【文献】
携帯遊戯 vol.412 iPhone、iPod touchでパワプロ!,週刊ファミ通,日本,株式会社エンターブレイン,2009年 8月 7日,第24巻 第33号,第82頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記基部の位置は固定され、前記第2のオブジェクトは前記先端部の位置が前記物体の接触位置に追随するように変形し、前記カーソルは前記先端部の位置に応じて前記所定の領域内を移動する請求項1又は2に記載の野球ゲームプログラム。
前記所定の領域は、捕手キャラクタの前に表示されるストライクゾーンを少なくとも含むように設定される請求項1乃至8のいずれか1項に記載の野球ゲームプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[本発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の実施形態によるコンピュータ・プログラムは、以下のような構成を備える。
【0009】
(項目1)
野球ゲームプログラムであって、タッチディスプレイを備えるコンピュータによって実行されると、前記コンピュータに、
球種選択用の第1のオブジェクトを前記タッチディスプレイに表示するステップと、
前記第1のオブジェクトに対する物体の接触による球種選択の後、前記タッチディスプレイから離れることなく前記物体が移動すると、前記物体の移動に対応して所定の領域内で移動するようにコース選択用のカーソルを前記タッチディスプレイに表示するステップと
を含む方法を実行させる野球ゲームプログラム。
【0010】
本項目のプログラムによれば、タッチディスプレイを備えたコンピュータを用いて野球ゲームをプレイする際にユーザに快適な操作性を提供することができる。
(項目2)
前記カーソルは前記第1のオブジェクトと重ならないように表示される項目1に記載の野球ゲームプログラム。
【0011】
本項目のプログラムによれば、球種選択時の各オブジェクトの視認性が向上する。
(項目3)
前記方法は、
球種選択がなされると、前記第1のオブジェクトを除去するステップと、
前記第1のオブジェクトの所定の部分に対応する位置に基部を有し前記物体の接触位置に先端部を有するコース選択用の第2のオブジェクトを前記タッチディスプレイに表示するステップと
をさらに含み、
前記基部の位置は固定され、前記第2のオブジェクトは前記先端部の位置が前記物体の接触位置に追随するように変形し、前記カーソルは前記先端部の位置に応じて前記所定の領域内を移動する項目1又は2に記載の野球ゲームプログラム。
【0012】
本項目のプログラムによれば、コース選択時にユーザに快適な操作性を提供することができる。
(項目4)
コース選択の間、前記第2のオブジェクトは前記所定の領域と重ならない範囲で変形可能である項目3に記載の野球ゲームプログラム。
【0013】
本項目のプログラムによれば、コース選択中に第2のオブジェクトがカーソルと重なることを防ぐことができる。
(項目5)
前記第1のオブジェクトは前記所定の領域と重ならないように表示される項目1乃至4のいずれか1項に記載の野球ゲームプログラム。
【0014】
本項目のプログラムによれば、球種選択時の各オブジェクトの視認性が向上する。
(項目6)
前記第1のオブジェクトは、中心部と、前記中心部に接続された1つ又は複数の球種表示部とを含み、
前記中心部から前記1つ又は複数の球種表示部のうちの1つの球種表示部への前記物体のスワイプによって、該1つの球種表示部に対応する球種が選択される項目1乃至5のいずれか1項に記載の野球ゲームプログラム。
【0015】
本項目のプログラムによれば、球種選択の操作が容易になる。
(項目7)
前記方法は、
前記カーソルによるコース選択後、前記物体のフリック又はスワイプに応答して、投手キャラクタがボールを投げる動作を前記タッチディスプレイに表示するステップ
をさらに含む項目1乃至6のいずれか1項に記載の野球ゲームプログラム。
【0016】
本項目のプログラムによれば、投球時の操作性が向上する。
(項目8)
前記方法は、
前記カーソルを中心として時間とともに縮小する円形オブジェクトを前記タッチディスプレイに表示するステップと、
前記円形オブジェクトが最小になる時点に対する前記フリック又はスワイプのタイミングを判定するステップと、
前記判定の結果に基づいて、前記ボールの実際のコースを決定するステップと
