【実施例5】
【0104】
本発明者らは、それぞれ異なるppiを有するフォームサンプルの細孔径およびストラット厚さの分布を調査した。これらのフォームサンプルを、「測定技術」の章において以下で説明されるようなマイクロCT分析を利用して調査した。
【0105】
様々な異なるppiのフォームサンプルを調査した。注目に値する興味深い結果を
図13a〜
図13dに示す。具体的には、
図13aは、非圧縮下におけるそれぞれ異なるppiのフォームについての、出現した各ストラットサイズにおける総ストラットのパーセンテージを示すグラフを図示する。圧縮下におけるそれぞれ異なるppiのフォームについての、出現した各ストラットサイズにおける総ストラットのパーセンテージを示すグラフは、
図13bに示される。非圧縮下におけるそれぞれ異なるppiのフォームについての、出現した各細孔径における総細孔のパーセンテージを示すグラフが、
図13cに示される。圧縮下におけるそれぞれ異なるppiのフォームについての、出現した各細孔径における総細孔のパーセンテージを示すグラフが、
図13dに示される。
【0106】
測定技術
マイクロCT(マイクロコンピュータ断層撮影法)
マイクロCT分析のためのサンプルの調製は、約25mm×25mm×高さ70mmのNPWTフォームのセクションを真鍮ピンサンプルホルダに直に固定することを伴うものであった(実撮像領域は高さ約14mmに一致する点に留意されたい)。
【0107】
マイクロCT画像を、60kVの電圧および167μAの電流でマイクロフォーカスX線源を利用してSkyscan 1172 Micro-CTにおいて取得した。X線陰影画像を、180°取得角度にわたり0.2°の刻み幅で、5μm×5μmの画素分解能で取得した。また、フォームを、0.4°の刻み幅で、17μm×17μmの画素分解能でおよび約28mmの撮像高さをもたらすダブルスキャンを利用して撮像した。これは、フォームサンプルを超えるものを、特にこれらのフォームについてのより大きな細孔径を包含するものであった。X線陰影画像を、Skyscanにより供給される再構成プログラム(N-Recon)を利用して3D断面へと再構成した。
【0108】
マイクロCT計算については、ストラットおよび細孔の一部を包含する取得画像から関心体積(VOI)を選択した。VOIは、サンプル当たり約3時間まで計算処理時間を短縮させるように選択され、フォームの細孔径に応じて変更した。
【0109】
以下のパラメータを計算した:
- ストラットサイズ
- ストラット表面積(フォーム同士の間の比較を実施することが可能になるように80ppiのフォーム(126mm
3)についての関心体積(VOI)に対して正規化される)
- 細孔径
- 空隙体積%
【0110】
ストラット表面積は、CTスキャン時に取得したデータから計算した。それぞれのフォームサンプルについての関心体積が、確認され、次いで比較を実施することが可能になるように80ppiのサンプルの関心体積に対して正規化される。具体的には、126mm
3のフォームの所与体積において、出現したストラットの全ての外表面の表面積を確認した。
【0111】
ストラットサイズは、球体フィッティングモデルにより計算し、複数のストラットにわたる各ストラットからの複数の測定値を取得することを伴った。ストラットの寸法に可能な限り緊密に合致するように複数の球体を各ストラットに対してフィッティングさせ、各球体の直径をSEMにより測定した。Table 2(表2)において上述したストラット幅範囲は、視認される全てのストラットについての全ての直径の分布である。
【0112】
細孔径の計算は、球体を細孔スペース内にフィッティングし、球体の直径を測定し細孔径として取得する、計算手順に基づき行った。
【0113】
走査電子顕微鏡検査
画像は、5kVの加速電圧、2.5スポットサイズでのFEI Inspect S SEMの操作を利用して収集した。画像は、80倍拡大にて収集した。圧縮されたフォームのストラット幅の選択は、その機器のソフトウェアを利用して測定した。
【0114】
光学顕微鏡検査
光顕微鏡画像は、Axiovisionソフトウェアと共にZeiss Discovery V12立体顕微鏡を使用して収集した。圧縮されたフォームのストラット幅の選択は、その機器のソフトウェアを利用して測定した。
【0115】
初期係数(ヤング率)
圧縮試験向けにフォームを調製するために、カッター(54mm/E)および液圧プレスを使用して円形セクションを切り取った。次いで、各フォームセクションの垂直方向高さを、厚さ計で測定する前に復帰させた(約6時間)。次いで、測定したフォームを、Instron 5569において単軸圧縮にて試験した。利用した試験パラメータをTabale 5(表5)に示す。
【0116】
【表5】
【0117】
ヤング率は、Instron Bluehill(Version 2.6)制御ソフトウェア中の自動アルゴリズムを利用して1%から4%歪みの間にて計算した。
【0118】
密度
フォームブロック(約70mm
2)の寸法をデジタルノギスを使用して測定し、次いでブロックの体積を計算した。次いで、このフォームブロックを秤量し、密度を計算した。
【0119】
-120mmHgにおける圧縮歪み
基本的な実験設定を
図14に示す。フォームサンプル402が、Perspexシート404、406のセットの間に位置決めされ、上部シートが、開口408を有する。この方法は、以下のステップを含む。
1.
