(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ハウジング上に搭載された別個の回転可能なリフトアームであって、前記リフトアームは、上向き方向に回転するように構成されており、前記機械蓋に係合するためのピンを有する、リフトアームとを含む、請求項5に記載の自己清掃式リターボックスアセンブリ。
前記線形運動要素は、前記前向き移動方向の間に、前記リフトアームに係合し、前記リフトアームを上向き方向に回転させ、これにより、前記機械蓋に、前記閉鎖位置から前記開放位置に、上向き方向に回転させる、請求項6に記載の自己清掃式リターボックスアセンブリ。
前記線形運動要素は、前記後ろ向き移動方向の間に、前記リフトアームに係合し、前記リフトアームを下向き方向に回転させ、これにより、前記機械蓋が、前記開放位置から前記閉鎖位置に、下向き方向に回転することを可能にする、請求項7に記載の自己清掃式リターボックスアセンブリ。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は自己清掃式動物用トイレに関連する。本発明のさまざまな実施形態が考えられる。一実施形態が
図1〜15に図解されている。第二の実施形態が
図16〜27に図解されている。図解されている両方の実施形態において、自己清掃式動物用トイレは、リタートレイ、熊手アセンブリ、および駆動アセンブリを含む。本発明の広義の原理は、使い捨ておよび再利用可能なリタートレイの両方に適用できる。
図1〜15で図解した実施形態においては使い捨てのリタートレイが提供され、2つの区画、リター区画および排泄物区画で構成される。
図16〜27に図解した実施形態は、リタートレイが使い捨てであるが区画分けされていない実施形態を図解している。
【0012】
(第一の実施形態)
上述のように、第一の実施形態は
図1〜15に図解され、リタートレイ、熊手アセンブリ、駆動アセンブリ、および制御装置を含む。この実施形態では区画分けされた、リター区画および排泄物区画を含む、使い捨てのリタートレイが提供されている。排泄物区画には蝶番により連結されたカバーを備えることができる。熊手アセンブリには、清掃工程中にリター区画を掻くように構成された、可動性の台座によって担持される複数の歯が含まれる。熊手アセンブリが清掃工程を終了すると、熊手アセンブリがさらに排泄物区画の方向に移動することによって、リフトアームあるいはレバーがカバーを持ち上げ、固形汚物は排泄物区画に集積される。格納位置では、熊手アセンブリは動物用トイレの一方の末端で歯をリターの充填レベルよりも下にして静止し、コンパクトに収まる。
【0013】
以下で詳細について述べるように、本発明のさまざまな実施形態は、以下に詳述するように先行のものに対してさまざまな利点を提供する。第一に、前記自己清掃式動物用トイレは使い捨てのリタートレイを使用するように構成できる。第二に、前記熊手の駆動アセンブリは、汚染を防ぐように構成することができる。第三に、前記熊手は、クリスタルリターを含むあらゆる種類のリターを使用するように構成できる。
【0014】
リターカートリッジ
図1に図解されているように、本発明の一実施形態において、自己清掃式動物用トイレは、リターカートリッジを受けるように構成され、それは使い捨てであってもよい。ただし、自己清掃式動物用トイレ50は使い捨てリターカートリッジ20と共に図解され、説明されているが、本発明の原理は再使用可能なリタートレイにも適用可能である。
【0015】
図1はリター区画と排泄物区画を示す、区画分けされたリターカートリッジを図解している。
図1に図解したリターカートリッジは、リター区画と排泄物区画の間に分離壁を含む。そのため、
図1に図解したリターカートリッジは、熊手を持ち上げることのできる熊手アセンブリ、例えば、
図3〜13に関連して説明および図解された熊手アセンブリと共に使用する必要がある。
【0016】
使い捨てのリターカートリッジ20によって、動物用トイレの維持が容易になる。
図1Aに示すように、概して参照番号20で識別される使い捨てリターカートリッジは、複数の側壁30と底32を画定する周辺縁21のついた略長方形のトレイとして形成される。分離壁22は、排泄物区画24とリター区画26を区切る。さらに強度を加えるために、リター区画24の底32にあぜ28を形成することもできる。排泄物区画24には蝶番により連結されたカバー34が提供されてもよい。さまざまな蝶番36がこの応用に適する。例えば、蝶番36はリビングヒンジあるいは別の種類の蝶番であってもよい。蝶番の種類は決定的なものではない。カバー34は該トレイの一方の末端38で蝶番により連結されている。
【0017】
カートリッジ20は、以下で説明するカートリッジ206と同様、ポリエチレンテレフタレート(PET)あるいはポリプロピレンのような、さまざまなプラスチック材料から、射出成形あるいは真空成形で形成できる。カートリッジ20は、厚紙に例えばプラスチックの板を裏打ちしたような、その他の材料から作ることもできる。
【0018】
カートリッジ20は、
図2〜10で図解された自己清掃式動物用トイレ内に収まる寸法になっている。カートリッジが不適切に装着されるのを防ぐためだけでなく、動物用トイレに適合しないリターカートリッジが装着されるのを防ぐために、使い捨てカートリッジ20と動物用トイレに、登録機能を組み込むことができる。例えば、トレイの底に1つ以上の間隔をもって配置される横溝(図示せず)を形成することができる。間隔をもって配置される溝は、動物用トイレを横切って伸びる棒状のものを受けるように構成してもよい。その他の登録方法も考えられる。
【0019】
本発明の一実施形態において、棚位置にある場合、カートリッジ20はリターを充填ライン40まで有し、取り外し可能なカバー(図示せず)を使用して縁21で密封している。排泄物区画上のカバー34は、最初は縁21に塗布した接着剤で密封することもできる。
【0020】
カートリッジ20の交換は単純で、古くなったカートリッジを取り除いて新しいカートリッジと交換するだけである。そのような構造が既知のシステムと比較して多くの便益を提供する。第一に、前記構造により、比較的重いリター供給容器を取り扱う必要がなくなる。第二に、カートリッジ20は使い捨て式であるため、トレイを清掃する必要がない。第三に、利用者がリターをリタートレイに充填するときに通常生じる塵雲にさらされることはない。
【0021】
図14A〜14Cおよび
図15A〜15Cは、
図1に図解した使い捨てカートリッジ20の、典型的な代替の実施形態を図解する。これらの典型的な実施形態は、小売店の棚の間隔を最小限にするために構成されている。第一の代替の実施形態は
図14A〜14Cに図解され、参照番号100で識別されるが、トレイ100を半分または3つに畳むための1つ以上の折り目102の付いた、略長方形のトレイを含む。
図15A〜15Cに図解された、第二の代替の実施形態は、概して参照番号104で識別されるが、2つの区画108および110を画定する、単一の折り目106を含むことができる。2つの区画のうち1つは、
図15Bに示すような蛇腹式の襞で構成すると、
図15Aに示すようにトレイを収縮することができる。
【0022】
リターカートリッジの別の代替の実施形態を
図19に図解する。この実施形態において、リタートレイは区画分けされていない略長方形のトレイとして形成されており、使い捨て式でもよい。前記トレイには排泄物を覆うために一方の末端に小さな蓋をつけることもでき、出荷のためにトレイ全体により大きなカバーをつけることもできる。非区画式のリターカートリッジの重要な側面は、駆動アセンブリおよび熊手アセンブリの簡素化である。特に、
図19に図解したリターカートリッジは分離壁を持たない。そのため、熊手アセンブリが分離壁を越えるために持ち上げられる必要がないため、全ての動作モードの間、熊手アセンブリの高さは1段で良い(つまり、単一の水平面上を移動する)。そのため、
図19で図解されているリターカートリッジは、
図19〜24で図解されている駆動アセ
ンブリを使用することができる。1段だけの熊手アセンブリの使用により、熊手アセンブリを駆動する機構が簡素化され、確実さを増し、費用を削減できる。
【0023】
非区画式リタートレイの別の便益は、排泄物が常にリターと接触しているという点である。そのため、臭気が減り、排泄物の乾燥が最適化される。他の動物用トイレで通常行われるように固形排泄物をリターから取り除くことない。
【0024】
棚位置にない場合は、リタートレイはクリスタルあるいはその他のリターを含むことができ、収縮包装または同様の、取り外し可能なカバー材料で覆うことができる。トレイ206は、一般的に
図17Aおよび18Aに示すように、取り外し可能なカバーを取り除き、自己清掃式動物用トイレ200をリタートレイ206の上に下ろして使用することができる。
【0025】
自己清掃式動物用トイレ
本発明に従った自己清掃式動物用トイレを
図2に図解するが、概して参照番号50で識別される。前記自己清掃式動物用トイレは、使い捨てのリターカートリッジ20と共に、あるいはなしで使用できる。自己清掃式動物用トイレ50は、間隔をもって配置される1対のサイドレール52および54、熊手アセンブリ56、および駆動アセンブリ58を含むことができる。サイドレール52および54を連結するために、1つ以上のロッド61を使用することができる。
