(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5998295
(24)【登録日】2016年9月2日
(45)【発行日】2016年9月28日
(54)【発明の名称】ユーザ機器の適応遷移
(51)【国際特許分類】
H04W 52/02 20090101AFI20160915BHJP
【FI】
H04W52/02
【請求項の数】24
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-563064(P2015-563064)
(86)(22)【出願日】2013年6月7日
(65)【公表番号】特表2016-526307(P2016-526307A)
(43)【公表日】2016年9月1日
(86)【国際出願番号】CN2013076900
(87)【国際公開番号】WO2014194509
(87)【国際公開日】20141211
【審査請求日】2016年1月18日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】509348786
【氏名又は名称】エンパイア テクノロジー ディベロップメント エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109586
【弁理士】
【氏名又は名称】土屋 徹雄
(72)【発明者】
【氏名】ホワン,アンプオン
【審査官】
伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−010306(JP,A)
【文献】
特表2009−545267(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続された状態にあるワイヤレス通信デバイスに関して第1のタイマおよび第2のタイマを初期化することであって、
前記第1のタイマは、第1の持続時間の後にタイムアウトし、
前記第2のタイマは、第2の持続時間の後にタイムアウトし、
前記第2の持続時間は、前記第1の持続時間よりも長い、初期化すること、
前記ワイヤレス通信デバイスから1つまたは複数のデータパケットを受信すること、
前記第1のタイマと前記第2のタイマを同時に開始すること、および
前記ワイヤレス通信デバイスの状態を、前記第1のタイマがタイムアウトし、前記第2のタイマがタイムアウトしていない場合であって、前記ワイヤレス通信デバイスと基地局の間の信号強度が事前定義された信号強度しきい値未満である場合、前記接続された状態からアイドル状態に変更することを備える方法。
【請求項2】
前記接続された状態は、ロングタームエボリューション(LTE)標準に準拠するRRC(Radio Resource Control)接続状態である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の持続時間は、連続したデータパケットの間の遅延の事前定義された間隔よりも大きい請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ワイヤレス通信デバイスと前記基地局の間の前記信号強度が前記事前定義された信号強度しきい値未満であるという指示を受信することをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項5】
指示を前記受信することは、隣接するセルの信号強度が、前記ワイヤレス通信デバイスが入っているサービングセルの信号強度よりも事前定義されたオフセットだけ強いことを示すレポートを、前記ワイヤレス通信デバイスから受信することを備える請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ワイヤレス通信デバイスの前記状態を前記アイドル状態に変更する際、前記第1のタイマおよび前記第2のタイマを終了させることをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ワイヤレス通信デバイスからさらなる1つまたは複数のデータパケットを受信すること、および
前記ワイヤレス通信デバイスから前記さらなる1つまたは複数のデータパケットを前記受信することに応答して、前記ワイヤレス通信デバイスの前記状態を前記接続された状態に戻すことをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ワイヤレス通信デバイスの前記状態を、
前記第2のタイマがタイムアウトする前に前記ワイヤレス通信デバイスからデータパケットがまったく受信されていない場合、および
前記ワイヤレス通信デバイスと前記基地局の間の前記信号強度が、前記事前定義された信号強度しきい値以上である場合、
前記接続された状態に維持することをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項9】
ワイヤレス通信デバイスに関して、前記ワイヤレス通信デバイスが第1のタイプの通信状態で第1のデータパケットを受信する、または送信する場合に、第1のタイマと第2のタイマを同時に開始することであって、
前記第1のタイマは、第1の持続時間の後にタイムアウトし、
前記第2のタイマは、前記開始することから第2の持続時間の後にタイムアウトし、
前記第2の持続時間は、前記第1の持続時間よりも長いこと、
前記ワイヤレス通信デバイスに関連する1つまたは複数の第2のデータパケットを受信すること、
