(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ヒドロキシル基を有する無機粒子を、炭素数が2以上8以下のアルケニル基及び/又は炭素数が2以上7以下のアルキニル基を有するシランカップリング剤を含むシランカップリング剤と反応させる第一の工程と、
該シランカップリング剤と反応させた無機粒子を、ヒドロシリル基と、保護基により保護されている1級アミノ基を有する化合物と反応させる第二の工程と、
該化合物と反応させた無機粒子を脱保護することにより1級アミノ基を生成させる第三の工程を有することを特徴とする充填剤の製造方法。
ヒドロキシル基を有する無機粒子を、炭素数が2以上8以下のアルケニル基及び/又は炭素数が2以上7以下のアルキニル基を有するシランカップリング剤を含むシランカップリング剤と反応させる第一の工程と、
該シランカップリング剤と反応させた無機粒子を、ヒドロシリル基と、1級アミノ基と反応することが可能な基を有する第一の化合物と反応させる第二の工程と、
該第一の化合物と反応させた無機粒子を、1級ジアミン、1級アミノ基とスルホン酸基を有する化合物、1級アミノ基とカルボキシル基を有する化合物又は1級アミノ基と4級アンモニウム塩基を有する化合物と反応させる第三の工程を有することを特徴とする充填剤の製造方法。
ヒドロキシル基を有する無機粒子を、炭素数が2以上8以下のアルケニル基及び/又は炭素数が2以上7以下のアルキニル基を有するシランカップリング剤を含むシランカップリング剤と反応させる第一の工程と、
該シランカップリング剤と反応させた無機粒子を、ヒドロシリル基と、4級アンモニウム塩基を有する化合物と反応させる第二の工程を有することを特徴とする充填剤の製造方法。
前記第一の工程は、前記ヒドロキシル基を有する無機粒子を、前記炭素数が2以上8以下のアルケニル基及び/又は炭素数が2以上7以下のアルキニル基を有するシランカップリング剤と反応させる工程と、該シランカップリング剤と反応させた無機粒子を、アルケニル基又はアルキニル基を有さないシランカップリング剤と反応させる工程を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の充填剤の製造方法。
前記第一の工程は、前記ヒドロキシル基を有する無機粒子を、前記1級アミノ基と反応することが可能な基を有するシランカップリング剤と反応させる工程と、該シランカップリング剤と反応させた無機粒子を、1級アミノ基と反応することが可能な基を有さないシランカップリング剤と反応させる工程を含むことを特徴とする請求項8又は9に記載の充填剤の製造方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の従来技術が有する問題に鑑み、耐久性に優れ、ヒドロキシル基の残存量を減少させると共に、イオン交換基を導入することが可能な充填剤の製造方法、該充填剤の製造方法を用いて製造されている充填剤及び該充填剤が充填されているカラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、充填剤の製造方法において、ヒドロキシル基を有する無機粒子を、炭素数が2以上8以下のアルケニル基及び/又は炭素数が2以上7以下のアルキニル基を有するシランカップリング剤を含むシランカップリング剤と反応させる第一の工程と、該シランカップリング剤と反応させた無機粒子を、ヒドロシリル基と、保護基により保護されている1級アミノ基を有する化合物と反応させる第二の工程と、該化合物と反応させた無機粒子を脱保護することにより1級アミノ基を生成させる第三の工程を有することを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の充填剤の製造方法において、前記化合物は、一般式
【0010】
【化1】
(式中、R
1及びR
2は、それぞれ独立に、水素原子、クロロ基又は炭素数が1以上4以下のアルキル基であり、R
3及びR
4は、それぞれ独立に、保護基であり、mは1以上20以下の整数であり、nは1以上20以下の整数である。)
で表されることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、充填剤の製造方法において、ヒドロキシル基を有する無機粒子を、炭素数が2以上8以下のアルケニル基及び/又は炭素数が2以上7以下のアルキニル基を有するシランカップリング剤を含むシランカップリング剤と反応させる第一の工程と、該シランカップリング剤と反応させた無機粒子を、ヒドロシリル基と、1級アミノ基と反応することが可能な基を有する第一の化合物と反応させる第二の工程と、該第一の化合物と反応させた無機粒子を、1級ジアミン、1級アミノ基とスルホン酸基を有する化合物、1級アミノ基とカルボキシル基を有する化合物又は1級アミノ基と4級アンモニウム塩基を有する化合物と反応させる第三の工程を有することを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の充填剤の製造方法において、前記第一の化合物は、一般式
【0013】
【化2】
(式中、R
1及びR
2は、それぞれ独立に、水素原子、クロロ基又は炭素数が1以上4以下のアルキル基であり、lは1以上60以下の整数である。)
