(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6000339
(24)【登録日】2016年9月9日
(45)【発行日】2016年9月28日
(54)【発明の名称】モーションセンサを使用してエンジン回転数を検出することによる車両コンテキストアウェアネス
(51)【国際特許分類】
H04M 1/00 20060101AFI20160915BHJP
【FI】
H04M1/00 R
【請求項の数】36
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-510446(P2014-510446)
(86)(22)【出願日】2012年5月9日
(65)【公表番号】特表2014-516220(P2014-516220A)
(43)【公表日】2014年7月7日
(86)【国際出願番号】US2012037141
(87)【国際公開番号】WO2012154864
(87)【国際公開日】20121115
【審査請求日】2014年1月10日
(31)【優先権主張番号】13/106,786
(32)【優先日】2011年5月12日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ・ツォンポ
【審査官】
白川 瑞樹
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−098120(JP,A)
【文献】
特開2007−163386(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C21/00−21/36
23/00−25/00
G08G1/00−99/00
H04B7/24−7/26
H04M1/00
1/24−1/82
99/00
H04W4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイルナビゲーションデバイスの環境を識別するための方法であって、
前記モバイルナビゲーションデバイス内のモーションセンサからモーションセンサ出力信号を受信するステップと、
前記モーションセンサ出力信号のスペクトルを分析し、分析結果をエンジン振動に特徴的な周波数及び周波数範囲と比較して、前記モーションセンサ出力信号内のエンジンの周波数特性を検出するステップと、
前記モーションセンサ出力信号内のエンジンの前記周波数特性が検出されない場合には、前記モバイルナビゲーションデバイスが自動車内に配置されていないことを識別する制御信号を作成するステップと、
を備え、
前記モーションセンサ出力信号は加速度計から受信されることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記モーションセンサ出力信号内のエンジンの前記周波数特性が検出される場合、前記モバイルナビゲーションデバイスが前記自動車内にあることを識別する第2制御信号を作成するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記制御信号で歩行者ナビゲーションモードを有効にするステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記モーションセンサ出力信号が前記加速度計及びジャイロスコープから受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2制御信号で車両ナビゲーションモードを有効にするステップをさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記識別された環境をユーザに警告するために前記制御信号を使用するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記モバイルナビゲーションデバイスの機能を変更するために前記制御信号を使用するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
マイクから音声信号を受信するステップと、
前記音声信号から前記エンジンの振動を検出するステップと、
前記エンジンの振動の検出を確認するために前記音声信号を使用するステップと、
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
モバイルナビゲーションデバイスの環境を識別するように構成された装置であって、
前記モバイルナビゲーションデバイス内のモーションセンサからモーションセンサ出力信号を受信するための手段と、
前記モーションセンサ出力信号のスペクトルを分析し、分析結果をエンジン振動に特徴的な周波数及び周波数範囲と比較して、前記モーションセンサ出力信号内のエンジンの周波数特性を検出するための手段と、
前記モーションセンサ出力信号内のエンジンの前記周波数特性が検出されない場合には、前記モバイルナビゲーションデバイスが自動車内に配置されていないことを識別する制御信号を作成するための手段と、
を備え、
前記モーションセンサ出力信号は加速度計から受信されることを特徴とする装置。
【請求項10】
前記モーションセンサ出力信号内のエンジンの前記周波数特性が検出される場合、前記モバイルナビゲーションデバイスが前記自動車内にあることを識別する第2制御信号を作成するための手段をさらに備える、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記制御信号で歩行者ナビゲーションモードを有効にするための手段をさらに備える、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記モーションセンサ出力信号が前記加速度計及びジャイロスコープから受信される、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記第2制御信号で車両ナビゲーションモードを有効にするための手段をさらに備える、請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記識別された環境をユーザに警告するために前記制御信号を使用するための手段をさらに備える、請求項9に記載の装置。
