特許第5996358号(P5996358)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5996358-側面接触検出装置を備えた大型搬送車両 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5996358
(24)【登録日】2016年9月2日
(45)【発行日】2016年9月21日
(54)【発明の名称】側面接触検出装置を備えた大型搬送車両
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/02 20060101AFI20160908BHJP
   B60R 19/02 20060101ALI20160908BHJP
【FI】
   G05D1/02 R
   B60R19/02 Z
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-225033(P2012-225033)
(22)【出願日】2012年10月10日
(65)【公開番号】特開2014-78105(P2014-78105A)
(43)【公開日】2014年5月1日
【審査請求日】2015年8月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004617
【氏名又は名称】日本車輌製造株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上野 大記
【審査官】 稲垣 浩司
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−020580(JP,A)
【文献】 特開2001−228919(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/02
B60R 19/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の走行装置に支持された大型の搬送物を搭載する矩形状の車体を有するものであり、前記車体の幅方向に突出した略矩形状の突出部への衝突を防止するための側面接触検出装置を備えた大型搬送車両であって、
前記側面接触検出装置は、
前記突出部を車体内側から囲む凹部が形成されると共に前記突出部の前後に延設され、前記大型搬送車両が前後進しているときに、前記突出部と接触する恐れのある地上固定物と接触する接触部材と、
上端部が前記車体に固定されると共に前記接触部材が取り付けられた下端部が車体幅方向に揺動可能な揺動部材と、
前記接触部材に対して車体幅方向外側に付勢する付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力に抗して前記接触部材が車体幅方向内側に変位したことを検出する検出手段とを有し、
前記接触部材と前記地上固定物との接触により、前記揺動部材が車体幅方向に変位し、その変位を前記検出手段が検出することを特徴とする側面接触検出装置を備えた大型搬送車両。
【請求項2】
請求項1に記載する側面接触検出装置を備えた大型搬送車両において、
前記突出部に対して着脱可能なベース部材を有し、
前記揺動部材は、前記ベース部材に対して揺動可能に取り付けられ、
前記検出手段は、前記ベース部材に垂設された棒部材の下端部に設けられ、
前記付勢部材は、前記揺動部材を揺動可能に軸支する支点部分にて付勢力を作用させるものであることを特徴とする側面接触検出装置を備えた大型搬送車両。
【請求項3】
請求項2に記載する側面接触検出装置を備えた大型搬送車両において、
前記付勢部材は、所定の箇所に保持部材によって固定された外殻部材と、前記外殻部材の軸方向に配置された角穴内に挿入された内殻部材と、前記内殻部材の周りに配置され弾性変形した状態で前記外殻部材の角穴内に挿入された複数のゴム部材とを有し、
前記内殻部材の前記軸方向端部に対して前記揺動部材が連結されるようにしたものであることを特徴とする側面接触検出装置を備えた大型搬送車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体が複数の走行装置に支持され、自動走行が可能な大型搬送車両であり、車体の幅方向に突き出した突出部に対する衝突を防止するための側面接触検出装置を備えた大型搬送車両に関する。
【背景技術】
【0002】
製鉄所などでは、大型重量物を構内で運搬するような場合に、自動走行が可能な大型搬送車両が利用されている。大型搬送車両は、例えば全長が数メートルから十数メートルの車体が複数の走行装置に支持され、独立した走行装置によって走行や操舵を制御可能にしたものである。その大型搬送車両は、幅の狭い所を通過することもあるため、構内の設置物などに車体が接触しないように注意して走行する必要がある。一方で、車体が接触してしまった場合には、大型搬送車両が緊急に停止できるように、車体にセンサが設けられている。例えば、平面形状が矩形の車体側面にテープスイッチが貼り付けられ、走行中に車体側面に構内の設置物が接触した場合には、大きな衝撃を受ける前に検出信号を受けた制御装置によって走行装置の駆動が止められ、大型搬送車両が緊急停止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−020580号公報
