特許第5995979号(P5995979)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5995979カプセル化甘味料組成物、その調整のための方法、およびそれを含むチューインガム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5995979
(24)【登録日】2016年9月2日
(45)【発行日】2016年9月21日
(54)【発明の名称】カプセル化甘味料組成物、その調整のための方法、およびそれを含むチューインガム
(51)【国際特許分類】
   A23L 27/00 20160101AFI20160908BHJP
   A23L 5/00 20160101ALI20160908BHJP
   A23G 4/00 20060101ALI20160908BHJP
【FI】
   A23L27/00 E
   A23L5/00 C
   A23G3/30
【請求項の数】18
【全頁数】50
(21)【出願番号】特願2014-535784(P2014-535784)
(86)(22)【出願日】2012年10月9日
(65)【公表番号】特表2014-528255(P2014-528255A)
(43)【公表日】2014年10月27日
(86)【国際出願番号】US2012059328
(87)【国際公開番号】WO2013055670
(87)【国際公開日】20130418
【審査請求日】2014年5月16日
(31)【優先権主張番号】61/545,842
(32)【優先日】2011年10月11日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】508351303
【氏名又は名称】インターコンチネンタル グレート ブランズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ボガニ, ナブロス
(72)【発明者】
【氏名】ゲブレセラシ, ペトロス
(72)【発明者】
【氏名】アナスタショウ, セオドア ジェイムス
(72)【発明者】
【氏名】ビャッカラナム, キラン
(72)【発明者】
【氏名】グアン, ジュンジー
(72)【発明者】
【氏名】ヒンツ, タナ
【審査官】 白井 美香保
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−540645(JP,A)
【文献】 特表2009−540864(JP,A)
【文献】 特表2010−500873(JP,A)
【文献】 特開昭63−245638(JP,A)
【文献】 特開2011−152134(JP,A)
【文献】 特開平02−000408(JP,A)
【文献】 特開昭62−215349(JP,A)
【文献】 特表2004−536611(JP,A)
【文献】 特表2008−540690(JP,A)
【文献】 特開平04−311365(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 27/00−27/40
A23L 27/60
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
PubMed
CiNii
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カプセル化甘味料組成物であって、前記カプセル化甘味料組成物は、
カプセル化材料であって
ポリ(酢酸ビニル)、
ステアリン酸のアルカリ土類金属塩を含む脂肪酸塩を2重量パーセント〜20重量パーセント、および
充填剤を2重量パーセント〜20重量パーセント
含む、カプセル化用材料、ならびに
甘味料であって、ここで、前記甘味料が、ラカンカ、スクラロース、モナチン、レバウジオシドA、ステビオシド、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、アスパルテーム−アセスルファム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、甘味料
を含み、ここで、前記カプセル化用材料が前記甘味料を少なくとも部分的にカプセル化し、全ての重量パーセントが前記カプセル化甘味料組成物の総重量に基づき、
ここで、前記ポリ(酢酸ビニル)が少なくとも75,000原子質量単位の重量平均分子量を有し、
ここで、前記カプセル化甘味料組成物がチューインガムに組み込まれ、それがさらにガムベースを含む、
カプセル化甘味料組成物。
【請求項2】
前記脂肪酸塩がステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムおよびそれらの組み合わせを含む、請求項に記載のカプセル化甘味料組成物。
【請求項3】
前記充填剤が、タルク、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウム、シリカ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1または2に記載のカプセル化甘味料組成物。
【請求項4】
前記充填剤がタルクを含む、請求項1からのいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
【請求項5】
35重量パーセント〜90重量パーセントのポリ(酢酸ビニル)を含む、請求項1からのいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
【請求項6】
5重量パーセント〜50重量パーセントの甘味料を含む、請求項1からのいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
【請求項7】
前記カプセル化甘味料組成物における前記脂肪酸塩対前記甘味料の重量比が1:0.25から1:25である、請求項1からのいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
【請求項8】
前記カプセル化甘味料組成物における前記脂肪酸塩対前記ポリ(酢酸ビニル)の重量比が1:1.75から1:45である、請求項1からのいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
【請求項9】
前記カプセル化甘味料組成物が、50マイクロメートル〜800マイクロメートルの数平均粒子を有する、請求項1からのいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
【請求項10】
前記脂肪酸塩が、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、またはそれらの組み合わせを含み、
前記充填剤がタルクを含み、
前記甘味料が、ラカンカ、スクラロース、モナチン、レバウジオシドA、ステビオシド、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、アスパルテーム−アセスルファム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択され、
前記カプセル化甘味料組成物における前記脂肪酸塩対前記甘味料の重量比が、1:0.25から1:25であり、
前記カプセル化甘味料組成物における前記脂肪酸塩対前記ポリ(酢酸ビニル)の重量比が、1:1.75から1:45であり、
前記カプセル化甘味料組成物における前記甘味料対前記ポリ(酢酸ビニル)の重量比が、1:0.7から1:18であり、
前記カプセル化甘味料組成物が、420マイクロメートルに等しいかそれよりも小さい数平均粒子サイズを有する、
請求項1からのいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
【請求項11】
チューインガム組成物であって、
ガムベースと、
非カプセル化甘味料と、
請求項1から10のいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物と
を含む、チューインガム組成物。
【請求項12】
前記チューインガム組成物を10分間噛むことによって生成される塊が、前記カプセル化甘味料組成物を欠く対応するチューインガム組成物を噛んだ10分後に生成される対応する塊よりも硬いことのない、請求項11に記載のチューインガム組成物。
【請求項13】
チューインガム組成物を調製する方法であって、前記チューインガム組成物を調製する方法は、
カプセル化甘味料組成物を形成することであって、
ポリ(酢酸ビニル)、
ステアリン酸のアルカリ土類金属塩を含む脂肪酸塩を2重量パーセント〜20重量パーセント、および
充填剤を2重量パーセント〜20重量パーセント、ならびに
甘味料であって、ここで、前記甘味料が、ラカンカ、スクラロース、モナチン、レバウジオシドA、ステビオシド、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、アスパルテーム−アセスルファム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、甘味料
を溶融ブレンドすることで、カプセル化甘味料組成物を形成し、
ここで、前記ポリ(酢酸ビニル)が少なくとも75,000原子質量単位の重量平均分子量を有し、
ここで、前記カプセル化用材料が前記甘味料を少なくとも部分的にカプセル化し、全ての重量パーセントが前記カプセル化甘味料組成物の総重量に基づく、カプセル化甘味料組成物を形成することと、
ガムベースおよび前記カプセル化甘味料組成物を溶融ブレンドすることで、チューインガム組成物を形成することと
を含む、
チューインガム組成物を調製する方法。
【請求項14】
前記チューインガム組成物が、前記カプセル化甘味料組成物を0.25重量パーセント〜11重量パーセント含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ポリ(酢酸ビニル)、前記脂肪酸塩、前記充填剤および前記甘味料を前記溶融ブレンドすることが、摂氏90度〜120度の温度で行われる、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
前記ポリ(酢酸ビニル)、前記脂肪酸塩、前記充填剤および前記甘味料を前記溶融ブレンドすることが、前記ポリ(酢酸ビニル)を溶融すること、前記脂肪酸塩を前記溶融ポリ(酢酸ビニル)とブレンドすること、ならびに前記甘味料および前記充填剤を、前記溶融ブレンドされたポリ(酢酸ビニル)および脂肪酸塩とブレンドすることを含む、請求項13から15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
前記ガムベースおよび前記カプセル化甘味料組成物を前記ブレンドすることが、前記ガムベースおよび前記カプセル化甘味料組成物を、非カプセル化甘味料、非カプセル化食品グレード酸、またはそれらの組み合わせを含む非カプセル化活性物とブレンドすることをさらに含む、請求項13から16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
前記ポリ(酢酸ビニル)、前記脂肪酸塩、前記充填剤および前記甘味料を前記溶融ブレンドすることが、前記カプセル化甘味料組成物1キログラム当たり70キロジュール〜350キロジュールの混合エネルギーで溶融ブレンドすることを含む、請求項13から17のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
チューインガム製造者は、チューインガムにおいてより長く続く香味を提供するために長く努力してきた。香味を延長するための1つの手法において、香味、甘味料、および食品グレード酸(酸味を提供するため)を含む成分は、それらの放出を遅延および延長するようにポリマーを用いてカプセル化されてきた。例えば、Cherukuriらへの特許文献1、特許文献2、特許文献3および特許文献4を参照されたい。別の手法において、甘味料は、ポリマーならびに食感改質剤および/または充填剤、例えばモノステアリン酸グリセロール、水素化油、炭酸カルシウムまたはタルクなどを用いてカプセル化される。例えば、特許文献5、特許文献6、および米国特許出願第2010/0104689号を参照されたい。また他の手法において、甘味料およびステアリン酸ナトリウムなどの口腔ケア成分は、ポリマーならびに食感改質剤(水素化油)ならびに/または充填剤(炭酸カルシウム、リン酸二カルシウムもしくはタルクなど)中にカプセル化される。例えば、米国特許出願第2005/0260266号、特許文献7、および特許文献8を参照されたい。
【0002】
他の手法には、チューインガム中の使用のためのカプセル化甘味料組成物も含まれ、ここで、甘味料は、低分子量から中分子量のポリマーおよび食感改質剤を用いてカプセル化される。例えば、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12を参照されたい。最終的に、1つの手法において、チューインガムは、ポリマーを用いてカプセル化された甘味料および無機塩を有し、その無機塩は、加工に役立つため、および硬質および脆性のカプセル化の生成物を提供するために、炭酸カルシウムであり得る。この手法において、少量のステアリン酸マグネシウム(約0.50重量パーセントのブレンド)が、ブレンド中に加工助剤として含まれ得る。例えば、特許文献13を参照されたい。
【0003】
しかしながら、高分子量ポリマー中に甘味料をカプセル化することによって、高温に曝露される場合に熱劣化しやすい甘味料の放出を遅延させることは、特に困難であった。甘味料を高い加工温度に曝露する必要により、高分子量ポリマー中に熱的に不安定な甘味料をカプセル化する安定なプロセスを提供することは、さらに困難であった。したがって、熱劣化性甘味料は、加工中に甘味料が曝露される熱の量を低減するため、一般に、低分子量から中分子量ポリマー中にカプセル化されてきた。最終的に、咀嚼中に、チューインガム塊に高分子量ポリマーカプセル化物を組み込むことによって引き起こされる硬化効果を抑制することも、克服するのが困難であった。そのため、より安定な製造プロセスとチューインガム塊の食感改善とを提供しながら、チューインガム中の甘味料の放出を遅延および延長可能な材料および方法が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第4,931,293号明細書
【特許文献2】米国特許第5,057,328号明細書
【特許文献3】米国特許第5,064,658号明細書
【特許文献4】米国特許第5,110,608号明細書
【特許文献5】米国特許第7,727,565号明細書
【特許文献6】米国特許第7,879,376号明細書
【特許文献7】米国特許出願公開第20100104689 A1号明細書
【特許文献8】国際公開第2010/088519号
【特許文献9】米国特許第4,981,698号明細書
【特許文献10】米国特許第5,229,148号明細書
【特許文献11】米国特許第5,433,960号明細書
【特許文献12】米国特許第7,244,454号明細書
【特許文献13】米国特許第5154939号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の実施形態の詳細な説明
一実施形態は、ポリ(酢酸ビニル)、カプセル化甘味料組成物の総重量に基づいて肪酸のアルカリ金属塩、脂肪酸のアルカリ土類金属塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される脂肪酸塩を約2重量パーセント〜約20重量パーセント、ならびにカプセル化甘味料組成物の総重量に基づいて充填剤を約2重量パーセント〜約20重量パーセント、含むカプセル化用材料、ならびに甘味料を含むカプセル化甘味料組成物であり、ここで、カプセル化用材料は甘味料を少なくとも部分的にカプセル化する。
【0006】
別の実施形態は、ガムベース、非カプセル化甘味料、ならびにポリ(酢酸ビニル)と、カプセル化甘味料の総重量に基づいて肪酸のアルカリ金属塩、肪酸のアルカリ土類金属塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される脂肪酸塩を約2重量パーセント〜約20重量パーセントと、カプセル化甘味料組成物の総重量に基づいて充填剤を約2重量パーセント〜約20重量パーセントとを含むカプセル化材料、ならびに甘味料を含むカプセル化甘味料を含むチューインガム組成物であり、ここで、カプセル化用材料は甘味料を少なくとも部分的にカプセル化する。
【0007】
一実施形態は、ポリ(酢酸ビニル)、肪酸のアルカリ金属塩、肪酸のアルカリ土類金属塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される脂肪酸塩を約2重量パーセント〜約20重量パーセント、ならびに充填剤を約2重量パーセント〜約20重量パーセント、ならびに甘味料を溶融ブレンドすることでカプセル化甘味料組成物を形成することであって、ここで、カプセル化用材料は甘味料を少なくとも部分的にカプセル化し、全ての重量パーセントはカプセル化甘味料組成物の総重量に基づく、ことと、次いでガムベースおよびカプセル化甘味料組成物を溶融ブレンドすることでチューインガム組成物を形成することとを含むチューインガム組成物を調製する方法である。
【0008】
別の実施形態は、ポリ(酢酸ビニル)と、肪酸のアルカリ金属塩、肪酸のアルカリ土類金属塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される脂肪酸塩を約2重量パーセント〜約20重量パーセントと、充填剤を約2重量パーセント〜約20重量パーセントと、甘味料とを溶融ブレンドすることでカプセル化甘味料組成物を形成することを含むカプセル化甘味料組成物を調製する方法であり、ここで、カプセル化用材料は甘味料を少なくとも部分的にカプセル化し、全ての重量パーセントはカプセル化甘味料組成物の総重量に基づく。
【0009】
これらのおよび他の実施形態は、下記で詳細に記載されている。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
カプセル化甘味料組成物であって、前記カプセル化甘味料組成物は、
カプセル化材料であって
ポリ(酢酸ビニル)、
脂肪酸のアルカリ金属塩、脂肪酸のアルカリ土類金属塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される脂肪酸塩を約2重量パーセント〜約20重量パーセント、および
充填剤を約2重量パーセント〜約20重量パーセント
含む、カプセル化用材料、ならびに
甘味料
を含み、ここで、前記カプセル化用材料が前記甘味料を少なくとも部分的にカプセル化し、全ての重量パーセントが前記カプセル化甘味料組成物の総重量に基づく、カプセル化甘味料組成物。
(項目2)
前記ポリ(酢酸ビニル)が少なくとも75,000原子質量単位の重量平均分子量を有する、項目1に記載のカプセル化甘味料組成物。
(項目3)
前記脂肪酸塩が、テアリン酸のアルカリ金属塩、テアリン酸のアルカリ土類金属塩、シノール酸のアルカリ金属塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目1または2に記載のカプセル化甘味料組成物。
(項目4)
前記脂肪酸塩がテアリン酸のアルカリ土類金属塩を含む、項目1から3のいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
(項目5)
前記脂肪酸塩が、C16〜C36脂肪族カルボン酸のナトリウム塩、C16〜C36脂肪族カルボン酸のカリウム塩、C16〜C36脂肪族カルボン酸のカルシウム塩、C16〜C36脂肪族カルボン酸のマグネシウム塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目1から3のいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
(項目6)
前記脂肪酸塩が、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、リシノール酸ナトリウム、およびそれらの組み合わせを含む、項目1から3または4のいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
(項目7)
前記脂肪酸塩が、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、およびそれらの組み合わせを含む、項目1から6のいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
(項目8)
前記甘味料が、ラカンカ、スクラロース、モナチン、レバウジオシドA、ステビオシド、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、アスパルテーム−アセスルファム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目1から7のいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
(項目9)
前記甘味料が、ラカンカ、スクラロース、モナチン、アスパルテーム−アセスルファム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目1から8のいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
(項目10)
前記充填剤が、タルク、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウム、シリカ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目1から9のいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
(項目11)
前記充填剤がタルクを含む、項目1から10のいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
(項目12)
約35重量パーセント〜約90重量パーセントのポリ(酢酸ビニル)を含む、項目1から11のいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