図14に示す順序でプラスチックラップ(粘着フィルム)片410(全ての構成要素を密閉するのに十分な大きさのもの)の上にPerspexプレートおよびフォームサンプルを配置する。
2.構成要素の周囲にプラスチックラップを巻き付けてシステムを完全に封止することにより、これらのプレートの上部側のものの一方の側部が、平滑であり、測定が可能になるように粘着フィルムの1つの層のみにより覆われるように、確保する。
3.デジタルノギスを使用してシステム全体の厚さ(A)を測定する。
4.上部プレート中の開口を覆うフィルム中に小さな穴を作製する。
5.Smith & Nephew PLCから入手可能なRenasys EZポンプ(図示せず)などのポンプに対して連結された真空ポート412を穴の上方に位置決めし、ポンプ(-120mmHgまたは所望のレベルに設定された)をオンに切り替えつつ保持する。ポートとフィルムとの間にシールを維持するのに十分な接着がもたらされる。
6.フォームの吸引を確認し、60秒間待機した後に新たな厚さを測定する。この時間経過は、フォームが可能な限り圧縮されるのを確保するために必要とされる。
7.初期測定と同一位置において厚さ(B)を測定する。
8.上述の方法を利用して、しかしフォームを除外して、空測定(C)を行う。
9.圧縮歪みを以下の計算により判定する。
【0120】
圧縮フォーム厚さおよび非圧縮フォーム厚さは、フォームが定位置にある状態で測定した値から空試験値を引くことにより計算される:
非圧縮フォーム厚さD=A-C
圧縮フォーム厚さE=B-C
圧縮歪み%=(D-E)*100/D
【0121】
本実施例において、細孔径は、マイクロCT測定により計算したことを指摘しておく。また、当然ながら、細孔径は、例えば複数の基準材料および圧力低下を利用することによって計算することも可能である。
【0122】
上述の実施形態によれば、創傷充填用途または創傷接触用途のフォームは、使用が容易であり、肉芽組織性成長を促進させ、組織の内方成長を防止または軽減する。さらなる利点には、包帯交換による感染リスクの低下、患者の不快感の軽減、創傷ケア用品の適用または除去における臨床医の時間の短縮、および創傷に対する充填材の接触時間の長期化が可能になることが含まれる。
【0123】
上述のような詳細な設計に対する様々な変更が可能である。例えば、フォーム材料が、上述の実施形態においては使用されたが、ネットまたは穿細孔を備えるポリマースラブなどの他の基体を創傷に接触させるために使用することが可能である(しかし必ずしも有利であるわけではない)。例えば、ネットは、押し縮めて創傷に詰めることにより、創傷床がこのネットの細孔と接触状態になることが可能である。ネット、ポリマースラブ、および/またはフォームは、組み合わせて創傷接触部材として使用することが可能である。例えば、1.5×2mmの直径、0.25mmのストラット幅、および0.4mmの厚さを有するスチレン/ブタジエン共重合体ネットメッシュ(製品コードXO 2550-002 SBDでConwed Plastics、Minneapolis、USAから入手可能なものなど)を使用することが可能である。代替的には、0.6×1.0mmの細孔径、0.4mmのストラット幅、および0.5mmの厚さを有する熱可塑性ポリウレタン(やはり製品コードTP2000-001TPUでConwedより入手可能なもの)を使用することが可能である。
【0124】
上述のように、これらの材料は、NPWTと組み合わせて、例えば創傷充填材としてまたは創傷包帯を目的とした独立型創傷接触部材として使用し得ることが認識されよう。フォームは、創傷を部分的にのみ埋めてもよく、他の材料と組み合わせて使用されてもよく、または例えば浅い創傷に適した包帯の創傷接触層として使用されてもよい。
【0125】
他の実施形態が、以下の段落において理解される。
【0126】
患者または患畜の創傷を陰圧閉鎖療法(NPWT)により治療するための装置であって、創傷床に対して適用するための創傷接触部材と、創傷接触部材が創傷床に対して適用される際に創傷接触部材の周囲に封止密閉部を形成するように構成されたカバー部材とを備える装置。NPWTが3日間にわたり封止された密閉部に対して適用された後の使用の際に、創傷接触部材は、固定点が皆無である状態を示す。代替的には、創傷接触部材は、10%未満またはさらに好ましくは5%の固定点範囲を示してもよい。ここで、固定点のパーセンテージは、創傷接触部材の表面上に固定点を形成するために利用可能な創傷床に並置されるストラットの個数に基づき計算される。例えば、所与の面積において、固定点を形成するために創傷床に対して理論上利用可能なストラットが100個であり、5個のストラットが固定点を形成する場合には、これは5%となる。
【0127】
患者または患畜の創傷を治療する方法であって、創傷床に接触するように創傷接触部材を適用するステップと、カバー部材で創傷接触部材を覆って封止された密閉部を形成するステップと、3日間にわたり封止された密閉部に対してNPWTを適用するステップとを含む方法。NPWTを適用するステップの後に、創傷接触部材は、固定点の皆無な状態を示す。代替的には、創傷接触部材は、10%未満またはさらに好ましくは5%の固定点範囲を示してもよい。
【0128】
陰圧閉鎖療法(NPWT)により患者または患畜の創傷を治療するための装置であって、創傷床に対して適用するための創傷接触部材と、創傷接触部材が創傷床に対して適用される際に創傷接触部材の周囲に封止密閉部を形成するように構成されたカバー部材とを備える装置。2日間または3日間のNPWTの適用後の使用の際に、創傷接触部材は、5mN未満の力により創傷床から除去することが可能である。適切には、創傷接触部材は、3mN未満の、より適切には2mNの力により除去することが可能である。
