(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6000268
(24)【登録日】2016年9月9日
(45)【発行日】2016年9月28日
(54)【発明の名称】タッチ制御方法及びこれを支援する携帯端末機
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20160915BHJP
G06F 3/0488 20130101ALI20160915BHJP
【FI】
G06F3/041 590
G06F3/041 534
G06F3/0488
【請求項の数】20
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2013-537601(P2013-537601)
(86)(22)【出願日】2011年10月31日
(65)【公表番号】特表2013-541791(P2013-541791A)
(43)【公表日】2013年11月14日
(86)【国際出願番号】KR2011008179
(87)【国際公開番号】WO2012060589
(87)【国際公開日】20120510
【審査請求日】2014年10月24日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0086177
(32)【優先日】2011年8月29日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】61/409,669
(32)【優先日】2010年11月3日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】スン・ファン・ベク
(72)【発明者】
【氏名】ド・ヒ・チュン
【審査官】
菅原 浩二
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−217442(JP,A)
【文献】
国際公開第2010/050154(WO,A1)
【文献】
特開2010−186442(JP,A)
【文献】
特開2009−086601(JP,A)
【文献】
特開2002−287903(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0273533(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/048−3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのタッチイベントを収集する収集過程と;
収集されたタッチイベントの位置情報を確認する過程と;
当該位置情報が無効領域に該当する場合、収集されたタッチイベントを無視するタッチイベント適用過程と;を含み、
前記タッチイベント適用過程は、
有効領域に出力された少なくとも1つのオブジェクトで構成されたフレームが複数個で構成されたページ上で複数のタッチイベントが発生する場合、フレームの優先順位情報によって特定フレームに発生したタッチイベントだけを適用するか、またはマルチタッチイベントで適用する過程と;を含むことを特徴とするタッチ制御方法。
【請求項2】
活性化されるユーザ機能の種類を確認する確認過程と;
前記ユーザ機能の種類によってタッチパネルの一定領域を無効領域として定義する無効領域定義過程と;をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のタッチ制御方法。
【請求項3】
前記確認過程は、
メモ機能、メッセージ作成機能、電子メール作成機能、ファイル編集機能、タッチペン基盤ユーザ機能のうち少なくとも1つのユーザ機能活性化を確認する過程であることを特徴とする請求項2に記載のタッチ制御方法。
【請求項4】
前記タッチイベントの位置情報確認過程で前記タッチイベントが収集された領域のタッチ面積が既定の値以上であるかを確認する過程をさらに含み、
前記タッチ面積が既定の値以上である場合、当該タッチイベントの位置情報が発生した地点を中心にタッチパネルの一定領域を無効領域として定義する過程;をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のタッチ制御方法。
【請求項5】
前記タッチイベント適用過程は、
前記収集過程で複数のタッチイベントを収集する場合、複数のタッチイベントのうち有効領域で発生したタッチイベントだけを適用する過程であることを特徴とする請求項1に記載のタッチ制御方法。
【請求項6】
前記タッチイベント適用過程は、
前記有効領域で複数のタッチイベントが発生する場合、複数のタッチイベントの優先順位情報を基盤にタッチイベント適用可否を決定することを特徴とする請求項5に記載のタッチ制御方法。
【請求項7】
前記タッチイベント適用過程は、
前記有効領域に出力された複数のオブジェクト上でタッチイベントが発生する場合、前記オブジェクトの優先順位情報によって特定オブジェクトに発生したタッチイベントだけを適用するか、またはマルチタッチイベントで適用する過程と;
前記有効領域に出力された複数のページで構成されたレイヤ上でタッチイベントが発生する場合、前記ページの優先順位情報によって特定ページに発生したタッチイベントだけを適用するか、またはマルチタッチイベントで適用する過程と;のうちいずれか1つの過程を含むことを特徴とする請求項6に記載のタッチ制御方法。
【請求項8】
縦モード機能から横モード機能に変更される過程と;
前記横モード機能への変更時に表示パネルとタッチパネルが同時配置されたイメージ領域とタッチパネルだけが配置されたボタン領域のうちボタン領域を無効領域として定義する過程と;
前記横モード機能から前記縦モード機能への変更時に前記無効領域として定義されたボタン領域をさらに有効領域として定義する過程と;をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のタッチ制御方法。
【請求項9】
前記ボタン領域が無効領域として定義されることを指示する指示過程と;
前記ボタン領域が有効領域として定義されることを指示する指示過程と;のうちいずれか1つの過程をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載のタッチ制御方法。
【請求項10】
前記イメージ領域の一定部分で既定のタッチイベント発生時に前記ボタン領域に対応するタッチマップを前記イメージ領域の一定領域に出力する過程;をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載のタッチ制御方法。
【請求項11】
少なくとも1つのタッチイベントを収集するタッチパネルと;
収集されたタッチイベントの位置情報を確認し、当該位置情報が無効領域に該当する場合、収集されたタッチイベントを無視するように制御する制御部と;を含み、
前記制御部は、
有効領域に出力された少なくとも1つのオブジェクトで構成されたフレームが複数個で構成されたページ上で複数のタッチイベントが発生する場合、フレームの優先順位情報によって特定フレームに発生したタッチイベントだけを適用するか、またはマルチタッチイベントで適用するように制御することを特徴とするタッチ制御支援携帯端末機。
【請求項12】
活性化されるユーザ機能の種類によってタッチパネルの一定領域を無効領域として定義する機能別領域設定情報を格納する格納部;をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載のタッチ制御支援携帯端末機。
【請求項13】
前記機能別領域設定情報は、
メモ機能、メッセージ作成機能、電子メール作成機能、ファイル編集機能、タッチペン基盤ユーザ機能のうち少なくとも1つのユーザ機能リストを含むことを特徴とする請求項12に記載のタッチ制御支援携帯端末機。
