特許第5995291号(P5995291)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5995291コールセンタ電話システム、秘話通話方法および秘話通話プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5995291
(24)【登録日】2016年9月2日
(45)【発行日】2016年9月21日
(54)【発明の名称】コールセンタ電話システム、秘話通話方法および秘話通話プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/51 20060101AFI20160908BHJP
   H04M 3/56 20060101ALI20160908BHJP
【FI】
   H04M3/51
   H04M3/56 A
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-92475(P2014-92475)
(22)【出願日】2014年4月28日
(65)【公開番号】特開2015-211367(P2015-211367A)
(43)【公開日】2015年11月24日
【審査請求日】2014年12月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】古閑 里美
【審査官】 吉村 伊佐雄
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2000/033531(WO,A2)
【文献】 特開2010−141804(JP,A)
【文献】 特開2012−019416(JP,A)
【文献】 特開2001−268242(JP,A)
【文献】 特開2013−145953(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M3/00
3/16−3/20
3/38−3/58
7/00−7/16
11/00−11/10
H04Q3/58−3/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
構内交換機の外線に接続された顧客端末の顧客から該構内交換機の内線に接続されたオペレータ端末のオペレータに対する問い合わせを受け付けるコールセンタ電話システムにおいて、
前記構内交換機の内線には、前記オペレータに対する助言や指示を行う監督者が使用する監督者端末が接続され、かつ、前記構内交換機内には、前記外線側の前記顧客端末と前記オペレータ端末との二者間通話接続状態を実現する機能のみならず、会議トランクを利用して、前記外線側の前記顧客端末と前記オペレータ端末と前記監督者端末との三者通話接続状態を実現する機能を少なくとも備え、かつ、前記オペレータ端末は、1つの受話線と、第1の送話線と第2の送話線の2つの送話線を備えて、
前記構内交換機が、
前記外線側の前記顧客端末と前記オペレータ端末との二者間通話接続状態から前記会議トランクを利用した前記三者通話接続状態に切り替える際に、空き状態にある前記会議トランクのいずれかを捕捉し、捕捉した該会議トランクに、前記外線の送話線と、前記オペレータ端末の前記受話線および前記第1の送話線と、前記監督者端末の送話線および受話線とを接続するとともに、前記オペレータ端末の前記第2の送話線を、前記外線の受話線に接続した三者通話接続状態に設定する
コールセンタ電話システムであって、
前記オペレータ端末には、前記オペレータが前記監督者を呼び出すための監督者呼出ボタンが備えられ、
該監督者呼出ボタンが押下操作されたことを検知した前記構内交換機は、前記監督者端末に対して呼出信号を送信し、
前記構内交換機は、前記呼出信号を受信した前記監督者端末から応答信号を受け取った際に、
前記外線側の前記顧客端末と前記オペレータ端末との前記二者間通話接続状態から、捕捉した前記会議トランクに、前記外線の送話線および受話線の双方と、前記オペレータ端末の前記第1の送話線および受話線の双方とを接続し、前記監督者端末の受話線を前記会議トランクに接続した二者間通話内容モニタリング状態に切り替え、
前記監督者端末には、監督者がオペレータに対して助言や指示を行うための契機を与えるアドバイスボタンが備えられ、該アドバイスボタンが押下操作されたことを検知した前記構内交換機が、前記外線の受話線を前記会議トランクから切り離して、前記オペレータ端末の前記第2の送話線に接続するとともに、前記監督者端末の送話線を前記会議トランクにさらに接続して、前記二者間通話内容モニタリング状態から前記三者通話接続状態に切り替える
ことを特徴とするコールセンタ電話システム。
【請求項2】
前記オペレータ端末の前記第2の送話線には、前記外線の受話線との接続をオン・オフすることが可能な切り替えスイッチが接続されていることを特徴とする請求項1に記載のコールセンタ電話システム。
【請求項3】
構内交換機の外線に接続された顧客端末の顧客から該構内交換機の内線に接続されたオペレータ端末のオペレータに対する問い合わせを受け付けるコールセンタ電話システムにおいて、