【0026】
熊手アセンブリ56は、リタートレイあるいは使い捨てリターカートリッジ20、100、104のリター区画26でリターを掻くために使用する多数の歯64を含む。歯64は熊手アセンブリのの運動方向に対して後ろ向きに角度がついており、動物用トイレ50の上方に横に配置した台座あるいはブリッジ66によって担持される。台座66は間隔をもって配置される複数の歯64を担持し、間隔をもって配置される1対の側板68および70によって支えられている。
【0027】
駆動アセンブリ58は、例えば逆転可能な電気モーター(
図4)および駆動アセンブリから成る駆動モーター71を含むことができる。多様な駆動アセンブリが適する。例えば、前記駆動アセンブリは、駆動モーター71で駆動する間隔をもって配置される1対の親ねじ72および74を含むことができる。
図2および3に最もよく示されているように、親ねじ72および74はサイドレール52および54の長溝の中に配置することができる。1対の延長シャフト76および78が1対の連結具80および82によって駆動モーター71に連結されている。シャフト76および78の延長された両端は、ウォームギアアセンブリ84および86に取り付けることができ、そしてそれが親ねじ72および74の駆動に使用される。ウォームギアの減速比は、例えば20:1で、小さなピッチの親ねじ(M6−1.0ねじ山)と組み合わせて、モーターギアヘッドを必要とすることなく高速の電気モーターと速度の遅い熊手の高い減速比を可能にする。熊手の側板68および70は、1対のナット88(
図3)で親ねじ72および74に、旋回可能なように接続できる。したがって、親ねじ72および74が電気モーター71によって回転され、ナット88が親ねじ72および74に沿って前進し、それによって熊手アセンブリ56を前進させる
。駆動ベルトや空気圧シリンダーあるいは同様な、その他の駆動アセンブリが、本発明での使用に適する。
【0028】
歯64の高さと角度は、トラックを確定するサイドレール52および54の中に形成された、1対の上段および下段の溝90および92(
図3)の形状によって自動的に制御される。特に、ガイドあるいはローラー(図示せず)を側版68に連結することができる。ガイドは、熊手の側板68および70に形成された、取付孔69(
図3)に接続される。各ガイドはサイドレール52および54に形成された、トラック90、92の一方を滑るあるいは転がるように構成されている。
【0029】
図5Bに示すように、下段トラック92によって歯64は清掃工程中に清掃位置につき、上段トラック90によって、例えば
図10Bに示すように、歯が後退工程中の移動位置につく。清掃工程後、ローラーおよび熊手アセンブリ56は下段トラック92から上段トラック90へ移動する。ローラーが下段トラック92に戻るのを防ぐために、ばね仕掛けの爪93を備えることができる。ばね仕掛けの爪93が時計回りに旋回し、ローラーが下段トラック92から上段トラック90へ移動することができる。駆動モーター71によるローラーの連続した前方への動きにより、ローラーおよび熊手アセンブリ56が、排泄物区画24内の固形排泄物が集積されている左(
図3)の先端100へ移動する。
【0030】
電気モーター71の方向を逆転するために、1対のマイクロスイッチ94および98を使用することができる。特に、固形排泄物が排泄物区画24に落とされた後、下段トラック92の左の末端(
図3)に近接した最初のマイクロスイッチ94が、熊手アセンブリ56によって作動する。この働きにより、駆動モーター71、従って熊手アセンブリ56の方向が逆転する。特に、最初のマイクロスイッチ94が作動したあと、熊手アセンブリ56は右に移動する(
図3)。熊手アセンブリ56が、下段トラック92の右の末端(
図3)に近接した2つ目のマイクロスイッチ95を作動させるため、駆動モーター71の方向は、清掃工程中に熊手アセンブリ56が左(
図3)に移動するように、再度逆転する。
【0031】
図5Bに示すように、レバーあるいはリフトアーム102を備えることができる。リフトアーム102は熊手の側板68、70の一方にしっかりと取り付けられている。従って、熊手アセンブリ56上のローラーが下段トラック92から上段トラック90に移動するにつれて、リフトアーム102が
図8Bに図解のようにつり上げられ、それがカートリッジ20の排泄物区画24の上にリフトアーム34をつり上げ、固形排泄物が使い捨てリターカートリッジの排泄物区画34の中に集積される。
【0032】
図2に示すように、光学センサー、例えば赤外線放射体108および赤外線検出器110を備えて、動物用トイレ50内の猫の存在を検知することができる。赤外線放射体108を一方のサイドレール54に連結し、赤外線検出器110を反対のサイドレール56に担持させることができる。赤外線検出器110の状態は、以下で詳細を論じるように、継続的に監視される。通常動作中、赤外線ビームは赤外線検出センサー110によって継続的に検知される。赤外線ビームが中断されると、システムは猫が動物用トイレ50の中にいるとみなす。ビームの回復後(つまりセンサー110が再度ビームを検出する)、システムは予め定められた時間をおいて清掃サイクルを開始し、その時間は利用者が、例えば5分以上というように選択することができる。
【0033】
図4および12を参照すると、典型的な駆動アセンブリ58はエレクトロニックボード114を含む(
図4)。エレクトロニックボード114を使用して、赤外線放射体108および赤外線検出器110と同様、駆動モーター71を制御する。
図12を参照すると、エレクトロニックボード114は、例えば8ビットのマイクロコントローラ、例えばAtmel社の8ビットADRマイクロコントローラ、型番ATTINY 26L−SCのような、マイクロプロセッサ116を含む。マイクロコントローラ116の電源は、例えばナショナルセミコンダクター社製造の型番LM340T−5.0−HTOPのような、電源供給装置120によって供給される。電源供給装置120は、マイクロコントローラ116のVCC/AVCCのピンに接続されている+5ボルトのDC供給を提供する。バイパスコンデンサC3はVCC/AVCCのピンの間に連結され、接地して、そこに加えられた電圧を安定させる。特に、コンセントからの従来の120VAC電源供給(図示せず)を、電源ジャック117に加えることができる。120VAC供給は、今度は例えば120VAC入力供給電圧の半波整流を供給するダイオードD2と直列に連結された、単極双投スイッチS1のようなスイッチによって、電源供給装置120に加えられる。半波長に整流された電源供給電圧が電源供給装置120のの入力に加えられ、安定化した+5ボルトのDC出力を供給する。1対のバイパスコンデンサC2およびC4は、それぞれ入力および出力ピンVINおよびVOに交差して連結し、そこに適用する電圧を安定化するために接地できる。
【0034】
+5ボルトの電源供給装置120はまた、赤外線放射体108を駆動するために使用される。特に赤外線放射体108は、限流抵抗器R13によって、+5ボルトの電源供給装置120に連結されている。赤外線放射体108のカソードは、トランジスタQ2によってアース(ground)に連結されている。トランジスタQ2のベースは、マイクロコントローラ116のポートPB5に接続されている。通常赤外線放射体108は継続的に作動する。従って、トランジスタQ2がポートPB5によって継続的に作動する。
【0035】
赤外線検出器110は赤外線放射体108からの赤外線ビームを継続的に監視する。赤外線検出器110は、フォトトランジスタQ1として実装することができる。フォトトランジスタQ1は、+5ボルトの電源供給装置120とシステムアースの間に、限流抵抗器R4によって連結されている。フォトトランジスタQ1のコレクタは、結合コンデンサC1によって、コンパレータ121の非反転入力に連結される。コンパレータ121の非反転入力は、+5ボルトDC源および1対の抵抗器R6およびR7から成る分圧器によって、規定電圧値をに合わせられる。図のように、コンパレータ121の非反転入力は+2.5ボルトDCに合わせられる。コンパレータ121の非反転入力は、複数の分圧抵抗器R10、R11およびR12および+5ボルトDC供給によって生み出された基準電圧に合わせられる。図のように、基準電圧は+5ボルトDCあるいは2.38ボルトDCの10/21である。コンパレータ121の出力は、プルアップ抵抗器R14によって+5ボルトDCまで引き上げられる。通常、赤外線放射体108からの赤外線ビームが赤外線検出器(つまり、フォトトランジスタQ1)によって検出されると、それによりフォトトランジスタQ1が導通し、それによりコンパレータ121の非反転入力がアースに接続する。
