(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ピント制御手段の前記実距離に基づく前記ピント距離の設定において、前記センサによって測定される第1実距離と、前記センサによって測定され、且つ前記第1実距離よりも長い第2実距離との差分は、前記第1実距離に応じて前記ピント制御手段が設定する第1ピント距離と、前記第2実距離に応じて前記ピント制御手段が設定する第2ピント距離との差分よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
前記ピント制御手段の前記実距離に基づく前記ピント距離の設定において、前記センサによって測定される第1実距離と、前記第1実距離に応じて前記ピント制御手段が設定する第1ピント距離との差分は、前記センサによって測定され、且つ前記第1実距離よりも長い第2実距離と、前記第2実距離に応じて前記ピント制御手段が設定する第2ピント距離との差分よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のHMDにおいて、実際には、目から対象物までの距離に対して、ピント距離を一致させたからといって、そのピント距離が、使用者が感覚的に見やすいと感じるピント距離になるとは限らない。そのため、対象物までの距離に応じて使用者が見やすいと感じる位置にピント調整をすることができていない可能性があった。
【0005】
本発明の目的は、使用者の見やすい位置に画像のピント距離を自動で合わせることができるヘッドマウントディスプレイ、制御方法、及び制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様に係るヘッドマウントディスプレイは、画像を形成する画像光を第1方向に出力する画像光出力部と、前記画像光を前記第1方向に交差する第2方向に偏向し、前記第2方向と反対側の外界からの光を前記第2方向に透過する偏向部材と、前記第1方向において前記画像光出力部と前記偏向部材との間に配置され、複数の光学面を有する接眼光学部と、前記複数の光学面のうちの何れか一つと、前記画像光出力部との前記第1方向の相対距離を移動する移動機構と、前記外界の対象物までの実距離を測定するセンサと、前記センサによって測定された前記実距離に基づき前記移動機構を制御して、前記接眼光学部によるピント距離を、前記実距離よりも小さい値に設定するピント制御手段とを備え
、前記ピント制御手段は、前記センサによって測定された実距離D1と、前記実距離D1よりも先に前記センサによって測定される実距離D2との差分が所定値以上の状態が一定時間以上継続したか否か判断する判断手段と、前記判断手段によって、前記状態が前記一定時間以上継続したと判断されたことに応じて、前記ピント距離を再設定する再設定手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
第1態様によれば、ピント距離を実距離よりも小さい値に合わせることで、使用者は従来に比して画像をより明確に視認できる。本発明は人間工学的な視点に基づくので、使用者は画像をより快適に視認できる。なお、「ピント距離」とは、HMDによって提示される虚像までの距離を意味する。
第1態様では、センサで測定された実距離D1に対し、それよりも先に測定された実距離D2との差分が所定値以上であっても、その状態が一定時間以上継続しなければ、ピント距離を再設定せずに、それまでのピント距離を保持する。これにより、例えば、顔を横方向に一瞬だけ向けたような場合、視点の方向が変更され、対象物までの実距離は変化するが、すぐに顔の位置が元に戻れば、ピント距離は変更されない。よって、ピント距離が短時間に複数回変更されることによって生じる不快感や疲労感を軽減できる。
【0008】
第1態様において、前記ピント制御手段の前記実距離に基づく前記ピント距離の設定において、前記センサによって測定される第1実距離と、前記センサによって測定され、且つ前記第1実距離よりも長い第2実距離との差分は、前記第1実距離に応じて前記ピント制御手段が設定する第1ピント距離と、前記第2実距離に応じて前記ピント制御手段が設定する第2ピント距離との差分よりも大きくしてもよい。この場合、実距離が長ければ長いほど、ピント距離は実距離よりも更に短くなるので、ヒトの眼球が有するピント調節機能に対応させることができる。よって、使用者は、実距離に応じて画像をより快適に視認できる。
【0009】
第1態様において、前記ピント制御手段の前記実距離に基づく前記ピント距離の設定において、前記センサによって測定される第1実距離と、前記第1実距離に応じて前記ピント制御手段が設定する第1ピント距離との差分は、前記センサによって測定され、且つ前記第1実距離よりも長い第2実距離と、前記第2実距離に応じて前記ピント制御手段が設定する第2ピント距離との差分よりも小さくしてもよい。この場合、実距離が長ければ長いほど、ピント距離は実距離よりも更に短くなるので、ヒトの眼球が有するピント調節機能に対応させることができる。よって、使用者は、実距離に応じて画像をより快適に視認できる。