前記構内交換機において、当該構内交換機内に備えられた会議トランクを利用して、前記外線側の前記顧客端末と前記オペレータ端末と監督者端末との三者通話接続状態に設定する際に、空き状態にある前記会議トランクのいずれかを捕捉し、捕捉した該会議トランクに、前記外線の送話線と、前記オペレータ端末に備えられた第1の送話線と第2の送話線のうち前記第1の送話線および受話線と、前記監督者端末の送話線および受話線とを接続するとともに、前記オペレータ端末の前記第2の送話線を、前記外線の受話線に接続した三者通話接続状態に設定することによって、
前記構内交換機の内線に接続された前記監督者端末から出力される音声を、前記外線側に流すことなく、前記オペレータ端末に対して伝達する秘話通話方法であって、
前記オペレータが監督者を呼び出すために前記オペレータ端末に備えられた監督者呼出ボタンを押下操作することにより、前記構内交換機から前記監督者端末に対して呼出信号を送信させ、
前記呼出信号を受信した前記監督者端末から応答信号を受け取った際に、前記構内交換機において、前記外線側の前記顧客端末と前記オペレータ端末との二者間通話接続状態から、捕捉した前記会議トランクに、前記外線の送話線および受話線の双方と、前記オペレータ端末の前記第1の送話線および受話線の双方とを接続し、前記監督者端末の受話線を前記会議トランクに接続した二者間通話内容モニタリング状態に切り替え、
前記監督者がオペレータに対して助言や指示を行うための契機を与えるアドバイスボタンが押下操作されたことを検知した際に、前記構内交換機において、前記外線の受話線を前記会議トランクから切り離して、前記オペレータ端末の前記第2の送話線に接続するとともに、前記監督者端末の送話線を前記会議トランクにさらに接続して、前記二者間通話内容モニタリング状態から前記三者通話接続状態に切り替える
ことを特徴とする秘話通話方法。
【請求項4】
前記外線の受話線との接続をオン・オフすることを可能にするために、前記オペレータ端末の前記第2の送話線にさらに接続された切り替えスイッチのオン・オフ状態を制御することにより、前記オペレータ端末から出力される音声を、前記外線側に流すことなく、前記監督者端末に伝達することを特徴とする請求項に記載の秘話通話方法。
【請求項5】
請求項3または4に記載の秘話通話方法を、コンピュータによって実行可能なプログラムとして実施していることを特徴とする秘話通話プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コールセンタ電話システム、秘話通話方法および秘話通話プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、コールセンタ電話システムにおいては、顧客からの問い合わせに対してオペレータのみでは対応できない案件がしばしばあり、監督者の指示を仰ぐことがある。しかし、従来のコールセンタ電話システムにおいては、特許文献1の特開2005−094569号公報「IPコールセンタシステムおよびその装置並びにプログラム」等にも記載されているように、顧客とオペレータとの間の通話内容を監督者がモニタする場合は、監督者はオペレータの顧客との対応状況を把握することはできるものの、顧客と通話中の状態にあるオペレータに対して監督者から助言や用件を伝えることはできない。
【0003】
また、特許文献2の特開2004−252668号公報「コンタクトセンタ運用管理プログラム、装置および方法」等に記載されているように、顧客とオペレータとの間の通話に監督者が割り込みを行う場合は、顧客と通話中の状態にあるオペレータに監督者から助言や用件を伝えることはできるものの、その内容は、外線の顧客側にも聞こえてしまう。したがって、監督者がオペレータに助言や用件を伝える際に、監督者とオペレータとの間のみで通話を行う状態に設定するためには、顧客が接続されている外線を保留状態に設定しなければならないので、外線に接続されている顧客を待たせる状態が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−094569号公報(第4−6頁)
【特許文献2】特開2004−252668号公報(第5−7頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述したように、特許文献1、2のような従来のコールセンタ電話システムにおいては、監督者向け機能として、通話モニタ機能と三者通話機能が備えられている。、監督者は、通話モニタ機能により、顧客とオペレータとの間の通話を聴取することができ、また、三者通話機能により、顧客とオペレータとの間の通話に割り込んで話をすることも可能であった。
【0006】
しかしながら、監督者が割り込む場合、顧客と接続されている外線を保留状態に設定しない限り、顧客に聞かれないようにして、監督者とオペレータとの間で話をすることができなかった。
【0007】
