特許第5997291号(P5997291)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5997291
(24)【登録日】2016年9月2日
(45)【発行日】2016年9月28日
(54)【発明の名称】基板めっき治具
(51)【国際特許分類】
   C25D 17/06 20060101AFI20160915BHJP
   C25D 17/08 20060101ALI20160915BHJP
【FI】
   C25D17/06 C
   C25D17/08 Q
【請求項の数】9
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-546773(P2014-546773)
(86)(22)【出願日】2012年11月14日
(86)【国際出願番号】JP2012079519
(87)【国際公開番号】WO2014076781
(87)【国際公開日】20140522
【審査請求日】2015年6月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000120386
【氏名又は名称】株式会社JCU
(74)【代理人】
【識別番号】110000590
【氏名又は名称】特許業務法人 小野国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 潤一郎
(72)【発明者】
【氏名】村山 隆史
【審査官】 國方 康伸
(56)【参考文献】
【文献】 特開平06−207300(JP,A)
【文献】 特開2003−301299(JP,A)
【文献】 特許第4764899(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C25D 13/00−21/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被めっき基板を保持可能に形成されたベース部およびカバー部と、ベース部とカバー部に挟持されて被めっき基板を位置決めするセンター部を備えためっき治具であって、該ベース部、該カバー部および該センター部は、いずれも中央に開口を有する環状部を有し、ベース部環状部およびカバー部環状部にはそれぞれ対向する面に通電リングを配設したシールパッキンが取り付けられ、センター部の開口内に被めっき基板を配置し、カバー部およびセンター部に取り付けられた前記シールパッキンにより被めっき基板を表裏両面から挟持することを特徴とするめっき治具。
【請求項2】
前記シールパッキンは断面略コの字状に形成され、前記ベース部と前記カバー部の内周側端部から立ち上がる該シールパッキンの内周側立ち上がりにより被めっき基板を挟持することを特徴とする請求項1に記載のめっき治具。
【請求項3】
前記通電リングは前記シールパッキンの内部に収まる環状に形成され、その内周縁には前記シールパッキンにより挟持される被めっき基板および前記シールパッキンの内周側立ち上がり方向に斜めに突出して被めっき基板の表面もしくは裏面に接するように複数の電極接点が形成されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のめっき治具。
【請求項4】
前記センター部環状部の内周側端部に被めっき基板の外周縁部が当接した状態で被めっき基板が保持されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のめっき治具。
【請求項5】
前記センター部の内周側端部がベース部およびカバー部の内周側端部よりも外周側へセットバックして形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のめっき治具。
【請求項6】
前記センター部は、その環状部から上方に延設されたアーム部を備え、該アーム部には通電棒を配設可能な溝部が凹設され、環状部には通電用開口部が貫通形成されており、前記溝部から前記通電用開口部へと前記通電棒が貫設されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のめっき治具。
【請求項7】
前記通電棒の下端は前記通電用開口部内に露出し、該部分には接点部品が前記通電リングに接触可能に設けられていることを特徴とする請求項6に記載のめっき治具。
【請求項8】