をさらに含む項目7に記載の野球ゲームプログラム。
【0017】
本項目のプログラムによれば、ユーザ入力のタイミングに応じてボールのコースにずれを与えることができる。
(項目9)
前記所定の領域は、捕手キャラクタの前に表示されるストライクゾーンを少なくとも含むように設定される項目1乃至8のいずれか1項に記載の野球ゲームプログラム。
【0018】
本項目のプログラムによれば、カーソルをストライクゾーン又はそれより大きな領域において移動させることができる。
(項目10)
プロセッサを備え、前記プロセッサが項目1乃至9のいずれか1項に記載の野球ゲームプログラムを実行することによって前記方法が実行されるコンピュータ。
【0019】
本項目のコンピュータによれば、タッチディスプレイを備えたコンピュータを用いて野球ゲームをプレイする際にユーザに快適な操作性を提供することができる。
(項目11)
タッチディスプレイを備えるコンピュータによって実行されると、前記コンピュータに、
第1のオブジェクトを前記タッチディスプレイに表示するステップと、
前記タッチディスプレイに対する物体の接触により、前記第1のオブジェクトを除去するステップと、
前記第1のオブジェクトの所定の部分に対応する位置に基部を有し、前記物体の接触位置に先端部を有する第2のオブジェクトを前記タッチディスプレイに表示するステップと、を含む方法を実行させ、
前記第2のオブジェクトは、前記基部の位置が固定され、前記先端部の位置が前記物体の接触位置に追随するように変形する、ゲームプログラム。
【0020】
本項目のコンピュータによれば、タッチディスプレイを備えたコンピュータを用いて野球ゲームをはじめとした各種ゲームをプレイする際にユーザに、快適な操作性を提供することができる。
【0021】
[本発明の実施形態の詳細]
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるコンピュータ100の基本構成のブロック図を示す。コンピュータ100は、スマートフォンやタブレット型コンピュータなどのタッチディスプレイを備えるデバイスであってもよい。図示されるように、コンピュータ100は、タッチディスプレイ102、処理部108、記憶部110及び通信部112を備える。タッチディスプレイ102は、記憶部110に格納された各種データや処理部108により生成された各種画像などを表示するための表示部/ディスプレイ104を備える。タッチディスプレイ102はまた、表示部/ディスプレイ104に対するユーザの指やスタイラス等の物体による接触操作(主に、タッチ操作、スワイプ操作、スライド操作、フリック操作及びタップ操作等の物理的接触操作)を検知する接触検知部/タッチパネル106を備える。接触検知部106は、タッチディスプレイ102の構造上、液晶パネル、有機EL、プラズマディスプレイ等の表示部104の上層に配置されてもよい。接触検知部106は、圧力検出方式、抵抗膜方式、静電容量方式や電磁誘導方式等を採用することができる。接触検知部106上で指やスタイラス等の物体の接触による入力を受けると、その接触位置における押圧、電気抵抗、電気容量や弾性波のエネルギー等の変化量が検知され、表示部104上の対応する接触座標が特定される。
【0022】
処理部108は、プロセッサとして構成されてもよく、本発明の実施形態による野球ゲームプログラムを記憶部110等から読み出して、それに従った処理をコンピュータ100に実行させる。処理部108の具体的な構成及び動作については後述する。記憶部110は、野球ゲームプログラム、ユーザやゲームに関連する各種データ等を一時的又は永続的に格納することができ、処理部108からの命令に応答して、情報の登録、更新、削除等を実行する。記憶部110の例は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスク、フラッシュメモリ、光ディスク等を含むが、これらに限定されない。通信部112は、インターネット等の通信ネットワークを介して外部のサーバ(図示せず)等との間で野球ゲームに関するデータのやり取りを実行するために使用することができる。
【0023】
図2は、本発明の一実施形態によるコンピュータ100の構成を詳細に示すブロック図である。
図1に関して説明したように、コンピュータ100は、表示部104及び接触検知部106を含むタッチディスプレイ102、処理部108、記憶部110及び通信部112を備える。処理部108は、オブジェクト生成部202、オブジェクト配置位置決定部204、接触判定部206、球種決定部208、コース決定部210、タイミング判定部212及び画像出力部214を含む。これらのコンポーネントによって実行される具体的な処理については後述する。