【請求項14】
前記制御部は、
前記タッチイベントが収集された領域のタッチ面積が既定の値以上であるかを確認し、前記タッチ面積が既定の値以上である場合、当該タッチイベントの位置情報が発生した地点を中心に前記タッチパネルの一定領域を無効領域として定義することを特徴とする請求項11に記載のタッチ制御支援携帯端末機。
【請求項15】
前記制御部は、
前記タッチパネルから複数のタッチイベントを収集する場合、複数のタッチイベントのうち有効領域で発生したタッチイベントだけをユーザ機能に適用するように制御することを特徴とする請求項11に記載のタッチ制御支援携帯端末機。
【請求項16】
前記制御部は、
前記有効領域で複数のタッチイベントが発生する場合、複数のタッチイベントの優先順位情報を基盤にタッチイベント適用可否を決定することを特徴とする請求項15に記載のタッチ制御支援携帯端末機。
【請求項17】
前記制御部は、
前記有効領域に出力された複数のオブジェクト上でタッチイベントが発生する場合、前記オブジェクトの優先順位情報によって特定オブジェクトに発生したタッチイベントだけを適用するか、またはマルチタッチイベントで適用するように制御し、
前記有効領域に出力された複数のページで構成されたレイヤ上でタッチイベントが発生する場合、前記ページの優先順位情報によって特定ページに発生したタッチイベントだけを適用するか、またはマルチタッチイベントで適用するように制御することを特徴とする請求項16に記載のタッチ制御支援携帯端末機。
【請求項18】
前記制御部は、
縦モード機能から横モード機能に変更される場合、イメージを出力する表示パネルと前記タッチパネルが同時配置されたイメージ領域とタッチパネルだけが配置されたボタン領域のうちボタン領域を無効領域として定義し、
前記横モード機能から前記縦モード機能への変更時に前記無効領域として定義されたボタン領域を有効領域として定義することを特徴とする請求項11に記載のタッチ制御支援携帯端末機。
【請求項19】
前記ボタン領域が無効領域として定義されることを指示するか、または前記ボタン領域が有効領域として定義されることを指示するLED;をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載のタッチ制御支援携帯端末機。
【請求項20】
前記表示パネルは、
前記イメージ領域の一定部分で既定のタッチイベント発生時に前記ボタン領域に対応するタッチマップを前記イメージ領域の一定領域に出力することを特徴とする請求項18に記載のタッチ制御支援携帯端末機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチ機能に関し、特にユーザが意図しないタッチイベントを感知し、当該タッチイベントを適用しないようにすることで、不要なタッチ制御を抑制することができるように支援するタッチ制御方法及びこれを支援する携帯端末機に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末機は、移動性を基盤に通話機能を支援する端末機であって、その利用の便利性と携帯の容易性などによって非常に幅広い分野において用いられている。このような携帯端末機は、ユーザ機能提供のために多様な入力方式を提供している。例えば、従来の携帯端末機は、タッチパネルと表示部を含むタッチスクリーンを提供することによって、ユーザが表示部に出力される特定イメージを選択するために行う動作をタッチパネルで処理することができる。そして、前記携帯端末機は、当該ユーザ動作によるタッチイベントを生成し、これを基盤にユーザ機能に対応する応用プログラムを制御している。このような従来の携帯端末機は、タッチパネルと表示部を同時駆動し、タッチパネル上で発生するタッチイベント発生位置と種類によって動作特定を行い、それによるイメージ適用を表示部に出力するように支援する。
【0003】
一方、携帯端末機の場合、ユーザが携帯端末機を把持した状態で多様なサービス運用のための入力信号生成動作を行うようになる。例えば、ユーザは、一方の手では、端末機のケース裏面及び側面のうち少なくとも一方を把持し、他方の手でタッチパネル上でタッチ動作を行うことによって、所望のユーザ機能を活性化するように制御している。ところが、この際、端末機を把持する手により端末機のタッチパネルの一部領域が不要にタッチされる状況が発生することがある。これにより、ユーザは、端末機把持時にタッチパネルが配置されない領域を把持するように気を使わなければならないし、間違ってタッチパネルと接触する場合、それによって動作する端末機機能の実行を取り消さなければならない不便さがあった。
【0004】
特に、最近になって、携帯端末機の表示部を拡張し、携帯用ながらも一定のサイズ以上の大画面を提供することができる製品が製造及び販売されている傾向では、このような不便さがさらに大きく発生している。すなわち端末機のケース裏面を一方の手で把持しにくい状況で、ユーザは、仕方なく一方の手で端末機の側面だけを把持するようになり、この際、端末機の重さを支えるために端末機前面に配置される指などが充分に端末機中央部の側に移動及び固定されなければならない。言い換えれば、ユーザの指や手の平の一部がタッチパネルの一部を囲む把持形態が構成されるようになる。この際、端末機は、当該把持によって発生するタッチをタッチ入力のための動作として認識し、それによる動作を行うようになり、実質的にこのような把持によるタッチ動作は、特定機能利用のためのものではなく、ユーザが意図しないタッチイベントを発生させるようになる。結果的に、ユーザは、意図しないタッチイベントを取り消すために、またはユーザが意図したタッチイベント生成のために、動作状態を変更しなければならない不便さを甘受しなければならない。また、持続的な把持動作が要求される状態でタッチパネルと接触しないように端末機外郭部の限定された場所を把持することは、非常に大変な過程である。そして、このような把持動作は、ユーザの手首や手に無理を与えて、多様な疾病を起こすようになる原因を提供している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、前述したような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、ユーザが意図しないタッチイベント発生を適切に認識し、それによるタッチイベント処理を行うことによって、端末機のタッチ動作制御を効率的で且つ安定的に維持することができると共に、さらに安定的な端末機把持を誘導することができるタッチ制御方法及びこれを支援する携帯端末機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明によるタッチ制御方法は、少なくとも1つのタッチイベントを収集する収集過程と、収集されたタッチイベントの位置情報を確認する過程と、当該位置情報が無効領域に該当する場合と、収集されたタッチイベントを無視するタッチイベント適用過程とを含むことを特徴とする。
【0007】
本発明は、また、少なくとも1つのタッチイベントを収集するタッチパネルと、収集されたタッチイベントの位置情報を確認し、当該位置情報が無効領域に該当する場合、収集されたタッチイベントを無視するように制御する制御部とを含むタッチ制御支援携帯端末機の構成を開示する。
【0008】
以上説明したように、本発明によるタッチ制御方法及びこれを支援する携帯端末機によれば、本発明は、不要なタッチ発生を抑制し、それによるユーザ機能利用をさらに容易に行うことができるように支援する。
【0009】
また、本発明は、端末機把持の安定的な形態を誘導することによって、端末機把持によって発生する疲れ度増加を抑制し、端末機をさらに安定的に使用することができるように支援する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の実施例によるタッチ制御を支援する携帯端末機の構成を概略的に示すブロック図である。