(項目13)
約5重量パーセント〜約50重量パーセントの甘味料を含む、項目1から12のいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
(項目14)
前記カプセル化甘味料組成物における前記脂肪酸塩対前記甘味料の重量比が約1:0.25から約1:25である、項目1から13のいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
(項目15)
前記カプセル化甘味料組成物における前記脂肪酸塩対前記ポリ(酢酸ビニル)の重量比が約1:1.75から約1:45である、項目1から14のいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
(項目16)
前記カプセル化甘味料組成物における前記甘味料対前記ポリ(酢酸ビニル)の重量比が約1:0.7から約1:18である、項目1から15のいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
(項目17)
前記カプセル化甘味料組成物が、約50マイクロメートル〜約800マイクロメートルの数平均粒子を有する、項目1から16のいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
(項目18)
前記脂肪酸塩が、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、またはそれらの組み合わせを含み、
前記充填剤がタルクを含み、
前記甘味料が、ラカンカ、スクラロース、モナチン、レバウジオシドA、ステビオシド、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、アスパルテーム−アセスルファム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択され、
前記カプセル化甘味料組成物における前記脂肪酸塩対前記甘味料の重量比が、約1:0.25から約1:25であり、
前記カプセル化甘味料組成物における前記脂肪酸塩対前記ポリ(酢酸ビニル)の重量比が、約1:1.75から約1:45であり、
前記カプセル化甘味料組成物における前記甘味料対前記ポリ(酢酸ビニル)の重量比が、約1:0.7から約1:18であり、
前記カプセル化甘味料組成物が、約420マイクロメートルに等しいかそれよりも小さい数平均粒子サイズを有する、
項目1から17のいずれかに記載のカプセル化甘味料組成物。
(項目19)
チューインガム組成物であって、
ガムベースと、
非カプセル化甘味料と、
カプセル化甘味料組成物であって、前記カプセル化甘味料組成物は、
カプセル化用材料であって、
ポリ(酢酸ビニル)、
前記カプセル化甘味料組成物の総重量に基づいて、肪酸のアルカリ金属塩、肪酸のアルカリ土類金属塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される脂肪酸塩を約2重量パーセント〜約20重量パーセント、および
前記カプセル化甘味料組成物の総重量に基づいて、充填剤を約2重量パーセント〜約20重量パーセント
含む、カプセル化用材料、ならびに
甘味料
を含む、カプセル化甘味料組成物と
を含み、ここで、前記カプセル化用材料が前記甘味料組成物を少なくとも部分的にカプセル化する、チューインガム組成物。
(項目20)
前記ポリ(酢酸ビニル)が、少なくとも75,000原子質量単位の重量平均分子量を有する、項目19に記載のチューインガム組成物。
(項目21)
前記脂肪酸塩が、テアリン酸のアルカリ土類金属塩、テアリン酸のアルカリ金属塩、シノール酸のアルカリ金属塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目19または20に記載のチューインガム組成物。
(項目22)
前記脂肪酸塩がテアリン酸のアルカリ土類金属塩を含む、項目19から21のいずれかに記載のチューインガム組成物。
(項目23)
前記脂肪酸塩が、C16〜C36脂肪族カルボン酸のナトリウム塩、C16〜C36脂肪族カルボン酸のカリウム塩、C16〜C36脂肪族カルボン酸のカルシウム塩、C16〜C36脂肪族カルボン酸のマグネシウム塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目19から22のいずれかに記載のチューインガム組成物。
(項目24)
前記脂肪酸塩が、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、リシノール酸ナトリウム、またはそれらの組み合わせを含む、項目19から21または23のいずれかに記載のチューインガム組成物。
(項目25)
前記脂肪酸塩が、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、およびそれらの組み合わせを含む、項目19から24のいずれかに記載のチューインガム組成物。
(項目26)
前記甘味料が、ラカンカ、スクラロース、モナチン、レバウジオシドA、ステビオシド、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、アスパルテーム−アセスルファム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目19から25のいずれかに記載のチューインガム組成物。
(項目27)
前記甘味料が、ラカンカ、スクラロース、モナチン、アスパルテーム−アセスルファム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目19から26のいずれかに記載のチューインガム組成物。
(項目28)
前記充填剤が、タルク、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウム、シリカ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目19から27のいずれかに記載のチューインガム組成物。
(項目29)
前記充填剤がタルクを含む、項目19から28のいずれかに記載のチューインガム組成物。
(項目30)
約35重量パーセント〜約90重量パーセントのポリ(酢酸ビニル)を含む、項目19から29のいずれかに記載のチューインガム組成物。
(項目31)
約5重量パーセント〜約50重量パーセントの甘味料を含む、項目19から30のいずれかに記載のチューインガム組成物。
(項目32)
前記カプセル化甘味料組成物における前記脂肪酸塩対前記甘味料の重量比が約1:0.25から約1:25である、項目19から31のいずれかに記載のチューインガム組成物。
(項目33)
前記カプセル化甘味料組成物における前記脂肪酸塩対前記ポリ(酢酸ビニル)の重量比が約1:1.75から約1:45である、項目19から32のいずれかに記載のチューインガム組成物。
(項目34)
前記カプセル化甘味料組成物における前記甘味料対前記ポリ(酢酸ビニル)の重量比が約1:0.7から約1:18である、項目19から33のいずれかに記載のチューインガム組成物。
(項目35)
前記カプセル化甘味料組成物を約0.25重量パーセント〜約11重量パーセント含む、項目19から34のいずれかに記載のチューインガム組成物。
(項目36)
非カプセル化甘味料、非カプセル化食品グレード酸、またはそれらの組み合わせをさらに含む、項目19から35のいずれかに記載のチューインガム組成物。
(項目37)
前記カプセル化甘味料組成物が、約50マイクロメートル〜約800マイクロメートルの数平均粒子を有する、項目19から36のいずれかに記載のチューインガム組成物。
(項目38)
前記脂肪酸塩が、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、またはそれらの組み合わせを含み、
前記充填剤がタルクを含み、
前記甘味料が、ラカンカ、スクラロース、モナチン、レバウジオシドA、ステビオシド、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、アスパルテーム−アセスルファム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択され、
前記カプセル化甘味料組成物における前記脂肪酸塩対前記甘味料の重量比が、約1:0.25から約1:25であり、
前記カプセル化甘味料組成物における前記脂肪酸塩対前記ポリ(酢酸ビニル)の重量比が、約1:1.75から約1:45であり、
前記カプセル化甘味料組成物における前記甘味料対前記ポリ(酢酸ビニル)の重量比が、約1:0.7から約1:18であり、
前記チューインガム組成物が、前記カプセル化甘味料組成物を約0.25重量パーセント〜約11重量パーセント含み、
前記カプセル化甘味料組成物が、約420マイクロメートルに等しいかそれよりも小さい数平均粒子サイズを有する、
項目19から37のいずれかに記載のチューインガム組成物。
(項目39)
前記チューインガム組成物を10分間噛むことによって生成される塊が、前記カプセル化甘味料組成物を欠く対応するチューインガム組成物を噛んだ10分後に生成される対応する塊よりも硬いことのない、項目19から38のいずれかに記載のチューインガム組成物。
(項目40)
チューインガム組成物を調製する方法であって、前記チューインガム組成物を調製する方法は、
カプセル化甘味料組成物を形成することであって、
ポリ(酢酸ビニル)、
肪酸のアルカリ金属塩、肪酸のアルカリ土類金属塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される脂肪酸塩を約2重量パーセント〜約20重量パーセント、および
充填剤を約2重量パーセント〜約20重量パーセント、ならびに
甘味料
を溶融ブレンドすることで、カプセル化甘味料組成物を形成し、ここで、前記カプセル化用材料が前記甘味料を少なくとも部分的にカプセル化し、全ての重量パーセントが前記カプセル化甘味料組成物の総重量に基づく、カプセル化甘味料組成物を形成することと、
ガムベースおよび前記カプセル化甘味料組成物を溶融ブレンドすることで、チューインガム組成物を形成することと
を含む、チューインガム組成物を調製する方法。
(項目41)
前記ポリ(酢酸ビニル)が、少なくとも75,000原子質量単位の重量平均分子量を有する、項目40に記載の方法。
(項目42)
前記脂肪酸塩が、テアリン酸のアルカリ土類金属塩、テアリン酸のアルカリ金属塩、アルカリ金属リシノール酸塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目40または41に記載の方法。
(項目43)
前記脂肪酸塩がテアリン酸のアルカリ土類金属塩を含む、項目40から42のいずれかに記載の方法。
(項目44)
前記脂肪酸塩が、C16〜C36脂肪族カルボン酸のナトリウム塩、C16〜C36脂肪族カルボン酸のカリウム塩、C16〜C36脂肪族カルボン酸のカルシウム塩、C16〜C36脂肪族カルボン酸のマグネシウム塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目40から42に記載の方法。
(項目45)
前記脂肪酸塩が、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、リシノール酸ナトリウム、またはそれらの組み合わせを含む、項目40から42または44のいずれかに記載の方法。
(項目46)
前記脂肪酸塩が、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、およびそれらの組み合わせを含む、項目40から45のいずれかに記載の方法。
(項目47)
前記甘味料が、ラカンカ、スクラロース、モナチン、レバウジオシドA、ステビオシド、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、アスパルテーム−アセスルファム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目40から46のいずれかに記載の方法。
(項目48)
前記甘味料が、ラカンカ、スクラロース、モナチン、アスパルテーム−アセスルファム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目40から47のいずれかに記載の方法。
(項目49)
前記充填剤が、タルク、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウム、シリカ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目40から48のいずれかに記載の方法。
(項目50)
前記充填剤がタルクを含む、項目40から49のいずれかに記載の方法。
(項目51)
約35重量パーセント〜約90重量パーセントのポリ(酢酸ビニル)を含む、項目40から50のいずれかに記載の方法。
(項目52)
約5重量パーセント〜約50重量パーセントの甘味料を含む、項目40から51のいずれかに記載の方法。
(項目53)
前記ポリ(酢酸ビニル)、前記脂肪酸塩、前記充填剤および前記甘味料を前記溶融ブレンドすることの前に、前記甘味料が、約1マイクロメートル〜約400マイクロメートルの数平均粒子サイズを有する、項目40から52のいずれかに記載の方法。
(項目54)
前記カプセル化甘味料組成物における前記脂肪酸塩対前記甘味料の重量比が約1:0.25から約1:25である、項目40から53のいずれかに記載の方法。
(項目55)
前記カプセル化甘味料組成物における前記脂肪酸塩対前記ポリ(酢酸ビニル)の重量比が約1:1.75から約1:45である、項目40から54のいずれかに記載の方法。
(項目56)
前記カプセル化甘味料組成物における前記甘味料対前記ポリ(酢酸ビニル)の重量比が約1:0.7から約1:18である、項目40から55のいずれかに記載の方法。
(項目57)
前記チューインガム組成物が、前記カプセル化甘味料組成物を約0.25重量パーセント〜約11重量パーセント含む、項目40から56のいずれかに記載の方法。
(項目58)
前記カプセル化甘味料組成物を粉砕することで、約50マイクロメートル〜約800マイクロメートルの数平均粒子サイズを有する粒子を形成することをさらに含む、項目40から57のいずれかに記載の方法。
(項目59)
前記ポリ(酢酸ビニル)、前記脂肪酸塩、前記充填剤および前記甘味料を前記溶融ブレンドすることが、摂氏約90度〜約120度の温度で行われる、項目40から58のいずれかに記載の方法。
(項目60)
前記ポリ(酢酸ビニル)、前記脂肪酸塩、前記充填剤および前記甘味料を前記溶融ブレンドすることが、前記ポリ(酢酸ビニル)を溶融すること、前記脂肪酸塩を前記溶融ポリ(酢酸ビニル)とブレンドすること、ならびに前記甘味料および前記充填剤を、前記溶融ブレンドされたポリ(酢酸ビニル)および脂肪酸塩とブレンドすることを含む、項目40から59のいずれかに記載の方法。
(項目61)
前記ガムベースおよび前記カプセル化甘味料組成物を前記ブレンドすることが、前記ガムベースおよび前記カプセル化甘味料組成物を、非カプセル化甘味料、非カプセル化食品グレード酸、またはそれらの組み合わせを含む非カプセル化活性物とブレンドすることをさらに含む、項目40から60のいずれかに記載の方法。
(項目62)
前記ポリ(酢酸ビニル)、前記脂肪酸塩、前記充填剤および前記甘味料を前記溶融ブレンドすることが、前記カプセル化甘味料組成物1キログラム当たり約70キロジュール〜約350キロジュールの混合エネルギーで溶融ブレンドすることを含む、項目40から61のいずれかに記載の方法。
(項目63)
前記脂肪酸塩が、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、リシノール酸ナトリウム、またはそれらの組み合わせを含み、
前記充填剤がタルクを含み、
前記甘味料が、ラカンカ、スクラロース、モナチン、レバウジオシドA、ステビオシド、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、アスパルテーム−アセスルファム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択され、
前記ポリ(酢酸ビニル)、前記脂肪酸塩、前記充填剤および前記甘味料を前記溶融ブレンドすることの前に、前記甘味料が約1マイクロメートル〜約400マイクロメートルの数平均粒子サイズを有し、
前記カプセル化甘味料組成物における前記脂肪酸塩対前記甘味料の重量比が、約1:0.25から約1:25であり、
前記カプセル化甘味料組成物における前記脂肪酸塩対前記ポリ(酢酸ビニル)の重量比が、約1:1.75から約1:45であり、
前記カプセル化甘味料組成物における前記甘味料対前記ポリ(酢酸ビニル)の重量比が、約1:0.7から約1:18であり、
前記チューインガム組成物が、前記カプセル化甘味料組成物を約0.25重量パーセント〜約11重量パーセント含み、
前記ポリ(酢酸ビニル)、前記脂肪酸塩、前記充填剤および前記甘味料を前記溶融ブレンドすることが、摂氏約90度〜約120度の温度で行われ、
前記方法が、前記カプセル化甘味料組成物を粉砕することで、420マイクロメートルに等しいかそれよりも小さい数平均粒子サイズを有する粒子を形成することをさらに含み、前記ガムベースおよび前記カプセル化甘味料組成物を前記ブレンドすることが、前記ガムベースおよび前記カプセル化甘味料組成物を、非カプセル化甘味料、非カプセル化食品グレード酸、またはそれらの組み合わせを含む非カプセル化活性物とブレンドすることをさらに含む、
項目40から62のいずれかに記載の方法。
(項目64)
カプセル化甘味料組成物を調製する方法であって、前記カプセル化甘味料組成物を調製する方法は、
カプセル化甘味料組成物を形成することであって、
ポリ(酢酸ビニル)、
肪酸のアルカリ金属塩、肪酸のアルカリ土類金属塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される脂肪酸塩を約2重量パーセント〜約20重量パーセント、および
充填剤を約2重量パーセント〜約20重量パーセント、ならびに
甘味料
を溶融ブレンドすることで、カプセル化甘味料組成物を形成することを含み、ここで、前記カプセル化用材料が前記甘味料を少なくとも部分的にカプセル化し、全ての重量パーセントが前記カプセル化甘味料組成物の総重量に基づく、
カプセル化甘味料組成物を調製する方法。
(項目65)
前記ポリ(酢酸ビニル)が、少なくとも75,000原子質量単位の重量平均分子量を有する、項目64に記載の方法。
(項目66)
前記脂肪酸塩が、テアリン酸のアルカリ土類金属塩、テアリン酸のアルカリ金属塩、シノール酸のアルカリ金属塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目64または65に記載の方法。
(項目67)
前記脂肪酸塩が、テアリン酸のアルカリ土類金属塩を含む、項目64から66のいずれかに記載の方法。
(項目68)
前記脂肪酸塩が、C16〜C36脂肪族カルボン酸のナトリウム塩、C16〜C36脂肪族カルボン酸のカリウム塩、C16〜C36脂肪族カルボン酸のカルシウム塩、C16〜C36脂肪族カルボン酸のマグネシウム塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目64から67のいずれかに記載の方法。
(項目69)
前記脂肪酸塩が、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、リシノール酸ナトリウム、またはそれらの組み合わせを含む、項目64から66または68のいずれかに記載の方法。
(項目70)
前記脂肪酸塩が、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、およびそれらの組み合わせを含む、項目64から69のいずれかに記載の方法。
(項目71)
前記甘味料が、ラカンカ、スクラロース、モナチン、レバウジオシドA、ステビオシド、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、アスパルテーム−アセスルファム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目64から70のいずれかに記載の方法。
(項目72)
前記甘味料が、ラカンカ、スクラロース、モナチン、アスパルテーム−アセスルファム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目64から71のいずれかに記載の方法。
(項目73)
前記充填剤が、タルク、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウム、シリカ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目64から72のいずれかに記載の方法。
(項目74)
前記充填剤がタルクを含む、項目64から73のいずれかに記載の方法。
(項目75)
約35重量パーセント〜約90重量パーセントのポリ(酢酸ビニル)を含む、項目64から74のいずれかに記載の方法。
(項目76)
約5重量パーセント〜約50重量パーセントの甘味料を含む、項目64から75のいずれかに記載の方法。
(項目77)
前記カプセル化甘味料組成物における前記脂肪酸塩対前記甘味料の重量比が約1:0.25から約1:25である、項目64から76のいずれかに記載の方法。
(項目78)
前記カプセル化甘味料組成物における前記脂肪酸塩対前記ポリ(酢酸ビニル)の重量比が約1:1.75から約1:45である、項目64から77のいずれかに記載の方法。
(項目79)
前記カプセル化甘味料組成物における前記甘味料対前記ポリ(酢酸ビニル)の重量比が約1:0.7から約1:18である、項目64から78のいずれかに記載の方法。
(項目80)
前記カプセル化甘味料組成物を粉砕することで、約50マイクロメートル〜約800マイクロメートルの数平均粒子サイズを有する粒子を形成することをさらに含む、項目64から79のいずれかに記載の方法。
(項目81)
前記ポリ(酢酸ビニル)、前記脂肪酸塩、前記充填剤および前記甘味料を前記溶融ブレンドすることが、摂氏約90度〜約120度の温度で行われる、項目64から80のいずれかに記載の方法。
(項目82)
