特許第5997247号(P5997247)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5997247移動通信方法、ユーザ端末、基地局、及びプロセッサ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5997247
(24)【登録日】2016年9月2日
(45)【発行日】2016年9月28日
(54)【発明の名称】移動通信方法、ユーザ端末、基地局、及びプロセッサ
(51)【国際特許分類】
   H04W 4/06 20090101AFI20160915BHJP
   H04W 36/00 20090101ALI20160915BHJP
【FI】
   H04W4/06 150
   H04W36/00
【請求項の数】4
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2014-263331(P2014-263331)
(22)【出願日】2014年12月25日
(62)【分割の表示】特願2013-555342(P2013-555342)の分割
【原出願日】2013年1月28日
(65)【公開番号】特開2015-84583(P2015-84583A)
(43)【公開日】2015年4月30日
【審査請求日】2014年12月25日
(31)【優先権主張番号】61/591,452
(32)【優先日】2012年1月27日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/645,997
(32)【優先日】2012年5月11日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】キュリーズ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】チャン ヘンリー
(72)【発明者】
【氏名】福田 憲由
【審査官】 松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】 Kyocera,MBMS service continuity for inbound mobility to CSG cells,R2-115190,フランス,3GPP,2011年10月 4日,paragraph 1,2
【文献】 Kyocera,MBMS service continuity for inbound mobility to CSG cells,R2-115952,フランス,3GPP,2011年11月 8日,paragraph 1,2
【文献】 Huawei, HiSilicon,Open issues for MBMSInterestIndication,R2-116106,フランス,3GPP,2011年11月 8日,paragraph 2
【文献】 Ericsson, ST-Ericsson,MBMSInterestIndication for connected UEs,R2-116190,フランス,3GPP,2011年11月 8日,paragraph 1,2
【文献】 LG Electronics Inc.,Further discussion on MBMS interest indication,R2-116292,フランス,3GPP,2011年11月 8日,p.1,2
【文献】 Huawei, HiSilicon,Service continuity for connected mode UEs,R2-114417,フランス,3GPP,2011年 8月16日,paragraph 2.1
【文献】 CATT,Bearer Release for Congestion,R2-115114,フランス,3GPP,2011年10月 2日,paragraph 2
【文献】 Huawei,MBMS Service Continuity,R3-112363,フランス,3GPP,2011年10月14日,paragraph 2.2
【文献】 Fujitsu, Huawei,Outbound Multiple Handover Preparation in Relaying Networks,R3-110668,フランス,3GPP,2011年 2月25日,paragraph 2.2
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
MBMS受信に興味のあるユーザ端末が、該ユーザ端末のサービングセルがMBMS興味通知の受信をサポートしているか否かを把握するステップと、
ソースセルが前記MBMS興味通知の受信をサポートしている場合、前記ソースセルが前記ユーザ端末から受信した前記MBMS興味通知を含むコンテキスト情報を、前記ユーザ端末のハンドオーバの際に、前記ソースセルからターゲットセル転送するステップと、
前記ソースセルが前記MBMS興味通知の受信をサポートしていない場合、前記ユーザ端末のハンドオーバの後に、前記MBMS興味通知を前記ユーザ端末から前記ターゲットセルに送信するステップと、を含むことを特徴とする移動通信方法
【請求項2】
MBMS受信に興味のある場合において、自ユーザ端末のサービングセルがMBMS興味通知の受信をサポートしているか否かを把握する処理と、
ソースセルが前記MBMS興味通知の受信をサポートしている場合、前記MBMS興味通知を前記ソースセルに送信する処理であって、当該MBMS興味通知は、自ユーザ端末のハンドオーバの際に、前記ソースセルからターゲットセルに転送される、処理と、
前記ソースセルが前記MBMS興味通知の受信をサポートしていない場合、自ユーザ端末のハンドオーバの後に、前記MBMS興味通知を前記ターゲットセルに送信する処理と、を実行する制御部を備えることを特徴とするユーザ端末。
【請求項3】
ユーザ端末のハンドオーバを行う場合のターゲットセルを管理する基地局であって、
ソースセルが前記MBMS興味通知の受信をサポートしている場合、前記ユーザ端末のMBMS興味通知を含むコンテキスト情報を、前記ハンドオーバの際に前記ソースセルから受信する処理と、
前記ソースセルが前記MBMS興味通知の受信をサポートしていない場合、前記ハンドオーバの後に、前記MBMS興味通知を前記ユーザ端末から受信する処理と、を実行する制御部を備えることを特徴とする基地局。
【請求項4】
ユーザ端末を制御するプロセッサであって、
MBMS受信に興味のある場合において、前記ユーザ端末のサービングセルがMBMS興味通知の受信をサポートしているか否かを把握する処理と、
ソースセルが前記MBMS興味通知の受信をサポートしている場合、前記MBMS興味通知を前記ソースセルに送信する処理であって、当該MBMS興味通知は、自ユーザ端末のハンドオーバの際に、前記ソースセルからターゲットセルに転送される、処理と、
前記ソースセルが前記MBMS興味通知の受信をサポートしていない場合、自ユーザ端末のハンドオーバの後に、前記MBMS興味通知を前記ターゲットセルに送信する処理と、を実行することを特徴とするプロセッサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、MBMSデータのPTM配信をサポートする一般セルと、MBMSデータのPTM配信をサポートしない特定セルと、を含む移動通信システムにおける通信制御方法及びユーザ端末に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、MBMS(Multimedia Broadcast Multicast Service)を高度化したeMBMS(evolved MBMS)の標準化が進められている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
