(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5998144
(24)【登録日】2016年9月2日
(45)【発行日】2016年9月28日
(54)【発明の名称】コンパクト高ゲインアンテナ
(51)【国際特許分類】
H01Q 21/08 20060101AFI20160915BHJP
H01Q 13/08 20060101ALI20160915BHJP
H01Q 13/02 20060101ALI20160915BHJP
【FI】
H01Q21/08
H01Q13/08
H01Q13/02
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-530736(P2013-530736)
(86)(22)【出願日】2011年9月29日
(65)【公表番号】特表2013-542660(P2013-542660A)
(43)【公表日】2013年11月21日
(86)【国際出願番号】EP2011067026
(87)【国際公開番号】WO2012041979
(87)【国際公開日】20120405
【審査請求日】2014年9月25日
(31)【優先権主張番号】1057864
(32)【優先日】2010年9月29日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】502217735
【氏名又は名称】ブイグ テレコム
【氏名又は名称原語表記】BOUYGUES TELECOM
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エドゥアルド モッタ クルス
【審査官】
岩井 一央
(56)【参考文献】
【文献】
特開平04−038001(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0009399(US,A1)
【文献】
国際公開第2010/089941(WO,A1)
【文献】
特開2002−290141(JP,A)
【文献】
米国特許第05995047(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/00− 3/46
H01Q 13/00−13/28
H01Q 21/00−25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
グランドプレーン(P)と、
前記グランドプレーン(P)上に配置されており、誘電率(ε1)を有する誘電体基板(11)と、
前記誘電体基板(11)上において、アンテナ動作周波数に対応する波長λよりも短い距離(de)を互いにあけて連続して配置された複数のアンテナ素子(Eij)で構成される少なくとも1つの放射源(Si)と、
前記誘電体基板(11)の誘電率(ε1)よりも大きい誘電率(ε2)を有し、前記各アンテナ素子(Eij)上に配置される誘電体スーパーストレート(12)とを備え、
前記各アンテナ素子(Eij)は全て同一であり、動作中において同一の放射特性を有し、
前記各アンテナ素子(Eij)は、第1の供給配線(L1)によって複数の組となるように連続して接続されており、前記複数の組は、第2の供給配線(L2)によって互いに接続され、前記第2の供給配線(L2)の中心は、前記放射源(Si)の電源に適応する、前記放射源(Si)のアクセスポイント(Ai)を構成し、
前記各アンテナ素子(Eij)は、互いに関して、ds(N−1)/Nと等しい距離deをあけて配置されており、
前記dsは、2つの前記放射源(Si)の2つの前記アクセスポイント(Ai)の間の距離であり、
前記Nは、前記各放射源(Si)の前記アンテナ素子(Eij)の数である
ことを特徴とするパネルアンテナ。
【請求項2】
請求項1のパネルアンテナにおいて、
前記各放射源(Si)は、4つのアンテナ素子(Ei1,Ei2,Ei3,Ei4)を備える
ことを特徴とするパネルアンテナ。
【請求項3】
請求項1のパネルアンテナにおいて、
前記各放射源(Si)は、2〜6個のアンテナ素子(Eij)を有する
ことを特徴とするパネルアンテナ。
【請求項4】
請求項1乃至3のうちいずれか1つのパネルアンテナにおいて、
