特許第5993822号(P5993822)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5993822表示操作装置及びプログラム並びに画像形成装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5993822
(24)【登録日】2016年8月26日
(45)【発行日】2016年9月14日
(54)【発明の名称】表示操作装置及びプログラム並びに画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/42 20060101AFI20160901BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20160901BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20160901BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20160901BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20160901BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20160901BHJP
【FI】
   B41J29/42 F
   G06F3/12 304
   G06F3/12 353
   B41J29/00 T
   B41J29/38 Z
   H04N1/00 C
   G03G21/00 386
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-178615(P2013-178615)
(22)【出願日】2013年8月29日
(65)【公開番号】特開2015-47699(P2015-47699A)
(43)【公開日】2015年3月16日
【審査請求日】2015年6月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110629
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 雄一
(74)【代理人】
【識別番号】100166615
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 大輔
(72)【発明者】
【氏名】竹内 直樹
【審査官】 小宮山 文男
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−007579(JP,A)
【文献】 特開2013−153374(JP,A)
【文献】 特開2013−028023(JP,A)
【文献】 特開2011−138237(JP,A)
【文献】 特開2012−093612(JP,A)
【文献】 特開平09−081321(JP,A)
【文献】 特開昭62−186359(JP,A)
【文献】 特開2014−188951(JP,A)
【文献】 特開2001−337765(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/42
B41J 29/00
B41J 29/38
G03G 21/00
G06F 3/12
H04N 1/00
G06F 3/048
G09G 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書に対する印刷設定の項目毎の設定内容を示す項目イメージを画面上に表示するイメージ表示部と、
前記画面上で前記項目イメージを所定の項目設定領域内へ投入する設定操作を受け付ける設定操作受付部と、
前記設定操作がなされた項目イメージに対応する前記項目の設定内容に基づく設定を行う設定処理部と、
を備え、
前記画面は、枠部の内周に設けられ、
前記枠部は、前記画面に向かって傾斜する傾斜部を有し、
前記イメージ表示部は、前記項目イメージを前記画面の外縁側に表示することを特徴とする表示操作装置。
【請求項2】
請求項1記載の表示操作装置であって、
前記イメージ表示部は、前記項目設定領域内に領域用イメージを表示する、
ことを特徴とする表示操作装置。
【請求項3】
請求項2記載の表示操作装置であって、
前記領域用イメージは、印刷のための画像形成装置の装置イメージである、
ことを特徴とする表示操作装置。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか一項に記載の表示操作装置であって、
前記文書のプレビューイメージを前記画面上のプレビュー表示領域内に表示するプレビューイメージ表示部を備え、
前記イメージ表示部は、少なくとも用紙の後処理のための項目イメージを前記画面上に表示し、
前記設定操作受付部は、前記後処理の項目イメージを前記プレビュー表示領域内へ投入する後処理設定操作を受け付け、
前記設定処理部は、前記後処理設定操作がなされた項目イメージに対応する前記後処理を設定し、
前記プレビューイメージ表示部は、前記設定された後処理を前記プレビューイメージ上に反映させる、
ことを特徴とする表示操作装置。
【請求項5】
請求項1〜の何れか一項に記載の表示操作装置を備える画像形成装置。
