(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記外部解析装置において、システム設定情報を更新設定した際に、前記外部解析装置の更新されたシステム設定情報が、前記制御装置に転送されるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
前記制御装置のシステム設定情報と、外部解析装置との間のシステム情報の転送が、通信回線を介して行われることを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載の試験装置。
【背景技術】
【0002】
従来、試験装置として、例えば、金属材料、樹脂材料、複合材料などの材料について、また、自動車部品(駆動系や足回りの金属部品やゴム部品、ショックアブソーバなど)などの機械部品について、これらの自動車完成品などの完成品について、さらに、土木関係(橋桁、橋梁や建物用の免震ゴムなど)の構造物について、材料試験、振動試験、疲労試験、特性試験などを行うための材料試験装置、振動試験装置、疲労試験装置など各種の試験装置がある。
【0003】
以下、本明細書において、「試験装置」とは、これらの各種の試験を行うための試験装置を包含した意味で用いられる。
【0004】
ところで、従来のこのような試験装置としては、特許文献1(特開2007−121065号公報)に開示されているような試験装置が提案されている。
【0005】
すなわち、
図7に示したように、この試験装置100では、試験を行うための試験装置本体102と、試験装置本体102に対して、試験条件などの設定、実施、試験データーの収集などを行うための制御装置104とを備えている。そして、制御装置104は、外部解析装置(PC)106に接続されており、制御装置104で収集された試験データーを外部解析装置106に転送して、試験の解析などを行うように構成されている。
【0006】
すなわち、制御装置104と外部解析装置106との間では、通信回線(例えば、LAN、GPIBなど)を介して、例えば、制御コマンド、各チャネル測定データ(レンジ相対値)などを送受信している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、このような特許文献1に開示されているような従来の試験装置100では、制御装置104と外部解析装置106では、それぞれ個別に、試験装置本体102の名称、チャネル名称、データー測定チャネル数、レンジフルスケールなどの情報を保持している。
【0009】
ところで、複雑な試験、試験中のデーターをネットワーク経由で操作したい場合、すなわち、外部解析装置106から操作、モニタリングを行う場合には、制御装置104から送られてくる試験データーの他、上記のように、試験装置本体102の名称、チャネル名称、データー測定チャネル数、レンジフルスケールなどの情報が必要である。
【0010】
しかしながら、従来の試験装置100では、これらの情報の設定は、外部解析装置106側で、制御装置104の情報に合わせて、手動で設定する必要があり、複雑なソフト設定が必要であった。
【0011】
そして、この手動で設定した情報に基づいて、外部解析装置106、制御装置104に要求するデーター測定チャネル数の決定、レンジ換算(例えば、読み取り分解能FSや、1.0FSなどから物理値へ換算)、試験ソフト上でのチャネル名称、単位表示などを行っていた。
【0012】
すなわち、例えば、
図8、
図9に示したように情報の設定などが行われるようになっている。
【0013】
図8は、従来の外部解析装置106において、外部解析装置106から操作、モニタリングを行うソフトのインストール作業を示すフローチャートである。
【0014】
先ず、
図8のステップS101に示したように、インストールを開始し、ステップS102において、ソフト標準構成をインストールする。そして、ステップS103において、制御装置104の接続先(例えば、ネットワークアドレスなど)設定し、ステップS104において、制御装置104の型式を設定している。
【0015】
また、ステップS105において、試験機名称、すなわち、試験装置本体102の名称を設定し、ステップS106において、センサー使用数と、各センサー名称設定とが行われ、ステップS107において、センサーレンジのフルスケール設定が行われ、ステップS108においてインストール作業が終了する。
【0016】
そして、外部解析装置106において、情報の設定を行い、試験を開始する際のソフトは、例えば、
図9に示したように作動される。
【0017】
すなわち、
図9は、外部解析装置において、情報の設定を行い、試験を開始する際のソフトの作動を示すフローチャートである。
【0018】
先ず、
図9のステップS109に示したように、ソフトが起動され、ステップS110において、登録された接続先、すなわち、登録された制御装置104の接続先(例えば、ネットワークアドレスなど)へ通信が開始される。
【0019】
