特許第5997904号(P5997904)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5997904
(24)【登録日】2016年9月2日
(45)【発行日】2016年9月28日
(54)【発明の名称】抵抗率測定装置および方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/66 20060101AFI20160915BHJP
   G01R 27/02 20060101ALI20160915BHJP
【FI】
   H01L21/66 L
   G01R27/02 R
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-12346(P2012-12346)
(22)【出願日】2012年1月24日
(65)【公開番号】特開2013-153021(P2013-153021A)
(43)【公開日】2013年8月8日
【審査請求日】2014年12月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】592230092
【氏名又は名称】株式会社国際電気セミコンダクターサービス
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】盛田 和彦
(72)【発明者】
【氏名】木下 和彦
(72)【発明者】
【氏名】榎戸 啓行
(72)【発明者】
【氏名】土屋 香織
(72)【発明者】
【氏名】明地 良浩
(72)【発明者】
【氏名】長沼 敏之
(72)【発明者】
【氏名】吉川 依里
【審査官】 井上 弘亘
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−225920(JP,A)
【文献】 特開2010−147436(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/66
G01R 27/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ェーハの抵抗率を複数の測定位置において測定する装置であって、
ローブを上下方向に移動させて前記ウェーハに押し込む押込み手段と、
記プローブにより前記ウェーハに電流を供給して予め設定された複数の測定項目について測定する測定手段と、
記測定手段により測定された前記測定項目の測定結果の変化率に点数を付ける点数付与手段と、
前記プローブの押込み量毎の前記点数の合計から押込み量を決定する押込み量決定手段と
前記測定手段による1つ前の測定位置の測定結果が任意の基準値を超えた場合に、現在の押込み量から予め設定された接触条件範囲を設定し、前記押込み手段に前記測定項目について測定を行わせ、前記複数の測定項目の測定結果を解析し、前記点数付与手段により測定結果の変化に点数を付けると共に前記押込み量決定手段により前記点数を総合的に評価して最適な押込み量を決定し、前記最適な押込み量を次に測定するときの押込み量に設定する制御部と
を具備することを特徴とする抵抗率測定装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記1つ前の測定位置以外の残りの測定位置についても前記最適な押込み量を決定することを特徴とする請求項1記載の抵抗率測定装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記最適な押込み量を再設定し、再設定した押込み量で前記ウェーハの抵抗率を測定する請求項2記載の抵抗率測定装置。
【請求項4】
ウェーハの抵抗率を複数の測定位置において測定する装置が実行する抵抗率測定方法であって、
1つ前の測定位置の測定結果が任意の基準値を超えた場合に、現在の押込み量から予め設定された接触条件範囲を設定し、前記接触条件範囲内で所定量ずつ押込み量を変更してウェーハにプローブを接触させ、前記接触条件範囲で複数の測定項目について測定を行わせ、前記複数の測定項目の測定結果を解析し、前記測定結果の変化に点数を付けると共に前記点数を総合的に評価して最適な押込み量を決定し、前記最適な押込み量を次に測定するときの押込み量に設定する工程と、
前記1つ前の測定位置以外の残りの測定位置についても前記最適な押込み量を決定する工程と、
