特許第5997266号(P5997266)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5997266ホームオートメーションシステムの導入を支援する方法、および関連する導入ドライバパッケージ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5997266
(24)【登録日】2016年9月2日
(45)【発行日】2016年9月28日
(54)【発明の名称】ホームオートメーションシステムの導入を支援する方法、および関連する導入ドライバパッケージ
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/16 20090101AFI20160915BHJP
   H04W 24/08 20090101ALI20160915BHJP
【FI】
   H04W48/16 132
   H04W24/08
【請求項の数】13
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-515254(P2014-515254)
(86)(22)【出願日】2012年6月11日
(65)【公表番号】特表2014-522615(P2014-522615A)
(43)【公表日】2014年9月4日
(86)【国際出願番号】FR2012051298
(87)【国際公開番号】WO2012172242
(87)【国際公開日】20121220
【審査請求日】2015年3月16日
(31)【優先権主張番号】1155284
(32)【優先日】2011年6月16日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】513293016
【氏名又は名称】ヴォルタリ
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハインツ ブリュノ
(72)【発明者】
【氏名】ウリ ジャン−マーク
(72)【発明者】
【氏名】ルフェーヴル ド サン ジェルマン ユーグ
(72)【発明者】
【氏名】ビヴァ ピエール
(72)【発明者】
【氏名】ビノー マチュー
【審査官】 望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−33441(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/040761(WO,A2)
【文献】 国際公開第2010/017588(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00−H04W99/00
H04B7/24−H04B7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホームオートメーションシステムの導入を支援する方法であって、
当該システムは、ローカルホームオートメーションネットワーク(7)を介して相互に情報をやり取りする複数の通信パッケージ(1、5)を含んでおり、
前記複数の通信パッケージの少なくとも1つは、無線パケット電話接続を介してインターネットネットワークの中央プラットフォーム(3)と情報をやり取りするドライバパッケージ(5)であり、
ポータブル導入ドライバパッケージ(8)を前記ローカルホームオートメーションネットワークに接続するステップ(120)と、
前記ポータブル導入ドライバパッケージ(8)により、前記無線パケット電話接続を確立するために利用可能な移動体通信事業者を示す所定のリストから最良の移動体通信事業者を選択する自動的検索を現場で行なうステップ(130)と、
選択された前記最良の移動体通信事業者を使用する前記無線パケット電話接続とともに前記ドライバパッケージ(5)を設置するステップと、
前記ポータブル導入ドライバパッケージ(8)により、各通信パッケージと前記ローカルホームオートメーションネットワークのドライバパッケージのペアリングを自動的に行なうステップ(160)と、
前記ポータブル導入ドライバパッケージ(8)により、前記システムにおける各通信パッケージおよび前記システム全体の機能テストを行なうステップ(142〜145、150、171、172)と、
を備えていることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記ポータブル導入ドライバパッケージ(8)により、前記導入に特有の情報をローカルに入力するステップ(140、170)と、
前記ポータブル導入ドライバパッケージ(8)により、前記無線パケット電話接続またはイーサネット接続を介して、前記特有の情報を前記中央プラットフォーム(3)へ自動的に送信するステップ(141)と、
をさらに備えていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記自動的検索を行なうステップは、
前記ポータブル導入ドライバパッケージ(8)により、各利用可能な移動体通信事業者を通じて前記中央プラットフォーム(3)に連続的な接続を行ない、ショートファイルを転送するステップ(132)と、
転送された前記ショートファイルから各接続の技術的パラメータの測定と保存を行なうステップ(133)と、
