(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係るサービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係るサービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.サービス提供処理〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係るサービス提供処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係るサービス提供処理の一例を示す図である。
図1に示したサービス提供装置100は、コンテンツ制作者からコンテンツの企画情報を受け付けた場合に、コンテンツが配信される回数を予測する。そして、サービス提供装置100は、予測した配信回数を提示した上で、そのコンテンツに広告を表示する権利を落札対象とするオークションサービスを提供する。以下では、コンテンツとして、動画を例に挙げて説明する。
【0012】
図1に示すように、サービス提供装置100は、動画を制作する予定であるコンテンツ制作者CP11から、動画の企画内容を示す企画情報と、コンテンツ制作者CP11によって動画に設定される広告枠に関する広告枠情報とを受け付ける(ステップS11)。なお、サービス提供装置100は、企画情報と広告枠情報とを同時に受け付けてもよいし、異なるタイミングで受け付けてもよい。
【0013】
図1の例の場合、コンテンツ制作者CP11によって送信される企画情報には、コンテンツの種類が動画であること、動画の監督が「X1」であること、動画の出演者が「Y1」、「Y2」及び「Y3」であること、動画の概要が「爽やかな恋愛ドラマ・・・」であることを示す情報が含まれる。また、コンテンツ制作者CP11によって送信される広告枠情報には、動画の冒頭に設定される3本の広告枠と、動画に含まれる各種シーンのうちスマートフォンが使用されるシーンに設定される広告枠と、カフェのシーンに設定される広告枠とに関する情報が含まれる。ここで、スマートフォンが使用されるシーンに設定される広告枠や、カフェのシーンに設定される広告枠は、広告主が宣伝したい商品を映像に登場(出演)させる出演枠を示す。例えば、スマートフォンが使用されるシーンに設定される広告枠を落札した広告主は、動画に出演する出演者に宣伝対象のスマートフォンを利用させることができる。このような特定シーンや出演者と関連付けて動画の本編に広告を表示する手法は、プロダクトプレイスメント(Product Placement)等と呼ばれる。
【0014】
続いて、サービス提供装置100は、コンテンツ制作者CP11から企画情報を受け付けた後に、企画中のコンテンツである動画の配信回数を予測する(ステップS12)。配信回数の予測処理については後述するが、サービス提供装置100は、例えば企画情報や過去に制作された動画の配信履歴などに基づいて、配信回数を予測する。なお、配信回数とは、言い換えれば、ユーザに動画が閲覧される回数を示す。以下では、配信回数を、ユーザにコンテンツが閲覧される回数を示す「PV(page view)数」と表記する場合がある。また、以下では、PV数の予測値を「予測PV数」と表記する場合がある。
【0015】
そして、サービス提供装置100は、予測PV数を広告主に提示するとともに、動画に設定される広告枠に広告を表示する権利を落札対象とするオークションサービスを提供する。すなわち、サービス提供装置100は、コンテンツ制作者CP11が動画の制作を企画している段階で、企画中のコンテンツにおける予測PV数を提示するとともに、動画に広告を組み込む権利を落札対象とするオークションを開催する。
【0016】
図1の例の場合、サービス提供装置100は、コンテンツ制作者CP11によって企画されているコンテンツの予測PV数として「12万」を広告主に提示する。また、サービス提供装置100は、企画情報に基づいて、コンテンツの種類、監督、出演者、概要を公開するとともに、広告枠情報に基づいて、各広告枠に関するオークションサービスを個別に提供する。具体的には、サービス提供装置100は、動画の冒頭に表示される広告枠A、B及びCと、動画の本編内に表示される広告枠D及びEについて、それぞれ個別にオークションを開催する。
【0017】
続いて、サービス提供装置100は、それぞれのオークションにおいて広告主から入札を受け付ける(ステップS13)。その後、サービス提供装置100は、オークション開催期間内に最高価格を入札した広告主を落札者に決定し、落札者から落札金の入金を受け付ける(ステップS14)。そして、サービス提供装置100は、落札者から入金された落札金をコンテンツ制作者CP11に入金する(ステップS15)。この後の処理については後に詳述するが、サービス提供装置100は、各広告枠に関するオークションの全てが成立した後、コンテンツ制作者CP11によって制作された動画に、落札者から受け付けた広告データを組み込むことで配信対象の動画を生成する。なお、一般的なウェブページには、ウェブページへのアクセス毎に異なる広告主の広告が表示されるが、実施形態に係る動画等のコンテンツに設定される各広告枠には、落札者に対応する広告データのみが組み込まれる。すなわち、落札者となった広告主は、広告が表示される広告枠を独占することとなる。
【0018】
このように、実施形態に係るサービス提供装置100は、コンテンツ制作者が動画の制作を企画している段階で、かかる動画の予測PV数を提示するとともにオークションを開催する。これにより、サービス提供装置100は、入札者である広告主に対して、広告がユーザに閲覧される可能性のある回数を把握させることができる。具体的には、サービス提供装置100によって提供されるオークションサービスは、企画段階の動画に広告を表示する権利が落札対象である。このため、入札者である広告主は、入札時に動画の完成品を確認することができないので、動画の完成品が配信される回数を予測することが困難である。しかし、実施形態に係るサービス提供装置100は、予測PV数を提示するとともにオークションサービスを提供するので、動画の企画段階でオークションを開催する場合であっても、広告主に対して入札時に参考となる情報を提供することができる。このようなことから、サービス提供装置100は、付加価値のあるサービスを広告主に提供することができる。
【0019】
〔2.サービス提供システムの構成〕
次に、
図2を用いて、実施形態に係るサービス提供システムの構成について説明する。
図2は、実施形態に係るサービス提供システムの構成例を示す図である。
図2に示すように、サービス提供システム1には、制作者端末10と、広告主端末20
1〜20
nと、配信サーバ30と、ユーザ端末40
1〜40
mと、サービス提供装置100とが含まれる。制作者端末10、広告主端末20
1〜20
n、配信サーバ30、ユーザ端末40
1〜40
m、及び、サービス提供装置100は、通信網50を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、
図2に示したサービス提供システム1には、複数台の制作者端末10や、複数台の配信サーバ30や、複数台のサービス提供装置100が含まれてもよい。
【0020】
制作者端末10は、コンテンツ制作者によって利用される情報処理装置である。例えば、制作者端末10は、コンテンツ制作者による操作に従って、企画情報や、広告枠情報や、コンテンツ制作者によって制作された動画等のコンテンツをサービス提供装置100に送信する。なお、以下では、制作者端末10をコンテンツ制作者と表記する場合がある。すなわち、以下では、コンテンツ制作者を制作者端末10と読み替えることもできる。
【0021】
なお、コンテンツ制作者は、企画情報の入稿作業等を代理店に依頼する場合もある。この場合、サービス提供装置100によって提供されるオークションサービスを利用するのは代理店となる。以下では、「コンテンツ制作者」といった表記は、コンテンツ制作者だけでなく代理店を含む概念であり、「制作者端末」といった表記は、制作者端末だけでなく代理店によって利用される代理店端末を含む概念であるものとする。
【0022】
広告主端末20
1〜20
nは、広告主によって利用される情報処理装置である。例えば、広告主端末20
1〜20
nは、広告主による操作に従って、サービス提供装置100からオークションサービスに関するウェブページ(以下、「オークションページ」と表記する場合がある)を取得したり、サービス提供装置100に入札情報や広告データを送信したりする。以下では、広告主端末20
1〜20
nを区別する必要がない場合には、これらを総称して「広告主端末20」と表記する場合がある。また、以下では、広告主端末20を広告主や入札者や落札者と表記する場合がある。すなわち、以下では、広告主や入札者や落札者を広告主端末20と読み替えることもできる。
【0023】
なお、広告主は、入札作業等を代理店に依頼する場合もある。この場合、サービス提供装置100によって提供されるオークションサービスを利用するのは代理店となる。以下では、「広告主」といった表記は、広告主だけでなく代理店を含む概念であり、「広告主端末」といった表記は、広告主端末だけでなく代理店によって利用される代理店端末を含む概念であるものとする。
【0024】
配信サーバ30は、例えば、ウェブサーバ等である。配信サーバ30は、サービス提供装置100から配信対象のコンテンツを受信する。また、配信サーバ30は、ユーザ端末40
1〜40
mからの要求に応じて、サービス提供装置100から受信したコンテンツを配信する。
【0025】
ユーザ端末40
1〜40
mは、コンテンツを閲覧するユーザによって利用される情報処理装置である。例えば、ユーザ端末40
1〜40
mは、ユーザによる操作に従って、配信サーバ30から動画等のコンテンツを取得し、取得したコンテンツを表示装置(例えば、液晶ディスプレイ)に表示する。以下では、ユーザ端末40
1〜40
mを区別する必要がない場合には、これらを総称して「ユーザ端末40」と表記する場合がある。また、以下では、ユーザ端末40をユーザや視聴者と表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザや視聴者をユーザ端末40と読み替えることもできる。
【0026】
サービス提供装置100は、例えば、ウェブサーバ等である。
図1を用いて説明したように、サービス提供装置100は、企画段階のコンテンツに組み込まれる広告枠に関するオークションサービスを提供する。