前記各アンテナ素子(Eij)は、四角形、正三角形および楕円形の中から選択される形状を有するパッチである
ことを特徴とするパネルアンテナ。
【請求項5】
請求項1乃至3のうちいずれか1つのパネルアンテナにおいて、
前記各アンテナ素子(Eij)は、ホーンあるいはワイヤアンテナにかかるテクノロジーから得られる
ことを特徴とするパネルアンテナ。
【請求項6】
請求項1乃至5のうちいずれか1つのパネルアンテナにおいて、
前記グランドプレーン(P)と前記各アンテナ素子(Eij)との間に接続された抵抗素子(R)を有する
ことを特徴とするパネルアンテナ。
【請求項7】
請求項1乃至6のうちいずれか1つのパネルアンテナを備えた
ことを特徴とするセルラ通信ネットワーク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パネルアンテナの分野に関し、特にセルラネットワークで利用されるパネルアンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
無線基地局(BTS:Base transceiver stations)は、高さの取り決め(教会のルーバー、保護された建物の正面の浅浮き彫りなど)に関しての主な制約を受ける。
【0003】
セルラネットワークは、無線到達距離を最大にするために、現在、等方性の高ゲインアンテナに頼っている。パネルの高さを、一般に、1800/2100MHzの帯域に対する1.2m、および900MHzの帯域に対する2.4mの間で変化させることによって、これらのゲインを得ることができる。
【0004】
パネルアンテナは、基板上に、垂直列に配置された複数のアンテナ素子で構成される方法がよく知られている。
【0005】
図1は、既知のタイプのパネルアンテナの例示である。
【0006】
図1のパネルアンテナは、基板11上に配列された8個のアンテナ素子E
i(iは1から8)で構成される。各アンテナ素子E
iは、アクセスポイントA
iを備え、およそ0.9λの距離d
eの間隔をあけて配置されている。ここで、λは、アンテナの周波数帯域の中心周波数における真空波長である。距離とは、アンテナ素子E
iの2つのアクセスポイントA
i間の距離と解される。
【0007】
例えば、アンテナ素子E
iは、ツリー構造で提供される。隣り合うアンテナ素子E
iは、第1の供給配線L
1によって2つずつ接続されて、4組のアンテナ素子が形成される。各組は、第2の供給配線L
2によってさらに接続されて、2組の4つのアンテナ素子群が形成される。そして、その2組の4つのアンテナ素子群は、最終的に、第3の供給配線L
3によって相互に接続される。
【0008】
つまり、各供給配線は、アンテナ素子E
iの2つのアクセスポイントA
i間で定義されるとみることができる。
【0009】
図2(a),(b)は、それぞれ、基板11上に配置されたアンテナ素子E
iの上面図および側面図である。基板上に配置されたアンテナ素子E
iは、「パッチ(patch)」と呼ばれる放射源を形成する。
【0010】
誘電体基板11は、誘電率ε
1を有し、グランドプレーン(ground plane)P上に配置されている。そして、基板11上にアンテナ素子E
iが配置される。
【0011】
アンテナ素子E
iは、誘電体基板11上に配置され、コネクタA
iに接続されて供給されている。
【0012】
各アンテナ素子E
iは、動作している間、およそ8dBiの単位ゲインを示す。したがって、
図1のアンテナは、8×0.9λ=7.2λの高さに対して、8dBi+10log(8)=17dBiのゲインを示す。
【0013】
図3(a),(b)の表は、アンテナの周波数帯域の中心周波数でセルラネットワーク(「900MHz」として知られている880〜960MHzの帯域と、「2100MHz」として知られている1710〜2170MHzの帯域)で使用される2つの主な周波数帯域に対するアンテナのゲインと高さとの間における比率を示す。特に、ゲインを15dBiから17dBiに増やすためには、所定の中心周波数に対するアンテナの高さをおよそ2倍にする必要があることがわかる。
【0014】
したがって、アンテナの高さは、アンテナ素子E