前記技術的パラメータの重み付けされた合計値を計算し、最も大きな合計値が対応する移動体通信事業者を選択するステップ(136)と、
をさらに備えていることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記技術的パラメータは、転送された前記ファイルに対応する信号の品質、および前記接続の速度を含んでいることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
各移動体通信事業者の価格に関する追加のパラメータを自動的に検索するサブステップ(135)をさらに備えており、
前記重み付けされた合計値は、前記追加のパラメータにも依存することを特徴とする、請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
前記ペアリングを行なうステップ(160)は、
前記ポータブル導入ドライバパッケージ(8)により、前記ローカルホームオートメーションネットワーク(7)をスキャンし、当該ローカルホームオートメーションネットワーク(7)上に存在する前記通信パッケージ(1)と前記ドライバパッケージ(5)のリストを作成するサブステップ(161)と、
ペアリングされていない通信パッケージの各々について、利用可能なドライバパッケージを検索し、当該利用可能なドライバパッケージとのペアリングを行なうサブステップ(163)と、
前記ポータブル導入ドライバパッケージ(8)により、各ペアリングにリンクされた情報を、前記無線パケット電話通信を通じて、前記中央プラットフォーム(3)へ送信するサブステップ(165)と、
を備えていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記複数の通信パッケージ(1、5)は、少なくとも1つのモジュレータパッケージ(1)を含んでおり、
前記モジュレータパッケージ(1)は、自身に接続された少なくとも1つの電化製品(2)により消費される電圧および電流をリアルタイムで測定し、当該測定の結果を、前記ドライバパッケージ(5)を介して、前記中央プラットフォーム(3)に送信することを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記ドライバパッケージ(5)と前記モジュレータパッケージ(1)は、同一パッケージに統合されていることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記テストを行なうステップは、
前記ポータブル導入ドライバパッケージ(8)の制御の下で、前記モジュレータパッケージ(1)により前記電化製品の前記電圧および電流を測定し、当該測定の結果を前記ポータブル導入ドライバパッケージ(8)へ送信するステップと、
前記ドライバパッケージ(5)と前記モジュレータパッケージ(1)の間で変調コマンドの成功をチェックし、次いで変調終了コマンドをチェックするステップと、
を備えていることを特徴とする、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記ローカルホームオートメーションネットワーク(7)は、電力線通信ネットワークであることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記ローカルホームオートメーションネットワーク(7)は、無線ネットワークであることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を実行するためのポータブル導入ドライバパッケージ(8)であって、
前記ローカルホームオートメーションネットワークの前記通信パッケージおよび前記ドライバパッケージ(1、5)と前記ポータブル導入ドライバパッケージ(8)がローカルにデータをやり取りできるようにする第1手段(8d)と、
前記所定のリスト上の全ての前記移動体通信事業者の無線パケット電話通信を通じて前記ポータブル導入ドライバパッケージ(8)がインターネットネットワークへアクセスし、前記中央プラットフォーム(3)とデータをやり取りできるようにする第2手段(8e)と、
読み出し専用メモリ(8b)に格納され、前記検索、前記ペアリング、および前記テストを遂行するソフトウェアルーティンと、
を備えていることを特徴とする、ポータブル導入ドライバパッケージ(8)。
【請求項13】
スクリーン(8h)およびキーボード(8g)をさらに備えていることを特徴とする、請求項12に記載のポータブル導入ドライバパッケージ(8)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホームオートメーションパッケージの大規模な導入に関する。当該ホームオートメーションパッケージは、内部ネットワーク内のみならず、インターネットサーバによりホストされた中央プラットフォームとも通信を行なう。
【0002】
本発明は、特に複数の電化製品の電力消費をリアルタイムに測定して変調するシステムの導入に対して適用されるが、これに限られるものではない。
【背景技術】
【0003】
本出願人は、この種の測定・変調システムを開発した。当該システムの原理は、特許文献1に明記されている。その主要な要素は、図1に模式的に示されている。
