【文献】
ITRI,Considerations on the remaining issues of Random Access on Scell[online], 3GPP TSG-RAN WG2#75 R2-114213,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_75/Docs/R2-114213.zip>,2012年 8月26日
【文献】
Sharp,Considerations for Contention based RACH on Scell[online], 3GPP TSG-RAN WG2#75 R2-113955,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_75/Docs/R2-113955.zip>,2011年 8月26日
【文献】
New Postcom,Discussion on TDD inter-band CA with different UL-DL configuration[online], 3GPP TSG-RAN WG1#67 R1-113685,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_67/Docs/R1-113685.zip>,2011年11月18日
【文献】
Huawei, HiSilicon,Location of Msg2 for RACH on Scell[online], 3GPP TSG-RAN WG2#75 R2-113995,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_75/Docs/R2-113995.zip>,2011年 8月26日
【文献】
Sharp,Contention based RA procedure in Multi-TA[online], 3GPP TSG-RAN WG2#75bis R2-115390,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_75bis/Docs/R2-115390.zip>,2011年10月14日
【文献】
Renesas Mobile Europe,Multiple timing advance using multiple RACH[online], 3GPP TSG-RAN WG2#74 R2-113014,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_74/Docs/R2-113014.zip>,2011年 5月13日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、CAベースの無線通信システムにおいてランダムアクセス過程を效率よく行う方法及びそのための装置を提供することにある。本発明の他の目的は、ランダムアクセス過程に伴う制御情報(例、受信応答情報)を效率よく送信/受信するための方法及びそのための装置を提供することにある。
【0004】
本発明で達成しようとする技術的課題は、以上に言及している技術的課題に制限されるものではなく、言及していない他の技術的課題は、下の記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者には明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様として、キャリアアグリゲーション(CA)ベースの無線通信システムにおいて複数のセルが構成された端末が制御情報を受信する方法であって、第1セルを通じて、第2セルのためのアップリンクリソース割当情報を受信することと、前記アップリンクリソース割当情報を用いて、前記第2セル上でアップリンク信号を送信することと、前記アップリンク信号に対する受信応答情報を受信することと、を含み、前記アップリンク信号がランダムアクセス過程によって送信された場合、前記受信応答情報は前記第1セル以外の特定セルを通じて受信され、前記アップリンク信号が非ランダムアクセス過程によって送信された場合、前記受信応答情報は前記第1セルを通じて受信される方法が提供される。
【0006】
本発明の他の態様として、キャリアアグリゲーション(CA)ベースの無線通信システムに用いるための端末であって、無線周波数(RF)ユニットと、プロセッサと、を備え、前記プロセッサは、第1セルを通じて、第2セルのためのアップリンクリソース割当情報を受信し、前記アップリンクリソース割当情報を用いて、前記第2セル上でアップリンク信号を送信し、前記アップリンク信号に対する受信応答情報を受信するように構成され、前記アップリンク信号がランダムアクセス過程によって送信された場合、前記受信応答情報は、前記第1セル以外の特定セルを通じて受信され、前記アップリンク信号が非ランダムアクセス過程によって送信された場合、前記受信応答情報は、前記第1セルを通じて受信される端末が提供される。
【0007】
好適には、前記第1セルはPCell(Primary Cell)であり、前記第2セルはSCell(Secondary Cell)である。
【0008】
好適には、前記特定セルは、前記第2セルをスケジューリングするように設定されたSCellである。
【0009】
好適には、前記特定セルは、前記第2セルのために、C−RNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier)を有するPDCCH(Physical Downlink Control Channel)信号をモニタリングするように設定されたSCellである。
【0010】
好適には、前記第2セル及び前記特定セルは、互いに異なるSCellである。
【0011】
好適には、前記第2セル及び前記特定セルは、互いに同一のSCellである。
【0012】
好適には、前記第1セルは第1のTA(Timing Advance)グループに属して、前記第2セルは第2のTAグループに属し、前記第1のTAグループ及び前記第2のTAグループは互いに異なる。
例えば、本願発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
キャリアアグリゲーション(CA)ベースの無線通信システムにおいて複数のセルが構成された端末が制御情報を受信する方法であって、
第1セルを通じて、第2セルのためのアップリンクリソース割当情報を受信することと、
前記アップリンクリソース割当情報を用いて、前記第2セル上でアップリンク信号を送信することと、
前記アップリンク信号に対する受信応答情報を受信することと、
を含み、
前記アップリンク信号がランダムアクセス過程によって送信された場合、前記受信応答情報は、前記第1セル以外の特定セルを通じて受信され、
前記アップリンク信号が非ランダムアクセス過程によって送信された場合、前記受信応答情報は、前記第1セルを通じて受信される方法。
(項目2)
前記第1セルは、PCell(Primary Cell)であり、前記第2セルは、SCell(Secondary Cell)である、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記特定セルは、前記第2セルをスケジューリングするように設定されたSCellである、項目2に記載の方法。
(項目4)
前記特定セルは、前記第2セルのために、C−RNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier)を有するPDCCH(Physical Downlink Control Channel)信号をモニタリングするように設定されたSCellである、項目2に記載の方法。
(項目5)
前記第2セル及び前記特定セルは、互いに異なるSCellである、項目2に記載の方法。
(項目6)
前記第2セル及び前記特定セルは、互いに同一のSCellである、項目2に記載の方法。
(項目7)
前記第1セルは第1のTA(Timing Advance)グループに属し、前記第2セルは第2のTAグループに属し、前記第1のTAグループ及び前記第2のTAグループは互いに異なる、項目2に記載の方法。
(項目8)
キャリアアグリゲーション(CA)ベースの無線通信システムに用いるための端末であって、
無線周波数(RF)ユニットと、
プロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、
第1セルを通じて、第2セルのためのアップリンクリソース割当情報を受信し、
前記アップリンクリソース割当情報を用いて、前記第2セル上でアップリンク信号を送信し、
前記アップリンク信号に対する受信応答情報を受信するように構成され、
前記アップリンク信号がランダムアクセス過程によって送信された場合、前記受信応答情報は、前記第1セル以外の特定セルを通じて受信され、
前記アップリンク信号が非ランダムアクセス過程によって送信された場合、前記受信応答情報は前記第1セルを通じて受信される、端末。
(項目9)