【0027】
なお、上述した制作者端末10や広告主端末20やユーザ端末40は、例えば、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット型端末や、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。
【0028】
〔3.サービス提供装置の構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係るサービス提供装置100の構成について説明する。
図3は、実施形態に係るサービス提供装置100の構成例を示す図である。
図3に示すように、サービス提供装置100は、通信部110と、オークション記憶部121と、履歴情報記憶部122と、制御部130とを有する。なお、サービス提供装置100は、サービス提供装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0029】
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)によって実現される。かかる通信部110は、通信網50と有線又は無線で接続される。そして、通信部110は、通信網50を介して、制作者端末10や広告主端末20や配信サーバ30との間で情報の送受信を行う。
【0030】
オークション記憶部121及び履歴情報記憶部122は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0031】
オークション記憶部121は、オークションに関する各種情報を記憶する。
図4に、実施形態に係るオークション記憶部121の一例を示す。
図4に示すように、オークション記憶部121は、「企画ID」、「制作者ID」、「企画内容」、「予測PV数」、「オークションID」、「広告枠情報」、「オークション期間」、「現在価格」、「入札者ID」、「終了日時」といった項目を有する。
【0032】
「企画ID」は、コンテンツ制作者によって制作することが企画されているコンテンツを識別するための識別情報を示す。「制作者ID」は、コンテンツ制作者を識別するための識別情報を示す。「企画内容」は、コンテンツの企画内容を示す。「予測PV数」は、コンテンツ制作者によって制作することが企画されているコンテンツの完成品がユーザに閲覧される回数の予測値を示す。かかる「予測PV数」は、後述する算出部141によって算出される。「オークションID」は、各広告枠に関するオークションを識別するための識別情報を示す。言い換えれば、「オークションID」は、広告枠を識別するための識別情報を示す。「広告枠情報」は、コンテンツに組み込まれる広告枠に関する情報を示す。「オークション期間」は、オークションが開催される期間を示す。「現在価格」は、現時点でオークションに入札されている入札価格の最高額を示す。「入札者ID」は、現時点で最高額の入札価格を入札している入札者である広告主を識別するための広告主IDを示す。「終了日時」は、オークションが終了した日時を示す。
【0033】
なお、
図4では、「終了日時」に日時が格納されていないオークションが開催中又は未開催であり、「終了日時」に日時が格納されているオークションが終了したことを示す。また、「終了日時」に日時が格納されている場合には、現在価格が落札価格に該当し、入札者が落札者に該当する。また、
図4の例において、「制作者ID」は、
図1に示したコンテンツ制作者に付した参照符号に該当するものとする。例えば、制作者ID「CP11」は、コンテンツ制作者CP11を示す。また、以下では、
図4に示した「入札者ID」に記憶されている情報を広告主の参照符号として用いる場合がある。例えば、入札者ID「C11」によって識別される広告主を「広告主C11」と表記する場合がある。
【0034】
すなわち、
図4では、コンテンツ制作者CP11により、企画ID「P101」によって識別されるコンテンツが企画中であり、コンテンツの企画内容が動画等である例を示している。また、
図4では、企画中のコンテンツがユーザに閲覧される予測回数が120000回である例を示している。また、
図4では、コンテンツに5個の広告枠A〜Eが組み込まれる例を示している。また、
図4では、広告枠Aに関するオークションは、オークションID「AU11」によって識別され、同様に、広告枠B〜Eに関する各オークションは、それぞれオークションID「AU12」、「AU13」、「AU14」、「AU15」によって識別される例を示している。また、
図4では、広告枠A〜Eに関する各オークションが開催中又は未開催である例を示している。このように、オークション記憶部121は、1つの企画ID(すなわち、企画段階のコンテンツ)に対応付けて、コンテンツに組み込まれる各広告枠に対応するオークションIDを対応付けて記憶する。
【0035】
なお、オークション記憶部121に記憶される情報は、
図4に示した例に限られない。例えば、オークション記憶部121は、オークションID毎に、落札対象を即座に落札することができる価格を示す「即決価格」や、落札対象を落札することができる最小価格を示す「最低落札価格」などを記憶してもよい。これらの「即決価格」及び「最低落札価格」は、例えば、制作者端末10からサービス提供装置100に送信される広告枠情報に含まれ、コンテンツ制作者によって設定される。
【0036】
履歴情報記憶部122は、コンテンツ制作者によって過去に制作されたコンテンツに関する各種情報を記憶する。
図5に、実施形態に係る履歴情報記憶部122の一例を示す。
図5に示すように、履歴情報記憶部122は、「制作者ID」、「制作済みコンテンツ」、「カテゴリ」、「閲覧日時」、「閲覧数」といった項目を有する。
【0037】
「制作者ID」は、
図4に示した制作者IDに対応する。「制作済みコンテンツ」は、コンテンツ制作者が過去に制作したコンテンツを示す。
図5では「制作済みコンテンツ」に「CD11」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、動画等のコンテンツ、又は、コンテンツの格納場所を示すファイルパス名などが格納される。
【0038】
「カテゴリ」は、制作済みコンテンツが属するカテゴリを示す。制作済みコンテンツのカテゴリの例としては、ドラマ、フィクション、アニメーション等が挙げられる。なお、コンテンツのカテゴリは、例えば企画情報に含まれ、コンテンツ制作者に設定される。ただし、コンテンツのカテゴリは、完成後のコンテンツを確認したサービス提供装置100又は配信サーバ30の管理者等によって設定されてもよい。「閲覧日時」は、コンテンツが閲覧された日時を示す。
図5の例では、「閲覧日時」には年月日時分秒のうち年月を示す情報が格納される。「閲覧数」は、コンテンツが閲覧された回数を示す。言い換えれば、「閲覧数」は、配信サーバ30によってユーザ端末40にコンテンツ(実際には、後述する合成コンテンツ)が配信された回数を示す。
図5では、「閲覧数」に、1ヶ月毎の閲覧数が記憶される例を示す。
【0039】
すなわち、
図5では、コンテンツ制作者CP11により、過去にコンテンツ「CD11」や「CD12」が制作された例を示している。また、
図5では、コンテンツ「CD11」が、ドラマに関するコンテンツ(例えば、動画)である例を示している。また、
図5では、コンテンツ「CD11」が、2013年6月に35000回閲覧され、2013年7月に35000回閲覧され、2013年8月に45000回閲覧された例を示している。
【0040】
なお、履歴情報記憶部122は、閲覧日時を記憶しなくてもよい。具体的には、履歴情報記憶部122は、制作済みコンテンツの配信が開始されてから現時点までの累計の閲覧数のみを記憶してもよい。
【0041】
図3の説明に戻って、制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、サービス提供装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(サービス提供プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0042】
図3に示すように、制御部130は、企画受付部131と、サービス提供部132と、落札金管理部133と、コンテンツ受付部134と、生成部135と、送信部136と、算出部141と、取得部142とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0043】
企画受付部131は、コンテンツ制作を予定しているコンテンツ制作者(例えば、制作者端末10)から、企画情報及び広告枠情報を受け付ける。具体的には、企画受付部131は、コンテンツ制作者から、コンテンツの企画内容を示す企画情報と、コンテンツ制作者によってコンテンツに設定される広告枠に関する広告枠情報とを受け付ける。そして、企画受付部131は、企画情報及び広告枠情報を受け付けた場合に、新たな企画IDを払い出すとともに、コンテンツに設定される広告枠毎にオークションIDを払い出す。そして、企画受付部131は、企画IDに対応付けて、企画情報をオークション記憶部121の「企画内容」に格納する。また、企画受付部131は、企画IDに対応付けて、広告枠毎のオークションIDをオークション記憶部121に格納し、さらに、各オークションIDに対応付けて、広告枠情報をオークション記憶部121の「広告枠情報」に格納する。このとき、企画受付部131は、企画情報及び広告枠情報の送信元であるコンテンツ制作者に対応する制作者IDについてもオークション記憶部121に格納する。この制作者IDは、例えば、コンテンツ制作者によって企画情報及び広告枠情報とともに送信される。または、サービス提供装置100によって提供される各種サービスを利用する際にログインを要する場合には、コンテンツ制作者のログインID等を制作者IDとしてもよい。
【0044】
なお、企画受付部131は、例えば企画情報を解析することで、コンテンツの種類、監督、出演者などの各項目に対応する情報を抽出する。例えば、企画情報がXML(Extensible Markup Language)等のマークアップ言語で記述されている場合には、企画受付部131は、企画情報から各項目に対応する情報を容易に抽出することができる。また、企画情報のフォーマットが予め決められている場合には、企画受付部131は、予め決められている形式に基づいて、企画情報から各種情報を容易に抽出することができる。同様に、企画受付部131は、広告枠情報がマークアップ言語で記述されている場合や、広告枠情報のフォーマットが予め決められている場合には、広告枠情報から各種情報を容易に抽出することができる。
