【文献】
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【文献】
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(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数のステージを有し、各ステージについて1以上のミッションをクリアすることによりゲームを進行させるコンピュータにおいて実行されるゲームプログラムであって、前記コンピュータ上で実行されたとき、
前記ミッションをクリアする前にサブミッションを発生させるサブミッション発生処理ステップと、
前記サブミッション発生処理ステップによって発生されたサブミッションの達成を判定するサブミッション達成判定ステップと、
カットイン判定処理ステップと、
前記カットイン判定処理ステップによるカットイン判定結果に応じて昇格可能な複数の段階を有する前兆示唆コードの昇格判定処理ステップと、
前記サブミッション発生処理ステップによって前記サブミッションが発生した場合、前記サブミッション達成判定ステップによって、前記前兆示唆コードに対応する達成確率に基づいて前記サブミッションの達成を判定するステップと、
前記サブミッションの達成が判定された場合には、所定時間の特別モードによるゲーム進行処理を行うステップと、
を実行することを特徴とするゲームプログラム。
ネットワークを介して接続された1以上のサーバと、1以上の端末装置とからなるネットワークシステム上で実施されるゲーム処理方法であって、前記ゲーム処理方法は、複数のステージを有し、各ステージについて1以上のミッションをクリアすることによりゲームを進行させるものであり、
前記ミッションをクリアする前にサブミッションを発生させるサブミッション発生処理ステップと、前記サブミッション発生処理ステップによって発生されたサブミッションの達成を判定するサブミッション達成判定ステップとを備え、
前記サブミッション発生処理ステップは、
カットイン判定処理ステップを含み、
前記カットイン判定処理ステップによるカットイン判定結果に応じて昇格可能な複数の段階を有する前兆示唆コードの昇格判定処理ステップを含み、
前記サブミッション発生処理ステップによって前記サブミッションが発生した場合、前記サブミッション達成判定ステップによって、前記前兆示唆コードに対応する達成確率に基づいて前記サブミッションの達成を判定し、
前記サブミッションの達成が判定された場合には、所定時間の特別モードによるゲーム進行処理を行う、
ことを特徴とするゲーム処理方法。
複数のステージを有し、各ステージについて1以上のミッションをクリアすることによりゲームを進行させる、ネットワークを介して接続された1以上のサーバと、1以上の端末装置とからなるネットワークシステム上で実行されるゲームプログラムであって、前記ネットワークシステム上で実行されたとき、
前記ミッションをクリアする前にサブミッションを発生させるサブミッション発生処理ステップと、
前記サブミッション発生処理ステップによって発生されたサブミッションの達成を判定するサブミッション達成判定ステップと、
カットイン判定処理ステップと、
前記カットイン判定処理ステップによるカットイン判定結果に応じて昇格可能な複数の段階を有する前兆示唆コードの昇格判定処理ステップと、
前記サブミッション発生処理ステップによって前記サブミッションが発生した場合、前記サブミッション達成判定ステップによって、前記前兆示唆コードに対応する達成確率に基づいて前記サブミッションの達成を判定するステップと、
前記サブミッションの達成が判定された場合には、所定時間の特別モードによるゲーム進行処理を行うステップと、
を実行することを特徴とするゲームプログラム。
【背景技術】
【0002】
近年、多くのユーザに利用されるに至ったソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)では、様々なゲームアプリケーションが提供されている。コメントやトラックバック機能を備えたブログやコミュニケーションを目的とした電子掲示板等は、サービス開始時から広く利用されてきた。
【0003】
また、SNS上でゲームも提供されるようになった。これらのゲームは、ソーシャル・ネットワーキング・サービス上で提供されるオンラインゲームという意味で、ソーシャルネットワークゲーム、或いは、ソーシャルゲームとも呼ばれる。
SNSのアカウントを取得すれば、パソコン(PC)や携帯端末装置(PDAの他、携帯電話を含む)から、一般にウェブブラウザを介してソーシャルゲームに参加することができる。多くのソーシャルゲームは無料でゲームを開始することができるが、一定の段階或いは一定のレベル以上のゲームを楽しもうとする場合には、強力なアイテムやゲーム内通貨(ポイント)の入手と引き換えに課金されることがある。
【0004】
ゲームの種類には、仲間(他のプレーヤー)と協力したり競争したりしながら宝(価値の高いアイテム)を探すもの、釣りをモチーフにしたもの、ペットを育成するもの、ストーリーに沿って戦闘を繰り広げながら与えられたミッションを達成するものなどがあり、多彩である。
【0005】
また、ゲーム進行のツールとして「カード」を使用するカードデッキ型ソーシャルゲーム或いはソーシャルカードゲームと呼ばれるものがあり、ネットの世界の見ず知らずのプレーヤーとカードの交換をしたり、複数のプレーヤーが協力しあい、互いに所有するカードを合わせて強大な敵に立ち向かったりできるというゲーム構成によって、世代を超えて広くネットユーザの好評を博している。
【0006】
特に、カードデッキ型ソーシャルゲームと呼ばれるものの中には、そのゲームを特徴付ける進行型のストーリー(例えば、冒険もの、戦国もの等)が設定され、全ストーリー中に、複数の段階に応じて用意されたステージと、そのステージをクリアする目的となる「クエスト」が設定されているものがある。ここでいう、ステージは、単に「ミッション」と呼ばれることもある。
このようなカードデッキ型ソーシャルゲームでは、ゲームに登場させる選択可能な複数のキャラクタがカード(プレーヤーキャラクタカード)として用意され、ゲーム進行時、プレーヤーはその中から、通常、3〜5枚を選択し(6枚以上のデッキ構成とするものもある)、キャラクタのパーティとなるカードデッキを構成してゲームを進行させる。
【0007】
通常、プレーヤーキャラクタカードには、ゲームの進行に応じて向上していく経験値やゲーム継続可能の指標となる体力などがパラメータ値として備わっている。また、ゲームの進行中に、敵に対する攻撃力を増大させる武器アイテムや敵からの攻撃を軽減させる防具アイテム、更には体力回復のためのアイテムやゲーム内通貨を入手可能な構成としているものもある。
【0008】
武器や防具等のアイテムは、ゲーム内通貨を介して売買することができ、或いは、ゲームに参加している他のプレーヤーのアイテムと交換できるように構成されているものが一般的である。(アイテムの交換、売買等について、特許文献1、2)
【0009】
また、プレーヤー同士は、ネットワークゲームシステム上のコミュニティ手段を介して情報交換が行えるほか、1プレーヤーから他の複数のプレーヤーに対しメッセージを送信することもできる。更に、ネットワークゲームシステムの管理者から全て又は一部のプレーヤーに対してイベント等の告知を行うこともできる。
【0010】
また、ストーリー進行型ゲーム等では、複数段階用意されたステージ(或いは、ミッション)を、クリアしていくと、プレーヤーのレベルが向上するのが一般的である。そして、プレーヤーのレベルの向上は、ゲームの進行に伴って困難になっていく課題(クエスト)の達成に貢献する。
【0011】
特許文献3及び4には、こうしたステージやミッションの設定に関し、より多くの層のプレーヤーが楽しめるための技術が開示されている。
【0012】
例えば、特許文献3は、ゲームの操作の仕様を変えることなく、技能レベルの高低に応じたハンディキャップを設定できるゲームを提案している。具体的には、(A)ゲームに対する技能レベルをゲーム開始時にプレーヤー毎に初期設定する段階と、(B)次に行うゲームステージを決定する段階と、(C)前記Bの段階で決定されたゲームステージにおいてゲームクリアの条件となるノルマを各プレーヤーの技能レベルに応じて設定する段階と、(D)各プレーヤーに設定されたノルマに基づいて、前記ゲームステージを各プレーヤーにプレイさせる段階と、(E)前記ゲームステージにおける各プレーヤーのゲーム結果に基づいて、各プレーヤーの技能レベルを更新する段階と、(F)前記B〜Eの段階を循環する段階と、を含むゲーム処理方法が開示されている。
【0013】
また、特許文献4では、複数のゲーム装置が無線LANによって結合されたゲームシステムにおいて、各プレーヤーの制御するキャラクタ間の友好度を評価するシステムを導入し、ステージ達成のためのモチベーション向上を図っている。
