特許第5997192号(P5997192)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5997192
(24)【登録日】2016年9月2日
(45)【発行日】2016年9月28日
(54)【発明の名称】伸縮脚および門型走行クレーン
(51)【国際特許分類】
   B66C 5/02 20060101AFI20160915BHJP
   B66C 7/08 20060101ALI20160915BHJP
【FI】
   B66C5/02
   B66C7/08
【請求項の数】2
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-16527(P2014-16527)
(22)【出願日】2014年1月31日
(65)【公開番号】特開2015-143142(P2015-143142A)
(43)【公開日】2015年8月6日
【審査請求日】2015年6月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000204000
【氏名又は名称】太平電業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】特許業務法人 インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100083839
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 泰男
(72)【発明者】
【氏名】落合 孝之
(72)【発明者】
【氏名】原田 拓郎
【審査官】 三宅 達
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−035666(JP,A)
【文献】 特開2004−035180(JP,A)
【文献】 実開昭62−026384(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66C 5/00− 7/16
B66C 23/68−23/697
B66F 7/02
E04G 1/22
F16B 7/10− 7/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本の中空角状柱体が入れ子式に組み立てられた、前記柱体の伸縮後のがたつきを防止するがたつき防止手段とを備えた伸縮脚において、
前記がたつき防止手段は、上部がたつき防止機構と前記上部がたつき防止機構の下方部に設けられた下部がたつき防止機構とからなり、前記上部がたつき防止機構および前記下部がたつき防止機構は、それぞれ第1柱体に形成された開口と、中央部に前記開口内に挿入される突部を備え、両端部にボルト挿入口が形成された押圧部材と、前記押圧部材の前記両端部と前記第1柱体との間に挟み込まれ、前記第1柱体に溶接された、ボルト孔が形成されたプレートと、前記ボルト挿入口内に挿入され、前記プレートを介して前記第1柱体に螺合するボルトとからなり、前記ボルトを締めることによって、前記突部が前記第1柱体内に挿入された第2柱体を押圧し、かくして、前記第2柱体のがたつきを防止することを特徴とする伸縮脚。
【請求項2】
請求項1に記載の伸縮脚を備えた、火力発電所のタービン建屋内に設置される門型走行クレーンであって、前記タービン建屋内に設置されている、タービン主機、発電機等からなる発電機器に沿って走行可能な、車輪とガイド輪を備えた台車と、前記発電機器の両側の床面上に設置される、前記台車が走行する走行通路と、前記脚部材間に前記発電機器を跨いで設置される、クレーンレールが設けられた主桁と、前記クレーンレールに沿って横行するホイストと、クレーンの作動を制御する制御盤とを備え、前記走行通路は、前記車輪が走行する軌道板材と、前記軌道板材上に固定される、前記ガイド輪が走行するガイドプレートとからなり、前記伸縮脚は、前記台車上に設置され、前記クレーンレールは、前記発電機器の両側の床面に設置されている、前記発電機器の付帯設備の点検が行えるように、前記主桁の両端から外方に向かって水平に張り出していることを特徴とする門型走行クレーン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、伸縮脚および門型走行クレーン、特に、がたつきを確実に防止することができる伸縮脚およびこの伸縮脚を使用した門型走行クレーンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
伸縮脚を備えた門型走行クレーンが特許文献1に開示されている。以下、この門型走行クレーンを従来クレーンといい、図面を参照しながら説明する。
【0003】