【0010】
【0011】
第1態様において、前記ピント制御手段による前記ピント距離の設定範囲は、50〜300cmであってもよい。この場合、実際の現場で使用が想定される対象物までの距離を考慮し、ピント距離を50〜300cmの範囲内で設定可能とすることで、現場に見合った仕様とすることができる。
【0012】
第1態様において、前記ピント制御手段は、前記実距離と前記ピント距離の対応関係の情報であるピント情報が記憶されたメモリに記憶する前記ピント情報に基づき、前記センサによって測定された前記実距離に対応する前記ピント距離を設定し、前記ピント情報は、前記対象物までの距離をL、前記ピント距離をP、係数をα、βとした場合に、P=αL+βの一次式の情報を含み、前記αの範囲は0<α<1であってもよい。この場合、対象物までの距離とピント距離との関係は、一次式の関係に成り立つが、一次式の傾きであるαと切片であるβを設定することで、対象物までの実距離に対し、人間が見やすいと感じるピント距離を容易に算出して求めることができる。さらに、一次式の傾きであるαは1以下の数値であるので、実距離が長ければ長いほど、ピント距離は対象物の位置よりも手前になる。これにより、使用者は、実距離に応じて画像をより明確に視認できる。
果を奏することができる。
【0013】
本発明の第2態様に係る制御方法は、
ヘッドマウントディスプレイによって行われる制御方法であって、外界の対象物までの実距離を測定するセンサに対して測定指示を送信する送信ステップと、前記測定指示の送信に応じて、前記センサによって測定された前記実距離を示す実距離情報を受信する受信ステップと、前記受信ステップにて受信された前記実距離情報に基づいて、画像光出力部によって出力される画像光の、複数の光学面を含む接眼光学部によるピント距離を、前記実距離よりも小さい値に設定する設定ステップと、前記設定ステップにて設定された前記ピント距離に従って、前記接眼光学部の複数の光学面うちの何れか一つと、前記画像光出力部との間の距離を変更する移動機構を制御する制御ステップとを備え
、前記設定ステップは、前記センサによって測定された実距離D1と、前記実距離D1よりも先に前記センサによって測定される実距離D2との差分が所定値以上の状態が一定時間以上継続したか否か判断する判断ステップと、前記判断ステップにおいて、前記状態が前記一定時間以上継続したと判断されたことに応じて、前記ピント距離を再設定する再設定ステップとを備えたことを特徴とする。
【0014】
第2態様によれば、上記制御方法を、上記構成を備えるヘッドマウントディスプレイが行うことによって、第1態様と同じ効果を得ることができる。
【0015】
本発明の第3態様に係る制御プログラムは、外界の対象物までの実距離を測定するセンサに対して測定指示を送信する送信ステップと、前記測定指示の送信に応じて、前記センサによって測定された前記実距離を示す実距離情報を受信する受信ステップと、前記受信ステップにて受信された前記実距離情報に基づいて、画像光出力部によって出力される画像光の、複数の光学面を含む接眼光学部によるピント距離を、前記実距離よりも小さい値に設定する設定ステップと、前記設定ステップにて設定された前記ピント距離に従って、前記接眼光学部の複数の光学面うちの何れか一つと、前記画像光出力部との間の距離を変更する移動機構を制御する制御ステップと
をヘッドマウントディスプレイのコンピュータに実行させることを特徴とする制御プログラムであって、前記設定ステップは、前記センサによって測定された実距離D1と、前記実距離D1よりも先に前記センサによって測定される実距離D2との差分が所定値以上の状態が一定時間以上継続したか否か判断する判断ステップと、前記判断ステップにおいて、前記状態が前記一定時間以上継続したと判断されたことに応じて、前記ピント距離を再設定する再設定ステップとを備えたことを特徴とする。
【0016】
第3態様によれば、上記制御プログラムを、上記構成を備えるヘッドマウントディスプレイのコンピュータに実行させることによって、第1態様と同じ効果を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を具体化した一実施形態であるヘッドマウントディスプレイ1(以下、HMD1という。)について、図面を参照して説明する。以下説明において、
図1の上方、下方、右斜め下方、左斜め上方、右斜め上方、左斜め下方が、夫々、HMD1の上方、下方、前方、後方、右方、左方である。本実施形態において、種々の構成における位置関係及び方向関係の理解を助ける為、関連する図面において、HMD1の上方、下方、前方、後方、右方及び左方は、三次元デカルト座標系の軸を参照して説明する。
【0019】