【請求項15】
前記モバイルナビゲーションデバイスの機能を変更するために前記制御信号を使用するための手段をさらに備える、請求項9に記載の装置。
【請求項16】
マイクから音声信号を受信するための手段と、
前記音声信号から前記エンジンの振動を検出するための手段と、
前記エンジンの振動の検出を確認するために前記音声信号を使用するための手段と、
をさらに備える、請求項9に記載の装置。
【請求項17】
前記装置の少なくとも一部が半導体ダイに組み込まれる、請求項9に記載の装置。
【請求項18】
前記装置が組み込まれた音楽プレーヤー、ビデオプレーヤー、エンターテイメントユニット、通信デバイス、携帯情報端末(PDA)、およびコンピュータで構成されるグループから選択されたデバイスをさらに備える、請求項9に記載の装置。
【請求項19】
モバイルナビゲーションデバイスの環境を識別するように構成された装置であって、
前記モバイルナビゲーションデバイス内のモーションセンサからモーションセンサ出力信号を受信し、
前記モーションセンサ出力信号のスペクトルを分析し、分析結果をエンジン振動に特徴的な周波数及び周波数範囲と比較して、前記モーションセンサ出力信号内のエンジンの周波数特性を検出し、
前記モーションセンサ出力信号内のエンジンの前記周波数特性が検出されない場合には、前記モバイルナビゲーションデバイスが自動車内に配置されていないことを識別する制御信号を作成するように構成されたプロセッサを備え、
前記モーションセンサ出力信号は加速度計から受信されることを特徴とする装置。
【請求項20】
前記プロセッサが、前記モーションセンサ出力信号内のエンジンの前記周波数特性が検出される場合、前記モバイルナビゲーションデバイスが前記自動車内にあることを識別する第2制御信号を作成するようにさらに構成される、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記プロセッサが、前記制御信号で歩行者ナビゲーションモードを有効にするようにさらに構成される、請求項19に記載の装置。
【請求項22】
前記モーションセンサ出力信号が前記加速度計及びジャイロスコープから受信される、請求項19に記載の装置。
【請求項23】
前記プロセッサが、前記第2制御信号で車両ナビゲーションモードを有効にするようにさらに構成される、請求項20に記載の装置。
【請求項24】
前記プロセッサが、前記識別された環境をユーザに警告するために前記制御信号を使用するようにさらに構成される、請求項19に記載の装置。
【請求項25】
前記プロセッサが、前記モバイルナビゲーションデバイスの機能を変更するために前記制御信号を使用するようにさらに構成される、請求項19に記載の装置。
【請求項26】
前記プロセッサが、
マイクから音声信号を受信し、
前記音声信号から前記エンジンの振動を検出し、
前記エンジンの振動の検出を確認するために前記音声信号を使用するように構成される、請求項19に記載の装置。
【請求項27】
前記装置の少なくとも一部が半導体ダイに組み込まれる、請求項19に記載の装置。
【請求項28】
前記装置が組み込まれた音楽プレーヤー、ビデオプレーヤー、エンターテイメントユニット、通信デバイス、携帯情報端末(PDA)、およびコンピュータで構成されるグループから選択されたデバイスをさらに備える、請求項19に記載の装置。
【請求項29】
プロセッサによって実行されると、
モバイルナビゲーションデバイス内のモーションセンサからモーションセンサ出力信号を受信するステップと、
前記モーションセンサ出力信号のスペクトルを分析し、分析結果をエンジン振動に特徴的な周波数及び周波数範囲と比較して、前記モーションセンサ出力信号内のエンジンの周波数特性を検出するステップと、
前記モーションセンサ出力信号内のエンジンの前記周波数特性が検出されない場合には、モバイルナビゲーションデバイスが自動車内に配置されていないことを識別する制御信号を作成するステップとを備える方法を前記プロセッサに実行させる、格納された命令を備え、
前記モーションセンサ出力信号は加速度計から受信されることを特徴とする非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項30】
前記方法が、前記モーションセンサ出力信号内のエンジンの前記周波数特性が検出される場合、前記モバイルナビゲーションデバイスが前記自動車内にあることを識別する第2制御信号を作成するステップをさらに備える、請求項29に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項31】
前記方法が、前記制御信号で歩行者ナビゲーションモードを有効にするステップをさらに備える、請求項29に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項32】
前記モーションセンサ出力信号が前記加速度計及びジャイロスコープから受信される、請求項29に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項33】
前記方法が、前記第2制御信号で車両ナビゲーションモードを有効にするステップをさらに備える、請求項30に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項34】
前記方法が、前記識別された環境をユーザに警告するために前記制御信号を使用するステップをさらに備える、請求項29に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項35】
前記方法が、前記モバイルナビゲーションデバイスの機能を変更するために前記制御信号を使用するステップをさらに備える、請求項29に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項36】