図7は、従来クレーンを示す正面図、図8は、図7のA−A矢視図、図9は、発電機器の両側の床面に設置された、従来クレーンの走行通路を示す平面図、図10は、図7のB−B矢視図、図11は、図10のC−C矢視図、図12は、従来クレーンの伸縮脚を示す部分省略側面図、図13は、図12のD−D矢視図である。
【0004】
図7および図8において、1は、一対の台車であり、タービン主機、発電機等からなる発電機器(M)の両側の床面上に設置された後述する走行通路に沿って走行する。台車1は、図11に示すように、車輪2とガイド輪3を備え、車輪2は、図10に示すように、台車1の下部の四隅に設けられ、駆動手段4(図8図11参照)により、後述する走行通路の軌道板材上を走行する。車輪2の外周部は、ウレタンゴムにより覆われ、騒音を低減している。ガイド輪3は、車輪2間に設けられ、両側にフランジ3aが形成されている。フランジ3a間に後述する走行通路のガイドプレートが入り込むことによって、台車1がガイドされ、かくして、門型走行クレーンは、発電機器(M)に沿って確実に直進する。
【0005】
5は、台車1が走行する走行通路である。走行通路5は、図11に示すように、発電機器(M)の両側の床面上に設置され、車輪2が走行する軌道板材6と、軌道板材6の幅方向中央部上に固定される、ガイド輪3が走行するガイドプレート7とからなっている。なお、ガイド輪3は、軌道板材6と非接触である。軌道板材6は、車輪2が走行可能な幅寸法を有する厚さ2mmから3mmの鉄板からなり、発電機器(M)の両側の床面上に載置される。ガイドプレート7は、厚さ9mm程度の鉄板からなっている。このように、軌道板材6およびガイドプレート7の床面からの突出高さが低いので、バリヤフリー効果により作業員の歩行や運搬台車の走行を阻害するおそれがない。走行通路5は、複数個の走行通路ピースに分割され、走行通路ピース同士は、互いに連結可能になっている。このように、走行通路5を複数個の走行通路ピースに分割することによって、走行通路5の設置と移動が容易に行える。
【0006】
8は、台車1の両端部上に設置された断面角型の伸縮脚である。伸縮脚8の上端部は、後述する主桁により連結されている。図12に示すように、伸縮脚8は、外側柱体8a、外側柱体8a内に挿入された中間柱体8b、中間柱体8b内に挿入された内側柱体8cとからなる入れ子式構造からなっている。伸縮脚8を伸ばせば、必要な作業揚程が容易に確保でき、伸縮脚8を縮ませれば、門型走行クレーンを天井クレーン18(図7参照)により吊り上げて別の発電機器に移動させる際に、伸縮脚8が発電機器(M)に接触するおそれを確実に回避することができる。すなわち、伸縮脚8を短く分解する必要性がなくなる。なお、伸縮脚8は、3段に限定されることはない。また、後述するホイスト16等の点検が伸縮脚8を縮ませることによって、高所作業によらず行える。
【0007】
伸縮脚8の伸縮は、天井クレーンを用いて行うので、伸縮脚8に油圧シリンダー等の駆動源を設置する必要がない。これによって、駆動源の故障および油漏れによる伸縮脚8の縮みによる事故を防止することができる。
【0008】
伸縮脚8を採用することによって、高所作業によらず、後述する主桁14と伸縮脚8の組み立てが行えるので、伸縮脚8の形状を自由な形状に設計にすることができる。この例では、伸縮脚8の内側柱体8cの上部が互いに内側に傾斜している形状になっている(図8参照)。
【0009】
このように、伸縮脚8の上部を互いに内側に傾斜させることによって、クレーン走行方向の伸縮脚8の間隔調整幅が広くなる。例えば、伸縮脚8の間隔を広くするほど伸縮脚8の安定度が増すが、伸縮脚8を互いに内側に傾斜させなければ、主桁14の設置に支障を来す。しかし、伸縮脚8を互いに内側に傾斜させることによって、この問題は、解消される。すなわち、伸縮脚8を互いに内側に傾斜させることによって、伸縮脚8の安定度を確保することができる最小の脚間で設計することができる。この結果、台車1の長さを最小にすることができるので、最大限の作業範囲を確保することができる。しかも、台車1の長さを最小にすることによって、台車同士の芯合わせを作業が不要となる。この結果、クレーンの組立作業を短縮できる。
【0010】
図13に示すように、中間柱体8bの上端部には、スライド部材9が取り付けられ、中間柱体8bに対して内側柱体8cがガタツキなく円滑に伸縮できるようになっている。外側柱体8aと中間柱体8bとにおいても同様である。図13に示すように、内側柱体8cは、クランプ手段10により中間柱体8bに仮止め可能になっている。クランプ手段10は、クランプレバー11と中間柱体8bに螺合するクランプバー12とからなり、クランプレバー11を回すことによって、クランプバー12の先端が内側柱体8cを押圧し、かくして、内側柱体8cが中間柱体8bに仮止めされる。中間柱体8bに仮止めされた内側柱体8cは、中間柱体8bと内側柱体8cとに形成されたピン孔13にピン(図示せず)を挿入することにより本止めされる。これらの仮止めと本止めの構造は、外側柱体8aと中間柱体8bとにおいても同様である。