【0129】
患者または患畜の創傷を治療する方法であって、創傷床に接触するように創傷接触部材を適用するステップと、2日間または3日間にわたり創傷に対してNPWTを適用するステップとを含む方法。NPWT後に、創傷接触部材は、5mN未満の力により創傷床から除去することが可能である。適切には、創傷接触部材は、3mN未満の、より適切には2mNの力により除去することが可能である。
【0130】
患者または患畜の創傷を治療する方法であって、創傷床に接触するように創傷接触部材を適用するステップを含み、創傷接触部材が、複数の細孔により隔てられた複数のストラット要素からなる網を有し、マイクロCTで測定した場合に、これら複数の細孔のうちの少なくとも90%が、2.3から5.5mmの間の直径を有し、複数の細孔のうちの少なくとも90%が、2.5mm以上の直径を有し、複数のストラット要素のうちの少なくとも95%が、0.007から0.5mmの間の厚さを有し、創傷接触部材が、0.23mm以上の厚さを有する1つまたは複数のストラット要素を備え、この方法がさらに、次いでカバー部材で創傷接触部材を覆うことにより封止腔部を形成するステップと、この腔部に陰圧を印加することにより、創傷床における肉芽組織成長を促進させるステップと、所定の期間の後に創傷床から創傷接触部材を除去するステップとを含む、方法。創傷接触部材は、5mN未満の力により創傷床から除去することが可能である。適切には、創傷接触部材は、3mN未満の、より適切には2mNの力により除去することが可能である。
【0131】
患者または患畜の創傷を治療する方法であって、創傷床に接触するように創傷接触部材を適用するステップを含み、創傷接触部材が、複数の細孔により隔てられた複数のストラットからなる網を有し、マイクロCTで測定した場合に、複数のストラットのうちの少なくとも95%が、0.007から0.5mmの間の厚さを有し、創傷接触部材が、0.23mm以上の厚さを有する少なくとも1つのストラットを有し、創傷接触部材が、-120mmHgにて約50から約90%の間の圧縮歪みを有し、この方法がさらに、次いでカバー部材で創傷接触部材を覆うことにより封止腔部を形成するステップと、この腔部に陰圧を印加することにより、創傷床における肉芽組織成長を促進させるステップと、所定の期間の後に創傷床から創傷接触部材を除去するステップとを含む、方法。創傷接触部材は、5mN未満の力により創傷床から除去することが可能である。適切には、創傷接触部材は、3mN未満の、より適切には2mNの力により除去することが可能である。
【0132】
患者または患畜の創傷を治療する方法であって、創傷床に接触するように創傷接触部材を適用するステップを含み、創傷接触部材が、複数の細孔により隔てられた複数のストラットからなる網を有し、マイクロCTで測定した場合に、複数のストラットのうちの少なくとも95%が、0.007から0.5mmの間の厚さを有し、創傷接触部材が、0.23mm以上の厚さを有する少なくとも1つのストラットを有し、複数のストラットが、126mm
3の体積内に30から150mm
2の間の総表面積を有し、この方法がさらに、次いでカバー部材で創傷接触部材を覆うことにより封止腔部を形成するステップと、この腔部に陰圧を印加することにより、創傷床における肉芽組織成長を促進させるステップと、所定の期間の後に創傷床から創傷接触部材を除去するステップとを含む、方法。創傷接触部材は、5mN未満の力により創傷床から除去することが可能である。適切には、創傷接触部材は、3mN未満の、より適切には2mNの力により除去することが可能である。
【0133】
マイクロCTで測定した場合に、複数の細孔のうちの少なくとも90%が、2.3から5.5mmの間の直径を有し、複数の細孔のうちの少なくとも90%が、2.5mm以上の直径を有する、複数の細孔を有するフォーム。このフォームは、患者または患畜の創傷床に対して適用され、72時間のNPWT下において試験した場合に、5mN未満の引き抜き力を示す。適切には、フォームは、3mN未満の、より適切には2mNの力により除去することが可能である。
【0134】
マイクロCTで測定した場合に、複数のストラットのうちの少なくとも95%が、0.007から0.5mmの間の厚さを有し、フォームが、0.23mm以上の厚さを有する少なくとも1つのストラットを有する、複数のストラットを有するフォーム。このフォームは、患者または患畜の創傷床に対して適用され、72時間のNPWT下において試験した場合に、5mN未満の引き抜き力を示す。適切には、フォームは、3mN未満の、より適切には2mNの力により除去することが可能である。
【0135】
マイクロCTで測定した場合に、複数の細孔のうちの少なくとも90%が、2.3から5.5mmの間の直径を有し、複数の細孔のうちの少なくとも90%が、2.5mm以上の直径を有する、複数の細孔により隔てられた複数のストラット要素からなる網を備えるフォームを使用することを含む、創傷治癒を促進させるためのNPWTの一方法における改良。
【0136】
マイクロCTで測定した場合に、複数のストラットのうちの少なくとも95%が、0.007から0.5mmの間の厚さを有し、フォームが、0.23mm以上の厚さを有する少なくとも1つのストラットを有する、複数の細孔により隔てられた複数のストラット要素からなる網を備えるフォームを使用することを含み、フォームが、-120mmHgにて約50から約90%の間の圧縮歪みを有する、創傷治癒を促進させるためのNPWTの一方法における改良。