前記ポリ(酢酸ビニル)、前記脂肪酸塩、前記充填剤および前記甘味料を前記溶融ブレンドすることが、前記ポリ(酢酸ビニル)を溶融すること、前記脂肪酸塩を前記溶融ポリ(酢酸ビニル)とブレンドすること、ならびに前記甘味料および前記充填剤を、前記溶融ブレンドされたポリ(酢酸ビニル)および脂肪酸塩とブレンドすることを含む、項目64から81のいずれかに記載の方法。
(項目83)
前記ポリ(酢酸ビニル)、前記脂肪酸塩、前記充填剤および前記甘味料を前記溶融ブレンドすることが、前記カプセル化甘味料組成物1キログラム当たり約70キロジュール〜約350キロジュールの混合エネルギーで溶融ブレンドすることを含む、項目64から82のいずれかに記載の方法。
(項目84)
前記脂肪酸塩が、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、またはそれらの組み合わせを含み、
前記充填剤がタルクを含み、
前記甘味料が、ラカンカ、スクラロース、モナチン、レバウジオシドA、ステビオシド、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、アスパルテーム−アセスルファム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択され、
前記カプセル化甘味料組成物における前記脂肪酸塩対前記甘味料の重量比が、約1:0.25から約1:25であり、
前記カプセル化甘味料組成物における前記脂肪酸塩対前記ポリ(酢酸ビニル)の重量比が、約1:1.75から約1:45であり、
前記カプセル化甘味料組成物における前記甘味料対前記ポリ(酢酸ビニル)の重量比が、約1:0.7から約1:18であり、
前記カプセル化甘味料組成物が、420マイクロメートルに等しいかそれよりも小さい数平均粒子サイズを有する、
項目64から83のいずれかに記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施例1および比較例1の甘味料カプセル化の溶解プロファイルに関して、放出された甘味料のパーセント(%)対時間(時:分:秒)を示すプロットである。
【0011】
図2図2は、(a)ポリ(酢酸ビニル)を単独で用いてカプセル化された甘味料を含有するチューインガムである比較例4、ならびに(b)ポリ(酢酸ビニル)、脂肪酸塩および充填剤を用いてカプセル化された甘味料を含有するチューインガムである実施例4のチューインガムに関して、ガム硬度を噛む時間(分)の関数として示す棒図表である。
【0012】
図3図3は、(a)ポリ(酢酸ビニル)を単独で用いてカプセル化された甘味料を含有するチューインガムである比較例4のチューインガムと、(b)ポリ(酢酸ビニル)、脂肪酸塩および充填剤を用いてカプセル化された甘味料を含有するチューインガムである実施例4のチューインガムとに関して、ガム甘味を噛む時間(分)の関数として示す棒図表である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
発明の詳細な説明
本発明は、食料品、医薬品または個人のケア製品など口腔用組成物からの甘味料の放出を延長または遅延させるために使用される送達システムを対象とする。好ましい食料品としては、チューインガム、菓子、ハードボイリング(hard boiling)および他の糖ベースのキャンディ、ゼリー、ソフトキャンディ、可食フィルム、ロゼンジ(lozenge)、加圧タブレット(pressed tablet)およびシリアルバーなどが挙げられる。医薬品は、チューインガム、タブレット、カプセル、溶液、チンキ剤、リンクタス剤およびシロップなどの形態で送達可能である。菓子および固体の医薬品送達形態は、必要に応じて、コーティング可能である。例示的な個人生成物としては、チューインガム、練り歯磨き、マウススプレーおよびマウスウォッシュが挙げられ得る。
【0014】
一部の実施形態において、口腔用組成物は、凍結または冷蔵される/腐敗しやすい生成物であり得る。こうした凍結または冷蔵される食料品としては、これらに限定されないが、凍結デザート、凍結菓子、ヨーグルト、プリン、凍結焼成商品およびホイップトッピングが挙げられる。
【0015】
一部の実施形態において、口腔用組成物には、ガムベース、および本明細書に記載されているカプセル化甘味料組成物のうちの任意のものが含まれ得る。一部の実施形態において、甘味料の一部または全部はカプセル化形態である。さらなる代替として、口腔用組成物には、カプセル化形態における甘味料の一部および遊離形態における甘味料の一部が含まれ得る。一部の実施形態において、チューインガムには2種またはそれよりも多くのカプセル化甘味料組成物が含まれ得る。
【0016】
本明細書で使用される場合、「カプセル化甘味料組成物」という用語および他の同様の用語法は、甘味料または甘味剤がカプセル化用材料を用いて少なくとも部分的にカプセル化される場合の甘味料または甘味剤を指す。カプセル化用材料は、少なくともポリマー、脂肪酸塩および充填剤で構成される。カプセル化甘味料組成物は、必要に応じて、追加の成分および活性物をさらに含むことができる。「カプセル化甘味料組成物」という用語は、「カプセル化甘味料」という用語と同義である。
【0017】
本明細書で使用される場合、「カプセル化する(encapsulate)」「カプセル化する(encapsulates)」「カプセル化」という用語または他の同様の用語法は、甘味料または甘味剤のいずれかを少なくとも部分的に囲むコーティング層またはポリマーマトリックスを指す。コーティング層またはポリマーマトリックスは、本明細書において、「カプセル化材料」、「カプセル化層」または「カプセル化マトリックス」と称することもできる
【0018】
本明細書で使用される場合、「少なくとも部分的に」という用語は、カプセル化甘味料組成物の文脈において使用される場合、カプセル化用材料が甘味料を部分的にまたは完全に囲むことまたはカプセル化することのいずれかを意味する。
【0019】
本発明は、ポリ(酢酸ビニル)、充填剤および脂肪酸塩中にカプセル化された甘味料を調製する組成物および方法、ならびに最終使用者に延長または遅延させた味体験を提供可能であるそれを含有するチューインガム組成物を対象とする。より特定すると、咀嚼すると、使用者はガムの軟らかい噛む食感を維持しながら、香味料、甘味料および食品酸の延長および/または遅延された放出を体験可能である。例えば、甘味の知覚を延長させるため、より大量のカプセル化甘味料組成物がチューインガムに組み込まれなければならず、これは、チューインガムが咀嚼される際に、ポリ(酢酸ビニル)などのポリマーをより多くチューインガムベースに組み込む。これは、今度、チューインガム塊を硬化することによって後期の噛む食感を劣化させる。
【0020】
加えて、本発明のカプセル化甘味料組成物およびチューインガムを調製する方法は、高分子量ポリマー中に熱劣化性甘味料をカプセル化する手段を提供する。これは、ポリマーマトリックスからの甘味料の放出を遅延させる改善された長く続く特性を有するカプセル化甘味料組成物およびチューインガム組成物を提供し、これが、今度、咀嚼中の使用者にとって甘味の知覚が延長されるチューインガムを提供する。本発明の方法は、甘味料を劣化させることなくより高い加工温度に甘味料が曝露されることを可能にすることでプロセス安定性を改善することによって、高分子量ポリマー中に熱劣化性甘味料をカプセル化する方法をさらに提供する。
【0021】
本発明によると、ポリ(酢酸ビニル)、充填剤および脂肪酸塩中に甘味料をカプセル化することは、高分子量ポリマー中の甘味料のカプセル化を可能にすることによって甘味料の放出を延長または遅延可能であることが予想外にも見出された。ポリ(酢酸ビニル)、充填剤、および脂肪酸塩のカプセル化甘味料組成物がチューインガム組成物にさらに組み込まれることで、チューインガムの後期の噛む食感を低下させることなく最終使用者によって体験されるような甘い香味の強度およびタイミングをより正確に制御可能である。約2重量パーセント〜約20重量パーセントの脂肪酸塩および約2重量パーセント〜約20重量パーセントの充填剤の使用は、長い噛む時間におけるガム硬度低減、ならびに物理的保全性および改善されたプロセス安定性を有するカプセル化酸の所望の組み合わせを達成するために重要であった。脂肪酸塩量が有意に2重量パーセント未満であった場合、チューインガム食感は咀嚼すると硬くなり、チューインガム塊の軟らかさにおける改善が観察されない。そして脂肪酸塩量が有意に20重量パーセント超であった場合、遊離脂肪酸が液体として形成され、カプセル化ポリマーマトリックスからのこれらの液体脂肪酸/ステアレートの分離が観察された。充填剤量が有意に2重量パーセント未満であった場合、加工性における改善は観察されない。そして、充填剤量が有意に20重量パーセント超であった場合、カプセル化ポリマーマトリックスは弱くなり、制御放出効力の損失をもたらす。
【0022】
一実施形態において、ポリ(酢酸ビニル)、脂肪酸塩、充填剤および甘味料を含有するカプセル化甘味料組成物がある。別の実施形態において、カプセル化食品グレード活性成分が、ガムベースがさらに含まれているチューインガムに組み込まれる。
【0023】
一実施形態は、ポリ(酢酸ビニル)と、脂肪酸塩を約2重量パーセント〜約20重量パーセントと、充填剤を約2重量パーセント〜約20重量パーセントとを含むカプセル化剤を甘味料と溶融ブレンドすることで、カプセル化甘味料組成物を形成することであって、全ての重量パーセントはカプセル化甘味料組成物の総重量に基づく、こと、ならびにガムベースおよびカプセル化甘味料組成物を溶融ブレンドすることでチューインガム組成物を形成することを含むチューインガム組成物を調製する方法である。
【0024】
一部の実施形態において、ポリ(酢酸ビニル)は、少なくとも75,000原子質量単位の重量平均分子量を有する。一部の実施形態において、ポリ(酢酸ビニル)重量平均分子量は75,000原子質量単位〜約500,000原子質量単位、より特定すると約80,000原子質量単位〜約300,000原子質量単位である。
【0025】
ポリ(酢酸ビニル)は、カプセル化甘味料組成物の約35重量パーセント〜約90重量パーセントの量で存在可能である。一部の実施形態において、ポリ(酢酸ビニル)は、カプセル化甘味料組成物の約35重量パーセント〜約80重量パーセント、特定すると約35重量パーセント〜約75重量パーセント、より特定すると約40重量パーセント〜約60重量パーセントの量で存在する。
【0026】
本明細書で使用される場合、「脂肪酸塩」という用語は、食品グレード用途における使用に好適なC16〜C36脂肪族カルボン酸のうちの任意のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩が含まれることと意味される。カプセル化甘味料組成物を調製するために使用される好適な脂肪酸塩としては、例えばC16〜C36脂肪族カルボン酸のナトリウム塩、C16〜C36脂肪族カルボン酸のカリウム塩、C16〜C36脂肪族カルボン酸のカルシウム塩、C16〜C36脂肪族カルボン酸のマグネシウム塩、およびそれらの組み合わせが挙げられる。上に記述されている脂肪酸塩の文脈において、好適なC16〜C36脂肪族カルボン酸としては、例えばパルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸およびセロチン酸などの飽和脂肪酸が挙げられる。そして、上に記述されている脂肪酸塩の文脈においても、C16〜C36脂肪族カルボン酸としては、例えばパルミトオレイン酸、サピエン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノエライジン酸、アルファ−リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、エルカ酸およびドコサヘキサエン酸などの不飽和脂肪酸がさらに挙げられる。
【0027】
一部の実施形態において、脂肪酸塩は、テアリン酸のアルカリ土類金属塩、テアリン酸のアルカリ金属塩、およびそれらの組み合わせから選択される。一部の実施形態において、脂肪酸塩は、テアリン酸のアルカリ土類金属塩を含む。また他の実施形態において、脂肪酸塩は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、またはそれらの組み合わせなどの、C16〜C36脂肪族カルボン酸のマグネシウム塩またはC16〜C36脂肪族カルボン酸のカルシウム塩である。脂肪酸塩は、カプセル化甘味料組成物の総重量に基づいて約2重量パーセント〜約20重量パーセントの量で存在する。一部の実施形態において、脂肪酸塩量は約5重量パーセント〜約15重量パーセント、特定すると約9重量パーセント〜約12重量パーセントである。
【0028】
例えばステアリン酸カルシウムおよびステアリン酸マグネシウムなどのテアリン酸のアルカリ土類金属塩は、例えばステアリン酸ナトリウムおよびステアリン酸カリウムなどのテアリン酸のアルカリ金属塩と比較して優れた食感改質特性を有し、それは、テアリン酸のアルカリ土類金属塩が、それらのより低い水溶性のため、より長い時間にわたりガム塊によって保持されるからである。テアリン酸のアルカリ土類金属塩はまた、ポリマーの機械的特性を変更することなく、ポリマー溶融の粘度を低減し、それは、より低い押出機バレル温度での押出し高分子量ポリマーを可能にする。より低い温度での高分子量ポリマーの押出しは、例えば熱劣化性甘味料など熱的に不安定な構成成分の包含を可能にする。しかしながら、ポリマーマトリックスの機械的強度は変更されず、それにより、高い加工温度によって高強度の高分子量ポリマーマトリックス中に組み込むことが以前にはできなかった構成成分の包含を可能にする。
【0029】
さらに、テアリン酸のアルカリ土類金属塩は酸掃去剤として機能することで、甘味料の熱分解と甘味料の熱分解を示す暗化とを防止する。例えばTwinSweet(アスパルテームおよびアセスルファムカリウム)およびスクラロースなどの特定の甘味料は、ポリマーマトリックスおよび甘味料の分解を触媒する酸性部分を含有するかまたは発生可能であり、これが甘味料の黄色化、褐色化または炭化によって示される甘味料の暗化をもたらす。この反応は自己触媒的に進行し、そのため、反応が開始すると停止が非常に困難である。テアリン酸のアルカリ土類金属塩はこれらの酸性部分を中和し、これにより分解反応経路を妨害し、それによって、甘味料の変色を引き起こす酸性の分解副生成物を防止する。
【0030】
カプセル化甘味料組成物を調製するために使用される好適な甘味料としては、例えば、糖甘味料、無糖甘味料、高強度甘味料、またはそれらの組み合わせが挙げられる。好適な甘味料としては、本明細書において列挙されている甘味料または甘味剤のうちの任意のものが挙げられ得る。実施形態において、甘味料としては、ラカンカ、スクラロース、モナチン、レバウジオシドA、ステビオシド、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、アスパルテーム−アセスルファム、またはそれらの組み合わせが挙げられる。別の実施形態において、甘味料は、ラカンカ、スクラロース、モナチン、アスパルテーム−アセスルファム、およびそれらの組み合わせから選択される。カプセル化甘味料組成物には、カプセル化甘味料組成物の総重量に基づいて、約5重量パーセント〜約50重量パーセントの量で甘味料が含まれ得る。一部の実施形態において、甘味料量は約10重量パーセント〜約40重量パーセント、特定すると約20重量パーセント〜約40重量パーセントである。実施形態において、カプセル化甘味料組成物には、約20重量パーセント〜約40重量パーセントの量でスクラロースが含まれる。
【0031】
一部の実施形態において、カプセル化甘味料組成物を形成するために使用される甘味料は、約1マイクロメートル〜約400マイクロメートルの数平均粒子サイズを有する。一部の実施形態において、甘味料は、約1マイクロメートル〜約200マイクロメートル、特定すると約10マイクロメートル〜約100マイクロメートル、より特定すると約10マイクロメートル〜約75マイクロメートルの数平均粒子サイズを有する。
【0032】
本明細書で使用される場合、「充填剤」という用語は、カプセル化甘味料組成物の文脈において使用される場合、加工性を改善、ポリマーマトリックスの構造保全性を改善、および製造コストを低減するために、ポリマーマトリックス/カプセル化用材料中に含まれる不活性な粉末材料を指す。
【0033】
カプセル化甘味料組成物を調製するために使用される好適な充填剤としては、例えば、タルク、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウム、シリカ、およびそれらの組み合わせが挙げられる。好適な充填剤としては、本明細書において列挙されている充填剤のうちの任意のものが挙げられ得る。一部の実施形態において、充填剤としてはタルクが挙げられる。カプセル化甘味料組成物には、カプセル化甘味料組成物の総重量に基づいて、約2重量パーセント〜約20重量パーセントの量で充填剤が含まれ得る。一部の実施形態において、甘味料量は約2重量パーセント〜約15重量パーセント、特定すると約2重量パーセント〜約12重量パーセントである。
【0034】
一部の実施形態において、カプセル化甘味料組成物は、送達システムにおいて甘味料をカプセル化する前に甘味料に添加可能である1種または複数の追加の活性成分をさらに含む。こうした活性成分としては、例えば、香味料、食品グレード酸、口腔ケア剤、抗酸化剤、栄養補助食品、医薬活性物、およびそれらの組み合わせが挙げられ得る。実施形態において、活性成分は、摂氏25度かつ1気圧で固体である食品グレード酸である。
【0035】
好ましい実施形態において、カプセル化甘味料組成物は、約2重量パーセント〜約20重量パーセントの量の脂肪酸塩、および約2重量パーセント〜約20重量パーセントの量の充填剤を含む。別の好ましい実施形態において、カプセル化甘味料組成物は、約2重量パーセント〜約20重量パーセントの量の脂肪酸塩、約5重量パーセントの量〜約50重量パーセントの量で甘味料、約2重量パーセント〜約20重量パーセントの量の充填剤、および約35重量パーセントの量〜約90重量パーセントの量のポリ(酢酸ビニル)を含む。
【0036】
カプセル化甘味料組成物の一実施形態において、脂肪酸塩および甘味料は、約1:0.25から約1:25の重量比で存在する。一部の実施形態において、脂肪酸塩および甘味料は、約1:0.66から約1:8、より特定すると約1:1.6から約1:4.4の重量比で存在する。カプセル化甘味料組成物の一実施形態において、脂肪酸塩およびポリ(酢酸ビニル)は、約1:1.75から約1:45の重量比で存在する。一部の実施形態において、脂肪酸塩およびポリ(酢酸ビニル)は、約1:2.3から約1:16、より特定すると約1:3.3から約1:6の重量比で存在する。カプセル化甘味料組成物の一実施形態において、甘味料およびポリ(酢酸ビニル)は、約1:0.7から約1:18の重量比で存在する。一部の実施形態において、甘味料およびポリ(酢酸ビニル)は、約1:0.875から約1:8、より特定すると約1:1から約1:3の重量比で存在する。
【0037】
好ましい一実施形態において、脂肪酸塩は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、またはそれらの組み合わせであり、甘味料は、ラカンカ、スクラロース、モナチン、レバウジオシドA、ステビオシド、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、アスパルテーム−アセスルファム、およびそれらの組み合わせであり、充填剤はタルクであり、甘味料は、約1マイクロメートル〜約400マイクロメートルの数平均粒子サイズを有し、カプセル化甘味料組成物は、約1:0.25から約1:25の重量比で脂肪酸塩および甘味料を含み、カプセル化甘味料組成物は、約1:1.75から約1:45の重量比で脂肪酸塩およびポリ(酢酸ビニル)を含み、カプセル化甘味料組成物は、約1:0.7から約1:18の重量比で甘味料およびポリ(酢酸ビニル)を含み、カプセル化甘味料組成物粒子は、420マイクロメートルに等しいかそれよりも小さい数平均粒子サイズを有し、ここで、チューインガム組成物は、カプセル化甘味料組成物を約0.25重量パーセント〜約11重量パーセント含み、チューインガムは、フリーの(非カプセル化)甘味料、フリーの(非カプセル化)食品グレード酸、またはそれらの組み合わせをさらに含む。
チューインガム
【0038】
本明細書で使用される場合、「ガム」、「チューインガム」および「バブルガム」とういう用語は互換的に使用され、任意のガム組成物が含まれると意味される。チューインガム組成物に関して、こうした組成物は、ガムベース、香味増強組成物、および様々な添加剤を含有する。
【0039】
一実施形態において、カプセル化甘味料組成物はチューインガムに組み込まれる。チューインガムには、カプセル化甘味料組成物に加えてガムベースおよび非カプセル化甘味料が含まれる。カプセル化甘味料組成物の量は、チューインガム組成物の重量に基づいて、約0.25重量パーセント〜約11重量パーセント、特定すると約1重量パーセント〜約10重量パーセント、より特定すると約2重量パーセント〜約9重量パーセント、またさらに特定すると約3重量パーセント〜約7重量パーセントであり得る。一部の実施形態において、カプセル化甘味料組成物は、約500マイクロメートルに等しいかそれよりも小さい数平均粒子サイズを有する粒子状形態でチューインガム組成物中に存在する。一部の実施形態において、カプセル化甘味料組成物は、約5マイクロメートル〜約500マイクロメートル、特定すると約10マイクロメートル〜約450マイクロメートル、より特定すると約20マイクロメートル〜約420マイクロメートルの数平均粒子サイズを有する粒子状形態でチューインガム組成物中に存在する。一部の実施形態において、カプセル化甘味料組成物は、約420マイクロメートルの数平均粒子サイズを有する粒子状形態でチューインガム組成物中に存在する。
【0040】
チューインガム組成物は、一般に、ガムベース、バルク甘味料(bulk sweetener)、高強度甘味料、香料、着色剤、加温剤、冷却剤、刺痛剤(tingling