【0011】
14は、伸縮脚8の上端部間に発電機器(M)を跨いで設置される主桁である。主桁14の設置方向は、天井クレーン18の走行方向と直交する。主桁14には、クレーンレール15が設けられている。図7に示すように、クレーンレール15は、主桁14の両端から外方に向かって水平に張り出している。図7中、クレーンレール15の張り出し部分を(L)で示す。クレーンレール15が張り出していることによって、発電機器(M)の両側の床面に設置されている、発電機器(M)の付帯設備の点検が行える。付帯設備には、例えば、図7に示すように、一般的なタービンレイアウトでは、タービンの左右にMSV(主蒸気弁)やRSV(高温再熱弁)等が配置されており、これらの付帯設備は、伸縮脚8間のクレーンレール15を横行する、後述するホイストでは吊り上げることができない。しかし、クレーンレール15を主桁14の両端から伸縮脚8の外側に張り出すことによって、これら付帯設備を吊り上げることができ、かくして、付帯設備の点検が可能となる。
【0012】
16は、クレーンレール15に沿って横行するホイストである。ホイスト16は、伸縮脚8間は勿論、伸縮脚8の外側に張り出したクレーンレール15に沿って横行して、付帯設備の点検を可能にする。
【0013】
17は、図8に示すように、台車1の走行やホイスト16等の操作を行う制御盤である。
【0014】
上述した、従来クレーンによれば、以下のようにして、タービン建屋内の発電機器(M)および発電機器(M)の付帯設備の点検が行われる。
【0015】
先ず、発電機器(M)の両側の床面上に走行通路5を設置する。走行通路5の設置にあたっては、走行通路ピースを床面上に載置し、走行通路ピース同士を互い発電機器(M)に沿って直列に連結する。このように、走行通路5の設置に際しては、走行通路ピースを床面に載置し、走行通路ピース同士を連結するのみで良いので、走行通路5の設置が容易に行え、延長も容易に行える。走行通路5の設置が容易に行えることによって、タービン建屋内に複数の走行通路5を設け、工事工程に合わせて、クレーンを配置することができる。また、クレーンの移設が天井クレーンにより容易に行えることを合わせると、設置が容易な走行通路5の効果は大きい。
【0016】
このようにして、走行通路5の設置が完了したら、走行通路5上でクレーンを組み立てる。この際、伸縮脚8の高さ調整は、クランプ手段10によって伸縮脚8を仮止めした後、互いに合致した所定高さ位置のピン孔13にピン(図1参照)を挿通することにより行う。
【0017】
このようにして、クレーンの組み立てが完了したら、伸縮脚8間のクレーンレール15に沿ってホイスト16を横行させることによって、発電機器(M)の点検が行え、伸縮脚8の外側に張り出したクレーンレール15に沿ってホイスト16を横行させることによって、付発電機器(M)の帯設備の点検が行える。
【0018】
次の発電機器(M)の点検を行うために、門型走行クレーンを移動させるには、図7に示すように、天井クレーン18により門型走行クレーンを吊り上げ、この状態で、走行通路5を撤去し、撤去した走行通路5を次の発電機器(M)の床面に移設する。この際、走行通路5の移設は、走行通路5が複数個の走行通路ピースに分割されているので、容易に行える。この後、移設された走行通路5上に門型走行クレーンを吊り下ろす。
【0019】
門型走行クレーンの移動の際、伸縮脚8を縮めておけば、伸縮脚8が発電機器(M)に接触するおそれがないので、安全に門型走行クレーンをを次の発電機器(M)に移動させることができる。
【0020】
以上、説明したように、従来クレーンによれば、以下のような効果がもたらされる。
(A)クレーンレール15を主桁14の両端から外方に向かって水平に張り出すことによって、一台の門型走行クレーンにより、発電機器(M)および発電機器(M)の付帯設備の両方の点検が行える。
(B)伸縮脚8を採用することによって、門型走行クレーンを天井クレーン18により吊り上げて別の発電機器(M)に移動させる際に、伸縮脚8が発電機器(M)に接触するおそれを確実に回避することができる。
(C)作業性を考慮して高い揚程の門型クレーンでは、伸縮脚8が長くなるので、既存の天井クレーンでの移設が困難な場合があるが、伸縮脚8を伸縮可能とすることによって、作業に必要な揚程を確保しつつ、既存の天井クレーンでの移設が行える。また、伸縮脚8を採用することによって、タービン建屋内で一番高い発電機器(M)と干渉せずに組み立て解体および移設が行える。
