特許第5997704号(P5997704)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5997704
(24)【登録日】2016年9月2日
(45)【発行日】2016年9月28日
(54)【発明の名称】キャスト天井タイル
(51)【国際特許分類】
   E04F 13/16 20060101AFI20160915BHJP
   E04B 9/04 20060101ALI20160915BHJP
【FI】
   E04F13/16 A
   E04B5/54 A
【請求項の数】3
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2013-546198(P2013-546198)
(86)(22)【出願日】2011年12月9日
(65)【公表番号】特表2014-503722(P2014-503722A)
(43)【公表日】2014年2月13日
(86)【国際出願番号】US2011064124
(87)【国際公開番号】WO2012087610
(87)【国際公開日】20120628
【審査請求日】2014年11月25日
(31)【優先権主張番号】12/975,574
(32)【優先日】2010年12月22日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512127109
【氏名又は名称】ユーエスジー・インテリアズ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チン・クレア・ユー
(72)【発明者】
【氏名】バンギ・カオ
(72)【発明者】
【氏名】グレゴリー・オー・パーム
【審査官】 五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭59−100800(JP,A)
【文献】 特開平02−296951(JP,A)
【文献】 特公昭46−014342(JP,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0209071(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 13/00−13/30
E04B 9/00− 9/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デンプンを含む粘性ゲルを用いたキャストにより形成される天井タイルであって、
30〜70%の鉱物綿、10〜40%の膨張ガラスビーズ、8〜20%のデンプン、0〜15%のスタッコ、および0〜1%のホウ酸を含有する混合物を含み、
0.29〜0.34g/cm(18〜21lbs./ft)の密度を有し、
鉱物繊維/デンプンベースのキャスト天井タイル製剤に、0.18〜0.40g/cm(11〜25lbs./ft)の範囲のバルク密度でクローズドセル構造を有する膨張ガラスビーズを組み込んだことを特徴とするキャストタイプの天井タイル。
【請求項2】
デンプンを含む粘性ゲルを用いたキャストにより形成される天井タイルであって、
50〜55%の鉱物綿、20〜25%の膨張ガラスビーズ、13〜15%のデンプン、10〜12%のスタッコ、および0〜1%のホウ酸を含有する混合物を含み、
0.29〜0.34g/cm(18〜21lbs./ft)の密度を有し、
鉱物繊維/デンプンベースのキャスト天井タイル製剤に、0.18〜0.40g/cm(11〜25lbs./ft)の範囲のバルク密度でクローズドセル構造を有する膨張ガラスビーズを組み込んだことを特徴とするキャストタイプの天井タイル。
【請求項3】
前記膨張ガラスビーズが、mmの粒径、および0.23g/cm(14lbs./ftのバルク密度を有することを特徴とする請求項2に記載のキャストタイプの天井タイル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築構造のための材料、および特に、天井タイル組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
建築材料および製品の製造の環境影響についての意識が高まってきている。環境への悪影響を減少させ、持続可能性を確立する1つの可能性のある方法は、材料をリサイクルすることによる。このようなリサイクルされる材料は時々、消費者による使用後(post consumer)のリサイクル材料および工業化後(post industrial)のリサイクル材料として大きく分類される。消費者による使用後のリサイクル材料は特に、LEEDのような組織により促進されている。
【0003】
つり天井に使用される天井タイルは、音吸収能、比較的低い密度、耐火性、およびたわみ耐性を含む特定の性能特性を有するべきである。これらの基準を満たすこと以外に、使用される原料は、生成することが比較的安価で、処理しやすい必要がある。これらの特性は、複合材料と同等で得ることが困難になり得る。さらに、他の実施可能な材料と適合性があり、望ましくない特性を導入しない、これらの所望の特性のうちの1つ以上の要因となり得る利用可能なリサイクルされる材料の範囲は比較的限定される。所望の特性を達成するが、また、既存の製造設備およびプロセスと適合性がある、多くのリサイクルされる含有物の製剤を見出すことは重要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、消費者による使用後のリサイクルされるガラスから製造された膨張ガラスビーズが、高性能のキャストタイプの天井タイルのための製剤に首尾良く使用され得るという発見に関する。このようなガラスビーズはこの適用において有益である多くの特徴を示す。
【0005】