agent)、ならびに任意の他の必要に応じた添加剤を含み、その添加剤は、のど鎮静化剤、香辛料、歯白色化剤(tooth−whitening agent)、息フレッシュニング剤(breath−freshening agent)、ビタミン、ミネラル、カフェイン、薬(例えば、投薬物、ハーブ、および栄養補給剤)、口腔ケア生成物、および前述のうちの少なくとも1種を含む組み合わせを含む。
【0041】
一般に、チューインガム組成物は、水不溶性ガムベース部分、および追加の成分(添加剤としても公知である)から構成されるバルク部分を含む。ガムベースは、所望されるベースのタイプ、所望されるガムの稠度、および最終的なチューインガム生成物を作製するための組成物において使用される他の構成成分などの様々な因子に非常に大きく依存して変動し得る。一部の実施形態において、チューインガムベースは約5重量パーセント〜約90重量パーセントの量で存在し、ここで、重量パーセントはチューインガム組成物の総重量に基づいている。約5〜約90の範囲内で、水不溶性ガムベースは約10重量パーセント〜約50重量パーセントの量で存在可能であり、特定すると、ガムベースは約15重量パーセント〜約40重量パーセントの量で存在可能であり、またさらにより特定すると、ガムベースは約20重量パーセント〜約30重量パーセントの量で存在可能である。
【0042】
本明細書で使用される場合、「水溶性」という用語は、摂氏25度で少なくとも1グラム/リットルの水溶性を持つ化合物を包含する。本明細書で使用される場合、「水不溶性」という用語は、摂氏25度で少なくとも1グラム/リットル未満の水溶性を持つ化合物を包含する。
【0043】
ガムベースは、当該技術分野において公知の任意の水不溶性ガムベースであり得、チューインガムおよびバブルガムのために利用されるようなガムベースが挙げられる。ガムベース中の好適なポリマーの例示的な例としては、天然および合成の両方のエラストマーおよびゴムが挙げられる。例えば、天然のエラストマーおよびゴムとしては、スモークされたラテックスまたは液体のラテックスおよびグアユール、天然ガム(例えばジェルトン、レチカスピ(lechi caspi)、ペリロ(perillo)、ソルバ(sorva)、マッサランドババラタ、マッサランドバチョコレート、ニスペロ、ロシディンハ(rosidinha)、クラウンガム(crown gum)、チクル、ガッタパーチャ、グッタカタイウ(gutta kataiu)、グッタケイ(gutta kay)、ニガーグッタ、ツヌ(tunu)、チルテ(chilte)、チキブルまたはグッタハンカンなど)などの植物由来の物質、ならびにそれらの混合物などが挙げられる。
【0044】
合成エラストマーとしては、高分子量および低分子量のエラストマーが挙げられる。有用な高分子量エラストマーとしては、ブタジエン−スチレンコポリマー、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、イソブチレン−イソプレンコポリマー、ポリエチレン、およびそれらの組み合わせなどが挙げられる。有用な低分子量エラストマーとしては、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、およびそれらの組み合わせが挙げられる。好適なガムベースとしてはまた、ビニルポリマー性エラストマー(例えばポリ(酢酸ビニル)(PVA)、ポリエチレン)、ビニルコポリマー性エラストマー(例えば酢酸ビニルおよびラウリン酸ビニルのコポリマー、酢酸ビニルおよびステアリン酸ビニルのコポリマー、エチレンおよびビニルアセテートのコポリマー、ポリ(ビニルアルコール))、およびそれらの組み合わせなどが挙げられ得る。利用される場合、ビニルポリマーの数平均分子量は、約3,000〜約94,000を範囲とすることができる。ポリ(ビニルアルコール)およびポリ(酢酸ビニル)などのビニルポリマー(カプセル化甘味料組成物と区別されている場合にガムベース中に用いられるとき)は、約8,000〜約65,000の数平均分子量を有することができる。さらにそのうえ、前述の高分子量および低分子量の天然および合成のエラストマーならびにゴムのうちの任意の組み合わせが、ガムベースとして使用可能である。ポリマーは、ガムベースの重量に基づいて、約35重量パーセント〜約95重量パーセントの量で存在可能である。
【0045】
用いられるガムベースの量は、使用されるベースのタイプ、所望されるガムの稠度、および最終的なチューインガム生成物を作製するために組成物中に使用される他の構成成分などの様々な因子に非常に大きく依存して変動する。一般に、ガムベースは、最終的なチューインガム組成物の約5重量パーセント〜約94重量パーセントの量で存在する。一部の実施形態において、ガムベースの量は、チューインガム組成物の総重量に基づいて、約15重量パーセント〜約45重量パーセント、特定すると約20重量パーセント〜約43重量パーセント、より特定すると約30重量パーセント〜約40重量パーセントである。
【0046】
水不溶性ガムベース部分は、さらに追加として、エラストマー可塑剤、ワックス、柔軟剤、バルキング剤(bulking agent)、ならびに着色材および抗酸化剤などの他の必要に応じた成分のうちの任意の組み合わせを含有可能である。エラストマー可塑剤は、通常、樹脂、樹脂性化合物、エラストマー溶媒またはロジンとも称される。ガムベース中に含まれ得る添加剤としては、様々な望ましい食感および稠度特性を提供するための有効量で使用される可塑剤、ワックスまたは柔軟剤が挙げられる。これらの構成成分の低分子量により、食感改質剤はガムベースの基礎構造に浸透して、それをより可塑的にし、より粘稠でなくすることができる。
【0047】
ガムベース組成物は、例えば、アルファ−ピネン、ベータ−ピネンおよび/またはd−リモネンから誘導されるポリマーなどのテルペン樹脂、ロジンのメチル、グリセロールもしくはペンタエリスリトールエステルまたは改質されたロジンおよびガム(例えば水素化、二量体化または重合化ロジンなど)、または前述の樹脂の少なくとも1種を含む組み合わせ、部分水素化された木材またはガムのロジンのペンタエリスリトールエステル、木材またはガムのロジンのペンタエリスリトールエステル、木材ロジンのグリセロールエステル、部分二量体化された木材またはガムのロジンのグリセロールエステル、重合化された木材またはガムのロジンのグリセロールエステル、トール油ロジンのグリセロールエステル、木材またはガムのロジンのグリセロールエステル、部分水素化された木材またはガムのロジン、木材またはロジンの部分水素化メチルエステル、など、エラストマーベースの構成成分を柔軟化するのに役立つような従来のエラストマー可塑剤を含有可能である。前述のエラストマー可塑剤のうちの任意の組み合わせは、エラストマーベースの構成成分の粘着性を柔軟化または調整するために使用可能である。エラストマー可塑剤は、ガムベースの約5重量パーセント〜約75重量パーセント、特定するとガムベースの約45重量パーセント〜約70重量パーセントの量で使用可能である。一部の実施形態において、チューインガム組成物は、ガムベース柔軟剤をさらに含有する。一部の実施形態において、柔軟剤は、ガムベースの約30重量パーセントまで、特定するとガムベースの約3重量パーセント〜約20重量パーセントの量で存在する。一部の実施形態において、柔軟剤は、ガムベースの約30重量パーセントまで、特定するとガムベースの約0.1重量パーセント〜約20重量パーセント、より特定するとガムベースの約0.1重量パーセント〜約4重量パーセント、またより特定するとガムベースの約0.20重量パーセント〜約2.5重量パーセント、そしてまたさらに特定するとガムベースの約0.5重量パーセント〜約1.7重量パーセントの量で存在可能である。好適な柔軟剤としては、ラノリン、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、脂肪酸、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、三酢酸グリセリン、グリセリルレシチン、モノステアリン酸グリセリル、モノステアリン酸プロピレングリコール、モノ、ジおよびトリグリセリド、アセチル化モノグリセリド、グリセリン、レシチン、ジアセチン、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。他の好適な柔軟剤としてはワックスが挙げられる。ワックス、例えば天然および合成のワックス、水素化植物油、石油ワックス(例えばポリウレタンワックス、ポリエチレンワックス、パラフィンワックスなど)、微結晶性ワックス、脂肪性ワックス、モノステアリン酸ソルビタン、獣脂、カカオバター、ならびにプロピレングリコールなどは、様々な望ましい食感および稠度特性を得るためにガムベースに組み込むこともできる。用いられるワックスは、摂氏約60度未満、および好ましくは摂氏約45度〜約55度の融点を有することができる。低融点ワックスはパラフィンワックスであり得る。ワックスは、ガムベースの総重量に基づいて、約6重量パーセント〜約10重量パーセント、および好ましくは約7重量パーセント〜約9.5重量パーセントの量でガムベース中に存在可能である。低融点ワックスに加えて、より高い融点を有するワックスが、ガムベースの重量に基づいて約5重量パーセントまでの量でガムベース中に使用可能である。こうした高融ワックスとしては、蜜ワックス、植物性ワックス、米糠ワックス、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ポリエチレンワックス、微結晶性ワックスおよび石油ワックスなど、ならびにそれらの混合物が挙げられる。
【0048】
ガムベースには、充填剤および食感剤としての役割を果たすことができる有効量のバルキング剤(ミネラルアジュバントなど)が含まれ得る。好適なミネラルアジュバントとしては、充填剤および食感剤としての役割を果たすことができる炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、タルク、リン酸三カルシウムおよびリン酸三カルシウムなどが挙げられる。これらの充填剤またはアジュバントは様々な量でガムベース中に使用可能であり、カプセル化甘味料組成物中の充填剤とは別である。特定すると、充填剤の量は、使用される場合、ガムベースの重量に基づいて、約15重量パーセント〜約40重量パーセント、特定すると約20重量パーセント〜約30重量パーセントの量で存在する。
【0049】
水不溶性ガムベース部分に加えて、典型的なチューインガム組成物には、水溶性のバルク部分(bulk portion)および1種または複数の香味剤が含まれる。一部の実施形態において、甘味料は、チューインガム組成物の水溶性バルク部分中に存在する。水溶性バルク部分には、甘味剤、香料または香味剤、香味調節剤またはポテンシエーター、芳香剤、冷却剤、加温剤、着色剤、息フレッシュナー、口湿潤剤、保湿剤、食品グレード酸、緩衝剤、刺痛剤、発泡剤、口湿潤剤、口腔ケア剤、のどケア剤、薬物、抗酸化剤、保存剤、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される1種または複数の追加の成分が含まれ得る。これらの追加の成分のうちの一部は、1つよりも多くの目的の役割を果たすことができる。例えば、スクロース、ソルビトール、他の糖アルコール、およびそれらの組み合わせなどの甘味剤は、バルキング剤として機能することもできる。前述の追加の成分の少なくとも1種を含む組み合わせがしばしば使用される。
【0050】
一部の実施形態において、ガム組成物には、カプセル化甘味料組成物に加えて1つまたは複数の非カプセル化活性成分が含まれる。追加の活性成分は、非カプセル化活性成分、カプセル化活性成分、またはそれらの混合物であり得る。本明細書において記載されている活性成分のうちの任意のものが、追加の活性成分として使用可能である。一実施形態において、非カプセル化活性成分は、チューインガム組成物の総重量に基づいて、約0.1重量パーセント〜約50重量パーセントの量で存在する。一実施形態において、非カプセル化活性成分は、チューインガム組成物の総重量に基づいて、約0.1重量パーセント〜約2.0重量パーセント、特定すると約0.25重量パーセント〜約1.5重量パーセント、より特定するとチューインガム組成物の約0.5重量パーセント〜約1.0重量パーセントの量で存在する。別の実施形態において、非カプセル化活性成分は、チューインガム組成物の総重量に基づいて、約9.0重量パーセント〜約49.0重量パーセント、特定すると約9.0重量パーセント〜約39.0重量パーセント、より特定するとチューインガム組成物の約10.0重量パーセント〜約35.0重量パーセントの量で存在する。
【0051】
一部の実施形態において、チューインガムには、ガム組成物に甘い味を提供するための甘味剤が含まれる。甘味剤としては、糖甘味料、無糖甘味料、高強度甘味料、または前述の甘味剤のうちの少なくとも2種の組み合わせが挙げられ得る。
【0052】
糖甘味料としては、一般に糖類が挙げられる。好適な糖甘味料としては、スクロース(糖)、デキストロース、マルトース、デキストリン、キシロース、リボース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース(レブロース)、ラクトース、転化糖、フラクトオリゴ糖シロップ、部分加水分解デンプン、コーンシロップ固形物(例えば高フルクトースコーンシロップ)などの単糖類、二糖類および多糖類、ならびにそれらの混合物が挙げられる。
【0053】
好適な無糖の甘味剤としては、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、ガラクチトール、マルチトール、水素化イソマルツロース(イソマルト)、ラクチトール、エリトリトール、水素化デンプン加水分解物、ステビア、およびそれらの混合物などの糖アルコール(またはポリオール)が挙げられる。好適な水素化デンプン加水分解物としては、Verwaerdeらへの米国特許第4,279,931号に開示されているもの、ならびにソルビトール、水素化二糖類、水素化高級多糖類、またはそれらの混合物を含有する様々な水素化グルコースシロップおよび/もしくは粉末が挙げられる。水素化デンプン加水分解物は、主に、コーンシロップの制御された接触水素化によって調製される。その結果として得られる水素化デンプン加水分解物は、単量体、二量体およびポリマー性糖類の混合物である。これらの異なる糖類の比は、異なる水素化デンプン加水分解物に異なる特性を与える。また有用なのは、Roquette Freres of Franceによって商品名LYCASINの下で販売されているもの、およびFair Lawn、New Jersey、USAのLonza、Inc.によって商品名HYSTARの下で販売されているものなどのような水素化デンプン加水分解物の混合物である。
【0054】
「高強度甘味料(high intensity sweetener)」は、本明細書で使用される場合、甘味を重量当たりで糖(スクロース)のそれの少なくとも100倍、特定すると重量当たりで糖のそれの少なくとも500倍を有する薬剤を意味する。一実施形態において、高強度甘味料は、重量当たりで糖のそれの少なくとも1,000倍、より特定すると重量当たりで糖のそれの少なくとも5,000倍である。高強度甘味料は、水溶性甘味料、水溶性人工甘味料、天然水溶性甘味料から誘導される水溶性甘味料、ジペプチドベースの甘味料、およびタンパク質ベースの甘味料を含む広範囲の材料から選択可能である。2種またはそれよりも多くの高強度甘味料を含む任意の組み合わせが使用され得る。高強度甘味料の1種または複数は、前述の甘味料または甘味剤の1種または複数とさらに組み合わせ可能である。高強度甘味料は、甘味の初期バースト(burst)および/または甘味の感覚延長を提供するため、様々な別個の物理的形態、例えば当該技術分野において公知のもので使用可能である。それらに限定されることなく、こうした物理的形態としては、フリー形態(例えば、スプレー乾燥または粉末化)、ビーズ化形態、カプセル化形態および前述の形態の組み合わせが挙げられる。
【0055】
特別な甘味剤に限定されることなく、代表的なカテゴリーおよび例としては以下が挙げられる:(1)水溶性甘味剤、例えば、ジヒドロカルコン、モネリン、ステビオシド、レバウジオシドA、レバウジオシドB、レバウジオシドC、グリチルリチン、ジヒドロフラボノール(dihydroflavenol)、および糖アルコール(例えばソルビトール、マンニトール、マルチトール、モナチンなど)、およびL−アミノジカルボン酸アミノアルケン酸エステルアミド(例えばZannoらへの米国特許第4,619,834号に開示されているものなど)、ならびにそれらの組み合わせなど、(2)水溶性人工甘味料、例えば、サッカリン、可溶性サッカリン塩(すなわち、ナトリウムまたはカルシウムのサッカリン塩)、シクラメート塩、アセスルファム塩、例えば3,4−ジヒドロ−6−メチル−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキシドのナトリウム塩、アンモニウム塩またはカルシウム塩など、3,4−ジヒドロ−6−メチル−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキシドのカリウム塩(アセスルファムK)、サッカリンの遊離酸形態、ならびにそれらの組み合わせなど、(3)ジペプチドベースの甘味料、例えば、L−アスパラギン酸誘導甘味料、例えばSchlatterへの米国特許第3,492,131号に記載されているL−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステル(アスパルテーム)および材料、L−アルファ−アスパルチル−N−(2,2,4,4−テトラメチル−3−チエタニル)−D−アラニンアミドハイドレート(アリテーム)、L−アスパルチル−L−フェニルグリシンとL−アスパルチル−L−2,5−ジヒドロフェニルグリシンとのメチルエステル、L−アルファ−アスパルチル−L−フェニルグリシンメチルエステル、L−アルファ−アスパルチル−L−2,5−ジヒドロフェニルグリシンメチルエステル、L−アスパルチル−2,5−ジヒドロ−L−フェニルアラニン、L−アルファ−アスパルチル−2,5−ジヒドロフェニルアラニンメチルエステル、L−アスパルチル−L−(l−シクロヘキセン)−アラニン、N−(N−(3,3−ジメチルブチル)−L−アルファ−アスパルチル)−L−フェニルアラニンメチルエステル(ネオテーム)、またはそれらの組み合わせなど、(4)水溶性甘味料の誘導体、例えばステビオシド、レバウジオシドA、レバウジオシドB、レバウジオシドC、通常の糖(スクロース)の塩素化誘導体、例えば、クロロデオキシスクロースまたはクロロデオキシガラクトスクロース(スクラロースの製品名称下で公知である)の誘導体などのクロロデオキシ糖誘導体など、クロロデオキシスクロースおよびクロロデオキシガラクトスクロースの誘導体の例としては、1−クロロ−1’−デオキシスクロースが挙げられ、4−クロロ−4−デオキシ−アルファ−D−ガラクトピラノシル−アルファ−D−フルクトフラノシド、または4−クロロ−4−デオキシガラクトスクロース、4−クロロ−4−デオキシ−アルファ−D−ガラクトピラノシル−1−クロロ−1−デオキシ−ベータ−D−フルクトフラノシド、4,1’−ジクロロ−4,1’−ジデオキシガラクトスクロース、1’,6’−ジクロロ−1’,6’−ジデオキシスクロース、1,6−ジクロロ−1,6−ジデオキシ−β−D−フルクトフラノシル−4−クロロ−4−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシド、4−クロロ−4−デオキシ−アルファ−D−ガラクトピラノシル−1,6−ジクロロ−1,6−ジデオキシ−ベータ−D−フルクトフラノシド、または4,1’,6’−トリクロロ−4,1’,6’−トリデオキシガラクトスクロース、4,6−ジクロロ−4,6−ジデオキシ−アルファ−D−ガラクトピラノシル−6−クロロ−6−デオキシ−ベータ−D−フルクトフラノシド、または4,6,6’−トリクロロ−4,6,6’−トリデオキシガラクトスクロース、6,1’,6’−トリクロロ−6,1’,6’−トリデオキシスクロース、4,6−ジクロロ−4,6−ジデオキシ−アルファ−D−ガラクト−ピラノシル−1,6−ジクロロ−1,6−ジデオキシ−ベータ−D−フルクトフラノシド、または4,6,1’,6’−テトラクロロ4,6,1’,6’−テトラデオキシガラクト−スクロース、4,6,1’,6’−テトラデオキシ−スクロース、およびそれらの組み合わせ、(5)タンパク質ベースの甘味料、例えばタウマトコックスダニエリ(thaumatococcous danielli)、タウマチン、タリンなど、モグロシド(ラカンカ)、およびそれらの組み合わせ、ならびに(6)アミノ酸ベースの甘味料。
【0056】
一部の実施形態において、甘味料としては、ソルビトール、マンニトール、アスパルテーム、アセスルファムカリウム塩、およびそれらの組み合わせが挙げられる。甘味料は、甘味の所望のレベルに依存して好適な量で存在可能である。一部の実施形態において、甘味料は、チューインガム組成物の約35重量パーセント〜約80重量パーセントの量で存在する。約35〜約80の範囲で、該量は約45重量パーセント〜約75重量パーセントであり得、特定すると、該量は約50重量パーセントから65重量パーセントであり得る。
【0057】
別の好ましい実施形態において、チューインガムには、非カプセル化甘味料がさらに含まれ得る。好適な非カプセル化甘味料としては、本明細書において列挙されている甘味料のうちの任意のものが挙げられる。一部の実施形態において、非カプセル化甘味料としては、糖アルコール、ポリオール、およびそれらの混合物が挙げられる。一部の実施形態において、非カプセル化甘味料としては、ソルビトール、マンニトール、およびそれらの混合物が挙げられる。一実施形態において、非カプセル化活性成分は、チューインガム組成物の総重量に基づいて、約5.0重量パーセント〜約50重量パーセントの量で存在する。一実施形態において、非カプセル化甘味料は、チューインガム組成物の総重量に基づいて、約9.0重量パーセント〜約49.0重量パーセントの量で存在する。一実施形態において、非カプセル化甘味料は、チューインガム組成物の総重量に基づいて、約9.0重量パーセント〜約39.0重量パーセントの量で存在する。一部の実施形態において、非カプセル化甘味料は、チューインガム組成物の約10.0重量パーセント〜約35.0重量パーセントの量で存在する。
【0058】