つまり、コールセンタ電話機能の一部である監督者向けの通話モニタおよび通話割り込み機能においては、監督者は、顧客とオペレータとの通話が行われている間は、外線(顧客)とオペレータ端末との間の二者間通話をモニタして、顧客とオペレータとの通話が終了した後に、オペレータに助言や用件を伝えることにするか、あるいは、顧客とオペレータとの通話中に通話割り込みを行い、監督者端末と外線(顧客)とオペレータ端末との三者通話接続状態を設定して、オペレータへの助言や用件を伝えることにするか、のいずれか一方しか選択することができない。また、後者の場合、監督者からの助言や用件をオペレータ端末のみに伝えたい場合には、一旦、外線(顧客)との通話を保留状態に移行させてから、監督者端末とオペレータ端末との二者間通話を行わなければならない。
【0008】
外線(顧客)との通話を保留状態に移行することは、外線側の顧客を、無音のまま、または、保留音を鳴動させながら、待たせてしまうことになるので、顧客側の快適性を損なうおそれがあった。このため、通話モニタ機能を利用して、監督者がオペレータの対応状況を確認した上で、顧客を待たせることなく、顧客と通話中であっても、オペレータのみに監督者からの助言や用件を伝えたいとの要望があった。
【0009】
(本発明の目的)
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、顧客との接続を保留状態にして顧客を待たせたり、顧客に聞かれたりすることもなく、顧客との通話中の状態にあるオペレータに監督者からの用件や助言を伝えることを可能にするコールセンタ電話システム、秘話通話方法および秘話通話プログラムを提供することを、その目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述の課題を解決するため、本発明によるコールセンタ電話システム、秘話通話方法および秘話通話プログラムは、主に、次のような特徴的な構成を採用している。
【0011】
(1)本発明によるコールセンタ電話システムは、
構内交換機の外線に接続された顧客端末の顧客から該構内交換機の内線に接続されたオペレータ端末のオペレータに対する問い合わせを受け付けるコールセンタ電話システムであって、
前記構内交換機の内線には、前記オペレータに対する助言や指示を行う監督者が使用する監督者端末が接続され、
かつ、前記構内交換機内には、前記外線側の前記顧客端末と前記オペレータ端末との二者間通話接続状態を実現する機能のみならず、会議トランクを利用して、前記外線側の前記顧客端末と前記オペレータ端末と前記監督者端末との三者通話接続状態を実現する機能を少なくとも備え、
かつ、前記オペレータ端末は、受話側の通話線として1つの受話線と、送話側の通話線として第1の送話線と第2の送話線との2つの通話線を備えて、
前記構内交換機が前記外線側の前記顧客端末と前記オペレータ端末との二者間通話接続状態から前記会議トランクを利用した前記三者通話接続状態に切り替える際に、空き状態にある前記会議トランクのいずれかを捕捉し、捕捉した該会議トランクに、前記外線の送話側の通話線である送話線と、前記オペレータ端末の前記受話線および前記第1の送話線と、前記監督者端末の送話側の通話線である送話線および受話側の通話線である受話線と、を接続するとともに、前記オペレータ端末の前記第2の送話線を、前記外線の受話側の通話線である受話線に接続した三者通話接続状態に設定する
ことを特徴とする。
【0012】
(2)本発明による秘話通話方法は、
構内交換機の外線に接続された顧客端末の顧客から該構内交換機の内線に接続されたオペレータ端末のオペレータに対する問い合わせを受け付けるコールセンタ電話システムにおいて、前記構内交換機の内線に接続された監督者端末から出力される音声を、前記外線側に流すことなく、前記オペレータ端末に対して伝達する秘話通話方法であって、
前記構内交換機において、当該構内交換機内に備えられた会議トランクを利用して、前記外線側の前記顧客端末と前記オペレータ端末と前記監督者端末との三者通話接続状態に設定する際に、
空き状態にある前記会議トランクのいずれかを捕捉し、捕捉した該会議トランクに、前記外線の送話側の通話線である送話線と、前記オペレータ端末に送話側の通話線として備えられた第1の送話線と第2の送話線との2つの通話線のうち、前記第1の送話線および前記オペレータ端末の受話側の通話線である受話線と、前記監督者端末の送話側の通話線である送話線および受話側の通話線である受話線と、を接続するとともに、前記オペレータ端末の前記第2の送話線を、前記外線の受話側の通話線である受話線に接続した三者通話接続状態に設定する
ことを特徴とする。
【0013】
(3)本発明による秘話通話プログラムは、前記(2)に記載の秘話通話方法を、コンピュータによって実行可能なプログラムとして実施していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明のコールセンタ電話システム、秘話通話方法および秘話通話プログラムによれば、以下のような効果を奏することができる。
【0015】
第1に、オペレータが監督者からの助言や用件や指示を受け取ろうとする際に、構内交換機内に備えられた会議トランクに、顧客端末が接続されている外線の送話線と、オペレータ端末の受話線および2つの送話線のうち内線接続用の第1の送話線と、監督者端末の送話線および受話線とを接続し、当該外線の受話線はオペレータ端末の2つの送話線のうち外線接続用の第2の送話線と接続した三者通話接続状態に設定するので、顧客の顧客端末が接続される外線を保留状態に設定しなくても、顧客に聞かれることなく、顧客との通話中の状態にあるオペレータは監督者からの助言や用件や指示を得ることができる。
