(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記サブゲームは、前記少なくとも一つのパラメータとして、前記複数の操作部毎に対応関係が設定される複数のパラメータを含み、前記メインゲームの評価結果に基づいて前記複数のパラメータを使用して進行するように構成されている、請求項1に記載のゲームシステム。
前記サブゲームは、所定のクリア条件を満たした場合に順次提供される複数のステージを含み、前記複数のステージの最後のステージにおいて前記所定のクリア条件を満たした場合に前記アイテムを使用可能な状態で提供する一方で、前記最後のステージにおいて前記所定のクリア条件を満たすまでは前記アイテムを使用可能な状態では提供しないように構成されている、請求項3〜6のいずれか一項に記載のゲームシステム。
前記メインゲームは、前記サブゲームのバトルにおいて前記所定のキャラクタに負けることを意味する敗北条件を満たした場合に、当該メインゲームが途中であっても終了するように構成されている、請求項8に記載のゲームシステム。
前記メインゲームとして、音楽の演奏の一部を担うように前記プレイ行為を実行すべき時期が前記音楽の演奏に合わせて案内され、当該案内された時期と前記実行時期との間のずれ時間が評価される音楽ゲームが提供されている、請求項1〜10のいずれか一項に記載のゲームシステム。
前記サーバ装置は、前記サブゲームが実行されている場合においても前記メインゲームにおいて同一の音楽が使用されている場合には、前記対戦相手として前記通信回線を介して各ゲーム機をマッチングし、
前記サブゲームは、前記マッチングが実行されている場合には、前記対戦相手の数に応じて当該サブゲームの進行が有利になる特典を付与するように構成されている、請求項12に記載のゲームシステム。
プレイ行為の実行時期が評価されるメインゲームを提供するゲームシステムであって、複数の操作部を有する入力装置を備えたゲームシステムに組み込まれるコンピュータを、
前記メインゲームの評価結果に基づいて当該メインゲームと並行して進行するサブゲームを提供するサブゲーム提供手段として機能させ、
前記メインゲームでは、前記実行時期として各操作部に対する操作時期が評価されるように、前記プレイ行為として各操作部に対する操作が利用され、
前記サブゲームは、各操作部と対応関係が予め設定される少なくとも一つのパラメータによって定義されるキャラクタを含み、前記メインゲームの評価結果に基づいて前記パラメータを使用して進行するように構成されたゲームシステム用のコンピュータプログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のゲーム装置では、案内された操作時期に対して実際に操作された時期が評価される音楽ゲームが提供されるに過ぎない。例えば、特許文献1のゲーム装置では、音楽ゲームと並行して進行する別のゲームは提供されていない。
【0005】
そこで、本発明は、多様な興趣性を与えることができるゲームシステム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のゲームシステムは、プレイ行為の実行時期が評価されるメインゲーム(例えば、音楽ゲーム)を提供するゲームシステム(1)であって、前記メインゲームの評価結果に基づいて当該メインゲームと並行して進行するサブゲーム(例えば、バトルゲーム)を提供するサブゲーム提供手段(30)を、備えている。
【0007】
本発明によれば、メインゲームの評価結果に基づいてサブゲームが提供される。つまり、メインゲームとは別のサブゲームをメインゲームのプレイを通じて提供することができる。また、メインゲームの評価結果が並行して実行されるサブゲームを進行させる手段としても機能する。これらにより、メインゲームにサブゲームの興趣性を付加することができる。したがって、メインゲームに多様な興趣性を与えることができる。結果として、サブゲームとメインゲームとの相乗効果により、メインゲームの興趣性を向上させることができる。
【0008】
プレイ行為として、どのような行為が利用されてもよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様として、少なくとも一つの操作部(OP)を有する入力装置(CP)を更に備え、前記メインゲームでは、前記実行時期として各操作部に対する操作時期が評価されるように、前記プレイ行為として各操作部に対する操作が利用される態様が採用されてもよい。また、この態様において、前記サブゲームは、前記操作部と対応関係が設定される少なくとも一つのパラメータ(例えば、HP情報、攻撃力情報等)を含み、前記メインゲームの評価結果に基づいて前記パラメータを使用して進行するように構成されていてもよい。この場合、サブゲームとして、操作部に関連付けられて進行するゲームを提供することができる。
【0009】
本発明のゲームシステムの一態様において、前記メインゲーム及び前記サブゲームの少なくともいずれか一方は、前記パラメータを変化させる少なくとも一つのアイテムを提供するように構成され、前記サブゲームは、更に前記アイテムの使用に伴って前記パラメータが変化するように構成されていてもよい。パラメータはゲームの進行に使用される。したがって、パラメータの変化はゲームの進行の変化に関連する。この場合、アイテムを利用してサブゲームの進行に変化を付与することができる。これにより、サブゲームの進行の多様性を向上させることができる。結果として、プレイヤの飽きをより抑制することができる。
【0010】
サブゲームでアイテムが使用される態様において、前記少なくとも一つのアイテムとして、複数のアイテムが提供され、前記サブゲームは、プレイヤによって選択された一部のアイテムが前記パラメータを変化させるために使用されるように構成されていてもよい。この場合、サブゲームの進行の変化をプレイヤの選択に委ねることができる。これにより、サブゲームの進行の多様性をより向上させることができる。
【0011】
複数のアイテムが提供される態様において、前記サブゲームは、前記操作部と前記プレイヤによって選択された一部のアイテムとの間の対応関係の設定(例えば、アイテムの装備)を通じて、当該対応関係が設定された一部のアイテムが前記操作部と対応関係が設定されるパラメータを変化させるように構成されていてもよい。この場合、サブゲームの進行の変化と操作部とを関連付けることができる。
【0012】
