特許第5997465号(P5997465)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5997465-燃焼器ライナ及び流れスリーブツール 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5997465
(24)【登録日】2016年9月2日
(45)【発行日】2016年9月28日
(54)【発明の名称】燃焼器ライナ及び流れスリーブツール
(51)【国際特許分類】
   F02C 7/20 20060101AFI20160915BHJP
   F02C 7/00 20060101ALI20160915BHJP
   F23R 3/60 20060101ALI20160915BHJP
   F01D 25/00 20060101ALI20160915BHJP
【FI】
   F02C7/20 B
   F02C7/00 D
   F23R3/60
   F01D25/00 U
   F01D25/00 X
【請求項の数】12
【外国語出願】
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2012-55260(P2012-55260)
(22)【出願日】2012年3月13日
(65)【公開番号】特開2012-193733(P2012-193733A)
(43)【公開日】2012年10月11日
【審査請求日】2015年3月6日
(31)【優先権主張番号】2011/02511
(32)【優先日】2011年3月16日
(33)【優先権主張国】TR
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100137545
【弁理士】
【氏名又は名称】荒川 聡志
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】ムスタファ・ゲレンギ
【審査官】 瀬戸 康平
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−196959(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第02236939(EP,A1)
【文献】 特開平09−168931(JP,A)
【文献】 特開2010−281317(JP,A)
【文献】 特開平08−210642(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23P 19/00,21/00
F01D 25/00
F02C 7/00
F23R 3/60
DWPI(Thomson Innovation)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ツールであって、
フレーム部から径方向に延びる取付け部を含む環状フレーム部と、
前記取付け部上に配置され、タービン燃焼器の筒形構成部品の部材に係合するようなサイズと形状のフック部と、
前記取付け部上に配置され、前記タービン燃焼器の一部に係合するように動作可能な力作用部と
を備えており、前記フック部が、前記フレーム部の回転軸と平行に配置された開口部を含んでいる、ツール。
【請求項2】
前記フック部が、前記開口部を画成するプレートを含む、請求項1に記載のツール。
【請求項3】
前記開口部が、第2の平坦面と概ね平行に配置された第1の平坦面によって画成される、請求項2に記載のツール。
【請求項4】
前記開口部が更に、第1の平坦面と概ね垂直に配置された第3の平坦面によって画成される、請求項3に記載のツール。
【請求項5】
前記第1の平坦面が前記フレーム部の平坦面と平行に配置される、請求項3に記載のツール。
【請求項6】
前記力作用部が、前記取付け部に係合する第1のねじ部材を含む、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のツール。
【請求項7】
前記力作用部が、前記取付け部に係合する第2のねじ部材を含む、請求項6に記載のツール。
【請求項8】
前記ツールが第2の環状フレーム部を更に含み、前記力作用部が、前記第2の環状フレーム部に連結される、請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のツール。
【請求項9】
前記力作用部が油圧ジャッキ部材を含む、請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のツール。
【請求項10】
前記ツールが更に、前記環状フレーム部上に配置されたハンドルを含む、請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のツール。
【請求項11】
前記力作用部が、タービンシステムの燃焼器部のねじ山付きオリフィスに係合するように動作する、請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のツール。
【請求項12】
前記フック部がファスナで前記取付け部に固定される、請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のツール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タービンシステムに関し、特に、タービン燃焼器ライナ及び流れスリーブに関する。
【背景技術】
【0002】
タービンシステムは、燃料が圧縮ガスと混合されて点火される空洞を有する燃焼器部を含む。燃料は、空洞と連通するオリフィス内に配置された燃料ノズルを通って燃焼器部に流入する。オリフィスは高温にさらされ、システム動作中に燃焼器部を断熱し、ガス流を向ける取外し可能な筒形ライナ部と流れスリーブ部とを含む。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の一態様によれば、ツールは、フレーム部から径方向に延びる取付け部を含む環状フレーム部と、取付け部上に配置され、タービン燃焼器の筒形構成部品の部材に係合するようなサイズと形状のフック部と、取付け部上に配置され、タービン燃焼器の一部に係合するように動作可能な力作用部とを含む。
【0004】
本発明の別の態様によれば、タービン燃焼器の筒形構成部品を位置決めする方法は、ツールを筒形構成部品と同軸に位置合わせするステップと、ツールのフック部の開口部が筒形構成部品の突起するストッパに係合するようにツールを回転させるステップと、タービン燃焼器の直線軸に沿って筒形構成部品の位置を摺動可能に変更するために力作用部を動作させるステップと、を含む。
【0005】
上記及びその他の利点並びに特徴は、添付図面を参照した以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【0006】
