿って配置されており、後方ユニット40から前方ユニット20まで伸びている。三本のセンサ信号線66、67、68は、三つのセンサ24の出力信号をモータコントローラ70へ送信する導電線である。操作棹30に沿って配置されており、前方ユニット20から後方ユニット40まで伸びている。本実施例では、二本のセンサ電力線64、65及び三本のセンサ信号線66、67、68が操作棹30の内部に配置されているが、それらは操作棹30の外部に配置されてもよい。
【0022】
刈払機10は、一対の電気コネクタ82を備えている。一対の電気コネクタ82は、第1部分棹30aに設けられた第1電気コネクタ82aと、第2部分棹30bに設けられた第2電気コネクタ82bを有している。第1電気コネクタ82aと第2電気コネクタ82bは、互いに着脱可能に構成されている。第1部分棹30aと第2部分棹30bとが互いに連結されると、第1部分棹30aと第2部分棹30bは互いに電気的に接続される。
【0023】
三本のモータ電力線61、62、63と、二本のセンサ電力線64、65と、三本のセンサ信号線66、67、68は、一対の電気コネクタ82によって、接続/分断可能に構成されている。即ち、各々のモータ電力線61、62、63は、第1部分棹30aに沿って配置された第1部分モータ電力線61a、62a、63aと、第2部分棹30bに沿って配置された第2部分モータ電力線61b、62b、63bとを有している。第1部分モータ電力線61a、62a、63aは第1電気コネクタ82aへ電気的に接続されており、第2部分モータ電力線61b、62b、63bは、第2電気コネクタ82bへ電気的に接続されている。第1部分モータ電力線61a、62a、63aは、一対の電気コネクタ82を介して、第2部分モータ電力線61b、62b、63bへそれぞれ電気的に接続される。
【0024】
同様に、各々のセンサ電力線64、65は、第1部分棹30aに沿って配置された第1部分センサ電力線64a、65aと、第2部分棹30bに沿って配置された第2部分センサ電力線64b、65bとを有している。第1部分センサ電力線64a、65aは、第1電気コネクタ82aへ電気的に接続されており、第2部分センサ電力線64b、65bは、第2電気コネクタ82bへ電気的に接続されている。第1部分センサ電力線64a、65aは、一対の電気コネクタ82を介して、第2部分センサ電力線64b、65bへ電気的に接続される。
【0025】
同様に、各々のセンサ信号線66、67、68は、第1部分棹30aに沿って配置された第1部分センサ信号線66a、67a、68aと、第2部分棹30bに沿って配置された第2部分センサ信号線66b、67b、68bとを有している。第1部分センサ信号線66a、67a、68aは、第1電気コネクタ82aへ電気的に接続されており、第2部分センサ信号線66b、67b、68bは、第2電気コネクタ82bへ電気的に接続されている。第1部分センサ信号線66a、67a、68aは、一対の電気コネクタ82を介して、第2部分センサ信号線66b、67b、68bへ電気的に接続される。
【0026】
刈払機10は、定電圧回路42と遮断回路46を備えている。定電圧回路42と遮断回路46は、後方ユニット40に配置されており、バッテリパック44へ電気的に接続される。定電圧回路42は、モータコントローラ70やセンサ24に供給される電源電圧を生成する。遮断回路46は、バッテリパック44とモータコントローラ70を電気的に接続する回路上に配置されており、バッテリパック44とモータコントローラ70とを電気的に接続/遮断することができる。本実施例の遮断回路46は、一例であるが、電界効果トランジスタ(MOSFET)である。なお、遮断回路46は、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)又はその他のスイッチング素子であってもよい。遮断回路46は、モータコントローラ70に接続されており、モータコントローラ70によって制御される。
【0027】
モータコントローラ70は、三つのセンサ24からの出力信号に基づいて、ブラシレスモータ22の回転位置を特定し、ブラシレスモータ22の回転位置に応じて、ブラシレスモータ22の各コイル22u、22v、22wに印加される電圧の向きを切り替える。図3は、ブラシレスモータ22の回転位置に応じて、各コイル22u、22v、22wに印加される電圧の向きを例示する。図3において、チャートVuはU相コイル22uに印加される電圧を示し、チャートVvはV相コイル22vに印加される電圧を示し、チャートVwはW相コイル22wに印加される電圧を示す。各コイル22u、22v、22wに印加される電圧の向きが切り替えられることによって、各コイル22u、22v、22wに流れる電流の向きも切り替わる。ここで、U相コイル22uに流れる電流は、第1のモータ電力線61に流れる電流に等しく、V相コイル22vに流れる電流は、第2のモータ電力線62に流れる電流に等しく、W相コイル22wに流れる電流は、第3のモータ電力線63に流れる電流に等しい。