前記1つまたは複数の第2のデータパケットを受信することが、前記第1のタイマがタイムアウトする前に生じた場合、前記第1のタイマと前記第2のタイマを同時に再開すること、および
前記第1のタイマがタイムアウトした後であって、前記第2のタイマがタイムアウトする前に、前記ワイヤレス通信デバイスが2つのセルの間で切り換わっていることを示すイベントに応じて、前記ワイヤレス通信デバイスを、前記第1のタイプの通信状態とは異なる第2のタイプの通信状態に変更することを備える方法。
【請求項10】
前記第1の持続時間は、連続した第2のデータパケットの間の遅延の事前定義された間隔よりも大きい請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ワイヤレス通信デバイスは、前記第1のタイプの通信状態にある場合、背景情報以外のデータパケットを受信し、または送信し、
前記ワイヤレス通信デバイスは、前記第2のタイプの通信状態にある場合、背景情報を送信し、データパケットをまったく送信しない請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記変更することは、前記ワイヤレス通信デバイスと基地局の間の信号強度が事前定義された信号強度しきい値未満であるという指示を受信することを備える請求項9に記載の方法。
【請求項13】
指示を前記受信することは、隣接するセルの信号強度が、前記ワイヤレス通信デバイスが入っているサービングセルの信号強度よりも事前定義されたオフセットだけ良好であることを示すレポートを、前記ワイヤレス通信デバイスから受信することを備える請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ワイヤレス通信デバイスの状態を、
前記第1のタイマがタイムアウトしたこと、
前記第2のタイマがタイムアウトしていないこと、および
前記指示を前記受信すること
に応じてアイドル状態に設定することをさらに備える請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のタイマおよび前記第2のタイマを終了させることをさらに備える請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ワイヤレス通信デバイスの前記状態を、前記ワイヤレス通信デバイスからさらなる1つまたは複数のデータパケットを受信する際に、接続された状態に設定することをさらに備える請求項14に記載の方法。
【請求項17】
実行されると、1つまたは複数のプロセッサに、
接続された状態にあるワイヤレス通信デバイスに関して第1のタイマと第2のタイマを同時に開始することであって、
前記第1のタイマは、第1の持続時間の後にタイムアウトし、
前記第2のタイマは、第2の持続時間の後にタイムアウトし、
前記第2の持続時間は、前記第1の持続時間よりも長いこと、
前記ワイヤレス通信デバイスの状態を、
前記第1のタイマがタイムアウトした後、前記第2のタイマがタイムアウトする前に前記ワイヤレス通信デバイスからデータパケットがまったく受信されていない場合、および
前記ワイヤレス通信デバイスと基地局の間の信号強度が事前定義された信号強度しきい値未満である場合、
前記接続された状態からアイドル状態に変更すること
を備える動作を実行させる命令を記憶している非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記接続された状態は、ロングタームエボリューション(LTE)標準に準拠するRRC(Radio Resource Control)接続状態である請求項17に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記第1の持続時間は、連続したデータパケットの間の遅延の事前定義された間隔よりも大きい請求項17に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記動作は、
前記ワイヤレス通信デバイスと前記基地局の間の前記信号強度が前記事前定義された信号強度しきい値未満であるという指示を受信することをさらに備える請求項17に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項21】
指示を前記受信することは、前記LTE標準に準拠して前記ワイヤレス通信デバイスからイベントA3レポートを受信することを備える請求項20に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項22】
前記動作は、
前記ワイヤレス通信デバイスの前記状態を前記アイドル状態に変更する際、前記第1のタイマおよび前記第2のタイマを終了させることをさらに備える請求項17に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項23】
前記動作は、
前記ワイヤレス通信デバイスからさらなる1つまたは複数のデータパケットを受信すること、および
前記ワイヤレス通信デバイスから前記さらなる1つまたは複数のデータパケットを前記受信することに応じて、前記ワイヤレス通信デバイスの前記状態を前記接続された状態に戻すことをさらに備える請求項17に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項24】
前記動作は、
前記ワイヤレス通信デバイスの前記状態を、
前記第2のタイマがタイムアウトする前に前記ワイヤレス通信デバイスからデータパケットがまったく受信されていない場合、および