先ず、HMD1の構成を説明する。HMD1は、投影装置(以下、ヘッドディスプレイ又はHDという。)10及び制御装置(以下、コントロールボックス又はCBという。)50を備える。HD10は、例えば、専用の装着具である眼鏡5に装着して使用される。HD10は使用者の左の眼球に画像光を照射する。HD10はハーネス7を介してCB50と着脱可能に接続する。CB50は例えば使用者の腰ベルト等に装着して使用される。CB50はHD10を制御する。
【0020】
図1,
図2を参照して、HD10の構成を説明する。HD10は筐体2を備える。筐体2は四角筒状の樹脂部材である。筐体2は投影ユニット30(
図2参照)を内蔵する。投影ユニット30は画像光を生成し、筐体2の左端側の開口部2Aを通過して左方向に出射する。開口部2Aには樹脂製のハーフミラーホルダ25(以下、HMホルダ25という。)が回動可能に軸支されている。HMホルダ25は樹脂製のハーフミラー3(以下、HM3という)を保持する。ハーフミラー3(以下、HM3という。)は投影ユニット30の出射光の少なくとも一部(例えば半分)を反射する。HMD1が使用者に装着されている場合、反射された出射光は、使用者の左の眼球(図示略)に入射する。入射した光は、目の水晶体によって網膜上に結像することで、虚像(画像)が使用者に視認される。また、HM3は、外界の実像からの少なくとも一部(例えば半分)の外界光を透過する。HMD1が使用者に装着されている場合、透過した外界光は、使用者の左の眼球(図示略)に入射する。よって、使用者は自己の視野内において外界の実像に重畳して画像を視認できる。なお、HM3の代わりに、プリズムや回折格子のような偏向部材を用いてもよい。
【0021】
筐体2の前面の左右方向中央部には縦長のスリット9Aが設けられている。スリット9Aにはアジャスタ16の一部が露出する。アジャスタ16は後述するモータ22の駆動によって回転する。HMD1はモータ22の駆動を制御することにより、使用者によって視認される画像のピント距離を調整する。尚、「ピント距離」とは、HMD1によって提示される画像までの距離を意味する。また、使用者は、アジャスタ16を指で上下方向に回転させることによって、手動でも画像のピント距離の調整ができる。
【0022】
図2を参照して、投影ユニット30の構成を説明する。投影ユニット30は、レンズホルダ15、接眼光学部120、液晶ホルダ17、液晶装置(LCD)14、アジャスタ16等を備える。レンズホルダ15は筒状に形成され、その内側に接眼光学部120が保持されている。接眼光学部120は、3枚のレンズ111,112,113を備える。レンズ111〜113の光軸は、レンズホルダ15の筒状の内部中心を左右方向に延びる軸線上に位置する。接眼光学部120は、液晶装置14から出射される画像光を集光して筐体2の開口部2Aに導く。なお、「集光」とは、拡散する画像光の拡散度合いを低減する光学的作用のことを意味する。即ち、「集光」とは、接眼光学部120によって、画像光が収束光又は平行光に変換される構成に限定されない。液晶ホルダ17は液晶装置14を保持する。液晶装置14は液晶素子と光源を備える。液晶装置14はコンテンツ画像を表示可能である。コンテンツ画像は静止画像又は動画像である。液晶装置14は、CB50からハーネス7を介して送信される映像信号に基づき、画像光を出射する。
【0023】
アジャスタ16はリング状である。アジャスタ16は液晶ホルダ17の外周部に装着して取り付けられている。液晶ホルダ17の外周面には螺旋状の溝カム17Aが設けられている。アジャスタ16の内周面には係合部(図示略)が設けられている。係合部は液晶ホルダ17の溝カム17Aに係合し、溝カム17Aに沿って移動する。アジャスタ16は筐体2内で上下左右方向に位置決めされている。それ故、アジャスタ16はその位置で回転する。アジャスタ16を一方向又は反対方向に回転させると、係合部が溝カム17Aを摺動し、液晶ホルダ17が左右方向に移動する。これにより、液晶装置14と接眼光学部120との距離が変わるので、HMD1によって提示される画像のピント距離を調整できる。
【0024】
そして、筐体2の内部には、投影ユニット30に隣接して、ギア21とモータ22が設けられている。ギア21の外形は、円柱状である。ギア21の外周面には、歯部(図示略)が形成される。一方、アジャスタ16の外周面にも、歯部(図示略)が形成される。ギア21の外周面に形成された歯部と、アジャスタ16の外周面に形成された歯部とは、互いに噛合する。ギア21はモータ22の出力軸に連結する。モータ22は、CB50からハーネス7を介して送信される制御信号に基づき、回転する。モータ22は、例えば、受信したパルス数に応じた角度を回転駆動されるステッピングモータである。モータ22は、ギア21を介してアジャスタ16を回転させる。後述するが、本実施形態のHMD1は、測距離センサ20によって測定される外界の対象物までの実距離に応じて、モータ22の回転量を制御し、アジャスタ16を回転させる。これにより、HMD1は画像のピント調整を自動で行うことができる。
【0025】
