(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5994920
(24)【登録日】2016年9月2日
(45)【発行日】2016年9月21日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1335 20060101AFI20160908BHJP
G01D 11/28 20060101ALI20160908BHJP
B60K 35/00 20060101ALI20160908BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20160908BHJP
F21V 7/00 20060101ALI20160908BHJP
F21V 7/22 20060101ALI20160908BHJP
F21V 9/08 20060101ALI20160908BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20160908BHJP
【FI】
G02F1/1335 520
G01D11/28 L
B60K35/00 Z
G02F1/1335 500
F21S2/00 481
F21V7/00 530
F21V7/00 570
F21V7/22 230
F21V7/22 240
F21V9/08 100
F21V9/08 400
F21Y101:02
【請求項の数】1
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-203105(P2015-203105)
(22)【出願日】2015年10月14日
(62)【分割の表示】特願2012-36961(P2012-36961)の分割
【原出願日】2012年2月23日
(65)【公開番号】特開2016-66081(P2016-66081A)
(43)【公開日】2016年4月28日
【審査請求日】2015年10月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】小島 康之
【審査官】
磯崎 忠昭
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭61−34179(JP,U)
【文献】
実開昭62−151577(JP,U)
【文献】
特開2010−54326(JP,A)
【文献】
特開2010−256647(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1335
G02F 1/13357
G02F 1/13
G02B 5/20
G09F 9/00
F21S 2/00
G01D 11/28
B60K 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の透明電極間への選択的な電圧印加により透過状態と不透過状態とが切り換わる表示部を有する液晶セルと、この液晶セルを照明する光源と、この光源と前記液晶セルとの間に配置され前記液晶セルを透過して前方側より入射する入射光を前記液晶セル側に反射すると共に前記光源からのバックライト光を前記液晶セル側に透過する透過型反射板とを備えた表示装置において、
前記透過型反射板は、前記表示部の背景部を着色する透光性の第1の着色部と、所定の間隔を有し連続的に配列された第2の着色部とを有し、
前記第1の着色部がドットの大きさが漸次変化するドット着色部からなり、
前記第2の着色部と前記ドット着色部とは、一回の印刷で同一面上に設けられていることを特徴とする表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば車両に搭載される表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の表示装置として、例えば下記特許文献1、2に記載されているものが知られている。下記特許文献1に記載の表示装置は、一対の透明電極間への選択的な電圧印加により透過状態と不透過状態とが切り換わる表示部を有する液晶セルと、この液晶セルを照明する光源と、この光源と液晶セルとの間に配置され光源からの光を拡散する拡散板とを備えており、拡散板の表面には、光源の点灯時に光源からの光をオレンジ色等に着色する着色層が設けられ、この着色層によって前記セルの表示部の背景部をオレンジ等の色に着色するものである。
【0003】
一方、下記特許文献2に記載の表示装置は、一対の透明電極間への選択的な電圧印加により透過状態と不透過状態とが切り換わる表示部を有する液晶セルと、この液晶セルを照明する光源と、この光源と液晶セルとの間に配置され液晶セルを透過して前方側より入射する入射光を液晶セル側に反射すると共に光源からのバックライト光を液晶セル側に透過する透過型反射板とを備えており、光源の消灯時には透過型反射板による反射光により、光源の点灯時には透過型反射板を透過する光源からの光(透過光)により、液晶セルの表示部と背景部とのコントラストを明確にしている。なお透過型反射板の反射光によって視認される背景部は、透過型反射板自体の色(例えば灰色)となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−052364号公報