この測定システムは、少なくとも1つのモジュレータパッケージ1を備えている。モジュレータパッケージ1には、幾つかの電化製品2(給湯器、電気ラジエータ、エアコンなど)が、個別にあるいは電流ループ上を直列に接続可能とされている。モジュレータパッケージ1は、これらの電化製品2によって消費される電圧と電流をリアルタイムに測定でき、インターネットサーバによってホストされた外部プラットフォーム3へ、測定結果を周期的に(例えば10分ごとに)送信できる。この周期的な測定結果の送信は、本システムのドライバパッケージ5に内蔵された無線通信モデム4によって遂行される。無線通信モデム4は、パケット電話型(GPRS、3G、4Gなど)のインターネットプラットフォーム3への接続6を許容する。あるいは、当該接続は、イーサネット(登録商標)リンクを介しても確立されうる。
ドライバパッケージ5は、モジュレータパッケージ1とは離間していることが好ましく、有線リンク7(好ましくは、電流キャリアやPLC)によってモジュレータパッケージ1と接続される。このように構成することにより、モジュレータパッケージ1とドライバパッケージ5の各々は、PLCモデム(図示せず)を備えている。よって、ドライバパッケージ5は、複数のモジュレータパッケージ1とリンク可能とされ、外部プラットフォーム3へ送信するための測定結果を収集する。
有利な構成として、ドライバパッケージ5は、USBポート(図示せず)を備えている。USBポートは、付加モジュール(近距離無線モデムなど)の接続を許容する。よって、この無線周波数経路を通じてなされるモジュレータパッケージ1からの測定結果の転送も可能とされる。外部プラットフォーム3によって受信された測定結果は保存される。当該測定結果は、周知の手段でインターネット上のユーザスペースに接続可能なユーザによって、いつでもどこからでも閲覧されうる。
プラットフォーム3は、パケット電話型の無線接続6によって、ドライバパッケージ5へ命令を送信することも可能である。当該命令は、様々なモジュレータパッケージ1に接続された電化製品2の少なくとも一部への電力供給を所定の期間だけ遮断する制御を行なうものである。加熱や空調などを行なう電化製品の少なくとも一部の遮断により影響を受けるユーザが不快感を抱かないように、遮断期間は半時間よりも短いことが一般的である。電力供給の遮断は、モジュレータパッケージ1を介して遂行される。
このシステムと各ユーザによる消費のモニタリング可能性を用いることで、大量のモジュレータパッケージ1とドライバパッケージ5を、集中型のプラットフォーム3のレベルで同時に管理し、変調をより容易に行なうことができる。また、部署や地域スケールのコミュニティ全体の一群のユーザによる電力消費を管理でき、消費がピークを迎える間も電気エネルギーの供給者がさらなる発電を行なう必要がない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開2008/017754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ホームオートメーションネットワーク(前述のモジュレータパッケージおよびドライバパッケージなど)のユーザの家庭への導入は、複数のフェーズを含んでいる。それらは、導入環境に大きく依存する。
【0006】
何よりも先に知る必要があるのは、ユーザに特有の情報である。そのような情報の例としては、導入の種別(導入されるモジュレータパッケージおよびドライバパッケージの数、異なるパッケージと電化製品のペアリング、インターネット接続の種別など)、連絡先、電気料金、住居の種別などが挙げられる。これまでこれらのデータは、現場の技術者によって、導入中に用紙やタブレットコンピュータに収集されていた。そして当該データは、オペレータによってシステムデータベースに手入力されうる。これにより、データベースへのデータ入力にしばしば数日に及ぶ遅延が生ずるだけでなく、不完全あるいは不正確なデータの入力のリスクが高まる。当該リスクは情報の二重入力によっても高まる。
【0007】
ドライバパッケージの外部インターネットネットワークへの接続は、ADSL、好ましくはモバイルリンク(GPRS/3G)を介して確立されうるため、受信感度、速度、場合によってはコストに関して最適な条件を提供する接続を選ぶためには、既存の全移動体通信事業者により提供される接続を試す必要がある。移動体通信事業者が選ばれたときのみ、当該移動体通信事業者に対応するSIMカードをドライバパッケージに装備できる。今日では、サイズおよびコスト上の理由によりドライバパッケージは単一のSIMカードしか装備できないため、接続テストの実行は面倒である。
【0008】
複数のドライバパッケージを導入することになっている場合において、モジュレータパッケージを必要に応じて最良のドライバパッケージに接続するために、完全な導入、およびシステムを構成する各装置をテストするために、装置(とりわけリレー装置)の故障や、これらの装置を取り外すことの影響を管理するために、モジュレータパッケージの各チャネルに接続された電化製品の種別と特性を非常に正確に規定する必要がある。前述のテストのいずれも今日では自動的に行なわれていない。そして、導入技術者によりテストの仕方が異なり正確さが保証されない。完全かつ信頼できる導入手続きには数日を要する場合があり、かつ導入技術者により複数のサイトを訪れることが求められる場合がある。
【0009】