【0014】
すなわち、特許文献4には、複数のゲーム装置が無線LANによって相互に通信可能に接続されたゲームシステムにおいて、各プレーヤーが各ゲーム装置を操作してゲーム空間上のハンターを動作させ、共同で共通の目的(例えば、モンスター討伐というクエスト)を達成すると、その目的達成に対して、他のハンターのギルドカードを有していることを条件に、当該他のハンターに対する友好度ポイントQP(i)が付与されるという技術が開示されている。この友好度ポイントQP(i)は他のハンター毎に積算されるとともに、累積値として積算され、ハンター毎の友好度ポイントの積算値ΣQP(i)が所定の積算閾値SQPに達したり、友好度ポイントの累積値SUMQPが所定の累積閾値TQPに達したりすると、各ハンターには特定のアイテムが付与されるというものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、ステージ(或いはミッション)そのものの達成感をより向上させて、より多くのプレーヤー(ユーザ)が楽しめるようにするための工夫には、まだまだ改善の余地がある。例えば、特許文献3に開示された技術は、技能レベルの高低に応じたハンディキャップを設定可能にすることで、確かに、技能レベルの低いプレーヤーに対してもゲーム内のステージ(ミッション)の達成感をある程度提供することはできる。しかし、そもそもハンディキャップを与えられたことを前提としてゲームを開始してもゲーム進行に伴って得られる高揚感には限界があると思われる。
【0017】
また、特許文献4に開示された技術では、ネットワーク上の複数のプレーヤーの共通の敵を倒し、一定条件(ギルドカードの所有)の下で、特定のポイントを享受できるという点でステージ(ミッション)の達成感を得られるという効果はある。しかしながら、こうしたゲーム処理技術も、ゲームの進行そのものに直接影響を与えるものではなく、ゲームの達成(ミッションのクリア)に伴って得られる達成感はあっても、ゲーム進行中に得られる高揚感には限界があると思われる。
【0018】
そこで、本発明は、プレーヤーのステージ(ミッション)達成そのものへのモチベーションを向上させ、プレーヤーがゲームの進行に伴って高揚感が得られるゲーム処理方法等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、複数のステージを有し、各ステージについて1以上のミッションをクリアすることによりゲームを進行させるゲーム装置におけるゲーム処理方法であって、前記ミッションをクリアする前にサブミッションを発生させるサブミッション発生処理ステップと、前記サブミッション発生処理ステップによって発生されたサブミッションの達成を判定するサブミッション達成判定ステップとを備え、
前記サブミッション発生処理ステップは、
カットイン判定処理ステップを含み、
前記カットイン判定処理ステップによるカットイン判定結果に応じて昇格可能な複数の段階を有する前兆示唆コードの昇格判定処理ステップを含み、
前記サブミッション発生処理ステップによって前記サブミッションが発生した場合、前記サブミッション達成判定ステップによって、前記前兆示唆コードに対応する達成確率に基づいて前記サブミッションの達成を判定し、
前記サブミッションの達成が判定された場合には、所定時間の特別モードによるゲーム進行処理を行うことを特徴とする。
【0020】
また、前記サブミッション達成判定ステップにおいてサブミッションは達成されたと判定され、前記所定時間内の特別モードによるゲーム進行において、前記前兆示唆コードはサブミッションの達成判定時のコードを継続し、前記カットイン判定処理ステップによるカットイン判定結果に応じて、前兆示唆コードの昇格判定処理を行うと共に、前記前兆示唆コードに応じた達成確率の加算を行い、前記所定時間の終了時に前記前兆示唆コードに基づいて再抽選処理を行うことを特徴とする。
【0021】
また、前記所定時間内の特別モードによるゲーム進行における前記前兆示唆コードは、(1)サブミッション達成後の1回目の有利状態終了時に前兆示唆コードのうち一番達成確率の低い段階にリセットする、(2)サブミッション達成を所定回数連続させた場合の所定回数目の有利状態終了時に前兆示唆コードのうち一番達成確率の低い段階にリセットする、(3)サブミッション達成後の有利状態終了時に前記前兆示唆コードの前記複数の段階からランダムに1つを選択しセットする、のいずれかによってリセットされることを特徴とする。
【0022】
本発明にかかるゲーム処理方法は、以下の構成としてもよい。
すなわち、複数のステージを有し、各ステージについて1以上のミッションをクリアすることによりゲームを進行させるゲーム処理方法であって、
前記ミッションをクリアする前にサブミッションを発生させるサブミッション発生処理ステップと、
前記サブミッションの達成確率を変動させる事象を発生するステップと、
前記サブミッションが発生した場合、前記事象の発生に応じて変動可能な達成確率に基いて、前記サブミッションの達成度を判定するサブミッション達成判定ステップとを備え、
前記サブミッションの達成度に応じて、特別モードによるゲーム進行処理を行う、ことを特徴とする。
上記ゲーム処理方法は、ネットワークを介して接続された1以上のサーバと、2以上の端末装置とからなるネットワークシステム上で実施され、複数のプレーヤーの参加が可能な構成としてもよい。
上記ゲーム処理方法において、サブミッションの達成確率を変動させる事象を発生させるステップは、カットイン判定処理ステップとすることもできる。また、カットイン判定処理ステップによるカットイン判定結果に応じて昇格可能な複数の段階を有する前兆示唆コードの昇格判定処理ステップをさらに備え、サブミッション達成判定ステップは、前兆示唆コードに対応する達成確率に基づいてサブミッションの達成度を判定する構成としてもよい。
【0023】
また、特別モードによるゲーム進行において、前兆示唆コードはサブミッションの達成判定時のコードを継続し、カットイン判定処理ステップによるカットイン判定結果に応じて、前兆示唆コードの昇格判定処理を行うと共に、前兆示唆コードに応じた達成確率の加算を行い、特別モードによるゲーム進行終了時に前兆示唆コードに基づいて再抽選処理を行う構成とすることもできる。
さらに、特別モードによるゲーム進行における前兆示唆コードは、
(1)サブミッション達成後の1回目の有利状態終了時に前兆示唆コードのうち一番達成確率の低い段階にリセットする、
(2)サブミッション達成を所定回数連続させた場合の所定回数目の有利状態終了時に前兆示唆コードのうち一番達成確率の低い段階にリセットする、
(3)サブミッション達成後の有利状態終了時に前兆示唆コードの複数の段階からランダムに1つを選択しセットする、のいずれかによってリセットされることとしてもよい。
【0024】
また、サブミッションの達成確率を変動させる事象は、ミッションの進行度合いに連動して発生する構成とすることもできるし、ランダムに発生する構成とすることもできる。
【0025】
また、本発明にかかるゲーム装置は、複数のミッションを解決することによりゲームを進行させるゲーム装置であって、
前記ゲーム画像を表示する表示部と、
前記ゲームの進行を制御する命令が記憶された記憶部とを具備し、
前記命令は、前記ミッションの少なくとも1つにおいてサブミッションを発生させることと、
前記ミッションの少なくとも1つにおいて、前記サブミッションの達成確率を変動させる事象を発生させることと、
前記サブミッション達成度を前記達成確率に基づいて判定することと、
前記サブミッションの達成度に応じて、異なるモードによるゲーム進行処理を行うこと、を含むことを特徴とする。
【0026】
上記ゲーム装置において、前記ミッションは、前記表示部に表示されるシンボルの組合せに基づいて進行する構成としてもよい。また、上記ゲーム装置は、表示部を2つ以上備え、ミッションとサブミッションを異なる表示部に表示可能とすることもできる。そして、ミッションを表示する表示部には、ゲームを進行させるためのルール及びアドバイスの少なくとも1つが表示される構成としてもよい。また、サブミッションを表示する表示部には、プレーヤーがゲームの進行に用いるキャラクタのキャラクタ情報が表示される構成とすることもできる。
【0027】
さらに、上記ゲーム装置では、ミッションと、ミッションとは独立した複数のプレーヤーの参加が可能なイベントを同時に進行することができ、イベントにおいて消耗したプレーヤーの条件は、ミッションの進行に応じて、回復する構成とすることもできる。そして、ミッションの進行に応じたプレーヤーの回復は、複数のプレーヤーの一部又は全員に対して行われることとしてもよい。
【0028】
また、本発明にかかるゲームプログラムは、複数のミッションを解決することによりゲームを進行させるゲームプログラムであって、