このような移動通信システムにおいて、一般セル(例えば、マクロセル)は、MBMSをサポートしており、MBMSデータをマルチキャスト(Point−To−Multipoint:PTM)で配信できるMBMSセルである。これに対し、MBMSをサポートしていない特定セル(例えば、CSGセル)は、MBMSデータをPTMで配信できない非MBMSセルである。
【0004】
なお、「セル」は、無線通信エリアの最小単位を示す用語として使用される他に、ユーザ端末との無線通信を行う機能を示す用語としても使用されることに留意すべきである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】3GPP寄書 RP−111374, 2011年9月
【発明の概要】
【0006】
一般セル内に、当該一般セルとは異なる周波数で運用される特定セルが設けられる通信環境において、当該一般セルと当該特定セルとの重複部分に位置するユーザ端末が、当該特定セルとの接続を確立している状況を想定する。
【0007】
このような状況下で、一般セルから新たに配信開始されるMBMSデータをユーザ端末が特定セルに位置したまま受信しようとする場合、現状の仕様では、ユーザ端末が特定セルに位置したまま、当該MBMSデータを当該ユーザ端末が受信することが難しい。
【0008】
そこで、本発明は、ユーザ端末がMBMSデータを適切に受信できる通信制御方法及びユーザ端末を提供することを目的とする。
【0009】
第1の特徴に係る移動通信システムは、MBMSデータのPTM配信をサポートするMBMSセルと、前記MBMSデータのPTM配信をサポートしない非MBMSセルと、を含む。前記移動通信システムは、前記非MBMSセルとの接続を確立するユーザ端末を有する。前記ユーザ端末は、前記MBMSデータの受信を望むことを示すMBMS興味通知を前記非MBMSセルに送信する。
【0010】
第2の特徴に係る移動通信システムは、MBMSデータのPTM配信をサポートするMBMSセルと、前記MBMSデータのPTM配信をサポートしない非MBMSセルと、を含む。前記移動通信システムは、前記MBMSセルとの接続を確立するユーザ端末を有する。前記ユーザ端末は、前記MBMSセルから配信される前記MBMSデータの受信を変更する場合に、当該変更に関するMBMS興味通知を前記MBMSセルに送信する。
【0011】
第3の特徴に係る移動通信システムは、MBMSデータのPTM配信をサポートする。前記移動通信システムは、ソース基地局からターゲット基地局へのハンドオーバを行うユーザ端末を有する。前記ソース基地局は、前記ターゲット基地局に対する前記ユーザ端末のハンドオーバ準備において、前記ユーザ端末が前記MBMSデータの受信を望むことを示すMBMS興味通知を前記ターゲット基地局に送信する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係るLTEシステムの構成を示す。
図2】本発明の実施形態に係るLTEシステムの無線インターフェイスのプロトコルスタックを示す。
図3】本発明の実施形態に係るLTEシステムで使用される無線フレームの構成を示す。
図4】本発明の実施形態に係るeMBMS基盤の論理構成を示す。
図5】本発明の実施形態に係る論理チャネルとトランスポートチャネルと物理チャネルとのマッピングを示す。
図6】本発明の実施形態に係るeNBのブロック図である。
図7】本発明の実施形態に係るUEのブロック図である。
図8】本発明の実施形態に係るeNB及びUEの動作環境を示す。
図9図9Aは、MBMS興味通知の具体例1を示し、図9Bは、MBMS非興味通知の具体例1を示す。
図10図10Aは、MBMS興味通知の具体例2を示し、図10Bは、MBMS非興味通知の具体例2を示す。
図11図8に示す動作環境における動作パターン1を示すシーケンス図である。
図12図8に示す動作環境における動作パターン2を示すシーケンス図である。
図13図8に示す動作環境における動作パターン3を示すシーケンス図である。
図14図8に示す動作環境における動作パターン4を示すシーケンス図である。
図15図8に示す動作環境における動作パターン5を示すシーケンス図である。
図16】CSGセルからマクロセルへのハンドオーバを説明するための図である。
図17】マクロセルからCSGセルへのハンドオーバを説明するための図である。
図18】本発明の実施形態に係る選択肢1を示すシーケンス図である。
図19】本発明の実施形態に係る選択肢2を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[実施形態の概要]
実施形態に係る移動通信システムは、MBMSデータのPTM配信をサポートするMBMSセルと、前記MBMSデータのPTM配信をサポートしない非MBMSセルと、を含む。前記移動通信システムは、前記非MBMSセルとの接続を確立するユーザ端末を有する。前記ユーザ端末は、前記MBMSデータの受信を望むことを示すMBMS興味通知を前記非MBMSセルに送信する。
【0014】
実施形態では、前記MBMS興味通知は、前記ユーザ端末がMBMSデータの受信を望む周波数を示す情報を含む。
【0015】
実施形態係る移動通信システムは、MBMSデータのPTM配信をサポートするMBMSセルと、前記MBMSデータのPTM配信をサポートしない非MBMSセルと、を含む。前記移動通信システムは、前記MBMSセルとの接続を確立するユーザ端末を有する。前記ユーザ端末は、前記MBMSセルから配信される前記MBMSデータの受信を変更する場合に、当該変更に関するMBMS興味通知を前記MBMSセルに送信する。
【0016】
実施形態に係る移動通信システムは、MBMSデータのPTM配信をサポートする。前記移動通信システムは、ソース基地局からターゲット基地局へのハンドオーバを行うユーザ端末を有する。前記ソース基地局は、前記ターゲット基地局に対する前記ユーザ端末のハンドオーバ準備において、前記ユーザ端末が前記MBMSデータの受信を望むことを示すMBMS興味通知を前記ターゲット基地局に送信する。
【0017】
実施形態では、前記ソース基地局は、前記ハンドオーバ準備においてハンドオーバ要求を前記ターゲット基地局に送信する際に、前記MBMS興味通知を前記ハンドオーバ要求に含める。
【0018】
実施形態に係るユーザ端末は、MBMSデータのPTM配信をサポートするMBMSセルと、前記MBMSデータのPTM配信をサポートしない非MBMSセルと、を含む移動通信システムにおけるユーザ端末である。前記ユーザ端末は、前記非MBMSセルとの接続を確立している場合において、前記MBMSデータの受信を望むことを示すMBMS興味通知を前記非MBMSセルに送信する送信部を有する。
【0019】
実施形態に係るユーザ端末は、MBMSデータのPTM配信をサポートするMBMSセルと、前記MBMSデータのPTM配信をサポートしない非MBMSセルと、を含む移動通信システムにおけるユーザ端末である。前記ユーザ端末は、前記MBMSセルとの接続を確立している場合において、前記MBMSセルから配信される前記MBMSデータの受信を変更する場合に、当該変更に関するMBMS興味通知を前記MBMSセルに送信する送信部を有する。
【0020】
実施形態に係る基地局は、ターゲット基地局に対するユーザ端末のハンドオーバ準備を行う制御部を有する。前記制御部は、前記ハンドオーバ準備において、前記ユーザ端末がMBMSデータの受信を望むことを示すMBMS興味通知を前記ターゲット基地局に送信する。
【0021】
実施形態に係るプロセッサは、MBMSデータのPTM配信をサポートするMBMSセルと、前記MBMSデータのPTM配信をサポートしない非MBMSセルと、を含む移動通信システムにおけるユーザ端末に備えられる。前記プロセッサは、前記非MBMSセルとの接続を確立している場合において、前記MBMSデータの受信を望むことを示すMBMS興味通知を前記非MBMSセルに送信するための処理を行う。
【0022】