眼鏡5は、HD10を使用者の頭部に保持する。眼鏡5はフレーム6と支持部4を備える。フレーム6の形状は通常の眼鏡と略同一である。フレーム6のうち、左眼用レンズを支えるリム部の上面右端に支持部4が設けられる。支持部4はHD10の筐体2を保持する。支持部4は筐体2の保持位置を上下方向及び左右方向に移動できる。使用者は、筐体2を上下方向及び左右方向に移動させることにより、左の眼球の位置とHM3の位置とが前後方向に並ぶように位置を調整できる。また、フレーム6の中央上部には、測距離センサ20が取り付けられている。測距離センサ20は、外界の対象物までの距離を測定するものであり、例えば、赤外線センサ、超音波センサ等の各種センサを利用できる。
【0026】
なお、HD10は、使用者が日常的に使用する眼鏡、ヘルメット、ヘッドホンなど、眼鏡5以外の他の装着具に取り付けられてもよい。液晶装置14は他の空間変調素子であってもよい。例えば、液晶装置14は、画像信号に応じた強度のレーザ光を2次元走査して画像表示を行う網膜走査型表示部、及び有機EL(Organic Electro-luminescence)ディスプレイであってもよい。また、
図1では、支持部4及びHD10がフレーム6の右側に設けられるが、支持部4及びHD10はフレーム6の左側に設けられてもよい。この場合、HMD1が使用者に装着されている状態で、画像光は使用者の右の眼球に入射する。
【0027】
CB50の構成を説明する。CB50は、例えば使用者の腰ベルトや腕等に取り付けられる。CB50はHD10を制御する。CB50は、ハーネス7を介してHD10と着脱可能に接続する。CB50は、筐体60、操作スイッチ61、電源スイッチ62等を操作面に備える。筐体60の形状は、縁部の丸い略直方体である。操作スイッチ61は、HD10における各種設定、及び使用時における各種操作等を行う為のスイッチである。電源スイッチ62は、HMD1の電源をオン又はオフする為のスイッチである。電源スイッチ62には、電源ランプ63が内蔵されている。
【0028】
図3を参照し、HMD1の電気的構成を説明する。先ず、HD10の電気的構成を説明する。HD10はCPU11を備える。CPU11には、RAM12、プログラムROM13、液晶装置14、インターフェイス18、接続コントローラ19に電気的に接続されている。RAM12は各種データを一時的に記憶する。プログラムROM13はCPU11が実行するプログラム及びOSを記憶する。プログラムはOS上で実行される。プログラム及びOSは、HMD1の出荷時にプログラムROM13に記憶される。インターフェイス18は、測距離センサ20に接続し、信号の入出力を制御する。接続コントローラ19は、ハーネス7を介してCB50の接続コントローラ58に接続し、有線通信を行う。測距離センサ20はインターフェイス18を介して、CPU11に電気的に接続されている。
【0029】
なお、HD10は、フラッシュROMを更に備えてもよい。フラッシュROMには、CPU11が実行するプログラムが記憶されてもよい。CPU11はフラッシュROMに記憶されたプログラムを実行してもよい。プログラムROM13及びフラッシュROMには、CB50のCPU51が実行するプログラムが記憶されてもよい。CPU11は、CB50のCPU51が実行する処理と同じ処理を、CPU51の代わりに実行してもよい。
【0030】
次に、CB50の電気的構成を説明する。CB50はCPU51を備える。CPU51には、RAM52、プログラムROM53、フラッシュROM54、インターフェイス55、ビデオRAM56、画像処理部57、接続コントローラ58、及び無線通信部59が電気的に接続されている。RAM52は各種データを一時的に記憶する。プログラムROM53はCPU51が実行するプログラム及びOSを記憶する。プログラムには、本発明の「ピント距離制御プログラム」が含まれる。ピント距離制御プログラムは、後述するピント距離制御処理(
図8参照)を実行する為のプログラムである。プログラムはOS上で実行される。プログラム及びOSは、HMD1の出荷時にプログラムROM53に記憶される。フラッシュROMは各種情報の他、後述するピント情報を記憶する。
【0031】
インターフェイス55は、操作スイッチ61、電源スイッチ62、及び電源ランプ63に接続し、信号の入出力を制御する。画像処理部57は、HD10の液晶装置14に表示する画像を形成し、ビデオRAM56に一時的に記憶する。接続コントローラ58は、ハーネス7を介してHD10の接続コントローラ19に接続し、有線通信を行う。無線通信部59は、インターネット、LAN等に接続されたアクセスポイント(図示略)を介して、インターネット、LAN等に接続された周辺機器と通信を行う。周辺機器の例として、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット型携帯端末、サーバ等が挙げられる。
【0032】