この結果、大半の場合において手続きコストが高くなっている。
【0010】
本発明の目的は、様々な環境下において通信パッケージおよびホームオートメーション要素の大規模導入を簡略化し、最適化し、かつ自動化することにある。本発明は、少なくとも1つの通信パッケージが情報をやり取り可能なシステムに適用される。当該システムは、無線パケット電話技術を介してインターネットネットワークと情報のやり取りが可能である一方、電力線あるいは無線ローカル通信を介して複数のホームオートメーション要素とも情報のやり取りが可能である。
【0011】
より具体的には、本発明は、ホームオートメーションシステムの導入を支援する方法を対象とする。当該システムは、ローカルホームオートメーションネットワークを介して相互に情報をやり取りするのに適している複数の通信パッケージを含んでいる。当該複数の通信パッケージの少なくとも1つは、無線パケット電話接続を介してインターネットネットワークの中央プラットフォームと情報をやり取りするのに適しているドライバパッケージである。本方法は、
ポータブル導入ドライバパッケージを前記ローカルホームオートメーションネットワークに接続するステップと、
前記導入ドライバパッケージからの前記無線接続を確立するために、利用可能な移動体通信事業者を示す所定のリストから最良の移動体通信事業者を現場で自動的に検索するステップと、
前記導入ドライバパッケージから、各通信パッケージと前記ローカルホームオートメーションネットワークのドライバパッケージのペアリングを自動的に行なうステップと、
前記導入ドライバパッケージから、前記システムにおける各通信パッケージおよび前記システム全体の機能テストを行なうステップと、
を備えていることを特徴とする。
【0012】
よって、本発明は、ホームオートメーションシステムの導入フェーズを最適化する。本発明の他の好適な特徴は、以下の通りである。
【0013】
本方法は、
前記導入ドライバパッケージから、前記導入に特有の情報をローカルに入力するステップと、
前記導入ドライバパッケージから、前記無線接続またはイーサネット接続を介して、前記特有の情報を前記中央プラットフォームへ自動的に送信するステップと、
をさらに備えうる。
これにより、二重入力によるエラーおよびタイムロスが回避される。
【0014】
前記検索ステップは、
前記導入ドライバパッケージにより、各利用可能な移動体通信事業者を通じて前記中央プラットフォームに連続的な接続を行ない、ショートファイルを転送するステップと、
転送された前記ショートファイルから各接続の技術的パラメータの測定と保存を行なうステップと、
前記技術的パラメータの重み付けされた合計値を計算し、最も大きな合計値が対応する移動体通信事業者を選択するステップと、
をさらに備えうる。
【0015】
前記技術的パラメータは、転送された前記ファイルに対応する信号の品質、および前記接続の速度を含みうる。
【0016】
各移動体通信事業者の価格に関する追加のパラメータを自動的に検索するサブステップをさらに備えうる。この場合、前記重み付けされた合計値は、前記追加のパラメータにも依存する。
【0017】
前記ペアリングを行なうステップは、
前記導入ドライバパッケージにより、前記ローカルホームオートメーションネットワークをスキャンし、当該ローカルホームオートメーションネットワーク上に存在する前記通信パッケージと前記ドライバパッケージのリストを作成するサブステップと、
ペアリングされていない通信パッケージの各々について、利用可能なドライバパッケージを検索し、当該利用可能なドライバパッケージとのペアリングを行なうサブステップと、
前記導入ドライバパッケージにより、各ペアリングにリンクされた情報を、前記無線通信を通じて、前記中央プラットフォームへ送信するサブステップと、
を備えうる。
【0018】
前記複数の通信パッケージは、例えば、少なくとも1つのモジュレータパッケージを含んでいる。当該モジュレータパッケージは、自身に接続された少なくとも1つの電化製品により消費される電圧および電流をリアルタイムで測定し、当該測定の結果を、前記ドライバパッケージを介して、前記中央プラットフォームに送信するのに適している。前記ドライバパッケージと前記モジュレータパッケージは、同一パッケージに統合されていてもよい。
【0019】
また、前記モジュレータパッケージは、前記ドライバパッケージを介して、前記中央プラットフォームから変調またはプログラムコマンド、更新ソフトウェアを受信できる。
【0020】
この特定の用途において、特に前記テストを行なうステップは、
前記導入ドライバパッケージの制御の下で、前記モジュレータパッケージにより前記電化製品の前記電圧および電流を測定し、当該測定の結果を前記導入ドライバパッケージへ送信するステップと、
前記ドライバパッケージと前記モジュレータパッケージの間で変調コマンドの成功をチェックし、次いで変調終了コマンドをチェックするステップと、
を備えている。
【0021】
前記ローカルホームオートメーションネットワークは、電力線通信ネットワークでもよいし、無線ネットワークでもよい。
【0022】
また、本発明は、上記の方法を実行するためのポータブルな導入ドライバパッケージであって、
前記ローカルホームオートメーションネットワークの前記通信パッケージおよび前記ドライバパッケージと前記導入ドライバパッケージがローカルにデータをやり取りできるようにするのに適している第1手段と、
