特許第5997633号(P5997633)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5997633
(24)【登録日】2016年9月2日
(45)【発行日】2016年9月28日
(54)【発明の名称】電磁流量計
(51)【国際特許分類】
   G01F 1/60 20060101AFI20160915BHJP
【FI】
   G01F1/60
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-54637(P2013-54637)
(22)【出願日】2013年3月18日
(65)【公開番号】特開2014-181919(P2014-181919A)
(43)【公開日】2014年9月29日
【審査請求日】2015年9月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】百瀬 修
(72)【発明者】
【氏名】坂野 洋平
【審査官】 森 雅之
(56)【参考文献】
【文献】 特許第3018308(JP,B2)
【文献】 特許第3448058(JP,B2)
【文献】 特許第3244352(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01F1/58
G01F1/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管内に配置された一対の検出電極で検出されて第1および第2の流量信号入力端子から入力された流量信号を、信号増幅回路が差動増幅した後にA/D変換し、得られたA/D変換値から制御回路が当該配管を流れる流体の流量計測値を算出する電磁流量計であって、
前記信号増幅回路は、入力端子の一方が前記第1の流量信号入力端子に接続され、入力端子の他方が前記第2の流量信号入力端子に接続され、前記流量信号を差動増幅して得られた増幅出力信号を出力端子から出力する、FET入力タイプの差動増幅器を有し、
前記増幅出力信号の電位を上限基準電位および下限基準電位と比較することにより、前記流量信号の異常を検知する異常検知回路を備える
ことを特徴とする電磁流量計。
【請求項2】
請求項1に記載の電磁流量計において、
前記制御回路は、前記増幅出力信号の周波数と励磁周波数の変動許容範囲とを比較することにより前記流量信号の異常を検知し、この検知結果または前記異常検知回路での検知結果のいずれかで異常が検知された場合に、前記流量信号が異常であると判定することを特徴とする電磁流量計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁流量計に関し、特に配管内に配置された一対の検出電極からの流量信号が異常であることを検知する異常検知技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、導電性を有する流体の流量を測定する電磁流量計では、配管内を流れる流体の流れ方向に対して磁界発生方向が垂直となるよう配置された励磁コイルへ、極性が交互に切り替わる励磁電流を供給し、励磁コイルからの発生磁界と直交して配管内に配置された一対の検出電極間に生じる信号起電力を検出して信号増幅回路で差動増幅し、得られた流量信号をサンプリングして信号処理することにより、配管内を流れる流体の流量を測定している。
【0003】
このような電磁流量計には、配管内の流体が空になり検出器の検出電極が非接液状態になった場合や、検出器の信号線が断線状態になった場合など、差動増幅した信号が正常でない値を示す異常状態(空状態)であることを検知し、上位装置へアラームを通知する異常検知(空検知)機能が設けられている(例えば、特許文献1など参照)。
【0004】
図4は、従来の電磁流量計の構成を示すブロック図である。
信号増幅回路52は、配管Pexの検出電極TA,TBで検出された信号起電力からなる流量信号を、流量信号入力端子T11,T12を介して取り込み、バッファアンプU11,U12およびカップリングコンデンサC11,C12を介して、オペアンプU13で差動増幅する。
U13の出力信号は、ハイパスフィルタ(HPF)54で電源ノイズなどの低周波成分が除去された後、A/D変換回路55でA/D変換される。