【
図2】
図2は、
図1の制御部の構成をさらに詳しく示すブロック図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施例によるタッチ制御方法を説明するためのフローチャートである。
【
図4】
図4は、本発明の第1実施例によるタッチ制御適用を説明するための図である。
【
図5】
図5は、本発明の第2実施例によるタッチ制御適用を説明するための図である。
【
図6】
図6は、本発明の第3実施例によるタッチ制御適用を説明するための図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施例によるタッチ制御運用を説明するための図である。
【
図8】
図8は、本発明の他の実施例によるタッチ制御運用を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施例を添付の図面に基づいて詳しく説明する。
【0012】
実施例を説明するに際し、本発明の属する技術分野によく知られており、本発明と直接的に関連がない技術内容に対しては、説明を省略する。また、実質的に同一の構成と機能を有する構成要素に対しては、詳細な説明を省略する。
【0013】
同様の理由で、添付の図面において一部の構成要素は、誇張されるか省略されるかまたは概略的に図示され、各構成要素のサイズは、実際サイズを全く反映するものではない。したがって、本発明は、添付の図面に示された相対的なサイズや間隔によって制限されない。
【0014】
図1は、本発明の実施例によるタッチ制御を支援する携帯端末機100の構成を示すブロック図である。
【0015】
図1を参照すれば、本発明の携帯端末機100は、無線通信部110、入力部120、オーディオ処理部130、タッチスクリーン140、格納部150及び制御部160の構成を含むことができる。
【0016】
このような構成を有する本発明の携帯端末機100は、特定ユーザ機能モードまたは特定応用プログラム活性化状態によって表示パネル141の状態が活性化状態で運用される中にタッチパネル143の既定の領域を無効領域として処理するように支援する。これにより、ユーザが特定ユーザ機能モードを選択するかまたは特定応用プログラムを活性化する場合、携帯端末機100は、設定情報によってタッチパネル143の特定領域で発生するタッチイベントを無効処理すると共に、有効領域として設定された領域で発生するタッチイベントを処理するように支援する。これにより、ユーザが携帯端末機100把持のために特定領域をタッチする場合にも、有効領域で発生するタッチイベントによる機能動作を正常に運用することができるように支援することができる。以下、前記各構成について本発明のタッチイベント処理に対する機能及び役目についてさらに詳しく説明する。
【0017】
前記無線通信部110は、音声通話のための通信チャネル形成及び画像通話のための通信チャネル形成、映像やメッセージなどのデータ伝送のための通信チャネル形成などを制御部160の制御下に行う。すなわち、無線通信部110は、音声通話チャネル、データ通信チャネル及び画像通話チャネルを移動通信システムの間に形成する。このために、前記無線通信部110は、送信される信号の周波数を上昇変換及び増幅する無線周波数送信部と、受信される信号の周波数を低雑音増幅及び下降変換する無線周波数受信部などを含むことができる。このような無線通信部110を基盤とするユーザ機能は、タッチパネル143で生成されるタッチイベントによって選択され活性化されることができ、入力部120で生成される入力信号によって選択され活性化されることができる。
【0018】
一方、無線通信部110を基盤に通信機能が運用される中にタッチパネル143の一定領域の無効領域に設定することができる。例えば、前記タッチパネル143は、無線通信部110運用のために提供されるキーマップ領域が出力されるキーマップ領域、キーマップ上のタッチイベント発生によって選択された文字が出力される出力領域などが除外された領域は、無効領域に設定されることができる。これにより、ユーザは、キーマップ領域と出力領域が除外された領域のタッチパネル143を含む携帯端末機100ケースを把持しながらさらに安定的で且つ堅固に無線通信部110運用のためにタッチ動作を行うことができる。ここで、キーマップ領域は、キーマップオブジェクトで構成される領域として定義されることができ、また、出力領域は、文字出力空間を定義するオブジェクトとして定義されることができる。制御部160は、前述したオブジェクトが出力される領域に対応するタッチパネル143領域を有効領域として支援する一方で、オブジェクトを除外した領域に対応するタッチパネル143領域は、無効領域として定義することができる。
【0019】
前記入力部120は、タッチ無効領域適用のための入力信号、タッチ無効領域を設定するための入力信号などをユーザ要請によって生成することができる。生成された入力信号は、制御部160に伝達され、本発明のタッチ無効機能支援のための命令語として利用されることができる。一方、前記入力部120は、数字または文字情報を入力され、各種機能を設定するための多数の入力キー及び機能キーを含む。前記機能キーは、特定機能を行うように設定された方向キー、サイドキー及びショートカットキーなどを含むことができる。また、前記入力部120は、ユーザ設定及び携帯端末機100の機能制御と関連したキー信号を生成し、前記制御部160に伝達する。このような入力部120は、多数個のキーを含むクォティキーパッド、3*4キーパッド、4*3キーパッドなどで具現されることができる。また、前記入力部120は、タッチスクリーン140上に出力されるクォティキーマップ、3*4キーマップ、4*3キーマップ、メニューマップ、制御キーマップなどで具現されることができる。そして、入力部120は、前記携帯端末機100のタッチスクリーン140がフルタッチスクリーン形態で支援される場合、前記携帯端末機100のケース側面に形成されるサイドキーだけを含むこともできる。
【0020】
前記オーディオ処理部130は、通話時に送受信されるオーディオデータ、受信されたメッセージに含まれたオーディオデータ、格納部150に格納されたオーディオファイル再生によるオーディオデータなどを再生するためのスピーカーSPKと、通話時にユーザの音声またはその他オーディオ信号を収集するためのマイクMICを含む。このようなオーディオ処理部130は、タッチパネル143上でタッチ動作が発生し、それによって特定タッチイベントが生成されれば、当該タッチイベントによる効果音を出力することができる。また、前記オーディオ処理部130は、無効処理されるタッチイベントと共に他のタッチイベントが発生する場合、それに対応する効果音を出力することができる。このような効果音は、一般的なタッチイベント発生と区分される音として出力されることができる。前記タッチイベントによる効果音出力は、ユーザ設定によって除去されることもできる。
【0021】
前記タッチスクリーン140は、表示パネル141とタッチパネル143を含む。このようなタッチスクリーン140は、表示パネル141の前面にタッチパネル143が配置される構造を有することができる。前記タッチスクリーン140のサイズは、タッチパネル143のサイズによって決定されることができる。これにより、携帯端末機100は、表示パネル141よりタッチパネル143のサイズがさらに大きい構造を有することもできる。例えば、表示パネル141が携帯端末機100の全面のうち一定部分を占めるように配置される場合、前記タッチパネル143は、前記表示パネル141領域を占めながら携帯端末機100の全面上に配置されることができる。これにより、本発明の携帯端末機100は、イメージなどが出力される表示パネル141が配置された領域以外にもタッチパネル143領域が割り当てられることができ、そのようなタッチパネル143領域でのタッチイベントは、状況によって正常なタッチイベントとして処理されることができる。または、状況によって当該タッチパネル143領域で発生したタッチイベントは、無効処理されることができる。
