特許第5995103号(P5995103)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5995103
(24)【登録日】2016年9月2日
(45)【発行日】2016年9月21日
(54)【発明の名称】車両用ドアミラー
(51)【国際特許分類】
   B60R 1/06 20060101AFI20160908BHJP
【FI】
   B60R1/06 D
【請求項の数】3
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-225779(P2013-225779)
(22)【出願日】2013年10月30日
(65)【公開番号】特開2015-85795(P2015-85795A)
(43)【公開日】2015年5月7日
【審査請求日】2015年11月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000155067
【氏名又は名称】株式会社ホンダロック
(74)【代理人】
【識別番号】100071870
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 健
(74)【代理人】
【識別番号】100097618
【弁理士】
【氏名又は名称】仁木 一明
(74)【代理人】
【識別番号】100152227
【弁理士】
【氏名又は名称】▲ぬで▼島 愼二
(72)【発明者】
【氏名】平岡 未知留
(72)【発明者】
【氏名】江藤 康之
【審査官】 岡▲さき▼ 潤
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−119276(JP,A)
【文献】 特開2011−173572(JP,A)
【文献】 特開平11−013718(JP,A)
【文献】 実開平06−063439(JP,U)
【文献】 特開2013−112298(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0317445(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0087025(US,A1)
【文献】 特開2006−290184(JP,A)
【文献】 特開2012−116225(JP,A)
【文献】 特開2005−319906(JP,A)
【文献】 特開2011−051435(JP,A)
【文献】 特開平01−250606(JP,A)
【文献】 実開平03−081182(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミラー(17)が収容されるハウジング本体(19)と、該ハウジング本体(19)の下部を下方から覆う下部カバー(20)を少なくとも有するとともに前記ハウジング本体(19)に取付けられる複数のカバー(20,21)とでミラーハウジング(16)が構成される車両用ドアミラーにおいて、前記下部カバー(20)の内面に、上下方向に延びる複数の下部カバー側係合爪(38,39,40,41)が立設され、前記ハウジング本体(19)に、複数の前記下部カバー側係合爪(38〜41)を係合させる下部カバー用係止部(42,43,44,45)と、該係止部(42〜45)に係合した状態の前記下部カバー側係合爪(38〜41)の少なくとも一部に上方から近接、対向する係合爪用規制部(46,47)とが設けられることを特徴とする車両用ドアミラー。
【請求項2】
前記ハウジング本体(19)に、前記下部カバー(20)の内面に突設されるリブ(63)に上方から当接するリブ用規制部(64)が設けられ、リブ用規制部(64)にサイドターンランプ(59)が位置決め、保持されることを特徴とする請求項1に記載の車両用ドアミラー。
【請求項3】
前記ミラーハウジング(16)は、前記下部カバー(20)とは別に前記ハウジング本体(19)を前記ミラー(17)とは反対方向から覆う上部カバー(21)を備え、その上部カバー(21)の内面に、前記ハウジング本体(19)側に向けて突出する複数の上部カバー側係合爪(48,49,50,51,52)が前記ハウジング本体(19)に設けられる複数の上部カバー用係止部(53,54,55,56,57)に係合することを可能として突設され、複数の前記上部カバー側係合爪(48〜52)の少なくとも一部に、前記ハウジング本体(19)に近接する側への前記上部カバー(21)の移動を前記ハウジング本体(19)に当接することで規制する規制突部(58)が設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用ドアミラー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミラーが収容されるハウジング本体と、該ハウジング本体の下部を下方から覆う下部カバーを少なくとも有するとともに前記ハウジング本体に取付けられる複数のカバーとでミラーハウジングが構成される車両用ドアミラーに関する。
【背景技術】
【0002】