前記方法が、
マイクから音声信号を受信するステップと、
前記音声信号から前記エンジンの振動を検出するステップと、
前記エンジンの振動の検出を確認するために前記音声信号を使用するステップと、
をさらに備える、請求項29に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に電子機器に関し、より詳細には、これに限定されないが、モーションセンサを使用してエンジン回転数を検出することによる、車両コンテキストアウェアネスのための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンテキストアウェアネスとは、モバイルデバイスが、そのモバイルデバイスの動作する環境を示す情報を取得して、その情報をモバイルデバイスの意思決定処理において利用することである。たとえば、モバイルデバイスのコンテキストを知ることによって、モバイルデバイスの特定の機能が有効にされているか無効にされているかという決定を支援することができる。GPSや携帯電話などの従来のモバイルデバイスでは、コンテキストアウェアネスは非常に有用であり、不可欠な場合さえある。
【0003】
従来のモバイルデバイスは、自動車内に配置されているコンテキストを検出するために、エンジンの存在を検出するためのマイクのみを使用する。しかし、従来のデバイスのマイクおよび関連する音声回路は大きな音源によって惑わされることが多く、これは誤ったコンテキスト判断、および誤ったコンテキストベースの意思決定につながる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、モーションセンサを使用してエンジン回転数を検出することによって車両のコンテキストアウェアネスを決定すること、およびモバイルデバイスの環境を正確に自己決定できるモバイルデバイスを含む、従来の方法および装置の欠点を軽減する方法および装置を求める、長年にわたる産業界のニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
課題を解決するための手段は、本教示のいくつかの態様の基本的な理解を提供する。課題を解決するための手段は、詳細には網羅的なものではなく、すべての重要な特徴を識別することを意図するものでもなく、また特許請求の範囲を限定することを意図するものでもない。
【0006】
一例では、モバイルデバイスの環境を識別するための方法および装置が提供される。例示的方法は、モーションセンサ出力信号を受信するステップと、モーションセンサ出力信号内のエンジンの周波数特性を検出するステップとを含む。モーションセンサ出力信号は、加速度計および/またはジャイロスコープから受信されうる。モーションセンサ出力信号内のエンジンの周波数特性が検出されると、モバイルデバイスが自動車内に配置されていることを識別するために制御信号が作成される。制御信号で、車両ナビゲーションモードが有効にされうる。制御信号は、識別された環境をユーザに警告するために、および/またはモバイルデバイスの機能を変更するためにも使用されうる。モーションセンサ出力信号内のエンジンの周波数特性が検出されない場合、モバイルデバイスが自動車内にはないことを識別する第2制御信号が作成されうる。第2制御信号は、歩行者ナビゲーションモードを有効にするために使用されうる。モーションセンサ出力信号は、加速度計および/またはジャイロスコープから受信されうる。本方法は、マイクから音声信号を受信するステップ、音声信号からエンジン振動を検出するステップ、およびモーションセンサ出力信号でエンジン振動の検出を確認するために音声信号を使用するステップをさらに含みうる。
【0007】
さらなる例では、プロセッサによって実行されると、上述の方法の少なくとも一部をプロセッサに実行させる格納された命令を備える、非一時的コンピュータ可読媒体が提供される。
【0008】
他の例では、モバイルデバイスの環境を識別するように構成された装置が提供される。本装置は、モーションセンサ出力信号を受信するための手段と、モーションセンサ出力信号内のエンジンの周波数特性を検出するための手段とを含む。モーションセンサ出力信号は、加速度計および/またはジャイロスコープから受信されうる。本装置は、モーションセンサ出力信号内のエンジンの周波数特性が検出されると、モバイルデバイスが自動車内に配置されていることを識別する制御信号を作成するための手段も含む。本装置は、制御信号で車両ナビゲーションモードを有効にするための手段、識別された環境をユーザに警告するために制御信号を使用するための手段、および/またはモバイルデバイスの機能を変更するために制御信号を使用するための手段を含みうる。モーションセンサ出力信号内のエンジンの周波数特性が検出されない場合、モバイルデバイスが自動車内にはないことを識別する第2制御信号を作成するための手段も提供される。本装置は、第2制御信号で歩行者ナビゲーションモードを有効にするための手段をさらに含みうる。本装置は、マイクから音声信号を受信するための手段、音声信号からエンジン振動を検出するための手段、およびモーションセンサ出力信号でエンジン振動の検出を確認するために音声信号を使用するための手段をさらに含みうる。装置の少なくとも一部は、半導体ダイに組み込まれうる。本装置は、本装置が組み込まれた、音楽プレーヤー、ビデオプレーヤー、エンターテイメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、携帯情報端末(PDA)、およびコンピュータで構成されるグループから選択されたデバイスをさらに含みうる。
【0009】