【0016】
第2に、外線の受話線に接続されるオペレータ端末の第2の送話線に接続状態をオン・オフする切り替えスイッチをさらに備えた構成にし、前記三者通話接続状態において、オペレータが監督者に対する音声を発しようとする際に、前記切り替えスイッチをオフにして、外線の受話線との接続状態を一旦開放することにより、顧客の顧客端末が接続される外線を保留状態に設定しなくても、顧客に聞かれることなく、顧客との通話中の状態にあるオペレータは、監督者と相談したり、監督者の指示内容や用件を確認したり、問い合わせたりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明によるコールセンタ電話システムの構成例を示すシステム構成図である。
図2図1に示したコールセンタ電話システムの接続構成の一例を示す接続構成図である。
図3図1図2に示したコールセンタ電話システムの動作の一例を説明するためのシーケンスチャートである。
図4図1に示したコールセンタ電話システムの接続構成の他の例を示す接続構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明によるコールセンタ電話システム、秘話通話方法および秘話通話プログラムの好適な実施形態について添付図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、本発明によるコールセンタ電話システムおよび秘話通話方法について説明するが、かかる秘話通話方法をコンピュータにより実行可能な秘話通話プログラムとして実施するようにしても良いし、あるいは、秘話通話プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録するようにしても良いことは言うまでもない。また、以下の各図面に付した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではないことも言うまでもない。
【0019】
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、外線(顧客)とオペレータとの間の二者間通話状態から、三者通話用の会議トランクを利用して、外線(顧客)に対する秘話状態を有する、監督者を含めた三者通話状態へ切り替えることにより、オペレータと通話中の外線側の顧客を保留状態に移行させることもなく、外線側の顧客と通話中のオペレータに対し、外線側の顧客には聞こえないようにして、監督者が助言や用件を伝えることができることを主要な特徴としている。
【0020】
すなわち、本発明によるコールセンタ電話システムにおいては、オペレータ端末は、送話口(マイク)に送話用の通話線として第1および第2の2つに分岐する送話線を接続し、受話口(スピーカまたはイヤホン)には受話用の通話線として1つの受話線を接続した構成からなっている。そして、外線(顧客)とオペレータ端末との間の通常の二者間通話状態から、監督者を含む三者通話の状態に切り替えて設定する際に、オペレータ端末は、送話口(マイク)に分岐して接続される一方の第1の送話線が、三者通話用の会議トランクに接続され、他方の第2の送話線が、外線側の受話線と接続されたまま、または、別途備えた切り替えスイッチを介して外線側の受話線と接続された状態に設定される。また、受話口(スピーカまたはイヤホン)に接続される受話線は、三者通話用の会議トランクに接続した状態に設定される。
【0021】
一方、外線は、送話線つまり送話側の通話線と受話線つまり受話側の通話線でなる。その送話線は三者通話用の会議トランクに接続する。他方、その受話線は、オペレータ端末側の前記第2の送話線を介して、オペレータ端末と接続したままの状態を継続するか、または、オペレータ端末側の該第2の送話線に別途備えた切り替えスイッチを介してオペレータ端末と接続された状態に設定される。
【0022】
また、監督者端末は、受話側、送話側の双方の通話線を共に三者通話用の会議トランクに接続した状態に設定される。
【0023】
かくのごとく、本発明によるコールセンタ電話システムにおいては、顧客とオペレータとの間の二者間通話状態から、会議トランクを利用して、顧客に対する秘話機能を有する、監督者を含めた三者通話状態へ切り替えることができる。そして、この三者通話状態へ切り替えた通話パスを形成した際には、監督者が使用する監督者端末の送話線および受話線の双方は会議トランクに接続される。顧客側の顧客端末に接続した外線における送話線は、会議トランクに接続し、一方、その外線における受話線は、会議トランクには接続されず、オペレータ端末側の前記第2の送話線に接続される。或いは、オペレータ端末側の前記第2の送話線に切り替えスイッチを設け、外線における受話線とオペレータ端末側の前記第2の送話線との接続をオン・オフすることにより、オペレータ端末側の第2の送話線と外線における受話線との接続を断続することもできる。
【0024】