【0045】
また、企画受付部131は、コンテンツ制作者によって設定されたオークション期間を含む広告枠情報を受け付けてもよい。この場合、企画受付部131は、広告枠情報に含まれるオークション期間をオークション記憶部121に格納する。ただし、この例に限られず、企画受付部131は、予め決められているオークション期間をオークション記憶部121に格納してもよい。例えば、企画受付部131は、広告枠情報を受け付けた日時から所定の日数が経過するまでの期間をオークション期間としてもよい。
【0046】
また、企画受付部131は、企画情報や広告枠情報を入力するための入稿サイトをコンテンツ制作者に提供してもよい。例えば、企画受付部131は、コンテンツの種類や、企画内容等を入力するための入稿サイトを提供する。また、例えば、企画受付部131は、広告枠が再生される時間的な位置(以下、再生位置と表記する場合がある)や、広告枠の再生時間や、広告枠の表示サイズ等を入力するための入稿サイトを提供する。この場合、企画受付部131は、入稿サイトに入力された各種情報を企画情報及び広告枠情報として受け付ける。
【0047】
なお、実施形態に係る算出部141は、企画受付部131によって企画情報が取得された場合に、コンテンツの予測PV数を算出する。算出部141による処理については後述する。
【0048】
サービス提供部132は、後述する算出部141によって算出される予測PV数と、企画受付部131によって受け付けられた企画情報とを提示するとともに、コンテンツ制作者によってコンテンツに設定される広告枠に広告を表示する権利を落札対象とするオークションサービスを提供する。
【0049】
具体的には、サービス提供部132は、広告主端末20からオークションページの取得要求を受信した場合に、オークションページを広告主端末20に提供する。このとき、サービス提供部132は、コンテンツの予測PV数と、コンテンツの企画内容と、広告枠毎のオークションに関する情報とが掲載されているオークションページを提供する。
【0050】
一例を挙げて説明すると、サービス提供部132は、オークション記憶部121から、企画中のコンテンツに関する各種情報を取得する。
図4の例の場合、サービス提供部132は、オークション記憶部121から、企画ID毎に、企画内容や、予測PV数や、オークションID毎の広告枠情報、現在価格、入札者ID及び終了日時などを取得する。このとき、サービス提供部132は、開催中のオークションが1つ以上存在する企画IDに対応する各種情報のみを取得する。具体的には、サービス提供部132は、現在日時がオークション期間に含まれ、かつ、終了日時に日付の情報が格納されていないオークションIDに対応する企画IDを特定し、特定した企画IDに対応する各種情報をオークション記憶部121から取得する。
【0051】
そして、サービス提供部132は、企画中のコンテンツに関する各種情報の一覧が表示されるウェブページである一覧ページを生成する。そして、サービス提供部132は、生成した一覧ページを広告主端末20に送信する。これにより、サービス提供部132は、一覧ページから選択された企画中のコンテンツに対応する企画IDを含む取得要求を広告主端末20から受信する。この場合、サービス提供部132は、取得要求に含まれる企画IDに対応する各種情報を用いて、企画内容等が掲載されているオークションページを生成し、生成したオークションページを広告主端末20に提供する。
【0052】
また、サービス提供部132は、オークションページを介して、入札価格を含む入札情報を広告主端末20から受信する。この場合、サービス提供部132は、入札対象のオークションを示すオークションIDに対応付けて、入札情報に含まれる入札価格をオークション記憶部121に格納する。このとき、サービス提供部132は、入札情報の送信元である入札者に対応する入札者IDについてもオークション記憶部121に格納する。なお、サービス提供部132は、入札情報とともに入札者IDを受け付けてもよいし、入札者のログインID等を入札者IDとしてもよい。また、サービス提供部132は、オークションが成立した場合には、オークションが終了した日時をオークション記憶部121の終了日時に格納する。
【0053】
ここで、
図6に、実施形態に係る一覧ページの一例を示す。
図6に示す例のように、サービス提供部132は、一覧ページW10に、コンテンツの制作を企画しているコンテンツ制作者と、コンテンツの予測PV数と、企画概要との一覧を掲載する。また、サービス提供部132は、一覧ページW10に、企画中のコンテンツを選択するための次へボタンを掲載する。なお、企画概要とは、オークション記憶部121に記憶されている企画内容の一部又は全部に該当する。
【0054】
そして、サービス提供部132は、
図6に示した一覧ページW10において、企画中のコンテンツのいずれかが選択された場合に、
図7に例示するオークションページW20を広告主端末20に配信する。
図7は、実施形態に係るオークションページW20の一例を示す図である。
図7では、
図4に示した企画ID「P101」に対応するオークションページW20の一例を示す。
図7に示す例のように、サービス提供部132は、オークションページW20の企画表示欄R11に、オークション記憶部121に記憶されている企画内容を掲載する。また、サービス提供部132は、オークションページW20の入札表示欄R12に、企画ID「P101」に対応付けてオークション記憶部121に記憶されている予測PV数を掲載するとともに、オークションID毎の広告枠情報等を掲載する。また、サービス提供部132は、オークションページW20のイメージ表示欄R13に、広告枠の再生位置が視認可能なイメージ図を掲載する。このように、サービス提供部132は、広告枠情報に複数の広告枠に関する情報が含まれる場合には、全ての広告枠情報をオークションページW20に掲載するとともに、各広告枠に関するオークションを個別に開催する。
【0055】
また、ここでは図示することを省略するが、サービス提供部132は、入札表示欄R12に表示されている入札ボタンが押下された場合には、入札価格を入力するための入札ページを広告主端末20に提供する。これにより、サービス提供部132は、入札ページを介して、入札価格を含む入札情報を広告主端末20から受信する。
【0056】
そして、サービス提供部132は、各広告枠に関する全てのオークションが終了した場合に、全てのオークションが正式に成立したものとする。具体的には、サービス提供部132は、各広告枠に関するオークションのうち一部のオークションが終了した場合であっても、全てのオークションが成立するまでは、かかる一部のオークションが仮に成立した状態であるものとする。
図7に示した例の場合、サービス提供部132は、広告枠A〜Eに関する5個のオークションを開催する。ここで、各オークションの開催期間が異なる場合や、各オークションに即決価格が設定されている場合には、5個のオークションが同時に終了するとは限らない。例えば、5個のオークションのうち、広告枠Aに関するオークションのみが終了したものとする。この場合、サービス提供部132は、5個のオークションの全てが成立するまでは、広告枠Aに関するオークションが仮に成立した状態であり、落札者が仮に決定された状態であるものとする。そして、サービス提供部132は、5個のオークションの全てが終了した後に、全てのオークションが正式に成立したものとして、各オークションの落札者を確定させる。すなわち、サービス提供部132は、落札者が決定してオークションが終了するたびにオークション記憶部121に終了日時を格納するが、1つの企画IDに対応付けられている複数のオークションIDのうち、全てのオークションIDに対応する終了日時を格納した場合に、全てのオークションが正式に成立したものとする。
【0057】
ここで、サービス提供部132は、複数のオークションのうち、一部のオークションが成立しなかった場合には、全てのオークションを不成立としてもよい。オークションが成立しない態様としては、入札件数が1件もなかった場合や、入札価格の最高額が最低落札価格に達しない場合などが挙げられる。この場合に、サービス提供部132は、全てのオークションを再度開催してもよい。または、サービス提供部132は、成立しなかった一部のオークションのみを再度開催してもよい。このとき、サービス提供部132は、再度開催するオークションには、前回の最低落札価格よりも低い最低落札価格を設定してもよい。または、サービス提供部132は、複数のオークションのうち一部のオークションが成立しなかった場合には、その旨をコンテンツ制作者に通知してもよい。そして、サービス提供部132は、コンテンツ制作者からの指示に従って、全てのオークションを再度開催してもよいし、成立しなかった一部のオークションのみを再度開催するか決定してもよい。
【0058】
なお、
図6に示した一覧ページW10は、図示した例に限られない。例えば、サービス提供部132は、コンテンツ制作者の氏名等を掲載してもよい。また、
図7に示したオークションページW20は、図示した例に限られない。例えば、サービス提供部132は、コンテンツ制作者の氏名等を企画表示欄R11に掲載してもよい。また、例えば、サービス提供部132は、最高価格を入札している入札者に関する情報(例えば、企業名や業種)を表示してもよい。また、例えば、コンテンツ制作者は、コンテンツの制作にかかる費用の想定額として、落札価格の目標額を企画情報に設定してもよい。この場合に、サービス提供部132は、落札価格の目標額を企画表示欄R11に掲載してもよい。また、例えば、サービス提供部132は、オークションの開催期間を入札表示欄R12に掲載してもよい。また、例えば、サービス提供部132は、イメージ表示欄R13にイメージ図を掲載しなくてもよい。
【0059】
落札金管理部133は、落札者から入金される落札金を管理する。具体的には、落札金管理部133は、落札者から落札金が入金された場合であっても、即座に全ての落札金をコンテンツ制作者に送金せずに蓄積しておく。そして、落札金管理部133は、コンテンツ制作者からコンテンツ制作にかかる費用を請求されるたびに、蓄積している落札金から請求額に相当する金額をコンテンツ制作者に送金する。例えば、落札金管理部133は、コンテンツ制作時に実際に消費した衣料費や撮影費や食費などの請求データや、コンテンツ制作において直近で消費する可能性のある衣料費や撮影費や食費などの請求データを制作者端末10から受信する。そして、落札金管理部133は、受信した請求データに対応する金額をコンテンツ制作者に送金する。なお、落札金管理部133は、オークション記憶部121に記憶されている現在価格(すなわち、落札価格)を用いて、落札金を管理する。