他の例では、モバイルデバイスの環境を識別するように構成された装置が提供される。本装置は、モーションセンサ出力信号を受信し、モーションセンサ出力信号内のエンジンの周波数特性を検出するように構成されたプロセッサを含む。モーションセンサ出力信号は、加速度計および/またはジャイロスコープから受信されうる。また、プロセッサは、モーションセンサ出力信号内のエンジンの周波数特性が検出されると、モバイルデバイスが自動車内に配置されていることを識別する制御信号を作成するように構成されている。プロセッサは、制御信号で車両ナビゲーションモードを有効にするようにさらに構成されうる。プロセッサは、識別された環境をユーザに警告するために、および/またはモバイルデバイスの機能を変更するために制御信号を使用するように構成することもできる。プロセッサは、モーションセンサ出力信号内のエンジンの周波数特性が検出されない場合、モバイルデバイスが自動車内にはないことを識別する第2制御信号を作成するようにさらに構成されうる。プロセッサは、第2制御信号で歩行者ナビゲーションモードを有効にするように構成することもできる。さらに、プロセッサは、マイクから音声信号を受信し、音声信号からエンジン振動を検出し、モーションセンサ出力信号でエンジン振動の検出を確認するために音声信号を使用するように構成することもできる。
【0010】
装置の少なくとも一部は、半導体ダイに組み込まれうる。本装置は、本装置が組み込まれた音楽プレーヤー、ビデオプレーヤー、エンターテイメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、携帯情報端末(PDA)、およびコンピュータで構成されるグループから選択されたデバイスをさらに含みうる。
【0011】
上記で、以下の詳細な説明をより良く理解できるようにするために、本教示の技術的な特徴および技術的利点のうちのいくつかを広範に概説した。さらなる特徴および利点も記述する。概念および開示された実施形態は、本教示と同じ目的を実行するための他の構造の修正または設計の基礎として容易に利用されうる。このような同等の構造は、添付の特許請求の範囲において説明されるような本教示の技術から逸脱するものではない。詳細な説明および添付の図面から、本教示の特徴である新規な特徴が、さらなる目的および利点とともにより良く理解される。それぞれの図面は、例示および説明のみを目的として提供されており、本教示の範囲を定義するものではない。
【0012】
添付の図面は、本教示の例を説明するために提示されるものであり、限定として提供されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1A】モーションセンサによって測定される直線運動を表すための例示的な座標系を示す図である。
【
図1B】モーションセンサによって測定される回転運動を表すための例示的な座標系を示す図である。
【
図3】モバイルデバイスの環境を識別するための例示的方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
一般的な慣行に従って、図面で示される特徴は、縮尺通りに描かれていない場合がある。したがって、図示された特徴の寸法は、明瞭にするために任意に拡大または縮小されうる。一般的な慣行に従って、図面のうちのいくつかは明瞭にするために簡略化される。したがって、図面は、特定の装置または方法のすべての構成要素を示していない場合がある。さらに、本明細書および図面にわたって、同様の参照符号は同様の特徴を示す。
【0015】
本教示の例は、本出願書の文面および関連する図面に開示されている。実施例は、長年にわたる産業界のニーズ、ならびに以前に識別されていない他のニーズに有利に対処し、従来の方法および装置の欠点を軽減する。代替実施形態は、本発明の範囲から逸脱することなしに考案されうる。また、本教示の態様を曖昧にすることを避けるために、本教示の従来の要素が詳細に説明されないか、省略される場合がある。
【0016】
本明細書では、「例示的(exemplary)」という単語は、「例(example)、事例(instance)、または例示(illustration)の役割を果たす」を意味するために使用される。「例示的」として記述されたすべての実施形態が、必ずしも他の実施形態よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。同様に、「本発明の実施形態」という用語は、本発明のすべての実施形態が、記述された特徴、利点、または動作モードを含むことを必要としない。本明細書における「一例では(in one example)」、「例(an example)」、「一特徴では(in one feature)」、および/または「特徴(a feature)」という用語の使用は、必ずしも同じ特徴および/または例を指すものではない。さらに、特定の特徴および/または構造が、1つまたは複数の他の特徴および/または構造と結合されてよい。
【0017】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」、またはそれらの任意の変形は、2つ以上の要素間の直接または間接のあらゆる接続または結合を意味し、共に「接続された」または「結合された」2つの要素間の1つまたは複数の中間要素の存在を包含しうる点に留意されたい。要素間の結合または接続は、物理的なものでも論理的なものでもよく、またはそれらの組合せでもよい。本明細書で使用されるように、2つの要素は、いくつかの非限定的かつ非網羅的な例として、1つまたは複数のワイヤ、ケーブル、および/またはプリント電気接続の使用によって、ならびに無線周波数領域、マイクロウェーブ領域、または光(可視または不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーの使用によって、共に「接続されている」、または「結合されている」と考えられうる。
【0018】
「信号(signal)」という用語は、データ信号、音声信号、ビデオ信号、マルチメディア信号などの任意の信号を含みうることが理解されるべきである。情報および信号は、任意の様々な異なる技術および技法を使用して表すことができる。たとえば、本明細書を通じて参照されうるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、記号、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または磁性粒子、光場または光粒子、またはそれらの任意の組合せによって表すことができる。