前記第1セルはPCellであり、前記第2セルはSCellである、項目8に記載の端末。
(項目10)
前記特定セルは、前記第2セルをスケジューリングするように設定されたSCellである、項目9に記載の端末。
(項目11)
前記特定セルは、前記第2セルのために、C−RNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier)を有するPDCCH(Physical Downlink Control Channel)信号をモニタリングするように設定されたSCellである、項目9に記載の端末。
(項目12)
前記第2セル及び前記特定セルは、互いに異なるSCellである、項目9に記載の端末。
(項目13)
前記第2セル及び前記特定セルは、互いに同一のSCellである、項目9に記載の端末。
(項目14)
前記第1セルは第1のTAグループに属し、前記第2セルは第2のTAグループに属し、前記第1のTAグループ及び前記第2のTAグループは互いに異なる、項目9に記載の端末。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、CAベースの無線通信システムにおいてランダムアクセス過程を效率よく行うことができる。また、ランダムアクセス過程に伴う制御情報(例、受信応答情報)を效率よく送信/受信することができる。
【0014】
本発明で得られる効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及していない他の効果は、下の記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者には明確に理解されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の技術は、CDMA、FDMA、TDMA、OFDMA、SC−FDMAなどのような様々な無線接続システムに用いることができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)によって実現することができる。TDMAは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)のような無線技術によって実現することができる。。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術によって実現することができる。。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project) LTE(long term evolution)は、E−UTRAを用いるE−UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、LTE−A(Advanced)は、3GPP LTEの進展したバージョンである。説明を明確にするために、3GPP LTE/LTE−Aを中心に記述するが、本発明の技術的思想がこれに制限されることはない。
【0017】
無線通信システムにおいて、端末は基地局からダウンリンク(DL)を通じて情報を受信し、端末は基地局にアップリンク(UL)を通じて情報を送信する。基地局及び端末が送受信する情報は、データ及び様々な制御情報を含み、これらが送受信する情報の種類/用途に応じて様々な物理チャネルが存在する。
【0018】
図1は、3GPP LTE(−A)システムに用いられる物理チャネル及びこれらのチャネルを用いた一般的な信号送信方法を説明するための図である。
【0019】
電源が切られた状態から再び電源が入ったり、セルに新しく進入したりした端末は、段階S101において、基地局と同期を取る等の初期セル探索(Initial cell search)作業を行う。そのために、端末は基地局から1次同期チャネル(Primary Synchronization Channel;P−SCH)及び2次同期チャネル(SecondarySynchronizationChannel;S−SCH)を受信して基地局と同期を取り、セルID(cell identity)などの情報を取得する。その後、端末は、基地局から物理同報チャネル(Physical Broadcast Channel;PBCH)を受信してセル内の同報情報を取得することができる。一方、端末は、初期セル探索段階においてダウンリンク参照信号(Downlink Reference Signal;DL RS)を受信してダウンリンクチャネル状態を確認することができる。
【0020】
初期セル探索を終えた端末は、段階S102において、物理ダウンリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDCCH)、及び該物理ダウンリンク制御チャネル情報に対応する物理ダウンリンク共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel;PDSCH)を受信し、より具体的なシステム情報を取得することができる。
【0021】
その後、端末は基地局への接続を確立するために、段階S103乃至段階S106のようなランダムアクセス手順(Random Access Procedure)を行うことができる。そのために、端末は、物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel;PRACH)を通じてプリアンブルを送信し(S103)、物理ダウンリンク制御チャネル及びこれに対応する物理ダウンリンク共有チャネルを通じて、プリアンブルに対する応答メッセージを受信することができる(S104)。競合ベースのランダムアクセスでは、追加の物理ランダムアクセスチャネルの送信(S105)、及び物理ダウンリンク制御チャネル及びこれに対応する物理ダウンリンク共有チャネルの受信(S106)のような衝突解決手順(Contention Resolution Procedure)を行うことができる。
【0022】
以上の手順を行った端末は、以降、一般的なアップリンク/ダウンリンク信号送信手順として、物理ダウンリンク制御チャネル/物理ダウンリンク共有チャネルの受信(S107)及び物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel;PUSCH)/物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel;PUCCH)の送信(S108)を行うことができる。端末が基地局に送信する制御情報を総称してアップリンク制御情報(Uplink Control Information;UCI)とする。UCIは、HARQ ACK/NACK(Hybrid Automatic Repeat and reQuest Acknowledgement/Negative−ACK)、SR(Scheduling Request)、CSI(Channel State Information)などを含む。CSIは、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、RI(Rank Indication)などを含む。UCIは、主にPUCCHを通じて送信するが、制御情報及びトラフィックデータが同時に送信されるべき場合にはPUSCHを通じて送信することもある。また、ネットワークの要請/指示によってPUSCHを通じてUCIを非周期的に送信することもある。
【0023】
図2に、無線フレーム(radio frame)の構造を例示する。アップリンク/ダウンリンクデータパケットの送信は、サブフレーム単位に行われ、サブフレームは、複数のシンボルを含む時間区間と定義される。3GPP LTE標準では、FDD(Frequency Division Duplex)に適用可能なタイプ1の無線フレーム構造、及びTDD(Time Division Duplex)に適用可能なタイプ2の無線フレーム構造をサポートする。
【0024】
図2(a)には、タイプ1の無線フレームの構造を例示する。ダウンリンク無線フレームは、10個のサブフレームで構成され、1個のサブフレームは時間ドメイン(time domain)において2個のスロットで構成される。1個のサブフレームを送信するためにかかる時間をTTI(transmission time interval)という。例えば、1個のサブフレームの長さは1msであり、1個のスロットの長さは0.5msである。1個のスロットは、時間領域において複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域において複数のリソースブロック(Resource Block;RB)を含む。3GPP LTEシステムではダウンリンクにおいてOFDMを用いるため、OFDMシンボルが1個のシンボル区間を表す。OFDMシンボルはSC−FDMAシンボル又はシンボル区間と呼ばれることもある。リソース割当単位としてのリソースブロック(RB)は、1個のスロットにおいて複数の連続した副搬送波(subcarrier)を含むことができる。
【0025】
スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、CP(Cyclic Prefix)の構成(configuration)によって異なることがある。CPには、拡張CP(extended CP)と正規CP(normal CP)がある。例えば、OFDMシンボルが正規CPによって構成された場合、1個のスロットに含まれるOFDMシンボルの数は7個であってよい。OFDMシンボルが拡張CPによって構成された場合は、1個のOFDMシンボルの長さが増加するため、1個のスロットに含まれるOFDMシンボルの数は、正規CPの場合に比べて少なくなる。例えば、拡張CPの場合、1個のスロットに含まれるOFDMシンボルの数は6個であってよい。端末が速い速度で移動する等の場合のようにチャネル状態が不安定な場合は、シンボル間干渉をより低減するために拡張CPを用いることができる。
【0026】
正規CPが用いられる場合、スロットは7個のOFDMシンボルを含むため、サブフレームは14個のOFDMシンボルを含む。サブフレーム先頭の最大3個のOFDMシンボルはPDCCHに割り当て、残りのOFDMシンボルはPDSCHに割り当てることができる。
【0027】
図2(b)にはタイプ2の無線フレームの構造を例示する。タイプ2の無線フレームは、2個のハーフフレーム(half frame)で構成される。ハーフフレームは4(5)個の一般サブフレーム及び1(0)個のスペシャルサブフレームを含む。一般サブフレームは、UL−DL構成(Uplink−Downlink Configuration)によってアップリンク又はダウンリンクに用いられる。サブフレームは2個のスロットで構成される。
【0028】
表1は、UL−DL構成による無線フレーム内のサブフレーム構成を例示する。
【0030】
表中、Dはダウンリンクサブフレームを、Uはアップリンクサブフレームを、Sはスペシャルサブフレームを表す。スペシャルサブフレームは、DwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、GP(Guard Period)、UpPTS(Uplink Pilot TimeSlot)を含む。DwPTSは、端末での初期セル探索、同期化、又はチャネル推定に用いられる。UpPTSは、基地局でのチャネル推定と端末のアップリンク送信同期を取るのに用いられる。保護区間は、アップリンクとダウンリンク間にダウンリンク信号の多重経路遅延によってアップリンクで生じる干渉を除去するための区間である。
【0031】
無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームにおいてサブフレームの数、スロットの数、シンボルの数は、様々に変更することができる。
【0032】
図3に、ダウンリンクスロットのリソースグリッドを例示する。
【0033】
図3を参照すると、ダウンリンクスロットは、時間ドメインにおいて複数のOFDMシンボルを含む。ここでは、1個のダウンリンクスロットが7個のOFDMシンボルを含み、1個のリソースブロック(RB)が周波数ドメインにおいて12個の副搬送波を含むとした。しかし、本発明がこれに制限されるものではない。リソースグリッド上でそれぞれの要素はリソース要素(Resource Element、RE)と呼ばれる。1個のRBは12×7個のREを含む。ダウンリンクスロットに含まれたRBの個数NDLは、ダウンリンク送信帯域に依存する。アップリンクスロットの構造はダウンリンクスロットの構造と同一であってもよい。
【0034】
図4に、ダウンリンクサブフレームの構造を例示する。
【0035】
図4を参照すると、サブフレーム内において1番目のスロットの先頭における最大3(4)個のOFDMシンボルが、制御チャネルの割り当てられる制御領域に該当する。残りのOFDMシンボルは、PDSCHの割り当てられるデータ領域に該当する。データ領域の基本リソース単位はRBである。LTEで用いられるダウンリンク制御チャネルの例には、PCFICH(physical control format indicator channel)、PDCCH、PHICHなどがある。PCFICHは、サブフレームの最初のOFDMシンボルで送信され、サブフレーム内で制御チャネルの送信に用いられるOFDMシンボルの個数に関する情報を運ぶ。PHICHは、アップリンク送信に対する応答であり、HARQ ACK/NACK信号を運ぶ。PDCCHを通じて送信される制御情報はDCI(downlink control information)と呼ばれる。DCIは、アップリンク又はダウンリンクスケジューリング情報又は任意の端末グループのためのアップリンク送信電力制御命令(Transmit PowerControl Command)を含む。
【0036】
PDCCHを通じて送信される制御情報をDCIと呼ぶ。DCIフォーマットは、アップリンク用にフォーマット0、3、3A、4が、ダウンリンク用にフォーマット1、1A、1B、1C、1D、2、2A、2B、2Cなどが定義されている。DCIフォーマットによって情報フィールドの種類、情報フィールドの個数、各情報フィールドのビット数などが異なってくる。例えば、DCIフォーマットは、用途によって、ホップフラグ(hopping flag)、RB指定(assignment)、MCS(modulation coding scheme)、RV(redundancy version)、NDI(new data indicator)、TPC(transmit power control)、HARQプロセス番号、PMI確認(confirmation)などの情報を選択的に含む。そのため、DCIフォーマットによって、DCIフォーマットに整合する制御情報のサイズが異なってくる。一方、任意のDCIフォーマットを2種類以上の制御情報の送信に用いることができる。例えば、DCIフォーマット0/1AをDCIフォーマット0又はDCIフォーマット1を運ぶのに用い、これらはフラグフィールド(flag field)によって区別する。
【0037】
PDCCHはDL−SCH(downlink shared channel)の送信フォーマット及びリソース割当、UL−SCH(uplink shared channel)に関するリソース割当情報、PCH(paging channel)に関するページング情報、DL−SCH上のシステム情報(system information)、PDSCH上で送信されるランダムアクセス応答のような上位層制御メッセージのリソース割当情報、任意の端末グループ内における個別端末への送信電力制御命令、VoIP(voice over IP)の活性化(activation)などを運ぶ。制御領域内で複数のPDCCHが送信されることがあり、端末は複数のPDCCHをモニタリングすることができる。PDCCHは一つ又は複数の連続したCCE(consecutive control channel element)の集合(aggregation)上で送信される。CCEは、無線チャネルの状態によって所定符号率(coding rate)のPDCCHを提供するために用いられる論理的割当単位である。CCEは複数のREG(resource element group)に対応する。PDCCHのフォーマット及び可用のPDCCHのビット数は、CCEの個数とCCEによって提供される符号率間の相間関係によって決定される。基地局は、端末に送信するDCIによってPDCCHフォーマットを決定し、CRC(cyclic redundancy check)を制御情報に付加する。CRCは、PDCCHの所有者又は使用用途によって唯一識別子(RNTI(radio network temporary identifier)と称する)でマスキングされる。PDCCHが特定端末のためのものであれば、当該端末の唯一識別子(例、C−RNTI(cell−RNTI))がCRCにマスキングされる。他の例として、PDCCHがページングメッセージのためのものであれば、ページング指示識別子(例、P−RNTI(paging−RNTI))がCRCにマスキングされる。PDCCHがシステム情報(より具体的に、後述するSIB(system information block))に関するものであれば、システム情報識別子(例、SI−RNTI(system information RNTI))がCRCにマスキングされる。端末のランダムアクセスプリアンブルの送信に対する応答であるランダムアクセス応答を指示するためにはRA−RNTI(random access−RNTI)がCRCにマスキングされる。
【0038】
