【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は1つの装置、詳細にはバランストレーニング及び/又は微細運動トレーニングのための装置を前提とし、この装置は、少なくとも回転可能な少なくとも1つの可動台、及び少なくとも1つの可動台の回転を引き起こすトルクに抵抗を加えるために設けられている少なくとも1つの反力ユニットを備えている。「少なくとも回転可能な可動台」とは、詳細には、例えばフレームに取り付けられている懸架部によって、少なくとも、ヨー軸、詳細には静止位置の中心軸を中心とする回転に置き換えられることができ、好ましくはさらに、1つの平面、好ましくは装置が置かれている床面に対して平行な平面において、互いに垂直に通る2方向に沿って、規定の移動範囲内を並進移動することができ、かつ静止位置への移動の戻りを有しているように支持されている台、好ましくは平坦な台を意味するものとする。好ましくは、この可動台は、平面における2方向への移動に加えて、さらにこの平面に対して垂直な方向に傾斜することもできる、あるいは並進的な動きなしに、3次元的に横揺れ角及び/又は縦揺れ角を移動することができる。この台は立位上面を有し、この上に人が立ち、自分の動きによって台を動かす、及び/又は外部の刺激によって台の移動に対して反対に行動する。好ましくは、この立位上面は平坦に実施されているが、基本的には、湾曲して又はその他の、平坦な面とは異なる基本形態、例えば半円形に実施されていてもよい。この装置は、とくに、平衡感覚を強化するためのトレーニングに用いるか、又は平衡感覚障害の治療に用いるようになっている。「可動台が移動するための力に抵抗を加える反力ユニット」とは、とくに、台の移動を引き起こす力に反力を加え、それによって台の移動に特定の抵抗を加えるために設けられているユニットを意味するものとする。とくに、反力ユニットは、このために、例えばスプリングエレメントのように、戻る力を生じる弾性エレメントを具備している。
【0005】
この装置が、少なくとも1つの第1の接続エレメント及び少なくとも1つの第2の接続エレメントを有し、これらのエレメントは反力ユニットを少なくとも1つの台と接続しており、少なくとも1つの第1の接続エレメント及び少なくとも1つの第2の接続エレメントは、少なくとも1つの台の中心に対して異なる間隔を置いてこの台に配置されていることが提案される。とくに、少なくとも1つの第1の接続エレメント及び少なくとも1つの第2の接続エレメントが、反力ユニットによって生じる少なくとも1つの反力を少なくとも1つの台に伝達し、このとき、少なくとも1つの第1の接続エレメント及び少なくとも1つの第2の接続エレメントが少なくとも1つの台の中心に対して異なる間隔を置いていることにより、この反力は、少なくとも1つの台の回転に抵抗する逆トルクに変換される。「接続エレメント」とは、とくに、静止位置からの台の移動を少なくとも1つの別のエレメントに伝達するために設けられているエレメントを意味するものとする。好ましいのは、接続エレメントが柔軟なエレメントとして形成されていることである。台の中心に対して異なる間隔で接続エレメントを取り付けることによって、台の回転運動により、第1の接続エレメント及び第2の接続エレメントが異なる距離を動かされ、これにより、台運動の純粋な回転部分が伝達され、反力エレメントによって、反力を台運動の純粋な回転部分に加えることができる。とくに、これらの接続エレメントは、同様に反力ユニットによって発生する反力も伝達し、この反力は、台の純粋な並進移動に抵抗する。とくに、僅かな数の接続エレメントと共に少なくとも1つの第1の接続エレメント及び少なくとも1つの第2の接続エレメントを用いることによって、回転部分、詳細には静止位置における中立軸を中心とする回転にも反力が加えられる。とくに、反力ユニットによる反力は、台の懸架エレメントなどのねじれ又は材料弾性によって起こり得る反力に追加して加えられ、台に送り込まれ、好ましくは変更可能であり、有利には台の作動中に調整可能及び/又は適合可能である。とくに台運動の回転部分に対する逆トルクは、台運動の並進部分に対する反力に追加して発生させることができ、強さの異なる反作用が台の並進及び回転に対して提供されることにより、高いトレーニング効果を有するトレーニング台及び複雑なトレーニング方法のための追加的な調整の可能性が提供される。
【0006】