本発明と見なされる主題は、明細書の末尾の特許請求の範囲で特に指摘され、明確に特許請求される。本発明の上記及びその他の特徴並びに利点は、添付図面を参照した以下の詳細な説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1はタービンシステムの燃焼器部の斜視図である。
図2】ツールの例示的実施形態の斜視図である。
図3】燃焼器ライナ部に係合する図2のツールの部分破断斜視図である。
図4】流れスリーブ部に係合する図2のツールの部分破断斜視図である。
図5】ツールの代替実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の詳細な記載は、本発明の実施形態をその利点及び特徴と共に、図面を参照して例示的に説明するものである。
【0009】
図1は、タービンシステム100の燃焼器部(圧縮機吐出ケース)102の斜視図を示し、燃焼器部102は、燃焼器部102上に配置された複数の取付けケース(燃焼ケース)104を含む。取付けケース104は筒形であり、燃焼器部102の内部に連通する内部空洞を画成する。燃焼器ライナ部106と流れスリーブ部(図示せず)が取付けケース104の各々の内部に配置される。動作時には、燃料ノズルアセンブリ(図示せず)が取付けケース104の各々の内部に取付けられ、燃焼器部102に燃料を放出するように動作する。
【0010】
据付け及び保守手順中、技術者は燃焼器ライナ部106と流れスリーブ部とを取外し、再据付け、又は交換することがある。従来の保守手順には、燃焼器ライナ部106及び流れスリーブ部を取外し、又は据付けるため、手動ウインチ、チェーンブロック、及びその他の不定形のツールを使用する手順が含まれていた。従来の手順及びツールは不十分であり、時間がかかる。
【0011】
図2は、ツール200の例示的実施形態の斜視図を示す。ツール200は、回転軸201と、フレーム部202から径方向に延びる取付け部204を含む平坦面203とを有する環状フレーム部202を含む。取付け部204は、例えば据付け及び取外し手段に係合するように動作するねじ山付き内表面を含み得るオリフィスを含む。図示した実施形態では、ねじ山付き取外しボルト206とねじ山付き据付けボルト208とが各取付け部204に係合する。ツール200は、ライナフック210と流れスリーブフック212とを含む。図示した実施形態では、ライナフック210と流れスリーブフック212とは取付け部204の近傍でフレーム部202上に配置され、ファスナ214を使用してフレーム部202に固定される。フック210及び212は各々長手軸205を有するプレート216を含み、プレート216は開口部218を画成する。開口部218は第1の平坦面220、第2の平坦面222、及び第3の平坦面224を画成する。第1の平坦面220は、第2の平坦面222及び(フレーム部202の)平坦面203と概ね平行に配置される。第3の平坦面224は第1の平坦面220及び第2の平坦面222と概ね垂直に(且つ回転軸201と平行に)配置される。ツール200は、フレーム部202上に配置されたハンドル216を含む。
【0012】
図3は、取付けケース104内に配置された燃焼器ライナ部106に係合するツール200の部分破断斜視図を示す。燃焼器ライナ部106は、燃焼器ライナ部106から径方向に延びる据付けストッパ302を含む。ライナフック210は、据付けストッパ302に係合するサイズと形状である。図4は、流れスリーブ部304の流れスリーブストッパ402に係合するツール200の部分破断斜視図を示す。
【0013】
取外し動作では、ツール200は燃焼器ライナ部106及び取付けケース104と同軸に位置合わせされ、ライナフック210が据付けストッパ302に係合するように回転する。取外しボルト206は、例えばレンチ又は同類のツール(図示せず)を使用して回転してもよく、これがツール200及び係合する燃焼器ライナ部106を取付けケース104の直線軸に沿って取付けケース104から外側に引っ張る力を取付けケース104に加える。燃焼器ライナ部106が取付けケース104から部分的に引き出されると、燃焼器ライナ部106を取付けケース104から完全に引き出すためにハンドル216に力を加える。燃焼器ライナ部106を取外した後、同様の手順を用いて流れスリーブ部304を取外す。これに関して、流れスリーブフック212は、流れスリーブ部304上に配置された据付けストッパ(図示せず)に係合し、取外しボルト206はツール200及び係合する流れスリーブ部304を取付けケース104から外側に引き出すために回転する。必要ならライナ部106を取外す前に流れスリーブフック212をツール200から取外してもよい。
【0014】
据付け動作では、流れスリーブ部304が取付けケース104内に挿入され、ツール200は、流れスリーブフック212が流れスリーブストッパに係合するように流れスリーブ部304と同軸に位置合わせされ、回転する。据付けボルト208は取付けケース104のねじ山付きオリフィス306に係合し、ツール200及び係合した流れスリーブ部304を引き出すために、流れスリーブ部304が完全に取付けケース104内に挿入されるように内側に回転する。同様の据付け手順を用いて、燃焼器ライナ部106を据付けてもよい。
【0015】
図5は、ツール500の代替実施形態の斜視図を示す。ツール500は上記のツール200と同様であるが、ツール500は、ジャッキフレーム部504上に配置された油圧ジャッキ部材502を含む。取付け部508を含むフレーム部506は、ジャッキ部材502上に配置される。流れスリーブフック212及びライナフック210が取付け部508上に配置される。ツール500はツール200と同様に動作するが、挿入と取外しの力は(図2の)ボルト206及び208ではなく油圧ジャッキ部材502によって加えられる。
【0016】
図示した実施形態では、ツール200及び500は、(図1及び2の)流れスリーブ部304上に配置された対応するストッパと燃焼器ライナ部106のそれぞれ係合するサイズと形状の3つの流れスリーブフック212と3つのライナフック210とを含む。代替実施形態は、例えば代替形態の据付けストッパの配置、形状、又は設計を有する流れスリーブ部304及び燃焼器ライナ部106の代替形態の配置に係合するサイズと形状の任意数のフック212及び210を含む。
【0017】
本発明を限定した実施形態のみに関連して詳細に説明してきたが、本発明は開示されたこのような実施形態に限定されないことは容易に理解されよう。むしろ、本発明は、これまで記載せず、本発明の趣旨と範囲に相応する変更、代替、置換え、又は等価の配置を組み込むように修正することができる。加えて、本発明の様々な実施形態を記載してきたが、本発明の態様は記載の実施形態の一部のみを含んでもよいことを理解されたい。従って、本発明は前述の記載によって限定されるものと見なされるべきではなく、添付の請求項の範囲によってのみ限定されるものである。
図1
図2
図3
図4
図5