特許第5997115号(P5997115)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5997115
(24)【登録日】2016年9月2日
(45)【発行日】2016年9月28日
(54)【発明の名称】空気調和機
(51)【国際特許分類】
   F24F 1/00 20110101AFI20160915BHJP
【FI】
   F24F1/00 391B
   F24F1/00 391C
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-180849(P2013-180849)
(22)【出願日】2013年9月2日
(65)【公開番号】特開2015-48977(P2015-48977A)
(43)【公開日】2015年3月16日
【審査請求日】2015年7月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】515294031
【氏名又は名称】ジョンソンコントロールズ ヒタチ エア コンディショニング テクノロジー(ホンコン)リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】井本 勉
(72)【発明者】
【氏名】小松 智弘
(72)【発明者】
【氏名】大舘 一夫
【審査官】 久保田 信也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−043304(JP,A)
【文献】 特開2012−225545(JP,A)
【文献】 特開2011−064338(JP,A)
【文献】 特開平07−260178(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸込口と吹出口とを結ぶ空気通路と、
前記空気通路に配置され、前面側熱交換器と背面側熱交換器とを上部で組み合わせて構成される室内熱交換器とを備え、
前記前面側熱交換器の空気の流れ方向において、上流側に位置する上流側伝熱管のうち、上端に位置する上流側上端伝熱管は、前記上流側上端伝熱管以外の前記上流側伝熱管を結ぶ曲線又は直線の上端側延長よりも背面側に位置し、
前記前面側熱交換器の空気の流れ方向において、下流側に位置する下流側伝熱管のうち、上端に位置する下流側上端伝熱管は、前記下流側上端伝熱管以外の前記下流側伝熱管を結ぶ曲線又は直線の上端側延長よりも背面側に位置し、
前記上流側上端伝熱管と前記下流側上端伝熱管との距離は、前記上流側上端伝熱管以外の前記上流側伝熱管と前記下流側上端伝熱管以外の前記下流側伝熱管との距離よりも短いことを特徴とする空気調和機の室内機。
【請求項2】
前記背面側熱交換器の伝熱管のうち、上端に位置する伝熱管は前記下流側上端伝熱管よりも低い位置に配置されていることを特徴とする請求項に記載の空気調和機の室内機。
【請求項3】
前記空気通路に配置され、前記室内熱交換器の上流側に位置する上面フィルタを備え、
前記室内熱交換器の頂部の形状は、前記上面フィルタと略平行であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気調和機の室内機。
【請求項4】
前記背面側熱交換器の頂部の角部は円弧形状であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
【請求項5】
前記上流側上端伝熱管と前記上流側上端伝熱管に隣接する前記上流側伝熱管の配置間隔は、前記上流側上端伝熱管以外の前記上流側伝熱管同士の配置間隔と等しいことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機と、
圧縮機と室外熱交換器と膨張弁とを有する室外機とを備える空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の省エネ意識の高まりによって、発電に伴い排出される二酸化炭素(CO2)の削減を図るため、消費電力の少ない空気調和機が求められており、そのため、空気調和機の熱交換器の熱交換効率をさらに高めることが必要とされている。なかでも室内熱交換器の効率を高める手段として熱交換器を多段曲げあるいは円弧型等で形成し、送風ファンを取り囲むように配置し、限られたスペースの中で熱交換器面積を拡大することにより熱交換効率を向上させることが一般に知られている。
【0003】
特許文献1には、前側熱交換板と後側熱交換板と伝熱管(熱交換パイプ)とから構成された室内熱交換器において、前記前側熱交換板と背面側熱交換器板を上部で組み合わせて略∧状に構成し、かつ、その空気通風抵抗が、少なくとも前記前側熱交換板から前記略∧状に構成された室内熱交換板上部の組み合わせ領域に渡って略均一になるようにした空気調和機の室内機が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−190533号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載の熱交換器は、通風抵抗を均一化するために、接合部の縦方向の幅を確保しなければならない。しかしながら、特許文献1に記載の熱交換器は、接合部以外では同一の高さにおける伝熱管の数が6つであるのに対し、接合部では同一の高さにおける伝熱管の数が3つ又は5つである。つまり、特許文献1に記載の熱交換器では、同一の高さにおける伝熱管の数が少ない接合部において、縦方向の幅を確保しなければならず、空気調和機の室内機が大型化してしまう課題がある。