前記所定のリスト上の全ての前記移動体通信事業者の無線通信を通じて前記導入ドライバパッケージがインターネットネットワークへアクセスし、前記中央プラットフォームとデータをやり取りできるようにするのに適している第2手段と、
読み出し専用メモリに格納され、前記検索、前記ペアリング、および前記テストを遂行するのに適しているソフトウェアルーティンと、
を備えているものも対象とする。
【0023】
本発明の様々な態様が、添付の図面を参照しつつ、以下の説明において示される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】上述のように、複数の電化製品の電力消費をリアルタイムに測定・変調する公知のシステムを模式的に示す図である。
図2】本発明に係るホームオートメーションシステム(複数の電化製品の電力消費をリアルタイムに測定・変調するシステムなど)の導入の中間段階を模式的に示す図である。
図3図2に示したホームオートメーションシステムの導入中において考えられうる複数のステップの概要を示す図である。
図4】本発明に基づいて行なわれる移動体通信事業者を検索するステップを示す図である。
図5】通信パッケージ同士のペアリングに対応するステップを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以降の説明において、両図に共通の要素には同一の参照番号を付与する。複数の電化製品の電力消費をリアルタイムに測定・変調するシステムの一部を形成するドライバパッケージおよびモジュレータパッケージの導入を非限定的な例にとり、本発明が記載される。
【0026】
図2において模式的に示されたシステムについて、本発明に係る導入手続きを説明する。同図においては、導入手続きの中間段階が示されている。さらに、本発明に係る導入手続きのステップを理解するために図3を参照する。
【0027】
本例においては、3つのモジュレータパッケージ1と2つのドライバパッケージ5が、ユーザの家庭に導入される。各モジュレータパッケージ1は、1つの電化製品2に接続されるように構成されている。ドライバパッケージ5は、好ましくは電力線通信を介して、モジュレータパッケージ1とデータのやり取りが可能である。この導入は、本発明によって最適化される。導入に際しては、ポータブル導入ドライバパッケージ8が用いられる。
【0028】
このパッケージ8は、少なくとも電子カード、第1手段、および第2手段を含んでいる。電子カードは、プロセッサ8a、読出し専用メモリ8b、およびランダムアクセスメモリ8cを備えている。第1手段は、ホームオートメーション接続(ここではPLCモデム8d)を介して、モジュレータパッケージ1およびドライバパッケージ5とのローカルなデータのやり取りを可能にしている。第2手段は、特にGPRS/3Gモデム8eおよびイーサネットモデム8fを介して中央プラットフォーム6とデータをやり取りするために、インターネットネットワーク6へのアクセスを可能にしている。
異なる複数のモデムがパッケージ8内に統合されうる。あるいは、異なる複数のモデムは、パッケージ8のUSBポート(図示せず)に接続される外部USBモジュールの形態をとりうる。導入ドライバパッケージ8は、各移動体通信事業者との接続を可能にするように構成されている。異なる事業者専用の異なるSIMカードが統合されているのが普通である。
パッケージ8は、異なるマンマシンインターフェースをさらに含んでいる。マンマシンインターフェースとしては、キーボード8g、スクリーン8h、および表示手段(普通はLED8i)などが挙げられる。スクリーン8hは、パッケージ内に統合されるのに十分な小ささとされうる。キーボード8gは、好ましくは、USB接続を介してパッケージ8に接続されうる周辺装置である。また、スクリーン8hは、キーボードが不要なタッチスクリーンとされうる。
導入を支援するためにマイクロプロセッサによって実行されるように構成された複数の異なるソフトウェアルーティンが、読出し専用メモリ8bに格納されている。
【0029】
また、パッケージ8のソフトウェアは、インターネット接続が確立された後、無線リンク8eとイーサネットリンク8hのいずれかを用いて、中央プラットフォーム3から自動的に更新されうる。
【0030】
図2においては、3つのモジュレータパッケージ1が既に設置され、それぞれの電化製品2と接続されている。さらに、2つのドライバパッケージ5が配置され、モジュレータパッケージ#3が、ドライバパッケージ#2とペアリングされている。各モジュレータパッケージ1は、独立して複数の電化製品を制御できる点に留意しなければならない。同様に、同じドライバパッケージ5が、複数のモジュレータパッケージ1に接続されうる。図2に例示されたネットワーク構造においては、モジュレータパッケージ#1とモジュレータパッケージ#2の、複数の導入ドライバパッケージの1つとのペアリングが、これから引き続き行なわれる。導入ドライバパッケージ8を介して当該ペアリングを行なうことが可能である。この点については、図3から図5を参照して行なわれる完全な導入手続きに係る以降の説明において記載される。
【0031】