【0060】
このように、落札金管理部133は、落札者から入金される落札金を即座にコンテンツ制作者に送金せずに、コンテンツ制作者からの要求に応じて徐々に落札金を送金する。これにより、落札金管理部133は、実際にはコンテンツを制作しないコンテンツ制作者に落札金が持ち逃げされることを防止できる。この結果、落札金管理部133は、サービス提供装置100により提供されるオークションサービスが悪用されることを防止できる。
【0061】
なお、コンテンツ制作者から請求される総額が落札金よりも低い場合には、落札金管理部133によって管理されている落札金は余ることとなる。この場合、落札金管理部133は、コンテンツ制作者がコンテンツを制作した後に、余剰金をコンテンツ制作者に送金してもよい。これにより、落札金管理部133は、コンテンツを完成させたことに対する報酬をコンテンツ制作者に支払うことになるので、コンテンツ制作者の創作意欲を向上させることができる。
【0062】
また、上記例では、落札金管理部133が落札金をコンテンツ制作者に送金する例を示したが、落札金管理部133は、コンテンツ制作者に送金する金額を算定する処理のみを行ってもよい。そして、サービス提供装置100の管理者等が、落札金管理部133によって算定された金額をコンテンツ制作者に送金してもよい。
【0063】
コンテンツ受付部134は、コンテンツ制作者(例えば、制作者端末10)から企画情報に対応するコンテンツを受け付ける。例えば、コンテンツ受付部134は、企画情報を送信したコンテンツ制作者がコンテンツを完成させた場合に、コンテンツの完成品を受け付ける。また、コンテンツ受付部134は、落札者(例えば、広告主端末20)から、広告枠に組み込まれる広告データを受け付ける。
【0064】
なお、広告を表示する権利を有する落札者は、この権利を他の広告主に譲渡してもよい。この場合、コンテンツ受付部134は、落札者に限らず、広告を表示する権利を有する広告主から広告データを受け付ける。以下、単に「落札者」と表記する場合であっても、この落札者には、広告を表示する権利が譲渡された広告主も含まれるものとする。
【0065】
生成部135は、コンテンツ受付部134によって受け付けられたコンテンツ及び広告データを合成することで、合成コンテンツを生成する。具体的には、生成部135は、サービス提供部132によって提供されるオークションサービスにおいて、所定の企画情報(企画ID)に対応する全てのオークションが成立した後に、合成コンテンツを生成する。このとき、生成部135は、オークション記憶部121に記憶されている広告枠情報に基づいて、コンテンツ制作者によって制作されたコンテンツに設定されている広告枠に、かかる広告枠に広告を表示する権利を落札した広告主の広告データを組み込むことで合成コンテンツを生成する。
【0066】
なお、上述したように、広告主によって落札される広告枠は、プロダクトプレイスメントのように、宣伝商品を映像に登場させる出演枠に該当する場合もある。この場合、コンテンツ制作者は、例えば落札者である広告主から宣伝商品を受け取り、受け取った宣伝商品を用いて動画等のコンテンツを制作することになる。このため、広告枠がプロダクトプレイスメントである場合には、コンテンツ制作者が、広告データを含む合成コンテンツを制作することになる。すなわち、コンテンツ受付部134によって受け付けられたコンテンツが合成コンテンツに該当する場合がある。このようなことから、上述した生成部135は、コンテンツに設定される広告枠がプロダクトプレイスメントのみである場合には、合成コンテンツの生成処理を行わない。言い換えれば、生成部135は、
図1等に示した広告枠A〜Cのように、コンテンツの完成品に組み込むことが可能な広告枠がコンテンツに設定されている場合に、上述した合成コンテンツの生成処理を行う。
【0067】
送信部136は、生成部135によって生成された合成コンテンツ、又は、コンテンツ受付部134によって受け付けられた合成コンテンツを配信サーバ30に送信する。これにより、配信サーバ30は、ユーザ端末40からの要求に応じて、広告データが組み込まれた合成コンテンツをユーザ端末40に配信することとなる。
【0068】
算出部141は、企画中のコンテンツがユーザに閲覧される回数の予測値である予測PV数を算出する。具体的には、算出部141は、企画受付部131によって企画情報が受け付けられた場合に、受け付けられた企画情報と、履歴情報記憶部122に記憶されている各種情報とに基づいて、予測PV数を算出する。そして、算出部141は、算出した予測PV数をオークション記憶部121に格納する。
【0069】
一態様として、算出部141は、企画情報を送信したコンテンツ制作者によって過去に制作されたコンテンツの閲覧数に基づいて、企画情報に対応するコンテンツの予測PV数を算出する。具体的には、算出部141は、履歴情報記憶部122に記憶されている制作済みコンテンツのうち、企画情報を送信したコンテンツ制作者の制作者IDに対応する制作済みコンテンツを特定する。そして、算出部141は、特定した制作済みコンテンツに対応する閲覧数に基づいて、企画中のコンテンツの予測PV数を算出する。例えば、算出部141は、予測PV数として、制作済みコンテンツに対応する閲覧数の平均値を算出する。これは、コンテンツ制作者が同一であるコンテンツのPV数は、一定の範囲となることが考えられるからである。
【0070】
上記の算出処理について
図5の例を用いて説明する。ここでは、コンテンツ制作者CP11によって企画情報が送信されたものとする。この場合、算出部141は、制作者IDが「CP11」である制作済みコンテンツ「CD11」及び「CD12」を特定する。そして、算出部141は、制作済みコンテンツ「CD11」の閲覧数の合計「115000」を算出し、制作済みコンテンツ「CD12」の閲覧数の合計「125000」を算出する。そして、算出部141は、双方の合計の平均値「120000」を予測PV数として算出する。なお、算出部141は、閲覧数の平均値から所定の割合だけ減算した値を予測PV数として算出してもよい。
【0071】
また、他の態様として、実施形態に係る算出部141は、履歴情報記憶部122に記憶されている全ての制作済みコンテンツ(すなわち、企画情報を送信したコンテンツ制作者に限らず、様々なコンテンツ制作者によって過去に制作された制作済みコンテンツ)のうち、企画受付部131によって受け付けられた企画情報に対応する制作済みコンテンツの閲覧数に基づいて、企画情報に対応するコンテンツの予測PV数を算出する。具体的には、算出部141は、企画情報に含まれるコンテンツのカテゴリが一致する制作済みコンテンツを特定し、特定した制作済みコンテンツに対応する閲覧数に基づいて予測PV数を算出する。これは、カテゴリが同一であるコンテンツのPV数は、一定の範囲となることが多いからである。例えば、ドラマに関するコンテンツは、一般的に10万回ほど閲覧される傾向があり、アニメーションに関するコンテンツは、一般的に5万回ほど閲覧される傾向があることなどが考えられる。
【0072】
上記の算出処理について
図5の例を用いて説明する。ここでは、企画情報に含まれるコンテンツのカテゴリが「ドラマ」であるものとする。この場合、算出部141は、カテゴリが「ドラマ」である制作済みコンテンツ「CD11」及び「CD21」を特定する。そして、算出部141は、制作済みコンテンツ「CD11」の閲覧数の合計「115000」を算出し、制作済みコンテンツ「CD21」の閲覧数の合計「30000」を算出する。そして、算出部141は、双方の合計の平均値「72500」を予測PV数として算出する。
【0073】
取得部142は、コンテンツの予測PV数を算出する際に用いる各種情報を取得する。具体的には、取得部142は、生成部135によって生成された合成コンテンツを、コンテンツ制作者の制作者IDに対応付けて、履歴情報記憶部122の制作済みコンテンツに格納する。すなわち、取得部142は、生成部135によって生成された合成コンテンツを、コンテンツ制作者によって過去に制作されたコンテンツとして履歴情報記憶部122に格納する。ただし、この例に限られず、取得部142は、コンテンツ受付部134によって受け付けられたコンテンツを履歴情報記憶部122の制作済みコンテンツに格納してもよい。
【0074】
また、取得部142は、定期的に配信サーバ30にアクセスすることで、合成コンテンツ毎の配信数を配信サーバ30から取得する。そして、取得部142は、各合成コンテンツの配信数を、かかる合成コンテンツ(制作済みコンテンツ)に対応付けて、履歴情報記憶部122の閲覧数に格納する。このとき、取得部142は、配信サーバ30から取得した合成コンテンツ毎の配信数を蓄積しておき、所定期間(例えば、1ヶ月)毎の閲覧数を履歴情報記憶部122の閲覧数に格納する。
【0075】
〔4.サービス提供処理手順〕
次に、
図8を用いて、実施形態に係るサービス提供システム1によるサービス提供処理の手順について説明する。
図8は、実施形態に係るサービス提供システム1によるサービス提供処理手順を示すシーケンス図である。なお、
図8では、1台の広告主端末20のみを示すが、実際には複数台の広告主端末20が存在する。
【0076】
図8に示すように、コンテンツ制作者は、制作者端末10を用いて企画情報及び広告枠情報をサービス提供装置100に送信する(ステップS101)。この場合、サービス提供装置100は、企画情報及び広告枠情報をオークション記憶部121に格納する。
【0077】
なお、
図8の例では、コンテンツ制作者が企画情報及び広告枠情報を同時に送信する例を示した。しかし、コンテンツ制作者は、企画情報と広告枠情報とを異なるタイミングで送信してもよい。例えば、コンテンツ制作者は、企画情報の後に広告枠情報をサービス提供装置100に送信してもよい。また、例えば、コンテンツ制作者は、上述した入稿サイトに各種情報を入力することで、企画情報及び広告枠情報をサービス提供装置100に送信してもよい。この場合、コンテンツ制作者は、最初に企画情報を入稿サイトに入力し、別の日などに広告枠情報を入稿サイトに入力してもよい。
【0078】
続いて、サービス提供装置100は、ステップS101において受信した企画情報に基づいて、かかる企画情報に対応するコンテンツの予測PV数を算出する(ステップS102)。
【0079】
続いて、サービス提供装置100は、広告主端末20からオークションページの取得要求を受信する(ステップS103)。例えば、サービス提供装置100は、
