(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、吐出装置10を斜視図で示す。吐出装置は、洗剤、ワイン、油、又は類似の液体用の大型容器と接続するのに役立つ。使用する際、消費者は、作動レバー30の上部を押すことによって吐出装置10を作動させることができる。作動レバーを支点40を介して導管20に接続できるので、ユーザは、弁を開く際のメカニカルアドバンテージが与えられ、それにより弁が開けやすくなる。
【0008】
指支持部分60が設けられている場合、消費者は、親指と人差し指の間に作動レバー30と指支持部分60を挟んで吐出装置10を作動させることができる。消費者は、作動レバーの上部上の親指と、指支持部分60に留められた人差し指の側面で締め付けることができる。あるいは、消費者は、作動レバー30の上部上の親指と、指支持部分60に留められた人差し指の先端とで締め付けることができる。あるいは、消費者は、指支持部分60に留められた親指で締め付け、人差し指などの他の指のパッドを使用して作動レバー30を押すことができる。消費者に締め付けさせ作動レバー30を操作させることによって、押し栓式吐出装置10上の正味の反力がほとんどなくなる。これは、吐出装置10が接続された容器の傾きやすさを小さくするのに役立つ。
【0009】
押し栓式吐出装置10は、容器に取り付けられうる。吐出装置10は、容器と機能的に係合できるコネクタを有することができ、コネクタは、非限定的な例では、ねじ切りコネクタ又はスナップ式コネクタである。吐出装置は、導管20を有することができる。導管20は、コネクタと流体連通することができる。導管20は、流れのための密閉路を規定することができる。流れは、液体(例えば、液体洗濯洗剤、ワイン、食用油など)のものでもよい。導管20は、強粘液を流すようにサイズと寸法が決められてもよい。導管20は、約1mm〜約20mmの内径を有することができる。使用する際、消費者は、容器からの流れが吐出装置10の出口から出ることを可能にする作動レバー30を操作することができる。
【0010】
吐出装置10は、支点40を中心に接続された作動レバー30を有することができる。支点40は、導管20に接続されうる。作動レバー30は、消費者が吐出装置10を開けるときにメカニカルアドバンテージを提供することができる。消費者が作動レバーを押す位置が、作動レバーが吐出装置を開閉する位置よりも支点40から遠いほど好都合になる。そのような構成により、消費者は、吐出装置を開閉するメカニカルアドバンテージを得る。
【0011】
導管20に接続された支点が、作動レバー30と弁ハウジング50内の弾性部材及び/又はステムとの間の機械的相互作用に対するある程度の剛性と安定性を提供することが有利なことがある。作動レバー30は、何らかの他の要素、恐らく吐出装置10が取り付けられた容器を保持する枠に接続されうる。しかしながら、そのような機構は、作動レバー30と、作動レバー30と相互作用する構成要素との間に、吐出装置10を開閉するのに有効な相互作用を提供することができる。
【0012】
図1に示されたように、吐出装置10は、作動レバー30の凹部70に部分的に入れ子にされた指支持部分60を有することができる。指支持部分60を作動レバー30の凹部70に部分的に入れ子にすることによって、作動レバー30と指支持部分60との間に存在する可能性がある潜在的な挟み位置に消費者の指が間違って入るのが防止される。更に、そのような機構は、吐出装置10の基本機構を隠すことができ、より審美的な印象を消費者に与えることができるという点で役立つ。
【0013】
吐出装置10の一部分として、弁ハウジング50は、導管20と流体連通することができる。弁ハウジング50は、弁ハウジング50内に摺動式に係合された密封部材を収容することができる。作動レバー30は、密封部材と機能的に係合されてもよく、密封部材は、弁ハウジング50内にある。弁ハウジング50内には、吐出装置10を開閉する機構があってもよい。使用する際、消費者は、作動レバー30を操作して弁ハウジング50内の可動部を駆動して吐出装置10を開く。作動レバー30を放すと、弁ハウジング50内の機構が閉じる。
【0014】
図1に示された吐出装置10の断面が、
図2に示され、断面は、
図1に示されたように得られた。
