特許第5995764号(P5995764)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5995764
(24)【登録日】2016年9月2日
(45)【発行日】2016年9月21日
(54)【発明の名称】温度計測機能を備えているロータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 11/25 20160101AFI20160908BHJP
【FI】
   H02K11/25
【請求項の数】1
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-65969(P2013-65969)
(22)【出願日】2013年3月27日
(65)【公開番号】特開2014-193007(P2014-193007A)
(43)【公開日】2014年10月6日
【審査請求日】2015年12月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003609
【氏名又は名称】株式会社豊田中央研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000001247
【氏名又は名称】株式会社ジェイテクト
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】特許業務法人快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山下 真彦
(72)【発明者】
【氏名】水野 健太朗
(72)【発明者】
【氏名】橋本 昭二
(72)【発明者】
【氏名】中井 英雄
(72)【発明者】
【氏名】瀬川 雅也
(72)【発明者】
【氏名】稲山 博英
(72)【発明者】
【氏名】西 幸二
【審査官】 槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭63−124742(JP,A)
【文献】 特開2009−247084(JP,A)
【文献】 実開昭62−078072(JP,U)
【文献】 特開平07−298556(JP,A)
【文献】 特開2000−175388(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0273121(US,A1)
【文献】 特開2009−189235(JP,A)
【文献】 特開2005−204426(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 11/25
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータのステータコイルで囲まれている空間に収容して用いるロータであり、
ステータコイルに対して回転可能に支持される略円柱形のロータコアと、ロータコアの外周面に固定されている複数個の永久磁石を備えており、
前記ロータコアに、少なくとも1個の永久磁石の輪郭に沿って輪郭の内側を延びる溝が形成されており、
前記溝に、発電コイルと、発電コイルに接続されている電子部品が収容されており、
前記電子部品が、発電コイルから供給される電力を駆動電力に変換する電源回路と、電源回路からの電力で駆動される温度センサ回路と、電源回路からの電力で駆動されるとともに温度センサ回路の計測値を無線で発信する発信回路を搭載していることを特徴とするロータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書では、モータのステータコイルで囲まれている空間内において回転可能に支持され、ステータコイルへの通電を制御することで生成される回転磁場によって回転するロータに関する技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、温度計測機能を備えているロータが開示されている。ロータは、ロータコアと、ロータコアに固定されている永久磁石を備えている。ロータコアは、ステータコイルに対して回転可能に支持されており、略円柱形をしている。複数個の永久磁石が用いられ、複数個の永久磁石がロータコアの外周面に固定されている。ステータコイルへの通電を制御することで回転磁場が生成され、その回転磁場によってロータが回転する。
【0003】
ステータコイルに通電してロータを回転させるとロータが発熱し、ロータ温度が上昇する。永久磁石は、所定温度以上に昇温すると減磁または消磁するために、モータのトルクが減少する。ロータ温度を計測する必要がある。
【0004】
特許文献1の技術では、ロータに温度センサ付RFIDタグを設ける。ここでいう温度センサ付RFIDタグは、発電コイルと、発電コイルが発電する電力を駆動電力に変換する電源回路と、電源回路からの電力で駆動される温度センサ回路と、電源回路からの電力で駆動されるとともに温度センサ回路による計測値を無線で発信する発信回路を搭載している。ロータに発電コイルを固定しておくと、ステータコイルで囲まれている空間内でロータが回転するのに伴って発電コイルを通過する磁束強度が変化し、その磁束強度の変化によって発電コイルが発電する。