PDCCHは、DCIと知られたメッセージを運び、DCIは一つの端末又は端末グループのためのリソース割当及び他の制御情報を含む。一般に、複数のPDCCHが一つのサブフレーム内で送信される。それぞれのPDCCHは一つ以上のCCE(Control Channel Element)を用いて送信され、それぞれのCCEは、9セットの4個のリソース要素に対応する。4個のリソース要素はREG(Resource Element Group)と呼ばれる。4個のQPSKシンボルが1個のREGにマップされる。参照信号に割り当てられたリソース要素はREGに含まれないため、与えられたOFDMシンボル内でREGの総個数はセル−特定(cell−specific)参照信号の存在有無によって異なる。REG概念(すなわち、グループ単位マップ、各グループは4個のリソース要素を含む)は他のダウンリンク制御チャネル(PCFICH及びPHICH)にも用いられる。すなわち、REGは制御領域の基本リソース単位として用いられる。4個のPDCCHフォーマットが表2のようにサポートされる。
【0040】
連続的に番号を付けてCCEを使用し、デコーディングプロセスを単純化するために、n CCEsで構成されたフォーマットを持つPDCCHは、nの倍数に相当する数を持つCCEでのみ始めることができる。特定PDCCHの送信のために用いられるCCEの個数は、チャネル条件によって基地局で決定する。例えば、PDCCHが良い(例、基地局に近接している)ダウンリンクチャネルを持つ端末のためのものであれば、一つのCCEでも充分であろう。しかし、PDCCHが悪い(例、セル境界に近接している)ダウンリンクチャネルを持つ端末のためのものであれば、充分のロバスト(robustness)を得るために、8個のCCEを使用することができる。また、PDCCHの電力レベルをチャネル条件に応じて調節することもできる。
【0041】
LTEに導入された方案は、それぞれの端末のためにPDCCHが位置できる制限されたセットのCCE位置を定義することである。端末が自身のPDCCHを検索できる制限されたセットのCCE位置を検索空間(Search Space;SS)と呼ぶことができる。LTEにおいて、検索空間はそれぞれのPDCCHフォーマットによって異なるサイズを有する。また、UE−特定(UE−specific)及び共通(common)検索空間が別途に定義される。UE−特定検索空間(UE−Specific Search Space;USS)は各端末のために個別に設定され、共通検索空間(Common Search Space;CSS)の範囲は全ての端末に知らされる。UE−特定及び共通検索空間は、与えられた端末に対してオーバーラップすることがある。非常に小さい検索空間を有していると、特定端末のための検索空間で一部のCCE位置が割り当てられた場合に残るCCEがないため、与えられたサブフレーム内で基地局は可能な全ての端末にPDCCHを送信するCCEリソースを探すことができないことがある。このようなブロッキングが次のサブフレームにも続く可能性を最小化するために、UE−特定検索空間の開始位置に端末−特定ホップシーケンスが適用される。
【0042】
表3は、共通及びUE−特定検索空間のサイズを示すものである。
【0044】
ブラインドデコーディング(Blind Decoding;BD)の総回数による計算負荷を統制下に置くために、定義された全てのDCIフォーマットを同時に検索するように端末に要求することはない。一般に、UE−特定検索空間内で端末は常にフォーマット0及び1Aを検索する。フォーマット0及び1Aは、互いに同一のサイズを有し、メッセージ内のフラグによって区別される。また、追加フォーマットを受信するように端末に要求することもある(例、基地局で設定されたPDSCH送信モードによって1、1B又は2)。共通検索空間で端末はフォーマット1A及び1Cをサーチする。また、端末はフォーマット3又は3Aをサーチするように設定されることもある。フォーマット3及び3Aは、フォーマット0及び1Aと同じサイズを有し、端末−特定識別子よりは、互いに異なる(共通)識別子でCRCをスクランブルすることによって区別することができる。送信モードによるPDSCH送信手法、及びDCIフォーマットの情報コンテンツを、次に述べる。
【0045】
(送信モード(Transmission Mode;TM))
●送信モード1:単一基地局アンテナポートからの送信
●送信モード2:送信ダイバーシティ
●送信モード3:開ループ空間多重化
●送信モード4:閉ループ空間多重化
●送信モード5:複数ユーザMIMO
●送信モード6:閉ループランク−1プリコーディング
●送信モード7:単一アンテナポート(ポート5)送信
●送信モード8:二重レイヤー送信(ポート7及び8)又は単一アンテナポート(ポート7又は8)送信
●送信モード9:最大8個のレイヤー送信(ポート7〜14)又は単一アンテナポート(ポート7又は8)送信
(DCIフォーマット)
●フォーマット0:PUSCH送信(アップリンク)のためのリソースグラント
●フォーマット1:単一コードワードPDSCH送信(送信モード1、2及び7)のためのリソース割当
●フォーマット1A:単一コードワードPDSCH(全てのモード)のためのリソース割当のコンパクトシグナリング
●フォーマット1B:ランク−1閉ループプリコーディングを用いるPDSCH(モード6)のためのコンパクトリソース割当
●フォーマット1C:PDSCH(例、ページング/ブロードキャストシステム情報)のための非常にコンパクトなリソース割当
●フォーマット1D:複数ユーザMIMOを用いるPDSCH(モード5)のためのコンパクトリソース割当
●フォーマット2:閉ループMIMO動作のPDSCH(モード4)のためのリソース割当
●フォーマット2A:開ループMIMO動作のPDSCH(モード3)のためのリソース割当
●フォーマット3/3A:PUCCH及びPUSCHのために2ビット/1ビットの電力調整値を持つ電力制御命令
図5に、アップリンクサブフレームの構造を例示する。
【0046】
図5を参照すると、アップリンクサブフレームは、複数(例、2個)のスロットを含む。スロットは、CP長によって異なる数のSC−FDMAシンボルを含むことができる。一例として、正規CPの場合、スロットは7個のSC−FDMAシンボルを含むことができる。アップリンクサブフレームは周波数ドメインでデータ領域と制御領域とに区別される。データ領域は、PUSCHを含み、音声などのデータ信号を送信するために用いられる。制御領域は、PUCCHを含み、制御情報を送信するために用いられる。PUCCHは、周波数軸においてデータ領域の両端部に位置しているRB対(RB pair)(例、m=0,1,2,3)を含み、スロットを境界にホップする。制御情報は、HARQ ACK/NACK、CQI、PMI、RIなどを含む。
【0047】
次に、ランダムアクセス過程について説明する。ランダムアクセス過程は、RACH(Random Access Channel)過程とも呼ばれる。ランダムアクセス過程は、初期接続、アップリンク同期調整、リソース割当、ハンドオーバーなどの用途に様々に用いられる。ランダムアクセス過程は、競合ベース(contention−based)過程と、専用(dedicated)(すなわち、非競合ベース)過程とに分類される。競合ベースランダムアクセス過程は、初期接続を含めて一般的に用いられ、専用ランダムアクセス過程はハンドオーバーなどに制限的に用いられる。競合ベースランダムアクセス過程において端末はRACHプリアンブルシーケンスをランダムに選択する。そのため、複数の端末が同時に同一のRACHプリアンブルシーケンスを送信することができ、このことから、以降、競合解消過程が必要となる。これに対し、専用ランダムアクセス過程において端末は、基地局が当該端末に唯一に割り当てたRACHプリアンブルシーケンスを用いる。そのため、他の端末との衝突無しでランダムアクセス過程を行うことが可能である。
【0048】
図6A及び
図6Bは、ランダムアクセス過程をそれぞれ例示する。
図6Aは、競合ベースランダムアクセス過程を示し、
図6Bは専用ランダムアクセス過程を示している。
【0049】
図6Aを参照すると、競合ベースランダムアクセス過程は、次の4段階を含む。以下、段階1〜4で送信されるメッセージをそれぞれメッセージ(Msg)1〜4と呼ぶことができる。
【0050】
− 段階1:RACHプリアンブル(via PRACH)(端末=>基地局)
− 段階2:ランダムアクセス応答(Random Access Response;RAR)(via PDCCH及びPDSCH)(基地局=>端末)
− 段階3:Layer 2/Layer 3メッセージ(via PUSCH)(端末=>基地局)
− 段階4:競合解消(contention resolution)メッセージ(基地局=>端末)
図6Bを参照すると、専用ランダムアクセス過程は、次の3段階を含む。以下、段階0〜2で送信されるメッセージをそれぞれメッセージ(Msg)0〜2と呼ぶことができる。図示してはいないが、ランダムアクセス過程の一部として、RARに対応するアップリンク送信(すなわち、段階3)を行うこともできる。専用ランダムアクセス過程は、基地局がRACHプリアンブル送信を命令する用途のPDCCH(以下、PDCCHオーダー(order))を用いて起動(trigger)することができる。
【0051】
− 段階0:専用シグナリングを用いたRACHプリアンブル割当(基地局=>端末)
− 段階1:RACHプリアンブル(via PRACH)(端末=>基地局)