【特許文献2】特開2001−228919号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、大型搬送車両は、車体の側面に突き出した突出部が存在する場合、テープスイッチでは車体接触を衝突前に検出することが困難であった。走行する大型搬送車両の横に設置されている設置物が車体側面に接触してしまう場合、通常は大きな衝撃となる前にテープスイッチが作動し、その検出によって大型搬送車両の緊急停止が行われる。ところが、そうしたテープスイッチは、車体側面から突き出した突出部には設けられていない。突出部には設置物が走行方向正面側から衝突してしまい、検出した時点では既に衝撃を受けているため、テープスイッチが有効に機能しないからである。そこで、車体幅方向に突き出した突出部を有する大型搬送車両では、その突出部が大きな衝撃を受ける前に大型搬送車両を緊急停止させるための検出が必要になる。
【0005】
そこで、本発明は、車体の幅方向に突き出した突出部に対する衝突を防止するための側面接触検出装置を備えた大型搬送車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る側面接触検出装置を備えた大型搬送車両は、複数の走行装置に支持された大型の搬送物を搭載する矩形状の車体を有し、前記車体の幅方向に突出した略矩形状の突出部への衝突を防止するための側面接触検出装置を備えたものであって、前記側面接触検出装置は、前記突出部を車体内側から囲む凹部が形成されると共に前記突出部の前後に延設される接触部材と、上端部が前記車体に固定されると共に前記接触部材が取り付けられた下端部が揺動可能な揺動部材と、前記接触部材に対して車体幅方向外側に付勢する付勢部材と、当該付勢部材の付勢力に抗して前記接触部材が車体幅方向内側に変位したことを検出する検出手段とを有するものであることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る側面接触検出装置を備えた大型搬送車両は、前記突出部に対して着脱可能なベース部材を有し、前記揺動部材は、前記ベース部材に対して揺動可能に取り付けられ、前記検出手段は、前記ベース部材に垂設された棒部材の下端部に設けられ、前記付勢部材は、前記揺動部材を揺動可能に軸支する支点部分にて付勢力を作用させるものであることが好ましい。
また、本発明に係る側面接触検出装置を備えた大型搬送車両は、前記付勢部材が、所定の箇所に保持部材によって固定された外殻部材と、前記外殻部材の軸方向に配置された角穴内に挿入された内殻部材と、前記内殻部材の周りに配置され弾性変形した状態で前記外殻部材の角穴内に挿入された複数のゴム部材とを有し、前記内殻部材の前記軸方向端部に対して前記揺動部材が連結されるようにしたものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、車体幅方向外側に突き出した突出部に対して接触検出装置を設けたことにより、突出部への衝突を事前に検出することができ、大型搬送車両の緊急停止を可能にする。また、本発明の接触検出装置は、ベース部材に対して接触部材を有する揺動部材と検出手段を有する棒部材とを一体に構成し、そのベース部材が突出部に対して取り外しが可能であるため、設置が極めて容易である。更に、付勢部材が揺動部材を揺動可能に軸支する支点部分に設けられたものであるため、別途付勢部材を取り付ける必要がなくなり、接触検出装置の構造を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】大型搬送車両を示した斜視図である。
図2】接触検出装置の実施形態を示した正面図である。
図3】接触検出装置の実施形態を示した図であり、図2に示すA−A矢視の平面図である。
図4】接触検出装置の実施形態を示した図であり、図2に示すB−B矢視の断面図である。
図5】接触検出装置の実施形態を示した図であり、図2に示すC−C矢視の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明に係る側面接触検出装置を備えた大型搬送車両について、その実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1は、大型搬送車両を示した斜視図である。本実施形態の大型搬送車両1は、荷台となる車体10が複数個の走行装置によって支持され、搭載する制御装置によって各走行装置を制御することにより走行や操舵を可能にしたものである。
【0011】
走行装置は、例えば走行モータと操舵モータを備え、その走行モータにより車軸を回転させる走行機構や、操舵モータによりタイヤを操舵させる操舵機構が設けられている。また、油圧シリンダの作動により車体を昇降させる昇降機構も設けられている。こうした複数の走行装置が制御装置の制御によって連動し、大型搬送車両1の走行や操舵が行われる。
【0012】
その大型搬送車両1は、制御装置の制御によって予め設定された走行ルートを自動走行できるようにしたものである。例えば走行ルート上に所定間隔で埋め込まれた複数のトランスポンダから位置情報を受信し、そうした位置情報の他に搭載するロータリエンコーダやジャイロスコープで検出した値から走行位置や進行方位を算出する。算出結果に基づく走行制御及び操舵制御により、大型搬送車両1が指定された走行ルートに沿った目的地までの走行が行われる。