図6に例示した一覧ページを介して、オークションページの取得要求を受信する。この場合、サービス提供装置100は、コンテンツの予測PV数と、コンテンツの企画内容とが掲載されたオークションページを広告主端末20に提供する(ステップS104)。そして、サービス提供装置100は、オークションページを介して、入札価格を含む入札情報を広告主端末20から受信する(ステップS105)。このようにして、サービス提供装置100は、複数の広告主端末20から入札情報を受信する。
【0080】
そして、サービス提供装置100は、広告主端末20から受信した入札情報に基づいて、落札者を決定する(ステップS106)。例えば、サービス提供装置100は、オークション開催期間が満了した日時に最高価格を入札している広告主を落札者に決定する。そして、サービス提供装置100は、落札者から入金される落札金を管理する。この後に、サービス提供装置100は、コンテンツ制作者から制作費を請求された場合に、落札金の中から請求額をコンテンツ制作者に送金する。
【0081】
また、落札者は、広告主端末20を用いて広告データをサービス提供装置100に送信する(ステップS107)。また、コンテンツ制作者は、コンテンツを制作した場合に、制作者端末10を用いてコンテンツをサービス提供装置100に送信する(ステップS108)。
【0082】
そして、サービス提供装置100は、コンテンツ制作者から受け付けたコンテンツに、広告主から受け付けた広告データを組み込むことで合成コンテンツを生成し、生成した合成コンテンツを配信サーバ30に送信する(ステップS109)。
【0083】
〔5.変形例〕
上述した実施形態に係るサービス提供システム1は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、サービス提供システム1の他の実施形態について説明する。
【0084】
〔5−1.予測PV数の算出手法〕
上記実施形態では、サービス提供装置100が、「企画中のコンテンツとコンテンツ制作者が一致する制作済みコンテンツの閲覧数」、又は、「企画中のコンテンツとカテゴリが一致する制作済みコンテンツの閲覧数」といった予測要素に基づいて、予測PV数を算出する例を示した。しかし、サービス提供装置100の算出部141は、複数の予測要素を用いて予測PV数を算出してもよい。
【0085】
例えば、算出部141は、「企画中のコンテンツとコンテンツ制作者が一致する制作済みコンテンツの閲覧数」と、「企画中のコンテンツとカテゴリが一致する制作済みコンテンツの閲覧数」とを用いて予測PV数を算出してもよい。以下に、算出部141が、双方の予測要素から回帰モデル(以下、「PV数モデルM1」とする)を生成し、生成したPV数モデルM1から予測PV数を算出する例について説明する。
【0086】
まず、算出部141は、履歴情報記憶部122に記憶されている閲覧数を従属変数(目的変数)とし、履歴情報記憶部122に記憶されている制作者IDやカテゴリを独立変数(説明変数)として回帰分析を行うことにより、制作者IDやカテゴリによって予測PV数を表すPV数モデルM1を生成する。例えば、算出部141によって算出されるPV数モデルM1は、以下の式(1)のように表される。
【0087】
pv = a0・x0+a1・x1 ・・・ (1)
【0088】
上記式(1)のうち、「pv」は、履歴情報記憶部122に記憶されている閲覧数を示す。また、「x0」は、制作者ID毎の閲覧数の平均値を示す。
図5の例の場合、コンテンツ制作者CP11によって制作された制作済みコンテンツ「CD11」の閲覧数が「115000」であり、制作済みコンテンツ「CD12」の閲覧数が「125000」である。このため、コンテンツ制作者CP11に対応する「x0」は、「120000」となる。また、「x1」は、カテゴリ毎の閲覧数の平均値を示す。
図5の例の場合、カテゴリ「ドラマ」に対応する制作済みコンテンツ「CD11」の閲覧数が「115000」であり、制作済みコンテンツ「CD21」の閲覧数が「30000」である。このため、カテゴリ「ドラマ」に対応する「x1」は、「72500」となる。
【0089】
例えば、
図5に示した制作済みコンテンツ「CD11」の場合、閲覧数「pv」は、「115000」である。また、上記例のように、コンテンツ制作者CP11に対応する「x0」は、「120000」であり、カテゴリ「ドラマ」に対応する「x1」は、「72500」である。この場合、上記式(1)は、以下の式(2)のように表される。
【0090】
pv = a0・x0+a1・x1 ・・・ (1)
115000= a0・(120000)+a1・(72500) ・・・ (2)
【0091】
算出部141は、制作済みコンテンツ「CD12」や「CD21」についても、上記式(2)と同様の式を求める。そして、算出部141は、各制作済みコンテンツに対応する式を回帰分析することで、各式を近似的に満たすような「a0」及び「a1」を算出し、算出した「a0」及び「a1」を上記式(1)に適用することで、PV数モデルM1を生成する。
【0092】
そして、算出部141は、企画受付部131によって企画情報が受け付けられた場合に、上記式(1)で表されるPV数モデルM1を用いて、予測PV数を算出する。具体的には、算出部141は、上記式(1)の「x0」に、企画情報を送信したコンテンツ制作者に対応する制作済みコンテンツの閲覧数の平均値を代入する。また、算出部141は、上記式(1)の「x1」に、企画情報に含まれるカテゴリに対応する制作済みコンテンツの閲覧数の平均値を代入する。これにより、算出部141は、企画情報によって示されるコンテンツの予測PV数を算出する。
【0093】
このように、サービス提供装置100は、複数の予測要素を用いることで、予測PV数を高精度に算出することができる。この結果、サービス提供装置100は、広告主に対して、より高い付加価値のあるサービスを提供することができる。
【0094】
なお、上記式(1)では、線形モデルを例に挙げたが、算出部141は、線形モデルではなく、下記式(3)のような「log linear」モデルを用いてもよい。
【0095】
pv = 1/{1+exp(−(a0・x0+a1・x1))} ・・・ (3)
【0096】
〔5−2.予測PV数の更新(1)〕
また、上述してきたサービス提供装置100の企画受付部131は、コンテンツ制作者から、企画情報を段階的に複数回にわたって受け付けてもよい。この場合、算出部141は、企画受付部131によって新たな企画情報が受け付けられるたびに、新たな企画情報に対応する制作済みコンテンツの閲覧数に基づいて予測PV数を算出してもよい。この場合、算出部141は、オークション記憶部121に記憶されている予測PV数を、新たに算出した予測PV数に更新する。また、サービス提供部132は、算出部141によって新たに算出された予測PV数を提示するとともに、オークションサービスを提供する。この点について
図9を用いて説明する。
【0097】
図9は、変形例に係るサービス提供処理の一例を示す図である。
図9に示すように、コンテンツ制作者CP11は、制作者端末10を用いて、最初に企画情報PD1をサービス提供装置100に送信する。企画情報PD1には、コンテンツの種別に関する情報が含まれるものの、その他の情報(監督、出演者、企画概要など)は含まれない。この場合に、算出部141は、企画情報PD1に基づいて、コンテンツ制作者CP11が企画しているコンテンツの予測PV数を算出する。例えば、算出部141は、コンテンツ制作者CP11が過去に制作した制作済みコンテンツの閲覧数を用いて予測PV数を算出する。
【0098】
この後に、サービス提供装置100のサービス提供部132は、オークションサービスの提供を開始する。この時点では、サービス提供部132は、「企画中のコンテンツとコンテンツ制作者が一致する制作済みコンテンツの閲覧数」といった予測要素から算出される予測PV数をオークションページに掲載する。
【0099】
続いて、コンテンツ制作者CP11は、企画情報PD2をサービス提供装置100に送信する。企画情報PD2には、コンテンツの種別だけなく、企画概要に関する情報が含まれる。すなわち、企画情報PD2には、企画情報PD1を補充する情報が含まれる。この場合に、算出部141は、企画情報PD2に基づいて、予測PV数を新たに算出する。例えば、算出部141は、上述したPV数モデルM1を用いて、予測PV数を算出する。すなわち、算出部141は、企画情報PD1を受け付けた時点よりも多くの予測要素を用いて予測PV数を算出する。このため、算出部141は、企画情報PD1を受け付けた時点よりも、予測PV数を高精度に算出することができる。そして、サービス提供部132は、この後に広告主端末20に配信するオークションページには、算出部141によってPV数モデルM1から算出された予測PV数を掲載する。
【0100】
このように、サービス提供装置100は、企画情報を段階的に複数回にわたって受け付けてもよい。これにより、サービス提供装置100は、コンテンツ制作者にとって実用的なオークションサービスを実現することができる。例えば、コンテンツ制作者は、企画内容を十分に検討できていない場合であっても、企画内容の簡易版をサービス提供装置100に送信することで、オークションを開催させることができる。そして、サービス提供装置100は、企画情報を段階的に受け付ける場合には、企画情報を受け付けるたびに予測PV数を更新する。これにより、サービス提供装置100は、企画情報が充実するたびに、的中率の高い予測PV数を広告主(入札者)に提供することができる。
【0101】
〔5−3.予測PV数の更新(2)〕
また、
図9では、サービス提供装置100が、企画情報を段階的に受け付ける場合に予測PV数を更新する例を示した。しかし、サービス提供装置100は、企画情報を段階的に受け付けない場合であっても、予測PV数を更新してもよい。具体的には、算出部141は、サービス提供部132によってオークションサービスが提供されている最中に、入札数又は最高入札価格などのオークション情報に対応する制作済みコンテンツの閲覧数に基づいて予測PV数を定期的に算出してもよい。この場合、サービス提供部132は、算出部141によって新たに算出された予測PV数を提示するとともに、オークションサービスを提供する。この点について
図10を用いて説明する。
【0102】
図10は、変形例に係るオークション記憶部123の一例を示す図である。変形例に係るサービス提供装置100は、
図4に示したオークション記憶部121の代わりに、
図10に示したオークション記憶部123を有する。