【0137】
マイクロCTで測定した場合に、複数のストラットのうちの少なくとも95%が、0.007から0.5mmの間の厚さを有し、フォームが、0.23mm以上の厚さを有する1つまたは複数のストラット要素を備え、複数のストラット要素が、126mm
3の体積内に30から150mm
2の間の総表面積を有する、複数の細孔により隔てられた複数のストラット要素からなる網を備えるフォームを使用することを含む、創傷治癒を促進させるためのNPWTの一方法における改良。
【0138】
患者または患畜の創傷の治癒を促進させる方法であって、マイクロCTで測定した場合に、複数の細孔のうちの少なくとも90%が、2.3から5.5mmの間の直径を有し、複数の細孔のうちの少なくとも90%が、2.5mm以上の直径を有し、複数の細孔により隔てられる複数のストラットのうちの少なくとも95%が、0.007から0.5mmの間の厚さを有する、複数の細孔を有する創傷充填材を創面に対して適用するステップと、創傷充填材に陰圧を課すステップとを含む、方法。
【0139】
患者または患畜の創傷の治癒を促進させる方法であって、マイクロCTで測定した場合に、複数のストラットのうちの少なくとも95%が、0.007から0.5mmの間の厚さを有し、充填材が、0.23mm以上の厚さを有する少なくとも1つのストラットを有し、充填材が、-120mmHgにて約50から約90%の間の圧縮歪みを有する、複数のストラットを有する創傷充填材を創面に対して適用するステップと、創傷充填材に陰圧を課すステップとを含む、方法。
【0140】
患者または患畜の創傷の治癒を促進させる方法であって、マイクロCTで測定した場合に、複数のストラットのうちの少なくとも95%が、0.007から0.5mmの間の厚さを有し、充填材が、0.23mm以上の厚さを有する1つまたは複数のストラットを備え、複数のストラットが、126mm
3の体積内に30から150mm
2の間の総表面積を有する、複数のストラットを有する創傷充填材を創面に対して適用するステップと、創傷充填材に陰圧を課すステップとを含む、方法。
【0141】
患者または患畜の創傷を治癒する方法であって、創傷床に対して創傷接触部材を適用するステップと、創傷充填材に対して陰圧を印加することにより900から1200μmの間の圧痕を創傷床中に形成するステップとを含む、方法。適切には、陰圧は、900から1000μmの間の圧痕を形成するように印加される。
【0142】
複数の細孔により隔てられた複数のストラット要素からなる網を備える、陰圧閉鎖療法(NPWT)用の創傷接触部材。ストラット要素は、創傷床における肉芽組織成長を促進させるが、組織の内方成長を実質的に防止するのに十分な距離だけ、相互に離間される。
【0143】
創傷接触部材の適性を試験するための方法であって、ブタの創傷に対して創傷接触部材を適用するステップと、所定の期間にわたりNPWTを適用するステップと、5mN未満の力で創傷接触部材を除去することにより創傷接触部材の適性を判定するステップとを含む、方法。適切には、創傷接触部材は、3mN未満の、より適切には2mNの力により除去することが可能である。
【0144】
創傷接触部材を備える創傷包帯であって、創傷接触部材がブタの創傷に対して適用され、所定の期間にわたりNPWTが適用される場合に、創傷接触部材が、5mN未満の力で創傷から除去され得る、創傷包帯。適切には、創傷接触部材は、3mN未満の、より適切には2mNの力により除去することが可能である。
【0145】
陰圧閉鎖療法(NPWT)において使用するための創傷接触部材であって、複数の細孔により隔てられた複数のストラット要素からなる網を備える創傷接触部材。複数の細孔および複数のストラット要素は、使用の際に創傷接触部材が、NPWTが適用される72時間の期間にわたって哺乳動物の被検体の創傷表面に接触される場合に、創傷床から直交方向に延在する任意の線に沿って移動したときに衝突する第1のストラットの中から、少なくとも90%が、創傷床から遠位の位置に、組織と接触状態にない表面を有するように、構成される。さらに好ましくは、第1のストラットの95%または99%または100%が、創傷床から遠位の位置に、組織と接触状態にない表面を有する。
【0146】
さらに他の実施形態が、以下の段落において理解される:
【0147】
1. 創傷を治療するための方法であって、
創傷接触部材を創傷と接触状態に位置決めするステップであって、創傷接触部材は、細孔により分離され、5から25ppiの間の細孔径を有する、ストラットからなる網を備える、位置決めするステップと、
創傷接触部材を覆うカバーを位置決めすることにより、創傷の上に封止環境を形成するステップと、
封止環境と流体連通状態にある真空源から陰圧を供給することにより、創傷接触部材を通して創傷に陰圧を伝達するステップと、
少なくとも72時間にわたり創傷に対して-40mmHgから-200mmHgの範囲内の陰圧を印加するステップであって、陰圧および創傷接触部材は、創傷における肉芽組織の成長を促進させ、陰圧によって創傷接触部材を圧縮して、それにより、空隙体積を縮小させると共に、ストラット体積を拡張させるステップと、
創傷からカバーおよび創傷接触部材を除去するステップであって、創傷から創傷接触部材を除去するために必要とされる力が、5mN未満である、除去するステップと
を含む、方法。
【0148】
