特許第6000386号(P6000386)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6000386
(24)【登録日】2016年9月9日
(45)【発行日】2016年9月28日
(54)【発明の名称】液晶表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1368 20060101AFI20160915BHJP
   G02F 1/1343 20060101ALI20160915BHJP
【FI】
   G02F1/1368
   G02F1/1343
【請求項の数】11
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-26135(P2015-26135)
(22)【出願日】2015年2月13日
(62)【分割の表示】特願2012-280728(P2012-280728)の分割
【原出願日】2012年12月25日
(65)【公開番号】特開2015-111289(P2015-111289A)
(43)【公開日】2015年6月18日
【審査請求日】2015年2月13日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0021889
(32)【優先日】2012年3月2日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(72)【発明者】
【氏名】孔 忠 植
【審査官】 磯崎 忠昭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−054703(JP,A)
【文献】 特開平04−077715(JP,A)
【文献】 特開2009−034905(JP,A)
【文献】 特開2001−148480(JP,A)
【文献】 特開2006−332314(JP,A)
【文献】 特開平06−242453(JP,A)
【文献】 特開2011−187931(JP,A)
【文献】 特開平11−109412(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/13
G02F 1/1343
G02F 1/1368
H01L 29/786
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に存在し、表示領域と非表示領域を含むアレイセルと、
前記アレイセルの表示領域に存在する薄膜トランジスタと、
前記薄膜トランジスタの半導体層に照射される光を遮断するための遮光層と、
前記遮光層と同じ層に配置され、前記アレイセルの情報を記入するためのIDマーク層と、を含み、
前記IDマーク層の厚さは、前記薄膜トランジスタのゲート電極の厚さより薄い液晶表示装置。
【請求項2】
前記IDマーク層は、前記アレイセルの非表示領域に存在している請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記遮光層は、前記基板と前記薄膜トランジスタとの間に存在している請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記薄膜トランジスタのゲート電極の厚さは、2000Å乃至4000Åの厚さである請求項1−のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記IDマーク層は、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al),白金(Pt)、金(Au)、タングステン(W)、銅(Cu)及びモリブデン(Mo)で形成されるグループから選択された少なくとも一つを含む請求項1−のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記遮光層は、前記半導体層より広い幅を有している請求項1−のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記半導体層は、多結晶シリコンで形成される請求項1−のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
前記薄膜トランジスタは、
前記基板から流入される異物を防止するために前記遮光層上に存在するバッファ層と、
前記バッファ層上に存在し、チャネル領域及び前記チャネル領域の両側のソース領域及びドレイン領域を含む半導体層と、
前記半導体層上に存在するゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に存在するゲート電極と、
前記ゲート電極上に存在する層間絶縁膜と、
前記ソース領域と電気的に連結された、前記層間絶縁膜上に存在するソース電極と、
前記ドレイン領域と電気的に連結された、前記層間絶縁膜上に存在するドレイン電極と、を含む請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
前記ソース電極及びドレイン電極が配された前記層間絶縁膜上に存在する保護膜と、
前記ドレイン電極と電気的に連結された、前記保護膜上に存在する画素電極と、を更に含む請求項に記載の液晶表示装置。
【請求項10】
前記IDマーク層は、前記基板と前記基板から流入される異物を防止するためのバッファ層との間に存在している請求項に記載の液晶表示装置。
【請求項11】