被めっき基板を保持した状態で前記ベース部、前記カバー部および前記センター部の外縁に嵌装可能に形成されたクランプ部を備えたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のめっき治具。
【請求項9】
前記クランプ部はベース部に対して左右へ回動自在に枢設され、前記カバー部はベース部に対して前後へ回動自在に枢設されていることを特徴とする請求項8に記載のめっき治具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板のめっき処理に使用されるめっき治具、特に半導体ウェーハ等の被めっき処理面に設けられた微細な配線用溝やホール、レジスト開口部にめっき膜を形成したり、半導体ウェーハの被めっき処理面に半導体チップと基板とを電気的に接続するバンプ(突起状電極)を形成するためのめっき治具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の一般的なめっき治具は、半導体ウェーハ等の基板をその外周端面と裏面をシールし表面(被めっき処理面)を露出させて保持する保持部材を備え、この保持部材を基板ごとめっき液中に浸漬して基板の被めっき処理面のめっきを行うようにしている。
【0003】
しかしながらこのような従来のめっき治具を採用した電解めっき法にあっては、1回のめっき処理によって半導体ウェーハの片面にしかめっき処理が行えないため、両面にめっき処理を行う場合は2倍の運転時間を必要とし、半導体ウェーハのめっき膜厚の面内均一性に影響が出るなどの問題が生じていた。
【0004】
そこで、特許文献1では、被めっき基板の周縁部の全領域をシールしてめっき液に対して密閉すると共に、被めっき基板の両面のシールで囲まれた所定領域をめっき液に対して露出させて保持する基板保持機構を備えためっき治具が開示されている。かかる基板めっき用治具によると、被めっき基板の両面のシールで囲まれた所定領域がめっき液に接液するため、被めっき基板のシールで囲まれた両面の所定領域に同時に金属めっき膜を形成でき、上記のような問題を解決することができる。
【0005】
しかし、特許文献1に開示されためっき治具は、基板を位置決めするためのガイドピンなどが一部埋設されるために保持部自体が厚みを有し、そのためにめっきの均一性に影響が及ぼされる可能性があった。また、部品も多くコスト高であるとともにシールの交換作業も煩雑であった。
【0006】
【特許文献1】特許第4764899号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで本発明は、従来のめっき治具のかかる欠点を克服し、1回のめっき処理によって半導体ウェーハの両面に同時に金属めっき膜を形成できるとともに、保持部もより薄いシンプルな構成のめっき治具の提供をその課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するものであり、被めっき基板を保持可能に形成されたベース部およびカバー部と、ベース部とカバー部に挟持されて被めっき基板を位置決めするセンター部を備えためっき治具であって、該ベース部、該カバー部および該センター部は、いずれも中央に開口を有する環状部を有し、ベース部環状部およびカバー部環状部にはそれぞれ対向する面に通電リングを配設したシールパッキンが取り付けられ、センター部の開口内に被めっき基板を配置し、カバー部およびセンター部に取り付けられた前記シールパッキンにより被めっき基板を表裏両面から挟持することを特徴とするめっき治具である。
【0009】
さらに本発明は、ベース部、カバー部およびセンター部の外縁に嵌装可能に形成されたクランプ部を備えためっき治具である。
【発明の効果】
【0010】
本発明のめっき治具によれば、1回のめっき処理によって半導体ウェーハの両面に同時に金属めっき膜を形成できるのみならず、基板を保持するベース部とカバー部とその位置決めを行うセンター部という構成により、保持部の厚みをより薄くすることができ、基板の被めっき処理面に沿っためっき液流をより均等にすることができる。
【0011】
また、本発明のめっき治具によれば、環状のシールパッキンを交換するだけでシールの交換作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明のめっき治具のベース部の正面図。
図2】本発明のめっき治具のカバー部の正面図。
図3】本発明のめっき治具のセンター部の正面図。
図4】本発明のめっき治具のクランプ部の正面図。