− 段階2:ランダムアクセス応答(RAR)(via PDCCH及びPDSCH)(基地局=>端末)
RACHプリアンブルを送信した後、端末は、あらかじめ設定された時間ウィンドウ内でランダムアクセス応答(RAR)の受信を試みる。具体的に、端末は、時間ウィンドウ内でRA−RNTI(Random Access RNTI)を持つPDCCH(以下、RA−RNTI PDCCH)(例、PDCCHにおいてCRCがRA−RNTIでマスキングされる)の検出を試みる。RA−RNTI PDCCH検出時に、端末は、RA−RNTI PDCCHに対応するPDSCH内に、自身のためのRARが存在するか否かを確認する。RARは、UL同期化のためのタイミングオフセット情報を示すタイミングアドバンス(Timing Advance;TA)情報、ULリソース割当情報(ULグラント情報)、臨時端末識別子(例、Temporary Cell−RNTI;TC−RNTI)などを含む。端末は、RAR内のリソース割当情報及びTA値に基づいてUL送信(例、メッセージ3)を行うことができる。RARに対応するUL送信にはHARQが適用される。したがって、端末は、メッセージ3を送信した後、メッセージ3に対応する受信応答情報(例、PHICH)を受信することができる。
【0052】
図7は、アップリンク−ダウンリンクフレームのタイミング関係を例示する。
【0053】
図7を参照すると、アップリンク無線フレームiの送信は、該当のダウンリンク無線フレームよりも(N
TA+N
TAoffset)*T
s秒の前に始まる。LTEシステムの場合、0≦N
TA≦20512であり、FDDにおいてN
TAoffset=0であり、TDDにおいてN
TAoffset=624である。N
TAoffset値は基地局と端末が事前に認知している値である。ランダムアクセス過程においてタイミングアドバンス命令を通じてN
TAが指示されると、端末は、UL信号(例、PUCCH/PUSCH/SRS)の送信タイミングを、上の数式を用いて調整する。UL送信タイミングは16T
sの倍数に設定される。T
sは、サンプリング時間を表し、例えば、1/30720(ms)であってよい(
図2参照)。タイミングアドバンス命令は、現ULタイミングを基準にしてULタイミングの変化を指示する。ランダムアクセス応答内のタイミングアドバンス命令(TA)は11ビットであり、TAは0,1,2,…,1282の値を表し、タイミング調整値(N
TA)は、N
TA=TA*16で与えられる。その他の場合、タイミングアドバンス命令(TA)は6ビットであり、TAは0,1,2,…,63の値を表し、タイミング調整値(N
TA)は、N
TA,new=N
TA,old+(TA−31)*16で与えられる。サブフレームnで受信されたタイミングアドバンス命令はサブフレームn+6から適用される。FDDの場合、図示のように、ULサブフレームnの送信時点はDLサブフレームnの開始時点を基準にして早まる。一方、TDDの場合、ULサブフレームnの送信時点は、DLサブフレームn+1の終了時点を基準にして早まる(図示せず)。
【0054】
図8は、キャリアアグリゲーション(CA)通信システムを例示する。
【0055】
図8を参照すると、複数のアップリンク/ダウンリンクコンポーネントキャリア(CC)を束ねてより広いアップリンク/ダウンリンク帯域幅をサポートすることができる。それぞれのCCは周波数領域において互いに隣接してもよく、非隣接してもよい。各コンポーネントキャリアの帯域幅は、独立して定めることができる。UL CCの個数とDLCCの個数とが異なる非対照キャリアアグリゲーションも可能である。一方、制御情報は特定CCのみを通じて送受信されるように設定してもよい。このような特定CCを1次CCと呼び、残りのCCを2次CCと呼ぶことができる。一例として、クロスキャリアスケジューリング(cross−carrier scheduling)(又はクロスCCスケジューリング)を適用する場合、ダウンリンク割当のためのPDCCHは、DL CC#0で送信し、該当のPDSCHはDL CC#2で送信することができる。「コンポーネントキャリア」という用語は、等価の他の用語(例、キャリア、セルなど)に言い換えてもよい。
【0056】
クロスCCスケジューリングのために、CIF(carrier indicator field)を用いる。PDCCH内にCIFの存在又は不在のための設定を半静的に端末−特定(又は端末グループ−特定)に上位層シグナリング(例、RRCシグナリング)によってイネーブル(enable)することができる。PDCCH送信の基本事項を下記のように整理することができる。
【0057】
■CIFディスエイブルド(disabled):DL CC上のPDCCHは、同一DL CC上のPDSCHリソース、及び単一のリンクされたUL CC上でのPUSCHリソースを割り当てる。
【0058】
●No CIF
■CIFイネイブルド(enabled):DL CC上のPDCCHは、CIFを用いて、複数の束ねられたDL/UL CCのうち一つのDL/UL CC上のPDSCH又はPUSCHリソースを割り当てることができる。
【0059】
●CIFを有するように拡張されたLTE DCIフォーマット
− CIF(設定される場合)は、固定されたxビットフィールド(例、x=3)
− CIF(設定される場合)位置は、DCIフォーマットサイズに関係なく固定される。
【0060】
CIF存在時に、基地局は端末側でのBD複雑度を下げるためにモニタリングDL CC(セット)を割り当てることができる。PDSCH/PUSCHスケジューリングのために、端末は、該当のDL CCでのみPDCCHの検出/デコーディングを行うことができる。また、基地局はモニタリングDL CC(セット)のみを通じてPDCCHを送信することができる。モニタリングDL CCセットは、端末−特定、端末グループ−特定、又はセル−特定の方式で設定することができる。
【0061】
図9は、複数のキャリアが束ねられた場合のスケジューリングを例示する。3個のDL CCが束ねられたと仮定する。DL CC AがPDCCH CCに設定されたと仮定する。DL CC A〜Cは、サービングCC、サービングキャリア、サービングセルなどと呼ぶことができる。CIFがディセーブルされると、それぞれのDL CCは、LTE PDCCH規則に従ってCIFなしに自身のPDSCHをスケジューリングするPDCCHのみを送信することができる(非クロスCCスケジューリング)。これに対し、端末−特定(又は、端末グループ−特定又はセル−特定)上位層シグナリングによってCIFがイネーブルされると、特定CC(例、DL CC A)は、CIFを用いて、DL CC AのPDSCHをスケジューリングするPDCCHに加え、他のCCのPDSCHをスケジューリングするPDCCHも送信することができる(クロスCCスケジューリング)。一方、DL CC B/CではPDCCHが送信されない。
【0062】
クロスCCスケジューリングの場合、特定CC(すなわち、SCC)で送信/受信されるDL/ULデータのスケジューリングのためのDL/ULグラントPDCCH及びULデータに関するACK/NACK情報を特定CCのみを通じて送信/受信できるように設定することができる。この特定CC(或いは、セル)をスケジューリングCC(或いは、セル)又はモニタリングCC(Monitoring CC;MCC)(或いは、セル)と呼ぶ。逆に、他のCCのPDCCHによってPDSCH/PUSCHがスケジューリングされるCC(或いは、セル)を被スケジューリング(scheduled)CC(或いは、セル)と呼ぶ。一つの端末に一つ以上のMCCが設定されることがある。MCCはPCCを含み、スケジューリングCCが一つのみ存在する場合、スケジューリングCCはPCCと等価であってよい。本明細書でMCC(例、PCC)とSCCは互いにクロスCCスケジューリング関係にあると仮定し、一つ以上のSCCが特定の一つのMCCとクロスCCスケジューリング関係になるように設定することができる。
【0063】
現在、クロスCCスケジューリングが設定された場合、それぞれの信号が送信されるCCは信号の種類によって次のように定義されている。
【0064】
− PDCCH(UL/DLグラント):MCC
− PDSCH/PUSCH:MCCで検出されたPDCCHのCIFが指示するCC
− DL ACK/NACK(PHICH):MCC
*UL/DLグラントPDCCHのCRCは、C−RNTIでマスキングすることができる。
【0065】
(実施例:複数のTAサポートのための方案)
端末が複数CCを束ねる場合、LTE−Aシステムは、一つの特定CC(例、PCC又はPcell)に適用可能なTA値を複数CCに共通に適用することを考慮する。しかし、以降、端末が異なる周波数バンドに属した(すなわち、周波数上で遠く離隔した)複数CC、或いは伝搬(propagation)特性の異なる複数CCを束ねる可能性がある。また、特定CCの場合には、カバレッジ拡大、或いはカバレッジホールの除去のためにRRH(Remote Radio Header)(すなわち、リピータ)のような装置がセル内に配置される状況を考慮できる。この場合、一つのTA値を複数CCに共通に適用する方式を用いてUL送信を行うと、複数CC上で送信されるUL信号の同期に深刻な影響を与えることがある。