前記ミッションの少なくとも1つにおいてサブミッションを発生させるステップと、
前記ミッションの少なくとも1つにおいて、前記サブミッションの達成確率を変動させる事象を発生させるステップと、
前記サブミッション達成度を前記サブミッション達成確率に基づいて判定するステップと、
前記サブミッションの達成度に応じて、特別モードによるゲーム進行処理を行うステップと、を実行することを特徴とする。
【0029】
上記ゲームプログラムは、ネットワークを介して接続された1以上のサーバと、2以上の端末装置とからなるネットワークシステム上で実施され、複数のプレーヤーの参加が可能な構成とすることもできる。そして、ミッションを解決することによるゲームの進行と、ミッションとは独立した複数のプレーヤー間でのイベントを同時に進行することを可能な構成としてもよい。さらに、イベントにおいて消耗したプレーヤーの条件の一部が、ミッションのゲーム進行によって、回復する構成とすることもできる。また、特別モードによるゲーム進行中は、プレーヤーの回復条件の一部を向上させてもよい。
【発明の効果】
【0030】
以上、本発明により、プレーヤーのミッション達成やステージ進行そのものに対するモチベーションを向上させ、プレーヤーがゲームの進行に伴って高揚感を効果的に得られるゲーム処理方法等を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明にかかるゲーム処理を実施するための形態について詳述する。
図1は、本発明の一実施形態にかかるゲーム処理システムのシステム構成例である。
【0033】
ゲーム処理システム100は、大別すると、ネットワークゲーム全体の処理系であるアプリケーションサーバ101と、ゲーム進行に必要なデータを格納/更新するためのデータベースサーバ102と、プレーヤー(以下、ユーザとも言う。)が操作する携帯端末装置103a〜103c、デスクトップPC104、及びノートPC105とで構成される。これらのサーバ、PC及び端末は、それぞれ有線又は無線でネットワーク(典型的には、インターネット)199に接続されている。
また、携帯端末装置103a〜103c、デスクトップPC104、及びノートPC105の他、ネットワーク接続可能なゲーム装置を使用することもできる。
なお、携帯端末装置103a〜103cは、同じ機種であっても異なる機種であってもよい。以後、携帯端末装置103a〜103cを総称して携帯端末装置103とすることもある。
【0034】
また、
図1には示していないが、アプリケーションサーバ101及びデータベースサーバ102には、適宜必要なアプリケーションソフトウェアやデータベースシステムが動作可能なコンピュータ(PC等)が含まれる。
図1において、アプリケーションサーバ101及びデータベースサーバ102は、イントラネット及び/又はインターネットを含むネットワークを介して接続されている。なお、アプリケーションサーバ101及びデータベースサーバ102は、必ずしも別体のハードウェアシステムとして構成する必要はなく、1台のサーバに実装することもできる。
【0035】
図2に、本発明の一実施形態における携帯端末装置103の外観を示す。携帯端末装置103は、筐体部1031とディスプレイ1032と筐体1031の下部中央部に設けられたハードウェアボタン1033とからなる。ディスプレイ1032は典型的には液晶ディスプレイ(LCD)等で構成され、後述するように文字や画像など様々な情報を表示することができる。また、ディスプレイ1032にメニューボタンやソフトウェアキーボードを表示させ、これを指ないしタッチペン(不図示)等で触れることにより携帯端末装置103への指示(コマンド)とすることができる。この点で上記ハードウェアボタン1033は必須の構成要素ではないが、本発明の説明の便宜上、一定の機能を担うボタンとして実装されている。もちろん、これらハードウェアボタン1033を、ディスプレイ1032の一部に表示させたメニューボタンで代替させることも可能である。
【0036】
また、ディスプレイ1032には、マルチタッチ入力パネルが含まれており、タッチ入力パネル上でのタッチ入力位置座標が入力デバイスインタフェース(不図示)を介して情報端末装置103の処理系(CPU)へ送信され処理される。そして、このマルチタッチ入力パネルは、パネルに対する複数の接触点を同時に感知することができるよう構成されている。この検出(センサ)については様々な方法で実現することができ、必ずしも接触センサに限られず、例えば、光学式のセンサを利用してパネルに対する指示点を抽出することも可能である。さらに、センサには、接触式のセンサや光学式のセンサのほか、人の肌の接触を感知する静電容量方式のセンサを用いることも可能である。
【0037】
また、
図2には現れていないが、携帯端末装置103は、マイクやスピーカを備えることもできる。この場合にはマイクより拾ったユーザの声などを判別して入力コマンドとすることも可能である。
【0038】
図3に、本発明にかかる携帯端末装置103を構成するハードウェアのブロック図を例示する。携帯端末装置103の動作は、以下に説明するハードウェアの個々の動作、及びこれらの連携動作によって実現されている。
【0039】
図3において、携帯端末装置103は、大別すると、入力部301、記憶部302、中央処理部303、表示部304、制御部305、通信インタフェース部306、出力部307、計時部308、センサ部309、及び電源部310からなる。入力部301は、ハードウェアボタン1033、ディスプレイ1032に設けられたマルチタッチ入力パネル、及びマイク等で構成される。記憶部302は、プログラムやデータ等を記憶するためのハードディスク、RAM及び/又はROM等で構成される。中央処理部303は、プログラムによって様々な数値計算や論理演算を行うCPUによって構成され、表示部304は、ディスプレイ1032等で構成される。また、制御部305では、チップや電気系統等の制御を行い、通信インタフェース部306は、インターネットにアクセスするためのスロットや光通信を行うためのポート、及び通信インタフェースから構成される。出力部307は、スピーカやバイブレーション発生部等から構成され、計時部308では、時刻等を計時し、センサ部309では、必要に応じて温度や湿度、機器姿勢や光量等を計測し、電源部310は、装置内の各モジュールに電源を供給する。これらのモジュールは必要に応じて適宜通信バスや給電線(
図3においては、便宜上各線が適宜区分された結線311としてひとまとめに表す)によって接続されている。
なお、センサ部309には、携帯端末装置103の位置を特定するためのGPSセンサモジュールを含めることとしてもよい。
【0040】
また、本発明の実施に必要なプログラムないしソフトウェアは、通常、記憶部302に
おけるハードディスク等にインストールないし記憶され、プログラムないしソフトウェアの実行時には、必要に応じて記憶部302内のメモリにその全部又は一部のソフトウェアモジュールとして読み出され、CPU303において演算実行される。
【0041】
なお、演算実行は必ずCPU等の中央処理部303で行われる必要はなく、図示しないディジタルシグナルプロセッサ(DSP)等の補助演算装置を用いることもできる。
【0042】
図4に、本発明の一実施形態にかかるサーバのソフトウェアモジュール構成を示す。
図4におけるアプリケーションサーバ401及びデータベース402は、
図1におけるアプリケーションサーバ101とデータベースサーバ102において実行されるソフトウェアモジュール群及びデータ群である。主として、アプリケーションサーバ101上で実行されるソフトウェアモジュール群はアプリケーションサーバ401であり、データベースサーバ102上に格納されるデータ群がユーザデータ4021及びリソースデータ4022であるが、必ずしもこの通り厳密に区分されているわけではない。例えば、データの一部はアプリケーションサーバ101上で管理されることもあり、また、処理系ソフトウェアモジュールの一部はデータベースサーバ102で実行されることがありうる。アプリケーションサーバ101及びデータベースサーバ102を1台のサーバ上に実装可能であることは、上述した通りである。
【0043】
図4において、アプリケーションサーバ401は、大別すると、ゲーム進行処理部4011とゲーム演出処理部4012とデータ検索処理部4013とデータ入出力部4014とからなる処理系モジュールと、通信系モジュールとも言えるネットワーク通信制御部4015とからなる。更に詳細には、それぞれ次の処理機能を備える。
【0044】
ゲーム進行処理部4011は、後述する本発明にかかるストーリー進行型(ミッション達成型)のゲームを進行処理する。