チューインガム生成物において、甘い味は、香料または香味剤から、および/または香味モジュレーターもしくはポテンシエーターから発し得る。香味モジュレーターは、別の構成成分の特徴を補足または無効にするそれら自体の特徴を付与可能である。例えば、香味は、バニラ、バニリン、エチルマルトール、フルフラール、プロピオン酸エチル、ラクトン、およびそれらの組み合わせなどの香味モジュレーターまたはポテンシエーターの包含によって、追加の甘い感じ(note)を有するように化合され得る。香味モジュレーターは、使用される芳香の所望の強度に依存して、チューインガム組成物の約0.01重量パーセント〜約30重量パーセントの量で使用可能である。好ましくは、香味モジュレーターの含有量は、チューインガム組成物の約0.2重量パーセント〜約3重量パーセントの範囲である。
【0059】
使用可能である香料(香味料、香味または香味剤としても公知である)としては、当該技術分野において公知の人工および天然の香味、例えば合成香味油、天然香味芳香物および/または油、オレオレジン、植物、葉、花および果実などから誘導される抽出物、ならびに前述の香料の少なくとも1種を含む組み合わせが挙げられる。非限定的な代表的香味としては、スペアミント油、シナモン油、ウインターグリーンの油(サリチル酸メチル)、ペパーミント油、クローブ油、ベイ油、アニス油、ユーカリプタス油、タイム油、スジャ油、ナツメグの油、オールスパイス、セージの油、メース、ビターアーモンドの油、カッシア油、およびカンキツ油(レモン、オレンジ、ライム、グレープフルーツを含む)などの油、バニラ、果実エッセンス(リンゴ、セイヨウナシ、モモ、ブドウ、イチゴ、ラズベリー、ブラックベリー、サクランボ、プラム、パイナップル、アプリコット、バナナ、メロン、トロピカルフルーツ、マンゴー、マンゴスチン、ザクロ、パパイヤ、およびハニーレモンなどを含む)、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。具体的な香料は、ペパーミント、スペアミントなどのミント、人工バニラ、シナモン誘導体、および様々な果実香味である。
【0060】
人工、天然および合成の果実香味料の例としては、ココナツ、コーヒー、チョコレート、バニラ、レモン、グレープフルーツ、オレンジ、ライム、ユズ(yazu)、スダチ、メントール、リコリス、カラメル、ハチミツ、ピーナッツ、クルミ、カシュー、ヘーゼルナッツ、アーモンド、パイナップル、イチゴ、ラズベリー、ブラックベリー、トロピカルフルーツ、サクランボ、シナモン、ペパーミント、ウインターグリーン、スペアミント、ユーカリプタスおよびミント、果実エッセンス(リンゴ、セイヨウナシ、モモ、ブドウ、ブルーベリー、イチゴ、ラズベリー、サクランボ、プラム、パイナップル、アプリコット、バナナ、メロン、アプリコット、ウメ、サクランボ、ラズベリー、ブラックベリー、トロピカルフルーツ、マンゴー、マンゴスチン、ザクロ、およびパパイヤなどから)、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0061】
香料の他のタイプとしては、酢酸シンナミル、桂皮アルデヒド、シトラルジエチルアセタール、酢酸ジヒドロカルビル、ギ酸オイゲニル、p−メチルアニゾール(p−methylamisol)、アセトアルデヒド(リンゴ)、ベンズアルデヒド(サクランボ、アーモンド)、アニスアルデヒド(リコリス、アニス)、ケイヒ酸アルデヒド(シナモン)、シトラル、すなわち、アルファ−シトラル(レモン、ライム)、ネラール、すなわち、ベータ−シトラル(レモン、ライム)、デカナール(オレンジ、レモン)、エチルバニリン(バニラ、クリーム)、ヘリオトロープ、すなわちピペロナール(バニラ、クリーム)、バニリン(バニラ、クリーム)、アルファ−アミル桂皮アルデヒド(スパイシーフルーティ香味)、ブチルアルデヒド(バター、チーズ)、バレルアルデヒド(バター、チーズ)、シトロネラール(改質物、多くのタイプ)、デカナール(カンキツ類果実)、アルデヒドC−8(カンキツ類果実)、アルデヒドC−9(カンキツ類果実)、アルデヒドC−12(カンキツ類果実)、2−エチルブチルアルデヒド(ベリー果実)、ヘキセナール、すなわち、trans−2(ベリー果実)、トリルアルデヒド(サクランボ、アーモンド)、ベラトルアルデヒド(バニラ)、2,6−ジメチル−5−ヘプタナール(heptenal)、すなわち、メロナール(メロン)、2,6−ジメチルオクタナール(グリーンフルーツ)、2−ドデセナール(カンキツ類、マンダリン)などの様々なアルデヒドおよびエステル、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0062】
その放出プロファイルが管理可能である他の潜在的な香味としては、牛乳香味、バター香味、チーズ香味、クリーム香味、ヨーグルト香味、バニラ香味、茶またはコーヒー香味(例えば緑茶香味、ウーロン茶香味など)、ココア香味、チョコレート香味、ミント香味(例えばペパーミント、スペアミントおよびジャパニーズミントなど)、スパイシー香味(例えばアサフェティダ、アジョワン、アニス、アンゼリカ、フェンネル、オールスパイス、シナモン、カモミール、マスタード、カルダモン、キャラウェー、クミン、クローブ、コショウ、コリアンダー、サッサフラス、サボリ、Zanthoxyli Fructus、シソ、ジャニパーベリー、ショウガ、スターアニス、ホースラディッシュ、タイム、タラゴン、ディル、トウガラシ、ナツメグ、バジル、マージョラム、ローズマリー、ベイリーフおよびワサビなど)、アルコール性の香味(例えばワイン、ウイスキー、ブランデー、ラム、ジンおよびリキュールなど)、花および植物の香味(例えばタマネギ、ガーリック、キャベツ、ニンジン、セロリ、キノコおよびトマトなどが挙げられる。通常使用される香味料としては、ミント(例えばペパーミント、メントール、スペアミントなど)、人工バニラ、シナモン誘導体、および様々な果実香味が挙げられ、個々にまたは混和物で用いられる。香味は、息フレッシュニング特性、特に、冷却剤との組み合わせで使用される場合にミント香味を提供することもできる。一部の実施形態において、該組成物には、果実ジュースがさらに含まれ得る。
【0063】
香味剤は、多くの別個の物理的形態で使用可能である。こうした物理的形態としては、液体および/または乾燥形態が挙げられる。一部の実施形態において、香味剤は、フリー(非カプセル化)形態、スプレー乾燥化形態、凍結乾燥化形態、粉末化形態、ビーズ化形態、カプセル化形態、薄片、ピース、およびそれらの混合物であり得る。スプレー乾燥化形態で用いられる場合、液体をスプレー乾燥するなどの好適な乾燥手段が使用され得る。代替的に、香味剤は、セルロース、デンプン、糖、マルトデキストリン、アラビアガムなどの水溶性材料に吸収させることができるか、またはそれはカプセル化可能である。また他の実施形態において、香味剤は、シリカおよびゼオライトなどに吸着させることができる。香味料の粒子サイズは、粒子の最も長い寸法として算出される3ミリメートル未満、2ミリメートル未満または好ましくは1ミリメートル未満であり得る。天然香味剤は、約3マイクロメートル〜約2ミリメートル、特定すると約4マイクロメートル〜約1ミリメートルの粒子サイズを有することができる。香料は、使用される芳香の所望の強度に依存して、ガム組成物の約0.01重量パーセント〜約30重量パーセントの量で使用可能である。好ましくは、香料の含有量は、ガム組成物の約0.2重量パーセント〜約3重量パーセントの範囲である。
【0064】
香味ポテンシエーターは、原材料の味または芳香の知覚をそれら自体の特徴的な味または芳香の知覚を導入することなく強化、補充、改質または増強する材料である。一部の実施形態において、香味ポテンシエーターは、香味、甘味、酸味、旨味、コク味(kokumi)、塩味、またはそれらの組み合わせの知覚を強化、補充、改質または増強するように設計される。香味ポテンシエーターは、使用される芳香の所望の強度に依存して、ガム組成物の約0.01重量パーセント〜約30重量パーセントの量で使用可能である。好ましくは、香味ポテンシエーターの含有量は、ガム組成物の約0.2重量パーセント〜約3重量パーセントの範囲である。例示的な香味モジュレーターまたはポテンシエーターとしては、グリチルリチン酸モノアンモニウム、リコリスグリチルリジネート、ダイダイ、アラピリダイン、アラピリダイン(N−(1−カルボキシエチル)−6−(ヒドロキシメチル)ピリジニウム−3−オール)内塩、ミラクリン、クルクリン、ストロジン、マビンリン、ギムネマ酸、シナリン、グルピリダイン、ピリジニウム−ベータイン化合物、ネオテーム、タウマチン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、タガトース、トレハロース、マルトール、エチルマルトール、バニラ抽出物、バニラオレオレジン、バニリン、サトウダイコン抽出物(アルコール抽出物)、サトウキビ葉エッセンス(アルコール抽出物)、Gタンパク質共役受容体(T2RおよびT1R)に応答する化合物、およびそれらの組み合わせが挙げられる。一部の実施形態において、香味モジュレーターまたはポテンシエーターは、糖酸、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸水素ナトリウム、およびそれらの組み合わせから選択される。他の実施形態において、香味モジュレーターまたはポテンシエーターは、グルタメート(例えばグルタミン酸一ナトリウム、グルタミン酸一カリウムなど)、加水分解植物性タンパク質、加水分解動物性タンパク質、酵母抽出物、およびそれらの組み合わせから選択される。さらなる例としては、アデノシン一リン酸(AMP)、グルタチオン、およびヌクレオチド(例えばイノシン一リン酸、イノシン酸二ナトリウム、キサントシン一リン酸、グアニレートモノホスフェートなど)、およびそれらの組み合わせが挙げられる。コク味を付与する香味ポテンシエーター組成物のさらなる例としてはまた、Kurodaらへの米国特許第5,679,397号が挙げられる。
【0065】
本発明において使用される香料、香味モジュレーターおよび香味ポテンシエーターの量は、最終的な食用製品組成物のタイプ、個々の香味、用いられる菓子類ベース、および所望されている香味の強度のような因子に左右される好みの問題であり得る。したがって、香味料の量は、最終生成物に所望される結果を得るために変動可能であり、こうした変動は、過度の実験を必要とせず、当業者の能力内である。
【0066】
一部の実施形態において、チューインガムは、天然および合成の香味料、例えば天然植物性構成成分、香味芳香物および/または香味油、精油、エッセンス、抽出物、粉末、食品グレード酸、オレオレジン、ならびに植物、葉、花および果実などから誘導される抽出物など、ならびにそれらの組み合わせを含む芳香剤および/または香味剤を含有可能である。香味料は、液体形態または粉末化形態であり得る。
【0067】
一部の実施形態において、チューインガムは、天然および合成の香味料、例えば天然植物性構成成分、香味芳香物および/または香味油、精油、エッセンス、抽出物、粉末、食品グレード酸、オレオレジン、ならびに植物、葉、花および果実などから誘導される抽出物など、ならびにそれらの組み合わせを含む芳香剤を含有する。芳香剤は、液体形態または粉末化形態であり得る。一部の実施形態において、カプセル化甘味料組成物は香味料をさらに含有し、本明細書に記載されている香味料のうちの任意のものが使用に好適である。芳香剤および/または香味は、使用される芳香および/または香味の所望の強度に依存して、ガム組成物の約0.01重量パーセント〜約30重量パーセントの量で使用可能である。好ましくは、芳香および/または香味の含有量は、ガム組成物の約0.2重量パーセント〜約4重量パーセントの範囲である。
【0068】
一部の実施形態において、チューインガムはまた、複数の別個の香味を消費者に送達可能であり、香味変化ガム組成物をもたらす。一実施形態において、チューインガム組成物は、本明細書に記載されているようなポリ(酢酸ビニル)および脂肪酸塩カプセル化甘味料組成物を含有し、少なくとも第1の香味組成物および第2の香味組成物をさらに含有し、ここで、チューインガム組成物が咀嚼される時に第1の香味組成物がチューインガムから放出され始め、第1の香味組成物が放出され始めた後にカプセル化甘味料組成物を含む第2の香味組成物が放出され始める。別の実施形態において、チューインガムには、第2の香味組成物の後に放出され始める第3の香味組成物が含まれる。
【0069】
他の実施形態において、チューインガム組成物は、本明細書において開示されている香味料および/または感覚物のうちの任意のものを含む甘い香味、酸っぱい香味、果実香味およびミント香味などの複数の別個の香味を送達する。甘いおよび酸っぱい香味は、任意の順序または組み合わせで放出可能である。例えば、ガム組成物の一実施形態において、第1の香味組成物は甘い香味であり、第2の香味組成物は酸っぱい香味である。別の実施形態において、第1の香味組成物は甘い香味であり、第2の香味組成物は酸っぱい香味であり、第3の香味組成物は甘い香味である。
【0070】
一部の実施形態において、第1の香味組成物は、咀嚼の開始後約5分〜約7分の間放出され、第2の香味組成物は、咀嚼の開始後約8分〜約10分の間放出される。他の実施形態において、第1の香味組成物は、咀嚼の開始後約5分〜約7分の間放出され、第2の香味組成物は、咀嚼の開始後約8分〜約10分の間放出され、第3の香味組成物は、咀嚼の開始後約10分〜約30分の間放出される。追加の実施形態において、第1の香味組成物は、咀嚼の開始後約6分〜約7分の間放出され、第2の香味組成物は、咀嚼の開始後約7分〜約12分の間放出され、第3の香味組成物は、咀嚼の開始後約12分〜約30分の間放出される。
【0071】
チューインガムには、冷却剤および加温剤がさらに含まれ得る。クーラント(coolant)としても公知の冷却剤は、口内で、鼻腔内でまたは皮膚上で冷却効果またはリフレッシング効果を提供する添加剤である。本明細書で使用されるようなメンチルベースのクーラントとしては、メントールおよびメントール誘導体が挙げられる。メントール(2−(2−プロピル)−5−メチル−1−シクロヘキサノールとしても公知である)は、人工形態で、またはペパーミント油などの供給源から天然に利用可能である。メントール誘導体としては、メンチルエステルベースおよびメンチルカルボキサミドベースの冷却用化合物、例えばメンチルカルボキサミド、N−エチル−p−メンタンカルボキサミド、コハク酸モノメンチル、メチルコハク酸モノメンチル、グルタル酸モノメンチル、メンチル2−ピロリドン−5−カルボキシレート、モノメンチル3−メチルマレート、酢酸メンチル、乳酸メンチル、サリチル酸メンチル、2−イソプロパニル−5−メチルシクロヘキサノール、3−L−メントキシプロパン−1,2−ジオール、メンタン、メントン、メントンケタール、メントングリセロールケタール、グルタル酸メンチルエステル、N−エチル−p−メンタン−3−カルボキサミド(WS−3)、およびそれらの組み合わせなどが挙げられる。追加のメンチルベースのクーラント、特定するとメンチルカルボキサミドは、Bardsleyらへの米国特許第7,923,577号に記載されている。
【0072】
メンチルベースのクーラントとの組み合わせまたはそれの非存在下で使用可能である他の冷却剤としては、例えば2−メルカプト−シクロ−デカノン(2−mercapto−cyclo−decanone)、2個から6個の炭素原子を有するヒドロキシカルボン酸、キシリトール、エリトリトール、アルファ−コハク酸ジメチル、乳酸メンチル、非環式カルボキサミド(例えばN−2,3−トリメチル−2−イソプロピルブタンアミドなど)、およびそれらの組み合わせが挙げられる。追加の冷却剤としては、Kazimierskiらの米国特許出願公開第2011/0070171A1号および同2011/0070329A1号に記載されている1−tert−ブチルシクロヘキサンカルボキサミドが挙げられる。
【0073】
一次冷却用化合物、二次冷却用化合物および摂取可能な非極性溶媒を含む冷却用組成物は、Furrerらの米国特許出願公開第2011/0091531A1号に記載されている。冷却剤は、所望のレベルの冷却強度に依存して好適な量で存在可能である。一部の実施形態において、冷却剤は、チューインガム組成物の約0.01重量パーセント〜約1.5重量パーセントの量で存在する。約0.01重量パーセント〜約1.5重量パーセントの範囲内で、冷却剤は約0.05重量パーセント〜約1.25重量パーセントであり得、特定すると、冷却剤は約0.1重量パーセントから1重量パーセントであり得る。
【0074】
加温剤は、加温の感覚シグナルを使用者に提供するような公知の幅広い種類の化合物から選択可能である。これらの化合物は、しばしば、特に口腔洞内で温感の知覚感覚を提供し、香味、甘味料および他の感覚刺激性の構成成分の知覚を増強する。有用な加温用化合物の中でも挙げられるのは、Takasago Perfumary Company Limited、Tokyo、Japanによって供給されるバニリルアルコールn−ブチルエーテル(TK−1000)、バニリルアルコールn−プロピルエーテル、バニリルアルコールイソプロピルエーテル、バニリルアルコールイソブチルエーテル、バニリルアルコールn−アミノエーテル、バニリルアルコールイソアミルエーテル、バニリルアルコールn−ヘキシルエーテル、バニリルアルコールメチルエーテル、バニリルアルコールエチルエーテル、ジンゲロール、ショウガオール、パラドール、ジンゲロン、カプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシン、ホモカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシン、エタノール、イソプロピルアルコール、イソ−アミルアルコール(iso−amylalcohol)、ベンジルアルコール、グリセリン、およびそれらの組み合わせである。加温剤は、所望のレベルの加温強度に依存して、好適な量で存在可能である。一部の実施形態において、加温剤は、チューインガム組成物の約0.01重量パーセント〜約1.5重量パーセントの量で存在する。約0.01重量パーセント〜約1.5重量パーセントの範囲内で、加温剤は約0.05重量パーセント〜約1.25重量パーセントであり得、特定すると、加温剤は約0.1重量パーセントから1重量パーセントであり得る。
【0075】
一部の実施形態において、刺痛感覚が提供され得る。刺痛剤としては、ジャンブ、およびジャンブまたはサンショオールなどの材料から抽出されるアルキルアミドが挙げられる。刺痛剤は、所望のレベルの強度に依存して、好適な量で存在可能である。一部の実施形態において、刺痛剤は、チューインガム組成物の約0.01重量パーセント〜約2重量パーセントの量で存在する。約0.01重量パーセント〜約2重量パーセントの範囲内で、刺痛剤は約0.05重量パーセント〜約1.25重量パーセントであり得、特定すると、刺痛剤は約0.1重量パーセントから1重量パーセントであり得る。
【0076】
追加として、感覚は発泡により作られ得る。こうした発泡は、塩基性材料を酸性材料と組み合わせることによって作られる。一部の実施形態において、塩基性材料としては、のアルカリ金属塩、重炭酸のアルカリ金属塩、のアルカリ土類金属塩、炭酸のアルカリ土類金属塩、およびそれらの組み合わせが挙げられ得る。一部の実施形態において、酸性材料としては、酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸、酪酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、グリコン酸、乳酸、リン酸、リンゴ酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸、およびそれらの組み合わせが挙げられ得る。発泡剤は、所望のレベルの強度に依存して、好適な量で存在可能である。一部の実施形態において、発泡剤は、チューインガム組成物の約0.01重量パーセント〜約2重量パーセントの量で存在する。約0.01重量パーセント〜約2重量パーセントの範囲内で、発泡剤は約0.05重量パーセント〜約1.25重量パーセントであり得、特定すると、発泡剤は約0.1重量パーセントから1重量パーセントであり得る。
【0077】
着色剤(着色材、着色料)は、食用物のための所望の色を生成するのに有効な量で使用可能である。好適な着色剤としては、チューインガム組成物の約6重量パーセントまでの量で組み込み可能である顔料が挙げられる。例えば、二酸化チタンは、チューインガム組成物の重量により、約2重量パーセントまで、特定すると約1重量パーセント未満の量で組み込み可能である。好適な着色剤としては、食品、薬および化粧品用として好適な天然食品の色および色素も挙げられ得る。
【0078】
好適な色としては、アナトー抽出物(E160b)、ビキシン、ノルビキシン、アスタキサンチン、脱水ビート(ビート粉末)、ビートレッド/ベタニン(E162)、ウルトラマリンブルー、カンタキサンチン(E161g)、クリプトキサンチン(E161c)、ルビキサンチン(E161d)、ビオラキサンチン(E161e)、ロドキサンチン(E161f)、カラメル(E150(a〜d))、β−アポ−8’−カロテナール(E160e)、β−カロチン(E160a)、アルファカロチン、ガンマカロチン、ベータ−アポ−8カロテナール(E160f)のエチルエステル、フラボキサンチン(E161a)、ルテイン(E161b)、コチニール抽出物(E120)、カルミン(E132)、カルモイシン/アゾルビン(E122)、銅クロロフィリンナトリウム(E141)、クロロフィル(E140)、トーストして部分的に脱脂した調理済み綿実粉、グルコン酸第一鉄、乳酸第一鉄、ブドウ色抽出物、ブドウ皮抽出物(エノシアニナ)、アントシアニン(E163)、ヘマトコッカス藻粉(algae meal)、合成の酸化鉄、酸化鉄および水酸化物(E172)、果実ジュース、植物ジュース、乾燥藻粉、タゲテス(アズテックマリゴールド)の粉および抽出物、ニンジン油、コーン内胚乳油、パプリカ、パプリカオレオレジン、ファフィア酵母、リボフラビン(E101)、サフラン、二酸化チタン、ウコン(E100)、ウコンオレオレジン、アマランス(E123)、カプサンチン/カプソルビン(E160c)、リコピン(E160d)、FD&Cブルー#1、FD&Cブルー#2、FD&Cグリーン#3、FD&Cレッド#3、FD&Cレッド#40、FD&Cイエロー#5およびFD&Cイエロー#6、タートラジン(E102)、キノリンイエロー(E104)、サンセットイエロー(E110)、ポンソー(E124)、エリスロシン(E127)、パテントブルーV(E131)、二酸化チタン(E171)、アルミニウム(E173)、シルバー(E174)、ゴールド(E175)、顔料ルビン/リソールルビンBK(E180)、炭酸カルシウム(E170)、カーボンブラック(E153)、ブラックPN/ブリリアントブラックBN(E151)、グリーンS/酸ブリリアントグリーンBS(E142)、FD&Cアルミニウムレーキ、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0079】