一部のアイテムと操作部との間に対応関係が設定される態様において、前記入力装置には、前記少なくとも一つの操作部として複数の操作部が設けられ、前記サブゲームは、前記複数の操作部毎に前記プレイヤによって選択された一部のアイテムと対応関係が設定されるように構成されていてもよい。この場合、複数の操作部のそれぞれをサブゲームの進行と関連付けることができる。このため、例えば、複数の操作部のそれぞれに対応付けられたアイテムによって変化した後の各操作部に対応するパラメータをサブゲームの進行に使用することができる。これにより、パラメータの変化のバリエーションが更に増えるため、よりサブゲームの多様性を向上させることができる。
【0013】
パラメータの種類は、任意でよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記サブゲームは、前記少なくとも一つのパラメータとして、前記複数の操作部毎に対応関係が設定される複数のパラメータを含み、前記メインゲームの評価結果に基づいて前記複数のパラメータを使用して進行するように構成されていてもよい。
【0014】
また、サブゲームでアイテムが使用される態様において、前記サブゲームは、所定のクリア条件を満たした場合に順次提供される複数のステージを含み、前記複数のステージの最後のステージにおいて前記所定のクリア条件を満たした場合に前記アイテムを使用可能な状態で提供する一方で、前記最後のステージにおいて前記所定のクリア条件を満たすまでは前記アイテムを使用可能な状態では提供しないように構成されていてもよい。この場合、最後のステージにおいて所定のクリア条件を満たすことを促すことができる。結果として、最後のステージまでのプレイを促すことができる。
【0015】
サブゲームとして、各種のゲームが提供されてよい。例えば、パラメータを利用する態様において、前記サブゲームとして、前記パラメータを通じて所定のキャラクタとバトルを実行するバトルゲームが提供されてもよい。また、この態様において、前記メインゲームは、前記サブゲームのバトルにおいて前記所定のキャラクタに負けることを意味する敗北条件を満たした場合に、当該メインゲームが途中であっても終了するように構成されていてもよい。さらに、この態様において、前記メインゲームには、所定の対価と引き換えに途中からプレイを再開させるコンティニュー機能が設けられていてもよい。この場合、メインゲームが途中で終わった場合でもコンティニュー機能を通じてメインゲームが途中から再開される。結果として、メインゲームを繰り返しプレイさせることができる。これにより、所定の対価の消費を促すことができる。さらに、アイテムが最後のステージにおいて所定のクリア条件を満たすまで提供されない場合には、サブゲームの繰り返しプレイが促進される。結果として、メインゲームの繰り返しプレイも促進され、より所定の対価の消費を促すことができる。
【0016】
本発明のゲームシステムの一態様において、前記メインゲーム及び前記サブゲームを提供する複数のゲーム機(GM)と、前記複数のゲーム機と通信回線(5)を介して接続されるサーバ装置(3)と、を更に備え、前記メインゲームは、同一の音楽を使用して評価結果を競うタイプの音楽ゲームとして構成され、前記サーバ装置は、前記メインゲームにおいて同一の音楽を使用して評価結果を競う対戦相手として前記通信回線を介して各ゲーム機をマッチングする態様が採用されてもよい。この場合、マッチングを通じて各ゲーム機のプレイヤが対戦する音楽ゲームであって、プレイヤの飽きを抑制することができる音楽ゲームを提供することができる。
【0017】
マッチングを利用したメインゲームが提供される態様において、前記サーバ装置は、前記サブゲームが実行されている場合においても前記メインゲームにおいて同一の音楽が使用されている場合には、前記対戦相手として前記通信回線を介して各ゲーム機をマッチングし、前記サブゲームは、前記マッチングが実行されている場合には、前記対戦相手の数に応じて当該サブゲームの進行が有利になる特典を付与するように構成されていてもよい。この場合、マッチングを利用してサブゲームの進行が有利になる特典を得ることができる。このため、例えば、サブゲームの難易度が高い場合においてもマッチングを利用して好結果を得ることができる。
【0018】
本発明の制御方法は、プレイ行為の実行時期が評価されるメインゲームを提供するゲームシステム(1)に適用され、前記メインゲームの評価結果に基づいて当該メインゲームと並行して進行するサブゲームを提供するサブゲーム提供手順を備えている。
【0019】
また、本発明のゲームシステム用のコンピュータプログラムは、プレイ行為の実行時期が評価されるメインゲームを提供するゲームシステム(1)に組み込まれるコンピュータ(30)を、前記メインゲームの評価結果に基づいて当該メインゲームと並行して進行するサブゲームを提供するサブゲーム提供手段として機能させるように構成されたものである。本発明の制御方法或いは、コンピュータプログラムが実行されることにより、本発明のゲームシステムを実現することができる。
【0020】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0021】
以上、説明したように、本発明によれば、多様な興趣性を与えることができる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一形態に係るゲームシステムについて説明する。
図1は、本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成の概要を示す図である。
図1に示すように、ゲームシステム1は、複数のゲーム機GM及びサーバ装置としてのセンターサーバ3を含んでいる。ゲーム機GMは、所定の対価の消費と引き換えに、その対価に応じた範囲でユーザに所定のゲームをプレイさせる業務用(商業用)のゲーム機として構成されている。ゲーム機GMは、店舗4等の商業施設に適当な台数ずつ設置される。
図1の例では、各店舗4には複数のゲーム機GMが配置されているが、各店舗4に配置されるのは一台のゲーム機GMでもよい。
【0024】
各ゲーム機GM及びセンターサーバ3は、通信回線としてのネットワーク5を介して相互に通信可能に接続されている。各ゲーム機GMは、ネットワーク5に接続されることにより、ゲームシステム1の端末装置(或いは、クライアント)として機能する。ネットワーク5は、WAN(ワイドエリアネットワーク)5A及びLAN(ローカルエリアネットワーク)5Bを含んでいる。WAN5Aとして、例えば、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するインターネットが利用される。LAN5Bは、各店舗4内の各ゲーム機GM間を接続するように、店舗4毎に構築される。また、LAN5Bは、例えば、TCP/IPプロトコルを利用するイントラネットによって構築されている。LAN5B及びセンターサーバ3は、ルータ6を介してWAN5Aに接続される。