【0006】
そこで、本発明は、空気調和機の室内機の大型化を防ぎつつ、室内熱交換器の効率向上を図る空気調和機の室内機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の空気調和機は、吸込口と吹出口とを結ぶ空気通路と、空気通路に配置され、前面側熱交換器と背面側熱交換器とを上部で組み合わせて構成される室内熱交換器とを備え、前面側熱交換器の空気の流れ方向において、上流側に位置する上流側伝熱管のうち、上端に位置する上流側上端伝熱管は、上流側上端伝熱管以外の上流側伝熱管を結ぶ曲線又は直線の上端側延長よりも背面側に位置し、前記前面側熱交換器の空気の流れ方向において、下流側に位置する下流側伝熱管のうち、上端に位置する下流側上端伝熱管は、前記下流側上端伝熱管以外の前記下流側伝熱管を結ぶ曲線又は直線の上端側延長よりも背面側に位置し、前記上流側上端伝熱管と前記下流側上端伝熱管との距離は、前記上流側上端伝熱管以外の前記上流側伝熱管と前記下流側上端伝熱管以外の前記下流側伝熱管との距離よりも短いことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、空気調和機の室内機の大型化を防ぎつつ、室内熱交換器の効率向上を図る空気調和機の室内機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施例に係る空気調和機の全体構成を示す全体斜視図である。
図2】第1実施例に係る室内機断面図である。
図3】第1実施例に係る室内熱交換器の頂部の構成を示した図である。
図4】第1実施例に係る室内熱交換器の頂部の構成を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施例について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0011】
(第1実施例)
空気調和機の全体構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、第1実施例に係る空気調和機の全体構成を示す全体斜視図である。図2は、第1実施例に係る室内機断面図である。
【0012】
空気調和機1は、空調を行う室内に配置される室内機2と、屋外に配置される室外機3とから構成されており、これら両者の間を、その内部に冷媒が通流する接続配管4(電気配線も含む)で繋ぎ、もって、冷媒により室内と室外の熱とを熱交換することにより空気調和する。室外機3は、圧縮機、室外熱交換器、膨張弁などを備える。室内機2は、室内熱交換器10を備える。
【0013】
室内機2は、図2に示すように、樹脂を横長の略箱状の外形形状に成型加工した筐体5と、筐体5の内部に、送風機8(貫流ファン)と、送風機8を取り囲むように室内熱交換器10を配置している。室内熱交換器10と送風機8は幅が略等しい。筐体5の内部の背面(後面)側には、露受皿11等を取り付け、これら筐体5を構成する化粧枠12(図1を参照)で覆い、更に、この化粧枠12の前面には前面パネル13を取り付けている。
【0014】
化粧枠12の上方には、室内空気を吸い込む吸込口6aが、そして、その下方には、熱交換により温湿度が調和された空気を吹き出す吹出口7がそれぞれ設けられている。そして、室内機1は吸込口6aと吹出口7を結ぶ空気通路15を備える。空気通路15に配置された送風機8から吹き出された空気流を、やはり送風機8の長さに略等しい幅を持つ吹出口7に流し、当該吹出口7途中に配した図示しない左右風向板で気流の左右方向を偏向し、更に、吹出口7に配した回動可能な上下風向板14で気流の上下方向を偏向し、室内に吹き出す。
【0015】
室内熱交換器10は、空気通路15に配置され、前面側熱交換器101と背面側交換器102とを上部で組み合わせて構成されている。前面側熱交換器101と背面側交換器102は、例えば、薄いアルミニウム製の板を複数枚重ねて取り付けたフィン(熱交換板)と、これらフィンにあけられた穴に挿入された銅製の伝熱管(冷媒管)とにより形成されている。なお、フィンとフィンとの間には微小な隙間が形成され、その間を室内の空気流が通風することで、上記室外機3から伝熱管の内部を流れる冷媒と空気との間で、熱交換が行われる。そして、この室内熱交換器10を通過する空気流の下流に、上記の送風用の送風機8が設けられている。即ち、この送風機8が回転することにより、室内の空気が室内機2に設けられた吸込口6aから、室内熱交換器10、送風機8を通って、吹出口7から吹き出される。