而して、会議トランクに受話線と送話線とを接続した監督者端末の監督者は、顧客とオペレータとの間の通話をモニタしながら、外線(顧客)を保留状態に設定しなくても、顧客にオペレータとの間の通話内容を聞かれることなく、オペレータとの間の通話を行うことが可能になり、顧客と通話中の状態にあるオペレータに対して、助言や用件や指示を伝えることができるし、オペレータからの相談を受け取ることもできる。
【0025】
(実施形態の構成例)
本発明の一実施形態としてコールセンタ電話システムの構成例について、図1を参照して詳細に説明する。図1は、本発明によるコールセンタ電話システムの構成例を示すシステム構成図であり、三者通話用の会議トランクが内蔵された構内交換機を備えたコールセンタ電話システムのシステム構成例を示している。
【0026】
図1に示すコールセンタ電話システムは、構内交換機50内に、ネットワーク30との間を接続する外線3を収容するための外線収容パッケージ51、三者通話接続を行う会議トランク52、内線端末収容パッケージ53を含んでいる。内線端末収容パッケージ53は、内線側に配置しているオペレータ端末10および監督者端末20を、第1の内線1および第2の内線2を介してそれぞれ収容する。また、ネットワーク30には、ネットワーク30を介してコールセンタ電話システムのサービスを利用しようとする顧客が使用する顧客端末40が接続されている。
【0027】
なお、構内交換機50は、スイッチ網(図示せず。)を内部に有する。構内交換機50は、スイッチ網を用いて、外線収容パッケージ51を、会議トランク52に接続したり、あるいは、内線端末収容パッケージ53に接続したりすることができる。同様に、構内交換機50は、そのスイッチ網を用いて、会議トランク52を、外線収容パッケージ51に接続したり、あるいは、内線端末収容パッケージ53に接続したりすることが可能である。
【0028】
次に、図2を参照しながら、図1に示したコールセンタ電話システムの接続構成例について説明する。図2は、図1に示したコールセンタ電話システムの接続構成の一例を示す接続構成図であり、顧客とオペレータとの間の二者間通話状態から監督者を含めた三者通話状態へ切り替えた後の接続状態を示している。この図2には、構内交換機50内の会議トランク52を用いて、第1の内線1を介して接続したオペレータ端末10と、第2の内線2を介して接続した監督者端末20と、外線3、ネットワーク30を介して接続した顧客端末40と、の間の三者通話接続状態の一例が示してある。
【0029】
オペレータ端末10が接続される第1の内線1は、第1の送話線11および第2送話線12並びに受話線13でなる。第2の送話線12は、第1の送話線11から分岐して設けてある。第1の送話線11は会議トランク52との接続用であり、第2送話線12は外線3側との接続用である。顧客とオペレータとの間の二者間通話状態においては、顧客端末40がネットワーク30を介して接続された外線3の受話線32は、第2の送話線12に接続される。他方、外線3の送話線31は、オペレータ端末10の受話線13に接続されて、顧客とオペレータとの間の二者間通話が実施されている。
【0030】
かかる二者間通話状態において、例えば、監督者がその通話内容をモニタリングしようとする場合、あるいは、顧客と通話中のオペレータに対して監督者から用件や助言等を送信しようとする場合に、監督者端末20に備えられているアドバイスボタンを押下操作することにより、顧客側の外線3を保留状態に移行させることなく、顧客とオペレータとの間の二者間通話状態から、オペレータと監督者との間の通話に関する顧客への秘話機能を有する、三者通話状態に切り替える。図2の接続構成図は、かくのごとく切り替えた三者通話状態の接続構成例を示している。
【0031】
図2に示すコールセンタ電話システムの接続構成例においては、前述したように、オペレータ端末10が接続される第1の内線1については、オペレータ端末10の送話口(マイク)に接続する送話側の通話線として、三者通話接続用の会議トランク52への接続を行うための内線接続用の第1の送話線11と、外線3への接続を行うための外線接続用の第2の送話線12との2つの送話線が分岐して備えられ、オペレータ端末10の受話口(スピーカまたはイヤホン)に接続する受話側の通話線として、1つの受話線13が備えられている。
【0032】
また、監督者端末20が接続される第2の内線2については、監督者端末20の送話口(マイク)に接続する送話側の通話線として、1つの送話線21が備えられ、監督者端末20の受話口(スピーカまたはイヤホン)に接続する受話側の通話線として、1つの受話線22が備えられている。
【0033】
また、顧客端末40がネットワーク30を介して接続されている外線3については、顧客端末40からの送話音声を伝える送話側の通話線として、1つの送話線31が備えられ、また、顧客端末40への受話音声を伝える受話側の通話線として、1つの受話線32が備えられている。
【0034】
なお、図2に示す接続構成図においては、図1に示した構内交換機50内の外線収容パッケージ51、および、内線端末収容パッケージ53の記載を省略して示している。
【0035】
