(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記距離特定手段は、前記移動車両の周囲画像をカメラによって撮影し、前記周囲画像に基づいて前記給電手段と前記移動車両との距離を算出することを特徴とする請求項1に記載の車両装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記特許文献1に開示された駐車支援装置は、例えば、交差点等の停車エリアにおいて縦列に設置された給電コイルと車両の受電コイルとの位置ずれを抑制することに適用した場合、路面に設置された給電コイルが前方を走行する移動車両の陰となって、給電コイルをカメラで認識できない可能性が高い。特に、前方の移動車両との距離が詰まっている場合には、給電コイルを撮影することが難しい。また、上記特許文献2に開示された非接触給電システムは、給電コイルを路面に沿って敷き詰めているので,システムが大型化すると共にコストが上昇してしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、システムの大型化及びコスト上昇を招くことなく、移動車両が停車し得る様々な場所における給電コイルの位置を適切に検知して地上の給電コイルと車両の受電コイルとの位置ずれを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明では、第1の解決手段として、移動車両に対して非接触給電を行う移動車両給電システムであって、移動車両が停車し得る場所に設けられた給電手段と、給電手段から一定距離離れた位置に設けられた位置決めマークと、移動車両に設けられ、給電手段から電力を受電する受電手段と、移動車両に設けられ、位置決めマークを検知することにより給電手段と移動車両との距離を特定する距離特定手段と、該距離特定手段によって特定された給電手段と移動車両との距離に基づいて移動車両の給電手段までの走行を支援する走行支援手段とを具備する、という手段を採用する。
【0008】
本発明では、第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、距離特定手段は、前記移動車両の周囲画像をカメラによって撮影し、該周囲画像に基づいて給電手段と移動車両との距離を算出する、という手段を採用する。
【0009】
本発明では、第3の解決手段として、上記第1または第2の解決手段において、給電手段が複数設けられ、該複数の給電手段に対して一定距離離れた位置に1つの位置決めマークが設けられた移動車両給電システムであって、移動車両が停車していない給電手段を給電場所として移動車両に通知する給電場所通知手段をさらに備え、距離特定手段は、給電場所通知手段から通知された給電場所と位置決めマークの検知結果とに基づいて給電場所までの距離を算出する、という手段を採用する。
【0010】
本発明では、第4の解決手段として、上記第1〜第3のいずれか1つの解決手段において、走行支援手段は、給電手段と移動車両との距離を示す運転支援画像を表示部に表示させる、という手段を採用する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、位置決めマークを用いて給電手段と移動車両との距離を特定するので、システムの大型化及びコスト上昇を招くことなく、移動車両が停車し得る様々な場所における給電手段の位置を適切に検知して当該給電コイル手段と移動車両の受電手段との位置ずれを抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態に係る移動車両給電システムAは、
図1に示すように、地上に固定的に設けられた4つの給電コイルL1〜L4、位置決めマークポストP及び制御装置C、また移動車両Mに設けられた車両装置Uから構成されている。
【0014】
このような移動車両給電システムAは、道路D上の信号機の手前に停車した移動車両Mに、給電コイルL1〜L4を介することにより非接触で電力を供給(給電)するものである。なお、各給電コイルL1〜L4は、図示しない給電回路と共に本実施形態における給電手段を構成する。また、位置決めマークポストP及び制御装置Cは、本実施形態における給電場所通知手段を構成している。
【0015】