ミラーが収容されるハウジング本体と、そのハウジング本体を覆う複数のカバーとでミラーハウジングが構成され、各カバーが爪係合でハウジング本体に係合されるようにした車両用ドアミラーが、特許文献1で既に知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−119276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記特許文献1で開示されたものでは、たとえば高圧洗浄機を使った洗車時等にカバーに衝撃が加わると、ハウジング本体に対するカバーの係合が解除され、カバーがハウジング本体から脱落してしまう可能性がある。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ハウジング本体の下部を下方から覆う下部カバーに上方に向けての衝撃が作用しても下部カバーがハウジング本体から脱落することを回避し得るようにした車両用ドアミラーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、ミラーが収容されるハウジング本体と、該ハウジング本体の下部を下方から覆う下部カバーを少なくとも有するとともに前記ハウジング本体に取付けられる複数のカバーとでミラーハウジングが構成される車両用ドアミラーにおいて、前記下部カバーの内面に、上下方向に延びる複数の下部カバー側係合爪が立設され、前記ハウジング本体に、複数の前記下部カバー側係合爪を係合させる下部カバー用係止部と、該下部カバー側係止部に係合した状態の前記下部カバー側係合爪の少なくとも一部に上方から近接、対向する係合爪用規制部とが設けられることを第1の特徴とする。
【0007】
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記ハウジング本体に、前記下部カバーの内面に突設されるリブに上方から当接するリブ用規制部が設けられ、リブ用規制部にサイドターンランプが位置決め、保持されることを第2の特徴とする。
【0008】
さらに本発明は、第1または第2の特徴の構成に加えて、前記ミラーハウジングは、前記下部カバーとは別に前記ハウジング本体を前記ミラーとは反対方向から覆う上部カバーを備え、その上部カバーの内面に、前記ハウジング本体側に向けて突出する複数の上部カバー側係合爪が前記ハウジング本体に設けられる複数の上部カバー用係止部に係合することを可能として突設され、複数の前記上部カバー側係合爪の少なくとも一部に、前記ハウジング本体に近接する側への前記上部カバーの移動を前記ハウジング本体に当接することで規制する規制突部が設けられることを第3の特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の第1の特徴によれば、下部カバーの内面に設けられて上下方向に延びる複数の下部カバー側係合爪を係合させる下部カバー用係止部と、少なくとも一部の下部カバー側係合爪に上方から近接、対向する係合爪用規制部とがハウジング本体に設けられるので、上方に向けての衝撃が下部カバーに作用しても、少なくとも一部の下部カバー側係合爪の上方への移動すなわち下部カバーの上方への移動が係合爪用規制部で規制されることになり、ハウジング本体への下部カバーの係合状態が維持され、ハウジング本体から下部カバーが簡単に外れてしまうことがない。
【0010】
また本発明の第2の特徴によれば、下部カバーの内面に突設されるリブに上方から当接するリブ用規制部がハウジング本体に設けられるので、上方に向けての衝撃が下部カバーに作用してもハウジング本体への下部カバーの係合状態がより確実に維持されることになる。しかもリブ用規制部にサイドターンランプが位置決め、保持されるので、サイドターンランプ用の位置決め、保持部と、下部カバーの上方への移動を規制する規制部とを別々にハウジング本体に形成する必要がなく、ハウジング本体の形状の複雑化を回避することができる。
【0011】
さらに本発明の第3の特徴によれば、ハウジング本体をミラーとは反対方向から覆う上部カバーの内面に突設される複数の上部カバー側係合爪が、ハウジング本体の上部カバー用係止部に係合するとともに、少なくとも一部の上部カバー側係合爪に設けられる規制突部がハウジング本体に近接する側への上部カバーの移動をハウジング本体に当接することで規制するので、上部カバーに前記ハウジング本体に近接する側に向けての衝撃が加わっても、上部カバーの移動を規制し、ハウジング本体への上部カバーの係合状態が維持され、ハウジング本体から上部カバーが簡単に外れてしまうことがない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】車両用ドアミラーの斜視図である。
図2】車両用ドアミラーの縦断面図であって図4の2−2線に沿う断面図である。
図3】車両用ドアミラーの分解斜視図である。
図4図2の4矢視図である。
図5図4の5−5線に沿うミラーハウジングの断面図である。
図6図4の6−6線に沿うミラーハウジングの断面図である。
図7図4の7−7線に沿うミラーハウジングの断面図である。
図8図2の8矢視図である。