チューインガムに使用可能である例示的な息フレッシュナーとしては、クエン酸亜鉛、酢酸亜鉛、フッ化亜鉛、硫酸亜鉛アンモニウム、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、ケイフッ化亜鉛、グルコン酸亜鉛、酒石酸亜鉛、コハク酸亜鉛、ギ酸亜鉛、クロム酸亜鉛、フェノールスルホン酸亜鉛、ジチオン酸亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸銀、サリチル酸亜鉛、グリセロリン酸亜鉛、硝酸銅、クロロフィル、銅クロロフィル、クロロフィリン、水素化綿実油、二酸化塩素、ベータシクロデキストリン、ゼオライト、シリカベースの材料、炭素ベースの材料、ラッカーゼなどの酵素、または前述のうちの少なくとも1つを含む混合物が挙げられる。息フレッシュナーとしては、精油ならびに様々なアルデヒドおよびアルコールが挙げられ得る。息フレッシュナーとして使用される精油としては、スペアミント、ペパーミント、ウインターグリーン、サッサフラス、クロロフィル、シトラル、ゲラニオール、カルダモン、クローブ、セージ、カルバクロール、ユーカリプタス、カルダモン、マグノリア樹皮抽出物、マージョラム、シナモン、レモン、ライム、グレープフルーツ、オレンジの油、またはそれらの組み合わせが挙げられ得る。桂皮アルデヒドおよびサリチルアルデヒドなどのアルデヒドが使用され得る。追加として、メントール、カルボン、イソ−ガリゴール(iso−garrigol)およびアネトールなどの化学物質は、息フレッシュナーとして機能可能である。息フレッシュナーは、所望のレベルの強度に依存して、好適な量で存在可能である。一部の実施形態において、息フレッシュナーは、チューインガム組成物の約0.01重量パーセント〜約2重量パーセントの量で存在する。約0.01重量パーセント〜約2重量パーセントの範囲内で、息フレッシュナーは約0.05重量パーセント〜約1.25重量パーセントであり得、特定すると、息フレッシュナーは約0.1重量パーセントから1重量パーセントであり得る。
【0080】
例示的な口湿潤剤としては、酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸、酪酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、グリコン酸、乳酸、リン酸、リンゴ酸、シュウ酸、コハク酸および酒石酸を含む酸および塩などの唾液刺激物が挙げられる。口湿潤剤には、水和させる親水コロイド材料が含まれ得、口腔表面に付着することで口湿潤の感覚を提供可能である。親水コロイド材料としては、植物浸出物などの天然材料、種子ガムおよび海藻抽出物が挙げられ得、またはそれらはセルロース、デンプン、または天然ガム誘導体などの化学的に改質された材料であり得る。さらにそのうえ、親水コロイド材料としては、ペクチン、アラビアガム、アカシアガム、アルギネート、寒天、カラゲナン、グアーガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ゼラチン、ジェランガム、ガラクトマンナン、トラガカントガム、カラヤガム、カードラン、コンニャク、キトサン、キシログルカン、ベータグルカン、ファーセレラン、ガムガッチ、タマリン(tamarin)および細菌ガム(bacterial gum)が挙げられ得る。口湿潤剤には、アルギン酸プロピレングリコール、カルボキシメチルローカストビーンガム、低メトキシルペクチンなどの改質天然ガム、またはそれらの組み合わせが含まれ得る。微結晶性セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)などの改質セルロース、またはそれらの組み合わせが含まれ得る。口湿潤剤は、所望のレベルの強度に依存して、好適な量で存在可能である。一部の実施形態において、口湿潤剤は、チューインガム組成物の約0.01重量パーセント〜約2重量パーセントの量で存在する。約0.01重量パーセント〜約2重量パーセントの範囲内で、口湿潤剤は約0.05重量パーセント〜約1.25重量パーセントであり得、特定すると、口湿潤剤は約0.1重量パーセントから1重量パーセントであり得る。
【0081】
同様に、口の水和(mouth hydration)の知覚を提供可能である湿気剤(humectant)が含まれ得る。こうした湿気剤としては、グリセロール、ソルビトール、ポリエチレングリコール、エリトリトール、キシリトール、またはそれらの組み合わせが挙げられ得る。追加として、一部の実施形態において、脂肪は、口の湿潤化の知覚を提供可能である。こうした脂肪としては、中鎖トリグリセリド、植物油、魚油、ミネラルオイル、またはそれらの組み合わせが挙げられ得る。湿気剤は、所望のレベルの強度に依存して、好適な量で存在可能である。一部の実施形態において、湿気剤は、チューインガム組成物の約0.01重量パーセント〜約2重量パーセントの量で存在する。約0.01重量パーセント〜約2重量パーセントの範囲内で、湿気剤は約0.05重量パーセント〜約1.25重量パーセントであり得、特定すると、湿気剤は約0.1重量パーセントから1重量パーセントであり得る。
【0082】
好適な食品グレード酸としては、酢酸、クエン酸、フマル酸、塩酸、乳酸および硝酸、ならびにクエン酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウムまたはリン酸カリウム、酸化マグネシウム、メタリン酸カリウム、酢酸ナトリウム、およびそれらの組み合わせが挙げられる。酸味料は、所望のレベルの強度に依存して、好適な量で存在可能である。一部の実施形態において、酸味料は、チューインガム組成物の約0.1重量パーセント〜約3重量パーセントの量で存在する。約0.1重量パーセント〜約3重量パーセントの範囲内で、酸味料は約0.5重量パーセント〜約2.5重量パーセントであり得、特定すると、湿気剤は約0.75重量パーセントの量から2重量パーセントであり得る。
【0083】
好ましい実施形態において、チューインガムには、非カプセル化食品グレード酸がさらに含まれる。好適な非カプセル化酸としては、例えば、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、クエン酸、フマル酸、グルタミン酸、マレイン酸、リンゴ酸、シュウ酸、リン酸、ソルビン酸、コハク酸、酒石酸、およびそれらの混合物が挙げられる。一部の実施形態において、非カプセル化酸としては、クエン酸、リンゴ酸、およびそれらの混合物が挙げられる。一実施形態において、非カプセル化食品グレード酸は、チューインガム組成物の総重量に基づいて、約0.1重量パーセント〜約2.0重量パーセントの量で存在する。一実施形態において、非カプセル化食品グレード酸は、チューインガム組成物の総重量に基づいて、約0.1重量パーセント〜約2.0重量パーセントの量で存在する。一部の実施形態において、非カプセル化食品グレード酸は、チューインガム組成物の約0.25重量パーセント〜約1.5重量パーセント、より特定すると約0.5重量パーセント〜約1.0重量パーセントの量で存在する。
【0084】
例示的な緩衝剤としては、重炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、スズ酸ナトリウム、トリエタノールアミン、クエン酸、塩酸、クエン酸ナトリウム、およびそれらの組み合わせが挙げられる。緩衝剤は、所望のレベルの強度に依存して、好適な量で存在可能である。一部の実施形態において、緩衝剤は、チューインガム組成物の約0.01重量パーセント〜約2重量パーセントの量で存在する。約0.01重量パーセント〜約2重量パーセントの範囲内で、緩衝剤は約0.05重量パーセント〜約1.25重量パーセントであり得、特定すると、緩衝剤は約0.1重量パーセントから1重量パーセントであり得る。
【0085】
好適な口腔ケア剤としては、息フレッシュナー、歯ホワイトナー、抗微生物剤、歯鉱化剤、齲蝕阻害剤、局所麻酔薬、粘膜保護薬、ステイン除去剤、口腔清浄剤、漂白剤、脱感作剤、歯科再鉱化剤、抗細菌剤、抗カリエス剤、プラーク酸緩衝剤、界面活性剤および抗歯石剤、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。こうした成分の例としては、加水分解剤(タンパク分解酵素を含む)、研摩剤、例えば水和シリカ、炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウムおよびアルミナなど、他の活性ステイン除去構成成分、例えば界面活性薬剤(アニオン性界面活性剤、例えばステアリン酸ナトリウム、パルミン酸ナトリウム(sodium palminate)、硫酸化オレイン酸ブチル(sulfated butyl oleate)、オレイン酸ナトリウム、フマル酸の塩、グリセロール、ヒドロキシル化レシチン、ラウリル硫酸ナトリウムおよびキレート剤、例えばポリホスフェートなどを含む)などが挙げられ、これらは歯石制御成分として典型的に用いられる。口腔ケア成分としては、ピロリン酸四ナトリウム、重炭酸ナトリウム、酸性ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、キシリトール、ヘキサメタリン酸ナトリウム、およびそれらの組み合わせも挙げられ得る。
【0086】
加えて、好適な口腔ケア剤には、過酸化カルバミド、過酸化カルシウム、過酸化マグネシウム、過酸化ナトリウム、過酸化水素、およびペルオキシジホスフェートなどの過酸化物が含まれる。一部の実施形態において、硝酸カリウムおよびクエン酸カリウムが含まれる。他の例としては、カゼイングリコマクロペプチド、カルシウムカゼインペプトン−リン酸カルシウム、カゼインホスホペプチド、カゼインホスホペプチド−非晶質リン酸カルシウム(CPP−ACP)、および非晶質リン酸カルシウムが挙げられ得る。また他の例としては、パパイン、クリラーゼ(krillase)、ペプシン、トリプシン、リゾチーム、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、グリコアミラーゼ、アミラーゼ、グルコースオキシダーゼ、およびそれらの組み合わせが挙げられ得る。
【0087】
好適な口腔ケア剤には、予防作用の増加を達成するとともに口腔ケア成分をより美容的に許容可能にする界面活性剤が含まれる。口腔ケア剤として使用される界面活性剤には、組成物に洗浄特性および発泡特性を付与する洗浄材料が含まれる。好適な界面活性剤としては、ステアリン酸ナトリウム、リシノール酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、高級脂肪酸モノグリセリドモノサルフェートの水溶性塩、例えば水素化ヤシ油脂肪酸のモノサルフェート化モノグリセリドのナトリウム塩など、高級アルキルサルフェート、例えばラウリル硫酸ナトリウムなど、アルキルアリールスルホネート、例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなど、高級アルキルスルホアセテート、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、1,2−ジヒドロキシプロパンスルホネートの高級脂肪酸エステル、および低級脂肪族アミノカルボン酸化合物の実質的に飽和した高級脂肪族アシルアミド(aliphatic acyl amide)、例えば脂肪酸、アルキルまたはアシルラジカルにおける12個から16個の炭素を有するものなどが挙げられる。最後の記述されているアミドの例は、N−ラウロイルサルコシン、ならびにN−ラウロイルサルコシン、N−ミリストイルサルコシンまたはN−パルミトイルサルコシンのナトリウム塩、カリウム塩およびエタノールアンモニウム塩である。
【0088】
界面活性剤に加えて、口腔ケア成分としては、抗細菌剤、例えばトリクロサン、クロルヘキシジン、クエン酸亜鉛、硝酸銀、銅、リモネン、塩化セチルピリジニウムなど、およびそれらの組み合わせが挙げられ得る。
【0089】
抗カリエス剤としては、フッ化物イオン供給源、例えばフッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フルオロケイ酸ナトリウム、フルオロケイ酸アンモニウム、フッ化カリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化第一スズ、フッ化第一スズカリウム、ヘキサフルオロスズ酸ナトリウム、クロロフッ化第一スズなど、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0090】
口腔ケア剤のさらなる例は、Reynoldsへの米国特許第5,227,154号、Greenbergへの同5,378,131号、およびHolmeらへの同6,685,916号に挙げられている。口腔ケア剤は、所望のレベルのケアに依存して、好適な量で存在可能である。一部の実施形態において、口腔ケア剤は、チューインガム組成物の約0.01重量パーセント〜約2重量パーセントの量で存在する。約0.01重量パーセント〜約2重量パーセントの範囲内で、口腔ケア剤は約0.05重量パーセント〜約1.25重量パーセントであり得、特定すると、口腔ケア剤は約0.1重量パーセントから1重量パーセントであり得る。
【0091】
のどケア成分またはのど鎮静化成分としては、鎮痛薬、抗ヒスタミン薬、麻酔薬、粘滑薬、粘液溶解薬、去痰薬、鎮咳薬、防腐薬、およびそれらの組み合わせが挙げられる。一部の実施形態において、ハチミツ、プロポリス、アロエベラ、グリセリン、メントール、またはそれらの組み合わせなどののど鎮静化剤が用いられる。のどケア剤は、所望のレベルのケアに依存して、好適な量で存在可能である。一部の実施形態において、のどケア剤は、チューインガム組成物の約0.01重量パーセント〜約2重量パーセントの量で存在する。約0.01重量パーセント〜約2重量パーセントの範囲内で、のどケア剤は約0.05重量パーセント〜約1.25重量パーセントであり得、特定すると、のどケア剤は約0.1重量パーセントから1重量パーセントであり得る。
【0092】
薬物がチューインガム生成物に含まれ得る。非限定的な例示的カテゴリーおよび具体例としては、抗ヒスタミン薬、鬱血除去薬(交感神経作用薬)、鎮咳薬(咳抑制薬)、去痰薬、麻酔薬、鎮痛薬、粘滑薬、抗細菌剤、抗ウイルス剤、抗炎症剤、制酸薬、抗真菌剤、化学療法剤、利尿剤、精神治療剤、ホメオパシー剤、抗コリン薬、のど鎮静化剤、抗嘔吐薬、心血管系薬剤、様々なアルカロイド、緩下薬、食欲抑制薬、ACE−阻害剤、抗喘息物、抗コレステロール物(anti−cholesterolemics)、抗うつ薬、抗下痢製剤、降圧薬、抗脂質剤、アクネ薬(acne drug)、アミノ酸製剤、抗尿酸血薬(anti−uricemic drug)、アナボリック製剤、食欲刺激物、骨代謝調節剤、避妊薬、子宮内膜症管理剤、酵素、勃起機能不全治療物、例えばクエン酸シルデナフィルなど、妊娠促進剤、胃腸薬、ホメオパシー治療薬、ホルモン、動揺病処置物、筋肉弛緩薬、骨粗鬆症製剤、分娩促進薬、副交感神経抑制薬、副交感神経作用薬、プロスタグランジン、呼吸剤、鎮静薬、禁煙補助剤、例えばブロモクリプチンまたはニコチンなど、振戦製剤、尿路剤、抗潰瘍剤、制吐薬、高血糖剤および低血糖剤、甲状腺および抗甲状腺製剤、子宮(terine)弛緩薬、赤血球産生薬、粘液溶解薬、DNAおよび遺伝子の改質薬、ならびに栄養補給剤(栄養補助食品、微量栄養素、ビタミンおよび補酵素を含む)が挙げられる。別段に明記されていない限り、該薬物の薬学的に許容される塩およびプロドラッグも挙げられる。これらの薬物のうちの一部は、1つよりも多くの目的を果たすことができる。必要に応じた薬物の前述のタイプの組み合わせが使用され得る。同じまたは異なる症状に対する活性を有する2つまたはそれよりも多くの薬物は、組み合わせで一緒に使用可能である。
【0093】
咳、または感冒もしくはインフルエンザの症状の処置のための薬物には、咳、感冒またはインフルエンザに通常連関する少なくとも1つの症状の回復のために使用されているか、または有用であると示されている要素、化合物または材料が、単独でまたは組み合わせで含まれる。「咳、または感冒もしくはインフルエンザの症状の処置のための薬物」には、アレルギーおよび悪い環境条件などの他の源に起因する感冒様またはインフルエンザ様の症状の処置にも有用である薬物が含まれることが理解されるべきである。本明細書で使用される場合、感冒、感冒様、インフルエンザおよびインフルエンザ様の症状としては、咳、コリーザ、鼻閉、上気道感染、アレルギー性鼻炎、耳炎、副鼻腔炎、くしゃみ、ならびに感冒、インフルエンザ、アレルギー、および悪い環境条件などに連関する不快感、疼痛、発熱および一般的倦怠感が挙げられる。
【0094】
咳、または感冒もしくはインフルエンザの症状の処置のための薬物の一般的カテゴリーの例としては、抗ヒスタミン薬、鬱血除去薬(交感神経作用薬)、鎮咳薬(咳抑制薬)、抗炎症剤、ホメオパシー剤、去痰薬、麻酔薬、粘滑薬、鎮痛薬、抗コリン薬、のど鎮静化剤、抗細菌剤および抗ウイルス剤が挙げられる。これらの薬物のうちの一部は、1つよりも多くの目的を果たすことができる。別段に明記されていない限り、該薬物の薬学的に許容される塩およびプロドラッグも挙げられる。感冒または咳の同じまたは異なる症状に対する活性を有する2つまたはそれよりも多くの薬物は、組み合わせで一緒に使用可能である。
【0095】
例示的な抗ヒスタミン薬としては、アザタジン、ブロモジフェンヒドラミン、ブロムフェニラミン、マレイン酸ブロムフェニラミン、カルビノキサミン、マレイン酸カルビノキサミン、シメチジン、クロルフェニラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、デクスクロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェンヒドラミン、ドキシラミン、フェニンダミン、フェニラミン、フェニルトロキサミン、ピリラミン、プロメタジン、トリプロリジン、ロラタジン、ラニチジン、クロルシクリジン、テルフェナジン、フマル酸クレマスチン、ジメンヒドリナート、マレイン酸ピリラミン(prilamine)、塩酸トリペレナミン、クエン酸トリペレナミン、パモ酸ヒドロキシジン、塩酸ヒドロキシジン、乳酸シクリジン、塩酸シクリジン、塩酸メクリジン、アクリバスチン、塩酸セチリジン、アステミゾール、塩酸レボカバスチン、セチリジン(cetirzine)、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0096】
例示的な鬱血除去薬としては、レボプロポキシフェンナプシレート、ノスカピン、カルベタペンタン、カラミフェン、クロフェジアノール、塩酸プソイドエフェドリン、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、ジフェンヒドラミン、グラウシン、フォルコジン、ベンゾナテート、エフェドリン、ノルエピネフリン、レボデスオキシエフェドリン、オキシメタゾリン、ナファゾリン、プロピルヘキセドリン、キシロメタゾリンなどの薬剤、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0097】
鎮咳薬は、咳嗽を軽減するのに役立つ。鎮咳薬の例としては、コデイン、ジヒドロコデイン、ヒドロコドンおよびヒドロモルホン、カルベタペンタン、カラミフェン、酒石酸水素ヒドロコドン、クロフェジアノール(chlorphedianol)、ノスカピン(noscarpine)、デキストロメトルファン、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0098】
去痰薬としては、グアイフェネシン、アニシード、アカネグサ、コルツフット(coltsfoot)、エルダーフラワー、ゴールデンシール、グリンデリア、ヒソップ、ヒメムラサキ、モウズイカ、セネガ、スジャ(thuja)、タイム、クマツヅラ、グリセリルグアヤコーレート、テルピン水和物、N−アセチルシステイン、ブロムヘキシン、アンブロキソール、ドミオドール、3−ヨード−1,2−プロパンジオールおよびセイヨウミザクラ(wild cherry)、塩化アンモニウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化グリセロール、グアヤコールスルホン酸カリウム、ヨウ化カリウム、クエン酸ナトリウム、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0099】
麻酔薬としては、エトミデート、ケタミン、プロポフォール、およびベンゾジアゼピン(benodiazapines)(例えば、クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、クロラゼペート(clorezepate)、ハラゼパム、フルラゼパム、クアゼパム、エスタゾラム、トリアゾラム、アルプラゾラム(alprozolm)、ミダゾラム、テマゼパム、オキサゼパム、ロラゼパム)、ベンゾカイン、ジクロニン、ブピバカイン、エチドカイン、リドカイン、メピバカイン、プラモキシン(promoxine)、プリロカイン、プロカイン、プロパラカイン(proparcaine)、ロピバカイン、テトラカイン、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。他の有用な薬剤としては、アモバルビタール(amobartital)、アプロバルビタール、ブタバルビタール、ブタルビタール、メホバルビタール、メトヘキシタール、ペントバルビタール、フェノバルビタール、セコバルビタール、チオペンタール、パラール(paral)、抱水クロラール、エスクロルビノール、グルテチミド(clutethimide)、メスプリロン(methprylon)、エチナメート、メプロバメート、およびそれらの組み合わせが挙げられ得る。
