【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、吸着剤や凝集剤を使用することなく、汚染した濁水から放射性金属物質を含む微細粒子を回収する装置であって、供給される被処理水に微細気泡を接触させ、前記微細気泡に前記放射性金属物質を含む微細粒子を付着させて浮上させる気泡接触筒と、逆漏斗状に形成され、前記気泡接触筒の上部に接続され、前記微細気泡に付着して浮上する放射性金属物質を含む微細粒子をフロックとして凝集させるフロック凝集筒と、前記フロック凝集筒の上部に接続され、前記フロック凝集筒によって凝集されたフロックを蓄積して回収するためのフロック回収筒と前記フロック回収筒の下部に接続され前記フロック回収筒に蓄積されたフロックを排出するフロック排出管とを有するフロック回収部と、前記フロック回収筒の上部に接続され、前記微細気泡に付着して浮上する放射性金属物質を含む微細粒子を液面上に生成される泡沫によって回収する泡沫回収筒と前記泡沫回収筒よりオーバーフローした泡沫を収容する泡沫回収容器とを有する泡沫回収部と、漏斗状に形成され、前記気泡接触筒の下部に接続され、前記供給された被処理水に含まれる大径粒子を沈降させ、沈殿物として下部より回収する沈降筒と、前記気泡接触筒と前記フロック凝集筒と前記沈降筒と前記フロック回収筒により形成される槽内に被処理水を供給する被処理水供給管と、前記槽内の被処理水に前記微細気泡を発生させる微細気泡発生手段と、前記槽内から処理が完了した処理水を回収する処理水回収管と、前記被処理水供給管による槽内への被処理水の供給と前記微細気泡発生手段による微細気泡の発生と前記フロック回収管からのフロックの回収と前記沈降筒の下部からの沈殿物の回収と前記処理水回収管からの槽内の処理水の回収の少なくとも一部を制御する制御手段とを備えたものである。
この発明によれば、気泡接触筒において、被処理水に微細気泡を接触させることで、微細気泡に放射性金属物質を含む微細粒子を付着させて浮上させ、気泡接触筒の上部にフロック凝集筒とフロック回収筒を介して接続された泡沫回収管において、微細気泡に付着して浮上する放射性金属物質を含む微細粒子を液面上に生成される泡沫によって回収するようにしたので、被処理水に含まれる放射性物質を効率よく回収して放射性廃棄物の量を低減することができる。
また、この発明によれば、気泡接触筒の上部に接続されたフロック凝集筒において、微細気泡に付着して浮上する放射性金属物質を含む微細粒子を、上方に向かって縮径された逆漏斗状の筒内を浮上させることで粒子密度の高いフロックとして凝集させ、フロック凝集筒の上部に接続されたフロック回収筒において、凝集されたフロックを蓄積させ、フロック回収管より回収するようにしたので、微細気泡によって泡沫回収筒まで浮上されない放射性金属物質を含む微細粒子を、凝集剤を用いることなく、含水率の低いフロックとして回収することができ、被処理水に含まれる放射性物質をより効率よく回収して放射性廃棄物の量を更に低減することができる。
また、この発明によれば、気泡接触筒の下部に接続された沈降筒において、供給された被処理水に含まれる大径粒子を、下方に向かって縮径された漏斗状の筒内を沈降させ、沈殿物として下部より回収するようにしたので、放射性金属物質をほとんど含まない大径粒子を再利用可能な土壌粒子として分離回収することができる。
このように、この発明によれば、泡沫回収部と、フロック回収部と、沈降筒とを備えるので、泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収と、フロックによる放射性金属物質を含む微細粒子の回収と、放射性金属物質がほとんど含まれない大径粒子の回収と、放射性金属物質がほとんど含まれない処理水の回収とを、単一の槽内での処理において同時に行うことができ、濁水から放射性金属物質を含む微細粒子を効率的に回収することができ、放射性廃棄物として処分すべきものと再利用可能なものとに分離することができる。
【0012】
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、前記槽内に供給される被処理水を蓄積するタンクであって、タンク内の被処理水の水位が前記フロック回収筒の上端と一致するように調節する水位調節手段を有する定水位タンクを、前記被処理水供給管の上流側に備えたものである。
この発明によれば、被処理水供給管の上流に、タンク内の被処理水の水位がフロック回収筒の上端と一致するように水位調節される定水位タンクを備えるので、槽内に供給される被処理水の水位がフロック回収筒の上端となるように自動調節され、フロック回収筒において、凝集されたフロックを適切に蓄積させて回収することができる。
【0013】
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、前記沈降筒の下部において、前記沈降筒において沈殿した沈殿物を取り込んで一定量蓄積する沈殿物回収筒と、前記沈降筒の沈殿物を前記沈殿物回収筒に取り込む沈殿物回収弁と、前記沈殿物回収筒に蓄積された沈殿物を外部に排出する沈殿物排出弁とを有する沈殿物回収部を備えたものである。
この発明によれば、沈降筒の下部に、沈降筒において沈殿した沈殿物を回収する沈殿物回収筒を備え、沈降筒の沈殿物を沈殿物回収筒に取り込む沈殿物回収弁と、沈殿物回収筒に蓄積された沈殿物を排出する沈殿物排出弁とを有するので、沈殿物排出弁を閉止して沈殿物回収弁を開放することで、沈降筒より一定量の沈殿物を回収することができ、槽内の処理水の流出を防止することができる。