図5】本発明のめっき治具の内部に通電リングが配設された状態のシールパッキンの正面図。
図6】本発明のめっき治具のクランプ部を開き、さらにカバー部を開いた状態の正面図。
図7】本発明のめっき治具に基板を保持させた状態の一部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明のめっき治具の実施態様を、図面に基づいて具体的に説明する。なお、本発明はこれら実施態様に何ら制約されるものではない。
【0014】
図1は本発明のめっき治具のベース部の正面図、図2は本発明のめっき治具のカバー部の正面図、図3は本発明のめっき治具のセンター部の正面図、図4は本発明のめっき治具のクランプ部の正面図、図5は内部に通電リング6が配設された状態のシールパッキン5の正面図、図6は本発明のめっき治具が組み立てられた後、クランプ部4とカバー部2を開いた状態の正面図、図7は本発明のめっき治具に基板Wを保持させた状態の一部拡大断面図である。
【0015】
本発明のめっき治具の基本的構成は、被めっき基板を保持するベース部1とカバー部2、それら2つの部材に挟持されて被めっき基板を位置決めするセンター部3と、さらに、被めっき基板を保持した状態でベース部1とカバー部2およびセンター部3の外縁部を保持するクランプ部4からなる。以下、各部材について詳述する。
【0016】
図1は、本発明のめっき治具のベース部1の正面図である。図に示すように、本実施態様のベース部1は、中央に開口15を有する環状に形成された環状部11と、環状部11の上部から上方へ延設されたアーム部13、アーム部13の上端から水平方向に延伸するよう取り付けられたハンドル部14、さらに、環状部11の下部に設けられた接合部12を備える。
【0017】
環状部11の内周縁側には、外縁部112よりも一段低くなるようにザグリ加工されたシールパッキン取付部111が形成されている。かかるシールパッキン取付部111にはシールパッキン5を取り付ける際に使用されるボルト穴113が形成され、また、外縁部112には、ベース部1にセンター部3を取り付ける際に使用されるネジ穴114が形成されている。
【0018】
アーム部13は板状に形成されており、その上端側の一部がハンドル部14の内部に挿入され、固定部141において固定ボルト等によりハンドル部14に固定されている。また、ハンドル部14の両端付近には、外部からの給電用の接点を取るための金具を留めるためのネジ穴142が形成されている。さらに、接合部12には、クランプ部4を取り付ける際に使用されるボルト穴122と、カバー部2を取り付ける際に使用されるヒンジ部121が設けられている。
【0019】
図2は、本発明のめっき治具のカバー部の正面図である。図に示すように、本実施態様のカバー部2は、中央に開口23を有する環状に形成された環状部21を有し、該環状部21の下部には接合部22が設けられている。
【0020】
環状部21の内周縁側には、外縁部212よりも一段低くなるようにザグリ加工されたシールパッキン取付部211が形成されている。かかるシールパッキン取付部211にはシールパッキン5を取り付ける際に使用されるボルト穴213が形成されている。
【0021】
図3は、本発明のめっき治具のセンター部3の正面図である。図に示すように、本実施態様のセンター部3は、中央に開口35を有する環状に形成された環状部31と、環状部31の上部から上方へ延設されたアーム部32を備える。センター部3の開口35は、被めっき基板を位置決めするために、基板の外寸に合わせてその内寸が設定されている。
【0022】
環状部31は、内周縁側の一部が面取り加工されているほかは平板な環状に形成されており、その内周縁側には、ベース部1およびカバー部2にシールパッキン5を取り付けるための固定ボルトが挿入されるボルト受け穴311とボルト受け穴312が形成されている。また、その外周縁側には、センター部3をベース部1に取り付ける際に使用されるネジ穴313が形成されている。さらに、アーム部32の下方にあたる環状部31には通電用開口部31が貫通形成されている。
【0023】
アーム部32には、通電棒34を配設可能な溝部321が凹設されており、かかる溝部321から連続して下方の通電用開口部31に連通する通電棒配設用の孔部が環状部31内に設けられている(図示せず)。そして、溝部321から通電用開口部31へと貫設された通電棒34の下端は通電用開口部31内に露出し、かかる部分に接点部品33が通電リング6に接触可能に設けられている。なお、溝部321は、めっき液中に露出しないよう、通電棒34を配設した後に塩ビ板やテープ等でマスキングすることが望ましい。