【請求項6】
文書に対する印刷設定の項目毎の設定内容を示す項目イメージを画面上に表示するイメージ表示機能と、
前記画面上で前記項目イメージを所定の項目設定領域内へ投入する設定操作を受け付ける設定操作受付機能と、
前記設定操作がなされた項目イメージに対応する前記項目の設定内容に基づく設定を行う設定処理機能と、
をコンピューターに実現させ、
前記イメージ表示機能は、前記画面に向かって傾斜する傾斜部を有する枠部の内周に設けられた前記画面の外縁側に前記項目イメージを表示することを特徴とする表示操作プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書に対する印刷設定を行うための表示操作装置及びプログラム並びに画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル複合機等の画像形成装置としては、タッチパネル式の画面を有するパネルユニットを表示操作装置として備え、印刷指示や設定等の入力操作及びその入力結果の表示をパネルユニットの画面を通じて行うものが知られている。
【0003】
このような画像形成装置では、文書に対する印刷設定を行う場合、画面上に表示された操作キーの選択入力を行うのが一般的である。
【0004】
ところが、操作キーは、画面領域の制限により別画面として分散していることが多いので、コピー、ファックス、スキャナ等の動作モードでの詳細な条件(印刷設定)を指定するには、多数の操作キーによる入力が必要となる。
【0005】
特に、コピーやBOX印刷等を行う際、印刷設定として給紙元や排紙先並びに印刷後の用紙に対して行われる後処理等の条件を指定する場合などである。
【0006】
このため、ユーザーにとっては、印刷設定のためのキー操作が分かりにくく、手間がかかるという問題がある。
【0007】
これに対し、特許文献1には、画面上の所定領域に対するポインタ(例えば、ユーザーの指)の動き(ジェスチャー)を抽出し、その抽出情報に基づく指令を装置に対して与える技術が開示されている。
【0008】
この技術では、ジェスチャーに応じて異なる指令を装置に対して行うことができる。
【0009】
しかし、複数の指令毎に異なるジェスチャーが設定されているので、指令を入力するための操作が複雑で困難なものになる問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平10−91320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明が解決しようとする問題点は、文書に対する印刷設定を行うための操作が複雑で困難なものになる点である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、文書に対する印刷設定を容易にするために、文書に対する印刷設定の項目毎の設定内容を示す項目イメージを画面上に表示するイメージ表示部と、前記画面上で前記項目イメージを所定の項目設定領域内へ投入する設定操作を受け付ける設定操作受付部と、前記設定操作がなされた項目イメージに対応する前記項目の設定内容に基づく設定を行う設定処理部とを備え、前記画面は、枠部の内周に設けられ、前記枠部は、前記画面に向かって傾斜する傾斜部を有し、前記イメージ表示部は、前記項目イメージを前記画面の外縁側に表示することを表示操作装置の最も主な特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、各項目イメージを項目設定領域内に投入する設定操作を行うだけで、回数が少なくかつ直感的な操作によって、文書に対する印刷設定を容易に行うことできる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】パネルユニットを有する画像形成装置の構成を示すブロック図である(実施例1)。
図2】パネルユニットの外観構造を示す斜視図である(実施例1)。
図3】表示操作画面に表示される印刷設定画面の表示画面例である(実施例1)。
図4】画像形成装置の表示操作処理を示すフローチャートである(実施例1)。
図5】印刷設定画面上での印刷設定操作を示す概念図である(実施例1)。
図6】印刷設定画面上での指の動きを示す拡大概念断面図である(実施例1)。
図7】変形例に係る印刷設定画面の表示画面例である(実施例1)。
図8】パネルユニットを有する画像形成装置の構成を示すブロック図である(実施例2)。
図9】プレビューイメージを有する印刷設定画面の表示画面例である(実施例2)。
【発明を実施するための形態】
【0015】
文書に対する印刷設定を容易に行わせるという目的を、文書に対する印刷設定の項目毎の設定内容を示す項目イメージを画面上に表示し、その項目イメージを画面上で所定の項目設定領域内へ投入する設定操作を行うことで対応する項目の設定内容に基づく設定を行う表示操作装置により実現した。
【0016】
この表示操作装置は、タッチパネル式のパーソナルコンピューター等の情報処理装置や画像形成装置のパネルユニットで印刷設定を行う場合等に適用することができる。
【0017】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0018】
[画像形成装置の構成]