【0028】
モータコントローラ70は、トリガ34、方向セレクタ36及び速度ダイヤル48にも電気的に接続されており、それらに加えられたユーザの操作に応じて、各々のモータ電力線61、62、63に流れる電流を調節することができる。加えて、モータコントローラ70は、ユーザがトリガ34に加えた操作に応じて、遮断回路46の動作を制御する。それにより、ユーザがトリガ34を引くと遮断回路46は導通され、ユーザがトリガ34を戻すと遮断回路46は非導通とされる。
【0029】
本実施例の刈払機10では、ブレード12の原動機として、ブラシレスモータ22が採用されている。ブラシレスモータ22は、その回転位置に応じて各コイル22u、22v、22wに印加される電圧の向きを切り替えるモータコントローラ70を必要とする。従来の刈払機のように、ブラシレスモータ22とモータコントローラ70の両者が前方ユニット20に位置すると、前方ユニットのサイズや重量が大きくなり、刈払機の使い勝手が悪くなってしまう。それに対して、本実施例の刈払機10では、ブラシレスモータ22が前方ユニット20に位置し、モータコントローラ70が後方ユニット40に位置している。ブラシレスモータ22とモータコントローラ70の一方を前方ユニット20に配置し、他方を後方ユニット40に配置すると、前方ユニット20のサイズや重量を削減しつつ、後方ユニット40のサイズや重量の増大を抑制することができる。即ち、前方ユニット20と後方ユニット40との間でサイズや重量の差を小さくすることができる。その結果、刈払機10の使い勝手が向上される。
【0030】
以下では、モータコントローラ70の具体的な構成について説明する。但し、刈払機10のモータコントローラ70は下記する形態に限定されず、公知である様々なモータコントローラを採用することができる。本実施例のモータコントローラ70は、六つのスイッチング素子71〜76と、ゲートドライバ78と、処理部80を備えている。処理部80は、ゲートドライバ78を介して、各々のスイッチング素子71〜76へ電気的に接続されている。
【0031】
処理部80は、三つのセンサ24からの出力信号に応じて、各々のスイッチング素子71〜76を選択的にスイッチングする。六つのスイッチング素子71〜76は、各々のモータ電力線61、62、63を、バッテリパック44の正極又は負極へ選択的に接続する回路を構成している。例えば、第1のスイッチング素子71がオンされ、第2のスイッチング素子72がオフされると、第1のモータ電力線61はバッテリパック44の正極に接続される。それと同時に、第3のスイッチング素子73がオフされ、第4のスイッチング素子74がオンされると、第2のモータ電力線62はバッテリパック44の負極に接続される。この場合、第1のモータ電力線61では前方ユニット20に向けて電流が流れ、第2のモータ電力線62では後方ユニット40に向けて電流が流れる。このように、処理部80は、六つのスイッチング素子71〜76を選択的にスイッチングすることによって、各々のモータ電力線61、62、63に流れる電流の向きを切り替えることができる。加えて、処理部80は、トリガ34、方向セレクタ36、速度ダイヤル48からの出力信号に応じて、六つのスイッチング素子71〜76の動作を調節し、ブラシレスモータ22の回転速度や回転方向を変更することができる。
【0032】
スイッチング素子71〜76は、電界効果トランジスタであり、詳しくは、絶縁ゲートを有するMOSFETである。但し、スイッチング素子71〜76は、IGBTを含むその他のトランジスタであってもよいし、他の種類のスイッチング素子であってもよい。ただし、モータコントローラ70の過熱を防止するために、スイッチング素子71〜76は、発熱量(損失)が小さいものであることが好ましい。この点に関して、従来の刈払機のように、ブラシレスモータ22とモータコントローラ70の両者が前方ユニット20に位置していれば、ブラシレスモータ22の冷却ファンを用いて、モータコントローラ70の強制冷却を行うことも考えられる。しかしながら、本実施例の刈払機10では、ブラシレスモータ22とモータコントローラ70が、互いに異なるユニット20、40に配置されている。そのため、ブラシレスモータ22の冷却ファンを用いてモータコントローラ70の強制冷却を行うことができない。