前記ワイヤレス通信デバイスと前記基地局の間の前記信号強度が、前記事前定義された信号強度しきい値以上である場合、
前記接続された状態に維持することをさらに備える請求項17に記載のコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で説明される技術は、一般に、セルラーネットワークのセル内の基地局に通信可能に結合され得るユーザ機器の適応遷移に関する。
【背景技術】
【0002】
別段本明細書に示されない限り、このセクションにおいて説明されるアプローチは、本願における特許請求の範囲に対する従来技術ではなく、このセクションに含められることによって従来技術であると認められるものではない。
【0003】
ワイヤレス通信システム、例えば、セルラーネットワークのセルにおいて、基地局が、ユーザ機器の通信状態を、接続された状態とアイドル状態の間で変更する、すなわち、切り換えるように構成され得る。しかし、この変更プロセスは、ユーザ機器とセルの間で多大な伝送および対話を要する可能性があり、このため、通信リソースの浪費をもたらす可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
ユーザ機器の適応伝送のための技術が一般的に説明される。これらの様々な技法は、様々なシステム、方法、および/またはコンピュータ可読媒体において実施され得る。
【0005】
いくつかの例において、様々な技法が、方法として実施され得る。いくつかの方法は、接続された状態にあるワイヤレス通信デバイスに関して第1のタイマおよび第2のタイマを初期化することであって、第1のタイマは、第1の持続時間の後にタイムアウトし、第2のタイマは、第2の持続時間の後にタイムアウトし、第2の持続時間は、第1の持続時間よりも長いこと、ワイヤレス通信デバイスから1つまたは複数のデータパケットを受信すること、第1のタイマと第2のタイマを同時に開始すること、およびワイヤレス通信デバイスの状態を、ワイヤレス通信デバイスと基地局の間の信号強度が事前定義された信号強度しきい値未満である場合、接続された状態からアイドル状態に変更することを含み得る。
【0006】
他のいくつかの方法は、ワイヤレス通信デバイスに関して第1のタイマと第2のタイマを同時に開始することであって、第1のタイマは、第1の持続時間の後にタイムアウトし、第2のタイマは、第2の持続時間の後にタイムアウトし、第2の持続時間は、第1の持続時間よりも長いこと、ワイヤレス通信デバイスに関連する1つまたは複数のデータパケットを受信すること、その受信することが、第1のタイマがタイムアウトするより前に生じた場合、ワイヤレス通信デバイスが第1のタイプの通信状態にあると決定すること、およびその受信が、第1のタイマがタイムアウトした後に生じた場合、ワイヤレス通信デバイスが、第1のタイプの通信状態とは異なる第2のタイプの通信状態にあると決定することを含み得る。
【0007】
他のいくつかの例において、様々な技法が、実行されると1つまたは複数のプロセッサに様々な動作を実行させる1つまたは複数のコンピュータ可読媒体上に記憶された実行可能命令として実施され得る。いくつかのコンピュータ可読媒体は、その1つまたは複数のプロセッサに、接続された状態にあるワイヤレス通信デバイスに関して第1のタイマと第2のタイマを同時に開始することであって、第1のタイマは、第1の持続時間の後にタイムアウトし、第2のタイマは、第2の持続時間の後にタイムアウトし、第2の持続時間は、第1の持続時間よりも長いこと、ワイヤレス通信デバイスの状態を、ワイヤレス通信デバイスと基地局の間の信号強度が事前定義された信号強度しきい値未満である場合、接続された状態からアイドル状態に変更することを含む動作を実行させ得る実行可能命令を記憶することが可能である。
【0008】
以上の概要は、単に例示であり、限定することはまったく意図していない。前述した例示的な態様、実施形態、および特徴に加えて、さらなる態様、実施形態、および特徴が、図面、および後段の詳細な説明を参照することによって明白となろう。
【0009】
後段の詳細な説明において、実施形態は、後段の詳細な説明から様々な変更および変形が当業者には明白となるので、単に例示として説明される。異なる図における同一の参照符号の使用は、同様の、または同一のアイテムを示す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本明細書で説明される少なくともいくつかの実施形態により構成された、ユーザ機器の適応遷移が実施され得る例示的なシステムを示す図である。
【
図2】本明細書で説明される少なくともいくつかの実施形態により構成された、ユーザ機器の適応遷移が実施され得る動作の処理フローの例示的な構成を示す図である。
【
図3】本明細書で説明される少なくともいくつかの実施形態により構成された、ユーザ機器の適応遷移が実施され得る動作のサブ処理フローの例示的な構成を示す図である。
【
図4】本明細書で説明される少なくともいくつかの実施形態により構成された、ユーザ機器の適応遷移のために構成された例示的なコンピューティングデバイスを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