図1は、パネルユニットを有する画像形成装置を示すブロック図である。
【0019】
図1の画像形成装置1は、例えばデジタル複合機等であり、用紙上に印刷を行うプリント機能等の各種の機能を備えている。本実施例の画像形成装置1は、それらの機能に応じた構成の他に、表示操作装置としてのパネルユニット3を備えている。なお、図1では、各種機能に応じた構成は省略している。
【0020】
パネルユニット3は、表示操作画面5及びパネル制御部7等を備えている。
【0021】
表示操作画面5は、タッチパネル式の液晶表示画面等からなり、画像形成装置1に対する印刷設定の入力操作及びその入力結果の表示等を行わせるものである。入力操作は、ユーザーの指や専用のペン等によって行うことが可能である。ただし、以下においては、ユーザーの指によることを前提に説明する。
【0022】
図2は、パネルユニットの外観構造を示す斜視図である。表示操作画面5は、パネルユニット3のハウジング部31に対して、テンキー等の各種操作キー32と共に設けられている。この表示操作画面5は、ハウジング部31に設けられた開口33から表面上に臨んでいる。ハウジング部31の開口33に対する縁部は、表示操作画面5の枠部34を構成しており、枠部34は、表示操作画面5に向けて傾斜した傾斜部となっている。
【0023】
図1のパネル制御部7は、プロセッサー及びその動作プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)等からなる。パネル制御部7は、表示操作プログラムを実行することにより、表示操作画面5上での入力操作及びその入力結果の表示を制御する。具体的には、パネル制御部7がイメージ表示部71、設定操作受付部72、設定確定部73、設定処理部74として機能する。
【0024】
イメージ表示部71は、イメージ表示機能を実現し、文書に対する印刷設定の項目毎の設定内容を示す項目イメージを表示操作画面5上に表示する。印刷設定の項目は、例えば給紙元、排紙先、後処理の設定などがあり、項目イメージは、それらの項目の少なくとも一つを示すものが表示される。
【0025】
また、本実施例のイメージ表示部71は、後述する項目設定領域内の領域用イメージとして画像形成装置1の装置イメージを表示する。なお、領域用イメージとしては、画像形成装置1の形態を模した装置イメージに限らず、例えば矩形形状等のように任意の形状を採用することが可能である。
【0026】
図3は、表示操作画面5上に表示される印刷設定画面の一例を示している。本実施例では、印刷設定画面5Aとして、表示操作画面5上に項目イメージ51,52,53,及び54並びに装置イメージ55が表示されている。
【0027】
項目イメージ51〜54は、表示操作画面5の上下左右の外縁側にそれぞれ配置されている。本実施例においては、項目イメージ51〜54が表示操作画面5の外縁に接するように沿って配置されている。
【0028】
これら項目イメージ51〜54は、印刷設定の項目である後処理や給排紙設定に対して複数の設定内容を示すものとなっている。
【0029】
本実施例の項目イメージ51としては、後処理用の項目であるパンチに対して2穴及び3穴の設定内容を示す項目イメージ51A,51B、並びに後処理用の項目であるステープルに対して左上、左下、及び2点の設定内容を示す項目イメージ51C〜Eを有している。
【0030】
項目イメージ52としては、後処理用の項目且つ設定内容である中折り、中綴じ、両面を示す項目イメージ52A〜Cを有している。
【0031】
項目イメージ53は、給排紙設定の項目である給紙元のカセットに対して選択可能なカセットを設定内容として示す項目イメージ53A〜Eを有している。なお、項目イメージ53の「MP tray」は、手差しトレーを意味し、「Cass 1」等は、画像形成装置1に備えられて選択可能な複数のカセットを示している。
【0032】
項目イメージ54は、給排紙設定の項目である排紙先のトレーに対して選択可能なトレーA〜Cを設定内容として示す項目イメージ54A〜Cを有している。
【0033】
なお、項目イメージは、上述のものに限られるものではなく、画像形成装置1の構成や仕様に応じて任意に設定可能である。
【0034】
これら項目イメージ51〜54で囲まれるように、装置イメージが表示操作画面5の中央部に位置している。
【0035】
図1において、設定操作受付部72は、設定操作受付機能を実現し、図3の表示操作画面5上で項目イメージ51〜54を項目設定領域内へ投入する設定操作を受け付ける。本実施例の項目設定領域は、装置イメージ55と重ねて設定されている。ただし、項目設定領域は、装置イメージ55よりも大きい領域とすることも可能である。
【0036】
設定処理部74は、設定処理機能を実現し、図3の表示操作画面5上で上述の設定操作がなされた項目イメージに対応する項目の設定内容に基づく設定を行う。この設定は、項目イメージ51〜54に対応する項目及び設定内容を対応付けておくことで実現できる。こうして本実施例では、給紙元、排出先、後処理等の印刷設定がなされる。
【0037】
設定反映部73は、設定反映機能を実現し、設定が行われた項目の設定内容を表示操作画面5上に反映する。本実施例では、項目イメージを設定操作前よりも薄い色で表示し、対応する項目の設定内容が設定されていることを識別可能にする。