【0016】
また、筐体5には、送風機8に加え、上面フィルタ9a及び前面フィルタ9bが取り付けられている。上面フィルタ9a及び前面フィルタ9bは空気通路15に配置され、室内熱交換器10の上流側に位置する。そして、これらの基本的な内部構造体は、化粧枠12を取り付けることにより室内機2内に内包される。また、上記化粧枠12には、可動パネル13が、下部に設けた回動軸を支点として駆動モータにより回動可能に取り付けられ、空気調和機1の運転時には、前面側空気吸込部6bを開くように構成されている。これにより、室内空気は、運転時には、上述した上方の吸込口6aだけではなく、前面側空気吸込部6bからも吸引される。なお、空気調和機1の停止時には、前面側空気吸込部6bは閉じられる。
【0017】
次に、室内熱交換器10について、図3を参照しながら説明する。図3は、第1実施例に係る室内熱交換器の頂部の構成を示した図であり、図2に示した室内熱交換器10を取り出し、特に、その上部の詳細を示す側面断面図である。
【0018】
室内熱交換器10は、上述したように、複数枚の薄いアルミニウム板からなるフィン(熱交換板)と、これらフィンにあけられた穴に挿入された銅製の伝熱管(熱交換パイプ)とにより構成されている。室内熱交換器10は、送風機8の外周に沿うように(即ち、できるだけ送風機8に向かって流れる空気流に直交するように)湾曲して形成された前面側熱交換器101と、略直線状に形成された背面側熱交換器102とを、それぞれ、個別に製造し、そして、これら前面側熱交換板101と後面側熱交換板102とを、その頂部における接合面「C」で当接して組み立て、もって、略「Λ」の外形形状に製造されている。
【0019】
ここで、図3に示すように、「Λ」状に接合された前面側熱交換器101と背面側熱交換器102において、前面側熱交換器101と背面側熱交換器102の接合部103(室内熱交換器10の上部)の幅(空気がフィン間を流れる距離)は、前面側熱交換器101及び背面側熱交換器102の幅(空気がフィン間を流れる距離)よりも小さい。そのため、室内熱交換器10の上部において、空気通風抵抗が小さくなり、流入した空気が十分に熱交換されることなく熱交換器を通過する恐れがある。
【0020】
ここで、通風抵抗を均一化するために、前面側熱交換器101と背面側熱交換器102の接合部(室内熱交換器10の上部)付近の幅を大きくすることで、空気通風抵抗を大きくすることはできる。しかしながら、本実施例では、室内熱交換器10の接合部付近以外では同一の高さにおける伝熱管の数が6つであるのに対し、室内熱交換器10の接合部付近では同一の高さにおける伝熱管の数が3つである。つまり、同一の高さにおける伝熱管の数が少ない接合部付近の幅を大きくすると、室内機1を大型化してしまう。
【0021】
そこで、本実施例では、空気の流れ方向に複数の列(3列)をなす前面側熱交換器101の空気の流れ方向において、上流側に位置する上流側伝熱管103のうち、上端に位置する上流側上端伝熱管103aは、上流側上端伝熱管以外の上流側伝熱管を結ぶ曲線又は直線Pの上端側延長よりも背面側に位置する。言い換えると、上流側上端伝熱管103aを上流側上端伝熱管以外の上流側伝熱管を結ぶ曲線又は直線Pよりも背面側に傾けて配置している。このような本実施例によれば、室内熱交換器10の接合部周辺の伝熱管を密にする配置にすることができ、室内熱交換器10の接合部付近の通風抵抗を上昇することができる。従って、接合部付近の幅を大きくすることなく、室内熱交換器10の通風抵抗を均一化することができる。さらに、室内熱交換器10の頂部に位置する頂部伝熱管103を傾けた分、室内熱交換器10の高さ方向の長さを縮めることができ、室内機1を小型化することができる。
【0022】
さらに、上流側上端伝熱管103aと上流側上端伝熱管103aに隣接する上流側伝熱管103の配置間隔は、上流側上端伝熱管103a以外の上流側伝熱管103同士の配置間隔と等しい。また、中流側伝熱管及び下流側伝熱管104の配置間隔も同様である。本実施例によれば、U字状の伝熱管の種類を統一することができ、室内機1の製造性を向上している。
【0023】
また、上流側に位置する上流側伝熱管103のうち、上端に位置する上流側上端伝熱管103aは、上流側上端伝熱管以外の上流側伝熱管を結ぶ曲線又は直線Pの上端側延長上に上流側上端伝熱管103aを設置する場合に比べて、背面側に傾けて設置した分、上流側伝熱管103を低い位置に設置している。つまり、上下方向における前面側熱交換器101の長さを短くすることができ、室内機1を小型化することができる。
【0024】
前面側熱交換器101の空気の流れ方向において、下流側に位置する下流側伝熱管104のうち、上端に位置する下流側上端伝熱管104aは、下流側上端伝熱管以外の下流側伝熱管を結ぶ曲線又は直線Qの上端側延長よりも背面側に位置し、上流側上端伝熱管と下流側上端伝熱管との距離Xは、上流側上端伝熱管以外の上流側伝熱管と下流側上端伝熱管以外の下流側伝熱管との距離Yよりも短い。このような本実施例によれば、前面側熱交換器101と背面側熱交換器102の接合部周辺の伝熱管をより密にする配置にすることができる。