第1ステップ110の終了時においては、異なる複数のモジュレータパッケージ1が既に配置され、ローカルホームオートメーションネットワーク(ここではPLCネットワーク)上での通信が可能である。導入技術者は、パッケージ8の(特にPLCネットワークへの)接続を続行する(ステップ120)。ステップ110と120は、逆の順序で行なわれてもよい点に留意しなければならない。そして、導入ドライバパッケージ8は、インターネットネットワークへの最良のGPRS/3G接続(あるいは他のセルラ接続)を提供する移動体通信事業者の検索を実行できる(ステップ130)。検索は、プロセッサ8aによって自動的に開始されうる。あるいは、検索は、技術者の手動制御下で(例えばキーボード8gを通じて)開始されうる。
【0032】
ROM8bに格納されたソフトウェアモジュールにより実施される検索手続きの詳細は、図4において説明される。
【0033】
導入ドライバパッケージ8は、自身の構成において利用可能な移動体通信事業者から1つを選択することにより開始し(サブステップ131)、次いで選択された事業者を通じて中央プラットフォーム3への接続およびショートファイルの転送をしようとし続ける(サブステップ132)。接続に失敗すると、異なる事業者について検索手続きが再開される。失敗しなければ、接続パラメータ(特に、転送されたファイルに対応する信号の品質および接続速度)が、転送されたショートファイルから測定および(好ましくはパッケージ8に)保存される(サブステップ133)。サブステップ134は、利用可能な全ての移動体通信事業者がテストされたかを示しており、サブステップ131〜133が、利用可能な全ての移動体通信事業者について繰り返される。よって、上記サブステップの終了時において、導入ドライバパッケージ8は、各接続にリンクされた技術的パラメータを有している。各事業者の価格や、移動体通信事業者とプラットフォーム3の事業者間における特定のコスト契約など、他のパラメータを必要に応じて考慮するようにしてもよい。これらの追加的なパラメータは、導入ドライバに保存されてもよいし、導入ドライバの中央プラットフォーム3への接続により検索されてもよい(サブステップ135)。そして、パッケージ8は、最良の接続を提供する事業者を選択できる(サブステップ136)。これにより、各パラメータの重み付け合計値を計算することによる評価が各接続に割り当てられる。そして、最も高い評価に対応する接続を提供している移動体通信事業者が選択される。導入技術者は、検索ステップの少なくとも一部をスクリーン8h上で行なえるとよい。
【0034】
検索手続き130の終了時において、導入技術者は、最終的に選択された移動体通信事業者を知ることになり、導入用に提供された各ドライバパッケージ5(図2におけるパッケージ#1と#2)を、当該移動体通信事業者に対応するSIMカードとともに設置できる。
【0035】
導入のこの段階において、導入技術者は、導入に関係している特定の情報の全てを収集するために、導入ドライバパッケージと中央プラットフォーム3の間で既存のインターネット接続を使用できるとよい。この場合、導入技術者は、特定数のデータを、キーボード8gを通じてローカルに入力できる。そのようなデータとしては、導入サイトの識別子、導入技術者に関する識別子、導入されるネットワークの接続形態、ユーザの名称および連絡先の詳細、電力会社と契約した供給電力、住居の種別、住居の敷地面積などが挙げられる(図3におけるステップ140)。導入技術者は、中央プラットフォーム3により通信された特定の情報を必要に応じて戻すこともできる。この場合、当該特定の情報の全ては、導入ドライバパッケージ8によって自動的に中央プラットフォーム3へ送信され、中央データベースに保存される(ステップ141)。ステップ141の終了は、インターネット接続の確立および特定データの入力に対応している。導入技術者は、当該ステップ141の終了を報知されうる。例えば、導入ドライバパッケージ8上に設けられた複数のLED8iの1つの点灯と、スクリーン8h上の表示の少なくとも一方を通じて、当該報知がなされる。
【0036】
導入手続きは、ステップ110で導入された全てのモジュレータパッケージ1の構成とテストに係る検索を続行する。導入ドライバパッケージ8は、まずリッスンモードに設定され、ローカルホームオートメーションネットワーク(ここでは電力線ネットワーク)を監視する。リッスンモードは、モジュレータパッケージにより送信される全ての信号を受信するのに適している(ステップ142)。リッスンモードの設定は、ステップ141の終了をトリガとして自動的に行なわれうる。あるいは、リッスンモードの設定は、導入技術者によってキーボード8gを通じてコマンドが入力されることにより行なわれることが好ましい。後者の場合、次いで複数のモジュレータパッケージの1つが、当該パッケージ上の専用ボタンが押されることにより、いわゆる「カップリング」モードに設定される(ステップ143)。本モードに設定されている間、当該モジュレータパッケージは、PLC信号を送信する。そして、導入ドライバパッケージ8は、PLC信号が正しく受信されたかをテストする(ステップ144)。当該信号が特定期間内に受信されない場合、導入技術者は、当該モジュレータパッケージを再チェックする必要がある。その結果として故障が見出されると、導入技術者は、当該モジュレータパッケージ1を交換する必要性を、スクリーン8hを通じて知らされる(ステップ145)。