【0025】
なお、センターサーバ3には、ネットワーク5を介して、その他にも携帯電話、パーソナルコンピュータ等のユーザ端末が接続されてよい。ユーザ端末には、ゲーム機GMで提供される所定のゲームに関連する各種サービスが提供されてよい。また、ゲーム機GMとルータ6との間にローカルサーバが設置され、そのローカルサーバを介してゲーム機GMがセンターサーバ3と通信可能に接続されていてもよい。センターサーバ3は、一台の物理的装置によって構成されている例に限らない。例えば、複数の物理的装置としてのサーバ群によって一台の論理的なセンターサーバ3が構成されてもよい。さらに、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ3が構成されてもよい。また、ゲーム機GMがセンターサーバ3として機能してもよい。つまり、センターサーバ3は、省略されてもよい。
【0026】
センターサーバ3は、ゲーム機GM又はそのプレイヤに対して各種のゲーム機用サービスを提供する。ゲーム機用サービスとして、例えば、ゲーム機GMからプレイヤの識別情報を受け取って、そのプレイヤを認証するサービスが提供されてよい。また、認証したプレイヤのプレイデータをゲーム機GMから受け取って保存し、或いは、保存するプレイデータをゲーム機GMに提供するサービスが提供されてもよい。さらに、ゲーム機用サービスには、ネットワーク5を介してゲーム機GMのプログラム或いはデータを配信し、更新するサービス、ネットワーク5を介して複数のユーザが共通のゲームをプレイする際にユーザ同士をマッチングするマッチングサービス等が含まれていてもよい。
【0027】
図2は、ゲーム機GMの外観を示す図である。
図2に示すように、ゲーム機GMは、モニタMO、入力装置としてのコントロールパネルCP、及び2つのスピーカSPを備えている。各スピーカSPは、発光可能に構成され、プレイ中には、その発光色が変化する。モニタMOには、後述のゲーム画面が表示される。コントロールパネルCPには、操作部OPが設けられている。操作部OPは、2つのボリュームコントローラBCと、6つのボタンBを含んでいる。
【0028】
各ボリュームコントローラBCは、左回り及び右回りの両方に回転可能に構成されている。そして、各ボリュームコントローラBCは、プレイヤにより左右両方向に回転操作される。一方、各ボタンBは、プレイヤに押されることにより操作される。また、6つのボタンBは、4つの大ボタンB1と、大ボタンB1よりも小さい2つの小ボタンB2に分類される。4つの大ボタンB1は、水平方向に一列を形成するように配置されている。一方、2つの小ボタンB2も、4つの大ボタンB1の列の下方に、水平方向に一列を形成するように配置されている。結果として、各大ボタンB1及び各小ボタンB2によって、上下に並んで互いに平行に延びる二つの列が形成されている。なお、ゲーム機GMには、コントロールパネルCPの他にも、ボリューム操作スイッチ、電源スイッチ、電源ランプといった通常の業務用のゲーム機が備えている各種の入力装置及び出力装置が設けられているが、
図2ではそれらの図示を省略している。
【0029】
次に、ゲームシステム1に関して、制御系の主要部の構成を説明する。
図3は、ゲームシステム1の制御系の主要部の構成を示す図である。
図3に示すように、センターサーバ3は、制御ユニット10と、記憶ユニット11と、を備えている。制御ユニット10は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されている。なお、制御ユニット10には、キーボード等の入力装置、モニタ等の出力装置等が接続され得るが、それらの図示は省略した。
【0030】
記憶ユニット11は、制御ユニット10に接続されている。記憶ユニット11は、電源の供給がなくても記憶を保持可能なように、例えば、磁気テープ等の大容量記憶媒体により構成されている。記憶ユニット11には、サーバ用プログラム15が記憶されている。サーバ用プログラム15は、センターサーバ3がゲーム機GMに各種のサービスを提供するために必要なコンピュータプログラムである。制御ユニット10がサーバ用プログラム15を読み取って実行することにより、制御ユニット10の内部には、ゲーム機サービス管理部16が設けられる。ゲーム機サービス管理部16は、上述のゲーム機用サービスを提供するための処理を実行する。ゲーム機サービス管理部16は、コンピュータハードウェアとコンピュータプログラムとの組み合わせにより実現される論理的装置である。なお、制御ユニット10の内部には、その他にも各種の論理的装置が設けられ得るが、それらの図示は省略した。
【0031】
また、記憶ユニット11には、サーバ用プログラム15の実行に伴って参照され得る各種のデータが記憶されている。このような各種のデータには、例えば、ID管理データ22、プレイデータ23及びアイテムデータ24が含まれる。ID管理データ22は、ゲームシステム1で使用される各種のIDの対応関係が記述されたデータである。プレイデータ23及びアイテムデータ24の詳細は、後述する。
【0032】
一方、ゲーム機GMには、コンピュータとしての制御ユニット30と、記憶ユニット31と、が設けられている。制御ユニット30は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されている。なお、制御ユニット30には、上述のコントロールパネルCP、モニタMO、スピーカSPに加え、その他にも公知のゲーム機と同様に、コイン認証装置或いはカードリーダ等の各種の入力装置或いは出力装置が接続され得るが、それらの図示は省略した。
【0033】
なお、カードリーダは、ユーザが所持するカード32の情報を読み取ってその情報に対応した信号を制御ユニット30に出力するために設けられる。カード32には、ICチップ、磁気ストライプといった不揮発性記憶媒体(不図示)が設けられている。そして、その記憶媒体には、カード32毎にユニークなID(以下、カードIDと呼ぶことがある。)等が記憶されている。カードIDは、例えば、センターサーバ3上に保存されたプレイデータ23を呼び出すために利用される。なお、カードIDは、カード32にバーコード等の形態で記録されていてもよい。或いは、カード32に代えて、携帯電話等に実装されたICチップ等の記憶媒体にカードIDが記録されていてもよい。また、カード32には、事前に提供された遊戯価値の残高が記憶されていてもよい。そして、ゲームをプレイするための所定の対価は、例えば、カード32に記憶された残高を消費することにより、カード32を通じて徴収されてよい。