iの数によって左右されるように思われる。それゆえ、アンテナのゲインをより大きくするには、より多くのアンテナ素子が必要であり、アンテナのサイズをより大きくする必要がある。
【0015】
現在では、パネルアンテナの最大の高さ、あるいは実際に縮小できる高さは制限される傾向にあるため、このことは容易ではない。
【0016】
パネルアンテナのサイズを縮小するための解決策として、アンテナ素子E
iのいくつかを取り除けばよいことが知られている。しかしながら、そのように取り除くことは、アンテナのゲインが損失し、アンテナのパフォーマンスの悪化を招く。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明の目的の1つは、アンテナのサイズを増大することなく、アンテナのゲインを増加可能とすることである。
【0018】
本発明の別の目的は、アンテナのゲインのいかなる減少を伴わずに、アンテナの高さを縮小可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
それゆえ、本発明は、パネルアンテナに関し、グランドプレーンと、前記グランドプレーン上に配置されており、誘電率を有する誘電体基板と、前記誘電体基板上において、アンテナ動作周波数に対応する波長λよりも短い距離を互いにあけて連続して配置された複数のアンテナ素子で形成される少なくとも1つの放射源とを備えている。
【0020】
本発明に係る前記アンテナは、さらに、前記誘電体基板の誘電率よりも大きい誘電率を有し、前記各アンテナ素子上に配置される誘電体スーパーストレートからなり、前記各アンテナ素子は全て同一であり、動作中において同一の放射特性を有することを特徴とする。
【0021】
各放射源を形成する複数のアンテナ素子の配置によって、ゲインを一定に保ちながら高さの縮小が可能であるか、あるいは、高さを一定に保ちながらゲインを増加させることができる。
【0022】
好ましくは、前記アンテナは、さらに、前記誘電体基板の誘電率よりも大きい誘電率を有し、前記各アンテナ素子上に配置される誘電体スーパーストレートからなる。
【0023】
スーパーストレートと複数のアンテナ素子の配置との組み合わせによって、ゲインを一定に保ちながら高さの縮小が可能であるか、あるいは、高さを一定に保ちながらゲインを増加させることができる。
【0024】
本発明は、1つあるいは複数の技術的に可能な組み合わせが考えられる、以下の特徴によって有利に補足される。
【0025】
−前記各放射源は、4つのアンテナ素子が第1の供給配線によって複数の組となるように連続して接続されており、前記複数の組は、第2の供給配線によって互いに接続され、前記第2の供給配線の中心は、前記放射源の電源に適応する、前記放射源のアクセスポイントを構成する。
【0026】
−上記パネルアンテナは、複数の前記放射源を備え、前記各放射源は、互いに関して、それぞれの前記アクセスポイントが、2つのアンテナ素子の間の距離と等しい距離をあけて離れるように配置されており、前記各放射源は、同一の放射特性を有する。
【0027】
−前記各アンテナ素子は、互いに関して、d
s(N−1)/Nと等しい距離d
eをあけて配置されており、前記d
sは、2つの前記放射源の2つの前記アクセスポイントの間の距離であり、前記Nは、前記各放射源の前記アンテナ素子の数である。
【0028】
−前記各放射源は、2〜6個のアンテナ素子を有する。
【0029】
−前記各アンテナ素子は、四角形、正三角形および楕円形の中から選択される形状を有するパッチである。
【0030】
−前記各アンテナ素子は、ホーンあるいはワイヤアンテナにかかるテクノロジーから得られる。
【0031】
−上記パネルアンテナは、前記グランドプレーンと前記各アンテナ素子との間に接続された抵抗素子を有する。
【0032】
本発明はまた、本発明に係るパネルアンテナを備えたセルラ通信ネットワークに関する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】既知のタイプのパネルアンテナの例示である。
【
図2】基板上に配置されたアンテナ素子の上面図および側面図である。
【
図3】2つの主な周波数帯域に対するアンテナのゲインと高さとの間における比率を示す表である。
【
図4】本発明の第1の実施形態に係るパネルアンテナの例示である。