で表され、前記1級ジアミンは、一般式
【0014】
【化3】
(式中、mは1以上20以下の整数であり、nは1以上20以下の整数である。)
で表され、前記1級アミノ基と4級アンモニウム塩基を有する化合物は、一般式
【0015】
【化4】
(式中、R
1は、水素原子又は炭素数が1以上5以下のアルキル基であり、R
2、R
3及びR
4は、それぞれ独立に、炭素数が1以上5以下のアルキル基であり、X
−は、1価の陰イオンであり、l及びmは、それぞれ独立に、1以上20以下の整数であり、nは0以上20以下の整数である。)
で表されることを特徴とする。
【0016】
請求項5に記載の発明は、充填剤の製造方法において、ヒドロキシル基を有する無機粒子を、炭素数が2以上8以下のアルケニル基及び/又は炭素数が2以上7以下のアルキニル基を有するシランカップリング剤を含むシランカップリング剤と反応させる第一の工程と、該シランカップリング剤と反応させた無機粒子を、ヒドロシリル基と、4級アンモニウム塩基を有する化合物と反応させる第二の工程を有することを特徴とする。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の充填剤の製造方法において、前記化合物は、一般式
【0018】
【化5】
(式中、R
1及びR
2は、それぞれ独立に、水素原子、クロロ基又は炭素数が1以上4以下のアルキル基であり、R
3、R
4、R
5及びR
6は、それぞれ独立に、炭素数が1以上5以下のアルキル基であり、X
−は、1価の陰イオンであり、l及びmは、それぞれ独立に、1以上20以下の整数であり、nは1以上20以下の整数である。)
で表されることを特徴とする。
【0019】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の充填剤の製造方法において、前記第一の工程は、前記ヒドロキシル基を有する無機粒子を、前記炭素数が2以上8以下のアルケニル基及び/又は炭素数が2以上7以下のアルキニル基を有するシランカップリング剤と反応させる工程と、該シランカップリング剤と反応させた無機粒子を、アルケニル基又はアルキニル基を有さないシランカップリング剤と反応させる工程を含むことを特徴とする。
【0020】
請求項8に記載の発明は、充填剤の製造方法において、ヒドロキシル基を有する無機粒子を、1級アミノ基と反応することが可能な基を有するシランカップリング剤を含むシランカップリング剤と反応させる第一の工程と、該シランカップリング剤と反応させた無機粒子を、1級ジアミン、1級アミノ基とスルホン酸基を有する化合物、1級アミノ基とカルボキシル基を有する化合物又は1級アミノ基と4級アンモニウム塩基を有する化合物と反応させる第二の工程を有することを特徴とする。
【0021】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の充填剤の製造方法において、前記1級ジアミンは、一般式
【0022】
【化6】
(式中、mは1以上20以下の整数であり、nは1以上20以下の整数である。)
で表され、前記1級アミノ基と4級アンモニウム塩基を有する化合物は、一般式
【0023】
【化7】
(式中、R
1は、水素原子又は炭素数が1以上5以下のアルキル基であり、R
2、R
3及びR
4は、それぞれ独立に、炭素数が1以上5以下のアルキル基であり、X
−は、1価の陰イオンであり、l及びmは、それぞれ独立に、1以上20以下の整数であり、nは0以上20以下の整数である。)
で表されることを特徴とする。
【0024】
請求項10に記載の発明は、請求項8又は9に記載の充填剤の製造方法において、前記第一の工程は、前記ヒドロキシル基を有する無機粒子を、前記1級アミノ基と反応することが可能な基を有するシランカップリング剤と反応させる工程と、該シランカップリング剤と反応させた無機粒子を、1級アミノ基と反応することが可能な基を有さないシランカップリング剤と反応させる工程を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、耐久性に優れ、ヒドロキシル基の残存量を減少させると共に、イオン交換基を導入することが可能な充填剤の製造方法、該充填剤の製造方法を用いて製造されている充填剤及び該充填剤が充填されているカラムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
次に、本発明を実施するための形態を図面と共に説明する。
【0030】
本発明の充填剤の製造方法の第一の実施形態は、ヒドロキシル基を有する無機粒子を、炭素数が2〜8のアルケニル基及び/又は炭素数が2〜7のアルキニル基を有するシランカップリング剤(以下、第一のシランカップリング剤という)を含むシランカップリング剤と反応させる第一の工程と、シランカップリング剤と反応させた無機粒子を、ヒドロシリル基と、保護基により保護されている1級アミノ基を有する化合物と反応させる第二の工程と、ヒドロシリル基と、保護基により保護されている1級アミノ基を有する化合物と反応させた無機粒子を脱保護することにより1級アミノ基を生成させる第三の工程を有する。このように、無機粒子の表面に、ヒドロシリル基と、保護基により保護されている1級アミノ基を有する化合物由来の基を導入する前に、無機粒子の表面近傍に存在するヒドロキシル基と、シランカップリング剤を反応させるため、無機粒子の表面近傍のヒドロキシル基の残存量を減少させると共に、1級アミノ基を導入することができる。