ゲーム演出処理部4012は、ゲームの進行に応じて動画(一例として、勝利演出や敗北演出を行うムービー)、静止画(一例として、カットイン画像)、音声等を使用してゲームの演出を行う。なお、「カットイン」とは、ゲームにおけるイベント発生予告や大技使用時等の特別な状況で表示されるイラストを言う。
データ検索処理部4013は、ゲーム進行やゲーム演出に必要なデータを検索してワーキングメモリ等に読み込む。
データ入出力部4014は、多数のプレーヤーからの入力を処理し、またこれらプレーヤーに対して表示ないし告知すべきデータを出力する。出力されたデータは、適切なタイミングで後述するネットワーク通信制御部を介して、プレーヤー端末に送信される。
【0045】
ネットワーク通信制御部4015は、ネットワーク(典型的にはインターネット)を介して接続される多数のプレーヤー(ユーザ)の入力データ、及びこれらプレーヤーに対して表示ないし告知すべき出力データの送受信制御を行う。併せて、データベース402に格納されたデータの読み出し及びデータの更新等のタイミング制御も行う。
【0046】
なお、図示しないが、ゲーム進行処理部4011には、進行に際しての判定(後述する当選判定やモード振り分け判定等)を行う判定部や、タイマーのカウントダウン等を行うタイマー部が含まれる。
また、図示しないが、ゲーム演出処理部4012には、演出をすべきときにどの演出処理を行うかの判定を行う判定部が含まれる。
【0047】
さらに、図示しないが、ゲーム進行処理部4011及び/又はデータ入出力部4014では、必要に応じて課金に伴う処理を行う。
【0048】
また、
図4において、データベース402は、プレーヤーの情報やプレーヤーが所持するカードやアイテム(詳細は後述)のパラメータ値等を記憶管理するユーザデータ4021と、ゲーム演出に際して必要な演出動画やカットイン画像等を格納するリソースデータ4022とからなる。
【0049】
ユーザデータ4021に格納されるユーザの登録情報や管理情報のデータ項目例は、次の通りである。
(1)ユーザID(ニックネーム)
(2)必要に応じてユーザのプロフィール(性別、年齢、特技、所在地域、出身地等)
(3)所属ギルド(ユーザ同士でグループを作る際の所属先となる)
(4)所持金(ゲーム内通貨)
(5)ユーザごとの所持カード
(6)ユーザごとのカードに付属する強化アイテム(武器・防具等)
(7)所持カードと強化アイテムとの結びつき(どの強化アイテムがどのカードに付属しているかなど)
(8)各種ポイント(プレーヤー自身のバトルポイント、体力ポイント、レベル値であり、ゲーム進行によって獲得したポイントはこれら各種ポイントへ振り分け可能である)
(9)カードごとの各種パラメータ(攻撃力、防御力、知力、スキル、武運等が挙げられる。ゲームの進行に応じて各種パラメータ値は変化する。例えば、プレーヤーキャラクタカードの成長により増加する、ダメージを受けたことにより減少する等)
(10)体力回復のための残り時間(一定時間ゲームを中断すると、体力回復アイテムや回復ポイントの使用なしに体力が全回復する。この一定時間はゲーム進行に応じて長く設定することができる。また、この残り時間は、全回復までに要する時間としてゲーム中に適宜カウントダウン式に表示することもできる。)
【0050】
図5に、本発明の一実施形態にかかるゲーム全体の処理サイクル及びステータスを示す。本発明の一実施形態にかかるゲームは、大別すると、502に示されるように、(A)ミッションパート、(B−1)ガチャパート、(B−2)強化パート、(C)バトルパートからなる。サーバにログインしたプレーヤーは、トップ画面(トップメニュー)501から、前記パート中のプレイしたいパートを選択して、パートごとにゲームを開始することができる。各パートの詳細は次の通りである。
【0051】
(A)ミッションパート
このパートでは、本ゲームを特徴付ける進行型(ミッション達成型)のストーリー(例えば、冒険もの、戦国もの等)に基づき、複数の段階に応じて用意されたステージ、ミッション、そして、それらをクリアする目的で設定された「クエスト」に挑戦しながらゲームを進める。
また、本ゲームは、一実施形態として、カードデッキ型ソーシャルゲームを採用しており、プレーヤーが選択可能な複数のキャラクタがカードとして用意されている。プレーヤーは、典型的にはその中から3〜5枚を選択し、キャラクタのパーティとなるカードデッキを構成してゲームを進行する。
通常、キャラクタカードには、ゲームの進行に応じて向上していく経験値やゲーム継続可能の指標となる体力などがパラメータ値として備わっている。その他、敵に対する攻撃力を増大させる武器アイテムや敵からの攻撃を軽減させる防具アイテム、更には体力回復のためのアイテムやゲーム内通貨をゲーム進行に応じて入手可能に構成されている。
【0052】
(B−1)ガチャパート
このパートでは、ミッションパートにおいてゲーム進行の主体としたり、後述するバトルパートでデッキを構成するプレーヤーキャラクタカードを入手することができる。ガチャを引くためには、課金の他、ゲーム内通貨やゲーム進行中に得られるガチャチケットや各種ポイントを用いることができる。
プレーヤーの使用する通貨やポイントの量、又は、チケットの種類によって、実施できるガチャのランクが決められる。そして、得られるカードの強さ(レア度)は、ガチャのランクにより異なり、各ランクに応じたカード群からランダムに抽出されたカードがプレーヤーに付与される。
【0053】
(B−2)強化パート
このパートでは、プレーヤーは手持ちのプレーヤーキャラクターカードを強化することができる。例えば、手持ちのプレーヤーキャラクターカードに強化アイテム(武器や防具)を付加したり、複数のカードを1枚のカードに合成したりできる。カード合成では、まず、強化するプレーヤーキャラクターカードを選択し、次にどのプレーヤーキャラクターカードで強化するかを決めて、強化を開始する。強化に用いるカードの枚数やパラメータ値に応じて、強化されるカードの攻撃力、防御力、知力等のパラメータが向上する。
【0054】
(C)バトルパート
このパートを選択すると、プレーヤーは手持ちのカードを戦力として、他のプレーヤー(彼も手持ちのカードを所有している)と対戦することができる。対戦の勝敗により、カードの授受やポイント授受等が行われる。
【0055】
そして、プレーヤーは、上述した各ゲームパートをこなして、最強デッキを構築し(503)、主催者が設定したイベント等を通じて複数のプレーヤーで協力して強力なボスの討伐等を行い、イベントを盛り上げることができる(504)。告知機能や掲示板やメッセージ送受信機能を備えた本ゲームでは、複数のプレーヤーが集まって構成されたグループ(ギルド)内やゲームに参加しているプレーヤー全員に能力自慢することもできる(505)。
【0056】
次に、
図5に示したゲームの構成要素、ゲームで使用される用語の定義やゲーム進行上のルールについて、主なものを次表にまとめる。
【表1】
【0057】
さらに、ゲーム上のサブコンテンツの構成、その定義やルールについて、次表にまとめる。
【表2】
【0058】
図6Aに、本発明の一実施形態にかかるゲーム(ミッションパート)の処理フローを示すが、本発明のミッションパートの構成は、従来のミッション達成型ゲーム(本発明のミッションパートに相当するもの)と比べ、次の点が大きく相違しており、特徴のあるものとなっているので、まずこの点から説明する。
【0059】
従来のミッション達成型ゲームでは、そのミッション達成までの処理手順として、(A)ミッションの進行を行う、(B)ミッションとの遭遇を発生させる、(C)ミッション達成の可否を判定する、といった手順で処理がなされていた。本発明のミッションパートの処理は、(A)ミッションの進行を行う、(B)ミッションとの遭遇の前に、通常複数の「サブミッション」との遭遇を発生させる、(C)「サブミッション」達成の可否を判定する(「サブミッション」達成の可否は、同一ミッション内の次の「サブミッション」の達成可否に影響するよう制御される。更に、同一ミッション内で多くの「サブミッション」を達成すれば、サブミッション当選中(達成中)の有利状態の時間が多くなる(後述)ことにより、そのミッションを早く終了することが期待できるなど、結果的にそのミッション全体の達成率にも影響を与える)、(D)ミッションとの遭遇を発生させる、(E)ミッション達成の可否を判定する、といった処理手順を踏まえる。以上の点が、本発明の大きな特徴である。
【0060】
また、本発明の一実施形態として本明細書で説明するミッションパートのステージ構成とその進行設定について、以下に説明する。ゲームの進行構成は、説明の便宜上3層のステージ構成とし、ステージ規模の大きなものから順に、ステージ、ミッション、サブミッション(本明細書では、このサブミッションのことを「特別任務」とも呼ぶ)とする。
【0061】