図2において、例えば、オペレータと顧客との間の通話内容を監督者がモニタリングしようとして、あるいは、監督者からオペレータに対して用件や助言等を送信しようとして、監督者が監督者端末20に備えられているアドバイスボタンを押下操作した場合、空き状態にある会議トランク52のいずれか一つが捕捉されて、図2の接続構成図に示すように、監督者の監督者端末20は、送話線21つまり送話側の通話線、受話線22つまり受話側の通話線の双方が、共に、内線端末収容パッケージ53を介して、捕捉された会議トランク52に接続される。
【0036】
また、外線3の送話線31つまり送話側の通話線は、外線収容パッケージ51を介して、オペレータ端末10の受話線13つまり受話側の通話線に接続されていた状態から、会議トランク52に接続された状態に切り替わる。また、外線3の受話線32つまり受話側の通話線は、外線収容パッケージ51および内線端末収容パッケージ53を介して、オペレータ端末10の外線接続用の第2の送話線12に接続されたままの状態が継続する。
【0037】
また、オペレータ端末10においては、オペレータ端末10の受話線13つまり受話側の通話線は、内線端末収容パッケージ53および外線収容パッケージ51を介して、顧客端末40が接続されている外線3の送話線31に接続されていた状態から、内線端末収容パッケージ53を介して会議トランク52に接続された状態に切り替わる。また、オペレータ端末10の外線接続用の第2の送話線12つまり送話側の通話線は、内線端末収容パッケージ53および外線収容パッケージ51を介して、外線3の受話線32に接続されたままの状態が継続する。他方、オペレータ端末10の内線接続用の第1の送話線11つまり送話側の通話線は、内線端末収容パッケージ53を介して会議トランク52に新たに接続される。
【0038】
ここで、会議トランク52内の接続機能により、オペレータ端末10の第1の送話線11は、オペレータ端末10の受話線13および監督者端末20の受話線22の双方に接続され、監督者端末20の送話線21は、オペレータ端末10の受話線13のみに接続される。また、外線3の送話線31は、オペレータ端末10の受話線13および監督者端末20の受話線22の双方に接続される。
【0039】
したがって、顧客からの音声は、外線3の送話線31、会議トランク52、受話線13および受話線22を介して、オペレータ端末10のオペレータと監督者端末20の監督者との双方に出力される。また、オペレータ端末10のオペレータからの音声は、第2の送話線12、外線3の受話線32およびネットワーク30を介して、顧客側の顧客端末40に出力されると同時に、第1の送話線11、会議トランク52および受話線22を介して監督者端末20の監督者にも出力される。この結果、監督者端末20の監督者は、外線3に接続された顧客とオペレータ端末10のオペレータとの通話状態をモニタすることができる状態に設定される。
【0040】
さらに、監督者端末20の監督者からの音声は、送話線21、会議トランク52および受話線13を介して、オペレータ端末10側にのみ出力され、外線3に接続されている顧客端末40側には出力されない。したがって、顧客との通話中の状態にあるオペレータに対して監督者から助言や用件等を伝えようとする場合であっても、監督者からオペレータに発せられる助言や用件等の音声は、顧客側に対する秘話状態を確保して、顧客側に聞こえることはなく、オペレータのみに伝達することができる。
【0041】
ただし、図2の接続構成の場合、オペレータ端末10のオペレータからの音声は、第1の送話線11、会議トランク52および受話線22を介して監督者端末20の監督者に伝達されると同時に、第2の送話線12、外線3の受話線32およびネットワーク30を介して、顧客側の顧客端末40にも出力されてしまうため、監督者からオペレータに発せられる助言や用件等を受け取った際に、オペレータは、監督者に対する応答や質問や相談等の音声を発することなく、無言のまま、聞き取ることが必要である。
【0042】
(実施形態の動作の説明)
次に、図1図2に示したコールセンタ電話システムの動作について、その一例を、図3のシーケンスチャートを参照しながら詳細に説明する。図3は、図1図2に示したコールセンタ電話システムの動作の一例を説明するためのシーケンスチャートであり、外線3側に接続されている顧客端末40の顧客とオペレータ端末10のオペレータとの通話中において、オペレータが監督者から何らかの助言等を受けようとする場合の外線3とオペレータ端末10と監督者端末20との動作の一例を示している。
【0043】
つまり、図3のシーケンスチャートは、顧客と対応中のオペレータが、顧客との通話内容を監督者にモニタリングしてもらい、そのモニタリング結果に基づいて、監督者からの助言や用件等を受け取ろうとする場合の動作について、その一例を示している。したがって、図3は、オペレータと顧客との間の通話内容を監督者がモニタリングしようとして、あるいは、監督者からオペレータに対して助言や用件等を送信しようとして、監督者が監督者端末20に備えられているアドバイスボタンを押下操作するという、前述の場合の動作を示すものではない。
【0044】
