(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
〔第1実施形態〕
以下、
図1〜7を参照して、本発明の実施形態について説明すると以下のとおりである。
図2は、本発明の一実施形態(第1実施形態)に係るレンズ駆動装置の斜視図である。
図3は、レンズ駆動装置の分解斜視図である。
【0014】
(レンズ駆動装置の外観および概略的構成)
まず、
図2を用いて、レンズ駆動装置の外観および概略的構成について説明する。
図2に示すとおり、レンズ駆動装置1は、レンズバレル2を光軸L方向に移動させるためのものである。レンズ駆動装置1は、例示的には、駆動源(駆動方法)として、ボイス・コイル・モータ(VCM)を使用したVCM方式のレンズ駆動装置である。レンズ駆動装置1が、センサ基板(図示せず)、および、撮像素子(図示せず)と組み合わされることによって、カメラモジュールが構成される。このようなカメラモジュールは、例えば、携帯電話機や、タブレット型PC(Personal Computer)などの電子機器に搭載される。
【0015】
図2に示すように、レンズ駆動装置1は、略四角柱状に形成されている。レンズ駆動装置1は、概略的には、レンズバレル2をはじめとする各種部品を格納するためのヨーク3と、センサ基板への取り付け基部となるベース11と、2つの端子10と、を有する構成である。
【0016】
以下では、レンズ駆動装置1の光軸Lの被写体方向を「上」方向、被写体方向と逆方向を「下」方向とする。また、光軸Lに垂直な面を水平面とする。また、レンズ駆動装置1において2つの端子10が取り付けられる面を前面と称し、2つの端子10が取り付けられる面に対向する面を背面と称する。前面および背面の垂線と、光軸Lに対して垂直な方向を左右方向とする。
【0017】
ヨーク3は、レンズ駆動装置1の上面と、側面の大部分とを構成する。すなわち、ヨーク3は、後述する磁石6との間で磁気回路を形成するのに用いるだけでなく、レンズ駆動装置1の内部機構を収納するためのカバー部材としても用いている。ヨーク3の4つの側面は、例示的に、対向する側面が略平行になるよう構成されている。また、ヨーク3の上面には、円形の開口部が設けられ、これによりレンズバレル2等が外部(例えば、被写体)に対して露出するようになっている。また、ヨーク3は、ベース11の上部を覆うように設けられる。なお、
図2に示すヨーク3の形状はあくまで例示的なものであり、ヨーク3の内部に収められる内部機構の形状に合わせて変形可能である。
【0018】
ベース11は、レンズ駆動装置1の底面と、側面の一部分とを構成する。ベース11の下部には、センサ基板(図示せず)が配置される。ベース11は、
図3に示すように、レンズバレル2から通して入射する光を通過させるため開口されている。また、ベース11には、2つの端子10が取り付けられている。
【0019】
2つの端子10は、ベース11の一辺の端部において、左右に離間して設けられる。2つの端子10は、ベース11の下部に配置されるセンサ基板と、電気的に接続される。
【0020】
センサ基板は、撮像素子やクロック発生源などの電子部品を搭載する。撮像素子は、センサ基板において、レンズバレル2の下方、かつ光軸L上に配置され、レンズバレル2を通して入射する光を電気信号に変換する。撮像素子は、例えば、CCD(charge coupled device)型イメージセンサ、CMOS(complementary metal oxide semiconductor)型イメージセンサ等により構成される。
【0021】
なお、ヨーク3およびベース11は、例示的に、上下方向から見たときに略正方形になるように構成している。
【0022】
(レンズ駆動装置の内部機構および詳細構成)
次に、
図3を用いて、レンズ駆動装置1の内部機構および詳細構成について説明する。
図3に示すとおり、レンズ駆動装置1のヨーク3には、上方から下方にかけて、スペーサ4、上側板バネ5、可動レンズユニット12、および下側板バネ9が、順に組み立てられた状態で収納される。なお、以下では、上側板バネ5および下側板バネ9を区別せずに総称する際には、“一対の板バネ5、9”と称する。
【0023】
可動レンズユニット12は、レンズバレル2と、レンズバレル2を保持するレンズホルダ8と、このレンズホルダ8の外周に位置するように固定された駆動コイル7と、この駆動コイル7の外周に配置された磁石6とを備える。
【0024】