コンパレータ121の非反転入力へ接続されたアースによってその出力が低くなり、それが今度はマイクロコントローラ116のポートPB3で読み取られる。赤外線ビームが途切れると、フォトトランジスタQ1は導通を停止し、それによりコンパレータ121の非反転入力がプルアップ抵抗器24によって+2.5ボルトDCに引き上げられる。コンパレータの非反転入力に加えられた+2.5ボルトDCは、非反転入力に加えられた+2.38ボルトDCの基準電圧より大きくなり、よって、コンパレータ121の出力が高くなり、またそれはポートPB3のマイクロコントローラ116によって読み取られる。
【0036】
赤外線ビームが途切れた時は、常に、猫が前記動物用トイレに入ったとみなされる。従って、マイクロコントローラ116は、自動清掃工程を開始する前に、時間遅延の計測を開始する。図のように、利用者は前記時間遅延を選択することができる。例えば、スイッチS3を備えることができる。スイッチS3は、単極単投のモーメンタリー型押しボタンスイッチであってもよい。マイクロコントローラ116は、前記押しボタンスイッチが押される回数を数えるようにプログラムすることができる。例えば、利用者が選択できる3つの時間遅延を備えることができる。スイッチS3を、マイクロコントローラ116上のポートPA0に連結する。このポートPA0は、通常1対の抵抗器R16およびR15から成る分圧器によって生成される電圧に維持され、今度はそれがHV_INとして識別される、ダイオード半波整流器D2の出力に接続される。図のように、スイッチS3が開いているときに、電圧HV_INの約1/10がマイクロコントローラ116のポートPA0に加えられる。スイッチS3が閉じられると、ポートPA0の電圧がアースに連結される。従ってスイッチS3が押される度に、マイクロコントローラ116はポートPA0にパルスを検知する。図のように、3つの典型的な時間遅延、5分、20分、1時間が備えられている。従って、スイッチS3を使用して、赤外線ビームが途切れた後、自動清掃サイクルを開始するための時間遅延を選択することができる。例えば、スイッチS3を1度押すと5分の遅延と読み取り、スイッチS3を2度押すと20分の遅延と読み取る。最後に、スイッチS3を3度押すと1時間の遅延を示す。利用者がどの時間遅延を選択したかを知るために、複数の赤いLED、D3、D4、およびD5を備えることができる。これらのLED、D3、D4、およびD5は、複数の限流抵抗器R17、R20、およびR22によって、それぞれマイクロコントローラ116のポートPA1、PA2、およびPA3に、また5ボルト供給に接続されている。従って、利用者は、望ましい時間遅延が選択されるまでスイッチS3を押して、LED、D3、D4、およびD5で確認することができる。
【0037】
駆動モーター71(
図4)は、4つの電源FET、Q5、Q6、Q7、およびQ8によって駆動されている。HV_INで識別される半波整流器D2の出力で得られる電圧が、通常作動していない電源用トランジスタQ5およびQ7のソース端子に加えられる。電源用トランジスタQ5およびQ7のドレイン端子は、通常作動している電源用トランジスタQ6およびQ8のドレイン端子に結合されている。電源用トランジスタQ5およびQ7のドレイン端子は、駆動モーター71の接続に使用されるモーター出力ジャック123にも適用される。
【0038】
通常作動していないトランジスタQ5およびQ7のゲート端子Gは、1対の抵抗器R29およびR33によって、HV_INの半波整流電圧によって駆動される。代わって抵抗器R29およびR33は、それぞれ1対のコレクタ抵抗器R24およびR34に直列に連結される。代わってコレクタ抵抗器R24およびR34は、1対のトランジスタQ3およびQ4のコレクタに連結され、その放射体はアースに連結される。トランジスタQ3およびQ4のベースは、それぞれ限流抵抗器R23およびR26によって、マイクロコントローラのポートPA4およびPA5で得られる、OUT_H1_1およびOUT_H1_2信号によって駆動される。
【0039】
定電圧ダイオードD7およびD8は、それぞれ抵抗器R29およびR33と並列に接続されている。これらの定電圧ダイオードD7およびD8はトランジスタQ5およびQ4のコレクタに加えられる電圧を例えば10ボルトに制限するために使用される。
【0040】
通常作動していないドランジスタQ6およびQ8のゲートは、マイクロコントローラ116のポートPA6およびPA7で得られる、信号、OUT_LO_1およびOUT_LO_2によって駆動される。ポートPA6およびPA7は、通常プルダウン抵抗器R18およびR19によって引き下げられる。
【0041】
トランジスタQ5およびQ6の直列つなぎは、駆動モーター71を一方向に駆動するために使用され、トランジスタQ7およびQ8の直列つなぎは、駆動モーター71を逆の方向に駆動するために使用される。リミットスイッチ94および95は、通常プルアップ抵抗器R1およびR2によって+5ボルトDCに引き上げられ、マイクロコントローラ116のポートPB0およびPB1に加えられる。リミットスイッチ94および95は、常時開の接点を備えることができる。従って、リミットスイッチのいずれかが閉じられると、+5ボルトDCがポートPB0およびPB1に加えられる。例えば、リミットスイッチ94が閉じられて熊手アセンブリ56が動物用トイレ50の一方の末端にあることを示す場合、ポートPB0は低く駆動される。その低出力がマイクロコントローラ116によって検知され、それが例えばOUT_H1_1およびOUT_LO_1の信号を生成して、トランジスタQ5およびQ6が導通する。この状態の間、トランジスタQ7およびQ8は導通していない。熊手アセンブリ56は、もう一方のマイクロスイッチ95が作動されるまで、動物用トイレ50に沿って駆動される。マイクロスイッチ95が作動されると、トランジスタQ7およびQ8を使用して、信号OUT_H1_2およびOUT_LO_2によって駆動モーター71を駆動する。
【0042】
電気モーター71の回転方向に関わらず、モーターを流れる電流は複数の電流検知抵抗器R35〜R42によって検知される。これらの電流検知抵抗器R35〜R42は、レジスタR32と共に分圧器を形成し、それが今度はコンパレータ127の反転入力に接続される。コンデンサC5は、反転入力に対する電圧を安定化するために、反転入力とアースの間にも連結される。コンパレータ127の非反転入力に基準電圧を加える。前記基準電圧は、複数の抵抗器R25、R27およびR28から成る、+5ボルトDC源および分圧器によって生み出される。コンパレータ127の出力は、プルアップ抵抗器R21によって高く引き上げられる。従って、コンパレータ127の出力は通常高く、マイクロコントローラ116のポートPB6によって検知される。電流検知抵抗器を流れる電流が予め定められた値、例えば1.9アンペアを超える度に、コンパレータ127の出力は低くなり、例えば熊手アセンブリ56が猫のような障害物のために動けないことを示す、予め定められた時間の間、回転子の固着状態を示す。
【0043】
上述のように、歯64はリターの高さより下で停止する。使い捨てリタートレイ20を使用して構成した実施形態において、例えば、モーメンタリー型の、単極単投押しボタンのような押しボタンS3を備えることができる。押しボタン53は、プルアップ抵抗器R9によって高く引き上げられ、マイクロコントローラ116のポートPB5によって検知される。押しボタンS2が押される度に、システムは邪魔にならないように熊手アセンブリ56を自動的に移動させ、古くなった使い捨てトレイの取り外し、および新しい使い捨てトレイの挿入を容易にする。動物用トイレ50の一方の末端にリミットスイッチ129を備えることができる。リミットスイッチ129は、モーメンタリー型の、単極単投スイッチであってもよい。リミットスイッチ129は、プルアップ抵抗器R3によって高く引き上げられ、マイクロコントローラ116のポートPB2によって検知される。新しい使い捨てのリターカートリッジが挿入された後、リミットスイッチ129を使用して、熊手アセンブリ56をホーム位置へ戻すことができる。
【0044】
図13は、駆動アセンブリ58を制御するための制御論理を示す典型的な図式である。最初システムは、ステップ130で、継続的にループし、赤外線ビームが赤外線放射体108と赤外線検出器110の間で途切れていないかを確認する。システムは、ビームが途切れるまでこの状態でループする。赤外線ビームが途切れると直ぐ、ステップ132でタイマー1が作動する。システムはステップ134で再度確認し、赤外線ビームが途切れているかどうかを判別する。途切れていなければ、システムはステップ130にループバックする。ステップ136に示すようにタイマーがタイムアウトとなったら、システムはステップ138で、猫がトイレ内にいるとみなす。そうでなければ、システムはステップ134にループバックし、赤外線ビームが途切れているかを継続して確認する。タイマー1がタイムアウトとなり、猫がトイレ内にいることが判別されると、システムはステップ140で再度確認し、赤外線ビームが途切れているかどうかを判別する。途切れていれば、システムはステップ138にループバックする。途切れていなければ、システムは猫がトイレを離れたとみなして、ステップ142でタイマー2を作動する。前述のように、システムは、ここでは「清掃遅延」として識別されている、利用者が選択可能なタイムアウト時間を開始する。清掃遅延のタイムアウト時間が終了すると、ステップ144に示すように、システムはステップ146で清掃工程を開始する。そうでなければ、システムはステップ145にループバックする。システムは、ステップ148で継続的に確認し、ステップ148でリミットスイッチ94の位置を確認することで清掃工程が終了しているかを判別する。清掃サイクルが終了すると、システムはステップ150で駆動モーター71を停止する。駆動モーター71の停止後、ステップ152でその方向が逆転する。駆動モーター71は、システムがステップ154でカートリッジ交換リミットスイッチ129がトリップされたことを検出するまで、逆向きに動き続ける。カートリッジ交換リミットスイッチ129は、リミットスイッチ94と95の間に配置されている。カートリッジ交換モードがステップ156で判別されたように開始されない場合、駆動モーター71は、ステップ158に示すように、リミットスイッチ95がトリップされるまで逆向きに動き続ける。リミットスイッチ95がステップ160で判別されたようにトリップされると、駆動モーター71はステップ162で停止する。清掃サイクルの終了後、システムはステップ130にループバックする。