(D)門型走行クレーンが走行する走行通路5を、床面上に載置される、台車1のガイド輪3が嵌り込みながら走行する軌道板材6とこの上に固定されるガイドプレート7とで構成し、軌道板材6とガイドプレート7を薄板で形成することによって、門型走行クレーンを発電機器(M)に沿って確実に直進させることができ、しかも、門型走行クレーンの走行通路5の設置が容易に行えるとともに、走行通路5が作業員の歩行や運搬台車の走行を阻害するおそれがない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0021】
【特許文献1】特開2013−35666号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
上記従来クレーンによれば、伸縮脚8を採用することによって、門型走行クレーンを天井クレーン18により吊り上げて別の発電機器(M)に移動させる際に、伸縮脚8が発電機器(M)に接触するおそれを確実に回避することができる。
【0023】
また、作業性を考慮して高い揚程の門型クレーンでは、伸縮脚8が長くなるので、既存の天井クレーンでの移設が困難な場合があるが、伸縮脚8を伸縮可能とすることによって、作業に必要な揚程を確保しつつ、既存の天井クレーンでの移設が行える。
【0024】
また、伸縮脚8を採用することによって、タービン建屋内で一番高い発電機器(M)と干渉せずに組み立て解体および移設が行える。
【0025】
しかしながら、クレーンの走行、ホイスト16の横行、吊荷の荷揺れ等によって、伸縮脚8にがたつきが生じるといった問題があった。
【0026】
伸縮脚が有するガタツキの問題は、従来クレーンによらず、伸縮脚を備えた構造物一般にいえることである。
【0027】
従って、この発明の目的は、がたつきを確実に防止することができる伸縮脚およびこの伸縮脚を備えた門型走行クレーンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0028】
この発明は、上記目的を達成するためになされたものであって、下記を特徴とするものである。
【0029】
請求項1に記載の発明は、複数本の中空角状柱体が入れ子式に組み立てられた、前記柱体の伸縮後のがたつきを防止するがたつき防止手段とを備えた伸縮脚において、前記がたつき防止手段は、上部がたつき防止機構と前記上部がたつき防止機構の下方部に設けられた下部がたつき防止機構とからなり、前記上部がたつき防止機構および前記下部がたつき防止機構は、それぞれ第1柱体に形成された開口と、中央部に前記開口内に挿入される突部を備え、両端部にボルト挿入口が形成された押圧部材と、前記押圧部材の前記両端部と前記第1柱体との間に挟み込まれ、前記第1柱体に溶接された、ボルト孔が形成されたプレートと、前記ボルト挿入口内に挿入され、前記プレートを介して前記第1柱体に螺合するボルトとからなり、前記ボルトを締めることによって、前記突部が前記第1柱体内に挿入された第2柱体を押圧し、かくして、前記第2柱体のがたつきを防止することに特徴を有するものである。
【0030】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の伸縮脚を備えた、火力発電所のタービン建屋内に設置される門型走行クレーンであって、前記タービン建屋内に設置されている、タービン主機、発電機等からなる発電機器に沿って走行可能な、車輪とガイド輪を備えた台車と、前記発電機器の両側の床面上に設置される、前記台車が走行する走行通路と、前記伸縮脚間に前記発電機器を跨いで設置される、クレーンレールが設けられた主桁と、前記クレーンレールに沿って横行するホイストと、クレーンの作動を制御する制御盤とを備え、前記走行通路は、前記車輪が走行する軌道板材と、前記軌道板材上に固定される、前記ガイド輪が走行するガイドプレートとからなり、前記伸縮脚は、前記台車上に設置され、前記クレーンレールは、前記発電機器の両側の床面に設置されている、前記発電機器の付帯設備の点検が行えるように、前記主桁の両端から外方に向かって水平に張り出していることに特徴を有するものである。
【発明の効果】
【0031】
この発明によれば、第1柱体に取り付けられた押圧部材の突部を第2柱体に押し当てることによって、伸縮脚のがたつきを確実に防止することができる。
【0032】
また、この発明によれば、門型走行クレーンの伸縮脚がクレーンの走行、ホイストの横行、吊荷の荷揺れ等によってがたつくことを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】この発明の伸縮脚を示す断面図である。
図2図1のE−E、F−F断面図である。
図3】この発明の伸縮脚における押圧部材を示す正面図である。
図4】この発明の伸縮脚における押圧部材を示す平面図である。
図5】この発明の伸縮脚における押圧部材を示す側面図である。
図6】この発明のの伸縮脚におけるプレートを示す斜視図である。
図7】従来クレーンを示す正面図である。