【0066】
図10は、UL同期が異なる複数CCが束ねられた場合を例示する。同図は、端末が2個のCCを束ねており、そのいずれか一方のCC(CC1)は、制限されたカバレッジなどの理由からRRHを用いて送受信をし、残り他方のCC(CC2)は、RRHなしで基地局と直接通信をする状況である。この場合、端末からCC1を通じて送信されるUL信号の伝搬遅延(或いは、基地局での受信タイミング)とCC2を通じて送信されるUL信号の伝搬遅延(或いは、基地局での受信タイミング)とが、端末位置及び周波数特性などの理由から異なることがある。複数CCが互いに異なる伝搬遅延特性を有する場合、複数TAを有することが好ましい。
【0067】
図11は、端末が2個のCC(例、PCell(PCC)とSCell(SCC))を束ねており、各セルに対して異なったTAを適用してUL信号を送信する状況を例示する。同図に示すように、PCellのUL送信にTA1を適用し、SCellのUL送信にTA2を適用することができる。同図は、DLサブフレームの受信終了時点を基準に、ULサブフレーム/信号(例、PUSCH、PUCCH、SRSなど)の送信終了時点をTAだけ早める場合を例示する。等価的に、DLサブフレームの受信開始時点を基準に、ULサブフレーム/信号(例、PUSCH、PUCCH、SRSなど)の送信開始時点をTAだけ早めることもできる。
【0068】
したがって、CCグループ(以下、TAグループ)別に/単位にTAを独立して割り当てることを考慮することができる。ここで、TAグループ(TA Group、TAG)は、一つ以上のCCを含むことができる。TAG内のCCには一つのTAを共通に適用することができる。PCC(PCell)の属したTAG(以下、TAG_PCC)の場合、既存のようにPCCを基準に決定される、或いはPCCに伴うランダムアクセス過程を通じて調整されるTAを、TAG_PCC内の全てのCCに適用することができる。一方、SCC(SCell)のみで構成されたTAG(以下、TAG_SCC)の場合、TAG_SCC内の特定SCCを基準に決定されるTAを、TAG_SCC内の全てのCCに適用する方案を考慮することができる。そのために、従来とは違い、SCCを通じてもランダムアクセス過程を行うことが要求されることがある。SCCに伴うランダムアクセス過程は、端末が起動する競合ベース方式ではなく、基地局がRACHプリアンブル送信を命令する用途のPDCCH(すなわち、PDCCHオーダー)を用いて起動する非競合ベース方式が適するだろう。
【0069】
便宜上、PDCCHオーダーを用いた非競合ベースランダムアクセス過程に関して用語を整理すると、下記の通りである。
【0070】
1)Msg0(メッセージ0):RACHプリアンブル送信を命令するPDCCHオーダー(基地局=>端末)
2)Msg1(メッセージ1):PDCCHオーダーに対応するRACHプリアンブル
(端末=>基地局)
3)Msg2(メッセージ2):ランダムアクセス応答を含むPDSCH(以下、RAR PDSCH)(基地局=>端末)。ランダムアクセス応答は、ULグラント、TAなどを含む。
【0071】
*Msg2−PDCCH:RAR PDSCHに対応するDLグラントPDCCH(基地局=>端末)
4)Msg3(メッセージ3):RAR PDSCH内のULグラントに基づくPUSCH(端末=>基地局)
前述したように、既存LTE−AにはPCCの属した一つのTAグループのみが存在する。そのため、UL同期のためにPCCを基準に決定される、或いはPCCに伴うランダムアクセス過程を通じて調整されるTAが、端末に設定された全てのCCに共通に適用される。PCCに伴うランダムアクセス過程がPDCCHオーダーを用いる非競合ベースの方式である場合、各Msgが送信されるCC及びPDCCH検出のためのSS(Search Space)は、下記の通りである。
【0072】
1)Msg0:PCC上のCSS(Common SS)或いはPCCスケジューリング用USS(UE−specific SS)を通じてDL送信
2)Msg1:PCCを通じてUL送信
3−1)Msg2−PDCCH:PCC上のCSSを通じてDL送信(現在、LTE(−A)においてRA−RNTIを持つPDCCHは、CSSのみを通じて送信することができる)
3−2)Msg2:PCCを通じてDL送信
4)Msg3:PCCを通じてUL送信
一方、次期システムは、SCCのみで構成されたTAG(すなわち、TAG_SCC)について、UL同期のためにTAG_SCC内の特定SCC(以下、RA−SCC)を通じて(PDCCHオーダーを用いる非競合ベース)ランダムアクセス過程を行うことを許容することができる。便宜上、SCC上でのRACHプリアンブル送信を基盤とするランダムアクセス過程を、SCCランダムアクセス過程と称する。
【0073】
図12は、SCCランダムアクセス過程を例示する。SCCランダムアクセス過程に基づいて調整/決定されるTAは、TAG_SCC内の全てのCCに共通に適用することができる。
【0074】
図12を参照すると、それぞれのMsgが送信されるCC及びPDCCH検出のためのSSを下記のように決定することができる。
【0075】
1)Msg0:RA−SCCスケジューリングCCのUSSを通じて基地局から端末に送信される(S1202)。非クロスCCスケジューリングの場合、該USSはRA−SCC上に存在し、クロスCCスケジューリングの場合、該USSは、RA−SCCをスケジューリングするように設定されたMCC(以下、RA−MCC)上に存在できる。
【0076】
2)Msg1:RA−SCCを通じて端末から基地局に送信される(S1204)。
【0077】
3−1)Msg2−PDCCH:PCCのCSSを通じて基地局から端末に送信される(S1206)。Msg2−PDCCH用DCIフォーマット(例、DCIフォーマット1A)のCRCは、RA−RNTIでスクランブルされ、RA−RNTIスクランブルはCSSにのみ適用される。
【0078】
3−2)Msg2:PCCを通じて基地局から端末に送信される(S1208)。
【0079】
4)Msg3:RA−SCCを通じて端末から基地局に送信される(S1210)。
【0080】
一方、SCCランダムアクセス過程においてMsg3に対するPHICH応答が送信されるCCを決定する必要があることもある。これに関し、基地局がMsg3の受信/復号に失敗し、当該Msg3の再送信を指示するULグラントPDCCHを送信する状況を考慮できる。この場合、ULグラントPDCCHはC−RNTIでスクランブルされ、元元RA−SCCをスケジューリングするように設定されたCC上の当該RA−SCCスケジューリング用USSを通じて送信されることが、クロスCCスケジューリングの観点で好ましいだろう。したがって、既存LTE−Aのように、PUSCH送信関連DL制御チャネル(すなわち、ULグラントPDCCH、及びこれに対応するPUSCHに対するPHICH)が同一CC上で送信されるように維持する方が、CC別並列処理の側面において基地局及び端末の両方にとってより効率的であるといえる。
【0081】
したがって、本発明では、SCCランダムアクセス過程においてRAR PDSCHを通じてスケジューリングされるPUSCH送信(すなわち、Msg3)に対するPHICHを、(RAR PDSCH(及び/又はこれをスケジューリングするPDCCH)が送信されたCCではなく)当該PUSCHが送信されたCC(すなわち、RA−SCC)をスケジューリングするように設定されたCC(RA−SCCスケジューリングCC)を通じて送信/受信することを提案する。ここで、RA−SCCスケジューリングCCは、RA−SCCのためのDL/ULグラントPDCCHを送信するように設定されたCCを意味する。換言すれば、RA−SCCスケジューリングCCは、RA−SCCのためのPDCCH(C−RNTI)をモニタリングすべきCCを意味することができる。非クロスキャリアスケジューリングにおいてRA−SCCスケジューリングCCはRA−SCCであり、クロスキャリアスケジューリングにおいてRA−SCCスケジューリングCCはRA−MCCである。ここで、RA−MCCはPCCと異なることもある。要するに、(Msg3送信CCに対して)クロスCCスケジューリングが適用される場合に、Msg3に対するPHICHが送信されるCCは、(上位層(例、RRC(RadioResourceControl)により)Msg3の送信されたCCをスケジューリングするように設定されたCCであってよい。非クロスCCスケジューリングが適用される場合、Msg3に対するPHICHが送信されるCCは、Msg3の送信されたCCであってよい。本提案は、UL送信がPDCCH(RA−RNTI)に対応する場合、該UL送信に関する受信応答情報は、(PDCCH(RA−RNTI)が受信されたCCにかかわらず)PDCCH(C−RNTI)をモニタリングするように設定されたCCで受信される内容と理解すればよい。一方、Msg3をスケジューリングするMsg2は任意のCC(以下、CC1)を通じて送信/受信することができ、Msg2をスケジューリングするMsg2−PDCCHは、CC1スケジューリング用SSを通じて送信/受信することができる。ここで、CC1はPCCであり、CC1スケジューリング用SSは、(PCC上の)CSSであってよい。