【0045】
上述のように、該システムには、使い捨てカートリッジ20の取り外しを容易にするために、熊手アセンブリ56の再配置に使用するスイッチS2(
図12)が含まれる。そのため、システムはステップ164で確認し、カートリッジ取り外しスイッチS2が押されたかどうかを判別する。押された場合は、ステップ166で交換モードフラグが設定される。交換モードフラグが設定されると、熊手アセンブリ56は、ステップ146−150で清掃工程を通じて循環し、清掃工程中、熊手アセンブリ56はサイドレール52にある下段トラック92(
図3)によって導かれる。熊手アセンブリ56を上げるには、駆動モーターの方向がステップ152で逆転し、熊手アセンブリ56を上段トラック90に位置付け、これによって歯64が上に上がる。ステップ156で判別されたように、熊手アセンブリ56は、カートリッジ交換リミットスイッチ129がトリップされるまで、逆方向に動き続ける。リミットスイッチ129がトリップされると、駆動モーター71はステップ168で停止し、利用者は使い捨てカートリッジ20(
図1)を交換できる。システムは、ステップ170でカートリッジ交換スイッチS2(
図12)が再度押されるまで待ち、押されるとシステムは熊手アセンブリ56をホーム位置へ戻す。特に、システムはステップ158〜162を繰り返す。
【0046】
上述のように、清掃サイクルを開始するための時間遅延は、利用者が選択可能であってもよい。そのため、システムはステップ172で確認し、時間遅延選択スイッチS3(
図12)が押されたかどうかを判別する。押された場合は、選択された時間遅延がステップ174でシステムにより認識され、適切なLEDにステップ176で更新される。ステップ144で2つ目のタイマーがタイムアウトしていないことが判別されたら、システムはステップ150で確認し、赤外線ビームが途切れているかどうか判別する。途切れている場合は、システムはステップ138にループバックし、猫がまた該動物用トイレの中にいるとみなす。途切れてなければ、システムはステップ144にループバックし、60秒タイマーのタイムアウトを待つ。
【0047】
図5〜11は熊手アセンブリ56のさまざまな位置を図解している。例えば、
図5Aおよび5Bは、清掃工程の最初の地点にある、熊手アセンブリ56の位置を図解している。
図6Aおよび6Bは清掃工程中の熊手アセンブリ56の中間位置を図解している。
図7Aおよび7Bは、清掃工程の末端を図解している。
図8Aおよび8Bは、リフトアーム102が排泄物区画24の上でカバー34を持ち上げる位置を図解している。
図9Aおよび9Bは歯64の延長末端がリターカートリッジ20の排泄物区画24内に配置される処分位置を図解している。この位置で、歯64によって集められた凝集したリターだけでなく固形汚物も排泄物区画24に集積される。処分位置の後、駆動アセンブリ58は
図8Bに示す位置に戻る。その後、熊手アセンブリ56は、後退工程の中間位置を明示する
図10Aおよび10Bに示すように、動物用トイレ50の遠端まで、歯64およびリフトアーム112を上げたまま戻る。
図11Aおよび11Bは後退工程位置の最後にある熊手アセンブリ56の位置を図解している。
【0048】
歯の構造
本発明の一実施形態において、歯64の構造によって、動物用トイレ50に凝集するタイプのリターだけでなくクリスタルリターを使用することも可能になる。特に、歯64の構造により、熊手アセンブリ56が、クリスタルリターの中を最小限に盛り上げて通り、よって最小限の電力で移動することが可能になる。特に、歯64の構造は、歯64がクリスタルリターの中を移動するときに、熊手アセンブリ56が前方に移動するにつれて、前記リターを持ち上げて、歯64を通り抜けて落ちるようにした、くさびの作用を提供する。前記の歯の構造は、リターを分配し直してリターの再循環も助け、よって液状排泄物および水分をより効果的に一掃することができる。
【0049】
歯64のそれぞれは、プラスチックよりはるかに高い剛性を持ち、さらに断面の直径が小さくて済む、例えば16AWGのような、円筒型の鋼線で形成することができ、それはクリスタルリターの中を掻く抵抗を減らすために決定的である。その丸い断面はまた、より空力のある形状よりもずっと少ない表面積を持ち、クリスタルリターの中での移動が容易になる。また歯64の各組は、U字型に曲げられた単一のワイヤで作ることができる。前記のU字型は、熊手に鋭い末端をなくし、利用者および猫を保護する、丸い、滑らかな末端を提供する。加えて、歯64はクリスタルリターの中を抜けて移動する時に歯を曲げることによって抵抗を減らす、柔軟性を持つように形成されている。清掃工程の間、歯64は前後および左右に曲がって、クリスタルリターの中を通る移動が容易になる。さらに、例えば
図5Bで最もよく示されるように、熊手の歯は2つの脚部104および106から成る。脚部106は真っ直ぐな脚部104に対して10°から60°の間、望ましくは45°に屈曲している。あるいは、前記の熊手の歯は、1つの脚部106を持つことができ、その場合、歯の角度は10°から60°の間、望ましくは45°である。いずれの場合も熊手の歯の角度は、熊手アセンブリの移動の方向に対して後ろに傾いている。
【0050】
各歯64の間は、3〜20mmの間隔であってよい。特に、歯64の各組は、ワイヤをU字型に曲げて形成することができ、それは4〜5mmの大きさのクリスタルリターの粒子に望ましい、曲げ半径1から5mmで10mm間隔の2つの延長歯を持つ。歯のU字型の各組は、隣接するU字型の歯の組から10mmの間隔を持つ。歯の間隔は、クリスタルおよび非クリスタルの両方のリタータイプのリターの最大粒径に応じて選択される。例えば歯の間隔は、リターの最大粒径よりもわずかに大きい寸法からリターの最大粒径の数倍まで選択することができる。ある特定のリターのサンプルには、最大粒径が決まっている粒度分布があるだろう。リターの粒径に対して歯の間隔を決定する際に、前記の熊手がリターの中を容易に通過し、しかも猫がリターの層を掘ってリターを不均一に集めて乱した後、熊手がリターを混ぜて再分配することができる均衡が得られる。歯の間隔がリターの粒径に対して小さ過ぎれば、熊手はリターの中を容易に流れることができず、過剰なすき込みが生じる。熊手の背面角がある特定の歯の間隔とリターの粒径に対して小さ過ぎれば、同じ問題が生じる。しかしながら、熊手の歯の間隔が大き過ぎれば、熊手は猫の固形排泄物を適切に捕らえて除去することができない。また、歯の間隔がリターの大きさに対して大き過ぎれば、今度は猫が乱した後、リターを適切に再分配することができない。歯の間隔と歯の背面角の適切な選択によって、さまざまな大きさのリターに対応できる。例えば、粒度分布が2〜5mmのクリスタルリターに対し、歯の間隔が約10mmで背面角が45°であると、上手く混ざって再分配でき、熊手が低電力で、盛り上げるのを抑えてリターの間を抜けて移動でき、リターを層の片方へすくことができ、熊手がリターの層に集積された全てあるいはほとんどの猫の固形排泄物を捕らえて取り除くことができる。
【0051】
汚染保護
本発明の重要な側面に従い、電気モーター71、延長シャフト76、78、連結具80、82、およびウォームギアアセンブリ84および86を含む駆動アセンブリ58の部分が、自己清掃式動物用トイレ50の一方の末端に近接した個別のハウジング61(
図2)の中に固定して取り付けられる。このような構造は、駆動アセンブリ58のこの部分が汚染されるのを防ぐ。加えて、前述のように、親ねじ72および74はサイドレール52および54の中の溝90および92の中に配置されている。図示されてはいないが、溝90および92は、サイドレールの上に伸びたプラスチックの屋根か、あるいは駆動アセンブリ58をラビリンスシールを用いて完全に保護する側面カバーのいずれかで覆われている。
図19〜24に示す駆動機構の代替の実施形態において、トップハウジングは、熊手アセンブリが移動する全体の長さに沿って、全ての駆動要素をリターおよび排泄物による汚染から保護する、概して参照番号201で識別される、ラビリンスシールを提供する。これは