図2に示されたように、吐出装置10は、コネクタ80を有することができる。コネクタ80は、ねじ82でもよい。コネクタ80は、例えば、容器の出口にねじ込むか、容器の構成要素にねじ込むか、圧縮嵌めによって、容器と機能的に直接係合することができる。コネクタ80は、例えば、容器と係合された別の構成要素を介して、容器と間接に機能的に係合することができる。コネクタ80は、液体を小出しするためのクイック接続技術で知られているようなスナップロック式接続でもよい。
【0015】
支点40は、導管20に接続されうる。支点40は、約0.5mm〜約2mmの直径を有する鋼の小さい円筒体でもよい。
図2に示されたように、支点40は、導管20内に流れるために、密閉路を通らずに導管20の壁90を通過することができる。支点40は、作動レバー30と導管20を取り付ける位置でもよい。支点40は、ハウジング内にヒンジ又はピンを固定化するために、既知の手法のいずれの手法を使用して適所にロックされてもよい。例えば、支点40が、鋼又は他の種類の軸の小さい円筒の場合、支点の端は、円筒の端と端の間の部分より大きい径を有するように変形されてもよい。支点40は、割ピンを使用して適所にロックされてもよい。
【0016】
支点40は、作動レバー30を導管20と接続する屈曲性材料(ネオプレン、ゴム、又は類似の材料)でもよく、屈曲性材料は、支点40の端が導管20から離れるのを抑制することができる。あるいは、作動レバー30は、コネクタ20で機能的に係合するフックを備えてもよく、フックは、支点40を中心に回転運動を提供することができる。
【0017】
そのような機構では、支点40は、接着剤によって導管20に取り付けられてもよく、支点40に結合されてもよい。最大のメカニカルアドバンテージを得るために、作動レバー30の先端140は、支点40からできるだけ遠くに配置されてもよい。
【0018】
支点40は、導管20に取り付けられた別個の部分によって提供されてもよい。作動レバー30は、支点40に回転可能に取り付けられ、したがって、作動レバー30は、作動レバー30の先端140が下降するときに支点40を中心に回転することができる。
【0019】
導管20は、容器からの液体が、容器から弁ハウジング50に移動し、弁ハウジング50から出口90に移動するときに通るパイプでもよい。導管20は、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのプラスチック、又は銅やステンレス鋼などの金属で作成されうる。導管20は、使用中又は保管及び/若しくは輸送中に導管との偶発性の接触によって導管20に加わる可能性がある曲げモーメントと、消費者が作動レバー30を操作したときに導管20に加わる応力とに耐えるのに十分な耐久性を有するだけでもよい。導管20は、小出しされる流体と化学的適合性を有することができる。化学的適合性によって、導管20を通る液体は、著しく劣化せず導管20と反応もしない。調理油、ワイン又は他の摂取可能な品物などの液体の場合、導管20は、食物に安全であることができる。導管20は、弁ハウジング50と流体連通することができる。
【0020】
導管20と弁ハウジング50は、ねじ接続、溶剤溶接、圧縮嵌めによって流体連通するように作成されてもよく、構造物の半体が形成されて、次にスナップ嵌め、接着又は溶接される場合に行われる可能性があるように、単一片のプラスチック又は金属として成型されるので互いに一体化されてもよく、又はその結果、導管20の一部と弁ハウジング50の一部が、単一片のプラスチック又は金属から形成されてもよい。
【0021】
弾性部材120は、密封部材130と機能的に係合されうる。弾性部材120は、弁ハウジング50内に収容されたステム100によって、密封部材130と機能的に係合されてもよい。
図2に示されたように、封止ビーズ122の方に向けられた弾性部材120の内部は、ステム100が取り付けられる中空円筒状ハウジングを有することができる。ステム50は、弾性部材のその部分によって提供された圧縮によってハウジング内に保持されてもよい。ステム50は、弁ガイド110を通ることができる。弁ガイド110は、ステム50が通る環(例えば、プラスチック環)でよく、環は、弁ハウジングにしっかりと接続されている。環は、液体の流れに限られた抵抗を提供するように薄型でもよい。弁ガイド110は、ステム50を完全かつ連続的に取り囲む必要はない。例えば、複数の突出部が、弁ハウジング50の内部から突出してステムオフ軸44の動きを抑制することができる。弁ガイド110は、弁ハウジング50内で適切に位置合わせされたステム100を維持して、弁ハウジング50内でステム100の線形運動を提6供するのに役立つ。