【0019】
「第1(first)」、「第2(second)」などの呼称を使用する、本明細書における要素へのあらゆる参照は、一般的にそれらの要素の量または順序を限定しないことが理解されるべきである。むしろ、これらの呼称は、2つ以上の要素または要素の実例を区別する便利な方法として、本明細書で使用されうる。したがって、第1および第2要素への参照は、2つの要素だけが使用されうることや、第1要素が第2要素に先行しなければならないことを意味するものではない。また、特に記載のない限り、要素のセットは1つまたは複数の要素を含みうる。さらに、本明細書または特許請求の範囲で使用される「A、B、またはCの少なくとも1つ」という形式の用語は、「A、またはB、またはC、あるいはこれらの要素の組合せ」を意味する。
【0020】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明するためのものであり、本発明の実施形態を限定することを意図するものではない。本明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確に指定しない限り、複数形も含むことが意図される。本明細書で使用される場合、「備える(comprises)」、「備えている(comprising)」、「含む(includes)」、および/または「含んでいる(including)」という用語は、記述された特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を指定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループの存在または追加を除外しないことがさらに理解されよう。
【0021】
以下の説明では、特定の特徴を説明するためにある用語が使用される。「モバイルデバイス(mobile device)」という用語は、これに限定されないが、グローバルポジショニングデバイス(たとえば、グローバルポジショニングシステム受信機)、慣性航行システム(INS)を有するデバイス、携帯電話、モバイル通信デバイス、携帯情報端末、モバイルパームヘルドコンピュータ、無線デバイス、ならびに/あるいは一般的に個人によって携帯される、および/または何らかの形式の通信機能(たとえば、無線、赤外線、短距離無線等)を有する、他のタイプのモバイルデバイスを含む。
【0022】
モーションセンサを使用してエンジン回転数を検出することによる、車両コンテキストアウェアネスを決定するための方法および装置が提供される。一例では、モバイルデバイスの環境を識別するための方法が提供される。本方法は、モーションセンサ信号を受信するステップを含む。モーションセンサ信号は、加速度計および/またはジャイロスコープから受信されうる。モーションセンサ信号内でエンジンの周波数特性が検出されると、そのモバイルデバイスが自動車内に配置されていることを識別する第1制御信号が出力される。第1制御信号は、車両ナビゲーションモードを有効にすることができる。第1制御信号は、識別された環境をユーザに警告するために、および/またはモバイルデバイスの機能を変更するために使用されうる。エンジンの周波数特性が検出されない場合、モバイルデバイスが自動車内にはないことを識別する第2制御信号が出力される。第2制御信号は、歩行者ナビゲーションモードを有効にすることができる。また、本方法は、マイクから音声信号を受信するステップと、音声信号からエンジン振動を検出するステップと、モーションセンサ出力信号でエンジン振動の検出を確認するために音声信号を使用するステップとを含みうる。
【0023】
モバイルデバイスは、単一のモーションセンサ、または複数のモーションセンサを含むことができ、エンジン振動などの物理現象を電気信号(すなわち、モーションセンサ出力信号)に変換する。モーションセンサの例には、たとえば、(1)重力の方向と他の線形の力を感知するために使用される加速度計、ならびに(2)コリオリ効果、ヘディング変更(heading change)、および回転を測定するために使用されるジャイロスコープがある。
【0024】
モーションセンサ出力は、どのセンサがモバイルデバイスに組み込まれるかによって、慣性航行システムなどのモバイルアプリケーションの機能を有効にすることができる。いくつかのアプリケーションは、少なくとも1つのモーションセンサからの複数の測定を使用でき、モーションセンサからの可観測性の複数の度(軸)を使用できる。さらに、異なるアプリケーションはモーションセンサの異なる組合せを使用でき、モーションセンサが異なる役割を行う。
【0025】
図1Aは、加速度計110などのモーションセンサによって測定される直線運動を表すための例示的な座標系100を示している。一般的に、加速度計110は動きを検出して、1つ、2つ、または3つの軸に沿った動きを示す情報(たとえば、モーションセンサ出力信号)を生成する。
図1Aは、加速度計110によって測定される、スカラー値、一連のスカラー値、および時間依存性の関数(M
X、M
Y、M
Z)に関する直線運動を表すためのデカルト座標空間(x、y、z)を示している。ある加速度計110は大きさを提供でき、他の加速度計110は大きさなしの動きの表示を提供する。加速度計110は、しばしばデカルト座標(x、y、z)で参照される1つ、2つ、または3つの直線方向を参照して、線に沿って直線運動(ベクトルM)を測定できる。たとえば、1次元の場合、加速度計110は、単一の軸(たとえば、x軸)に沿った直線運動を示すために測定を提供できる。2次元の場合、加速度計110は、2つの軸(たとえば、x軸とy軸の両方)に沿った平面における直線運動を示すために測定を提供できる。さらに3次元の場合、加速度計110は、3次元空間における直線運動(たとえば、x軸、y軸、およびz軸に沿った)を示すために測定を提供できる。3次元加速度計は、1次元加速度計に結合された2次元加速度計を備えることもでき、3つの1次元加速度計を備えることもできる。加速度計110は、直線加速度に関する測定を提供できる(2乗された1つの単位時間当たりの距離を表す単位、たとえば[m/sec
