特許第5993742号(P5993742)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5993742
(24)【登録日】2016年8月26日
(45)【発行日】2016年9月14日
(54)【発明の名称】キナーゼ阻害剤
(51)【国際特許分類】
   C07D 471/04 20060101AFI20160901BHJP
   C07D 519/00 20060101ALI20160901BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20160901BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20160901BHJP
   A61K 31/551 20060101ALI20160901BHJP
   A61K 31/541 20060101ALI20160901BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20160901BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20160901BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20160901BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20160901BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20160901BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20160901BHJP
【FI】
   C07D471/04 117N
   C07D471/04CSP
   C07D519/00 311
   A61K31/519
   A61K31/5377
   A61K31/551
   A61K31/541
   A61P43/00 111
   A61P35/02
   A61P35/00
   A61P25/00
   A61P29/00
   A61P25/28
【請求項の数】17
【全頁数】133
(21)【出願番号】特願2012-537147(P2012-537147)
(86)(22)【出願日】2010年10月29日
(65)【公表番号】特表2013-509438(P2013-509438A)
(43)【公表日】2013年3月14日
(86)【国際出願番号】US2010054853
(87)【国際公開番号】WO2011053861
(87)【国際公開日】20110505
【審査請求日】2013年10月29日
(31)【優先権主張番号】61/256,222
(32)【優先日】2009年10月29日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】512111913
【氏名又は名称】ジェノスコ
(73)【特許権者】
【識別番号】512113814
【氏名又は名称】オスコテック インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100102842
【弁理士】
【氏名又は名称】葛和 清司
(72)【発明者】
【氏名】キム,ホン ウ
(72)【発明者】
【氏名】コ,ジョン ソン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ジェキュ
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ホ−ジュン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨンサム
(72)【発明者】
【氏名】イ,ヒ キュ
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ジャン−シク
(72)【発明者】
【氏名】イム,ソン−ヒ
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ソンファ
【審査官】 早川 裕之
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/019637(WO,A1)
【文献】 特表2009−510108(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/099801(WO,A1)
【文献】 国際公開第2009/097287(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 471/04
C07D 519/00
A61K 31/519〜551
A61P 25/00
A61P 25/28
A61P 29/00
A61P 35/00
A61P 35/02
A61P 43/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】
ここで:Rが、Hであり、Xが、NRまたはNRであり、
Yは、NHRであり、
Zは、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルキニル、アリール、ヘテロアリールまたはC〜Cシクロアルキルから選択され、ここでアルキル、シクロアルキル、アリール、アルキニルまたはヘテロアリールは、任意にハロ、アルキルまたはシアノにより置換され;ここで:
およびRは、それらが結合した窒素原子と一緒になって:
i)RおよびRが結合した窒素原子以外のヘテロ原子を有しない、3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基、ここで、該3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基は、独立して、1個または2個以上の炭素原子において、1〜2個のRで置換され、任意に1個または2個以上の炭素原子において、0〜4個のRで置換され、ここで、Rは、ヒドロキシ、ヘテロシクロアルキルまたはNRであり、Rは、ヒドロキシ(C〜C)アルキル、アリール、COOR、(CHNRまたは(CHNR10であり、ここで、各nは、独立して、1、2または3であり、アリールは、任意にハロで置換される;または
ii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の二環式アリール基
を形成し、
各Rは、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルキニル、C〜Cアルキルシアノ、C〜Cアルキルスルホン、C〜Cシクロアルキルスルホン、C〜Cスルホンアミド、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、アリール、アリール(C〜C)アルキルまたはヘテロアリールから独立して選択され、ここで、アルキル、アルキニル、アルキルシアノ、アルキルスルホン、スルホンアミド、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールは、任意にR25で置換され;
10は、C(O)R、COOR、C(O)NRまたはS(O)であり、ここで、nは、1または2であり;
は、H、C〜Cアルキルまたはヒドロキシ(C〜C)アルキルから選択され;
は、アリール(C〜C)アルキルまたはヘテロシクロアルキルであり、ここで、アリール基は、独立して、1個または2個以上の炭素原子において、1〜3個のR11で置換され、ここで、R11は、OR、NR、NRCORまたはNRS(O)から独立して選択され、ここで、nは、1または2であり、およびここでヘテロシクロアルキル基は、窒素原子においてC〜Cアルキル基で置換されたアゼチジニル、ピロリジニル、またはピペリジニルであり;
は、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、アリール(C〜C)アルキルまたはヘテロアリールから選択され、ここで、Rのヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、任意に
i)5〜6員の単環式アリール基;
ii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の二環式アリール基;
iii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の不飽和または一部不飽和の二環式アリール基;および
iv)カルボニル、カルボキサミドまたはスルホキサミドを有する、8〜10員の不飽和または一部不飽和の二環式アリール基
からなる群から選択されるアリールで置換され;あるいは
のヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、任意に、1個または2個以上の炭素原子において、R12で置換され、ここで、各R12は、C〜Cアルキル、CF、OCF、ハロ(C〜C)アルキル、C〜Cアルキニル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、アリール(C〜C)アルキル、ヘテロアリール、ハロ、ハロアルキル、SR13、OR13、OC(O)R13、NR1313、NR1314、COOR13、NO、C(O)R13、C(O)C(O)R13またはNR1516から独立して選択され、ここで、各nは、独立して、1または2であり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールは、任意に、R25で置換され、
ここで、R12のアリールおよびヘテロアリールは、独立して:
i)5〜6員の単環式アリール基;
ii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の二環式アリール基;
iii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の不飽和または一部不飽和の二環式アリール基;または
iv)カルボニル、カルボキサミドまたはスルホキサミドを有する、8〜10員の不飽和または一部不飽和の二環式アリール基
から選択され;
各R13は、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cアルキルシアノ、C〜Cアルキルスルホン、C〜Cスルホンアミド、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、アリール(C〜C)アルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールから独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルシアノ、アルキルスルホン、アルキルスルホンアミド、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールは、任意に、R25で置換され;
14は、COOR13またはS(O)13であり、ここで、nは、1または2であり;
15およびR16は、それらが結合した窒素原子と一緒になって:
i)3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基、ここで、3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基は、任意に、R25で置換され;
ii)8〜12員の飽和または一部飽和の二環式基であり、ここで、8〜12員の飽和または一部飽和の二環式基は、任意に、R25で置換される;
iii)窒素、酸素、硫黄、スルホンまたはスルホキシドから選択される、1〜3個のヘテロ原子を有する、3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基、ここで、1〜2個のヘテロ原子を有する、3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基は、任意に、R13またはR14で置換される;または
iv)窒素、酸素、硫黄、スルホン、スルホキシドから選択される、1〜3個のヘテロ原子を有する、8〜12員の飽和または一部飽和の二環式基、ここで、1〜3個のヘテロ原子を有する、8〜12員の飽和または一部飽和の二環式基は、任意に、R13またはR14で置換される;
を形成し、
各R25は、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C〜C)アルキル、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール(C〜C)アルキル、アリール、ハロ、ハロアルキル、オキソ、オキシム、CF、SR13、OCF、OR13、OC(O)CH13、NR1313、NR1314、NHC(O)R13、(CHNR1313、COOR13、CN、C(O)R13、C(O)CF、CONR1516、CONH、S(O)13、S(O)NR1313またはNR1516から独立して選択され、ここで、各nは、独立して、1または2であり、ヘテロシクロアルキルは、任意にC〜Cアルキルで置換される、
で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩、ただし、式(I)から以下の化合物:
4−[(3−メチルフェニル)アミノ]−2−[(1−メチル−4−ピペリジニル)アミノ]ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン、
2−[(3S)−3−アミノ−1−ピロリジニル]−4−[(3−メチルフェニル)アミノ]ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン、および
2−[(3R)−3−アミノ−1−ピロリジニル]−4−[(3−メチルフェニル)アミノ]ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン
を除く
【請求項2】
NRが、RおよびRが結合した窒素原子以外のヘテロ原子を有しない、3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基であり、ここで、該3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基は、独立して、1個または2個以上の炭素原子において、1〜2個のRで置換され、任意に1個または2個以上の炭素原子において、0〜4個のRで置換され、ここで、Rは、ヒドロキシ、ヘテロシクロアルキルまたはNRであり、Rは、ヒドロキシ(C〜C)アルキル、アリール、COOR、(CHNRまたは(CHNR10であり、ここで、各nは、独立して、1、2または3であり、アリールは、任意にハロで置換されるか、あるいは、
NRが、窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の二環式アリール基であるか、あるいは
Yが、NHRである、
請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基が、アゼチジン、ピペリジンまたはピロリジンであって、ここで、アゼチジン、ピペリジンまたはピロリジンが、独立して、1〜3個のヒドロキシまたはアミノ基で置換され、任意に、独立して、1個または2個以上の炭素原子において、ヒドロキシメチルで置換される、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
が、H、C〜Cアルキル、またはヒドロキシ(C〜C)アルキルから選択され、Rが、アリール(C〜C)アルキルであり、ここで、Rのアリール(C〜C)アルキルのアリール基は、独立して、1個または2個以上の炭素原子において、1〜3個のR11で置換され、ここで、R11は、OR、NR、NRCORまたはNRS(O)から独立して選択され、ここで、nは、1または2である、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
が、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cアルキルシアノ、C〜Cアルキルスルホン、C〜Cアルキルスルホン、C〜Cシクロアルキルスルホン、C〜Cスルホンアミド、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、アリール(C〜C)アルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールから独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルシアノ、アルキルスルホン、スルホンアミド、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールは、任意にR25で置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
が、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、アリール(C〜C)アルキルまたはヘテロアリールから選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールは、任意にR25で置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
のアリールが、
i)5〜6員の単環式アリール基;
ii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の二環式アリール基;
iii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の不飽和または一部不飽和の二環式アリール基;および
iv)カルボニル、カルボキサミドまたはスルホキサミドを有する、8〜10員の不飽和または一部不飽和の二環式アリール基
からなる群から選択されるアリールで任意に置換されるか、あるいは
が、任意に置換された、5〜6員の単環式アリール基または9〜10員の二環式アリール基である、
請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
のアリールが、任意に、1個または2個以上の炭素原子においてR12で置換され、ここで、各R12は、C〜Cアルキル、OCF、CF、S(O)(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、アリールC〜Cアルキル、ヘテロアリール、ハロ、ハロアルキル、SR13、OR13、OC(O)R13、NR1313、NR1314、COOR13、NO、CN、C(O)R13、C(O)C(O)R13、C(O)NR1313、S(O)13、S(O)NR1313またはNR1516から独立して選択され、ここで、各nは、独立して、1または2であり;および、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールは、任意に、R25で置換される、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
12が、C〜Cアルキル、CF、OCF、S(O)(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、アリール(C〜C)アルキル、ヘテロアリール、ハロ、SR13、OR13、OC(O)R13、NR1313、NR1314、COOR13、NO、CN、C(O)R13、C(O)NR1313、S(O)13、S(O)NR1313またはNR1516から独立して選択され、ここで、各nは、独立して、1または2である、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
12が、アリールであり、アリールは、独立して:
i)5〜6員の単環式アリール基;
ii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の二環式アリール基;
iii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の不飽和または一部不飽和の二環式アリール基;または
iv)カルボキサミドまたはスルホキサミドを有する、8〜10員の不飽和または一部不飽和の二環式アリール基
から選択される、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
12が、SR13、OR13、OC(O)R13、NR1313、NR1314、COOR13、CN、C(O)R13、C(O)NR1313、S(O)13、S(O)NR1313またはNR1516であり、ここで、各R13は、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cアルキルシアノ、C〜Cアルキルスルホン、C〜Cスルホンアミド、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、アルコキシ、アリール(C〜C)アルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールから独立して選択され、R14は、C(O)R13、COOR13、C(O)NR1313、SONR1313またはS(O)13であり、ここで、nは、1または2であり、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルシアノ、アルキルスルホン、アルキルスルホンアミド、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アルコキシ、アリールアルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールは、任意に、R25で置換される、請求項9に記載の化合物。
【請求項12】
15およびR16が、それらが結合した窒素原子と一緒になって:
i)3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基、ここで、3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基は、任意に、R25で置換される;
ii)8〜12員の飽和または一部飽和の二環式基、ここで、8〜12員の飽和または一部飽和の二環式基は、任意に、R25で置換される;
iii)窒素、酸素、硫黄、スルホンまたはスルホキシドから選択される、1〜3個のヘテロ原子を有する、3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基、ここで、1〜2個のヘテロ原子を有する、3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基は、任意に、R13またはR14で置換される;または
iv)窒素、酸素、硫黄、スルホン、スルホキシドから選択される、1〜3個のヘテロ原子を有する、8〜12員の飽和または一部飽和の二環式基、ここで、1〜3個のヘテロ原子を有する、8〜12員の飽和または一部飽和の二環式基は、任意に、R13またはR14で置換される
を形成する、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
任意に置換された5〜6員の単環式アリール基が、フェニルであり、9〜10員の二環式アリール基が、ナフチル、キノリニル、インダゾイル、インドリルまたはジヒドロベンゾジオキシニルである、請求項7に記載の化合物。
【請求項14】
フェニル基が、任意に、メチル、メトキシ、メチルスルホン、アミノ、ヒドロキシル、CF、OCF、ハロ、フェニル、フェノキシ、ピペラジニルまたはモルホリノからなる群から選択される1〜4個の基で置換される、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)−2−(4−モルホリノピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
メチル1−(4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)−4−ヒドロキシピペリジン−4−カルボキシラート;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
(S)−2−(ピロリジン−3−イルアミノ)−4−(4−トリフルオロメチルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1R,4R)−4−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(2−モルホリノエトキシ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(ピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
N−(2−((5−オキソ−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)メチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
(S)−2−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
N−(1−(5−オキソ−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)シクロプロパンスルホンアミド;
2−(ピペリジン−4−イルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
(S)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
2−モルホリノ−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1R,4R)−4−ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−オキソピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(3−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−6,7−ジヒドロ−[1,2,3]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−5(4H)−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(シクロプロピルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(シクロペンチルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(ピロリジン−3−イルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
2−(3−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−7(8H)−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(ベンジルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(ベンジル(メチル)アミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(S)−2−(1−(4−フルオロフェニル)エチルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−フルオロベンジルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(ピペリジン−4−イルメチルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(1,4−ジアゼパン−1−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
2−(チアゾリジン−3−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
N−(2−((5−オキソ−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)メチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
(S)−2−(1−シクロヘキシルエチルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(シクロヘキシルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(1−メチルピロリジン−3−イルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(1−イソプロピルピロリジン−3−イルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1−メチルピペリジン−4−イル)メチルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1−イソプロピルピペリジン−4−イル)メチルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−((ジメチルアミノ)メチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(S)−2−(1−(メチルスルホニル)ピロリジン−3−イルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
エチル1−(5−オキソ−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボキシラート;
2−(4−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−カルボニル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボニル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1S,2R)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1S,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(2−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1R,2R)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(2−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1R,4R)−4−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(2−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−エチルピペラジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(2−モルホリノエチルアミノ)−4−(3(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(3−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(モルホリノアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−アセチルピペラジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(2−ヒドロキシ−1−フェニルエチルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(S)−2−(2−ヒドロキシ−1−フェニルエチルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(1−ヒドロキシ−3−フェニルプロパン−2−イルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(S)−2−(1−ヒドロキシ−3−フェニルプロパン−2−イルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
1−(5−オキソ−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボキサミド;
(R)−2,2,2−トリフルオロ−N−(1−(5−オキソ−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピロリジン−3−イル)アセトアミド;
2−(4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1S,2S)−2−(フェニルスルホニル)シクロヘキシルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1S,2R)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−チオモルホリノ−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−スルホニルピリド)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−モルホリノピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