さらに、少なくとも1つの第1の接続エレメントが、台の少なくとも1つの静止位置において、少なくとも部分的に台の静止位置の中立軸に沿って通る中央の接続エレメントとして形成されている。「台の静止位置の中立軸」とは、とくに、台の平面上に垂直に立ち、台の静止位置において、台の幾何学的中心を通る軸を意味するものとする。「中央の接続エレメント」とは、とくに、接続エレメントが、台の静止位置の中立軸に近い少なくとも1つの部分に配置されており、好ましくは台の1つの面の中心に固定されていること、及びこの接続エレメントが、量的には等しい、互いに逆方向への台の移動を、1つの同一の移動に変換することを意味するものとする。とくに、中央の接続エレメントにより、台の並進運動の緩衝を、この中央の接続エレメントの動きが緩衝されることによって行うことができる。「動きの緩衝」とは、とくに、反力、詳細には戻り力又は逆トルクが、動きに対抗して加えられるため、移動の力又はトルクが作用することによって達成されている台の移動又は回転は、作用する移動の力又は作用するトルクが緩衝を受けないで作用することができる場合の移動又は回転よりも小さいことを意味するものとする。とくに、中央の接続エレメントは、少なくとも2次元の動きを1次元で反力ユニットに伝達するために設けられている。とくに、台の移動及び回転運動に対する抵抗を生成するために必要な反力エレメントの数を軽減することが可能となる。
【0007】
さらに、少なくとも1つの第1の接続エレメント及び少なくとも1つの第2の接続エレメントが、互いに独立して反力ユニットに接続されていることが提案される。「少なくとも1つの第1の接続エレメント及び少なくとも第2の接続エレメントが、互いに独立して反力ユニットに接続されている」とは、とくに、少なくとも1つの第1の接続エレメント及び少なくとも1つの第2の接続エレメントが互いに接続されないで配置されており、それぞれが、反力を発生させるための異なる反力エレメントと接続されているため、少なくとも1つの第1の接続エレメント及び少なくとも1つの第2の接続エレメントには、異なる反力エレメントによって、逆トルクを発生させるためにそれぞれの反力が加えられ、これらの反力は台の回転運動に抵抗することを意味するものとする。とくに、台の回転運動に対する反力を発生させる反力ユニットへの接続を構造的に簡単に実現することができる。
【0008】
さらに、少なくとも1つの第1の接続エレメント及び少なくとも1つの第2の接続エレメントが、少なくとも部分的に互いに一体形成されていることが提案される。「少なくとも1つの第1の接続エレメント及び少なくとも1つの第2の接続エレメントが、少なくとも部分的に互いに一体形成されている」とは、とくに、少なくとも1つの第1の接続エレメント及び少なくとも1つの第2の接続エレメントが互いに固定されているか、又は例えば共通のワイヤエレメントの分割部分として、共通のエレメントから発生していることを意味するものとする。とくに、少なくとも1つの第2の接続エレメントが、少なくとも1つの第1の接続エレメントと一緒に、接触点でY型の接続を形成している。とくに、少なくとも1つの第1の接続エレメント及び少なくとも1つの第2の接続エレメントは、互いに一体形成されている部分で反力ユニットと接続されている。とくに、逆トルクを発生させるために必要とされる反力ユニットの反力エレメント数を削減することができる。
【0009】
さらに、少なくとも1つの中央の接続エレメントが、少なくとも1つの台の少なくとも2次元の動きを、1次元で、少なくとも1つの反力ユニットに伝達することが提案される。とくに、反力ユニットの反力エレメントの必要数を軽減することが可能となる。
【0010】
さらに、少なくとも1つの反力ユニットが、少なくとも1つの運動転換ユニットを有しており、このユニットは、少なくとも1つの台の少なくとも2次元の動きの回転部分を、独自の軸を中心とする少なくとも1つの中央の接続エレメントの回転運動に変換する。とくに、静止位置からの台の併進移動の量は、中央の接続エレメントの移動として残る。とくに、台の動きの回転部分は、少なくとも1つの可動台と少なくとも1つの運動転換ユニットとの間に配置されている、中央の接続エレメントの部分範囲において、少なくとも1つの中央の接続エレメントの動きの回転部分に変換され、この中央の接続エレメントの動きの回転部分が、独自の軸を中心とする中央の接続エレメントの回転運動に転換される。従って、とくに、少なくとも2次元の台の動きが、中央の接続エレメントの1次元の動きに変換される。「運動転換ユニット」とは、とくに、1つの回転方向又は併進方向への動きを、その他の回転方向又は併進方向への動きに転換するために設けられているユニットを意味するものとする。好ましくは、運動転換ユニットが、動きの次元性を減少させるために設けられており、このことは、例えば、回転成分を備える2次元の動きが、1つの次元における純粋な並進運動への動きに変換されることによって行われる。好ましくは、運動転換ユニットが1つのエレメントを具備しており、このエレメントを中心に中央の接続エレメントが回転可能であり、それによって動きの回転部分を、中央の接続エレメントの軸を中心とする回転に変換する。とくに、必要な緩衝エレメント数の削減を達成できるようにするには、もう1回だけ静止位置からの台の並進移動に抵抗を加える。