前記押込み量を再設定し、再設定した押込み量で測定を行う測定工程と
を有する抵抗率測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、半導体製造または処理に適用される装置であって、電気的変量の測定をするための測定用探針、電気的性質を試験するための抵抗率測定装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウェーハの抵抗率測定装置は、ウェーハの抵抗率、ウェーハ表面に形成したエピタキシャル成長膜の抵抗率、及び表面から不純物を拡散又は注入した場合の拡散層又は注入層のシート抵抗及び表面に生成した金属膜のシート抵抗などを測定するものである。抵抗率測定装置により測定された結果は、各半導体製造装置のプロセス条件へフィードバックされ、半導体デバイスの品質を均一に保つための重要な指標として用いられている。
【0003】
抵抗率測定器の測定対象にしている半導体ウェーハには各種の表面材質のものがある。これらの半導体ウェーハの抵抗率を測定するにあたっては、シリコン、金属などの測定対象の材質及び固有の抵抗率の値などに応じて4探針プローブの先端部の材質、先端部曲率半径、先端部が半導体ウェーハに加える荷重、接触時の下降速度等が測定対象に適合するようにするために、4探針プローブの荷重及び下降速度を適切に設定しなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−225920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、半導体ウェーハの薄膜化に伴い、4探針プローブの荷重及び下降速度によって制御される半導体ウェーハとの接触状態により、測定値が変動し、信頼性のある真値を得ることが困難になってきている。また、ウェーハの大ロ径化に伴いウェーハのたわみ、不均一な膜厚により各測定ポイントにおける半導体ウェーハとの接触状態が変化することが想定される。
【0006】
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、ウェーハのたわみや不均一な膜厚により各測定ポイントにおける探針と半導体ウェーハとの接触状態を自動で調整することができ、信頼性のある抵抗率を測定することができる抵抗率測定装置および方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためにこの発明の一態様は、ウェーハの抵抗率を複数の測定位置において測定する装置であって、プローブを上下方向に移動させて前記ウェーハに押し込む押込み手段と、前記プローブにより前記ウェーハに電流を供給して予め設定された複数の測定項目について測定する測定手段と、前記測定手段により測定された前記測定項目の測定結果の変化率に点数を付ける点数付与手段と、前記プローブの押込み量毎の前記点数の合計から押込み量を決定する押込み量決定手段と、制御部とを具備する。そして、制御部により、前記測定手段による1つ前の測定位置の測定結果が任意の基準値を超えた場合に、現在の押込み量から予め設定された接触条件範囲を設定し、前記押込み手段に前記測定項目について測定を行わせ、前記複数の測定項目の測定結果を解析し、前記点数付与手段により測定結果の変化に点数を付けると共に前記押込み量決定手段により前記点数を総合的に評価して最適な押込み量を決定し、前記最適な押込み量を次に測定するときの押込み量に設定するようにしたものである。
【0008】
すなわち、ウェーハの抵抗率を測定する際、プローブ上下駆動部により駆動制御されるプローブが前記ウェーハに接触するまでの押込み量を測定中に自動で調整する機能を備え、測定中の押込み量の自動調整機能は、予め任意に設定されたつ前の測定値からの変動幅基準を超えた場合に、任意の接触条件範囲において、押込み量を所定量ずつ変更して最適な押込み量を特定し、次の測定位置からは最適な押込み量で測定することにより常に最適な接触状態を保つことにより信頼性のある真値を得ることが出来るようになる。
【発明の効果】
【0009】
すなわちこの発明によれば、ウェーハのたわみ、不均一な膜厚により各測定ポイントにおける探針と半導体ウェーハとの接触状態を自動で調整することができ、信頼性のある抵抗率を測定することができる抵抗率測定装置および方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る4探針抵抗率測定装置の全体構成を示すブロック図。