【0022】
前記表示パネル141は、携帯端末機100の各種メニューを含めてユーザが入力した情報またはユーザに提供する情報を表示する。すなわち表示パネル141は、携帯端末機100利用による多様な画面、例えば、待機画面、メニュー画面、メッセージ作成画面、通話画面などを提供することができる。このような表示パネル141は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display)、OLED(Organic Light Emitted Diode)などで形成されることができる。そして、表示パネル141は、タッチパネル143の上部または下部に配置されることができる。特に本発明の表示パネル141は、活性化される応用プログラムによって当該応用プログラム支援のための多様な画面を出力することができる。この際、前記表示パネル141は、当該応用プログラム設計によって多様なオブジェクトと、多様なオブジェクトで構成されたフレーム、複数のフレームで構成されたページ、複数のページで構成されたレイヤを画面に出力することができる。この際、前記表示パネル141に出力される各構成によってタッチパネル143の無効領域設定が変わることができる。
【0023】
前記タッチパネル143は、前記表示パネル141の上下部のうち少なくとも一方に配置され、物体の接触または物体の接近距離によってタッチイベントを生成し、生成されたタッチイベントを制御部160に伝達することができる。この際、タッチパネル143を構成するセンサーは、マトリックス形態で配列され、タッチパネル143上で発生するタッチイベントに対してタッチパネル143上の当該位置情報とタッチイベントの種類に対する情報を制御部160に伝達する。制御部160は、タッチパネル143から伝達されるタッチイベントから位置情報とタッチイベント種類を確認し、当該位置にマッピングされた表示パネル141の特定情報を確認した後、当該特定情報にリンクされているユーザ機能を活性化するように制御することができる。このようなタッチパネル143は、前述したように、表示パネル141のサイズより大きく製作され、携帯端末機100のケース前面などに配置されることができる。これにより、タッチパネル143の少なくとも一部の領域は、表示パネル141が配置されない領域に配置されることができる。当該タッチパネル143領域は、携帯端末機100が支援する機能の種類によってタッチ動作によってタッチイベントを生成し、これを制御部160に伝達することができる。
【0024】
特に前記タッチパネル143は、携帯端末機100が提供する応用プログラムが活性化されている状態で一定領域がタッチイベント無効領域と有効領域に区分設定されることができる。ここで、前記応用プログラムは、待機画面支援プログラム、ファイル再生プログラム、ファイル検索プログラム携帯端末機100が支援する多様なユーザ機能に対応するプログラムになることができる。前記タッチパネル143領域のうち無効領域に設定される領域は、タッチイベントが発生しても、制御部160によって無視されることができる。一方、前記タッチパネル143の有効領域及び無効領域は、表示パネル141に出力される画面要素によって定義されることができる。すなわち表示パネル141に多数のオブジェクトを含むフレームが出力される場合、前記タッチパネル143は、それぞれのオブジェクトが出力された領域に対応する領域が有効領域として定義されることができ、オブジェクトが出力されない領域は、無効領域として定義されることができる。また、多数のオブジェクトが出力されても、各オブジェクトの優先順位情報によってタッチパネル143で発生するタッチイベントの実行優先順位が決定されることができる。前記タッチパネル143の無効領域及び有効領域設定と関連したユーザインターフェースは、後述する図面を参照してさらに詳しく説明する。
【0025】
前記格納部150は、本発明の実施例による機能動作に必要な応用プログラムを含めて、前記タッチスクリーン140運用のためのキーマップやメニューマップ、タッチロック部分解除領域に対する情報などを格納することができる。ここで、キーマップ、メニューマップは、それぞれ多様な形態になることができる。すなわち、キーマップは、キーボードマップや、3*4キーマップ、クォティキーマップなどになることができ、現在活性化されている応用プログラムの運用制御のための制御キーマップになることができる。また、メニューマップは、現在活性化されている応用プログラム運用制御のためのメニューマップになることができる。このような前記格納部150は、大きくプログラム領域とデータ領域を含むことができる。
【0026】
前記プログラム領域は、携帯端末機100の起動及び前述した各構成の運用のための運営体制(OS、Operating System)、多様なファイルを再生するための応用プログラム、例えば、前記携帯端末機100の通話機能支援のための応用プログラム、インターネットサーバーに接続するためのウェブブラウザー、その他音源を再生するためのMP3 応用プログラム、写真などを再生するためのイメージ出力応用プログラム、動画再生応用プログラムなどを格納することができる。特に、本発明のプログラム領域は、タッチ有効制御プログラム151を格納することができる。
【0027】
前記タッチ有効制御プログラム151は、無効領域設定モード選択を支援するルチン、表示パネル141に機能画面が出力された状態で一定領域を無効領域及び有効領域として定義する定義ルチン、無効領域及び有効領域で発生するタッチイベントを当該領域の特性によって処理するルチンなどを含むことができる。
【0028】
前記定義ルチンは、表示パネル141に出力された少なくとも1つのオブジェクトで構成されたフレームにおいてオブジェクトを基準にして無効領域と有効領域を設定するオブジェクト基盤定義ルチン、多数のフレームで構成されたページにおいて複数のフレームの優先順位情報を基準にして無効領域と有効領域を設定するフレーム基盤定義ルチン、多数のページで構成されたレイヤにおいて各ページの優先順位情報を基盤に各レイヤの無効領域と有効領域を設定するページ基盤定義ルチンを含むことができる。前記定義ルチンの優先順位情報は、ユーザ定義または設計者定義によるコンテキストによって変更されることができる。また、前記定義ルチンは、活性化される応用プログラムの種類によって既定の一定領域、例えば携帯端末機100のタッチパネル143の端部領域を無効領域として定義するデフォルトルチンを含むことができる。
【0029】
前記データ領域は、携帯端末機100の使用によって発生するデータが格納される領域であって、フォンブックデータ、ウィゼット機能による少なくとも1つのアイコン及び多様なコンテンツを格納することができる。また、前記データ領域は、前記タッチパネル143を通じて入力されるユーザ入力を格納することができる。特に前記データ領域は、タッチパネル143の無効領域及び有効領域を定義する領域設定情報を格納することができる。また、前記データ領域は、応用プログラム別に無効領域と有効領域を定義する機能別領域設定情報を格納することができる。前記領域設定情報及び機能別領域設定情報は、無効領域設定モード活性化時に制御部160に参照されて本発明のタッチパネル143の無効領域設定機能支援のために参照されることができる。一方、前記機能別領域設定情報は、メモ機能、メッセージ作成機能、電子メール作成機能、ファイル編集機能、タッチペン基盤ユーザ機能のうち少なくとも1つのユーザ機能リストを含むことができる。