各給電コイルL1〜L4は、所定のコイル径を有するヘリカルコイルであり、図示するように道路Dにおける移動車両Mの走行方向において信号機の手前に一定間隔を空けて埋設されている。すなわち、4つの給電コイルL1〜L4のうち、給電コイルL1は道路D上において信号機に最も近い位置に設けられ、給電コイルL2は道路D上において上記給電コイルL1の次に信号機に近い位置に設けられ、給電コイルL3は道路D上において上記給電コイルL2の次に信号機に近い位置に設けられ、給電コイルL4は道路D上において上記給電コイルL3の次に信号機に近い位置(つまり道路D上において信号機から最も遠い位置)に設けられている。
【0016】
また、各給電コイルL1〜L4は、上記給電回路から所定周波数の交流電力が供給されることにより磁界(給電磁界)を周囲に放射するものである。このような給電コイルL1〜L4は、上記給電磁界が移動車両Mに作用するように、コイル軸を上下方向(垂直方向)とした姿勢、かつ、道路Dに露出した状態あるいはプラスチック等の非磁性材料によってモールドされた状態で道路D上に埋設されている。なお、上記給電回路は、制御装置Cから入力される給電制御信号に応じて各給電コイルL1〜L4に交流電力を出力する。
【0017】
位置決めマークポストPは、図示するように、道路Dの路肩かつ道路Dにおいて信号機から最も遠い給電コイルL4から一定距離だけ上流側(信号機から遠い側)に設けられており、位置決めマークp1とビーコンp2とを備えている。すなわち、道路D上における各給電コイルL1〜L4の距離は固定値であり、また給電コイルL4と位置決めマークポストPとの距離も固定値なので、位置決めマークポストPは、各給電コイルL1〜L4に対して一定距離だけ上流側に設けられていることになる。
【0018】
位置決めマークp1は、位置決めマークポストPの存在を移動車両Mに認識させるための標識であり、道路Dの周辺に存在し得ない極めて特異な図形である。ビーコンp2は、制御装置Cから入力される制御信号に基づいて移動車両Mに停車補助信号を送信する無線通信機である。この停車補助信号は、各給電コイルL1〜L4のうち、移動車両Mが停車していない信号機に最も近い給電コイルを「給電場所」として移動車両Mに通知するための信号である。
【0019】
制御装置Cは、所定のシステム制御プログラムに基づいて機能するソフトウエア型制御装置であり、移動車両Mが給電コイルL1〜L4上の何れかに停車すると、給電回路に交流電力を供給させる。また、この制御装置Cは、給電コイルL1〜L4上の何れかに停車する移動車両Mが存在しなくなると、給電回路に交流電力の供給を終了させる。
【0020】
給電コイルL1〜L4上の何れか(例えば給電コイルL1)に移動車両Mが停車すると、後述する移動車両Mの受電コイルが給電コイルL1と電磁結合するので、給電回路から給電コイルL1を臨むインピーダンス(給電回路の出力インピーダンス)は、移動車両Mが停車していない状態に対して大きく変化する。例えば、制御装置Cは、このような出力インピーダンスの変化を各給電コイルL1〜L4についてモニタすることにより、移動車両Mが給電コイルL1〜L4上の何れに停車したかを判定して給電回路に給電を開始させると共に、ビーコンp2を介して上記給電場所を停車補助信号として移動車両Mに通知する。
【0021】
移動車両Mは、運転者によって運転されて道路D上を走行する自動車であり、例えば電力を動力源として走行する電気自動車やハイブリッド自動車である。この移動車両Mは、上述した給電コイルL1〜L4、給電回路(図示略)、位置決めマークポストP及び制御装置Cからなる地上設備とともに本移動車両給電システムAを構成する車両装置Uを備えている。
【0022】
この車両装置Uは、
図2に示すように、受電コイル1、通信部2、カメラ3、速度センサ4、距離演算部5、制御部6及びタッチパネル7を備えている。なお、
図2では省略しているが、移動車両Mは、エンジン、走行モータ、操作ハンドル、ブレーキ及び蓄電池(二次電池)等の走行に必要な構成要素を当然に具備する。このような各構成要件のうち、通信部2、カメラ3、速度センサ4及び距離演算部5は、本実施形態における距離特定手段を構成し、また制御部6及びタッチパネル7は本実施形態における走行支援手段を構成している。
【0023】
受電コイル1は、上記給電コイルL1〜L4と対向可能なように、コイル軸が上下方向(垂直方向)となる姿勢で移動車両Mの底部に設けられている。この受電コイル1は、地上設備である各給電コイルL1〜L4と略同一のコイル径を有し、給電コイルL1〜L4の何れかと電磁気的に結合することによって交流電力を非接触で受電する。このような受電コイル1は、図示しない充電回路と共に本実施形態における受電手段を構成している。受電コイル1が受電した交流電力(受電電力)は、受電コイル1から上記充電回路を経て駆動モータに供給され、また直流電力に変換されて蓄電池(図示略)に充電される。