【0034】
記憶ユニット31は、制御ユニット30に接続されている。記憶ユニット31は、電源の供給がなくても記憶を保持可能なように、例えば、ハードディスク、フラッシュSSD(Solid State Drive)などにより構成されている。記憶ユニット31には、ゲームプログラム34が記憶されている。ゲームプログラム34は、ゲーム機GMが所定のゲームを提供するために必要なコンピュータプログラムである。また、記憶ユニット31には、ゲームプログラム34の実行に伴って参照され得る各種のデータも記録されている。このようなデータには、例えば、画像データ、効果音データ、シーケンスデータ、プレイデータ23、アイテムデータ24及び装備データ37等が含まれる。
【0035】
効果音データは、楽曲等、各種の音声を再生するためのデータである。画像データは、ゲームに必要な各種画像を表示するためのデータである。シーケンスデータは、適切な操作を実行すべき操作時期が記述されたデータである。シーケンスデータは、後述の音楽ゲームにおいて適切の操作を実行すべき操作時期を案内するために使用される。また、プレイデータ23及びアイテムデータ24は、ゲームを提供する際に、当該ゲームを実行するプレイヤに対応付けられた部分を含むように、少なくとも一部がセンターサーバ3から提供され、記憶ユニット31に記憶される。装備データ37の詳細は、プレイデータ23及びアイテムデータ24と同様に、後述する。
【0036】
次に、ゲーム機GMが提供する所定のゲームの一例について説明する。ゲーム機GMは、所定のゲームの一例として、メインゲームとしての音楽ゲームを提供する。音楽ゲームは、再生される楽曲に対応した適切な操作が評価されるタイプのゲームである。より具体的には、楽曲(音楽)の演奏の一部を担うように適切な操作を実行すべき時期が楽曲の演奏に合わせて案内され、その案内された時期と適切な操作が実際に実行された時期との間のずれ時間が評価されるタイプのゲームである。また、上述のマッチングサービスを利用してマッチングされた各ゲーム機GMのプレイヤ間で同一の楽曲を使用して評価結果が競われる場合もある。さらに、音楽ゲーム内には、ミッションが用意されている。ミッションの一例として、プレイヤが所定のキャラクタとしての敵キャラクタとバトルするサブゲームとしてのバトルゲームが採用されている。つまり、音楽ゲームの一部としてバトルゲームが提供される。バトルゲームは、音楽ゲームの評価結果に基づいて音楽ゲームと並行して進行する。以下、バトルゲームが実行されている場合の音楽ゲームを基礎ゲームと呼ぶことがある。つまり、音楽ゲーム内には、通常の音楽ゲームに相当する基礎ゲーム及び基礎ゲームの評価結果に基づいて進行するバトルゲームの2つのゲームが含まれている。そして、ミッションが実行されている場合には、これらが組み合わされたゲームが提供される。
【0037】
図4〜7を参照して、音楽ゲームについて更に説明する。
図4は、音楽ゲームのゲーム画面の一例を示す図である。また、
図4の例は、バトルゲームが実行されていない場合のゲーム画面を示している。
図4に示すように、ゲーム画面40は、4つのトラックTLを含んでいる。4つのトラックTLは、仮想3次元空間を演出するように、画面の奥側(上方)UPから手前側(下方)DPに向かって延びている。各トラックTLが延びる奥行方向TDは、時間軸方向として利用される。また、これら4つのトラックTLは、4つの大ボタンB1にそれぞれ対応する。
【0038】
4つのトラックTLの手前側DPには、基準ラインKLが配置される。基準ラインKLは、左右方向に4つのトラックTLを横断するように直線状に延びている。また、各トラックTLには、適宜な時期にオブジェクトOJが表示される。また、同様に、適宜な時期に大オブジェクトDJも表示される。大オブジェクトDJは、4つのトラックTLのうち左側2つ、或いは右側2つに跨るように配置される。オブジェクトOJ及び大オブジェクトDJは、トラックTLの奥側UPから手前側DPに向かって移動する。プレイヤには、オブジェクトOJ及び大オブジェクトDJの基準ラインKLへの到達に合わせて適切な操作の実行が要求される。具体的には、オブジェクトOJの基準ラインKLへの到達に合わせて、オブジェクトOJが配置されているトラックTLに対応する大ボタンB1を押す操作がプレイヤに要求される。また、大オブジェクトDJの基準ラインKLへの到達に合わせて、大オブジェクトDJが跨る2つのトラックTLに対応する大ボタンB1の下方に位置する小ボタンB2を押す操作がプレイヤに要求される。このプレイヤの操作時期と、オブジェクトOJ或いは大オブジェクトDJが基準ラインKLに到達した時期との間のずれが評価される。
【0039】
また、ゲーム画面40には、各トラックTLと交差するように延びる指示経路が表示される場合がある。指示経路は、オブジェクトOJと同様に、基準ラインKLに向かって移動する。
図5は、指示経路の表示を含むゲーム画面の一例を示す図である。
図5に示すように、ゲーム画面40Rには、2つの指示経路Rが含まれている。2つの指示経路Rは、互いに交差してXという文字を描くようにトラックTL上に配置されている。また、指示経路Rの基準ラインKLへの到達に合わせて、基準ラインKL上には、2つの指示経路Rのそれぞれに対応する2つのカーソルKGが表示される。カーソルKGは、ボリュームコントローラBCに対する回転操作に対応して、基準ラインKL上を左右に移動する。また、右側に表示されるカーソルKGが右側のボリュームコントローラBCに、左側に表示されるカーソルKGが左側のボリュームコントローラBCに、それぞれ対応する。つまり、指示経路Rは、各ボリュームコントローラBCへの操作指示として機能する。
【0040】
プレイヤには、各カーソルKGが各指示経路R上を移動するような操作が適切な操作として要求される。この要求が満たされると、得点の獲得、値がゼロになった場合にゲームが終了するプレイ基準値の加算等の特典が与えられる。一方、各カーソルKGが各指示経路Rの外にはみ出した場合には、ペナルティとして、例えば、プレイ基準値の減算、或いは獲得した得点の減算が実行される。また、特典の付与のみでペナルティがなくてもよい。なお、プレイ基準値は、所定の対価を消費することにより増加してもよいし、プレイ時間に応じて増加してもよい。また、例えば、カーソルKGが指示経路R上に位置した時間に応じて、プレイヤの操作が複数レベルに評価されてもよい。そして、評価されたレベルに応じて特典の価値が変化してもよい。
【0041】
一方、ミッションの実行がプレイヤによって選択された場合には、基礎ゲームに加え、バトルゲームが提供される。