図8図7のA−A矢視図である。
図9】発電機器の両側の床面に設置された、従来クレーンの走行通路を示す平面図である。
図10図7のB−B矢視図である。
図11図10のC−C矢視図である。
図12】従来クレーンの伸縮脚を示す部分省略側面図である。
図13図12のD−D矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
この発明の伸縮脚の一実施態様を、図面を参照しながら説明する。
【0035】
図1は、この発明の伸縮脚を示す断面図、図2は、図1のE−E、F−F断面図である。
【0036】
図1および図2において、19は、複数本の中空角状柱体が入れ子式に組み立てられた伸縮脚である。この例では、伸縮脚19は、外側柱体20と、外側柱体20の内側に挿入された中間柱体21と、中間柱体21内側に挿入された内側柱体22とからなっているが、柱体は、4本以上であってもよい。
【0037】
23は、外側柱体20の上部に設けられたがたつき防止手段であり、外側柱体20に対する中間柱体21のがたつきを防止する。がたつき防止手段23は、上部がたつき防止機構23aと上部がたつき防止機構23aの下部に間隔をあけて設けられた下部がたつき防止機構23bとからなっている。
【0038】
上部がたつき防止機構23aは、外側柱体20の各面に形成された開口24と、中央部に開口24内に挿入される突部25を備え、両端部にボルト挿入口26が形成された4個の押圧部材27(図3から図5参照)と、各押圧部材27の前記両端部と外側柱体20との間に挟み込まれ、外側柱体20の外面に溶接された、ボルト孔28aが形成されたプレート28(図6参照)と、ボルト挿入口26内に挿入され、プレート28を介して外側柱体20に螺合するボルト29とからなっている。
【0039】
下部がたつき防止機構23bも上部がたつき防止手段23aと同様に構成されている。
【0040】
上部および下部がたつき防止機構23a、23bのボルト29を締めることによって、突部25が中間柱体21を押圧するので、外側柱体20に対する中間柱体21のがたつきを防止することができる。
【0041】
中間柱体21の上部にも、上記がたつき防止手段23と同様ながたつき防止手段23が設けられていて、上部および下部がたつき防止機構23a、23bのボルト29を締めることによって、突部25が内側柱体22を押圧するので、中間柱体21に対する内側柱体22のがたつきを防止することができる。
【0042】
ボルト孔28aが形成されたプレート28を外側柱体20および中間柱体21の外面に溶接することによって、ボルト29の締め付け長さを確保することが可能となり、また、外側柱体20および中間柱体21の剛性を高めることができる。
【0043】
30は、スライド部材であり、脚の伸縮時の外側柱体20に対する中間柱体21のがたつきの防止、および、中間柱体21に対する内側柱体22のがたつきの防止を図る(図12図13参照参照)。
【0044】
31は、クランプ手段であり、クランプレバー32と外側柱体20に螺合するクランプバー33とからなり、クランプレバー32を回すことによって、クランプバー33の先端が中間柱体21を押圧し、かくして、中間柱体21が外側柱体20に仮止めされる。外側柱体20に仮止めされた内側柱体21は、外側柱体20と中間柱体21とに形成されたピン孔(図示せず)にピン34を挿入することにより本止めされる。これらの仮止めと本止めの構造は、中間柱体21と内側柱体22においても同様である(図12図13参照参照)。
【0045】
この発明の伸縮脚を上記従来クレーンの伸縮脚に適用することによって、クレーンの走行、ホイストの横行、吊荷の荷揺れ等によって、伸縮脚にがたつきが生じることを確実に防止することができる。
【0046】
この発明の伸縮脚は、従来クレーン以外の、伸縮脚を備えた構造物一般に適用できることは言うもでもない。
【符号の説明】
【0047】
1:台車
2:車輪
3:ガイド輪
3a:フランジ
4:駆動手段
5:走行通路
6:軌道板材
7:ガイドプレート
8:伸縮脚
8a:外側柱体
8b:中間柱体
8c:内側柱体
9:スライド部材
10:クランプ手段
11:クランプレバー
12:クランプバー
13:ピン孔
14:主桁
15:クレーンレール
16:ホイスト
17:制御盤
18:天井クレーン
19:伸縮脚
20:外側柱体
21:中間柱体
22:内側柱体
23:がたつき防止手段
23a:上部がたつき防止機構
23b:下部がたつき防止機構
24:開口
25:突部
26:ボルト挿入口
27:押圧部材
28:プレート
28a:ボルト孔
29:ボルト
30:スライド部材
31:クランプ手段
32:クランプレバー
33:クランプバー
34:ピン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13