後段の詳細な説明において、その説明の一部分を形成する添付の図面が参照される。図面において、同様の符号は、別段文脈によって示されない限り、通常、同様の構成要素を識別する。さらに、別段明記されない限り、相次ぐそれぞれの図面の説明は、より明確な文脈、および当該の実施形態のより実質的な説明を与えるように前の図面のうちの1つまたは複数を参照し得る。さらに、詳細な説明、図面、および特許請求の範囲に記載される実施形態は、限定することは意図していない。本明細書で提示される主題の趣旨または範囲を逸脱することなく、他の実施形態が利用されることが可能であり、他の変更が行われることが可能である。本明細書で一般的に説明され、図面において示される本開示の態様は、多種多様な異なる構成において構成されること、置換されること、組み合わされること、分離されること、および設計されることが可能であり、それらのすべてが本明細書で明示的に企図されていることが容易に理解されよう。
【0012】
図1は、本明細書で説明される少なくともいくつかの実施形態により構成された、ユーザ機器の適応遷移が実施され得る例示的なシステム100を示す。図示されるとおり、例示的なシステム100は、少なくとも、セル102と、セル102内のワイヤレス通信デバイスに通信サービスを提供する基地局104と、セル102内に位置するワイヤレス通信デバイス106と、基地局104によってホストされるアプリケーション108と、アプリケーション108によって実施されるショートタイマ110およびロングタイマ112とを含み得る。ワイヤレス通信デバイス106は、セル102と隣接するセル114の重なり合うカバレッジ内に位置することが可能である。
【0013】
セル102は、それぞれのセルラーネットワークにおける無線カバレッジの範囲を指すことが可能である。セル102は、セル102内のユーザ機器、例えば、ワイヤレス通信デバイス106にワイヤレス通信をもたらすように構成されることが可能であり、基地局104をさらに備えることが可能である。その範囲は、基地局104に対応するアンテナからの距離に関して測定されることが可能であり、所与の方向における距離は、様々なパフォーマンスパラメータ、例えば、そのアンテナに給電される電流、アンテナ高、所与の方向における地形などに依存し得る。セル102は、隣接するセル114と重なり合うことが可能である。
【0014】
基地局104は、セル102内のワイヤレス通信デバイス106の1つまたは複数の実施形態の間でワイヤレス通信をサポートする1つまたは複数のソフトウェアプログラム、例えば、基地局アプリケーション108をホストするように構成され得る、物理的デバイスとハードウェア構成要素の組合せを指すことが可能である。つまり、基地局104は、セル102内のワイヤレス通信デバイス106の1つまたは複数の実施形態にワイヤレス信号を送信するように、かつそのような実施形態からワイヤレス信号を受信するように構成され得る。そのような通信は、時分割複信ロングタームエボリューション(TDD−LTE)、周波数分割複信(FDD−LTE)、IEEE802.15.4、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))、汎用パケット無線システム(GPRS)、符号分割多元接続(CDMA)、第3世代移動通信技術(3G)などを含む様々なワイヤレス通信標準に準拠して実施されることが可能であり、これらの標準が、セル102内のワイヤレス通信デバイス106のそれぞれの実施形態の動作モードをさらに決定することが可能である。それらの動作モードには、TDDモードおよびFDDモードが含まれ得る。そのような例は、限定することは意図しておらず、したがって、そのように解釈されるべきではない。
【0015】
ワイヤレス通信デバイス106は、モバイル電話、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、パーソナルメディアプレーヤデバイス、特定用途向けデバイス、または以上の機能のいずれかを含むハイブリッドデバイスなどのモバイル(またはポータブル)電子デバイスを指すことが可能である。代替として、ワイヤレス通信デバイス106は、タブレット構成、ラップトップコンピュータ構成、非ラップトップコンピュータ構成などを含むパーソナルコンピュータとして実施されてもよい。LTEシステムにおいて、ワイヤレス通信デバイス106は、基地局アプリケーション108によってアイドル状態または接続された状態に設定され得る。
【0016】
本明細書で記述される「アイドル状態」とは、ワイヤレス通信デバイス106が、基地局104から1つまたは複数のデータパケットを送受信しないであろう状態を指すことが可能である。
【0017】
本明細書で説明される「接続された状態」とは、ワイヤレス通信デバイス106が、基地局104からの1つまたは複数のデータパケットを送受信することを許され得ることを指すことが可能である。接続された状態は、LTE標準に準拠するRRC(Radio Resource Control)接続状態を含み得る。
【0018】
基地局アプリケーション108は、基地局104の物理的デバイスおよびハードウェア構成要素を制御するように構成され得る、基地局104上でホストされる、またはそれ以外で実行されるソフトウェアプログラムを指すことが可能である。いくつかの例によれば、基地局アプリケーション108は、ワイヤレス通信デバイス106の状態を、ショートタイマ110およびロングタイマ112に従ってアイドル状態と接続された状態の間で変更する、すなわち、切り換えるように構成され得る。
【0019】