N−((1R,2S)−2−(5−オキソ−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)シクロヘキシル)アセトアミド;
N−((1R,4R)−4−(5−オキソ−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)シクロヘキシル)アセトアミド;
2−((1R,2R)−2−(ジメチルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1R,2R)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(2−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンおよび(2−((1S,2R)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−モルホリノピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−((1r,4r)−4−ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(2−アミノベンジルアミノ)−4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
(S)−4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(ピロリジン−3−イルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(ピペリジン−4−イルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(S)−4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(1−メチルピロリジン−3−イルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
N−((1r,4r)−4−(4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)シクロヘキシル)アセトアミド;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(3−オキソピペラジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(ピペラジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
メチル1−(4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)−4−ヒドロキシピペリジン−4−カルボキシラート;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1R,4R)−4−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−(ヒドロキシイミノ)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(S)−4−(フェノキシフェニルアミノ)−2−(ピロリジン−3−イルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
4−(4−(メチルスルホニル)フェニルアミノ)−2−(4−モルホリノピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
N−(2−((4−(4−(メチルスルホニル)フェニルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)メチル)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド;
N−メチル−N−(2−((4−(4−(メチルスルホニル)フェニルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)メチル)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(4−モルホリノフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−(4−アセチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(S)−4−(4−モルホリノフェニルアミノ)−2−(ピロリジン−3−イルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−スルホニルフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−(4−アセチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−モルホリノフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−(5−オキソ−2−(ピペリジン−4−イルメチルアミノ)−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)フェニル)モルホリン4−オキシド塩酸塩;
4−(4−モルホリノフェニルアミノ)−2−(ピペリジン−4−イルメチルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
N−メチル−N−(2−((4−(4−モルホリノフェニルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)メチル)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド;
N−(2−((4−(4−モルホリノフェニルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)メチル)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド;
N−(2−((4−(4−モルホリノフェニルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)メチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2−(2−アミノベンジルアミノ)−4−(4−モルホリノフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1R,2R)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(4−モルホリノフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(4−モルホリノフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1R,2R)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(3,4,5−トリメトキシフェニルアミノ)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5−ジメチルフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン
4−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−6−メチル−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
8−クロロ−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−ブロモ−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−ブロモ−4−(4−ブロモ−3−メチルフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
8−クロロ−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−ブロモ−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−ブロモ−4−(4−ブロモ−3−メチルフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
8−クロロ−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−クロロ−3−メトキシフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3−ブロモ−4−メトキシフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−ブロモ−4−(4−フェノキシフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−フェノキシフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−ヨード−4−(4−フェノキシフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−フェノキシフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3−ブロモ−4−メトキシフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−8−ブロモ−4−(4−フェノキシフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−ヨード−4−(4−フェノキシフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−8−ヨードピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−8−ヨードピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−ブロモ−4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−8−ヨード−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(4−モルホリノ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−ブロモ−4−(4−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−ブロモ−4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−6−(3−アミノピロリジン−1−イル)−4−ヨード−8−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)イソキノリン−1(2H)−オン塩酸塩;
(R)−6−(3−アミノピロリジン−1−イル)−4−ブロモ−8−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)イソキノリン−1(2H)−オン塩酸塩;
(S)−6−(3−アミノピロリジン−1−イル)−4−ブロモ−8−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)イソキノリン−1(2H)−オン塩酸塩;
4−(2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−イルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(ナフタレン−2−イルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(キノリン−5−イルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3H−インドール−2−イルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;または
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(4−フェノキシフェニルアミノ)−8−フェニルピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン
から選択された化合物。
【請求項16】
請求項1に記載の異性体化合物、あるいは
薬学的に許容し得る担体、希釈剤または賦形剤と組み合わせた、請求項1に記載の化合物を含む医薬製剤。
【請求項17】
請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩を含む医薬組成物であって、それを必要とする対象においてシグナル伝達する、SYK、PYK2、FAK、ZAP70、PIM1、FLT3、RET、JAK2、JAK3、LRRK2、LRRK2(G2019S)、ALK、AURKA、AXL、BMPR2、CSF1R、JNK1、JNK2、JNK3、KIT、KIT(D816V)、LKB1、MLK1、PAK4、PDGFRB、PLK4、RSK2、SNARK、SRPK3、TAK1またはTYK2を阻害することに使用するための、あるいは、
請求項1に記載の化合物を癌細胞に接触させることを含む、癌細胞の成長を阻害することに使用するための、あるいは、
癌、神経変性疾患または炎症性疾患の処置に使用するための前記医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2009年10月29日に出願された米国仮出願第61/256,222号の利益を主張する。その全教示は、参照によって本明細書中に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
プロテインキナーゼは、ATPからタンパク質のチロシン、セリンおよび/またはトレオニン残基のヒドロキシル基への末端リン酸塩の移動を触媒する、構造的に関連するホスホリルの巨大な集合を含む。プロテインキナーゼは、例えばタンパク質チロシンキナーゼ(PTK)およびタンパク質セリン/トレオニンキナーゼなどをリン酸化する基質によりファミリーに分類される。
【0003】
プロテインキナーゼを介するリン酸化は、酵素活性、細胞部位または他のタンパク質との会合の変化により標的タンパク質(基質)の機能変化をもたらす。プロテインキナーゼは、細胞成長および分化の制御におけるのみならず、プロテインキナーゼが、成長因子および例えば腫瘍壊死因子(TNF)−αなどのサイトカインの産生を効果的に調節する、幅広い細胞シグナル変換経路の調節においても極めて重要な役割を担う。タンパク質チロシンキナーゼの例には、SYK、YK2、FAK、ALK、AXL、CSF1R、FLT3、JAK2(JH1ドメイン触媒)、JAK3(JH1ドメイン触媒)、KIT、KIT(D816V)、KIT(V559D、T670I)、PDGFRB、RET、TYK2およびZAP70が含まれる。タンパク質セリン/トレオニンキナーゼの例には、PIM1、AURKA、AURKB、BMPR2、JNK1、JNK2、JNK3、LKB1、LRRK2、LRRK2(G2019S)、MLK1、PAK4、PLK4、RSK2(キナーゼドメイン(Kin.Dom.)1−N末端)、SNARK、SRPK3およびTAK1が含まれる。
【0004】
これらのプロテインキナーゼの誤調節は、例えば中枢神経系障害(例えば、アルツハイマー病など)、炎症性および自己免疫性疾患(例えば、喘息、関節リウマチ、クローン病、炎症性腸症候群、乾癬など)、骨疾患(例えば、骨粗しょう症など)、代謝性障害(例えば、糖尿病など)、血管増殖性障害、眼疾患、心臓血管疾患、癌、再狭窄、痛覚、移植片拒絶反応および感染症などの、非常に多くの疾患および障害に関与してきた。プロテインキナーゼの生物学的および臨床学的重要性は、当該分野において認識されていたが、プロテインキナーゼに関連するか、またはプロテインキナーゼにより媒介される疾患のための効果的で安全な臨床治療を提供するための、プロテインキナーゼを阻害する化合物への継続的な要求が存在する。かかる化合物、医薬製剤および薬剤を、患者またはそれを必要とする対象に投与する方法についての要求もまた存在する。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、式(I)を有する化合物、薬学的に許容し得る塩、N−酸化物誘導体、プロドラッグ誘導体、保護誘導体、個々の異性体およびそれらの異性体の混合物を提供する。
【化1】
、X、YおよびZを、以下で詳細に説明する。
【0006】
式(I)で表される化合物は、1種または2種以上のプロテインキナーゼの阻害および例えば、癌、自己免疫性疾患、感染症、心臓血管疾患および神経変性疾患などのプロテインキナーゼにより媒介される疾患および障害の処置に有用である。
【0007】
1つの側面において、本発明は、式(I)で表される化合物および薬学的に許容し得る担体を含む医薬組成物を提供する。特定の態様において、かかる医薬組成物は、静脈投与、皮下投与、吸入、経口投与、直腸投与、経口、硝子体内投与、筋肉投与、経鼻投与、経皮投与、局所投与、耳投与、点眼投与、口腔投与、気管投与、気管支投与、または舌下投与用に製剤化される。他の態様において、かかる医薬組成物は、錠剤、丸薬、カプセル、液体、吸入抗原、鼻空用スプレー溶液、坐薬、溶液、ゲル、乳剤、軟膏、点眼薬および点耳薬として製剤化される。
【0008】
1つの側面において、本発明は、該対象に請求項1の式(I)で表される化合物の有効量を投与することを含む、インビトロまたはインビボにおいてシグナル伝達する(signaling)SYK、PYK2、FAK、ZAP70、PIM1、FLT3、RET、JAK2、JAK3、LRRK2、LRRK2(G2019S)、ALK、AURKA、AXL、BMPR2、CSF1R、JNK1、JNK2、JNK3、KIT、KIT(D816V)、LKB1、MLK1、PAK4、PDGFRB、PLK4、RSK2、SNARK、SRPK3、TAK1またはTYK2を阻害する方法を提供する。
【0009】
1つの側面において、本発明は、かかる処置を必要とする対象に式(I)で表される化合物、その薬学的に許容し得る塩、医薬組成物または薬剤の治療的有効量を投与することを含み、例えば癌などの細胞増殖性疾患または状態を処置する方法を提供し、ここで、細胞増殖性疾患または状態には、例えばリンパ腫、骨肉腫、メラノーマ、乳癌、腎癌、前立腺癌、結腸直腸癌、甲状腺癌、卵巣癌、膵臓癌、神経癌、肺癌、子宮癌または胃腸癌が含まれる。1つの側面において、本発明は、請求項1の化合物またはその薬学的に許容し得る塩で癌細胞の成長を阻害する方法を提供する。
【0010】
他の側面において、本発明は、式(I)で表される化合物の治療的有効量を含む、患者におけるSYK、PYK2、FAK、ZAP70、PIM1、FLT3、RET、JAK2、JAK3、LRRK2、LRRK2(G2019S)、ALK、AURKA、AXL、BMPR2、CSF1R、JNK1、JNK2、JNK3、KIT、KIT(D816V)、LKB1、MLK1、PAK4、PDGFRB、PLK4、RSK2、SNARK、SRPK3、TAK1またはTYK2−媒介疾患、障害または状態を処置するための薬剤を提供する。
【0011】
他の側面において、本発明は、SYK、PYK2、FAK、ZAP70、PIM1、FLT3、RET、JAK2、JAK3、LRRK2、LRRK2(G2019S)、ALK、AURKA、AXL、BMPR2、CSF1R、JNK1、JNK2、JNK3、KIT、KIT(D816V)、LKB1、MLK1、PAK4、PDGFRB、PLK4、RSK2、SNARK、SRPK3、TAK1またはTYK2−媒介疾患、障害または状態を処置するための薬剤の製造における式(I)で表される化合物の使用を提供する。
【0012】
他の側面において、本発明は、それを必要とする対象に式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩または医薬組成物の治療的有効量を投与することを含む、プロテインキナーゼを阻害するy方法を提供する。プロテインキナーゼには、これに限定されないが、SYK、PYK2、FAK、ZAP70、PIM1、FLT3、RET、JAK2、JAK3、LRRK2、LRRK2(G2019S)、ALK、AURKA、AXL、BMPR2、CSF1R、JNK1、JNK2、JNK3、KIT、KIT(D816V)、LKB1、MLK1、PAK4、PDGFRB、PLK4、RSK2、SNARK、SRPK3、TAK1またはTYK2キナーゼが含まれる。
【0013】
他の側面において、本発明は、式(I)で表される化合物を細胞に接触させることを含む、プロテインキナーゼを阻害する方法を提供する。特定の態様において、式(I)で表される化合物は、SYK、PYK2、FAK、ZAP70、PIM1、FLT3、RET、JAK2、JAK3、LRRK2、LRRK2(G2019S)、ALK、AURKA、AXL、BMPR2、CSF1R、JNK1、JNK2、JNK3、KIT、KIT(D816V)、LKB1、MLK1、PAK4、PDGFRB、PLK4、RSK2、SNARK、SRPK3、TAK1およびTYK2から選択される1種または2種以上のキナーゼを効率的に阻害する。
【0014】
他の側面において、本発明は、かかる処置を必要とする対象に式(I)で表される化合物あるいはその薬学的に許容し得る塩、医薬組成物または薬剤の治療的有効量を投与することを含む、プロテインキナーゼ媒介疾患または状態を処置する方法を提供する。プロテインキナーゼには、これに限定されないが、SYK、PYK2、FAK、ZAP70、PIM1、FLT3、RET、JAK2、JAK3、LRRK2、LRRK2(G2019S)、ALK、AURKA、AXL、BMPR2、CSF1R、JNK1、JNK2、JNK3、KIT、KIT(D816V)、LKB1、MLK1、PAK4、PDGFRB、PLK4、RSK2、SNARK、SRPK3、TAK1およびTYK2キナーゼが含まれる。
【0015】
特定の態様において、プロテインキナーゼ媒介疾患または状態は、例えば喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、成人呼吸窮迫症候群(ARDS)、潰瘍性大腸炎、クローン病、気管支炎、皮膚炎、アレルギー性鼻炎、乾癬、強皮症、蕁麻疹、関節リウマチ、多発性硬化症、癌、乳癌、HIV関連疾患またはループスなどの炎症性疾患または状態、呼吸器疾患あるいは自己免疫性疾患または状態である。
【0016】
他の側面において、本発明は、対象に式(I)で表される化合物または薬学的に許容し得る塩の治療的有効量を投与することにより、神経系/神経変性疾患または状態を処置する方法を提供する。特定の態様において、かかる神経系/神経変性疾患または状態には、例えばアルツハイマー病、脳浮腫、脳虚血、多発性硬化症、神経障害、パーキンソン病、鈍的または外科手術による外傷(手術後の認知機能障害と脊髄または脳幹損傷を含む)ならびに変性椎間板疾患と坐骨神経痛などの障害の神経系側面が含まれる。
【0017】
他の側面において、本発明は、対象に式(I)で表される化合物または薬学的に許容し得る塩の治療的有効量を投与することにより、心臓血管疾患を処置する方法を提供する。かかる心臓血管疾患は、心臓または血管に影響を及ぼし、例えばアテローム性動脈硬化症、不整脈、狭心症、心筋虚血、心筋梗塞、心臓または血管の動脈瘤、血管炎、脳卒中、
四肢、器官または組織の末梢閉塞性動脈症、器官または組織の虚血後の再灌流障害、内毒素、外科または外傷性ショック、高血圧症、心臓弁膜疾患、心不全、異常血圧、血管収縮、血管異常あるいは炎症が含まれる。
【0018】
他の側面において、本発明は、対象に式(I)で表される化合物または薬学的に許容し得る塩の治療的有効量を、第二の治療剤と組み合わせて投与することにより、キナーゼ媒介疾患または状態を処置する方法を提供する。
【0019】
本発明の化合物を使用する方法において、式(I)で表される化合物または薬学的に許容し得る塩を、細胞または組織を含むシステムに投与する。特定の態様において、式(I)で表される化合物、その薬学的に許容し得る塩、医薬組成物または薬剤を、ヒトまたは動物の対象に投与する。
【0020】
発明の詳細な説明
本発明は、1種または2種以上のプロテインキナーゼの阻害に有用であり、プロテインキナーゼにより媒介される、例えば細胞増殖性疾患、自己免疫性疾患、感染症、心臓血管疾患および神経変性疾患などの疾患および障害の処置に有用である、ピリド[4,3,−d]ピリミジン−5−オン誘導体およびその薬学的に許容し得る塩の群を提供する。本発明はまた、ピリド[4,3,−d]ピリミジン−5−オン誘導体の合成および投与方法を提供する。本発明は、少なくとも1種の式(I)で表される化合物を、その薬学的に許容し得る担体、希釈剤または賦形剤と共に含む医薬製剤を提供する。本発明はまた、ピリド[4,3,−d]ピリミジン−5−オン誘導体化合物の合成中に生じる有用な中間体を提供する。
【0021】
プロテインキナーゼを阻害する、新規なクラスの、式(I)を有する化合物ならびにその薬学的に許容し得る塩、N−酸化物誘導体、プロドラッグ誘導体、保護誘導体、個々の異性体およびそれらの異性体の混合物を本明細書において開示する。
【化2】
が、Hであり、Xが、NRまたはNRである場合には、
Yは、NHRであり、
【0022】
Zは、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルキニル、アリール、ヘテロアリールまたはC〜Cシクロアルキルから選択され、ここでアルキル、シクロアルキル、アリール、アルキニルまたはヘテロアリールは、任意にハロ、アルキルまたはシアノにより置換され;ここで:
およびRは、それらが結合した窒素原子と一緒になって:
【0023】
i)RおよびRが結合した窒素原子以外のヘテロ原子を有しない、3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基、ここで、該3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基は、独立して、1個または2個以上の炭素原子において、1〜2個のRで置換され、任意に1個または2個以上の炭素原子において、0〜4個のRで置換され、ここで、Rは、ヒドロキシ、ヘテロシクロアルキルまたはNRであり、Rは、ヒドロキシ(C〜C)アルキル、アリール、COOR、(CHNRまたは(CHNR10であり、ここで、各nは、独立して、1、2または3であり、アリールは、任意にハロで置換される;
または
【0024】
ii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の二環式アリール基
を形成し、
各Rは、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルキニル、C〜Cアルキルシアノ、C〜Cアルキルスルホン、C〜Cシクロアルキルスルホン、C〜Cスルホンアミド、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、アリール、アリール(C〜C)アルキルまたはヘテロアリールから独立して選択され、ここで、アルキル、アルキニル、アルキルシアノ、アルキルスルホン、スルホンアミド、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールは、任意にR25で置換され;
【0025】
10は、C(O)R、COOR、C(O)NRまたはS(O)であり、ここで、nは、1または2であり;
は、H、C〜Cアルキルまたはヒドロキシ(C〜C)アルキルから選択され;
は、アリール(C〜C)アルキルであり、ここで、アリール基は、独立して、1個または2個以上の炭素原子において、1〜3個のR11で置換され、ここで、R11は、OR、NR、NRCORまたはNRS(O)から独立して選択され、ここで、nは、1または2であり;
【0026】
は、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、アリール(C〜C)アルキルまたはヘテロアリールから選択され、ここで、Rのヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、任意に
【0027】
i)5〜6員の単環式アリール基;
ii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の二環式アリール基;
iii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の不飽和または一部不飽和の二環式アリール基;および
iv)カルボニル、カルボキサミドまたはスルホキサミドを有する、8〜10員の不飽和または一部不飽和の二環式アリール基
からなる群から選択されるアリールで置換され;あるいは
【0028】
のヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールはまた、任意に、1個または2個以上の炭素原子において、R12で置換されることができ、ここで、各R12は、C〜Cアルキル、CF、OCF、S(O)(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、アリール(C〜C)アルキル、ヘテロアリール、ハロ、ハロアルキル、SR13、OR13、OC(O)R13、NR1313、NR1314、COOR13、NO、CN、C(O)R13、C(O)C(O)R13、C(O)NR1313、CON1516、S(O)13、S(O)NR1313またはNR1516から独立して選択され、ここで、各nは、独立して、1または2であり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールは、任意に、R25で置換され、ここで、R12のアリールおよびヘテロアリールは、独立して:
【0029】
i)5〜6員の単環式アリール基;
ii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の二環式アリール基;
iii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の不飽和または一部不飽和の二環式アリール基;または
iv)カルボニル、カルボキサミドまたはスルホキサミドを有する、8〜10員の不飽和または一部不飽和の二環式アリール基
から選択され;
【0030】
各R13は、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cアルキルシアノ、C〜Cアルキルスルホン、C〜Cスルホンアミド、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、アリール(C〜C)アルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールから独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルシアノ、アルキルスルホン、アルキルスルホンアミド、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールは、任意に、R25で置換され;
【0031】
14は、C(O)R13、COOR13、C(O)NR1313、SONR1313またはS(O)13であり、ここで、nは、1または2であり;
15およびR16は、それらが結合した窒素原子と一緒になって:
【0032】
i)3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基、ここで、3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基は、任意に、R25で置換される;
ii)8〜12員の飽和または一部飽和の二環式基、ここで、8〜12員の飽和または一部飽和の二環式基は、任意に、R25で置換される;
【0033】
iii)窒素、酸素、硫黄、スルホンまたはスルホキシドから選択される、1〜3個のヘテロ原子を有する、3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基、ここで、1〜2個のヘテロ原子を有する、3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基は、任意に、R13またはR14で置換される;または
iv)窒素、酸素、硫黄、スルホン、スルホキシドから選択される、1〜3個のヘテロ原子を有する、8〜12員の飽和または一部飽和の二環式基、ここで、1〜3個のヘテロ原子を有する、8〜12員の飽和または一部飽和の二環式基は、任意に、R13またはR14で置換される;
を形成し、および
【0034】
各R25は、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C〜C)アルキル、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール(C〜C)アルキル、アリール、ハロ、ハロアルキル、オキソ、オキシム、CF、SR13、OCF、OR13、OC(O)CH13、NR1313、NR1314、NHC(O)R13、(CHNR1313、COOR13、CN、C(O)R13、C(O)CF、CONR1516、CONH、S(O)13、S(O)NR1313またはNR1516から選択され、ここで、各nは、独立して、1または2であり、ヘテロシクロアルキルは、任意に、C〜Cアルキルで置換される。
【0035】