制御回路(CPU)56は、得られたA/D変換値を演算処理することにより流量計測値を算出し、出力I/F回路57から上位装置へ通知する。
【0005】
一方、異常検知回路53は、コンパレータU21で、U13へ入力される流量信号の一方の入力電位V11を基準電圧Vaと比較し、比較結果V13を制御回路56へ出力する。また、コンパレータU22で、U13へ入力される流量信号の他方の入力電位V12を基準電圧−Vaと比較し、比較結果V14を制御回路56へ出力する。
【0006】
配管Pexが十分な量の流体で満たされている正常状態である場合、液体を介して検出電極TA,TBと接地電極TCとが電気的に接続される。このため、V11,V12の中心電位は、接地電位に等しくなる。
一方、信号増幅回路52のT11,T12は、抵抗素子R11,R12を介して電源電位+Vc,−Vcに接続されている。このため、配管内の流体が空になり検出器60の検出電極TA,TBが非接液状態になった場合や、検出器60の信号線が断線状態になった場合、V11,V12がそれぞれ+Vc,−Vcとなる。
【0007】
したがって、異常検知回路53の基準電圧Vaを、正常時における流量信号の負側振幅ピーク値よりも高く+Vcよりも低い値に設定し、基準電圧−Vaを、正常時における流量信号の正側振幅ピーク値よりも低く−Vcよりも高い値に設定しておけば、非接液状態や断線状態などの異常を検知できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平8−021756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このような従来の電磁流量計では、信号増幅回路52において、測定対象が低導電率の流体であっても流量信号の減衰が起きないよう、信号増幅回路52の入力インピーダンスをできるだけ高くしておく必要がある。
このため、バッファアンプU11,U12として、入力インピーダンスが高くて入力バイアス電流が小さいFET入力タイプのアンプが使用されている。
【0010】
しかしながら、このような従来技術では、励磁コイルLexに十分な励磁電流が供給可能で、比較的大きな信号起電力が得られる4線式電磁流量計で通常の導電率の流体を測定するのであれば、抵抗素子R11,R12を接続したままでも問題ないが、4線式で低導電率の流体を測定する場合や、励磁コイルLexに供給可能な励磁電流に制限があり、得られる信号起電力が非常に小さい2線式電磁流量計の場合は、抵抗素子R11,R12により流量信号が減衰し、S/N比が悪化してしまうという問題点があった。
【0011】
また、抵抗素子R11,R12から電極TA,TB側へ供給される電流により、検出器の電極と流体界面との間で電気化学反応が起こって絶縁物が付着し接触抵抗が増大してしまうという問題点があった。
このため、R11,R12と直列にスイッチを入れ、流量測定時にはこのスイッチをオフにしてTA,TB側に対する直流電流の供給を遮断し、異常検知時を行うときだけスイッチをオンにしてTA,TB側へ電流供給などのという対策が必要であった。
【0012】
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、抵抗素子を介して検出電極に直流電流を供給することなく流量信号の異常状態を検知できる異常検知技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
このような目的を達成するために、本発明にかかる電磁流量計は、配管内に配置された一対の検出電極で検出されて第1および第2の流量信号入力端子から入力された流量信号を、信号増幅回路が差動増幅した後にA/D変換し、得られたA/D変換値から制御回路が当該配管を流れる流体の流量計測値を算出する電磁流量計であって、前記信号増幅回路は、入力端子の一方が前記第1の流量信号入力端子に接続され、入力端子の他方が前記第2の流量信号入力端子に接続され、前記流量信号を差動増幅して得られた増幅出力信号を出力端子から出力する、FET入力タイプの差動増幅器を有し、前記増幅出力信号の電位を上限基準電位および下限基準電位と比較することにより、前記流量信号の異常を検知する異常検知回路を備えている。
【0014】