【0011】
さらに、少なくとも1つの運動転換ユニットが、丸みを付けられた開口部を備える少なくとも1つのスリーブ又は少なくとも1つの穴を有していることが提案される。とくに、丸みを付けられた開口部を備えるスリーブ又は穴は、中央の接続エレメントの動きの回転部分を、独自の軸を中心とする中央の接続エレメントの回転に変換するために設けられており、このことは、中央の接続エレメントが、丸みを付けられた開口部のスリーブ又は穴との接触点を中心に回転することによって行われる。基本的に、代替の実施形態において、この開口部は、丸みを付けられた開口部の代わりに、鋭形の開口部によって形成されていてもよい。とくに、構造的に簡単な運動転換ユニットを実現することができる。
【0012】
好ましくは、少なくとも1つの中央の接続エレメントが、少なくとも部分的にワイヤエレメントから形成されている。「ワイヤエレメント」とは、とくに、天然繊維又は人工繊維あるいは金属製ワイヤから成る、柔軟性のある長いエレメントであって、引張力を伝達するために設けられているエレメントを意味するものとし、この場合、繊維又はワイヤはねじられている。とくに、このワイヤエレメントは、鋼索から成るスチールケーブルから形成されている。とくに、ワイヤエレメントは、同じ材料又は繊維もしくはワイヤの材料とは異なる材料から成るコーティング、スリーブ又はジャケットを有していてもよい。基本的に、中央の接続エレメントは、少なくとも部分的にチェーンエレメントによって形成されていてもよい。とくに、簡単に製造可能であり、安価な中央の接続エレメントを実現することができる。
【0013】
さらに、少なくとも1つの反力ユニットが、少なくとも1つのスプリングエレメントを有していることが提案される。「スプリングエレメント」とは、とくに、通常の作動状態において、少なくとも1つの長さが少なくとも10%、とくに少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%、及びとくに好ましくは少なくとも50%弾性的に変化することができ、とくに長さの変化に応じて、及び好ましくはその変化に比例した反力を発生させ、この反力は変化の反対に作用する、巨視的エレメントを意味するものとする。エレメントの「長さ」とは、とくに、エレメントの平面上への垂直投影の2つの点の最大距離を意味するものとする。「巨視的エレメント」とは、とくに、少なくとも1mm、とくに少なくとも5mm、好ましくは少なくとも10mm、とくに好ましくは少なくとも50mmの伸びを備えるエレメントを意味するものとする。とくに、スプリングエレメントは、中央の接続エレメントに接続されており、中央の接続エレメントの移動に対して予荷重に応じた抵抗を加えることから、1つの方向への移動に抵抗が加えられる。このスプリングエレメントは、直線的に柔軟に変形可能なエレメントとして、又はねじりバネエレメントとして形成されていてもよい。基本的に、反力ユニットは、スプリングエレメントの代わりに、又はスプリングエレメントに加えて追加の緩衝エレメントを具備することもでき、この緩衝エレメントは、スプリングエレメントと直列又は並列に反力ユニットの中に配置することができる。原則的には、互いに並列に配置されているスプリングエレメントと追加の緩衝エレメントのグループを数個使用することも考えられ、この場合、この数個のグループは互いに並列及び/又は直列に接続されている。追加の緩衝エレメントは、内部の緩衝特性を備えるエレメント、例えばゴムひも又は非線形の負荷特性を備える撚りゴムひもなどによって形成されていてもよい。追加の緩衝エレメントは、スプリングエレメントと一体形成にすることもできる。とくに、構造的に単純に実施された反力ユニットを実現することができる。
【0014】