【0024】
ここで、移動車両Mの受電コイル1による給電コイルL1〜L4からの非接触受電は、磁界共鳴方式に基づいて行われる。すなわち、受電コイル1と各給電コイルL1〜L4とには各々に共振回路を構成するための共振用コンデンサ(図示略)が接続されている。また、例えば共振用コンデンサの静電容量は、受電コイル1と共振用コンデンサとからなる受電側共振回路の共振周波数と給電コイルL1〜L4と共振用コンデンサとからなる給電側共振回路の共振周波数とは同一周波数となるように設定されている。
【0025】
通信部2は、上記ビーコンp2から送信された上記停車補助信号を受信する無線通信機であり、停車補助信号を距離演算部5に出力する。カメラ3は、移動車両Mの前方進行方向の周囲画像を撮影して距離演算部5に出力する。このカメラ3は、例えば移動車両Mの進行方向における特定の固定領域の周囲画像を撮影するように、移動車両Mのフロントガラス近傍に撮影画角が固定するように設置されている。速度センサ4は、移動車両Mの走行速度を検出するセンサであり、移動車両Mの走行速度を速度信号として距離演算部5に出力する。
【0026】
距離演算部5は、所定の距離演算プログラムに基づいて機能するソフトウエア型演算装置であり、カメラ3から入力された周囲画像、演算パラメータとして予め記憶している周囲画像内における位置決めマークポストPの位置と移動車両Mと位置決めマークポストPとの間の距離との関係を示す距離データテーブル、同じく演算パラメータとして予め記憶している各給電コイルL1〜L4と位置決めマークポストP(位置決めマークp1)間の各距離、通信部2から入力される停車補助信号、また速度センサ4から入力される移動車両Mの走行速度に基づいて、移動車両Mと上記給電場所までの距離(給電走行距離K)を算出する。この距離演算部5は、上記給電走行距離Kを制御部6に出力する。
【0027】
制御部6は、所定の車両制御プログラムに基づいて機能するソフトウエア型制御装置であり、タッチパネル7から入力される操作指示信号に基づいて上記距離演算部5に給電走行距離Kの取得処理を指示する。また、この制御部6は、距離演算部5から入力された給電走行距離Kに基づいて移動車両Mを給電場所に停車させるために運転者を支援する運転支援画像を生成し、当該運転支援画像を示す画像信号(支援画像信号)をタッチパネル7に出力する。この運転支援画像は、例えば移動車両Mの走行に伴って徐々に小さくなる給電走行距離Kを数値表示する画像である。
【0028】
ここで、
図2では距離演算部5と制御部6とを別の機能構成要素として示しているが、距離演算部5と制御部6とはハードウエア的には同一のものである。すなわち、距離演算部5と制御部6とは、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のハードウエア要素から構成される一種のコンピュータであり、CPUがROMに記憶された上記距離演算プログラムや車両制御プログラムを実行することにより上述した各機能を実現する。このような制御部6の詳細処理については後述する動作説明の中で説明する。
【0029】
タッチパネル7は、例えば操作ハンドル近傍に取り付けられた操作パネル付き液晶ディスプレイであり、制御部6から入力された支援画像信号に基づいて上記運転支援画像を表示すると共に、運転者の操作指示を受け付けて操作指示信号として制御部6に出力する。
【0030】
次に、このように構成された本移動車両給電システムAの動作について、
図3のフローチャートに沿って説明する。
【0031】
最初に、地上設備の動作について説明する。すなわち、制御装置Cは、各給電コイルL1〜L4における移動車両Mの停車/非停車の状態を常時監視しており、各給電コイルL1〜L4のうち、信号機に最も近い非停車状態の給電コイル、つまり移動車両Mの進行方向において最も先頭の空状態給電コイルを「給電場所」として検知し、この給電場所を停車補助信号としてビーコンp2に出力する。
【0032】
