【実施例】
【0035】
本発明は、以下の3つの実施例から、より良く理解されることができる。
【0036】
実施例1(従来技術に合致する)
24個の床によって構成され、各床の長さが1.1mであり、内半径が3.5mであるSCC装置について検討した。SCC装置は、供給原料注入口、脱着剤注入口、エキストラクト抜き出し口、およびラフィネート抜き出し口を有していた。
【0037】
種々の注入口または抜き出し口を同期式でシフトした。
【0038】
床を、以下の構成で、4つのクロマトグラフィー帯域に分配した:
5/9/7/3
すなわち、床の分配は、以下の通りであった:
・帯域1(脱着剤Dの注入口とエキストラクトEの抜き出し口との間)に5床;
・帯域2(エキストラクトEの抜き出し口と供給原料Fの注入口との間)に9床;
・帯域3(供給原料Fの注入口とラフィネートRの抜き出し口との間)に7床;
・帯域4(ラフィネートRの抜き出し口と脱着剤Dの注入口との間)に3床。
【0039】
用いた吸着剤は、BaXタイプのゼオライトであり、脱着剤は、パラジエチルベンゼンであった。温度は、175℃であり、圧力は15バールであった。
【0040】
供給原料の組成は、パラキシレン20%、オルトキシレン24%、メタキシレン51%、およびエチルベンゼン5%であった。切り替え周期は、70.8秒であった。
【0041】
供給原料および脱着剤の注入流量は、以下の通りであった:
・供給原料の注入流量 6.81m
3/分;
・脱着剤の注入流量 7.48m
3/分。
【0042】
加えて、帯域4の流量は、22.08m
3/分であって、エキストラクト抜き出し流量は、4.38m
3/分であった。
【0043】
シミュレーションで、パラキシレンの純度99.85%、パラキシレンの収率97.39%を得た。
【0044】
24個の床および25枚のプレートによって構成された吸着器全体にわたる圧力降下は、6.4バールであった。
【0045】
実施例2(本発明に合致する)
24個の床によって構成され、各床の長さが1.1mであり、内半径が3.5mである、本発明による装置について検討した。装置は、2つの供給原料注入口、2つの脱着剤注入口、2つのエキストラクト抜き出し口、および2つのラフィネート抜き出し口を有していた。
【0046】
種々の注入口または抜き出し口を同期式でシフトした。
【0047】
床を、以下の構成で、8つのクロマトグラフィー帯域に分配した:
2/5/3/2/2/5/3/2
すなわち、床の分配は、以下の通りであった:
・帯域1(脱着剤D1の注入口No.1と、エキストラクトE1の抜き出し口No.1との間)に2床;
・帯域2(エキストラクトE1の抜き出し口No.1と、供給原料F1の注入口No.1との間)に5床;
・帯域3(供給原料F1の注入口No.1と、ラフィネートR1の抜き出し口No.1との間)に3床;
・帯域4(ラフィネートR1の抜き出し口No.1と、脱着剤D2の注入No.2との間)に2床;
・帯域5(脱着剤D2の注入口No.2と、エキストラクトE2の抜き出し口No.2との間)に2床;
・帯域6(エキストラクトE2の抜き出し口No.2と、供給原料F2の注入口No.2との間)に5床;
・帯域7(供給原料F2の注入口No.2と、ラフィネートR2の抜き出し口No.2との間)に3床;
・帯域8(ラフィネートR2の抜き出し口No.2と、脱着剤D1の注入口No.1との間)に2床。
【0048】
用いた吸着剤は、BaXタイプのゼオライトであり、脱着剤は、パラジエチルベンゼンであった。温度は、175℃であり、圧力は15バールであった。
【0049】
供給原料の組成は、パラキシレン20%、オルトキシレン24%、メタキシレン51%、およびエチルベンゼン5%であった。切り替え周期は、141.6秒であった。
【0050】
供給原料および脱着剤の注入流量は、以下の通りであった:
・供給原料No.1の注入流量 3.405m
3/分;
・供給原料No.2の注入流量 3.405m
3/分;
・脱着剤No.1の注入流量 3.74m
3/分;
・脱着剤No.2の注入流量 3.74m
3/分。
【0051】