実施形態に係るプロセッサは、MBMSデータのPTM配信をサポートするMBMSセルと、前記MBMSデータのPTM配信をサポートしない非MBMSセルと、を含む移動通信システムにおけるユーザ端末に備えられる。前記プロセッサは、前記MBMSセルとの接続を確立している場合において、前記MBMSセルから配信される前記MBMSデータの受信を変更する場合に、当該変更に関するMBMS興味通知を前記MBMSセルに送信するための処理を行う。
【0023】
実施形態に係るプロセッサは、基地局に備えられる。前記プロセッサは、ターゲット基地局に対するユーザ端末のハンドオーバ準備において、前記ユーザ端末がMBMSデータの受信を望むことを示すMBMS興味通知を前記ターゲット基地局に送信するための処理を行う。
【0024】
実施形態に係る通信制御方法は、MBMSデータのPTM配信をサポートする一般セル(例えば、マクロセル)と、前記MBMSデータのPTM配信をサポートしない特定セル(例えば、CSGセル)と、を含む移動通信システム(例えば、LTEシステム)における通信制御方法であって、前記特定セルとの接続を確立しているユーザ端末(UE)が、前記MBMSデータの受信を望む旨のMBMS興味通知(例えば、MBMSInterestIndication(interest))を前記特定セルに送信するステップAを有する。
【0025】
前記ステップAにおいて、前記ユーザ端末は、前記MBMS興味通知と共に、前記一般セルの周波数を示す情報又は前記一般セルの識別子のうち少なくとも一方を前記特定セルに送信してもよい。
【0026】
上述した通信制御方法は、前記ステップAで送信された前記MBMS興味通知に基づいて、前記特定セルから前記一般セルへのハンドオーバ手順を行うステップBをさらに有してもよい。
【0027】
上述した通信制御方法は、前記ステップBの後に、前記ユーザ端末が、前記一般セルから配信される前記MBMSデータの受信をもはや望まない場合に、その旨のMBMS非興味通知(例えば、MBMSInterestIndication(no longer interest))を前記一般セルに送信するステップCをさらに有してもよい。
【0028】
前記ステップBは、前記特定セルが、ネットワークインターフェイス(例えば、S1インターフェイス及び/又はX2インターフェイス)を介してハンドオーバ要求を前記一般セルに送信するステップB1を含み、前記ステップB1において、前記特定セルは、前記一般セルへのハンドオーバを行う理由(handover reason)を前記一般セルに通知してもよい。
【0029】
上述した通信制御方法は、前記ステップBの後に、前記ユーザ端末の近傍に前記特定セルが存在することを示す近傍通知(Proximity indication)を前記ユーザ端末から前記一般セルに送信するステップDと、前記ステップB1で通知された前記理由が、前記ユーザ端末が前記MBMSデータの受信を望むという理由である場合、前記一般セルが、前記ユーザ端末からの前記近傍通知を無視するステップEと、をさらに有してもよい。
【0030】
前記ステップBは、前記ユーザ端末が近傍通知を送信するための近傍通知設定情報(例えば、reportProximityConfig)を前記特定セルから前記ユーザ端末に送信するステップB2を含み、前記ステップB2において、前記特定セルは、前記近傍通知の対象から除外すべきセルを前記ユーザ端末に通知してもよい。
【0031】
上述した通信制御方法は、前記ステップBの後に、前記ユーザ端末が近傍通知を送信するための近傍通知設定情報(例えば、reportProximityConfig)を前記一般セルから前記ユーザ端末に送信するステップFをさらに含み、前記ステップFにおいて、前記一般セルは、前記ステップB1で通知された前記理由に基づいて、前記近傍通知の対象から除外すべきセルを前記ユーザ端末に通知してもよい。
【0032】
前記近傍通知の対象から除外すべきセルは、前記特定セルであってもよい。
【0033】
前記ステップBは、前記特定セルが、前記ユーザ端末が近傍通知を送信するための近傍通知設定情報(例えば、reportProximityConfig)を前記ユーザ端末に対して送信しないよう制御するステップB4を含んでもよい。
【0034】
上述した通信制御方法は、前記ステップBの後に、前記一般セルが、前記ステップB1で通知された前記理由に基づいて、前記ユーザ端末が近傍通知を送信するための近傍通知設定情報(例えば、reportProximityConfig)を前記ユーザ端末に対して送信しないよう制御するステップGを含んでもよい。
【0035】
上述した通信制御方法は、前記ユーザ端末が、前記MBMS興味通知を送信した後に、前記ユーザ端末が近傍通知を送信するための近傍通知設定情報(例えば、reportProximityConfig)を前記特定セル又は前記一般セルから受信した場合、前記特定セルを前記近傍通知の対象から除外するステップFを含んでもよい。
【0036】
本発明に係るユーザ端末は、MBMSデータのPTM配信をサポートする一般セルと、前記MBMSデータのPTM配信をサポートしない特定セルと、を含む移動通信システムにおけるユーザ端末であって、前記特定セルとの接続を確立している際に、前記MBMSデータの受信を望む旨のMBMS興味通知を前記特定セルに送信する送信手段(例えば、無線送受信部210及び制御部240)を有する。
【0037】
MBMSデータのPTM配信をサポートする一般セルと、MBMSデータのPTM配信をサポートしない特定セルと、を含む移動通信システムにおける通信制御方法は、特定セルとの接続を確立しているユーザ端末が、MBMSデータの受信を望む旨のMBMS興味通知を特定セルに送信するステップを有する。これにより、特定セルは、ユーザ端末がMBMSデータの受信を望むことを把握できるため、当該ユーザ端末に対して特定セルから一般セルへのハンドオーバを行わせることができる。その結果、ユーザ端末は、一般セルから配信されるMBMSデータを特定セルに位置したまま受信できる。
【0038】
特定セルから一般セルへのハンドオーバが完了した後においては、一般セルから特定セルへのハンドオーバを防止するよう制御することが好ましい。このような制御を可能にすべく、特定セルは、ネットワークインターフェイスを介してハンドオーバ要求を一般セルに送信する際に、ハンドオーバを行う理由(すなわち、ユーザ端末がMBMSデータの受信を望むこと)を一般セルに通知することが好ましい。これにより、ユーザ端末は、一般セルから配信されるMBMSデータを継続的に受信できる。後述する実施形態は、一般セルから特定セルへのハンドオーバを防止するための複数の動作パターンを開示する。
【0039】
また、ユーザ端末は、特定セルから一般セルへのハンドオーバが完了した後、一般セルから配信されるMBMSデータの受信をもはや望まない場合に、その旨のMBMS非興味通知を一般セルに送信することが好ましい。これにより、一般セルは、ユーザ端末がMBMSデータの受信をもはや望まないことを把握できるため、当該ユーザ端末が一般セルから特定セルへのハンドオーバ可能な状態にすることができる。
【0040】
[実施形態]
本実施形態においては、リリース10以降の3GPP規格(すなわち、LTE Advanced)に基づいて構成される移動通信システム(以下、「LTEシステム」と称する)を例に説明する。
【0041】
以下において、(1)LTEシステムの概要、(2)MBMSの概要、(3)eNB、HeNB、及びUEの構成、(4)eNB、HeNB、及びUEの動作の順に説明する。
【0042】
(1)LTEシステムの概要
図1は、LTEシステムの構成を示す。図1に示すように、LTEシステムは、E−UTRAN(Evolved−UMTS Terrestrial Radio Access Network)と、UE(User Equipment)と、EPC(Evolved Packet Core)と、を有する。
【0043】