【0033】
従って、本実施例の刈払機10では、スイッチング素子71〜76の発熱量(即ち、損失)を抑制することが、重要な技術的意義を持つ。この点に関して、各々のスイッチング素子71〜76には、5ミリオーム以下のオン抵抗を有するトランジスタを採用することが好ましい。オン抵抗が5ミリオーム以下であると、スイッチング素子71〜76の発熱量が十分に抑制され、冷却風等による強制冷却を必要とすることなく、モータコントローラ70の温度を実用的なレベルに維持することができる。同様の観点から、各々のスイッチング素子71〜76には、1000オーム以下のゲート抵抗を有するトランジスタを採用することも好ましい。この場合でも、冷却風等による強制冷却を必要とすることなく、モータコントローラ70の温度を実用的なレベルに維持することができる。一例ではあるが、本実施例では、略3.5ミリオームのオン抵抗と、略680オームのゲート抵抗を有する電界効果トランジスタが採用されている。
【0034】
次に、図4図5図6図7を参照して、連結部材90及びその近傍の構成について説明する。連結部材90は、概して筒状の部材であり、一端92aから他端92bまで伸びる貫通孔92を有している。貫通孔92の一端92a側の部分には、第1部分棹30aが挿入される。連結部材90と第1部分棹30aは、ボルト101及びナット102によって互いに固定される。貫通孔92の他端92b側の部分には、第2部分棹30bが挿入される挿入穴となっている。連結部材90と第2部分棹30bは、ボルト103及びナット104によって互いに固定される。第2部分棹30bを固定するナット104には、ユーザが操作するためのレバー105が設けられている。本明細書では、貫通孔92の他端92b側の部分を挿入穴92と称し、貫通孔92の他端92bを挿入穴92の開口92bと称することがある。ユーザは、連結部材90の挿入穴92に第2部分棹30bを挿入することによって、第1部分棹30aと第2部分棹30bとを互いに連結することができる。そして、ユーザは、連結部材90の挿入穴92から第2部分棹30bを抜き出すことによって、第1部分棹30aと第2部分棹30bとを互いに分離することができる。
【0035】
連結部材90には、可動フタ120が設けられている。可動フタ120は、シャフト130によって揺動可能に支持されており、開放位置(図4図5参照)と閉鎖位置(図6図7参照)との間を移動することができる。可動フタ120が開放位置にあるときは、連結部材90の挿入穴92が開放され、可動フタ120が閉鎖位置にあるときは、連結部材90の挿入穴92が可動フタ120によって閉鎖される。連結部材90には、付勢部材132がさらに設けられている。付勢部材132は、可動フタ120を閉鎖位置に向けて付勢する。本実施例の付勢部材132は、一例ではあるが、ねじりばねである。
【0036】
可動フタ120は、周縁部122と、周縁部122に対して一方側に突出する中央部124とを有している。可動フタ120が閉鎖位置に位置すると、可動フタ120の周縁部122は挿入穴92の開口92bの周縁に当接する。このとき、可動フタ120の中央部124は、挿入穴92の内部へ入り込む。このような構成により、可動フタ120が挿入穴92を閉鎖したときに、挿入穴92のなかへ異物や水が入ることが効果的に防止される。
【0037】
可動フタ120は、つまみ128を有している。つまみ128は、可動フタ120を開放位置に向けて移動させるために、ユーザが操作する操作部の一例である。即ち、ユーザは、つまみ128を指で操作することによって、可動フタ120を簡単に開放することができる。加えて、可動フタ120は、係合突起126を有している。係合突起126は、可動フタ120が閉鎖位置にあるときに、連結部材90に設けられたノッチ106に係合する。このような構成により、可動フタ120が挿入穴92を閉鎖したときに、可動フタ120が連結部材90に対して安定する。
【0038】
連結部材90には、ロック部材110が設けられている。ロック部材110は、連結部材90に対して第2部分棹30bをロックするための部材である。ロック部材110は、連結部材90の外周面に設けられている。連結部材90の外周面には、環状に伸びる壁で囲まれた凹部94が形成されており、ロック部材110は当該凹部94内に配置されている。ロック部材110は、シャフト112によって支持されており、シャフト112を中心軸として揺動可能となっている。ロック部材110は、付勢部材118によって一方方向に付勢されている。本実施例の付勢部材118は、一例ではあるが、コイルばねである。