レンズホルダ8は、レンズバレル2を保持するための筒状の部材である。レンズホルダ8は、例示的に、上下方向から見たときの内周面の形状が略円形状となり、上下方向から見たときの外周面の形状が略正八角形となるように形成している。
【0025】
駆動コイル7は、下側板バネ9と電気的に接続され(詳細は後述)、下側板バネ9から電力の供給を受けて、磁石6との作用で可動レンズユニット12の駆動力を生じさせる。また、駆動コイル7の形状は、例示的に、レンズホルダ8の外周を囲むように、レンズホルダ8より一回り大きい筒状としている。また、駆動コイル7は、上下方向から見たとき上下の端部が略八角形となるように形成されている。
【0026】
磁石6は、例示的に、略三角柱状の4つの部材から構成している。これら4つの部材は、ヨーク3の側面と、コイル7の外周との間に形成される空間に配置される。すなわち、4つの部材は、ヨーク3の2つの対角線上に対向するように配置される。
【0027】
レンズホルダ8の光軸方向両側には、一対の板バネ5、9が設けられる。
【0028】
一対の板バネ5、9は、レンズホルダ8を径方向に位置決めした状態で光軸方向に変位可能に支持する。
【0029】
上側板バネ5は、外周側の枠の部分をスペーサ4に固定される。スペーサ4は、ヨーク3の内側上面に固定されている。
【0030】
上側板バネ5および下側板バネ9は、例えば、ステンレス鋼やベリリウム銅などの導電性の金属からなる。そして、上側板バネ5および下側板バネ9は、所定の薄板に対するプレス加工、あるいはフォトリソグラフィ技術を用いたエッチング加工により製造される。
【0031】
(下側板バネの構成)
図4に示すように、下側板バネ9は2つのパーツ91および92から構成される。まず、パーツ91および92の間で共通の構成について、パーツ91を中心に説明する。なお、括弧書きの符号はパーツ92の対応する部材番号を示す。
【0032】
パーツ91(92)は、ベース11に固定されるベース固定部911(921)と、レンズホルダ8(すなわち、可動レンズユニット12)を固定するレンズホルダ固定部912(922)と、2つのアーム部913(923)と、を有する構成である。
【0033】
ベース固定部911(921)とレンズホルダ固定部912(922)とは、2つのアーム部913(923)によって接続される。また、ベース固定部911(921)には、それぞれ、位置決め穴911a(921a)と、端子接続部911b(921b)とが設けられている。端子接続部911b(921b)は、先端が二又に分かれた形状となっている。
【0034】
レンズホルダ固定部912(922)は、例示的に、レンズホルダ8の下端の形状に従って、円弧形状に形成している。また、レンズホルダ固定部912(922)には、その一端において、コイル接続部912a(922a)が設けられている。
【0035】
ベース固定部911(921)は、ベース11に固定され、レンズホルダ固定部912(922)は、レンズホルダ8の下端に固定される。
【0036】
なお、レンズホルダ8に固定されたコイル7は、下端において下側板バネ9の2つのコイル接続部912aおよび922aと位置合わせされ、下側板バネ9の2つのコイル接続部912aおよび922aに対して半田付け等により接続される。よって、コイル7の下端において、コイル接続部912aおよび922aとの接点のそれぞれは、互いに対向する位置関係となる。
【0037】
以下、パーツ91および92の間で相違する構成について、詳細に説明する。
【0038】
パーツ91では、ベース固定部911において、端子接続部911bが、2つのアーム部913の間に設けられる。また、端子接続部911bは、ベース固定部911とレンズホルダ固定部912と、2つのアーム部913とからなる閉路の内側に、ベース固定部911の略長辺方向の前面から背面に向かう向きに突出するように形成される。端子接続部911bの付近(両端)には、弾性部911cが設けられる。言い換えれば、ベース固定部911は、長辺部Aおよび短辺部Bから構成されており、端子接続部911bの両端の一方は、弾性部911c(A)により長辺部Aと繋がれ、他方は、弾性部911c(B)により短辺部Bと繋がれている。なお、弾性部911cには、付勢力をより付加するため、
図4に示すように切れ込み部を設けていてもよい。
【0039】