【0014】
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、前記沈降筒において、前記沈降筒の内面に付着した付着物を除去するために前記沈降筒に振動を与える振動発生手段を備え、前記制御手段において、前記沈殿物排出弁を閉止し、前記沈殿物回収弁を開放し、前記振動発生手段を所定時間作動させるように制御する機能を有するものである。
この発明によれば、沈降筒に振動を与える振動発生手段を備え、沈殿排出弁を閉止し、沈殿物回収弁を開放し、振動発生手段を所定時間作動させることで、沈降筒の内部に付着した沈殿物を的確に排出させることができる。
【0015】
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、前記微細気泡発生手段において、前記槽内の被処理水にマイクロバブルを発生させて前記槽内に供給するマイクロバブル発生手段と、前記槽内の被処理水にナノバブルを発生させて前記槽内に供給するナノバブル発生手段とを備えたものである。
この発明によれば、微細気泡発生手段として、マイクロバブルを発生させるマイクロバブル発生手段と、ナノバブルを発生させるナノバブル発生手段を複合させたので、気泡接触筒において、ナノバブルが有する凝集効果により、放射性金属物質を含む微細粒子を凝集させ、マイクロバブルが有する吸着浮上効果により、凝集された放射性金属物質を含む微細粒子を浮上させることができ、逆漏斗上に形成されたフロック凝集筒において、より粒子密度の高いフロックを形成することができ、放射性廃棄物の量をより低減することができる。
【0016】
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、前記マイクロバブル発生手段により発生させたマイクロバブルを前記槽内に供給するマイクロバブル供給管と、前記ナノバブル発生手段により発生させたナノバブルを前記槽内に供給するナノバブル供給管とは、前記気泡接触筒の外周の対向する位置に備えられ、前記気泡接触筒内での旋回流の発生を抑制するように構成されたものである。
この発明によれば、マイクロバブルを槽内に供給するマイクロバブル供給管とナノバブルを槽内に供給するナノバブル供給管を気泡接触槽の外周の対向する位置に設けたので、マイクロバブルとナノバブルを槽内に供給することによって生ずる旋回流を抑制することができ、微細気泡による放射性金属物質を含む微細粒子の浮上効果を高めて、より粒子密度の高いフロックを形成することができ、放射性廃棄物の量をより低減することができる。
【0017】
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、前記気泡接触筒において、前記気泡接触筒内における旋回流の発生を抑制する旋回流抑制板を備えたものである。
この発明によれば、気泡接触筒内に旋回流の発生を抑制する旋回流抑制板を備えるようにしたので、微細気泡発生手段による気泡接触筒内での旋回流の発生を抑制することができ、微細気泡による放射性金属物質を含む微細粒子の浮上効果を高めて、より粒子密度の高いフロックを形成することができ、放射性廃棄物の量をより低減することができる。
【0018】
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、前記フロック回収部において、前記フロック回収筒に蓄積されるフロックの生成状況を監視するフロック監視センサを備え、前記制御手段において、前記フロック監視センサにより前記フロック回収筒にフロックが蓄積されていることが検出されたときに、前記フロック回収管より前記フロック回収筒に蓄積されたフロックを回収するように制御する機能を有するものである。
この発明によれば、フロック監視センサによってフロック回収筒におけるフロックの生成状況を監視し、フロック回収筒にフロックが蓄積されていることが検出されたときに、フロック回収筒の下部に設けられたフロック回収管を開放してフロック回収筒に蓄積されているフロックを回収するようにしたので、フロック回収筒に蓄積されているフロックを的確に回収することができる。
【0019】
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、前記槽内に供給された被処理水に対して、泡沫の生成を助成する発泡助成剤を供給する発泡助成剤供給手段を備え、前記泡沫回収部において、泡沫の生成状況を監視する泡沫生成状況監視センサを備え、前記制御手段において、前記微細気泡発生手段を作動してから所定時間経過後に、前記泡沫生成状況監視センサにより所定の泡沫の生成が検出されない場合に、前記発泡助成剤供給手段を作動させる機能を有するものである。
発明者らの実験によれば、もみ殻に付着した放射性金属物質を含む土壌粒子を洗浄して得られた洗浄汚染水は、採取された圃場における土壌の性質により、泡沫の生成状況に大きな差異があり、微細気泡によって十分な泡沫が生成されない場合があることが確認されている。
このため、この発明によれば、泡沫監視センサによって泡沫回収筒における泡沫の生成状況を監視し、微細気泡発生手段を作動させてから所定時間経過後に、泡沫回収筒に所定の泡沫の生成が検出されない場合に、発泡助成剤供給手段により槽内に発泡助成剤を供給するようにしたので、泡沫が十分に形成されない土壌から採取された濁水であっても、発泡助成剤を供給することで十分な泡沫を発生させることができ、泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収を的確に行うことができる。