【0039】
ロック部材110には、突出部116が設けられている。突出部116は、連結部材90に形成された孔96を通じて、挿入穴92の内部に突出している。一方、第2部分棹30bの外周面には、突出部116と係合する係合穴136が設けられている。ロック部材110の突出部116が、第2部分棹30bの係合穴136に係合することによって、第2部分棹30bは連結部材90に対してロックされる。ロック部材110には、解除操作部114が設けられている。ユーザが解除操作部114を押すと、ロック部材110は他方方向(付勢部材118による付勢方向とは反対方向)に回転し、突出部116が係合穴136から離脱する。それにより、ロック部材110によるロックが解除される。突出部116と解除操作部114は、ロック部材110の揺動中心軸(即ち、シャフト112)を挟んで、互いに反対側に位置している。
【0040】
連結部材90の挿入穴92の内周面には、挿入穴92の軸方向(深さ方向)に沿って伸びるガイド溝98が設けられている。一方、第2部分棹30bの外周面には、ガイド溝98に係合するガイド突起138が設けられている。それにより、ユーザは、連結部材90に対して第2部分棹30bを正しい向きで挿入することができる。なお、他の実施形態として、挿入穴92の内周面にガイド突起138を設け、第2部分棹30bの外周面にガイド溝98を設けてもよい。
【0041】
本実施例のガイド突起138は、第2部分棹30bの外部に突出するだけでなく、第2部分棹30bの内部にも突出している。そして、ガイド突起138は、第2部分棹30bの内部に配置された第2電気コネクタ82bに当接している。ガイド突起138が第2電気コネクタ82bに当接することで、第2部分棹30bに対して第2電気コネクタ82bが移動したり回転したりすることが防止される。このように、本実施例のガイド突起138は、第2部分棹30bの内周面から突出し、第2電気コネクタ82bに当接する位置決め部材としても機能する。
【0042】
第1電気コネクタ82aの少なくとも一部は、第1部分棹30aから突出しており、第1部分棹30aと第2部分棹30bが互いに連結されたときに、第2部分棹30bの内部に挿入される挿入部となる。第1電気コネクタ82aの挿入部(先端部分)の外周面には、第1シール部材84aが設けられている。本実施例の第1シール部材84aは、一例ではあるが、ゴム材料で形成されたリング材(いわゆるオーリング)である。第1シール部材84aは、第1部分棹30aと第2部分棹30bが互いに連結されたときに、第1電気コネクタ82aの外周面と第2部分棹30bの内周面との間の隙間を密閉する。それにより、一対の電気コネクタ82の接続部分に、異物や水分が侵入することが防止される。
【0043】
同様に、第2電気コネクタ82bの外周面には、第2シール部材84bが設けられている。本実施例の第2シール部材84bは、一例ではあるが、ゴム材料で形成されたリング材(いわゆるオーリング)である。第2シール部材84bは、第2電気コネクタ82bの外周面と第2部分棹30bの内周面との間の隙間を密閉する。それにより、一対の電気コネクタ82の接続部分に、異物や水分が侵入することが防止される。特に、本実施例では、一対の電気コネクタ82の接続部分が、第1シール部材84aと第2シール部材84bと第2部分棹30bの内周面とによって形成される密閉空間に位置するように構成されている。
【0044】
次に、図8図9を参照して、第1電気コネクタ82a及び第2電気コネクタ82bについて説明する。第1電気コネクタ82aは、複数の端子穴152と複数の第1電気端子154を有している。各々の端子穴152には、一つの第1電気端子154が配設されている。各々の第1電気端子154には、第1部分モータ電力線61a、62a、63a、第1部分センサ電力線64a、65a及び第1部分センサ信号線66a、67a、68aのなかの対応する一つが接続されている。第1電気端子154とそれらの導電線61a−68aとの結合部は、絶縁性材料(例えば樹脂材料)142によって被覆されている(図7参照)。それにより、当該結合部の劣化や腐食が防止される。また、全ての第1電気端子154は、第1電気コネクタ82aの外周面から1.5ミリメートル以上離れた範囲に配置されている。それにより、第1電気コネクタ82aと第1部分棹30aとの間の絶縁性が確保されている。第1電気コネクタ82aの外周面には、第1シール部材84aを保持するための溝158が環状に形成されている。
【0045】