【0031】
保護基としては、特に限定されないが、トリメチルシリル基、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、トリフルオロアセチル基、p−トルエンスルホニル基、2−ニトロベンゼンスルホニル基等が挙げられる。また、同一の窒素原子に結合しているR
3及びR
4は、環を形成していてもよく、このような保護基としては、特に限定されないが、フタロイル基等が挙げられる。
【0032】
ヒドロシリル基と、保護基により保護されている1級アミノ基を有する化合物としては、特に限定されないが、一般式(1)で表される化合物が好ましい。
【0033】
一般式(1)で表される化合物としては、特に限定されないが、3−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]プロピルジメチルシラン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
【0034】
一般式(1)で表される化合物において、nが2〜20である場合は、複数のR
3及びmは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0035】
なお、ヒドロシリル基と、保護基により保護されている1級アミノ基を有する化合物と反応させた無機粒子を脱保護する前に、公知の方法を用いて、無機粒子に残存したシランカップリング剤由来のシラノール基を封鎖してもよい。
【0036】
本発明の充填剤の製造方法の第二の実施形態は、ヒドロキシル基を有する無機粒子を、第一のシランカップリング剤を含むシランカップリング剤と反応させる第一の工程と、シランカップリング剤と反応させた無機粒子を、ヒドロシリル基と、1級アミノ基と反応することが可能な基を有する第一の化合物と反応させる第二の工程と、第一の化合物と反応させた無機粒子を、1級ジアミン、1級アミノ基とスルホン酸基を有する化合物、1級アミノ基とカルボキシル基を有する化合物又は1級アミノ基と4級アンモニウム塩基を有する化合物と反応させる第三の工程を有する。このように、無機粒子の表面に、1級ジアミン、1級アミノ基とスルホン酸基を有する化合物、1級アミノ基とカルボキシル基を有する化合物又は1級アミノ基と4級アンモニウム塩基を有する化合物由来の基を導入する前に、無機粒子の表面近傍に存在するヒドロキシル基と、シランカップリング剤を反応させるため、無機粒子の表面近傍のヒドロキシル基の残存量を減少させると共に、1級アミノ基、スルホン酸基、カルボキシル基又は4級アンモニウム塩基を導入することができる。
【0037】
1級アミノ基と反応することが可能な基としては、特に限定されないが、エポキシ基、ハロゲン基、クロロカルボニル基、カルボキシル基、イソシアネート基等が挙げられる。
【0038】
ヒドロシリル基と、1級アミノ基と反応することが可能な基とを有する第一の化合物としては、特に限定されないが、一般式(2)で表される化合物が好ましい。
【0039】
一般式(2)で表される化合物としては、特に限定されないが、5,6−エポキシヘキシルジメチルシラン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
【0040】
1級ジアミンとしては、特に限定されないが、一般式(3)で表される化合物が好ましい。
【0041】
一般式(3)で表される化合物において、nが2〜20である場合は、複数のmは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0042】
一般式(3)で表される化合物としては、特に限定されないが、ペンタエチレンヘキサミン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
【0043】
1級アミノ基とスルホン酸基を有する化合物としては、特に限定されないが、スルファニル酸等が挙げられる。
【0044】
1級アミノ基とカルボキシル基を有する化合物としては、特に限定されないが、4−アミノ酪酸等が挙げられる。
【0045】
1級アミノ基と4級アンモニウム塩基を有する化合物としては、特に限定されないが、一般式(4)で表される化合物が好ましい。
【0046】
4級アンモニウム塩基の対イオンとしては、1価の陰イオンであれば、特に限定されないが、塩化物イオン等が挙げられる。
【0047】
一般式(4)で表される化合物において、nが2〜20である場合は、複数のR
1及びmは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0048】
一般式(4)で表される化合物としては、特に限定されないが、3−アミノプロピルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
【0049】