2]で)。直線運動(ベクトルM)は、ベクトル形式の3つの値Μ=Μ
XΧ+Μ
YY+Μ
ΖΖによって表すことができ、(Μ
X、Μ
Y、Μ
Ζ)は大きさ、スカラー値、一連のスカラー値、および/または時間依存性の関数であり、(X、Y、Z)はデカルト座標系(x、y、z)の原点に関する単位ベクトルである。あるいは、モバイルデバイスのフレームに合わせた座標系などの、非デカルト座標系が使用されうる。
【0026】
図1Bは、ジャイロスコープ160などのモーションセンサによって測定される回転運動を表すための例示的な座標系150を示している。ジャイロスコープ160は、動きを検出して、1つ、2つ、または3つの軸の周囲の角運動を示す情報を生成できる。
図1Bは、ジャイロスコープ160によって測定される、スカラー値、一連のスカラー値、時間依存性の関数(R
τ、R
φ、R
ψ)に関する回転運動を表すための座標系(τ、φ、ψ)を示している。したがって、ジャイロスコープ160は、1つ、2つ、または3つの軸の周囲の回転運動(ベクトルR)を測定できる。1つの特定の実装形態では、ジャイロスコープ回転は座標系(τ、φ、ψ)に関して測定でき、タウ(τ)はz軸の周囲の偏揺れまたは回転を表し、ファイ(φ)はx軸の周囲のロール(roll)または回転を表し、サイ(ψ)はy軸の周囲のピッチまたは回転を表す。他の実装形態では、ジャイロスコープ160は、第1軸の周囲の回転運動を示す測定を提供するために1次元ジャイロスコープを備えうる。他の実装形態では、ジャイロスコープ160は、第1軸および第2軸の周囲の回転運動を示す測定を提供するために2次元ジャイロスコープを備えうる。他の実装形態では、ジャイロスコープ160は、第1軸、第2軸、および第3軸の周囲の回転運動を示す測定を提供するために3次元ジャイロスコープを備えうる。3次元ジャイロスコープは、1次元ジャイロスコープと結合された2次元ジャイロスコープを備えることもでき、3つの1次元ジャイロスコープを備えることもできる。ジャイロスコープ160は、角速度に関する測定(単位時間あたりの角度変化を表す単位、たとえば[rad/sec]で)、および/または角度(角度を表す単位、たとえば[rad]で)を提供できる。回転運動(ベクトルR)は、3つのスカラー値、一連のスカラー値、および/または時間依存性の関数によってベクトル形式で表すことができ、R=R
ττ+R
φφ+R
ψψであり、上式で(R
τ、R
φ、R
ψ)はスカラー値、一連のスカラー値、および/または時間依存性の関数であり、(τ、φ、ψ)は回転座標系(τ、φ、ψ)に関する単位ベクトルである。
【0027】
ナビゲーションの場合、可観測性の6つの軸(x、y、z、τ、φ、ψ)のうちの少なくとも1つに基づいてモーションセンサ出力信号を提供するために、加速度計およびジャイロスコープ(「ジャイロ」)が使用されうる。加速度計は、直線運動(すなわち、水平面などの平面における移動)を感知できる。移動は、少なくとも2つの軸を参照して測定されうる。加速度計は、モバイルデバイスの傾き(すなわち、ロールおよび/またはピッチ)も測定できる。したがって、単一の3次元加速度計があれば、デカルト座標系(x、y、z)におけるモバイルデバイスの動きを感知でき、モバイルデバイスのロール(τ)およびピッチ(φ)を推定するために、重力の方向を感知できる。加速度計がモバイルデバイスの直線運動と傾きとを容易に区別することができないので、方位核またはヘディングと呼ばれることがある(x、y、z)の座標の周囲の回転、すなわち、ロール(τ)、ピッチ(φ)、および偏揺れ(ψ)を測定するためにジャイロスコープが使用されうる。運動検出の用途において、直線および角度加速度計、ならびに/またはジャイロスコープは、十分な可観測性を提供するためにモバイルデバイスに組み込まれうる。加速度計110は直線運動を感知でき、ジャイロスコープ160は傾きやロールなどの角運動を測定できる。直線運動ならびに角運動を感知するために、2つの別々の加速度計110、または加速度計110とジャイロスコープ160との組合せのモバイルデバイスへの組込みを使用できる。
【0028】
図2は、モバイルデバイス200の例示的な概略図である。モバイルデバイス200は、第1モーションセンサ210、第2モーションセンサ220、プロセッサ230、メモリ240、およびディスプレイ250を含みうる。第1センサ210は加速度計110を含むことができ、第2センサ220はジャイロスコープ160を含むことができる。加速度計110は加速度出力信号をプロセッサ230に提供し、ジャイロスコープ160はジャイロスコープ出力信号をプロセッサ230に提供する。
図2には2つのモーションセンサだけが示されているが、追加の、またはより少数のモーションセンサが使用されうることが理解されるべきである。さらに、単一のモーションセンサ(たとえば、第1モーションセンサ210)は、直線運動と角運動との両方を測定するように構成されうる。モバイルデバイス200は、タッチスクリーン260、ボタン270、キーパッド280、および/または音声デバイス290(たとえば、マイク)などの、ユーザ入力を受け取るためのデバイスおよび回路も含む。モバイルデバイス200は、ディスプレイ250、および/または音声デバイス290(たとえば、スピーカ)などの、出力データを提供するためのデバイスおよび回路も含む。
【0029】