また、本発明にかかる上記電磁流量計の一構成例は、前記制御回路が、前記増幅出力信号の周波数と励磁周波数の変動許容範囲とを比較することにより前記流量信号の異常を検知し、この検知結果または前記異常検知回路での検知結果のいずれかで異常が検知された場合に、前記流量信号が異常であると判定するようにしたものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、信号増幅回路で得られた増幅出力信号の電位が上限基準電位および下限基準電位と比較されて、流量信号の異常を検知される。このため、抵抗素子を介して検出電極に直流電流を供給することなく、流量信号の異常状態を検知できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本実施の形態にかかる電磁流量計の構成を示すブロック図である。
図2】信号増幅回路の増幅出力信号を示す信号波形図である。
図3】本実施の形態にかかる異常判定処理を示すフローチャートである。
図4】従来の電磁流量計の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
[本実施の形態]
まず、図1を参照して、本実施の形態にかかる電磁流量計1について説明する。図1は、本実施の形態にかかる電磁流量計の構成を示すブロック図である。
【0018】
この電磁流量計1は、変換器10と検出器20とからなり、導電性を有する流体の流量を測定する機能を有している。
検出器20には、流量測定の対象となる流体が流れる配管Pexと、Pex内の流体を励磁するための励磁コイルLexとが設けられている。
変換器10には、主な回路部として、励磁回路11、信号増幅回路12、異常検出回路13、ハイパスフィルタ(HPF)14、A/D変換回路15、制御回路(CPU)16、出力I/F回路17、および電源回路18が設けられている。
【0019】
測定時には、まず、検出器20の配管Pex内を流れる流体の流れ方向に対して磁界発生方向が垂直となるよう配置された励磁コイルLexへ、極性が交互に切り替わる励磁電流を励磁回路11から供給する。これにより、励磁コイルLexからの発生磁界と直交して配管Pex内に配置された一対の検出電極TA,TB間に信号起電力が生じ、この信号起電力は、変換器10の信号増幅回路12の流量信号入力端子T1,T2に入力される。
【0020】
信号増幅回路(差動増幅器)12は、計装アンプU1からなり、T1,T2から入力された流量信号を差動増幅し、増幅出力信号V1として出力する。計装アンプU1は、工業用・測定用として広く用いられるインスツルメンテーションアンプなどの差動増幅器からなり、反転入力端子(−:入力端子の一方)がT1(第1の流量信号入力端子)に接続され、非反転入力端子(+:入力端子の他方である)がT2(第2の流量信号入力端子)に接続され、反転入力端子および非反転入力端子から入力された流量信号を差動増幅し、得られた増幅出力信号V1を、リファレンス端子(Ref)の電位を基準電位として、シングル・エンドで出力端子(Out)から出力する機能を有している。
【0021】
この際、U1として、反転入力端子および非反転入力端子がFET入力タイプのものが用いられている。これにより、T1,T2から見た信号増幅回路12の入力インピーダンスが非常に高いので、流量信号を減衰させてしまうことはない。これにより、信号起電力が非常に小さい2線式電磁流量計の場合でも、十分なS/N比を得ることができる。
また、反転入力端子および非反転入力端子から信号増幅回路12から電極TA,TB側へ供給されるバイアス電流が非常に小さいため、検出電極TA,TBと流体界面との間での電気化学反応による絶縁物の生成も押さえられる。
【0022】
ハイパスフィルタ14は、増幅出力信号V1から直流などの低周波成分を除去した出力信号S1を出力し、A/D変換回路15は、出力信号S1をサンプリングして、出力信号S1の振幅をA/D変換する。
制御回路16は、A/D変換回路15で得られたA/D変換値(振幅値)を演算処理することにより、当該配管を流れる流体の流量計測値を計算し、出力I/F回路17から上位装置へ測定結果として通知する。
電源回路18は、上位装置や外部電源から供給された電源から各種動作電源を生成して供給する。
【0023】