E−UTRANは、eNB(evolved Node−B)と、HeNB(Home evolved Node−B)と、HeNB GW(Home evolved Node−B Gateway)と、を含む。
【0044】
eNBは、マクロセルを管理しており、マクロセルとの接続(RRCコネクション)を確立したUEとの無線通信を行う。
【0045】
マクロセルは、MBMSをサポートする。詳細には、マクロセルは、MBMSデータをPTM(マルチキャスト)で配信することができる。本実施形態では、マクロセルは一般セル(MBMSセル)に相当し、eNBは一般基地局に相当する。
【0046】
HeNBは、マクロセルよりもカバー範囲が狭いセルであって、アクセス権を有するUEのみがアクセス可能なCSG(Closed Subscriber Group)セルを管理する。HeNBは、CSGセルとの接続(RRCコネクション)を確立したUEとの無線通信を行う。
【0047】
CSGセルは、MBMSをサポートしない。詳細には、CSGセルは、MBMSデータをPTMで配信することができない。ただし、CSGセルは、MBMSデータをPTP(ユニキャスト)で配信することはできる。本実施形態では、CSGセルは特定セル(非MBMSセル)に相当し、HeNBは特定基地局に相当する。
【0048】
また、eNB及びHeNBは、例えば、無線リソース管理(RRM)機能と、ユーザデータのルーティング機能と、モビリティ制御及びスケジューリングのための測定制御機能と、を有する。
【0049】
HeNB GWは、複数のHeNBが接続されており、複数のHeNBを管理する。
【0050】
EPCは、MME(Mobility Management Entity)と、S−GW(Serving−Gateway)と、を含む。MMEは、UEに対する各種モビリティ制御等を行うネットワークエンティティであり、制御局に相当する。S−GWは、ユーザデータの転送制御を行うネットワークエンティティであり、交換局に相当する。
【0051】
eNB(及びHeNB)は、X2インターフェイスを介して相互に連結される。また、eNB(及びHeNB)は、S1インターフェイスを介してMME及びS−GW(及びHeNB GW)と連結される。X2インターフェイス及び/又はS1インターフェイスは、ネットワークインターフェイスを構成する。
【0052】
UEは、移動型の無線通信装置であり、接続(RRCコネクション)を確立したセル(サービングセルと称される)との無線通信を行う。本実施形態では、UEはユーザ端末に相当する。
【0053】
UEは、待ち受け中の状態に相当するアイドル状態(RRCアイドル状態)において、待ち受けセルを選択し、選択したセルに対する待ち受けを行う。RRCアイドル状態において待ち受けセルを変更する処理は、セル再選択と称される。
【0054】
また、UEは、通信中の状態に相当するコネクティッド状態(RRCコネクティッド状態)において、サービングセルとの無線通信を行う。RRCコネクティッド状態においてサービングセルを変更する処理は、ハンドオーバと称される。
【0055】
UEは、MBMSをサポートする。詳細には、UEは、RRCアイドル状態又はRRCコネクティッド状態において、eNBからPTMで配信されるMBMSデータを受信することができる。
【0056】
図2は、LTEシステムの無線インターフェイスのプロトコルスタックを示す。
【0057】
図2に示すように、無線インターフェイスプロトコルは、OSI参照モデルのレイヤ1〜レイヤ3に区分されており、レイヤ1は物理(PHY)レイヤである。レイヤ2は、MAC(Media Access Control)レイヤと、RLC(Radio Link Control)レイヤと、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤと、を含む。レイヤ3は、RRC(Radio Resource Control)レイヤを含む。
【0058】
物理レイヤは、データ符号化・復号、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行う。物理レイヤは、物理チャネルを用いて上位レイヤに伝送サービスを提供する。UEの物理レイヤとeNBの物理レイヤとの間では、物理チャネルを介してデータが伝送される。物理レイヤは、トランスポートチャネルを介してMACレイヤと連結される。
【0059】
MACレイヤは、データの優先制御、及びハイブリッドARQ(HARQ)による再送処理などを行う。UEのMACレイヤとeNBのMACレイヤとの間では、トランスポートチャネルを介してデータが伝送される。eNBのMACレイヤは、上下リンクのトランスポートフォーマット及びリソースブロックを決定するMACスケジューラを含む。トランスポートフォーマットは、トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式(MCS)、及びアンテナマッピングを含む。
【0060】
RLCレイヤは、MACレイヤ及び物理レイヤの機能を利用してデータを受信側のRLCレイヤに伝送する。UEのRLCレイヤとeNBのRLCレイヤとの間では、論理チャネルを介してデータが伝送される。
【0061】
PDCPレイヤは、ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行う。
【0062】
RRCレイヤは、制御プレーンでのみ定義される。UEのRRCレイヤとeNBのRRCレイヤとの間では、無線ベアラを介してデータが伝送される。RRCレイヤは、無線ベアラの確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルを制御する。UEのRRCとeNBのRRCとの間にRRCコネクションがある場合、UEはRRCコネクティッド状態であり、そうでない場合、UEはRRCアイドル状態である。
【0063】
RRCレイヤの上位に位置するNAS(Non−Access Stratum)レイヤは、セッション管理及びモビリティ管理などを行う。
【0064】
図3は、LTEシステムで使用される無線フレームの構成を示す。LTEシステムは、下りリンクにはOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access)、上りリンクにはSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)を採用する。
【0065】
図3に示すように、無線フレームは、時間方向に並ぶ10個のサブフレームで構成され、各サブフレームは、時間方向に並ぶ2個のスロットで構成される。各サブフレームの長さは1msであり、各スロットの長さは0.5msである。各サブフレームは、周波数方向に複数個のリソースブロック(RB)を含み、時間方向に複数個のシンボルを含む。各シンボルの先頭には、サイクリックプレフィックス(CP)と呼ばれるガード区間が設けられる。
【0066】
下りリンクにおいて、各サブフレームの先頭数シンボルの区間は、主に物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)として使用される制御領域である。また、各サブフレームの残りの区間は、主に物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)として使用されるデータ領域である。
【0067】
上りリンクにおいて、各サブフレームにおける周波数方向の両端部は、主に物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)として使用される制御領域である。また、各サブフレームにおける周波数方向の中央部は、主に物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)として使用されるデータ領域である。
【0068】
(2)MBMSの概要
MBMSは、同報型配信を実現するベアラサービスであり、MBMSデータの受信を望む複数のUEに対して、共通のベアラで一斉にMBMSデータを配信する方式である。