【
図5】本発明の第2の実施形態に係るパネルアンテナの例示である。
【
図6】本発明に係るアンテナのアンテナ素子の上面図(a)および側面図(b)である。
【
図8】動作中に、本発明の第1の実施形態に係るアンテナと同じゲインを示す、既知のタイプのパネルアンテナの例示である。
【
図9】本発明の第2の実施形態に係るアンテナと同じ高さを有する既知のタイプのパネルアンテナの例示である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明の他の特徴や有利な点は、以下の説明からさらに明らかになるであろう。以下の説明は、単なる例示であって、制限するものではなく、すでに説明した
図1、
図2(a),(b)、および
図3(a),(b)とは別に添付された図面を参照して読まなければならない。
【0035】
全ての図面において、類似する要素は同じ数字で参照される。
【0036】
図4〜
図9に関する本発明の2つの実施形態について以下説明する。
【0037】
“アンテナ素子”とは、好ましくは平坦な導電本体を有する放射素子であると解釈される。
【0038】
“放射源”とは、いくつかのアンテナ素子の組み合わせであると解釈される。
【0039】
“パネルアンテナ”とは、いくつかのアンテナ素子からなる平面アンテナであると解釈される。
【0040】
各実施形態において、パネルアンテナは、誘電率ε
1を有し、グランドプレーンP上に配置された誘電体基板11を有する。さらに、パネルアンテナは、少なくとも1つの放射源S
iを有する。
【0041】
各放射源S
iは、複数のアンテナ素子E
ijが、互いに間をあけて連続して配置されて形成される。2つの連続するアンテナ素子は、波長λよりも短い距離d
eをあけて離れている。ここで、波長λは、アンテナ動作周波数に対応している。
【0042】
図4のアンテナは、2つの放射源S
1,S
2を備え、
図5のアンテナは、6つの放射源を備えている。
【0043】
好ましくは、各放射源S
iは、4つのアンテナ素子E
i1,E
i2,E
i3,E
i4が、例えば第1の供給配線L
1によってツリー状に複数の組となるように接続されてなる。
【0044】
各アンテナ素子は、供給配線L
1によって複数の組となるアンテナ素子を接続するためのアクセスポイントA
ijを含む。
【0045】
アンテナ素子E
ijの複数の組は、第2の供給配線L
2によって接続される。第2の供給配線L
2の中央部は、放射源S
iのアクセスポイントA
iを構成する。このようなアクセスポイントA
iは、それが参照する放射源S
iの電源に適応される。
【0046】
これらからわかるように、アクセスポイントA
iは、放射源S
iと同じ数存在する。それゆえ、
図5に示すアンテナは、6つの放射源、つまり6つのアクセスポイントA
1,A
2,A
3,A
4,A
5,A
6を備えている。
【0047】
放射源S
iは、互いに関して、それぞれのアクセスポイントA
iが、2つの放射源S
iの連続する2つのアクセスポイントの間の距離d
sと等しい距離をあけて離れるように配置される。
【0048】
さらに、放射源S
iのアンテナ素子E
ijは、互いに関して、d
s(N−1)/Nと等しい距離d
eをあけて配置される。ここで、d
sは、2つの放射源S
iの間の距離であり、Nは、各放射源S
iのアンテナ素子E
ijの数である。距離d
eは、同様に、各アンテナ素子E
ijの連続する2つのアクセスポイントA
ijの間の距離である。
【0049】
より正確には、各アンテナ素子が左右対称となる中心を通る主軸を定義すると、各アンテナ素子のアクセスポイントA
ijは、主軸と垂直、つまり第1および第2の供給配線L
1,L
2と平行である軸上に位置する。
【0050】
好ましくは、各放射源S
iは、4つの放射素子E
ijで構成されていてもよい。
【0051】
アンテナ(
図4および
図5に示す)は、さらに、アンテナ素子E
ijが配置される基板11の誘電率ε
1よりも大きい誘電率ε
2を有する誘電体スーパーストレート12を備えている。
【0052】
既知のタイプである、パッチタイプの放射源を形成するアンテナ素子E
iに関して、アンテナ素子E