が、Hであり、Yが、NHR17またはR17である場合には、
Xは、OR18、NR1516、NHR18、NR1819またはNR1920であり、
Zは、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルキニル、アリール、ヘテロアリールまたはC〜Cシクロアルキルであり、ここでアルキル、アルキニル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、任意にハロ、アルキルまたはシアノにより置換され;ここで:
【0036】
17は、アリール(C〜C)アルキル、アリールまたはヘテロアリールから選択され、ここで、アリールまたはヘテロアリールは、1個または2個以上の炭素原子において、少なくとも1個のR21および0〜2個のR22で置換され、該アリール(C〜C)アルキルのアリール基は、任意に、ハロで置換され;
21は、独立して、アミノ、ヒドロキシ、CF、OCF、O−アリール、S(O)13またはNR1516(R15およびR16は、上記のとおりである)であり;
【0037】
22は、独立して、H、C〜Cアルキル、CF、OCF、S(O)(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、アリール(C〜C)アルキル、ヘテロアリール、ハロ、SR13、OR13、OC(O)R13、NR1313、NR1314、COOR13、NO、CN、C(O)R13、C(O)C(O)R13、C(O)NR1313、CONR1516、S(O)13、S(O)NR1313、NR13C(O)NR1313、NR13C(O)R13、NR13(COOR13)、NR13S(O)13またはNR1516であり、ここで、各nは、独立して、1または2であり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールは、任意に、R25で置換され;
【0038】
18は、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、アリール(C〜C)アルキル、ヒドロキシ(C〜C)アルキル、アミノ(C〜C)アルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールから選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールは、任意に、R25で置換され;
【0039】
各R19は、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、ヒドロキシ(C〜C)アルキル、アミノ(C〜C)アルキル、C〜Cアルキルシアノ、C〜Cアルキルスルホン、C〜Cスルホンアミド、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、アリール(C〜C)アルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールから独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルシアノ、アルキルスルホン、スルホンアミド、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールは、任意に、R25で置換され;
【0040】
20は、C(O)R19COOR19、C(O)NR1919またはS(O)19であり、ここで、nは、1または2であり;
各R25は、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C〜C)アルキル、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール(C〜C)アルキル、アリール、ハロ、ハロアルキル、オキソ、オキシム、CF、SR13、OCF、OR13、OC(O)CH13、NR1313、NR1314、NHC(O)R13、(CHNR1313、COOR13、CN、C(O)R13、C(O)CF、CONR1516、CONH、S(O)13、S(O)NR1313またはNR1516から独立して選択され、ここで、各nは、独立して、1または2であり、ヘテロシクロアルキルは、任意にC〜Cアルキルで置換される。
【0041】
が、CHである場合には、
Xは、上記のとおりNHまたはNHRであり、
Yは、上記のとおりNHRまたはRであり、
Zは、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルキニル、アリール、ヘテロアリールまたはC〜Cシクロアルキルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキニルまたはヘテロアリールは、任意に、ハロ、アルキルまたはシアノで置換される。
【0042】
特定の側面において、Rは、Hであり、Xは、NRであり、Yは、NHRである。Zは、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルキニル、アリール、ヘテロアリールまたはC〜Cシクロアルキルであり得、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキニルまたはヘテロアリールは、任意に、ハロ、アルキルまたはシアノで置換される。NHRを、以下に説明する。
【0043】
NRは、RおよびRが結合した窒素原子以外のヘテロ原子を有しない、3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基であり、ここで、該3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基は、独立して、1個または2個以上の炭素原子において、1〜2個のRで置換され、任意に1個または2個以上の炭素原子において、0〜4個のRで置換される。Rは、ヒドロキシ、ヘテロシクロアルキルまたはNRであり、Rは、ヒドロキシ(C〜C)アルキル、アリール、COOR、(CHNRまたは(CHNR10であり、ここで、各nは、独立して、1、2または3である。アリールは、任意に、ハロで置換される。
【0044】
3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基は、任意に、ヒドロキシまたはアミンで置換され得る。1つの態様において、3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基は、アゼチジン、ピペリジンまたはピロリジンであり、アゼチジン、ピペリジンまたはピロリジンは、独立して、1〜3個のヒドロキシまたはアミノ基で置換され、任意に、1個または2個以上の炭素原子において、ヒドロキシメチルで置換される。他の態様において、NRは、窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の二環式アリール基から選択される。
【0045】
特定の側面において、Rは、Hであり、Xは、NRであり、Yは、NHRである。Zは、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルキニル、アリール、ヘテロアリールまたはC〜Cシクロアルキルであり得、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキニルまたはヘテロアリールは、任意に、ハロ、アルキルまたはシアノで置換される。NHRを、以下に説明する。
【0046】
は、H、C〜Cアルキルまたはヒドロキシ(C〜C)アルキルから選択され、Rは、アリール(C〜C)アルキルである。Rのアリール(C〜C)アルキルのアリール基は、独立して、1個または2個以上の炭素原子において、1〜3個のR11で置換される。R11は、OR、NR、NRCORまたはNRS(O)から独立して選択され、ここで、nは、1または2である。Rは、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cアルキルシアノ、C〜Cアルキルスルホン、C〜Cアルキルスルホン、C〜Cシクロアルキルスルホン、C〜Cスルホンアミド、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、アリール(C〜C)アルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールから独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルシアノ、アルキルスルホン、スルホンアミド、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールは、任意に、R25で置換される。
【0047】
特定の側面において、Yは、NHRである。Rは、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、アリール(C〜C)アルキルまたはヘテロアリールから選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールは、任意に、R25で置換される。
【0048】
1つの態様において、Rのアリールは:i)5〜6員の単環式アリール基;ii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の二環式アリール基;iii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の不飽和または一部不飽和の二環式アリール基;およびiv)カルボニル、カルボキサミドまたはスルホキサミドを有する、8〜10員の不飽和または一部不飽和の二環式アリール基、からなる群から選択されるアリールで置換される。Rのアリールは、任意に、1個または2個以上の炭素原子において、R12で置換される。Rのアリールは、任意に、1個または2個以上の炭素原子において、R12で置換されたフェニルである。
【0049】
1つの態様において、R12は、C〜Cアルキル、OCF、CF、S(O)(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、アリール(C〜C)アルキル、ヘテロアリール、ハロ、ハロアルキル、SR13、OR13、OC(O)R13、NR1313、NR1314、COOR13、NO、CN、C(O)R13、C(O)C(O)R13、C(O)NR1313、CONR1516、S(O)13、S(O)NR1313またはNR1516から独立して選択され、ここで、各nは、独立して、1または2であり;および、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールは、任意に、R25で置換される。
【0050】
1つの態様において、R12は、C〜Cアルキル、CF、OCF、S(O)(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、アリール(C〜C)アルキル、ヘテロアリール、ハロ、SR13、OR13、OC(O)R13、NR1313、NR1314、COOR13、NO、CN、C(O)R13、C(O)NR1313、CONR1516、S(O)13、S(O)NR1313またはNR1516から独立して選択され、ここで、各nは、独立して、1または2である。1つの態様において、R12は、CF、OCF、COOCH、メトキシ、メチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、S(O)CH、モルホリノ、ピペラジニルまたはアセチルピペラジニルから独立して選択される。
【0051】
1つの態様において、R12のアリールは、独立して:i)5〜6員の単環式アリール基;ii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の二環式アリール基;iii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の不飽和または一部不飽和の二環式アリール基;または、iv)カルボキサミドまたはスルホキサミドを有する、8〜10員の不飽和または一部不飽和の二環式アリール基、から選択される。
【0052】
1つの態様において、R12は、SR13、OR13、OC(O)R13、NR1313、NR1314、COOR13、CN、C(O)R13、C(O)NR1313、S(O)13、S(O)NR1313またはNR1516であり得、ここで、各R13は、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cアルキルシアノ、C〜Cアルキルスルホン、C〜Cスルホンアミド、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、アリール(C〜C)アルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールから独立して選択され、R14は、C(O)R13、COOR13、C(O)NR1313、SONR1313またはS(O)13であり、ここで、nは、1または2であり、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルシアノ、アルキルスルホン、アルキルスルホンアミド、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アルコキシ、アリールアルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールは、任意に、R25で置換される。
【0053】
1つの態様において、R12は、NR1516であり、ここで、R15およびR16は、それらが結合した窒素原子と一緒になって:i)3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基、ここで、該3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基は、任意に、R25で置換される;ii)8〜10員の飽和または一部飽和の二環式基、ここで、該8〜10員の飽和または一部飽和の二環式基は、任意に、R25で置換される;
【0054】
iii)窒素、酸素、硫黄、スルホンまたはスルホキシドから選択される、1〜3個のヘテロ原子を有する、3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基、ここで、1〜2個のヘテロ原子を有する、3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基は、任意に、R13またはR14で置換される;または、iv)窒素、酸素、硫黄、スルホン、スルホキシドから選択される、1〜3個のヘテロ原子を有する、8〜12員の飽和または一部飽和の二環式基、ここで、1〜3個のヘテロ原子を有する、8〜12員の飽和または一部飽和の二環式基は、任意に、R13またはR14で置換される、
を形成する。
【0055】
1つの態様において、Rは、任意に置換された、5〜6員の単環式アリール基または9〜10員の二環式アリール基である。1つの態様において、任意に置換された5〜6員の単環式アリール基は、フェニルである。他の態様において、9〜10員の二環式アリール基は、ナフチル、キノリニル、インダゾイル、インドリルまたはジヒドロベンゾジオキシニルである。1つの態様において、Rのフェニルは、任意に、メチル(−CH)、メトキシ(−OCH)、メチルスルホン(−S(O)CH)、アミノ(NH)、ヒドロキシル(−OH)、CF、OCF、ハロ(F、Br、IまたはCl)、フェニル、フェノキシ、ピペラジニル、アセチルピペラジニルまたはモルホリノの1〜4個の基で置換される。
【0056】
1つの態様において、Rは、Hであり、Yは、NHR17またはR17であり;およびXは、NHR18である。Zは、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルキニル、アリール、ヘテロアリールまたはC〜Cシクロアルキルから選択され、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキニルまたはヘテロアリールは、任意に、ハロ、アルキルまたはシアノで置換される。
1つの態様において、R17は、アリール(C〜C)アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで、R17のアリールまたはヘテロアリールは、2個または3個以上の炭素原子において、少なくとも1個のR12および0〜2個のR22で置換される。
1つの態様において、R21は、アミノ、ヒドロキシ、CF、OCF、O−アリール、S(O)13またはNR1516である。
【0057】
1つの態様において、R22は、H、C〜Cアルキル、CF、OCF、S(O)(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、アリールC〜Cアルキル、ヘテロアリール、ハロ、ハロアルキル、SR13、OR13、OC(O)R13、NR1313、NR1314、COOR13、NO、CN、C(O)R13、C(O)C(O)R13、C(O)NR1313、S(O)13、S(O)NR1313またはNR1516から独立して選択され得、ここで、各nは、独立して、1または2であり;およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ハロアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはヘテロアリールは、任意にR25で置換され;および該アリール(C〜C)アルキルのアリール基は、任意にハロで置換される。
【0058】
1つの態様において、R21のO−アリールのアリールは:i)5〜6員の単環式アリール基;ii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の二環式アリール基;iii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の不飽和または一部不飽和の二環式アリール基;または、iv)カルボキサミドまたはスルホキサミドを有する、8〜10員の不飽和または一部不飽和の二環式アリール基、から独立して選択される。
【0059】
1つの態様において、R17のアリールまたはヘテロアリールは、1個または2個以上の炭素原子において、CF、OCF、O−アリールまたはNR1516から選択される、少なくとも1個の基で置換された、5〜6員の単環式アリール基である。1つの態様において、単環式アリール基は、1個または2個以上の炭素原子において、CF、OCF、O−アリールまたはNR1516から選択される、少なくとも1個の基で置換されたフェニルであり、ここで、NR1516は、任意に、モルホリノ、ピペラジニル、ホモピペラジニル、チオモルホリノ、ピペリジニルまたはピロリジニルで置換される。ピペラジニル、ホモピペラジニル、ピペリジニルまたはピロリジニルが、任意に、1個または2個以上の炭素原子において、1、2または3個のR25で置換されるか、または少なくとも1個の窒素原子が、R13またはR14で置換される。
【0060】
1つの態様において、R18は、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヘテロシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、アリール(C〜C)アルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールから選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ハロアルキルまたはヘテロアリールは、任意にR25で置換される。
【0061】
1つの態様において、R18は、任意に、1個または2個以上のアリール、アルキル、ハロ、R23またはR24で置換されたC〜Cアルキルである。各R23は、独立して、CF、OCF、SR13、OR13、NR1313、S(O)NR1313、S(O)13またはNR1516であり、各nは、独立して、1または2である。各R24は、1〜3個のヘテロ原子を有する、5〜8員の単環式基、1〜5個のヘテロ原子を有する、8〜12員の二環式基または1〜8個のヘテロ原子を有する、11〜14員の三環式基である。R24のヘテロ原子は、独立して、酸素、窒素または硫黄であり、R24は、任意にR13またはR14で置換される。
【0062】
24の0、1、2、3または4個の原子は、任意に、独立して、R13で置換される。1つの態様において、R18のC〜Cアルキルに結合したアリール基は、任意に、独立して、1個または2個以上の炭素原子において、OR、NR、NRCORまたはNRS(O)から独立して選択される、1〜3個のR11で置換され、ここで、nは、1または2である。1つの態様において、R18のC〜Cアルキルは、任意に、アミノ、ヒドロキシ、フェニル、ベンジルまたはモルホリノから選択される、1〜3個の基で置換されたC〜Cアルキルである。
【0063】
他の態様において、R18は、任意に、1個または2個以上のアリール、アルキル、ハロ、R23またはR24で置換されたC〜Cアルケニルであり、ここで、各nは、独立して、1または2である。各R24は、1〜3個のヘテロ原子を有する、5〜8員の単環式基;1〜5個のヘテロ原子を有する、8〜12員の二環式基;または、1〜8個のヘテロ原子を有する、11〜14員の三環式基、から独立して選択され、R24のヘテロ原子は、独立して、酸素、窒素または硫黄から選択される。R24は、任意に、R13またはR14で置換される。態様によっては、R24の0、1、2、3または4個の原子は、任意に、独立して、R13で置換される。
【0064】
さらに他の態様において、R18は、任意に、1個または2個以上のアリール、アルキル、ハロ、R23またはR24で置換されたC〜Cシクロアルキルである。各R23は、独立して、CF、OCF、SR13、OR13、NR1313、(CHNR1313、S(O)NR1313、S(O)13またはNR1516であり、ここで、各nは、独立して、1または2である。各R24は、独立して、1〜3個のヘテロ原子を有する、5〜8員の単環式基、1〜5個のヘテロ原子を有する、8〜12員の二環式基または1〜8個のヘテロ原子を有する、11〜14員の三環式基から選択され、R24のヘテロ原子は、独立して、酸素、窒素または硫黄から選択される。R24は、任意にR13またはR14で置換される。1つの態様において、R24の0、1、2、3または4個の原子は、任意に、独立して、R13で置換される。
【0065】
さらに他の態様において、R18は、C〜Cヘテロシクロアルキルである。1つの態様において、C〜Cヘテロシクロアルキルは、ヘテロ原子を有する、5〜7員の単環である。ヘテロ原子は、酸素、窒素、硫黄またはスルホンから独立して選択され、窒素原子は、任意にR19で置換される。R19は、独立して、ヒドロキシ(C〜C)アルキル、アミノ(C〜C)アルキル、C〜Cアルキルシアノ、C〜Cアルキルスルホン、C〜Cスルホンアミド、C〜CシクロアルキルまたはC〜Cヘテロシクロアルキルから選択される。1つの態様において、5〜7員の単環は、任意に、モルホリン、テトラヒドロフラン、チオモルホリン、ピペラジンまたはホモピペラジンで置換される。
【0066】
特定の側面において、Rは、Hであり、Yは、NHR17またはR17であり、Xは、OR18である。Zは、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルキニル、アリール、ヘテロアリールまたはC〜Cシクロアルキルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキニルまたはヘテロアリールは、任意にハロ、アルキルまたはシアノにより置換される。R17およびR18は、上記に説明したとおりである。
【0067】
特定の側面において、Rは、Hであり;Yは、NHR17またはR17であり;および、Xは、NR1819である。Zは、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルキニル、アリール、ヘテロアリールまたはC〜Cシクロアルキルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキニルまたはヘテロアリールは、任意にハロ、アルキルまたはシアノにより置換される。R17およびR18は、上記に説明したとおりである。R19は、独立して、ヒドロキシ(C〜C)アルキル、アミノ(C〜C)アルキル、C〜Cアルキルシアノ、C〜Cアルキルスルホン、C〜Cスルホンアミド、C〜CシクロアルキルまたはC〜Cヘテロシクロアルキルから選択される。
【0068】
特定の側面において、Rは、Hであり;Yは、NHR17またはR17であり;および、Xは、NR1920である。Zは、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルキニル、アリール、ヘテロアリールまたはC〜Cシクロアルキルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキニルまたはヘテロアリールは、任意にハロ、アルキルまたはシアノにより置換される。R17は、上記に説明したとおりである。R19は、独立して、ヒドロキシ(C〜C)アルキル、アミノ(C〜C)アルキル、C〜Cアルキルシアノ、C〜Cアルキルスルホン、C〜Cスルホンアミド、C〜CシクロアルキルまたはC〜Cヘテロシクロアルキルから選択される。R20は、C(O)R19、COOR19、C(O)NR1919またはS(O)19から選択され、ここで、nは、1または2である。
【0069】
1つの態様において、Rは、Hであり;Yは、NHR17またはR17であり;および、Xは、NR1516である。Zは、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルキニル、アリール、ヘテロアリールまたはC〜Cシクロアルキルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキニルまたはヘテロアリールは、任意にハロ、アルキルまたはシアノにより置換される。R17は、上記に説明したとおりである。NR1516のR15およびR16は、それらが結合した窒素原子と一緒になって:i)3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基、ここで、3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基は、任意に、R25で置換される;ii)8〜12員の飽和または一部飽和の二環式基、ここで、8〜12員の飽和または一部飽和の二環式基は、任意に、R25で置換される;
【0070】
iii)窒素、酸素、硫黄、スルホンまたはスルホキシドから選択される、1〜3個のヘテロ原子を有する、3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基、ここで、1〜2個のヘテロ原子を有する、3〜8員の飽和または一部飽和の単環式基は、任意に、R13またはR14で置換される;または、iv)窒素、酸素、硫黄、スルホン、スルホキシドから選択される、1〜3個のヘテロ原子を有する、8〜12員の飽和または一部飽和の二環式基、ここで、1〜3個のヘテロ原子を有する、8〜12員の飽和または一部飽和の二環式基は、任意に、R13またはR14で置換される、を形成する。
【0071】
1つの態様において、NR1516は、任意に、独立して、1個または2個以上の炭素原子において、1〜4個のR25で置換された、4〜6員の飽和の単環式基である。1つの態様において、4〜6員の飽和の単環式基は、任意に、ヒドロキシ、アミノ、C〜Cアルキル、ヒドロキシ(C〜C)アルキル、アミノ(C〜C)アルキルまたはフェニルから選択された、1〜4個の基で置換された、ピペリジンまたはピロリジンから選択される。
【0072】
他の態様において、NR1516は、窒素、酸素、硫黄、スルホンまたはスルホキシドから選択される、1〜2個のヘテロ原子を有する、5〜8員の飽和の複素環式基であり、ここで、該5〜8員の飽和の複素環式基は、任意に、1個または2個以上の炭素原子または窒素原子において、ヒドロキシ、アミノ、C〜Cアルキルまたはフェニルで置換される。5〜8員の飽和の複素環式基は、任意に、ヒドロキシ、アミノ、C〜Cアルキルまたはフェニルから選択された、1〜4個の基で置換された、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジンまたはホモピペラジンから選択され、ここで、各C〜Cアルキルは、任意に、1個または2個以上のアミノまたはヒドロキシで置換される。1〜2個のヘテロ原子は、窒素であり、窒素原子は、独立して、C〜Cアルキル、C(O)C〜CアルキルまたはS(O)〜Cアルキルで置換され、ここで、アルキルは、任意に、独立して、アミノまたはヒドロキシで置換される。
【0073】
1つの態様において、R25のアリール基は:i)5〜6員の単環式アリール基;ii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の二環式アリール基;iii)窒素、酸素、硫黄、スルホキシドまたはスルホンから独立して選択される、0〜5個のヘテロ原子を有する、8〜10員の不飽和または一部不飽和の二環式アリール基;または、iv)カルボニル、カルボキサミドまたはスルホキサミドを有する、8〜10員の不飽和または一部不飽和の二環式アリール基、から選択される。
【0074】
1つの態様において、Rは、メチル基であり、Xは、NHまたはNHRから選択され、Yは、RまたはNHRから選択される。
1つの態様において、Zは、H、ハロ、C〜Cアルキル、アルキニルまたはフェニルである。
【0075】
本発明の例には:
4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3,−d]ピリミジン−6(6H)−オン;
4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)−2−(4−モルホリノピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
メチル1−(4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)−4−ヒドロキシピペリジン−4−カルボキシラート;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0076】
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
(S)−2−(ピロリジン−3−イルアミノ)−4−(4−トリフルオロメチルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1R,4R)−4−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(2−モルホリノエトキシ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0077】
2−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(ピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0078】
N−(2−((5−オキソ−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)メチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
(S)−2−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
N−(1−(5−オキソ−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)シクロプロパンスルホンアミド;
2−(ピペリジン−4−イルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
【0079】
(S)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
2−モルホリノ−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1R,4R)−4−ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−オキソピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0080】
2−(3−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−6,7−ジヒドロ−[1,2,3]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−5(4H)−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(シクロプロピルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(シクロペンチルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(ピロリジン−3−イルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
2−(3−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−7(8H)−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0081】