【0013】
次に、大型搬送車両1の車体10は、平面視が矩形の荷台を構成するものであり、前後の長手方向に沿って左右両端にレール11,12が設けられている。すなわち、大型搬送車両1は、搬送物をレール11,12を介して車体10上を移動させて積載するようにしたものである。そのため、積載された搬送物が接することのない車体10の中央部には、エア配管や電気ケーブルなどの取り扱いを容易にするほか、車体を軽量化するため開口部が形成されている。
【0014】
レール11は、車体10の上面に左右2本ずつ敷設され、片側にはレール11の間にレール12が1本敷設されている。搬送物は、レール11,12上を転がるローラを備えた不図示の積載用台車を介して、大型搬送車両1に対する積込みや積み下ろしとが行われる。積載用台車は、各レール11,12に対応したローラを有しているが、レール11に対応するものはツバ無しローラであり、レール12に対応するものだけがツバ付きローラである。そのため、レール12に対するローラにより積載用台車の脱線防止が図られている。また、この大型搬送車両1は、他の大型搬送車両と連結が可能なように、車体10の前後方向端部に連結用部材15が設けられている。
【0015】
大型搬送車両1は、搬送物を積載するため構内に設置された不図示の支持台に対し、その位置決めするための吊り金具20が車体10の側面に突設されている。吊り金具20は、角柱の部材であり、車体の前後方向に並んだ2本が垂直に固定されている。そうした吊り金具20には、不図示の支持台に対して引っ掛けられるように、上端に突設されたツメ部材21と、下端に設けられた顎部材22が形成されている。搬送物を積載する際には、支持台に対して吊り金具20が極めて近い位置を移動するため、少しのズレによって衝突が生じてしまう。車体10の側面にはテープスイッチ18が設けられているが、これでは側面から突き出した吊り金具20の衝突を検出することができない。そこで、本実施形態では、この吊り金具20に対する接触検出装置30が設けられている。
【0016】
図2は、接触検出装置30を示した正面図(車体10の幅方向に見た図)である。また、図3は、接触検出装置30を示した平面図であり、図2に示すA−A矢視図である。更に、図4は、図2に示す接触検出装置30のB−B断面を示した図であり、図5は、図2に示す接触検出装置30のC−C断面を示した図である。接触検出装置30は、2本の吊り金具20に掛け渡すようにベース31が固定され、吊り金具20への接触を事前に検知する接触子37が、そのベース31に対して揺動可能に取り付けられている。
【0017】
ベース31は、角柱のパイプであり、その両端には固定プレート31aが一体に接合されている。一方、吊り金具20にはブラケット32が取り付けられ、そのブラケット32に対して固定プレート31aがボルトによって締結されている。ブラケット32は、図3に示すようにL字形の板材であり、吊り金具20を挟み込んだ裏板33と、ボルト34によって締結されている。接触検出装置30は、このブラケット32によって、吊り金具20に対する取り外しが可能な構造になっている。そのため、衝突の可能性のある設置物に応じて高さを調節することができ、接触子37とは形状の異なるものに取り替えることなどもできる。
【0018】
水平に固定されたベース31には、2本の揺動棒36が垂設され、揺動可能に取り付けられている。そして、2本の揺動棒36の下端部には接触子37が一体に固定されている。ベース31の裏面には、図4に示すように支持プレート41が接合され、その支持プレート41には、保持金具42によって付勢支持部材43が取り付けられている。付勢支持部材43は、下端側が振れるように揺動棒36の上端側を支持し、且つ、その揺動棒36に対して回転方向に付勢力を作用させるものである。こうした付勢支持部材43には、例えば三木プーリ株式会社製のロスタサスペンションユニット「DK−A」などが好ましい。
【0019】
この付勢支持部材43は、円柱形状の外殻部材401に正方形の角穴411が軸方向に形成され、その角穴411内に角柱形状の内殻部材402が挿入されている。その際、角穴411内には、四隅に円柱形状のゴム部材403が挿入され、各ゴム部材403は、図示するように弾性変形している。内殻部材402は、そうしたゴム部材403の弾性力により各側面が付勢され、角穴411内に位置決めされている。外殻部材401は、外周面に軸方向に沿った外溝413が等間隔に形成され、付勢支持部材43は、その外溝413に凸部を嵌合させた保持金具42によって円周方向に回転しないように取り付けられている。
【0020】
内殻部材402にはネジ穴412が形成されており、揺動棒36の上部ブラケット36aがボルトを介して内殻部材402の端部に連結され、付勢支持部材43が、揺動する揺動棒36の支点部分となっている。通常の状態では、揺動棒36に対し付勢支持部材43によって時計回りに付勢力が作用しており、そのため、下端部に設けられた接触子37は、図面左側(車体幅方向外側)に付勢されている。接触子37が車体横の設置物に触れた場合には、反力によって揺動棒36が揺動し、ゴム部材403の付勢力に抗して図面右側(車体幅方向内側)へと接触子37が移動することとなる。