【0022】
弾性部材120は、作動レバー30と機能的に係合し、作動レバー30を閉位置になるように付勢することができる。付勢は、例えば、作動レバーが、上昇運動が何らかの方法で制限された場合に、弾性部材120によって作動レバーに上方に加えられる能動的な力でもよい。付勢は、弾性部材120上に作動レバー30だけが乗る中立付勢でもよく、弾性部材120に加えられる唯一の力は、作動レバー30の重量の一部分からのものである。
図2に示されたように、作動レバー30は、閉位置でもよい。作動レバー30は、作動レバー30が押し下げられて弾性部材120を変形させる開位置を有することができる。
【0023】
図2を参照すると、弾性部材120が押されていないとき、弾性部材120は、弁ハウジング50に嵌ることができ、また、ステム100に接続されている封止ビーズ122が、弁ハウジング50に対して圧縮され、それにより、吐出装置10が使用される容器から液体が流れなくなる。弾性部材120は、ステム100に上向きの力を加えて、密封部材130を弁ハウジング50の方に引っ張って吐出装置10を閉じることができる。
【0024】
例えば、作動レバー30に力を加えることによって、弾性部材120に圧力が加えられたとき、作動レバー30は、支点40を中心に回転することができ、この力は、弾性部材120を内方に変形させ、ステム100を軸44に沿って動かして弁ハウジング50から封止ビーズ122を外す。弁ハウジング50は、円錐形台座52を有することができる。弾性部材120が押されたとき、液体は、導管20を通って弁ハウジング50に流れ込み、ステム100と密封部材130を回って出口90から出る。
【0025】
必要に応じて、ステム100の直線運動を提供するための弁ガイド110が設けられてもよい。弁ガイド110は、弁ハウジング50の内部に固定されてもよい。弁ガイド110が小さく流線形に近いほど、出口90を通る流量を増やすことができる。
【0026】
ステム100は、弾性部材120と密封部材130との間に機械的接続を形成し、その結果、弾性部材120と密封部材130が互いに機能的に係合されうる。ステム100は、プラスチック材料又は金属材料から形成されてもよい。ステム100は、第1端102と、第1端102と反対の第2端104とを有することができる。第1端102は、弾性部材120と隣接し、弾性部材120から密封部材130まで下方に突出することができる。ステム100の第1端102は、弾性部材120に収容されてもよい。第2端104は、密封部材130に取り付けられるか、固定されるか、一体部分でもよい。吐出装置10が、閉位置にあるとき、ステム100は、緊張状態でもよい。ステム100の引張力は、ステム100に上向きの力を及ぼす弾性部材120によって生成されてもよく、密封部材130は、円錐形台座52によって上方運動が制限される。
【0027】
ステム100が作動レバー30に直接又は間接に接続されている代替実施形態では、弾性部材120は、作動レバー30に上向きの力を加え、弾性部材120は、その力を、作動レバー30とステム100の接続位置の方に伝達する。これは、密封部材130を引き込む引張力をステム100内を生成することができる。
【0028】
密封部材130は、弁ハウジング50の出口90を密閉し、吐出装置10を制御式に繰り返し開閉することを可能にする。密封部材130は、円錐形に形成されるか、円錐台形に形成されるか、他の形状で形成され、その結果、密封部材130は、弁ハウジング50の一部分として提供された円錐形台座52内にぴったりと嵌る。密封部材130の外縁は、吐出装置10が閉位置にあるときに円錐形台座52と面一に嵌ることができる。密封部材130は、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、又は他の類似の形成可能プラスチック材料などのプラスチック材料で作成することができる。
【0029】
弾性部材120が押されたとき、液体が、出口90から放出される。具体的には、弾性部材120が押されたとき、弾性部材は、ステム100を動かす働きをし、ステム100は、軸44に沿って移動して出口90を開くことができる。弁ガイド110によってステム100の横方向の動きを制限することができる。弾性部材120によって提供された反発力は、ステム100に作用して密封部材130を引き上げて出口90を閉じることができる。