一例では、プロセッサ230が、加速度計110および/またはジャイロスコープ160からモーションセンサ出力信号を受信する。プロセッサ230は、モーションセンサ出力信号のスペクトルを分析して、モーションセンサ出力信号と、エンジン振動に特徴的な周波数および/または周波数範囲とを比較する。モーションセンサ出力信号が、エンジン振動に特徴的な周波数および/または周波数範囲に実質的に類似している場合、プロセッサ230は自動車のコンテキスト内にあるという決定が行われる。プロセッサ230が特定のコンテキスト内にある場合、車両ナビゲーションモードまたは歩行者ナビゲーションモードなどのデバイスの機能が有効にされうる。デバイスのユーザは、コンテキストを警告される場合もある。モバイルデバイス200は、モーションセンサ出力信号からエンジン回転数を検出することによって車両コンテキストアウェアネスを有利に決定して、モバイルデバイスの環境を正確に自己決定することができる。プロセッサは、高速フーリエ変換(FFT)、周波数フィルタバンク、および/または信号内の周波数の存在を検出することに適した他の手段によってモーションセンサ出力信号を分析できる。別の実装形態では、プロセッサは、エンジン振動信号が適切に選択された最小振幅で存在しているかどうかを決定するためにバンドパス周波数フィルタを使用することができ、最小振幅で存在している場合は車両コンテキスト決定が行われる。
【0030】
さらなる例では、プロセッサ230が、音声デバイス290(たとえば、マイク)から音声信号を受信する。プロセッサ230は、音声信号を分析して、エンジン振動の音声特徴を検出する。音声信号からエンジン振動を検出することによって、プロセッサ230が自動車のコンテキスト内にあるという以前の決定を確認できる。これによって、コンテキスト検出精度が有利に増大する。
【0031】
一例では、プロセッサ230の少なくとも一部は、プロセッサ230が組み込まれた音楽プレーヤー、ビデオプレーヤー、エンターテイメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、携帯情報端末(PDA)、およびコンピュータで構成されるグループから選択されたデバイスに組み込まれる。モバイルデバイス200の少なくとも一部は、半導体ダイに組み込まれうる。
【0032】
図3は、モバイルデバイス300の環境を識別するための例示的方法を示している。モバイルデバイス300の環境を識別するための方法は、プロセッサ230などの、本明細書に記載の装置によって実行されうる。
【0033】
ステップ305で、モーションセンサ信号が受信される。モーションセンサ信号は、加速度計および/またはジャイロスコープから受信されうる。
【0034】
ステップ310で、モーションセンサ信号内のエンジンの周波数特性が検出されると、モバイルデバイスが自動車内に配置されていることを識別する第1制御信号が作成されて、出力されうる。第1制御信号で、歩行者ナビゲーションモード、および/または車両ナビゲーションモードが有効にされうる。
【0035】
任意選択のステップ315で、アプリケーションの機能などのモバイルデバイスの機能を変更するために第1制御信号が使用されうる。第1制御信号は、識別された環境をユーザに警告するために、および/または車両ナビゲーションモードを有効にするためにも使用されうる。
【0036】
ステップ320で、エンジンの周波数特性が検出されない場合、モバイルデバイスが自動車内にはないことを識別する第2制御信号が作成および/または出力される。第2制御信号で、歩行者ナビゲーションモード、および/または車両ナビゲーションモードが有効にされうる。
【0037】
任意選択のステップ325で、マイクから音声信号が受信される。音声信号は、エンジン振動の特性を検出するために処理される。音声信号内のエンジン振動が検出されると、エンジン振動の検出が確認される。
【0038】
情報および信号は、任意の様々な異なる技術および技法を使用して表すことができることが、当業者なら理解できるであろう。たとえば、上記の記述を通じて参照されうるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、記号、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または磁性粒子、光場または光粒子、またはそれらの任意の組合せによって表すことができる。
【0039】
さらに、本明細書に開示した実施形態に関連して記述した様々な例示的論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子機器、コンピュータソフトウェア、または両者の組合せとして実装されうることが、当業者なら理解できるであろう。ハードウェアおよびソフトウェアの互換性を明確に示すために、上記で、様々な例示的コンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップを一般的にそれらの機能に関して記述した。このような機能がハードウェアとして実装されるか、ソフトウェアとして実装されるかは、システム全体に課された特定の用途および設計制約による。当業者は、記述された機能を特定の用途ごとに様々な方法で実装できるが、このような実装決定は本発明の範囲からの逸脱を生じさせるものと解釈されるべきではない。
【0040】
いくつかの態様では、本明細書の教示が、利用可能なシステムリソースを共有することによって(たとえば、1つまたは複数の帯域幅、送信電力、符号化、インターリービングなどを指定することによって)複数のユーザとの通信をサポートできる多元接続システムに使用されうる。たとえば、本明細書の教示は、符号分割多元接続(CDMA)システム、マルチキャリアCDMA(MCCDMA)、広帯域CDMA(W-CDMA)、高速パケットアクセス(HSPA、HSPA+)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、シングルキャリアFDMA(SC-FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、または他の多元接続技術のうちの任意の1つまたは組合せに適用されうる。本明細書の教示を使用する無線通信システムは、IS-95、cdma2000、IS-856、W-CDMA、TDSCDMA、および他の規格などの1つまたは複数の規格を実装するように設計されうる。