そして、この通信を介して、ステップS111において、制御装置104の型式に対応した通信規則で通信が開示される。次にステップS112において、試験機名称、すなわち、試験装置本体102の名称が取得される。続いて、ステップS113において、センサー使用数と、各センサー名称の取得が行われ、ステップS114において、センサーレンジのフルスケールの取得が行われ、ステップS115において試験が開始される。
【0020】
この場合、ステップS110〜ステップS114における情報は、ソフトのインストール時における情報を使用しており、この情報の設定が実際の試験装置本体102と同一であるか否かはチェックされておらず、または、不完全の状態である。
【0021】
すなわち、従来の試験装置100では、このように外部解析装置106から操作、モニタリングを行う場合、上記のように、外部解析装置106において、複雑なソフト設定が必要である。
【0022】
しかも、外部解析装置106のソフトにおいて、情報の設定が実際の試験装置本体102と同一であるか否かはチェックされておらず、または、不完全の状態である。
【0023】
従って、制御装置104のシステム設定と同じシステム設定を、外部解析装置106側に設定する必要があり、これによって、ソフト設定の複雑化、設定ミスの誘発を起こしていた。
【0024】
また、制御装置104のシステム設定が変更されても、このシステム設定の情報が、外部解析装置106側に反映されない場合があった。このため、例えば、レンジの設定ミスなどがあり、正しいデーターを測定できない問題などが発生していた。
【0025】
本発明は、このような現状に鑑み、外部解析装置から操作、モニタリングを行う場合、外部解析装置において、複雑なソフト設定が不要で、制御装置のシステム設定と同じシステム設定を、簡単に外部解析装置側に設定することができ、これによって、ソフト設定の複雑化、設定ミスの誘発を生じない試験装置を提供することを目的とする。
【0026】
また、制御装置のシステム設定が変更された場合に、このシステム設定の情報が、外部解析装置側に反映され、例えば、レンジの設定ミスなどが発生せず、正しいデーターを測定できる試験装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の試験装置は、
試験を行うための試験装置本体と、
前記試験装置本体に対して、試験条件などの設定、実施、試験データーの収集などを行うための制御装置と、
前記試験の操作、モニタリングを行うために、前記制御装置に接続された外部解析装置とを備えた試験装置であって、
前記外部解析装置において、情報の設定を行い、試験を開始する際に、
前記制御装置のシステム設定情報が、制御装置から外部解析装置に転送されるように構成され、
前記外部解析装置が、前記制御装置から転送されたシステム設定情報に基づいて、外部解析装置におけるシステム設定情報を取得するように構成
され、
前記制御装置のシステム設定と、前記外部解析装置のシステム設定とが、同じシステム設定となるように構成されていることを特徴とする。
【0028】
このように構成することによって、制御装置のシステム設定情報が、制御装置から外部解析装置に転送され、外部解析装置が、制御装置から転送されたシステム設定情報に基づいて、外部解析装置におけるシステム設定情報を取得する。
【0029】
従って、外部解析装置から操作、モニタリングを行う場合、外部解析装置において、複雑なソフト設定が不要で、制御装置のシステム設定と同じシステム設定を、簡単に外部解析装置側に設定することができ、これによって、ソフト設定の複雑化、設定ミスの誘発を生じない。
【0030】
また、制御装置のシステム設定が変更された場合に、このシステム設定の情報が、外部解析装置側に反映され、例えば、レンジの設定ミスなどが発生せず、正しいデーターを測定できる。
【0031】
また、本発明の試験装置は、前記外部解析装置において、システム設定情報を更新設定した際に、前記外部解析装置の更新されたシステム設定情報が、前記制御装置に転送されるように構成したことを特徴とする。
【0032】
このように構成することによって、外部解析装置側から、例えば、レンジの設定などを変更したい場合に、外部解析装置側で変更し、更新されたシステム設定情報が、制御装置に転送されるので、レンジの設定ミスによる誤った試験が行われるのを回避することができ、正しい試験データーを得ることができる。
【0033】
また、本発明の試験装置は、前記制御装置のシステム設定情報と、外部解析装置との間のシステム情報の転送が、通信回線を介して行われることを特徴とする。
【0034】
このように制御装置のシステム設定情報と、外部解析装置との間のシステム情報の転送が、通信回線を介して行われるので、例えば、LANケーブルを接続するだけで、制御装置のシステム設定情報と、外部解析装置との間のシステム情報が同期するので、接続操作が簡単であり、制御装置のシステム設定情報と、外部解析装置との間のシステム情報が同期が確実に行われ、正しい試験を実施することができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、制御装置のシステム設定情報が、制御装置から外部解析装置に転送され、外部解析装置が、制御装置から転送されたシステム設定情報に基づいて、外部解析装置におけるシステム設定情報を取得する。