【0069】
LTEシステムでは、複数のeNBがMBSFN(MBMS Single Frequency Network)を構成し、MBSFN送信方式によりMBMSデータを配信することができる。MBSFNを構成するeNBは、同一信号を一斉同期送信する。これにより、UEは、各eNBから送信された信号をRF(Radio Frequency)合成できる。
【0070】
図4は、eMBMS基盤の論理構成を示す。図4に示すように、LTEシステムは、図1に示したネットワークエンティティに加えて、BMSC(Broadcast Multicast Service Center)と、MBMS GW(MBMS Gateway)と、MCE(Multi−Cell Multicast Coordination Entity)と、を有する。
【0071】
BMSCは、配信すべきMBMSデータを保持する。MBMS GWは、BMSCが保持するMBMSデータをIP(Internet Protocol)マルチキャストで各eNBに伝送する。MCEは、MBSFNを構成する各eNBに対して、MBMSデータを同期させたり、MBMSデータのための無線リソースを指定したりする。
【0072】
図5は、下りリンクにおける、論理チャネルとトランスポートチャネルと物理チャネルとのマッピングを示す。図5に示すように、LTEシステムには、MBMS用の論理チャネルとして、MTCH(Multicast Traffic Channel)と、MCCH(Multicast Control Channel)と、が規定される。また、MBMS用のトランスポートチャネルとして、MCH(Multicast Channel)が規定される。
【0073】
マクロセル(eNB)は、マルチキャストチャネル(MTCH及びMCCH)を介して、MBMSデータと、MBMSデータ配信を制御するためのMBMSサービス情報と、をマルチキャスト配信(PTM配信)する。
【0074】
これに対して、CSGセル(HeNB)は、MTCH及びMCCHを使用することができない。ただし、CSGセル(HeNB)は、自セルとのRRCコネクションを確立したUEに対して、例えばDTCH(Dedicated Traffic Channel)及びDCCH(Dedicated Control Channel)等のチャネルを介して、MBMSデータ及びMBMSサービス情報をユニキャスト配信(PTP配信)することは可能である。
【0075】
なお、マクロセル及びCSGセルは、報知チャネル(BCCH;Broadcast Control Channel)を介して報知情報をブロードキャストで送信する。報知情報は、例えば、MIB(Master Information Block)やSIB(System Information Block)などの情報である。
【0076】
(3)eNB、HeNB、及びUEの構成
図6は、eNBのブロック図である。HeNBは、eNBと同様のブロック構成を有するため、ここではeNB及びHeNBを代表してeNBの構成を説明する。
【0077】
図6に示すように、eNBは、アンテナ101と、無線送受信部110と、ネットワーク通信部120と、記憶部130と、制御部(プロセッサ)140と、を有する。
【0078】
アンテナ101及び無線送受信部110は、無線信号の送受信に用いられる。ネットワーク通信部120は、X2インターフェイス上及びS1インターフェイス上で通信を行う。記憶部130は、制御部140による制御に使用される情報を記憶する。制御部140は、上述した各レイヤでの処理を行うと共に、後述する各種の制御を行う。
【0079】
図7は、UEのブロック図である。図7に示すように、UEは、アンテナ201と、無線送受信部210と、GPS(Global Positioning System)受信部220と、記憶部230と、制御部(プロセッサ)240と、を有する。
【0080】
アンテナ201及び無線送受信部210は、無線信号の送受信に用いられる。GPS受信部220は、UEの位置を示すUE位置情報を得るために、GPS信号を受信する。記憶部230は、制御部240による制御に使用される情報を記憶する。制御部240は、上述した各レイヤでの処理を行うと共に、後述する各種の制御を行う。また、制御部240は、GPS受信部220の出力に基づいてUE位置情報を取得する。ただし、UEがGPS受信部220を有しない場合、無線送受信部210が受信する無線信号に基づいてUE位置情報を取得してもよい。
【0081】
また、記憶部230は、UEがアクセス権を有するGSGセルのリスト(詳細には、CSG IDのリスト)であるホワイトリストを記憶する。また、記憶部230は、UEがアクセス権を有するGSGセルの位置を示すGSGセル位置情報を記憶する。GSGセル位置情報は、UE位置情報と共に、UEがアクセス権を有するGSGセル(すなわち、アクセス可能なGSGセル)がUEの近傍に存在するかを判断するためのautonomous search procedureに使用される。
【0082】
(4)eNB、HeNB、及びUEの動作
図8は、本実施形態に係るeNB及びUEの動作環境を示す。
【0083】
図8に示すように、マクロセル内に、当該マクロセルとは異なる周波数で運用されるCSGセル#1が設けられており、当該マクロセルと当該CSGセル#1との重複部分にRRCアイドル状態のUEが位置している。なお、1つのマクロセル内に複数のCSGセルが設けられていてもよい。例えば、CSGセル#1に加えてCSGセル#2がマクロセル内に設けられていてもよい。
【0084】
UEは、当該CSGセル#1のメンバーUEであり、当該CSGセル#1に対するアクセス権を有しており、CSGセル#1とのRRCコネクションを確立している。このような状況下で、UEが受信を望むMBMSデータをマクロセルが配信開始しても、UEはマクロセルから当該MBMSデータを受信することができない。
【0085】
そこで、CSGセル#1とのRRCコネクションを確立しているUEは、マクロセルから配信されるMBMSデータの受信を望む旨のMBMS興味通知をCSGセル#1に送信する。これにより、CSGセル#1は、UEが当該MBMSデータの受信を望むことを把握できるため、UEに対してCSGセル#1からマクロセルへのハンドオーバを行わせることができる。その結果、UEは、マクロセルから配信されるMBMSデータをCSGセル#1に位置したまま受信できる。
【0086】
なお、CSGセル#1からマクロセルへのハンドオーバが完了した後においては、マクロセルからCSGセル#1へのハンドオーバを防止するよう制御する。これにより、UEは、マクロセルから配信されるMBMSデータを継続的に受信できる。後述する動作パターン1〜6は、マクロセルからCSGセル#1へのハンドオーバを防止するための制御方法が異なる。
【0087】
また、UEは、CSGセル#1からマクロセルへのハンドオーバが完了した後、マクロセルから配信されるMBMSデータの受信をもはや望まない場合に、その旨のMBMS非興味通知をマクロセルに送信する。これにより、マクロセルは、UEがMBMSデータの受信をもはや望まないことを把握できるため、UEがマクロセルからCSGセル#1へハンドオーバ可能な状態にすることができる。
【0088】
図9Aは、MBMS興味通知の具体例1を示し、図9Bは、MBMS非興味通知の具体例1を示す。具体例1においては、MBMS興味通知及びMBMS非興味通知で共通のメッセージフォーマットを使用する。
【0089】
図9Aに示すように、UEは、MBMSデータの受信を望む場合に、MBMSデータの受信を望むことを示す情報をMBMSInterestIndicationメッセージに含めてサービングセルに送信する。さらに、UEは、MBMSデータを配信するセルの周波数を示す情報、又は当該セルの識別子(セルID)のうち、少なくとも一方をMBMSInterestIndicationメッセージに含める。MBMSデータを配信するセルの周波数を示す情報とは、例えばMBMS対応周波数を示す情報である。