【0030】
前記制御部160は、前記携帯端末機100の各構成に電源供給を制御し、初期化過程を行うように支援する。そして、前記制御部160は、格納部150に格納された領域設定情報及び機能別領域設定情報のうち少なくとも1つを参照してタッチパネル143の無効領域設定及び有効領域設定を制御することができる。このために、前記制御部160は、
図2に示されたような構成を含むことができる。
【0031】
図2は、本発明の実施例による制御部160の構成をさらに詳しく示す図である。
【0032】
図2を参照すれば、本発明の制御部160は、領域設定部161、タッチ情報収集部163、有効性検査部165、タッチイベント適用部167を含むことができる。
【0033】
前記領域設定部161は、携帯端末機100の使用状態によって無効領域と有効領域を設定するように制御する構成である。このような領域設定部161は、格納部150に格納された領域設定情報または機能別領域設定情報を呼び出し、当該領域設定情報によってタッチパネル143の一定領域を無効領域に、そして他の領域を有効領域に設定することができる。例えば、前記領域設定部161は、オブジェクト基盤の定義ルチンを基盤に表示パネル141に出力されたオブジェクトに対応するタッチパネル143領域は、有効領域として定義することができ、オブジェクト以外の領域に対応するタッチパネル143領域は、無効領域として定義することができる。前記領域設定部161は、フレーム基盤定義ルチンを参照する場合、領域設定部161は、表示パネル141に出力された複数のフレームのうち特定フレームに対応するタッチパネル143領域は、有効領域に、そして他のフレームに対応するタッチパネル143領域は、無効領域に設定することができる。ページ基盤定義ルチンを参照する場合、領域設定部161は、表示パネル141上にレイヤが区分されるように複数のページが出力される場合、当該ページのうち特定ページに対応するタッチパネル143領域を有効領域に、他のページに対応するタッチパネル143領域を無効領域に設定することができる。また、前記領域設定部161は、デフォルトルチンによって待機画面や、メニュー画面、ウィゼット画面などが出力されている状態でタッチパネル143の端部の一定領域は、無効領域に設定することができる。
【0034】
前記タッチ情報収集部163は、タッチパネル143上でのタッチ動作によるタッチイベントと、タッチイベントが発生した位置情報、タッチイベントの移動情報などを収集する。そして、前記タッチ情報収集部163は、当該情報を有効性検査部165に伝達することができる。
【0035】
前記有効性検査部165は、前記領域設定部161が設定した無効領域と有効領域情報を収集し、タッチ情報収集部163が伝達したタッチイベントの有効性を検査する。すなわちタッチ情報収集部163がタッチイベント関連情報を伝達すれば、前記有効性検査部165は、タッチイベントの位置情報を確認し、当該位置が無効領域に設定された位置であるか、または有効領域に設定された位置であるか否かを確認する。そして、前記有効性検査部165は、伝達されたタッチイベントが無効領域に設定された位置で発生したタッチイベントである場合、当該タッチイベントを無視するように制御するか、またはタッチイベント適用部167に伝達するとき、当該タッチイベント伝送時に無効領域に位置するタッチイベントであることを指示する情報を一緒に伝達することができる。すなわち前記有効性検査部165は、状況によってタッチ情報収集部163が伝達したタッチイベントをタッチイベント適用部167に伝達しないように制御することができる。一方、前記有効性検査部165は、タッチイベントの位置が有効領域として定義された位置に該当する場合、当該タッチイベントをタッチイベント適用部167に伝達されることができる。また、前記有効性検査部165は、有効領域で発生したタッチイベントが複数個である場合、当該タッチイベントの優先順位情報が存在すれば、優先順位情報を確認し、当該タッチイベントをタッチイベント適用部167に伝達するとき、優先順位情報を一緒に伝達することができる。
【0036】
前記タッチイベント適用部167は、前記有効性検査部165が伝達するタッチイベント及びタッチイベントの位置と係わる情報を受信し、タッチイベント位置と関連した情報を基盤にタッチイベント処理を制御することができる。すなわち前記タッチイベント適用部167は、受信されたタッチイベントが無効領域位置情報を有するかまたは有効領域位置情報を有するかどうかを確認する。そして、前記タッチイベント適用部167は、無効領域位置情報を有するタッチイベントを無視し、有効領域位置情報を有するタッチイベントだけを処理するように制御することができる。有効領域位置情報を有するタッチイベント処理時に、当該有効領域に対する優先順位情報を確認し、優先順位情報によってタッチイベント処理手順を決定するか、またはタッチイベント間の統合を制御することができる。これに関するさらに詳細な説明は、後述する図面を参照して説明する。
【0037】
前述したように、本発明の実施例による携帯端末機100は、タッチパネル143の領域を多様な定義によって無効領域と有効領域に区分し、ユーザが実際に必要とする領域で発生させたタッチイベントを処理するようにすることで、意図しないタッチイベント発生による不便さを除去することができる。
【0038】
図3は、本発明の実施例による携帯端末機のタッチ制御方法を説明するためのフローチャートである。
【0039】
図3を参照すれば、本発明のタッチ制御方法は、まず、301段階で、携帯端末機100の制御部160がバッテリーなどの電源部から供給される電源を携帯端末機100の各構成に提供するように制御することができる。この際、本発明の制御部160は、電源供給過程でタッチパネル143と表示パネル141などに電源を供給し、本発明のタッチ無効機能を支援することができるように制御する。特に前記制御部160は、タッチパネル143の一定領域を無効領域に設定する一方で、他の領域を有効領域に設定することができる。このために、前記制御部160は、格納部150に格納された領域設定情報または機能別領域設定情報を参照することができる。前記領域設定情報は、タッチパネル143の有効領域と無効領域を定義した情報であって、オブジェクト基盤に無効領域と有効領域を定義した情報、フレーム基盤に無効領域と有効領域を定義した情報、ページ基盤に無効領域と有効領域を定義した情報、任意の領域を無効領域として定義した情報などを含むことができる。また、前記機能別領域設定情報は、特定応用プログラム活性化時に一定領域を無効領域として定義する情報であって、登録された多数の応用プログラム別に類似しているか、またはそれぞれ異なる無効領域を定義する情報を含むことができる。
【0040】
次に、前記制御部160は、303段階で、タッチスクリーン140からのタッチイベント発生可否を確認することができる。この段階で、前記制御部160は、タッチイベント発生がなく、入力部120からの入力信号などが発生する場合、305段階に分岐し、当該入力信号によってユーザ機能が支援されるように制御することができる。
【0041】
一方、303段階で、タッチイベントが発生すれば、制御部160は、307段階に分岐し、タッチイベントの有効性検査を行うことができる。このために、前記制御部160は、タッチイベントの位置情報と無効領域に設定されたタッチパネル143の位置情報を相互比較し、タッチイベントの位置情報が無効領域の位置情報に含まれるかどうかを確認することができる。
【0042】
そして、前記制御部160は、309段階で、当該タッチイベントが有効ではない場合、311段階に分岐し、タッチイベントを無視するように制御することができる。そして、前記制御部160は、309段階で発生したタッチイベントが有効な場合、313段階に分岐し、タッチイベントを適用するように制御することができる。すなわち制御部160は、有効なタッチイベントを現在活性化されている応用プログラムに適用される入力信号として利用することができる。