図2】プローブ上下駆動部の詳細構成を示す外観図。
図3】4探針プローブの内部構成を示す構成図。
図4】探針の押込み量、上下駆動カムの回転角度と半導体ウェーハへの荷重となるばね応力の関係を示した実験値を表すグラフ。
図5】デュアルコンフィグレーション方式によるステップ1の測定方式を示す図。
図6】デュアルコンフィグレーション方式によるステップ2の測定方式を示す図。
図7】4探針プローブの押込み量の決定方法を示すフローチャート。
図8】各測定項目の測定結果から押込み量を決定する場合の判定表の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照してこの発明に係る実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る4探針抵抗率測定装置の全体構成を示すブロック図である。
図1において、この4探針抵抗率測定装置は、被測定半導体ウェーハ12を載置する円盤状の測定ステージ11と、該測定ステージ11を回転させる回転駆動部13と、上記測定ステージ11上に載置された半導体ウェーハ12の上面に接触して該半導体ウェーハ12の抵抗率を測定するための4探針プローブ14と、該4探針プローブ14により半導体ウェーハ12に測定電流を供給して抵抗率を求めるための複数の測定項目について測定する計測部15と、上記4探針プローブ14を上下方向に移動させるプローブ上下駆動部16と、該プローブ上下駆動部16と4探針プローブ14とを上記測定ステージ11の半径方向に移動するプローブ水平駆動部17と、測定点の位置を指定すると共に、4探針プローブ14が複数である場合に当該複数の4探針プローブの何れかを指定する制御情報を入力する操作部18と、測定点の位置や測定した結果の抵抗率などのデータを表示する表示部19と、制御情報に従って上記回転駆動部13とプローブ水平駆動部17とプローブ上下駆動部16を駆動し、半導体ウェーハ12の上面の指定された位置に上記4探針プローブ14を接触させる制御部20とを備えている。なお、上記制御部20には、電源部21から所定の動作電源が供給される。
【0012】
上記制御部20は、プローブ上下駆動部16により駆動される4探針プローブ14が半導体ウェーハ12に接触するまでの下降速度及び該半導体ウェーハ12に対する押込み量を自動的に設定する自動設定手段を備える。以下、プローブ上下駆動部16の構成及び該プローブ上下駆動部16に対する制御部20の制御動作について詳細に説明する。
【0013】
図2は、図1におけるプローブ上下駆動部16と4探針プローブ14と半導体ウェーハ12と測定ステージ11部分の構成を示す外観図である。
プローブ上下駆動部16は、プローブ取付金具16a、カム受け16b、重り16c、上下駆動カム16d、及びステッピングモータ16eを有する。
【0014】
プローブ取付金具16aは、4探針プローブ14が取り付けられる金具である。カム受け16bは、プローブ取付金具16aに一体化されたプローブ上下駆動力を受ける。重り16cは、該プローブ上下駆動部16に垂直方向に静荷重を与える十分な質量を有する1つの重りである。上下駆動カム16dは、ステッピングモータ16eの軸に連結され、かつ、カム受け16bの先端部と常に接触状態を保つことによって、重り16cの重さを含むプローブ取付金具16aの重さをステッピングモータ16eの軸上で支える。上下駆動カム16dは、例えば偏心された円形カム形状を有し、回転角度によってカム受け16bを上下移動させる。ステッピングモータ16eは、プローブ取付金具16aに支持されたカム受け16bと、当該プローブ取付金具16aとは独立する支持部材に上下駆動カム16dと軸結合され、制御部20から指令される制御情報に従い任意の回転角度の位置で回転・停止する。
【0015】
以上の構成により、制御部20は、半導体ウェーハ12の種類に適切なプローブに加える荷重を決める押込み量とプローブ上下移動速度を指示する制御情報を与えてプローブ上下駆動部16を制御し、4探針プローブ14と半導体ウェーハ12の適切な接触を実現して計測部15により半導体ウェーハ12の抵抗率を測定する。
【0016】
図3は、4探針プローブ14と半導体ウェーハ12部分の構成を示し、4探針プローブ14の内部構成を示している。