図6は、バトルゲームが実行される場合のゲーム画面の一例を示す図である。
図6に示すように、バトルゲームが実行されているゲーム画面40Bは、敵キャラクタ表示欄51及び自己キャラクタ表示欄52を含んでいる。自己キャラクタ表示欄52には、バトルゲーム中でプレイヤが使用するプレイヤキャラクタを定義する情報が表示される。一方、敵キャラクタ表示欄51には、プレイヤのバトル相手に対応する敵キャラクタを定義する情報が表示される。
【0042】
図6の例では、敵キャラクタ表示欄51は、第1敵キャラクタ表示欄51A、第2敵キャラクタ表示欄51B及び第3敵キャラクタ表示欄51Cを含んでいる。敵キャラクタ表示欄51は、HP(ヒットポイント)情報、攻撃力情報、防御力情報、属性情報及び名称情報を含んでいる。例えば、第1敵キャラクタ表示欄51Aには、HP情報として“09750”が、攻撃力情報として“00750”が、防御力情報として“04000”が、属性情報として“炎”が、名称情報として“ENEMY1”が、それぞれ表示されている。そして、これらの情報によって第1敵キャラクタが定義されている。同様に、第2敵キャラクタ表示欄51B及び第3敵キャラクタ表示欄51Cの各情報により、第2敵キャラクタ及び第3敵キャラクタが定義されている。つまり、この場合、3体の敵キャラクタが存在しており、プレイヤキャラクタは、これらの3体の敵キャラクタとバトルを実行する。この場合、一例として、プレイヤキャラクタは、HPの値の低い順に一体ずつ各敵キャラクタとバトルする。なお、敵キャラクタの数はミッションの難易度に応じて適宜でよい。したがって、敵キャラクタの数は一体でもよい。ミッションの難易度は、敵キャラクタの強さにも依存する。敵キャラクタの強さは、例えば、HP、攻撃力、及び防御力の全ての値の合計値により決定されてもよい。
【0043】
自己キャラクタ表示欄52は、HP情報、攻撃力情報、防御力情報を含んでいる。これらの情報として、プレイヤキャラクタを構成するパーツ毎のHPの値の合計、攻撃力の値の合計、防御力の値の合計が使用される。つまり、プレイヤキャラクタは、複数のパーツによって構成される。また、バトルゲームには、プレイヤキャラクタの各パーツとして装備され得る各種のアイテムが用意されている。それらには、HP情報、攻撃力情報、防御力情報を有するアイテムが含まれる。一例として、プレイヤキャラクタを構成する各パーツへの各アイテム装備は、プレイヤによって設定される。各アイテムが各パーツに装備されることにより、各パーツのパラメータとして、各アイテムのHP情報等が割り当てられる。つまり、各アイテムは、各パーツに装備されることにより、各パーツのHP情報等を変化させる。結果として、各パーツのHP情報等の合計であるプレイヤキャラクタのHP情報、攻撃力情報、防御力情報が変化する。また、各部位に装備される各アイテムには、レベルが設定され、レベルに応じてHP情報、攻撃力情報、防御力情報が変化する。バトルゲーム中には、各アイテムのレベルを上げるための強化素材も用意されている。そして、各アイテムや強化素材は、例えば、バトルゲームのプレイを通じて付与される。具体的にはバトルゲームを通じて敵キャラクタを倒すことにより付与される。或いは、対価の消費を通じて付与されてもよい。HP情報、攻撃力情報、防御力情報が本発明のパラメータとして機能する。
【0044】
また、一例として、各パーツは、各ボリュームコントローラBC或いは各ボタンBといった操作部OPと対応関係が設定されている。そして、各ボリュームコントローラBC及び各ボタンBに各種アイテムが装備される。結果として、各ボリュームコントローラBC及び各ボタンBにHP情報、攻撃力情報、防御力情報が対応付けられている。例えば、HP情報として“100”を有するアイテムが右側のボリュームコントローラBCに装備された場合には、右側のボリュームコントローラBCに設定されたHP情報に“100”が追加され、プレイヤキャラクタが有するHPの値が“100”増加する。つまり、各アイテムが各パーツに装備されることにより、各アイテムと各パーツに対応するボタンB等との間に対応関係が設定され、その対応関係が設定されたボタンB等のHP情報等がアイテムの有するHP情報等によって変化する。したがって、各ボタンB等に装備されたアイテムが本発明の一部のアイテムとして機能する。
【0045】
また、各種アイテムは、属性情報を有していてもよい。これにより、各パーツに属性情報が付加される。属性情報の一例として、属性の種類に加えて、HP情報等と同様に数値が利用されてよい。そして、各パーツに装備されたアイテムの属性情報の合計値がプレイヤキャラクタの属性情報として使用されてよい。例えば、属性の種類“炎”、数値“20”という属性情報を有するアイテムが装備された場合には、プレイヤキャラクタには“炎”属性の“20”という数値が付加される。この情報は、例えば、同属性の敵キャラクタへの攻撃力或いは同属性の敵キャラクタの攻撃を防御する際の防御力に反映される。つまり、一例として、“炎”属性の“20”という数値を有するプレイヤキャラクタは、“炎”属性の敵キャラクタを攻撃する際に攻撃力が“20”増加する一方で、この敵キャラクタから攻撃を受ける際には防御力が“20”増加する。このような属性情報が各アイテムに付与されていてもよい。
【0046】
バトルゲームでは、基礎ゲームの評価結果を通じてプレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルが展開される。より具体的には、基礎ゲームにおいて適切な操作が適切な時期に実行された場合にはプレイヤキャラクタが敵キャラクタを攻撃する一方で、不適切な操作或いは適切な操作であってもその操作の時期が適切でない場合にはプレイヤキャラクタは敵キャラクタからの攻撃を受ける。また、プレイヤキャラクタの攻撃によって敵キャラクタのHPが減少する。減少する量は、プレイヤキャラクタの攻撃力と敵キャラクタの防御力との差が使用される。例えば、プレイヤキャラクタの攻撃力が“100”、敵キャラクタの防御力が“50”の場合には、HPの値が“50”減少する。これは、敵キャラクタがプレイヤキャラクタを攻撃する場合も同様である。
【0047】
図7は、基礎ゲームの評価結果とバトルゲームの進行との関連を説明するための説明図である。