【0082】
本発明に係るSCCランダムアクセス過程は、PHICH観点で下記の通りであってよい。基本過程は
図12と同一又は類似である。便宜上、Msg1の送信されるCCをRA−SCC、クロスCCスケジューリング時にRA−SCCをスケジューリングするように設定されたCCをRA−MCC、Msg3送信に対するPHICHをMsg3−PHICH、と称する。Msg2の送信されるCCをCC1と称する。
【0083】
1)Msg0:RA−SCCスケジューリング用USSを通じて送信することができる(基地局=>端末)。具体的に、Msg0(例、PDCCHオーダー)は、非クロスCCスケジューリングではRA−SCCのUSSを通じて送信し、クロスCCスケジューリングではRA−MCCのUSSを通じて送信することができる。
【0084】
2)Msg1:RA−SCCを通じて送信することができる(端末=>基地局)。
【0085】
2−1)Msg2−PDCCH:CC1スケジューリング用SSを通じて送信することができる(基地局=>端末)。具体的に、Msg2−PDCCHは、非クロスCCスケジューリングでは、CC1のSSを通じて送信し、クロスCCスケジューリングでは、CC1をスケジューリングするように設定されたCCのSSを通じて送信することができる。ここで、CC1はPCCであり、SSは、(PCC上の)CSSであってよい。
【0086】
2−2)Msg2:CC1を通じて送信することができる(基地局=>端末)。CC1はPCCであってよい。
【0087】
3)Msg3:RA−SCCを通じて送信することができる(端末=>基地局)。
【0088】
4)Msg3−PHICH:RA−SCCをスケジューリングするように設定されたCCを通じて送信することができる(基地局=>端末)。具体的に、Msg3−PHICHは、非クロスCCスケジューリングではRA−SCCを通じて送信し、クロスCCスケジューリングではRA−MCCを通じて送信することができる。
【0089】
提案によれば、Msg3はMsg2によってスケジューリングされても、Msg3に対するPHICHは、Msg3の送信されるCCをスケジューリングするように(すなわち、該CCをスケジューリングするDL/ULグラントPDCCHを送信するように)設定されたCCを通じて送信される。そのため、Msg3をスケジューリングするMsg2が送信されるCCとMsg3に対するPHICHが送信されるCCとが異なることがある。例えば、非クロスCCスケジューリング状況においてCC1がPCCと同一である場合を仮定すれば、Msg3をスケジューリングするMsg2はPCCを通じて送信する一方、Msg3に対するPHICHは、PCCではなくRA−SCCを通じて送信することができる。
【0090】
他の方法として、Msg3に対するPHICHを、(Msg2の送信される)CC1(例、PCC)を通じて送信する方案も考慮できる。この方法は、RRCシグナリングによってRA−SCCが割り当てられた後、RA−SCCに関する最初のランダムアクセス過程を行う時(或いは、長時間不活性化されてから活性化された直後にRA−SCCに関するランダムアクセス過程を行う時)、RA−SCCに対するDL同期が安定化していない状況においてより適するだろう。
【0091】
上述した方式は、基地局からの(PDCCHオーダーによる)別の指示無しに、端末が任意にSCCを通じたRACHプリアンブル送信によって起動する競合ベースSCCランダムアクセス過程におけるMsg3−PHICH送信にも同様に適用することができる。
【0092】
一方、Msg3送信、Msg3−PHICH送信両方とも、PCCを通じて行われる既存ランダムアクセス過程とは違い、本提案によるSCCランダムアクセス過程では(特に、RA−SCCにクロスCCスケジューリングが設定された場合)Msg3送信CC(すなわち、RA−SCC)とMsg3−PHICH送信CC(すなわち、RA−MCC)は互いに異なることがあり、両CCのUL帯域幅(例、RB数)も互いに異なることがある。一方、本提案によるランダムアクセス過程以外の、一般のクロスCCスケジューリング状況でもPUSCHとこれに対するPHICHは、互いに異なるCC(すなわち、SCCとこれをスケジューリングするように設定されたMCC)を通じて送信されてもよく、これら両CCのUL帯域幅(例、RB数)も互いに異なってもよい。一方、PHICHリソースインデックスは、PUSCH送信に用いられる最初のRBインデックスに基づいて与えられるため、複数CCにおいて同じRBインデックスで始まるPUSCH送信が同時に行われる場合、複数PUSCHに対するPHICHリソースが衝突することがある。これを防止するために、ULグラントPDCCH内のDMRS CS(Demodulation Reference Signal Cyclic Shift)を適宜割り当て、それに基づいてPHICHリソースにオフセットを適用することでPHICHリソース衝突問題を解決することを考慮できる。しかし、ランダムアクセス過程では、Msg3をスケジューリングするRAR PDSCH(Msg2)内のULグラント情報にDMRS CS(或いは、これに相応するPHICHオフセット関連情報)が含まれない。そのため、一般PUSCHとMsg3間のPHICHリソース衝突を回避するにはULスケジューリング制約及び遅延が不可避となることがある。
【0093】
このような問題を解消するために、ランダムアクセス過程の場合、PUSCH(Msg3)送信に対するPHICH(Msg3−PHICH)リソースを決定/変更する情報(例、DMRS CS、或いはこれに相応するPHICHオフセット関連情報)を、RAR PDSCH(Msg2)或いはこれをスケジューリングするPDCCH(Msg2−PDCCH)を用いてシグナリングすることを提案する。具体的に、次の方式を考慮することができる。
【0094】
(1)Msg2−PDSCH(RAR)を用いてDMRS CS(或いは、PHICHオフセット)を知らせる方式
Msg3送信及びMsg3−PHICHリソース決定のためのDMRS CS(或いはPHICHオフセット)情報を、i)既存Msg2−PDSCH(RAR)内のULグラントサイズをそのまま維持しながら、当該ULグラントを構成するフィールドの一部を借用して知らせたり、或いは、ii)Msg2−PDSCH(RAR)内のULグラントに、当該DMRS CS又はPHICHオフセット情報を明示的に知らせるフィールドを新しく追加することができる。
【0095】
(2)Msg2−PDCCHを用いてDMRS CS(或いは、PHICHオフセット)を知らせる方式
Msg3送信及びMsg3−PHICH決定のためのDMRS CS(或いはPHICHオフセット)情報を、Msg2−PDCCH内の特定フィールド(例、予備(reserved)フィールド)を借用して知らせる方式を考慮できる。好ましくは、Msg2−PDCCHで送信されるDCIフォーマット1A内の3ビットHARQ番号フィールドを借用してDMRS CS(或いは、PHICHオフセット)情報をシグナリングすることができる。Msg2−PDSCHにはHARQが適用されないから、Msg2−PDCCH(DCIフォーマット1A)内の3ビットHARQ番号フィールドを借用すればよい。
【0096】
上記の提案方式は、SCCを通じてRACHプリアンブルを送信することを基盤とする競合及び非競合ベースSCCランダムアクセス過程の他、PCCを通じてRACHプリアンブルを送信することを基盤とする競合及び非競合ベースPCCランダムアクセス過程にも、同一/類似に適用することができる。
【0097】
図13は、SCCランダムアクセス過程においてMsg3に対するPHICH送信方案を例示する。本例は、
図12においてPHICHに関連した部分を中心に記述しており、特に言及しない限り、各段階には前述の内容を適用できる。
【0098】
図13を参照すると、SCCランダムアクセス過程はPHICH観点で次の通りであってもよい。便宜上、Msg2−PDSCHの送信されるCCをMsg2−CC(上では、CC1と例示)、Msg3の送信されるCCをRA−SCC、クロスCCスケジューリング時にRA−SCCをスケジューリングするように設定されたCCをRA−MCC、Msg3送信に対するHARQ−ACK応答をACK/NACK(或いは、Msg3−PHICH)と称する。HARQ−ACK応答は、ACK、NACK、DTX、又はNACK/DTXを含むことができる。
【0099】
2−1)Msg2−PDCCH:Msg2−CCスケジューリング用SSを通じて送信することができる(基地局=>端末)(図示せず)。Msg2−PDCCHは、Msg2−PDSCHを受信するために必要なDLグラント情報を含む。非クロスCCスケジューリングではMsg2−PDCCHをMsg2−CCのSSを通じて送信し、クロスCCスケジューリングでは、Msg2−PDCCHを、Msg2−CCをスケジューリングするように設定されたCCのSSを通じて送信することができる。ここで、Msg2−CCはPCCであり、SSは(PCC上の)CSSであってよい。