なお、CB50のフラッシュROM54に、CPU51が実行するプログラムが記憶されてもよい。CPU51は、フラッシュROM54に記憶されたプログラムを実行してもよい。プログラムROM53及びフラッシュROM54には、HD10のCPU11が実行するプログラムが記憶されてもよい。CPU51は、HD10のCPU11が実行する処理と同じ処理を、CPU11の代わりに実行してもよい。
【0033】
また、HMD1は、プログラムを、無線通信部59を介してプログラムダウンロード用のサーバからダウンロードし、インストールしてもよい。例えば、サーバの記憶装置に保存されているプログラムは、コンピュータで読み取り可能な一時的な記憶媒体(例えば、伝送信号)として、サーバからHMD1に送信されてもよい。プログラムは、HMD1が備えるコンピュータで読み取り可能な記憶装置、例えば、フラッシュROMに保存されてもよい。CPU11は、フラッシュROMに記憶されたプログラムに基づいてプログラムを実行してもよい。CPU51は、フラッシュROM54に記憶されたプログラムに基づいてプログラムを実行してもよい。記憶装置は、例えばROM、フラッシュROM、HDD、RAMなどの、一時的な記憶媒体を除く非一時的な記憶媒体であってもよい。非一時的な記憶媒体は、データを記憶する時間の長さに関わらず、データを留めておくことが可能なものであってもよい。
【0034】
さらに、HMD1の構成は上記実施形態に限定されず、例えば、HD10とCB50とが一体となった構成であってもよい。HD10のCPU11とCB50のCPU51とは、ハーネス7の代わりに無線によって通信を行ってもよい。
【0035】
次に、HMD1使用時に自動的に調整されるピント距離を検討する為に行った実験1、2について説明する。実験1では、被験者が好むピント距離について検討を行った。実験2では、外界の対象物までの実距離と被験者が合わせるピント距離との関係について検討を行った。
【0036】
先ず、実験1,2の共通する試験条件について説明する。被験者は、実験1、実験2において、青年層21名((年齢:21±1.3歳)うち女子11名)とした。なお、被験者から中年層を除いた理由は、ヒトの水晶体の弾力性は加齢とともに弱まることが知られており、近いところを見るときに必要な調整力が不足する所謂「老視」の影響を可能な限り無くす為である。実験開始前に、各被験者の優位眼と視力を測定した。HMDは、
図1に示すHMD1と同じタイプの単眼シースルー型のHMD100(
図5参照)を使用した。HMD100は、被験者自身が筐体のアジャスタを操作することによって、30cm〜300cmの間で連続的にピント距離を変化させることができる機能を有する。また、裸眼者用と眼鏡者用のフレームが用意されており、また裸眼者は通常のフレームを、眼鏡者は自身の眼鏡と併用できるフレームを用いた。被験者は非優位眼で情報を視認するようにHMDを装着した。
【0037】
[実験1]:被験者が好むピント距離の検討
被験者には、HMD100を装着して
図4に示すテキスト画像を視認してもらい、最も見易いと感じるピント距離にアジャスタを調整(但し、ピント距離は被験者には分からない。)するように指示した。そして、各被験者が夫々選択したピント距離を記録した。
【0038】
[実験2]:実距離と被験者が合わせるピント距離との関係の検討
図5に示すように、被験者には、HMD100を装着し、17インチのディスプレイ71の前に座ってもらい、ディスプレイ71とHMD100の両者に提示される同一のテキストのピントが合致するようにアジャスタを調整(但し、ピント距離は被験者にはわからないようにした。)するように指示した。なお、ディスプレイ71との実距離Lは、4段階(50cm,100cm,200cm,300cm)に変化させた。なお、実距離Lが変化しても、被験者の視認するテキストの画角(4°7'24'')が変化しないように、ディスプレイ71に表示するテキストの画角サイズも変化させた。また、順序効果が相殺されるよう、被験者毎に、各実距離での実験順は異なるものとした。そして、各実距離において、被験者が選択したピント距離を記録した。
【0039】
先ず、実験1の結果について説明する。
図6は、青年層の各被験者が夫々指定したピント距離をヒストグラムに表したものである。0〜30(cm)の範囲にピント距離を調整したのは6人、31〜40(cm)の範囲にピント距離を調整したのは3人、41〜50(cm)の範囲にピント距離を調整したのは3人、51〜60(cm)の範囲にピント距離を調整したのは5人、61〜70(cm)の範囲にピント距離を調整したのは1人、71〜80(cm)の範囲にピント距離を調整したのは3人、81(cm)以上にピント距離を調整した被験者はいなかった。つまり、21名の被験者が選択したピント距離は30〜80(cm)の幅に収まっており、比較的短いピント距離を好む傾向にあることがわかった。なお、各被験者が調整したこれらピント距離の平均値は45.5(cm)であった。
【0040】
次に、実験2の結果について説明する。