一方、パーツ92では、端子接続部921bが、ベース固定部921の端部に設けられる。すなわち、端子接続部921bは、2つのアーム部923の外側の位置に設けられる。言い換えれば、端子接続部921bは、ベース固定部921とレンズホルダ固定部922と、2つのアーム部923とからなる閉路の外側に設けられる。また、端子接続部921bは、ベース固定部921の略短辺方向に、外側(パーツ91とは逆方向)に向かって形成される。端子接続部921bの一端には、弾性部921cが設けられる。
【0040】
なお、上記で説明したパーツ91(92)の形状は、例示的なものであり、可動レンズユニット12、端子10、およびベース11の形状に合わせて、適宜変形可能である。
【0041】
(端子の構成)
2つの端子10は、それぞれ、ベース11の所定位置に固定される。
図5に示すように、2つの端子10は、それぞれ、板バネ接続部10aと基板接続部10bとからなり、板バネ接続部10aと基板接続部10bとは、略垂直に接続される。
【0042】
板バネ接続部10aは、下側板バネ9の端子接続部911bまたは921bと電気的に接続される。
【0043】
基板接続部10bは、センサ基板(不図示)側の端子と電気的に接続される。
【0044】
なお、2つの端子10は、例示的に、ベース11の形状に合わせて、形状・長さを非対称に構成している。以下、2つの端子10のそれぞれを区別して説明する場合、2つの端子10のうち、レンズ駆動装置1左側のものを第1端子101とし、レンズ駆動装置1右側のものを第2端子102とする。第1端子101および第2端子102は、それぞれ次のとおりの構成である。
【0045】
第1端子101では、板バネ接続部10aは、上下方向に段差が設けられた構成である。また、基板接続部10bは、L字型である。
【0046】
一方、第2端子102では、板バネ接続部10aの形状は、平坦な板状に構成される。また、基板接続部10bは、クランク型(言い換えればS字型)である。
【0047】
第1端子101および第2端子102は、それぞれ、板バネ接続部10aが板状であるので、パーツ91の端子接続部911bおよびパーツ92の921bと面接触させることができる。
【0048】
(ベースの構成)
図6に示すように、ベース11は、概略的には、下側板バネ9を固定するための4つの板バネ固定部11aと、端子10が挿入される2つの端子挿入孔11cと、端子10を設置するための2つの端子固定部11dと、を備える。また、それぞれの板バネ固定部11aには、ボス11bが設けられる。
【0049】
より詳細には、ベース11は、パーツ91および第1端子101が固定される第1基部111と、パーツ92および第2端子102が固定される第2基部112と、を含む。さらに言えれば、第1基部111および第2基部112とは、ベース11を左右方向中央において二分割したときの一方および他方に相当するといえる。
【0050】
第1基部111は、2つの板バネ固定部11aと、1つの端子挿入孔11cと、1つの端子固定部11dとを有する。
【0051】
第1基部111では、端子挿入孔11cは、第1基部111の前面端部に左側面寄りに設けられる。また、端子固定部11dは、第1基部111の左側面端部であって、前面付近に設けられる。また、板バネ固定部11aの一方は、端子固定部11dの付近に、端子挿入孔11cに隣接するように設けられる。また、板バネ固定部11aの他方は、第1基部111の背面側の角に設けられる。
【0052】
第2基部112は、残りの2つの板バネ固定部11aと、1つの端子挿入孔11cと、1つの端子固定部11dとを有する。
【0053】
第2基部112では、端子挿入孔11cは、第2基部112の前面端部に右側面寄りに設けられる。また、端子固定部11dは、第2基部112の前面端部付近において、端子挿入孔11cに隣接して設けられる。また、板バネ固定部11aの一方は、端子固定部11dよりも背面側に、端子固定部11dに隣接して設けられる。また、板バネ固定部11aの他方は、第2基部112の背面側の角に設けられる。
【0054】
(端子のベースへの固定)
端子10は、
図7に示すように、ベース11に設けた端子挿入孔11cに基板接続部10bを挿入し、さらに、板バネ接続部10aをベース11の端子固定部11dの上面に当てることで位置決めされる。
【0055】
第1端子101は、左側の第1基部111で位置決めされ、第2端子102は、右側の第2基部112で位置決めされる。
【0056】
なお、端子10、端子固定部11d、板バネ接続部10aの形状・位置関係について説明すると次のとおりである。すなわち、端子10の曲げ精度、端子の厚さ、端子固定部11dの高さ・傾きに応じて、端子10の板バネ接続部10aの高さ・傾きを適宜変更すればよい。