【0021】
その接触子37は、車体長手方向に沿って配置された角パイプ371を有し、その角パイプ371が図4に示すように揺動棒36の車体幅方向内側に接合されている。角パイプ371には、水平方向に突き出すようにして張出板372,373が接合され、その張出板372,373には、その外周を囲むように起立した状態の接触板374が接合されている。接触子37は、図3に示すように、吊り金具20を車体幅方向内側から囲むようにした凹部37aが形成され、2本の吊り金具20の間に1枚の張出板373が配置され、車体前後方向には2枚の張出板372が配置されている。前後の張出板372は、ともに前後方向からの衝突に備えて傾斜面372aを有している。
【0022】
次に、接触子37には、図4に示すように、角パイプ371の上面にL形のブラケット45が接合され、水平方向にストッパボルト46が螺設されている。ストッパボルト46のボルトヘッドがゴム材などを介して吊り金具20の裏面に突き当てられ、付勢支持部材43の付勢力を受ける接触子37の位置決めがなされている。
【0023】
2本の吊り金具20に対して固定されたベース31には、図2に示すように支持棒38が上端を接合して垂設されている。その支持棒38の下端部にはリミットスイッチ51が固定され、検出ローラ52が車体幅方向内側に向けて配置されている。接触子37には、角パイプ371にL形のブラケット53が接合され、水平方向にボルト54が螺設されている。ボルト54の先端には当板55が固定され、通常の状態では、実線で示す位置で検出ローラ52と当たっている。そして、接触子37が二点鎖線で示す位置に振れた場合には、当板55の後退に検出ローラ52が追従して変位し、リミットスイッチ51の接点が切り替えられるようになっている。
【0024】
リミットスイッチ51は、テープスイッチ18と同じく不図示の制御装置に接続されている。そこで、図5において検出ローラ52が二点鎖線で示す状態になった場合には、接点の切り替えによってリミットスイッチ51からの検出信号が制御装置へと送信され、その制御装置による大型搬送車両1の緊急停止制御が実行されるよう構成されている。
【0025】
こうした大型搬送車両1では、搭載する制御装置の制御により走行装置が駆動し、設定に従った自動走行が行われる。搬送物を積載するためには、不図示の支持台に対して大型搬送車両1が進入し、その支持台に対して吊り金具20が位置決めされる。その際、支持台との距離は僅かであるため、大型搬送車両1の走行位置が少しでもずれることによって吊り金具20が衝突する可能性が生じる。しかし、接触検出装置30を備えた大型搬送車両1では、衝突の可能性がある場合には接触検出装置30が作動し、大きな衝撃を受ける前に緊急停止が行われる。
【0026】
すなわち、支持台などの設置物に吊り金具20が当たるような状態では、その前に接触子37が接触し、その接触子37は、揺動棒36の揺動によって図5において二点鎖線で示す方向にずれて変位する。そして、接触子37上の当板55が後退し、それに検出ローラ52が追従してリミットスイッチ51の接点が切り替えられる。リミットスイッチ51からは制御装置に対して検出信号が送信され、その制御装置によって大型搬送車両1の緊急停止制御が行われる。
【0027】
よって、車体幅方向外側に突き出した吊り金具20に対して接触検出装置30を設けたことにより、その吊り金具20への衝突を事前に検出し、大型搬送車両1の緊急停止を可能にした。また、接触検出装置30は、ベース31に対して接触子37を有する揺動棒36と、リミットスイッチ51を有する支持棒38を固定して一体にし、ブラケット32によって吊り金具20に対して取り外しが可能である。そのため、接触検出装置30の着脱が極めて容易であり、例えば接触子37が破損した場合にでも容易に取り替えることができる。また、ブラケット32の取り付け位置により、衝突の対象になる設置物に応じて高さが調整できる。
【0028】
ところで、接触検出装置30の構造では、リミットスイッチ51による検出を可能にするため、揺動棒36の揺動を可能にしつつ接触子37を位置決めすることが必要である。本実施形態では、揺動棒36の支点部分に設けた付勢支持部材43によって付勢力を作用させている。ただし、その他にも例えば、いずれかの固定部分と揺動棒36や接触子37との間にバネ部材などの弾性部材を連結し、その付勢力によって揺動棒36の揺動を可能にしつつ接触子37を位置決めするようにしてもよい。しかし、揺動棒36の支点部分に設けられた付勢支持部材43は、別途付勢部材を取り付ける必要がなくなり、接触検出装置30の構造を簡素化することができる。
【0029】
以上、本発明に係る側面接触検出装置を備えた大型搬送車両について一実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0030】
1 大型搬送車両
10 車体
18 テープスイッチ
20 吊り金具
30 接触検出装置
31 ベース
32 ブラケット
36 揺動棒
37 接触子
38 支持棒
43 付勢支持部材
51 リミットスイッチ
図1
図2
図3
図4
図5