[表示操作処理]
図4は、画像形成装置の表示操作処理を示すフローチャートである。
【0038】
本実施例の表示操作処理としては、例えばコピー時やボックス印刷時等に給紙元、排出先、後処理設定を含む印刷設定を行う。なお、ボックス印刷は、画像形成装置1内の文書ボックスに記憶された画像データ(ボックス文書)による印刷を行う処理である。
【0039】
ステップS1では、「設定画面の表示」が行われる。この処理では、イメージ表示部71が、図3のように印刷設定画面5Aを表示操作画面5上に表示する。すなわち、操作表示画面5の中央部に装置イメージ55を配し、装置イメージ55を取り囲むようにして表示画面5の上左右の外縁に沿って項目イメージ51〜54を配置する。
【0040】
こうしてステップS1が完了するとステップS2へ移行する。
【0041】
ステップS2では、「項目イメージの投入あり?」の処理が行われる。この処理では、設定操作受付部72が、印刷設定画面5A上の項目イメージ51〜54に対するユーザの指による設定操作を受け付ける。ここで受け付ける設定操作は、項目イメージ51〜54のいずれかの装置イメージ55内への投入操作である。
【0042】
なお、投入操作は、少なくとも項目イメージ51〜54のいずれかと装置イメージ55とを結ぶ軌跡を表示操作画面5上で指により描くことを意味する。より詳しくは、表示操作画面5上で項目イメージ51〜54のいずれかを指で選択した(触れた)後、表示操作画面5上で装置イメージ55まで指をずらして選択を解除する(離す)ことである。
【0043】
項目イメージ51〜54のいずれかに対する設定操作を受け付けた場合は、ステップS3に移行し(YES)、その設定操作を受け付けない限りは、ステップS2の処理を繰り返す(NO)。
【0044】
図5は、図3の印刷設定画面上での設定操作を示す概念図である。
【0045】
図5の例では、給紙元である「Cass 2」の項目イメージ53C、排紙先である「Tray C」の項目イメージ54C、及び後処理のステープルを設定するための「左上 staple」の項目イメージ51Cに対して設定操作が受け付けられる。
【0046】
ステップS3では、「印刷設定」が行われる。この処理では、設定処理部74が、設定操作がなされた項目イメージに対応する項目の設定内容に基づく設定を行う。図5の例では、項目イメージ53C,54C,及び51Cに対応する給紙元カセット2、排紙トレーC、及び用紙の左上へのステープルが設定される。
【0047】
こうしてステップS3が完了してステップS4に移行する。
【0048】
ステップS4では、「設定の反映」が行われる。この処理では、設定反映部73が、ステップS3で設定された給紙元や排出先の設定、或いは後処理設定などの設定を印刷設定画面5A上に反映する。
【0049】
この反映は、上述のように、印刷設定画面5A上で項目イメージを設定操作前よりも薄い色で表示し、対応する項目の設定内容が設定されていることを識別可能にする。図5の例では、例えば項目イメージ54C、53C、及び51Cが設定操作前よりも薄い色で表示される。
【0050】
こうして設定の反映が完了すると、ステップS5に移行する。
【0051】
ステップS5では、「設定確定?」の処理が行われる。この処理では、設定処理部74が、設定完了のトリガー操作が行われたか否かを判断する。
【0052】
トリガー操作が行われていない場合は、ステップS5の処理を繰り返し(NO)、トリガー操作が行われた場合は、ステップS6に移行する(YES)。
【0053】
ステップS6では、「設定完了処理」が行われる。この処理では、設定処理部74がステップS5でトリガー操作が行われるまでに設定された印刷設定の設定内容を確定させ、上記一連の表示操作処理を終了する。
【0054】
このように表示操作処理によれば、印刷設定画面5A上で項目イメージ51〜54を装置イメージ55に投入するように設定操作を直観的に行うことで、給紙元、排出先、或いは後処理の設定を行うことができる。
[設定操作]
図6は、図3の印刷設定画面5上での設定操作時の指の動きを示し、(A)は、本実施例に係る拡大概略断面図、(B)は、比較例に係る拡大概略断面図である。なお、図6では、項目イメージ54Cに対する設定操作を例にしている。
【0055】
本実施例の設定操作を行う際は、図2のパネルユニット3において、図6(A)のようにユーザーが指Fを表示操作画面5の周囲に位置するハウジング部31の枠部34上に置く。このとき、表示操作画面5上の設定操作の対象となる項目イメージ51〜54のいずれか(図6(A)の例では項目イメージ54C)に凡そ対応させるようにする。この対応付けは、項目イメージ51〜54が表示操作画面5の外縁側に配置されているので、容易に行わせることができる。
【0056】
この状態で、矢印Aのように枠部34の傾斜に応じて指Fを表示操作画面5側にスライドさせて、対応させた項目イメージ51〜54のいずれか(図6(A)の例では項目イメージ54C)に触れる。そして、表示操作画面5上で装置イメージ55まで指をスライドさせて設定操作が行われることになる。
【0057】
このように、設定操作の際は、予めハウジング部31の枠部34上に指を置くことで、表示操作画面5の外縁側に位置する設定操作の対象となる項目イメージ51〜54のいずれかに凡そ対応させることができ、その状態で指Fを表示操作画面5側に安定的にスライドさせて対象となる項目イメージ51〜54のいずれかに確実に触れることが可能となる。