ここで、信号機が「赤」になると、先頭の移動車両Mが当該信号機の手前の停止線に停車し、後続の移動車両Mは前の移動車両Mの後ろに順次停車する。したがって、信号機が「赤」になると、移動車両Mは、信号機により近い給電コイル上に順次停車することになる。例えば、2台の移動車両Mが道路D上を走行していた場合、先頭の移動車両Mは、給電コイルL1上に停車し、これに続く移動車両Mは給電コイルL2上に停車する。この場合、制御装置Cは、給電コイルL3を「給電場所」として検知してビーコンp2に出力する。
【0033】
制御装置Cは、このような給電場所の検知とビーコンp2への出力とを所定のタイムインターバルで繰り返し行う。この結果、ビーコンp2は、当該所定のタイムインターバルで「給電場所」を示す停車補助信号を周囲に送信している。この停車補助信号の受信可能圏内を走行する移動車両Mは、当該停車補助信号を順次受信して「給電場所」を把握することができる。
【0034】
このような地上設備に対して、移動車両Mに搭載された車両装置Uは、
図3に示すように動作する。最初に、制御部6はタッチパネル7から給電走行距離Kの取得指示(距離取得指示)が入力されたか否かを判断する(ステップS1)。すなわち、制御部6は、移動車両Mの走行中において上記取得指示が入力されたか否かを常時監視しており、当該取得指示が入力されてステップS1の判断が「Yes」となると、距離演算部5に給電走行距離Kの取得開始を指示し、一方、取得指示が入力されない状態ではステップS1の判断処理を繰り返す待機状態となる。移動車両Mの運転者は、蓄電池の充電残量が少なくなってきて充電の必要を判断すると、給電走行距離Kの取得指示をタッチパネル7に入力する。
【0035】
距離演算部5は、制御部6から給電走行距離Kの取得開始指示が入力されると、カメラ3から入力される周囲画像、周囲画像内における位置決めマークポストPの位置と移動車両Mと位置決めマークポストPとの間の距離との関係を示す距離データテーブル(演算パラメータ)、各給電コイルL1〜L4と位置決めマークポストP間の各距離(演算パラメータ)、通信部2から入力される停車補助信号、また速度センサ4から入力される移動車両Mの走行速度に基づく給電走行距離Kの算出処理を開始する。
【0036】
ここで、撮影画角が移動車両Mに対して固定されたカメラ3が撮影する周囲画像は、走行中の移動車両Mが位置決めマークポストPの手前の所定距離内に入ると位置決めマークポストPを含むものとなる。つまり、移動車両Mが上記所定距離以前を走行している状態では、位置決めマークポストPは周囲画像内に現れないが、移動車両Mが位置決めマークポストPの手前の所定距離内に入ると、周囲画像は位置決めマークポストPを含むものとなり、また移動車両Mの走行位置が位置決めマークポストPに順次近づくことに応じて周囲画像内における位置決めマークポストPの位置が順次変化する。
【0037】
距離演算部5は、周囲画像に所定の画像処理を施すことにより位置決めマークポストPを抽出して周囲画像内における位置決めマークポストPの位置を特定し、当該特定した位置決めマークポストPの位置を用いて上記距離データテーブル(演算パラメータ)を検索することにより移動車両Mと位置決めマークポストPとの間の距離(第1給電走行距離k1)を特定する(ステップS2)。
【0038】
そして、距離演算部5は、停車補助信号に基づく停車場所と各給電コイルL1〜L4と位置決めマークポストP間の各距離(演算パラメータ)とに基づいて停車場所と位置決めマークポストP間の距離(第2給電走行距離k2)を特定する(ステップS3)。そして、距離演算部5は、このようにして取得した第1給電走行距離k1と第2給電走行距離k2とを合算することにより、給電走行距離Kの初期値を算出して制御部6に出力する(ステップS4)。この結果、制御部6は、距離演算部5から入力された上記初期値を示す運転支援画像を生成して支援画像信号としてタッチパネル7に出力する(ステップS5)。
【0039】
このようにして求められた給電走行距離Kの初期値は、走行位置が時々刻々と位置決めマークポストPに近づく移動車両Mに関する、ある瞬時時刻における移動車両Mと給電場所までの距離である。移動車両Mは走行しているので、給電走行距離Kは、移動車両Mの走行速度に応じて上記初期値から時々刻々と順次小さくなる。距離演算部5は、速度センサ4から入力される移動車両Mの走行速度に所定時間Tを順次掛け算して得られる距離(実走行距離k3)を所定時間T毎に上記初期値から減算することにより、上記初期値を取得した時刻以降の各時刻における給電走行距離Kを計算して制御部6に出力する(ステップS6)。
【0040】