図17Dによく示されている。
【0052】
加えて、
図3に最もよく示されているように、マイクロスイッチ94および95は、上述のようにサイドレール52および54の中の空洞97および99に配置されている。そのため、既知の自己清掃式動物用トイレとは異なり、本発明に従った駆動アセンブリ58は、汚染から保護される。
【0053】
代替の実施形態
本発明に従った自己清掃式動物用トイレの代替の実施形態が
図16〜27に図解され、参照番号200で識別される。図のように、自己清掃式動物用トイレ200は、トップハウジング202、旋回可能なようにとりつけられたシステム蓋204、およびリタートレイ206を含む。以下に詳細を説明するように、リタートレイ206は使い捨て式で非区画式でもよい。
【0054】
本発明の代替の実施形態の一側面に従って、リタートレイ206は、使い捨て式であってもよいが、機械的に結合せずに、自己清掃式動物用トイレ200の底面を形成している。そのような構造は、リタートレイ206を自己清掃式動物用トイレ200から取り外し、また再挿入することを大いに助ける。より具体的には、
図17Aおよび18Aに最もよく示されているように、自己清掃式動物用トイレ200は床に置かれ、リタートレイ206を囲んでいる。従って、リタートレイ206を取り外すには、自己清掃式動物用トイレ200を、例えば
図18Aおよび18Bに図解のように、例えば軸208(
図16)を中心にしてただ上に持ち上げればよい。あるいは、自己清掃式動物用トイレ200は真っ直ぐ上に持ち上げることもできる。またそのような構造は、動物用トイレはリタートレイの上にあって、全ての排泄物、散乱したリター、あるいは方向を誤った猫の尿がトレイの中に戻ってくるように、トレイの縁を越えて伸びた面を持つことができるという点において、前記動物用トイレの清潔度の維持に役立つ。トレイを垂直に取り外すと、張り出した面を持つことはできず、熊手にはモーターのついた待機位置が必要となり、垂直に取り外すためにカートリッジの縁をつかむという、より煩わしい行為が利用者に必要となるだろう。トレイを横に取り外すと、カートリッジを取り外すためにより広い作業場所と床面積が必要になるだろう。従って、
図18Aおよび18Bで図解するように、動物用トイレを持ち上げることには利点がある。
【0055】
本発明の一実施形態において、
図16に示すように、ハウジング202のパネル210に、間隔をもって配置される1対の足部212および214を形成することができる。間隔をもって配置されるこれらの足部212、214は、概して
図18Aおよび18Bで示すように、自己清掃式動物用トイレ200が垂直位置で支えられるように(つまり、212および214を床に面して)構成されている。リタートレイ206は自己清掃式動物用トイレ200に機械的に結合されておらず床に置かれているだけなので、自己清掃式動物用トイ200を、
図18Aおよび18Bに示すように持ち上げる、あるいは直立させると、リタートレイ206は簡単に取り外せ、新しいリタートレイ206と交換できる。そして、新しいリタートレイ206を床の上に置いた後、自己清掃式動物用トイレ200を、概して
図17A〜17Cに示すように、外側ハウジング202がリタートレイ206を囲むような床の位置に置く。
【0056】
上述のようにリターカートリッジを取り除くことによって、
図1〜15で図解した実施形態のように、熊手アセンブリを、リター領域からモーターのついた手段によってリターの外の待機位置へ移動させる必要がなくなる。
【0057】
図16−24に図解した実施形態において、熊手の歯は常にリターの中で、ホーム位置の1つの高さに留まることができ、熊手アセンブリを制御する駆動機構および制御装置を単純化することができる。さらに、利用者は熊手を通常のホーム位置とは異なる待機位置へ、またそこから移動させる必要がないので、カートリッジを取り外すために必要な利用者の作業が簡素化される。
【0058】
図19を見てみると、リタートレイ206に沿った自己清掃式動物用トイレ200の分解斜視図が図解されている。自己清掃式動物用トイレ200には、トップハウジング202、台座アセンブリ216、駆動アセンブリ218、リフトアーム220、システム蓋204、熊手アセンブリ222、および制御装置310(
図32)が含まれる。駆動アセンブリ218を使用して、末端パネル210(
図16)に近接するホーム位置224(
図20)からシステム蓋204に近接した排泄物位置232(
図20)まで熊手アセンブリ222を駆動する。特に、以下に詳細を述べるように、熊手アセンブリ222(
図19)は定期的に循環する。矢印226(
図27Aおよび27B)の方向の、ホーム位置224から排泄物位置232までの前進行程中、熊手アセンブリ222は、粒径の大きなリターの中も熊手で掻けるように、また前進行程中に熊手アセンブリ222の抵抗を最小限にするために、垂直に対して負の角Θになるように構成される。前進工程の間、熊手アセンブリ222が前進するにつれて、リターの中の固形排泄物が232の方へ熊手で掻かれる。
【0059】
熊手アセンブリ222が排泄物位置232の方へ前進するにつれて、駆動アセンブリ218がリフトアーム220と係合し、システム蓋204が上に回転する(
図22A〜22C、27Aおよび27B)。戻りの工程で、矢印234(
図27Cおよび27D)で示すように、駆動アセンブリ218が方向を逆転し、以下に述べるように、熊手アセンブリ222が垂直軸に対して正の角Θになるように、熊手アセンブリ222を反転させる(つまり半時計方向に回転)。
【0060】
本発明の一側面に従い、リターカートリッジ206にトレイ蓋228(
図19)を備えることができる。より具体的には、リターカートリッジ206は、蝶番により連結されたカバー228を備えることのできる、排泄物末端232を定める。蝶番により連結されたカバー228は汚物を覆うために使用され、臭気の制御を改善し、動物用トイレのシステム蓋を汚染から保護し、カートリッジを処分するために取り外す際、利用者がつかむことのできる清潔な部分を提供する。以下に述べるように、カバー228にリビングヒンジを備え、磁気によって引き寄せるプレート236を含む、あるいはシステム蓋204の裏面に配置した1つ以上の磁石と働く、磁気によって引き付ける材料から形成することができる。また前記トレイには、トレイ全体の表面を覆う大きなカバーを備えることもできる。このカバーは輸送中にリターを含み、カートリッジを強固にして取扱いを容易にし、使用済みのカートリッジの処分を容易にする。
【0061】
システム蓋204およびトレイ蓋228は、システム蓋204が上に回転するとき、トレイ蓋228も同様に上に回転するように、磁気によって連結することができる。あるいは、システム蓋204およびトレイ蓋228を連結するために、さまざまな機械的な連結方法が考えられる。例えば、トレイ蓋228の一方の末端に固定したゴムひものループを、利用者がシステム蓋204の中に設けた延長ピン(図示せず)の上に引っ掛けることができる。システム蓋204およびトレイ蓋228の連結に、クリップ、テープ、ラッチおよび同種の、その他のさまざまな手段を使用することもできる。
【0062】
磁石による結合は、自己清掃式動物用トイレ200を素早くそして簡単に、リタートレイ206から分断し、分離することを可能にする。特に、システム蓋204の裏面に磁石207(
図27C)を備えることができる。トレイ蓋228には、磁性体236を備え、リタートレイ206が自己清掃式動物用トイレ200内にあるときに、システム蓋204によって運ばれる、1つ以上の磁石と並ぶように位置することができる。そのため、システム蓋204が上に回転するとき、磁気によって引き付けられてトレイ蓋228が同じ方向に回転する。磁石207の強度は、リタートレイ206が簡単に取り外して交換できるように、自己清掃式動物用トイレ200が持ち上げられる、あるいは傾けられるときに、システム蓋204がトレイ蓋228から容易に磁気的に分断できるような強さである。
【0063】
システム蓋204およびリタートレイ206上の対応するトレイ蓋228が、例えば
図27Bに示すような位置に回転すると、熊手アセンブリ222は排泄物をリタートレイ206の排泄物末端232の方へ、できるだけ遠くに押すことができる。駆動アセンブリ218は矢印226(
図27B)の方向への前進工程中に末端へ到達し、熊手アセンブリ222が後退工程で矢印234(
図27C)の方向へ移動するにつつれて、熊手アセンブリ222はは半時計方向に回転する。
【0064】
代替の実施形態の構成部品の説明
台座アセンブリ
図19を参照すると、台座アセンブリ216には、フロントレール242で排泄物末端232に接続されている、間隔をもって配置される1対のサイドレール238、240が含まれる。リアレール244は、サイドレール238および240をホーム末端224(
図20)に接続するために使用される。組み立てられると、台座アセンブリ216はリタートレイ206の全周よりもわずかに長い全周を持つ、底が開いた長方形の構造を形成する。
【0065】
駆動アセンブリ