図10に示すように、オークション記憶部123は、オークション情報の一例として、「総入札数」、「総落札価格」といった情報を記憶する。なお、
図10では図示することを省略したが、オークション記憶部123は、
図4に示した「企画内容」、「広告枠情報」、「オークション期間」、「現在価格」、「入札者ID」、「終了日時」についても記憶する。
【0103】
「総入札数」は、企画IDに対応する各オークションに入札された入札数の合計を示す。「総落札価格」は、企画IDに対応する各オークションにおける落札価格の総額を示す。これらの「総入札数」及び「総落札価格」は、企画IDに対応する全てのオークションが終了した後に、サービス提供部132によって格納される。
図10では、企画ID「P11」及び「P12」に対応する各オークションは終了しており、企画ID「P101」に対応する各オークションは終了していない例を示す。すなわち、
図10に示したオークション記憶部123は、企画ID「P11」及び「P12」に対応する各種情報を履歴情報として記憶する。
【0104】
ここで、算出部141は、オークション記憶部123に記憶されている終了済みのオークションに基づいて、総入札数や総落札価格から予測PV数を算出するための回帰モデル(以下、「PV数モデルM2」とする)を生成する。例えば、算出部141は、履歴情報記憶部122に記憶される閲覧数を従属変数(目的変数)とし、オークション記憶部123に記憶されている総入札数や総落札価格を独立変数(説明変数)として回帰分析を行うことにより、総入札数や総落札価格によって予測PV数を表すPV数モデルM2を生成する。
【0105】
そして、算出部141は、オークションサービスの提供を開催した後に、PV数モデルM2を用いて予測PV数を定期的に更新する。以下、
図10に示した企画ID「P101」を例に挙げて、予測PV数の更新処理について説明する。なお、ここでは、企画ID「P101」に対応する各オークションが開催中であるものとする。
【0106】
まず、算出部141は、企画ID「P101」に対応するオークションID「AU11」〜「AU15」によって識別される開催中の各オークションにおける総入札数と、現在価格の総額(以下、「総入札価格」とする)とを算出する。例えば、これらの総入札数及び総入札価格は、オークション開催中にサービス提供部132によって所定の記憶部(オークション記憶部123等であってもよい)に一時的に記憶される。
【0107】
そして、算出部141は、算出した総入札数に基づいて、開催中の各オークションが終了した場合における総入札数を予測する。具体的には、算出部141は、オークションの開催期間と、オークション開催日から現在日までの経過日数とに基づいて、オークション終了時における総入札数及び総落札価格を予測する。例えば、算出部141は、過去に開催されたオークションの履歴に基づいて、オークションの開催期間及び経過日数から総入札数を予測することができる。一例を挙げて説明すると、サービス提供装置100は、過去に開催されたオークションに関するオークション履歴情報として、各オークションにおける開催期間と、経過日数毎の総入札数及び総入札価格とを記憶しているものとする。この場合、算出部141は、オークション履歴情報に記憶されている開催期間及び経過日数と総入札数及び総入札価格との関係性を分析することで、開催中の各オークションにおける開催期間及び経過日数から、かかる開催中の各オークションが終了した場合における総入札数及び総入札価格を予測することができる。そして、算出部141は、予測した総入札数及び総落札価格をPV数モデルM2に代入することで予測PV数を算出する。
【0108】
このように、サービス提供装置100は、オークションサービスの提供中に、オークションに関する各種情報(入札数や入札価格)に基づいて、予測PV数を順次算出してもよい。ここで、企画内容が優れている場合には、多くのユーザにコンテンツが閲覧されることが予想されるので、オークションの入札数や落札価格は増大する傾向にある。そして、実際に企画内容が優れている場合には、一般的に多くのユーザにコンテンツが閲覧される傾向にある。すなわち、オークション開催中に算出部141によって予測される総入札数及び総落札価格は、企画内容の評価指標を示すと言える。そして、上記のPV数モデルM2は、企画内容の評価指標と実際の閲覧数との関係を示すといえる。このようなことから、算出部141は、PV数モデルM2を用いて予測PV数を高精度に算出することができる。
【0109】
〔5−4.予測処理に用いる予測要素〕
また、上記実施形態では、サービス提供装置100が、予測PV数を算出する際に、「企画中のコンテンツとコンテンツ制作者が一致する制作済みコンテンツの閲覧数」や、「企画中のコンテンツとカテゴリが一致する制作済みコンテンツの閲覧数」や、「総入札数」や、「総落札価格」などを用いる例を示した。しかし、サービス提供装置100の算出部141は、これらの予測要素以外の予測要素を用いて、予測PV数を算出してもよい。
【0110】
例えば、算出部141は、「企画中のコンテンツと監督が一致する制作済みコンテンツの閲覧数」や、「企画中のコンテンツと出演者が一致する制作済みコンテンツの閲覧数」や、「企画中のコンテンツと再生時間が同等である制作済みコンテンツの閲覧数」や、「企画中のコンテンツに設定される広告枠の数が同等(所定数の範囲内)である制作済みコンテンツの閲覧数」や、「企画中のコンテンツに設定される広告枠の位置が類似する制作済みコンテンツの閲覧数」などの予測要素を用いて予測PV数を算出してもよい。この場合、算出部141は、これらの予測要素を用いてPV数モデルを生成し、生成したPV数モデルから予測PV数を算出する。
【0111】
〔5−5.期間毎の予測PV数〕
また、上述してきたサービス提供装置100は、所定期間毎の予測PV数を算出してもよい。例えば、算出部141は、合成コンテンツが配信されてから1ヶ月が経過するたびに予測PV数を算出する。この点について、
図5の例を用いて説明する。
【0112】
図5に示したように、履歴情報記憶部122は、1ヶ月毎の閲覧数を記憶する。算出部141は、企画受付部131によって企画情報が受け付けられた場合に、企画情報を送信したコンテンツ制作者によって過去に制作された制作済みコンテンツを特定する。さらに、算出部141は、特定した制作済みコンテンツに対応する閲覧数のうち、かかる制作済みコンテンツが配信されてから最初の1ヶ月が経過するまでの期間における閲覧数を取得する。そして、算出部141は、各制作済みコンテンツに対応する最初の1ヶ月間における閲覧数の平均値等を、企画受付部131によって受け付けられた企画情報に対応するコンテンツにおける最初の1ヶ月間の予測PV数とする。同様にして、算出部141は、各制作済みコンテンツにおける1ヶ月間毎の閲覧数を用いて、企画情報に対応するコンテンツにおける1ヶ月毎の予測PV数を算出する。この場合、サービス提供部132は、算出部141によって算出された1ヶ月毎の予測PV数が掲載されたオークションページを生成する。このとき、サービス提供部132は、1ヶ月毎の予測PV数を表すグラフをオークションページに掲載してもよい。
【0113】
なお、上記例では、1ヶ月毎の予測PV数を算出する例を示した。しかし、算出部141は、1ヶ月毎ではなく所定期間(例えば、1週間、2週間、2ヶ月など)毎の予測PV数を算出してもよい。また、上記例では、算出部141が、「企画中のコンテンツとコンテンツ制作者が一致する制作済みコンテンツの閲覧数」を用いて予測PV数を算出する例を示した。しかし、所定期間毎の予測PV数を算出する実施形態は、上記〔5−1.予測PV数の算出手法〕や〔5−2.予測PV数の更新(1)〕や〔5−3.予測PV数の更新(2)〕や〔5−4.予測処理に用いる予測要素〕にも適用することができる。すなわち、算出部141は、「企画中のコンテンツとカテゴリが一致する制作済みコンテンツの閲覧数」や、「総入札数」や、「総落札価格」などを用いて、所定期間毎の予測PV数を算出してもよい。
【0114】
このように、サービス提供装置100は、所定期間毎の予測PV数を算出することで、企画中のコンテンツにおける予測PV数の推移を広告主に提供することができる。例えば、広告主によっては、長期にわたって平均的なPV数が得られるコンテンツに広告を表示することを望む場合がある。また、例えば、広告主によっては、配信直後に大量なPV数が短期的に得られるコンテンツに広告を表示することを望む場合がある。サービス提供装置100は、所定期間毎の予測PV数を算出することで、このような広告主に対して入札時に参考となる情報を提供することができる。この結果、サービス提供装置100は、付加価値のあるサービスを広告主に提供することができる。
【0115】
〔5−6.PV保証〕
また、上述してきたサービス提供装置100は、広告がユーザに閲覧される回数(すなわち、合成コンテンツの配信数)を落札者に対して保証するオークションサービスを提供してもよい。
【0116】
例えば、サービス提供部132は、算出部141によって算出された予測PV数から所定の割合を減算したPV数(例えば、2割減)を広告主に保証してもよい。一例を挙げると、算出部141によって算出された予測PV数が「100000」であった場合、サービス提供部132は、予測PV数「100000」の2割減である「80000」を保証PV数としてもよい。このとき、サービス提供部132は、保証PV数を達成する期限を設定してもよい。例えば、サービス提供部132は、保証PV数を達成する期限として、合成コンテンツの配信開始日から所定日までの期間を設定する。
【0117】
この場合、サービス提供部132は、保証PV数が掲載されたオークションページを生成する。
図11に、変形例に係るサービス提供部132によって生成されるオークションページW30の一例を示す。
図11に示す例のように、サービス提供部132は、オークションページW30の入札表示欄R12に、算出部141によって算出された予測PV数を掲載するとともに、予測PV数に基づいて算出された保証PV数を掲載する。
図11では、合成コンテンツの配信が開始されてから6ヶ月経過するまでの間に、10万のPV数を保証する例を示す。
【0118】
このように、サービス提供装置100は、PV数を保証するオークションサービスを提供することで、広告主に安心して入札させることができる。上記の通り、サービス提供装置100によって提供されるオークションサービスは、企画段階のコンテンツに広告を表示する権利が落札対象である。このため、入札者である広告主は、入札時にはコンテンツの配信回数を予測することが困難である。しかし、サービス提供装置100は、PV数を保証することで、広告主に安心して入札させることができるので、付加価値の高いサービスを広告主に提供することができる。