図7に示すように、基礎ゲームでは、例えば、操作時期を基準にプレイヤの操作が3つのレベルに分類される。第1レベルE1は、操作時期を中心に操作時期の前後に設定される。第1レベルE1は、操作時期を含んでおり、最も操作時期に近い範囲である。第2レベルE2は、第1レベルE1の前後に設定される。したがって、第1レベルE1の次に操作時期に近い範囲である。第3レベルE3は、更に第2レベルの前後に設定される。したがって、3つのレベルの中では、最も操作時期から離れた範囲である。基礎ゲームでは、第1レベルE1、第2レベルE2、第3レベルE3の順に評価が高い。また、基礎ゲームでは、操作が実行されなかった場合も第3レベルに分類される。つまり、第3レベルE3は、ミス操作として扱われる。これは、不適切な操作が実行された場合も同様である。したがって、第1レベルE1及び第2レベルE2に属する時期が適切な時期として評価され、この時期に適切な操作が実行された場合には得点が付与される。一方で、第3レベルE3に属する時期は適切でない時期として評価され、たとえ適切な操作が実行されていても得点は付与されない。
【0048】
バトルゲームでは、上述の基礎ゲームの評価結果に応じた変化が付与され、ゲームが進行する。例えば、第1レベルE1及び第2レベルE2に属する時期に適切な操作が実行された場合には、プレイヤキャラクタの攻撃という変化がゲーム中に付与される。また、評価結果が第1レベルE1の場合と第2レベルE2の場合とで、攻撃の内容が異なる。具体的には、評価結果が第2レベルE2に対応する場合、通常攻撃が実行される。通常攻撃は、攻撃力等がそのまま使用される攻撃である。つまり、攻撃力が“100”(属性情報を含む)の場合は、そのままの“100”が使用される。これに対して、第1レベルE1に対応する場合には、強力攻撃が実行される。強力攻撃は、2割等、攻撃力が所定の割合で増加する攻撃である。したがって、例えば、通常の攻撃力が“100”(属性情報を含む)のプレイヤキャラクタが強力攻撃を実行する場合には、攻撃力は“120”として扱われる。一方、評価結果が第3レベルE3に対応する場合、プレイヤキャラクタの攻撃ではなく、敵キャラクタの攻撃が実行される。つまり、プレイヤキャラクタは、敵キャラクタから攻撃を受ける。基礎ゲームの評価結果とバトルゲームの進行とは、このように関連付けられる。
【0049】
なお、その他にもコンボ、スキル等、各種の攻撃オプションが用意されていてもよい。コンボとは、例えば、高評価が所定数以上連続することを意味する。例えば、第1レベルE1が所定数以上連続して実行された場合には、コンボが成立する。この場合、更に強力な攻撃が実行される等、特別な攻撃が実行されてよい。また、スキルは、一定時間攻撃力が増加される等、特別の状態を形成するオプションを意味する。スキルは、例えば、コンボの成立によって使用する権利が付与されてもよい。また、スキルは、プレイヤの所定の操作によって使用されてよい。
【0050】
図8は、バトルゲームの流れを説明するための説明図である。
図8に示すように、バトルゲームは、基礎ゲームに含まれるミッションとして、ミッションの開始に伴って提供される。一例として、ミッションは、プレイヤの希望に応じて提供される。また、ミッションは、追加的に所定の対価を消費することにより、提供される。或いは、プレイ基準値が用意されている場合には、プレイ基準値を所定量消費することにより提供されてもよい。また、ミッションの難易度に応じて、例えば、難易度が高いほど消費量が増えるように、対価或いはプレイ基準値の消費量が変化してもよい。なお、プレイ基準値は、各アイテムのレベルアップ時等、プレイヤキャラクタのレベルアップに伴って所定量回復してもよい。また、ミッション開始に伴って、プレイ基準値が所定量回復するように特典が付与されてもよい。
【0051】
ミッション開始後、ミッション選択が実行される。ミッション選択では、今回実行するミッションの難易度が選択される。また、ミッション選択には、各パーツの装備の設定等、プレイヤキャラクタのカスタマイズが含まれていてよい。さらに、プレイ基準値が利用されている場合には、ミッション選択において、プレイ基準値の回復が実行されてもよい。プレイ基準値の回復は、例えば、対価の消費により実現される。また、プレイ基準値を回復させるアイテムが存在している場合には、そのアイテムの使用により実現されてもよい。
【0052】
ミッション選択後、マッチングが実行される。マッチングは、バトルゲームで使用する楽曲と同じ楽曲のプレイを希望している他のゲーム機GMのプレイヤとマッチングされる。なお、マッチングは省略されてもよい。つまり、単独でバトルゲームが実行されてもよい。また、マッチングが実行される場合には、マッチングに伴う特典が付与されてもよい。このような特典として、例えば、マッチングの人数に応じて攻撃力が増加するという特典等、マッチングの人数に応じてバトルゲームの進行が有利になる特典が採用されてもよい。この場合、マッチングを利用してミッションの難易度を下げることができる。つまり、単独では攻略が難しいミッションを攻略することができるという特典をマッチングに付与することができる。
【0053】
マッチング後(或いは、ミッション選択後)、バトルゲームが開始される。バトルゲームは、基礎ゲームの評価結果に応じて進行する。一例として、一つのミッションは、使用する楽曲及び対戦する敵キャラクタの異なる所定数のステージを含んでいる。また、所定数として、例えば、3つのステージが採用される。つまり、一つのミッションとして、3種類の楽曲及び敵キャラクタを利用したバトルゲームが提供される。各ステージは、所定のクリア条件を満たした場合に順次提供される。所定のクリア条件は、例えば、基礎ゲームをクリアし、かつバトルゲームをクリアした場合に満たされる。つまり、一例として、基礎ゲーム及びバトルゲームの両方がクリアされた場合に次のステージに進む。基礎ゲームは、例えば、所定数以上の得点を獲得した場合にクリアされる。一方、バトルゲームは、例えば、敵キャラクタを倒すことを意味する勝利条件を満たした場合にクリアされる。勝利条件は、例えば、敵キャラクタのHPをゼロにした場合に満たされる。一方、例えば、プレイヤキャラクタのHPがゼロになった場合には敗北条件が満たされる。つまり、敗北条件が満たされた場合は、プレイヤキャラクタが敵キャラクタに倒され、負けることを意味する。なお、敗北条件は、例えば、その他にもプレイ基準値がゼロになった場合に満たされてもよい。
【0054】