前記IDマーク層及び遮光層は、300Å乃至500Åの厚さを有する請求項1に記載の液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
情報化社会が発展するにつれ、画像を表示するための表示装置に対する要求が多様な形で増加している。従来の負極線管表示装置(CRT)に比べ薄型、軽量化された液晶表示装置(LCD)、プラズマ表示装置(PDP)又は有機電界発光素子(OLED)を含む平板表示装置が盛んに研究及び製品化されている。この中で、液晶表示装置は小型化、軽量化、薄型化及び低電力での駆動などの長所があり、現在広く使われている。
【0003】
一般に、液晶表示装置は、薄膜トランジスタが配列された薄膜トランジスタアレイ基板、カラーフィルタが配列されたカラーフィルタアレイ基板及びそれらの基板の間に介在された液晶層を含む。このような液晶表示装置の製造工程は、大きく薄膜トランジスタの製造工程、カラーフィルタの製造工程、液晶セル製造工程及びモジュール製造工程が順次に実行される。
【0004】
液晶セル製造工程は、液晶分子の配向のための配向膜形成工程、セルギャップ形成工程、液晶注入工程、セルカット工程及び検査工程を含む。
【0005】
液晶表示装置の製造工程の際、工程の自動化による効率のために液晶表示装置用アレイ基板上にIDマークを形成するタイトル工程が併せて実行される。液晶セル製造工程は、単位説別に基板にIDマークを形成するタイトル工程を含んでもよい。
【0006】
図1は、従来の液晶表示装置のアレイ基板を示す図である。
【0007】
図1を参照すると、従来の液晶表示装置のアレイ基板は、基板101及び基板101上に形成された多数のアレイセル110を含む。
【0008】
多数のアレイセル110は、それぞれ画像を表示する表示領域111及び画像を表示しない非表示領域113を含む。
【0009】
非表示領域113にはIDマーク層115が形成され得る。IDマーク層115は、アレイセル110のゲートライン(図示せず)又はデータラインを形成する工程で形成されてもよい。IDマーク層115にはIDマークが記入される。IDマークは、アレイセル110それぞれの工程情報であってもよい。IDマークは、IDマーク層115にパルス型レーザを介して陰刻で形成されてもよい。
【0010】
IDマーク層115は、数千Åの厚さを有するゲートライン又はデータラインと同じ金属層で形成されるため、IDマークを記入する際高いエネルギーを有するパルス型レーザを利用することになる。高いエネルギーを有するパルス型レーザは、IDマーク層115の上下部に積層される絶縁層又は基板に図2に示したようなクラックを作る可能性がある。クラック部分に外部から衝撃が加えられる場合、基板が破損される問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、IDマークを記入する際基板のクラックを防止することができる液晶表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明による液晶表示装置は、基板と、前記基板上に存在し、表示領域と非表示領域を含むアレイセルと、前記アレイセルの表示領域に存在する薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタの半導体層に照射される光を遮断するための遮光層と、前記遮光層と同じ層に配置され、前記アレイセルの情報を記入するためのIDマーク層と、を含み、前記IDマーク層には、前記アレイセルの情報が前記基板の裏面から照射されるパルス型レーザで記入され、前記遮光層は、前記半導体層のチャネル領域に対応する領域に配置されている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、IDマーク層を光漏洩を防止するための薄い遮光層と同じ層で形成して基板のクラックを防止し、外部衝撃による耐久性を向上させて液晶表示装置の信頼度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】従来の液晶表示装置のアレイ基板を示す図である。
図2】従来のIDマークを記入する際発生するクラックを示す図である。
図3】本発明の実施形態による液晶表示装置のアレイセルの一部領域を示す図である。
図4】本発明の実施形態による液晶表示装置のアレイセルをA−A’方向及びB−B’方向に切断した断面図である。
図5】本発明の実施形態による液晶表示装置のIDマークに利用されるパルス型レーザの強度を比較する図である。
図6】本発明の実施形態による液晶表示装置のIDマーク層の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図3は、本発明の実施形態による液晶表示装置のアレイセルの一部領域を示す図である。
【0016】
図3を参照すると、実施形態による液晶表示装置のアレイセル10の一部領域は、画像を表示する表示領域11と画像を表示しない非表示領域13を含む。非表示領域13は、表示領域11の外郭を囲んで形成される。
【0017】
表示領域11は多数の画素領域を含む。
【0018】
画素領域は、ゲートライン31及びデータライン41との交差によって定義される。ゲートライン31は第1方向に沿って形成され、データライン41はゲートライン31と交差する第2方向に沿って形成される。画素領域のゲートライン31と前記データライン41に薄膜トランジスタが電気的に連結される。
【0019】
薄膜トランジスタは、ゲート電極33、半導体層21、ソース電極43及びドレイン電極45によって形成される。