一方、異常検知回路13は、信号増幅回路12からの増幅出力信号V1の電位を、予め設定されている上限基準電位Vjおよび下限基準電位−Vjと比較することにより、流量信号の異常を検知し、検知結果S2,S3を制御回路16へ出力する。
制御回路16は、出力信号S1の周波数Fsを計測して励磁周波数Fexの変動許容範囲Fex±αと比較し、この比較結果と検知結果S2,S3に基づき、流量信号の正常/異常を判定し、異常判定の場合には、出力I/F回路17から上位装置に対してアラームを通知する異常処理を行う。
【0024】
[本実施の形態の動作]
次に、図2および図3を参照して、本実施の形態にかかる電磁流量計1の制御回路16における異常判定動作について説明する。図2は、信号増幅回路の増幅出力信号を示す信号波形図である。図3は、本実施の形態にかかる異常判定処理を示すフローチャートである。
【0025】
配管Pex内が流体で満たされており、検出器20の検出電極TA,TBに両方接液している場合、図2の(a)に示した通り、信号増幅回路12の出力信号V1は励磁周波数と同じ周波数の正常信号となる。
一方、配管Pex内の流体が空になり検出器20の検出電極TA,TBの両方またはいずれか一方が非接液状態になった場合や、検出器20の信号線が断線状態になった場合、T1,T2の両方またはいずれか一方がハイインピーダンス状態となる。
【0026】
このため、U1からの増幅出力信号V1は、下記および図2の(b)〜(d)に示したケースのいずれかとなる。
ケース1:正規の流量信号周波数(励磁周波数)とは異なる周期のノイズ成分(商用電源ノイズ等)を示す信号(図2の(b))
ケース2:正側動作電源+Vsで飽和した電位を示す信号(図2の(c))
ケース3:負側動作電源−Vsで飽和した電位を示す信号(図2の(d))
【0027】
制御回路16は、流量測定時、一定周期で図3の異常判定処理を実行する。
まず、制御回路16は、A/D変換回路15で得られたA/D変換値(S1の振幅値)を取り込み、このA/D変換値が後述の周波数判定処理で判定可能レベルかどうか確認する(ステップ100)。
ここで、A/D変換値(S1の振幅値)が判定可能レベルより小さく、S1の周波数判定が不可能な場合(ステップ100:YES)、制御回路16は、異常検知回路3のU2からの検知結果S2を取り込んで、異常検知の有無を確認する(ステップ101)。
【0028】
検知結果S2が異常検知なしを示す場合(ステップ101:YES)、制御回路16は、異常検知回路3のU3からの検知結果S3を取り込んで、異常検知の有無を確認する(ステップ102)。
検知結果S3が異常検知なしを示す場合(ステップ102:YES)、制御回路16は、検出信号が正常であると判定し(ステップ103)、一連の異常判定処理を終了する。
【0029】
一方、検知結果S2が異常検知ありを示す場合(ステップ101:NO)や、検知結果S3が異常検知ありを示す場合(ステップ102:NO)、制御回路16は、検出信号が異常であると判定して(ステップ104)、一連の異常判定処理を終了する。
【0030】
また、ステップ100において、A/D変換回路15で得られたA/D変換値(S1の振幅値)がS1の周波数判定可能レベル以上である場合(ステップ100:NO)、制御回路16は、ハイパスフィルタ14でDC成分をカットした出力信号S1を取り込んで、その周波数Fsを測定し(ステップ105)、S1の信号周波数Fsと励磁周波数Fexの変動許容範囲Fex±αとを比較し、ケース1であるかどうか確認する(ステップ103)。この際、周波数測定手法については、CPUによる公知の手法を用いればよい。また、αについては、電磁流量計1の仕様に応じて、あるいは経験値に基づいて、予め設定しておけばよい。
【0031】
ここで、S1の信号周波数Fsが変動許容範囲Fex±αに含まれる場合(ステップ106:YES)、制御回路16は、検出信号が正常であると判定し(ステップ103)、一連の異常判定処理を終了する。
一方、S1の信号周波数Fsが変動許容範囲Fex±αに含まれない場合(ステップ106:NO)、制御回路16は、検出信号が異常であると判定して(ステップ104)、一連の異常判定処理を終了する。
【0032】