【0024】
図4は、本発明のめっき治具のクランプ部4の正面図である。クランプ部4は断面形状が略コの字状に形成され、ベース部1、カバー部2およびセンター部3の環状部11、21、31の外周縁に嵌装可能な半環状外装部41と、ベース部1およびセンター部3のアーム部13、32の側縁に嵌装可能なアーム外装部42からなる。また、半環状外装部41の下部には、ベース部1に取り付ける際に使用されるボルト穴431が形成された接合部43が設けられている。なお、本実施態様では、ベース部1とカバー部2を固定するのにクランプ部4を外縁に嵌装させているが、カバー部2を固定する方法としてはこれに限定されず、固定ボルトやネジなどの一般的な手段を用いても良い。
【0025】
図5は、内部に通電リング6が配設された状態のシールパッキン5の正面図である。シールパッキン5は中央に開口52を有し、ベース部1とカバー部2のシールパッキン取付部111、211に取り付け可能な環状に形成されており、その断面形状は、内部に通電リング6を配設可能な略コの字状に形成されている。なお、図示しないが、シールパッキン5内には、配設されるベース部1のボルト穴113およびカバー部2のボルト穴213に対応する位置に同様のボルト穴が形成されている。かかるシールパッキン5は、シリコンゴムなどのゴム材により形成されている。
【0026】
シールパッキン5内に配設される通電リング6は、シールパッキン5の内部に収まる環状に形成された環状部61からなり、その内周縁には開口52方向へ斜め上方に突出する複数の電極接点611が形成されている。また、環状部61には、シールパッキン5および通電リング6をベース部1およびカバー部2に取り付ける際に使用されるボルト穴612が形成されている。
【0027】
図6は、本発明のめっき治具の各部材が組み立てられた後、クランプ部4とカバー部2を開いた状態の正面図である。図に示すように、左右のクランプ部4はベース部1に対して、固定ボルト16により左右へ回動自在に枢設されている。また、カバー部2はベース部1に対して、ヒンジ部221およびヒンジ部121において前後へと回動自在に枢設されている。図の状態では、クランプ部4は左右に開いた状態となっており、また、カバー部2は手前側(図面下方)に開いた状態となっている。
【0028】
ベース部1の上面には、センター部3が載置された状態で取り付けられている。このとき、センター部3のボルト受け穴311には、ベース部1にシールパッキン5を取り付けるための固定ボルト36の頭部が挿入された状態となっている。図に示すように、ベース部1はほとんどの部分がセンター部3により隠れた状態となっているが、ベース部1に取り付けられたシールパッキン5と通電リング6の一部がセンター部3の開口35から露出して見える状態となっている。
【0029】
図に示すように、カバー部2には、シールパッキン5と通電リング6が装着されている。シールパッキン5と通電リング6は、固定ボルト62によりカバー部2のボルト穴213に対して取り付けられており、かかる固定ボルト62の頭部は、カバー部2を閉じたときにセンター部3のボルト受け穴312に挿入される。
【0030】
図6の状態から被めっき基板を固定保持するには以下の手順による。まず、被めっき基板をセンター部3の開口35内に配置し、ベース部1に取り付けられたシールパッキン5の内周側立ち上がり51に基板の周縁部を載置する。次に、カバー部2をセンター部3の上から被せるようにして閉じる。このとき、カバー部2取り付けられたシールパッキン5とベース部1に取り付けられたシールパッキン5により、被めっき基板が表裏から挟持された状態となっている。この状態から、左右のクランプ部4を閉じてベース部1、カバー部2およびセンター部3の外周縁に嵌装させる。これにより、基板を固定保持する作業が完了する。
【0031】
図7は、本発明のめっき治具に基板Wを保持させた状態の一部拡大断面図である。図に示すように、センター部3はベース部1とカバー部2の間で挟持されており、その状態で断面略コの字形状のクランプ部4の半環状外装部41が外縁に嵌装されている。このとき、センター部3の内周側端部314は、ベース部1およびカバー部2の内周側端部よりも外周側へセットバックした状態となっており、そのため、保持されている基板Wは、その周縁の一部がベース部1とカバー部2の間の空隙に入り込むと共に、センター部3の内周側端部314に当接する形となっている。