図7は、50〜300(cm)の各実距離において、21名の被験者が夫々選択したピント距離の平均値を算出して表したものである。実距離=50(cm)に対してピント距離=54.2(cm)、実距離=100(cm)に対してピント距離=78.4(cm)、実距離=200(cm)に対してピント距離=87.9(cm)、実距離=300(cm)に対してピント距離=127.7(cm)であった。
図7を見てわかるように、実距離=50(cm)では、実距離よりもピント距離の方がやや大きくなっているが、それ以外の実距離=100,200,300(cm)では、実距離よりもピント距離の方が小さくなっている。そして、実距離が長くなるにつれて、実距離とピント距離との差は徐々に大きくなっている。
【0041】
ここで、
図7の各データについて、ピント距離をP、実距離をLとし、上記データを最小二乗法を用いて、P=αL+βの一次式(αは傾き、βは切片)で近似したところ、以下の一次式を求めることができた。
・P=0.2674×L+43.615・・・(1)式
【0042】
上記(1)式において、αは0.2674で1よりも小さい正の値であるから、見やすいピント距離は実距離より短く、実距離が長くなればその差は大きくなる。これは実距離が長ければ長いほど、眼球の水晶体の厚さを調節して行われるピント合わせが徐々に困難になるため、使用者は実距離に対してピント距離をより小さく調整する傾向にあることが推測できる。よって、接眼光学部120によるピント距離を実距離よりも小さい値に設定することで、使用者は画像をより快適に視認できる可能性がある。なお、実距離=50(cm)では、実距離よりもピント距離の方が若干大きくなっているが、これは、実距離が近ければ近いほど、一次式の切片βの影響を受けるためである。
【0043】
また、
図5に示すように、(1)式の切片β=43.615は、実距離が0の時のピント距離に相当するが、上記実験1において、実験2と同じ被験者が調整した好みのピント距離の平均値である45.5(cm)と非常に近い値となった。ここで両者の関係について検討する。実験1で算出した好みのピント距離は、HMD100で視認できる画像について最も見易いピント距離である。つまり、実験1では、外界の対象物としてのディスプレイ71を見せることなく、HMD100によって提示される画像を視認させただけであるので、対象物までの実距離は0と考えることができる。これに対し、実験2で求めた一次式の切片βは、上記の通り、実距離が0の時のピント距離であるから、実験1で求めた好みのピント距離と一致する可能性は高い。但し、これらの実験値は、実験1,2において、21名の被験者夫々の「見易さ」という官能的な判断に基づくものであるから、両者において差異が生じたものと思われる。
【0044】
そこで、上記実験1,2の結果を踏まえ、本実施形態のHMD1は、実験2で得られた一次式(P=0.2674×L+43.615)の情報をピント情報としてフラッシュROM54に記憶し、測距離センサ20で測定された実距離(L)に応じて最適なピント距離(P)を、フラッシュROM54に記憶したピント情報に基づき算出する。そして、算出して得られたピント距離に応じて、モータ22を回転させることで、接眼光学部120によるピント距離の自動調整を行う。
【0045】
図8を参照し、CPU51によるピント距離制御処理について説明する。使用者によってCB10の電源スイッチ62がオンされると、CPU51はプログラムROM53から「ピント距離制御プログラム」を読み込み、本処理を実行する。
【0046】
先ず、CPU51は液晶装置14がオンか否か判断する(S1)。液晶装置14がオンするまでは(S1:NO)、CPU51はS1に戻って待機する。液晶装置14がオンした場合(S1:YES)、CPU51は、ハーネス7を介して、測距離指示信号を測距離センサ20に出力する(S2)。測距離センサ20は測距離指示信号に基づき、対象物までの実距離を測定する。測距離センサ20は、測定した実距離の情報(以下、実距離情報という)を、ハーネス7を介してCPU51に出力する。例えば、赤外線センサが測距離センサ20として用いられる場合、測距離センサ20は、測距離指示信号の受信に応じて、発光素子から赤外線を射出する。そして、測距離センサ20は、赤外線の射出に応じて受光素子で受光する反射光に基づいて、実距離情報を生成する。測距離センサ20は、生成した実距離情報をCPU51に対して送信する。超音波センサが測距離センサ20として用いられる場合も同様に、測距離指示信号の受信に応じて超音波が射出され、受信された反射歯に基づいた実距離情報が生成される。
CPU51は実距離情報を受信し(S3)、受信した実距離情報をRAM52に記憶する(S4)。
【0047】
CPU51は、RAM52に記憶した実距離情報と、フラッシュROM54に記憶したピント情報に基づき、測距離センサ20が測定した実距離に最適なピント距離を算出する(S5)。なお、ピント情報とは、ピント距離をP、実距離をLとした場合に、P=αL+βで表される一次式(αは傾き、βは切片)の情報を含むものであって、例えば、上記(1)式の情報である。例えば、測距離センサ20によって測定された実距離が100(cm)であった場合、P=(0.2674×100)+43.615=70.355≒70であるから、ピント距離は70(cm)となる。