2−(ベンジルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(ベンジル(メチル)アミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(S)−2−(1−(4−フルオロフェニル)エチルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−フルオロベンジルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(ピペリジン−4−イルメチルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
【0082】
2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(1,4−ジアゼパン−1−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
2−(チアゾリジン−3−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
N−(2−((5−オキソ−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)メチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
【0083】
(S)−2−(1−シクロヘキシルエチルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(シクロヘキシルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(1−メチルピロリジン−3−イルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(1−イソプロピルピロリジン−3−イルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1−メチルピペリジン−4−イル)メチルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0084】
2−((1−イソプロピルピペリジン−4−イル)メチルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−((ジメチルアミノ)メチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(S)−2−(1−(メチルスルホニル)ピロリジン−3−イルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0085】
2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
エチル1−(5−オキソ−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボキシラート;
2−(4−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−カルボニル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボニル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0086】
2−((1S,2R)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1S,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(2−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1R,2R)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(2−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0087】
2−((1R,4R)−4−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(2−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−エチルピペラジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(2−モルホリノエチルアミノ)−4−(3(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(3−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0088】
2−(モルホリノアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−アセチルピペラジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(2−ヒドロキシ−1−フェニルエチルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(S)−2−(2−ヒドロキシ−1−フェニルエチルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(1−ヒドロキシ−3−フェニルプロパン−2−イルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0089】
(S)−2−(1−ヒドロキシ−3−フェニルプロパン−2−イルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
1−(5−オキソ−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボキサミド;
(R)−2,2,2−トリフルオロ−N−(1−(5−オキソ−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピロリジン−3−イル)アセトアミド;
2−(4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1S,2S)−2−(フェニルスルホニル)シクロヘキシルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0090】
2−((1S,2R)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−チオモルホリノ−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−スルホニルピリド)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−モルホリノピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
N−((1R,2S)−2−(5−オキソ−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)シクロヘキシル)アセトアミド;
【0091】
N−((1R,4R)−4−(5−オキソ−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)シクロヘキシル)アセトアミド;
2−((1R,2R)−2−(ジメチルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−4−(3−ブロモフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
4−(3−ブロモフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−4−(3−ブロモフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
【0092】
4−(3−ブロモフェニルアミノ)−2−(4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(S)−4−(3−ブロモフェニルアミノ)−2−(4−(1−ヒドロキシプロパン−2−イルアミノ)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(4−(3−アミノピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)−4−(3−ブロモフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−4−(3−ブロモフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
4−(3−ブロモフェニルアミノ)−2−(3−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0093】
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−4−(4−ブロモフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
(S)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−4−(4−ブロモフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
4−(4−ブロモフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−4−(4−ブロモフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
(S)−4−(3−ブロモフェニルアミノ)−2−(4−(1−ヒドロキシプロパン−2−イルアミノ)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0094】
4−(3−ブロモフェニルアミノ)−2−(4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−4−(m−トリルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(m−トリルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1R,2R)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(2−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンおよび(2−((1S,2R)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0095】
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−モルホリノピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−((1r,4r)−4−ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(2−アミノベンジルアミノ)−4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0096】
2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
(S)−4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(ピロリジン−3−イルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(ピペリジン−4−イルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0097】
(S)−4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(1−メチルピロリジン−3−イルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0098】
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
N−((1r,4r)−4−(4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)シクロヘキシル)アセトアミド;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(3−オキソピペラジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(ピペラジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
【0099】
メチル1−(4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)−4−ヒドロキシピペリジン−4−カルボキシラート;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1R,4R)−4−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−(ヒドロキシイミノ)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(S)−4−(フェノキシフェニルアミノ)−2−(ピロリジン−3−イルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
【0100】
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(4−(メチルスルホニル)フェニルアミノ)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オン;
N−(2−((4−(4−(メチルスルホニル)フェニルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)メチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(4−(メチルスルホニル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−(メチルスルホニル)フェニルアミノ)−2−(4−モルホリノピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0101】
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(メチルスルホニル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
N−(2−((4−(4−(メチルスルホニル)フェニルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)メチル)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド;
N−メチル−N−(2−((4−(4−(メチルスルホニル)フェニルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)メチル)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド;
(S)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−4−(4−(メチルスルホニル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0102】
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(4−モルホリノフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−(4−アセチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(S)−4−(4−モルホリノフェニルアミノ)−2−(ピロリジン−3−イルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−スルホニルフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−(4−アセチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0103】
2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−モルホリノフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−(5−オキソ−2−(ピペリジン−4−イルメチルアミノ)−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)フェニル)モルホリン4−オキシド塩酸塩;
4−(4−モルホリノフェニルアミノ)−2−(ピペリジン−4−イルメチルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
N−メチル−N−(2−((4−(4−モルホリノフェニルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)メチル)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド;
【0104】
N−(2−((4−(4−モルホリノフェニルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)メチル)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド;
N−(2−((4−(4−モルホリノフェニルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)メチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2−(2−アミノベンジルアミノ)−4−(4−モルホリノフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1R,2R)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(4−モルホリノフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0105】
2−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(4−モルホリノフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−((1R,2R)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3,4,5−トリメトキシフェニルアミノ)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0106】
2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(3,4,5−トリメトキシフェニルアミノ)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0107】
4−(3,5−ジメチルフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−クロロ−3−メトキシフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0108】
4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン
4−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0109】
4−(3−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−6−メチル−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
6−メチル−4−(フェニルアミノ)−2−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0110】
メチル4−(6−メチル−2−モルホリノ−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ベンゾアート;
6−メチル−2−(メチルアミノ)−4−(4−(ピペラジン−1−カルボニル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
メチル4−(6−メチル−2−(メチルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ベンゾアート;
2−アミノ−6−メチル−4−(フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−フルオロベンジルアミノ)−6−メチル−2−(メチルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0111】
6−メチル−2−(メチルアミノ)−4−(フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−メトキシベンジルアミノ)−6−メチル−4−(フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)−6−メチル−4−(フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−メトキシフェニル)−6−メチル−2−(メチルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−メトキシフェニル)−6−メチル−2−(メチルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−アミノフェニル)−6−メチル−2−(メチルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
【0112】
1−(4−フルオロフェニル)−3−(4−(6−メチル−2−(メチルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−4−イル)フェニル)尿素;
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
8−クロロ−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0113】
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−ブロモ−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−ブロモ−4−(4−ブロモ−3−メチルフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0114】
8−クロロ−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−ブロモ−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−ブロモ−4−(4−ブロモ−3−メチルフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0115】
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
8−クロロ−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0116】
4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−クロロ−3−メトキシフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0117】
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3−ブロモ−4−メトキシフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−ブロモ−4−(4−フェノキシフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−フェノキシフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0118】
4−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3−ブロモ−4−メトキシフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−8−ブロモ−4−(4−フェノキシフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−ヨード−4−(4−フェノキシフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−8−ヨードピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
【0119】
4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−8−ヨードピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−ブロモ−4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−8−ヨード−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(4−モルホリノ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−ブロモ−4−(4−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
【0120】
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−ブロモ−4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;
4−(4−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
(R)−6−(3−アミノピロリジン−1−イル)−4−ヨード−8−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)イソキノリン−1(2H)−オン塩酸塩;
(R)−6−(3−アミノピロリジン−1−イル)−4−ブロモ−8−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)イソキノリン−1(2H)−オン塩酸塩;
【0121】
(S)−6−(3−アミノピロリジン−1−イル)−4−ブロモ−8−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)イソキノリン−1(2H)−オン塩酸塩;
4−(2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−イルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(ナフタレン−2−イルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(キノリン−5−イルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;
4−(3H−インドール−2−イルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン;および
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(4−フェノキシフェニルアミノ)−8−フェニルピリド[4,3−d] ピリミジン−5(6H)−オン、
が含まれる。
【0122】
単独で、または例えば「アリールアルキル」または「シクロアルキル」などのより大きな部分の一部として用いられる用語「アルキル」は、(他に記載しない限り)1〜15個の炭素原子を有する直鎖状のまたは分枝状の炭化水素基を指し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソ−ペンチル、n−ヘキシルなどが含まれる。アルキルは、非置換であるか、または1個もしくは2個以上の好適な置換基で置換され得る。
【0123】
用語「シクロアルキル」は、単環式または多環式炭化水素環基を指し、例えば、シクロプロピル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロデシル、シクロブチル、アダマンチル、ノルピナニル、デカリニル、ノルボルニル、シクロヘキシル、シクロペンチルなどが含まれる。シクロアルキル基は、非置換であるか、または1個もしくは2個以上の好適な置換基で置換され得る。
用語「ヘテロ」は、例えば、N、SおよびOなどの少なくとも1個のヘテロ原子での、環系における少なくとも1個の炭素原子の置き換えを指す。
【0124】
用語「ヘテロシクロアルキル」は、炭素および水素原子ならびに少なくとも1個のヘテロ原子であって、好ましくは、N、O、S、スルホンまたはスルホキシドから選択された、1〜4個の前記ヘテロ原子を含む、非芳香族単環式または多環式環を意味する。ヘテロシクロアルキル基は、その存在により環式基が芳香性とならなければ、環式基に1個または2個以上の炭素−炭素二重結合または炭素−ヘテロ原子二重結合を有し得る。ヘテロシクロアルキル基の例には、アゼチジン、アジリジニル、ピロリジニル、ピロリジノ、ピペリジニル、ピペリジノ、ピペラジニル、ホモピペラジニル、ピペラジノ、モルホリニル、モルホリノ、チオモルホリニル、チオモルホリノ、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフラニル、テトラヒドロピラニル、ピラニルなどが含まれる。ヘテロシクロアルキル基は、非置換であるか、または1個もしくは2個以上の好適な置換基で置換され得る。
【0125】
本明細書で使用されるように、用語「ハロ」には、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードが含まれる。
本明細書で使用されるように、用語「アルケニル」は、2〜6個の炭素原子および1個の二重結合を有する直鎖状のまたは分枝状の炭化水素基を指し、エテニル、3−ブテン−1−イル、2−エテニルブチル、3−ヘキセン−1−イルなどが含まれる。アルケニルは、非置換であるか、または1個もしくは2個以上の好適な置換基で置換され得る。
【0126】
本明細書で使用されるように、用語「アルキニル」は、2〜6個の炭素原子および1個の三重結合を有する直鎖状のまたは分枝状の炭化水素基を指し、エチニル、3−ブチン−1−イル、プロピニル、2−ブチン−1−イル、3−ペンチン−1−イルなどが含まれる。アルキニルは、非置換であるか、または1個もしくは2個以上の好適な置換基で置換され得る。
【0127】
本明細書で使用されるように、用語「アルコキシ」は、酸素を介して結合した上記のアルキル基を指し、その例には、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、tert−ブトキシなどが含まれる。さらに、アルコキシはまた、例えば、−O−(CH−O−CHなどのポリエーテルを指す。アルコキシは、非置換であるか、または1個もしくは2個以上の好適な置換基で置換され得る。
【0128】
本明細書で使用されるように、用語「アリール」は、非置換であるか、または置換された芳香族単環式または多環式基を指し、例えば、フェニルおよびナフチルが含まれる。用語「アリール」にはまた、非芳香族炭素環式環または複素環式基に縮合したフェニル環が含まれる。用語「アリール」は、「アリール環」、「芳香族基」および「芳香性芳香族環」と区別せずに使用してもよい。ヘテロアリール基は、4〜14個の原子を有し、そのうちの1〜9個は、独立して、O、SおよびNからなる群から選択される。
【0129】
ヘテロアリール基は、5〜8員の芳香族基中に1〜3個のヘテロ原子を有する。アリールまたはヘテロアリールは、単環式または二環式芳香族基であり得る。典型的なアリールおよびヘテロアリール基には、例えば、フェニル、キノリニル、インダゾイル、インドリル、ジヒドロベンゾジオキシニル、3−クロロフェニル、2,6−ジブロモフェニル、ピリジル、3−メチルピリジル、ベンゾチエニル、2,4,6−トリブロモフェニル、4−エチルベンゾチエニル、フラニル、3,4−ジエチルフラニル、ナフチル、4,7−ジクロロナフチル、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、チアゾールなどが含まれる。アリールまたはヘテロアリール基は、非置換であるか、または1個もしくは2個以上の好適な置換基で置換され得る。
【0130】
本明細書で使用されるように、用語「単環式アリール基」は、非置換のまたは置換されたアリールを指し、例えば、フェニルが含まれる。