駆動アセンブリ218には1対の親ねじ246が含まれ、サイドレール238および240によって担待される。親ねじ246の一方の末端は、排泄物末端232上のブラケット軸受248および反対のホーム末端224上の軸受け250によって担持される。
【0066】
親ねじ246は駆動アセンブリ218の一部を成す。駆動アセンブリの均衡は、リアレール244によって取られる。特に、リアレール244は駆動モーター252を担持し、モーター取付台254によってリアレール244に固定されている。ウォーム256は、ウォームおよびプーリアセンブリ258と一緒に働き、サイドレール238によって担持される1つの親ねじ246を駆動する。間隔をもって配置されるプーリ260は、もう一方の親ねじ246に連結され、サイドレール240によって担持される。
【0067】
ベルト262を使用して、プーリ260を、そして次にサイドレール240上のもう一方の親ねじ246を回す。一実施形態において、ナットフォロワ264を使用して、熊手アセンブリ222を駆動アセンブリ218に連結し、前進および後退の両方の工程の間、熊手アセンブリ222がリタートレイ206を横切って掃けるようにすることができる。以下により詳しく述べるように、駆動ナット263およびナットフォロワ264は、傾斜アーム296(
図26B)およびバイアススプリング308(
図28B)によって、機械的に連結されている。
【0068】
リフトアーム
図22A〜Cを参照すると、熊手アセンブリ222が排泄物末端232に近付くにつれて、リフトアーム220がシステム蓋204を持ち上げるために使用されている。より具体的には、ナットフォロワ264は前進工程で排泄物末端232の方へ前進するにつれて、リフトアーム220を持ち上げ、それが今度は
図22Bおよび22Cに示すように、システム蓋204を半時計方向に回転させる。
【0069】
図21に示すように、リフトアーム220は、ピン267によって一方の末端のサイドレール240に旋回可能なように接続されるレバーとして構成されている。リフトアーム220の回転運動は、別のピン268および長溝270によって制限される。長溝270はピン268を受け、リフトアーム220を溝270によって定義された弓形進路に沿って回転させる。またリフトアーム220は内側に突き出たピン272も含む。ピン272はシステム蓋204の裏面に形成されたカム表面278(
図22A)と協調し、システム蓋の持ち上げの制御に使用される。
【0070】
図22A〜Cに示すように、ナットフォロワ264が排泄物末端232の方へ前進するにつれて、リフトアーム220は時計回りの方向に回転し、システム蓋204を持ち上げ、半時計方向に回転させる。特に、リフトアーム220の一部分にはカム表面274が備えられている。リフトアーム220上のカム表面274は、ナットフォロワ264上のカム表面276と係合するようになっている。従って、ナットフォロワ264が矢印226(
図20)の方向へ移動するにつれて、ナットフォロワ264上のカム表面276は、リフトアーム220上のカム表面274と係合し、リフトアーム220を
図22Bおよび22Cに示すように持ち上げる。カム表面274は、ナットフォロワ264が横切るときに、定速で持ち上げるように形成されている。ナットフォロワ264が矢印226(
図20)の方向への移動を継続すると、ピン272はは、システム蓋204の裏面に形成されたカム表面278に沿って前進する。ナットフォロワ264が矢印226の方向への移動をさらに継続すると、リフトアーム220は上への移動を継続し、それがシステム蓋204を半時計方向に回転させる。ナットフォロワ264が前進工程で移動する末端に達すると、リフトアーム220は引き続き持ち上げ、それによりシステム蓋204が半時計方向に回転する。システム蓋204は磁気によって、あるいは機械的にトレイ蓋228に連結されているので、
図27Bに最もよく示されているように、システム蓋を持ち上げることで、またトレイ蓋228が持ち上げられる。ナットフォロワ264が前進工程で移動位置の末端に達すると、「末端」リミットスイッチがトリップされ、以下に述べるように、それが駆動モーター252の回転方向を逆転させる。駆動モーター252の方向が逆転した後、駆動ナット263は方向を逆転し、戻り行程の間、矢印234(
図20)の方向へ移動する(つまり、排泄物末端232からホーム位置224の方へ)。駆動ナット263が方向を逆転(つまり、矢印234の方向へ移動)すると、ナットフォロワ264もまた、それらの間の機械的な連結のために方向を逆転し、リフトアーム220を
図22Aに示すように開始位置に落とすことになり、それが今度はシステム蓋204およびトレイ蓋228を、
図22Aに示すようにその開始位置に回転して戻させる。戻り行程の間、ナットフォロワ264の継続した動きによって、ナットフォロワ264のカム表面276がリフトアーム220のカム表面274から離れる。
【0071】
熊手アセンブリ
熊手アセンブリ222は、
図19に最もよく図解されている。図のように、熊手アセンブリ222は、ワイヤフレーム286にしっかり固定した複数の歯284を含む。ワイヤフレーム286は、1対の垂直脚部288および290を含む。
図21に示すように、例えば、垂直脚部288および290は、枢軸294(
図25B)で自己清掃式動物用トイレ200の両側のナットフォロワ264に旋回可能なように連結されている。枢軸点294は、熊手アセンブリ222を、垂直軸223(
図27Aおよび27D)でプラスおよびマイナスΘ°、例えばプラスあるいはマイナス45°に旋回させる。特に、熊手アセンブリ222を熊手アセンブリ222の底辺で旋回することによって、熊手アセンブリ222がリターを横切る直線運動によって、熊手アセンブリ222は、例えば概して
図27Cおよび27Dに示すように、戻り行程234の間プラス45°に、そして例えば
図27Aおよび27Bに示すように、垂直軸223に対して前進工程226の間マイナス45°に旋回させる。回転量は、熊手アセンブリ222のサイドレール238および240の頂点との接触によって制限される。従って、熊手アセンブリ222が
図27Bおよび27Cに示すように方向を変えると、熊手アセンブリ222は位置を反転する。また熊手アセンブリ222は、移動範囲に沿った枢軸点のどこかに抵抗を導入することによって、機能的な要件の必要に応じて、予め決められた場所で反転するように作ることもできる。歯284の構造は、上述とは異なるものであってもよい。
【0072】
クリスタルリターのような大きな寸法のリターを使用する場合、熊手の歯の角度が移動方向に対して後ろ向きである重要性は、熊手アセンブリの前の盛り上げをなくし、それにより自己清掃式動物用トイレにクリスタルリターを使用することが可能になる点にある。別の重要な、自己反転式の熊手のデザインの便益は、熊手が移動方向を変えると、熊手は自動的に角度を逆転させることである。この動作が両方向の掻き集めを促進し、リターが混ざる程度が増す。リターがよく混ぜられると、リターは尿の臭気をより良く吸収して長持ちし、利用者が介入する作業の間隔が長くなる。さらに、自己反転式熊手は、熊手が移動する両方向でリターを均一に分配し、時間が経つうちにリターカートリッジの一方の末端にリターが偏るのを防ぐ。さらに、完全にリターの中に配置した歯を備えた双方向の掻き集めは、猫がリターを掘って不均一に集めてリターの層を乱した後、リターの層を分配し直して平らにする。
【0073】
駆動ナットおよび駆動フォロワ
上述のように、駆動アセンブリ218(
図19)には1対の親ねじ246が含まれる。また駆動アセンブリ218は、モーター252のシャフト(図示せず)に連結したウォーム256も含む。ウォーム256は、一体化した、あるいは親ねじ246に直接連結されたプーリ258に直接連結されたウォームギア258と協働する。第二プーリ260は、もう一方の親ねじ246に直接連結されている。ベルト262は、2つのプーリ258および260を連結する。テンションアーム291およびテンションプーリ292(
図17)を使用して、ベルト262の緊張を保つことができる。親ねじ246を使用して、駆動ナット263、および機械的に連結されたナットフォロワ264を駆動する。
【0074】
駆動モーター252(
図19)に電圧が加えられると、駆動モーター252の回転がウォーム256およびウォームギア258を回転させ、今度はそれが親ねじ246の1つおよびプーリ258を駆動する。プーリ258はベルト262によってプーリ260を駆動する。プーリ258、260の回転によって、もう一方の親ねじ246が回転する。親ねじ246が前方向に回転すると、駆動ナット263およびナットフォロワ264が前進行程中、排泄物末端232の方へ前進する。親ねじ246が逆方向へ回転すると、駆動ナット262およびナットフォロワ263は、戻り行程で逆方向にホーム位置まで戻る。
【0075】
図23Aに示すように、熊手アセンブリ222の垂直脚部288および290は、枢軸294によって、一方の末端でナットフォロワ264に旋回可能なように接続されている。傾斜アーム296は、枢軸298によって、駆動ナット263に旋回可能なように接続されている。傾斜アーム296を使用して、ナットフォロワ264を駆動ナット263から離し、それが今度は