図3のシーケンスチャートで説明する動作は、まず、コールセンタへの問い合わせを行った顧客の顧客端末40が接続されている外線3とオペレータ端末10との間で、顧客とオペレータとの二者間通話状態が継続している(シーケンスSeq1)状態から開始する。この状態で、顧客と対応中のオペレータは、当該顧客との通話内容に基づく助言や用件等を監督者から受けようとして、オペレータ端末10に別途備えられている監督者呼出ボタンを押下操作する(シーケンスSeq2)。
【0045】
オペレータ端末10の監督者呼出ボタンの押下信号を、第1の内線1を介して受け取った構内交換機50は、第2の内線2を介して、監督者端末20に対して呼出信号を送出し、監督者を呼び出す(シーケンスSeq3)。該呼出信号に応じて監督者が応答操作を行うと(シーケンスSeq4)、監督者端末20から、第2の内線2を介して、構内交換機50に対して応答信号が返送されてくる。
【0046】
構内交換機50は、監督者端末20からの応答信号を受け取ると、外線3の受話線32および送話線31それぞれを、オペレータ端末10の第2の送話線12および受話線13それぞれと接続した状態から脱して、空き状態にある会議トランク52のいずれか一つを捕捉して、捕捉した会議トランク52に、外線3の受話線32および送話線31の双方を接続替えし、オペレータ端末10の受話線13および内線接続用の第1の送話線11の双方を接続替えするとともに、監督者端末20に関しては、受話線22のみを接続する二者間通話内容モニタリング状態に設定する(シーケンスSeq5)。
【0047】
かくのごとき二者間通話内容モニタリング状態においては、会議トランク52を介して、顧客とオペレータとの間の通話内容が監督者端末20の受話線22から出力されるので、監督者は、その通話内容をモニタリングすることができる。
【0048】
しかる後、顧客とオペレータとの間の通話内容のモニタリング結果に基づいて、監督者が、オペレータに対して伝達しようとする助言や用件を決定すると、監督者は、監督者端末20に別途備えられているアドバイスボタンを押下操作する(シーケンスSeq6)。
【0049】
監督者端末20のアドバイスボタンの押下信号を、第2の内線2を介して受け取った構内交換機50は、捕捉していた会議トランク52に対して、監督者端末20の受話線22のみならず、送話線21も接続した状態に切り替えるとともに、当該会議トランク52に接続されていた外線3の受話線32を切り離して、外線3については、送話線31のみを会議トランク52に接続した状態に切り替える(シーケンスSeq7)。さらに、会議トランク52との接続状態を切り離された外線3の受話線32は、オペレータ端末10の外線接続用の第2の送話線12に新たに接続される(シーケンスSeq8)。なお、オペレータ端末10の受話線13および内線接続用の第1の送話線11の双方については、会議トランク52に接続した状態をそのまま継続する。
【0050】
かくのごとき三者通話接続状態においては、監督者が、顧客とオペレータとの通話内容のモニタリング結果に基づく、監督者からオペレータに対する助言や用件を、顧客に聞かれることなく、監督者端末20の送話線21から会議トランク52、オペレータ端末10の受話線13を介して、オペレータ端末10に送出して、オペレータに伝達することができる(シーケンスSeq9)。つまり、オペレータが顧客との通話中の状態にあっても、外線3(顧客)側に対する秘話機能を確保しつつ、監督者はオペレータに対してのみ助言や用件を伝達することができる。
【0051】
また、外線3に接続された顧客端末40は、保留状態に設定されることがないので、当該顧客端末40の顧客は、オペレータに対する音声をオペレータ端末10の受話線13に対して会議トランク52を介して送信することができ、また、オペレータからの音声は、会議トランク52を介することなく、シーケンスSeq8において新たに接続されたオペレータ端末10の外線接続用の第2の送話線12から外線3の受話線32を経由して受け取ることができる。
【0052】
なお、シーケンスSeq8により外線3の受話線32とオペレータ端末10の第2の送話線12とが接続された状態になっているので、オペレータが発する音声は、外線3を介して、顧客側に伝達されることになるということは、監督者に対してオペレータが発する音声についても、顧客側に流れてしまうことを意味している。したがって、シーケンスSeq8以降においては、監督者からのオペレータに対する助言や用件に関する確認や問い合わせ、相談等の音声をオペレータは一切発することなく、オペレータは、無言のまま、監督者からのオペレータに対する助言や用件を聞き取ることが要求される。
【0053】
(他の実施形態の構成例)
図2図3に示したコールセンタ電話システムにおいては、前述したように、会議トランク52を介した三者通話接続状態に切り替えた以降においては、オペレータが発する音声が、オペレータ端末10の第1の送話線11から会議トランク52を介して監督者端末20の監督者側に伝達されると同時に、オペレータ端末10の第2の送話線12から外線3を介して顧客端末40の顧客側にも伝達されてしまう。このため、オペレータは、監督者からのオペレータに対する助言や用件を無言で聞き取ることが必要となり、監督者に対して確認や問い合わせ、相談等の音声をオペレータから発することが一切できないという、不便がある。