【0043】
その後、前記制御部160は、315段階で、携帯端末機100終了のための入力信号発生可否を確認し、別途の終了のための入力信号発生がない場合、303段階以前に分岐し、以下の過程を繰り返して行うように支援することができる。
【0044】
前述したように、本発明の実施例による携帯端末機100は、タッチパネル143の一定領域で発生したタッチイベントの無効化のために無効領域を設定して支援することができる。無効領域を基盤にユーザは、携帯端末機100把持をさらに安定的に行うことができ、不便な把持姿勢に起因して発生した損傷を予防することができる。
【0045】
図4は、本発明の第1実施例によるタッチ制御方法を説明するための図である。
【0046】
図4を参照すれば、フレーム40は、多数のオブジェクトObject 1、Object 2、Object nで構成されることができる。前記フレーム40は、表示パネル141に出力されることができ、これにより、多数のオブジェクトObject 1、Object 2、Object nが表示パネル141の画面要素に配置されることができる。図示されたフレーム40においてユーザは、P1タッチ動作実行後、Pnタッチ動作を行うことができる。すなわちユーザは、フレーム40にP1タッチ動作をした後、Pnタッチ動作を行うか、P1タッチ動作とともにPnタッチ動作を行うことができる。ここで、P1タッチ動作は、オブジェクトObject 1、Object 2、Object nが出力されない領域上で行われる任意のタッチ動作であり、Pnタッチ動作は、第nオブジェクトObject nが出力された領域上で行われる任意のタッチ動作になることができる。このようなタッチ動作が行われば、制御部160のタッチ情報収集部163は、P1タッチ動作によるタッチイベントとPnタッチ動作によるタッチイベントを収集し、有効性検査部165に伝達することができる。
【0047】
それでは、有効性検査部165は、オブジェクト基盤の定義ルチンによって定義されたP1タッチ動作が発生した領域を無効領域として認識することができる。また、有効性検査部165は、当該定義ルチンによって定義されたPnタッチ動作が発生した領域を有効領域として認識することができる。結果的に、タッチイベント適用部167は、P1タッチ動作によるタッチイベントによる別の動作を行わない一方で、Pnタッチ動作によるタッチイベントは、当該機能に適用するように制御することができる。例えば、第nオブジェクトObject nが特定ユーザ機能と連携されたアイコンである場合、前記タッチイベント適用部167は、Pnタッチ動作によるタッチイベントによって当該ユーザ機能を活性化するように制御することができる。
【0048】
一方、P2タッチ動作とPnタッチ動作が発生した場合、前記タッチ情報収集部163は、それぞれのタッチ動作によるタッチイベントを収集し、有効性検査部165に伝達することができる。有効性検査部165は、定義ルチンによって定義された領域設定情報を基盤にP2タッチ動作及びPnタッチ動作がすべて有効な領域上で行われたタッチ動作として認識することができる。これにより、有効性検査部165は、P2タッチ動作によって発生したタッチイベントの第1オブジェクトObject 1の優先順位情報とPnタッチ動作によって発生したタッチイベントの第nオブジェクトObject nの優先順位情報を収集する。前記優先順位情報は、各フレーム40別に別途に定義されることができ、ユーザまたは設計者によって調整されることができる。前記有効性検査部165からタッチイベントと優先順位情報を受信したタッチイベント適用部167は、優先順位情報によってタッチイベント適用を制御することができる。例えば、第nオブジェクトObject n上で発生したPnタッチイベントが第1オブジェクトObject 1上で発生したP2タッチイベントより高い優先順位を有する場合、前記タッチイベント適用部167は、P2タッチイベントを無視し、Pnタッチイベントだけを適用するように制御することができる。そして、P2タッチイベントがPnタッチイベントより高い優先順位を有する場合、Pnタッチイベントを無視し、P2タッチイベントだけを適用するように制御することができる。一方、P2及びPnの優先順位が同一である場合、タッチイベント適用部167は、P2及びPnの両方を適用するように制御し、マルチタッチなどの機能を行うように制御することができる。さらに、前記タッチイベント適用部167は、Pnタッチイベント受信中に、P1タッチイベントが受信され、Pnタッチイベントが終了する場合、P1タッチイベントを無視し、Pnタッチ動作による機能実行を制御することができる。
【0049】
図5は、本発明の第2実施例によるタッチ制御方法を説明するための図である。
【0050】
図5を参照すれば、本発明の第2実施例では、多数のフレーム41、42で構成されたページ50でのタッチ制御方法を説明する。まず、説明の便宜のために、2つのフレーム41、42で構成されたページ50が表示パネル141に出力されるものと仮定する。
【0051】
一方、第1フレーム41は、2つのオブジェクトO1、O2が配置され、第2フレーム42も2つのオブジェクトO3、Onが配置されるもの仮定する。このような構成を有するページ50は、各フレーム別にタッチ入力に対する優先順位を有することができる。前記フレーム別にタッチ入力に対する優先順位は、ユーザ設定または設計者の定義によるコンテキスト(Context)変更によって調整されることができる。一方、第1フレーム41上で発生するタッチイベント収集中に第2フレーム42動作実行のためのタッチイベントが発生すれば、タッチ情報収集部163は、それぞれのタッチイベント種類とタッチイベントの位置情報を収集する。そして、タッチ情報収集部163は、収集されたタッチイベント関連情報を有効性検査部165に伝達することができる。前記有効性検査部165は、表示パネル141上に複数のフレーム41、42で構成されたページ50が出力された状態を認識し、各フレーム41、42の優先順位情報を収集することができる。このような情報は、フレーム基盤の定義ルチンによって定義され、複数のフレーム41、42で構成されたページ50が表示パネル141に出力されるために制御部160によって参照されることができる。結果的に、有効性検査部165は、表示パネル141にページ50が出力された状態に対する情報とともに各フレーム41、42の優先順位情報を前記定義ルチンによって確認することができる。有効性検査部165は、前記優先順位情報を基盤にタッチイベントの有効性を決定することができる。
【0052】
これにより、タッチイベント適用部167は、第1フレーム41の優先順位が第2フレーム42より高い場合、第2フレーム42で発生したタッチイベントを無視し、第1フレーム41上で発生したタッチイベントを当該機能に適用するように制御することができる。また、前記タッチイベント適用部167は、第2フレーム42が第1フレーム41に比べて高い優先順位を有する場合、第2フレーム42上で発生したタッチイベントだけを適用するように制御することができる。フレーム41、42が同一の優先順位情報を有する場合、前記タッチイベント適用部167は、マルチタッチとして認識し、それによる動作制御を行うように支援することができる。
【0053】
図6は、本発明の第3実施例によるタッチ制御方法を説明するための図である。
【0054】