そして、ステップ143、ステップ144、場合によってステップ145が、この交換されたパッケージについて繰り返される。PLC信号(初めに導入されたモジュレータパッケージか、交換されたパッケージのいずれかにより送信されたもの)が導入ドライバパッケージ8により受信されるとすぐに、導入ドライバパッケージ8は、モジュレータパッケージに対応する識別子を受信したPLC信号から抽出し、当該識別子をGPRS/3G接続を介して中央プラットフォーム3へ自動的に送信する。当該識別子は、登録に供される(ステップ146)。そして、中央プラットフォーム3は、受信した識別子が先に保存されているデータと整合しているかをチェックする(ステップ147)。登録の遂行ができない場合、中央プラットフォーム3は、導入ドライバにデータを修正するよう求める(ステップ148)。一方、登録が有効とされた場合、導入技術者は、直ちにその旨を通知される。当該通知は、スクリーン8h上に表示された適当なメッセージと複数のLED8iの1つの点灯の少なくとも一方を通じて行なわれる。そして、導入技術者は、特に、制御を要する別の電化製品との接続、およびユーザの住居に設置された電力メータのデジタル出力との接続(そのような出力が存在する場合)に関して、当該モジュレータパッケージ1の構成に移行する(ステップ149)。
【0037】
ステップ149が終了すると、導入技術者は、導入ドライバ8を制御する。これにより、導入ドライバ8は、注目するモジュレータパッケージ#iの正しい動作をチェックするための一連のテストを開始する(ステップ150)。遂行されるテストの詳細は、次の通りである。
【0038】
モジュレータパッケージ#iにおける各チャネルの測定/変調
導入ドライバパッケージ8によりPLC制御信号を介してモジュレータパッケージ#iに提供されたコマンドに応じて、当該モジュレータパッケージ#iは、自身に接続された電化製品の電圧と電流の測定を遂行し、電力線通信を通じて、テストの妥当性を確認するために、測定値を導入ドライバパッケージ8へ連絡する。
【0039】
電力メータ(あれば)のデジタル出力への接続
導入ドライバパッケージ8によりPLC制御信号を介してモジュレータパッケージ#iに提供されたコマンドに応じて、モジュレータパッケージ#iは、自身がメータのデジタル出力から受信したデータを、電力線通信を通じて、導入ドライバパッケージへ連絡する。導入ドライバパッケージ8は、当該データの非ゼロと整合をチェックすることにより、テストが妥当であるかを確認する。
【0040】
測定装置の接続(無線リンクあるいはPLC)
測定装置(例えば、温度センサ)は、モジュレータパッケージ#iに接続されうる。この場合、当該モジュレータパッケージを当該接続との関連でテストすることが適切である。導入ドライバパッケージ8によりPLC制御信号を介してモジュレータパッケージ#iに提供されたコマンドに応じて、モジュレータパッケージ#iは、自身に測定値を送信するよう測定装置に求め、当該測定値を、電力線通信を通じて、導入ドライバパッケージへ連絡する。導入ドライバパッケージ8は、同様の測定装置から取得され、導入ドライバ上で較正された測定値と受信したデータとが整合しているかをチェックすることにより、テストが妥当であるかを確認する。
【0041】
前述のステップ143から150は、導入されるモジュレータパッケージ1ごとに繰り返される。ステップ150は、モジュレータパッケージ#iが登録(ステップ147)に供されると直ちに開始されうるか、一旦全てのモジュレータパッケージが構成されてから(ステップ149)開始されうる点に留意すべきである。
【0042】
導入手続きは、導入ドライバパッケージ8による有効なドライバパッケージ5の検索を続行する(ステップ151)。「有効」とは、既存のローカルPLCホームオートメーションネットワーク上にあり、PLC信号を適当な品質でやりとりするのに適しており、未だモジュレータパッケージとのペアリングがなされていない少なくとも1つの入出力を有するドライバパッケージ5を意味している。有効なドライバパッケージ1が存在しないことが検出されると(ステップ152)、導入技術者は、既存のドライバパッケージを交換するか、別のドライバパッケージを設置するかを決定できる(ステップ153)。このステップ中、先に設置されたドライバパッケージ(例えば近隣のアパート)が有効であると認識されることが可能であれば、新たなドライバパッケージを導入する必要がなくなる。
【0043】
有効なドライバパッケージ1が見つかると、導入手続きは、このドライバパッケージ1のカップリング(あるいはペアリング)を続行する。ステップ160は、図5において詳細に示され、以下に説明される。
【0044】
導入ドライバパッケージ8は、利用可能な全てのドライバパッケージとモジュレータ、およびこれらの特性のリストを作成するために、まずローカルホームオートメーションネットワーク(ここではPLCネットワーク)のスキャンの実行から開始する(ステップ161)。特性としては、接続、ドライバパッケージにリンクされた移動体通信事業者、既にドライバパッケージと結合されたモジュレータパッケージの数などが挙げられる。