そして、ゲームの進行は、プレーヤーがボタン押下等により明示的に進められる「進軍」処理によりなされる。「進軍」とは、ゲームのストーリーを戦記ものに設定した場合の行軍をモチーフとしたものであり、このネーミング自体は本発明の本質に何ら影響を及ぼすものではない。1進軍ごとに敵を1体倒し、12進軍で1ミッションが終了する。敵を倒すことにより、体力を消耗するが、経験値が増加し、ゲーム内通貨が得られる。また、所定の確率、又はランダムにプレーヤーキャラクターカード、財宝、武器強化用アイテム等が得られることもある。
なお、進軍の操作は、上記のように表示部に現れる敵を倒していく構成には限られない。例えば、ミッション進行中の表示部に複数のリールを設置することもできる。そして、プレーヤーが、それらのリールの回転を始動させた後、停止操作を行い、停止後に表示されたシンボルの組合せに基づいて、進軍数等を決定する構成としてもよい。ここで、シンボルの組合せは、プレーヤーの始動及び停止操作により決定される構成には限られない。例えば、ゲーム装置内部の制御回路の信号により、リールが自動的に回転を開始し、プレーヤーは停止操作のみを行う構成としてもよいし、表示されるシンボルの組合せは、予めゲーム装置内部の制御回路で乱数表等に基づいて決定され、プレーヤーは、見かけ上、始動及び停止操作を行う構成としてもよい。
また、決定したシンボルの組合せによって、得られるプレーヤーキャラクタカードやアイテムの種類を決定してもよい。ここで、ゲームのストーリーが戦記ものの場合には、上記シンボルの一部、又は全部をその戦記ものに登場する武将等のキャラクタとしてもよい。このような構成として、ゲーム性を高めることにより、プレーヤーのゲームに対する興味がさらに増加する。
【0062】
20前後のミッションを達成するとそのステージの敵(ボスキャラ)が出現し、その敵を倒すことができれば1ステージが終了する。ミッションパート全体は、1〜数百程度のステージから構成される。
なお、サブミッション(特別任務)は、各ミッションにおいて不定期に発生し(具体的には、進軍処理ごとに抽選が行われ、一例として、一律33%の確率でカットイン演出処理が入る。1度カットインが入れば、3進軍以内に特別任務が発生する)、特別任務の達成確率は、前述のカットインを引き当てる回数の影響を受ける(どの程度影響を受けているかも達成期待度としてプレーヤーに提示する)。詳細な処理フローは、
図6Cにおいて詳述する。
【0063】
図6Aに戻り、まず、ステップS601でミッションを開始すると、進軍カウントがゼロにリセットされる(ステップS602)。次に、ステップS603に進み、一定数(例えば、12)進軍したかどうかが判断され、一定数に達した場合(Yes)にはステップS605へ進み、そのミッションを終了して次のミッションへ進む。
【0064】
ステップS603において、進軍がまだ一定数に達していない場合(No)にはステップS604へ進み、進軍処理が行われる。この進軍処理は、プレーヤーの体力を一定値(或いは敵の強さにより可変値とすることもできる)減少させて敵を1体倒し、敵に応じた経験値及びゲーム内通貨を取得させ、所定の確率で新しいプレーヤーキャラクターカードを取得できる。
【0065】
次に、ステップS605に進み、1進軍ごとにカットイン判定が行われ、併せて、サブミッションが発生した場合の達成確率(期待度)を反映した画面上の表示(一例として、画面背景の色や表示枠のデザイン。表示枠そのものに色を反映することもできる)を昇格させるかどうかの判定も行われる(ステップS606)。この期待度を反映した画面上の表示は「前兆示唆コード」として、例えばゲーム進行処理部4011に変数(不図示)として格納される(後日、ゲームを継続することを前提として中止した場合には、この前兆示唆コードの現状値は、ユーザデータ4021に退避される)。次に、所定の条件のもとサブミッションが発生した場合には、そのサブミッションの達成判定が行われ(ステップS607)、進軍カウントがインクリメントされて(ステップS608)、ステップS603に復帰する。
【0066】
なお、上記実施例において、カットイン判定は、1進軍ごとに行うこととしたが、これには限られない。例えば、進軍カウンタと連動させて、任意の進軍間隔で行うことができる。また、進軍カウンタと連動させず、カットイン判定が、突然発生する構成(ミステリー条件)としてもよい。
【0067】
ステップS607において、サブミッション(特別任務)の達成は、後述する様々な確率設定に基づき判定され、特別任務を達成した場合には一定時間プレーヤーにとって有利な状態が継続し、ミッションをクリアするためのモチベーションを向上させることができる。また、特別任務はミッション内で複数発生する可能性があり、さらにまた、特別任務達成後は連続して有利な状態が継続する可能性もあり、プレーヤーのモチベーションを一層向上させることができる(詳細な処理フローは、
図6Dにおいて詳述する)。
【0068】
図6Bは、通常ゲーム進行から特別任務達成時(当選中)までの画面の変化を解説したものであり、画面610は通常のゲーム進行時の画面例、画面611は背景色が1度以上昇格したあとの画面例、画面612は特別任務達成時(当選中)の画面例をそれぞれ示している。
【0069】
画面610では、ゲーム開始後、未だ背景昇格はしていない。すなわち、カットインを未だ引き当てていない状態である(背景昇格はカットイン引き当てを前提としている)。このままの状態では特別任務は発生しない設定としてもよいが、未だ背景昇格をしていない状態でも非常に低い確率(例えば、1%)で特別任務を発生させることとしてもよい。そして、この条件下では、特別任務を達成する確率も低く(例えば、3〜8%)設定される。
【0070】
画面611では、ゲーム開始後、1回以上背景昇格をした状態である。背景昇格はカットイン引き当てに連動して判定されることとなっており、背景(色)は、段階の低いものから順に、ノーマル(例えば、シルバーやブラック)、青、黄色、緑、赤、レインボーのように設定することができる。以後、説明の便宜のために上記の色設定の下で説明を進める。
背景昇格は、すでに説明したように、「前兆示唆コード」に反映される。そして、いったん昇格した背景は、次の昇格判定においても継続し、積み上げされる。さらに、ミッションクリア(12進軍)後の次のミッションでも、リセット条件に合致しない限り、継続される。
【0071】
そして、積み上げされた前兆示唆コード(背景色)のリセット条件については、様々な条件を採用することができる。例えば、(1)サブミッション(特別任務)達成後の1回目の有利状態終了時に、前兆示唆コードのうち一番達成確率の低い段階(コード(例えば
、Silver))にリセットする、(2)サブミッション(特別任務)達成を所定回数連続させた場合の所定回数目の有利状態終了時に、前兆示唆コードのうち一番達成確率の低い段階(コード(例えば、Silver))にリセットする、(3)サブミッション(特別任務)達成後の有利状態終了時に、前兆示唆コード(例えば、Silver,Blue,Yellow,Green,Red,Rainbow)の中からランダムに1つコードを選択し、選択された段階(コード)をセットすることでリセットする、等である。
【0072】
画面612は、特別任務を達成(当選)し、一定時間の有利状態にある画面を示す。背景は、特別な色であるゴールドとなっているほか、一定時間(一例として、3分間)からのカウントダウン表示6121が行われる。こうしたカウントダウン表示により、有利状態にある間に早くミッションを終了させようとするモチベーションをプレーヤーに喚起することができる。
【0073】
なお、前兆示唆コード(背景の色)及び対応する特別任務(サブミッション)の達成率(勝率)の設定例を次表に示す。
【表3】
【0074】
また、次表に示すように、各前兆示唆コードに対しランク(1又は2)を設け、それぞれのランクに対する振り分け確率を設定し、対応する特別任務(サブミッション)の達成率に幅を持たせることもできる。
【表4】
【0075】
図6Cに、本発明の一実施形態にかかるゲーム処理(通常進行から特別任務の引き込みまで)の処理フローを示す。
【0076】
ステップS630で処理を開始すると、まず、ステップS631において進軍処理がなされる。進軍処理では、プレーヤーの体力値を一定数(或いは敵の強さにより可変数)減少させて敵を1体倒し、敵に応じた経験値及びゲーム内通貨を取得させ、所定の確率で新しいプレーヤーキャラクタカードやアイテム等を取得させる。次に、ステップS632に進み、カットイン判定が行われる。カットイン引き当て(カットイン有)の確率は、一例として、33%である。ここでカットインを引き当てられなかった場合(ステップS632において、No)には、通常処理(ステップS633)へ進む。1回の進軍としては1つの区切りとなるので、
図6Cにおいては、ステップS633からステップS642へ進む。
【0077】