図8には、説明の便宜上、第1電気コネクタ82aから取り出された第1電気端子154が併せて示されている。第1電気端子154は、互いに対向する一対の弾性片156を有している。第1電気端子154は、金属又はその他の導電性を有する材料で形成することができる。
【0046】
第2電気コネクタ82bは、複数の第2電気端子164を有している。各々の第2電気端子164には、第2部分モータ電力線61b、62b、63b、第2部分センサ電力線64b、65b及び第2部分センサ信号線66b、67b、68bのなかの対応する一つが接続されている。第2電気端子164とそれらの導電線61b−68bとの結合部は、絶縁性材料(例えば樹脂材料)144によって被覆されている(図7参照)。それにより、第2操作棹30bの内部に侵入した水などによる当該結合部の劣化や腐食が防止される。また、全ての第2電気端子164は、第2電気コネクタ82bの外周面からの距離及び各端子164間の距離が、1.5ミリメートル以上離れるように配置されている。それにより、第2電気コネクタ82bと第2部分棹30bとの間の絶縁性及び各端子164間の絶縁性が確保されている。第2電気コネクタ82bの外周面には、第2シール部材84bを保持するための溝168が環状に形成されている。
【0047】
第2電気端子164は、板形状を有している。第2電気端子164は、第1部分棹30aと第2部分棹30bが互い連結されたときに、第1電気端子154の一対の弾性片156の間に挿入される。第1電気端子154の一対の弾性片156が、第2電気端子164の両側から接触することにより、第1電気端子154と第2電気端子164との間の接触不良が防止される。
【0048】
第1電気コネクタ82aでは、第1部分モータ電力線61a、62a、63aに接続された三つの第1電気端子154に、比較的に大きな電流が流れる。そのため、当該三つの第1電気端子154は、他の第1電気端子154よりも発熱量が大きい。そのことから、当該三つの第1電気端子154は、互いに隣接しないように配置することが好ましい。一例ではあるが、当該三つの第1電気端子154は、図8に示すA、B、Cの位置に配置することができる。
【0049】
同様に、第2電気コネクタ82bにおいても、第2部分モータ電力線61b、62b、63bに接続された三つの第2電気端子164には、比較的に大きな電流が流れる。そのため、当該三つの第2電気端子164は、他の第2電気端子164よりも発熱量が大きい。そのことから、当該三つの第2電気端子164は、互いに隣接しないように配置することが好ましい。一例ではあるが、当該三つの第2電気端子164は、図9に示すA、B、Cの位置に配置することができる。
【0050】
図10図11図12は、第1部分棹30aと第2部分棹30bとが連結される様子を示す。図10図11に示すように、ユーザが第2部分棹30bを連結部材90の挿入穴92へ挿入していくと、第2部分棹30bがロック部材110の突出部116に当接する。ここで、突出部116の先端には、第2部分棹30bの挿入方向(即ち、挿入穴92の軸方向)に対して傾いたテーパ面116tが設けられている。第2部分棹30bが当接したロック部材110は、付勢部材118の付勢力に反して揺動し、突出部116は第2部分棹30bの外周面に乗り上げる。第2部分棹30bがさらに挿入されると、図12に示すように、第2部分棹30bの係合穴136が突出部116の位置に達し、付勢部材118の付勢力によって、突出部116が第2部分棹30bの係合穴136に係合する。ユーザが第2部分棹30bを連結部材90の挿入穴92へ挿入する間、第2部分棹30bのガイド突起138が、連結部材90のガイド溝98に係合することによって、第2部分棹30bは回転することなく案内される。
【0051】
図12に示すように、ロック部材110の突出部116が第2部分棹30bの係合穴136に係合するときは、ロック部材110の全体が連結部材90の凹部94内に位置する。一方、図11に示すように、ロック部材110の突出部116が第2部分棹30bの外周面に当接するときは、ロック部材110の少なくとも一部が連結部材90の凹部94外に位置する。このような構成により、ロック部材110の誤操作が防止されるとともに、ロック部材110が第2部分棹30bをロックしたのか否かを視覚的に確認することができる。
【0052】