【0025】
なお、中流側伝熱管についての説明は省略したが、下流側伝熱管104と同様の構成とする。また、前面側熱交換器101の上端伝熱管の傾きを下流側から上流側に向かって徐々に増すように構成してもよい。
【0026】
中流側上端伝熱管の傾きと下流側上端伝熱管104aの傾きを0とし、上流側上端伝熱管103aのみを傾ける構成としてもよい。
【0027】
上流側上端伝熱管103以外の伝熱管を傾けて構成してもよい。例えば、上流側上端伝熱管103aに隣接する上流側伝熱管103を傾けて構成してもよい。この場合、上流側上端伝熱管以外の上流側伝熱管を結ぶ曲線又は直線Pは、上流側上端伝熱管103aに隣接する上流側伝熱管103を除いて曲線又は直線が結ばれるものとする。
【0028】
同様に、下流側上端伝熱管104以外の伝熱管を傾けて構成してもよい。例えば、下流側上端伝熱管104aに隣接する下流側伝熱管104を傾けて構成してもよい。この場合、下流側上端伝熱管以外の下流側伝熱管を結ぶ曲線又は直線Qは、下流側上端伝熱管104aに隣接する下流側伝熱管104を除いて曲線又は直線が結ばれるものとする。
【0029】
図2に示すように室内熱交換器10の背面側は筐体5と接しており、室内の壁と平行して鉛直方向に配置されている。そのため、背面側交換器102への空気の流入経路が狭く、空気が背面側交換器102へ流れにくい。
【0030】
そこで、本実施例では、図3に示すとおり、背面側交換器102の頂部(R部)の角部を円弧形状とし、空気が流れにくい背面側交換器102への空気の流入量を増やしている。
【0031】
図4は、第1実施例に係る室内熱交換器の頂部の構成を示した図である。上述した通り、室内熱交換器10は室内機1の中央に位置する送風機8を取り囲むように配置されている。送風機8が駆動することにより、取り込まれる空気は上面フィルタ9a及び前面フィルタ9bを介して室内熱交換器10を流れる。
【0032】
ここで、室内熱交換器10と上面フィルタ9aとの距離が狭い場合、組立て製造時のバラツキ等により室内熱交換器10で発生した凝縮水が上面フィルタ9aと接触し、水垂れ等の不具合を起す恐れがある。
【0033】
そこで、本実施例では、室内熱交換器10の頂部の形状を上面フィルタ9aと略平行としている。本実施例によれば、室内機1の高さを規定寸法に納め、且つ、室内熱交換器10と上面フィルタ9aとの距離を確保しつつ、室内熱交換器10の伝熱管の数を増やすことができる。
【0034】
さらに、本実施例では、図4に示すように、背面側熱交換器102の伝熱管のうち、上端に位置する伝熱管は下流側上端伝熱管104aよりも低い位置に配置されている。そのため、室内熱交換器10の頂部付近において、前面側熱交換器101に比べて背面側熱交換器102の通風抵抗が小さくなる。つまり、背面側熱交換器102への空気の流入経路が実質的に増やすことができ、空気を背面側熱交換器102へ流しやすくすることができる。
【0035】
なお、図4に示すように、背面側熱交換器102の伝熱管のうち、上端に位置する伝熱管を前面側熱交換器101の伝熱管のうち、上端に位置する伝熱管の全てに対し、低い位置に配置されることが望ましい。
【0036】
背面側熱交換器102の頂部に位置する伝熱管と前面側熱交換器101の頂部に位置する伝熱管の縦方向における距離Lは室内熱交換器10の全体の空気通風抵抗の均一化を考慮し、伝熱管径d以下とした(L≦d)。
【0037】
以上、本発明に係る空気調和機について第1実施例により説明したが、本発明の実施例はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更などを行うことができる。
【0038】
例えば、第1実施例では前面側熱交換器101の伝熱管を室内熱交換器10の頂部付近に配置する場合について説明したが、背面側熱交換器102の伝熱管を室内熱交換器10の頂部付近に配置してもよい。この場合、背面側熱交換器102の上端伝熱管を背面側に傾くように伝熱管が配置される。
【符号の説明】
【0039】
1 空気調和機
2 室内機
3 室外機
4 接続配管
5 筐体
6a 吸込口
6b 前面側空気吸込部
7 吹出口
8 送風機
9a 上面フィルタ
9b 前面フィルタ
10 室内熱交換器
11 露受皿
12 化粧枠
13 可動パネル
14 上下風向板
15 空気通路
101 前面側熱交換器
102 背面側熱交換器
103 上流側伝熱管
103a 上流側上端伝熱管
104 下流側伝熱管
104a 下流側上端伝熱管
X 上流側上端伝熱管と下流側上端伝熱管との距離
Y 上流側上端伝熱管以外の上流側伝熱管と下流側上端伝熱管以外の下流側伝熱管との距離
P 上流側上端伝熱管以外の上流側伝熱管を結ぶ曲線又は直線
Q 下流側上端伝熱管以外の下流側伝熱管を結ぶ曲線又は直線
図1
図2
図3
図4