2. 複数の細孔のうちの少なくとも90%が、マイクロコンピュータ断層撮影法により測定された場合に、2.3から5.5mmの間の直径を有する、段落1に記載の方法。
【0149】
3. 複数のストラットのうちの少なくとも95%が、マイクロコンピュータ断層撮影法により測定された場合に、0.007から0.5mmの間の厚さを有する、段落1または2に記載の方法。
【0150】
4. 創傷に対する陰圧の印加により、創傷接触部材は、創傷の組織中に約950から約1000μmだけ入り込む、段落1から3のいずれか1つに記載の方法。
【0151】
5. 創傷接触部材は、-120mmHgにて約50%から約90%の間の圧縮歪みを有する、段落1から4のいずれか1つに記載の方法。
【0152】
6. 創傷接触部材は、フォームを備える、段落1から5のいずれか1つに記載の方法。
【0153】
7. 陰圧を印加するステップの前に、創傷接触部材は、総体積の約90から約98%の細孔体積を有し、少なくとも72時間にわたり陰圧を印加するステップの後に、創傷接触部材は、総体積の約70から約90%の細孔体積を有する、段落1から6のいずれか1つに記載の方法。
【0154】
8. 少なくとも72時間にわたり陰圧を印加するステップの後に、創傷接触部材は、固定点が皆無な状態を示す、段落1から7のいずれか1つに記載の方法。
【0155】
9. 陰圧下において創傷接触部材内への組織の内方成長を測定する方法であって、
創傷接触部材を組織と接触状態に位置決めするステップであって、創傷接触部材は、複数の細孔により隔てられた複数のストラットからなる網を備える、位置決めするステップと、
創傷接触部材を覆うカバーを位置決めすることにより、創傷の上に封止環境を形成するステップと、
封止環境と流体連通状態にある真空源から陰圧を供給することにより、創傷接触部材を通して創傷に陰圧を伝達するステップと、
創傷接触部材内への組織の内方成長を測定するステップであって、
(i)創傷接触部材に対して組織が固定される点の数を測定するステップ、および
(ii)組織から創傷接触部材を除去するために必要とされる力量を測定するステップ
の一方または両方により実施される、測定するステップと
を含む、方法。
【0156】
10. 創傷接触部材は、フォームを備える、段落9に記載の方法。
【0157】
11. 組織は、患者の創傷組織である、段落9または10に記載の方法。
【0158】
12. 組織は、動物の組織である、段落9から11のいずれか1つに記載の方法。
【0159】
13. 組織は、実験用組織である、段落9から12のいずれか1つに記載の方法。
【0160】
14. 陰圧は、-40mmHgから-200mmHgの範囲内において少なくとも72時間にわたり創傷に対して印加される、段落9から13のいずれか1つに記載の方法。
【0161】
15. 複数の細孔により隔てられた複数のストラット要素からなる網を備える、陰圧閉鎖療法(NPWT)用の創傷接触部材であって、マイクロCTで測定した場合に、複数の細孔のうちの少なくとも90%が、2.3から5.5mmの間の直径を有し、複数の細孔のうちの少なくとも90%が、2.5mm以上の直径を有し、ストラット要素の少なくとも95%が、0.007から0.5mmの間の厚さを有し、創傷接触部材が、0.23mm以上の厚さを有する1つまたは複数のストラット要素を備える、創傷接触部材。
【0162】
16. 複数の細孔のうちの少なくとも95%が、2.3から5.5mmの間の直径を有する、段落15に記載の創傷接触部材。
【0163】
17. 複数の細孔のうちの少なくとも95%が、2.5mm以上の直径を有する、段落16に記載の創傷接触部材。
【0164】
18. 最も通常の細孔径が、3から5mmの間である、段落15から17に記載の創傷接触部材。
【0165】
19. 最も通常の細孔径が、3.3から4.7mmの間である、段落18に記載の創傷接触部材。
【0166】
20. ストラット要素の少なくとも10%が、0.23mm以上の厚さを有する、段落15から19に記載の創傷接触部材。
【0167】
21. -120mmHgにて50から90%の間の圧縮歪みを有する、段落15から20に記載の創傷接触部材。
【0168】
22. -120mmHgにて約50から80%の間の圧縮歪みを有する、段落21に記載の創傷接触部材。
【0169】
23. -120mmHgにて約55から75%の間の圧縮歪みを有する、段落22に記載の創傷接触部材。
【0170】
24. マイクロCTで測定した場合に、126mm
3の体積内に30から150mm
2の間の表面積を有する、段落15から23に記載の創傷接触部材。
【0171】
25. マイクロCTで測定した場合に、126mm
3の体積内に45から100mm
2の間の表面積を有する、段落24に記載の創傷接触部材。
【0172】
26. マイクロCTで測定した場合に、126mm
3の体積内に50から95mm
2の間の表面積を有する、段落25に記載の創傷接触部材。
【0173】
27. 創傷接触部材内への組織の内方成長を防止または軽減するのと同時に、創傷床における肉芽組織成長を促進させる、段落15から26に記載の創傷接触部材。
【0174】
28. フォームである、段落15から27に記載の創傷接触部材。
【0175】
29. 網状フォームである、段落28に記載の創傷接触部材。
【0176】
30. フォームは、ポリウレタンである、段落28または29に記載の創傷接触部材。
【0177】
31. フォームは、ポリエーテルポリウレタンである、段落30に記載の創傷接触部材。