【0024】
コンピュータ100は、野球ゲームの進行状況に応じて必要な画像を生成し、当該画像をタッチディスプレイ102の表示部104に表示する。
図3は、本発明の実施形態のプログラムにより実現される、野球ゲームにおいて投手の投球動作を行うための処理のフロー図である。本発明の実施形態に係るプログラムは、
図3に示す各ステップをコンピュータ100(又は、処理部108)に実行させることができる。また、別の実施形態において、本発明はコンピュータ100(又は、処理部108)として実施することができる。
【0025】
図4A及び
図4Bは、本発明の実施形態による、投手の投球の際のゲーム画面の概略図である。
以下、
図3から
図4Bを参照しながら、本発明の実施形態について具体的に説明する。
【0026】
図3において、処理はステップ302において開始する。処理部108は、ゲームの進行状況やユーザ入力などに基づいて、表示すべき画像を生成し、当該画像をタッチディスプレイ102の表示部104に出力することができる。投球動作を実施する際、処理部108は、記憶部110に格納されているデータを用いて、投手、捕手、打者、主審、ボール、マウンド、ホームプレート、フェンス、観客席などのオブジェクトを含むゲーム内の仮想空間を生成することができる。処理部108は、仮想カメラから見た当該仮想空間の画像を取得することができる。画像出力部214はこの画像を表示部104に出力することができる。このような画像は、記憶部110からではなく通信部112を介して外部のサーバ等の他のソースから得られたデータに基づいて生成されてもよい。
【0027】
ステップ304において、オブジェクト生成部202は、球種選択用のオブジェクト(以下、「第1のオブジェクト」と呼ぶ)を生成し、画像出力部214を介してタッチディスプレイ102に表示する。例えば、オブジェクト生成部202は、記憶部110や外部サーバ(図示せず)に格納されている第1のオブジェクトの画像を取得してもよい。このとき、オブジェクト配置位置決定部204は、記憶部110や外部サーバに格納されている情報に基づいて、第1のオブジェクトの画像を配置するべきタッチディスプレイ102内の位置を決定してもよい。
図4A(a)は、タッチディスプレイ102に表示されるゲーム画像の一例を示す。この例では、第1のオブジェクト402が画面中央やや下寄りに表示される。第1のオブジェクト402は、中心部402Aと、当該中心部402Aに接続された1つ又は複数の球種表示部408A乃至408Dとを含んでもよい。この時点で、中心部402A内に「ピッチング」等の文字が表示されてもよい。また、第1のオブジェクト402のうち中心部402Aのみが明るく表示され、その他の部分が暗く表示されてもよい。図示された第1のオブジェクト402の態様は一例にすぎない。ユーザの指やスタイラス等の物体を用いたスワイプ操作によって球種選択を可能とするような任意の態様を用いることができる。
【0028】
また、ステップ304において、オブジェクト生成部202は、コース選択用のカーソル404を生成し、画像出力部214を介してタッチディスプレイ102に表示する。例えば、オブジェクト生成部202は、記憶部110や外部サーバに格納されているカーソル404の画像を取得してもよい。オブジェクト配置位置決定部204は、記憶部110や外部サーバに格納された情報に基づいて、カーソル404を配置するべき位置を決定してもよい。
図4A(a)の例に示すように、カーソル404は捕手キャラクタの前に表示される。カーソル404に加えて、ストライクゾーン406が表示されてもよい。カーソル404は第1のオブジェクト402と重ならないように表示される。
図5は、カーソル404及びストライクゾーン406の表示態様の例を示す図である。
図5はまた、カーソル404が移動できる所定の領域424を点線で示す。野球ゲームにおいて、ユーザはストライクゾーン406から外れた位置に意図的にボールを投げてもよい。このため、所定の領域424は、ストライクゾーン406を含み且つストライクゾーン406より大きな領域である。処理部108は、記憶部110や外部サーバに格納された情報に基づいて、所定の領域424の範囲を設定してもよい。第1のオブジェクト402は、所定の領域424と重ならないように表示されてもよい。所定の領域424はタッチディスプレイ102に表示されなくてもよい。