本明細書で使用されるように、用語「ハロアルキル」は、ハロゲン原子により置き換えられた、1個または2個以上の水素原子を有する、あらゆるアルキル基を指す。ハロアルキルの例には、−CF、−CFH、−CFHなどが含まれる。
【0131】
本明細書で使用されるように、用語「アリールアルキル」は、アリール基により置き換えられた、1個または2個以上の水素原子を有する、あらゆるアルキル基を指す。アリールアルキルの例には、ベンジル(CCH−)などが含まれる。
本明細書で使用されるように、用語「ヒドロキシアルキル」は、アルキル基のあらゆるヒドロキシ誘導体を指す。用語「ヒドロキシアルキル」には、−OH基により置き換えられた、1個または2個以上の水素原子を有する、あらゆるアルキル基が含まれる。
【0132】
本明細書で使用されるように、用語「キナーゼパネル」は、キナーゼの一覧(a list of kinases)を指し、これに限定されないが、ABL1(E255K)−リン酸化、ABL1(T315I)−リン酸化、ABL1−リン酸化、ACVR1B、ADCK3、AKT1、AKT2、ALK、AURKA、AURKB、AXL、BMPR2、BRAF、BRAF(V600E)、BTK、CDK11、CDK2、CDK3、CDK7、CDK9、CHEK1、CSF1R、CSNK1D、CSNK1G2、DCAMKL1、DYRK1B、EGFR、EGFR(L858R)、EPHA2、ERBB2、ERBB4、ERK1、FAK、FGFR2、FGFR3、FLT1、FLT3、FLT4、GSK3B、IGF1R、IKK−α、IKK−β、INSR、JAK2(JH1ドメイン触媒)、JAK3(JH1ドメイン触媒)、JNK1、JNK2、JNK3、KIT、KIT(D816V)、KIT(V559D,T670I)、LKB1、LRRK2、LRRK2(G2019S)、MAP3K4、MAPKAPK2、MARK3、MEK1、MEK2、MET、MKNK1、MKNK2、MLK1、MTOR、p38−アルファ、p38−β、PAK1、PAK2、PAK4、PCTK1、PDGFRA、PDGFRB、PDPK1、PIK3C2B、PIK3CA、PIK3CG、PIM1、PIM2、PIM3、PKAC−アルファ、PLK1、PLK3、PLK4、PRKCE、PYK2、RAF1、RET、RIOK2、ROCK2、RSK2、SNARK、SRC、SRPK3、SYK、TAK1、TGFBR1、TIE2、TRKA、TSSK1B、TYK2(JH1ドメイン触媒)、ULK2、VEGFR2、YANK3およびZAP70が含まれる。本明細書において記載されるキナーゼを含むキナーゼアッセイパネルは、キナーゼ阻害剤をそれらの選択性について生化学的にプロファイリングすべく、商業的に入手可能である。
【0133】
本明細書で使用されるように、用語「皮膚障害」は、皮膚の障害を指す。かかる皮膚障害には、これに限定されないが、例えば、アトピー性皮膚炎、水疱性疾患、膠原線維症、接触性皮膚炎の湿疹、川崎病、酒さ、シェーグレン−ラルソン症候群および蕁麻疹などの皮膚の増殖性または炎症性障害が含まれる。
【0134】
本明細書で使用されるように、用語「神経変性疾患」または「神経系障害」は、脳、脊髄または末梢神経系の構造または機能を変化させる状態を指し、これに限定されないが、例えば、アルツハイマー病、脳浮腫、脳虚血、多発性硬化症、神経障害、パーキンソン病、(手術後の認知機能障害と脊髄または脳幹損傷を含む)鈍的または外科的外傷後に発見されるもの、ならびに、例えば変性椎間板疾患および坐骨神経痛などの疾患の神経学的側面が含まれる。頭字語「CNS」は、中枢神経系(脳および脊髄)を指す。
【0135】
本明細書で使用されるように、用語「呼吸器疾患」は、呼吸に関連する、例えば、鼻、喉、喉頭、気管、気管支、肺などの器官に影響を及ぼす疾患を指す。呼吸器疾患には、これに限定されないが、喘息、
成人呼吸窮迫症候群およびアレルギー性(外因性)喘息、非アレルギー性(内因性)喘息、急性重症喘息、慢性喘息、臨床喘息、夜間の喘息、アレルゲン誘発性喘息、アスピリン感受性喘息、運動誘発性喘息、等炭酸ガス性過換気、小児発症喘息、成人発症喘息、咳変異型喘息、職業性喘息、ステロイド抵抗性喘息、季節性喘息、季節性アレルギー性鼻炎、通年性アレルギー性鼻炎、慢性閉塞性肺疾患が含まれ、慢性気管支炎または肺気腫、肺高血圧症、間質性肺線維症および/または気道の炎症や嚢胞性線維症および低酸素症を含む。
【0136】
本明細書で使用されるように、用語「癌」は、制御されない経路(way)で増殖し、場合によっては転移する傾向のある、細胞の異常な成長を指す。癌のタイプには、これに限定されないが、例えば、膀胱、腸、脳、乳房、子宮内膜、心臓、腎臓、肺、リンパ組織(リンパ)、卵巣、膵臓または他の内分泌器官(甲状腺)、前立腺、皮膚(メラノーマ)などの固形腫瘍あるいは血液腫瘍(例えば、白血病など)が含まれる。
【0137】
本明細書で使用されるように、用語「線維症」または「線維化障害(fibrosing disorder)」は、急性または慢性の炎症に続き、細胞および/または膠原質の異常な蓄積と関連した状態を指し、これに限定されないが、心臓、腎臓、関節、肺または皮膚などの個々の機関または組織の線維症が含まれ、特発性肺線維症および特発性線維化性肺胞炎などの障害が含まれる。
【0138】
本明細書で使用されるように、用語「炎症性障害」は、部分的にまたは完全に、一時的または永久的であり得る、1種または2種以上の痛覚(痛み、有害物質の発生と神経の刺激からのもの)、ほてり(熱、血管拡張からのもの)、赤み(発赤、血管拡張および増加血流からのもの)、腫れ(腫瘍、体液の過剰な流入または限定的な流出)および機能の喪失の兆候により特徴づけられる、疾患または状態を指す。炎症は、多くの形態をとり、これに限定されないが、以下の、急性、粘着性、萎縮性、カタル性、慢性、肝硬変性、びまん性、播種性、滲出性、線維素性、線維化性、限局性、肉芽腫性、過形成性、肥大性、間質性、転移性、壊死性、閉塞性、実質性、プラスチック性、湿性、繁殖性、偽膜性、化膿性、硬化性、血清塑性(seroplastic)、漿液性、単純性(simple)、特異性(specific)、亜急性、毒性、外傷性および/または潰瘍性である1種または2種以上である炎症が含まれる。
【0139】
炎症性障害には、これに限定されないが、さらに、血管(多発動脈炎、一過性動脈炎);関節(関節炎:結晶性、骨、乾癬性、反応性、関節リウマチ、ライター症候群);消化管;皮膚(皮膚炎);または、複数の器官および組織(全身性エリテマトーデス)が含まれる。
【0140】
本明細書で使用されるように、用語「心臓血管疾患」は、心臓または血管または両方を指し、これに限定されないが、アテローム性動脈硬化症、不整脈、狭心症、心筋虚血、心筋梗塞、心臓および血管の動脈瘤、血管炎、脳卒中、四肢、器官または組織の末梢閉塞性動脈疾患、器官および組織の虚血後の再灌流障害、内毒素、外科または外傷性ショック、高血圧症、心臓弁膜症、心不全、異常血圧、血管収縮、血管の異常あるいは炎症が含まれる。
【0141】
本明細書で使用されるように、用語「骨疾患」は、骨の疾患または状態を指し、これに限定されないが、不適切な骨の再形成、損失または増加、骨減少症、骨軟化症、骨線維症、骨粗しょう症およびパジェット病が含まれる。
本明細書で使用されるように、用語「阻害剤」は、本明細書中に記載する1種または2種以上のキナーゼを阻害する化合物を指す。例えば、用語「SYK阻害剤」は、SYK受容体を阻害するか、またはシグナル効果を減少させる化合物を指す。
【0142】
本明細書で使用されるように、用語「薬学的に許容し得る」は、本明細書中に記載した化合物の生物学的活性または特性を無効にしない、例えば、担体または希釈剤などの材料を指す。かかる材料は、所望されない生物学的効果を引き起こさずに、または含有される組成物のいかなる構成成分とも有害な方法(deleterious manner)で相互作用せずに、固体に投与される。
【0143】
本明細書で使用されるように、用語「薬学的に許容し得る塩」は、重大な刺激をそれが投与される生物に引き起こさず、本明細書中に記載した化合物の生物学的活性または特性を無効にしない化合物の製剤を指す。
本明細書で使用されるように、用語「薬学的組み合わせ」は、2種以上の活性成分の混合または組み合わせに由来する生成物を意味する。
【0144】
本明細書で使用されるように、用語「医薬組成物」は、本明細書中に記載した化合物と、例えば、担体、安定剤、希釈剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤および/または賦形剤などの他の化学的構成成分との混合物を指す。
本明細書で使用されるように、用語「プロドラッグ」は、インビボにおいて親薬物に変換される剤を指す。
【0145】
本明細書で使用されるように、用語「プロテインキナーゼ媒介疾患」または「不適切なプロテインキナーゼ活性により媒介される、障害または疾患または状態」は、本明細書中に記載したプロテインキナーゼにより媒介されるか、または調節される、あらゆる病態を指す。かかる病態には、これに限定されないが、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、成人呼吸窮迫症候群(ARDS)、潰瘍性大腸炎、クローン病、気管支炎、皮膚炎、アレルギー性鼻炎、乾癬、強皮症、蕁麻疹、水疱性疾患、膠原線維症、接触性皮膚炎の湿疹、川崎病、酒さ、シェーグレン−ラルソン症候群、関節リウマチ、多発性硬化症、炎症性腸症候群、HIV、狼瘡、リンパ腫、骨肉腫、メラノーマ、乳癌、腎癌、前立腺癌、結腸直腸癌、甲状腺癌、卵巣癌、
【0146】
膵臓癌、神経癌、肺癌、子宮癌、消化器癌、アルツハイマー病、パーキンソン病、骨粗しょう症、骨減少症、骨軟化症、骨線維症、パジェット病、糖尿病、血管増殖性疾患、眼疾患、心臓血管疾患、再狭窄、線維症、アテローム性動脈硬化症、不整脈、狭心症、心筋虚血、心筋梗塞、心臓および血管の動脈瘤、血管炎、脳卒中、末梢閉塞性動脈疾患、器官および組織の虚血後の再灌流障害、内毒素、手術または外傷性ショック、高血圧症、心臓弁膜症、心不全、異常血圧、血管収縮、血管の異常、移植片拒絶反応ならびにウイルスおよび真菌感染症を含む感染症が含まれる。
【0147】
本明細書で使用されるように、用語「キナーゼ媒介疾患」または「キナーゼ媒介疾患」または「不適切なキナーゼ活性により媒介された障害または疾患または状態」は、キナーゼメカニズムによって媒介または変調された任意の病態を指す。例えば、「SYK−媒介疾患」は、SYKメカニズムによって媒介または変調された任意の病態を指す。かかるSYK媒介疾患には、これに限定されないが、炎症、呼吸器疾患および自己免疫性疾患が含まれ、例えば、例示のみを目的として、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、成人呼吸窮迫症候群(ARD)、潰瘍性大腸炎、クローン病、気管支炎、皮膚炎、アレルギー性鼻炎、乾癬、強皮症、蕁麻疹、関節リウマチ、多発性硬化症、癌、HIV関連疾患およびループスなどが含まれる。
【0148】
本明細書で使用されるように、用語「PYK2−媒介疾患」または「不適切なPYK2活性により媒介された障害または疾患または状態」は、PYK2キナーゼメカニズムによって媒介または変調された任意の病態を指す。かかる病態には、これに限定されないが、骨粗鬆症、動脈炎、骨髄性白血病、低刺激浸透圧、肉腫、急性転化、神経膠腫、白血病および癌が含まれる。
【0149】
本明細書で使用されるように、用語「ZAP70−媒介疾患」または「不適切なZAP70活性により媒介された障害または疾患または状態」は、ZAP70キナーゼメカニズムによって媒介または変調された任意の病態を指す。かかる病態には、これに限定されないが、CD8−陽性T細胞の選択的な欠如に特徴づけられる免疫不全疾患が含まれる。
【0150】
本明細書で使用されるように、用語「FAK−媒介疾患」または「不適切なFAK活性により媒介された障害または疾患または状態」は、FAKキナーゼメカニズムによって媒介または変調された任意の病態を指す。かかる病態には、これに限定されないが、癌、黄斑変性症または血管新生の異常に増加したレベルに関連する状態が含まれる。
【0151】
本明細書で使用されるように、用語「PIM1−媒介疾患」または「不適切なPIM1活性により媒介された障害または疾患または状態」は、PIM1キナーゼメカニズムによって媒介または変調された任意の病態を指す。かかる病態には、これに限定されないが、癌、骨髄増殖性疾患、自己免疫性疾患、アレルギー反応および臓器移植の拒絶反応症候群が含まれる。
【0152】
本明細書で使用されるように、用語「FLT3−媒介疾患」または「不適切なFLT3活性により媒介された障害または疾患または状態」は、FLT3キナーゼメカニズムによって媒介または変調された任意の病態を指す。かかる病態には、これに限定されないが、急性骨髄性白血病またはFLT3キナーゼの異常に増加したレベルに関連する状態が含まれる。
【0153】
本明細書で使用されるように、用語「RET−媒介疾患」または「不適切なRET活性により媒介しれた障害または疾患または状態」は、RETキナーゼメカニズムによって媒介または変調された任意の病態を指す。かかる病態には、これに限定されないが、甲状腺癌、RETキナーゼの異常に増加したレベルに関連する状態が含まれる。
【0154】
本明細書で使用されるように、用語「JAK2−媒介疾患」または「不適切なJAK2活性により媒介された障害または疾患または状態」は、JAK2キナーゼメカニズムによって媒介または変調された任意の病態を指す。かかる病態には、これに限定されるものではないが、真性多血症、本態性血小板血症、他の骨髄増殖性疾患癌、またはJAK2キナーゼの異常に増加したレベルに関連する状態が含まれる。
【0155】
本明細書で使用されるように、用語「LRRK2−媒介疾患」または「不適切なLRRK2活性により媒介された障害または疾患または状態」は、LRRK2キナーゼメカニズムによって媒介または変調された任意の病態を指す。かかる病態には、これに限定されるものではないが、パーキンソン病、他の神経変性疾患または血管新生の異常に増加したレベルに関連する状態が含まれる。
【0156】
本明細書で使用されるように、用語「治療的有効量」は、化合物の任意の量であって、かかる量を受けていない対応する対象と比較して、改善された治療、治癒、予防、または疾患、障害もしくは副作用の回復、または疾患もしくは障害の進行速度の減少をもたらす量を指す。同用語はまた、通常の生理的機能を高めるために有効な量をその範囲内に含む。
【0157】
本明細書で使用されるように、「処置する」、「処置すること」または「処置」は、疾患または病状を軽減すること、やわらげることまたは回復させること、あるいはさらなる症状を防止すること、症状の根本的な代謝の原因を改善または防止すること、疾患または状態を阻害すること、疾患または状態の進行を阻止すること、疾患または状態を解放すること、疾患または状態の退行をもたらすこと、疾患または状態によってもたらされる状態を解放すること、あるいは病状または状態を予防的におよび/または治療的に停止させることを指す。
【0158】
本明細書で使用されるように、用語「溶媒和物」は、溶質(本発明において、式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩)および溶媒によって形成される可変化学量論の複合体を指す。本発明の目的のためのかかる溶媒和物は、溶質の生物学的活性を妨げることはできない。適した溶媒の非限定的な例には、水、アセトン、メタノール、エタノールおよび酢酸が含まれる。好ましくは、用いられる溶媒は、薬学的に許容し得る溶媒である。適した薬学的に許容し得る溶媒の非限定的な例には、水、エタノールおよび酢酸が含まれる。
【0159】
本明細書で使用されるように、用語「対象」または「患者」は哺乳動物と非哺乳動物を包含する。哺乳動物の例には、これに限定されないが、ヒト、チンパンジー、類人猿、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、ラット、マウス、モルモットなどが含まれる。非哺乳動物の例には、これに限定されないが、鳥、魚などが含まれる。
本明細書で使用されるように、用語、対象化合物の「投与」または対象化合物および/またはそのプロドラッグを「投与すること」は、処置を必要とする対象に本発明の化合物を提供することを指す。
【0160】
本明細書で使用されるように、用語「担体」は、細胞または組織への本明細書に記載の化合物の取り込みを促進する化合物または剤を指す。
本明細書で使用されるように、製剤、組成物または成分に関する用語「許容し得る」は、本明細書において、処置される対象の一般的な健康に持続的な悪影響を有しないことを意味する。
【0161】
本明細書で使用されるように、用語「希釈剤」は、輸送の前に、本明細書に記載の化合物を希釈するために使用される化学化合物を指す。希釈剤はまた、本明細書に記載の化合物を安定化するために使用することができる。
【0162】
本明細書で使用されるように、用語「有効量」または「治療的有効量」は、1または2以上の処置される疾患または状態をある程度解放するであろう、投与される本明細書に記載の化合物の十分な量を指す。その結果は、疾患の兆候、症状または原因の低減および/または軽減あるいはあらゆる他の生物学的システムの所望の変化であり得る。例えば、治療的な使用のための「有効量」は、本明細書で開示するように、疾患の症状を臨床的に大きく低下させることを提供するために必要な化合物を含む組成物の量である。あらゆる個々の場合における適切な「有効」量を、例えば容量増加研究などの技術を使用して決定し得る。
【0163】
I.ヒトプロテインキナーゼ
プロテインキナーゼは、多種多様の細胞プロセスの調節および細胞機能の制御の維持において中心的役割を果たす。プロテインキナーゼは、リン酸化のプロセスを触媒または調節し、これにより、キナーゼは、細胞外シグナルの変化に応答してタンパク質または脂質ターゲットにリン酸基を共有結合させる。かかる刺激の例には、ホルモン、神経伝達物質、成長および分化因子、細胞周期イベント、環境ストレスおよび栄養ストレスが含まれる。細胞外刺激は、細胞の増殖、移動、分化、ホルモンの分泌、転写因子の活性化、筋肉収縮、グルコース代謝、タンパク質合成の制御、細胞周期の調節に関する1または2以上の細胞応答に影響を与え得る。
【0164】
本発明の化合物は、キナーゼパネルに対してスクリーニングし、パネル上の少なくとも1つのキナーゼ活性を阻害した。キナーゼの例には、これに限定されないが、SYK、ZAP70、PYK2、FAK、ALK、AXL、CSF1R、FLT3、JAK2(JH1ドメイン触媒)、JAK3(JH1ドメイン触媒)、PDGFRB、RET、PIM1、AURKA、AURKB、BMPR2、JNK1、JNK2、JNK3、KIT、KIT(D816V)、KIT(V559D、T670I)、LKB1、LRRK2、LRRK2(G2019S)、MLK1、PAK4、PLK4、RSK2、SNARK、SRPK3、TAK1およびTYK2キナーゼならびにその変異体が含まれる。
【0165】
このように、本発明の懸念の化合物および組成物は、かかるキナーゼが疾患の病理学および/または症候学に寄与する疾患または障害、あるいはかかるキナーゼに関連する障害を処置するのに有用である。かかる疾患または障害には、これに限定されないが、膵臓癌、甲状腺乳頭癌、卵巣癌、ヒトの腺様嚢胞癌、非小細胞肺癌、分泌乳癌、先天性線維肉腫、先天性中胚葉性腎腫、急性骨髄性白血病、乾癬、転移、癌に関連した疼痛および神経芽細胞腫、自己免疫性疾患、炎症性疾患、骨疾患、代謝性疾患、神経および神経変性疾患、癌、心血管疾患、呼吸器疾患、アレルギーおよび喘息、
【0166】
アルツハイマー病、ホルモン関連疾患、良性および悪性障害、免疫系の不適切な活性化に起因する疾患および神経系の不適切な活性化に起因する疾患、同種移植片拒絶反応、移植片対宿主病、糖尿病性網膜症、加齢黄斑変性症、乾癬、関節炎、変形性関節症、関節リウマチ、関節炎における滑膜パンヌスの浸潤、多発性硬化症、重症筋無力症、糖尿病、糖尿病性血管障害、未熟児網膜症、小児血管腫による脈絡膜血管新生、非小細胞肺癌、膀胱、頭頸部癌、前立腺癌、乳癌、卵巣癌、胃癌、膵臓癌、乾癬、線維症、
【0167】
アテローム性動脈硬化症、再狭窄、自己免疫性疾患、アレルギー、呼吸器疾患、喘息、移植片拒絶反応、炎症、血栓症、網膜血管の増殖、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、骨疾患、移植または骨髄移植拒絶反応、狼瘡、慢性膵炎、悪液質、敗血症性ショック、線維増殖および分化の皮膚疾患または障害、中枢神経系疾患、神経変性疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、神経の損傷および脳または脊髄損傷に関する疾患または状態、急性または慢性の癌、眼疾患、ウイルス感染症、心臓病、肺疾患(lung or pulmonary diseases)、あるいは腎臓疾患(kidney or renal diseases)および気管支炎が含まれる。
【0168】
本明細書に記載の化合物は、キナーゼ活性の阻害剤であり、不適切なキナーゼ活性に関連する障害の処置において、特にキナーゼにより媒介される病態の処置および予防において、治療効果を有する。したがって、本発明は、キナーゼが役割を果たしているシグナル伝達カスケードを調節、および特に阻害する方法を提供する。
【0169】
方法は、一般的に対象に投与することまたはキナーゼを発現する細胞と有効量の本明細書に記載の化合物、プロドラッグ、または許容される塩、水和物、溶媒和物、N−酸化物および/またはそれらの組成物とを接触させることを伴い、シグナル伝達カスケードを調節または阻害する。方法はまた、下流のプロセスまたは特定のキナーゼシグナル伝達カスケードの活性化によって誘発される細胞応答を調節、特に制御するために使用される。方法はまた、キナーゼ依存シグナル伝達カスケードの活性化によって特徴付けられる、引き起こされるまたは関連する疾患の処置または予防に対する治療的なアプローチとして、インビトロ環境またはインビボ環境で行われる。
【0170】
2.医薬組成物
式(I)で表される化合物、または薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、N−酸化物、プロドラッグおよびそれらの異性体を含む、本明細書において提供される化合物の治療的使用に関して、かかる化合物は単独でまたは医薬組成物の一部として治療的有効量で投与される。
したがって、本明細書において提供されるものは、少なくとも1種の本発明において提供される化合物を含む医薬組成物であって、少なくとも1種の式(I)で表される化合物、薬学的に許容し得る塩および/またはその溶媒和物、および1または2以上の薬学的に許容し得る担体、希釈剤、アジュバントまたは賦形剤を有する。また、かかる化合物および組成物は、単独であるいは1または2以上のさらなる治療剤と組み合わせて投与される。
【0171】
かかる化合物および組成物の投与方法には、これに限定されないが、静脈内投与、吸入、経口投与、直腸投与、非経口、硝子体内投与、皮下投与、筋肉内投与、鼻腔内投与、経皮投与、局所投与、点眼投与に限定されない、口腔内投与、気管内投与、気管支投与、舌下投与または経耳投与が含まれる。本明細書において提供される化合物は、既知の医薬製剤によって投与され、錠剤、カプセル剤または経口投与用のエリキシル剤、直腸投与用坐剤、滅菌溶液または非経口又は筋肉内投与用の懸濁液、ローション、ゲル、軟膏または局所投与用のクリームなどが含まれる。
【0172】
治療的有効量は、とりわけ、示された疾患、疾患の重症度、対象の年齢および相対的な健康、投与される化合物の効力、投与様式および所望の処置に応じて異なる。必要な用量もまた、投与様式、特に処置すべき状態および所望の効果に応じて異なるであろう。
【0173】
薬学的に許容し得る塩の形態には、薬学的に許容し得る酸性/アニオン性塩または塩基性/カチオン性塩が含まれる。薬学的に許容し得る酸性/アニオン性塩には、アセタート、ベンゼンスルホナート、ベンゾアート、ビカルボナート、ビタルトラート、ブロミド、カルシウム エデタート、カンシラート、カルボナート、クロリド、シトラート、ジヒドロクロリド、エデタート、エジシラート、エストラート、エシラート、フマラート、グリセプタート、グルコナート、グルタマート、グリコリルアルサニラート、ヘキシルレソルシナート、ヒドロブロミド、ヒドロクロリド、ヒドロキシナフトアート、ヨージド、イセチオナート、ラクタート、ラクトビオナート、マラート、マレアート、マロナート、マンデラート、メシラート、メチルスルファート、ムカート、ナプシラート、ニトラート、パモアート、パントテナート、ホスファート/ジホスパート、ポリガラクツロナート、サリチラート、ステアラート、スブアセタート、スクシナート、スルファート、ヒドロゲンスルファート、タンナート、タルトラート、テオクラート、トシラート、およびトリトヨージド塩が含まれる。薬学的に許容し得る塩基性/カチオン性塩には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ジエタノールアミン、N−メチル−D−グルカミン、L−リジン、L−アルギニン、アンモニア、エタノールアミン、ピペラジンおよびトリエタノールアミン塩が含まれる。
【0174】
薬学的に許容し得る酸付加塩は、式(I)の化合物由来の遊離塩基と適切な無機または有機酸(これに限定されないが、臭化水素酸、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、コハク酸、マレイン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、安息香酸、サリチル酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸などのナフタレンスルホン酸、またはヘキサン酸が含まれる)との反応により形成される。式(I)で表される化合物の薬学的に許容し得る酸付加塩は、例えば、ヒドロブロミド、ヒドロクロリド、スルファート、ニトラート、ホスファート、スクシナート、マレアート、ホルマラート、アセタート、プロピオナート、フマラート、シトラート、タルトラート、ラクタート、ベンゾアート、サリチラート、グルタマート、アスパルタート、p-トルエンスルホナート、ベンゼンスルホナート、メタンスルホナート、エタンスルホナート、ナフタレンスルホナート(例えば2−ナフタレンスルホナート)またはヘキサノアート塩含むことができ、またはそれらであることができる。
【0175】
本発明の化合物の遊離酸または遊離塩基形態は、それぞれの対応する塩基付加塩または酸付加塩から調製することができる。例えば、酸付加塩の形態の本発明の化合物は、適当な塩基(例えば、水酸化アンモニウム溶液、水酸化ナトリウムなど)で処理することによって対応する遊離塩基に変換し得る。塩基付加塩の形態の本発明の化合物は、適当な酸(例えば、塩酸など)で処理することによって対応する遊離酸に変換され得る。
【0176】
酸化されていない形態における本発明の化合物は、好適な不活性溶媒(例えば、アセトニトリル、エタノールまたはジオキサン水溶液など)中で、0〜80℃において、還元剤(例えば、硫黄、二酸化硫黄、トリフェニルホスフィン、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、三塩化リンまたは三臭素化物など)で処理することにより、本発明の化合物のN−酸化物から調製してもよい。
【0177】
本発明の化合物のプロドラッグ誘導体は、当業者に既知の方法によって調製してもよい(例えば、より詳細には、Saulnier et al., (1994), Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters, Vol. 4, p. 1985参照、この全教示が参照により本明細書に組み込まれる)。
【0178】
本発明の保護誘導体は、当業者に既知の方法によって作ってもよい。保護基の創出およびそれらの除去に適用可能な手法の詳細な説明は、例えば、“Protecting Groups in Organic Chemistry,” 3rd edition, John Wiley and Sons, Inc., 1999に見つけることができ、この全教示が参照により本明細書に組み込まれる。
【0179】
本発明の化合物は、化合物のラセミ混合物と光学活性な分割剤と反応させて、ジアステレオマー化合物対を形成させ、ジアステレオマーを分離し、そして光学的に純粋なエナンチオマーを回収することにより、個々の立体異性体として調製してもよい。エナンチオマーの分割を、本発明の化合物の共有結合性ジアステレオマー誘導体を使用するか、または解離性錯体(例えば、結晶性ジアステレオマー塩など)を使用して行ってもよい。ジアステレオマーは、明確な物理的性質(例えば、融点、沸点、溶解性、反応性など)を有し、これらの非類似性を利用することにより容易に分離し得る。
【0180】
ジアステレオマーは、クロマトグラフィーにより、または溶解性の違いに基づいた分離/分割手法により、分離され得る。光学的に純粋な得何チオマーを、次いで、分割剤と共に、ラセミ化を生じさせないあらゆる実用的手段により回収する。それらのラセミ混合物からの化合物の立体異性体の分割に適用可能な手法の詳細な説明は、Jean Jacques, Andre Collet, Samuel H. Wilen, “Enantiomers, Racemates and Resolutions,” John Wiley And Sons, Inc., 1981に見つけることができ、この全教示が参照により本明細書に組み込まれる。
【0181】
式(I)で表される化合物は、本明細書および例に記載されたプロセスで作られる。特定の態様において、式(I)で表される化合物は、:(a)任意に本発明の化合物を薬学的に許容し得る塩に変換すること;(c)任意に本発明の化合物の塩形態を塩ではない形態に変換すること;(d)任意に本発明の化合物の酸化されていない形態を薬学的に許容し得るN−酸化物に変換すること;
【0182】
(e);任意に本発明の化合物のN−酸化物形態をその酸化されていない形態に変換すること;(f)任意に異性体混合物から本発明の化合物の個々の異性体を分離すること;(g)任意に誘導体化されていない本発明の化合物を薬学的に許容し得るプロドラッグ誘導体に変換すること;および(h)任意に本発明の化合物のプロドラッグ誘導体をその誘導体化されていない形態に変換することによって作られてもよい。全ての特許、公開された出願および本明細書中に引用した刊行物の教示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0183】

本発明はさらに、本発明による式(I)で表される化合物の調製を説明する以下の例によって例示される。例は説明のみを目的としており、これらは任意の方法で本発明を制限するものとして解釈することを意図するものでも、解釈されるべきものでもない。当業者は、本発明の範囲を変更することなく、変形および改変を行うことができることを理解するであろう。
【0184】
【化3】
【0185】
例1
4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3,−d]ピリミジン−6(6H)−オンの合成
【化4】
【0186】
例1a:(1−ジメチルアミノ−エチリデン)−2−メチル−イソチオ尿素
【化5】
【0187】
130mLのDCM中のチオ尿素(13.6g、178.6mmol)のスラリーに、N,N−ジメチルアセトアミドジメチルアセタール(25g、187.6mmol)を加えた。反応混合物を、室温で5時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、オレンジ色の残渣を得た。残渣に、100mLのTHFを加えることにより、オレンジ色の懸濁液となった。懸濁液に、ヨードメタン(14.5mL)を氷浴下で加え、室温まで加温した。混合物をさらに、室温で2時間撹拌し、沈殿物が生じた。反応をTLCによりモニターした。溶液から得られた沈殿物を、ろ過し、冷THFで洗浄し、淡褐色固体を得た(44.89g、87.5%)。
【0188】
例1b:エチル−4−ヒドロキシ−6−メチル−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキシラート
【化6】
【0189】
200mLのDCM中の(1−ジメチルアミノ−エチリデン)−2−メチル−イソチオ尿素(25g、7.1mmol)のスラリーに、エチル−3−クロロ−オキソ−プロピオナート(15.7g、104.5mmol)を加えた。反応混合物を、氷浴下で冷却した。溶液に、トリエチルアミン(30.3mL、220mmol)をゆっくりと滴加し、混合物を、室温で2〜3時間さらに撹拌した。反応混合物を、水、2N HCl溶液で洗浄した。分離した有機層をMgSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して、黄色の残渣を得た。残渣を、EtOACから再結晶化させて、明るい黄色固体(6.49g、33%)を得た。MS m/z:229.1 (M+H)
【0190】
例1c:エチル4−クロロ−6−メチル−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキシラート
【化7】
【0191】
100mLの丸底フラスコに、14mLのPOCl中のエチル−4−ヒドロキシ−6−メチル−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキシラート(6.49g、28.4mmol)を入れた。溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.2mL)を加え、反応混合物を80〜90℃で2時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、暗褐色の残渣を得た。残渣に、氷水を加え、次いでDCMおよび飽和NaHCO水溶液で希釈した。分離した有機層を、MgSO上で乾燥した。溶媒をrotavaporで除去し、暗褐色の油状生成物(6.76g、96%)を得た。MS m/z:246.9 (M+H)、248.9(異性体).