なお、シランカップリング剤と反応させた無機粒子を1級ジアミン、1級アミノ基とスルホン酸基を有する化合物、1級アミノ基とカルボキシル基を有する化合物又は1級アミノ基と4級アンモニウム塩基を有する化合物と反応させる前に、公知の方法を用いて、無機粒子に残存したシランカップリング剤由来のシラノール基を封鎖してもよい。
【0050】
本発明の充填剤の製造方法の第三の実施形態は、ヒドロキシル基を有する無機粒子を、第一のシランカップリング剤を含むシランカップリング剤と反応させる第一の工程と、シランカップリング剤と反応させた無機粒子を、ヒドロシリル基と、4級アンモニウム塩基を有する化合物と反応させる第二の工程を有する。このように、無機粒子の表面に、ヒドロシリル基と、4級アンモニウム塩基を有する化合物由来の基を導入する前に、無機粒子の表面近傍に存在するヒドロキシル基と、シランカップリング剤を反応させるため、無機粒子の表面近傍のヒドロキシル基の残存量を減少させると共に、4級アンモニウム塩基を導入することができる。
【0051】
ヒドロシリル基と、4級アンモニウム塩基を有する化合物としては、特に限定されないが、一般式(5)で表される化合物が好ましい。
【0052】
一般式(5)で表される化合物において、nが2〜20である場合は、複数のR
3及びmは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0053】
一般式(5)で表される化合物としては、特に限定されないが、二種以上併用してもよい。
【0054】
なお、シランカップリング剤と反応させた無機粒子をヒドロシリル基と、4級アンモニウム塩基を有する化合物と反応させると反応させる前に、公知の方法を用いて、無機粒子に残存したシランカップリング剤由来のシラノール基を封鎖してもよい。
【0055】
本発明の充填剤の製造方法の第一、第二、第三の実施形態の第一の工程で、ヒドロキシル基を有する無機粒子を、シランカップリング剤と反応させる際には、公知の方法を用いることができ、例えば、トルエン等の溶媒の存在下、0〜400℃で30分〜72時間反応させる。
【0056】
本発明の充填剤の製造方法の第一、第二、第三の実施形態の第二の工程で、シランカップリング剤と反応させた無機粒子を、ヒドロシリル基を有する化合物と反応させる際には、公知の方法を用いることができ、例えば、トルエン等の溶媒の存在下、50〜300℃で2時間以上反応させる。触媒としては、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム又は白金の化合物を用いることができるが、パラジウム化合物又は白金化合物が好ましい。パラジウム化合物としては、特に限定されないが、塩化パラジウム(II)、塩化テトラアンミンパラジウム(II)酸アンモニウム、酸化パラジウム(II)、水酸化パラジウム(II)等が挙げられる。白金化合物としては、特に限定されないが、塩化白金(II)、テトラクロロ白金酸(II)、塩化白金(IV)、ヘキサクロロ白金酸(IV)、ヘキサクロロ白金酸(IV)アンモニウム、酸化白金(II)、水酸化白金(II)、二酸化白金(IV)、酸化白金(IV)、二硫化白金(IV)、硫化白金(IV)、ヘキサクロロ白金(IV)酸カリウム等が挙げられる。
【0057】
本発明の充填剤の製造方法の第二の実施形態の第三の工程で、ヒドロシリル基と、1級アミノ基と反応することが可能な基を有する第一の化合物と反応させた無機粒子を、1級ジアミン、1級アミノ基とスルホン酸基を有する化合物、1級アミノ基とカルボキシル基を有する化合物又は1級アミノ基と4級アンモニウム塩基を有する化合物と反応させる際には、公知の方法を用いることができる。例えば、一般式(3)又は(4)で表される化合物を溶解させた水又は水とメタノールの混合溶媒中に、一般式(2)で表される化合物と反応させた無機粒子を入れて加熱する方法が挙げられる。
【0058】
本発明の充填剤の製造方法の第一の実施形態の第三の工程で、保護基により保護されている1級アミノ基を有する化合物と反応させた無機粒子を脱保護する際には、公知の方法を用いることができる。例えば、一般式(1)で表される化合物と反応させた無機粒子をメタノール中で加熱する方法が挙げられる。
【0059】
第一のシランカップリング剤が、炭素数が9以上のアルケニル基を有する場合及び/又は炭素数が8以上のアルキニル基を有する場合は、立体障害のため、ヒドロキシル基を有する無機粒子と、シランカップリング剤の反応が進行しにくくなる。
【0060】
一般式(1)、(2)又は(5)で表される化合物において、R
1又はR
2が、炭素数が5以上のアルキル基であると、立体障害のため、炭素数が2〜8のアルケニル基及び/又は炭素数が2〜7のアルキニル基が導入された無機粒子と、一般式(1)、(2)又は(5)で表される化合物の反応が進行しにくくなる。
【0061】
本発明の充填剤の製造方法の第一、第二、第三の実施形態の第一の工程で、ヒドロキシル基を有する無機粒子を、第一のシランカップリング剤のみと反応させてもよいが、アルケニル基の導入量を制御できることから、第一のシランカップリング剤及びアルケニル基又はアルキニル基を有さないシランカップリング剤(以下、第二のシランカップリング剤という)と反応させることが好ましい。このとき、ヒドロキシル基を有する無機粒子を、所定量の第一のシランカップリング剤と反応させた後、過剰量の第二のシランカップリング剤と反応させることがさらに好ましい。これにより、無機粒子の表面のアルケニル基及び/又はアルキニル基の導入量を制御すると共に、ヒドロキシル基の残存量を減少させることができる。