ショートタイマ110およびロングタイマ112は、それぞれ、基地局アプリケーション108によってあらかじめ決定された持続時間からカウントダウンするように構成され得るソフトウェアプログラム、ハードウェア構成要素、ファームウェア、または以上の組合せを指すことが可能である。基地局アプリケーション108の例示的な実行によれば、ロングタイマ112に関して設定される持続時間は、ショートタイマ110に関して設定される持続時間よりも長いことが可能である。
【0020】
いくつかの例によれば、基地局アプリケーション108は、ワイヤレス通信デバイス106がデータパケットの送信を完了すると、すなわち、ワイヤレス通信デバイス106が接続された状態にある場合に、ショートタイマ110およびロングタイマ112を始動し、開始するように構成され得る。さらに、基地局アプリケーション108は、ワイヤレス通信デバイス106が1つまたは複数のデータパケットを送信することを要求すると、またはワイヤレス通信デバイス106の他の実施形態が、例えば、基地局104に、ワイヤレス通信デバイス106に1つまたは複数のデータパケットを送信する1つまたは複数の要求を送信すると、ショートタイマ110およびロングタイマ112を再開するように構成され得る。
図1に示されるとおり、ワイヤレス通信デバイス106は、セル102と隣接するセル114が重なり合う地域内に位置することが可能である。このため、基地局104からワイヤレス通信デバイス106に送信されたワイヤレス信号の強度が、所定のしきい値レベル未満に低下すると、または基地局104からワイヤレス通信デバイス106に送信されたワイヤレス信号の強度が、事前定義されたオフセットだけ隣接する基地局114からの信号強度より低い場合、ワイヤレス通信デバイス106は、隣接するセル114を介して他のワイヤレス通信デバイスとの通信を開始する要求を基地局104にサブミットすることが可能である。そのような要求の例には、LTEシステムに準拠するイベントA3が含まれ得る。基地局アプリケーション108は、基地局104が、ロングタイマ112がタイムアウトする前にその要求を受信した場合、ワイヤレス通信デバイス106をアイドル状態に変更し、ショートタイマ110およびロングタイマ112を停止することが可能である。逆に、基地局アプリケーション108は、基地局104が、ロングタイマ112がタイムアウトした後にその要求を受信した場合、ショートタイマ110、ロングタイマ112、およびワイヤレス通信デバイス106の接続された状態を維持して、ワイヤレス通信リソースのさらなる浪費を回避するように構成されることが可能である。
【0021】
このため、
図1は、ショートタイマ110と、ロングタイマ112とを含み得る、基地局アプリケーション108をホストする基地局104によってサポートされるセル102を含み得る例示的なシステム100を示す。
【0022】
図2は、本明細書で説明される少なくともいくつかの実施形態により構成された、ユーザ機器の適応遷移が実施され得る動作の処理フロー200の例示的な構成を示す。図示されるとおり、処理フロー200は、例示的なシステム100の一部である様々な構成要素によって実行されるサブプロセスを含み得る。しかし、処理フロー200は、そのような構成要素に限定されず、本明細書で説明されるサブプロセスのうちの2つ以上を並べ替えること、それらのサブプロセスのうちの少なくとも1つを無くすこと、さらなるサブプロセスを追加すること、構成要素を置換すること、または様々な構成要素に、後段の説明において他の構成要素に与えられるサブ処理役割を負わせさえすることによって変形が行われてもよい。処理フロー200は、ブロック202、204、206、および208のうちの1つまたは複数によって示される様々な動作、機能、またはアクションを含み得る。処理は、ブロック202で始まることが可能である。
【0023】
ブロック202(タイマを初期化する)は、基地局アプリケーション108が、基地局104に対して、接続された状態にあるワイヤレス通信デバイス106に関して第1のタイマ、例えば、ショートタイマ110、および第2のタイマ、例えば、ロングタイマ112を初期化することを指すことが可能である。接続された状態には、LTE標準に準拠するRRC()接続状態が含まれ得る。ロングタイマ112に関して初期化される持続時間は、ショートタイマ110の持続時間よりも長いことが可能である。いくつかの例によれば、ショートタイマ110の持続時間は、連続した2つのデータパケットの間の遅延の事前定義された間隔、例えば、標準化されたサービス品質(QoS)クラス識別子によるパケット遅延バジェット(PDB)より大きく設定され得る。他のいくつかの例において、連続した2つのデータパケットの間の遅延の間隔は、統計データ、例えば、伝送中のデータパケット間の平均遅延に基づいて事前定義され得る。処理は、ブロック202からブロック204に進むことが可能である。
【0024】
ブロック204(データパケットを受信する)は、基地局104が、ワイヤレス通信デバイス106によって送信された1つまたは複数のデータパケットを受信することを指すことが可能である。ワイヤレス通信デバイス106は、基地局104との関係で、データパケットを送信するまたは受信する、接続された状態にあることが可能である。ワイヤレス通信デバイス106がアイドル状態にある場合、基地局アプリケーション108が、ワイヤレス通信デバイス106の状態を、基地局104がワイヤレス通信デバイス106にデータパケットを送信する前に、接続された状態に切り換えることが可能である。処理は、ブロック204からブロック206に進むことが可能である。
【0025】