【0192】
例1d:エチル4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)−6−メチル−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキシラート
【化8】
【0193】
200mLのRBフラスコに、40mLのアセトニトリル中のエチル4−クロロ−6−メチル−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキシラート(2.76g、11.1mmol)を入れた。溶液に、3,5−ジメトキシアニリン(1.784g、11.4mmol)および濃HCl溶液(494μL、5.6mmol)を加え、反応混合物を、60〜70℃で2時間撹拌した。混合物を、酢酸エチルおよび飽和NaHCO水溶液で希釈した。さらに5分間撹拌した。分離した有機層を、MgSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を、アセトニトリルから再結晶化させ、減圧下で乾燥して淡黄色固体(2.92g、72%)を得た。MS m/z:364.1(M+H)
【0194】
例1e:(E)−エチル4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)−6−(2−(ジメチルアミノ)ビニル)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキシラート
【化9】
【0195】
30mLのDMF中のエチル4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)−6−メチル−2(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキシラート(2.7g、7.4mmol)溶液に、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(1.58mL、11.1mmol)を加えた。反応混合物を、130℃で2時間撹拌した。TLCにより反応をモニターした後、室温まで冷却し、次いで、混合物をDCMおよび水で希釈した。DCMにより水層から3回抽出した後、合わせた有機層をMgSO上で乾燥した。溶液を減圧下で濃縮して粗混合物(3.16g)を得た。さらなる精製をせずに、混合物を次のステップに使用した。
【0196】
例1f:4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)−2−(メチルチオ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン
【化10】
【0197】
粗(E)−エチル4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)−6−(2−(ジメチルアミノ)ビニル)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキシラート(3.16g)を、45mLのEtOH中に溶解した。溶液に、30%のNHOH溶液(5.2mL)を加え、反応混合物を、75〜85℃で10時間撹拌した。混合物を室温まで冷却した。溶液から生成した固体をろ過した。ろ過物を減圧下で濃縮し、固体の残渣を得た。残渣を酢酸エチルから再結晶化させた。合わせた固体を、減圧下で乾燥し、明るい黄色固体(1.47g)を得た。MS m/z:344.9 (M+H)
【0198】
例1g:4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3,−d]ピリミジン−6(6H)−オン
【化11】
【0199】
20mLの反応容器に、7mLのDMF中の4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)−2−(メチルチオ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(151mg、0.44mmol)を、−20℃で入れた。溶液を、その温度で30分間一定に保った。溶液に、m−CPBA(146.4mg、1.32mmol)をその温度で加え、さらに30分間、室温まで加温しながら撹拌した。反応をLC−MSによりモニターし、対応する酸化物を確認した。反応混合物に、トリエチルアミン(354μL、1.32mmol)および4−ヒドロキシピペリジン(134mg、1.32mmol)を加え、その温度で2時間撹拌した。反応をLC−MSによりモニターした。溶媒をrotavaporで除去し、明るい褐色残渣を得た。残渣にアセトニトリル(10mL)を加え、表題の化合物4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3,−d]ピリミジン−6(6H)−オン(131mg、75%)を得た。MS m/z:398 (M+H)
【0200】
例2
4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オンの合成
【化12】
【0201】
20mLの反応容器に、7mLのDMF中の4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)−2−(メチルチオ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(70mg、0.32mmol)を、−20℃で入れた。溶液を、その温度で30分間一定に保った。冷溶液に、m−CPBA(148mg、0.60mmol)をその温度で加え、さらに30分間、室温まで加温しながら撹拌した。反応をLC−MSによりモニターし、対応する酸化物を確認した。反応混合物に、トリエチルアミン(83μL、0.6mmol)およびメチル4−ヒドロキシピペリジン−4−カルボキシラート(96mg、0.60mmol)を加え、その温度で2時間撹拌した。反応をLC−MSによりモニターした。
【0202】
溶媒を、rotavaporにより除去し、明るい黄色固体である、メチル1−(4−ヒドロキシ−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)−4−ヒドキロシピペリジン−4−カルボキシラート(57mg、63%)を得た。それを、20mLの反応容器中で8mLの乾燥THFに溶解した。混合物に、トルエン(1.95mL、1.95mmol)中の1.0MのDIBALを、0℃で加えた。その温度で2時間撹拌した。反応混合物を、20mLのMeOHにより急冷した。溶媒をrotavaporで除去し、明るい黄色残渣を得た。残渣を、MeOHおよびDCMの混合物中に溶解し、白色沈殿物を得た。それらをろ過し、ろ過物を減圧下で濃縮し、白色粉末である、表題の化合物(26mg、24%)を得た。MS m/z:458 (M+1)
【0203】
例3
2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩の合成
【化13】
【0204】
表題の化合物(化合物3;MS m/z:398 (M+H))を、例1gにおいて記載したように、4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)−2−(メチルチオ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(40mg、0.29mmol)および4−(boc−アミノ)ピペリジンから出発し、ジオキサン(17mg)中の4N HClで処理して調製した。
【0205】
例1gにおいて記載したものと同様の手法に従い、以下の4−(3,5−ジメトキシフェニルアミノ)−2−(アミノ置換)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン化合物を、4−(3,5 ジメトキシフェニルアミノ)−2−(メチルチオ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンおよび対応するアミンから調製した。
【0206】
【表1】
【0207】
例6
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンの合成
【化14】
【0208】
例6a:エチル4−メチル−2−(メチルチオ)−6−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリミジン−5−カルボキシラート
【化15】
【0209】
表題の化合物(;MS m/z:372.2 (M+H))を、例1dにおいて記載したように、エチル4−クロロ−6−メチル−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキシラート(1.2g、4.86mmol)および3−(トリフルオロメチル)アニリン(611μL、4.86mmol)から出発し、反応により暗褐色固体(エチル4−メチル−2−(メチルチオ)−6−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリミジン−5−カルボキシラート(1.76g、97.4%))を得るまで継続することにより調製した。
【0210】
例6b:(E)−エチル4−(2−(ジメチルアミノ)ビニル)−2−(メチルチオ)−6−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリミジン−5−カルボキシラート
【化16】
【0211】
表題の化合物を、例1eにおいて記載したように、エチル4−メチル−2−(メチルチオ)−6−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリミジン−5−カルボキシラート 1.76g(4.74mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(947μL、7.1mmol)から出発し、反応により粗表題化合物を得るまで継続することにより調製した。これを、さらなる精製をせずに、次のステップに使用した。
【0212】
例6c:2−(メチルチオ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン
【化17】
【0213】
表題の化合物を、例1fにおいて記載したように、(E)−エチル4−(2−(ジメチルアミノ)ビニル)−2−(メチルチオ)−6−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリミジン−5−カルボキシラートおよび30%のNHOH溶液から出発し、反応により褐色固体の2−(メチルチオ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(912mg)を得るまで継続することにより調製した。MS m/z:353.1 (M+H)
【0214】
例6d:2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン
【化18】
【0215】
表題の化合物を、例1gにおいて記載したように、2−(メチルチオ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(100mg、0.26mmol)および4−ヒドロキシピペリジンから出発し、表題の化合物(73mg)を白色固体として得た。
【数1】
【0216】
例7
(R)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩の合成
【化19】
【0217】
表題の化合物(化合物番号7)を、例1gにおいて記載したように、2−(メチルチオ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(100mg、0.28mmol)および(R)−(+)−(Boc−アミノ)ピロリジン(107mg、0.57mmol)(93mg、93%)から出発して、ジオキサン中の4N HClで処理することにより調製した。
【数2】
【0218】
例8
(S)−2−(ピロリジン−3−イルアミノ)−4−(4−トリフルオロメチルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン
【化20】
【0219】
化合物8を、例1gにおいて記載したように、2−(メチルチオ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(160mg、0.45mmol)および(S)−(−)−1−boc−3−アミノピロリジン(167mg、0.90mmol)から出発し、ジオキサン中の4N HClで処理することにより調製し、表題の化合物(110mg、57%)を得た。MS m/z:391 (M+1)
【0220】
例6dにおいて記載したものと同様の手法に従い、以下の4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(アミノ置換)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン化合物を、4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(メチルチオ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンおよび対応するアミンから調製した。
【0221】
【表2-1】
【0222】
【表2-2】
【0223】
【表2-3】
【0224】
【表2-4】
【0225】
【表2-5】
【0226】
【表2-6】
【0227】
【表2-7】
【0228】
【表2-8】
【0229】
【表2-9】
【0230】
【表2-10】
【0231】
【表2-11】
【0232】
【表2-12】
【0233】
【表2-13】
【0234】
【表2-14】
【0235】
【表2-15】
【0236】
【表2-16】
【0237】
【表2-17】
【0238】
例84
2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−4−(3−ブロモフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩の合成
【化21】
【0239】
化合物84を、例1gにおいて記載したように、2−(メチルチオ)−4−(3−ブロモフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(80mg、0.23mmol)および4−(boc−アミノ)ピペリジン(70mg、0.35mmol)から出発し、ジオキサン中の4N HClで処理することにより調製し、表題の化合物(15mg、15%)を得た。
【数3】
【0240】
例84において記載したものと同様の手法に従い、以下の4−(3−ブロモフェニルアミノ)−2−(アミノ置換)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン化合物を、4−(3−ブロモフェニルアミノ)−2−(メチルチオ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンおよび対応するアミンから調製した。
【0241】
【表3-1】
【0242】
【表3-2】
【0243】
【表3-3】
【0244】
例100
2−((1R,2R)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンの合成
【化22】
【0245】
例100a:エチル4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−6−メチル−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキシラート
【化23】
【0246】
表題の化合物を、例1dにおいて記載したように、エチル4−クロロ−6−メチル−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキシラート(1.2g、4.86mmol)および3,5−ビス(トリフルオロメチル)アニリン(777μL、4.86mmol)から出発し、反応により褐色固体である、表題の化合物4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−6−メチル−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキシラート(1.53g、70.2%))を得るまで継続することにより調製した。
【0247】
例100b:(E)−エチル4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−6−(2−(ジメチルアミノ)ビニル)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキシラート
【化24】
【0248】
表題の化合物を、例1eにおいて記載したように、エチル4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−6−メチル−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキシラート(1.52g、3.6mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(743μL、5.2mmol)から出発し、反応により、表題の粗化合物(E)−エチル4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−6−(2−(ジメチルアミノ)ビニル)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキシラートを得るまで継続することにより調製した。さらなる精製をせずに、得られた化合物を次のステップに使用した。
【0249】
例100c:4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(メチルチオ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン
【化25】
【0250】
表題の化合物を、例1fにおいて記載したように、(E)−エチル4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−6−(2−(ジメチルアミノ)ビニル)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキシラートおよびNHOH水溶液から出発し、反応により淡黄色固体である、表題の化合物(537mg)を得るまで継続することにより調製した。MS m/z:421.1 (M+1)
【0251】
例100d:2−((1R,2R)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン
【化26】
【0252】
表題の化合物を、例1gにおいて記載したように、4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(メチルチオ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(100mg、0.24mmol)および(±)−trans−1,2−ジアミノシクロヘキサンから出発し、反応により、表題の化合物2−((1R,2R)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンを得るまで継続することにより調製した。
【数4】
【0253】
例101
(2−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンおよび(2−((1S,2R)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンの合成
【化27】
【0254】
表題の化合物を、例2dにおいて記載したように、100mgの2−(メチルチオ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(0.26mmol)、(1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミンから出発し、反応により白色固体である、表題の化合物(2−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(92mg、77.4%)を得るまで継続することにより調製した。MS m/z:419.3 (M+H)
【0255】
例102
4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンの合成
【化28】
【0256】
化合物番号102を、例1gにおいて記載したように、4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(メチルチオ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(70mg、0.17mmol)および4−ヒドロキシピペリジン(20.6mg、0.2mmol)から出発し、反応により化合物102の明るい褐色固体(60mg、76%)を得るまで継続することにより調製した。
【数5】
【0257】
例100dにおいて記載したものと同様の手法に従い、以下の4−(3,5−ビス−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(アミノ置換)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン化合物を、4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(メチルチオ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンおよび対応するアミンから調製した。
【0258】
【表4-1】
【0259】
【表4-2】
【0260】
【表4-3】
【0261】
【表4-4】
【0262】
【表4-5】
【0263】
例125
(S)−4−(フェノキシフェニルアミノ)−2−(ピロリジン−3−イルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩の合成
【化29】
【0264】
化合物番号125を、例1gにおいて記載したように、2−(メチルチオ)−4−(4−フェノキシフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(87mg、0.23mmol)および(S)−(−)−1−boc−3−アミノピロリジン(129mg、0.69mmol)から出発し、ジオキサン中の4N HClで処理することにより、反応により表題の化合物(54mg、52%)を得るまで継続することにより調製した。MS m/z:415 (M+1)
【0265】
例126
2−(4−ヒドキロシピペリジン−1−イル)−4−(4−(メチルスルホニル)フェニルアミノ)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オンの合成
【化30】
【0266】
化合物番号126を、例1gにおいて記載したように、4−(4−(メチルスルホニル)フェニルアミノ)−2−(メチルチオ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(60mg、0.17mmol)および4−ヒドロキシピペリジン(34.1mg、0.33mmol)から出発し、反応により黄色固体(39mg、57%)を得るまで継続することにより調製した。MS m/z:416.4 (M+1)
【0267】
例126において記載したものと同様の手法に従い、以下の4−(4−(メチルスルホニル)フェニルアミノ)−2−(アミノ置換)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン化合物を、4−(4−(メチルスルホニル)フェニルアミノ)−2−(メチルチオ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンおよび対応するアミンから調製した。
【0268】
【表5-1】
【0269】
【表5-2】
【0270】
【表5-3】
【0271】
例134
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(4−モルホリノフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンの合成
【化31】
【0272】
20mLの反応容器に、7mLのDMF中の2−(メチルチオ)−4−(4−モルホリノフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(74mg、0.20mmol)および4−ヒドロキシピペリジン(60.6mg、0.60mmol)を、−20℃で入れた。溶液を、その温度で30分間一定に保った。溶液に、m−CPBA(148mg、0.6mmol)をその温度で加え、さらに30分間、室温まで加温しながら撹拌した。反応をLC−MSによりモニターし、対応する酸化物を確認した。反応混合物に、トリエチルアミン(354μL、1.32mmol)および4−ヒドロキシピペリジン(134mg、1.32mmol)を加え、その温度で2時間撹拌した。
【0273】