図9図4の9−9線に沿うミラーハウジングの断面図である。
図10】ハウジング本体およびアンテナの分解斜視図である。
図11図4の11−11線に沿う断面図である。
図12図11の12−12線断面図である。
図13図11の13−13線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について添付の図1図13を参照しながら説明すると、先ず図1および図2において、四輪乗用車両のサイドドアに格納可能に支持されるドアミラー15のミラーハウジング16は、ミラー17が収容されるミラー収容凹部18を有する合成樹脂製のハウジング本体19と、該ハウジング本体19の下部を下方から覆う下部カバー20を少なくとも有して前記ハウジング本体19に取付けられる複数のカバー20,21とで構成され、この実施の形態では、前記ハウジング本体19と、合成樹脂製の前記下部カバー20と、その下部カバー20とは別に前記ハウジング本体19を前記ミラー17とは反対方向から覆う合成樹脂製の上部カバー21とで前記ミラーハウジング16が構成される。
【0014】
前記ハウジング本体19の開口部すなわち前記ミラー収容凹部18の開口端部には、車両の後方側を視認するためのミラー17と、該ミラー17を保持する合成樹脂製のミラーホルダ22とが配置される。
【0015】
図3を併せて参照して、前記ハウジング本体19には、前記下部カバー20に設けられる貫通孔23を貫通するように配置される電動格納ユニット24が取付けられる。前記ハウジング本体19は、前記サイドドアに取付けられるベース部材25に前記電動格納ユニット24を介して支持されており、前記ミラーハウジング16は、前記電動格納ユニット24の作動によって、前記サイドドアから側方に突出する起立位置と、前記サイドドア側に格納される格納位置との間で回動する。
【0016】
前記ハウジング本体19内には、前記ミラーホルダ22を回動駆動する動力を発揮するアクチュエータ26のアクチュエータケース27が収容、固定されており、このアクチュエータケース27の一部を構成するケース部材28が前記ミラーホルダ22に対向して配置され、このケース部材28に、球面部29aを先端部に有するジョイント29が一体に突設される。
【0017】
一方、前記ミラーホルダ22の前記ケース部材28への対向面には、前記球面部29aを嵌合させる中空半球状の嵌合支持部30が一体に設けられ、その嵌合支持部30内への前記球面部29aの嵌合状態を保持するリング状のスプリング31が前記嵌合支持部30の外周に嵌装される。これによって前記ミラー17を保持する前記ミラーホルダ22が、前記アクチュエータケース27の前記ケース部材28に揺動可能に支持されることになる。
【0018】
前記アクチュエータケース27の前記ケース部材28からは、前記ジョイント29の下方に配置される第1の駆動軸34と、車幅方向で前記ジョイント29の外側方に配置される第2の駆動軸35とが前記ミラーホルダ22側に向けて突出される。第1および第2の駆動軸34,35は相互に独立して軸方向に駆動されるものであり、第1の駆動軸34の一端部に一体に設けられた第1の球状頭部34aが前記ミラーホルダ22に設けられた軸受部36に首振り可能に嵌合され、第2の駆動軸35の一端部に一体に設けられた第2の球状頭部35aが前記ミラーホルダ22に設けられた他の軸受部(図示せず)に首振り可能に嵌合される。
【0019】
これによって第1の駆動軸34の軸方向進退作動によって前記ミラー17および前記ミラーホルダ22は前後に傾動し、第2の駆動軸35の軸方向進退作動によって前記ミラー17および前記ミラーホルダ22は車幅方向で左右に揺動することになる。
【0020】
図4図7を併せて参照して、前記下部カバー20の内面には、複数個たとえば第1〜第4の4個の下部カバー側係合爪38,39,40,41が相互に間隔をあけた位置に配置されつつ上下方向に延びるようにして一体に立設されており、前記ハウジング本体19の外面には、第1〜第4の下部カバー側係合爪38〜41に個別に対応した第1〜第4の下部カバー用係止部42,43,44,45が、第1〜第4の下部カバー側係合爪38〜41を上方から係合させるようにしてリブ状に突出して一体に設けられる。
【0021】
しかも第1〜第4の下部カバー側係合爪38〜41の少なくとも一部、この実施の形態では、第2および第4の下部カバー用係止部43,45に係合した状態にある第2および第4の下部カバー側係合爪39,41の上方への移動は規制されるものであり、図5で明示するように第2の下部カバー側係合爪39に上方から近接、対向する第1の係合爪規制部46と、図6で明示するように第4の下部カバー側係合爪41に上方から近接、対向する第2の係合爪規制部47とが前記ハウジング本体19に設けられる。
【0022】
図8を併せて参照して、前記上部カバー21は、その下端部を前記下部カバー20の上部に連接させるようにして前記ハウジング本体19に係合されるものであり、この上部カバー21の内面には、前記ハウジング本体19側に向けて突出する複数個たとえば第1〜第5の5個の上部カバー側係合爪48,49,50,51,52が、前記ミラーハウジング16が起立位置にある状態では後方に向かうようにしつつ前記ハウジング本体19側に向けて一体に突設され、前記ハウジング本体19の外面には、第1〜第5の上部カバー側係合爪48〜52をそれぞれ係合させる第1〜第5の上部カバー用係止部53,54,55,56,57が設けられる。