【0032】
シールパッキン5は、ベース部1とカバー部2のそれぞれ対向する面に設けたシールパッキン取付部111、211に取り付けられており、それらの内周側立ち上がり51a、51bがベース部1とカバー部2の内周側端部から立ち上がる形になっている。かかる内周側立ち上がり51a、51bにより、基板Wはその周縁部において表と裏から挟み込まれた状態となって固定保持されている。
【0033】
以上のように、シールパッキン5の内周側立ち上がり51により被めっき基板を表裏両面から挟持することで、かかる部分より基板Wの外側がシールされ、シールパッキン5内へとめっき液への浸入を防ぎ、水密性を保つことができる。また、シールパッキン5でシールされていない基板W部分はめっき液に露出するため、表裏両面同時にめっき膜を形成することができる。さらに、本発明のめっき治具において基板を位置決めするには、センター部3の内周側端部314に基板の外周縁部を当接させるだけでよい。かかるセンター部3は平板な環状に形成されているため、保持部全体の厚みをより薄くすることができ、これにより、基板の被めっき処理面に沿っためっき液流をより均等にすることができる。
【0034】
次に、本発明のめっき治具における被めっき基板への通電の方法について説明する。ま、外部の電源より、ベース部1のハンドル部14の内部あるいは表面部に設けられた通電経路を介してアーム部32に配設された2本の通電棒34へと給電がなされる。前述の通り、通電棒34の下部は通電用開口部31へと貫設されており、その端部に接点部品33が設けられている。かかる接点部品33は、1本の通電棒34に対し1つずつ設けられており、基板を保持した状態で、一方がベース部1に取り付けられた通電リング6と、他方がカバー部2に取り付けられた通電リング6とそれぞれ接するように配置されている。このようにして、通電棒34から接点部品33を介してベース部1とカバー部2に取り付けられた個々の通電リング6に対する給電がなされる。
【0035】
さらに、通電リング6から基板Wへの通電は、電極接点611を介して行われる。図7に示すように、ベース部1およびカバー部2に取り付けられた通電リング6の環状部61a、61bには、開口5方向へ斜めに突出する電極接点611a、611bが形成されており、基板Wを保持した状態において、それらの電極接点611a、611bの先端部が基板Wの表面と裏面に接した状態になっている。これにより、基板Wの表裏両面に給電がなされる。以上の通電方法によれば、シールパッキン5により通電リング6はめっき液中に露出することなく確実に基板Wへ通電が可能であり好ましいが、本発明のめっき治具の通電方法はこれに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0036】
1 … … ベース部
2 … … カバー部
3 … … センター部
4 … … クランプ部
5 … … シールパッキン
6 … … 通電リング
11 … … 環状部
12 … … 接合部
13 … … アーム部
14 … … ハンドル部
15 … … 開口
16 … … 固定ボルト
21 … … 環状部
22 … … 接合部
23 … … 開口
31 … … 環状部
32 … … アーム部
33 … … 接点部品
34 … … 通電棒
35 … … 開口
36 … … 固定ボルト
41 … … 半環状外装部
42 … … アーム外装部
43 … … 接合部
51 … … 内周側立ち上がり
52 … … 開口
61 … … 環状部
62 … … 固定ボルト
111 … … シールパッキン取付部
112 … … 外縁部
113 … … ボルト穴
114 … … ネジ穴
121 … … ヒンジ部
122 … … ボルト穴
141 … … 固定部
142 … … ネジ穴
211 … … シールパッキン取付部
212 … … 外縁部
213 … … ボルト穴
221 … … ヒンジ部
311 … … ボルト受け穴
312 … … ボルト受け穴
313 … … ネジ穴
314 … … 内周側端部
315 … … 通電用開口部
321 … … 溝部
431 … … ボルト穴
611 … … 電極接点
612 … … ボルト穴
W … … 基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7