【0100】
鎮痛薬としては、モルヒネなどのオピオイド、メペリジン(mepidine)、フェンタニル(dentanyl)、スフェンタニル(sufentranil)、アルフェンタニル、アスピリン、サリチルアミド、サリチル酸ナトリウム、アセトアミノフェン、イブプロフェン、インドメタシン(indomethacine)、ナプロキセン、アトリン(atrin)、イソカム(isocome)、マイドリン、アキソタール(axotal)、フィリナール(firinal)、フレニリン(phrenilin)、麦角および麦角誘導体(ウイグレイン(wigraine)、カフェルゴット、エルゴスタット、エルゴマル(ergomar)、ジヒドロエルゴタミン)、イミトレックス、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0101】
抗コリン薬としては、ホマトロピン、アトロピン、臭化水素スコポラミン、L−ヒヨスチアミン、ベラドンナのL−アルカロイド、ベラドンナアルカロイドのチンキ剤、臭化水素ホマトロピン、ホマトロピンメチルブロミド、メトスコポラミン、アニソトロピン、フェノバルビタールとともにアニソトロピン、クリジニウム、グリコピロレート、ヘキソシクリウム(hexocyclim)、イソプロパミド、メペンゾレート、メタンテリン、オキシフェンサイクリミン、プロパンテリン、トリジヘキセチル、ジサイクロミン、スコポラミン、アトロピン、ジサイクロミン、フラボキサート、イプラトロピウム、オキシブチニン、ピレンゼピン、チオトロピウム、トルテロジン、トロピカミド、トリメタファン、アトラクリウム、ドキサクリウム、ミバクリウム、パンクロニウム、ツボクラリン、ベクロニウム、塩化スキサメトニウム、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0102】
粘滑薬としては、コルツフット、コンフリー、コーンシルク、シバムギ、亜麻仁、アイリッシュモス、ヒメムラサキ、リコリス、マロー、ウスベニタチアオイ、モウズイカ、オートミール、パースリピアート、アカニレ、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0103】
抗細菌剤としては、アミノグリコシド、セファロスポリン、マクロライド、ペニシリン、キノロン、スルホンアミドおよびテトラサイクリンの抗生物質クラス内のものが挙げられる。具体的な例示的抗生剤としては、ナフシリン(naficillin)、オキサシリン、バンコマイシン、クリンダマイシン、エリスロマイシン、トリメトプリム−スルファメトキサゾール、リファンピン、シプロフロキサシン、広域スペクトルペニシリン、アモキシシリン、ゲンタマイシン、セフトリアキソン(ceftriazoxone)、セフォタキシム、クロラムフェニコール、クラブネート(clavunate)、スルバクタム、プロベネシド、ドキシサイクリン、スペクチノマイシン、セフィキシム、ペニシリンG、ミノサイクリン、β−ラクタマーゼ阻害剤、メズロシリン(meziocillin)、ピペラシリン、アズトレオナム、ノルフロキサシン、トリメトプリム、セフタジジム、ダプソン、ネオマイシン、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、アモキシシリン、シプロフロキサシンおよびバンコマイシンが挙げられる。
【0104】
抗ウイルス剤は、具体的にまたは一般に、通常の感冒に連関するピコルナウイルス、インフルエンザウイルス、ヘルペスウイルス、単純ヘルペス、帯状疱疹、エンテロウイルス、水痘およびライノウイルスなどのウイルスの生物学的活性をモジュレートする。例示的な抗ウイルス剤としては、アシクロビル、トリフルリジン、イドクスウリジン(idoxorudine)、ホスカルネット、ガンシクロビル、ジドブジン、ジデオキシシトシン、ジデオキシイノシン、ジピリダモール、スタブジン、シドホビル、ファムシクロビル、バラシクロビル、バルガンシクロビル、アシクロビル、ジダノシン、ザルシタビン、リマンタジン(rifimantadine)、サキナビル、インジナビル、リトナビル、リババリン、ネルフィナビル、アデホビル、ネビラピン、デラビルジン、エファビレンツ、アバカビル、アマンタジン、エムトリシタビン、エンテカビル、テノホビル、ザナミビル、オセルタミビル、ICI 130,685、インプルシン、プレコナリル、ペンシクロビル、ビダラビン、サイトカイン、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0105】
抗炎症剤としては、アスピリンを含むサリチル酸誘導体、アセトアミノフェンを含むパラアミノフェノール(paraminophenol)誘導体、インドメタシン、スリンダクおよびエトドラク(etodalac)を含むインドール酢酸およびインデン酢酸、トルメチンジクロフェナク(tolmetin diclofenac)およびケトロラクを含むヘテロアリール酢酸、イブプロフェン、ナプロキセン、ケトプロフェン、フェノプロン(fenopren)、ケトロラック(ketorlac)、カプロフェン、オキサプロジンを含むアリールプロピオン酸誘導体、メフェナム酸、メクロフェナミン酸を含むアントラニル酸、ならびにピロキシカム、テノキシカム、フェニルブタゾンおよびオキシフェンタトラゾンを含むエノール酸が挙げられる。
【0106】
制酸薬としては、シメチジン、ラニチジン、ニザチジン、ファモチジン、オメプラゾール、ビスマス制酸薬、メトロニダゾール制酸薬、テトラサイクリン制酸薬、クラリスロマイシン(clarthromycin antacid)制酸薬、アルミニウム、マグネシウムの水酸化物、重炭酸ナトリウム、重炭酸カルシウムおよび他のカーボネート、シリケート、ホスフェート、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0107】
抗真菌剤としては、例えば、ケトコナゾール、フルコナゾール、ナイスタチン、イトラコナゾール、クロミトラゾール(clomitrazole)、ナタマイシン、エコナゾール、イソコナゾール、オキシコナゾール、チアベンダゾール、チアコナゾール、ボリコナゾール、テルビナフィン、アモロルフィン、ミカファンギン(micfungin)、アンフォテリシンB、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0108】
化学療法剤としては、シスプラチン(CDDP)、プロカルバジン、メクロレタミン、シクロホスファミド、カンプトテシン、イホスファミド、メルファラン、クロランブシル、ブスルファン(bisulfan)、ニトロソウレア(nitrosurea)、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ブレオマイシン、プリカマイシン(plicomycin)、マイトマイシン、エトポシド(VP16)、タモキシフェン、タキソール、トランスプラチナ(transplatinum)、5−フルオロウラシル、ビンクリスチン、ビンブラスチンおよびメトトレキセートならびにそれらの類似体または誘導体変異体、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0109】
利尿剤としては、これらに限定されないが、アセタゾラミド、ジクロフェナミド、メタゾラミド、フロセミド、ブメタニド、エタクリン酸、トルセミド(torseimde)、アゾセミド、ムゾリミン、ピレタニド、トリパミド、ベンドロフルメチアジド、ベンズチアジド、クロロチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、メチクロチアジド、ポリチアジド、トリクロルメチアジド、インダパミド、メトラゾン、キネサゾン、アミロリド、トリアムテレン、スプリオノラクトン(sprionolactone)、カンレノン、カンレノ酸カリウム、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0110】
精神治療剤としては、トラジン、セレンチル、メラリル、ミラジン、チンダル、ペルミチル(permitil)、プロリキシン、トリラホン、ステラジン、スプラジン、タラクタン、ナバン(navan)、クロザリル、ハルドール、ハルペロン(halperon)、ロキシタン、モーバン(moban)、オーラップ、リスパダール、アルプラゾラム、クロルジアゼポキシド(chlordiaepoxide)、クロナゼパム(clonezepam)、クロラゼペート(clorezepate)、ジアゼパム、ハラゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、プラゼパム、ブスピロン、エルバビル(elvavil)、アナフラニール、アダピン、シネクアン、トフラニール、スルモンチール、アセンジン、ノルプラミン(norpramin)、ペルトフラン(pertofrane)、ルジオミール、パメロール(pamelor)、ビバクチル、プロザック、ルボックス、パキシル、ゾロフト、エフェクサー、ウェルブトリン(welibutrin)、サーゾーン、デジレル、ナルディール、パルネート、エルデプリル、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0111】
食欲抑制薬としては、ベンズフェタミン、ジエチルプロピオン、マジンドール、フェンジメトラジン、フェンテルミン、フーディア、麻黄、およびカフェインが挙げられる。追加の食欲抑制薬は、以下の商品名の下で市販されている:Adipex、Adipost、Bontril PDM、Bontril Slow Release、Didrex、Fastin、Ionamin、Mazanor、Melfiat、Obenix、Phendiet、Phendiet−105、Phentercot、Phentride、Plegine、Prelu−2、Pro−Fast、PT 105、Sanorex、Tenuate、Sanorex、Tenuate、Tenuate Dospan、Tepanil Ten−Tab、Teramine、Zantryl、およびそれらの組み合わせ。
【0112】
栄養補助食品および微量栄養素としては、アロエ、ビルベリー、アカネグサ、キンセンカ、トウガラシ、カモミール、キャッツクロー、エキナセア、ガーリック、生姜、イチョウ、ゴールデンシール、様々な人参、緑茶、ゴールデンシール、ガラナ、カバカバ、ルテイン、イラクサ、パッションフラワー、ローズマリー、ノコギリヤシ、セントジョーンズワート、タイム、セイヨウカノコソウなどのハーブおよび植物性薬品(botanical)、およびそれらの組み合わせが挙げられる。また挙げられるのは、カルシウム、銅、ヨウ素、鉄、マグネシウム、マンガン、モリブデン、リン、亜鉛、セレニウムなどのミネラル栄養補助食品、およびそれらの組み合わせである。添加可能である他の栄養補助食品としては、フルクト−オリゴ糖類、グルコサミン、ブドウ種子抽出物、コーラ抽出物、ガラナ、麻黄、イヌリン、フィトステロール、フィトケミカル、カテキン、エピカテキン、没食子酸エピカテキン、エピガロカテキン、没食子酸エピガロカテキン、イソフラボン、レシチン、リコピン、フラクトオリゴ糖、ポリフェノール、フラバノイド、フラバノール、フラボノールおよびオオバコ、ならびにピコリン酸クロミウムおよびフェニルプロパノールアミンなどの体重減少剤が挙げられる。ビタミンおよび補酵素としては、チアミン、リボフラビン、ニコチン酸、ピリドキシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸、フラビン、コリン、イノシトールおよびパラアミノ安息香酸、カルニチン、ビタミンC、ビタミンDおよびそれの類似体、ビタミンAおよびカロテノイド、レチノイン酸、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB、ビタミンB12など水溶性または脂溶性のビタミン、およびそれらの組み合わせが挙げられる。前述の栄養補助食品の少なくとも1つを含む組み合わせが使用され得る。
【0113】
使用可能である具体的な、必要に応じた追加の薬物としては、カフェイン、シメチジン、ラニチジン、ファモチジン、オメプラゾール、ジクロニン、ニコチン、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0114】
薬物は、所望の目的のために好適なレベルの投与量に依存して、好適な量で存在可能である。一部の実施形態において、薬物は、チューインガム組成物の約0.01重量パーセント〜約2重量パーセントの量で存在する。約0.01重量パーセント〜約2重量パーセントの範囲内で、薬物は約0.05重量パーセント〜約1.25重量パーセントであり得、特定すると、薬物は約0.1重量パーセントから1重量パーセントであり得る。
【0115】
抗酸化剤としては、ベータ−カロチン、酸味料、例えばビタミンC、プロピルガレート、ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、ビタミンE、カルノシン酸、ロスマノールおよびロスマリジフェノールなどのような、天然および人工の抗酸化剤が挙げられる。抗酸化剤は、所望の目的に依存して、好適な量で存在可能である。一部の実施形態において、抗酸化剤は、チューインガム組成物の約0.01重量パーセント〜約2重量パーセントの量で存在する。約0.01重量パーセント〜約2重量パーセントの範囲内で、抗酸化剤は約0.05重量パーセント〜約1.25重量パーセントであり得、特定すると、抗酸化剤は約0.1重量パーセント〜1重量パーセントであり得る。
【0116】
保存料としては、チューインガム製品の貯蔵寿命を改善する任意の天然および合成の保存料が挙げられる。好適な保存剤としては、プロパン酸、安息香酸およびソルビン酸が挙げられる。
【0117】
使用に好適な追加のバルキング剤(担体、増量剤)としては、単糖類、二糖類、多糖類、糖アルコール、ポリデキストロース、マルトデキストリンなどの甘味剤、およびそれらの組み合わせ、ならびに炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、リン酸二カルシウム、シリカ、およびそれらの組み合わせなどのミネラルが挙げられる。バルキング剤は、チューインガム組成物の約90重量パーセントまで、特定するとチューインガム組成物の約40重量パーセント〜約70重量パーセント、より特定するとチューインガム組成物の約50重量パーセント〜約65重量パーセントの量で使用可能である。
【0118】
好適な乳化剤としては、蒸留モノグリセリド、モノおよびジグリセリドの酢酸エステル、モノおよびジグリセリドのクエン酸エステル、モノおよびジグリセリドの乳酸エステル、モノおよびジグリセリド、脂肪酸のポリグリセロールエステル、セテアレス−20、ポリリシノレイン酸ポリグリセロール、脂肪酸のプロピレングリコールエステル、ラウリン酸ポリグリセリル、ヤシ脂肪酸グリセリル(glyceryl cocoate)、アラビアガム、アカシアガム、モノステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、ステアロイル乳酸ナトリウム、ステアロイル乳酸カルシウム、モノおよびジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、トリカプリル酸−カプリン酸グリセリル/中鎖トリグリセリド、ジオレイン酸グリセリル、オレイン酸グリセリル、脂肪酸のグリセリルラクトエステル、パルミチン酸グリセリルラクト、ステアリン酸グリセリル、ラウリン酸グリセリル、ジラウリン酸グリセリル、モノリシノレイン酸グリセリル、モノステアリン酸トリグリセリル、ジステアリン酸ヘキサグリセル、モノステアリン酸デカグリセリル、ジパルミチン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、ヘキサオレイン酸ポリグリセリル10、中鎖トリグリセリド、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリル(caprylic/capric triglyceride)、モノステアリン酸プロピレングリコール、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート80、ポリソルベート65、ジステアリン酸ヘキシルグリセリル、モノステアリン酸トリグリセリル、商品名TWEENの下で販売されているポリ(オキシエチレン)ソルビタン脂肪酸エステル、商品名SPANの下で販売されているソルビタン脂肪酸エステル、ラクチル酸ステアロイル、ステアロイル−2−ラクチル酸カルシウム、ステアロイル−2−ラクチル酸ナトリウム、レシチン、アンモニウムホスファチド、脂肪酸のスクロースエステル、スクログリセリド、脂肪酸のプロパン−1,2−ジオールエステル、ならびに前述のうちの少なくとも1つを含む組み合わせが挙げられる。
【0119】
好適な増粘剤としては、セルロースエーテル(例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはヒドロキシプロピルセルロース)、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、およびそれらの組み合わせが挙げられる。シックナーとして有用な追加のポリマーとしては、商品名CARBOMERの下で販売されているアクリル酸ポリマーおよびコポリマー、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ビニルアルコール)、アルギン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、キサンタンガム、トラガカント、グアーガム、アカシアガム、アラビアガムのような天然ガム、ポリ(アクリル酸)のような水分散性ポリアクリレート、メタクリル酸メチルコポリマー、カルボキシビニルコポリマー、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0120】
チューインガム組成物の構成成分の各々の相対量は、構成成分の独自性(identity)および所望の香味に依存し、当業者によって容易に決定される。
【0121】
本明細書において開示されているガム組成物は、コーティングまたは非コーティングであり得、スラブ、スティック、ペレットおよびボールなどの形態であり得る。ガム組成物の異なる形態の組成物は、成分の比に関して類似するが変動可能である。例えば、コーティングガム組成物は、より低いパーセンテージの柔軟剤を含有可能である。ペレットおよびボールは、硬質シェルを作るために糖溶液または無糖溶液のいずれかでコーティングされたチューインガム核を有することができる。スラブおよびスティックは、通常、食感においてチューインガム核より軟らかいように調合される。一部の場合において、ヒドロキシ脂肪酸塩または他の界面活性剤活性物は、ガムベースで柔軟化効果を有することができる。界面活性剤活性物がガムベース上で有することができる任意の潜在的な望ましくない柔軟化効果を調整するために、通常より堅い食感を有するスラブまたはスティックのガムを調合することが有益であり得る(すなわち、典型的に用いられるより少なく、従来の柔軟剤を使用する)。
【0122】
中心充填ガムは別の通常のガム形態である。ガム部分は、上に記載されているものと同様の組成物および製造様式を有する。しかしながら、中心充填物は、典型的に、加工中にガムの中心に注入される水性の液体またはゲルである。カプセル化甘味料組成物は、必要に応じて、該充填物の製造中に中心充填物に組み込まれるか、全ガム組成物のチューインガム部分に直接組み込まれるか、または中心充填物およびチューインガム部分の両方に組み込まれることが可能である。中心充填ガムは必要に応じてコーティングすることもでき、ロリポップの形態など様々な形態で調製可能である。
【0123】
この開示は、カプセル化甘味料組成物およびそれを含有するチューインガムを調製する方法をさらに含む。一部の実施形態には、チューインガム組成物およびバブルガム組成物の両方を含むガム組成物を調製するための方法が含まれる。これらのチューインガム組成物は、当業者に公知の任意の標準的な技術および機器を使用して調製可能である。一部の実施形態に従った有用な装置としては、チューインガム製造技術分野で周知の混合装置および加熱装置が挙げられ、そのため、具体的な装置の選択は当業者には明らかである。
【0124】
一実施形態において、カプセル化甘味料組成物を調製する方法は、ポリ(酢酸ビニル)、脂肪酸塩、充填剤および甘味料を溶融ブレンドすることでカプセル化甘味料組成物を形成することを含む。一部の実施形態において、カプセル化甘味料組成物を形成するために使用される甘味料は、25℃かつ1気圧で固体であり、本明細書においてすでに記載されているような粒子サイズを有する。一部の実施形態において、ポリ(酢酸ビニル)、脂肪酸塩、充填剤および甘味料を溶融ブレンドすることは、摂氏約80度〜約120度の温度で、より特定すると摂氏約90度〜約110度の温度で行われる。好ましい実施形態において、ポリ(酢酸ビニル)、脂肪酸塩、充填剤および甘味料を溶融ブレンドすることには、脂肪酸塩を溶融ポリ(酢酸ビニル)とブレンドするステップ、および次いで充填剤および甘味料を、溶融ブレンドされたポリ(酢酸ビニル)および脂肪酸塩とブレンドすることでカプセル化甘味料組成物を形成するステップが含まれる。
【0125】
カプセル化甘味料組成物が形成されると、それは冷却および粉砕されることで、約50マイクロメートル〜約800マイクロメートル、特定すると約100マイクロメートル〜約600マイクロメートル、より特定すると約250マイクロメートル〜約420マイクロメートルの数平均粒子サイズを有する粒子を形成可能である。他の実施形態において、カプセル化甘味料組成物は、粉砕、篩い分け、スクリーニング、切断、破砕、圧縮または製粉することなどによって、粒子に加工可能である。カプセル化甘味料組成物が所望の粒子サイズに加工されると、それは、気密容器などの冷却乾燥場所において、低い湿度かつ約35℃未満の温度で貯蔵可能である。
【0126】