【0048】
ここで、ピント情報としてのP=αL+βで表される一次式について、(1)式には限定されないが、係数αとβについては、0<α<1、0<β<50(cm)の各条件を満たすのが好ましい。また、
図7に示す(1)式をピント情報として見た場合、測距離センサ20によって測定される第1実距離L1と、第1実距離L1よりも長い第2実距離L2との差分は、第1実距離L1に対応する第1ピント距離P1と、第2実距離L2に対応する第2ピント距離P2との差分よりも大きい。また、第1実距離L1と第1ピント距離P1との差分は、第2実距離L2と第2ピント距離P2との差分よりも小さい。このように、ピント情報として用いる一次式は、上記これらの特徴を持つ直線であることが必要である。
【0049】
次いで、CPU51は、算出して得られたピント距離に基づき、モータ22を駆動する(S6)。ここで、フラッシュROM54には、モータ情報が記憶されている。モータ情報とは、ピント距離に対応するモータ22の+方向又は−方向への回転量の情報である。例えば、モータ22がステッピングモータで構成される場合、モータ情報は、モータ22に送信する1パルス当たりのピント距離変動量である。CPU51はフラッシュROM54に記憶したモータ情報に基づき、ピント距離に対応するモータ22の回転量を決定する。CPU51は決定した回転量でモータ22を回転する。モータの回転量に応じてギア21(
図2参照)が回転し、アジャスタ16を回転させる。これにより、液晶ホルダ17が右方向又は左方向へ移動し、液晶装置14と接眼光学部120との距離が所定位置に調整される。このようにして、接眼光学部120によるピント距離が自動的に調整される。
【0050】
そして、CPU51は、再度、ハーネス7を介して、測距離指示信号を測距離センサ20に出力する(S7)。測距離センサ20は測距離指示信号に基づき、対象物までの実距離を測定する。測距離センサ20は、測定した実距離情報を、ハーネス7を介してCPU51に出力する。CPU51は実距離情報を受信し(S8)、受信した実距離情報をRAM52に記憶する(S9)。
【0051】
さらに、CPU51は、液晶装置14がオフされたか否か判断する(S10)。液晶装置14がオフされていない場合(S10:NO)、CPU51は、実距離の差は一定値以上か否か判断する(S11)。例えば、
図7において、前回測定した実距離がL1で、今回測定した実距離がL2であった場合、CPU51はL1とL2の差が一定値以上か否か判断する。実距離の差が一定値未満の場合(S11:NO)、使用者の頭部は前回測定した時から動かずに、現在の位置を維持しているので、使用者の視野位置は殆ど変わっていない。よって、ピント距離を変更する必要が無いので、CPU51はS7に戻り、引き続き、対象物までの実距離が変わっていないか否か監視する為、S7〜S11の処理を繰り返す。
【0052】
これとは反対に、実距離の差が一定値以上であった場合(S11:YES)、使用者の頭部は前回測定した時から動いており、使用者の視野位置が変わっている。視野位置の変更が瞬間的なのか持続した状態であるのかを判断する為に、CPU51は図示外のタイマを零に初期化して起動し、タイマが起動してから一定時間(例えば5秒)経過したか否か判断する(S12)。そして、一定時間経過していない場合は(S12:NO)、CPU51はS7に戻り、実距離の差が変わっていないか否か確認する為、S7〜S11の処理を繰り返す。なお、ここでいう「実距離の差」とは、現在設定されているピント距離P1に対応する実距離L1を基準とするので、直近で測定した最新の実距離L3とL1の差を意味する。
【0053】
使用者は、例えば、頭部を瞬間的に横に振っただけで元の位置に戻すようなことがある。この場合、再度測定した実距離との差は一定値未満となるので(S11:NO)、タイマを停止し、ピント距離は変更せずに、引き続き、対象物までの実距離が変わっていないか否か監視する為、S7〜S11の処理を繰り返す。これにより、例えば、使用者が画像を注視している最中に、頭部を瞬間的に動かしてしまった場合に、ピント距離が突然変わって一時的に視認困難となってしまうことを防止できる。そして、そのような頭部の瞬間的な位置変動があった場合は、画像のピント距離を変更しないので、使用者はそれまで外界の対象物に重畳させて視認していた画像を違和感なく注視できる。また、ピント距離が短時間に複数回変更されることによって生じる不快感や疲労感も軽減できる。
【0054】