ijは、高い誘電率の媒体に浸される。そして、これにより、アンテナ素子の動作波長を減らすためというよりも、動作波長を保持しつつ物理的な寸法を縮小するために、アンテナ素子のサイズを縮小することができる。
【0053】
基板12を用いることで、より高いアンテナ素子の放射特性と同一の放射特性を維持することができる。
【0054】
さらに、抵抗素子Rは、グランドプレーンPと各アンテナ素子E
ij(
図6(a),(b)参照)との間に接続される。抵抗素子Rは、典型的には任意のオームである。この抵抗素子Rは、アンテナ素子の放射側の1つを短絡するものである。この短絡により、2つの単極子が形成され、双極子の両側のサイズがそれぞれλ/4である、λ/2のサイズの放射素子を、サイズがλ/4である1つの単極子に変換し、その結果として、放射素子の電気的な寸法を半分にすることができる。
【0055】
また、この抵抗素子Rにより、アンテナの共鳴動作における、アンテナの通過帯域を十分に増大することができる。
【0056】
最後に、誘電率ε
1は例えば1〜4の間の値をとり、好ましくは2.2に等しい。誘電率ε
2は例えば10〜50の間の値をとり、好ましくは30に等しい。
【0057】
例証によると、既知のタイプのパッチタイプのアンテナ素子E
iに関して、920MHzの中心周波数のGSM(登録商標)帯域における動作周波数に対して、アンテナ素子E
iの横幅の寸法は、94mmに等しく、アンテナ素子E
ij(スーパーストレートの)の横幅の寸法は21.5mmに等しい。
【0058】
さらに、例証によると、アンテナ素子E
ijは正方形、正三角形、楕円形、あるいは、小さいサイズか小放射の穴のための源の組み合わせが可能なホーンかワイヤアンテナの技術から得られると考えてもよい。
【0059】
−高さの縮小、一定のゲイン−
図4に示すアンテナは、17dBiと同じゲインを維持しつつ、既知のタイプのパネルアンテナの高さを縮小することができる。
【0060】
距離d
s=0.9λをあけて離れた2つの放射源S
1,S
2のそれぞれは、距離d
s=0.9λ(4−1)/4=0.675λをあけて離れた4つのアンテナ素子で構成される(
図7参照)。
【0061】
各放射源は、
図4のアンテナが17dBiのゲインで動作しているとき、14dBiのゲインを示す。
【0062】
それでも、
図8に例示されたようなアンテナに関して、その高さは半分となる。具体的には、高さは、7.2λ(8×0.9λ)から3.6λ(4×0.9λ)に縮小される。
【0063】
放射源S
1,S
2のそれぞれは、源S
iのアクセスポイントA
iが同じ距離d
sをあけるように、アンテナ(
図4参照)の縦軸に沿って入れ子になっている、アクセスポイントA
1,A
2を有する。異なる源の電源回路を容易に理解するために、それぞれのアクセスポイントは、次のアクセスポイントの反対側に配置される。
【0064】
異なる2つの放射源に属する、2つの連続する放射素子の間の距離は、d
s/Nとd
s(N−1)/Nとの間、すなわち、0.225λと0.675λとの間で変化する。
【0065】
−ゲインの増加、一定の高さ−
図5に例示されたアンテナは、既知のタイプのパネルアンテナと同じ高さを維持しつつ、アンテナのゲインを増加することができる。
【0066】
6つの放射源のそれぞれは、4つのアンテナ素子で構成される(
図7参照)。
【0067】
上述した実施形態のように、
図9に例示されるように、同じ高さ(7.2λと等しい高さ)のアンテナによって17dBiのゲインが得られる代わりに、
図5に示すアンテナが21.8dBiのゲインを示すように動作しているとき、各放射源は14dBiのゲインを示す。
【0068】
上述したように、放射源のそれぞれは、源S
iのアクセスポイントA
iが同じ距離d
sをあけるように、アンテナ(
図5参照)の縦軸に沿って入れ子になっている、アクセスポイントA
1,A
2,A
3,A
4,A
5,A
6を有する。異なる源の電源回路を容易に理解するために、それぞれのアクセスポイントは、次のアクセスポイントの反対側に配置される。
【0069】
異なる2つの放射源に属する、2つの連続する放射素子の間の距離は、d
s/Nとd
s(N−1)/Nとの間、すなわち、0.225λと0.675λとの間で変化する。