【0029】
ステップ306において、
図4(a)に示すようにユーザの指やスタイラス等の物体426がタッチディスプレイ102に接触すると、接触検知部106は当該接触を検知し、処理部108に通知する。接触判定部206は、当該通知に基づいて、第1のオブジェクト402の所定の部分(例えば、中心部402A)に対して物体426が接触したかどうかを判定する。
【0030】
物体426が第1のオブジェクト402の所定の部分に接触したと判定されると、ステップ308において、オブジェクト生成部202は、第1のオブジェクト402の球種表示部408A乃至408Dの態様を変化させる。オブジェクト生成部202が記憶部110や外部サーバから変化した球種表示部408A乃至408Dの画像を取得し、画像出力部214がこれをタッチディスプレイ102に出力してもよい。球種表示部408A乃至408Dの変化した態様は、ユーザが球種を選択することが容易であるように構成される。例えば、図示しないが、態様が変化した球種表示部408A、408B、408C及び408Dは、それぞれ、「ストレート」、「スライダー」、「カーブ」及び「フォーク」等の文字を含んでもよい。
【0031】
以降の処理は、タッチディスプレイ102に表示されたオブジェクトに対する物体426の接触操作に基づいて実行される。しかし、図面が煩雑になるのを避けるため、
図4A(b)以降の図においては物体426を省略する。
【0032】
ステップ310において、接触検知部106は、タッチディスプレイ102に接触している物体426の動作を検知し、処理部108に通知する。接触判定部206は、当該通知に基づいて、第1のオブジェクト402に対して物体426のスワイプが行われたか否かを判定する。スワイプが行われた場合、接触判定部206は、球種表示部408A乃至408Dのうちのどれに対して物体426がスワイプしたかを検出する。
【0033】
ステップ312において、球種決定部208は、検出された物体426のスワイプに基づいて球種を決定する。例えば、
図4A(a)内の矢印428が示すように、物体426が中心部402Aから球種表示部408Aへとスワイプされたことが検出されると、球種決定部208は、球種が「ストレート」であると決定する。
【0034】
ステップ314において、処理部108は、タッチディスプレイ102上の表示内容から第1のオブジェクト402を除去する。
ステップ316において、オブジェクト生成部202は、
図4A(b)に示すように、コース選択用のオブジェクト410(以下、「第2のオブジェクト」と呼ぶ)を生成し、画像出力部214を介してタッチディスプレイ102に表示する。第2のオブジェクト410は、第1のオブジェクト402の所定の部分(例えば、中心部402A)に対応する位置に基部412を有し且つスワイプ後の物体426(図示せず)の接触位置に先端部414を有するように表示される。第2のオブジェクト410は、基部412、先端部414のほか、基部412と先端部414とを接続する接続部416を備えてもよい。オブジェクト生成部202は、記憶部110や外部サーバに格納された情報に基づいて第2のオブジェクト410を生成してもよい。オブジェクト配置位置決定部204は、記憶部110等に格納されている情報に基づいて、第2のオブジェクト410を配置する位置を決定してもよい。第2のオブジェクト410は、先端部414の位置が物体426の接触位置に追随するように変形する。
図4A(b)及び
図4A(c)は、第2のオブジェクト410の変形の例を示す。上述のとおり物体426が省略されていることに留意されたい。基部412に対して左上方向に位置していた物体426が右上方向に移動すると、第2のオブジェクト410は
図4A(b)の状態から
図4A(c)の状態に変形する。
【0035】
ステップ306からステップ316の処理は、物体426がタッチディスプレイ102に接触したまま移動することにより実行される。いずれかの時点で物体426がタッチディスプレイ102から離れる場合、処理部108は、第1のオブジェクト402や第2のオブジェクト410をタッチディスプレイ102上の表示内容から除去してもよい。さらに、処理部108は、その後の処理を、ユーザによる入力に関わらず、記憶部110等に予め格納されている所定の動作に基づいて自動的に実行してもよい。
【0036】