そして、実距離の差が一定値以上であって(S11:YES)、さらにタイマが起動してから一定時間経過した場合(S12:YES)、実距離の差が一定値以上の状態が一定時間経過したことになる。そこで、CPU51は、現在の視野位置に最適なピント距離に再設定する為に、S2に戻り、対象物までの実距離を再度測定し、測定された実距離に最適なピント距離を算出し、算出して得られたピント距離に基づき、モータ22を駆動する(S2〜S6)。これにより、液晶装置14と接眼光学部120との距離が調整され、現在の視野位置において対象物までの実距離に最適なピント距離に再設定される。その後、CPU51は、処理をS7に進め、対象物までの実距離が変わっていないか否か監視する為、S7〜S11の処理を繰り返す。そして、液晶装置14がオフされた場合(S10:YES)、CPU51は本処理を終了する。
【0055】
以上説明にて、液晶装置14が本発明の「画像光出力部」に相当し、ハーフミラー3(HM3)が本発明の「偏向部材」に相当し、モータ22、ギア21、アジャスタ16及び液晶ホルダ17が本発明の「移動機構」に相当し、測距離センサ20が本発明の「センサ」に相当し、S2〜S6の処理を実行するCPU51が本発明の「ピント制御手段」に相当する。
【0056】
以上説明したように、本実施形態のHMD1は、使用者の頭部に装着され、外界からの光線に画像を重畳させて表示するシースルー型のヘッドマウントディスプレイである。HMD1は、液晶装置14、接眼光学部120、及びHM3を備える。液晶装置14は画像光を接眼光学部120に向けて出射する。接眼光学部120は出射された画像光を集光し、HM3に導く。HM3は、接眼光学部120を通過した画像光の少なくとも一部を反射する。HMD1が使用者に装着されている場合、HM3によって反射された画像光は、使用者の左の眼球に入射する。入射した光は、目の水晶体によって網膜上に結像することで、虚像(画像)が使用者に視認される。HMD1は外界の対象物までの実距離を測定する測距離センサ20を更に備える。HMD1のCPU51は、測距離センサ20に測距離指示信号を出力し、対象物までの実距離を測定させる。CPU51は、測距離センサ20によって測定された実距離に基づき、接眼光学部120によるピント距離を、測定された実距離よりも小さい値に設定するように、モータ22を駆動する。モータ22の回転量に応じてギア21が回転し、アジャスタ16を回転させる。アジャスタ16の回転により、液晶ホルダ17が右方向又は左方向へ移動し、液晶装置14と接眼光学部120との距離が移動される。これにより、対象物までの実距離に最適なピント距離に自動的に調整される。このように、ピント距離を実距離よりも小さい値に合わせることで、使用者は従来に比して画像をより明確に視認できる。これは人間工学的な視点に基づくので、使用者は画像をより快適に視認できる。
【0057】
上記実施形態ではさらに、CPU51は、測距離センサ20によって測定した実距離情報と、フラッシュROM54に記憶したピント情報に基づき、測定した実距離に最適なピント距離を算出する。ピント情報とは、ピント距離をP、実距離をLとした場合に、P=αL+βで表される一次式(αは傾き、βは切片)の情報を含む。係数αとβについては、0<α<1、0<β<50(cm)の各条件を満たすのが好ましい。上記の通り、対象物までの距離とピント距離との関係は、一次式の関係に成り立つが、一次式の傾きであるαと切片であるβを設定することで、対象物までの実距離に対し、人間が見やすいと感じるピント距離を容易に算出して求めることができる。さらに、一次式の傾きであるαは1以下の数値であるので、実距離が長ければ長いほど、ピント距離は対象物の位置よりも手前になる。これにより、使用者は、実距離に応じて画像をより明確に視認できる。
【0058】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。上記実施形態では、実験1,2において、青年層(年齢:21±1.3歳)を被験者とし、実距離とピント距離との関係を一次式に近似してピント情報として利用したが、一次式のα、βは、年齢層によって夫々異なることが分かっている。よって、例えば、各年齢層に対応する一次式の情報をピント情報としてフラッシュROM54に記憶しておき、HMD1使用時に、使用者に年齢を入力させることで、入力した年齢に応じたピント情報を利用して、実距離に応じたピント距離を算出するようにしてもよい。また、この他に、デフォルトとして、ピント距離を実距離に合わせるモードを設定できるようにしてもよい。
【0059】
また、上記実施形態では、
図7において、実距離L1とその後に測定された実距離L2とを比較し、その差が一定値以上で、その状態が一定時間経過した場合(S11:YES、S12:YES)は、実距離を再測定し、その再測定結果を用いてピント距離の調整を行うが(S2〜S6)、例えば、比較に用いられた2つの実距離で、後に測定された実距離を利用して、ピント距離の調整を行うようにしてもよい。
【0060】
また、上記実施形態では、ピント距離の設定範囲を50〜300cmの範囲内としているが、この範囲よりも大きくしても小さくしてもよい。
【0061】
また、上記実施形態において、測距離センサ20とインターフェイス18とは、無線によって通信が行われてもよい。