より具体的には、このような膨張ガラスビーズは、鉱物繊維およびデンプンベースのキャスト天井タイルにおける充填剤としての使用に十分に適していることが見出された。不活性および色の明るさに加えて、対象のガラスビーズは、それ自体、現代の製造プロセスに役立つ。それらのビーズは、キャストタイプの天井タイル製造に一般に使用される材料およびプロセスと適合性があることが見出された。膨張ガラスビーズは、それらが天井タイルの密度を有害に増加させず、それらの製品の密度を実際に減少させることができるのに十分低い密度を有する。同時に、対象のガラスビーズは、それらおよび他の構成物質が、最終的にタイルにキャストされるパルプを生成するために機械的に混合される場合に発生する圧縮および剪断力に耐えるのに十分に頑丈である。驚くべきことに、作業可能な膨張ガラスビーズを一貫して含むパルプの含水量は、通常必要とされるものから減少され得ることが発見された。この減少した含水量は、キャストパルプを硬質タイルに乾燥させるのに必要とされるエネルギーを減少させ、速いライン速度により高生産を達成できる。
【0006】
膨張ガラスビーズは、それらを天井タイルに組み込むのに適したさらなる物理的性質を有する。そのビーズは明るい色なので、それらは、タイルの仕上がりまたは外観側に使用される多くの量の下塗りまたは上塗りを必要としない。さらに、そのビーズは、あらゆる可燃性またはモールドの危険性をタイルに付加しないように不活性である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明のキャスト天井タイルは、主要成分として繊維、好ましくは鉱物綿、および好ましくはトウモロコシ由来のデンプン結合剤を含む。これらの成分の両方は以前から天井タイル組成物に使用されてきた。スタッコ、すなわち、硫酸カルシウム半水和物、または石膏が、必要に応じて、補助的充填剤として使用されてもよく、必要に応じて、少量のホウ酸が耐火性を与えるために使用されてもよい。
【0008】
本発明によれば、好ましくは消費者による使用後のリサイクルされるガラスから作製された膨張ガラスビーズは、上述の主成分および選択される任意の成分と共に充填剤として利用される。従来の製剤と比較して、本発明の膨張ガラスビーズは、典型的に重量ベースで、鉱物繊維と置き換えられ得る。
【0009】
適切な種類の膨張ガラスビーズは、Poraver North America Ltd.,Ontario,Canadaから入手可能である。これらの膨張ガラスビーズは、特に約11〜約25lbs./ftの範囲のバルク密度でクローズドセル構造を有する。セル構造はビーズの内部容積から少なくとも部分的に水を排除するように十分に閉じられる。この水排除能は、例えば、鉱物綿団塊より単位体積ベースで実質的に大きい。
【0010】
鉱物繊維/デンプンベースのキャスト天井タイル製剤への膨張ガラスビーズの組み込みは、キャストタイルを首尾良く製造するのに必要な水の量を減少させることが見出された。最初に、デンプンおよび他の添加剤が、適度な粘性ゲルを生成するために温水と混合される。元のゲルより非常に高い粘性のキャスト可能なパルプを生成するために機械的に混合される鉱物面およびガラスビーズがゲルに導入される。鉱物繊維が水性ゲルに導入される場合、それは高密度のタイルを生成するようにゲルを吸収する。鉱物綿含有量を減少させる、膨張ガラスビーズの製剤への導入により、成分を混合し、湿潤するのに必要とされる水の量が減少する。この水の減少または減少した水の負荷により、必要なプロセス水の容積ならびにゲルおよび得られるパルプに使用される水を蒸発させるのに必要な熱エネルギーの量が減少する。高い粘性状態において、パルプは、典型的に紙または箔で裏打ちされた金属トレイ上でキャストされる。そのトレイは乾燥オーブン内に運ばれ、そこで、パルプ内の湿気が蒸発され、硬質タイルを形成するために固体を残す。
【0011】
膨張ガラスビーズの好適なビーズサイズは約1から2mmの間である。パルプ内で十分に混合されるこのサイズのビーズは、仕上げ面において目立たず、過度な脆弱性を有さず、タイルを切断できるように十分に小さい。さらに、好ましいサイズの膨張ガラスビーズは約14lbs./ftのバルク密度を有する。この低い密度は、キャスト鉱物繊維/デンプンベースのタイルの密度を減少させるのに効果的であり得る。例えば、本発明を実施するタイルは約18〜約21lbs./ftの密度を有し得るのに対して、従来技術のタイルは約20〜約24lbs./ftの密度を有し得る。
【0012】
消費者による使用後のリサイクルされる膨張ガラスビーズは、色が明るく、一貫性があり、それ故、白い、高反射率の仕上げを得るようにタイルに適用されるさらなる量の上塗りまたは塗装を必要としない。
【0013】
キャスト鉱物繊維/デンプン結合剤天井タイルのための構成物質の好適な製剤範囲を以下の表に与える:
鉱物綿 − 30〜70%
ガラスビーズ − 10〜40%
デンプン結合剤 − 8〜20%
スタッコ − 0〜15%
ホウ酸 − 0〜1%
【0014】
鉱物繊維/デンプン結合剤キャスト天井タイルのための構成物質のより好適な製剤範囲を以下のより特定の範囲で与える:
鉱物綿 − 50〜55%
ガラスビーズ − 20〜25%
デンプン結合剤 − 13〜15%
スタッコ − 10〜12%
ホウ酸 − 0〜1%
【0015】
本発明に従って製造されたタイルは、約3/4’’から7/8’’の間の厚さを有し得る。
【0016】
本開示は、例示であり、その種々の変更が、本開示に含まれる教示の適正な範囲から逸脱せずに詳細を付加すること、修飾すること、または排除することによりなされ得ることは明白である。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲がそのように限定することを必要とする範囲を除いて、本開示の特定の詳細に限定されない。