【0178】
32. 密度が、0.03から0.04g.cm
-3の間である、段落15から32に記載の創傷接触部材。
【0179】
33. 陰圧閉鎖療法(NPWT)により患者または患畜の創傷を治療するための装置であって、
創傷床に対して適用するための創傷接触部材と、
創傷接触部材が創傷床に対して適用される場合に、創傷接触部材の周囲に封止密閉部を形成するように構成されたカバー部材と
を備え、
創傷接触部材は、複数の細孔により隔てられた複数のストラット要素からなる網を備え、マイクロCTで測定した場合に、複数の細孔のうちの少なくとも90%が、2.3から5.5mmの間の直径を有し、複数の細孔のうちの少なくとも90%が、2.5mm以上の直径を有し、ストラット要素の少なくとも95%が、0.007から0.5mmの間の厚さを有し、創傷接触部材が、0.23mm以上の厚さを有する1つまたは複数のストラット要素を備える、装置。
【0180】
34. 真空源と流体連通状態に密閉部を配置するための連結デバイスをさらに備える、段落33に記載の装置。
【0181】
35. 陰圧閉鎖療法(NPWT)において使用するためのキットであって、
創傷床に対して適用するための創傷接触部材と、
創傷接触部材が創傷床に対して適用される場合に、創傷接触部材の周囲に封止密閉部を形成するように構成されたカバー部材と
を備え、
創傷接触部材は、複数の細孔により隔てられた複数のストラット要素からなる網を備え、マイクロCTで測定した場合に、複数の細孔のうちの少なくとも90%が、2.3から5.5mmの間の直径を有し、複数の細孔のうちの少なくとも90%が、2.5mm以上の直径を有し、ストラット要素の少なくとも95%が、0.007から0.5mmの間の厚さを有し、創傷接触部材が、0.23mm以上の厚さを有する1つまたは複数のストラット要素を備える、キット。
【0182】
36. 患者または患畜の創傷を治療する方法であって、
創傷床に対して創傷接触部材を適用するステップ
を含み、
創傷接触部材は、複数の細孔により隔てられた複数のストラット要素からなる網を備え、マイクロCTで測定した場合に、複数の細孔のうちの少なくとも90%が、2.3から5.5mmの間の直径を有し、複数の細孔のうちの少なくとも90%が、2.5mm以上の直径を有し、ストラット要素の少なくとも95%が、0.007から0.5mmの間の厚さを有し、創傷接触部材が、0.23mm以上の厚さを有する1つまたは複数のストラット要素を備える、方法。
【0183】
37. 創傷接触部材を覆うカバー部材を適用することにより封止密閉部を形成するステップをさらに含む、段落36に記載の方法。
【0184】
38. 創傷床に対して陰圧閉鎖療法(NPWT)を適用するステップをさらに含む、段落36または37に記載の方法。
【0185】
39. 創傷接触部材内への組織の内方成長を防止または軽減するのと同時に、創傷床における肉芽組織成長を促進させるステップをさらに含む、段落36から38のいずれか1つに記載の方法。
【0186】
40. 複数の細孔により隔てられた複数のストラット要素からなる網を備える、陰圧閉鎖療法(NPWT)用の創傷接触部材であって、マイクロCTで測定した場合に、ストラット要素の少なくとも95%が、0.007から0.5mmの間の厚さを有し、0.23mm以上の厚さを有する1つまたは複数のストラット要素を備え、-120mmHgにて約50から約90%の間の圧縮歪みを有する、創傷接触部材。
【0187】
41. -120mmHgにて約50から約80%の間の圧縮歪みを有する、段落40に記載の創傷接触部材。
【0188】
42. -120mmHgにて約55から75%の間の圧縮歪みを有する、段落41に記載の創傷接触部材。
【0189】
43. 複数の細孔のうちの少なくとも90%が、2.3から5.5mmの間の直径を有する、段落40から42に記載の創傷接触部材。
【0190】
44. 複数の細孔のうちの少なくとも90%が、2.5mm以上の直径を有する、段落43に記載の創傷接触部材。
【0191】
45. 複数の細孔のうちの少なくとも95%が、2.3から5.5mmの間の直径を有する、段落43または44に記載の創傷接触部材。
【0192】
46. 最も通常の細孔径が、3から5mmの間である、段落40から45に記載の創傷接触部材。
【0193】
47. 最も通常の細孔径が、3.3から4.7mmの間である、段落46に記載の創傷接触部材。
【0194】
48. ストラット要素の少なくとも10%が、0.23mm以上の厚さを有する、段落40から47に記載の創傷接触部材。
【0195】
49. マイクロCTで測定した場合に、126mm
3の体積内に30から150mm
2の間の表面積を有する、段落40から48に記載の創傷接触部材。
【0196】
50. マイクロCTで測定した場合に、126mm
3の体積内に45から100mm
2の間の表面積を有する、段落49に記載の創傷接触部材。
【0197】
51. マイクロCTで測定した場合に、126mm
3の体積内に50から95mm
2の間の表面積を有する、段落50に記載の創傷接触部材。
【0198】
52. 創傷接触部材内への組織の内方成長を防止または軽減するのと同時に、創傷床における肉芽組織成長を促進させる、段落40から51に記載の創傷接触部材。
【0199】
53. フォームである、段落40から52に記載の創傷接触部材。
【0200】
54. 網状フォームである、段落53に記載の創傷接触部材。
【0201】
55. フォームは、ポリウレタンである、段落53または54に記載の創傷接触部材。