【0090】
図9Bに示すように、UEは、MBMSデータの受信をもはや望まない場合に、MBMSデータの受信をもはや望まないことを示す情報をMBMSInterestIndicationメッセージに含めてサービングセルに送信する。
【0091】
図10Aは、MBMS興味通知の具体例2を示し、図10Bは、MBMS非興味通知の具体例2を示す。具体例2においては、MBMS興味通知及びMBMS非興味通知で異なるメッセージフォーマットを使用する。
【0092】
図10Aに示すように、UEは、MBMSデータの受信を望む場合に、MBMSデータの受信を望むことを示すMBMSInterestIndicationメッセージをサービングセルに送信する。さらに、UEは、MBMSデータを配信するセルの周波数を示す情報、又は当該セルの識別子(セルID)のうち、少なくとも一方をMBMSInterestIndicationメッセージに含める。MBMSデータを配信するセルの周波数を示す情報とは、例えばMBMS対応周波数を示す情報である。
【0093】
図10Bに示すように、UEは、MBMSデータの受信をもはや望まない場合に、MBMSデータの受信をもはや望まないことを示すMBMS no longer interestedメッセージをサービングセルに送信する。
【0094】
(4.1)動作パターン1
図11は、図8に示す動作環境における動作パターン1を示すシーケンス図である。
【0095】
図11に示すように、ステップS101において、UEは、CSGセル#1(HeNB#1)とのRRCコネクションを確立した状態(RRCコネクティッド状態)である。
【0096】
ステップS102において、UEは、MBMSサービス情報をCSGセル#1(HeNB#1)から受信することによって、受信を望むMBMSデータをマクロセルが配信開始することを検知する。あるいは、UEは、MBMSサービス情報をマクロセル(eNB)から受信することによって、受信を望むMBMSデータをマクロセルが配信開始することを検知する。また、UEは、MBMSサービス情報に基づいて、MBMS対応周波数(及び/又はマクロセルのセルID)を検知する。
【0097】
ステップS103において、UEは、MBMS興味通知をCSGセル#1(HeNB#1)に送信する。上述したように、MBMS興味通知は、MBMS対応周波数(及び/又はマクロセルのセルID)を含む。
【0098】
ステップS104において、CSGセル#1(HeNB#1)は、UEからのMBMS興味通知に基づいて、UEが当該MBMSデータの受信を望むこと、及び、MBMS対応周波数(及び/又はマクロセルのセルID)を把握する。
【0099】
ステップS105において、CSGセル#1(HeNB#1)は、MBMS対応周波数(及び/又はマクロセルのセルID)に対する測定を指示する測定構成情報をUEに送信する。当該測定は、参照信号受信電力(RSRP)の測定及び/又は参照信号受信品質(RSRQ)の測定を含む。また、測定構成情報は、MBMS対応周波数(及び/又はマクロセルのセルID)に対する受信品質測定のための測定ギャップの情報を含む。
【0100】
ステップS106において、UEは、CSGセル#1(HeNB#1)からの測定構成情報に基づいて、MBMS対応周波数(及び/又はマクロセルのセルID)に対する測定を行う。
【0101】
ステップS107において、UEは、MBMS対応周波数(及び/又はマクロセルのセルID)に対する測定結果の情報を含む測定報告をCSGセル#1(HeNB#1)に送信する。
【0102】
ステップS108において、CSGセル#1(HeNB#1)は、UEからの測定報告に基づいて、マクロセル(eNB)へのハンドオーバを行うか否かを判断する。以下においては、マクロセル(eNB)へのハンドオーバを行うと判断したケースを想定して説明を進める。
【0103】
ステップS109において、CSGセル#1(HeNB#1)は、ネットワークインターフェイスを介して、マクロセル(eNB)へのハンドオーバを要求するハンドオーバ要求をマクロセル(eNB)に送信する。ハンドオーバ要求は、CSGセル#1(HeNB#1)からMME経由でマクロセル(eNB)に送信されてもよい。
【0104】
CSGセル#1(HeNB#1)は、ネットワークインターフェイスを介してハンドオーバ要求をマクロセル(eNB)に送信する際に、ハンドオーバを行う理由(すなわち、UEがMBMSデータの受信を望むこと)を示すハンドオーバ理由をマクロセル(eNB)に通知する。当該ハンドオーバ理由は、ハンドオーバ要求に含まれる情報要素としてもよい。
【0105】
ステップS110において、マクロセル(eNB)は、CSGセル#1(HeNB#1)からのハンドオーバ要求に基づいて、当該ハンドオーバ要求を承認するか否かを判断する。マクロセル(eNB)は、当該ハンドオーバ要求を承認すると判断した場合に、CSGセル#1(HeNB#1)からのハンドオーバ理由を記憶する。
【0106】
以下においては、当該ハンドオーバ要求を承認すると判断したケースを想定して説明を進める。
【0107】
ステップS111において、マクロセル(eNB)は、ネットワークインターフェイスを介して、ハンドオーバ要求に対する肯定応答をCSGセル#1(HeNB#1)に送信する。当該肯定応答は、マクロセル(eNB)からMME経由でCSGセル#1(HeNB#1)に送信されてもよい。
【0108】
ステップS112において、CSGセル#1(HeNB#1)は、マクロセル(eNB)からの肯定応答の受信に応じて、マクロセル(eNB)へのハンドオーバのためのRRCコネクション再構成メッセージをUEに送信する。当該RRCコネクション再構成メッセージは、マクロセル(eNB)へのハンドオーバ指示に相当する。
【0109】
ステップS113において、UEは、マクロセル(eNB)とのRRCコネクションを確立するための接続処理を行う。接続処理は、ランダムアクセス手順及びRRCコネクション確立手順を含む。
【0110】
ステップS114において、UEは、マクロセル(eNB)からPTMで配信されるMBMSデータを受信する。
【0111】
ステップS115において、UEは、依然としてCSGセル#1に位置していることから、上述したautonomous search procedureを用いて、アクセス可能なCSGセルがUEの近傍に存在することを示す近傍通知をマクロセル(eNB)に送信する。
【0112】
ステップS116において、マクロセル(eNB)は、ステップS109でCSGセル#1(HeNB#1)から通知されたハンドオーバ理由により、UEがMBMSデータの受信を望むことを把握しているため、UEからの近傍通知を受信しても当該近傍通知を無視する。
【0113】
このように、動作パターン1においては、マクロセル(eNB)は、アクセス可能なCSGセルがUEの近傍に存在することを示す近傍通知をUEから受信しても、CSGセル#1(HeNB#1)から通知されたハンドオーバ理由が、UEがMBMSデータの受信を望むという理由である場合には、当該近傍通知を無視する。これにより、UEがマクロセル(eNB)からMBMSデータを受信する場合において、UEがCSGセル#1(HeNB#1)へのハンドオーバを行うことを防止できるため、UEはMBMSデータを継続的に受信できる。
【0114】
(4.2)動作パターン2
図12は、図8に示す動作環境における動作パターン2を示すシーケンス図である。ここでは、上述した動作パターン1とは異なる動作を説明し、重複する説明を省略する。
【0115】
図12に示すように、ステップS201〜ステップS211は、上述した動作パターン1と同じである。
【0116】