ステップ318において、タッチディスプレイ102から離れることなく物体426が移動すると、接触検知部106が当該移動を検知して処理部108に通知する。通知に基づいて、オブジェクト配置位置決定部204は、物体426の移動に対応して所定の領域424内で移動するカーソル404の位置を決定する。画像出力部214は、タッチディスプレイ102上の決定された位置にカーソル404を表示させる。カーソル404は、物体426の接触位置である第2のオブジェクト410の先端部414の位置に応じて所定の領域514内を移動してもよい。例えば、タッチディスプレイ102上の先端部414の位置と所定の領域514内のカーソル404の位置との間の対応関係に関する情報(ルックアップテーブル、数式など)が記憶部110等に格納されていてもよい。処理部108(又は、オブジェクト配置位置決定部204)は、物体426の動き(すなわち、先端部414の動き)及び上記対応関係に関する情報に基づいて、カーソル404を表示する位置を決定し、カーソル404を動かしてもよい。
図4A(b)及び
図4A(c)は、カーソル404の移動の例を示す。
図4A(b)において、カーソル404は、基部412に対して左上に位置する先端部414に対応して、ストライクゾーン406内の左上付近に表示されている。
図4A(c)に示すように、先端部414が基部412に対して右方向に移動すると、当該移動に対応して、カーソル404は、ストライクゾーン406内の右寄りの位置に移動する。このように、本発明の実施形態によれば、ユーザは、ストライクゾーン406を含む所定の領域424に直接触れることなく、先端部414が物体426に追随するように変形する第2のオブジェクト410を用いることによって、コース選択用のカーソル404を精密に動かすことができる。
【0037】
第2のオブジェクト410は、ボールのコースが決定されるまでの間、所定の領域424と重ならない範囲で変形可能であるように構成されてもよい。これにより、コース選択中に第2のオブジェクト410がカーソル404と重なることを防ぐことができる。したがって、カーソルは小さくてもよく見ることができ、正確なコース選択が可能になる。第2のオブジェクト410は、基部412の位置が固定されるように表示されてもよい。これにより、第2のオブジェクト410の起点がユーザにとって明確になり、第2のオブジェクト410を介したカーソル404の操作を快適に行うことができる。また、基部412の位置が固定されていれば、第2のオブジェクト410がその都度異なる位置に表示されることがない。したがって、ユーザの気を散らすことがなく、ユーザはコース選択の操作に集中しやすい。本実施形態によれば、第2のオブジェクト410の基部412は、第1のオブジェクト402の中心部402Aが表示されていた位置に固定されており、この位置は所定の領域424から比較的近い。このため、第2のオブジェクト410がカーソル404と重なることを防ぐという効果に加えて、先端部414を所定の領域424のすぐ近くで動かすことを可能にすることによってカーソル404を非常に操作しやすくするという効果が得られる。
【0038】
ステップ320において、オブジェクト生成部202は、
図4A(d)に示すように、カーソル404を中心として時間とともに縮小する円形オブジェクト418を生成し、画像出力部214を介してタッチディスプレイ102に表示する。処理部108は、円形オブジェクト418の表示後であっても、物体426の移動に応じて先端部414及びカーソル404が移動することを可能にしてもよい。オブジェクト生成部202は、円形オブジェクト418が表示されたときに、投球モーションに入った投手キャラクタ420をタッチディスプレイ102に表示してもよい。
図4A(d)はこのときのゲーム画面の一例を示す。
【0039】
ステップ322において、コース決定部210は、所定の条件が満たされると、その時点でのカーソル404の位置を最終的な位置として認識し、当該最終的な位置に基づいて、投手が投げるボールのコースを決定する。上記所定の条件は、例えば、第2のオブジェクト410が表示された時点や円形オブジェクト418が表示された時点から所定の時間が経過したことであってもよい。
図4B(a)は、カーソル404の最終的な位置及びコースが決定された時のゲーム画面の一例である。コースが決定されると、オブジェクト生成部202は、時間の経過とともに縮小するように円形オブジェクト418の画像を生成し、画像出力部214を介してタッチディスプレイ102に表示する。