【0202】
56. フォームは、ポリエーテルポリウレタンである、段落55に記載の創傷接触部材。
【0203】
57. 密度が、0.03から0.04g.cm
-3の間である、段落40から56に記載の創傷接触部材。
【0204】
58. 陰圧閉鎖療法(NPWT)により患者または患畜の創傷を治療するための装置であって、
創傷床に対して適用するための創傷接触部材と、
創傷接触部材が創傷床に対して適用される場合に、創傷接触部材の周囲に封止密閉部を形成するように構成されたカバー部材と
を備え、
創傷接触部材は、細孔により分離されたストラット要素網を備え、マイクロCTで測定した場合に、ストラット要素の少なくとも95%が、0.007から0.5mmの間の厚さを有し、創傷接触部材が、0.23mm以上の厚さを有する1つまたは複数のストラット要素を備え、創傷接触部材は、-120mmHgにて約50から約90%の間の圧縮歪みを有する、装置。
【0205】
59. 真空源と流体連通状態に密閉部を配置するための連結デバイスをさらに備える、段落58に記載の装置。
【0206】
60. 陰圧閉鎖療法(NPWT)において使用するためのキットであって、
創傷床に対して適用するための創傷接触部材と、
創傷接触部材が創傷床に対して適用される場合に、創傷接触部材の周囲に封止密閉部を形成するように構成されたカバー部材と
を備え、
創傷接触部材は、複数の細孔により隔てられた複数のストラット要素からなる網を備え、マイクロCTで測定した場合に、ストラット要素の少なくとも95%が、0.007から0.5mmの間の厚さを有し、創傷接触部材が、0.23mm以上の厚さを有する1つまたは複数のストラット要素を備え、創傷接触部材は、-120mmHgにて約50から約90%の間の圧縮歪みを有する、キット。
【0207】
61. 患者または患畜の創傷を治療する方法であって、
創傷床に対して創傷接触部材を適用するステップ
を含み、
創傷接触部材は、複数の細孔により隔てられた複数のストラット要素からなる網を備え、マイクロCTで測定した場合に、ストラット要素の少なくとも95%が、0.007から0.5mmの間の厚さを有し、創傷接触部材が、0.23mm以上の厚さを有する1つまたは複数のストラット要素を備え、創傷接触部材は、-120mmHgにて約50から約90%の間の圧縮歪みを有する、方法。
【0208】
62. 創傷接触部材を覆うカバー部材を適用することにより封止密閉部を形成するステップをさらに含む、段落61に記載の方法。
【0209】
63. 創傷床に対して陰圧閉鎖療法(NPWT)を適用するステップをさらに含む、段落61または62に記載の方法。
【0210】
64. 創傷接触部材内への組織の内方成長を防止または軽減するのと同時に、創傷床における肉芽組織成長を促進させるステップをさらに含む、段落61から63のいずれか1つに記載の方法。
【0211】
65. 複数の細孔により隔てられた複数のストラット要素からなる網を備える、陰圧閉鎖療法(NPWT)用の創傷接触部材であって、マイクロCTで測定した場合に、ストラット要素の少なくとも95%が、0.007から0.5mmの間の厚さを有し、創傷接触部材が、0.23mm以上の厚さを有する1つまたは複数のストラット要素を備え、ストラット要素が、126mm
3の体積内に30から150mm
2の間の総表面積を有する、創傷接触部材。
【0212】
66. 126mm
3の体積内に45から100mm
2の間の表面積を有する、段落65に記載の創傷接触部材。
【0213】
67. 126mm
3の体積内に50から95mm
2の間の表面積を有する、段落66に記載の創傷接触部材。
【0214】
68. 複数の細孔のうちの少なくとも90%が、2.3から5.5mmの間の直径を有する、段落65から67に記載の創傷接触部材。
【0215】
69. 複数の細孔のうちの少なくとも90%が、2.5mm以上の直径を有する、段落68に記載の創傷接触部材。
【0216】
70. 複数の細孔のうちの少なくとも95%が、2.3から5.5mmの間の直径を有する、段落68または69に記載の創傷接触部材。
【0217】
71. 最も通常の細孔径が、3から5mmの間である、段落65から70に記載の創傷接触部材。
【0218】
72. 最も通常の細孔径が、3.3から4.7mmの間である、段落71に記載の創傷接触部材。
【0219】
73. ストラット要素の少なくとも10%が、0.23mm以上の厚さを有する、段落65から72に記載の創傷接触部材。
【0220】
74. -120mmHgにて約50から約90%の間の圧縮歪みを有する、段落65から73に記載の創傷接触部材。
【0221】
75. -120mmHgにて約50から約80%の間の圧縮歪みを有する、段落74に記載の創傷接触部材。
【0222】
76. -120mmHgにて約55から75%の間の圧縮歪みを有する、段落75に記載の創傷接触部材。
【0223】
77. 創傷接触部材内への組織の内方成長を防止または軽減するのと同時に、創傷床における肉芽組織成長を促進させる、段落65から76のいずれか1つに記載の創傷接触部材。
【0224】
78. フォームである、段落65から77に記載の創傷接触部材。
【0225】
79. 網状フォームである、段落78に記載の創傷接触部材。
【0226】
80. フォームは、ポリウレタンである、段落78または79に記載の創傷接触部材。
【0227】
81. フォームは、ポリエーテルポリウレタンである、段落80に記載の創傷接触部材。
【0228】