図6を参照すれば、本発明の第3実施例では、複数のページ51、52、53、、、、5nで構成されたレイヤが表示パネル141上に出力されることができる。各ページ51、52、53、、、、5nは、優先順位を有することができ、各優先順位は、コンテキスト(Context)調整によって変更されることができる。それぞれのページ51、52、53、、、、5nを構成するレイヤは、バッファーレイヤであって、任意のレイヤにあるオブジェクト情報を格納することができる。前述したページ51、52、53、、、、5nは、表示パネル141上に重畳されて表示されることができるし、この際、ユーザが任意のレイヤに配置されたページを選択することができるようにそれぞれのページの少なくとも一部が表示パネル141に露出することができる。この際、特定ページに配置されたオブジェクトは、表示パネル141に露出することができる。すなわち特定ページに配置されたオブジェクトは、ユーザによってレイヤの変更なしに選択されることができる。このような環境で複数のタッチイベントが発生すれば、タッチ情報収集部163は、複数のタッチイベント種類と位置情報を収集し、有効性検査部165に伝達する。有効性検査部165は、ページ基盤定義ルチンによって発生した複数のタッチイベントの有効性を決定することができる。それでは、タッチイベント適用部167は、有効性検査部165のタッチイベント有効性決定によって特定タッチイベントを当該機能に適用するように制御することができる。特に前記タッチイベント適用部167は、優先順位によって特定レイヤに配置されたページのオブジェクトに当該タッチイベントが適用されるように制御することができる。
【0055】
図7は、本発明の実施例によるタッチ制御方法が適用された携帯端末機100運用を説明するための図である。
【0056】
図7を参照すれば、ユーザは、携帯端末機100把持時に図示されたように左側手201を携帯端末機100の左側の中上段の一定領域301を把持することができる。これと共にユーザは、右側手202を利用して携帯端末機100動作制御のためにタッチ動作を行うことができる。このような場合、タッチ情報収集部163は、左側手201が位置する左側の中上段の一定領域301上でタッチダウンイベントを持続的に収集することができる。また、前記タッチ情報収集部163は、右側手202がタッチパネル143の左側の下段の一定領域302で動作することによって発生するタッチダウンイベントまたはタッチドラッグイベントを収集することができる。前記タッチ情報収集部163は、このように収集されたタッチイベント情報をその位置情報とともに有効性検査部165に伝達することができる。
【0057】
有効性検査部165は、タッチイベントが発生した位置情報に該当する領域が無効領域であるかまたは有効領域であるかを確認することができる。ここで、前記有効性検査部165は、左側の中上段の一定領域301が無効領域であり、左側の下段の一定領域302が有効領域として定義された領域設定情報を収集する場合、左側の中上段の一定領域301で持続的に収集されたタッチダウンイベントを無視するように制御することができる。そして、前記有効性検査部165は、左側の下段の一定領域302で発生するタッチダウンイベントまたはタッチドラッグイベントだけをタッチイベント適用部167に伝達することができる。前記タッチイベント適用部167は、左側の下段の一定領域302で発生したタッチイベントを基盤に当該機能、例えばタッチロック解除機能を行うように支援することができる。
【0058】
前述したように、本発明の実施例による携帯端末機100は、タッチパネル143の一定領域で発生するタッチイベントに対して無効領域と有効領域の位置情報を基盤に一定タッチイベントを無効にしてユーザが意図するタッチイベントによる機能を正常に行うように支援することができる。従来のような場合、前記左側の中上段の一定領域301で持続的にタッチイベントが発生し、左側の下段の一定領域302でタッチイベントが発生する場合、左側の下段の一定領域302のタッチイベントが正常に適用されないか、ユーザが意図しないタッチイベント適用が発生する。しかし、本発明の場合、領域設定情報を基盤に一定領域で発生したタッチイベントだけを有効として認識することによって、ユーザが意図するタッチイベント適用をさらに実質的に適用するように支援する。
【0059】
図8は、本発明の実施例によるタッチ制御方法が適用された携帯端末機100の他の運用を説明するための図である。
【0060】
図8を参照すれば、携帯端末機100は、表示パネル141と、表示パネル141より大きく製作されたタッチパネル143とを含むことができる。これにより、表示パネル141とタッチパネル143が同時に配置された領域とタッチパネル143だけが配置された領域が区分されることができる。ここで、タッチパネル143だけが配置された領域は、定義によってタッチボタン役目を行うことができる。以下では、説明の便宜のために携帯端末機100全面のうち表示パネル141とタッチパネル143が同時配置された領域をイメージ領域80として定義し、タッチパネル143だけが配置された領域をボタン領域90として定義する。
【0061】
一方、801画面のように、イメージ領域80にスクロールが必要なオブジェクトが表示される場合、ユーザは、イメージ領域80の一定部分をタッチし、スクロールタッチイベント発生のためのスクロール動作を行うことができる。このために、ユーザは、携帯端末機100を把持するか、または一定位置に固定した後、タッチ物体、特に手を利用してイメージ領域80上にタッチ動作を行うことができる。この際、ユーザの指がイメージ領域80でタッチ動作を行う間に、手の他の部位、例えば手の平の下端部は、ボタン領域90と接触することができる。それでは、携帯端末機100の制御部160は、ボタン領域90接触によるタッチイベントを収集し、当該タッチイベントの有効性判別を行うことができる。この際、前記制御部160は、機能別領域設定情報を確認し、スクロール機能活性化時にボタン領域90の優先順位情報を確認することができる。この際、イメージ領域80の優先順位がボタン領域90の優先順位より高いように設定された場合、制御部160は、スクロールタッチイベント発生とともに発生するボタン領域90のタッチイベントのうちボタン領域90のタッチイベントは無視するように制御することができる。この際、前記制御部160は、スクロールタッチイベント発生直前に、数ミリー秒及びスクロールタッチイベント発生完了直後に、数ミリー秒間に発生するボタン領域90のタッチイベントをすべて無効にするように制御することができる。このために、制御部160は、スクロール機能が支援される場合、ボタン領域90で発生するタッチイベントを一時格納し、既定の時間間隔以内にスクロールタッチイベントが発生するかどうかを確認することができる。また、前記制御部160は、スクロール機能が支援される場合、スクロールタッチイベントが発生すれば、以後既定の時間間隔以内にボタン領域90で発生するタッチイベントを無視するように制御することができる。
【0062】
801画面とは異なる形態の画面である802画面で、携帯端末機100は、イメージ領域80にメニュー画面またはウィゼット画面を出力するように支援することができる。この際、前記携帯端末機100の制御部160は、801画面と同様に、イメージ領域80で発生するスクロールタッチイベント収集時に同時または前後一定間隔以内に収集されるボタン領域90でのタッチイベントは、無視するように制御することができる。
【0063】