ブロック206(タイマを開始する)は、基地局アプリケーション108が、基地局104において1つまたは複数のデータパケットが受信されると、ショートタイマ110とロングタイマ112を同時に開始することを指すことが可能である。ショートタイマ110およびロングタイマ112は、それぞれの初期化された持続時間からカウントダウンするように構成され得る。処理は、ブロック206からブロック208に進むことが可能である。
【0026】
ブロック208(状態を変更する)は、ワイヤレス通信デバイス106の状態を、ワイヤレス通信デバイスと基地局104の間の信号強度が事前定義された信号強度しきい値未満である場合、アイドル状態に変更することを指すことが可能である。いくつかの例によれば、ワイヤレス通信デバイス106は、基地局104から送信されたワイヤレス信号の信号強度を、ワイヤレス通信デバイス106のアンテナを流れる電流を監視することによって監視するように構成され得る。信号強度が事前定義された信号強度しきい値未満に低下すると、基地局104が、ワイヤレス通信デバイス106からその劣悪な信号強度を示すメッセージを受信することが可能である。その指示は、隣接するセル114の信号強度が、セル102における監視された信号強度よりも強いことを示す、ワイヤレス通信デバイス106からのレポートを含むことが可能である。
【0027】
このため、
図2は、ワイヤレス通信デバイス106に関してショートタイマ110およびロングタイマ112を開始すること、ワイヤレス通信デバイス106から1つまたは複数のデータパケットを受信すること、その受信することに応じてショートタイマとロングタイマを同時に開始すること、およびワイヤレス通信デバイス106の状態を、ワイヤレス通信デバイス106と基地局104の間の信号強度が事前定義された信号強度しきい値未満である場合、接続された状態からアイドル状態に変更することを含み得る動作の処理フロー200の例示的な構成を示す。
【0028】
図3は、本明細書で説明される少なくともいくつかの実施形態により構成された、ユーザ機器の適応遷移が実施され得る動作のサブ処理フロー300の例示的な構成を示す。図示されるとおり、サブ処理フロー300は、例示的なシステム100の一部である様々な構成要素によって実行されるサブプロセスを含み得る。しかし、サブ処理フロー300は、そのような構成要素に限定されず、本明細書で説明されるサブプロセスのうちの2つ以上を並べ替えること、それらのサブプロセスのうちの少なくとも1つを無くすこと、さらなるサブプロセスを追加すること、構成要素を置換すること、または様々な構成要素に、後段の説明において他の構成要素に与えられるサブ処理役割を負わせさえすることによって変形が行われてもよい。サブ処理フロー300は、ブロック302、304、306、308、310、312、314、316、および318のうちの1つまたは複数によって示される様々な動作、機能、またはアクションを含み得る。処理は、ブロック302で始まることが可能である。
【0029】
ブロック302(接続された状態を維持する、または接続された状態に切り換える)は、基地局アプリケーション108が、ワイヤレス通信デバイス106の状態を接続されたものとして維持すること、またはワイヤレス通信デバイス106の状態を、アイドル状態から接続された状態に切り換えることを指すことが可能である。処理は、ブロック302からブロック304に進むことが可能である。
【0030】
決定ブロック304(データパケットが送信された、または受信されたか)は、基地局アプリケーション108が、ショートタイマ110およびロングタイマ112が基地局アプリケーション108によって開始された後に、ワイヤレス通信デバイス106が1つまたは複数のデータパケットを送信している、または受信しているかどうかを決定することを指すことが可能である。「はい」である場合、処理は、決定ブロック304からブロック306に進むことが可能である。「いいえ」である場合、処理は、決定ブロック304からブロック308に進むことが可能である。
【0031】
ブロック306(タイマを再開する)は、基地局アプリケーション108が、ショートタイマ110およびロングタイマ112が開始された後にワイヤレス通信デバイス106が1つまたは複数のデータパケットを送信している、または受信していると決定された場合、ショートタイマ110とロングタイマ112を同時に再開することを指すことが可能である。処理は、ブロック306から決定ブロック310に進むことが可能である。
【0032】
ブロック308(カウントダウンを続ける)は、基地局アプリケーション108が、ショートタイマ110およびロングタイマ112が開始された後にワイヤレス通信デバイス106が1つまたは複数のデータパケットを送信している、または受信していると決定されなかった場合、それぞれ、ショートタイマ110およびロングタイマ112によるカウントダウンを続けることを指すことが可能である。処理は、ブロック308から決定ブロック310に進むことが可能である。
【0033】
決定ブロック310(ショートタイマはタイムアウトするか)は、基地局アプリケーション108が、基地局アプリケーション108がワイヤレス通信デバイス106からデータパケットを送信する要求を受信することに先立って、ショートタイマ110がタイムアウトするかどうかを決定することを指すことが可能である。「はい」である場合、処理は、決定ブロック310から決定ブロック312に進むことが可能である。「いいえ」である場合、処理は、決定ブロック310からブロック302に戻ることが可能である。