【0023】
第1〜第5の前記上部カバー側係合爪48〜52の少なくとも一部、この実施の形態では、第2の上部カバー側係合爪49に、図7で明示するように、前記ハウジング本体19に近接する側への前記上部カバー21の移動を前記ハウジング本体19に当接することで規制する規制突部58が設けられる。
【0024】
また第1〜第5の前記上部カバー側係合爪48〜52のうち前記規制突部58が設けられる第2の上部カバー側係合爪49を除く第1、第3〜第5の上部カバー側係合爪48,50〜52が第1、第3〜第5の上部カバー用係止部53,55〜57に係合した状態で、それらの上部カバー側係合爪48,50〜52の前記ハウジング本体19側に近接する側への移動は、第1、第3〜第5の上部カバー側係合爪48,50〜52の先端部に近接、対向して前記ハウジング主体19に設けられる上部カバー側係合爪用規制部80,81,82,83によって規制される。
【0025】
ところで前記ハウジング本体19の外面には、サイドターンランプ59がたとえば一対のねじ部材61,61で取付けられるものであり、そのサイドターンランプ59の発光部60を臨ませるスリット62が前記上部カバー21に形成される。
【0026】
一方、前記下部カバー20の内面に突設されるリブ63に上方から当接するリブ用規制部64が前記ハウジング本体19の外面に設けられ、図9で示すように、前記リブ用規制部64には、前記サイドターンランプ59に設けられる位置決め突部59aを嵌合、保持するための位置決め凹部65が形成される。
【0027】
図10および図11を参照して、前記下部カバー20および前記上部カバー21で覆われる前記ハウジング本体19の外面には、該ハウジング本体19の外面に取付けられる前記サイドターンランプ59で一部が覆われるようにして直方体形状のアンテナ68が取付けられる。
【0028】
前記アンテナ68は、上方に向かうにつれて前記ベース部材25側に近接するように傾斜した姿勢で前記ハウジング19の外面に取付けられるものであり、前記ハウジング本体19の外面には、前記アンテナ68の長手方向一端部を挿入し得る挿入筒部70が一体に設けられるとともに、前記アンテナ68の長手方向他端を当接させる規制突部71が一体に突設される。
【0029】
図12および図13を併せて参照して、前記挿入筒部70および前記規制突部71間で前記ハウジング本体19には、前記挿入筒部70寄りに配置される四角形状の第1開口部72と、前記規制突部71寄りに配置される四角形状の第2開口部73とが形成される。第1および第2開口部72,73間で前記ハウジング本体19の外面には、前記アンテナ58の長手方向に沿って平行に延びる一対の支持突条74,74が前記アンテナ68の前記一面68aの幅方向に間隔をあけた2箇所に当接するようにして突設される。また第2開口部73および前記規制突部71間で前記ハウジング本体19の外面には、前記アンテナ68の他端部で前記一面68a に当接する略十字状の支持突部75が一体に突設される。また前記挿入筒部70のうち前記アンテナ68の他面68bに対向する側壁部70aは、該挿入筒部70への前記アンテナ68の一端部の挿入を容易とするために、挿入筒部70の開口端側に向かうにつれて開口面積が広がるように傾斜して形成される。
【0030】
また前記ハウジング本体19には、前記挿入筒部70寄りの部分で前記アンテナ68の前記一面68aに弾発的に当接する弾発舌片76が第1開口部72に配置されるようにして設けられるとともに、該弾発舌片76に対応する部分で前記アンテナ68の幅方向両側に配置される一対の第1のアンテナ係合爪77,77が設けられる。第1のアンテナ係合爪77,77は、図12で明示するように、前記アンテナ68の他面68bの幅方向両側の側縁部に弾発的に当接、係合する当接面77a,77aを先端部に有しており、それらの当接面77a,77aは、前記ハウジング本体19の外面から離間するにつれて相互に近接するように傾斜して形成される。
【0031】
また前記ハウジング本体19の外面には、第2開口部73に対応する位置で前記アンテナ68の幅方向両側に配置される一対の第2のアンテナ係合爪78,78が設けられ、それらの第2のアンテナ係合爪78,78は、図13で明示するように前記アンテナ68の前記他面68bに弾発的に係合する。
【0032】