【0062】
なお、本発明の充填剤の製造方法の第二の実施形態においては、第二の工程と第三の工程の間で、ヒドロキシル基を有する無機粒子を第二のシランカップリング剤と反応させてもよい。
【0063】
また、ヒドロキシル基を有する無機粒子を、第一のシランカップリング剤及び/又は第二のシランカップリング剤と複数回反応させてもよい。
【0064】
ヒドロキシル基を有する無機粒子としては、特に限定されないが、シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、ゼオライト等が挙げられる。中でも、シリカゲル、多孔質ガラス、モノリスシリカ等のヒドロキシル基を有する多孔質粒子が好ましい。
【0065】
ヒドロキシル基を有する無機粒子は、平均粒子径が1〜200μmであることが好ましく、3〜50μmがさらに好ましい。また、ヒドロキシル基を有する多孔質粒子は、細孔径が1〜100nmであることが好ましく、4〜50nmがさらに好ましい。さらに、ヒドロキシル基を有する多孔質粒子は、比表面積が50〜800m
2/gであることが好ましく、100〜600m
2/gがさらに好ましい。
【0066】
本願の明細書及び請求の範囲において、ヒドロキシル基を有する無機粒子は、ヒドロキシル基を有する無機粒子とヒドロキシル基を有するシランカップリング剤を反応させることにより得られる粒子等のヒドロキシル基を有する有機無機ハイブリッド粒子を含む。
【0067】
第一のシランカップリング剤としては、特に限定されないが、一般式
【0068】
【化8】
(式中、R
1、R
2、R
3及びR
4の少なくとも一つは、炭素数が2〜8のアルケニル基又は炭素数が2〜7のアルキニル基であり、R
1、R
2、R
3及びR
4の少なくとも一つは、水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシル基又は炭素数が1〜4のアルコキシル基であり、上記以外のR
1、R
2、R
3及びR
4は、それぞれ独立に、炭素数が1〜8の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数が2〜8の置換アルケニル基、炭素数が2〜7の置換アルキニル基又は炭素数が6〜12の置換若しくは無置換のアリール基である。)
で表される化合物、一般式
【0069】
【化9】
(式中、nは、1〜100であり、R
1、R
2、R
3及びR
4の少なくとも一つは、炭素数が2〜8のアルケニル基又は炭素数が2〜7のアルキニル基であり、上記以外のR
1、R
2、R
3及びR
4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシル基、ビニルジメチルシロキシ基、炭素数が1〜4のアルコキシル基、炭素数が1〜8の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数が2〜8の置換アルケニル基、炭素数が2〜7の置換アルキニル基又は炭素数が6〜12の置換若しくは無置換のアリール基であり、複数のR
1及びR
3並びに複数存在する場合のR
3は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
で表される化合物、一般式
【0070】
【化10】
(式中、nは、3〜50であり、複数のR
1及びR
2の少なくとも一つは、炭素数が2〜8のアルケニル基又は炭素数が2〜7のアルキニル基であり、上記以外のR
1及びR
2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシル基、炭素数が1〜4のアルコキシル基、炭素数が1〜8の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数が2〜8の置換アルケニル基、炭素数が2〜7の置換アルキニル基又は炭素数が6〜12の置換若しくは無置換のアリール基であり、Xは、オキシ基又はイミノ基である。)
で表される化合物、一般式
【0071】
【化11】
(式中、複数のR
1、R
2及びR
3の少なくとも一つは、炭素数が2〜8のアルケニル基又は炭素数が2〜7のアルキニル基であり、上記以外のR
1、R
2及びR
3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシル基、炭素数が1〜4のアルコキシル基、炭素数が1〜8の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数が2〜8の置換アルケニル基、炭素数が2〜7の置換アルキニル基又は炭素数が6〜12の置換若しくは無置換のアリール基であり、Xは、単結合、イミノ基又は一般式
【0072】
【化12】
(式中、R
4及びR
5は、それぞれ独立に、水素原子又はトリメチルシリル基であり、nは、1〜8の整数である。)
で表される基である。)