【0057】
また、端子10の板バネ接続部10aは、端子固定部11dに設置される際、ベース11の板バネ固定部11aより高くなるように設定される。すなわち、端子10の板バネ接続部10aの厚みと、端子固定部11dの高さとを合わせた高さは、ベース11の板バネ固定部11aより高くなるように設定される。
【0058】
下側板バネ9と端子10との接続は、溶接により行われる。溶接の際、端子10の板バネ接続部10aと、下側板バネ9とは密着していることが好ましい。また、下側板バネ9と端子10とは、レーザ溶接により接続されることが好ましい。
【0059】
(下側板バネのベースへの固定)
下側板バネ9のベース11への固定は、
図1に示すように、パーツ91(92)の位置決め穴911a(921a)をベース11の第1基部111(第2基部112)が有する板バネ固定部11aに設けられているボス11bに合わせ、ボス11bを溶着することによって行われる。
【0060】
上述のとおり、第1基部111と、第2基部112とでは、板バネ固定部11aの位置が異なるので、誤ってパーツ91を第2基部112に設置し、パーツ92を第1基部111に設置してしまうことを防ぐことができる。
【0061】
また、上述のとおり、端子10の板バネ接続部10aは、ベース11の板バネ固定部11aより高くなるように設定される。さらに、パーツ91(92)の端子接続部911b(921b)の近くには、上述のとおり弾性部911c(921c)が設けられている。
【0062】
よって、端子接続部911b(921b)は、弾性部911c(921c)の弾性により、端子101(102)の板バネ接続部10aの高さ・傾きに倣うようになっている。
【0063】
〔変形例〕
下側板バネ9の形状は、以上で説明した形状に限られない。端子10のベース11における設置位置に応じて、パーツ91における端子接続部911bおよびパーツ92における端子接続部921bの位置を任意に設定することができる。
【0064】
また、以上で説明した下側板バネ9のパーツ91およびパーツ92は、互いに非対称な形状であったが、これに限られない。パーツ91およびパーツ92を対称的な形状に構成することもできる。例えば、下側板バネ9の2つのパーツを、ベース11の左右方向の側面中央を通る直線(不図示)に対して略線対称に構成することができる。この場合、それぞれのパーツの形状に、パーツ91のものを採用してもよいし、パーツ92のものを採用してもよい。また、採用する形状に応じて、端子10の形状、ベース11における板バネ固定部11a、端子挿入孔11cおよび端子固定部11dの位置、ならびにコイル7との接続位置などは、それぞれ調整すればよい。すなわち、ベース11の第1基部111および第2基部112、端子101および端子102は、それぞれ、左右対称な形状に構成することも可能である。
【0065】
また、下側板バネ9は、パーツ91およびパーツ92の2つの部材により構成したが、これに限られない。1つの部材により構成することも可能である。
【0066】
また、下側板バネ9のパーツ91(92)において、アーム部913(923)は、2つだったが、これに限られず、所望の付勢力に応じて、追加・削除することも可能である。すなわち、アーム部913(923)は、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
【0067】
〔まとめ〕
本発明の態様1に係るレンズ駆動装置は、レンズを保持し、前記レンズの光軸方向へ移動可能な可動体(レンズバレル2、レンズホルダ8)と、前記可動体を前記光軸方向へ駆動するための駆動機構(磁石6、コイル7)と、前記可動体を前記光軸方向へ移動可能に支持する板バネ(下側板バネ9、パーツ91、パーツ92)と、前記板バネが取り付けられる基部(ベース11、第1基部111、第2基部112)と、を備え、前記駆動機構は、前記可動体に取り付けられる駆動用コイル(コイル7)を有しており、前記基部は、前記駆動用コイルに電流を供給するための端子(第1端子101、第2端子102)が取り付けられており、前記板バネは、前記可動体に固定され、前記駆動用コイルに電気的に接続される接続部を有する可動体固定部(レンズホルダ固定部912、922)と、前記基部に固定される基部固定部(ベース固定部911、921)と、前記可動体固定部と前記基部固定部とを繋ぐ腕部(913、923)と、前記端子と電気的に接続される端子接続部(911b、921b)と、前記基部固定部と前記端子接続部とを繋ぎ、前記端子接続部を前記端子に対して付勢する弾性部(911c、921c)とを有する。