好ましくは、この装置が、中央の接続エレメントと、独自の軸を中心とする中央の接続エレメントの回転を可能にしているスプリングエレメントとを接続するための少なくとも1つのねじれ解除ユニット(Entdralleinheit)を具備している。「ねじれ解除ユニット」とは、とくに、1つのエレメント、詳細には中央の接続エレメントの端部に固定されているユニットであって、エレメントの範囲内で独自の軸を中心とするエレメントの回転を可能にしているユニットを意味するものとし、このとき、エレメントの回転は、ねじれ解除ユニットの内部の回転に変換される。とくに、中央の接続エレメントとスプリングエレメントとの構造的に簡単な接続を達成することができる。
【0015】
さらに、反力の強さを調整するために設けられている少なくとも1つの調整ユニットが提案される。「調整ユニット」とは、とくに、手動又は電子制御で反力ユニットに作用するユニットであって、反力ユニットの反力強さを変更し、それによって、移動する力が与えられている場合に、台の可能な運動半径を変更するユニットを意味するものとする。好ましくは、この調整ユニットが、装置の作動中に反力の強さを変更するために設けられている。とくに、異なる条件に柔軟に適合可能な装置を実現することができる。
【0016】
さらに、少なくとも1つの調整ユニットが、少なくとも1つのアクチュエータ、好ましくは少なくとも1つの電気アクチュエータを有していることが提案される。「電気アクチュエータ」とは、とくに、電気信号を運動に変換する、詳細には直線運動に変換するために設けられているメカトロニクス構成部品を意味するものとする。とくに、この電気アクチュエータは、スプリングエレメントの予荷重を調整するために設けられている。とくに、このアクチュエータは、予荷重の無段階調整のために設けられている。とくに、安価に実現可能であり、かつ簡単に制御可能な無段階調整ユニットを実現することができる。
【0017】
代替として、少なくとも1つの反力ユニットが、直接調整可能な少なくとも1つの緩衝エレメントを有することができる。「直接調整可能な緩衝エレメント」とは、とくに、この緩衝エレメントの反力強さを、あらかじめアクチュエータで予荷重を調整することなく、直接電気制御によって調整することができる、あるいは外部の電場及び/又は磁場を印加することによって調整が可能な緩衝エレメントを意味するものとする。代替の実施形態では、反力ユニットが、直接制御可能な緩衝エレメント及び/又はスプリングエレメントの代わりに、あるいはこれに加えて、渦電流ブレーキ又は摩擦ブレーキを有することもできる。とくに、反力強さの調整を、構造的に簡単に、無段階で、かつ迅速に行うことができる。とくに、この直接調整可能な緩衝エレメントは、電気粘性流体ダンパ及び/又は磁性流体ダンパによって形成することができる。「電気粘性流体ダンパ」とは、とくに、電気粘性流体を備えるダンパを意味するものとする。「電気粘性流体」とは、とくに、電気分極可能な粒子が懸濁されている流体であって、電場を印加することで粒子の双極子が形成され、それにより変化可能な粘性を有する流体を意味するものとする。「磁性流体ダンパ」とは、とくに、磁性流体を備えるダンパを意味するものとする。「磁性流体」とは、とくに、磁気分極可能な粒子が懸濁されている流体であって、磁場を印加することによって変化可能な粘性を有する流体を意味するものとする。とくに、構造的に簡単であり、かつ直接調整可能な緩衝エレメントを実現することができる。
【0018】
さらに、少なくとも1つの調整ユニットが、少なくとも1つのコントロールユニットを有していることが提案される。「コントロールユニット」とは、とくに、少なくとも1つの演算ユニット及び少なくとも1つのメモリユニットを有するユニットであって、メモリユニット内に保存されている少なくとも1つのプログラムを実行し、好ましくは、保存されているプログラム及び/又は台の動きに応じて反力強さの調整を行うために設けられているユニットを意味するものとする。とくに、このコントロールユニットは、台の移動、移動速度又は移動加速度を測定するための少なくとも1つのセンサ測定値に応じて、反力強さを調整するために設けられていてもよい。このセンサは、例えば、カメラ、誘導センサ又はその他の、当業者が適切と見なす位置測定用センサによって形成するとができる。特に、フレキシブルに調整可能な装置を実現することができる。とくに、異なる要求事項に簡単かつ迅速に適合することができ、また、とりわけその他の外部装置、例えばビデオゲーム機などと組み合わせることのできる装置が実現可能となる。
【0019】