【0058】
これに対し、図6(B)のように表示操作画面5上で項目イメージ51〜54を直接狙って触れる場合、指の動きが不安定であるから、項目イメージ51〜54の大きさ等によっては対象となるもの(図6(A)の例では項目イメージ54C)に触れることが困難になるおそれがある。
[実施例1の効果]
本実施例は、文書に対する印刷設定の項目毎の設定内容を示す項目イメージ51〜54を表示操作画面5上に表示するイメージ表示部71と、表示操作画面5上で項目イメージ51、52、53及び54を所定の項目設定領域内へ投入する設定操作を受け付ける設定操作受付部72と、設定操作がなされた項目イメージ51〜54に対応する項目の設定内容に基づく設定を行う設定処理部74とを備える。
【0059】
従って、本実施例では、各項目イメージを項目設定領域内に投入する設定操作を行うだけで、回数が少なくかつ直感的な操作によって、印刷設定を容易に行うことできる。
【0060】
また、本実施例イメージ表示部71は、項目設定領域内に領域用イメージとしての画像形成装置1の装置イメージ55を表示する。
【0061】
従って、本実施例では、装置イメージ55を確認しながら容易且つ確実に項目イメージを項目設定領域内に投入する操作を行わせることができる。
【0062】
また、本実施例では、表示操作画面5が枠部34の内周に設けられ、枠部34が表示操作画面5に向かって傾斜する傾斜部を有し、イメージ処理部71が項目イメージ51〜54を表示操作画面5の外縁側に表示する。
【0063】
また、本実施例では、操作表示画面5は、周辺部との間に段差を有し、イメージ表示部71は、項目イメージを操作表示画面5の上下左右のエッジ部に表示する。
【0064】
従って、設定操作の際は、予め枠部34上に指を置くことで、表示操作画面5の外縁側に位置する設定操作の対象となる項目イメージ51〜54のいずれかに凡そ対応させることができ、その状態で指Fを表示操作画面5側に安定的にスライドさせて対象となる項目イメージ51〜54のいずれかに確実に触れることが可能となる。
[変形例]
図7は、本実施例の変形例に係り、印刷設定画面の表示画面例である。
【0065】
本変形例では、項目イメージ51〜54をドラッグアンドドロップによる設定操作で装置イメージ55の画像領域内に移動させて投入できるようにした。図7の例では、項目イメージ53C,54C,及び51Cをドラッグアンドドロップして装置イメージ55の画像領域内に投入する設定性操作を行っている。
【0066】
かかる変形例では、装置イメージ55に投入されている項目イメージから設定内容を直観的且つ容易に把握できる。
【実施例2】
【0067】
図8は、パネルユニットを有する画像形成装置の構成を示すブロック図、図9は、プレビューイメージを有する印刷設定画面の一例、である。なお、本実施例は、基本構成が上記実施例1と共通するため、対応する構成部分に同符号を付して重複した説明を省略する。
【0068】
本実施例の画像形成装置1では、図8のように、パネルユニット3のパネル制御部7が、さらにプレビューイメージ表示部75として機能する。
【0069】
プレビューイメージ表示部75は、図9のように、印刷される文書のプレビューイメージ60を表示操作画面5上のプレビュー表示領域内に表示する。なお、本実施例のプレビューイメージは、プレビュー表示領域に重なっている。本実施例のプレビューイメージ60は、装置イメージ55に隣接して表示操作画面5の中央部付近に表示される。
【0070】
プレビューイメージ(プレビュー表示領域)60に対しては、後処理のための項目イメージ51及び52を投入する後処理操作設定が可能となっている。
【0071】
このため、本実施例のイメージ表示部71は、少なくとも用紙の後処理のための項目イメージ51及び52を表示操作画面5上に表示する。なお、本実施例の操作設定も、設定操作受付部72によって受け付けられる。
【0072】
こうして受け付けられた後処理設定操作に基づき、設定処理部74は、後処理設定操作がなされた項目イメージ51及び52に対応する後処理を設定する。この後処理設定は、プレビューイメージ表示部75により、プレビューイメージ60上に反映させることになる。
【0073】
図9の例では、「2点 staple」の項目イメージ51Eに対して後処理設定操作がなされ、2点のステープルがプレビューイメージ60上に反映されている。
【0074】
本実施例においては、上記実施例1の作用効果を奏することができるのに加え、プレビューイメージ60に対して直接後処理設定操作を行い、後処理設定を直感的に容易に行うことができる。しかも、後処理設定がプレビューイメージ60に反映されるので、後処理の全体イメージを把握し易くすることができる。
【符号の説明】
【0075】
1 画像形成装置
3 パネルユニット
5 表示操作画面
5A,5B,5C 印刷設定画面
51,52,53,54 項目イメージ
55 装置イメージ
60 プレビュー画像
71 イメージ表示部
72 設定操作受付部
73 設定確定部
74 設定処理部
75 プレビューイメージ表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9