ステップS632において、カットイン有(Yes)の場合は、そこから3進軍以内に特別任務が発生するよう設定される(ステップS638)。その前に、前兆示唆コード(背景色)の昇格判定が行われる(ステップS634)。ステップS634において、前兆示唆コードが昇格する確率は、一例として、50%である。前兆示唆コードが昇格しなかった場合(ステップS634において、No)には、背景色は変わらず(従って、特別任務が発生した場合の達成率も変わらない)、3進軍以内に特別任務が発生した場合には、その時点での達成率に応じて、高確率判定(ステップS639)、中確率判定(ステップS640)、低確率判定(ステップS641)のいずれかに振り分けされて当選判定が行われる。なお、高確率判定は、70〜100%の確率で当選するものであり、中確率判定は、30〜69%の確率で当選するものであり、低確率判定は、3〜29%の確率で当選するものである。
【0078】
上記の前兆示唆コードとの関係では、高確率判定に区分されるものはRainbowであり、中確率判定に区分されるものはRed及びGreen、低確率判定に区分されるものはYellow(このとき、Yelloの達成確率は便宜上20〜29%に変更される)、Blue、及びSilverである。もちろん、確率判定の振り分けは、この例に限られるものではない。前兆示唆コードの上記6段階の確率判定処理(達成率100%のRainbow判定、同50〜60%のRed判定、同40〜50%のGreen判定、同20〜30%のYellow判定、同10〜15%のBlue判定、同3〜8%のSilver判定)として設けることもできる。
【0079】
それぞれの区分やコードの判定の達成率(当選率)の範囲は、それぞれの範囲内での可変の設定値として、ゲーム管理者等によって設定される。
【0080】
一方で、ステップS634において、前兆示唆コードが昇格する場合(Yes)には、ステップS635に進み、さらに、1段階昇格するか2段階昇格するかの判定が行われる。それぞれの振り分け確率は50%である。すなわち、前兆示唆コード昇格が確定する前提で、50%の確率で2段階昇格し(ステップS636)、残りの50%の確率で1段階昇格する(ステップS637)。昇格した場合にはその段階に応じて背景色を変更する。
例えば、現在の背景色が「青」であった場合(特別任務の達成率10〜15%)には、1段階昇格すると背景色は「黄」(特別任務の達成率20〜30%)となり、2段階昇格すると背景色は「緑」(特別任務の達成率40〜50%)となる。
そして、3進軍以内に特別任務が発生し(ステップS638)、背景色が「黄」であった場合には、低確率判定(ステップS641)へ振り分けられ、背景色が「緑」であった場合には、中確率判定(ステップS640)へ振り分けられる。
【0081】
結局、高確率判定(ステップS639)、中確率判定(ステップS640)、低確率判定(ステップS641)への振り分けは、それまでの前兆示唆コード昇格の積み重ねによって決定される。また、昇格した前兆示唆コードは、画面上の背景色として反映されるので、プレーヤーは、特別任務が発生した場合の達成度(の高さ)に期待を寄せながら、より一層ゲームを楽しむことができる。
【0082】
図6Dに、本発明の一実施形態にかかるゲーム処理(特別任務達成(当選)から連続当選まで)の処理フローを示す。本発明では、特別任務達成にも特徴があるが、その特別任務達成を連続当選させる(或いは、当選時間を延長する)よう制御可能な点も大きな特徴となっている。以下、そのフローを詳述する。
【0083】
ステップS650で処理を開始すると、まず、ステップS651において、それまでの前兆示唆コードの積み重ね(背景色の昇格の積み重ね)に応じた達成確率(当選確率)に基づく達成判定が行われる(ステップS651からステップS652)。すなわち、高確率判定(ステップS639)、中確率判定(ステップS640)、低確率判定(ステップS641)のいずれかである。
【0084】
ステップS652において当選しなかったと判断された場合(No)には、通常処理(ステップS653)へ進む。1回の進軍としては1つの区切りとなるので、
図6Dにおいては、ステップS653からステップS667へ進む。
【0085】
ステップS652において、当選した場合(Yes)は、ステップS654へ進み、有利状態において適用される特別モードの抽選が行われる。有利状態は後述するように一定時間継続するもので、その間に自己のゲーム進行を有利にするモード(特別モード)を決定するものである。本発明にかかるゲームとしては、例示的に次の4つの特別モードを採用する。
【0086】
(特別モード)
第1モード(振り分け率10%):
進軍ごとに1〜10枚のカードがランダムに取得でき、プレーヤーが予め選択したリーダーカードに自動合成される。
第2モード(振り分け率30%):進軍ごとに取得できる経験値が×3となる。
第3モード(振り分け率30%):進軍ごとに取得できる銭が×3となる。
第4モード(振り分け率30%):進軍に際し、一定の確率で引けるカード枚数が×3(3枚)となる。
【0087】
ステップS655では、ステップS654で決定されたモードに応じた特別設定が行われる。ここで、背景色は、特別色である「金」に設定されるが、前兆示唆コードは特別任務達成(当選)直前のもののままである。
【0088】
次に、ステップS656に進み、特別任務達成後の有利状態が継続する所定の時間(一例として、3分間)をタイマーとしてセットする。次に、ステップS657ではこのタイマーがゼロになったかどうかが判断され、ゼロになった場合にはステップS665(後述)に進む。
【0089】
ステップS657でNoの場合は、特別任務達成後の有利状態の中で進軍処理を進める(ステップS658)。そして、カットインの有無が判定される(ステップS659)。カットイン判定は、有利状態にあっても引き当て確率は変わらない(一例として、先ほどの値と同じ、50%)。カットインが引き当てられなかった場合(ステップS659において、No)は、ステップS657へ復帰するが、カットインが引き当てられた場合(ステップS659において、Yes)は、ステップS660へ進み、特別任務達成直前の前兆示唆コードに応じた「連続当選確率」の足し込み(加算処理)を行う。「連続当選確率」は、連続して特別任務を達成(当選)する確率を示す変数として、例えばゲーム進行処理部4011に格納される(不図示)。
【0090】
この「連続当選確率」は、特別任務達成後1回目のカットイン引き当て時には、その特別任務達成時の背景色に対応した達成率(当選率)にその10分の1(達成率(当選率)の上昇割合)を加算したものとなる(例えば、50%の達成率に対してはその10分の1となる5%が加算されて、55%となる)。次に、前兆示唆コード昇格後にカットインを引き当てた場合は、昇格後の前兆示唆コードに対応する達成率の10分の1をさらに加算する(例えば、昇格後60%となった達成率に対しての10分の1となる6%が、前回の「連続当選確率」である55%に加算されて、「連続当選確率」は61%に上昇する)。カットイン引き当て時の達成率の加算は、有利状態の継続時間中、カットインを引き当てる度に繰り返される(「連続当選確率」は上昇する)。
【0091】
この達成率(当選率)の上昇割合に基づく連続当選確率の上昇は、
図6Dのフローに明らかなように、カットインを引き当てれば(ステップS659で、Yes)、その後の前兆コード昇格判定で昇格を引き当てられなかった場合(ステップS661で、No)であっても加算されていく。特別任務を達成(当選)して移行する所定時間の有利状態においては、前兆示唆コードの昇格とは独立して、カットインを引き当てる度に連続当選確率を積み上げることにより、有利状態の終了後の再抽選(ステップS665)における期待度を向上させる仕組みとなっている。そのため、プレーヤーは、所定時間の有利状態においてより多くのカットインを引き当てようと早く進軍を繰り返すこととなり、ゲームをより盛り上げることができる。
【0092】
なお、達成率(当選率)の上昇割合は、上記の「10分の1」に限定されるものではなく、5%や20%等、適宜変更することができることは言うまでもない。
【0093】
また、有利状態の継続時間中の背景色は、終始ゴールドである。有利状態の継続時間中には、前兆示唆コードと背景色とが連動したものではなくなり、背景色は「金」で固定のまま、カットイン引き当ての度に前兆示唆コードの積み上げが行われ、「連続当選確率」は上昇する。
【0094】
ステップS661では、前兆示唆コードの上昇判定が行われ(一例として、上昇確率50%)、上昇しないと判定された場合には、ステップS657へ復帰するが、上昇すると判定された場合(ステップS661において、Yes)には、ステップS662に進み、さらに、前兆示唆コードを1段階昇格させるか2段階昇格させるかの判定が行われる。それぞれの振り分け確率は50%である。すなわち、前兆示唆コード昇格が確定する前提で、50%の確率で2段階昇格し(ステップS663)、残りの50%の確率で1段階昇格する(ステップS664)。昇格した場合にはその段階に応じて前兆示唆コードを昇格させる。背景色は、特別色である「金」のままである。次に、ステップS657へ戻る。