そして、制御部6は、距離演算部5から入力された各給電走行距離Kを示す運転支援画像を順次生成して支援画像信号としてタッチパネル7に出力する(ステップS7)。この結果、タッチパネル7には、初期値に続いて順次小さくなる給電走行距離Kが時系列的に順次表示される。
【0041】
移動車両Mの運転者は、このような運転支援画像を参照して移動車両Mを運転操作することにより、移動車両Mを給電場所に停車させる。この結果、移動車両Mの受電コイル1が給電場所(例えば給電コイルL3)に対向状態となる。制御装置Cは、給電コイルL3に受電コイル1が電磁結合したことを検知すると、給電回路(図示略)に給電コイルL3への交流電力の出力を開始させ、これによって移動車両Mへの給電が開始される。移動車両Mの制御部6は、受電コイル1が給電コイルL3から電力を受電したか否かを判断し(ステップS8)、この判断が「Yes」となると、全ての処理を終了する。
【0042】
このような地上設備から移動車両Mへの給電は、信号機が「青」になることによって終了する。すなわち、制御装置Cは、信号機が「青」になって移動車両Mが走行を開始することにより給電コイルL3に対する受電コイル1の電磁結合が解消されると、給電回路(図示略)に給電コイルL3への供給を終了させる。
【0043】
このような本実施形態によれば、位置決めマークポストP(位置決めマークp1)を用いて給電走行距離Kを取得するので、システムの大型化及びコスト上昇を招くことなく、移動車両Mが停車し得る様々な場所における給電コイルL1〜L4の位置を適切に検知して当該給電コイルL1〜L4と移動車両Mの受電コイル1との位置ずれを抑制することができる。
【0044】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、例えば以下のような変形が考えられる。
(1)上記実施形態では、運転者の操作指示に基づいて給電走行距離Kの取得を開始するようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、制御部6が地図上における位置決めマークポストPの設置位置を予め記憶し、速度センサ4に加えて、GPS(Global Positioning System)信号やその他無線による情報に基づいて移動車両Mの現在地を把握し、移動車両Mが位置決めマークポストPに接近すると、自動的に給電走行距離Kの取得を開始してもよい。
【0045】
(2)また、運転者の操作指示に基づいて給電走行距離Kの取得を開始するのではなく、カメラ3が位置決めマークポストPを撮影すると、自動的に給電走行距離Kの取得を開始してもよい。
【0046】
(3)上記実施形態では、位置決めマークポストPを走行方向において各給電コイルL1〜L4の手前側に設けたが、本発明はこれに限定されない。例えば位置決めマークポストPを移動車両Mに対して最も手前側に位置する給電コイルL4と同一に設けてもよい。
【0047】
(4)上記実施形態では、ビーコンp2から移動車両Mに給電場所を送信することによって移動車両Mで給電場所を把握したが、本発明はこれに限定されない。例えば、位置決めマークポストPに給電場所を示す画像を表示する表示部を設け、この画像をカメラ3によって撮影することにより移動車両Mで給電場所を把握してもよい。
【0048】
(5)上記実施形態では、カメラ3によって位置決めマークポストPを含む周囲画像を撮影することによって給電走行距離Kを取得したが、本発明はこれに限定されない。例えば、カメラ3に代えて、レーザーセンサを採用し、該レーザーセンサによる位置決めマークポストPの検出結果に基づいて給電走行距離Kを取得してもよい。
【0049】
(6)上記実施形態では、4つの給電コイルL1〜L4に対して1つの位置決めマークポストPを設けたが、本発明はこれに限定されない。例えば1つの給電コイルL1に対して1つの位置決めマークポストPを設けてもよい。
【0050】
(7)上記実施形態では、タッチパネル7に給電走行距離Kを表示させたが、本発明はこれに限定されない。給電走行距離Kに代えて、例えば給電場所までの運転時間を表示させてもよい。また、給電走行距離Kや運転時間以外にも、必要な操作等を表示させてもよい。すなわち、給電走行距離Kに基づく支援情報は給電場所までの運転を支援する情報であればよい。
【0051】
(8)上記実施形態では、タッチパネル7に給電走行距離Kを表示させたが、本発明はこれに限定されない。例えば、移動車両Mにスピーカを設け、該スピーカに給電走行距離Kを音声報知させてもよい。