【0020】
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、前記制御手段において、前記微細気泡発生手段を所定時間作動させた後に停止し、停止後に生成される濃度の高いフロックを回収するように制御する機能を有するものである。
発明者らによる実験によれば、微細気泡発生装置を起動して泡沫が生成されると、泡沫回収筒は泡沫によって蓋をされたような状態にあり、フロック凝集筒やフロック回収筒では緩やかな浮上流が形成されているが、微細気泡の発生を停止させると、微細気泡発生装置内の加圧タンクの空気が一瞬にして膨張するために泡沫回収筒内の泡沫が一気にオーバーフローし、泡沫による蓋が取り除かれたような状態となるため、槽内に過剰に溶解している空気が次々に気泡となって上昇し、微細気泡の停止前と比べて明らかに早い浮上流が形成されることが確認された。そして、この早い浮上流によって気泡が土壌粒子を取り込んでフロックが急速に成長するとともに、フロック回収筒内において、成長したフロックが流れに逆らって沈降するために得意な対流が生じるため、きわめて濃度の高いフロックが形成されることが確認された。
このため、この発明によれば、微細気泡発生手段を所定時間作動させた後に停止し、停止後に生成される上記のような濃度の高いフロックを回収するようにしたので、短時間で高濃度に凝縮されたフロックを回収することができる。
【0021】
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置を複数段備え、各段の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の前記フロック凝集筒の下部には、前記フロック回収部によるフロックの回収が終了した後の前記フロック凝集筒の処理水を凝集水として回収する凝集水回収管を備え、前段の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の前記凝集水回収管より回収された凝集水を、後段の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の被処理水として供給するようにカスケード接続されたものである。
濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置では、泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収とフロックによる放射性金属物質を含む微細粒子の回収を行った直後のフロック凝集筒には、微細気泡によって浮上分離できず、またフロックとして凝集されなかった放射性金属物質を含む微細粒子が残留している。
このため、この発明によれば、濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置を複数段備え、前段のフロック凝集筒の下部に備えた凝集水回収管より回収された凝集水を後段の被処理水として供給するようにカスケード接続したので、単一の回収装置で回収できなかった放射性金属物質を含む微細粒子を複数段の回収装置によって濃縮して回収することができ、処理水回収管から回収される処理水の放射性物質の量を飛躍的に低減させることができる。
【0022】
この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収方法は、供給される被処理水に微細気泡を接触させ、前記微細気泡に前記放射性金属物質を含む微細粒子を付着させて浮上させる気泡接触筒と、逆漏斗状に形成され、前記気泡接触筒の上部に接続され、前記微細気泡によって生成される放射性金属物質を含む微細粒子のフロックを凝集させるフロック凝集筒と、前記フロック凝集筒の上部に接続され、前記フロック凝集筒によって凝集されたフロックを蓄積して回収するためのフロック回収筒と前記フロック回収筒の下部に接続されて前記フロック回収筒に蓄積されたフロックを排出するフロック排出管とを有するフロック回収部と、前記フロック回収筒の上部に接続され、前記フロック凝集筒で凝集されずに前記フロック回収筒を通過して浮上した前記放射性金属物質を含む微細粒子を前記微細気泡によって液面上に生成される泡沫によって回収する泡沫回収筒と前記泡沫回収筒よりオーバーフローした泡沫を収容する泡沫回収容器とを有する泡沫回収部と、漏斗状に形成され、前記気泡接触筒の下部に接続され、前記供給された被処理水に含まれる大径粒子を沈降させ、沈殿物として下部より回収する沈降筒と、前記気泡接触筒と前記フロック凝集筒と前記沈降筒と前記フロック回収筒により形成される槽内に被処理水を供給する被処理水供給管と、前記槽内の被処理水に前記微細気泡を発生させる微細気泡発生手段と、前記槽内から処理が完了した処理水を回収する処理水回収管とを備えた濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置を用いて、吸着剤や凝集剤を使用することなく、汚染した濁水から放射性金属物質を含む微小土壌粒子を回収する方法であって、前記被処理水供給管より前記槽内に被処理水を供給し、前記槽内の被処理水の水位を前記フロック回収筒の上端に設定する工程と、前記微細気泡生成手段を作動させ、前記気泡接触筒内に微細気泡を発生させる工程と、前記フロック回収筒にフロックが蓄積されていることが確認されたときに、前記フロック回収管より前記フロック回収筒に蓄積されたフロックを回収する工程と、前記泡沫回収容器に蓄積された泡沫が所定量に達したときに泡沫を回収する工程と、前記沈降筒の下部より前記沈降筒に沈殿した沈殿物を回収する工程と、前記フロックを回収する工程によるフロックの回収と前記沈殿物を回収する工程による沈殿物の回収とが終了した後に、前記槽内の処理水を回収する工程とを備えたものである。