手続きは、第1のカップリングされていないモジュレータパッケージの検索を続行する(ステップ162)。そして、当該第1の選択されたモジュレータパッケージの利用可能領域を有するドライバパッケージへの割り当てが決定される。当該決定は、中央プラットフォーム3と導入ドライバパッケージ8のいずれかによってなされうる(ステップ163)。後者の場合、割り当て処理がより高速であるが、自由度が低い。最良のドライバを定めるアルゴリズムは、最適化(コスト、端末性能)される要件およびパラメータに応じて、変更されうる。
そして、ペアリングの妥当性がドライバパッケージ5および注目するモジュレータパッケージ1によって確認される。また、ペアリングが導入ドライバパッケージにおいて更新される(ステップ164)。そして、当該ペアリングにリンクされた全ての情報は、データベースへの格納のために、GPRSや3G接続を通じて、中央プラットフォーム3へ送信される(ステップ165)。ステップ162から165は、結合に供されるモジュレータパッケージが依然としてリストに存在する限り、繰り返される(ステップ166で遂行されるテスト)。ペアリング処理は、最終的な結果をスクリーン8h上に表示して終了するとよい。これにより、孤立したモジュレータやドライバが存在するかを導入技術者がチェックし、必要に応じて適切な対応をできるようにする(ステップ167)。また、複数のLED8iの1つとスクリーン8hの少なくとも一方は、ペアリング処理が終了したかの確認用に機能しうる。
【0045】
ペアリング処理が終了すると、各ドライバパッケージ1に関連するデータの全ては、プラットフォームへ自動的に送られうる(図3のステップ170)。手動チェックの有無は問わない。各ドライバパッケージ1に関連するデータとしては、特に、その位置、その異なるカップリング、GPRSや3G接続用に関連付けられた移動体通信事業者が挙げられる。
【0046】
そして、導入技術者は、導入ドライバ8を制御する。これにより、導入ドライバ8は、別のドライバパッケージ5の正しい動作をチェックするための一連のテストを開始する(ステップ171)。遂行されるテストの詳細は、次の通りである。
【0047】
PLC接続
導入ドライバパッケージ8は、自身がPLCを介して(あるいはローカルホームオートメーションネットワーク用に採用されたリンクプロトコルに基づいて)ドライバパッケージ#jと通信できるかをチェックする。
【0048】
セルラ接続
導入ドライバパッケージ8からの要求に基づいて、ドライバパッケージ#jは、自身に割り当てられた移動体通信事業者を通じて、中央プラットフォーム3へのGPRSや3G接続をテストする。
【0049】
測定装置の接続(無線リンクまたはPLC)
モジュレータパッケージの場合、測定装置(例えば、温度センサ)は、例えばUSB接続や無線リンクを介してドライバパッケージ#jに接続されうる。この場合、当該モジュレータパッケージを当該接続との関連でテストすることが適切である。導入ドライバパッケージ8によりPLC制御信号を介してドライバパッケージ#jに提供されたコマンドに応じて、ドライバパッケージ#jは、自身に測定値を送信するよう測定装置に求め、当該測定値を、電力線通信を通じて、導入ドライバパッケージへ連絡する。導入ドライバパッケージ8は、同様の測定装置から取得され、導入ドライバ上で較正された測定値と受信したデータとが整合しているかをチェックすることにより、テストが妥当であるかを確認する。
【0050】
そして、導入技術者は、導入ドライバ8を制御する。これにより、導入ドライバ8は、導入全体の正しい動作をチェックするための一連のテストを開始する(ステップ172)。これらのテストが行なわれている間、各ドライバとモジュレータ対について、特に変調コマンドの成功がチェックされ、次いで変調終了コマンドがチェックされる。
【0051】
導入が成功することにより、導入ドライバ8により割り当てられた導入終了数が、中央プラットフォーム3への自動的に送信されるとよい(ステップ173)。
【0052】
一般に、導入が正しく行なわれたかが中央プラットフォーム3によってチェックされうる。これにより、前述のステップ110から167の各結果は、導入ドライバパッケージ8によって、中央プラットフォーム3へリアルタイムに送信されうる。
【0053】
導入技術者は、導入作業中の任意の時点で写真や動画の撮影を行なうこともできる。導入技術者は、これらの写真や動画を、USBポートを通じて導入ドライバパッケージ8にロードできる。これにより、GPRS接続を用いて、これらの写真や動画を中央プラットフォーム3へ送信でき、アフターサービスの最適化が可能となる。
【0054】
本発明に係る導入ドライバパッケージおよび導入手続きによれば、以下に列挙するホームオートメーションネットワークの導入フェーズが最適化される。
・最良のインターネット接続の選択(ADSLや最良の移動体通信事業者の選択)
・システムの中央サーバを用いる登録
このフェーズは、インターネット接続の検証だけでなく、ユーザデータのチェックや登録を可能にする。ユーザデータとしては、名前、住所、導入の種別、パラメタリゼーションなどが挙げられる。
・導入されるドライバパッケージの数の最適化
・ホームオートメーションの導入に係る各装置の正しい動作の即時検証
メモリ8にインストールされたテストプログラムによって行なわれる。必要に応じて装置の交換や導入前の状態に戻すことも。
【0055】
これにより、作業時間の大幅な削減がもたらされる。したがって、導入に係るコストの大幅な削減がもたらされる。
図1
図2
図3
図4
図5