で表される化合物、1,1−ビス(トリメトキシシリルメチル)エチレン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
【0073】
なお、一般式(6)〜(9)において、炭素数が2〜8のアルケニル基又は炭素数が2〜7のアルキニル基としては、ヒドロシリル基を有する化合物とのヒドロシリル化反応が可能であれば、特に限定されないが、ビニル基、エチニル等が挙げられる。また、ハロゲン基としては、無機粒子が有するヒドロキシル基との縮合反応が可能であれば、特に限定されないが、クロロ基、ブロモ基、ヨード基等が挙げられる。さらに、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基における置換基としては、反応を阻害しない置換基であれば、特に限定されないが、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミド基、イミド基、スルホ基、アミノ基、グリセロイル基等が挙げられる。
【0074】
一般式(6)で表される化合物としては、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルフェニルメチルシラン、ビニルフェニルメチルクロロシラン、ビニルフェニルジエトキシシラン、ビニルフェニルジクロロシラン、ビニルジフェニルクロロシラン、ビニルジフェニルエトキシシラン、ビニルオクチルジクロロシラン、ビニルジメチルシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ジビニルジクロロシラン、トリビニルクロロシラン、トリビニルメトキシシラン、トリビニルエトキシシラン、トリビニルシラン等が挙げられる。
【0075】
一般式(7)で表される化合物としては、1,5−ジビニル−3,3−ジフェニル−1,1,5,5−テトラメチルトリシロキサン等が挙げられる。
【0076】
一般式(8)で表される化合物としては、1,3,5−トリビニル−1,3,5−トリメチルシクロトリシロキサン、1,3,5−トリビニル−1,3,5−トリメチルシクロトリシラザン等が挙げられる。
【0077】
一般式(9)で表される化合物としては、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシラザン等が挙げられる。
【0078】
第二のシランカップリング剤としては、特に限定されないが、一般式
【0079】
【化13】
(式中、R
1、R
2及びR
3は、それぞれ独立に、炭素数が1〜9のアルキル基であり、Xは、単結合又はイミノ基である。)
で表される化合物、一般式
【0080】
【化14】
(式中、nは、0〜50であり、複数のR
1、R
2及びR
3のうち、1〜3個は、水素原子又は炭素数が1〜4のアルコキシル基であり、上記以外のR
1、R
2及びR
3は、それぞれ独立に、炭素数が1〜9のアルキル基である。)
で表される化合物、一般式
【0081】
【化15】
(式中、nは、1〜50であり、R
1、R
2及びR
3は、それぞれ独立に、炭素数が1〜9のアルキル基である。)
で表される化合物、一般式
【0082】
【化16】
(式中、nは、3〜10であり、R
1及びR
2は、それぞれ独立に、炭素数が1〜9のアルキル基であり、Xは、オキシ基又はイミノ基である。)
で表される化合物等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
【0083】
一般式(10)で表される化合物としては、ヘキサメチルジシラン、ヘキサメチルジシラザン等が挙げられる。
【0084】
一般式(11)で表される化合物としては、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルメチルシラン、トリエチルシラン、トリメチルメトキシシラン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン、1,3−ジメトキシテトラメチルジシロキサン等が挙げられる。
【0085】
一般式(12)で表される化合物としては、ヘキサメチルジシロキサン、テトラデカメチルヘキサシロキサン等が挙げられる。
【0086】
一般式(13)で表される化合物としては、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシラザン等が挙げられる。
【0087】
本発明の充填剤の製造方法の第四の実施形態は、ヒドロキシル基を有する無機粒子を、1級アミノ基と反応することが可能な基を有するシランカップリング剤(以下、第三のシランカップリング剤という)を含むシランカップリング剤と反応させる第一の工程と、シランカップリング剤と反応させた無機粒子を、1級ジアミン、1級アミノ基とスルホン酸基を有する化合物、1級アミノ基とカルボキシル基を有する化合物又は1級アミノ基と4級アンモニウム塩基を有する化合物と反応させる第二の工程を有する。このように、無機粒子の表面に、1級ジアミン、1級アミノ基とスルホン酸基を有する化合物、1級アミノ基とカルボキシル基を有する化合物又は1級アミノ基と4級アンモニウム塩基を有する化合物由来の基を導入する前に、無機粒子の表面近傍に存在するヒドロキシル基と、シランカップリング剤を反応させるため、無機粒子の表面近傍のヒドロキシル基の残存量を減少させると共に、1級アミノ基、スルホン酸基、カルボキシル基又は4級アンモニウム塩基を導入することができる。