【0119】
なお、サービス提供装置100は、PV数を保証する場合には、PV数を保証できたか否かに応じて、落札者である広告主に金銭的な対応を行ってもよい。この点について、
図12を用いて説明する。
図12は、変形例に係る課金処理の一例を示す図である。
図12の例では、保証PV数が10万であるものとする。ここでは、保証PV数は、合成コンテンツの配信が開始されてから所定日までの保証期間に達成すべきPV数であるものとする。
【0120】
ここで、
図12のケースXに示すように、保証期間における実際の広告データのPV数(以下、「実PV数」とする)が8万であったものとする。この場合、サービス提供装置100の落札金管理部133は、保証PV数から実PV数を減算した不足PV数N1を算出する。そして、落札金管理部133は、不足PV数N1に応じて、落札者である広告主に対して、落札金の一部又は全部に相当する返金額を算定する。例えば、落札金管理部133は、不足PV数N1に所定値を乗算した額を返金額として算定する。
【0121】
一方、
図12のケースYに示すように、保証期間における実PV数が13万であったものとする。この場合、落札金管理部133は、実PV数から保証PV数を減算した超過PV数N2を算出する。そして、落札金管理部133は、超過PV数N2に応じて、落札者である広告主に追加で課金する追加課金額を算定してもよい。例えば、落札金管理部133は、超過PV数に所定値を乗算した額を追加課金額として算定する。
【0122】
なお、サービス提供装置100は、保証期間に実PV数が保証PV数を超えた時点で、広告データの配信を停止するよう制御してもよい。具体的には、サービス提供装置100の生成部135は、例えば、落札者である広告主の広告データG1が組み込まれた合成コンテンツCD11と、広告データG1が組み込まれていない合成コンテンツCD12とを生成する。このとき、生成部135は、広告データG1の代わりにコンテンツ制作者によって提供される広告データを組み込んだ合成コンテンツCD12を生成してもよいし、広告データG1が組み込まれる広告枠がスキップされる合成コンテンツCD12を生成してもよい。そして、サービス提供装置100は、保証PV数とともに、合成コンテンツCD11及びCD12を配信サーバ30に送信する。これにより、配信サーバ30は、実PV数が保証PV数に達するまでは、広告データG1が組み込まれた合成コンテンツCD11をユーザ端末40に配信する。一方、配信サーバ30は、実PV数が保証PV数に達した後には、広告データG1が組み込まれていない合成コンテンツCD12をユーザ端末40に配信する。
【0123】
〔5−7.PV数の予測確度〕
また、上述してきたサービス提供装置100は、予測PV数が的中する確率である予測確度を算出してもよい。例えば、算出部141は、過去に制作された制作済みコンテンツに対して過去に算出した予測PV数と、過去に予測PV数を算出した際に用いた予測要素と、制作済みコンテンツの実PV数と、予測PV数と実PV数との誤差である誤差PV数とを予測履歴情報として所定の記憶部に記憶しておく。そして、算出部141は、企画中のコンテンツの予測PV数を算出した場合に、かかる予測PV数を算出する際に用いた予測要素に対応する誤差PV数を予測履歴情報から取得する。そして、算出部141は、予測履歴情報から取得した誤差PV数に基づいて、予測PV数の予測確度を算出する。例えば、算出部141は、予測履歴情報から取得した誤差PV数の平均値が小さいほど高い予測確度を算出し、誤差PV数の平均値が大きいほど低い予測確度を算出する。
【0124】
この場合、サービス提供部132は、予測確度が掲載されたオークションページを生成する。
図13に、変形例に係るサービス提供部132によって生成されるオークションページW40の一例を示す。
図13に示す例のように、サービス提供部132は、オークションページW40の入札表示欄R12に、算出部141によって算出された予測PV数及び予測確度を掲載する。
図13では、予測PV数が12万であり、かかる予測PV数の予測確度が80%である例を示す。
【0125】
なお、算出部141は、算出した予測PV数と、予測履歴情報から取得した誤差PV数とを用いて、所定のPV数毎に、かかるPV数に達する達成確率を算出してもよい。例えば、算出部141は、算出した予測PV数に対応する予測確度を基準の達成確率とする。そして、算出部141は、算出した予測PV数に所定数を加算又は減算した予測PV数毎に、加算値又は減算値が大きいほど基準の達成確率から乖離した達成確率を求める。この場合、サービス提供部132は、予測PV数毎の達成確率が掲載されたオークションページを生成してもよい。このとき、サービス提供部132は、予測PV数と達成確率との関係を表すグラフをオークションページに掲載してもよい。一例を挙げると、算出部141は、企画中のコンテンツに対する予測PV数として「12万」を算出するとともに、かかる予測PV数「12万」の予測確度(すなわち、基準の達成確率)として「80%」を算出したものとする。そして、算出部141は、予測PV数「12万」から「2万」を減算した予測PV数「10万」の達成確率を算出するものとする。この場合、算出部141は、「12万」に対する「10万」の割合である「0.83=(10万/12万)」を算出し、かかる割合「0.83」に基準の達成確率「80%」を乗算することで、予測PV数「10万」の達成確率「66.6%」を算出する。同様にして、算出部141は、予測PV数「6万」、「8万」、「14万」、「16万」、「18万」に対応する達成確率を算出する。そして、サービス提供部132は、算出部141によって算出された予測PV数毎の達成確率をオークションページに掲載する。
【0126】
このように、サービス提供装置100は、予測PV数の予測確度をオークションページに掲載することで、コンテンツの企画段階でオークションを開催する場合であっても、入札するリスクを可視化することができるので、付加価値の高いサービスを広告主に提供することができる。
【0127】
〔5−8.予測確度とPV保証〕
また、サービス提供装置100は、
図11及び
図12の例のようにPV数を保証する場合には、予測確度に基づいてPV数を保証するか否かを決定してもよい。例えば、サービス提供部132は、予測確度が所定の確度閾値以上である場合に限って、PV数を保証するPV保証サービスを提供してもよい。これにより、サービス提供装置100は、保証可能な確率が高いPV数を広告主に提示することができるので、付加価値のあるサービスを広告主に提供することができる。
【0128】
ここで、上述した
図9又は
図10の例のように、サービス提供装置100が予測PV数を定期的に更新する場合、オークション開催中に予測確度が確度閾値以上となる場合もある。このとき、サービス提供部132は、オークション開催中に予測確度が確度閾値以上となった場合であっても、オークション期間の途中からPV保証サービスの提供を開始することはない。これは、オークション期間の途中にPV保証サービスを提供すると、PV保証サービスの提供開始前にリスクを負って入札していた広告主に対して不公平となるからである。ただし、サービス提供部132は、オークションの開催中に予測確度が確度閾値以上となった場合であっても、かかるオークションが成立せずに再度開催することとなった場合には、再開催時におけるオークションではPV保証サービスを最初から提供してもよい。
【0129】
〔5−9.配信後の予測処理〕
また、上述してきたサービス提供装置100は、配信サーバ30によって合成コンテンツがユーザに配信された後であっても、上述してきた各種の予測PV数(例えば、月毎の予測PV数など)を算出してもよい。そして、サービス提供装置100は、合成コンテンツの配信後に算出した予測PV数を、かかる合成コンテンツに広告データが組み込まれている広告主に通知してもよい。これにより、サービス提供装置100は、合成コンテンツの配信後であっても、付加価値のあるサービスを広告主に提供することができる。
【0130】
なお、算出部141は、合成コンテンツの配信後に予測PV数を算出する場合には、上述してきた予測要素以外の予測要素を用いることができる。例えば、算出部141は、「前日の実PV数」や「前日までの実PV数の平均値」から予測PV数を算出してもよい。
【0131】
〔5−10.手数料〕
また、上述してきたサービス提供装置100は、オプションサービスとして予測PV数を広告主に提示してもよい。例えば、サービス提供部132は、所定の手数料を支払った広告主に対してのみ予測PV数が掲載されたオークションページを提供してもよい。
【0132】
〔5−11.コンテンツの種類〕
また、上述した実施形態では、コンテンツとして、主に動画を一例に挙げて説明した。しかし、コンテンツの種類は、動画に限られない。例えば、上述してきたコンテンツは、ゲーム等のアプリケーションや、電子書籍や、ウェブログ等のウェブページであってもよい。例えば、コンテンツ制作者は、ゲームや、電子書籍や、専門的なウェブページの制作を企画している場合に、上述してきたオークションサービスを利用することができる。
【0133】
ここで、
図14に、変形例に係るコンテンツの一例を示す。
図14では、コンテンツがゲームである例を示す。
図14の例では、コンテンツ制作者が、キャラクターのアイコンを用いたゲームの制作を企画する。そして、このコンテンツ制作者は、複数種類のアイコンのうち、3個のアイコンを広告枠として設定する。このように、上述してきたオークションサービスは、ゲーム等のコンテンツにも適用することができる。
【0134】
なお、
図14の例の場合、コンテンツ制作者は、プロダクトプレイスメントと同様に、落札者である広告主から宣伝用のアイコン画像等を受け取り、受け取ったアイコン画像等を用いてゲームを制作する。このため、コンテンツ制作者が、広告データを含む合成コンテンツ(ここの例では、ゲーム)を制作することになる。
【0135】
〔5−12.プログラム〕
また、上述してきた実施形態に係るサービス提供装置100は、例えば
図15に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図15は、サービス提供装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0136】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0137】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網50を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、通信網50を介して他の機器へ送信する。