カプセル化甘味料組成物は、ガムベースおよびカプセル化甘味料組成物を溶融ブレンドすることでチューインガム組成物を形成することによって、チューインガム組成物にさらに組み込み可能である。好ましい実施形態には、ガムベース、甘味料およびカプセル化甘味料組成物をブレンドすることでチューインガム組成物を形成することが含まれる。別の好ましい実施形態において、ガムベース、甘味料およびカプセル化甘味料組成物をブレンドすることには、ガムベース、甘味料およびカプセル化甘味料組成物を非カプセル化食品グレード酸とブレンドすることがさらに含まれる。
【0127】
加えて、ポリ(酢酸ビニル)、脂肪酸塩、充填剤および甘味料を溶融ブレンドすることには、カプセル化甘味料組成物1キログラム当たり約70キロジュール〜約350キロジュールの混合エネルギーで溶融ブレンドすることが含まれる。一部の実施形態において、混合エネルギーは、1キログラム当たり約100キロジュール〜約300キロジュール、特定すると1キログラム当たり約150キロジュール〜約250キロジュールである。溶融ブレンドするための混合エネルギーは、溶融混合要素(例えば、ツインスクリュー押出機のスクリュー)を駆動するのに消費されるエネルギーを溶融加工された質量で除することによって算出される。例えば、カプセル化甘味料組成物1キログラムを溶融ブレンド中にツインスクリュー押出機のスクリューを駆動するのに100キロジュールのエネルギーが必要とされるならば、混合エネルギーは100キロジュール/1キログラム=100キロジュール/キログラムである。
【0128】
1つの例示的なプロセスにおいて、ガムベースは、ガムベースの物理的および化学的構造に悪く影響することなくガムベースを柔軟化するのに充分高い温度に加熱され、これは、使用されるガムベースの組成に依存して変動し、過度の実験を用いることなく当業者によって容易に決定される。例えば、ガムベースは、ベースを溶融するのに充分な時間にわたり(例えば約30分間)、約60℃〜約160℃に溶融されるか、または約150℃〜約175℃に溶融された直後に、可塑剤、充填剤、バルキング剤または甘味料、柔軟剤および着色剤などのベースの残留成分と漸進的に混和されることで、ブレンドを可塑化し、ベースおよび香味増強組成物の硬度、粘弾性および成形性をモジュレート可能である(他の添加剤を有する濃縮物として、または別々に)。混合は、ガム組成物の均一な混合物が得られるまで続けられる。その結果として得られるチューインガム組成物は、冷却させられる。その後、ガム組成物混合物はサイズ分けされ、望ましいガム形状(すなわち、スティック、スラブ、ペレット、またはボールなど)に形成可能である。サイズ分けされたチューインガムは、約1日〜約1週間、調整された後、チューインガムは包装可能である。
【0129】
好ましい一実施形態において、チューインガム組成物を調製する方法には、ポリ(酢酸ビニル)、脂肪酸塩、充填剤および甘味料を溶融ブレンドすることでカプセル化甘味料組成物を形成することが含まれる。次いで、ガムベースおよびカプセル化甘味料組成物を溶融ブレンドすることでチューインガム組成物を形成し、ここで、カプセル化甘味料組成物は、カプセル化甘味料組成物の総重量に基づいて、約2重量パーセント〜約20重量パーセントの量での脂肪酸塩と、約2重量パーセント〜約20重量パーセントの量での充填剤と、甘味料とポリ(酢酸ビニル)とを含む。一部の実施形態において、脂肪酸塩は、ステアリン酸カルシウムまたはステアリン酸マグネシウムを含み、充填剤はタルクを含み、甘味料は、ラカンカ、スクラロース、モナチン、レバウジオシドA、ステビオシド、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、アスパルテーム−アセスルファム、またはそれらの組み合わせを含み、ポリ(酢酸ビニル)、脂肪酸塩、充填剤および甘味料の該溶融ブレンドより前に甘味料は約50マイクロメートル〜約100マイクロメートルの数平均粒子サイズを有し、カプセル化甘味料組成物は、脂肪酸塩および甘味料を約1:0.25から約1:25の重量比で、脂肪酸塩およびポリ(酢酸ビニル)を約1:1.75から約1:45の重量比で、甘味料およびポリ(酢酸ビニル)を約1:0.7から約1:18の重量比で含み、チューインガム組成物は、カプセル化甘味料組成物を約0.25重量パーセント〜約11重量パーセント含む。一部の実施形態において、該方法には、ポリ(酢酸ビニル)、脂肪酸塩、充填剤および甘味料を摂氏約90度〜約120度の温度で溶融ブレンドすること、カプセル化甘味料組成物を粉砕することで420マイクロメートルに等しいかそれよりも小さい数平均粒子サイズを有する粒子を形成すること、ならびにガムベースおよびカプセル化甘味料組成物を、非カプセル化甘味料、非カプセル化食品グレード酸またはそれらの組み合わせとブレンドすることがさらに含まれる。
【0130】
一部の実施形態において、ガムピースは、当該技術分野において公知の任意の方法によって適用可能である水性コーティング組成物でコーティング可能である。コーティング組成物は、全チューインガムピースの約10重量パーセント〜約50重量パーセントの量で存在可能である。約10重量パーセント〜約50重量パーセントの範囲内で、コーティング組成物量は、全チューインガムピースの約20重量パーセント〜約40重量パーセント、特定すると約25重量パーセントから35重量パーセントであり得る。
【0131】
外側コーティングは硬いか、またはパリパリしていてよい。一部の実施形態において、外側コーティングには、ソルビトール、マルチトール、キシリトール、イソマルト、または別の結晶化可能なポリオールが含まれ、スクロースも使用可能である。香料が添加されることで、独特の製品の特徴を生み出すこともできる。
【0132】
コーティングには、存在する場合にいくつかの不透明な層が含まれ得るので、チューインガム組成物は、コーティングそれ自体を介して不可視であり、そのコーティングは、美観、食感および保護の目的でさらに1つまたは複数の透明な層で、必要に応じて覆うことができる。外側コーティングは、少量の水およびアラビアガムを含有することもできる。コーティングは、ワックスでさらにコーティング可能である。コーティングは、従来の方式で、コーティング溶液の連続的適用によって、各コーティング間に乾燥させながら適用可能である。コーティングが乾燥するにつれて、それは通常不透明になるか、または通常白色であるが、他の着色材を添加可能である。ポリオールコーティングは、ワックスでさらにコーティング可能である。コーティングには、着色されたフレークまたはスペックル(speckle)がさらに含まれ得る。
【0133】
該組成物がコーティングを含むならば、上に記述されている活性成分の1種または複数がコーティングの全体にわたって分散され得ることが可能である。これは、該活性成分の1種または複数が該活性物のうちの別のものと単相組成物中で適合しないならば好ましくあり得る。
【0134】
コーティングが調合されることで、ガムピースの熱安定性を増加させることと、ガム製品が中心充填ガムである場合に液体充填物の漏出を防止することとを補助可能である。一部の実施形態において、コーティングには、ゼラチン組成物が含まれ得る。ゼラチン組成物は40重量パーセント溶液として添加可能であり、コーティング組成物中に、コーティング組成物の約5重量パーセント〜約10重量パーセントで、そしてより特定するとコーティング溶液の約7重量パーセント〜約8重量パーセントで存在可能である。ゼラチンのゲル強度は、約130ブルーム〜約250ブルームであり得る。
【0135】
生理的クーラント、のど鎮静化剤、香辛料、加温剤、口腔ケア剤、薬物、ビタミン、カフェインなどの添加剤および従来の添加剤が、チューインガム組成物のうちの任意部分または全ての部分に含まれ得る。こうした構成成分は、それらの意図される効果を達成するのに充分な量で使用可能である。
【0136】
前述および他の実施形態は、特許請求の範囲の有効範囲を限定すると意図されない以下の実施例によってさらに例示される。実施例における、ならびに明細書および特許請求の範囲の全体にわたる全ての部およびパーセンテージは、別段に指定されていない限り最終組成物の重量による。
【実施例】
【0137】
(実施例1および比較例1)
【0138】
実施例1は、ステアリン酸マグネシウムなどの食感改質剤および他の食感改質剤、ならびにタルクなどの充填剤および他の充填剤を含むカプセル化甘味料組成物の調製を例示する。組成物は表1においてまとめられ、ここで、構成成分量は、カプセル化甘味料組成物の総重量に基づいて重量パーセントで表される。ポリ(酢酸ビニル)は約100,000の重量平均分子量を有し、Vinnapas(登録商標)B100としてWacker Biosolutionsから得た。ラカンカはPureLo(登録商標)としてBioVittoria Ltdから得た。甘味料のラカンカは、約38マイクロメートルの数平均粒子サイズを有する粉末形態で得た。表1の実施例1において、ステアリン酸マグネシウムはHyQual(登録商標)としてMallinckrodt Chemicals、Inc.から得、タルクはImperial 700 FCC(Talc)としてLuzenac Americaから得た。表1の比較例1において、モノステアリン酸グリセロールはAldo(登録商標)MSとしてLonza Group Ltd.から得られ、水素化油は、水素化綿実油および水素化パーム油のブレンドであり、約71℃の融点を有する該水素化油ブレンドは、Hydrogenated Vegetable OilとしてStratas Foodsから得た。押出機は、43.2ミリメートル(供給端)から29ミリメートル(排出端)の内部直径および36センチメートルのバレル長を有し、90℃のバレル温度で作動されるBrabender円錐体ツインスクリュー押出機であった。
【0139】
カプセル化甘味料組成物を調製するため、ポリ(酢酸ビニル)を任意の食感改質剤および任意の充填剤と溶融ブレンドし、次いで甘味料を添加した。押出物を冷却し、次いで粉砕し、420マイクロメートル未満の数平均粒子サイズに篩い分けした。粉末化したカプセル化甘味料組成物を気密の容器中に低湿度かつ35℃未満の温度で貯蔵した後で、ガム組成物を形成するのに使用した。
【表1】
【0140】
図1は、実施例1および比較例1の甘味料カプセル化の溶解プロファイルについて、時間(時:分:秒)と対比して放出された甘味料のパーセント(%)を示すプロットである。比較例1に関する溶解プロファイルは、実験を介しては得なかった。比較例1についてのデータは、ポリ(酢酸ビニル)、モノステアリン酸グリセロールおよび水素化油の組み合わせにおけるカプセル化された他の活性物の放出プロファイルに基づいて算出し、実験を介して得られた実施例1の溶解プロファイルから推定(extrapolate)した。
(実施例2A、2Bおよび3ならびに比較例2A、2Bおよび3)
【0141】
実施例2A、2Bおよび3は、ステアリン酸マグネシウムおよびステアリン酸カルシウムなどの加工助剤/食感改質剤を含むカプセル化甘味料組成物の調製を例示する。これらの実施例は、高分子量を有するポリ(酢酸ビニル)と組み合わせて加工助剤/食感改質剤を使用することの利点を例示する。実施例2A、2Aおよび3ならびに比較例2A、2Bおよび3は、表2においてまとめられ、ここで、構成成分量はカプセル化甘味料組成物の総重量に基づいて重量パーセントで表される。高分子量ポリ(酢酸ビニル)は約100,000の重量平均分子量を有し、Vinnapas(登録商標)B100としてWacker Biosolutionsから得た。低分子量ポリ(酢酸ビニル)は約35,000の重量平均分子量を有し、Vinnapas(登録商標)B17としてWacker Biosolutionsから得た。甘味料のアスパルテーム−アセスルファムはTwinsweet(登録商標)としてNutrasweet Companyから得、スクラロースはSucraloseとしてTate&Lyleから得た。甘味料のアスパルテーム−アセスルファムおよびスクラロースは、それぞれ約81マイクロメートルおよび約10マイクロメートルの数平均粒子サイズを有する粉末形態で得た。表2の実施例2Aおよび3において、ステアリン酸マグネシウムはHyqual(登録商標)としてMallinckrodt Chemicals、Inc.から得た。表2の実施例2Bにおいて、ステアリン酸カルシウムはKosher Passover Food Grade Hyqual(登録商標)としてMallinckrodt Chemicals、Inc.から得た。表2の比較例2Aにおいて、低分子量ポリ(酢酸ビニル)は約35,000の重量平均分子量を有し、Vinnapas B17としてWacker Biosolutionsから得た。押出機は、43.2ミリメートル(供給端)から29ミリメートル(排出端)の内部直径および36センチメートルのバレル長を有するBrabender円錐体ツインスクリュー押出機であった。
【0142】
カプセル化甘味料組成物を調製するため、ポリ(酢酸ビニル)を、任意の食感改質剤の有りおよび無しで溶融ブレンドし、次いで甘味料を添加した。押出物を冷却し、次いで粉砕し、420マイクロメートル未満の数平均粒子サイズに篩い分けした。粉末化されたカプセル化甘味料組成物を気密容器中に低湿度かつ35℃未満の温度で貯蔵した後、ガム組成物を形成するために使用した。
【表2】
【0143】
実施例2A、2Bおよび3は、高分子量ポリ(酢酸ビニル)および任意の食感改質剤の組み合わせを用いて甘味料をカプセル化することで提供されたプロセス安定性の増加を例示する。表2に示されている結果は、スクラロースまたはアスパルテーム−アセスルファムのいずれかが約100,000の数平均分子量を有するポリ(酢酸ビニル)およびステアリン酸マグネシウムの組み合わせで、高温押出しプロセスを介してカプセル化される場合、その結果得られるカプセル化甘味料組成物は色が白色のままであったことを示す。押出物の暗化の非存在は、甘味料が押出しプロセス中に安定なままであるとともに加工中において熱劣化に抵抗性があったことを指摘している。したがって、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸カルシウムなどの食感改質剤の添加は、高温押出しプロセスを介して高分子量ポリ(酢酸ビニル)中にカプセル化された甘味料を生成する能力をもたらす。これは、実施例2Aおよび2Bに示される通り、より低い押出し温度の摂氏80度または85度で低分子量ポリ(酢酸ビニル)中にカプセル化された甘味料と同じぐらい安定である安定甘味料組成物をもたらす。高温押出しプロセスを使用し、ステアリン酸マグネシウムを用いて、約100,000の数平均分子量を有するポリ(酢酸ビニル)中にカプセル化されたアスパルテーム−アセスルファムを有する実施例3は、相対的に高い押出し温度(摂氏110度)でさえ安定性を示す。対照的に、それぞれ、高温押出しプロセスを使用し、ステアリン酸マグネシウムをまったく用いないで、約100,000の数平均分子量を有するポリ(酢酸ビニル)中にカプセル化されたスクラロースおよびアスパルテーム−アセスルファムである比較例2Bおよび3は、結果として得られるカプセル化甘味料組成物の望ましくない暗化によって、摂氏110度の温度で押し出される場合に甘味料は不安定であるとともに熱的に劣化されることが示されたことを表す。
【0144】
ポリ(酢酸ビニル)中にアスパルテーム−アセスルファムをカプセル化する場合、カプセル化マトリックスは加工中に黄色に変わる。アスパルテーム−アセスルファムの酸性の性質は、ポリ(酢酸ビニル)の熱分解を触媒する。これは、酢酸の放出をもたらし、ポリマー主鎖(backbone)内のコンジュゲート化領域の形成につながる。ポリマー主鎖のコンジュゲーションは、黄色の色をもたらす。
【0145】
加えて、アスパルテーム−アセスルファムは、アスパルテーム、アセスルファムKおよびスクラロースなどの他の高強度甘味料と比較して酸性である。これは、アスパルテーム−アセスルファムを水中に溶解させることによって、および遊離アスパルテームを水中に溶解させることによって2つの別々の溶液を形成し、次いでその結果として得られる溶液のpHを測定することによって例示される。アスパルテーム−アセスルファム溶液のpHは、約6のpHを有するアスパルテーム溶液と対照的に約2.5である。
【0146】
ポリ(酢酸ビニル)の熱劣化は、摂氏約140度〜約160度で開始する。しかしながら、酸触媒(例えば、アスパルテーム−アセスルファム)の存在下で、この分解は、より低い温度で(すなわち、押出し温度で)生じ得る。ポリ(酢酸ビニル)分解プロセスは、ポリマー鎖の末端からの酢酸の漸進的損失によって進行して、ポリ(酢酸ビニル)に不飽和ポリマー主鎖の部分的形成をもたらし、黄色がかった色から茶色の色を範囲とする色変化をもたらす。分解の副生成物が酸(すなわち、酢酸)であるので、分解は自己触媒的に進行し得る。分解反応の例を下記に示す。
【化1】
【0147】
ステアレートは、カプセル化用材料の熱分解を防止するために2つのやり方で機能する。第1に、ステアレートは押出し中に加工助剤として作用し、ここで、ステアレートはポリマー溶融粘度を下げ、ポリマー溶融のための潤滑を提供する。これは、押出しプロセスがより低い温度で行われるのを可能にする。特定の例において、このより低い温度だけが、熱分解が始まるのを防止するのに必要とされる。第2に、ステアレートの別の機能は酸掃去剤として作用することであり、それによって、酢酸が形成される場合、酢酸を中和することによって熱分解が開始される際に熱分解が自己触媒的に進行するのを防止する。ステアレートは、存在し得るか、または他の甘味料を使用する場合に形成され得る様々な酸など、他の酸性副生成物を中和する役割も果たす。
(実施例4および比較例4)
【0148】
これらの例は、カプセル化甘味料組成物を使用するチューインガムの調製を例示する。実施例4のチューインガム組成物は、実施例1の本発明のカプセル化甘味料組成物を組み込む。比較例4のチューインガム組成物は、比較例1の比較用カプセル化甘味料組成物を組み込む。チューインガム組成物は表3においてまとめられ、ここで、構成成分量はチューインガム組成物の総重量に基づいて重量パーセントで表されている。
【0149】
該組成物を調製するため、ガムベースを混合器中において摂氏98度で溶融する。表3に示されている残りの成分およびカプセル化甘味料組成物を、次いで、溶融ガムベースを含有する混合器に添加し、混ぜ合わせることで、成分を分散する。その結果得られるチューインガム混合物を冷却し、次いで所望のチューインガム形状に加工する。チューインガムを摂氏14度かつ25パーセントの相対湿度で約1週間、調整した後、チューインガムを包装する。
【表3】
【0150】
官能検査試験パネルで、硬度および甘味を噛む時間の関数として決定するように実施例4および比較例4のチューインガムを評価した。図2は、(a)ポリ(酢酸ビニル)を単独で用いてカプセル化された甘味料を含有するチューインガムである比較例4のチューインガムと、(b)ポリ(酢酸ビニル)、脂肪酸塩および充填剤を用いてカプセル化された甘味料を含有するチューインガムである実施例4のチューインガムとについて、ガム硬度を噛む時間(分)の関数として示す棒図表である。図2は、脂肪酸塩をそこに組み込ませているカプセル化甘味料組成物を含有するチューインガムが、脂肪酸塩をそこに組み込ませていないカプセル化甘味料を有するチューインガムと比較された場合に、約4分〜約6分先まで軟らかい食感を呈することを示す。
【0151】
図3は、(a)ポリ(酢酸ビニル)を単独で用いてカプセル化された甘味料を含有するチューインガムである比較例4のチューインガムと、(b)ポリ(酢酸ビニル)、脂肪酸塩および充填剤を用いてカプセル化された甘味料を含有するチューインガムである実施例4のチューインガムとについて、ガム甘味を噛む時間(分)の関数として示す棒図表である。図3は、脂肪酸塩をそこに組み込ませているカプセル化甘味料組成物を含有するチューインガムが、脂肪酸塩をそこに組み込ませていないカプセル化甘味料を有するチューインガムと比較された場合に、甘味料の放出速度において最小限の変化を呈することを示す。これは、咀嚼中に最終使用者によって体験されるような甘味強度を変更または変化させることなく、改善された軟らかい食感を有するチューインガムをもたらす。
【0152】
本明細書は実施例を使用することで、最も良い様式を含んで本発明を開示し、また任意の当業者が本発明を作製および使用可能にする。本発明の特許可能範囲は、特許請求の範囲によって定義されており、当業者に想到される他の例が含まれ得る。こうした他の例は、それらが特許請求の範囲の文字言語と異なっていない構造要素を有する場合、またはそれらに特許請求の範囲の文字言語と実質的な差異がない同等の構造要素が含まれる場合、特許請求の範囲の範囲内であると意図される。
【0153】
全ての引用されている特許、特許出願および他の参照文献は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。しかしながら、本出願の用語が援用される参照文献の用語と矛盾または対立するならば、本出願からの用語は、援用される参照文献からの対立する用語に対し優先する。
【0154】
本明細書において開示されている全ての範囲には端点が含まれ、端点は独立して、互いに組み合せが可能である。
【0155】
本明細書で使用される場合、「含む(including)」、「含有する(containing)」または「特徴とする(characterized by)」と同義である「含む(comprising)」(「含む(comprises)」なども)という転換語(transitional term)には、請求項のプリアンブル(preamble)であるか本体におけるその使用かにかかわらず、追加の列挙されていない要素または方法のステップが含まれるかまたは非限定であり、それらを排除することはない。
【0156】
本発明を記載する文脈における(特に、以下の特許請求の範囲の文脈における)「1つ/1種(a)」および「1つ/1種(an)」および「該/前記(the)」という用語ならびに同様の指示物の使用は、本明細書において別段に表示されているか、または文脈に明確に矛盾していない限り、単数および複数の両方に及ぶと解釈されるべきである。さらに、本明細書における「第1(first)」および「第2(second)」などといった用語は、任意の順序、量または重要性を表さず、むしろ1つの要素を別の要素から区別するために使用されることがさらに留意されるべきである。量に関連して使用される「約」という修飾語には記述されている値が含まれ、文脈によって指示される意味を有する(例えば、それには、特定の量の測定に伴う誤差の程度が含まれる)。
図1
図2
図3