ステップS212において、CSGセル#1(HeNB#1)は、マクロセル(eNB)からの肯定応答の受信に応じて、マクロセル(eNB)へのハンドオーバのためのRRCコネクション再構成メッセージをUEに送信する。当該RRCコネクション再構成メッセージは、マクロセル(eNB)へのハンドオーバ指示に相当する。
【0117】
ここで、CSGセル#1(HeNB#1)は、UEが近傍通知を送信するための近傍通知設定情報(ReportProximityConfig)をRRCコネクション再構成メッセージと共にUEに送信する。近傍通知設定情報は、近傍通知の対象から除外すべきセルとしてCSGセル#1を指定するための情報(例えば、CSGセル#1のセルID)を含む。UEは、近傍通知設定情報を受信すると、近傍通知の対象から除外すべきセルとしてCSGセル#1を記憶する。
【0118】
ステップS213において、UEは、マクロセル(eNB)とのRRCコネクションを確立するための接続処理を行う。接続処理は、ランダムアクセス手順及びRRCコネクション確立手順を含む。
【0119】
ステップS214において、UEは、マクロセル(eNB)からPTMで配信されるMBMSデータを受信する。
【0120】
UEは、依然としてCSGセル#1に位置しているものの、近傍通知の対象から除外すべきセルとしてCSGセル#1を記憶していることから、上述したautonomous search procedureの対象からCSGセル#1を除外して、CSGセル#1についての近傍通知をマクロセル(eNB)に送信しない。ただし、CSGセル#1以外にアクセス可能なCSGセル(CSGセル#2)が近傍に存在する場合には、CSGセル#2についての近傍通知をマクロセル(eNB)に送信することができる。
【0121】
このように、動作パターン2においては、CSGセル#1(HeNB#1)は、近傍通知設定情報(ReportProximityConfig)により、近傍通知の対象から除外すべきセルとしてのCSGセル#1をUEに通知する。これにより、UEがマクロセル(eNB)からMBMSデータを受信する場合において、UEがCSGセル#1(HeNB#1)へのハンドオーバを行うことを防止できるため、UEはMBMSデータを継続的に受信できる。
【0122】
(4.3)動作パターン3
図13は、図8に示す動作環境における動作パターン3を示すシーケンス図である。ここでは、上述した動作パターン1とは異なる動作を説明し、重複する説明を省略する。
【0123】
図13に示すように、ステップS301〜ステップS313は、上述した動作パターン1と同じである。すなわち、マクロセル(eNB)は、ハンドオーバ手順においてCSGセル#1(HeNB#1)から通知されたハンドオーバ理由により、UEがMBMSデータの受信を望むことを把握している。
【0124】
ハンドオーバ手順完了後のステップS314において、マクロセル(eNB)は、CSGセル#1(HeNB#1)から通知されたハンドオーバ理由に基づいて、RRCコネクション再構成メッセージと共に近傍通知設定情報をUEに送信する。近傍通知設定情報は、近傍通知の対象から除外すべきセルとしてCSGセル#1を指定するための情報(例えば、CSGセル#1のセルID)を含む。UEは、近傍通知設定情報を受信すると、近傍通知の対象から除外すべきセルとしてCSGセル#1を記憶する。
【0125】
ステップS315において、UEは、マクロセル(eNB)からPTMで配信されるMBMSデータを受信する。
【0126】
UEは、依然としてCSGセル#1に位置しているものの、近傍通知の対象から除外すべきセルとしてCSGセル#1を記憶していることから、上述したautonomous search procedureの対象からCSGセル#1を除外して、CSGセル#1についての近傍通知をマクロセル(eNB)に送信しない。ただし、CSGセル#1以外にアクセス可能なCSGセル(CSGセル#2)が近傍に存在する場合には、CSGセル#2についての近傍通知をマクロセル(eNB)に送信することができる。
【0127】
このように、動作パターン3においては、マクロセル(eNB)は、近傍通知設定情報(ReportProximityConfig)により、近傍通知の対象から除外すべきセルとしてのCSGセル#1をUEに通知する。これにより、UEがマクロセル(eNB)からMBMSデータを受信する場合において、UEがCSGセル#1(HeNB#1)へのハンドオーバを行うことを防止できるため、UEはMBMSデータを継続的に受信できる。
【0128】
(4.4)動作パターン4
図14は、図8に示す動作環境における動作パターン4を示すシーケンス図である。ここでは、上述した動作パターン1とは異なる動作を説明し、重複する説明を省略する。
【0129】
図14に示すように、ステップS401〜ステップS411は、上述した動作パターン1と同じである。
【0130】
ステップS412において、CSGセル#1(HeNB#1)は、マクロセル(eNB)からの肯定応答の受信に応じて、マクロセル(eNB)へのハンドオーバのためのRRCコネクション再構成メッセージをUEに送信する。当該RRCコネクション再構成メッセージは、マクロセル(eNB)へのハンドオーバ指示に相当する。
【0131】
ここで、CSGセル#1(HeNB#1)は、UEが近傍通知を送信するための近傍通知設定情報(ReportProximityConfig)をRRCコネクション再構成メッセージに含めない。これにより、UEは、上述したautonomous search procedureを実行しないようになる。
【0132】
ステップS413において、UEは、マクロセル(eNB)とのRRCコネクションを確立するための接続処理を行う。接続処理は、ランダムアクセス手順及びRRCコネクション確立手順を含む。
【0133】
ステップS414において、UEは、マクロセル(eNB)からPTMで配信されるMBMSデータを受信する。
【0134】
UEは、依然としてCSGセル#1に位置しているものの、autonomous search procedureを実行しないよう設定されていることから、近傍通知をマクロセル(eNB)に送信しない。
【0135】
このように、動作パターン4においては、CSGセル#1(HeNB#1)は、UEが近傍通知を送信するための近傍通知設定情報(ReportProximityConfig)をUEに対して送信しないようにする。これにより、UEがマクロセル(eNB)からMBMSデータを受信する場合において、UEがCSGセル#1(HeNB#1)へのハンドオーバを行うことを防止できるため、UEはMBMSデータを継続的に受信できる。
【0136】
(4.5)動作パターン5
図15は、図8に示す動作環境における動作パターン5を示すシーケンス図である。ここでは、上述した動作パターン1とは異なる動作を説明し、重複する説明を省略する。
【0137】
図15に示すように、ステップS501〜ステップS513は、上述した動作パターン1と同じである。すなわち、マクロセル(eNB)は、ハンドオーバ手順においてCSGセル#1(HeNB#1)から通知されたハンドオーバ理由により、UEがMBMSデータの受信を望むことを把握している。
【0138】
ハンドオーバ手順完了後のステップS514において、マクロセル(eNB)は、CSGセル#1(HeNB#1)から通知されたハンドオーバ理由に基づいて、UEが近傍通知を送信するための近傍通知設定情報(ReportProximityConfig)を含まないRRCコネクション再構成メッセージをUEに送信する。これにより、UEは、上述したautonomous search procedureを実行しないようになる。
【0139】
ステップS515において、UEは、マクロセル(eNB)からPTMで配信されるMBMSデータを受信する。
【0140】
UEは、依然としてCSGセル#1に位置しているものの、autonomous search procedureを実行しないよう設定されていることから、近傍通知をマクロセル(eNB)に送信しない。
【0141】