バトルゲームは、途中終了する場合がある。一例として、バトルゲームにおいて敗北条件が満たされた場合に、バトルゲームは途中で終了する。或いは、各ステージにおいて、例えば、バトルゲームをクリアできても基礎ゲームをクリアできなかった場合等、所定のクリア条件を満たさなかった場合、ステージが残っていても途中でバトルゲームは終了する。音楽ゲームには、このような場合に音楽ゲームをミッションの途中、つまり途中のステージやバトルゲームの途中等から再開させるためにコンティニュー機能が設けられている。そして、コンティニュー機能の使用に伴って、楽曲の途中から、或いは楽曲の開始からバトルゲームが再開される。コンティニュー機能の使用には、例えば、対価の消費が要求される。なお、バトルゲームを通じて付与されるアイテムは、ミッションをクリアするまでプレイキャラクタに提供されなくてもよい。つまり、最後のステージにおいて所定のクリア条件が満たされるまで提供されなくてもよい。この場合、3つのステージの途中或いは各ステージの途中で仮にアイテムが付与されたとしても、それらのアイテムはミッションがクリアされるまでプレイヤキャラクタに提供されない。つまり、この場合、仮に各ステージにおいてアイテムが付与されたとしても、最後のステージをクリアしない限り、最終的に取得できず、使用できない(使用可能な状態ではない)。このような場合、コンティニュー機能の使用、つまり対価の消費を促すことができる。
【0055】
バトルゲームの結果は、1曲毎に提供される。そして、3曲目に到るまで上記の流れが繰り返し実行される。一方、3曲目が終了した場合、或いは途中でバトルゲームが終了した場合には、ミッションに対する結果が提供される。ミッションをクリアした場合には、上述のアイテムの提供に加え、例えば、ミッションクリアを示すメダル等が付与されてもよい。メダルは、例えば、選択可能なミッションの難易度の判別に使用される。例えば、多くのメダルを持っている場合には高い難易度のミッションが選択可能になってもよい。或いは、メダル数に応じてプレイヤキャラクタのステータスが変化してもよい。また、ステータスの変化の具体例として、HP情報等が変化してもよい。このようなHP情報等のパラメータを使用して進行するバトルゲームが音楽ゲーム内のミッションとして提供される。
【0056】
次に、プレイデータ23、アイテムデータ24及び装備データ37の詳細について説明する。プレイデータ23は、各プレイヤを識別可能な情報を基準に各プレイヤの過去の実績等が記述されたデータである。プレイデータ23は、例えば、前回までのプレイ結果(過去の実績)を次回以降に引き継ぐため、或いは各プレイヤに固有の設定内容を引き継ぐために使用される。
図9は、プレイデータ23の内容の一例を示す図である。
図9に示すように、プレイデータ23は、例えば、カードID、プレイ実績データ及びキャラクタデータを含んでいる。プレイデータ23は、これらの情報が互いに関連付けられるように記述されている。
【0057】
カードIDは、上述のように各カードを識別するための情報である。プレイ実績データは、過去の実績或いは設定内容を示すデータである。プレイ実績データは、例えば、店舗ID、ゲーム結果及びアイテムの情報を含んでいる。店舗IDは、各店舗4を特定するための情報である。過去にプレイした店舗4の店舗IDがプレイ実績データとして記述される。また、店舗IDは、例えば、上述のID管理データ22によって管理される。ゲーム結果は、過去のゲーム結果(例えば、得点等)を示す情報である。アイテムは、過去のプレイ結果としてプレイヤが取得したアイテムを示す情報である。プレイ実績データに含まれるアイテムが各パーツへの装備候補として使用される。つまり、プレイ実績データのアイテムは、装備可能なアイテムの情報として機能する。一方、キャラクタデータは、過去の実績に基づいて定義されるプレイヤキャラクタを示すデータである。キャラクタデータは、例えば、パーツ、レベル、HP情報、攻撃力情報、防御力情報等の情報を含んでいる。これらは、プレイヤのプレイヤキャラクタを定義する情報として機能する。つまり、パーツはプレイヤキャラクタを構成する各パーツに、レベルはそれらのパーツに装備されるアイテムのレベルに、HP情報はそれらのパーツのHP情報(アイテム装備前)等に、それぞれ対応する。
【0058】
一方、アイテムデータ24は、各種アイテムを定義するためのデータである。
図10は、アイテムデータ24の内容の一例を示す図である。
図10に示すように、アイテムデータ24は、名称、レベル、HP情報、攻撃力情報、防御力情報、属性情報、コスト、回復力の情報を含んでいる。アイテムデータ24は、これらの情報が互いに関連付けられるように記述されている。
【0059】
名称は、アイテムの名称を示す情報である。また、名称は、各アイテムを識別するために使用されてもよい。レベルは、アイテムのレベルを示す情報である。アイテムデータ24は、レベルの情報に基づいて、各アイテムをレベル毎に定義している。したがって、同じアイテム(同一名称のアイテム)であってもレベルが異なる場合には、互いに別のレコードとしてアイテムデータ24に記述されている。HP情報、攻撃力情報、防御力情報及び属性情報は、装備された場合に付加されるHP情報、攻撃力情報、防御力情報及び属性情報を示す情報である。コストは、装備する場合に必要なコストを示す情報である。コストとして、例えば、対価或いはプレイ基準値の量を示す情報が記述される。回復力は、プレイ基準値が使用される場合に、プレイ基準値を回復させる能力を示す情報である。一例として、これらによって、各アイテムは定義される。
【0060】
装備データ37は、プレイヤキャラクタを定義する各情報及び装備を特定するためのデータである。装備データ37は、各パーツに装備されたアイテム及び装備後の各パーツのHP情報等を管理するために使用される。また、装備データ37によって、装備後のプレイヤキャラクタが定義される。つまり、装備データ37によって装備後のプレイヤキャラクタが有するHP情報等が定義される。
【0061】
図11は、装備データ37の内容の一例を示す図である。
図11に示すように、装備データ37は、パーツ、アイテム、レベル、攻撃力、HP、回復力、コスト及び属性の情報を含んでいる。これらは、プレイデータ23或いはアイテムデータ24に含まれる情報と同じ情報である。具体的には、装備データ37は、まずパーツ毎に装備されたアイテムが記述される。そして、そのアイテムによって付加されるHP情報等のアイテムの情報及びプレイデータ23によって定義される各パーツのHP情報等の情報の合計がパーツ毎に記述されている。
【0062】
図11の例では、“右ボリュームコントローラ”に対応する“パーツ”に“アイテムA”が装備されている。また、“右ボリュームコントローラ”に対応する“パーツ”に装備されるアイテムの“レベル”は“12”である。結果として、“右ボリュームコントローラ”は、“攻撃力”が“100”、“防御力”が“100”、“HP”が“3000”、“回復力”が“20”、“コスト”が“5”、“属性”が“光50”、という情報を有している。そして、これらの各“パーツ”の情報の合計によって装備後のプレイヤキャラクタが定義される。即ち、