加えて、帯域4および帯域8の流量は、11.08m
3/分であって、2つのエキストラクトの抜き出し口の流量は、2.25m
3/分であった。
【0052】
シミュレーションで、パラキシレンの純度99.86%、パラキシレンの収率95.5%を得た。
【0053】
24個の床および25枚のプレートによって構成された吸着器全体にわたる圧力降下は、2.5バールであった。
【0054】
実施例3(本発明に合致する)
24個の床によって構成され、各床の長さが1.1mであり、内半径が3.5mである、本発明による装置について検討した。装置は、3つの供給原料注入口、3つの脱着剤注入口、3つのエキストラクト抜き出し口、および3つのラフィネート抜き出し口を有していた。
【0055】
種々の注入口および抜き出し口を非同期式でシフトし、これにより、クロマトグラフィー帯域の長さを非整数の数で得た(このことは、米国特許第6136198号明細書中に開示されている)。
【0056】
床を、以下の構成で、12個のクロマトグラフィー帯域に分配した:
1.5/3.2/2.1/1.2/1.5/3.2/2.1/1.2/1.5/3.2/2.1/1.2
すなわち、1周期中の床の分配は以下の通りであった(慣例により、周期の始まりと終わりは、脱着剤注入口のシフトによって規定されるものとして想定した):
・周期の始まりから42.6秒(周期の始まりに対して規定される)までは:
〇帯域1(脱着剤D1の注入口No.1と、エキストラクトE1の抜き出し口No.1との間)に1床;
〇帯域2(エキストラクトE1の抜き出し口No.1と、供給原料F1の注入口No.1との間)に3床;
〇帯域3(供給原料F1の注入口No.1と、ラフィネートR1の抜き出し口No.1との間)に2床;
〇帯域4(ラフィネートR1の抜き出し口No.1と、脱着剤D2の注入口No.2との間)に2床;
〇帯域5(脱着剤D2の注入口No.2と、エキストラクトE2の抜き出し口No.2との間)に1床;
〇帯域6(エキストラクトE2の抜き出し口No.2と、供給原料F2の注入口No.2との間)に3床;
〇帯域7(供給原料F2の注入口No.2と、ラフィネートR2の抜き出し口No.2との間)に2床;
〇帯域8(ラフィネートR2の抜き出し口No.2と、脱着剤D3の注入口No.3との間)に2床;
〇帯域9(脱着剤D3の注入口No.3と、エキストラクトE3の抜き出し口No.3との間)に1床;
〇帯域10(エキストラクトE3の抜き出し口No.3と、供給原料F3の注入口No.3との間)に3床;
〇帯域11(供給原料F3の注入口No.3と、ラフィネートR3の抜き出し口No.3との間)に2床;
〇帯域12(ラフィネートR3の抜き出し口No.3と、脱着剤D1の注入口No.1との間)に2床;
・42.6秒から63.9秒(周期の始まりに対して規定される)までは:
〇帯域1(脱着剤D1の注入口No.1と、エキストラクトE1の抜き出し口No.1との間)に1床;
〇帯域2(エキストラクトE1の抜き出し口No.1と、供給原料F1の注入口No.1との間)に3床;
〇帯域3(供給原料F1の注入口No.1と、ラフィネートR1の抜き出し口No.1との間)に3床;
〇帯域4(ラフィネートR1の抜き出し口No.1と、脱着剤D2の注入口No.2との間)に1床;
〇帯域5(脱着剤D2の注入口No.2と、エキストラクトE2の抜き出し口No.2との間)に1床;
〇帯域6(エキストラクトE2の抜き出し口No.2と、供給原料F2の注入口No.2との間)に3床;
〇帯域7(供給原料F2の注入口No.2と、ラフィネートR2の抜き出し口No.2との間)に3床;
〇帯域8(ラフィネートR2の抜き出し口No.2と、脱着剤D3の注入口No.3との間)に1床;
〇帯域9(脱着剤D3の注入口No.3と、エキストラクトE3の抜き出し口No.3との間)に1床;
〇帯域10(エキストラクトE3の抜き出し口No.3と、供給原料F3の注入口No.3との間)に3床;
〇帯域11(供給原料F3の注入口No.3と、ラフィネートR3の抜き出し口No.3との間)に3床;
〇帯域12(ラフィネートR3の抜き出し口No.3と、脱着剤D1の注入口No.1との間)に1床;