【0005】
上記技術によると、温度計測のための電力をロータ外から供給する電力線も必要とされなければ、計測値をロータ外に伝達する信号線も必要とされない。回転するロータに結線することなくロータ温度を計測することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−247084号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の技術によって、原理的には回転するロータに結線することなくロータ温度を計測することが可能となるが、その技術を実施化するのは難しい。
ロータは、ステータコイルで生成される回転磁場に追従して回転する。すなわち、磁場とロータの関係は、基本的には一定である。従って、発電コイルを通過する磁束強度も基本的には一定である。実際には、ステータコイルに対する回転角度に依存して発電コイルを通過する磁束強度は変化するが、その変化量は小さい。磁束強度の小さな変化を利用して発電するためには、ロータに対する発電コイルの取り付け姿勢が重要である。また、発信回路がロータ外に開放された位置に配置されていないと、電波がロータ外に到達せず、ロータ外で受信することができない。さらにロータは高速で回転し、強い遠心力が作用する。強い遠心力が作用するロータに、発電コイルと温度センサ回路と発信回路のそれぞれを、それぞれが機能を発揮するように搭載するのは難しい。特許文献1の技術では、温度センサ付RFIDタグの設置位置を例示しているに過ぎず、発電コイルの配置方法については開示がない。仮に、図示されている温度センサ付RFIDタグ内に発電コイルが収容されているとすると、その発電コイルでは小さすぎ、ロータ温度を計測して無線発信するのに必要な電力を発電することができない。
【0008】
本明細書では、発電コイル等のロータ温度を計測して計測値を電波で発信するのに必要な部材を、ロータに搭載する技術を開示する。
本明細書で開示するロータは、ロータコアと複数個の永久磁石を備えている。ロータコアは、ステータコイルに対して回転可能に支持された状態で使用され、略円柱形である。ロータコアの外周面に複数個の永久磁石が固定されている。ロータコアには、少なくとも1個の永久磁石の輪郭に沿って輪郭の内側を延びる溝が形成されており、その溝に、発電コイルと、発電コイルに接続されている電子部品が収容されている。その電子部品に、発電コイルから供給される電力を駆動電力に変換する電源回路と、電源回路からの電力で駆動される温度センサ回路と、電源回路からの電力で駆動されるとともに温度センサ回路の計測値を無線で発信する発信回路が搭載されている。ロータはステータコイルで囲まれている空間に収容された状態で用いられる。
【0009】
上記によると、発電コイルの磁束通過面積が永久磁石の大きさにほぼ等しく、必要電力を発電できる大きさが確保される。しかも、発電コイルと電子部品の外側が永久磁石によって覆われており、発電コイルに強い遠心力が作用しても発電コイル等が飛散するといったことがない。さらに、発信回路は、ロータ外に連通している溝内に収容されており、発信回路から発信された電波が溝を介してロータ外に達する。ロータ外で計測値を受信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施例のロータの分解斜視図。
図2図1のロータの平面図。
図3図2のIII−III線断面図。
図4図2のIV−IV線断面図。
図5】計測ユニットの平面図。
図6】計測ユニットがロータコアの溝に収容されている状態の平面図。
図7】計測ユニットがロータコアの溝に収容されている状態での図4に対応する図。
図8】溝とフレキシブル基板と電子部品と発電コイルの関係を示す図。
図9】電子部品の回路構成を示す図。
図10】計測ユニットの平面図。
図11図10とは別の計測ユニットの平面図。
図12】第2実施例のロータの分解斜視図。
図13】第2実施例の図7に対応する図。
図14】第2実施例の計測ユニットの平面図。
図15】第3実施例の図7に対応する図。
図16】第3実施例の計測ユニットの平面図。
図17】第4実施例の図7に対応する図。
図18】第4実施例の計測ユニットの平面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
下記に説明する実施例の特徴を列記する。
(特徴1)温度センサが、永久磁石の輪郭近傍に接近している。
(特徴2)温度センサが、永久磁石の周方向の端部に接近している。
(特徴3)発電コイルと電子部品がフレキシブル基板に実装されている。
(特徴4)1枚のフレキシブル基板に、複数個の発電コイルと1個の電子部品が実装されている。
(特徴5)1枚のフレキシブル基板に、複数個の発電コイルと複数個の電子部品が実装されている。
(特徴6)1個の永久磁石に、1個の発電コイルと1個の電子部品が配置されている。
(特徴7)複数個の永久磁石に対して、複数個の発電コイルと1個の電子部品が配置されている。複数個の発電コイルは、起電力の向きが揃う向きで直列接続されている。