図3において、4探針プローブ14には探針14aが常に半導体ウェーハ12の表面に接触されるように十分な荷重がかけられている。4探針プローブ14はプローブ上下駆動部16によって上下位置制御が行われるように作用するので、板ばね14bと探針14aの上端接触部は上下位置に応じて板ばね14bがばね定数に従ってたわみが生じ、上方に押し上げられることになり、最終的には板ばね14bのばね応力のみで探針14aと半導体ウェーハ12との押し圧が決まり、所定の押込み量に停止される。
【0017】
半導体ウェーハ12に接触した探針14aは、リード14cを経由して計測部15へ接続される電気回路を構成し、半導体ウェーハ12の抵抗率を測定することができる。
図4に、探針14aの押込み量、上下駆動カム16dの回転角度と半導体ウェーハ12への荷重となるばね応力の関係を示した実験値を表すグラフを示す。
【0018】
この実験値は、Y軸として荷重の変化と板ばね14bのたわみから求められる第1のX軸として押込み量(単位mm)の変化から得られ、上下駆動カム16dの回転角度と押込み量(単位mm)との関係を予め実験し、図4の第2のX軸が得られる。
【0019】
制御部20は、この実験値に基いてステッピングモータ16eを制御し、押込み量を調節することにより探針先端の針圧(荷重)を正確に自由に制御することができる。
直列配列の4探針プローブ14による測定方式として、デュアルコンフィグレーション方式がある。
【0020】
図5は、デュアルコンフィグレーション方式のステップ1を示している。
先ず、図5(a)に示すように定電流源33により4探針プローブ14の探針1−4間に電流Iを流して探針2−3間の電圧Vaを電圧計34にて測定する。このとき探針と試料(半導体ウェーハ12)間の整流性によるエラーを除去するため、図5(b)に示すように定電流源33による印加電流Iの極性を替えて測定し、その平均値を求める。ここで、探針1→4間に電流Iを流したときの探針2−3間の電圧を“Va+”とする。また、探針4→1間に電流Iを流したときの電圧を“Va−”とする。このとき“Va+”と“Va−”の電圧の差が小さいほど、探針と半導体ウェーハ12の接触状態が良好であると判断することができる。
このステップ1での抵抗値Raは次式(1)で計算することができる。
Ra=Va/I=((|Va+|+|Va−|)/2)/I・・・(1)
【0021】
図6は、デュアルコンフィグレーション方式のステップ2を示している。
図6(a)に示すように定電流源33により4探針プローブ14の探針1−3間に電流Iを流して探針2−4間の電圧Vbを電圧計34にて測定する。このとき探針と試料(半導体ウェーハ12)間の整流性によるエラーを除去するため、図6(b)に示すように定電流源33による印加電流Iの極性を替えて測定し、その平均値を求める。ここで、探針1→3間に電流Iを流したときの探針2−4間の電圧を“Vb+”とする。また、探針3→1間に電流Iを流したときの電圧を“Vb−”とする。このとき“Vb+”と“Vb−”の電圧の差が小さいほど、探針と半導体ウェーハ12の接触状態が良好であると判断することができる。
【0022】
ステップ2での抵抗値Rbは次式(2)で計算することができる。
Rb=Vb/I=((|Vb+|+|Vb−|)/2)/I・・・(2)
また、探針間隔補正係数Kaは、次式(3)により計算することができる。
Ka=114.696+25.173(Ra/Rb)−7.872(Ra/Rb)・・・(3)
そして、シート抵抗ρsは、次式(4)により計算することができる。
ρs=Ka×Ra・・・(4)
【0023】
4探針プローブ14の探針間隔は等しくなるように調整されているが、実際に軸受けの精度などにより微細な変動が発生する。デュアルコンフィグレーション方式では、探針間隔の変動は、測定電圧VaとVbに反映され、それらによる計算値Ra,Rb,Ka,及びρsに反映され、探針間隔の変動があってもその変動による測定値の誤差を補正することができる。
【0024】
次に、4探針プローブ14の測定中に押込み量を自動で調整する方法を図7に示すフローチャートに従って説明する。
制御部20は、最初に1つ前の測定ポイントの測定結果“Va+”と“Va−”の電圧の差、及び“Vb+”と“Vb−”の電圧の差が、任意の基準値で定められる許容範囲内か判定する(ステップS1)。許容範囲内と判定する場合は終了する。
【0025】