一方、803画面のように、特定ユーザ機能、例えば動画再生機能が行われる場合、前記携帯端末機100の制御部160は、機能別領域設定情報を確認することができる。そして、前記動画再生機能の機能別領域設定情報によって特定領域を無効にするように制御することができる。例えば、制御部160は、動画再生中にボタン領域90を無効領域として定義し、ボタン領域90上で発生するタッチイベントを無効化するように制御することができる。ここで、前記機能別領域設定情報設定のために動画再生機能を当該機能として説明したが、前記機能別領域設定情報適用のための機能は、他の機能になることができる。すなわち803画面に適用される機能は、横モード機能になることができる。これにより、携帯端末機100が縦モードから横モードに変更される場合、前記制御部160は、機能別領域設定情報を確認し、それによるタッチ無効領域設定を支援することができる。このために、前記機能別領域設定情報は、横モード機能時にボタン領域90を無効領域として定義する情報が含まれることができる。また、前記機能別領域設定情報は、横モード機能時にイメージ領域80のうち左側の一部領域をタッチ無効領域として定義する情報を含むこともできる。
【0064】
また、本発明の携帯端末機100は、他のユーザ機能、例えばメモ作成機能、メッセージ作成機能、電子メール作成機能、ファイル編集機能など端末機の外郭部を把持しなければならない必要が高い応用プログラムを前述した機能別領域設定情報に含むことができる。これにより、前述したメモ作成機能、メッセージ作成機能、電子メール作成機能、ファイル編集機能、タッチペン基盤ユーザ機能など携帯端末機100の把持が必要なユーザ機能のうち少なくとも1つが活性化される場合、前記制御部160は、タッチパネルの一定領域を、例えばタッチパネルの端部の一定領域を無効領域として定義することができる。例えば、前記制御部160は、表示パネルのイメージが出力されないタッチパネルのボタン領域90を一時的に無効領域として定義することができる。それでは、ユーザは、ボタン領域90を安全に把持しながらタッチペンや指などを利用して表示パネル上にメモやメッセージ、電子メールなどをさらに安全に作成することができる。ここで、前記ボタン領域90は、前記ユーザ把持によって不要な接触が発生することができる領域になることができる。
【0065】
さらに、本発明のボタン領域90は、ユーザ把持によって一時的に無効領域として定義されることができる。これをさらに詳しく説明すれば、図示されたように、ユーザがボタン領域90を把持する場合には、ボタン領域90をタッチする場合と異なるようにさらに多い皮膚がボタン領域90と接触することができる。これにより、本発明の制御部160は、ボタン領域90のタッチ面積を確認し、当該タッチ面積が既定の値以上である場合、前記ボタン領域90を一時的に無効領域として定義することができる。このようなタッチパネル無効領域定義は、ボタン領域90にのみ適用されるものではなく、タッチパネル全般にわたって適用されることができる。すなわち本発明の制御部160は、タッチイベントが発生すれば、タッチイベントが収集された領域のタッチイベントタッチ面積が既定の値以上であるかを確認し、前記タッチイベントのタッチ面積が既定の値以上である場合、当該タッチイベントの位置情報が発生した地点を中心にタッチパネルの一定領域を無効領域として定義するように制御することができる。さらに、前記既定の以上のタッチ面積で発生したタッチイベントが解除される場合、無効領域として定義されたタッチパネルの一定領域は、制御部160の制御によってさらに有効領域として定義されることができる。
【0066】
一方、制御部160は、ボタン領域90の無効化によってボタン領域90に対応するタッチマップをイメージ領域80のうち少なくとも一部の領域で一定条件によって出力するように支援することができる。例えば、ユーザがイメージ領域80の一定領域で既定のタッチ動作を行う場合、前記制御部160は、当該タッチ動作に対応して発生した既定のタッチイベントによってイメージ領域80上に前記ボタン領域90に対応するタッチマップを出力するように支援することができる。それでは、ユーザは、当該タッチマップ制御を通じてボタン領域90が提供する機能を利用することができる。一方、前記制御部160は、ボタン領域90の無効化実行とともにユーザがボタン領域90がタッチ無効領域に設定されたことを容易に認知することができるように指示することができる。例えば、前記制御部160は、ボタン領域90に配置されたLEDまたは別に設けられたLEDなどを調節し、ボタン領域90が無効状態であることを指示するように制御する。一方、機能が変更された場合、例えば動画再生機能が終了したか、横モードから縦モードに変更された場合、制御部160は、ボタン領域90をさらに有効領域として定義することができ、それにより、当該ボタン領域90が有効領域であることを指示するLED調節を行うことができる。
【0067】
前述したように、本発明の実施例による携帯端末機100は、領域設定情報及び機能別領域設定情報によってタッチパネル143の少なくとも一部領域をタッチイベント無効領域として定義し、有効領域で発生するタッチイベントを正常に処理することができるように支援することができる。これにより、ユーザは、特定機能利用時または特定モード利用時にタッチパネル143の一定領域を接触するにもかかわらず、必要とするタッチ動作による機能実行を正常に支援されることができる。
【0068】
一方、前述した携帯端末機100は、その提供形態によって多様な追加モジュールをさらに含むことができる。すなわち前記携帯端末機100は、通信端末機である場合、近距離通信のための近距離通信モジュール、前記携帯端末機100の有線通信方式または無線通信方式によるデータ送受信のためのインターフェース、インターネットネットワークと通信し、インターネット機能を行うインターネット通信モジュール及びデジタル放送受信と再生機能を行うデジタル放送モジュールなどのように前記で言及されない構成をさらに含むこともできる。このような構成要素は、デジタル機器のコンバージェンス(convergence)傾向によって変形が非常に多様なので、すべて列挙することはできないが、前記言及された構成要素と同等な水準の構成要素が前記デバイスにさらに含まれて構成されることができる。また、本発明の携帯端末機100は、その提供形態によって前述した構成から特定構成が除外されるか、他の構成に代替されることもできることは勿論である。これは、本技術分野の通常の知識を有する者には容易に理解されることができる。
【0069】
また、本発明の実施例による前記携帯端末機100は、タッチパネルを有するすべての形態のデバイスを含むことができる。例えば、前記第1端末機101は、多様な通信システムに対応する通信プロトコル(communication protocols)に基づいて動作するすべての移動通信端末機(mobile communication terminals)を含めて、PMP(Portable Multimedia Player)、デジタル放送プレーヤー、PDA(Personal Digital Assistant)、音楽再生機(例えば、MP3プレーヤー)、携帯ゲーム端末、スマートフォン(Smart Phone)、ノートパソコン(Notebook)及びハンドヘルドパソコンなどすべての情報通信機器とマルチメディア機器及びそれに対する応用機器を含むことができる。
【0070】
一方、本明細書と図面を通じて本発明の好ましい実施例について説明し、たとえ特定用語が使用されたが、これは、ただ本発明の技術内容を容易に説明し、発明の理解を助けるための一般的な意味として使用されたものに過ぎず、本発明の範囲を限定しようとするものではない。ここに開示された実施例以外にも本発明の技術的思想に基づく他の変形例が実施可能であるということは、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に自明である。
【符号の説明】
【0071】
100 携帯端末機
110 無線通信部
120 入力部
130 オーディオ処理部
140 タッチスクリーン
141 表示パネル
143 タッチパネル
150 格納部
151 タッチ有効制御プログラム
160 制御部
161 領域設定部
163 タッチ情報収集部
165 有効性検査部
167 タッチイベント適用部