反応をLC−MSによりモニターした。溶媒をrotavaporで除去し、明るい褐色残渣を得た。残渣を10mLのTHF中に溶解した。溶液にCuI(0.4mmol、76.2mg)およびジイソプロピルアミン(69μL、0.4mmol)を加えた。混合物を、室温で30分間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、30%の水酸化アンモニウム溶液で洗浄した。分離した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒をrotavaporで除去し、明るい褐色残渣を得た。残渣にアセトニトリル(10mL)を加えると、沈殿が生じた。ろ過し、減圧下で乾燥して、黄色固体(9mg、11%)を得た。MS m/z:423. 2 (M+1)
【0274】
例134において記載したものと同様の手法に従い、以下の4−(4−モルホリノフェニルアミノ)−2−(アミノ置換)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン化合物を、4−(4−モルホリノフェニルアミノ)−2−(メチルチオ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンおよび対応するアミンから調製した。
【0275】
【表6-1】
【0276】
【表6-2】
【0277】
【表6-3】
【0278】
【表6-4】
【0279】
例149
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3,4,5−トリメトキシフェニルアミノ)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オンの合成
【化32】
【0280】
例1gにおいて記載したように、4−(3,4,5−トリメトキシフェニルアミノ)−2−(メチルチオ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(112mg、0.30mmol)および4−ヒドロキシピペリジン(91mg、0.90mmol)から出発して調製し、淡褐色固体(112mg、87%)を得た。
【数6】
【0281】
例150
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシ−3−(トリフルロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オンの合成
【化33】
【0282】
化合物150を、例1gにおいて記載したように、4−(4−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(メチルチオ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(70mg、0.18mmol)および4−ヒドロキシピペリジン(55mg、0.54mmol)から出発し、反応により明るい黄色固体(57mg、73%)を得るまで継続することにより調製した。MS m/z:436 (M+1)
【0283】
例151
2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシ−3−(トリフルロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オンの合成
【化34】
【0284】
化合物151を、例1gにおいて記載したように、4−(4−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(メチルチオ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(70mg、0.18mmol)および4−ピペリジンメタノール(67mg、0.54mmol)から出発し、反応により明るい黄色固体(67mg、83%)を得るまで継続することにより調製した。MS m/z:450.4 (M+1)
【0285】
例152
2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシ−3−(トリフルロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3d]ピリミジン−5(6H)−オンの合成
【化35】
【0286】
20mLの反応容器に、7mLのDMF中の4−(4−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(メチルチオ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(70mg、0.18mmol)を、−20℃で入れた。溶液を、その温度で30分間一定に保った。冷溶液に、m−CPBA(133mg、0.54mmol)をその温度で加え、さらに30分間、室温まで加温しながら撹拌した。反応をLC−MSによりモニターし、対応する酸化物を確認した。反応混合物に、トリエチルアミン(75μL、1.32mmol)およびメチル4−ヒドロキシピペリジン−4−カルボキシラート(57mg、0.36mmol)を加え、その温度で2時間撹拌した。反応をLC−MSによりモニターした。
【0287】
溶媒を、rotavaporにより除去し、明るい黄色固体である、メチル4−ヒドロキシ−1−(4−(4−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボキシラート(65mg、73%)を得た。それを、20mLの反応容器中で8mLの乾燥THFに溶解した。混合物に、トルエン(1.95mL、1.95mmol)中の1.0MのDIBALを、0℃で加えた。その温度で2時間撹拌した。反応混合物を、20mLのMeOHにより急冷した。溶媒をrotavaporで除去し、明るい黄色残渣を得た。残渣を、MeOHおよびDCMの混合物中に溶解し、白色沈殿物を得た。それらをろ過し、ろ過物を減圧下で濃縮し、白色粉末である、表題の化合物(25mg、41%)を得た。MS m/z:466 (M+1)
【0288】
以下の化合物を、例151および152に記載したものと同様の手法から調製した。
【0289】
【表7-1】
【0290】
【表7-2】
【0291】
【表7-3】
【0292】
【表7-4】
【0293】
例168
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−6−メチル−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンの合成
【化36】
【0294】
化合物番号168を、例2dにおいて記載したように、6−メチル−2−(メチルチオ)−4−(3−トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(90mg、0.24mmol)および4−ヒドロキシピペリジン(35mg、0.35mmol)から出発し、反応により表題の化合物(35mg、33%)を得るまで継続することにより調製した。MS m/z:420 (M+1)
【0295】
以下の化合物を、例159に記載したものと同様の手法から調製した。
【0296】
【表8-1】
【0297】
【表8-2】
【0298】
例178
4−(4−メトキシフェニル)−6−メチル−2−(メチルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンの合成
【化37】
【0299】
例178a:エチル4−(4−メトキシフェニル)−6−メチル−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキシラート
【化38】
【0300】
20mLの反応容器に、10mLのジオキサン中の4−クロロ−6−メチル−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキシラート(1.00g、4.06mmol)、4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)フェニルボロン酸(1.00g、4.22mmol)およびテトラキス(トリフェニル)ホスフィン)パラジウム(0)(0.17g、0.15mmol)を入れた。反応混合物を撹拌しながら、Nで25分間パージした。混合物に、4mLのHO中の炭酸カリウム(1.17g、8.44mmol)を加えた。二相混合物を、Nで10分間パージした。
【0301】
混合物を、90℃で14時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、HOで洗浄した。分離した有機層をNaSOで乾燥した。溶媒をrotavaporで除去し、褐色油状残渣を得た。ジクロロメタン中の0〜5%のMeOHの勾配を使用して、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、白色固体(1.12g、68%)を得た。MS m/z:319 (M+1)
【0302】
例178b:(E)−エチル4−(2−(ジメチルアミノ)ビニル)−6−メチル−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキシラート
【化39】
【0303】
5mLのDMF中のエチル4−(4−メトキシフェニル)−6−メチル−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキシラート(0.67g、1.75mmol)に、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(0.32mL、2.50mmol)を加えた。反応混合物を、130℃で2時間撹拌した。TLCにより反応をモニターした後、室温まで冷却し、次いで混合物を、DCMおよび水で希釈した。DCMにより水層から3回抽出した後、合わせた有機層をMgSOで乾燥した。溶液を減圧下で濃縮し、粗混合物(467mg)を得た。さらなる精製をせずに、混合物を次のステップに使用した。
【0304】
例178c:4−(4−メトキシフェニルアミノ)−6−メチル−(メチルチオ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン
【化40】
【0305】
粗(E)−エチル4−(2−(ジメチルアミノ)ビニル)−6−(4−メトキシフェニル)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキシラート(467mg)を、45mLのEtOH中に溶解した。溶液に、30%のNHOH溶液(3.0mL)を加え、反応混合物を90℃で10時間撹拌した。混合物を室温まで冷却した。溶液から生成した固体をろ過した。ジクロロメタン中の0〜5%のMeOHの勾配を使用して、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、明るい黄色固体(246mg、46%、2ステップについて)を得た。MS m/z:344.9 (M+H)
【0306】
例178d:4−(4−メトキシフェニル)−6−メチル−2−(メチルアミノ)ピリド[4,3,−d]ピリミジン−5(6H)−オン
【化41】
【0307】
20mLの反応容器に、4mLのDMF中の(4−メトキシフェニルアミノ)−6−メチル(メチルチオ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(69mg、0.23mmol)を、−20℃で入れた。溶液を、その温度で30分間一定に保った。溶液に、m−CPBA(170mg、0.69mmol)をその温度で加え、さらに30分間、室温まで加温しながら撹拌した。反応をLC−MSによりモニターし、対応する酸化物を確認した。反応混合物に、トリエチルアミン(96μL、0.69mmol)および4−ヒドロキシピペリジン(70mg、0.69mmol)を加え、その温度で2時間撹拌した。反応をLC−MSによりモニターした。溶媒をrotavaporで除去し、明るい褐色残渣を得た。残渣にアセトニトリル(10mL)を加えると、沈殿が生じた。それらをろ過し、減圧下で乾燥し、表題の化合物を明るい黄色固体(56mg、69%)として得た。MS m/z:353 (M+H)
【0308】
以下の化合物を、例178に記載したものと同様の手法から調製した。
【0309】
【表9】
【0310】
例183
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンの合成
【化42】
【0311】
例183a:8−ブロモ−2−(メチルチオ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン
【化43】
【0312】
20mLの反応容器に、7mLの乾燥DMF中の2−(メチルチオ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(135mg、0.38mmol)およびN−ブロモスクシンイミド(68mg、0.38mmol)を入れた。反応混合物を、室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、黄色残渣を得た。残渣をアセトニトリルから再結晶化させ、黄色固体(100mg、74%)を得た。MS m/z:431, 433 (M+H)
【0313】
例183b:2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン
【化44】
【0314】
表題の化合物を、例1gにおいて記載したように、8−ブロモ−2−(メチルチオ)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(60mg、0.26mmol)および4−ヒドロキシピペリジンから出発し、反応により表題の化合物を灰色固体(40mg、60%)として得るまで継続することにより調製した。MS m/z:484および486 (M+H)
【0315】
例184
8−ブロモ−2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンの合成
【化45】
【0316】
表題の化合物を、例183aにおいて記載したように、2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシルメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンおよびN−ブロモスクシンイミドから出発し、反応により表題の化合物を淡褐色固体として得るまで継続することにより調製した。MS m/z:544および546 (M+H)
【0317】
以下の化合物を、例183および184に記載したものと同様の手法から調製した。
【0318】
【表10-1】
【0319】
【表10-2】
【0320】
【表10-3】
【0321】
【表10-4】
【0322】
【表10-5】
【0323】
【表10-6】
【0324】
【表10-7】
【0325】
【表10-8】
【0326】
例221
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(4−フェノキシフェニルアミノ)−8−フェニルピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンの合成
【化46】
【0327】
【化47】
【0328】
20mLの反応容器に、8mLの乾燥DMF中の2−(メチルチオ)−4−(4−フェノキシフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(221a、182mg、0.48mmol)およびN−ヨードスクシンミド(158mg、0.70mmol)を入れた。反応混合物を、60℃で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、アセトニトリル(210mg、87%)からの再結晶化後に淡褐色固体(221b)を得た。20mLの反応容器に、6mLの乾燥ジオキサン中の8−ヨード−2−(メチルチオ)−4−(4−フェノキシフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(221b、52mg、0.10mmol)、ベンゼンボロン酸(18mg、0.15mmol)、テトラキス(トリフェニホスフィン)パラジウム(0)(6mg、0.005mmol)および2.0Mの炭酸ナトリウム水溶液を入れた。
【0329】
混合物を、窒素で30分間パージした。次いで、反応混合物を80℃で3時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、褐色残渣を得た。ジクロロメタン中の0〜5%のMeOHの勾配を使用して、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、221を得た。次いで、221を、例1gにおいて記載したように、2−(メチルチオ)−4−(4−フェノキシフェニルアミノ)−8−フェニルピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンからおよび4−ヒドロキシピペリジンから出発して表題の化合物を得た。MS m/z:506 (M+H)
【0330】
生物学的アッセイ
1.キナーゼ阻害アッセイ
キナーゼパネルであって、これに限定されないが、脾臓チロシンキナーゼ(SYK)、ゼータ鎖会合プロテインキナーゼ70(ZAP70)、PTK2Bプロテインチロシンキナーゼ2(PYK2)、焦点接着キナーゼ(FAK)、マロニーキナーゼ1のプロウイルスの組み込み(provirus integration of maloney kinase 1)(PIM1)、トランスフェクション中に再構成された(RET)キナーゼ、Fms様チロシンキナーゼ3(FLT3)、ヤヌスキナーゼ2(JAK2)およびロイシンリッチリピートキナーゼ2(LRRK2)を含む前記キナーゼパネルを阻害する能力を測定するために、本発明の化合物をアッセイした。
【0331】
FLT3は、タイプIII受容体型チロシンキナーゼ(RTK)ファミリーのメンバーである。FLT3のリガンドは、骨髄間質細胞および他の細胞より発現し、他の成長因子と相互作用を与えて、幹細胞、前駆細胞、樹状細胞およびナチュラルキラー細胞の増殖を刺激する。FLT3は、例えば、血小板血症、本態性血小板血症(ET)、血管新生骨髄化生(angiogenic myeloid metaplasia)、骨髄線維症(MF)、骨髄様化生(MMM)を伴う骨髄線維症、慢性特発性骨髄線維症(IMF)、ならびに真性赤血球増加症(PV)、血球減少症および前悪性骨髄異形成症候群などの骨髄増殖性障害を含む前悪性障害である、造血障害に関与してきた。
【0332】
血液悪性腫瘍には、例えば、急性リンパ性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、急性前骨髄球性白血病(APL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性好中球性白血病(CNL)、急性未分化白血病(AUL)、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、前リンパ球性白血病(PML)、若年性骨髄単球性白血病(JMML)、成人T細胞ALL、3血球系の骨髄異形成を有するAML(AML/TMDS)、混合系統白血病(MLL)、骨髄異形成症候群(データシート)骨髄増殖性疾患(MPD)、多発性骨髄腫(MM)と骨髄性肉腫などの白血病、リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)、ホジキン病(または、ホジキンリンパ腫と称される)および骨髄腫が含まれる。
異常発現FLT3は、急性骨髄性白血病(AML)、3血球系の骨髄異形成を有するAML(AML/TMDS)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、および骨髄異形成症候群(MDS)を含み、成人および小児白血病の両方で確認されている。
【0333】
RETは、細胞外シグナル伝達分子(GFL’s)のグリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)ファミリーのメンバー受容体である。RETシグナル変換は、正常な腎臓および腸神経系の発達の中心となる。機能突然変異のRET喪失は、ヒルシュスプルング病と関連し、一方で機能突然変異の獲得は、髄質甲状腺癌および多発性内分泌腫瘍形成タイプIIおよびIIIを含む、種々の癌の発達と関連する。
【0334】
脾臓チロシンキナーゼ(SYK)は、リンカードメインにより分離される特徴的デュアルSH2ドメインを共有する、非受容体型細胞質チロシンキナーゼである、チロシンキナーゼのSYKファミリーのメンバーである。SYKは、CD74、Fc受容体およびインテグリンを含む、種々の細胞表面受容体からシグナルを伝達する役割を果たす。SYKの異常機能は、造血器悪性腫瘍の事例において関与してきた。例えば、エプスタイン・バーウイルス、ウシ白血病ウイルス、マウス乳腺癌ウイルスなどの形質転換ウイルスには、SYKの活性化をもたらす免疫受容体チロシン活性化モチーフ(ITAMs)を含有することが知られているものもある。
【0335】
ZAP70は、プロテインチロシンキナーゼファミリーに属する酵素であり、胸腺細胞の発達、T細胞の発達およびリンパ球活性化における役割を果たす。ZAP70は、Srcファミリーキナーゼ、LckおよびFynと組み合わせた、TCR媒介シグナル変換の初期ステップにおいて、T細胞抗原受容体刺激および機能に応じ、チロシン残基上でリン酸化される。この遺伝子における突然変異は、CD−8陽性T細胞の選択的欠損により特徴づけられる、T細胞欠陥、重度の複合免疫不全症を引き起こされる。
【0336】
PYK2は、イオンチャンネルのカルシウム誘発性調節およびマップキナーゼシグナル伝達経路の活性化に関与する、細胞質プロテインチロシンキナーゼである。コードされたタンパク質は、カルシウム流出を増加させる神経活性化受容体または神経伝達物質および神経活動を調節する下流シグナルとの間の、重要なシグナル伝達中間体を表してもよい。コードされたタンパク質は、細胞内カルシウム濃度、ニコチン性アセチルコリン受容体の活性化、膜の脱分極またはプロテインキナーゼC活性化の増加に応答して、迅速なチロシンリン酸化および活性化を経る。その活性化は、c−Jun N末端キナーゼ活性の刺激との高い相間性がある。PYK2は、例えば、骨粗しょう症、関節炎、骨髄性白血病、低浸透圧、肉腫、急性転化、神経膠腫、白血病および癌などの疾患に関与する。
【0337】
FAK(遺伝子PTK2によりコードされるもの)は、インテグリンおよび成長因子受容体からのシグナルを組み込む、非受容体チロシンキナーゼである。FAKは、細胞生存、成長、拡散、移動および侵入の調節における役割を果たし、多種のチロシン残基上でのリン酸化により調節され、活性化される。FAK mRNAおよび/またはタンパク質の過剰発現が、乳癌、結腸癌、甲状腺癌および前立腺癌に関与してきた。FAKのリン酸化は、正常な組織と比較して悪性組織において増加する。
【0338】
JAK1は、プロテインチロシンキナーゼ(PTK)ファミリーのメンバーであり、PTKドメインに対し、第二のホスホトランスフェラーゼ関連ドメインの直接のN末端の存在により特徴づけられる。JAK1は、インターフェロン−アルファ/ベータおよびガンマシグナル伝達経路に関与する。インターフェロン−アルファ経路におけるJAK1およびTYK2活性間の、およびインターフェロン−ガンマ経路におけるJAK1およびJAK2間の相互依存が、インターフェロン受容体複合体の矯正された集合(correct assembly)におけるこれらのキナーゼへの要求を反映してもよい。
【0339】
JAK2は、タイプIIサイトカイン受容体ファミリー(例えば、インターフェロンなど)、GM−CSF受容体ファミリー(IL−3R、IL−5RおよびGM−CSF−R)、gp130受容体ファミリー(例えば、IL−6Rなど)および単鎖受容体(single chain receptor)(例えば、Epo−R、Tpo−R、GH−R、PRL−Rなど)のメンバーによるシグナル伝達に関与してきた。TEL(ETV6)(TEL−JAK2)およびPCM1とのJAK2遺伝子融合は、白血病患者において発見されている。さらに、JAK2における突然変異は、真性赤血球増加症、本態性血小板血症および他の骨髄増殖性障害に関与してきた。この突然変異である、617位におけるバリンのフェニルアラニンへの変化は、例えばエリスロポエチンおよびトロンボポエチンなどの成長因子への造血細胞の感受性をより高くした。
【0340】
JAK3は、ヤヌスファミリーのチロシンキナーゼである。JAK3は、主に免疫細胞において発現し、インターロイキン受容体によるチロシンのリン酸化を経由して、その活性化に応答してシグナルを形質導入する。ヤヌスキナーゼ3機能を排除する突然変異は、常染色体重症複合型免疫不全疾患(SCID)を引き起こす。JAK3を発現しないマウスは、多くのサイトカインに応答しないT細胞およびB細胞を有する。JAK3発現が、多くの場合造血細胞に限定されているため、サイトカインシグナル伝達におけるその役割は、他のJAKより限定されていると考えられている。JAK3は、タイプIサイトカイン受容体ファミリー(例えば、IL−2R、IL−4R、IL−7R、IL−9R、IL−15RおよびIL−21Rなど)の共通のガンマ鎖(γC)を用いる受容体によるシグナル変換に関与する。
【0341】
マロニーキナーゼ(PIM−キナーゼ)のプロウイルス組み込みを、マウスにおけるマロニーレトロウイルス組み込み事象(integration event)により転写活性化されることを可能にする頻繁なプロトオンコジーンの1つとして同定し、罹患したマウスにリンパ腫を引き起こした。PIM1、2および3は、セリン/トレオニンキナーゼであり、成長因子およびサイトカインへの応答として造血細胞の生存および増殖において通常機能する。PIM1およびPMI2を過剰発現した遺伝子組み換えマウスは、T細胞リンパ腫の増加した発生率を示し、一方c−mycと結合した過剰発現はB細胞の発生率と関連する。異常なPIM発現が、前立腺癌、肝細胞癌および膵臓癌を含む、ヒト悪性腫瘍において報告されている。PIMキナーゼは、自己免疫性疾患、アレルギー反応および組織の移植拒絶反応における免疫応答を調整する、ヘルパーT細胞の早期分化過程に関与する。癌の処置および骨髄増殖性疾患における潜在的な役割の他に、PIMの阻害剤は、