【0034】
決定ブロック312(ロングタイマはタイムアウトするか)は、基地局アプリケーション108が、基地局アプリケーション108が隣接するセル114を介して他のワイヤレス通信デバイスとの通信を開始する要求を受信することに先立って、ロングタイマ112がタイムアウトするかどうかを決定することを指すことが可能である。「いいえ」である場合、処理は、決定ブロック312から決定ブロック314に進むことが可能である。「はい」である場合、処理は、決定ブロック310からブロック302に戻ることが可能である。
【0035】
決定ブロック314(新たなセルに移るか)は、基地局アプリケーション108が、基地局104がワイヤレス通信デバイス106から、ワイヤレス通信デバイスが、セル102に対応する基地局104の代わりに、隣接するセル114に対応する基地局を介してワイヤレス通信を開始するという指示または通知を受信しているかどうかを決定することを指すことが可能である。いくつかの例において、ワイヤレス通信デバイス106が、セル102と隣接するセル114が重なり合う地域内に位置している場合、基地局104からワイヤレス通信デバイス106に送信されたワイヤレス信号のワイヤレス信号強度が、所定のしきい値レベル未満に低下して、劣化した通信品質をもたらす可能性がある。基地局104から送信された弱いワイヤレス信号に起因する劣化した通信品質を回避するために、すると、ワイヤレス通信デバイス106は、隣接するセル114経由で他のワイヤレス通信デバイスと通信することを開始し、隣接するセル114経由の新たな通信について基地局104に同時に通知することが可能である。「はい」である場合、処理は、決定ブロック314からブロック316に進むことが可能である。「いいえ」である場合、処理は、決定ブロック314からブロック302に戻ることが可能である。
【0036】
ブロック316(状態をアイドルに変更する)は、基地局アプリケーション108がワイヤレス通信デバイス106の状態をアイドル状態に変更することを指すことが可能である。代替として、基地局アプリケーション108は、ワイヤレス通信デバイス106の状態をアイドル状態として維持するように構成されてもよい。ワイヤレス通信デバイス106がアイドル状態に設定されている場合、基地局104は、ワイヤレス通信デバイス106が、状態を接続された状態に変更するよう基地局104および基地局アプリケーション108に要求をサブミットするのでない限り、ワイヤレス通信デバイス106からデータパケットを受信することも、ワイヤレス通信デバイスにデータパケットを送信することもしない可能性がある。処理は、ブロック316から決定ブロック318に進むことが可能である。
【0037】
決定ブロック318(データパケットを送信する要求を受信するか)は、基地局アプリケーション108が、ワイヤレス通信デバイス106から1つまたは複数のデータパケットを送信する、ワイヤレス通信デバイス106によってサブミットされた1つまたは複数の要求を基地局104が受信しているかどうかを決定することを指すことが可能である。「はい」である場合、処理は、ブロック302に戻ることが可能である。「いいえ」である場合、処理は、ブロック316に戻ることが可能である。
【0038】
このため、
図3は、処理フロー200のブロック208に含められ得る動作のサブ処理フロー300の例示的な構成を示す。
【0039】
図4は、本開示によるユーザ機器の適応遷移のために構成された例示的なコンピューティングデバイス400を示すブロック図である。非常に基本的な構成402において、コンピューティングデバイス400は、通常、1つまたは複数のプロセッサ404と、システムメモリ406とを含む。メモリバス408が、プロセッサ404とシステムメモリ406の間で通信するために使用され得る。
【0040】
所望される構成に依存して、プロセッサ404は、マイクロプロセッサ(μP)、マイクロコントローラ(μC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、または以上の任意の組合せを含むが、以上には限定されない任意のタイプであり得る。プロセッサ404は、レベル1キャッシュ410およびレベル2キャッシュ412、プロセッサコア414、およびレジスタ416などの1つまたは複数のレベルのキャッシングを含み得る。例示的なプロセッサコア414は、算術論理演算装置(ALU)、浮動小数点数演算装置(FPU)、デジタル信号処理コア(DSPコア)、または以上の任意の組合せを含み得る。また、例示的なメモリコントローラ418がプロセッサ404と一緒に使用されることも可能であり、または一部の実施例において、メモリコントローラ418は、プロセッサ404に一体化している部分であってもよい。
【0041】
所望される構成に依存して、システムメモリ406は、揮発性メモリ(RAMなどの)、不揮発性メモリ(ROM、フラッシュメモリなどの)、または揮発性メモリと不揮発性メモリの任意の組合せを含むが、以上には限定されない任意のタイプであり得る。システムメモリ406は、オペレーティングシステム420、1つまたは複数のアプリケーション422、およびプログラムデータ424を含み得る。アプリケーション422は、
図2のプロセス200、および