上記ステップS1において許容範囲を超えた場合、制御部20は、再調整のための接触条件範囲(押込み量)を、“現在の押込み量”±(0.05mm〜任意に設定した範囲)に設定する(ステップS2)。本実施形態では、一例として、現在の押込み量を0.5mmとし、接触条件を0.05mm〜0.15mmとする。
【0026】
制御部20は、押込み量を“現在の押込み量”+0.05mmより開始し、+方向が終了したら−方向を測定する(ステップS3)。
制御部20は、測定ポイントをR軸のセンター方向に0.1mmずらす(ステップS4)。
制御部20は、この状態で計測部15により測定を開始し(ステップS5)、測定結果を取得する(ステップS6)。
【0027】
ステップS4〜ステップS6を繰り返し、押込み量を押し込む方に+0.05mm〜任意に設定した範囲まで測定する。押込み量を押し上げる方に−0.05mm〜任意に設定した範囲まで測定する。この時、明らかに測定結果が悪化するようであれば押込み量を変えての測定は任意に設定した範囲前であっても終了とする。
【0028】
制御部20は、各測定項目の測定結果を解析し、“Va+”と“Va−”の電圧の差、“Vb+”と“Vb−”の電圧の差が1つ前の測定結果に比べて変化率が小さいほど結果を「良」と判断する。また、“Va”+“Vb”ので電圧差についても同様に判定する。(ステップS7)
【0029】
なお、ステップS7において、各値の良否は、以下の判定基準に従って行う。
Va差:図5のステップ1で測定される極性反転時の電圧差と前回測定した時の値との変化率が小さいこと。
Vb差:図6のステップ1で測定される極性反転時の電圧差と前回測定した時の値との変化率が小さいこと。
Va+Vb:図5のステップ1と図6のステップ2で測定される電圧の和と前回測定した時の値との変化率が小さいこと。
次に、各変化率に対して最良のデータより点数を付けて総合的に評価し、最適な押込み量を決定する。
【0030】
図8(a)は、1つ前の測定結果と今回の測定結果のVa差及びVb差の変化率の測定結果を示す。制御部20は、Va差の変化率(182.4%)が任意の基準値(例えば150%)を超えていると判定し、押込み量を変更して再測定を実施する。
図8(b)は、押込み量を“現在の押込み量”+0.05mm〜+0.15mmに0.05mmずつ変更して測定した時の測定結果を示す。
【0031】
図8(c)は、押込み量を“現在の押込み量”−0.05mm〜−0.15mm変更して測定した時の測定結果を示す。
図8(d)は、各測定結果の判定表を示しており、最適な押込み量は、各変化率に点数をつけた合計点が最小となる“現在の押込み量”−0.15mmが妥当であると判定できる。
【0032】
制御部20は、上記ステップS7で決定した最適な押込み量を次に測定する時の押込み量に設定する。また、このときの測定結果を今回の測定結果とする。
そして、制御部20は、新たに設定した押込み量で残りの測定ポイントについて、ステップS1〜S7の処理を繰り返して測定する。
【0033】
以上のことから本実施形態では、“現在の押込み量(0.5mm)”−0.15mmを最適な押込み量として再設定し、新しく再設定した押込み量で以降の測定を行う。
上記実施形態によれば、4探針抵抗率測定器を用いて半導体ウェーハの抵抗率を測定する半導体ウェーハ抵抗率測定装置において、制御部20は、測定中にプローブ上下駆動部16に対し、半導体ウェーハ12のウェーハのたわみ及び膜厚の変化に応じて4探針プローブ14の押込み量を半導体ウェーハ12と探針とが最適な接触状態を保つように制御する。従って、抵抗率測定中に4探針プローブ14の接触状態を自動的に最適化することが可能であり、信頼性のある抵抗率を測定することができる。
【0034】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0035】
11…測定ステージ、12…半導体ウェーハ、13…回転駆動部、14…4探針プローブ、14a…探針、14b…板ばね、14c…リード、15…計測部、16…プローブ上下駆動部、16a…プローブ取付金具、16b…カム受け、16c…重り、16d…上下駆動カム、16e…ステッピングモータ、17…プローブ水平駆動部、18…操作部、19…表示部、20…制御部、21…電源部、33…定電流源、34…電圧計。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8