さらに、台の移動振幅の増加による反力ユニットの反力強さのゆっくりとした低下が、反力強さの急激な上昇に重ね合わされるというトレーニングプログラムを実施するために、少なくとも1つのコントロールユニットを設けることもできる。反力強さの「ゆっくりとした低下」及び「急激な上昇」とは、とくに、反力強さの低下が、反力強さの上昇に比べ、ゆっくりと進行することを意味するものとする。「移動振幅の増加」とは、とくに、反力強さが低下することによって、及び/又は台上の人の動きによって、例えば、外部から刺激を受けてその人が補整運動を行うことによって、静止位置からの台の移動振幅が増加することを意味するものとする。好ましくは、台の移動振幅の増加が、コントロールユニットの演算ユニットによって調査される。とくに、反力強さの上昇は、台の移動振幅が過剰に増加するのを防止するために用いられる。詳細には、反力強さのゆっくりとした低下は、トレーニングプログラムの進行中、台の上に乗っている人が同じ動きをしている場合に、移動振幅が徐々に増加していくことによって、トレーニングプログラム進行中に繰り返しその人に要求が出され、それによって高いトレーニング効果を達成するために設けられている。とくに、反力強さのゆっくりとした低下、及びそのことに起因する、人の動きによって生じる台の移動の拡大によって、トレーニングプログラムを続けている人の安定性及び運動能力を簡単かつ確実に決定し、訓練することが可能となる。とくに、個々人に応じて適合される、高い安定性を備えるトレーニングプログラムを実現することができる。さらに、中央の接続エレメントは、外部摩擦を使って台の動きを緩衝するために設けられていてもよい。「外部摩擦」とは、とくに、中央の接続エレメントとは異なる装置構成部品と中央の接続エレメントとの摩擦を意味するものする。とくに、中央の接続エレメントは、オイラー‐アイテルワイン方程式に従って、丸みを付けられた開口部を備えるスリーブ又は穴の表面と摩擦し、運動エネルギーを消散的に熱エネルギーに変換するために設けられている。とくに、可動台の動きの追加的な緩衝を達成することができる。
【0020】
さらに、少なくとも1つの反力ユニットが、非線形の力特性を備える少なくとも1つのエレメントを有していることが提案される。「非線形の力特性を備えるエレメント」とは、とくに、引張応力の下で非線形に伸ばされるエレメントを意味するものとし、例えば、非線形の力‐伸び特性曲線を備えるゴムひも又はスプリングエレメントなどである。とくに、反力ユニットによって生み出される反力の高い変動性を実現することができる。
【0021】
本発明に基づく装置は、とくに、バランストレーニング及び/又は治療に用いるために設けられている。治療においては、本発明に基づく装置を、例えば筋力トレーニングに用いることができる。とくに、本発明に基づく装置を、ゲーム機との相互作用で用いることが提案される。好ましくは、本発明に基づく装置が、ゲーム機に接続されたコントロールユニットを具備し、このコントロールユニットは、ゲーム機内に組み込むこともでき、あるいはこのゲーム機から独立して形成することもできる。とくに、ゲーム機に接続されているコントロールユニットは、調整ユニットのコントロールユニットによって形成されている。
【0022】
さらに、本発明に基づく装置を、低重力条件下でのバランストレーニング及び/又は微細運動トレーニング及び/又は治療のために用いることが提案される。「低重力条件」とは、とくに、重力効果が最大0.9g、有利には最大1*10
−3g、好ましくは最大1*10
−6g、とくに好ましくは最大1*10
−8gが生じる条件を意味するものとする。重力効果は、引力及び/又は加速によって人工的に発生させることができる。「g」は、9.81m/s
2の地球での落下加速度を示している。とくに、本発明に基づく装置を、低重力条件下においてゲーム機との相互作用で用いることが提案される。とくに、個々人の必要性に容易に適合できるトレーニングの可能性を、低重力条件下においても提供することができる。
【0023】
とくに、本発明に基づく装置は、台の移動振幅の増加による反力ユニットの反力強さのゆっくりとした低下が、反力強さの急激な上昇に重ね合わされるというトレーニングプログラムのために設けられていてもよい。とくに、個々人に応じて適合される、高い安定性を備えるトレーニングプログラムを実現することができる。
【0024】
この場合、本発明に基づく装置は、上述した使用法および実施形態に制限されるべきではない。とくに、本発明に基づく装置は、ここで説明された機能を実行するために、ここに示された数の個々のエレメント、構成部品およびユニットとは異なる数を有していてもよい。
【0025】
その他の利点は、以下の図から説明される。図には、本発明の二つの実施例が示されている。これらの図、説明及び請求項には、組合せの形で多数の特徴が含まれている。当業者は、これらの特徴を個々においても有利なものとみなし、その他の有効な組合せにまとめるであろう。