【0088】
1級アミノ基と反応することが可能な基としては、特に限定されないが、エポキシ基、ハロゲン基、クロロカルボニル基、カルボキシル基、イソシアネート基等が挙げられる。
【0089】
1級ジアミンとしては、特に限定されないが、一般式(3)で表される化合物が好ましい。
【0090】
一般式(3)で表される化合物において、nが2〜20である場合は、複数のmは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0091】
一般式(3)で表される化合物としては、特に限定されないが、ペンタエチレンヘキサミン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
【0092】
1級アミノ基とスルホン酸基を有する化合物としては、特に限定されないが、スルファニル酸等が挙げられる。
【0093】
1級アミノ基とカルボキシル基を有する化合物としては、特に限定されないが、4−アミノ酪酸等が挙げられる。
【0094】
1級アミノ基と4級アンモニウム塩基を有する化合物としては、特に限定されないが、一般式(4)で表される化合物が好ましい。
【0095】
4級アンモニウム塩基の対イオンとしては、1価の陰イオンであれば、特に限定されないが、塩化物イオン等が挙げられる。
【0096】
一般式(4)で表される化合物において、nが2〜20である場合は、複数のR
1及びmは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0097】
一般式(4)で表される化合物としては、特に限定されないが、3−アミノプロピルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
【0098】
なお、シランカップリング剤と反応させた無機粒子を1級ジアミン、1級アミノ基とスルホン酸基を有する化合物、1級アミノ基とカルボキシル基を有する化合物又は1級アミノ基と4級アンモニウム塩基を有する化合物と反応させる前に、公知の方法を用いて、無機粒子に残存したシランカップリング剤由来のシラノール基を封鎖してもよい。
【0099】
本発明の充填剤の製造方法の第四の実施形態の第一の工程で、ヒドロキシル基を有する無機粒子を、シランカップリング剤と反応させる際には、公知の方法を用いることができ、例えば、トルエン等の溶媒の存在下、0〜400℃で30分〜72時間反応させる。
【0100】
本発明の充填剤の製造方法の第四の実施形態の第二の工程で、シランカップリング剤と反応させた無機粒子を、1級ジアミン、1級アミノ基とスルホン酸基を有する化合物、1級アミノ基とカルボキシル基を有する化合物又は1級アミノ基と4級アンモニウム塩基を有する化合物と反応させる際には、公知の方法を用いることができる。例えば、一般式(3)又は(4)で表される化合物を溶解させた水又は水とメタノールの混合溶媒中に、シランカップリング剤と反応させた無機粒子を入れて加熱する方法が挙げられる。
【0101】
本発明の充填剤の製造方法の第四の実施形態の第一の工程で、ヒドロキシル基を有する無機粒子を、第三のシランカップリング剤のみと反応させてもよいが、1級アミノ基と反応することが可能な基の導入量を制御できることから、第三のシランカップリング剤及び1級アミノ基と反応することが可能な基を有さないシランカップリング剤(以下、第四のシランカップリング剤という)と反応させることが好ましい。このとき、ヒドロキシル基を有する無機粒子を、所定量の第三のシランカップリング剤と反応させた後、過剰量の第四のシランカップリング剤と反応させることがさらに好ましい。これにより、無機粒子の表面の1級アミノ基と反応することが可能な基の導入量を制御すると共に、ヒドロキシル基の残存量を減少させることができる。
【0102】
なお、ヒドロキシル基を有する無機粒子を、第三のシランカップリング剤及び/又は第四のシランカップリング剤と複数回反応させてもよい。
【0103】
ヒドロキシル基を有する無機粒子としては、特に限定されないが、シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、ゼオライト等が挙げられる。中でも、シリカゲル、多孔質ガラス、モノリスシリカ等のヒドロキシル基を有する多孔質粒子が好ましい。
【0104】
ヒドロキシル基を有する無機粒子は、平均粒子径が1〜200μmであることが好ましく、3〜50μmがさらに好ましい。また、ヒドロキシル基を有する多孔質粒子は、細孔径が1〜100nmであることが好ましく、4〜50nmがさらに好ましい。さらに、ヒドロキシル基を有する多孔質粒子は、比表面積が50〜800m
2/gであることが好ましく、100〜600m
2/gがさらに好ましい。
【0105】
本願の明細書及び請求の範囲において、ヒドロキシル基を有する無機粒子は、ヒドロキシル基を有する無機粒子とヒドロキシル基を有するシランカップリング剤を反応させることにより得られる粒子等のヒドロキシル基を有する有機無機ハイブリッド粒子を含む。
【0106】