図23A〜Dに示すように、熊手アセンブリ222を駆動ナット263から離す。傾斜アーム296には、カム表面302と協調するフック300が含まれ、ナットフォロワ264に形成される。より具体的には、
図23Aに示すように、傾斜アーム296上のフック300は、通常位置にあるナットフォロワ264のカム表面302と係合し、熊手アセンブリ222を、例えば
図23Aに示すように駆動する。上述のように、駆動ナット263がホーム位置224(
図20)の移動末端に近づくと、傾斜アーム296の斜面がサイドレール上の歯止めと係合し、傾斜アーム296を、
図23Bに示すように時計回りの方向に回転させる。傾斜アーム296の時計回りの回転によって、図のようにフック300を傾斜アーム296上のカム表面302から離す。
図23Bに示すように、サイドレール240の中に形成された歯止め304は、さらにナットフォロワ264の直線移動を停止させる。親ねじ246の継続した回転により、傾斜アーム296と同様駆動ナット263がホーム位置の方へさらに前進する。傾斜アーム296の一方の末端に形成されたピン306は、熊手アセンブリ222の垂直脚部290の1つと係合し、それを時計回りの方向に回転させる。駆動ナット263が矢印234(
図20)の方向へ継続して動くことにより、駆動ナット263が、
図23Cに示すようにさらに右に前進する。この動作により、熊手アセンブリをホーム位置へ置くために必要な力を最小限に抑え、熊手の後ろのホーム位置にリターの堆積を低減して、熊手アセンブリ222が直線移動を停止して回転する。ナットフォロワ264を駆動ナット263へ接続するバイアススプリング308は、駆動ナット263が
図23Cに示すように移動末端に達すると、バイアスをかけられる。そのサイクルが繰り返される(つまり前進工程が再開される)と、バイアススプリング308の緊張により、フック300を傾斜アーム296のカム表面302にラッチする。
【0076】
反転アーム
駆動アセンブリ218の代替の実施形態が、
図24A〜Cに図解されている。本実施形態において、駆動アセンブリ218には、例えば
図23Aに図解のような駆動ナット263およびナットフォロワ264の代わりに、駆動ナット267(対応するナットフォロワなしで)および反転アーム309が含まれている。本実施形態において、熊手アセンブリ222の垂直脚部288、290は、旋回可能なように、枢軸点269で駆動ナット267に接続されている。反転アーム309は、旋回可能なように、枢軸点312(
図24A)で駆動ナット267に接続されている。反転アーム309は、一方の末端に形成されたピン314でL字型の部材として形成されている。戻り行程の間、熊手アセンブリの垂直脚部290はピン314に向かう。サイドレール240に形成された歯止め316は、反転アーム309の一方の末端と係合する。戻り行程方向での継続した動きによって、反転アーム309が枢軸軸312を中心に回転する。これにより、反転アーム309が時計回りの方向に回転する。反転アーム309の時計回りの方向の回転により、ピン314が熊手アセンブリの垂直脚部290と係合し、それもまた時計回りの方向に動かし、
図31Aに概して示すように、熊手アセンブリを待機位置に押しやる。反転アーム309は、熊手アセンブリ222が回転する間、熊手アセンブリ222の直線移動を停止しない。
【0077】
制御装置
自己清掃式動物用トイレ200の制御装置が
図25に図解され、概して参照番号310で識別される。制御装置310は、例えばマイクロプロセッサ311、また型ATTINY26−SCを含む。制御装置310には、前進工程の第一方向へ、また戻り工程の逆方向へ駆動モーター252を駆動する、モーター駆動回路312が含まれる。モーター制御装置312には、複数のトランジスタQ1、Q2、Q3、Q4、Q6、およびQ7が含まれる。加えて、モーター制御装置回路312にはまた、複数のダイオードD2、D3、D5、D6、抵抗器R7、R8、R10、R11、R13、R14、R15、R19、R20、R21、およびコンデンサC10およびC11が含まれる。トランジスタQ1、Q3およびQ7は、そのモーターへのDC電源をある方向へ制御し、一方トランジスタQ2、Q4およびQ6は駆動モーター252へのDC電源を逆方向へ制御する。より具体的には、トランジスタQ1およびQ2は通常開いている。電源投入時には、MOTOR_OUT_1、MOTOR_OUT_2、MOTOR_OUT_3およびMOTOR_OUT_4の全ての信号は低く、その結果駆動トランジスタQ1〜Q7は全て切れる。また、駆動信号、MOTOR_OUT_1、MOTOR_OUT_2、MOTOR_OUT_3およびMOTOR_OUT_4を低くすることで、駆動モーター252を停止することができる。
【0078】
ダイオードD2、D3、D5、およびD6はモーター供給電圧HV_INの全波整流を提供する。特に、ダイオードD2、D3、D5、およびD6ダイオードD2およびD5間のノードで正供給電圧、またダイオードD3およびD6間のノードで0ボルトを生み出す。
【0079】
前進方向では、駆動信号、MOTOR_OUT_1およびMOTOR_OUT_4が高くなる。高いMOTOR_OUT_1信号によってトランジスタQ3が閉じ、それが今度はトランジスタQ1を閉じる。トランジスタQ1が閉に切り替わると、駆動モーター252の供給電圧がMOTOR_OUT_A端子に、0ボルトがMOTOR_OUT_B端子に接続され、それらが今度は駆動モーター252に接続される。
【0080】
逆方向では、信号、MOTOR_OUT2およびMOTOR_OUT_3は高くなる。高いMOTOR_OUT2の信号によって駆動トランジスタQ4が閉じ、それが次に駆動トランジスタQ2を閉じる。これによって、正供給電圧がトランジスタQ2によって、モーター端子、MOTOR_OUT_Bに接続される。高いMOTOR_OUT_3の信号によって駆動トランジスタQ6が閉じられ、それが0ボルトをモーター端子、MOTOR_Aに接続する。
【0081】
駆動モーター252の回転方向にかかわらず、モーター駆動電流は、図のように並列に接続された複数の電流検知抵抗器R35、R32を含む電流検知回路312によって検知される。これらの検知抵抗器R35〜R42は抵抗器R23と分圧器を形成し、それが今度は、コンパレータ314の反転入力に接続される。コンパレータ314の非反転入力には、基準電圧が加えられる。基準電圧は、抵抗器R28およびR29から成る分圧器の+5ボルトDC源によって作り出される。出力を安定させるために、バイパスコンデンサC4をコンパレータ314の反転入力に連結することができる。プルアップ抵抗器R26によって、コンパレータ314の出力が高く引き上げられる。コンパレータ314の出力は通常高く、マイクロプロセッサ311のPB6/INTOによって検知される。モーター駆動電流が予め定められている、例えば550ミリアンペアのような値を超えると常に、反転入力に加えられる電圧がコンパレータ314を作動させるほど高くなり、予め定められた時間、回転子の固着状態、例えば、熊手アセンブリ222が動けずに駆動モーター252の回転子が固着状態にあるということを示し、猫が熊手アセンブリ222を妨害している可能性があることを表す。コンパレータ314のトリップ設定点は、抵抗器R28およびR32によって決定される。コンパレータ314が作動されると、その出力が低くなる。この低い信号、CUR_LIM_INがマイクロプロセッサ311に加えられ、高く、例えば250マイクロ秒後に信号を有効にする、いずれかの駆動信号、MOTOR_OUT_3あるいはMOTOR_OUT_4を閉じる。550ミリアンペアの状態が、予め定められた、例えば200ミリ秒の間続くと、駆動モーター252は失速して止まるとみなされる。
【0082】
制御装置310にもまた赤外線(IR)回路検出器が含まれ、猫が自己清掃式動物用トイレ200の中に存在するかどうかを検出するために使用される。赤外線検出回路には、赤外線ダイオード(図示せず)、フォトトランジスタ(図示せず)トランジスタQ5、1対の限流抵抗器R9およびR12、コンパレータ316、複数の抵抗器R27、R34、R31、R33、R25、およびR30が含まれる。赤外線ダイオードおよびフォトトランジスタへの電源は、5ボルト電源供給および抵抗器R2によって端子、IR_OUT_1(接続器J1のピン8)へ常時供給される。
赤外線センサー制御信号、IR_LED_OUTは通常低い。この赤外線センサー制御信号、IR_LED_OUTは定期的に、例えば10秒間高くなり、トランジスタQ5を作動させる。これによって、例えば250ミリアンペアを超えるような比較的大きな電流が、端子、IR_OUT_2によって赤外線ダイオード(図示せず)を通って流れる。これによって赤外線ダイオードが点滅し、それが今度は接続器J1のピン5に接続されているフォトトランジスタ(図示せず)に検出される。フォト、トランジスタの出力はパルス信号、IR_SENSE_INで、接続器317の端子5に接続され、コンパレータ316の非反転入力に加えられる。前記ビームが途切れていないときは、猫の不在を表し、非反転入力は低く下げられ、コンパレータ316をトリップし、それによってコンパレータ出力316が低くなる。IR_SENSE_INパルスの通過(つまり、フォトトランジスタが閉じられる)後、コンパレータ314の非反転入力は高くなり、それによってコンデンサC6上の電圧が通常のレベルに戻り、その結果コンパレータ316は高い状態に戻る。