【0138】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0139】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0140】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係るサービス提供装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、オークション記憶部121や履歴情報記憶部122内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを、記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信網50を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0141】
〔5−13.その他〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0142】
例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。また、例えば、上述した各実施形態では、同一のコンテンツに複数の広告枠が設定される例を示したが、同一のコンテンツに1個の広告枠が設定されてもよい。
【0143】
また、上記実施形態では、コンテンツ制作者がコンテンツに広告枠の再生位置や再生時間などを設定する例を示した。しかし、サービス提供装置100は、コンテンツ制作者から企画情報のみを受け付け、広告枠情報については受け付けなくてもよい。この場合、サービス提供装置100は、例えば予め決められている再生位置や再生時間の広告枠をコンテンツに設定する。
【0144】
また、上記実施形態では、サービス提供装置100が合成コンテンツを生成する例を示したが、合成コンテンツの生成処理は、配信サーバ30等の他の装置によって行われてもよい。このような場合には、
図3に示したサービス提供装置100は、生成部135等を有しなくてもよい。
【0145】
また、例えば、上述した各実施形態では、コンテンツに広告データが組み込まれた合成コンテンツがユーザ端末40に配信される例を示したが、広告データは、ユーザ端末40によってコンテンツが表示又は再生されるたびに、
図2では図示しない広告サーバ(アドサーバ等と呼ばれる)によってユーザ端末40に配信されてもよい。具体的には、サービス提供装置100の生成部135は、コンテンツの広告枠に、広告サーバへのアクセス情報(例えば、URL:Uniform Resource Locator)を組み込むことで合成コンテンツを生成してもよい。この場合、ユーザ端末40は、広告枠に設定されているアクセス情報に基づいて広告サーバにアクセスする。そして、広告サーバは、ユーザ端末40からアクセスされた場合に、コンテンツに組み込まれる広告データをユーザ端末40に配信する。このとき、広告サーバは、例えば、アクセス元ユーザのユーザ属性に基づいて、配信対象の広告データを選定する。そして、ユーザ端末40は、広告サーバから取得した広告データをコンテンツの広告枠に表示する。また、この例の場合、広告主は、広告データとして、広告である動画像や静止画像等にアクセスするためのアクセス情報をサービス提供装置100に送信してもよい。
【0146】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、
図3に示した企画受付部131とコンテンツ受付部134は統合されてもよい。また、例えば、上述してきたサービス提供装置100は、配信サーバ30と統合されてもよい。
【0147】
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0148】
〔6.効果〕
上述してきたように、実施形態に係るサービス提供装置100は、企画受付部131と、算出部141と、サービス提供部132とを有する。企画受付部131は、コンテンツ制作者によって企画されたコンテンツの企画内容を示す企画情報を受け付ける。算出部141は、コンテンツがユーザに閲覧される回数の予測値である予測PV数(予測閲覧数の一例に相当)を算出する。サービス提供部132は、算出部141によって算出された予測PV数と、企画受付部131によって受け付けられた企画情報とを提示するとともに、コンテンツに広告を表示する権利を落札対象とするオークションサービスを提供する。
【0149】
これにより、実施形態に係るサービス提供装置100は、コンテンツの企画段階でオークションを開催する場合であっても、入札者である広告主に対して広告がユーザに閲覧される予測回数を把握させることができる。この結果、サービス提供装置100は、付加価値のあるサービスを広告主に提供することができる。
【0150】
また、実施形態に係るサービス提供装置100において、算出部141は、企画受付部131によって企画情報が受け付けられた場合に、コンテンツ制作者によって過去に制作されたコンテンツの閲覧数に基づいて、予測PV数を算出する。
【0151】
これにより、実施形態に係るサービス提供装置100は、過去の実績から予測PV数を高精度に算出することができるので、付加価値の高いサービスを広告主に提供することができる。
【0152】
また、実施形態に係るサービス提供装置100において、算出部141は、企画受付部131によって企画情報が受け付けられた場合に、過去に制作されたコンテンツである制作済みコンテンツのうち、企画情報に対応する制作済みコンテンツの閲覧数に基づいて、予測PV数を算出する。
【0153】
これにより、実施形態に係るサービス提供装置100は、過去の実績から予測PV数を高精度に算出することができるので、付加価値の高いサービスを広告主に提供することができる。
【0154】
また、実施形態に係るサービス提供装置100において、企画受付部131は、企画情報を段階的に複数回にわたって受け付ける。また、算出部141は、企画受付部131によって新たな企画情報が受け付けられるたびに、新たな企画情報に対応する制作済みコンテンツの閲覧数に基づいて、予測PV数を新たに算出する。また、サービス提供部132は、算出部141によって新たに算出された予測PV数を提示するとともに、オークションサービスを提供する。
【0155】
これにより、実施形態に係るサービス提供装置100は、企画情報を段階的に受け付ける場合に、最新の企画情報を用いて予測PV数を高精度に算出することができるので、付加価値の高いサービスを広告主に提供することができる。
【0156】
また、実施形態に係るサービス提供装置100において、算出部141は、サービス提供部132によってオークションサービスが提供されている最中に、過去に制作されたコンテンツである制作済みコンテンツのうち、オークションサービスにおける入札数又は最高入札価格を含むオークション情報に対応する制作済みコンテンツの閲覧数に基づいて、予測PV数を算出する。
【0157】
これにより、実施形態に係るサービス提供装置100は、最新のオークション情報を用いて予測PV数を高精度に算出することができるので、付加価値の高いサービスを広告主に提供することができる。
【0158】
また、実施形態に係るサービス提供装置100において、サービス提供部132は、算出部141によって算出された予測PV数に基づいて、企画情報に対応するコンテンツにおける所定の閲覧数を落札者に対して保証するオークションサービスを提供する。
【0159】
これにより、実施形態に係るサービス提供装置100は、広告主に安心して入札させることができるので、付加価値の高いサービスを広告主に提供することができる。
【0160】
また、実施形態に係るサービス提供装置100は、企画情報に対応するコンテンツの実PV数がサービス提供部132によって保証された保証PV数に達しない場合に、保証PV数と実際の実PV数との差異に応じて、落札者に返金する返金額を算定する落札金管理部133を有する。
【0161】
これにより、実施形態に係るサービス提供装置100は、広告主に安心して入札させることができるので、付加価値の高いサービスを広告主に提供することができる。
【0162】
また、実施形態に係るサービス提供装置100において、算出部141は、過去に制作されたコンテンツである制作済みコンテンツに対して過去に算出した予測PV数と、制作済みコンテンツの実PV数とに基づいて、企画情報に対応するコンテンツに対して算出した予測PV数の予測確度を算出する。また、サービス提供部132は、算出部141によって算出された予測PV数及び予測確度を提示するとともに、オークションサービスを提供する。
【0163】
これにより、実施形態に係るサービス提供装置100は、企画段階で入札するリスクを可視化することができるので、付加価値の高いサービスを広告主に提供することができる。
【0164】
また、実施形態に係るサービス提供装置100において、サービス提供部132は、算出部141によって算出された予測確度が所定の確度閾値以上である場合に、算出部141によって算出された予測PV数に基づいて、企画情報に対応するコンテンツにおける所定の閲覧数を保証するオークションサービスを提供する。
【0165】
これにより、実施形態に係るサービス提供装置100は、保証可能な確率が高いPV数を広告主に提示することができるので、付加価値の高いサービスを広告主に提供することができる。
【0166】
また、実施形態に係るサービス提供装置100において、算出部141は、所定の期間毎に、予測PV数を算出する。また、サービス提供部132は、算出部141によって算出された所定の期間毎の予測PV数を提示するとともに、オークションサービスを提供する。
【0167】
これにより、実施形態に係るサービス提供装置100は、予測PV数の推移を広告主に提供することができるので、付加価値の高いサービスを広告主に提供することができる。
【0168】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0169】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、企画受付部は、企画受付手段や企画受付回路に読み替えることができる。