【実施例】
【0012】
図1において、参照番号2はロータを示し、参照番号30はロータコアを示し、ロータコア30に回転軸41,42が固定されている。ロータコア30は略円柱状であり、その外周面に4枚の永久磁石11,12,13,14が固定されている。図では、1枚の永久磁石11がロータコア30に固定される前の状態を示している。
本実施例では、ロータコア30の温度を計測してロータ外に無線送信する計測ユニット21がロータに固定されている。ロータコア30には、計測ユニット21を収容する溝31が形成されている。溝31は、ロータコア30の外周面を軸方向に延びる溝31bと31dと、ロータコア30の軸方向の端部において溝31bと31dの間を周方向に延びる溝31a,31cで形成されている。溝31a,31b,31c,31dによって、一巡する溝31が形成されている。その溝31に計測ユニット21が収容された状態で、永久磁石11がロータコア30に固定される。溝31は、永久磁石11の輪郭に沿って延びている。正確にいうと、溝31は、永久磁石11の輪郭の内側を延びている。永久磁石11をロータコア30の外周面に固定すると、計測ユニット21と溝31は永久磁石11によって覆われる。
周知のように、ロータ2はモータのステータコイルで囲まれた空間に収容され、回転軸41,42がモータケースに対して回転可能に支持される。ロータ2は、モータのステータコイルで囲まれた空間内で回転可能に支持される。
図2は、図1の状態のコア2を平面視した図を示しており、図3図2のIII―III線断面を示し、図4図2のIV−IV線断面を示している。なお、図2から図4では計測ユニット21の図示を省略している。
【0013】
図5は、計測ユニット21を示し、発電コイル51と、発電コイル51に接続されている電子部品61で構成されている。発電コイル51は、一本の導電線が複数回巻かれて構成されており、その導電線の両端に電子部品61が接続されている。発電コイル51は、溝31に収容された状態で導電線が永久磁石の輪郭に沿って巻回される形状に形成されている。また、電子部品61は、溝31b内に収容される位置と大きさに設定されている。
図11に示すように、フレキシブル基板71上にプリント配線して発電コイル51を形成し、フレキシブル基板71に電子部品61を実装することで、計測ユニット21を形成することができる。図7は、計測ユニット21をロータ2に組み込んだ状態における図4に対応する図である。図8は、フレキシブル基板71と発電コイル51と電子部品61と溝31bと永久磁石11の関係を示している。フレキシブル基板71は湾曲した状態で溝31b内に収容され、その弾性力によって電子部品61を永久磁石11の内面に押し付けている。
【0014】
図9は、電子部品61が備えている回路構成を示している。電子部品61は、発電コイル51から供給される電力を駆動電力に変換する電源回路81と、電源回路81からの電力で駆動される温度センサ回路82と、電源回路81からの電力で駆動されるとともに温度センサ回路82の計測値を無線で発信する発信回路83と発信アンテナ84を搭載している。
【0015】
図8に示されているように、電子部品61は永久磁石11の周方向の端部に密着し、永久磁石11の周方向の端部の温度を計測する。永久磁石の周方向の端部は最も昇温し易い箇所であり、その箇所の温度を計測できると、昇温防止のための措置を適確に講じることが可能となる。
発電コイル51の磁束通過面積は、永久磁石11の面積にほぼ等しく、ロータコア30の円筒部分の外周面積のほぼ1/4に及んでいる。発電コイル51の有効発電面積が広く、ロータ2が回転することによって生じる発電コイル51を通過する磁束強度の変化によって必要な電力を確保することができる。
また、電子部品61が収容されている溝31bは、ロータ2の外部に連通しており、電子部品61から発信された電波をロータ2の外側で受信することができる。第1実施例によって、ロータ外から配線することなく、ロータ温度を計測して無線で発信することが可能となる。
計測ユニット21は、図10に示すものであってもよい。この場合は、フレキシブル基板を用いない。細いマグネットワイヤを複数回にわたって巻回して発電コイル51とする。
【0016】
発電コイル51の大きさは、1個の永久磁石の大きさにほぼ等しいのが好ましい。周知のように、発電電圧vの大きさは、電磁誘導の法則によって、下記のものとなる。
v=−n×(ΔB/Δt)×S
ここで、nはコイルの巻数であり、ΔB/Δtは磁束密度の時間変化であり、Sはコイルの面積である。
上記式より、発電電圧vとコイル面積Sが比例することがわかり、発電電圧を高めるためにはコイル面積を大きくするのが有効であることがわかる。しかしながら、発電コイルの大きさが1個の永久磁石よりも大きくなると、その発電コイルが隣接する永久磁石にもかかることになる。ところが、隣接する永久磁石の極性は反対方向であり、磁束を打ち消しあう方向であることから、1個の発電コイルが隣接する永久磁石にまでかかると、その発電コイルを通過する磁束がかえって減少してしまう。その結果、発電電圧が低下してしまう。発電コイルが1個の永久磁石の大きさにほぼ等しい場合に、最も効率的に発電することができる。