例えば、自己免疫性疾患、アレルギー反応および臓器移植拒絶症候群などの他の病状における免疫細胞の増加の制御に有用である。
【0342】
方法
酵素SYK、ZAP70、PYK2、FAK、PIM1、RET、FLT3、JAK2およびLRRK2キナーゼ活性の阻害
本発明の化合物を、保管用に、初めに100%のDMSO(CALBIOCHEM(登録商標))中で10mMに希釈し、キナーゼ緩衝液を1uM〜10uMの範囲の化合物濃度を作った。本発明の化合物の一連の希釈物を、各6μLで96ウェルプレート(GREINER BIOSCIENCES(登録商標))中に分注した。精製した完全長ヒトSYK、ZAP70、PIM1、PYK2および切断ヒトFAK、RET、FLT3、JAK2およびLRRK2(CARNA BIOSCIENCES(登録商標))を、キナーゼ緩衝液中で希釈し、化合物溶液に加え、室温で30分間プレインキュベートした(PYK2については1時間)。
【0343】
次に、ATP(TEKNOVA(登録商標))および基質溶液(PerkinElmer(登録商標)の推奨の製品基質、例えば、SYKについてUlight(登録商標)-TKペプチド、ZAP70、FAKおよびPYK2についてUlight(登録商標)-PolyGTならびにPIM1についてUlight(登録商標)-CREBtide(PERKINELMER(登録商標))など)を、化合物溶液および酵素を含有するウェルに加えた(各12uL)。反応混合物を、1時間インキュベートした(PYK2については2時間)。インキュベーションに続いて、EDTA、水およびランス検出緩衝液(PERKINELMER(登録商標))で作った停止溶液を、リン酸化を停止させるために加えた(各12μL)。
【0344】
停止溶液の添加および5分間の振とうに続き、ユーロピウム標識抗体(PerkinElmer(登録商標)の推奨の製品基質、例えば、SYK、ZAP70、PYK2およびFAKについてPT66ならびにPIM1についてAnti-Crebなど)水およびランス検出緩衝液(PERKINELMER(登録商標))を含有する検出溶液を、反応混合物に加え(各12μL)、再び50分間インキュベートした。基質リン酸化は、検出溶液の添加および50分間のインキュベートに続いて、665nmの発光関数を測定した(a function of the 665nm emission measured)。
【0345】
結果
式(I)で表される化合物は、有用な薬学的特性を示した。本明細書で使用されるように、ゼロ%阻害は、キナーゼ活性に対し阻害のないこと(例えば、阻害剤なしで処理した対照において見られる)を示し、一方で100%阻害は、キナーゼ活性の完全な阻害を示す。式(I)で表される化合物は、パネル上でプロテインキナーゼの阻害の種々のレベルを示した。特定の化合物は、表2に示すように、1種または2種以上のキナーゼに対し、1μM濃度で80%より多い阻害パーセントを示した。
【0346】
例えば、式(I)で表される化合物6、すなわち2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンは、1μMの濃度ならびにRET(IC50、94.2nM)およびLRRK2(IC50、54nM;表2参照)で、SYK(88%)、Zap70(49%)、PYK2(83%)、FAK(78%)およびPIM1(32%)のキナーゼ活性を阻害する。表2は、SYK、ZAP70、PYK2、FAK、PIM1、RET、FLT3、JAK2およびLRRK2のパーセント/モル阻害(molar inhibition)を、式(I)で表される代表的な化合物により例証する。
【0347】
【表11】
【0348】
2.腫瘍壊死因子(TNF)−α放出アッセイ
本発明の化合物を、ヒト急性単球性白血病細胞株(THP−1)におけるTNF−α放出に対する効果を試験し、細胞レベルでの本発明の効果を例証する。TNF−αは、全身性炎症に関与するサイトカインであり、急性期反応を刺激するサイトカインのグループのメンバーである。TNF−αの本来の役割は、免疫細胞における調節におけるものである。TNF−αは、アポトーシス細胞死および炎症を誘発し、初期の腫瘍形成およびウイルス複製を阻害することで知られる。異常調節および特にTNF−αの過剰産生は、種々のヒト疾患、自己免疫性疾患、炎症、関節炎、癌およびTNF−α異常調節に関連した多く他の疾患に関与してきた。
【0349】
TNF−αの産生または放出は、細胞が応答する刺激のタイプにより制御される。SYK活性は、TNF−α産生の媒介に関与する。IgGにより刺激されると、細胞は、SYK依存的に(SYK dependent manner)(すなわち、SYK依存経路)TNF−α産生を増加させる。しかしながら、リポ多糖類(LPS)により刺激されると、それらは、SYK非依存的にTNF−αを産生する。
【0350】
方法
本発明の化合物を、THP−1細胞に対するTNF−α放出効果について試験をした。SYK依存TNF−α放出アッセイ(すなわち、IgG刺激を介する)について、ヒト単球細胞由来THP−1細胞は、アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC、Manassas、VA)から入手した。この細胞株は、10ウシ胎児血清(FBS;GIBCO(登録商標))および0.05mM 2−メルカプトエタノールを含むロズウェルパーク記念研究所(RPMI)培地(GIBCO(登録商標))で維持した。THP−1細胞を1×10細胞/100μL/ウェルで、ヒトIgG(10μg/ウェル、INVITROGEN(登録商標))をコートした96ウェル培養プレートに播種し、その後希釈した化合物を連続的に添加した。37°Cでの18時間のインキュベーション期間の後、酵素免疫測定法(ELISA)によるTNF−αレベルの決定のために上澄を収集し、そして残りの細胞はMTT(黄色のテトラゾリウム塩)アッセイを行い、化合物の細胞毒性作用を決定した。
【0351】
SYK独立TNF−α放出アッセイ(すなわち、リポポリサッカライド(LPS)−刺激)について、ヒト単球細胞由来THP−1細胞は、アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC、Manassas、VA)から入手した。この細胞株は、10ウシ胎児血清(FBS;GIBCO(登録商標))および0.05mM 2−メルカプトエタノールを含むRPMI培地(GIBCO(登録商標))で維持した。THP−1細胞を1×10細胞/100μL/ウェルで、96−ウェル培養プレートに播種し、リポポリサッカライド(1μg/ml)で処理し、その後希釈した化合物を連続的に添加した。37°Cでの18時間のインキュベーション期間の後、ELISAによるTNF−αレベルの決定のために上澄を収集し、そして残りの細胞はMTT(黄色のテトラゾリウム塩)アッセイを行い、化合物の細胞毒性作用を決定した。
【0352】
結果
式(I)で表される化合物は、有用な薬理学的特性を示した。本明細書に使用されるように、阻害剤の存在なしに使用されるコントロールは、ゼロ%のTNF−α放出阻害を示す。
特定の態様において、式(I)で表される化合物は、SYK依存方法(例えば、IgG刺激)において、0.3μM濃度で50%より大きい阻害率を示した。特に、0.3μM濃度で、本発明の化合物6および151は、SYK依存TNF−α放出アッセイ(例えば、IgG刺激放出)において、周知のキナーゼ阻害剤であるR406で示されるものよりも大きい阻害率を示した。さらに、本発明の化合物6は、SYK非依存TNF−α放出アッセイ(例えば、LPS刺激放出)において、周知のTNF−αのキナーゼ阻害剤であるデキサメタゾンで示されるものと同等か、それよりも大きい阻害率を示した。
【0353】
例えば、式(I)で表される化合物152である、2−(4−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(表3、化合物151参照)は、0.3μMの濃度で、SYK依存方法においてより大きいTNF−α放出の阻害率を示した。式(I)で表される代表的化合物の阻害率データを表3に示す。
【0354】
【表12】
【0355】
3.細胞生存性アッセイ:RET阻害
本発明の化合物に、MTC−TTなどの様々なヒト癌細胞株における細胞生存性に対する効果の試験を行い、本発明の効率を例証する。
RETプロトオンコジーンは、細胞外シグナル伝達分子のグリア細胞株由来神経栄養因子ファミリーのメンバーのための受容体チロシンキナーゼをコードしている。機能変異のRET損失は、ヒルシュスプルング病に関連し、一方機能変異の増加は、甲状腺髄様癌、多発性内分泌腫瘍形成タイプ2A(MEN2A)および2B(MEN2B)、褐色細胞腫、ならびに副甲状腺過形成を含む様々なタイプのヒト癌の進行に関係している。
【0356】
方法
RET依存細胞生存性をアドレスするために、甲状腺髄様癌細胞株、MEN2Aを代表するMTC−TTを本発明の化合物を試験するために利用した。MTC−TTを、15仔ウシ血清(Thermo(登録商標)のHyclon(登録商標))を含むRPMIで培養し、2mM L−グルタミンを補足した。96−ウェルプレートにおいて、細胞を5×10 細胞/100mL/ウェルの密度で、2重に、1日間成長させ、異なる濃度の試験化合物で処理した。薬剤処理2日後のMTC−TTに対する細胞生存性を、Cell Titer 96 Aqueous One Solution Reagent(Promega(登録商標))により、製品指示書に従って測定した。試験化合物のIC50値を、特に明確に示さない限り、Gradpad Prism 5で計算した。
【0357】
結果
本明細書において使用されるように、阻害剤の存在なしで使用されているコントロールは、細胞生存性の50阻害濃度(IC50)を示す。
式(I)で表される化合物はIC50濃度で100nMより大きい阻害範囲を示した。特に、本発明の化合物8および136は、RET誘発癌細胞株において、周知のキナーゼ阻害剤であるバンテタニブおよびスニチニブによって示されるものよりも大きい阻害レベルを示した。
【0358】
例えば、式(I)で表される化合物8である、(S)−2−(ピロリジン−3−イルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩(表4参照)は、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)および上皮成長因子受容体(EGFR)の拮抗薬であるバンデタニブ(AstraZeneca(登録商標))およびスニチニブ(Pfizer(登録商標))によって現われるものよりも、IC50測定において、6倍高い阻害を示した。本発明の式(I)で表される代表的化合物のIC50阻害データを表4に示す。
【0359】
【表13】
【0360】
4.細胞生存性アッセイ:FLT3−ITD−ポジティブ細胞の阻害
本発明の化合物は、MTC−TTなどの様々なヒト急性白血病株(MV4−11)におけるFLT3−ITDの阻害に対するそれらの効果の試験をした。FLT3は、主として、未熟な造血前駆細胞にだけでなく、成熟した骨髄細胞でも発現される。それは、KIT、FMSおよびPDGFRを含むタイプIII受容体チロシンキナーゼファミリーに属する。それはFLと結合することによって活性化され、これはキナーゼ活性の増加およびSTAT5、RasおよびPI3キナーゼを含む下流のシグナル伝達経路の活性の増加をもたらす。
【0361】
膜近傍ドメインにおけるFLT3−ITD(Internal Tandem Duplication)変異は、急性骨髄性白血病(AML)において最も頻繁に観察される。FLT3−ITDは、リガンド非依存性二量体化および恒常的活性化を誘発し、また造血性細胞に転換することができる。臨床的に、FLT3−ITDは白血球増多を増大させるもの、芽球数を増加させるもの、再発率を増加させるもの、無病生存率を減少させるもの、および低い全生存として知られている。したがって、FLT3−ITDはAML治療のための魅力的な分子標的である。
【0362】
方法
本発明の化合物は、MV4−11上の細胞生存性に対する効果の試験をした。細胞生存性アッセイについて、ヒトFLT3−ITDを発現するMV4−11細胞は、アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC、Manassas、VA)から入手した。この細胞株は、鉄が補足された、10仔ウシ血清(BCS;Hyclone(登録商標))を含むロズウェルパーク記念研究所(RPMI)培地(HyClone(登録商標))で維持した。MV4−11細胞を2×10細胞で96−ウェル培養プレートに播種し、その後希釈した化合物を連続的に添加した。
【0363】
37°Cでの72時間のインキュベーション期間の後、細胞生存性を、生細胞からのATPの定量に基づいたATPLite 1ステップアッセイ(Perkin-Elmer(登録商標))を用いて測定した。CellTiter Aqueous assay (Promega(登録商標))もまた直行アッセイとして並列して実施した。IC50値は、非線形回帰を用いて計算し、処理されたコントロール細胞対未処理のコントロール細胞の発光度または吸光度の50減少に必要な濃度として定義した(Prism(登録商標)ソフトウェア)。
【0364】
結果
式(I)で表される化合物はIC50濃度で10nMより大きい阻害を示した。特に、本発明の化合物8および136は、癌細胞株を誘発するFLT3 ITDにおいて、バンテタニブおよびスニチニブによって示されるものよりも大きい阻害レベルを示した。
【0365】
例えば、式(I)で表される化合物8である、(S)−2−(ピロリジン−3−イルアミノ)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩は、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)および上皮成長因子受容体(EGFR)の周知の受容体である、スニチニブ(Pfizer)とPKC-412(Novartis)により現れたものよりも、IC50において10〜30倍より高い阻害を示した。式(I)で表される代表的化合物(例えば化合物6および136)のIC50阻害データを表5に示す。
【0366】
【表14】
【0367】
5.細胞生存性アッセイ:JAK2阻害
本発明の化合物は、ヒト赤白血病細胞株(HEL)におけるJAK2阻害に対する影響を試験し、細胞レベルでの潜在的有効性(potential efficacy)を例証した。4つの異なるタンパク質チロシンキナーゼJAK2、JAK1、JAK3およびTYK2から構成されるヤヌス関連キナーゼ(JAK)ファミリーは、細胞の生存、増殖、分化に重要な役割を果たしている。バリンからフェニルアラニン置換をコードするJAK2遺伝子である、V617Fにおけるユニークな変異は、恒常的なキナーゼ活性をもたらし、調節が解除された造血を促進する。JAK2 V617Fは、頻繁に骨髄増殖性疾患(MPDs)、クローン造血幹細胞疾患のグループ、これには真性多血症(PV)、本態性血小板血症(ET)および特発性骨髄線維症(IMF)が含まれる、において検出され、これらの全てが急性骨髄性白血病に変換する可能性を有する。JAK2 V617Fは、恒常的にリン酸化され、サイトカイン刺激の非存在下で下流のシグナル伝達を活性化することができる。
【0368】
JAK2はまた、シグナル伝達、下流のサイトカインの多様性および成長因子受容体の重要なメディエーターである。特に、JAK2はタンパク質のシグナル伝達兼転写活性化因子(STAT)をリン酸化する。一度リン酸化されると、STATsは二量体化して、細胞核に転位置し、ここでそれらはDNAに結合して、標的遺伝子の発現を調節する。JAK2/STATシグナル伝達は、細胞周期の調節および抗アポトーシス経路の両方の駆動に関与している。
【0369】
方法
本発明の化合物に、HEL細胞の細胞生存性に対する効果の試験をした。細胞生存性アッセイについて、ヒトJAK2 V617Fを発現するHEL細胞は、アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC、Manassas、VA)から入手した。この細胞株は、鉄を補足した10仔ウシ血清(BCS;Hyclone(登録商標))を含む、ロズウェルパーク記念研究所(RPMI)培地(HyClone(登録商標))で維持した。
【0370】
HEL細胞を2×10細胞で96ウェル培養プレートに播種し、その後希釈した化合物を連続的に添加した。37°Cでの72時間のインキュベーション期間の後、細胞生存性を、生細胞からのATPの定量に基づいたATPLite 1ステップアッセイ(Perkin-Elmer(登録商標))を用いて測定した。CellTiter Aqueous assay (Promega(登録商標))もまた直行アッセイとして並列して実施した。IC50値は、非線形回帰を用いて計算し、処理されたコントロール細胞対未処理のコントロール細胞の発光度または吸光度の50減少に必要な濃度として定義した(Prism(登録商標)ソフトウェア)。
【0371】
結果
式(I)で表される化合物はIC50濃度で10nMより大きい阻害を示した。特に、化合物137および139は、癌細胞株において、周知のRaf、VEGFRおよびPDGFR阻害剤であるソラフェニブ(Bayer)によって示されるものよりも大きい阻害レベルを示した。
【0372】
例えば、化合物139である、2−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−4−(4−モルホリノフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン(表6、化合物139参照)は、ソラフェニブ(Bayer)により現れたものよりもIC50測定の観点において約10倍より高い阻害を示した。本発明の式(I)で表される代表的化合物のIC50阻害データを表6に示す。
【0373】
【表15】
【0374】
6.LRRK2の阻害によるLRRK2媒介のドーパミン作動性細胞死からの神経防護作用
パーキンソン病(PD)は、65歳を超える個体群の約1で起こる、進行性の神経変性疾患である。黒質におけるドーパミン作動性ニューロンの変性は、主要なPD病理学的表現型であり、ドーパミン分泌の低下をもたらす。過去10年間に、10より多いPARK遺伝子座がマップされ、例えば、LRRK2、α−シヌクレイン、PINK1、パーキンおよびDJ−1などの遺伝子は、これらのPARK遺伝子座に対応する遺伝子として同定されているものもある。
【0375】
LRRK2は、最近、PARK遺伝子座に対応するPD原因遺伝子として同定されている。LRRK2は、LRRK2突然変異により引き起こされるPDの症状が、特発性PDケースのそれと最も類似しているために特に重要である。タンパク質は、細胞質中に広く存在するが、また、ミトコンドリア外膜とも関連する。突然変異体LRRK2の発現は、神経芽腫細胞においておよびマウス皮質ニューロンにおいて、アポトーシス細胞死を誘発した。例えば、G2019SなどのLRRK2における突然変異には、PDと関連することを示すものもある。
【0376】
方法
マウスのドーパミン作動性細胞株であるSN4741を、37℃で10FBSを含有するDMEM中でそれぞれインキュベートした。SN4741細胞(1.5×10/ウェル)を、標準CaCl沈殿(standard CaCl2 precipitation)により、ベクター、LRRK野生型cDNA、LRRK G2019S cDNAのいずれかのpcDNA3.1プラスミドの1μgでの一過性トランスフェクションの1日前に、48ウェルプレートに播種した。トランスフェクションの2日後に、100μMの過酸化水素で1日細胞を処理し、細胞の生存をクリスタルバイオレットアッセイにより測定した。化合物処理のために、試験化合物を0.05μM、0.5μMおよび5μMで加え、細胞を、過酸化水素の添加前に1時間インキュベートした。
【0377】
結果
SN4741細胞を、LRRK2野生型またはG2019を含有するプラスミドでトランスフェクトし、それらを酸化的ストレスに感作させるための24時間の100μMの過酸化水素の添加に続き、2日間インキュベートした。細胞生存を、クリスタルバイオレットを使用して評価した。表7に示すように、過酸化水素処理後、酸化的ストレスによらないものと比較して、細胞中の約49〜51の細胞死が空ベクターでトランスフェクトされた。LRRK2野生型およびG2019を過剰発現した細胞は、それぞれ35.7〜40.4および29.1〜30.8増加した細胞死を示し、LRRK2野生型またはG2019発現のいずれかと酸化的ストレスとの組み合わせが、G2019Sで観察される最も強い効果を伴って細胞死を相乗的に増加させるという以前のデータと一致した。
【0378】
表7に示すように、2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンである式(I)で表される化合物6、および4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オンである化合物102は、ベクター対照、DMSOまたはH対照で観察されたものと比較して、0.05μM以上でLRRK2野生型またはLRRK2 G2019Sを過剰発現したSN4741細胞におけるLRRK2関連細胞死に対する保護効果の増加を示した。
【0379】
【表16】
【0380】
7.インビトロキナーゼ阻害
ヒトにおいて、518までの異なるキナーゼが同定されている。それらは、例えば、脂質、炭水化物、アミノ酸およびヌクレオチドなどの小分子に作用する。式(I)で表される代表的化合物の既知のキナーゼに対する阻害影響の範囲を決定するために、化合物6を104の市販のキナーゼ(Ambit Biosciences(登録商標))に対してインビトロで試験した。104のキナーゼには、リン酸化ABL1(E255K)、リン酸化ABL1(T315I)、リン酸化ABL1、ACVR1B、ADCK3、AKT1、AKT2、ALK、AURKA、AURKB、AXL、BMPR2、BRAF、BRAF(V600E)、BTK、CDK11、CDK2、CDK3、CDK7、CDK9、CHEK1、CSF1R、CSNK1D、CSNK1G2、DCAMKL1、DYRK1B、EGFR、EGFR(L858R)、EPHA2、ERBB2、ERBB4、ERK1、FAK、FGFR2、FGFR3、FLT1、FLT3、FLT4、GSK3B、IGF1R、IKK−α、IKK−β、INSR、JAK2(JH1ドメイン触媒)、JAK3(JH1ドメイン触媒)、JNK1、JNK2、JNK3、KIT、KIT(D816V)、KIT(V559D,T670I)、LKB1、LRRK2、LRRK2(G2019S)、MAP3K4、MAPKAPK2、MARK3、MEK1、MEK2、MET、MKNK1、MKNK2、MLK1、MTOR、p38−アルファ、p38−ベータ、PAK1、PAK2、PAK4、PCTK1、PDGFRA、PDGFRB、PDPK1、PIK3C2B、PIK3CA、PIK3CG、PIM1、PIM2、PIM3、PKAC−アルファ、PLK1、PLK3、PLK4、PRKCE、PYK2、RAF1、RET、RIOK2、ROCK2、RSK2、SNARK、SRC、SRPK3、SYK、TAK1、TGFBR1、TIE2、TRKA、TSSK1B、TYK2(JH1ドメイン触媒)、ULK2、VEGFR2、YANK3およびZAP70が含まれる。
【0381】
結果
化合物6の阻害活性を制御率で報告し、ここでより低い数がより強い活性を示す。表8は化合物6の存在によって著しくその活性が阻害された29の異なるキナーゼをまとめたものである。従来、数値35が閾値として頻繁に使用されているとおり、35%より小さい制御率は著しいキナーゼ活性の阻害とみなされている。
【0382】
【表17】
【0383】
8.癌細胞株の成長阻害
本発明の化合物は、種々の癌細胞株の強力な阻害作用を示した。国立衛生研究所(NIH)60細胞株(米国保健社会福祉省)を化合物の試験に使用した。試験した癌細胞株には、例えば、CCRF−CEM、HL−60(TB)、K−562、MOLT−4、RPMI−8226、SR、A549/ATCC、EKVX、HOP−62、HOP−92、NCI−H226、NCI−H23、NCI−H322M、NCI−H460、NCI−H522、COLO 205、HCC−2998、HCT−116、HCT−15、HT29、KM12、SW−620、SF−268、SF−295、SF−539、SNB−19、SNB−75、U251、LOX IMVI、MALME−3M、M14、MDA−MB−435、SK−MEL−28、SK−MEL−5、UACC−257、UACC−62、OVCAR−3、OVCAR−4、OVCAR−5、OVCAR−8、NCI/ADR−RES、SK−OV−3、786−0、A498、ACHN、CAKI−1、RXF 393、SN12C、TK−10、UO−31、PC−3、DU−145、MCF7、MDA−MB−231/ATCC、HS 578T、BT−549、T−47DおよびMDA−MB−468が含まれる。
【0384】
結果
化合物6を、リストに挙げたNIH60細胞株に対する成長阻害(IC50)および細胞毒性(LC50)におけるその有効性について試験した。化合物6は、nM〜μM濃度範囲での有効性を示した。表9に示すように、化合物6は、白血病、肺癌、結腸癌、CNS癌、メラノーマ、卵巣癌、腎癌、前立腺癌および乳癌に関連する細胞株の増殖を抑制した。
【0385】
【表18-1】
【0386】
【表18-2】
【0387】
本発明は、その態様例により特に示し、記載した一方で、当業者により、添付の特許請求の範囲により包含される本発明の範囲から逸脱せずに、その中で形式および詳細における種々の変更がなされ得ることが理解されるであろう。