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、信号増幅回路12に、入力端子の一方が流量信号入力端子T1に接続され、入力端子の他方が流量信号入力端子T2に接続され、流量信号を差動増幅して得られた増幅出力信号V1を出力端子から出力する、FET入力タイプの差動増幅器を有し、異常検知回路13が、増幅出力信号V1の電位を上限基準電位Vjおよび下限基準電位−Vjと比較することにより、流量信号の異常を検知するようにしたものである。
【0033】
すなわち、配管Pex内の流体が空になり検出器20の検出電極TA,TBの両方またはいずれか一方が非接液状態になった場合や、検出器20の信号線が断線状態になった場合、T1,T2の両方またはいずれか一方がハイインピーダンス状態となって、増幅出力信号V1の電位が、正側動作電源+Vsまたは負側動作電源−Vsで飽和した電位を示す信号となるケースを利用して、増幅出力信号V1の電位が上限基準電位Vjおよび下限基準電位−Vjと比較されて、流量信号の異常を検知される。
このため、抵抗素子を介して検出電極TA,TBに直流電流を供給することなく、流量信号の異常状態を検知できる。
【0034】
また、本実施の形態では、制御回路16が、増幅出力信号V1の周波数Fsと励磁周波数Fexの変動許容範囲Fex±αとを比較することにより流量信号の異常を検知し、この検知結果または異常検知回路13での検知結果S2,S3のいずれかで異常が検知された場合に、流量信号が異常であると判定するようにしてもよい。
これにより、増幅出力信号V1の電位が、正側動作電源+Vsまたは負側動作電源−Vsで飽和した電位を示す信号とはならず、正規の流量信号周波数(励磁周波数)とは異なる周期のノイズ成分(商用電源ノイズ等)を示す信号となるケースについても、流量信号の異常を検知できる。
【0035】
このとき、図1の信号増幅回路12は、従来技術である図4の信号増幅回路52のC11,C12のようなカップリンクコンデンサは使用せず、検出電極TA,TBに入力端子T1、T2が直接接続されているため、入力端子の異常状態がDCレベルでの異常も含めて出力信号側で検出可能となっている。
このため、従来技術の図4のように、信号増幅回路52の前段にU11、U12のような入力バッファアンプを追加し、それぞれの出力信号を取り出して異常判定する必要がなく、図1のように信号増幅回路12の差動増幅回路としてシングルチップかつFET入力タイプの計装アンプU1の出力信号だけで入力端子の異常状態が判別可能となっている。
【0036】
また、図4の信号増幅回路52のように差動増幅器の手前にバッファアンプU11、U12や、カップリングコンデンサC11,C12のような部品を入れると、これらの特性バラツキの影響を受けて信号増幅回路52のCMRR(同相信号除去比)が悪化してしまうが、本実施の形態の信号増幅回路12では、これらの部品を全く使用していないため、計装アンプU1の性能を損なうことはなく、計装アンプの特長である高いCMRRを維持しており、従来よりも大幅なS/N比の改善が可能となっている。
【0037】
なお、本実施の形態では信号増幅回路12の差動増幅回路としてシングルチップかつFET入力タイプの計装アンプU1を使用した例を示したが、初段にFET入力タイプのオペアンプを使用し、入力端子が低バイアス電流かつ高入力インピーダンスとなっていれば複数個のオペアンプと抵抗素子を組み合わせた差動増幅回路であっても構わない。
【0038】
また、ハイパスフィルタ14からの出力信号S1に基づいて、増幅出力信号V1の周波数Fsを制御回路16で測定する際、制御回路16とは別個の回路で測定してもよい。
また、制御回路16でFsを測定する場合、S1をA/D変換して取り込むことになるが、周波数測定において、A/D変換における高い精度は必要とされない。このため、CPU内蔵のA/D変換機能を用いてS1を取り込むようにしてもよい。
【0039】
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0040】
1…電磁流量計、10…変換器、11…励磁回路、12…信号増幅回路、13…異常検出回路、14…ハイパスフィルタ、15…A/D変換回路、16…制御回路、17…出力I/F回路、18…電源回路、20…検出器、U1…計装アンプ、Pex…配管、Lex…励磁コイル、TA,TB…検出電極、TC…接地電極、T1…流量信号入力端子(第1の流量信号入力端子)、T2…流量信号入力端子(第2の流量信号入力端子)。
図1
図2
図3
図4