【0017】
(第2実施例)
第1実施例では、4個ある永久磁石11,12,13,14のうちの1個の永久磁石11に対してのみ計測ユニット21を配置する。
第2実施例では、図12、13に例示するように、それぞれの永久磁石に計測ユニットを配置する。すなわち、永久磁石11に計測ユニット21を配置し、永久磁石12に計測ユニット22を配置し、永久磁石13に計測ユニット23を配置し、永久磁石14に計測ユニット24を配置する。このために、永久磁石11の輪郭に沿って輪郭の内側を延びる溝31を形成し、溝31に計測ユニット21を収容する。永久磁石12の輪郭に沿って輪郭の内側を延びる溝32を形成し、溝32に計測ユニット22を収容する。永久磁石13の輪郭に沿って輪郭の内側を延びる溝33を形成し、溝33に計測ユニット23を収容する。永久磁石14の輪郭に沿って輪郭の内側を延びる溝34を形成し、溝34に計測ユニット24を収容する。この実施例では、永久磁石11の温度を電子部品61で計測して発信する。永久磁石12の温度を電子部品62で計測して発信する。永久磁石13の温度を電子部品63で計測して発信する。永久磁石14の温度を電子部品64で計測して発信する。永久磁石毎の温度を計測することができる。
この実施例では、図14に示すように、1枚のフレキシブル基板70上に、発電コイル51と電子部品61の組と、発電コイル52と電子部品62の組と、発電コイル53と電子部品63の組と、発電コイル54と電子部品64の組を形成することができる。1枚のフレキシブル基板70を利用すると、計測ユニット21,22,23,24が製造し易く、ロータコア30に取り付け易い。
【0018】
(第3実施例)
本実施例では、図15図16に示すように、永久磁石11の温度を電子部品61で計測して発信し、永久磁石12の温度を電子部品62で計測して発信する。本実施例では、図16に示すように、永久磁石11に輪郭の内側を延びる発電コイル51と、永久磁石13の輪郭の内側を延びる発電コイル53を、配線56で直列に接続し、発電コイル51,53の合計発電電圧を電子部品61に供給する。発電コイル51,53は同じ方向に巻かれている。永久磁石11と永久磁石13は同じ極性であることから(図15に示す場合は、外面側がN極で内面側がS極の極性となっている)、発電コイル51,53が同じ方向に巻かれていると、発電コイル51,53の合計発電電圧が電子部品61に供給される。同様に、永久磁石12の輪郭の内側を延びる発電コイル52と、永久磁石14の輪郭の内側を延びる発電コイル54を、配線55で直列に接続し、発電コイル52,54の合計発電電圧を電子部品62に供給する。発電コイル52,54は同じ方向に巻かれている。永久磁石12と永久磁石14は同じ極性であることから(永久磁石11,13とは逆の極性である)、発電コイル52,54が同じ方向に巻かれていると、発電コイル52,54の合計発電電圧が電子部品62に供給される。本実施例でも、1枚の共通基板70上に、発電コイル51、52,53,54をプリント配線し、電子部品61、62を実装する。
【0019】
(第4実施例)
本実施例では、図17図18に示すように、永久磁石11の温度を電子部品61で計測して発信する。本実施例では、永久磁石11の輪郭の内側を延びる発電コイル51と、永久磁石12の輪郭の内側を延びる発電コイル52と、永久磁石13の輪郭の内側を延びる発電コイル53と、永久磁石14の輪郭の内側を延びる発電コイル54を直列に接続し、発電コイル51,52,53,54の合計発電電圧を電子部品61に供給する。永久磁石11と永久磁石13は同じ極性であり、永久磁石12と永久磁石14は同じ極性であり、永久磁石11,13と永久磁石12,14は逆の極性であることから、発電コイル51と発電コイル53は同じ方向に巻かれており、発電コイル52と発電コイル54は同じ方向に巻かれており、発電コイル51,53と発電コイル52,54は逆方向に巻かれている。上記のように接続されていると、発電コイル51,52,53,54に生じる起電力の向きが揃い、発電コイル51,52,53,54の合計発電電圧が電子部品61に供給される。本実施例でも、1枚の共通基板70上に、発電コイル51、52,53,54をプリント配線し、電子部品61を実装する。
【0020】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0021】
2:ロータ
11,12,13,14:永久磁石
21,22,23,24:計測ユニット
30:ロータコア
31,32,33,34:溝
41,42:回転軸
51,52,53,54:発電コイル
61,62,63,64:電子部品
70,71:フレキシブル基板
81:電源回路
82:温度センサ回路
83:発信回路
84:発信アンテナ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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