【0030】
弾性部材120は、ステム100の一部分を保持する中空円筒状ハウジングを有することができる。ステム100は、その第1端102が弾性部材120内に嵌められ、その第2端104が密封部材130と係合されうる。密封部材130は、吐出装置10の繰り返しの開閉を制御する。密封部材130とステム100は、互いに一体形成されてもよく、接着、溶剤溶接、又は2つの部分を接続するための他の技術によって互いに接続されている2つの別個の部分でもよい。
【0031】
弾性部材120は、
図2に示されたように、ステム100で機能的に係合された中空柔軟プレスバルブでもよい。弾性部材は、米国オハイオ州シンシナティのThe Procter & Gamble Co.,によって販売されている押し栓を有する液体TIDEの大型容器と共に販売されているものと同じでよい。弾性部材120は、手で直接又は間接(例えば、作動レバー30によって)に加えた圧力下で繰り返し大きく変形することができるが、その後で圧力が除去されたときに原形を回復することができる。弾性部材120は、エチレン酢酸ビニル、メタロセンポリエチレン、ポリブチレンテレフタレート樹脂などのエラストマ高分子から形成されうる。弾性部材120は、約10mm〜約25mmの直径を有する中空の柔軟な半球プレスバルブでもよい。弾性部材120は、約18mmの直径を有する中空柔軟半球プレスバルブでもよい。
【0032】
弾性部材120は、ばね又はエラストマ重合体材料でもよい。ばね又はエラストマ重合体材料は、弾性部材がステム100から離れて配置された場合に有用なことがある。そのようなばね又はエラストマ重合体材料は、作動レバー30と、導管20又は指支持部分60(ある場合)の一方との間に取り付けられてもよい。
【0033】
弾性部材120は、弁ハウジング50に接続されてもよい。一実施形態では、弾性部材120は、柔軟材料の中空半球形状である。弾性部材120は、
図2に示されたように、形成されたチャネル内の弁ハウジング50に部分的に埋め込まれてもよい。弾性部材120は、接着剤を使用して弁ハウジング50に取り付けられてもよく、弁ハウジング50に結合されてもよい。ステムが作動レバー30に接続されている実施形態では、弾性部材120は、指支持部分60又は導管20に取り付けられてもよい。
【0034】
作動レバー30は、支点40を中心に接続されうる。作動レバーは、材料の降伏点又は座屈よりも大きく曲がることなくユーザの指から弾性部材120に力を伝達するのに十分な剛性を有する材料で提供できる任意の材料から形状されてもよい。作動レバー30は、約1.1より大きいメカニカルアドバンテージ率を提供することができる。作動レバー30は、約1.2より大きいメカニカルアドバンテージ率を提供することができる。作動レバー30は、約1.5より大きいメカニカルアドバンテージ率を提供することができる。作動レバー30は、約2.0より大きいメカニカルアドバンテージ率を提供することができる。メカニカルアドバンテージは、作動レバーの端から支点40までの距離と、作動レバー30が弾性部材120と接触する位置と支点40との間の距離との比率として定量化されうる。
【0035】
作動レバー30は、支点40から弾性部材120まで又は弾性部材120よりも先に延在することができる。作動レバー30が、弾性部材120までしか延在しない場合は、メカニカルアドバンテージが得られないことがある。メカニカルアドバンテージが得られない場合でも、作動レバー30には、消費者が押すことができる大きい支持面があるので、作動レバー30は、更に、消費者が弾性部材120を押すのに役立つ。大きい支持面を有することは、吐出装置10を開くのに特定の力が必要とされる場合に、消費者の指の応力を小さくできるのに有益になりえる。
【0036】
作動レバー30は、導管20の一部分、弁ハウジング50の一部分、又は指支持部分60の一部分のうちのほぼ1つ以上に適合する凹部70を有することができる。動作において、ユーザは、力を、作動レバー30に対して作動レバー30に沿ったどこかの場所に加え、作動レバー30が支点40を中心に回転される。先端140の近くに力を加えると、作動レバー30を操作し、弾性部材120を動かして出口90を開けるためのより大きいメカニカルアドバンテージが提供される。作動レバー30は、ユーザが力を加えることができる実質的に平坦な上面33を有することができる。作動レバー30は、成人の指とぴったりと合うようにサイズと寸法が決められている指用凹部35を有することができる。指用凹部35は、密封部材130と反対に向いた作動レバー30の側に配向されうる。