第三のシランカップリング剤としては、特に限定されないが、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
【0107】
第四のシランカップリング剤としては、特に限定されないが、第二のシランカップリング剤と同様の化合物を用いることができる。
【0108】
本発明のカラムは、本発明の充填剤の製造方法を用いて製造されている充填剤が充填されており、液体クロマトグラフィーに適用して、糖、ヌクレオチド糖の試料を分析又は分取することができる。
【実施例】
【0109】
以下、本発明の実施例について、さらに詳しく説明する。なお、本発明は、これにより限定されるものではない。
【0110】
[実施例1]
平均粒子径が5μm、比表面積が450m
2/gのシリカゲル15gを脱水トルエン60mL中に分散させた。次に、ピリジン5.79mL及びビニルトリクロロシラン3.12mLを加え、3時間加熱還流した後、冷却し、ろ過した。得られた残渣を、トルエン100mL、アセトニトリル100mL及び60質量%アセトニトリル水溶液100mLで洗浄した。さらに、60質量%アセトニトリル水溶液100mL中に分散させ、室温で1.5時間撹拌し、ろ過した。得られた残渣を、60質量%アセトニトリル水溶液100mL及びメタノール100mLで洗浄した後、120℃で10時間減圧乾燥させた。得られた粒子は、炭素の含有量が4.00質量%であった。
【0111】
得られた粒子2gをアンプルに入れ、120℃で10時間減圧乾燥させた。アンプルを冷却した後、窒素雰囲気下でジメチルジメトキシシラン0.416mLを加えて密閉し、350℃で6時間反応させた。さらに、生成物を取り出し、クロロホルム20mL及びメタノール20mLで洗浄した後、120℃で10時間減圧乾燥させた。
【0112】
得られた粒子0.7gを脱水トルエン3mL中に分散させた後、3−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]プロピルジメチルシラン3.0mLを加えて撹拌した。次に、塩化白金酸の3質量%トルエン溶液8.0μLを加えて、70℃で8時間反応させた後、冷却し、ろ過した。得られた残渣をクロロホルム10mL及びメタノール10mLで洗浄した後、120℃10時間減圧乾燥させた。
【0113】
得られた粒子0.5gをメタノール2mL中に分散させた後、濃塩酸0.1mLを加え、室温で一昼夜攪拌し、ろ過した。得られた残渣をメタノール10mL、ミリQ水10mL及びメタノール10mLで洗浄した後、80℃で10時間減圧乾燥させ、充填剤を得た。
【0114】
[分析例1]
実施例1の充填剤を、内径が2.0mm、長さが150mmのカラムに充填した。充填剤を充填したカラムを高速液体クロマトグラフに設置し、移動相として、80質量%アセトニトリル水溶液を用い、流速を0.2mL/min、温度を40℃に設定し、フルクトース、グルコース及びラクトースの混合物を移動相で希釈した試料7μLを注入して分析した。
図1に、分析結果を示す。なお、検出器として、RI検出器を用いた。
【0115】
[分析例2]
実施例1の充填剤を、内径が2.0mm、長さが150mmのカラムに充填した。充填剤を充填したカラムを高速液体クロマトグラフに設置し、移動相として、50mmol/Lリン酸水素二アンモニウム水溶液(pH=3)を用い、流速を1.0mL/min、温度を40℃に設定し、CMP、AMP、UMP及びGMPの混合物を移動相で希釈した試料7μLを注入して分析した。
図2に、分析結果を示す。なお、検出器として、UV検出器(波長254nm)を用いた。
【0116】
[実施例2]
平均粒子径が5μm、比表面積が450m
2/gのシリカゲル15gを脱水トルエン60mL中に分散させた。次に、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン6.9mLを加え、5時間加熱還流した後、冷却し、ろ過した。得られた残渣を、トルエン100mL、メタノールで洗浄した後、120℃で10時間減圧乾燥させた。得られた粒子は、炭素の含有量が4.17質量%であった。
【0117】
得られた粒子2gをアンプルに入れ、120℃で10時間減圧乾燥させた。アンプルを冷却した後、窒素雰囲気下でジメチルジメトキシシラン0.416mLを加えて密閉し、350℃で6時間反応させた。さらに、生成物を取り出し、クロロホルム20mL及びメタノール20mLで洗浄した後、120℃で10時間減圧乾燥させた。
【0118】
得られた粒子0.7gを脱水メタノール3mL中に分散させた後、エチレンジアミン0.3mLを加えて撹拌し、25℃で16時間反応させ、ろ過した。得られた残渣をミリQ水10mL及びメタノール10mLで洗浄した後、120℃で10時間減圧乾燥させた。
【0119】
[分析例3]
実施例2の充填剤を、内径が2.0mm、長さが150mmのカラムに充填した。充填剤を充填したカラムを高速液体クロマトグラフに設置し、移動相として、80質量%アセトニトリル水溶液を用い、流速を0.2mL/min、温度を40℃に設定し、フルクトース、グルコース、スクロース、ラクトース及びマルトースの混合物を移動相で希釈した試料4μLを注入して分析した。
図3に、分析結果を示す。なお、検出器として、CAD検出器を用いた。