この発明によれば、泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収と、フロックによる放射性金属物質を含む微細粒子の回収と、放射性金属物質がほとんど含まれない大径粒子の回収と、放射性金属物質がほとんど含まれない処理水の回収とを、単一の槽内での処理において同時に行うことができ、濁水から放射性金属物質を含む微細粒子を効率的に回収することができ、放射性廃棄物として処分すべきものと再利用可能なものとに分離することができる。
【0023】
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収方法は、汚染した圃場において放射性金属物質を含む土壌粒子を付着させたもみ殻等を洗浄水により洗浄した洗浄汚染水を、前記被処理水として供給する工程と、前記槽内の処理水を回収する工程により回収された処理水を、前記もみ殻等を洗浄する洗浄水として再利用する工程とを備えたものである。
この発明は、汚染した圃場においてもみ殻等を用いて放射性金属物質を含む土壌粒子を回収し、もみ殻等に付着した放射性金属物質を含む土壌粒子を洗浄水によって洗浄することで、洗浄後のもみ殻等を圃場における放射性金属物質を含む土壌粒子の回収に再利用する処理方法に用いるものであって、もみ殻等を洗浄して生成された汚染洗浄水を、この発明の回収装置の被処理水として供給し、この発明の回収装置によって放射性金属物質を含む微細粒子を回収した後の処理水を、もみ殻等を洗浄する洗浄水として再利用するようにしたので、無用な廃棄物を生成することなく効率的に処理することができる。
【0024】
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収方法は、前記微細気泡を生成する工程により前記微細気泡発生手段を作動してから所定時間経過後に、前記泡沫回収部に所定の泡沫の生成が確認されない場合に、前記槽内に泡沫生成助成剤を投入する工程を更に備えたものである。
この発明によれば、微細気泡発生手段を作動させてから所定時間経過後に、泡沫回収筒に所定の泡沫の生成が確認されない場合に、発泡助成剤供給手段により槽内に発泡助成剤を供給する工程を備えるので、微細気泡によって泡沫が十分に形成されない土壌から採取された濁水であっても、発泡助成剤を供給することで十分な泡沫を発生させ、泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収を的確に行うことができる。
【0025】
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収方法は、前記微細気泡を発生させる工程において、前記微細気泡発生手段を所定時間作動させた後に停止し、前記フロックを回収する工程において、前記微細気泡発生手段を停止させた後に生成される濃度の高いフロックを回収するものである。
この発明によれば、微細気泡発生手段を所定時間作動させた後に停止し、停止後に生成される上述のような濃度の高いフロックを回収するようにしたので、短時間で高濃度に凝縮されたフロックを回収することができる。
【0026】
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収方法は、前記濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置を複数段備え、各段の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の前記フロック凝集筒の下部には、前記フロック回収部によるフロックの回収が終了した後の前記フロック凝集筒の処理水を凝集水として回収する凝集水回収管を備えた濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置を用いて、濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子を回収する方法であって、前段の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の前記凝集水回収管より回収された凝集水を、後段の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の被処理水として供給する工程を備えたものである。
この発明によれば、濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置を複数段備え、前段のフロック凝集筒の下部に設けた凝集水回収管により回収された凝集水を後段の被処理水として供給する工程を備えるので、放射性金属物質を含む微細粒子の回収を効率化し、処理水回収管から回収される処理水の放射性物質の量を飛躍的に低減させることができる。