【0083】
マイクロプロセッサ311は、たとえ駆動モーター252が作動している間も、継続的に赤外線検出器の活動を監視する。マイクロプロセッサ311がIR_SENSE_INパルスを継続的に受信していれば、システムはビームは途切れていないとみなす。例えば3回以上の間、パルスが受信されなければ、ビームが途切れているとみなされ、猫が動物用トイレの中にいることをあらわす。
【0084】
またマイクロコントローラ311には、もう2つのシステム入力がある。特に、リミットスイッチが2つあり、排泄物末端232の「末端」リミットスイッチ、およびホーム位置224の「ホーム」リミットスイッチとして識別される。これらのリミットスイッチ入力は接続器37のピン1および3へ、次にマイクロプロセッサ311のポートPB3およびPB4/XTAL1へ加えられる。これらの入力は、プルアップ抵抗器R16およびR17によって引き上げられる。リミットスイッチを使用して、マイクロコントローラ311に信号を与え、駆動モーター252を前進サイクルの末端で停止させて方向を逆にする。またシステムは任意のサイクルスイッチS1を含むこともでき、それによって熊手アセンブリ222および駆動アセンブリ218が操作の1サイクルを通して循環できる。サイクルスイッチはマイクロコントローラ311のポートPA1/ADC1に連結されている。サイクルスイッチは、プルアップ抵抗器R1によって高く引き上げられる。
【0085】
回路の電源は電源供給装置319によって生み出される。例えば、ナショナルセミコンダクター社の型番LM78M05CTである。任意でバイパスコンデンサC10およびC11を使用して、電源供給を安定させることも可能である。
【0086】
LED320を備えて、以下に述べるように、掻き集めサイクルのさまざまな状態を表すこともできる。LED320は、ポートPA2/ADC2に、限流抵抗器R12で接続されている。
【0087】
制御装置310の論理図が
図26に図解されている。最初、システムは最初にステップ350で確認し、サイクルスイッチS1が押されたかどうかを判別する。押された場合は、システムはステップ352で、LED320を8Hzで点滅させ、ステップ350に循環して戻る。サイクルスイッチS1が押されていなければ、システムは次にステップ353で確認し、ナットフォロワ264がホーム位置224に到達したことを示す、「ホーム」リミットスイッチが開いているかどうかの判別を行う。開いている場合は、LED320は、ステップ354でしっかりと点灯する。次にシステムはステップ356で確認し、赤外線ビームが途切れているかどうか判別する。そうでない場合、LED320はステップ358で点灯し、システムはステップ360に進んでサイクルスイッチS1が押されたかどうかを判別する。サイクルスイッチS1が押されていない場合は、システムはステップ356にループバックする。サイクルスイッチが押されていなければ、システムは以下に述べるようにサイクルを開始する。赤外線ビームが途切れていれば、LED320はステップ362で1秒の点滅速度で点滅する。その後システムはステップ364で、赤外線ビームが途切れてからの時間を測定する。3秒未満しか経過していない場合は、システムはステップ356にループバックする。3秒を超えて経過した場合は、システムはステップ366に進み、LED320を4Hzで点滅させる。システムはその後ステップ368で確認し、赤外線ビームを遮るものがないかどうかを判別し、そうでなければ、ステップ366にループバックし、LED320を4Hzで点滅し続ける。赤外線ビームを遮るものがなければ、システムはステップ370でタイマーを規定値に戻し、ステップ372に進んで再度赤外線ビームが途切れていることを確認する。そうであれば、ステップ374でLED320を4Hzの速度で点滅し、システムはステップ370にループバックする。ステップ372で判別されたように赤外線ビームが途切れていなければ、システムはステップ376でLEDを1Hzで点滅させる。その後システムはタイマーを確認し、ステップ378で、例えば20分のような予め定められた以上の時間が経過したかを確認する。経過している場合は、システムは以下に述べるように清掃サイクルを開始する。そうでなければ、システムはステップ380に進み、サイクルスイッチS1が押されたかどうかを確認する。押されている場合は、システムはステップ354にループバックする。サイクルスイッチS1が押されていなければ、システムはステップ372にループバックする。
【0088】
清掃サイクルが開始されると常に、マイクロプロセッサ311は信号のMOTOR_OUT1あるいはMOTOR_OUT_2を生成することで、前進方向に駆動モーター252を稼動し、ステップ382でトランジスタQ1あるいはQ7を閉じる。駆動モーター252がステップ382で前方に駆動された後、ステップ384でLED320が1Hzの速度で点滅される。次にシステムはステップ386で確認し、サイクルスイッチS1が停止しているかを判別する。その場合は、システムは清掃サイクルから抜け出て、ステップ388に進んでモーターを停止させる。サイクルスイッチS1が押されていなければ、システムは次にステップ390で確認して、上述のようにモーターが失速した状態かどうかを判別する。失速した状態であれば、システムはステップ388でモーターを停止させる。ステップ390でモーターの失速した状態が検出されなければ、システムはステップ392で確認して、駆動アセンブリ218および熊手アセンブリ222が前進工程の末端に到達したことを示す、排泄物末端リミットスイッチが開いた状態かどうかを判別する。そうでなければ、システムはステップ382にループバックし続け、駆動モーター252を作動し続ける。排泄物末端リミットスイッチが開いている場合は、システムはステップ394でモーターを停止させ、例えば1秒および396のような予め定められた時間の間一時停止する。続いてシステムは、適切なMOTOR_OUT_1およびMOTOR_OUT_3を低く、そして信号、MOTOR_OUT_2およびMOTOR_OUT_4を高くすることで、駆動モーター252の方向を逆転する。上述のように、これによってトランジスタQ2およびQ6が閉じ、それがステップ398で駆動モーター252の方向を逆転させる。駆動モーター252が逆方向に駆動された後(つまり、戻り工程に)、ステップ400でLED320を1Hzの速度で点滅させる。その後システムはステップ402で確認して、サイクルスイッチS1が押されたかどうかを判別する。その場合は、システムはステップ388でモーターを停止させる。システムがステップ402でサイクルスイッチS1が停止していないと判別すると、ステップ404でモーターの失速状態かどうかを確認する。ステップ404でモーターの失速状態が検出されると、上述のように、ステップ388で駆動モーター252が停止される。ステップ404でモーターの失速状態が検出されない場合は、システムはステップ406で、「ホーム」リミットスイッチが開いているかどうか確認して判別する。これは駆動アセンブリ218および熊手アセンブリ222がホーム位置224へ戻ったことを表す。そうでなければ、システムはステップ398にループバックし、駆動モーター252を逆方向へ作動し続ける。ホームリミットスイッチが開いていれば、ステップ408でモーターが停止され、410で例えば1秒間のような。予め定められた時間の間一時停止する。その後システムはステップ354にループバックする。モーターがステップ388で停止された後、ステップ412でLED320を8Hzの速度で点滅させる。続いてシステムは、サイクルスイッチS1がステップ414で停止しているかどうか確認して判別する。そうでない場合は、システムはステップ388にループバックする。そうであれば、システムはステップ398にループバックし、駆動モーター252を逆方向に循環する。
信号、IPS_MOSI、ISP_RST、ISP_SCK、およびISP_MISOを使用して、最初に制御装置310のプログラムを組むことができる。これらの信号、IPS_MOSI、ISP_RST、ISP_SCK、およびISP_MISOは、接続器JP1に加えられる外部プログラミング信号で、複数のプルアップ抵抗器R3、R4、R5およびR6によって高く引き上げられ、それぞれポートP01、P02、P03およびP04に、あるいはマイクロコントローラ311に加えられる。プルアップ抵抗器R3、R4、R5およびR6と同様、接続器JP1は制御装置310の初期プログラミングにのみ必要で、システムはすでにプログラムを組まれているので、商業的な実施形態においては必要でない。明らかに、上記の説明を鑑みると、本発明の多くの修正や変形物が可能である。従って、添付の請求項の範囲内において、本発明は、上記に具体的に述べた以外の方法でも実施できることが理解されるべきである。
【0089】
特許状によって請求され、含まれることが所望されるものは以下の通りである。