図4B(b)はこのときのゲーム画面の一例を示す。
【0040】
ステップ324において、接触検知部106は、タッチディスプレイ102上での物体426の移動を検知し、処理部108に通知する。接触判定部206は、当該通知に基づいて、物体426がコース決定時点の位置からフリック又はスワイプしたか否かを判定する。
【0041】
物体426のフリック又はスワイプが検出されると、ステップ326において、処理部108は、投手キャラクタ420がボールを投げる動作をタッチディスプレイ102に表示する。
図4B(c)はこのときのゲーム画面の一例を示す。物体426のフリック又はスワイプに追随して第2のオブジェクト410の先端部414が移動し、第2のオブジェクト410が大きく伸びている。
【0042】
ステップ328において、タイミング判定部212は、円形オブジェクト418が最小になる時点に対する物体426のフリック又はスワイプのタイミングを判定する。例えば、タイミング判定部212は、円形オブジェクト418が最小になる時点とフリック又はスワイプがなされた時点との間の時間差を計算し、計算された時間差を記憶部110等に格納されている1つ又は複数の所定の閾値と比較する。一例として、計算された時間差が第1の閾値以下である場合にタイミングが良いと判定され、時間差が第1の閾値より大きく第2の閾値以下である場合にタイミングが普通であると判定され、時間差が第2の閾値より大きい場合にタイミングが悪いと判定されてもよい。
図4B(c)は良好なタイミングで物体のフリック又はスワイプがなされた場合の例である。このため、円形オブジェクト418のサイズは非常に小さくなっている。
【0043】
ステップ330において、コース決定部210は、ステップ428の判定結果に基づいて、所定の領域424に到達するときの実際のボールの位置とステップ422で決定された理想的なコースとの間のずれを決定し、ボールの実際のコースを決定する。ボールの実際のコースは、ステップ422で決定されたコースを中心として、決定されたずれの分だけランダムな方向に逸れてもよい。
図4Bの例では、ずれが非常に小さいため、ボールの実際のコースは事前に決定された所望のコースとほぼ同じものとなる。
【0044】
ステップ332において、処理部108は、決定された実際のコースへ向かうボールのオブジェクト422をタッチディスプレイ102に表示する。処理部108は、ステップ330において決定された実際のコースのほか、記憶部110等に格納されている球種ごとのボールの軌道に関する情報等に基づいて、ステップ332を実行してもよい。ステップ332はオブジェクト生成部202によって実行されてもよい位。
図4B(d)はこのときの画面表示の一例を示す。ボールのオブジェクト422が狙い通りのコースに投げられたことが分かる。
【0045】
ステップ334において処理は終了する。
上述の実施形態によれば、タッチディスプレイを備えたコンピュータを用いて野球ゲームをプレイする際にユーザに快適な操作性を提供することができる。
【0046】
以上、本発明の実施形態によるコンピュータ及びプログラムについて具体的に説明した。しかし、上述の実施形態は例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。本発明の技術的思想は、プログラム及びコンピュータのほか、説明した実施形態のステップを含むコンピュータにより実施される方法を含む様々な態様で実施することが可能であることが理解されるべきである。また、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、実施形態の変更、追加、改良などを適宜行うことができることが理解されるべきである。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載に基づいて解釈されるべきであり、さらにその均等物を含むものと理解されるべきである。
【解決手段】本発明の実施形態は、野球ゲームプログラムであって、タッチディスプレイを備えるコンピュータによって実行されると、コンピュータに、球種選択用の第1のオブジェクトをタッチディスプレイに表示するステップと、第1のオブジェクトに対する物体の接触による球種選択の後、タッチディスプレイから離れることなく物体が移動すると、物体の移動に対応して所定の領域内で移動するようにコース選択用のカーソルをタッチディスプレイに表示するステップとを含む方法を実行させる野球ゲームプログラムを提供する。