本実施例では、連結部材90の挿入穴92の軸方向に関して、ロック部材110の突出部116が、ロック部材110の揺動中心軸(即ち、シャフト112)から見て、挿入穴92の開口92bとは反対側に位置する。このような構成であると、ユーザが第2部分棹30bを連結部材90の挿入穴92へ挿入し、第2部分棹30bがロック部材110の突出部116に当接したときに、ロック部材110が付勢部材118の付勢力に反して揺動し易く、ユーザが強い抵抗を感じることがない。それに対して、例えば、連結部材90の挿入穴92の軸方向に関して、ロック部材110の突出部116が、ロック部材110の揺動中心軸から見て、挿入穴92の開口92bと同じ側に位置していると、ロック部材110が付勢部材118の付勢力に反して揺動し難く、ユーザは強い抵抗を感じてしまう。
【0053】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
【0054】
例えば、可動フタ120は、実施例で説明した構成に限定されない。図13図14図15に可動フタ120の変形例を示す。図13の(a)(b)(c)は、可動フタ120が柔軟なコード121によって連結部材90に取り付けられた例を示す。図14の(a)(b)(c)(d)は、可動フタ120がシャフト130によって揺動可能に支持されているとともに、シャフト130が連結部材90に対してスライド可能に構成された例を示す。図15の(a)(b)は、シャフト130に支持された可動フタ120が、挿入穴92の内部に向けて揺動可能に構成された例を示す。いずれの変形例においても、可動フタ120は、挿入穴92が開放される開放位置と、挿入穴92が閉鎖される閉鎖位置との間で、移動可能に構成されている。ここで、可動フタ120は、連結部材90のみでなく、第2部分棹30bの端部にも設けることができる。
【0055】
また、一対の電気コネクタ82についても、実施例で説明した構成に限定されない。図16図17に、第1電気コネクタ82a及び第2電気コネクタ82bの変形例を示す。図16に示すように、第1電気コネクタ82aでは、一部の第1電気端子154の大きさや向きを、他の第1電気端子154と異ならせることができる。特に、第1部分モータ電力線61a、62a、63aに接続される第1電気端子154には、比較的に大きな電流が流れることから、比較的に大きな端子を採用するとよい(図中のA、B、C参照)。また、一部の第1電気端子154の向きを変化させることで、複数の第1電気端子154をコンパクトに配置することができる(図中のD、E参照)。
【0056】
同様に、第2電気コネクタ82bにおいても、一部の第2電気端子164の大きさや向きを、他の第2電気端子164と異ならせることができる。特に、第2部分モータ電力線61b、62b、63bに接続される第2電気端子164には、比較的に大きな電流が流れることから、比較的に大きな端子を採用するとよい(図中のA、B、C参照)。また、一部の第2電気端子164の向きを変化させることで、複数の第2電気端子164をコンパクトに配置することができる(図中のD、E参照)。
【0057】
本実施例の刈払機10は、工具12を駆動する原動機として、センサレス式のブラシレスモータを採用することもできる。この場合、センサ24、センサ電力線64、65及びセンサ信号線66、67、68は必要とされない。
【0058】
本実施例で説明した連結部材90や可動フタ120の構成は、エンジンを原動機とする作業機にも採用することができる。
【0059】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的な有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0060】
10:刈払機
12:ブレード
20:前方ユニット
22:ブラシレスモータ
24:センサ
26:ブレードカバー
30:操作棹
30a:第1部分棹
30b:第2部分棹
40:後方ユニット
44:バッテリパック
61、62、63:モータ電力線
61a、62a、63a:第1部分モータ電力線
64、65:センサ電力線
64a、65a:第1部分センサ電力線
64b、65b:第2部分センサ電力線
66、67、68:センサ信号線
66a、67a、68a:第1部分センサ信号線
66b、67b、68b:第2部分センサ信号線
70:モータコントローラ
82:一対の電気コネクタ
82a:第1電気コネクタ
82b:第2電気コネクタ
84a:第1シール部材
84b:第2シール部材
90:連結部材
92:貫通孔(挿入穴)
92b:挿入穴の開口
94:凹部
110:ロック部材
116:ロック部材の突出部
116t:テーパ面
120:可動フタ
122:可動フタの周縁部
124:可動フタの中央部
136:係合穴
152:端子穴
154:第1電気端子
156:第1電気端子の弾性片
164:第2電気端子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図17