CDMAネットワークは、ユニバーサル地上無線アクセス(UTRA)、cdma2000、または他の何らかの技術などの無線技術を実装できる。UTRAは、W-CDMAおよびローチップレート(LCR)を含む。cdma2000技術は、IS-2000、IS-95、およびIS-856規格をカバーする。TDMAネットワークは、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーション(GSM(登録商標))などの無線技術を実装できる。OFDMAネットワークは、進化型UTRA(E-UTRA)、IEEE 802.11、IEEE 802.16、IEEE 802.20、Flash-OFDM.RTM.などの無線技術を実装できる。UTRA、E-UTRA、およびGSM(登録商標)は、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)の一部である。本明細書の教示は、3GPPロングタームエボリューション(LTE)システム、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)システム、および他のタイプのシステムに実装されうる。LTEは、E-UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E-UTRA、GSM(登録商標)、UMTS、およびLTEは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)という組織からの文書に記載されており、cdma2000は「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)という組織からの文書に記載されている。本開示の特定の態様は3GPP用語を使用して記述されうるが、本明細書の教示は3GPP(たとえば、Re199、Re15、Re16、Re17)技術、および3GPP2(たとえば、1xRTT、1xEV-DO RelO、RevA、RevB)技術、ならびに他の技術に適用されうることが理解されるべきである。本技法は、ロングタームエボリューション(LTE)を含む、これから出現する、および将来のネットワークおよびインターフェースに使用されうる。
【0041】
本明細書に開示した実施形態に関連して記述した方法、シーケンス、および/またはアルゴリズムは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、またはその2つの組合せにおいて直接実施されうる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている他の任意の形態の記憶媒体に常駐しうる。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取ることができ、またそこに情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合されている。代替では、記憶媒体はプロセッサと一体化していてもよい。
【0042】
さらに、たとえばコンピューティングデバイスの要素によって実行されるべき動作のシーケンスに関して多くの実施形態が記述されている。なお、本明細書に記載の様々な動作は、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、あるいは両方の組合せによって実行されうることが認識されるであろう。また、本明細書に記載の動作のこれらのシーケンスは、実行されると、関連するプロセッサに本明細書に記載の機能を実行させる、対応するコンピュータ命令のセットを内部に格納した任意の形式のコンピュータ可読記憶媒体内で完全に実施されると考えられうる。したがって、本発明の様々な態様はいくつかの異なる形態で実施でき、そのすべては主張される主題の範囲内であると考えられる。また、本明細書に記載の実施形態ごとに、任意のそのような実施形態の対応する形式は、本明細書で、たとえば記載された動作を実行する「ように構成された論理」として記述されうる。
【0043】
本発明の実施形態は、本明細書に記載の方法を実施するコンピュータ可読媒体を含みうる。したがって、本発明は図示された例に限定されず、本明細書に記載の機能を実行するためのすべての手段は本発明の実施形態に含まれる。
【0044】
開示されたデバイスおよび方法を設計することができ、コンピュータ可読媒体に格納された、GDSIIおよびGERBERコンピュータファイルの中に構成することができる。次に、これらのファイルは、これらのファイルに基づいてリソグラフィデバイスでデバイスを製造する製造者(fabrication handler)に提供される。結果として得られる生産物は半導体ウェハであり、次いでこの半導体ウェハは半導体ダイに切断され、半導体チップにパッケージされる。次いで、半導体チップは本明細書に記載のデバイスに用いられる。
【0045】
特許請求の範囲に記載されているかどうかにかかわらず、記載または図示したもののいずれも、任意の構成要素、ステップ、特徴、目的、利益、利点、または同等物を公共の用に供させることを意図するものではない。
【0046】
本開示は、本発明の例示的な実施形態を示しているが、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなしに、本明細書に様々な変更および修正がなされうる点に留意されたい。本明細書に記載の、本発明の実施形態による方法クレームの機能、ステップ、および/または動作は、何らかの特定の順序で実行される必要はない。
【符号の説明】
【0047】
100 座標系
110 加速度計
160 ジャイロスコープ
150 座標系
200 モバイルデバイス
210 第1モーションセンサ
220 第2モーションセンサ
230 プロセッサ
240 メモリ
250 ディスプレイ
260 タッチスクリーン
270 ボタン
280 キーパッド
290 音声デバイス
300 モバイルデバイス