【0100】
2−2)Msg2−PDSCH:Msg2−CCを通じて送信することができる(基地局=>端末)(S1302)。Msg2−CCはPCCであってよい。Msg2−PDSCHはULグラント情報を含む。
【0101】
*Msg2−PDCCH/PDSCHには、RA−SCCを指示するCC識別情報が含まれなくてもよい。ただし、1度に1つのランダムアクセス過程のみが存在するため、端末はRACHプリアンブルの送信されたCCに基づき、Msg2−PDSCH内のULグラントが適用されるCCを確認することができる。例えば、Msg2−PDSCH内のULグラントが適用されるCCは、RACHプリアンブルの送信されたCC(すなわち、PCC又はRA−SCC)であってよい。
【0102】
3)Msg3−PUSCH:RA−SCCを通じて送信することができる(端末=>基地局)(S1304)。
【0103】
4−1:オプションa)Msg3−PHICH:RA−SCCをスケジューリングするように設定されたCCを通じて送信することができる(基地局=>端末)(S1306a)。具体的に、Msg3−PHICHは、非クロスCCスケジューリングではRA−SCCを通じて送信し、クロスCCスケジューリングではRA−MCCを通じて送信することができる。RA−MCCはMsg2−CC(例、PCC)と異なることもある。Msg3の再送信を指示するULグラントPDCCHが送信される状況を考慮する場合、(再送信)ULグラントPDCCHはC−RNTIでスクランブルされ、元元RA−SCCをスケジューリングするように設定されたCCを通じて送信されるはずであるため、(再送信)ULグラントPDCCHとMsg3−PHICHが同一CCで送信される方が、CC別並列処理側面で好ましいだろう。
【0104】
4−2:オプションb)Msg3−PHICH:Msg2−CCを通じて送信することができる(基地局=>端末)(S1306b)。このオプションは、RA−SCC及び/又はRA−MCCのDL同期が安定化していない状況に適するだろう。実現方式によって、このオプションは、RA−SCCに関する最初のランダムアクセス過程を行う時(或いは、長時間不活性化されてから活性化された直後にRA−SCCに関するランダムアクセス過程を行う時)にのみ一時に適用することも考慮できる。
【0105】
図14は、本発明の一例に係るPHICH送信過程を例示する。
図14は、ランダムアクセス過程と非ランダムアクセス過程を含む一般化した例を示している。
【0106】
図14を参照すると、端末は基地局からULリソース割当情報をCC1を通じて受信する(S1402)。CC1はPCCを含む。非ランダムアクセス過程の場合、ULリソース割当情報は、C−RNTIを持つPDCCHを通じて送信される。一方、ランダムアクセス過程の場合、ULリソース割当情報は、ランダムアクセス応答メッセージ(PDSCH)を通じて送信され、該PDSCHはRA−RNTIを持つPDCCHによって指示される。以降、端末はULリソース割当情報を用いてUL送信をCC2上で行うことができる(S1404)。CC2はSCCであってよい。非ランダムアクセス過程の場合、CC2は、UL割当情報内のCIFフィールド値を用いて指示されてもよく(クロスCCスケジューリング)、又はCC1と同一であってもよい(非クロスCCスケジューリング)。一方、ランダムアクセス過程の場合、CC2は、ランダムアクセスプリアンブルの送信されたCCである。以降、端末はUL送信に対する受信応答情報をPHICHを通じて受信することができる(S1406〜S1408)。UL送信が非ランダムアクセス過程によって行われた場合、受信応答情報はCC1(すなわち、UL割当情報の受信されたCC)を通じて受信される(ケース1)(S1406)。一方、UL送信がランダムアクセス過程によって行われた場合(すなわち、Msg3送信)、受信応答情報はCC2−スケジューリングCC(すなわち、RA−MCC)を通じて受信される(ケース2)(S1408)。RA−MCCは、CC2であってもよく、CC2−スケジューリングのために設定された他のCC(例、SCC)であってもよい。CC1とCC2−スケジューリングCC(すなわち、RA−MCC)は異なってもよい。
【0107】
図15は、本発明に適用することができる基地局及び端末を例示する。
【0108】
図15を参照すると、無線通信システムは、基地局(BS)110及び端末(UE)120を含む。無線通信システムがリレーを含む場合、基地局又は端末はリレーに代えてもよい。
【0109】
基地局110は、プロセッサ112、メモリ114及び無線周波(RF)ユニット116を含む。プロセッサ112は、本発明で提案した手順及び/又は方法を具現するように構成することができる。メモリ114は、プロセッサ112に接続し、プロセッサ112の動作と関連した様々な情報を記憶する。RFユニット116は、プロセッサ112に接続し、無線信号を送信及び/又は受信する。端末120は、プロセッサ122、メモリ124及びRFユニット126を含む。プロセッサ122は、本発明で提案した手順及び/又は方法を具現するように構成することができる。メモリ124は、プロセッサ122に接続し、プロセッサ122の動作と関連した様々な情報を記憶する。RFユニット126は、プロセッサ122に接続し、無線信号を送信及び/又は受信する。
【0110】
以上説明してきた実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定形態に結合したものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施することもでき、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更可能である。ある実施例の一部構成や特徴は、別の実施例に含めることもでき、別の実施例の対応する構成又は特徴に置き換えることもできる。特許請求の範囲において明示的な引用関係にない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正によって新しい請求項として含めたりできることは明らかである。
【0111】
本文書において、本発明の実施例は主として端末と基地局との間のデータ送受信関係を中心に説明されている。このような送受信関係は、端末とリレーとの間、又は基地局とリレーとの間の信号送受信にも同一/類似に拡張される。本文書において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によっては、その上位ノード(upper node)によって行われてもよい。すなわち、基地局を含む複数のネットワークノードからなるネットワークにおいて端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局又は基地局以外の別のネットワークノードによって実行できることは明らかである。基地局は、固定局(fixed station)、Node B、eNode B(eNB)、アクセスポイント(access point)などの用語に代替してもよい。また、端末は、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、MSS(Mobile Subscriber Station)などの用語に代替してもよい。
【0112】
本発明に係る実施例は、様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア(firm ware)、ソフトウェア、又はそれらの結合などによって具現することができる。ハードウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、一つ又はそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現することができる。
【0113】
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、以上で説明された機能又は動作を実行するモジュール、手順、関数などの形態で具現することができる。ソフトウェアコードは、メモリーユニットに保存され、プロセッサによって駆動することができる。メモリーユニットはプロセッサの内部又は外部に設けられ、既に公知の様々な手段によってプロセッサとデータを交換することができる。
【0114】
本発明は、本発明の特徴を逸脱しない範囲で別の特定の形態に具体化可能であるということは、当業者にとっては自明である。したがって、上記の詳細な説明は、いずれの面においても制限的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的な解釈によって決定すべきであり、本発明の均等範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。