【特許文献2】特開平11−311777号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の表示装置は、ドットの大きさを徐々に異ならせることによって明るさを変化させた表示板が開示されている。このような表示板のドットは、隣り合うドットが接触しない非接触領域と、隣り合うドットが接触する接触領域とを有し、非接触領域と接触領域との境界で、明るさが急激に変化しているように見えてしまうトーンジャンプ現象が生じて観察者が境界を視認してしまうという問題点が懸念されていた。
【0006】
本発明は、この点に鑑みてなされたもので、トーンジャンプ現象が生じても目立たない表示板を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記目的を達成するため、
一対の透明電極間への選択的な電圧印加により透過状態と不透過状態とが切り換わる表示部を有する液晶セルと、この液晶セルを照明する光源と、この光源と前記液晶セルとの間に配置され前記液晶セルを透過して前方側より入射する入射光を前記液晶セル側に反射すると共に前記光源からのバックライト光を前記液晶セル側に透過する透過型反射板とを備えた表示装置において、
前記透過型反射板は、前記表示部の背景部を着色する透光性の第1の着色部と、所定の間隔を有し連続的に配列された第2の着色部とを有し、
前記第1の着色部がドットの大きさが漸次変化するドット着色部からなり、
前記第2の着色部と前記ドット着色部とは、一回の印刷で同一面上に設けられていることによって、一回の印刷で第2の着色部とドット着色部とを印刷できるのでコストを抑えることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、初期の目的を達成でき、トーンジャンプ現象が生じても境界を視認しづらい表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1の実施形態による表示装置の断面図。
【
図2】本発明の第1の実施形態における半透過反射板の断面図。
【
図3】本発明の第1の実施形態における半透過反射板の正面図。
【
図4】本発明の第1の実施形態における第1の着色部の詳細図。
【
図5】本発明の第2の実施形態における半透過反射板の詳細図。
【
図6】本発明の第3の実施形態における半透過反射板の詳細図。
【
図7】本発明の第4の実施形態における半透過反射板の詳細図。
【
図8】本発明の第4の実施形態における半透過反射板の詳細図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1〜
図4は、本発明の第1の実施形態を示す。
【0011】
図1,
図2において、本実施形態による表示装置は、例えば自動車やオートバイ等の車両に搭載されるもので、回路基板1と、セルケース2と、光源3と、液晶セル4と、透過型反射板5とを備えている。
【0012】
回路基板1は、例えば周知な硬質回路基板であり、光源3や液晶セル4が電気接続されている。
【0013】
セルケース2は、例えば乳白色の合成樹脂材料からなり、回路基板1上に配置され、光源3を内部に収納すると共に、液晶セル4を背後から支持する。
【0014】
光源3は、例えば発光ダイオードからなり、液晶セル4を背後からバックライト照明する。
【0015】
液晶セル4は、例えばTNまたはSTN型であり、液晶分子を封入した一対のガラス基板内に形成された一対の透明電極間への選択的な電圧印加により透過状態と不透過状態とが切り換わる表示部41を有する。
【0016】
また、
図3に示すように、表示部41は不透過状態となった領域でタコメータTA、スピードメータSP、フューエルメータFUを表示すると共に、表示部41周囲の透過状態となった領域にて背景部42を形成する。
【0017】
なお本実施形態では、表示部41は、電圧印加により常時不透過状態となる固定表示部41aと、計測対象の変化に応じて透過、不透過状態が切り換わる可変表示部41bとで構成されるが、固定表示部41aは印刷等に置き換えても良い。
【0018】
タコメータTAは、数字部からなる固定表示部41aと、エンジン回転数の変化に連動して長さが変化し、所定の固定表示部41a箇所を示すバーグラフからなる可変表示部41bとを備えている。
【0019】
スピードメータSPは、「km/h」からなる固定表示部41aと、速度に応じた数値を表示する「日」の字セグメントからなる可変表示部41bを備えている。
【0020】
フューエルメータFUは、「F」,「E」,給油マークからなる印刷表示部Dと、タンク内燃料の変化に連動して長さが変化し、所定の固定表示部41a箇所を示すバーグラフからなる可変表示部41bとを備えている。
【0021】
また、この液晶セル4には、その前面及び背面のそれぞれに偏光板43,44が貼着され、表示部41と背景部42とによる表示に必要な偏光をなすようになっている。