【0036】
従って、外部解析装置から操作、モニタリングを行う場合、外部解析装置において、複雑なソフト設定が不要で、制御装置のシステム設定と同じシステム設定を、簡単に外部解析装置側に設定することができ、これによって、ソフト設定の複雑化、設定ミスの誘発を生じない。
【0037】
また、制御装置のシステム設定が変更された場合に、このシステム設定の情報が、外部解析装置側に反映され、例えば、レンジの設定ミスなどが発生せず、正しいデーターを測定できる。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
【0040】
図1は、本発明の試験装置を、試験の一例として、疲労試験を行う疲労試験装置に適用した実施例を示す概略図、
図2は、
図1の試験装置本体の使用状態を説明する正面図、
図3は、本発明の試験装置における外部解析装置の画面表示の実施例を示す図、
図4は、本発明の試験装置における外部解析装置から操作、モニタリングを行うソフトのインストール作業を示すフローチャート、
図5は、本発明の試験装置における外部解析装置において、情報の設定を行い、試験を開始する際のソフトの作動を示すフローチャート、
図6は、本発明の試験装置における外部解析装置において、試験中の作動を説明するフローチャートである。
【0041】
図1において、符号10は、全体で本発明の試験装置を示している。
【0042】
図1〜
図2に示したように、本発明の試験装置10は、試験を行うための試験装置本体12を備えている。この試験装置本体12は、この実施例では、試験の一例として、疲労試験を行う疲労試験装置から構成されている。
【0043】
なお、前述したように、本発明の試験装置10は、試験装置として、例えば、金属材料、樹脂材料、複合材料などの材料について、また、自動車部品(駆動系や足回りの金属部品やゴム部品、ショックアブソーバなど)などの機械部品について、これらの自動車完成品などの完成品について、さらに、土木関係(橋桁、橋梁や建物用の免震ゴムなど)の構造物について、材料試験、振動試験、疲労試験、特性試験などを行うための材料試験装置、振動試験装置、疲労試験装置など各種の試験装置に適用することが可能である。
【0044】
図1に示したように、試験装置本体12は、架台フレーム14を備えており、この架台フレーム14の下方にシリンダーからなるアクチュエーター16を備えている。このアクチュエーター16には、テストピースAを載置するためのピストン18と、変位を検出するための変位検出器20とを備えている。
【0045】
また、架台フレーム14の上方には、上方フレーム28が立設されており、この上方フレーム28には、上方フレーム28と架台フレーム14との間に、ガイドロッド22が設けられている。
【0046】
そして、ガイドロッド22の下方と上方フレーム28との間には、ボールネジ24が設けられており、ボールネジ24により、ピストン18に対して、上下動可能なクロスヘッド26が設けられている。また、このクロスヘッド26には、ピストン18と対峙するように、荷重検出器30が設けられている。
【0047】
また、
図1に示したように、本発明の試験装置10は、試験装置本体12に接続され、試験装置本体12に対して、試験条件などの設定、実施、試験データーの収集などを行うための試験制御装置として機能する制御装置32を備えている。
【0048】
この実施例では、制御装置32は、試験条件などの設定画面、試験データーなどの表示を行うためのCRT34と、制御装置本体36と、キーボード38と、マウス40を備えている。従って、この制御装置32には、例えば、ハードディスクから構成される内部メモリーが内蔵されている。なお、制御装置本体36に、操作用のパソコンが接続されている場合がある。
【0049】
そして、試験装置本体12のアクチュエーター16の変位検出器20と、制御装置本体36が接続されるとともに、試験装置本体12の荷重検出器30と、制御装置本体36が接続されている。
【0050】
また、
図1に示したように、この実施例の試験装置10では、制御装置32の制御装置本体36に、例えば、パソコンからなる外部解析装置42が、通信回線(例えば、LAN、GPIBなど)を介して接続されている。なお、外部解析装置42は、制御装置32と同様に、試験条件、試験データーなどの表示を行うためのCRT46と、外部解析装置本体48と、キーボード50と、マウス52を備えている。
【0051】
一方、本発明の試験装置10では、制御装置32の制御装置本体36に接続されるとともに、試験装置本体12のアクチュエーター16に接続されたアクチュエーター駆動源44が設けられている。
【0052】
このように構成される本発明の試験装置10では、以下のように試験が行われる。
【0053】
すなわち、
図2に示したように、ピストン18の上面にテストピースAを載置して、図示しない駆動機構によって、ボールネジ24により、ピストン18に対してクロスヘッド26を下降して、ピストン18の上面とクロスヘッド26の下面との間にテストピースAを挟持する。