【0020】
ゲートライン31は薄膜トランジスタのゲート電極33と電気的に連結され、データライン41は薄膜トランジスタのソース電極43と電気的に連結される。
【0021】
ゲート電極33はゲートライン31から突出形成される。ゲート電極33は、ゲートライン31から延長されて形成されてもよい。ソース電極43はデータライン41から突出形成される。ソース電極43は、データライン41から延長されて形成されてもよい。
【0022】
画素領域には、薄膜トランジスタのドレイン電極45と電気的に連結された画素電極51が形成される。画素電極51は透明な導電物質で形成される。
【0023】
非表示領域13には、IDマーク層15が形成される。
【0024】
IDマーク層15にはIDマークが記入される。IDマークは、アレイセル10それぞれの工程情報であってもよい。IDマークは、IDマーク層15にパルス型レーザを介して陰刻で形成されてもよい。
【0025】
図4は、本実施形態による液晶表示装置のアレイセルをA−A’方向及びB−B’方向に切断した断面図である。
【0026】
図4を参照すると、基板1上に遮光層17及びIDマーク層15が形成される。
【0027】
遮光層17は、次に形成される半導体層21のチャネル領域21aに対応する領域に形成される。遮光層17は、次に形成されるゲート電極33に対応する領域に形成される。
【0028】
遮光層17は、バックライトからの光が半導体層21のチャネル領域21aに照射されることを防止する役割をする。遮光層17は、チャネル領域21aにバックライト光が照射されることを防止し、光によって形成されたキャリアによる漏洩電流を防止する効果がある。遮光層17は、半導体層21のチャネル領域21aより広い幅を有するように形成される。図示していないが、遮光層17は半導体層21より広い幅を有するように形成されてもよい。遮光層17を半導体層21より広い幅で形成することで、半導体層21全体をバックライト光から保護する効果がある。
【0029】
IDマーク層15は非表示領域の一部に形成される。IDマーク層15にはIDマークが記入される。IDマークは、アレイセル10それぞれの工程情報であってもよい。IDマークは、前記IDマーク層15にパルス型レーザによって刻印されることにより形成される。
【0030】
IDマーク層15は遮光層17と同じ工程で形成されてもよい。IDマーク層15は遮光層17と同じ物質で形成されてもよい。IDマーク層15及び遮光層17は、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al),白金(Pt)、金(Au)、タングステン(W)、銅(Cu)及びモリブデン(Mo)で形成されるグループから選択された少なくとも一つを含んでもよい。
【0031】
IDマーク層15及び遮光層17は数百Åの厚さ、好ましくは300〜500Åの厚さで形成される。遮光層17は光からチャネル領域21aに照射される光を防ぐことができればよいため、信号伝達の目的を有するゲートライン又はデータラインより薄く形成されてもよい。
【0032】
IDマーク層15を光反射に適合したモリブデン(Mo)で形成することにより、反射された光を再利用して消費電力を節減し、輝度を上昇する効果を奏することが可能である。IDマーク層15が数百Åの厚さ、好ましくは300〜500Åの厚さで形成されることでIDマークを記入する際に小さいエネルギーのパルス型レーザ70で記録することができ、レーザによる基板1又は絶縁膜のクラックを防止することが可能となる。また、クラックを防止することにより、外部衝撃による液晶表示装置の破損を防止することができ、信頼性を向上させることができる。
【0033】
IDマーク層15及び遮光層17が形成された基板1上に、バッファ層19が形成される。バッファ層19は、基板1を介した不純物の混入を防止し、IDマーク層15及び遮光層17による段差の発生を減らす役割を有する。バッファ層19はSiOなどの物質で形成されてもよい。
【0034】
バッファ層19上に半導体層21が形成される。半導体層21は、チャネル領域21aとチャネル領域21aの両側に形成されたソース領域21a及びドレイン領域21cを含む。チャネル領域21aは、遮光層17に対応する領域に形成される。半導体層21は、多結晶シリコンで形成されてもよい。半導体層21は、LTPS(Low Temperature Poly−Si)工程を介して形成されてもよい。
【0035】
半導体層21及びバッファ層19上にゲート絶縁膜20が形成される。ゲート絶縁膜20は半導体層21と次に形成されるゲート電極33を電気的に分離するための層であり、絶縁特性が要求されるためシリコン窒化物(SiNx)やシリコン酸化物(SiOx)のような無機絶縁物質やBCB(benzocylobutene)のような有機絶縁物質を含んでもよい。
【0036】
ゲート絶縁膜20上にゲートライン31及びゲート電極33が形成される。ゲート電極33はゲートライン31と電気的に連結される。ゲート電極33はゲートライン31から突出形成される。ゲート電極33は、半導体層21のチャネル領域21a及び遮光層17に対応する位置に形成されてもよい。ゲート電極33及びゲートライン31はゲートメタルで形成されてもよい。ゲートメタルは、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al),白金(Pt)、金(Au)、タングステン(W)、銅(Cu)及びモリブデン(Mo)で形成されるグループから選択された少なくとも一つを含んでもよい。