このように、動作パターン5においては、マクロセル(eNB)は、近傍通知設定情報(ReportProximityConfig)を含まないRRCコネクション再構成メッセージをUEに送信する。これにより、UEがマクロセル(eNB)からMBMSデータを受信する場合において、UEがCSGセル#1(HeNB#1)へのハンドオーバを行うことを防止できるため、UEはMBMSデータを継続的に受信できる。
【0142】
(4.6)動作パターン6
上述した動作パターン1〜6は、CSGセル#1(HeNB#1)又はマクロセル(eNB)主導で、UEがCSGセル#1(HeNB#1)へのハンドオーバを行うことを防止していた。しかしながら、UE主導で、UEがCSGセル#1(HeNB#1)へのハンドオーバを行うことを防止してもよい。
【0143】
動作パターン6においては、UEは、MBMS興味通知を送信した後に、近傍通知設定情報(ReportProximityConfig)をCSGセル又はマクロセルから受信した場合、CSGセル#1を近傍通知の対象から除外する。これにより、UEがマクロセル(eNB)からMBMSデータを受信する場合において、UEがCSGセル#1(HeNB#1)へのハンドオーバを行うことを防止できるため、UEはMBMSデータを継続的に受信できる。
【0144】
(まとめ)
CSGセルがUEをMBMS対応セル(マクロセル)にハンドオーバする必要があるか否かを判断するために、UEは、MBMSサービスへの自身の興味を知らせるためのMBMSInterestIndicationをCSGセルに送信する。CSGセルからのアウトバウンドモビリティを適切に扱うために、CSGセルがMBMSInterestIndicationをサポートすることが重要である。また、セル間でのピンポンハンドオーバを回避するために、UEがCSGセルに戻ることを回避する仕組みが重要である。
【0145】
CSGセルがMBMSInterestIndicationの受信をサポートする場合、MBMSの良好なユーザエクスペリエンスを実現するための補助を提供すべきである。図16に示すように、CSGセルは、UEからMBMSInterestIndicationを受信し、興味のあるMBMSサービスを配信するマクロセルへUEをハンドオーバする。ハンドオーバが完了した後、マクロセル配下のUEは、自身が要求したMBMSサービスの受信を開始する。UEは自身の位置を変更していないため、依然としてCSGセルのカバレッジ内にある。UEは、CSGセルへの自身の近接をネットワークに知らせるために、ProximityIndicationメッセージをマクロセルに送信し得る。現状では、ProximityIndicationメッセージの送信判断は、UEの実装依存である。実装及びタイミングに依存して、マクロセルは、ProximityIndicationメッセージを受信した際にUEのMBMSへの興味を知らされていないかもしれない。図17に示すように、マクロセルは、ハンドオーバ判断を行う前にProximityIndicationメッセージのみを受信する場合に、UEをCSGセルに戻すようハンドオーバする可能性がある。その結果、CSGセルとマクロセルとの間のピンポンハンドオーバを引き起こす。CSGセルとマクロセルとの間のピンポンハンドオーバを防止するために、マクロセルは、UEのMBMSへの興味をタイムリーに知らされるべきである。
【0146】
選択肢1:図18に示すように、CSGセルがMBMSInterestIndicationの受信が可能である場合、ハンドオーバ準備の際にCSGセルはUEのMBMSコンテキストをターゲットeNBに転送する。
【0147】
MBMSコンテキスト転送情報によれば、マクロセルは、UEのMBMS興味をよく理解し、CSGセルからのハンドオーバ要求により始動される。選択肢1によれば、マクロセルは、UEによるProximityIndicationメッセージを受信して、(CSGセルがマクロセルとは異なる周波数である場合は周波数間測定をUEに設定した後、)CSGセルの測定報告を受信した場合に、UEのMBMS興味及びネットワークの負荷状況を考慮せずにUEをCSGセルにハンドオーバしないようにすることができる。CSGセルがMBMSInterestIndicationの受信に対応している場合、かかる選択肢が適切である。このように、CSGセルがMBMSInterestIndicationの受信をサポートしている場合において、MBMSの受信に興味のあるCSG配下UEがマクロセルにハンドオーバする場合、CSGセルがUEのMBMS Interest ContextをマクロeNBへ転送する。
【0148】
選択肢2:図19に示すように、UEは、ハンドオーバ元がCSGセルである場合に、ProximityIndicationを送信する前においてMBMS興味を知らせる。
【0149】
現状では、MBMSInterestIndicationメッセージ及びProximityIndicationメッセージの送信はUEの実装依存である。選択肢2によれば、ProximityIndicationを送信する前にMBMS興味を知らせる限りは、MBMS情報のコンテキスト転送は必要とされない。かかる選択肢は、CSGセルがMBMSInterestIndicationをサポートするか否かにかかわらず有効である。
【0150】
提案1:MBMSInterestIndicationの受信をサポートするCSGセルは、MBMSコンテキスト転送もサポートすべきである。そうでなければ、UEは、ハンドオーバ元がCSGセルである場合に、ProximityIndicationを送信する前においてMBMS興味を知らせるべきである。上述した2つの選択肢は、CSGセルとマクロセルとの間のピンポンハンドオーバを抑制し、MBMSサービスの継続性をサポートするのに役立つ。
【0151】
CSGセル配下のUEは、非CSGセル配下のUEと同様の手法で、サービングCSGセルがMBMSInterestIndicationをサポートするか否かを把握する必要がある。
【0152】
提案2:サービングセルがMBMSInterestIndicationをサポートするかをUEで把握する手順がCSGセル及び非CSGセルについて適用されるべきである。
【0153】
[その他の実施形態]
この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
【0154】
例えば、上述した実施形態では、マクロセル(eNB)は、ハンドオーバ理由をハンドオーバ手順においてCSGセル#1(HeNB#1)から通知されることで、UEがMBMSデータの受信を望むことを把握していた。しかしながら、UEがマクロセルに接続後、改めてMBMSInterestIndication(MBMS興味通知)をマクロセルに送信することにより、UEがMBMSデータの受信を望むことを把握してもよい。
【0155】
上述した実施形態では、一般セルがマクロセルであり、特定セルがCSGセルである一例を説明したが、一般セルはマクロセルよりも小型のピコセルなどであってもよい。また、特定セルはハイブリッドセルであってもよい。ハイブリッドセルは、CSGに属するUEからはCSGセルとみなされ、CSGに属さないUEからはオープンなセルとみなされる。よって、ハイブリッドセルは、CSGセルの一種とみなすこともできる。
【0156】
さらに、上述した実施形態では、LTEシステムを例に説明したが、UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)などの他の通信規格に対して本発明を適用してもよい。
【0157】
なお、米国仮出願第61/591452号(2012年1月27日出願)、米国仮出願第61/645997号(2012年5月11日出願)、の全内容が、参照により、本願明細書に組み込まれている。
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