【0022】
透過型反射板5は、
図1及び
図2に示すように、液晶セル4(偏光板44)と光源3との間に配置され、基板51と、半透過反射層52と、第1の着色層53と、第2の着色層54とを有している。
【0023】
基板51は、例えば透光性合成樹脂からなる無色透明な板材からなり、液晶セル4のサイズに応じた大きさを有している。
【0024】
半透過反射層52は、例えばパール顔料を混入した印刷層からなり、基板51の背面に形成され、光源3からの光を液晶セル4(前方)側に透過すると共に液晶セル4(前方)側から入射した光を液晶セル4(前方)側に反射する光学特性を備えている。なお半透過反射層52自体の色は例えば乳白色である。
【0025】
また、半透過反射板52は、表示部41の背景部を着色する透過性であって漸次変化するドットによって形成されたドット着色部531からなる第1の着色層53と、所定の間隔を有し連続的に配列された柄模様を有した第2の着色部54とが積層されている。
図5から
図8に示すように、格子状や楕円形状がくり抜かれた形などが均等に配列された第2の着色部54は、ドット着色部531を覆うように積層されるか、もしくはドット着色部531と同一版で印刷されてもよい。
【0026】
第1の着色層53は、例えば透光性を有するインクを用いて所定の密度にて印刷形成されたドットの集合体からなり、表示部41の背景部42を適宜色に着色すると共に
図3に示すようにタコメータTA、スピードメータSP、フューエルメータFU単位で背景部42を複数の領域にエリア分けするもので、各領域は異なる色に設定されている。
【0027】
また、第2の着色部54は、トーンジャンプQと接触する箇所の開口率が60%以上であって40%以下となっている。これは、トーンジャンプが発生する開口率が略50%前後であって、トーンジャンプを隠すためには開口率を50%よりも小さくするか、もしくは大きくする必要があるからである。
【0028】
なお、本実施形態では第1の着色層53を基板51に形成したが、基板51とは別の基板を用意し、その表面または背面に形成し、半透過反射板5の前面側に重ねて配置してもよい。
【0029】
このように構成される表示装置は、光源3の消灯時は、液晶セル4の前方側から入射する自然光等の光が第1、第2の着色層53、54を照らすと共に基板51を透過した光の一部が透過型反射板5の半透過反射層52によって反射されて基板51及び第1、第2の着色層53、54を透過することによって背景部42が明るく、この背景部42中にあり電圧印加により不透過状態となる表示部41が光を遮ることで暗く視認される。また、隣り合うドットが接触しない非接触領域Nと、隣り合うドットが接触する接触領域Cとを有し、非接触領域Nと接触領域Cとの境界で、明るさが急激に変化しているように見えてしまうトーンジャンプQが生じてしまっても、第2の着色部54で覆うことによって、境界を目立たなくすることができる。
【0030】
ここで第1の着色層53はドット状であるため、
図2に示すように光がドット着色部531の隙間Sを通って半透過反射層52(透過型反射板5)に入射すると共に反射光がその隙間Sを通って出射するため、半透過反射層52(透過型反射板5)への外光の入射不足が緩和され、これにより背景部42を着色しながら表示部41と背景部42とのコントラストを良好に保つことができる。
【0031】
一方、光源3の点灯時は、光源3からの光が半透過反射層53及び基板52を透過して着色層を照らすため、背景部42が明るく、電圧印加により不透過状態となる表示部41が光を遮ることで暗く視認され、これにより、光源3の点灯時でも表示部41と背景部42とが所定のコントラストを有して視認される。
【0032】
以上のように、本実施形態では、一対の透明電極間への選択的な電圧印加により透過状態と不透過状態とが切り換わる表示部41を有する液晶セル4と、この液晶セル4を照明する光源3と、この光源3と液晶セル4との間に配置され液晶セル4を透過して前方側より入射する入射光を液晶セル4側に反射すると共に光源3からのバックライト光を液晶セル4側に透過する透過型反射板5とを備えた表示装置において、
透過型反射板52は、表示部41の背景部を着色する透光性の第1の着色部53と、所定の間隔を有し連続的に配列された第2の着色部54とを有し、
第1の着色部53がドットの大きさが漸次変化するドット着色部531からなり、
第2の着色部54とドット着色部531とは、一回の印刷で同一面上に設けられていることより、トーンジャンプ現象が生じても境界を視認しづらくさせるとともに、一回の印刷で第2の着色部54とドット着色部531とを印刷できるのでコストを抑えることができる。
【符号の説明】
【0033】
1 回路基板
2 セルケース
3 光源
4 液晶セル
5 透過型反射板
41 表示部
42 背景部
41a 固定表示部
41b 可変表示部
43,44 偏光板
51 基板
52 半透過反射層
53 第1の着色部
54 第2の着色部
531 ドット着色部
SP スピードメータ
TA タコメータ
FU フューエルメータ
Q トーンジャンプ
S 隙間