82. 密度が、0.03から0.04g.cm
-3の間である、段落65から81に記載の創傷接触部材。
【0229】
83. 陰圧閉鎖療法(NPWT)により患者または患畜の創傷を治療するための装置であって、
創傷床に対して適用するための創傷接触部材と、
創傷接触部材が創傷床に対して適用される場合に、創傷接触部材の周囲に封止密閉部を形成するように構成されたカバー部材と
を備え、
創傷接触部材は、複数の細孔により隔てられた複数のストラット要素からなる網を備え、マイクロCTで測定した場合に、ストラット要素の少なくとも95%が、0.007から0.5mmの間の厚さを有し、創傷接触部材が、0.23mm以上の厚さを有する1つまたは複数のストラット要素を備え、ストラット要素は、126mm
3の体積内に30から150mm
2の間の総表面積を有する、装置。
【0230】
84. 真空源と流体連通状態に密閉部を配置するための連結デバイスをさらに備える、段落83に記載の装置。
【0231】
85. 陰圧閉鎖療法(NPWT)において使用するためのキットであって、
創傷床に対して適用するための創傷接触部材と、
創傷接触部材が創傷床に対して適用される場合に、創傷接触部材の周囲に封止密閉部を形成するように構成されたカバー部材と
を備え、
創傷接触部材は、複数の細孔により隔てられた複数のストラット要素からなる網を備え、マイクロCTで測定した場合に、ストラット要素の少なくとも95%が、0.007から0.5mmの間の厚さを有し、創傷接触部材が、0.23mm以上の厚さを有する1つまたは複数のストラット要素を備え、ストラット要素は、126mm
3の体積内に30から150mm
2の間の総表面積を有する、キット。
【0232】
86. 患者または患畜の創傷を治療する方法であって、
創傷床に対して創傷接触部材を適用するステップ
を含み、
創傷接触部材は、複数の細孔により隔てられた複数のストラット要素からなる網を備え、マイクロCTで測定した場合に、ストラット要素の少なくとも95%が、0.007から0.5mmの間の厚さを有し、創傷接触部材が、0.23mm以上の厚さを有する1つまたは複数のストラット要素を備え、ストラット要素は、126mm
3の体積内に30から150mm
2の間の総表面積を有する、方法。
【0233】
87. 創傷接触部材を覆うカバー部材を適用することにより封止密閉部を形成するステップをさらに含む、段落86に記載の方法。
【0234】
88. 創傷床に対して陰圧閉鎖療法(NPWT)を適用するステップをさらに含む、段落86または87に記載の方法。
【0235】
89. 創傷接触部材内への組織の内方成長を防止または軽減するのと同時に、創傷床における肉芽組織成長を促進させるステップをさらに含む、段落86から88のいずれか1つに記載の方法。
【0236】
上記の詳細な説明は、様々な実施形態に適用されるような新規の特徴を示し、説明し、指摘したが、本開示の趣旨から逸脱することなく、示したデバイスまたはプロセスの形態および詳細において様々な省略、代替、および変形を行い得ることが、理解されよう。さらに、上述の様々な特徴およびプロセスは、相互に別個に利用されてもよく、様々な様式で組み合わされてもよい。上述の実施形態のいずれかに関連して説明される特徴は、種々の実施形態間で互換的に適用することが可能である点が、当業者には自明であろう。上述の実施形態は、本発明の様々な特徴を示すための例である。あらゆる可能な組合せおよび下位組合せが、本開示の範囲内に包含されるように意図される。上述の実施形態の多くは、同様の構成要素を備え、そのため、これらの同様の構成要素は、種々の実施形態間で互換可能である。
【0237】
本明細書の説明および特許請求の範囲の全体にわたって、「備える(comprise)」および「含む(contain)」ならびにそれらの変形体は、「含むがそれに限定されない」を意味しており、他の部分、付加物、構成要素、完全体、またはステップを除外するようには意図されない(および除外しない)。本明細書の説明および特許請求の範囲の全体にわたって、単数形は、コンテクストにより特に要求されない限りは、複数形を包含する。特に、不定冠詞が使用される場合には、本明細書は、コンテクストにより特に要求されない限りは、複数形および単数形を想定するものとして理解されるべきである。
【0238】
本発明の特定の態様、実施形態、または例との組合せで説明された特徴、完全体、特性、複合物、化学的部分、または群は、適合し得る限りにおいては、本明細書において説明される任意の他の態様、実施形態、または例に対して適用可能である点を理解されたい。本明細書(任意の添付の特許請求の範囲、要約、および図面を含む)において開示される全ての特徴、および/または開示されるような任意の方法またはプロセスの全てのステップは、かかる特徴および/またはステップの少なくともいくつかが相互に排他的でない限りは、任意の組合せで組み合わされてもよい。本発明は、いかなる前述の実施形態の詳細にも限定されない。本発明は、本明細書(任意の添付の特許請求の範囲、要約、および図面を含む)に開示される特徴の中の任意の新規の1つ、もしくは任意の新規の組合せまで、あるいは、開示されるような任意の方法またはプロセスのステップの中の任意の新規の1つ、もしくは任意の新規の組合せにまで範囲が及ぶ。
【0239】
本出願に関連して本明細書と同時にまたは本明細書に先んじて提出された、および本明細書により縦覧に付された、全ての書類および文献に注意が向けられ、全てのかかる文書および文献の内容が、参照により本明細書に組み込まれる。