【0068】
上記の構成によれば、端子−板バネ−駆動機構(駆動用コイル)が電気的に接続される。このため、導通時には、駆動用コイルが駆動力を生じさせ、これにより可動体を駆動させる。
【0069】
また、前記基部固定部と前記端子接続部とは弾性力を有する弾性部により接続されており、板バネの端子接続部は、前記端子に対して付勢される。
【0070】
従って、板バネの端子接続部と、端子とを付勢力によって、より密着させることが可能となる。
【0071】
よって、端子の部材精度(曲げ精度・厚さ精度)や、ベースの部材精度によらず、板バネと端子を安定的に接続することが可能となり、高品質なレンズ駆動装置を提供することができる。
【0072】
本発明の態様2に係るレンズ駆動装置は、上記態様1において、前記端子は、前記端子接続部との接続部分が板状に形成されており、前記端子接続部と面接触するよう構成されていてもよい。
【0073】
上記構成によれば、端子と板バネの端子接続部との面同士を、弾性部の付勢力によって、より密着させることが可能となり、板バネと端子とをより安定的に接続することが可能となる。
【0074】
本発明の態様3に係るレンズ駆動装置は、上記態様1または2において、前記端子接続部と、前記端子とは、レーザ溶接により接続されていてもよい。
【0075】
端子と板バネの端子接続部とを半田付けにより接続させる場合、端子と基板とを半田付けにより接続する際、半田付けの熱の影響で端子と板バネの端子接続部とを接続する半田が、溶融してしまい、端子と板バネの端子接続部との接続が断たれることがある。
【0076】
上記構成によれば、端子と板バネの端子接続部とを半田付けしないため、端子と基板とを半田付けにより接続する際、半田付けの熱の影響を受けて、接続が断たれることを防ぐことができる。
【0077】
本発明の態様4に係るレンズ駆動装置は、上記態様1から3までのいずれかの態様において、前記基部は、前記板バネの基部固定部を上部に固定するための板バネ固定部と、
前記端子を上部に取り付けるための端子固定部と、を有し、前記端子は、前記板バネの前記端子接続部が上部に固定される板バネ接続部を備え、前記端子固定部に取り付けられた時に、前記板バネ接続部における端子の厚みと端子固定部の高さとを合わせた高さが、前記板バネ固定部の高さよりも高くなることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のレンズ駆動装置。
【0078】
上記構成によれば、前記端子は、前記端子固定部に取り付けられた時に、該端子の厚みと端子固定部の高さとを合わせた高さが、前記板バネ固定部の高さよりも高くなるので、板バネが、基部に固定された際、端子の上部の高さが、板バネの基部固定部の下面の高さに反映される。
【0079】
この結果、弾性部において、前記端子接続部を前記端子に対して付勢する力がより強くなる。これにより、板バネと端子とをより安定的に接続することが可能となる。
【0080】
本発明の態様5に係るレンズ駆動装置は、上記態様1から4までのいずれかの態様において、前記基部固定部は、第1部分(長辺部A/短辺部B)および第2部分(短辺部B/長辺部A)から構成され、
前記弾性部は、前記第1部分と前記端子接続部とを繋ぐ第1弾性部(弾性部911c(A/B))と、前記第2部分と前記端子接続部とを繋ぐ第2弾性部(弾性部911c(B/A))とを有していてもよい。
【0081】
上記構成によれば、前記端子接続部は、第1接続部および第2接続部の2箇所で弾性部により接続される。よって、弾性部がひとつの場合と比べて、付勢力を強くすることができる。これにより、板バネと端子とをより安定的に接続することが可能となる。
【0082】
本発明の態様6に係る電子機器は、上記態様1から5のいずれかのレンズ駆動装置と、
前記レンズの光軸に合わせて設けられる撮像素子を搭載するセンサ基板と、を備え、
前記端子がセンサ基板側と接続されることを特徴とする電子機器。
【0083】
上述のようなレンズ駆動装置と、前記光軸に合わせて設けられる撮像素子を搭載するセンサ基板と、を備え、前記端子がセンサ基板側と接続される電子機器も本発明の技術的範疇である。
【0084】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。