・63.9秒から106.5秒(周期の始まりに対して規定される)までは:
〇帯域1(脱着剤D1の注入口No.1と、エキストラクトE1の抜き出し口No.1との間)に1床;
〇帯域2(エキストラクトE1の抜き出し口No.1と、供給原料F1の注入口No.1との間)に4床;
〇帯域3(供給原料F1の注入口No.1と、ラフィネートR1の抜き出し口No.1との間)に2床;
〇帯域4(ラフィネートR1の抜き出し口No.1と、脱着剤D2の注入口No.2との間)に1床;
〇帯域5(脱着剤D2の注入口No.2と、エキストラクトE2の抜き出し口No.2との間)に1床;
〇帯域6(エキストラクトE2の抜き出し口No.2と、供給原料F2の注入口No.2との間)に4床;
〇帯域7(供給原料F2の注入口No.2と、ラフィネートR2の抜き出し口No.2との間)に2床;
〇帯域8(ラフィネートR2の抜き出し口No.2と、脱着剤D3の注入口No.3との間)に1床;
〇帯域9(脱着剤D3の注入口No.3と、エキストラクトE3の抜き出し口No.3との間)に1床;
〇帯域10(エキストラクトE3の抜き出し口No.3と、供給原料F3の注入口No.3との間)に4床;
〇帯域11(供給原料F3の注入口No.3と、ラフィネートR3の抜き出し口No.3との間)に2床;
〇帯域12(ラフィネートR3の抜き出し口No.3と、脱着剤D1の注入口No.1との間)に1床;
・63.9秒(周期の始まりに対して規定される)から周期の終わりまでは:
〇帯域1(脱着剤D1の注入口No.1と、エキストラクトE1の抜き出し口No.1との間)に2床;
〇帯域2(エキストラクトE1の抜き出し口No.1と、供給原料F1の注入口No.1との間)に3床;
〇帯域3(供給原料F1の注入口No.1と、ラフィネートR1の抜き出し口No.1との間)に2床;
〇帯域4(ラフィネートR1の抜き出し口No.1と、脱着剤D2の注入口No.2との間)に1床;
〇帯域5(脱着剤D2の注入口No.2と、エキストラクトE2の抜き出し口No.2との間)に2床;
〇帯域6(エキストラクトE2の抜き出し口No.2と、供給原料F2の注入口No.2との間)に3床;
〇帯域7(供給原料F2の注入口No.2と、ラフィネートR2の抜き出し口No.2との間)に2床;
〇帯域8(ラフィネートR2の抜き出し口No.2と、脱着剤D3の注入口No.3との間)に1床;
〇帯域9(脱着剤D3の注入口No.3と、エキストラクトE3の抜き出し口No.3との間)に2床;
〇帯域10(エキストラクトE3の抜き出し口No.3と、供給原料F3の注入口No.3との間)に3床;
〇帯域11(供給原料F3の注入口No.3と、ラフィネートR3の抜き出し口No.3との間)に2床;
〇帯域12(ラフィネートR3の抜き出し口No.3と、脱着剤D1の注入口No.1との間)に1床。
【0057】
用いた吸着剤は、BaXタイプのゼオライトであり、脱着剤は、パラジエチルベンゼンであった。温度は、175℃であり、圧力は15バールであった。
【0058】
供給原料の組成は、パラキシレン20%、オルトキシレン24%、メタキシレン51%、およびエチルベンゼン5%であった。切り替え周期は、212.4秒であった。
【0059】
供給原料および脱着剤の注入流量は、以下の通りであった:
・供給原料No.1の注入流量 2.27m
3/分;
・供給原料No.2の注入流量 2.27m
3/分;
・供給原料No.3の注入流量 2.27m
3/分;
・脱着剤No.1の注入流量 2.493m
3/分;
・脱着剤No.2の注入流量 2.493m
3/分;
・脱着剤No.3の注入流量 2.493m
3/分。
【0060】
加えて、帯域4、8、および12の流量は、7.36m
3/分であって、3つのエキストラクト抜き出し流量は、1.46m
3/分であった。
【0061】
シミュレーションで、パラキシレンの純度99.82%、パラキシレンの収率95.54%を得た。
【0062】
24個の床および25枚のプレートによって構成された吸着器全体にわたる圧力降下は、1.5バールであった。