【0037】
作動レバー30は、作動レバー30の上面33の横縁から下方に延在している1対の側壁37が提供されてもよい。側壁37は、作動レバー30の動く方向に下方に延在して、上面33から下方にシールドを延在させて、導管20、弁ハウジング50、及び/又は指支持部分60のうちの1つ以上の少なくとも一部分を覆うことができる。更に、上面33と側壁37は、導管20、弁ハウジング50、及び/又は指支持部分60のうちの1つ以上の少なくとも一部分を入れ子にすることができる凹部70を提供する。指支持部分60は、密封部材130が開位置にあるとき、作動レバー30の凹部70内に部分的に入れ子にされうる。側壁37は、作動レバー30と同じ材料で形成され、作動レバー30と一体に形成されてもよい。
【0038】
図2に示されたように、指支持部分60は、密封部材130がやはり閉位置にあるとき、作動レバー30の凹部70に部分的に入れ子にされうる。そのような構成により、作動レバー30と、指支持部分60及び/又は弁ハウジング50及び/又は導管20との間に存在する可能性がある潜在的な挟み位置を側壁37によって遮蔽することができ、側壁37は、ユーザの指が挟まれるのを防ぐことができる。
【0039】
吐出装置10は、指支持部分60を有することができる。指支持部分60は、弁ハウジング50から延在することができる。指支持体60部分は、成人の人差し指の長さ方向と実質的に適合するようにサイズと寸法が決められうる。使用する際、ユーザは、自分の人差し指の長さ方向の側面を、例えば人差し指の長さの側面又は下面に沿って、指支持部分60で固定し、作動レバー30を親指で押すことができる。指支持部分60は、ユーザが挟んで出口90を開くときに、指の支持を提供することができる。指支持部分60からの反力は、ユーザが出口90を開くために力を加える方向と逆の方向でもよい。したがって、吐出装置10に加わる力はほとんどない。指支持部分60がないと、ユーザが作動レバーを押すために加える力は、導管20にトルクを作成する可能性があり、そのトルクは、導管を破壊したり破断したり、また導管20から上流の構成要素を破壊する可能性がある。更に、指支持部分60がないと、ユーザが作動レバーを押すために加える力は、吐出装置が取り付けられた容器をひっくり返す可能性のあるトルクを生成する可能性がある。
【0040】
図3は、
図2に示された吐出装置10を示し、違いは、密封部材130が開位置にあることである。密封部材130は、作動レバー30を押すことによって開かれる。作動レバー30が、消費者によって押し下げられたとき、弾性部材120が下方に変形し、それによりステム100が動き、密封部材130が、円錐形台座52でもよい台座から外れる。
【0041】
図3に示されたように、作動レバー30が押されたとき、指支持部分60の少なくとも一部分が、作動レバー30の凹部70に嵌り、それに付随して作動レバー30から延在することができる側壁37に嵌ることができる。
【0042】
吐出装置10の代替実施形態を考察する。例えば、弾性部材120は、ステム100を動かす必要がない。例えば、
図4に示されたように、弾性部材120は、指支持部分60に接続されてもよい。そのような機構では、弾性部材120は、作動レバー30の動きに耐えるのに役立ち、密封部材130が閉位置になるような適切な位置に作動レバー30を付勢することができる。密封部材130の動きは、密封部材130を作動レバー30と、ステム100とステム100が弁ハウジング50から出る弁ハウジング50との間に提供された適切なシール(例えば、Oリング105による)で接続するステム100によって提供されてもよく、それにより、ステム100は、弁ハウジング50と摺動式に係合され、液体が、典型的な液体圧力下でシールを通って漏れることがない。
【0043】
弾性部材120は、ゴム、スポンジゴム、固体エラストマ、又は他の類似の材料などの弾性材料の中空柔軟プレスバルブ又はブロックでもよい。作動レバー30のメカニカルアドバンテージを必要とする場合、作動レバー30の先端140と弁ハウジング50のステム100との間に弾性部材120を位置決めすることができる。弾性部材120は、例えば弾性部材が中空半球状ボタンの場合に、指支持部分をチャネル内に取り付けることができる。