【0095】
ステップS665では、所定時間継続した有利状態においてカットインの引き当てによって足し込まれた「連続当選確率」に基づき再抽選処理が行われる(そして、ステップS666において結果が判定される)。ここで当選すると(ステップS666において、Yes)、連続当選(連チャン)となって、特別モード判定にスキップする(ステップS654)。
連チャンを達成できなかった場合(ステップS666において、No)には、処理を終了する(ステップS667)。
【0096】
以上、
図6A、
図6C、
図6Dを用いて説明した処理フローは、基本的に、サーバ側(アプリケーションサーバ101及びデータベースサーバ102)で全て処理可能である。しかしながら、上記で説明した処理の一部(例えば、「演出処理」など処理の区切りとなる処理単位の全部)を端末側(携帯端末装置103a〜103c、デスクトップPC104、ノートPC105)に負担させることができる。一例として、ゲームのダウンロード時やゲームの開始時に、一部の演出処理及び/又は演出データ(動画や静止画)を予めサーバ側から端末側へダウンロードしておき、ゲームの進行に応じて出すべき演出処理を端末側で処理させるといった具合である。この時、サーバ側から端末側へは、「××の演出処理を実行せよ」というコマンドを送信するだけで、端末側では予めキャッシュしている動画像データや静止画データを読み込み、演出処理を行う(例えば、サーバ側から指示された動画像データを再生するなど)。
【0097】
更に、
図6A、
図6C、
図6Dを用いて説明した処理フローを全て端末側(携帯端末装置103a〜103c、デスクトップPC104、ノートPC105)で処理することもできる。すなわち、
図6A、
図6C、
図6Dに示した処理フローは、ミッションパートについてのゲーム処理であり、コミュニティやギルド、友達紹介といったネットワークを使用した機能には直接関連させずに実施することもできるため、
図6A、
図6C、
図6Dに示した処理フローを1台の端末上において(すなわち、スタンドアロンで)実施することも可能である。さらに、端末としては、携帯端末装置103a〜103c、デスクトップPC104、ノートPC105の他、ゲーム装置(ネットワーク接続機能の有無を問わない)を採用することもできる。
この場合、
図4のアプリケーションサーバ401に示したソフトウェアモジュール群は、
図3における入力部301、記憶部302、出力部307に実装され、中央処理部303及び制御部305によって制御されることとなる。また、
図4のデータベース402に示したユーザデータ4021及びリソースデータ4022のうち、スタンドアロンプレイで必要なデータは、
図3における記憶部302等に格納される。
【0098】
また、
図6A、
図6C、
図6Dに示した処理フローがコンピュータプログラムの形態をとる場合には、当業者であれば容易に理解できるように、コンパイラによってコンパイルされるオブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラムコード等のアプリケーションプログラムに限定されず、オペレーティングシステムに組み込まれるプログラムモジュール等の形態であってもよい。さらに、コンピュータプログラムの提供方法として、携帯端末装置(コンピュータ)等に実装されたブラウザを用いてインターネット上のサイトにアクセスし、当該サイトからネットワークを介して本発明にかかる方法等を実施するコンピュータプログラムとしてダウンロードすることも可能である。
【0099】
また、コンピュータプログラムは、必ずしもコンピュータのメインボード上のCPUにおいて全て実施される必要はなく、コンピュータに付加された拡張ボードや拡張ユニットにおけるCPUやDSPによってその全部または一部が実施されるものとしてもよい。
【0100】
図7に、本発明の一実施形態にかかるゲーム処理(特別任務発生時)の演出処理例を示す。特別任務が発生すると、プレーヤーの端末画面には、701に示すような特別任務タイトルを表示し、画面702に遷移する。画面702にはボタンが表示されており、このボタンを押すことで抽選処理を行う(画面702に表示されたボタンをダミーのものとし、このボタンの押下とは無関係に抽選処理を行ってもよい)。
【0101】
当選すれば、特別任務を達成したものとして、勝利画面703を表示した後、勝利を演出する動画を配信(又は、予め端末側にダウンロードさせたものを再生)し、特別モードの抽選及び結果表示を行う(画面707)。
【0102】
当選しなかった場合は、特別任務を達成できなかったものとして、敗北画面704を表示した後、敗北を演出する動画を配信(又は、予め端末側にダウンロードさせたものを再生)し、通常進行に復帰する。
【0103】
以上、
図7を用いて説明した演出処理も、その一部の処理及び/又はデータを予めサーバ側から端末側へダウンロードしておき、端末側で処理可能であることは既に述べた通りである。
【0104】
また、特別任務(サブミッション)発生時に表示させるべき特別任務タイトルには、一例として「呂布(注:人名)を確保せよ」の他に、「敵将から逃れよ」、「敵城を破壊せよ」など様々なタイトルが設定される。これらタイトルは、ゲームの性格や背景によって適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0105】
また、上記特別任務(サブミッション)ごとの期待値(達成確率)を、次の通り区分することができる。
【表5】
【0106】
すなわち、上表において、特別任務(サブミッション)を発生させるべき時(抽選時)に確定している達成率が期待値(大)の範囲の場合には期待値(大)のグループに割り振られた特別任務から選択し、期待値(中)のグループの範囲の場合には期待値(中)のグループに割り振られた特別任務から選択し、期待値(小)のグループの範囲の場合には期待値(小)のグループに割り振られた特別任務から選択する。
【0107】
なお、期待値(大)、期待値(中)、期待値(小)の範囲は、達成率(最低の率〜100%まで)を適宜区分して割り当てることができる。
【0108】
また、上記サブミッション背景の色(「前兆示唆コード」)と、
図8に示した複数種類の背景枠(豪華枠810と普通枠811とがあり、その枠に異なる背景色が付されているので、それぞれ、810a〜810e、並びに、811a〜811bとなる)と複数のキャラクタ(801〜807)とを組み合わせて、より演出効果を高めることができる。更に、背景枠810a〜810eの空白部分)にキャラクタのセリフを組み合わせると、一層演出効果を高めることができる。例えば、背景色、背景枠、キャラクタ、セリフ、及びこれらの組み合わせが出現した場合の個々の達成率の設定例は、次の通りである。
【表6】
【0109】
なお、背景色が「Gold(金)」の場合は、当選中の配色であるので、達成率とは無関係となる。また、上記セリフ01〜18には、その達成率(勝率)の高さに応じて、「突撃の鼓を打ち鳴らし、進軍せよ!!」「殿!(キャラクタからユーザへの呼びかけ)今ならば勝利は確実です!」「ミッションを進めたら、何かが起きるやもしれませんぞ」等、ユーザのゲーム進行に対するモチベーションを向上させるセリフを各キャラクタに割り当てることができる。
【0110】
また、上記サブミッション背景色(「前兆示唆コード」)と対応するカットイン演出画像901〜912を
図9に例示するが、これらのカットイン演出画像を前兆示唆コードと関連付けると、より達成率の高い背景色の場合にはそれと予感させるカットイン演出画像を頻繁に出すことになり、プレーヤーにとってゲームの高揚感を更に得られるという効果が期待できる。
こうした効果を踏まえ、サブミッション背景の色(「前兆示唆コード」)とこれに属するものとして用意されるカットイン演出画像の種類、及び
図9に示したカットイン画像からの例示を示すと、次表の通りである。
【表7】
【0111】
次に、
図10を参照して、本発明のイベント開催時のミッション操作の一例について説明する。
本実施形態におけるイベントは、他の同盟又はレイドボスとの対戦イベントであり、所定期間中(例えば、10日間)、所定の時間になると開催される。イベント開催期間が近づくと、トップページ(マイページ)にイベント開催が告知され、その説明が画面上に示される。イベントに参加するプレーヤーは、対戦イベント開始前に、対戦にエントリーするプレーヤーキャラクタを設定する必要がある。本実施形態においては、5体のプレーヤーキャラクタを部隊(デッキ)としてエントリーする。ここで、同じ同盟に属するプレーヤーが、各自の所有するプレーヤーキャラクタ1体ずつを選択して、合計5体のプレーヤーキャラクタからなるデッキを構築することもできる。