【0054】
図4は、図1に示したコールセンタ電話システムの接続構成の他の例を示す接続構成図である。図4の接続構成例では、図3の構成における上述の不便の解消を可能にしている。本接続構成例では、オペレータは、監督者からのオペレータに対する助言や用件を無言で聞き取るのではなく、監督者に対して確認や問い合わせ、相談等に関する音声を発し、監督者との意思疎通をより緊密にすることができる。
【0055】
図4に示すコールセンタ電話システムの接続構成例は、オペレータ端末10の外線接続用の第2の送話線12についてのみ、図2の接続構成例と異なるだけで、その他の部位については、図2の接続構成例と全く同様である。図4に示すコールセンタ電話システムにおいては、オペレータ端末10の外線接続用の第2の送話線12に、外線3の受話線32との接続状態のオン・オフを切り替えることが可能な切り替えスイッチ12Aを、図2の構成例にさらに追加して、第2の送話線12を切り替えスイッチ付き送話線として構成している。
【0056】
かくのごとき切り替えスイッチ付き送話線を採用することによって、会議トランク52を利用した三者通話接続状態において、オペレータ端末10の2つの送話線(第1の送話線11、第2の送話線12)の接続状態に関し、会議トランク52だけに接続している状態(切り替えスイッチ12Aがオフ状態の場合)と、会議トランク52と外線3との双方に接続している状態(切り替えスイッチ12Aがオン状態の場合)と、を切り替えることができる。
【0057】
而して、オペレータが発する音声を、顧客端末40が接続されている外線3側に伝達したい場合は、オペレータは、切り替えスイッチ12Aをオン状態に設定して、オペレータ端末10の第2の送話線12と外線3の受話線32とを接続した状態にすれば良い。そして、かかる接続状態におけるオペレータと顧客との通話内容は、オペレータ端末10の第1の送話線11、および、外線3の送話線31が接続されている会議トランク52を介して、監督者端末20にも出力されるので、監督者によって、当該通話内容をモニタリングすることが可能である。
【0058】
また、監督者への相談、問い合わせ等を行うために、オペレータが発する音声を、顧客端末40が接続されている外線3側に流すことなく、監督者端末20の監督者のみに伝達したい場合は、オペレータは、切り替えスイッチ12Aをオフ状態に切り替えて、オペレータ端末10の第2の送話線12と外線3の受話線32との接続を開放した状態に設定すれば良い。かかる接続状態においては、オペレータが発する音声は、外線3の顧客側に漏れることなく、オペレータ端末10の第1の送話線11が接続されている会議トランク52を介して、監督者端末20に出力され、監督者に伝達することができる。このとき、会議トランク52には、オペレータ端末10の第1の送話線11、受話線13の双方、監督者端末20の送話線21、受話線22の双方が接続されているので、顧客に聞かれることなく、オペレータから監督者への相談、問い合わせ、確認や、監督者からオペレータへの助言、指示、用件等について、双方で密接にやり取りすることができる。
【0059】
また、以上には、顧客からコールセンタ電話システムに対する着信があった以降、オペレータがオペレータ端末10に備えられている監督者呼出ボタンの押下操作を行うまでの間は、顧客とオペレータとの間の二者間通話状態が、会議トランク52を介することなく、外線3の送話線31、受話線32のそれぞれが、オペレータ端末10の受話線13、外線接続用の第2の送話線12それぞれに接続された状態に設定する場合について説明した。
【0060】
しかし、本発明は、かくのごとき場合のみに限るものではない。例えば、会議トランク52の数として十分な備えがなされていた場合には、信号のやり取り回数や接続切り替え回数を低減し、処理量の削減を図るために、顧客からコールセンタ電話システムに対する着信があった際に、空き状態にある会議トランクのいずれかを直ちに捕捉して、顧客とオペレータとの間の二者間通話状態を、会議トランク52を介した接続状態に設定するようにしても良い。つまり、捕捉した会議トランクに、外線3の送話線31、受話線32の双方と、オペレータ端末10の第1の送話線11、受話線13の双方とを接続した二者間通話接続状態に設定しても良い。
【0061】
さらに、顧客とオペレータとの通話内容を通話開始時点から監督者がモニタリングすることが可能なように、捕捉した会議トランク52には、少なくとも、監督者端末20の受話線22も同時に接続するようにしても良い。
【0062】
以上、本発明の好適な実施形態の構成を説明した。しかし、かかる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。
【符号の説明】
【0063】
1 第1の内線
2 第2の内線
3 外線
10 オペレータ端末
11 第1の送話線
12 第2の送話線
12A 切り替えスイッチ
13 受話線
20 監督者端末
21 送話線
22 受話線
30 ネットワーク
31 送話線
32 受話線
40 顧客端末
50 構内交換機
51 外線収容パッケージ
52 会議トランク
53 内線端末収容パッケージ
図1
図2
図3
図4