【0044】
図5に示されたように、弾性部材120は、導管20に接続されうる。弾性部材120が支点40に接近しているので、そのような機構は、作動レバー30により多くのメカニカルアドバンテージを提供することができる。そのような機構では、弾性部材120は、作動レバー30の下降運動を妨げるのに役立つ。ステム100と作動レバー30との接続は、弁を閉じたままにするためにステム100に加わる引張力に耐えるのに十分な強さで行われうる。
【0045】
密封部材130の動きは、密封部材130を作動レバー30に接続するステムによって提供され、適切なシール(例えば、Oリング105による)は、ステム100と、弁ハウジング50のステム100が弁ハウジング50から出る位置の近くとの間に提供される。弾性部材120は、ゴム、スポンジゴム、固体エラストマ、又は他の類似の材料などの弾性材料の放出型中空柔軟プレスバルブ又はブロックでもよい。作動レバー30のメカニカルアドバンテージが必要な場合、弾性部材120は、作動レバー30の先端140と弁ハウジング50のステム100との間に位置決めされうる。
【0046】
図6に示されたように、吐出装置10は、容器300に取り付けられうる。吐出装置10は、相補的なねじ山を有する容器300の開口部に嵌る外ねじを備えてもよい。吐出装置10は、導管20の上流端にフランジを有することができ、カラーキャップをフランジの下流に取り付けることができ、カラーキャップは、容器上の開口部にねじ留めすることができる。吐出装置10は、米国オハイオ州シンシナティのThe Procter & Gamble Co.,によって販売されている大型サイズのTIDE液体洗剤に押し栓式吐出装置が使用されているように容器300に接続されもよく、違いは、本明細書に開示された吐出装置は、容器300に取り付けられていることである。当該技術分野で知られているように、容器300は、液体小出しを容易にする開口部310を備えることができる。
【0047】
吐出装置10は、
図7に示されたように、容器300に取り付けられうる。そのような実施形態では、容器300は、受け台320上に逆さまに設置されてもよく、導管20は、受け台のハウジング330から延在してもよい。導管20の上流は、導管を容器300に漏れないように取り付けるためのコネクタでもよい。吐出装置10は、導管20が使用の際に密封部材130高さの高いヘッドを有するように設計されうる。これにより、液体を容器300から完全に排出することができる。
【0048】
吐出装置10の断面図は、
図8に示され、断面図は、
図9に示されている。一実施形態では、支点40と弾性部材の中心線との距離が約25mm、支点と指用凹部35の中心線との距離が35の約42mm、支点40と先端140との距離が約59mmとなるように、吐出装置10を製造することが実際的である。
図8に示されたように、導管20は、コネクタ80から出口90に向けて傾斜されてもよい。
図8と
図9に示された実施形態では、ステム100と密封部材130は、
図2に示されたように、又は本明細書に他の形で開示されたように提供されてもよい。
【0049】
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らないかぎり、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0050】
任意の相互参照又は関連特許若しくは関連出願を包含する本明細書に引用される全ての文献は、明確に除外ないしは別の方法で限定されない限り、その全てを本明細書中に参照により組み込まれる。いずれの文献の引用も、こうした文献が本願で開示又は特許請求される全ての発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他の全ての参照文献とのあらゆる組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示すことを容認するものでもない。更に、本文書において、用語の任意の意味又は定義の範囲が、参考として組み込まれた文書中の同様の用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中で用語に割り当てられる意味又は定義に準拠するものとする。
【0051】
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。