【0112】
対戦に参加するデッキを構築し、イベント開催時刻経過後、イベントへの参加申請ボタンを選択することにより、
図10に示す同盟戦対戦画面200に切り替わる。戦場画面201の左側が自軍のプレーヤーキャラクタ202で、右側が対戦相手のレイドボス203(対戦相手が他の同盟の場合は、そのプレーヤーキャラクタが表示される)である。プレーヤーは、デッキ204中のプレーヤーキャラクタ(A,B,C,D,E)から次の攻撃に参加するプレーヤーキャラクタを指定して、攻撃ボタン205を選択する。なお、攻撃に参加するプレーヤーキャラクタは1体でも複数でもよい。この攻撃により、相手にダメージを与えられ、それに応じたポイントがポイント欄206aに加算されるが、士気207が低下する。士気207とは、相手に攻撃を加えることができるデッキの体力であり、本イベントの対戦で消耗する条件である。一方、対戦相手から攻撃を受けると、兵力208が低下して、相手のポイント欄206bにポイントが加算される。兵力とは、デッキの生命力であり、兵力208が所定値以下になると攻撃もできなくなる。兵力208を回復するためには、士気207が必要となる。なお、本実施例においては、対戦時間終了時の獲得ポイントが多いほうが勝利する設定となっている。
【0113】
ここで、相手に攻撃を与えることにより、士気207が所定値以下に低下すると、攻撃をさらに続けることができなくなる。その場合には、士気回復ボタン209を選択して、士気207を向上させることができる。士気207を回復するための方法としては、ミッションの進行等が挙げられる。以下に
図11及び
図12を参照して、ミッションの進行により士気207を回復する操作方法について説明する。
図11は、本発明の同盟戦対戦イベント開催中のミッション進行画面の例を示す図である。また、
図12は、本発明の一実施形態にかかる同盟戦対戦イベントのゲーム処理フローを示すフローチャートである。
図12に示すように、同盟戦を開始し(ステップS680)、対戦相手を攻撃することにより、攻撃ポイントを獲得できるが、士気が減少する(ステップS681)。ここで、攻撃により士気が所定の値以下に減少すると、さらに、相手を攻撃することができなくなる。このとき、士気を回復せず(ステップS682において、No)、その後の対戦、すなわち、対戦相手の攻撃を静観することもできる。この場合には、それまでに自軍の獲得したポイントと、対戦時間終了までに相手が獲得したポイントとを比較することにより、勝敗が決定される(ステップS683)。
【0114】
一方、士気を回復する場合(ステップS682において、Yes)、
図10の士気回復209を選択して、ミッションを進行することができる(ステップS684)。士気回復209を選択することにより、画面が
図11(A)に示す通常のミッション画面に切り替わる。ここで、進軍210を選択して進軍を続けることにより(ステップS685)、
図11(B)に示す画面に切り替わり、「補給部隊が追いついた!」ことが示される(ステップS686)。そして、補給部隊が到着することにより、プレーヤーの士気207が所定値向上する。なお、本実施形態においては、上記した特別モードでミッションを進行中に、補給部隊が追いついた場合には、士気回復条件が通常時より向上する設定としている。
図11では、特別モード(妖艶モード)211中に、補給部隊が到着しているため(ステップS687において、Yes)、士気回復の条件(回復率)が通常時より上昇する(S688)。例えば、通常モードで、補給部隊が到着した場合(S687において、No)、補給部隊が1回到着するごとに士気207が20向上す設定とする(S689)。これに対して、特別モード中に、補給部隊が到着すると1回で士気が30向上する設定とすることもできる。一回の士気回復後に、対戦画面に戻って、攻撃を再開できることもできるし、ミッションをさらに進行して、十分士気207を回復した後、対戦画面に戻ることもできる。
【0115】
このように、イベントにおける対戦とミッション進行を連動させることにより、ゲーム性が向上し、ミッション進行を継続しようとするプレーヤーの意欲を高く維持することができる。
また、ここで、複数のプレーヤーが共同で対戦に参加している場合には、前述の士気回復により、参加しているプレーヤー全員のプレーヤーキャラクタの士気が回復する構成としてもよいし、一部のプレーヤーのプレーヤーキャラクタの士気が回復する構成としてもよい。例えば、同盟内の複数(5人)のプレーヤーが、一体ずつプレーヤーキャラクタを選択し、合計5体のプレーヤーキャラクタのデッキで、対戦にエントリーしている場合、前記士気回復により、プレーヤーキャラクタ5体の士気全てが回復、すなわち、デッキ全体としての士気が回復する構成としてもよい。一方、属性やレベルが所定の条件を満たすプレーヤーキャラクタの士気のみが回復する構成とすることもできる。
【0116】
なお、実施形態では、ミッションの進行による士気回復について説明したが、士気回復方法は、これに限られない。例えば、本実施形態では、対戦中に士気207が減少した場合、
図10の対戦画面中の応援212を選択することにより、同盟員への応援メッセージを送信できる設定としている。ここで、他の同盟員に応援メッセージを送信することにより、士気207を所定値向上させることもできる。
【0117】
以上、本発明の実施形態をオンラインゲームを中心として説明したが、本発明の適用は、オンラインゲームに限定されない。例えば、ゲームセンター等のアミューズメント施設に設置されるプロセッサ内蔵型のアーケードゲーム機にも適用される。もちろん、アーケードゲームをネットワークを介して接続したソーシャルアーケードゲームにも適用できる。
図13に本発明の一実施形態であるプログラム内蔵型アーケードゲーム機300の斜視図を示す。ゲーム機中心の表示部(ディスプレイ)301には、文字や画像など様々な情報が表される。プレーヤーは、ディスプレイ301の表示に従い、各種操作ボタン等を操作することにより、ゲームを進めることができる。
【0118】
図14に、本発明の他の実施形態であるプログラム内蔵型アーケードゲーム機300の正面図(A)及び背面図(B)を示す。本ゲーム機(装置)300には、第1の表示部301a及び第2の表示部301bの2つの表示部301が備えられている。表示部301の数はこれに限られず、3つ以上の表示部301を備えることもできる。本実施例では、第1の表示部301aに、ミッションの進行を示す画像が表示され、サブミッションが発生した場合には、第2の表示部301bに、サブミッションの進行を示す画像が表示される。このように、本来のミッションの画像と、サブミッションの画像が別々に表示されることにより、プレーヤーは、全体のゲームの流れを確認しながらサブミッションを進めることができるため、サブミッションの達成とそれによってミッションを優位に進められることへの期待がより高まり、ゲームに対する興味が向上する。また、本構成では、初心者にとっても、ゲームの流れが把握しやすく、短期間で、ゲームの操作方法を習得でき、気軽にゲームを楽しむことができる。
【0119】
なお、第1の表示部301aに、ゲームを進行させるためのルールやアドバイス等が表示される構成としてもよい。例えば、ミッション進行により得られたポイントを利用して、武器を購入して、プレーヤーキャラクタに装備して、プレーヤーキャラクタの攻撃力や防御力を向上させることにより、より効率的にミッションが進められるというアドバイスの他、ミッション中に現れるボスの弱点や攻略方法等を表示することもできる。一方、第2の表示画面301bには、プレーヤーがゲームの進行に用いるプレーヤーキャラクタの属性、レベル、生命力、所有するスキル等の各種情報が表示される構成としてもよい。このように、複数の表示部(画面)が設置され、必要な情報が常に表示されていれば、その都度、画面を変更して、必要な情報を確認するという煩雑な操作が不要となるため、プレーヤーはゲームの進行に集中しやすく、ゲームに対する意欲を高く維持することができる。
【0120】
[組み合わせ]
本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された構成要件については、
これらの特徴が相互に排他的である組合せを除き、任意の組合せで組み合わせることができる。
【0121】
[特徴の一例]
本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された特徴の各々(例えば、ある処理がサーバ側で処理されるか携帯端末装置側で処理されるか等)は、明示的に否定されない限り、同一の目的、同等の目的、または類似する目的のために作用する代替の特徴に置換することができる。したがって、明示的に否定されない限り、開示された特徴の各々は、包括的な一連の同一又は均等となる特徴の一例にすぎない。