【0054】
そして、制御装置32に予め記憶されたプログラムに基づいて、試験条件などの設定、実施、試験データーの収集が行われるようになっている。
【0055】
すなわち、
図1に示したように、制御装置32の制御によって、制御装置32に接続されたアクチュエーター駆動源44を所定の条件で駆動させる。これにより、アクチュエーター駆動源44に接続されたアクチュエーター16が所定の条件で駆動して、テストピースAに対して一定の振動を与えるようになっている。
【0056】
そして、アクチュエーター16に設けられた変位検出器20によって、テストピースAの変位が検出され、テストピースAの変位データーが、制御装置32の制御装置本体36に入力されるようになっている。一方、クロスヘッド26に設けられた荷重検出器30によって、テストピースAにかかる荷重が検出され、テストピースAにかかる荷重データーが、制御装置32の制御装置本体36に入力されるようになっている。
【0057】
また、これらの試験データーに基づいて、制御装置32の制御装置本体36のプログラムに基づいて、制御装置32からアクチュエーター駆動源44に、フィードバック指令信号が出力され、アクチュエーター駆動源44を所定の条件で駆動させるようになっている。
【0058】
ところで、本発明の試験装置10では、このように収集された試験データーが、制御装置32内に設けられた、例えば、ハードディスクから構成される内部メモリーに保存(記憶)されるようになっている。
【0059】
また、この内部メモリーに保存された試験データーは、制御装置32の制御装置本体36に接続された外部解析装置42に、定期的にデーター転送されて、自動的に保存されるようになっている。
【0060】
ところで、複雑な試験、試験中のデーターをネットワーク経由で操作したい場合、すなわち、外部解析装置42から操作、モニタリングを行う場合には、制御装置32から送られてくる試験データーの他、試験装置本体12の名称、チャネル名称、データー測定チャネル数、レンジフルスケールなどの情報が必要である。
【0061】
このため、本発明の試験装置10では、制御装置32のシステム設定情報が、制御装置32から外部解析装置42に転送されるように構成され、外部解析装置42が、制御装置32から転送されたシステム設定情報に基づいて、外部解析装置42におけるシステム設定情報を取得するように構成されている。
【0062】
すなわち、具体的には、
図4に示したように、本発明の試験装置10における外部解析装置42から操作、モニタリングを行うソフトのインストール作業が行われる。
【0063】
先ず、
図4のステップS1に示したように、インストールを開始し、ステップS2において、ソフト標準構成をインストールする。そして、ステップS3において、制御装置32の接続先(例えば、ネットワークアドレスなど)設定し、ステップS4において、インストール作業が終了する。
【0064】
そして、外部解析装置42において、情報の設定を行い、試験を開始する際のソフトは、例えば、
図5に示したように作動される。
【0065】
すなわち、
図5は、外部解析装置42において、情報の設定を行い、試験を開始する際のソフトの作動を示すフローチャートである。
【0066】
先ず、
図5のステップS5に示したように、ソフトが起動され、ステップS6において、登録された接続先、すなわち、登録された制御装置32の接続先(例えば、ネットワークアドレスなど)へ通信が開始される。
【0067】
そして、この通信を介して、ステップS7において、制御装置32の型式が取得され、制御装置32に対応した通信規則で通信が開始される、次に、ステップS8において、試験機名称、すなわち、試験装置本体12の名称が取得される。
【0068】
続いて、ステップS9において、センサー使用数と、各センサー名称の取得が行われ、ステップS10において、センサーレンジのフルスケールの取得が行われ、ステップS11において試験が開始される。
【0069】
なお、この場合、ステップS7〜ステップS10において、外部解析装置42は、制御装置32の制御装置本体36との間で通信を行い、取得した制御装置32の情報を使用するようになっている。従って、制御装置32のシステム設定と、外部解析装置42のシステム設定とは、同じシステム設定となるように構成されている。
【0070】
また、この場合、実施例では、ステップS3において、制御装置32の接続先設定を予め行ったが、通信開始時に一定範囲のネットワークアドレスをスキャンすることによって、制御装置32の接続先設定を不要にすることもできる。
【0071】
このように外部解析装置42において、情報の設定を行い、試験を開始する際のソフトの作動が行われた後、試験装置10において、試験が行われる際には、
図6のフローチャートに示したように、下記のように作動される。
【0072】
その際、
図3に示したように、外部解析装置42のCRT46の画面表示が行われるように構成されている。
【0073】
すなわち、ステップS12において、処理が開始され、ステップS13において、試験機名称、すなわち、試験装置本体12の名称が表示される。例えば、