次にこの実施の形態の作用について説明すると、ミラーハウジング16のうちハウジング本体19を下方から覆う下部カバー20の内面に、上下方向に延びる第1〜第4の下部カバー側係合爪38,39,40,41が一体に立設され、前記ハウジング本体19の外面には、第1〜第4の下部カバー側係合爪38〜41に個別に対応した第1〜第4の下部カバー用係止部42,43,44,45が、第1〜第4の下部カバー側係合爪38〜41を上方から係合させるようにしてリブ状に突出して一体に設けられており、それらの下部カバー用係止部42〜45に係合した状態の前記下部カバー側係合爪38〜41の少なくとも一部、この実施の形態では、第2および第4の下部カバー用係止部43,45に係合した状態にある第2および第4の下部カバー側係合爪39,41にそれぞれ上方から当接する第1および第2の係合爪規制部46,47が前記ハウジング本体19に設けられるので、上方に向けての衝撃が下部カバー20に作用しても、少なくとも第2および第4の下部カバー側係合爪39,41の上方への移動すなわち下部カバー20の上方への移動が第1および第2の係合爪用規制部46,47で規制されることになり、ハウジング本体19への下部カバー20の係合状態が維持され、ハウジング本体19から下部カバー20が簡単に外れてしまうことがない。
【0033】
また前記ハウジング本体19に、前記下部カバー20の内面に突設されるリブ63に上方から当接するリブ用規制部64が設けられるので、上方に向けての衝撃が下部カバー20に作用してもハウジング本体19への下部カバー20の係合状態がより確実に維持されることになる。しかもリブ用規制部64にサイドターンランプ59が位置決め、保持されるので、サイドターンランプ59用の位置決め、保持部と、下部カバー20の上方への移動を規制する規制部とを別々にハウジング本体19に形成する必要がなく、ハウジング本体19の形状の複雑化を回避することができる。
【0034】
またミラーハウジング16は、前記下部カバー20とは別に前記ハウジング本体19をミラー17とは反対方向から覆う上部カバー21を備え、その上部カバー21の内面に、前記ハウジング本体19側に向けて突出する第1〜第5の上部カバー側係合爪48,49,50,51,52が前記ハウジング本体19に設けられる第1〜第5の上部カバー用係止部53,54,55,56,57に係合することを可能として突設され、第1〜第5の上部カバー側係合爪48〜52の少なくとも一部、この実施の形態では第2の上部カバー側係合爪49に、前記ハウジング本体19に近接する側への前記上部カバー21の移動を前記ハウジング本体19に当接することで規制する規制突部58が設けられるので、上部カバー21に前記ハウジング本体19に近接する側に向けての衝撃が加わっても、上部カバー21の移動を規制し、ハウジング本体19への上部カバー21の係合状態が維持され、ハウジング本体19から上部カバー21が簡単に外れてしまうことがない。
【0035】
また第1、第3〜第5の上部カバー側係合爪48,50〜52が第1、第3〜第5の上部カバー用係止部53,55〜57に係合した状態で、それらの上部カバー側係合爪48,50〜52の先端部に近接、対向する上部カバー側係合爪用規制部80,81,82,83が前記ハウジング主体19に設けられるので、上部カバー21に前記ハウジング本体19に近接する側に向けての衝撃が加わっても、ハウジング主体19に近接する側への上部カバー21の移動をより確実に阻止し、ハウジング本体19への上部カバー21の係合状態をより強固に維持することができる。
【0036】
またハウジング本体19の外面に、アンテナ68の一面68aに当接する弾発舌片76と、該弾発舌片76に対応する部分で前記アンテナ68の幅方向両側に配置されるとともに前記アンテナ68の他面68bの幅方向両側の側縁部に弾発的に当接、係合する当接面77a,77aを先端部に有する一対の第1のアンテナ係合爪77,77とが設けられ、第1のアンテナ係合爪77,77の前記当接面77a,77aが、前記ハウジング本体19の外面から離間するにつれて相互に近接するように傾斜して形成されるので、アンテナ68の幅方向のがたつきを抑えることができるとともに、ハウジング本体19から離脱する側へのアンテナ68のがたつきを抑えることができ、アンテナ68の安定的な保持が可能となる。しかもアンテナ68を保持するための専用部材が不要であり、部品点数を低減することができる。
【0037】
さらに前記ハウジング本体19の外面に、前記アンテナ68の長手方向一端部が挿入される挿入筒部70が設けられるので、挿入筒部70でアンテナ68の長手方向一端部を位置した状態で第1のアンテナ係合爪77,77にアンテナ68を係合するようにしてアンテナ68の組付け作業性を高めることができるとともに、組付け後には挿入筒部70でアンテナ68の長手方向一端部を保持することでアンテナ68をより一層安定的に保持することができる。
【0038】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0039】
16・・・ミラーハウジング
17・・・ミラー
19・・・ハウジング本体
20・・・下部カバー
21・・・上部カバー
38,39,40,41・・・下部カバー側係合爪
42,43,44,45・・・下部カバー用係止部
46,47・・・係合爪用規制部
48,49,50,51,52・・・上部カバー側係合爪
53,54,55,56,57・・・上部カバー用係止部
58・・・規制突部
59・・・サイドターンランプ
63・・・リブ
64・・・リブ用規制部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13