【0037】
ゲート電極33及びゲート絶縁膜20上には層間絶縁膜22が形成される。層間絶縁膜22は、ゲート電極33が次に形成されるソース電極43及びドレイン電極45と電気的に分離するための層であり、絶縁特性が要求されるためシリコン窒化物(SiNx)やシリコン酸化物(SiOx)のような無機絶縁物質やBCB(benzocylobutene)のような有機絶縁物質を含んでもよい。
【0038】
層間絶縁膜22とゲート絶縁膜20を貫通して、ソース領域21bが露出されるソース連絡孔42、及びドレイン領域21cが露出されるドレイン連絡孔46がそれぞれ形成される。すなわち、ソース連絡孔42及びドレイン連絡孔46は、ソース領域21b及びドレイン領域21cが露出されるように、層間絶縁膜22とゲート絶縁膜20を貫通して形成され得る。
【0039】
層間絶縁膜22上にはデータライン41、ソース電極43及びドレイン電極45が形成される。ソース電極43はデータライン41と電気的に連結される。ソース電極43はデータライン41から突出して形成される。ソース電極43は、ソース連絡孔42を介してソース領域21bと電気的に連結される。ドレイン電極45は、ドレイン連絡孔46を介してドレイン領域21cと電気的に連結される。データライン41、ソース電極43及びドレイン電極45は、データメタルで形成されてもよい。データメタルは、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al),白金(Pt)、金(Au)、タングステン(W)、銅(Cu)及びモリブデン(Mo)で形成されるグループから選択された少なくとも一つを含んでもよい。
【0040】
データライン41、ソース電極43及びドレイン電極45が形成された層間絶縁膜22上に保護層24が形成される。保護膜24は、薄膜トランジスタ及び主な構成を外部の異物から保護する役割を果たす。保護層24は、シリコン窒化物(SiNx)やシリコン酸化物(SiOx)のような無機絶縁物質やBCB(benzocylobutene)のような有機絶縁物質を含んでもよい。
【0041】
保護層24を貫通してドレイン電極45を露出する画素連結孔53が形成される。保護層24上の画素領域には画素電極51が形成される。画素電極51は、画素連絡孔53を介してドレイン電極45と電気的に連結される。画素電極51は透明な導電物質で形成されてもよい。画素電極51は、ITO,IZO又はITZOで形成されてもよい。
【0042】
図5は、実施例による液晶表示装置のIDマークに利用されるパルス型レーザの強度を比較する図である。
【0043】
図5では、従来のゲートライン又はデータラインと同じ物質及び同一層にIDマーク層を形成する際使用されるパルス型レーザの強度と、実施例によるIDマーク層を形成する際使用されるパルス型レーザの強度を比較している。
【0044】
従来のゲートライン又はデータラインと同じ物質及び同一層で2000〜4000Åの厚さのIDマーク層を形成する場合、IDをマークする際使用されるパルス型レーザは1.56Wの電力を有し、70kHzの周波数と223mWのピーク電力を有する。
【0045】
本実施形態による遮光層と同じ物質及び同一層に数百Åの厚さ、好ましくは300〜500Åの厚さでIDマーク層を形成する場合、IDをマークする際使用されるパルス型レーザは0.624Wの電力を有し、40kHzの周波数と156mWのピーク電力を有する。
【0046】
電力は単位時間当たりの総エネルギーを意味し、ピーク電力はレーザ1パルスに対する電力を意味する。
【0047】
従来のパルス型デーザの強度と実施例によるパルス型レーザの強度は、光学的文字判読機(Optical Character Reader;OCR)を介してIDマークを認識し得る程度に記入するパルス型レーザの強度を意味する。
【0048】
本実施形態によれば、0.624Wの電力を使用し、従来のパルス型レーザの1.56Wの電力を使用するより60%の節減効果がある。前記電力節減を介して工程歩留を向上させる効果がある。
【0049】
図6は、本実施形態による液晶表示装置のIDマーク層の状態を示す図である。
【0050】
図6に示されるように、本実施形態によるIDマーク層の上下部にはクラックが発生していない。
【0051】
すなわち、図2の従来のIDマーク層の上下部に積層された基板又は絶縁層においてはクラックが発生するに対し、本実施形態によれば、IDマーク層を遮光層と同じ層で形成することでIDマーク層の上下部に積層された基板又はバッファ層へのクラックの発生を防止することができる。
【0052】
基板へのクラックの発生はパルス型レーザのピーク電力及び周波数によって左右される。本実施形態において、40kHzの周波数と156mWのピーク電力でIDマークを記入する場合、クラックの発生を防止することができる。基板又は絶縁層のクラックを防止することで、クラック部分への外部衝撃による液晶表示装置の破損を防止することができ、液晶表示装置の信頼性を上げる効果がある。
【符号の説明】
【0053】
1,101:基板 10,110:アレイセル
11,111:表示領域 13,113:非表示領域
15,115:IDマーク層 17:遮光層
19:バッファ層 20:ゲート絶縁膜
21:半導体層 22:層間絶縁膜
24:保護層 31:ゲートライン
33:ゲート電極 41:データライン
43:ソース電極 45:ドレイン電極
51:画素電極
図1
図3
図4
図5
図2
図6