図3のプロセス300に関連して説明される機能を含め、本明細書で説明される機能を実行するように構成された適応遷移プロセス426を含み得る。プログラムデータ424は、本明細書で説明される適応遷移プロセス426に役立ち得る適応遷移データ428を含み得る。いくつかの実施形態において、アプリケーション422は、ユーザ機器のロバストな適応遷移の実施例が本明細書で説明されるとおりに提供され得るようにオペレーティングシステム420上でプログラムデータ424を処理するように構成され得る。この説明される基本構成402は、内側の破線内の構成要素によって
図4に示される。
【0042】
コンピューティングデバイス400は、基本構成402と任意の要求されるデバイスおよびインターフェースとの間の通信を円滑にするさらなる特徴または機能、およびさらなるインターフェースを有することが可能である。例えば、バス/インターフェースコントローラ430が、ストレージインターフェースバス434経由で基本構成402と1つまたは複数のデータストレージデバイス432の間の通信を円滑にするのに使用され得る。データストレージデバイス432は、取外し式ストレージデバイス436、非取外し式ストレージデバイス438、または取外し式ストレージデバイスと非取外し式ストレージデバイスの組合せであることが可能である。取外し式ストレージおよび非取外し式ストレージデバイスの例には、いくつかを挙げると、フレキシブルディスクドライブおよびハードディスクドライブ(HDD)などの磁気ディスクデバイス、コンパクトディスク(CD)ドライブまたはデジタルバーサタイルディスク(DVD)ドライブなどの光ディスクドライブ、ソリッドステートドライブ(SSD)、およびテープドライブが含まれる。例示的なコンピュータ記憶媒体には、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報を記憶するために任意の方法または技術で実装された揮発性媒体および不揮発性媒体、取外し式媒体および非取外し式媒体が含まれ得る。
【0043】
システムメモリ406、取外し式ストレージデバイス436、および非取外し式ストレージデバイス438が、コンピュータ記憶媒体の例である。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタルバーサタイルディスク(DVD)もしくは他の光ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または所望される情報を記憶するのに使用されることが可能であり、コンピューティングデバイス400によってアクセスされ得る他の任意の媒体が含まれるが、以上には限定されない。任意のそのようなコンピュータ記憶媒体が、コンピューティングデバイス400の一部であり得る。
【0044】
また、コンピューティングデバイス400は、バス/インターフェースコントローラ430経由で様々なインターフェースデバイス(例えば、出力デバイス442、周辺インターフェース444、および通信デバイス446)から基本構成402への通信を円滑にするためのインターフェースバス440を含むことも可能である。例示的な出力デバイス442には、1つまたは複数のA/Vポート452経由でディスプレイまたはスピーカなどの様々な外部デバイスに通信するように構成され得るグラフィック処理ユニット448およびオーディオ処理ユニット450が含まれる。例示的な周辺インターフェース444には、1つまたは複数のI/Oポート458経由で入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、ペン、音声入力デバイス、タッチ入力デバイスなど)または他の周辺デバイス(例えば、プリンタ、スキャナなど)などの外部デバイスと通信するように構成され得るシリアルインターフェースコントローラ454またはパラレルインターフェースコントローラ456が含まれる。例示的な通信デバイス446は、1つまたは複数の通信ポート464経由でネットワーク通信リンクを介して他の1つまたは複数のコンピューティングデバイス462との通信を円滑にするように構成され得るネットワークコントローラ460を含む。
【0045】
ネットワーク通信リンクは、通信媒体の一例であり得る。通信媒体は、通常、搬送波などの変調されたデータ信号、または他のトランスポート機構におけるコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータによって実現されることが可能であり、任意の情報配信媒体を含み得る。「変調されたデータ信号」は、信号内に情報を符号化するように信号の特性のうちの1つまたは複数が設定されている、または変更されている信号であり得る。例として、限定としてではなく、通信媒体は、有線ネットワークまたは直接配線接続、ならびに音響、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、および他のワイヤレス媒体などの有線媒体を含み得る。本明細書で使用されるコンピュータ可読媒体という用語は、記憶媒体と通信媒体をともに含み得る。
【0046】
コンピューティングデバイス400は、セルラー電話、携帯情報端末(PDA)、パーソナルメディアプレーヤデバイス、ワイヤレスウェブウォッチデバイス、パーソナルヘッドセットデバイス、特定用途向けデバイス、または前述の機能のいずれかを含むハイブリッドデバイスなどのスモールフォームファクタポータブル(またはモバイル)電子デバイスの一部分として実施され得る。また、コンピューティングデバイス400は、ラップトップコンピュータ構成と非ラップトップコンピュータ構成の両方を含むパーソナルコンピュータとして実施されることも可能である。