図11の例では、攻撃力情報として“攻撃力”の合計である1320を、防御力情報として“防御力”の合計である540を、HP情報として“HP”の合計である16500を、回復力の情報として“回復力”の合計である260を、コストの情報として“コスト”の合計である72を、それぞれ有する装備後のプレイヤキャラクタが定義されている。また、この装備後のプレイヤキャラクタは、属性情報として水属性40、闇属性20、光属性20の情報も有している。このように装備後のプレイヤキャラクタは、定義される。
【0063】
次に、攻防処理ルーチンについて説明する。攻防処理ルーチンは、基礎ゲームの評価結果に基づいてバトルゲームを進行させるために実行される。
図12は、攻防処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。
図12のルーチンは、例えば、制御ユニット30によって実行される。また、
図9のルーチンは、例えば、バトルゲーム開始後、バトルゲーム中において基礎ゲームで評価が実行される毎に実行される。なお、制御ユニット30は、その他にも音楽ゲーム(バトルゲーム含む)を提供するために必要な各種の周知な処理等を実行するが、それらの詳細な説明は省略する。
【0064】
図12のルーチンを開始すると、まずステップS11において、制御ユニット30は、基礎ゲームの評価結果を取得する。続くステップS12において、制御ユニット30は、ステップS11で取得した評価結果に基づいて、攻撃の種類を判別する。この判別は、例えば、次のようにして実行される。制御ユニット30は、ステップS11で取得した評価結果に基づいて、まず基礎ゲームの評価が属するレベルを判別する。具体的には、第1レベルE1〜第3レベルE3のうちいずれのレベルに属するか判別する。そして、属するレベルに基づいて、攻撃の種類を判別する。具体的には、攻撃の種類が“強力攻撃”、“通常攻撃”、“攻撃を受ける”のいずれに該当するか判別する。一例として、制御ユニット30は、ステップS12において、このようにして攻撃の種類を判別する。
【0065】
続くステップS13において、制御ユニット30は、ステップS12の判別結果に基づいて、バトルゲーム中に攻撃の種類に応じた変化を付与する。具体的には、制御ユニット30は、例えば、攻撃の種類が“強力攻撃”の場合には増加された攻撃力に基づくプレイヤキャラクタの攻撃という変化を付与する。同様に、例えば、攻撃の種類が“通常攻撃”の場合には、通常の攻撃力に基づくプレイヤキャラクタの攻撃という変化を付与する。一方、攻撃の種類が“攻撃を受ける”の場合には、制御ユニット30は、プレイヤキャラクタが攻撃を受ける、つまり敵キャラクタがプレイヤキャラクタを攻撃するという変化を付与する。制御ユニット30は、一例として、ステップS12において、このような変化を付与する。そして、ステップS12の処理を終えると、制御ユニット30は、今回のルーチンを終了する。これにより、基礎ゲームの評価結果に基づいて攻撃或いは防御が実行されるバトルゲームが進行する。
【0066】
以上に説明したように、この形態によれば、音楽ゲーム内にミッションが設けられ、ミッション内では基礎ゲームの評価結果を利用したバトルゲームが提供される。つまり、ミッションが実行されている場合には、基礎ゲームの評価結果を利用して、音楽ゲーム及びバトルゲームを並行して進行させることができる。これにより、音楽ゲームにバトルゲームの興趣性を付加することができる。したがって、音楽ゲームに多様な興趣性を与えることができるので、プレイヤの飽きを抑制することができる。また、音楽ゲーム及びバトルゲームの同時進行に伴う相乗効果により、音楽ゲーム全体の興趣性を向上させることができる。
【0067】
また、バトルゲーム内には、HP情報等、ゲームの進行に関連するパラメータを変化させる各種アイテムが用意されている。そして、各種アイテムは、プレイヤの選択によって装備される。結果として、プレイヤの選択に応じてプレイヤキャラクタの強さが多様に変化する。これにより、バトルゲームの多様性を向上させることができる。さらに、各アイテムは、パーツ毎、つまりボタンB等の操作部OP毎に装備される。したがって、バトルゲームの多様性をより向上させることができる。
【0068】
以上の形態において、制御ユニット30が、
図12のルーチンを実行することにより本発明のサブゲーム提供手段として機能する。
【0069】
本発明は上述の形態に限定されず、適宜の形態にて実施することができる。上述の形態では、音楽ゲームにおいて操作部OPに対する操作が適切な操作として採用されている。しかし、音楽ゲームは、このような形態に限定されない。例えば、カメラ等を通じてプレイヤの適切な動作等が取得され、適切な動作の時期が評価されてもよい。つまり、音楽ゲームでは、各種のプレイ行為の実行時期が評価されてよい。また、上述の形態では、メインゲームとして音楽ゲームが提供されている。しかし、メインゲームは、このような音楽ゲームに限定されない。例えば、プレイ行為の実行時期が評価される限りにおいて、所定の位置に旗を揚げる旗揚げゲームや所定のダンスを実行するダンスゲーム等の各種のゲームがメインゲームとして採用されてもよい。また、上述の形態では、アイテムは、装備等、使用によりパラメータを変化させている。しかし、アイテムは、このような形態に限定されない。例えば、アイテムは、使用(装備)しなくても所有しているだけでパラメータを変化させるように構成されていてもよい。
【0070】
上述の形態では、サブゲームとしてバトルゲームが提供されている。しかし、サブゲームは、このようなバトルゲームに限定されない。メインゲームの評価結果を利用して進行する限り、例えば、サブゲームとして、パズルゲーム、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲーム等の各種のゲームが提供されてもよい。
【0071】
上述の形態では、ゲーム機GMは、業務用のゲーム機として構成されている。しかし、ゲーム機GMは、このような形態に限定されない。例えば、ゲーム機GMとして、家庭用の据置型ゲーム機、携帯型のゲーム機等、適宜の形態のゲーム機が採用されてよい。さらに、上述の形態では、制御ユニット30及び記憶ユニット31がゲーム機GMに設けられている。しかし、本発明のゲーム機は、このような形態に限定されない。例えば、クラウドコンピューティングを利用してネットワーク上に論理的に制御ユニット30及び記憶ユニット31が設けられてもよい。つまり、ゲーム機GMは、ネットワークを通じて制御ユニット30の処理結果を表示して提供する端末として構成されていてもよい。また、ゲーム機GMのみによってゲームシステム1が構成されてもよい。