図3に示したように、CRT46に、「耐久試験機No.1」のように、試験機名称が表示される。
【0074】
そして、ステップS14において、処理対象のセンサーチャネルが、例えば、センサーチャネル1が表示され、ステップS15において、センサー名が表示される。例えば、
図3に示したように、CRT46に、「センサー1:変位」として表示される。
【0075】
次に、ステップS16において、センサー測定値(ADコンバータ分解能フルスケール)を制御装置32から取得する。そして、ステップS17において、センサー物理値が、下記の式に基づいて算出される。
【0076】
センサー物理値=センサー測定値/(ADコンバータ分解能フルスケール)*レンジフルスケール
【0077】
そして、ステップS18において、この算出されたセンサー物理値が表示される(例えば、数値、グラフなど)。例えば、
図3に示したように、CRT46に、「センサー1:変位」の欄に、「21.5」、また、その右に示したようなグラフが表示される。
【0078】
さらに、ステップS19において、センサー単位が表示される。例えば、
図3に示したように、CRT46に、「センサー1:変位」の欄に、単位「mm」が表示される。
【0079】
続いて、ステップS20において、表示対象センサーチャネル=チャネル数であるか否かが判定される。そして、ステップS20において、表示対象センサーチャネル=チャネル数である場合には、ステップS21において、処理が終了される。
【0080】
一方、ステップS20において、表示対象センサーチャネル=チャネル数でない場合には、ステップS22に進み、処理対象センサーチャネル+1を処理対象センサーチャネルとして設定して、再び、ステップS15に戻り、処理対象のセンサーチャネルが、例えば、センサーチャネル2が表示され、ステップS16において、センサー名が表示される。例えば、
図3に示したように、CRT46に、「センサー2:荷重」として表示される。以降、同様なステップが繰り返される。
【0081】
なお、上記の処理を画面表示の項目変更や、測定データーが更新された時など必要に応じて繰り返し行うように構成されている。
【0082】
また、この実施例では、制御装置32からの測定データー以外に必要な情報としては、試験機名称、チャネル数、センサー名、レンジフルスケール、単位であるが、その他の情報を適宜表示するようにすることも可能である。
【0083】
さらに、データーのファイルへの記録についても、詳細な説明は省略するが、表示と同様に行うように構成されている。
【0084】
このように構成することによって、制御装置32のシステム設定情報が、制御装置32から外部解析装置42に転送され、外部解析装置42が、制御装置32から転送されたシステム設定情報に基づいて、外部解析装置42におけるシステム設定情報を取得する。
【0085】
従って、外部解析装置42から操作、モニタリングを行う場合、外部解析装置42において、複雑なソフト設定が不要で、制御装置のシステム設定と同じシステム設定を、簡単に外部解析装置42側に設定することができ、これによって、ソフト設定の複雑化、設定ミスの誘発を生じない。
【0086】
また、制御装置32のシステム設定が変更された場合に、このシステム設定の情報が、外部解析装置42側に反映され、例えば、レンジの設定ミスなどが発生せず、正しいデーターを測定できる。
【0087】
また、本発明の試験装置10では、制御装置32のシステム設定情報と、外部解析装置42との間のシステム情報の転送が、通信回線を介して行われるので、例えば、LANケーブルを接続するだけで、制御装置32のシステム設定情報と、外部解析装置42との間のシステム情報が同期するので、接続操作が簡単であり、制御装置32のシステム設定情報と、外部解析装置42との間のシステム情報が同期が確実に行われ、正しい試験を実施することができる。
【0088】
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、外部解析装置42において、システム設定情報を更新設定した際に、外部解析装置42の更新されたシステム設定情報が、制御装置32に転送されるように構成してもよい。
【0089】
このように構成することによって、外部解析装置42側から、例えば、レンジの設定などを変更したい場合に、外部解析装置42側で変更し、更新されたシステム設定情報が、制御装置32に転送されるので、レンジの設定ミスによる誤った試験が行われるのを回避することができ、正しい試験データーを得ることができる。
【0090】
また、図示しないが、外部解析装置42を複数個設けて、これらを並列的に制御装置32と接続して、制御装置32のシステム設定情報が、制御装置32から外部解析装置42に転送されるように構成することも可能である。
【0091】
さらに、本発明において、試験装置10は、試験装置本体12と、制御装置32と、外部解析装置42と、アクチュエーター駆動源44を含めて試験装置10とすることも可能であるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。